JP2002236115A - 導管の劣化診断方法およびその装置 - Google Patents

導管の劣化診断方法およびその装置

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JP2002236115A
JP2002236115A JP2001030218A JP2001030218A JP2002236115A JP 2002236115 A JP2002236115 A JP 2002236115A JP 2001030218 A JP2001030218 A JP 2001030218A JP 2001030218 A JP2001030218 A JP 2001030218A JP 2002236115 A JP2002236115 A JP 2002236115A
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pipe
shock wave
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Kazuhiro Tanaka
和博 田中
Toyomi Sonoda
豊實 園田
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SONODA ENGINEERING KK
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SONODA ENGINEERING KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直接診断により、腐食による導管の性能劣化
や、孔などの開口部によるその機能劣化を定量化する劣
化診断方法および装置を提供する。 【解決手段】 測定点Dの衝撃波発生装置15により、
水道管内の水に衝撃波を付加する。測定点A、Bに配置
した圧力波検出器16A、16Bでその衝撃波を検出す
る。測定点Cの体積弾性係数測定器17で水の体積弾性
係数を測定する。これらの検出信号により、水道管の平
均管厚と腐蝕厚と管体応力度とを算出し、性能劣化の判
定を行う。さらに、圧力変換器16B、16Aの圧力差
等から、孔口の開口面積を算出し、機能劣化の判定を行
う。容易に導管の平均腐蝕減肉厚を算出し、導管の劣化
診断の精度を向上できる。その結果、必要な時期に効果
的な導管の更新を実施し、長大なライフラインを維持管
理して、利用者側の信頼に応えられる。導管の現在性能
・機能のレベルを診断、評価でき、水道事業の合理化、
合併等に際して性能・機能定量化等に効果を発揮でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は導管の劣化診断方
法およびその装置、詳しくは導管の平均管厚の減少によ
る性能劣化、導管に形成された孔の開口面積の拡張によ
る機能劣化を判定する方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、水道管は、利用者に水を常時供
給する設備である。水道管の延長は長大(国内総延長約
50万km)となっている。水道管の耐久性や強度など
は、埋設場所の土壌や管内の水質による管壁の腐食、ま
たは、路面荷重、水圧などの影響を受けながら、時間の
経過とともに低下する。このため、水道管が現在保持し
ている性能・機能が、どのレベルにあるかその状況を検
査・診断し、必要な時期に管路更新などの対策を講じる
必要がある。しかしながら、水道管の殆どが地中に埋設
されているため、管体を直接目視することや、腐蝕減肉
量等を検査することがきわめて困難である。
【0003】水道管の劣化診断の方法として、過去の事
故例などを基に統計的手法などにより解析し、将来の変
化を予測する間接診断法がある。また、直接、水道管お
よびその周辺で、管体の腐蝕状況や、強度、継手やボル
トの状況、周辺土壌の性質などを調査し、その結果を基
に、導管の現状と将来の変化を予測する直接診断法があ
る。直接診断法には、通水断面の測定(γ線、X線に
よる測定)、管厚の測定(γ線、超音波、渦電流によ
る測定)、漏水調査(相関式、探知機による漏水音受
信、音聴棒、テストバンド)、管内面状況の調査(テ
レビカメラ、管内自走ロボット)等の方法がある。(日
本水道協会編 水道維持管理指針 1998年版 P.
289参照)
【0004】水道管自体の検査は、直接診断法によるこ
とが望ましい。現状は、γ線などで管厚を測定し診断し
ている。これは、試験掘をしたり、他工事などにより管
体が露出した部分で管厚を測定して、長い導管のうち数
箇所の測定で全体の管厚を推測する。この結果、管路更
新の工事で掘り出した管体の検査結果と、その推測値と
が乖離する現象が起こる。管路更新工事には多大の費用
が掛かる。このため、水道管の劣化診断についての信頼
性の向上を図る必要がある。ところが、埋設導管の外面
を調査することはきわめて困難である。また、管路の周
辺土壌の性状の不均一等により腐蝕状況も異なる。この
ため、通水している水道管検査区間の平均腐蝕減肉量や
開口部面積を容易に検査する方法および装置の出現が必
要とされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、導管を検査す
る方法として、コイルで励磁する探傷センサを埋設配管
内で走行させ、地上でその電磁波を検出し、導管の欠陥
位置を探知する埋設配管の検査方法(特許第29216
13号)が知られている。しかしながら、この方法で
は、探傷センサを導管内で押し込み、引き戻すため、水
道管内の水を汚濁させ、水の供給を停止しなければなら
ない。また、欠陥の個所を検出できるが、検査区間全体
についての導管の性能劣化や、貫通孔などの開口面積を
求め、導管としての機能劣化を判定することができな
い。また、衝撃波・圧力波は通水中の水道管内を高速で
伝播する。その伝播速度は、水温、空気含有率、導管の
管種、呼び径、管厚、支持方法、導管腐蝕状況などの現
場の条件によって、おおむね1400〜300m/se
cの範囲で変化する。このような衝撃波の伝播速度によ
り導管の状態を検出する技術としては、「導管漏洩位置
検出方法およびその装置」(平成10年特許願第300
983号)がまた、音響波の伝播速度により導管の状態
を検出する技術として「配管診断方法、配管診断装置及
び配管付き設備」(特開平11−270800号)が知
られている。しかしながら、これらの方法では、漏洩し
ている位置の検出はできるが、導管の管厚などを検査し
ないため、導管の性能劣化やその機能劣化を判定するこ
とができない。
【0006】
【発明の目的】この発明は、上記問題点を解決すること
をその目的としている。すなわち、この発明は、直接診
断により導管の性能劣化や機能劣化を定量化することが
できる劣化診断方法および装置を提供することを、その
目的としている。また、この発明は、腐蝕による導管の
性能劣化を判定する方法および装置を提供することを目
的としている。さらに、この発明は、孔など開口部によ
る導管の機能劣化を判定する方法および装置を提供する
ことを、その目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、導管内の液体に衝撃波を付加して、導管の管軸方向
に離隔した2以上の測定点にてこの衝撃波の到達時刻を
それぞれ検出し、これらの検出値に基づいて衝撃波の伝
播速度を算出し、導管の管種、導管の口径、導管の支持
方法、上記液体の体積弾性係数、衝撃波の伝播速度に基
づき導管の平均管厚を算出し、この平均管厚に基づいて
導管の性能劣化を判定する導管の劣化診断方法である。
【0008】請求項2に記載の発明は、導管内の液体に
衝撃波を付加して、導管の管軸方向に離隔した2以上の
測定点にてこの衝撃波の到達時刻をそれぞれ検出し、こ
れらの検出値に基づいて衝撃波の伝播速度を算出し、導
管の管種、導管の口径、導管の支持方法、上記液体の体
積弾性係数、衝撃波の伝播速度に基づき導管の平均管厚
を算出し、上記各測定点では衝撃波の圧力を測定し、こ
の測定した圧力における最大値を求め、この最大値に対
する各測定値の圧力差を算出し、上記平均管厚と上記測
定点間の圧力差とに基づいて各測定点間の導管に形成さ
れた孔の開口面積を算出し、この開口面積に基づいて導
管の機能劣化を判定する導管の劣化診断方法である。
【0009】請求項3に記載の発明は、衝撃波発生装置
により導管内の液体に付加する衝撃波の圧力を制御する
請求項1または請求項2に記載の導管の劣化診断方法で
ある。
【0010】請求項4に記載の発明は、導管内の液体に
衝撃波を付加する衝撃波発生手段と、導管の管軸方向に
離隔した2以上の測定点にて衝撃波の到達時刻をそれぞ
れ検出する到達時刻検出手段と、これら検出値に基づい
て衝撃波の伝播速度を算出する衝撃波伝播速度算出手段
と、上記液体の体積弾性係数を算出する体積弾性係数算
出手段と、上記導管の管種、導管の口径、導管の支持方
法を入力する条件入力手段と、これらの導管の管種、導
管の口径、導管の支持方法、体積弾性係数、伝播速度に
基づき導管の平均管厚を算出する管厚算出手段と、この
平均管厚に基づいて導管の性能劣化を判定する性能劣化
判定手段とを備えた導管の劣化診断装置である。
【0011】請求項5に記載の発明は、導管内の液体に
衝撃波を付加する衝撃波発生手段と、導管の管軸方向に
離隔した2以上の測定点にて衝撃波の到達時刻をそれぞ
れ検出する到達時刻検出手段と、これら検出値に基づい
て衝撃波の伝播速度を算出する衝撃波伝播速度算出手段
と、上記液体の体積弾性係数を算出する体積弾性係数算
出手段と、上記導管の管種、導管の口径、導管の支持方
法を入力する条件入力手段と、これらの導管の管種、導
管の口径、導管の支持方法、体積弾性係数、伝播速度に
基づき導管の平均管厚を算出する管厚算出手段と、上記
各測定点で衝撃波の圧力を測定し、この測定値中の圧力
の最大値を求め、この最大値と各測定値との圧力差を算
出する圧力差算出手段と、上記平均管厚と上記測定点間
の圧力差とに基づいて各測定点間の導管に形成された孔
の開口面積を算出する開口面積算出手段と、この開口面
積に基づいて導管の機能劣化を判定する機能劣化判定手
段とを有する導管の劣化診断装置である。
【0012】導管内を圧送される液体は限定されない。
例えば水、各種の液体、各種の油、各種の液化ガスなど
が挙げられる。ただし、液全体が均一でかつ比較的流動
性の高いものが望ましく、例えば液体中に粒体や団塊が
混入されている液体は好ましくない。導管の種類も限定
されない。例えば水道管(工業用水管を含む)、下水圧
送管、石油輸送管、液化ガス供給管などが挙げられる。
さらに、導管の口径、管厚なども限定されない。ただ
し、これらの管条件が、鉄鋼など剛性が高く腐蝕性を有
する材料を使用しているものに適用する場合は、管内面
にモルタルライニング等の厚い防食層があるのが望まし
い。また、検査区間内の分岐バルブ等は一時閉鎖するこ
とが好ましい。さらに、測定点の設置個数は2箇所以上
であれば限定されない。測定点の位置は、検査区間内
で、管種、呼び径、土壌の土質や水分などが変化してい
る地点付近とする。例えば、3箇所でも4箇所以上でも
よい。測定点が2つの場合の好ましい測定位置は、導管
の検査区間の両端付近で、かつ、管端から呼び径の30
倍以上離隔させることが望ましい。これは管端からの反
射波の影響を軽減し、検査精度の低下を防止するためで
ある。
【0013】衝撃波を発生する手段は限定されない。例
えば、電磁弁や仕切弁などが挙げられる。ただし、その
操作を急激に行わなければならない。圧力を検出する手
段は限定されない。例えば、圧力変換器(ひずみゲージ
式圧力変換器、差圧、ゲージ圧、絶対圧など各種の変換
器)などを採用することができる。ただし、発生初期の
衝撃波を検出するため、応答性が良いものとしなければ
ならない。測定点での時刻表示を行う機器類は限定され
ない。例えば、標準時刻を長波標準電波で受信する時計
やFM電波で受信する時計等を使用して各測定点で衝撃
波が到達した時刻を表示する。また、専用線あるいは一
般電話回線を使用して各測定点からの検出信号を伝達す
る場合は演算部内の時計等を使用して各測定点に衝撃波
が到達した時刻を表示する。複数の時計を時刻同期させ
て使用しても良い。ただし、時計は精度が高いものと
し、表示される時刻の誤差がミリ秒単位以下のものを使
用することが好ましい。また、体積弾性係数測定手段は
限定されない。例えば、溶存空気測定器又は溶存酸素測
定器等の測定値から体積弾性係数を算出してもよい。た
だし、液体は導管の管厚測定区間で圧送しているものと
同質で、温度、空気含有率等が等しくなければならな
い。また、測定部には、導管の劣化診断区間に連接し管
厚が確認できるポリエチレンスリーブ被覆部や新設管、
分岐管を使用してもよい。さらに、これらの演算を行う
手段は限定されない。例えば、CPUを内蔵するマイク
ロコンピュータ等が挙げられる。演算器にボンドグラフ
法解析を組み込み、圧力変動特性を把握し、衝撃波発生
原因を区別することにより、誤診を予防することもでき
る。各測定点からの検出信号を演算部まで伝達する通信
系には、外部からの攪乱が少ない専用線を用いてもよ
い。一般の電話回線または携帯電話の回線を用いてもよ
い。
【0014】
【作用】導管内に空気溜などが存在しているなどの特殊
な場合を除外すれば、液体に付加された衝撃波は、一定
の速度で伝播して行く。測定点間の衝撃波到達時間差
(t[s])を測定すれば、その離隔距離(L[m])
から、次式で衝撃波伝播速度(s[m/s])を求める
ことができる。 s=L/t 液体は、その中に含まれている微細な空気の体積(Va
[m3])、管内圧力(p0[Pa])等により、体積弾
性係数(K[Pa])が変化する。導管内の液体の溶存
空気量を測定すれば、次式により液体体積弾性係数が求
められる。 K=21×108/[1+{15×104×(p0+9.
8)-1−1}×Va/V] ここに、Vは水と空気との混合体の体積[M3]であ
る。埋設されている導管の管種、呼び径などは既知のも
のであり、液体体積弾性係数が求められれば、管厚(e
[m])は次式で求められる。 e=D×c1×E-1×(ρ-1×s-2−K-1-1 ここに、D:導管の内径[m]、 c1:導管の管軸方向支持係数 E:管材料の縦弾性係数[Pa]、 ρ:液体の密度[kg/m3]、 s:衝撃波伝播速度[m/s]、 K:液体の体積弾性係数[Pa]である。 したがって、測定点間の衝撃波到達時間差と導管内の液
体の溶存空気量を測定すれば、地下に埋設され腐蝕等で
減少した導管の平均管厚を算出し、その導管の性能劣化
の程度を判定することができる。また、2地点(A点、
B点)の区間内に開口部があれば、衝撃波の圧力が減少
する。2地点に伝播してきた衝撃波の圧力をそれぞれp
A、pBとすれば、開口部面積(a[m2])は、 a={π×D3×(pA−pB)×s}/[4×E×e×
c×{2×(pA+p0)/ρ}1/2] となる。 ここに、D:導管の内径[m]、 pA,pB:衝撃波圧力[Pa]、 p0:平常時圧力[Pa]、 s:衝撃波伝播速度[m/s]、 E:管材料の縦弾性係数[Pa]、 e:管厚[m]、 c:流速係数、 ρ:液体の密度[kg/m3]である。 したがって、二つの測定点で衝撃波の圧力と、到達時間
差を検出するなどにより、測定点の間に存在する開口部
の面積を算出し、その導管の機能劣化の程度を判定する
ことができる。また、通水中の導管に設置している衝撃
波発生装置を急速に開閉すると管内圧力が急変し、導管
の耐力を超過すれば破裂することがある。管内圧力を一
定値以下にする衝撃波発生装置の口径(d[m])は、 d=D/{s×c×(2×p0×ρ)1/2/p−1/2}
1/2 となる。 ここに、D:導管の内径[m]、 s:衝撃波伝播速度[m/s]、 c:流速係数、 p0:平常時圧力[Pa]、 p:衝撃波圧力(目標値)[Pa]、 ρ:液体の密度[kg/m3]である。 したがって、衝撃波圧力を適正に設定することにより、
性能と機能の両面から安全に導管の劣化診断をすること
が可能である。また、水道管用硬質塩化ビニル管などの
プラスチック製のものは、腐蝕による管厚の減少は発生
しないが、荷重の保持時間が長期間になると、材料の破
断強さや曲げ弾性係数の低下など、時間依存性の影響を
受け、繰り返し荷重による疲労破壊も考慮する必要が生
じる。水道水の使用量は時間的に変化し、管内圧力も変
動する。また、重車両の通過により管体に働く土圧も変
動する。このため、材料の疲労破壊を事前に予測する指
標としての管材料の縦弾性係数(E[Pa])は、 E=D×c1×e-1/(ρ-1×s-2−K-1) ここに、D:導管の内径[m]、 c1:導管の管軸方向支持係数、 e:管厚[m]、 ρ:液体の密度[kg/m3]、 s:衝撃波伝播速度[m/s]、 K:液体の体積弾性係数[Pa] により算出する。管体に働く内外の圧力などから、管体
応力度(σ[Pa])は、 σ=D×P/2e ここに、σ:管体応力度[Pa]、 D:導管の内径[m]、 P:管体に働く圧力[Pa]、 e:管壁の厚さ[m]、 で算出し、許容応力度等を勘案して、導管の劣化の程度
を診断することが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例に係る導
管の劣化診断装置を説明する。まず、第1実施例を説明
する。図1は、この発明の実施例に係る導管の劣化診断
装置が適用された水道設備の模式図である。図2は、こ
の発明の第1実施例に係る導管の劣化診断装置の要部模
式図である。
【0016】図1において、10はこの発明の第1実施
例に係る導管の劣化診断装置である。この導管の劣化診
断装置10は、水道管11の検査区間の平均管厚を算出
し、腐蝕による導管の劣化を診断する。この水道管11
は配水池12に貯留している飲料水を、配水区域内の各
家庭13まで十分に圧力を確保して供給するためのもの
である。水道管11の検査区間の始点に測定点Aを、終
点に測定点Bを設定し、検査区間以外の部分に測定点C
および測定点Dを設定する。測定点Cおよび測定点Dは
検査区間の上流側でも下流側でもよい。なお、各機器を
設置する位置は、消火栓・空気弁など水道管内水を取り
出し易い設備に圧力波検出器等を取付けることが好まし
い。また、衝撃波を負荷する点Dは、電磁弁の取り付け
が可能な消火栓・空気弁或いは急速に開閉できるどろ吐
き弁の位置とする。
【0017】水道管内の水に衝撃波を付加するため測定
点Dに衝撃波発生装置15を設置する。その衝撃波を検
出する圧力波検出器16Aおよび16Bをそれぞれ測定
点Aおよび測定点Bに設置する。水の体積弾性測定器1
7を測定点Cに設置する。圧力波検出器16、体積弾性
測定器17で検出された信号を、演算部18で受信す
る。この体積弾性測定器17は、所定体積の水に外力を
付加して体積変化を測定することにより、その体積弾性
係数を測定するものである。
【0018】図2に示すように、各圧力波検出器16
は、管内水の圧力変化を捕捉して衝撃波を検出するひず
みゲージ式の圧力変換器19と、衝撃波の到達時刻を精
密に探知する時計20と、演算部18に送信するための
発信器21とで構成されている。液体体積弾性測定器1
7は、溶存酸素測定器22と、演算部18に送信する発
信器23で構成されている。演算部18は例えばマイク
ロコンピュータなどで構成され、入力信号を格納したプ
ログラムに基づいて演算し、平均管厚、管孔の開口面積
などを算出する。また、これらの算出結果を基準値と比
較し、その水道管の劣化状態を判定するものとする。実
行プログラムや基準値などは演算部を構成するコンピュ
ータに対する記憶装置(内部ROM、外部記憶装置)に
格納してある。すなわち、演算部18は、主として信号
受信機24と、CPUを内蔵するマイクロコンピュータ
25とで構成されている。このマイクロコンピュータに
おいて水道管の平均管厚と腐蝕厚を算出し、性能劣化の
判定を行い、更に、圧力変換器16Bと16Aの圧力差
等から、孔口の開口面積を算出し、機能劣化の判定を行
い、導管の劣化診断を行うものである。
【0019】次に、図3に基づいて、この発明の第2実
施例に係る導管の劣化診断方法およびその装置を説明す
る。図3は、この発明の第2実施例に係る導管の劣化診
断方法およびその装置が適用された水道設備の実施例で
ある。図3に示すように、この第2実施例の導管の劣化
診断装置10は、水道管11の内、明らかに導管が腐蝕
されていないポリエチレンスリーブ被覆部や新設管の区
間内に、測定点C1およびC2を設けている。また、夫々
に圧力波検出器16C 1、16C2を設置する。測定点C
1およびC2で検出された信号を、演算部18で受信し、
体積弾性係数を求める。さらに、圧力波検出部16から
の信号により算出された衝撃波伝播速度(a)から、水
道管の平均管厚と腐蝕厚を算出する。そして、これらの
算出値に基づいて性能劣化判定を行う。また更に、圧力
変換器16Bと16Aの圧力差等から、孔口の開口面積
を算出し、機能劣化の判定を行い、導管の劣化診断を行
う。
【0020】
【発明の効果】この発明によれば、容易に導管の平均腐
蝕減肉厚を算出し、導管の劣化診断の精度を向上させる
ことが可能となる。その結果、必要な時期に効果的な導
管の更新を実施し、広い区域に埋設されている長大なラ
イフラインを維持管理して、利用者側の信頼に応えるこ
とができるようになる。また、導管が現在持っている性
能・機能が、どのレベルにあるかを診断し、評価するこ
とも可能となり、水道事業の合理化、合併等に際して性
能・機能定量化等に効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例に係る導管の劣化診断装
置が適用された水道設備の模式図である。
【図2】この発明の第1実施例に係る導管の劣化診断装
置の要部模式図である。
【図3】この発明の第2実施例に係る導管の劣化診断装
置が適用された水道設備の模式図である。
【符号の説明】
10 導管の劣化診断装置、 11 導管(水道管)、 A〜B 導管の劣化診断区間。 15 衝撃波発生装置、 16 圧力波検出部、 17 体積弾性測定器、 16C1・16C2圧力波測定器、 19 圧力変換器。 21 信号発生器、 25 演算器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // E03B 7/00 E03B 7/00 A Fターム(参考) 2F068 AA41 AA44 BB09 DD13 FF03 FF25 GG05 HH01 2G047 AA01 AB01 BC02 BC11 BC18 GG30 2G050 AA01 BA03 BA08 CA10 EA04 EA10 EB01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導管内の液体に衝撃波を付加して、 導管の管軸方向に離隔した2以上の測定点にてこの衝撃
    波の到達時刻をそれぞれ検出し、 これらの検出値に基づいて衝撃波の伝播速度を算出し、 導管の管種、導管の口径、導管の支持方法、上記液体の
    体積弾性係数、衝撃波の伝播速度に基づき導管の平均管
    厚を算出し、 この平均管厚に基づいて導管の性能劣化を判定する導管
    の劣化診断方法。
  2. 【請求項2】 導管内の液体に衝撃波を付加して、 導管の管軸方向に離隔した2以上の測定点にてこの衝撃
    波の到達時刻をそれぞれ検出し、 これらの検出値に基づいて衝撃波の伝播速度を算出し、 導管の管種、導管の口径、導管の支持方法、上記液体の
    体積弾性係数、衝撃波の伝播速度に基づき導管の平均管
    厚を算出し、 上記各測定点では衝撃波の圧力を測定し、この測定した
    圧力における最大値を求め、この最大値に対する各測定
    値の圧力差を算出し、 上記平均管厚と上記測定点間の圧力差とに基づいて各測
    定点間の導管に形成された孔の開口面積を算出し、 この開口面積に基づいて導管の機能劣化を判定する導管
    の劣化診断方法。
  3. 【請求項3】 衝撃波発生装置により導管内の液体に付
    加する衝撃波の圧力を制御する請求項1または請求項2
    に記載の導管の劣化診断方法。
  4. 【請求項4】 導管内の液体に衝撃波を付加する衝撃波
    発生手段と、 導管の管軸方向に離隔した2以上の測定点にて衝撃波の
    到達時刻をそれぞれ検出する到達時刻検出手段と、 これら検出値に基づいて衝撃波の伝播速度を算出する衝
    撃波伝播速度算出手段と、 上記液体の体積弾性係数を算出する体積弾性係数算出手
    段と、 上記導管の管種、導管の口径、導管の支持方法を入力す
    る条件入力手段と、 これらの導管の管種、導管の口径、導管の支持方法、体
    積弾性係数、伝播速度に基づき導管の平均管厚を算出す
    る管厚算出手段と、 この平均管厚に基づいて導管の性能劣化を判定する性能
    劣化判定手段とを備えた導管の劣化診断装置。
  5. 【請求項5】 導管内の液体に衝撃波を付加する衝撃波
    発生手段と、 導管の管軸方向に離隔した2以上の測定点にて衝撃波の
    到達時刻をそれぞれ検出する到達時刻検出手段と、 これら検出値に基づいて衝撃波の伝播速度を算出する衝
    撃波伝播速度算出手段と、 上記液体の体積弾性係数を算出する体積弾性係数算出手
    段と、 上記導管の管種、導管の口径、導管の支持方法を入力す
    る条件入力手段と、 これらの導管の管種、導管の口径、導管の支持方法、体
    積弾性係数、伝播速度に基づき導管の平均管厚を算出す
    る管厚算出手段と、 上記各測定点で衝撃波の圧力を測定し、この測定値中の
    圧力の最大値を求め、この最大値と各測定値との圧力差
    を算出する圧力差算出手段と、 上記平均管厚と上記測定点間の圧力差とに基づいて各測
    定点間の導管に形成された孔の開口面積を算出する開口
    面積算出手段と、 この開口面積に基づいて導管の機能劣化を判定する機能
    劣化判定手段とを有する導管の劣化診断装置。
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