JP2002234606A - 駆動チェーン - Google Patents

駆動チェーン

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JP2002234606A
JP2002234606A JP2001031780A JP2001031780A JP2002234606A JP 2002234606 A JP2002234606 A JP 2002234606A JP 2001031780 A JP2001031780 A JP 2001031780A JP 2001031780 A JP2001031780 A JP 2001031780A JP 2002234606 A JP2002234606 A JP 2002234606A
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Masao Ogawa
正夫 小河
Toshikuni Ishihama
利邦 石浜
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動チェーンの連結部の磨耗を低減すること
を目的とする。 【解決手段】 左右一対のリンク1と、前記リンク1に
隣接するリンク2がピン5により連結されている駆動チ
ェーンAにおいて、前記リンク1の連結の少なくとも一
つが前記リンク1に開口した孔(長穴)1aに前記ピン
5が遊びを有して挿入されて構成され、前記孔(長穴)
1aの前記ピン5に接する縁部9がR形状であることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車工場
における、パネルを搬送するパレット等を搬送するのに
使用される駆動チェーンに関し、特にリンク、ピンの磨
耗が少なく、寿命が長い駆動チェーンに関する
【0002】
【従来の技術】従来、工場内の部品搬送用に使用される
駆動チェーンとしては、例えば実公昭42−16788
号公報や特開平8−169328号公報に見られるよう
な構成が知られている。この従来の駆動チェーンは、外
側に左右一対の移行用ローラを取り付けた左右一対のリ
ンクと、間に横振れ防止ローラを取り付けた上下一対の
リンクを、十字形ピン体を介して連結することで、上
下、左右にカーブしたレール内を滑らかに走行すること
ができるようになっている。
【0003】移行用ローラの車軸となるロード部ピンに
は、所定間隔おきにフックが下げられており、このフッ
クに部品を入れるパレットを下げることで、駆動チェー
ンは工場内で部品を搬送するのに使用されている。
【0004】図8は、従来の駆動チェーンのリンクの連
結部分の拡大図である。駆動チェーンは、左右に曲がる
カーブを通過するときには、基本的には上下のピン10
5bを中心にして、隣り合うリンク101,102が回
動することにより屈曲するのであるが、実際には、左右
の横ピン105aが長穴101a内で斜めになること
も、隣り合うリンクが屈曲する要因となっている。な
お、図8において、符号101,101が左右のリン
ク、2点鎖線で示した符号102が上下のリンク、符号
105が十字形ピン体である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記左右若
しくは上下一対のリンク101,102に開口された長
穴(図8における101a,101a,102a)は、
板材に対してピアス加工しただけのものであったことか
ら、長穴の縁部はエッジ109が立ったままであった。
そのため、駆動チェーンがレールのカーブ部分を走行し
て、左右に屈曲する度に、横ピン105aと前記エッジ
109とがあたることにより、高い接触面圧を発生し、
エッジ109と横ピン105aが磨耗するという問題が
あった。
【0006】また、図8のように一対の長穴101aに
対し横ピン105aが斜めになるときに、長穴101a
のエッジ109が横ピン105をかじり、駆動チェーン
が屈曲するたびに同じかじり部分に前記エッジ109が
引っかかって磨耗を進展させていた。さらに、図8のよ
うに、横ピン105aの根元から遠い部分にエッジ10
9が引っかかって駆動チェーンを引っ張っていたことか
ら、大きな荷重が横ピン105aとエッジ109との間
でかかり、磨耗が進展するとともに、横ピン105aを
曲げるように作用していた。駆動チェーンの磨耗が起こ
ると、駆動チェーンが延び、さらに磨耗が進むとリンク
101,102やピン105a,105bが破損して交
換しなければならない等、頻繁なメンテナンスを必要
し、生産ラインの効率を低下させる要因となっていた。
なお、これらの問題は上下のリンク102と縦ピン10
5bについても同様であった。
【0007】そこで、本発明では、前記問題を解決する
ため、前記したような駆動チェーンにおいて、リンク、
ピンの磨耗を低減して、駆動チェーンの寿命を長くし、
メンテナンス工数を低減させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明では、左右一対のリンクと、前記リンクに隣
接するリンクがピンにより連結されている駆動チェーン
において、前記リンクの連結の少なくとも一つが前記リ
ンクに開口した孔に前記ピンが遊びを有して挿入されて
構成され、前記孔の前記ピンに接する縁部がR形状であ
ることを特徴とした。
【0009】このように、ピンと、ピンが遊挿される孔
が接する縁部において、エッジが除去されてR形状が付
されていることにより、ピンと、孔との接触面圧は低く
なり、磨耗が効果的に低減され、駆動チェーンの寿命も
長くすることができる。また、孔の縁部がピンをかじる
こともないので、カーブ又はアップダウンに差し掛かる
と、荷重がかかる方のリンクは連結ピンを滑ってピンの
根元までスライドする。ピンと、前記孔の縁部とは滑り
やすいことからピンを曲げる力もかからず、従来に比べ
てピンと孔とが接触する荷重も低く、磨耗が低減される
とともに、ピンを折ろうとする力も小さくなる。
【0010】なお、ここでのR形状はエッジを丸めた、
なだらかな形状であればよく、単一の円弧断面である必
要はない。また、当初エッジであったものを除去して丸
めるのではなく、最初から、R形状に型等で成形しても
良い。さらに、縁部のR形状は、鋭利なエッジを丸めて
さえあれば、リンクの孔の壁面からR形状を形成して、
リンクの側面とのつながりには鈍角が残っていても良
い。また、左右のリンクは、使用状態において上下若し
くは斜めに使用されることがあるのはもちろんである。
【0011】また、本発明の請求項2では、左右一対の
リンクと、前記リンクに隣接するリンクがピンにより連
結されている駆動チェーンにおいて、前記リンクの連結
の少なくとも一つが前記リンクに開口した孔に前記ピン
が遊びを有して挿入されて構成され、前記ピンの前記孔
に接する部分に断面R形状の凹溝が形成されていること
を特徴とした。
【0012】このように、ピンのうち、ピンとリンクが
接触する部分、即ちリンクの孔の縁部と当たる部分に断
面R形状の凹部を設けたことにより、ピンとリンクの長
穴のなじみが早く、接触面圧が小さくなるので、初期の
磨耗を防止して、チェーンの寿命を延ばすことができ
る。また、リンクの孔の縁部が凹部に落ち込んで滑りこ
むことにより、前記縁部とピンが引っかかって過大な荷
重がかかることもなく、接触部分の磨耗が低減され、ピ
ンが折れることも少なくなる。
【0013】また、請求項1と請求項2の手段を組み合
わせて、孔にR形状を付して、ピンにR形状の凹溝を形
成すれば、孔とピンがより広い面で接触して、接触面圧
が低くなり、接触部分の磨耗を低減させることができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。 図1
(a)は、第1の実施の形態に係る駆動チェーンの左右
のリンク及び上下のリンクを示す平面図であり、(b)
は同正面図である。
【0015】駆動チェーンAは、外側に移行用ローラ3
を取り付けた左右一対のリンク1と、内側に横振れ防止
ローラ4を取り付けた上下一対のリンク2とが十字形ピ
ン体5により連結され、これらが繰り返し連結されるこ
とによりチェーンを構成している。
【0016】移行用ローラ3は、リンク1,1の中心を
貫いて嵌入された移行用ローラピン8の両端にラジアル
ボールベアリング9を介して取り付けられている。
【0017】横振れ防止ローラ4も同様、リンク2,2
の中心を貫いて嵌入された横振れ防止ローラピン11の
中央にラジアルボールベアリングを介して取り付けられ
ている。横振れ防止ローラピン11の両端は、ボルト1
2及びナット13により締結固定されている。
【0018】移行用ローラピン8の中心のリンク1,1
の間にできた隙間部分には、数個のリンクおきにフック
6が外嵌されて下げられており、部品を入れるパレット
を下げることができるようになっている。
【0019】図2は、十字形ピンの斜視図である。十字
形ピン5は、樽状に中央部が太くなった直方体の本体5
aと、その太くなった中央の部分の面から十字に縦ピン
5c,5cと、横ピン5d,5dが立設されている。縦
ピン5c,5cと横ピン5d,5dの先端には長丸形状
の鍔5e,5e,・・・が、十字の面に沿って長手を向
けて形成されている。
【0020】一方、リンク1,1及びリンク2,2に
は、前記鍔5e,5e,・・・が入る請求項にいう孔で
ある長穴1a,1a,2a,2aがその両端に開口され
ている。そして、横ピン5d,5dを長穴1a,1aに
挿入し、縦ピン5c,5cを長穴2a,2aに挿入し、
それぞれのリンクを90度ひねることにより、図1
(a)(b)の状態に容易に組み上げることができるよ
うになっている。
【0021】図3は、駆動チェーンがレール内を走行し
ている状態を示す断面図である。図3に示すように、駆
動チェーンAは、下方中央部が開口した矩形断面のレー
ル10内を通され、移行用ローラ3,3が軌道10a,
10aを走行してフック6にかかる荷重を支えつつ、レ
ール10がカーブを描くときには横振れ防止ローラ4が
側壁10b,10bに当たって転がり、駆動チェーンA
が滑らかに走行するようになっている。
【0022】図4は、駆動チェーンが左右に屈曲してい
る場合における左右のリンク1,1と上下のリンク2,
2を連結している部分の拡大図である。図4に見るよう
に、リンク1,1の長穴1a,1aの縁部の断面のう
ち、リンク1,1の端部方向の断面が、円弧のR形状と
なって、十字形ピン5との接触部9,9を形成してい
る。つまり、長穴1a,1aの壁面が凸状のR形状とな
り、リンクの側面と鈍角でつながっている。ここの部分
は、壁面に平らな面を残し、壁面と、リンクの側面とを
小さなRでつないでもよい。
【0023】また、図示しないが、上下のリンク2,2
の長穴2a,2aの断面も、リンクの両端側の方が、円
弧のR形状となっている。このR形状は、駆動チェーン
Aが左右に屈曲するときに、縦ピン5c,5cと、横ピ
ン5d,5dが長穴1a,1a,2a,2aの縁部のエ
ッジと接触するのを避けるためのものであるので、長穴
1a,1a,2a,2aの縁部全周にわたってR形状と
なっていてもよい。
【0024】このような構成の駆動チェーンAは、レー
ル10内に組み込まれて部品の搬送に使われると、重量
のある部品等を引っ張って駆動する。そして、レールの
経路に従ってカーブを通過し、そのたびに図4のように
連結部で隣り合うリンク1,1,2,2,・・・が屈曲
する。この時、駆動チェーンAは、基本的には縦ピン5
cを中心として、リンク2が回動することにより、リン
ク1、1とリンク2,2とが屈曲するのであるが、横ピ
ン5d、5dも、対となる長穴1a,1aに対して斜め
に傾く。そして、左側(図4における下側)の横ピン5
dの一方のみが長穴1aと引っかかる状態になって、搬
送に必要な引張荷重が左側の横ピン5dと、左側のリン
ク1の接触部9との接触力により負担される。
【0025】ところが、本実施の形態の駆動チェーンA
ではリンク1の接触部9はR形状にしてあることから、
円柱面である横ピン5dと、接触部9との接触は、従来
に比べると面と面が接触するのと近い関係にあり、接触
面圧は従来に比べて小さく、リンク1の長丸1aの縁部
及び横ピン5d共に磨耗が低減される。
【0026】また、接触部9がR形状であることから直
線部のレールを走行しているときから、カーブに差し掛
かるときの横ピン5dの傾きの移行が、接触部9をスラ
イドしながら滑らかになされるので、接触部9が横ピン
5dをかじることも無く、また、リンク1が横ピン5d
を曲げるように働くことも無い。
【0027】また、駆動チェーンAが上下にカーブする
レール10の部分を通過する時にも、長穴2a,2aの
中心線に対して縦ピン5c,5cが斜めになって、上又
は下のリンク2に大きな荷重がかかるが、このときもリ
ンク2の接触部がR形状となっていることにより、左右
のリンク1の場合と同様、接触部分の磨耗は少なくて済
む。
【0028】次に、以上のような本実施の形態の駆動チ
ェーンAにおける耐磨耗性の効果について確認した実験
例について説明する。図5は、第1の実施の形態の駆動
チェーンの伸びを従来例のチェーンの伸びと比較したグ
ラフである。図5において、横軸は駆動チェーンAの使
用時間を日を単位として表したものであり、縦軸は、駆
動チェーンの伸びを伸びた長さを単位mmで、割合を単
位%で表示したものである。
【0029】この実験では、従来のリンクの接触部がエ
ッジ形状のものと、駆動チェーンAの接触部9を半径4
mmのR形状としたものとを同じ製造ラインでそれぞれ
使用して次の条件下で比較した。 《使用条件》 縦ピン、横ピンの直径:8mm、 リンクの板厚 :4.5mm、 周回するレールの全長:240m、 稼動時間 :24時間/1日、 駆動に使用したモータの出力:1.5kW×4ポール 搬送した物 :自動車のバンパー
【0030】なお、駆動チェーンAはテンションを保つ
ために、一部に錘を下げて、余った長さ部分を引っ張る
ようにしており、この下がっている錘の高さで、駆動チ
ェーンの長さを測定した。
【0031】実験の結果、図5に見るように、従来例で
は、10日で1200mm(0.5%)伸びており、一
日当たりに換算すると、120mm(0.05%)の伸
びが確認された。一方、本実施の形態の駆動チェーンA
では、14日で115mm(約0.05%)伸びてお
り、一日当たりに換算すると、約8.2mm(約0.0
034%)の伸びが確認された。即ち、本実施の形態の
駆動チェーンAでは、従来の駆動チェーンに比べて、伸
びが約15分の1程度となり、飛躍的に磨耗を少なくす
ることができた。
【0032】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図6は本発明の第2の実施の形態に係る駆動
チェーンのリンクの連結部分の拡大図である。なお、第
1の実施の形態と同一な部分については同じ符号を付し
て詳細な説明を省略する。
【0033】第2の実施の形態に係る駆動チェーンB
は、駆動チェーンAに対して、リンク1,1の長穴1
a,1aの縁のエッジが残ったままとなっており、長穴
1a,1aと接する横ピン5d,5dにR形状の凹溝5
f,5fが全周にわたって形成されている。この凹溝5
f,5fは、長穴1a,1aと横ピン5d,5dの接触
がなじみやすくなるようにするためのものであるため、
横ピン5d,5dのうち長穴1a,1aと接触する側、
即ち図6でいえば右側にのみ形成させても良いが、全周
に形成させておけば、十字ピン5を前後逆に組んでも、
凹溝5f,5fと長穴1a,1aを接触させることがで
き、組み立てミスを防止することができる。
【0034】リンク2,2の長穴2a,2aは、長穴1
a,1a同様エッジが残っており、縦ピン5c,5cに
は、長穴2a,2aと接触する部分に断面R形状の凹溝
5f,5f(図示せず)が全周にわたって形成されてい
る。
【0035】以上のような駆動チェーンBは、左右に曲
がるカーブを走行するときは、図6のように長穴1a,
1aの中心軸に対して横ピン5d,5dが斜めになっ
て、左側(図6における下側)の横ピン5dのみが長穴
1aと接触して駆動チェーンBを引っ張る荷重を負担す
るが、凹溝5fが形成されていることにより、凹溝5f
と長穴1aのエッジが接触する。従って、前記エッジは
当初は若干の磨耗があるが、エッジが少し丸くなると、
凹溝5fの面に近い曲率となり、なじんで磨耗が進まな
くなる。
【0036】また、横ピン5d,5dが斜めになるとき
には、前記エッジが凹溝5fに滑りこむことから、エッ
ジが横ピン5d,5dをかじりにくく、磨耗の進展が抑
えられる。さらに、エッジが横ピン5d,5dに引っか
かって過大な荷重や曲げの力をかけることもない。
【0037】同様にして、縦ピン5c,5cと長穴2
a,2aとのなじみも早く、磨耗を低減させることがで
きる。このようにして、第2の実施の形態の駆動チェー
ンBでは、縦ピン5c,5cと横ピン5d,5dのリン
ク1,1,2,2との接触部に断面R形状の凹溝を設け
たことにより、チェーンの磨耗と伸びを低減させること
ができる。
【0038】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。図7は本発明の第3の実施の形態に係る駆動
チェーンを示す図であり、(a)が正面図、(b)が
(a)におけるY−Y断面図である。図7(a)(b)
に示すように、駆動チェーンCは、ピン23が圧入され
て一体となったリンク21,21と、ピン24が圧入さ
れて一体となったリンク22,22とが交互に連結され
てチェーンを構成している。
【0039】リンク21,21は、外形が長丸の板であ
り、その両端の半円部の中心の一方にはピン23が圧入
される孔21aが形成され、他方にはピン24が挿入さ
れる長穴21b,21bが外形の長丸の長手と同じ方向
を長手にして形成されている。長穴21b,21bの縁
は全周にわたってR形状で丸められている。
【0040】リンク22,22は、外形が長丸の板であ
り、その両端の半円部の中心には、一方にピン24の両
端が圧入される孔22a,22aと、他方にピン23が
回動可能に挿入される孔22b,22bとが形成されて
いる。ピン24は、中央が太い大径部24a、両端が細
い小径部24b,24bとからなる段付きのピンになっ
ている。リンク21,21,22,22はピン24の小
径部24b,24bと嵌り合っており、大径部24a
は、リンク21,21が左右にぶれすぎないようにガイ
ドする役目を果たしている。
【0041】このような駆動チェーンCは、基本的に長
手方向に引張荷重を受けることで、対象物を駆動するこ
とができるが、リンク21,21とピン24の連結が長
穴21b,21bとピン24の小径部24b,24bと
でなされていることから、左右にも屈曲しながら駆動力
を伝えることもできる。駆動チェーンCは屈曲する際
に、長穴21b,21bとピン24とが斜めになって屈
曲するが、この時左右のうち片方のリンク21だけで荷
重を受けることになる。しかし、駆動チェーンCでは長
穴21bの縁がR形状に丸められていることから、長穴
21bの縁がピン24をかじることも無く、リンク2
1、ピン24の双方において、磨耗を少なくすることが
できる。
【0042】このように、本発明は、十字ピンで連結さ
れる駆動チェーンに限らず、長穴とピンとで遊びを有し
つつ連結される駆動チェーン一般に適用することができ
る。
【0043】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は前記実施の形態に限定されない。例え
ば、第1の実施の形態と第2の実施の形態は適宜組み合
わせて実施することもできる。即ち、第1の実施の形態
において、リンク1,1の長穴1a,1aの縁をR形状
にするのに合わせて、横ピン5d,5dにも第2の実施
の形態のような断面R形状の凹溝5f,5fを形成させ
るようにすれば、凸形状と凹形状の双方のR形状の面で
接触し、より低い接触面圧で駆動チェーンの引張荷重を
受けることができる。さらには、前記長穴1a,1aの
凸R形状と、横ピン5d,5dの断面R形状の凹溝5
f,5fを円弧により形成させて、その半径を同等にす
れば、使用当初からリンク1,1と十字ピン5が低い接
触面圧で荷重を受けることができるので、磨耗を少なく
でき、チェーンの寿命を長くすることができる。
【0044】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の請求項1に
よれば駆動チェーンのリンクの孔の、ピンと接触する縁
部をR形状としたことにより、当該連結部の磨耗を低減
することができる。また、R形状が付された孔の縁部は
ピンをかじることなくスライドした上でピンを引張るの
で、連結部の磨耗、ピンの折れを少なくすることができ
る。これにより駆動チェーンの寿命を長くし、メンテナ
ンスの工数を少なくすることができる。
【0045】また、請求項2記載の発明によれば、駆動
チェーンのピンのうち、リンクの孔の縁部と接触する部
分に断面R形状の凹溝を設けたことにより、リンクとピ
ンとのなじみが早く、当該連結部の磨耗を低減すること
ができる。これにより、駆動チェーンの寿命を長くし、
メンテナンスの工数を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、第1の実施の形態に係る駆動チェー
ンの左右のリンク及び上下のリンクを示す平面図であ
り、(b)は同正面図である。
【図2】十字形ピンの斜視図である。
【図3】駆動チェーンがレール内を走行している状態を
示す断面図である。
【図4】駆動チェーンが左右に屈曲している場合におけ
る左右のリンクと上下のリンクを連結している部分の拡
大図である。
【図5】第1の実施の形態の駆動チェーンの伸びを従来
例のチェーンの伸びと比較したグラフである。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る駆動チェーン
のリンクの連結部分の拡大図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る駆動チェーン
を示す図であり、(a)が正面図、(b)が(a)にお
けるY−Y断面図である。
【図8】従来の駆動チェーンにおけるリンクの連結部の
拡大図である。
【符号の説明】
A,B,C 駆動チェーン 1、2,21,22 リンク 1a,2a 長穴 5 十字形ピン 5c 縦ピン 5d 横ピン 9 接触部 5f,5f 凹溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対のリンクと、前記リンクに隣接
    するリンクがピンにより連結されている駆動チェーンに
    おいて、前記リンクの連結の少なくとも一つが前記リン
    クに開口した孔に前記ピンが遊びを有して挿入されて構
    成され、前記孔の前記ピンに接する縁部がR形状である
    ことを特徴とする駆動チェーン。
  2. 【請求項2】 左右一対のリンクと、前記リンクに隣接
    するリンクがピンにより連結されている駆動チェーンに
    おいて、前記リンクの連結の少なくとも一つが前記リン
    クに開口した孔に前記ピンが遊びを有して挿入されて構
    成され、前記ピンの前記孔に接する部分に断面R形状の
    凹溝が形成されていることを特徴とする駆動チェーン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005231824A (ja) * 2004-02-20 2005-09-02 Fuji Electric Retail Systems Co Ltd 搬送チェーン
JP2013237551A (ja) * 2012-05-17 2013-11-28 Ak System Co Ltd 搬送装置

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