JP2002234680A - 省エネルギー電動エレベータ - Google Patents

省エネルギー電動エレベータ

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JP2002234680A
JP2002234680A JP2001073124A JP2001073124A JP2002234680A JP 2002234680 A JP2002234680 A JP 2002234680A JP 2001073124 A JP2001073124 A JP 2001073124A JP 2001073124 A JP2001073124 A JP 2001073124A JP 2002234680 A JP2002234680 A JP 2002234680A
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Hiroshi Sugawa
洋 栖川
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SUGAWA ACTUATOR KK
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B50/00Energy efficient technologies in elevators, escalators and moving walkways, e.g. energy saving or recuperation technologies

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  • Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)
  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)
  • Cage And Drive Apparatuses For Elevators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の電動ロープ式エレベータは、釣り合い
錘が1世紀も以前に導入されて以来、高速で移動する釣
り合い錘を直接加減するような手段がなく、電動機容量
を劇的に小型化することはできず、比較的大容量の電動
機をかご運動に合わせて頻繁に起動、停止させており、
効率低下と電圧変動が避けられなかった。 【解決手段】 電動エレベータの駆動装置において、か
ご速度と共に乗客数の変化による釣り合い錘とかご全体
の重さの不平衡量の大きさが電動機容量の直接決定要因
であったが、座屈から免れストローク制限が全くない油
圧ロッドレスシリンダにより、釣り合い錘をその全行程
で直接アキュームレータからの作動油により加減できる
ようにして、負荷平準化原理により一挙に電動機容量を
1/3に小型化することに加え、かご停止時は低圧作動
油をアキュームレータ内部に押し戻すポンプを運転さ
せ、電動機を連続回転させることで電圧変動を伴う無駄
をなくした。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】本発明は、およそ1世紀前にカウンターウ
ェートが発明されて以来の、最大所要動力の大幅な低減
を実現した電動エレベータに関し、具体的にはカウンタ
ーウェートの実質的な重量を常にかご重量とほぼ一致す
る様に加減する操作を長大ストロークのロッドレスシリ
ンダで実現することを基本とし、油圧技術において一般
的に利用されている優れたエネルギー蓄積手段であるア
キュームレータを利用するばかりでなく、これに加えて
従来かごの起動と停止に連動して動力源の電動機をも起
動と停止を頻繁に繰り返す無駄の低減を図る為に、差動
歯車装置と無段変速機を利用して電動機を一定回転速度
で回転させたままかごとポンプとを交互に駆動する方式
の採用で一層の省エネを図り、ビル受電設備の頻繁な電
圧変動を抑え、パソコンその他の電子機器への悪影響の
軽減が可能な、極めて合理的な省エネルギー電動エレベ
ータに関する。更に本発明は、アキュームレータのエネ
ルギー蓄積手段としての利用価値を十分に引き出すこと
ができる、不測の停電時にも直ちに対応運転が可能な、
極めて安全な電動エレベータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のエレベータでは、ワイヤロープの
両端に夫々かごとカウンターウェートとを固定し、昇降
路の頂上附近に固定したシーブによってこのワイヤロー
プを捲回し駆動する基本構造は殆ど変わらず、シーブに
はブレーキと共に電動機が一体に結合されて巻上げ機を
構成し、カウンターウェートの重さは一定重量のままで
あり、これを乗客数の変化に応じて可変することは思い
もよらぬことであった。更に、従来のエレベータでは動
力源は100%電気動力であるから、不測の事態が発生
して生じた停電時には極めて不都合な事態が生ずること
になる。即ち、かご内部に乗客が閉じ込められてしま
い、かごに備えられたハンドルを避難用駆動軸にセット
して手回しによる極低速運転を行う以外は避難手段がな
かった。一般的乗客にはそのような基本知識すら期待で
きかねる面があり、特にビル火災発生時には一般のエレ
ベータでの避難が厳重に禁止されているだけで、十分な
安全対策は不足しており乗客の安全は保証されていな
い。
【0003】これに対して本発明者は、世界で初めて本
格的な油圧ロッドレスシリンダの試作と負荷試験に成功
し、日本機械学会で成果を発表すると共に、複数のアキ
ュームレータとの組合わせにより、油圧エレベータを構
成すれば、従来の同一かご速度の電動エレベータと比較
して電動機容量を1/3に小型化できると同時に、停電
時でも上階から地上階への避難運転が何回でも可能な安
全な省エネルギー油圧エレベータを発明し、特願平10
−214714号により特許出願してきた。然し乍ら油
圧エレベータに対して電動式エレベータの方が圧倒的多
数を占めており、電動式エレベータにおいても同様の省
エネルギー効果と安全効果とを期待できる技術の確立
が、都市生活者の社会不安解消と共に市場では待たれて
いる。
【0004】近年の大型半導体の発達は、インバータに
よる安価な誘導型電動機の高度な速度制御を可能とし、
その成果により可変電圧/可変周波数制御がエレベータ
の制御方法の主流となってきた。この方法は以前の制御
方法と比較すれば合理的な制御方法であり、それなりに
省エネ効果を発揮しているが、低速運転の範囲は効率が
低下する範囲であり、絶えず起動と停止とを頻繁に繰り
返す電動機制御そのものがエネルギー効率の低下の原因
にもなっている。即ち電磁気力を動力源とする以上、起
動時と停止時には磁場のポテンシャル急変を余儀なく
し、鉄損増大と電機子回転エネルギーに相当するエネル
ギーロスを伴うことになる。従来の電動機付巻上げ機を
使用する限り、電動機の頻繁な起動と停止を繰り返すエ
レベータかご運転は絶対不可欠であり、これによるイン
バータ効率並びに電動機効率の低下と磁場急変に伴うエ
ネルギーロスは避けることが出来なかった。これに加え
て、ビル電源の頻繁な電圧変動と電磁波雑音発生を余儀
なくされ、変電所にもその影響が及ぶことから、良質な
電源を供給したい電力会社の立場からも、特に高層のビ
ルで使用されるような高速エレベータ用大容量電動機の
頻繁な起動と停止は、可能な限り少なくしたい負荷であ
る。同時に、パソコンを初めとする各種電子機器におい
ても、電源電圧の変動は好ましくなく、電波雑音も有害
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する第一の課題は、1世紀も前に発明されたカウンター
ウェート(釣り合い錘)による技術思想の枠組みを、大
幅に改善し組み換えることにより、電動機の容量を一気
に1/3に小型化するというエレベータの大革命技術を
確立することである。別けても従来一定不変と考えられ
ていたウェート重量を直接に加減できる手段の導入によ
って、かご内部の乗客数変化に対応し実質的なウェート
重量を調整可能とし、常にかごとウェートとがほぼ釣り
合うことのできる知能的な電動ロープ式エレベータを実
現することである。
【0006】本発明が解決しようとする第二の課題は、
従来のかご上下移動と各階での停止に伴う電動機の頻繁
な起動と停止運転による効率の低下を防ぐことによっ
て、かご停止前後のエネルギーロスを極小化できる省エ
ネルギーエレベータを実現することである。換言すれ
ば、かご停止を行っても原動機としての電動機はほぼ一
定回転数を維持し続けるエレベータ駆動装置を実現する
ことでもある。これは同時に電源に及ぼす電圧変動を極
小化することでもあり、電波雑音の極小化も果たすこと
である。
【0007】本発明が解決しようとする第三の課題は、
従来の全駆動力を電気エネルギーに依存するエレベータ
システムの脆弱性を補うことができる、安全な電動エレ
ベータ駆動装置を実現することである。即ち、停電とい
う非常事態が起きても、バッテリーや自家発電装置によ
る非常用電源に依らずに、駆動システムの柔軟性により
直ちにかごの移動を比較的自由に可能とするエレベータ
駆動装置を実現することである。具体的には従来のよう
な停電によるかご内部での閉じ込め事故の恐れがあった
り、火災発生時には突然の停電発生の恐れから厳しく避
難運転を禁止されている現状の電動エレベータの脆弱性
を根本的に改善し、都市生活者の隠れた社会不安の一つ
を解消することである。
【0008】本発明が解決しようとする第四の課題は、
電源の電圧変動や電磁波雑音が少なく、各種電子機器の
使用に適したビル内部のビジネス環境、別けてもIT利
用産業に適したビジネス環境を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、かごやウェートのストロークを超える長
さだけ距離が離れている両端平行二軸を有する油圧ロッ
ドレスシリンダによって、ストロークの全位置でウェー
トを強固に拘束し、且つ異なる複数の圧力の大容量アキ
ュームレータの選択接続制御を行うことにより、かご内
の乗客数変化に追随してウェートの実質的な重量を変化
させることで、かご総重量とウェート重量とが常時ほぼ
均衡するように制御し、この両者の不均衡重量とかご速
度の積で決定される所要の電動機容量を1/3以下に大
幅に小型化することを基本とする。この電動機容量を小
型化する原理は、負荷の平準化であり、従来のシステム
と同一の仕事を行うに当っては、小型化されている分だ
け電動機はより長い時間駆動を続ける必要がある。具体
的には、アキュームレータにより動力のアシストを受け
た分に相当する仕事として、低圧となった作動油をアキ
ュームレータ内部に押し戻す仕事を、ポンプを介して行
うことになる。各階毎に停止可能なエレベータの駆動装
置において、このポンプ駆動はかごの停止時に行うこと
になるが、電動機は常時運転状態とし、巻上げ機のシー
ブ駆動とポンプ駆動とを交互に連続して円滑に行うこと
が合理的な駆動方法となる。このために自動車技術の差
動歯車装置とCVT自動変速機構とを利用し、純機械的
な速度制御手段により円滑な効率のよいかご速度制御を
達成することで、従来の高価なVVVF制御インバータ
の使用を止めて、アキュームレータ導入のコストアップ
を減殺できるようにする。このようなエレベータ駆動装
置において、差動装置の入力軸には電動機が連結され、
一対の出力軸の一方には作動油のポンプが連結されると
共にもう一方の出力軸にはシーブ駆動用の軸が連結され
るが、これら一対の出力軸には二律背反的に作動する一
対のブレーキも備えられる。このブレーキは、電圧によ
る制御が容易である電磁パウダークラッチを利用した型
式が望ましい。更に、このシーブ駆動用の軸はCVT変
速機構を介して最終的なシーブ回転軸に連結される。加
えて、この全体の制御装置は、バッテリーによるバック
アップを受ける構成とし、停電時の非常事態にも直ちに
備えられる体制とする。
【0010】
【作用】上記のような解決手段を備えた電動エレベータ
において、従来最大動力を必要とした満員状態でのかこ
上昇運転時と、空の状態での下降運転時とにおいても、
アキュームレータから動力アシストを受けて油圧ロッド
レスシリンダはウェートを強力に押し下げたり押し上げ
たりするので、恰もウェートがかご重量変化に応じて増
えたり減ったりし、結果的にかご総重量とウェートとが
ほぼ均衡するのと同じ状態を生み出すことができる。そ
の結果、エレベータ駆動に必要な最大動力を極端に小型
化することを可能とする。前にも述べた通り、負荷の平
準化を基本原理とするから、かご停止時にアキュームレ
ータ内に十分な量の作動油を蓄えねばならず、極端な電
動機容量の小型化は実用的ではない。せいぜい1/3程
度の小型化が限度であろうと考えられるが、電動機は常
時ほぼ一定速運転を続けながらシーブ駆動とポンプ駆動
とを休みなく交互に連続した一様な速度変化によって切
り替えることで、全く無駄のない能率的な仕事を可能と
し、それによって電動機容量小型化を一層確かなものと
している。従って、頻繁な起動、停止運転を伴うかご運
動と電動機の起動、停止運転は全く連動しないこととな
り、容量小型化と合わせて電源の電圧変動は一挙に極小
化される。その実現手段として本発明では自動車技術に
おいて常用されている差動歯車装置を利用しているが、
その入力軸に電動機を連結し一対の出力軸には夫々制御
可能なブレーキ付きのポンプとシーブ駆動軸とを個別に
連結しているから、一対のブレーキのどちらかを作動さ
せることによって、その反対側の出力軸を高速で回転さ
せることになる。ブレーキの制動力を連続的に円滑に切
り替えれば、かごの運動も円滑に変化させることができ
る。これは乗員の乗り心地に直接影響するから、より一
層の円滑な乗り心地を必要とする場合はCVT変速機構
を利用したかご速度制御機構により、フィードバック制
御を取り入れた確実な制御が行われる。
【0011】
【実施例】本発明の詳細は、以下に実施例を図示する図
面に従って詳述する。図1は本発明の最低限の構成要素
を示す側面図であり、本発明によって電動機容量を大幅
に小型化できる原理を説明する。1はエレベータのかご
であり、かご枠2を介してワイヤロープ3によって吊る
されており、巻上げ機の溝車4(シーブ)とそらせ車5
の溝に噛み合ったロープ3は、かご1と反対側の先端部
で釣り合い錘6(カウンターウェート)に固定されてい
る。釣り合い錘6が設けられているのは狭い空間なの
で、釣り合い錘6には油圧ロッドレスシリンダ7を受け
入れる為の窪み16等が形成されており、油圧ロッドレ
スシリンダ7の外部チェーン10が釣り合い錘6に固定
されている。油圧ロッドレスシリンダ7はその上下の両
端にハウジング11と、ハウジング11の内部から外部
に延びており回転自在に設けられている一対の両端平行
軸12を有している。この両端平行軸12はハウジング
11の内部に内部スプロケット13を固定し、外部では
外部スプロケット14を固定している。内部チェーン9
は油圧ロッドレスシリンダ7の内面を摺動するピストン
8に固定されており、ピストン8の運動は内部チェーン
9、内部スプロケット13、両端平行軸12、外部スプ
ロケット14、外部チェーン10を介して釣り合い錘6
を制御することができる構造となっている。この外、大
容量のアキュームレータ17は制御装置を介してピスト
ン8の上側か下側かに選択接続される。
【0012】図2は図1で示した本発明の一実施例の平
面図で、図1では省略した昇降路構造も示している。昇
降路30は建屋を構成する躯体構成梁若しくはこれらを
連結するビーム等によって比較的強度のある縦梁31と
横梁32で形成されている。かご枠2を案内するかごレ
ール20は左右の縦梁31に固定され、かご1の運動制
御に重要な役割を担っている。かごと2倍のかご速度で
すれ違う釣り合い錘6も、絶対にかごと衝突や接触を起
こさぬように錘レール21によって規制されながら、垂
直方向の移動運動を行っている。レールファスナーとし
ての垂直梁23はビーム状のレール支持横梁22に強固
に固定されている。本発明では狭い釣り合い錘6の昇降
スペース内に、油圧ロッドレスシリンダ7を設置し、そ
の外部チェーン10が釣り合い錘6を全行程で拘束でき
る構造としなければならず、そのために釣り合い錘6は
単純な形状ではなく、シリンダ設置用窪み16と、外部
チェーン通過用窪み18を有する特殊形状となってい
る。外部チェーン10はピストン8と同一方向に動く方
が釣り合い錘6の括れた部分で錘6と結合し、ピストン
8と反対方向に動く方は錘の窪み18を通過して常に錘
とは反対の方向に移動する。従って、特にピストン8や
釣り合い錘6とは反対方向に移動する側の外部チェーン
10は緩みがあっては不都合であり、自動テンショナー
にて強力な張力が作用するように構成されている。低速
のエレベータでは錘用レールファスナーを、昇降路30
を構成する横梁32に直接設ける例もあるが、かご速度
がある値以上となると重い釣り合い錘6の上下移動に伴
う振動騒音が大きくなり、図示のように建屋の壁から離
れた位置に横梁22のようなビームを設けてこれに固定
することが一般的になっている。
【0013】エレベータとは垂直方向の人荷の運搬装置
なので、地球重力に逆らってかご1を持ち上げる仕事を
行う機械であり、その仕事量を軽減する目的でおよそ1
世紀以前に導入された釣り合い錘6の重さは、かご1の
自重だけでなく、最大荷重の半分の重さを加えた重さに
することで、電動機容量の最低化を図ってきた。そこで
電動機容量を決定する要因は何よりも、このかご1と釣
り合い錘6との不平衡量の大きさである。現状のエレベ
ータでは最大不平衡量は最大積載量の半分の重量であ
る。従来のエレベータでは極めて長い行程の釣り合い錘
を直接加減して、この不平衡量を減少させる手段が全く
見つからなかったが、本発明では、油圧ロッドレスシリ
ンダ7によって、かご1と釣り合い錘6がどの位置にあ
ってもピストン8に加わる力で不平衡量を減少させるこ
とができる構造となっている。具体的にピストン8に圧
力を及ぼすのは大容量のアキュームレータ17であり、
アキュームレータ17がピストン8の上側に接続される
か、下側に接続されるかで釣り合い錘6は実質的に重く
なったり軽くなったりさせることができる。アキューム
レータ17を圧力が異なっている複数個設置し、かご1
の秤量計の出力に応じて最適接続制御を施せば、この不
平衡量を極小化することができる。アキュームレータ1
7の数が2基であれば、乗客数が最大積載量のほぼ半分
に相当する数で全くアキュームレータ17のアシストを
必要としない場合も含め5段階の制御となり、3基であ
れば、7段階の制御となるので、3基方式では少なくと
も不平衡量を1/3以下にでき、電動機容量も1/3で
済むことになる。これは即ち、巻上げ機を駆動する電動
機容量を無理なく合理的に極小化できることを意味して
いる。
【0014】図3に示すのは巻上げ機そのものの構造の
改良を示す概念図であって、従来のような、溝車38
(シーブ)と電動機35とが一体となっている構造とは
根本的に異なっている。本発明の電動機35は溝車38
だけではなく、かご1の停止時にもアキュームレータ1
7から流出した作動液をポンプ37によってアキューム
レータ内部に押し戻す仕事をする必要があり、休まずに
連続して稼動し続けるほうが合理的である。回転動力を
二軸のどちらかに連続して円滑に移行させるには、自動
車技術で常用されている差動歯車装置が好適であり、大
量生産方式でコスト削減を徹底してきた自動車部品を利
用できれば、エレベータのコスト削減にも有利に作用す
る。図の中央附近にある差動歯車装置36は、下方に向
かう入力軸には電動機35を連結し、左右の一対の出力
軸には夫々巻上げ機の溝車38とポンプ37とが連結さ
れる。だが、その中間には、夫々容易に拘束力を制御で
きるブレーキ39と同40とが設けられていて、これら
は二律背反的に作動を制御される。拘束力の制御は電圧
で確実容易に可能であることが望ましく、例えば電磁パ
ウダークラッチ型式がその一例である。尤もかご速度が
大きくなると、このようなブレーキ39、40の制御だ
けでは円滑な乗り心地を実現することは難しくなってく
る。そこで差動歯車装置36と溝車38との中間に、C
VT変速機41を設け、乗り心地の改善に役立てる。C
VT変速機41も最近の自動車技術の発達によって生れ
た最新の技術であり、軽自動車クラスの容量では10万
円程度のコストであり、インバータに比較すれば遥かに
経済的である。即ち、VVVF制御方式の代わりに、純
機械式の速度制御方式が可能であることを、初めて示す
ものである。
【0015】
【効果】以上に述べたように、本発明の省エネルギー電
動エレベータによれば、大きな駆動力を必要とする不平
衡量が大きい場合には、その量に応じて適度な圧力のア
キュームレータからのアシストを受けることができ、従
来よりも格段に小容量の電動機で巻上げ機の駆動ができ
る駆動システムを世界で初めて実現することができた。
電動機容量の小型化は無理なく1/3程度を可能として
いる。又、この基本原理は負荷の平準化にあるので、小
容量の電動機を頻繁に起動と停止を繰り返す無駄な運転
は一切行わず、連続した運転が可能であり、従って電源
に対しても電圧の変動を極小化させる効果があり、電源
の質を高めることができる。これによって効率の悪い低
速での電動機運転が無くなることに加えて、省エネルギ
ー効果を一層高め、ITを活用したビジネス環境に適し
たビル環境を容易に提供することができる。更に、バッ
テリーバックアップされた制御装置とすることによっ
て、不測の停電時やビル火災発生時であっても、アキュ
ームレータからの動力アシストは有効であるので、空の
かごを上昇させ、多人数の乗客を下階に避難させる避難
運転も電力を一切使わずに確実に実現することができ
る。このような画期的な効果も世界初の顕著な効果であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の省エネルギー電動エレベータ
の一実施例の主要構成要素の側面図である。
【図2】 図2は図1に示す実施例に昇降路構造を加え
て示した平面図である。
【図3】 図3は本発明の一実施例の巻上げ機駆動装置
の概念図である。
【符号の説明】
1 かご 2 かご枠 3 ワイヤロープ 4 溝車 5 そらせ車 6 釣り合い錘 7 油圧ロッドレスソリンダ 8 ピストン 9 内部チェーン 10 外部チェーン 11 油圧ロッドレスシリンダのハウジング 12 両端平行軸 13 内部スプロケット 14 外部スプロケット 15 シリンダ固定具 16 釣り合い錘に設けたシリンダ設置用窪み 18 釣り合い錘に設けた外部チェーン設置用窪み 20 かごレール 21 錘用レール 22 レール支持横梁 23 垂直梁 30 昇降路 31 縦梁 32 横梁 33 横梁 35 電動機 36 差動歯車装置 37 ポンプ 38 溝車 39 ブレーキ 40 ブレーキ 41 CVT変速機

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 かごと、かご自重にかご最大荷重のおよ
    そ半分を加えた重さのカウンターウェートと、このかご
    とカウンターウェートとを連結するワイヤロープと、こ
    のワイヤロープを巻き付け電動機によって回転駆動され
    るシーブとを有する電動エレベータにおいて、カウンタ
    ーウェートと昇降路との間に両端平行二軸間距離がかご
    全行程より長い油圧ロッドレスシリンダを設け、カウン
    ターウェートの全行程で油圧ロッドレスシリンダの負荷
    取り付け部材がカウンターウェートに強固に固定される
    構造を有すると共に、かご荷重計測器と、設定圧力が異
    なる複数の大容量アキュームレータを備え、かごの乗客
    数の変動によるかご荷重変化を検知するかご荷重計測器
    の出力に応じて、かごとカウンターウェートとがほぼ均
    衡する場合には油圧ロッドレスシリンダにはどのアキュ
    ームレータも接続しない自動制御を含め、油圧ロッドレ
    スシリンダの上下どちらかの作動室に、かごとカウンタ
    ーウェートとの実質的な重さの差が最低となる圧力の前
    記アキュームレータとの選択接続自動制御装置が設けら
    れる省エネルギー電動エレベータ
  2. 【請求項2】 前記シーブと電動機との連結装置は差動
    歯車機構を含むと共に、大気圧となった作動液をアキュ
    ームレータ内に押し込むポンプが設けられ、このポンプ
    とシーブとは差動歯車機構の一対の出力軸に択一的に個
    別に連結される一方で電動機は差動歯車機構の入力軸に
    連結されていることに加え、シーブの全速運転時はポン
    プを完全に停止させるブレーキとポンプの全速運転時に
    はシーブを完全停止させるブレーキとが設けられている
    請求項1に記載の省エネルギー電動エレベータ
  3. 【請求項3】 前記差動歯車機構の出力軸と電動機との
    中間には無段変速機が設けられることを特徴とする請求
    項2に記載の省エネルギー電動エレベータ
  4. 【請求項4】 かごの昇降運転時も停止時においても電
    動機は常に一定回転速度で回転を続ける一方、全速かご
    昇降運転時はポンプ運転を停止しかご停止時は全速でポ
    ンプ運転すると共に、かご昇降運転とポンプ運転との切
    り替え過渡期には無段変速機による滑らかで連続的に増
    減速する動力分配制御を行うかご速度制御装置を有する
    請求項3に記載の省エネルギー電動エレベータ
  5. 【請求項5】 前記作動液には無酸素水を使用し、ほぼ
    大気圧下の作動液タンク内部も大気との接触が防がれる
    構造である請求項1に記載の省エネルギー電動エレベー
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