JP2002235961A - 冷凍システム - Google Patents
冷凍システムInfo
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- JP2002235961A JP2002235961A JP2001034106A JP2001034106A JP2002235961A JP 2002235961 A JP2002235961 A JP 2002235961A JP 2001034106 A JP2001034106 A JP 2001034106A JP 2001034106 A JP2001034106 A JP 2001034106A JP 2002235961 A JP2002235961 A JP 2002235961A
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- centrifugal
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- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
- Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】エネルギー効率が良く、最終的に利用できる低
温空気量を充分に確保でき、得られた低温空気で冷凍対
象を直接に冷凍するのに適する冷凍システムを提供す
る。 【解決手段】ガスタービン1の遠心型第1コンプレッサ
11の圧縮空気を燃料と混合して燃焼させ、その燃焼ガス
を膨張させる第1タービン14から回収される動力によ
り、その第1コンプレッサ11を駆動する。第1コンプレ
ッサ11により圧縮された空気の一部をガスタービン1か
ら抽出して圧縮する冷凍機2の遠心型第2コンプレッサ
22を、その第2コンプレッサ22により圧縮された空気を
膨張させる第2タービン25から回収される動力により駆
動する。ガスタービン1から抽出された空気を、第2コ
ンプレッサ22により圧縮する前後に冷却し、その空気中
の水分を凝縮させて除去する。その水分を除去された空
気を第2タービン25により膨張させて得られる低温空気
を冷凍対象物41に直接に吹きかける。
温空気量を充分に確保でき、得られた低温空気で冷凍対
象を直接に冷凍するのに適する冷凍システムを提供す
る。 【解決手段】ガスタービン1の遠心型第1コンプレッサ
11の圧縮空気を燃料と混合して燃焼させ、その燃焼ガス
を膨張させる第1タービン14から回収される動力によ
り、その第1コンプレッサ11を駆動する。第1コンプレ
ッサ11により圧縮された空気の一部をガスタービン1か
ら抽出して圧縮する冷凍機2の遠心型第2コンプレッサ
22を、その第2コンプレッサ22により圧縮された空気を
膨張させる第2タービン25から回収される動力により駆
動する。ガスタービン1から抽出された空気を、第2コ
ンプレッサ22により圧縮する前後に冷却し、その空気中
の水分を凝縮させて除去する。その水分を除去された空
気を第2タービン25により膨張させて得られる低温空気
を冷凍対象物41に直接に吹きかける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスタービンを利用
して低温空気を得る冷凍システムに関し、例えば、加熱
調理、殺菌処理、残さ処理等、冷凍保存等の工程を有す
る食品加工分野や、ペットや採取用餌を含む飼料の加工
分野等において、一部加工した上で冷凍された食材を用
いた−18℃以下で保存する必要のある製品を製造する
際に利用できる。
して低温空気を得る冷凍システムに関し、例えば、加熱
調理、殺菌処理、残さ処理等、冷凍保存等の工程を有す
る食品加工分野や、ペットや採取用餌を含む飼料の加工
分野等において、一部加工した上で冷凍された食材を用
いた−18℃以下で保存する必要のある製品を製造する
際に利用できる。
【0002】
【従来の技術】フロンやフロン代替ガスを冷媒として用
いたベーパサイクル冷凍機は、オゾン破壊、温暖化等の
地球環境への影響が大きいため、空気を冷媒として圧縮
後に膨張させて低温空気を得ることが図られている。
いたベーパサイクル冷凍機は、オゾン破壊、温暖化等の
地球環境への影響が大きいため、空気を冷媒として圧縮
後に膨張させて低温空気を得ることが図られている。
【0003】例えば特許第2514898号、特開平6
−273020号、特開2000−121185号にお
いては、多段圧縮機や、膨張タービンの出力を用いて駆
動される遠心型コンプレッサにより空気を圧縮し、昇温
した空気を冷却し、しかる後に膨張タービンで膨張させ
ることで低温空気を得ている。また、特開平2−978
50号や特開2000−121184号では、モータや
内燃機関により駆動される第一段コンプレッサにより空
気を圧縮し、昇温した空気を冷却し、次に膨張タービン
の出力を用いて駆動される第二段遠心型コンプレッサに
より圧縮した後、昇温した空気を再度冷却し、しかる後
に膨張タービンで膨張させることで低温空気を得てい
る。
−273020号、特開2000−121185号にお
いては、多段圧縮機や、膨張タービンの出力を用いて駆
動される遠心型コンプレッサにより空気を圧縮し、昇温
した空気を冷却し、しかる後に膨張タービンで膨張させ
ることで低温空気を得ている。また、特開平2−978
50号や特開2000−121184号では、モータや
内燃機関により駆動される第一段コンプレッサにより空
気を圧縮し、昇温した空気を冷却し、次に膨張タービン
の出力を用いて駆動される第二段遠心型コンプレッサに
より圧縮した後、昇温した空気を再度冷却し、しかる後
に膨張タービンで膨張させることで低温空気を得てい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】空気を冷媒とする場
合、その空気の品質が重要である。まず、空気中に水分
を含んでいる場合、膨張した際に凝結熱により所定の温
度まで低温にならない上、空気流路内での結露や氷結粒
を生じ、結露が氷結したり氷結粒が固まり流路の閉塞を
生じて性能劣化を引起こす。特開2000−12118
5号においては、コンプレッサに導入される空気と得ら
れた低温空気との間で全熱交換することで、空気中の水
分を除去することが図られている。しかし、実用的な寸
法の全熱交換器では交換効率が十分でなく、かなりの水
分が除去されずに冷媒空気中に残存することになる。そ
のため、冷媒空気に含まれる水分が空気流路内において
結露や氷結して冷凍性能を低下させるのみならず、冷凍
対象として食品を扱う場合には、その全熱交換器を介し
て吸入された細菌が結露部において繁殖するという問題
が起きる。特許第2514898号では圧縮前の空気か
らフィルターで塵埃等を除去しているが、細菌まで除去
できるフィルターはその目が細かく、圧力損失でその前
の加圧が相殺されるため実用的ではない。特開平6−2
73020号では、空気冷凍サイクルを閉サイクルとす
ることで、冷媒空気を乾き空気とすると共に細菌が侵入
することがないものとしている。しかし、空気冷凍サイ
クルを閉サイクルとすると、冷凍庫等において順次製造
される冷凍対象を流れ作業で低温部に入れ、これに低温
空気を直接に吹きかけるラインの用途に利用することが
できない。また、空気冷凍サイクルを閉サイクルとする
ことなく、最終的に得られる低温空気の温度を−50℃
以下にするような場合、従来は圧縮されて昇温した空気
を、得られた低温空気を還流させて冷却していた。その
ため、最終的に常温までの温度落差を十分利用できない
という問題がある。さらに、特許第2514898号に
おいては、圧縮された空気を還流した低温空気により膨
張タービン入口において−17.8℃以下まで冷却する
ため、空気中の水蒸気が氷粒子として析出して熱交換器
の熱交換面に付着するのを防止するため、分子篩のよう
な水分や汚染物を除去する物質を充填した容器を空気流
路に配置することを開示している。しかし、実際の冷凍
庫等に低温空気を供給することを考えた場合、膨張ター
ビンに供給される空気は相当な流量になることから、そ
の水分や汚染物を除去するための物質や充填容器のため
に、膨張タービン等の機器の何倍もの大きなスペースを
確保する必要があり、大がかりなものとなっていた。ま
た、冷媒として使用する空気を遠心型タービンにより圧
縮する場合、遠心型タービンの性能を充分に引き出すに
は空気流量が多くなるため、それだけの空気流量を必要
としない規模の空気冷凍サイクルを構築しようとする
と、エネルギー効率が低下するという問題がある。
合、その空気の品質が重要である。まず、空気中に水分
を含んでいる場合、膨張した際に凝結熱により所定の温
度まで低温にならない上、空気流路内での結露や氷結粒
を生じ、結露が氷結したり氷結粒が固まり流路の閉塞を
生じて性能劣化を引起こす。特開2000−12118
5号においては、コンプレッサに導入される空気と得ら
れた低温空気との間で全熱交換することで、空気中の水
分を除去することが図られている。しかし、実用的な寸
法の全熱交換器では交換効率が十分でなく、かなりの水
分が除去されずに冷媒空気中に残存することになる。そ
のため、冷媒空気に含まれる水分が空気流路内において
結露や氷結して冷凍性能を低下させるのみならず、冷凍
対象として食品を扱う場合には、その全熱交換器を介し
て吸入された細菌が結露部において繁殖するという問題
が起きる。特許第2514898号では圧縮前の空気か
らフィルターで塵埃等を除去しているが、細菌まで除去
できるフィルターはその目が細かく、圧力損失でその前
の加圧が相殺されるため実用的ではない。特開平6−2
73020号では、空気冷凍サイクルを閉サイクルとす
ることで、冷媒空気を乾き空気とすると共に細菌が侵入
することがないものとしている。しかし、空気冷凍サイ
クルを閉サイクルとすると、冷凍庫等において順次製造
される冷凍対象を流れ作業で低温部に入れ、これに低温
空気を直接に吹きかけるラインの用途に利用することが
できない。また、空気冷凍サイクルを閉サイクルとする
ことなく、最終的に得られる低温空気の温度を−50℃
以下にするような場合、従来は圧縮されて昇温した空気
を、得られた低温空気を還流させて冷却していた。その
ため、最終的に常温までの温度落差を十分利用できない
という問題がある。さらに、特許第2514898号に
おいては、圧縮された空気を還流した低温空気により膨
張タービン入口において−17.8℃以下まで冷却する
ため、空気中の水蒸気が氷粒子として析出して熱交換器
の熱交換面に付着するのを防止するため、分子篩のよう
な水分や汚染物を除去する物質を充填した容器を空気流
路に配置することを開示している。しかし、実際の冷凍
庫等に低温空気を供給することを考えた場合、膨張ター
ビンに供給される空気は相当な流量になることから、そ
の水分や汚染物を除去するための物質や充填容器のため
に、膨張タービン等の機器の何倍もの大きなスペースを
確保する必要があり、大がかりなものとなっていた。ま
た、冷媒として使用する空気を遠心型タービンにより圧
縮する場合、遠心型タービンの性能を充分に引き出すに
は空気流量が多くなるため、それだけの空気流量を必要
としない規模の空気冷凍サイクルを構築しようとする
と、エネルギー効率が低下するという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の冷凍システム
は、ガスタービンと、空気冷凍サイクルを構成する冷凍
機とを備える。そのガスタービンは、空気を吸引して圧
縮する遠心型第1コンプレッサと、その遠心型第1コン
プレッサにより圧縮された空気を燃料と混合して燃焼さ
せる燃焼装置と、その燃焼装置から排出される燃焼ガス
を膨張させる第1タービンとを有し、その遠心型第1コ
ンプレッサは、その第1タービンから回収される動力に
より駆動される。その冷凍機は、その遠心型第1コンプ
レッサの出口側に接続されることで、その遠心型第1コ
ンプレッサにより圧縮された空気の一部をガスタービン
から抽出して圧縮する遠心型第2コンプレッサと、その
ガスタービンから抽出された空気を、その遠心型第2コ
ンプレッサにより圧縮する前に冷却することで、その空
気中の水分を凝縮させて除去する第1の凝縮手段と、そ
の遠心型第2コンプレッサにより圧縮された空気を冷却
することで、この空気中の水分を凝縮させて除去する第
2の凝縮手段と、その第2の凝縮手段により冷却された
空気を膨張させることで低温空気とする第2タービンと
を有し、その遠心型第2コンプレッサは、その第2ター
ビンから回収される動力により駆動される。その低温空
気は冷凍対象に直接に吹きかけられる。本発明の構成に
よれば、ガスタービンの遠心型第1コンプレッサにより
外気から取り入れて圧縮した空気を、そのガスタービン
自身の第1タービンを駆動するために消費すると共に、
冷凍機により構成される空気冷凍サイクルの冷媒として
利用する。これにより、ガスタービンの遠心型第1コン
プレッサの性能を充分に引き出す上で充分な空気流量を
確保し、その中から空気冷凍サイクルに必要なだけ抽気
し、残りをガスタービン自身で効率良く消費できる。そ
のガスタービンから冷凍機に送られた空気を減圧するこ
となく冷却することで、その空気中の水分を凝縮して除
去することができる。その空気を冷凍機の第2タービン
の動力で駆動される遠心型第2コンプレッサにより圧縮
した後に減圧することなく冷却することで、その空気中
の水分を凝縮して除去することができる。これにより、
その空気中に含まれている水分の殆どを、冷凍機の第2
タービンによる膨張前に除去できる。よって、その空気
を冷凍機の第2タービンにより絶対圧で1気圧まで膨張
させて低温空気とする際に、水分の析出はほとんど生じ
ない。
は、ガスタービンと、空気冷凍サイクルを構成する冷凍
機とを備える。そのガスタービンは、空気を吸引して圧
縮する遠心型第1コンプレッサと、その遠心型第1コン
プレッサにより圧縮された空気を燃料と混合して燃焼さ
せる燃焼装置と、その燃焼装置から排出される燃焼ガス
を膨張させる第1タービンとを有し、その遠心型第1コ
ンプレッサは、その第1タービンから回収される動力に
より駆動される。その冷凍機は、その遠心型第1コンプ
レッサの出口側に接続されることで、その遠心型第1コ
ンプレッサにより圧縮された空気の一部をガスタービン
から抽出して圧縮する遠心型第2コンプレッサと、その
ガスタービンから抽出された空気を、その遠心型第2コ
ンプレッサにより圧縮する前に冷却することで、その空
気中の水分を凝縮させて除去する第1の凝縮手段と、そ
の遠心型第2コンプレッサにより圧縮された空気を冷却
することで、この空気中の水分を凝縮させて除去する第
2の凝縮手段と、その第2の凝縮手段により冷却された
空気を膨張させることで低温空気とする第2タービンと
を有し、その遠心型第2コンプレッサは、その第2ター
ビンから回収される動力により駆動される。その低温空
気は冷凍対象に直接に吹きかけられる。本発明の構成に
よれば、ガスタービンの遠心型第1コンプレッサにより
外気から取り入れて圧縮した空気を、そのガスタービン
自身の第1タービンを駆動するために消費すると共に、
冷凍機により構成される空気冷凍サイクルの冷媒として
利用する。これにより、ガスタービンの遠心型第1コン
プレッサの性能を充分に引き出す上で充分な空気流量を
確保し、その中から空気冷凍サイクルに必要なだけ抽気
し、残りをガスタービン自身で効率良く消費できる。そ
のガスタービンから冷凍機に送られた空気を減圧するこ
となく冷却することで、その空気中の水分を凝縮して除
去することができる。その空気を冷凍機の第2タービン
の動力で駆動される遠心型第2コンプレッサにより圧縮
した後に減圧することなく冷却することで、その空気中
の水分を凝縮して除去することができる。これにより、
その空気中に含まれている水分の殆どを、冷凍機の第2
タービンによる膨張前に除去できる。よって、その空気
を冷凍機の第2タービンにより絶対圧で1気圧まで膨張
させて低温空気とする際に、水分の析出はほとんど生じ
ない。
【0006】その遠心型第1コンプレッサにより圧縮さ
れた空気圧力が、絶対圧で3〜5気圧とされ、その遠心
型第2コンプレッサにより圧縮された空気圧力が、絶対
圧で4〜7気圧とされるのが好ましい。その遠心型第1
コンプレッサにより圧縮された空気圧力を絶対圧で3気
圧以上とすることにより、その遠心型第1コンプレッサ
の圧縮比を、ガスタービンが安定した性能を奏する上で
好ましい3以上の値にできる。また、圧縮された空気を
昇温することができ、冷凍機に供給される空気中の細菌
を殺菌する上で好ましい。その遠心型第1コンプレッサ
により圧縮された空気圧力が5気圧以下であることによ
り、ガスタービンを耐圧のために大型化する必要がな
く、いわゆるマイクロガスタービンを用いることもでき
る。また、その遠心型第2コンプレッサにより圧縮され
た空気圧力が、絶対圧で4〜7気圧とされることで、そ
の冷凍機における圧縮の前後における空気の冷却を、熱
機関により加熱、冷却されていない常温の流体により行
っても、その空気中の水分の殆どを凝縮して除去するこ
とができる。これにより、空気流路内での結露や氷結に
よる性能劣化を防止できる。また、得られる低温空気を
圧縮された空気の冷却のために冷凍サイクルに還流する
必要がないので、最終的に利用できる低温空気量が減少
することもない。
れた空気圧力が、絶対圧で3〜5気圧とされ、その遠心
型第2コンプレッサにより圧縮された空気圧力が、絶対
圧で4〜7気圧とされるのが好ましい。その遠心型第1
コンプレッサにより圧縮された空気圧力を絶対圧で3気
圧以上とすることにより、その遠心型第1コンプレッサ
の圧縮比を、ガスタービンが安定した性能を奏する上で
好ましい3以上の値にできる。また、圧縮された空気を
昇温することができ、冷凍機に供給される空気中の細菌
を殺菌する上で好ましい。その遠心型第1コンプレッサ
により圧縮された空気圧力が5気圧以下であることによ
り、ガスタービンを耐圧のために大型化する必要がな
く、いわゆるマイクロガスタービンを用いることもでき
る。また、その遠心型第2コンプレッサにより圧縮され
た空気圧力が、絶対圧で4〜7気圧とされることで、そ
の冷凍機における圧縮の前後における空気の冷却を、熱
機関により加熱、冷却されていない常温の流体により行
っても、その空気中の水分の殆どを凝縮して除去するこ
とができる。これにより、空気流路内での結露や氷結に
よる性能劣化を防止できる。また、得られる低温空気を
圧縮された空気の冷却のために冷凍サイクルに還流する
必要がないので、最終的に利用できる低温空気量が減少
することもない。
【0007】そのガスタービンと冷凍機との間に、その
ガスタービンから抽出された空気の濾過用固体フィルタ
ーが配置されるのが好ましい。そのフィルターは、細菌
を濾すような目の細かいフィルターではなく、圧縮時の
温度に維持できるような固体フィルターを採用できる。
これにより、高温の空気中でも死滅しなかった細菌を、
気体よりも熱伝導率の大きな固体のフィルターに接触さ
せて死滅させることができる。
ガスタービンから抽出された空気の濾過用固体フィルタ
ーが配置されるのが好ましい。そのフィルターは、細菌
を濾すような目の細かいフィルターではなく、圧縮時の
温度に維持できるような固体フィルターを採用できる。
これにより、高温の空気中でも死滅しなかった細菌を、
気体よりも熱伝導率の大きな固体のフィルターに接触さ
せて死滅させることができる。
【0008】その第1タービンにより駆動される発電機
が設けられ、各凝縮手段は空気を流体との熱交換により
冷却する熱交換器を有し、抽出空気量に応じて、その発
電機の発生電力を得るとともに、その一部により、その
熱交換機への流体供給機器が駆動されるのが好ましい。
これにより、ガスタービンの出力を有効に利用できる。
が設けられ、各凝縮手段は空気を流体との熱交換により
冷却する熱交換器を有し、抽出空気量に応じて、その発
電機の発生電力を得るとともに、その一部により、その
熱交換機への流体供給機器が駆動されるのが好ましい。
これにより、ガスタービンの出力を有効に利用できる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1に示す冷凍システムは、マイ
クロガスタービン1と、空気冷凍サイクルを構成する冷
凍機2とを備えている。
クロガスタービン1と、空気冷凍サイクルを構成する冷
凍機2とを備えている。
【0010】そのガスタービン1は、吸気フィルター1
0を介して吸込んだ空気を、単段の遠心型第1コンプレ
ッサ11で略断熱圧縮し、レキュパレータ12により排
出ガスと熱交換して加熱し、燃焼装置13において吹き
込まれた燃料と混合して燃焼させ、その燃焼装置13か
ら排出される燃焼ガスを単段の第1タービン14により
略断熱膨張させ、レキュパレータ12を介して排出す
る。その排出ガスは、例えば食品の調理用機器の熱源や
滅菌用高温蒸気を発生するボイラや食品かすを乾燥して
肥料化したり、食品かすを消化発酵させ、メタン等を発
生させるための熱源として利用される。その第1コンプ
レッサ11と第1タービン14とは、回転シャフト15
により同軸中心に一体回転するように連結され、その第
1タービン14から回収された動力により第1コンプレ
ッサ11は駆動される。そのシャフト15はスタータモ
ータを兼用する発電機16のロータを構成する。その発
電機16はインバータ回路を内蔵するコントローラ17
に接続される。このガスタービン1として、その第1コ
ンプレッサ11の圧縮比が4程度で、その冷凍機2に後
述の抽出空気を送り込むことなく単独で運転される場合
には、その発電機16により約30kw〜80kw程度
の発電能力を持つものを使用できる。
0を介して吸込んだ空気を、単段の遠心型第1コンプレ
ッサ11で略断熱圧縮し、レキュパレータ12により排
出ガスと熱交換して加熱し、燃焼装置13において吹き
込まれた燃料と混合して燃焼させ、その燃焼装置13か
ら排出される燃焼ガスを単段の第1タービン14により
略断熱膨張させ、レキュパレータ12を介して排出す
る。その排出ガスは、例えば食品の調理用機器の熱源や
滅菌用高温蒸気を発生するボイラや食品かすを乾燥して
肥料化したり、食品かすを消化発酵させ、メタン等を発
生させるための熱源として利用される。その第1コンプ
レッサ11と第1タービン14とは、回転シャフト15
により同軸中心に一体回転するように連結され、その第
1タービン14から回収された動力により第1コンプレ
ッサ11は駆動される。そのシャフト15はスタータモ
ータを兼用する発電機16のロータを構成する。その発
電機16はインバータ回路を内蔵するコントローラ17
に接続される。このガスタービン1として、その第1コ
ンプレッサ11の圧縮比が4程度で、その冷凍機2に後
述の抽出空気を送り込むことなく単独で運転される場合
には、その発電機16により約30kw〜80kw程度
の発電能力を持つものを使用できる。
【0011】そのガスタービン1における第1コンプレ
ッサ11の出口側とレキュパレータ12との間に、その
第1コンプレッサ11により圧縮された空気の一部を抽
出するための抽気ポート18が設けられている。その抽
気ポートに冷凍機2が配管接続される。その抽出される
空気の圧力は第1コンプレッサ11の圧縮比に応じて定
まり、例えば圧縮比が約4であれば絶対圧で約4気圧に
なる。
ッサ11の出口側とレキュパレータ12との間に、その
第1コンプレッサ11により圧縮された空気の一部を抽
出するための抽気ポート18が設けられている。その抽
気ポートに冷凍機2が配管接続される。その抽出される
空気の圧力は第1コンプレッサ11の圧縮比に応じて定
まり、例えば圧縮比が約4であれば絶対圧で約4気圧に
なる。
【0012】そのガスタービン1と冷凍機2との間に、
その抽気ポート18から抽出される空気の濾過用固体フ
ィルター30が設けられている。そのフィルター30と
しては、例えば金属の多孔質焼結体などの、微小な多く
の通気孔を有すると共に加熱された場合は高温を維持し
易いものが好ましい。その第1コンプレッサ11により
圧縮された空気は高温となり、例えば圧縮比が約4であ
れば150〜180℃程度になっているので、そのフィ
ルター30も同程度の温度まで加熱される。これによ
り、その高温の空気中でも死滅しなかった細菌を、気体
よりも熱伝導率の大きな固体のフィルター30に接触さ
せて死滅させることができるので、その空気を冷却して
得た低温空気を食品等に直接に吹きかけて冷却するのに
適する。
その抽気ポート18から抽出される空気の濾過用固体フ
ィルター30が設けられている。そのフィルター30と
しては、例えば金属の多孔質焼結体などの、微小な多く
の通気孔を有すると共に加熱された場合は高温を維持し
易いものが好ましい。その第1コンプレッサ11により
圧縮された空気は高温となり、例えば圧縮比が約4であ
れば150〜180℃程度になっているので、そのフィ
ルター30も同程度の温度まで加熱される。これによ
り、その高温の空気中でも死滅しなかった細菌を、気体
よりも熱伝導率の大きな固体のフィルター30に接触さ
せて死滅させることができるので、その空気を冷却して
得た低温空気を食品等に直接に吹きかけて冷却するのに
適する。
【0013】その冷凍機2は、フィルター30を通過し
た空気を、図2にも示す第1熱交換器21、単段の遠心
型第2コンプレッサ22、第2熱交換器23、単段の第
2タービン25を用いて低温空気とする。すなわち、そ
の遠心型第2コンプレッサ22は、その入口が上記遠心
型第1コンプレッサ11の出口側の抽気ポート18に接
続されることで、その遠心型第1コンプレッサ11によ
り圧縮された空気の一部をガスタービン1から抽出して
略断熱圧縮する。その第1熱交換器21は、ファン28
により送風される外気で冷却され、そのガスタービン1
から抽出された空気を、その遠心型第2コンプレッサ2
2により圧縮する前に冷却する。そのファン28の駆動
用モータ28aは、上記ガスタービン1により駆動され
る発電機16の発生電力により駆動されるのが好まし
い。その第1熱交換器21による冷却によって凝縮され
た空気中の水分は、フィルター(図示省略)で除去さ
れ、その第1熱交換器21の下部のパン21aに回収さ
れる。その遠心型第2コンプレッサ22の圧縮比は約2
程度とするのが好ましい。例えば、その第2コンプレッ
サ22の圧縮比を約1.5〜2、上記ガスタービン1の
第1コンプレッサ11の圧縮比を約4にすると、フィル
ター30と第1熱交換器21での圧損を考慮して、その
第2コンプレッサ22の出口における空気は、絶対圧で
約7気圧、120℃以上になる。この第2コンプレッサ
22により圧縮された空気が第2熱交換器23により冷
却され、ここでは、略常温近くまで冷却されるのが好ま
しい。その第2熱交換器23は、上記ファン28により
送られる外気の流れの中において、上記第1熱交換器2
1の上流に配置され、その外気により冷却される。その
第2熱交換器23による冷却によって凝縮された空気中
の水分は、フィルター(図示省略)で除去され、その第
2熱交換器23の下部のパン23aに回収される。その
第2熱交換器23により略常温近くにまで冷却された空
気が、第2タービン25により略断熱膨張されることで
低温空気となる。その第2タービン25と第2コンプレ
ッサ22とは、回転シャフト26により同軸中心に一体
回転するように連結され、第2タービン25から回収さ
れた動力により第2コンプレッサ22は駆動される。そ
の回転シャフト26は、ラジアルフォイルベアリング2
7とスラストフォイルベアリング29とによって支持さ
れている。これらベアリング27、29は、回転体を支
持するフォイル状の部材によって構成されている動圧ガ
スベアリングであり、フォイル表面に空気を巻き込むこ
とで動圧を発生して回転体を支持するもので、回転シャ
フト26との接触部がなく、食品に悪影響のある潤滑油
の使用を避けることができる。
た空気を、図2にも示す第1熱交換器21、単段の遠心
型第2コンプレッサ22、第2熱交換器23、単段の第
2タービン25を用いて低温空気とする。すなわち、そ
の遠心型第2コンプレッサ22は、その入口が上記遠心
型第1コンプレッサ11の出口側の抽気ポート18に接
続されることで、その遠心型第1コンプレッサ11によ
り圧縮された空気の一部をガスタービン1から抽出して
略断熱圧縮する。その第1熱交換器21は、ファン28
により送風される外気で冷却され、そのガスタービン1
から抽出された空気を、その遠心型第2コンプレッサ2
2により圧縮する前に冷却する。そのファン28の駆動
用モータ28aは、上記ガスタービン1により駆動され
る発電機16の発生電力により駆動されるのが好まし
い。その第1熱交換器21による冷却によって凝縮され
た空気中の水分は、フィルター(図示省略)で除去さ
れ、その第1熱交換器21の下部のパン21aに回収さ
れる。その遠心型第2コンプレッサ22の圧縮比は約2
程度とするのが好ましい。例えば、その第2コンプレッ
サ22の圧縮比を約1.5〜2、上記ガスタービン1の
第1コンプレッサ11の圧縮比を約4にすると、フィル
ター30と第1熱交換器21での圧損を考慮して、その
第2コンプレッサ22の出口における空気は、絶対圧で
約7気圧、120℃以上になる。この第2コンプレッサ
22により圧縮された空気が第2熱交換器23により冷
却され、ここでは、略常温近くまで冷却されるのが好ま
しい。その第2熱交換器23は、上記ファン28により
送られる外気の流れの中において、上記第1熱交換器2
1の上流に配置され、その外気により冷却される。その
第2熱交換器23による冷却によって凝縮された空気中
の水分は、フィルター(図示省略)で除去され、その第
2熱交換器23の下部のパン23aに回収される。その
第2熱交換器23により略常温近くにまで冷却された空
気が、第2タービン25により略断熱膨張されることで
低温空気となる。その第2タービン25と第2コンプレ
ッサ22とは、回転シャフト26により同軸中心に一体
回転するように連結され、第2タービン25から回収さ
れた動力により第2コンプレッサ22は駆動される。そ
の回転シャフト26は、ラジアルフォイルベアリング2
7とスラストフォイルベアリング29とによって支持さ
れている。これらベアリング27、29は、回転体を支
持するフォイル状の部材によって構成されている動圧ガ
スベアリングであり、フォイル表面に空気を巻き込むこ
とで動圧を発生して回転体を支持するもので、回転シャ
フト26との接触部がなく、食品に悪影響のある潤滑油
の使用を避けることができる。
【0014】その冷凍機2により得られた低温空気は一
気に冷凍槽40に供給され、その冷凍槽40内の冷凍対
象41は低温空気が直接に吹きかけられることで急冷さ
れる。本実施形態では、その冷凍槽40においては、入
口42から順次投入される冷凍対象41が、ロータ43
により旋回される投入バケット44によりコンベア45
に送り込まれることで、搬送チューブ46内を移動す
る。そのチューブ46内に、低温空気が高速の旋回流と
なるように冷凍機2から吹き込まれる。その低温空気の
旋回流に直接当たることで冷凍対象41は急冷される。
また、一部の低温空気は、その冷凍槽40の入口42と
投入バケット44との隙間から流出することで、外気が
冷凍槽40に侵入するのを防止する。その急冷された冷
凍対象41は保冷庫47に送り込まれて貯蔵される。そ
の冷凍対象41を冷却した低温空気は、温度上昇する
が、充分に低温であることから保冷庫47に流し込ま
れ、保冷庫47内を−18℃よりも低温に維持するのに
利用され、さらに、その保冷庫47の外壁面に沿い設け
られた管48に送り込まれて保冷庫47外からの熱の遮
断に利用され、しかる後に排気ダクト49から排出され
る。
気に冷凍槽40に供給され、その冷凍槽40内の冷凍対
象41は低温空気が直接に吹きかけられることで急冷さ
れる。本実施形態では、その冷凍槽40においては、入
口42から順次投入される冷凍対象41が、ロータ43
により旋回される投入バケット44によりコンベア45
に送り込まれることで、搬送チューブ46内を移動す
る。そのチューブ46内に、低温空気が高速の旋回流と
なるように冷凍機2から吹き込まれる。その低温空気の
旋回流に直接当たることで冷凍対象41は急冷される。
また、一部の低温空気は、その冷凍槽40の入口42と
投入バケット44との隙間から流出することで、外気が
冷凍槽40に侵入するのを防止する。その急冷された冷
凍対象41は保冷庫47に送り込まれて貯蔵される。そ
の冷凍対象41を冷却した低温空気は、温度上昇する
が、充分に低温であることから保冷庫47に流し込ま
れ、保冷庫47内を−18℃よりも低温に維持するのに
利用され、さらに、その保冷庫47の外壁面に沿い設け
られた管48に送り込まれて保冷庫47外からの熱の遮
断に利用され、しかる後に排気ダクト49から排出され
る。
【0015】上記構成によれば、ガスタービン1におけ
る遠心型第1コンプレッサ11により外気から取り入れ
て圧縮した空気を、ガスタービン1自身の第1タービン
14を駆動するために消費すると共に、冷凍機2により
構成される空気冷凍サイクルの冷媒として利用するの
で、その第1コンプレッサ11の性能を充分に引き出す
上で充分な空気流量を確保し、その中から空気冷凍サイ
クルに必要なだけ抽気し、残りをガスタービン1自身で
効率良く消費できる。その遠心型第1コンプレッサ11
により圧縮された空気圧力を絶対圧で3気圧以上とする
ことにより、その第1コンプレッサ11の圧縮比を、ガ
スタービン1が安定した性能を奏する上で好ましい3以
上の値にできる。この場合、圧縮された空気は容易に1
20℃以上に昇温される。さらに、その圧縮比を4程度
以上とすれば、圧縮された空気を150℃〜180℃程
度以上に昇温できる。よって、冷凍機2に供給される空
気中の細菌を殺菌する上で好ましい。その遠心型第1コ
ンプレッサ11により圧縮された空気圧力が5気圧以下
であることにより、ガスタービン1を耐圧のために大型
化する必要がなく、いわゆるマイクロガスタービンを用
いることもできる。そのガスタービン1から冷凍機2に
送られた空気を減圧することなく冷却することで、その
空気中の水分を凝縮して除去することができる。その空
気を冷凍機2の第2タービン25の動力で駆動される遠
心型第2コンプレッサ22により圧縮した後に減圧する
ことなく冷却することで、その空気中の水分を凝縮して
除去することができる。これにより、その空気中に含ま
れている水分の殆どを、冷凍機2の第2タービン25に
よる膨張前に除去できる。よって、その空気を冷凍機2
の第2タービン25により絶対圧で1気圧まで膨張させ
て低温空気とする際に、水分の析出はほとんど生じな
い。その膨張前の空気に微量の水蒸気が含まれていて
も、膨張後に出る水蒸気の量はかすかに霧状に見える程
度であって氷着するようなことはない。これにより、空
気流路内での結露や氷結による性能劣化を防止できる。
その空気の第2タービン25での膨張比が高い程に、膨
張後に到達する空気温度は低くなる。例えば、膨張前に
絶対圧で5気圧(約506.5kPa)、27℃の空気
は、膨張後に容易に−50℃以下の低温空気になる。ま
た、ガスタービン1により駆動される発電機16により
ファン28の駆動用電力を供給したり、そのガスタービ
ン1の排出ガスを熱機関用空気として利用し、エネルギ
ー効率の良い空気冷凍システムを構築することができ
る。ガスタービン1は一般的なピストンタイプの内燃機
関に比べて高温の熱源として利用し易く、例えば得られ
る低温空気による冷凍対象41が食品や飼料の場合、そ
の排出ガスを調理用機器の熱源や滅菌用高温蒸気を発生
するボイラ等の熱源として有効に利用できる。また、空
気中の水分除去と細菌除去ができ、得られた低温空気で
食品を直接に冷凍するのに適する。さらに、得られた低
温空気により膨張前の空気を冷却することはないので、
冷凍対象41を入れる冷凍空間を密閉する必要がない。
よって、冷凍空間として上記のように連続して冷凍対象
41を投入する開口を有する構造を採用でき、頻繁に扉
の開閉を行う保冷庫のような冷凍空間にも対応でき、さ
らに、冷凍空間からオーバーフローする冷気は投入され
る冷凍対象41を予冷したり、冷凍空間を冷気でシール
ドするために利用できる。なお、マイクロガスタービン
1からの抽出空気は、マイクロガスタービン1の運転の
立ち上がり時などにはその抽出空気圧力が不安定であ
り、運転停止時には燃焼装置の空気が逆流して抽出空気
に燃料臭が混じる場合があるため、基本的にはマイクロ
ガスタービン1の運転が安定状態に達してから冷凍装置
への通路を開き、マイクロガスタービン1を停止する前
にその通路を閉じてから停止のプロセスに入るという運
転方法を、基本的に採用するのが好ましい。そのため、
そのガスタービン1と冷凍機2との間における抽気通路
の入口に、開閉バルブを設けるのが好ましい。
る遠心型第1コンプレッサ11により外気から取り入れ
て圧縮した空気を、ガスタービン1自身の第1タービン
14を駆動するために消費すると共に、冷凍機2により
構成される空気冷凍サイクルの冷媒として利用するの
で、その第1コンプレッサ11の性能を充分に引き出す
上で充分な空気流量を確保し、その中から空気冷凍サイ
クルに必要なだけ抽気し、残りをガスタービン1自身で
効率良く消費できる。その遠心型第1コンプレッサ11
により圧縮された空気圧力を絶対圧で3気圧以上とする
ことにより、その第1コンプレッサ11の圧縮比を、ガ
スタービン1が安定した性能を奏する上で好ましい3以
上の値にできる。この場合、圧縮された空気は容易に1
20℃以上に昇温される。さらに、その圧縮比を4程度
以上とすれば、圧縮された空気を150℃〜180℃程
度以上に昇温できる。よって、冷凍機2に供給される空
気中の細菌を殺菌する上で好ましい。その遠心型第1コ
ンプレッサ11により圧縮された空気圧力が5気圧以下
であることにより、ガスタービン1を耐圧のために大型
化する必要がなく、いわゆるマイクロガスタービンを用
いることもできる。そのガスタービン1から冷凍機2に
送られた空気を減圧することなく冷却することで、その
空気中の水分を凝縮して除去することができる。その空
気を冷凍機2の第2タービン25の動力で駆動される遠
心型第2コンプレッサ22により圧縮した後に減圧する
ことなく冷却することで、その空気中の水分を凝縮して
除去することができる。これにより、その空気中に含ま
れている水分の殆どを、冷凍機2の第2タービン25に
よる膨張前に除去できる。よって、その空気を冷凍機2
の第2タービン25により絶対圧で1気圧まで膨張させ
て低温空気とする際に、水分の析出はほとんど生じな
い。その膨張前の空気に微量の水蒸気が含まれていて
も、膨張後に出る水蒸気の量はかすかに霧状に見える程
度であって氷着するようなことはない。これにより、空
気流路内での結露や氷結による性能劣化を防止できる。
その空気の第2タービン25での膨張比が高い程に、膨
張後に到達する空気温度は低くなる。例えば、膨張前に
絶対圧で5気圧(約506.5kPa)、27℃の空気
は、膨張後に容易に−50℃以下の低温空気になる。ま
た、ガスタービン1により駆動される発電機16により
ファン28の駆動用電力を供給したり、そのガスタービ
ン1の排出ガスを熱機関用空気として利用し、エネルギ
ー効率の良い空気冷凍システムを構築することができ
る。ガスタービン1は一般的なピストンタイプの内燃機
関に比べて高温の熱源として利用し易く、例えば得られ
る低温空気による冷凍対象41が食品や飼料の場合、そ
の排出ガスを調理用機器の熱源や滅菌用高温蒸気を発生
するボイラ等の熱源として有効に利用できる。また、空
気中の水分除去と細菌除去ができ、得られた低温空気で
食品を直接に冷凍するのに適する。さらに、得られた低
温空気により膨張前の空気を冷却することはないので、
冷凍対象41を入れる冷凍空間を密閉する必要がない。
よって、冷凍空間として上記のように連続して冷凍対象
41を投入する開口を有する構造を採用でき、頻繁に扉
の開閉を行う保冷庫のような冷凍空間にも対応でき、さ
らに、冷凍空間からオーバーフローする冷気は投入され
る冷凍対象41を予冷したり、冷凍空間を冷気でシール
ドするために利用できる。なお、マイクロガスタービン
1からの抽出空気は、マイクロガスタービン1の運転の
立ち上がり時などにはその抽出空気圧力が不安定であ
り、運転停止時には燃焼装置の空気が逆流して抽出空気
に燃料臭が混じる場合があるため、基本的にはマイクロ
ガスタービン1の運転が安定状態に達してから冷凍装置
への通路を開き、マイクロガスタービン1を停止する前
にその通路を閉じてから停止のプロセスに入るという運
転方法を、基本的に採用するのが好ましい。そのため、
そのガスタービン1と冷凍機2との間における抽気通路
の入口に、開閉バルブを設けるのが好ましい。
【0016】本発明は上記実施形態に限定されない。例
えば、上記実施形態では冷凍機2において圧縮空気を外
気により冷却したが、ポンプにより供給される水等の液
体により冷却し、そのポンプをガスタービンにより駆動
される発電機の発生電力により駆動してもよい。
えば、上記実施形態では冷凍機2において圧縮空気を外
気により冷却したが、ポンプにより供給される水等の液
体により冷却し、そのポンプをガスタービンにより駆動
される発電機の発生電力により駆動してもよい。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、エネルギー効率が良
く、最終的に利用できる低温空気量を充分に確保でき、
得られた低温空気で食品等の冷却対象を直接に冷凍する
のに適する冷凍システムを提供できる。
く、最終的に利用できる低温空気量を充分に確保でき、
得られた低温空気で食品等の冷却対象を直接に冷凍する
のに適する冷凍システムを提供できる。
【図1】本発明の実施形態の冷凍システムの構成説明図
【図2】本発明の実施形態の冷凍機の斜視図
1 ガスタービン 2 冷凍機 11 遠心型第1コンプレッサ 13 燃焼装置 14 タービン 21 第1熱交換器 22 遠心型第2コンプレッサ 23 第2熱交換器 25 タービン 30 フィルター
Claims (3)
- 【請求項1】ガスタービンと、空気冷凍サイクルを構成
する冷凍機とを備え、そのガスタービンは、空気を吸引
して圧縮する遠心型第1コンプレッサと、その遠心型第
1コンプレッサにより圧縮された空気を燃料と混合して
燃焼させる燃焼装置と、その燃焼装置から排出される燃
焼ガスを膨張させる第1タービンとを有し、その遠心型
第1コンプレッサは、その第1タービンから回収される
動力により駆動され、その冷凍機は、その遠心型第1コ
ンプレッサの出口側に接続されることで、その遠心型第
1コンプレッサにより圧縮された空気の一部をガスター
ビンから抽出して圧縮する遠心型第2コンプレッサと、
そのガスタービンから抽出された空気を、その遠心型第
2コンプレッサにより圧縮する前に冷却することで、そ
の空気中の水分を凝縮させて除去する第1の凝縮手段
と、その遠心型第2コンプレッサにより圧縮された空気
を冷却することで、この空気中の水分を凝縮させて除去
する第2の凝縮手段と、その第2の凝縮手段により冷却
された空気を膨張させることで低温空気とする第2ター
ビンとを有し、その遠心型第2コンプレッサは、その第
2タービンから回収される動力により駆動され、その低
温空気は冷凍対象に直接に吹きかけられる冷凍システ
ム。 - 【請求項2】その遠心型第1コンプレッサにより圧縮さ
れた空気圧力が、絶対圧で3〜5気圧とされ、その遠心
型第2コンプレッサにより圧縮された空気圧力が、絶対
圧で4〜7気圧とされる請求項1に記載の冷凍システ
ム。 - 【請求項3】そのガスタービンと冷凍機との間に、その
ガスタービンから抽出された空気の濾過用固体フィルタ
ーが配置される請求項1または2に記載の冷凍システ
ム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001034106A JP2002235961A (ja) | 2001-02-09 | 2001-02-09 | 冷凍システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001034106A JP2002235961A (ja) | 2001-02-09 | 2001-02-09 | 冷凍システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002235961A true JP2002235961A (ja) | 2002-08-23 |
Family
ID=18897765
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001034106A Pending JP2002235961A (ja) | 2001-02-09 | 2001-02-09 | 冷凍システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002235961A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
LU90967B1 (en) * | 2002-09-16 | 2004-03-17 | Ipalco Bv | Device for supplying preconditioned air to an aircraft on the ground |
KR101606489B1 (ko) | 2013-04-15 | 2016-03-25 | 정현욱 | 공기 순환 장치 및 필터 조립체 |
-
2001
- 2001-02-09 JP JP2001034106A patent/JP2002235961A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
LU90967B1 (en) * | 2002-09-16 | 2004-03-17 | Ipalco Bv | Device for supplying preconditioned air to an aircraft on the ground |
WO2004024561A1 (en) * | 2002-09-16 | 2004-03-25 | Ipalco B.V. | Device for supplying preconditioned air to an aircraft on the ground |
US7322203B2 (en) | 2002-09-16 | 2008-01-29 | Ipalco B.V. | Device for supplying preconditioned air to an aircraft on the ground |
KR101606489B1 (ko) | 2013-04-15 | 2016-03-25 | 정현욱 | 공기 순환 장치 및 필터 조립체 |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070510 |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080827 |
|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080903 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090107 |