JP2019094808A - ガスタービンシステム - Google Patents

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英俊 田口
雅也 本間
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雅也 本間
長生 木戸
Osao Kido
長生 木戸
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Masaru Matsui
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Abstract

【課題】従来の冷熱併給ガスタービンシステムは、ガスタービン装置の効率向上のために冷熱出力用作動流体を用いてタービン入口の冷却を行うと、冷熱出力用作動流体が減じてしまう。冷熱出力を得る際に発生する凝縮水を利用してタービン冷却を行うことで、タービン冷却に必要とされる作動流体流量を削減し、かつ、タービン出力が増大することにより圧縮機の作動流体量を増加させることができるガスタービンシステムを提供する。【解決手段】第1圧縮機11と第1膨張タービン12とを備えるガスタービン装置1aと、第1圧縮機11から吐出される作動流体の抽気を作動流体とする冷熱生成機2を備える。冷熱生成機2の水分離機28から吐出される凝縮水を第1膨張タービン12の冷却に用いることで、第1膨張タービン12の冷却に必要な作動流体量を削減し、冷熱生成機2の冷熱出力量の低減を抑制する。【選択図】図1

Description

本発明は、ガスタービンシステムに関する。
従来から、ガスタービン装置を用いたガスタービンシステムとして、ガスタービン装置で発電する際の排熱を利用して温水などを生成するコジェネレーションシステムが知られている。
図4に示すようにガスタービン装置の圧縮機から吐出された作動流体の一部を抽気し、この抽気した作動流体を更に圧縮し、高温,高圧となった作動流体を冷却した後膨張タービンで膨張させ冷熱を出力し、生成された冷熱と大気およびガスタービン装置の排気を用いて冷熱出力を得るものもある(例えば、特許文献1)。
また、マイクロガスタービンはその構成から大型ガスタービンのようにタービン動静翼を冷却することが出来ず、このためタービン入口温度を高温化し熱効率の向上を図ることが困難であった。これに対して図5に示すように図4に示す構成を利用して、図5の冷熱生成機構により生成される低温空気をタービン冷却用として使用することによりタービン入口温度を向上させ熱効率を図るものもある(例えば、特許文献2)。
図4は特許文献1に記載されたガスタービンシステムを示す。図4に示すように第1軸102aの同軸に配置された第1圧縮機101aと第1膨張タービン103aと電動発電機104aと、第1圧縮機101aから吐出された作動流体と第1膨張タービン103aから吐出された高温の作動流体の間で熱交換を行う再生熱交換器107aと、再生熱交換器107aから吐出された作動流体を加熱する燃焼器106aとから成るガスタービン機関10aに、第1圧縮機101aから作動流体を抽気する配管により圧縮機の作動流体を抽気し、抽気された作動流体を第2軸102bと同軸に配置された第2圧縮機101bと第2電動発電機104bと第2膨張タービン103bと、第1圧縮機101aから吐出された作動流体をガスタービン機関10aの燃料で冷却する抽気熱交換器105bおよび106bと、第2膨張タービン103bから吐出された低温作動流体に含まれる凝縮水を分離する水分離機108bとから成る空気サイクル冷熱機10bとから構成されている。図5は特許文献2に記載されたガスタービンシステムを示すものである。図5に示すように、マイクロガスタービンシステム10aは、マイクロガスタービン装置1aと、抽気サイクル装置2とを備えている。マイクロガスタービン装置1aは、第1圧縮機11、燃焼器15、及び第1タービン12を含む。第1圧縮機11は、作動流体を流入させて圧縮する。燃焼器15は、第1圧縮機11から吐出された作動流体中に燃料を噴射して燃焼ガスを生成する。第1タービン12は、第1シャフト17により第1圧縮機11と連結され、燃焼器15で生成した燃焼ガスを膨張させる。抽気サイクル装置2は、第2圧縮機21及び第2タービン22を含む。第2圧縮機21は、第1圧縮機11から吐出された作動流体の一部である抽気を流入させ、流入した抽気を作動流体として圧縮する。第2タービン22は、第2シャフト27により第2圧縮機21と連結され、第2圧縮機21から吐出された作動流体を膨張させる。マイクロガスタービン装置1aは、第2タービン22で膨張して第2タービン22から吐出された作動流体を用いて、第1タービン12の少なくとも一部を冷却する。これにより、第1タービン12のタービン入口温度を高めることができ、サイクルの熱効率を向上させることができるとしている。
特許第5810253号公報 特開2017−137858号公報
しかしながら、特許文献1に示す従来の構成では、特にラジアル形式のタービンを用いるマイクロガスタービンにおいてはタービンホイールおよびブレードを冷却するための冷却空気がないため、冷却タービンを使用する大型ガスタービンと比較してサイクルの熱効率を決定するタービン入口温度を低くせざるを得ず、熱効率が低くなる課題を有していた。
一方、特許文献2に示すように、特許文献1に示す構成のうち、冷熱サイクルの作動流体タービン冷却に用いることでタービン静翼ならびにタービンホイールの内部に冷却用流路を構成して作動流体の一部を用いてタービン構成部品を冷却しタービン入口温度を高温化する手法がある。この方法に拠ればマイクロガスタービンにおいても大形ガスタービン同様の冷却タービンを構築することができ、タービン入口温度を高温化することが出来る。然しながら、特許文献1に示すように、冷熱サイクルから吐出される作動流体を冷熱や冷蔵,冷凍用冷熱源として用いる場合には、特許文献2に示す方法でタービン冷却を行うと、冷熱サイクルで生成された冷熱の一部がタービン冷却に配分されるため、高いサイクル熱効率を目的としてタービン入口温度を高温化すると、タービンを冷却するための必要冷熱量が増加して作動流体に対する冷却空気の流量比率が大きくなるので冷熱サイクルから吐出される冷熱出力が低下するという課題を有していた。
また、特許文献2に示すように、冷熱出力が無い発電専用機であっても冷却用空気は圧縮機内の作動流体または圧縮機から吐出された作動流体の一部を抽気し燃焼器をバイパスして冷却対象であるタービンへ供給されるため、冷却空気は燃料燃焼による熱エネルギーを受け取ることが出来ず、冷却負荷が高い場合において作動流体に対する冷却空気の流量比率を大きくするとタービン出力が低下する課題を有していた。
本発明はこれら課題に対して、タービン入口温度を維持しつつタービン冷却空気量を削減して冷熱出力の低下を抑制する手法を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のガスタービンシステムは作動流体を圧縮する第1圧縮機と、前記第1圧縮機から吐出された作動流体の一部を冷熱出力用として抽気し、これを第2圧縮機にて圧縮、高圧化した作動流体を冷却器にて冷却する際に発生する凝縮水を水分離機により作動流体と分離し、冷熱出力用作動流体からタービン冷却用として抽気される作動流体に混合して、前記第1圧縮機と回転軸で連結されている第1膨張タービンを冷却するようにしたものである。
これによって、冷却用の作動流体が少量であっても、凝縮水が加わることにより第1タービン構成部品の冷却用流路に流入する流量を確保することができる。また、凝縮水の顕熱と潜熱を冷却に利用することによって十分にタービン冷却を行う事が可能となるので、タービン冷却の効果を維持したまま冷却用の低温空気量を削減し、高い熱効率でありながら冷熱出力が減じることのないシステムを構築することが可能となる。
本発明のガスタービンシステムは、冷熱出力生成の際に排出される凝縮水を利用してタービン冷却を行うことにより、高効率なガスタービンシステムを提供することができる。
本発明の実施の形態1におけるガスタービンシステムの系統図 本発明の実施の形態2におけるガスタービンシステムの系統図 本発明の実施の形態3におけるガスタービンシステムの系統図 従来の冷熱出力を有するガスタービンシステムの系統図 従来のタービン冷却を有する高効率ガスタービンシステムの系統図
第1の発明に係るガスタービンシステムは、作動流体を圧縮する第1圧縮機、前記第1圧縮機から吐出された作動流体中に燃料を噴射して燃焼させる燃焼器、第1回転軸により前記第1圧縮機と連結され、前記燃焼器で発生した燃焼ガスを膨張させる第1膨張タービン、を含むガスタービン装置と、前記第1圧縮機により昇圧された作動流体の一部を抽気し昇圧する第2圧縮機、第2圧縮機から吐出された高圧の作動流体を冷却する冷却器、前記冷却器の下流に配置され冷却された作動流体に含まれる凝縮水と作動流体を分離する水分離機、第2回転軸により前記第2圧縮機と連結され前記冷却器から吐出された作動流体を膨張させる第2膨張タービン、を含む冷熱生成機と、前記第2圧縮機から吐出された作動流体の一部と前記水分離機より排出された凝縮水とを混合した混合流体を用いて、前記第1膨張タービンの構造部材の冷却を行うタービン冷却系統と、を備える。
前記冷熱生成器の前記冷却器にて露点温度以下にまで冷却された際に発生する凝縮水を、前記冷熱生成用タービンの上流にて冷熱出力用とタービン冷却用の2通りに分岐された作動流体のうち、タービン冷却用の作動流体に導入し作動流体と液水の混合流体とした上で、前記ガスタービン装置のタービン構成部品に形成された冷却流路内部に流入させてタービン内部にてタービン構成部品を冷却することにより、従来技術では気体のみで実施していたタービン冷却を液水による顕熱と潜熱も併せて行うことで冷却熱量が増加するので、前記ガスタービン装置のタービンに対する冷却効果を維持しながらタービン冷却用作動流体の流量を従来技術と比較して削減できる。タービンを冷却したのちのタービン冷却用作動流体は、タービン静止翼とタービンホイール裏面から前記ガスタービン装置の作動流体と合流する。合流によりタービン作動流体は圧縮機から抽気した質量に加え、気化した凝縮水の質量も追加され、タービンを通過する作動流体量が増加する。これによりタービンが発生するトルクが増大しタービンにより駆動される圧縮機はより多量の作動流体を圧縮することが出来るため、タービン冷却用に使用した作動流体量の補てんが可能となる。これによりタービン冷却により熱効率を高めた前記ガスタービン装置を使用しても、冷熱出力の減少を防止することができる。
第2の発明に係るガスタービンシステムは、第1の発明に係るガスタービンシステムにおいて、第2圧縮機から吐出された作動流体の一部は、前記冷却器において排出された作動流体の一部である。
第3の発明に係るガスタービンシステムは、第1の発明に係るガスタービンシステムにおいて、第2圧縮機から吐出された作動流体の一部は、前記第2圧縮機と前記冷却器との間で分離され、前記冷却器を迂回した作動流体の一部である。
タービン冷却系統が、前記第2圧縮機の下流、前記冷却器入口前にて、タービン冷却用空気と冷熱生成用空気とに分離され、前記冷却器にて冷熱生成用空気が露点温度以下に冷却されることで発生する凝縮水と、前記冷却器を迂回する前記タービン冷却用空気が前記冷却器の外部にて混合される混合流体を用いたタービン冷却系統をそなえるものであり、タービン冷却に用いる作動流体と凝縮水の混合過程を変更し、タービン冷却に用いる作動流体を前記冷熱生成圧縮機から吐出された後、前記冷却器を迂回し、冷却されることなく前記水分離機から吐出された凝縮水と混合され、前記ガスタービン装置のタービン構成部品の冷却流路内部に導入することにより、タービン冷却用作動流体が冷却器における圧力損失を被ることなく圧力を維持できるため、特に高湿分の作動流体をシステムの動作に用いている場合において多くの凝縮水を少量のタービン冷却用作動流体で圧送可能となり冷熱出力低下を防止できる。
第4の発明に係るガスタービンシステムは、第1〜第3のいずれかの発明に係るガスタービンシステムにおいて、前記第1膨張タービンの静翼とタービンホイール背面を冷却したあとの前記混合流体を、前記燃焼器入口上流に供給する高温側バイパス系統をさらに備える。
第1または第2の発明の冷却用作動流体をタービン構成部品の冷却流路内部に冷却用作動流体を導入、流通させた後タービン構成部品からの冷却用流体のタービン作動流体への吹き出し、合流を行わずに回収し、回収した冷却用作動流体を前記燃焼器の入口上流にて吹き出し,合流を行うことにより、タービン冷却用作動流体がタービン構成部品の各部に設けられた冷却流路とタービン作動流体とを連通させる部分からタービン作動流体側へ流出することがなく、流量を一定に保持したままタービン構成部品内部に備えられた冷却流路を流通するため、少量の冷却用作動流体でタービン構成部品を冷却でると共に燃焼器内に流入する作動流体が増湿されて火炎温度が低下するのでタービン作動流体の温度も低下しタービン構成部品が作動流体から入熱する熱量が低下するため、特にタービン出力が大きく、燃料を多量に燃焼する作動条件において、冷却用作動流体の必要流量が少量となり冷熱出力の低下を防止できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるガスタービンシステムの系統図を示すものである。ガスタービンシステムは、ガスタービン装置1a、冷熱生成機2およびタービン冷却系統53を備える。
ガスタービン装置は、作動流体を圧縮する第1圧縮機11と、前記第1圧縮機11から吐出された作動流体中に燃料を噴射して燃焼させる燃焼器15と、第1回転軸17により前記第1圧縮機11と連結され、前記燃焼器15で発生した燃焼ガスを膨張させる第1膨張タービン12と、前記第1膨張タービン12から吐出された作動流体と前記第1圧縮機11から吐出された作動流体を熱交換させる再生熱交換器14と、を含む。
冷熱生成機2は、第1圧縮機11により昇圧された作動流体の一部を抽気し昇圧する第2圧縮機21と、第2圧縮機21から吐出された高圧の作動流体を冷却する冷却器24と、前記冷却器24の下流に配置され冷却された作動流体に含まれる凝縮水と作動流体を分離する水分離機28と、第2回転軸27により前記第2圧縮機21と連結され前記冷却器24から吐出された作動流体を膨張させる第2膨張タービン22と、を含む。
タービン冷却系統53は、冷却器24において排出される低温流体の一部を前記水分離機より排出された凝縮水と共に混合流体とし、混合流体を用いて第1膨張タービン12の構造部材の冷却を行うタービン冷却系統53を含む。
図1において、ガスタービン装置1aは、第1圧縮機11により生成される圧縮空気と燃料とを燃焼器15にて燃焼させて発生した燃焼ガスを用いて、第1圧縮機11と第1回転軸17により連結された第1膨張タービン12を回転させる。第1圧縮機11は燃焼器15に圧縮した作動流体を供給すると共に、圧縮作動流体の一部を抽気系統52を通じて冷熱生成機2に供給する。冷熱生成機2は、前記抽気系統52を通じて供給された作動流体を第2圧縮機にて圧縮し、冷却器24に作動流体を圧送する。冷却器24は、出力される冷熱の温度を低下させるため、第2タービン22で膨張する前の作動流体の温度を低下させるものである。冷却器24にて作動流体を冷却する媒体は、例えば、図1で示されるような冷却水、ガスタービン装置1aの燃料を用いることができる。
以上のように構成されたガスタービンシステムについて、以下、動作、作用を説明する。
冷却器24から吐出される作動流体の温度は、冷熱出力の要求ならびに第2膨張タービン22における膨張圧力比にて決定される。冷熱出力を冷蔵または冷凍用として用いる場合は第2膨張タービンの吐出温度は0℃からー80℃が要求されることになる。作動流体が空気であり冷熱出力を冷蔵または冷凍用途として用いる場合には、第2膨張タービン22の入口に於いて圧力比6〜10程度の圧縮空気が必要となり、冷却器出口においては80〜60℃まで冷却することが必要になる。第1圧縮機11が吸入する空気が大気由来である場合、気象条件に応じた湿度をもつ空気となるため、冷却器24において露点温度以下にまで冷却すると凝縮水が発生することになる。吸入した空気が、例えば、温度20℃ 圧力101.3kPa、相対湿度65%であった場合、冷蔵冷凍用では前記冷却器24において80℃程度までの冷却が必要となるため、約0.03kg/m3の凝縮水が冷却器24にて発生することになる。冷却器24にて発生した凝縮水は、冷却され低温となった高圧空気とともに冷却器24から吐出され第2膨張タービン22に流入するが、第2膨張タービン22において大気圧までの膨張を行うと、前述のとおり、冷蔵冷凍用途の場合には第2膨張タービン22の吐出時点で氷点である0℃を下回ることになるため、凝縮水は凍結することになる。
凍結した凝縮水は第2膨張タービン22から吐出されるか、または第2膨張タービン22の吐出部にあるタービンディフューザ等に付着することになる。第2膨張タービン22から吐出される空気の流速は100m/s前後であり、凍結した凝縮水もほぼ同じ速度で飛翔するため、第2膨張タービン22の下流に位置する要素や冷蔵,冷却対象に危害を及ぼす恐れがある。
また、第2膨張タービン22の吐出部に付着した場合、霜状に凍結した凝縮水が重なり時間経過と共に付着厚さが増すことが考えられる。この場合には第2タービン22の背圧を上昇させるため所定の膨張を得られず、冷熱温度の上昇や推力軸受の故障等の問題を発生するおそれがある。この問題に対処するために、冷却器24の出口に水分離機28を配置して凝縮水と冷熱出力用圧縮空気とを分離する手法が取られる。水分離機28は分離方法に種々あり、流れの旋回成分により凝縮水と空気の密度差を利用して分離する物や、化学的に凝縮水を吸着する物などがあるが、本発明においてはその方式を問わずどのような方式でも使用可能である。水分離機28において分離された凝縮水は一般的な圧縮機、例えば化学プロセス用圧縮機等では、圧縮機外にある排水処理設備に排出されるが、本発明においては水分離機28から吐出される冷熱出力用の圧縮作動流体を、冷熱出力用とタービン冷却用に分離し、このうちタービン冷却用作動流体と凝縮水を混合させて第1タービン12を構成する部品の内部に設けられた冷却用流路に流入させて第1タービン12の冷却を行う。例えば、特許文献2にあるタービン冷却方法と本発明を比較すると、液水は空気に対して比熱が4倍(乾燥空気1005kJ/K、液水4186kJ/K)であり、同一流量の空気と比較して大量の熱を搬送することが可能となる。加えて液水が蒸発する際には潜熱と称される気化に必要なエネルギー2258kJ/Kgを加熱源から受け取ることが知られており、液水を含まない空気のみで第1タービン12を冷却する場合と比較して、より高い冷却効果が期待できる。このことから、実施の形態1の構成を取ることにより第1膨張タービン12の冷却を行う作動流体は、凝縮水を第1膨張タービン12の内部に搬送することが主な役目となり、冷却は凝縮水に行わせるようにすることで、水分離機28下流において冷熱用の高圧作動流体からタービン冷却用に分離する高圧作動流体の流量を極限化することが可能となる。
また、本実施の形態では、第1膨張タービン12の構成部品内部の冷却流路が第1膨張タービン12の構成部品であるタービン静翼は内部に備える冷却空気流路から翼外部へ通じる貫通孔を有し、貫通孔から翼外部へ冷却空気を吹き出すことにより翼面を空気膜で覆う冷却方法を有し、更に第1膨張タービン12の回転部分であるタービンホイール背面を冷却する冷却空気はタービンホイールとタービン静翼の間隙から第1膨張タービン12の作動流体へ還流するように設計されている場合、本発明による凝縮水を用いた冷却用作動流体をタービン作動流体に還流した場合、冷却空気は水によって密度が増加しているため、タービンの衝動成分を増加させることになるため、タービン出力増加を促すことになる。
これにより第1膨張タービン12と第1回転軸17にて連結されている第1圧縮機11はより多量の空気を圧縮できることになる。これを利用して第1圧縮機11にて設計点性能として要求されている冷熱量を実現できる空気量にタービン冷却に使用される空気流量を加えた流量を吸入、圧縮すれば、冷熱出力の減少を抑制することが出来る。
(実施の形態2)
図2は、本発明の第2の実施の形態のガスタービンシステムの図である。
図2においてガスタービン装置1aおよび冷熱生成装置2は図1と同じ構成を有し、前記第2圧縮機21の下流、前記冷却器24の入口前にて、タービン冷却用空気と冷熱生成用空気とに分離され、前記冷却器24にて冷熱生成用作動流体が露点温度以下に冷却されることで発生する凝縮水と、前記冷却器を迂回する前記タービン冷却用空気が前記冷却器の外部にて混合される混合流体を用いたタービン冷却系統53をそなえる。
第1膨張タービン11より吐出され抽気系統に導かれた作動流体は、第2膨張タービン21にて圧縮された後に冷却器上流24にて分岐する。冷熱出力用に用いられる作動流体は、冷却器24に導入され、タービン冷却用に用いられる作動流体はバイパス系統29により冷却器24を迂回し、冷却されることなく冷熱出力用作動流体から排出された凝縮水と水分離機28の下流で合流しタービン冷却系統53により第1膨張タービン12の構成部品内部に備えられた冷却流路に導入される。
以上のように構成されたガスタービンシステムについて以下その動作、作用を説明する。
まず、第2圧縮機21から吐出された作動流体は冷却器24上流にて冷熱出力用作動流体とタービン冷却用作動流体に分岐される。冷熱出力用作動流体は冷却器24へ導入され、所定の温度まで冷却されるため、作動流体の湿度と冷却後の温度に応じた凝縮水を発生する。その後冷熱出力用作動流体は水分離機28に流入し、冷熱出力用作動流体と凝縮水が分離される。一方、タービン冷却用作動流体はバイパス系統29に導入され冷却器24を迂回して冷熱用作動流体から水分離機28にて分離された凝縮水と合流した後にタービン冷却系統53により第1膨張タービン12の構成部品内部に備えられた冷却用流路に流入し第1膨張タービン12の各部を冷却する。
以上のように本実施の形態においてはタービン冷却用作動流体が冷却器24における圧力損失を被ることなく圧力を維持できるため、特に高湿分の作動流体をシステムの動作に用いている場合において多くの凝縮水を少量のタービン冷却用作動流体で圧送可能となり冷熱出力低下を抑制できる。
(実施の形態3)
図3は、本発明の第3の実施の形態のガスタービンシステムの図である。
図3においてガスタービン装置1aおよび冷熱生成装置2は、図1または図2と同じ構成を有し、前記タービン冷却系統53にて、前記タービン冷却用混合流体は前記第1膨張タービン12の静翼とタービンホイール背面を冷却した後に前記燃焼器15入口上流に還流される高温バイパス系統18をそなえるものである。
実施の形態1または実施の形態2同様に、タービン冷却用作動流体と冷熱出力用作動流体から分離された凝縮水を混合して第1膨張タービン12を冷却するが、冷却した後の作動流体を第1膨張タービン内部にてタービン作動流体と合流させるのではなく、全量を回収し高温側バイパス系統18により燃焼器上流においてタービン作動流体と合流させる構成を取る。
以上のように構成されたガスタービンシステムについて、以下その動作、作用を説明する。
高温バイパス系統18により燃焼器15上流にて作動流体と湿分を多量に含有する冷却空気が合流することにより、燃焼器15において燃料燃焼により熱エネルギーを付与する際に、湿分の潜熱により火炎温度を低下させる。以上により本実施の形態においてはタービン冷却用作動流体がタービン構成部品の各部に設けられた冷却流路とタービン作動流体とを連通させる部分からタービン作動流体側へ流出することがなく、流量を一定に保持したままタービン構成部品内部に備えられた冷却流路を流通するため、少量の冷却用作動流体でタービン構成部品を冷却でると共に燃焼器内に流入する作動流体が増湿されて火炎温度が低下するのでタービン作動流体の温度も低下しタービン構成部品が作動流体から入熱する熱量が低下するため、冷却用作動流体の必要流量が少量となり冷熱出力の低下を防止できる。
本発明にかかるガスタービンシステムは、特に冷熱出力を併給するガスタービンシステムに適用できる。
1a ガスタービン装置
11 第1圧縮機
12 第1膨張タービン
13 発電機
14 再生熱交換器
15 燃焼器
16 中間冷却器
17 第1回転軸
18 高温バイパス系統
19 燃焼器バイパス系統
2 冷熱生成機
21 第2圧縮機
22 第2膨張タービン
24 冷却器
27 第2回転軸
28 水分離機
51 燃料供給系統
52 抽気系統
53 タービン冷却系統
10 空気サイクル冷熱機付属ガスタービン装置
10a ガスタービン機関
101a 第1圧縮機
102a 第1軸
103a 第1膨張タービン
104a 電動/発電機
104‘a 運転制御回路
105a 燃料タンク
106a 燃焼器
107a 再生熱交換機
10b 空気サイクル冷熱機
101b 第2圧縮機
102b 第2軸
103b 第2膨張タービン
104b 第2電動/発電機
105b 抽気冷却/燃料気化器
106b 抽気冷却器
107b 畜圧器
10c 送風/温調器
101c ブロアユニット
102c 混合器
10d 過熱防止装置
10e 抽気管
101e 流量調整弁
10f 消音/熱交換器
10g 燃料圧送ポンプ
10h 三方弁
10i 流量調整弁
F1 燃焼用燃料循環量
F2 総体燃料循環量から燃焼用燃料循環量を差し引いた流量

Claims (4)

  1. 作動流体を圧縮する第1圧縮機、前記第1圧縮機から吐出された作動流体中に燃料を噴射して燃焼させる燃焼器、第1回転軸により前記第1圧縮機と連結され、前記燃焼器で発生した燃焼ガスを膨張させる第1膨張タービン、を含むガスタービン装置と、
    前記第1圧縮機により昇圧された作動流体の一部を抽気し昇圧する第2圧縮機、第2圧縮機から吐出された高圧の作動流体を冷却する冷却器、前記冷却器の下流に配置され冷却された作動流体に含まれる凝縮水と作動流体を分離する水分離機、第2回転軸により前記第2圧縮機と連結され前記冷却器から吐出された作動流体を膨張させる第2膨張タービン、を含む冷熱生成機と、
    前記第2圧縮機から吐出された作動流体の一部と前記水分離機より排出された凝縮水とを混合した混合流体を用いて、前記第1膨張タービンの構造部材の冷却を行うタービン冷却系統と、
    を備える、ガスタービンシステム。
  2. 前記第2圧縮機から吐出された作動流体の一部は、前記冷却器において排出された作動流体の一部である、請求項1に記載のガスタービンシステム。
  3. 前記第2圧縮機から吐出された作動流体の一部は、前記第2圧縮機と前記冷却器との間で分離され、前記冷却器を迂回した作動流体の一部である、請求項1に記載のガスタービンシステム。
  4. 前記第1膨張タービンの静翼とタービンホイール背面を冷却したあとの前記混合流体を、前記燃焼器入口上流に供給する高温側バイパス系統をさらに備える、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のガスタービンシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020188747A (ja) * 2019-07-30 2020-11-26 ユニ・チャーム株式会社 動物用トイレ

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