JP2002234137A - 可撓性刷版装着方法および装着装置 - Google Patents
可撓性刷版装着方法および装着装置Info
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Abstract
しかも刷版の伸びを100μm以下とする刷版装着方法
および装着装置を提供する。 【解決手段】 可撓性刷版70の版先を版先クランプ機
構12に固定する際に、版先クランプ機構12の位置決
めピン14に刷版70の版先の切欠を当接させて位置決
め固定し、固定後、刷版70を版胴11に巻回する際
に、押圧手段により刷版70を版胴外周面に押圧する刷
版押圧機構17と、刷版70の版尻を版胴11に固定す
る版尻固定機構13と、版胴に巻回固定されてなる版ず
れ防止機能を有する版下シート27とを備え、刷版装着
時の版胴回転方向の版の伸びを100μm以下とし、版
下シート27は、刷版の裏面に圧接されることにより、
刷版の裏面を凹ませる所要形状の凹凸276を、表面に
粒状物275を固着させることによって設けられ、かつ
粒状物275を固着させた表面を被覆する脱落防止層2
74を設けた。
Description
刷版を装着するためのもので、特にデジタル製版された
可撓性刷版を装着するための刷版装着方法及び刷版装着
装置に関する。
版胴に巻装固定し、この状態で印刷を行うのが一般的で
ある。しかし、安価でかつ取り扱いが容易な少なくとも
裏面が金属以外の材料から成る平版印刷版(本明細書に
おいて、可撓性の刷版と呼ぶ)は、寸度安定性に難点が
あり、例えば、刷版装着時の刷版の取り扱いや、印刷中
のゴム胴との摩擦力により歪みを生じ、印刷寸法を及び
紙に対する印刷位置精度を損ねてしまうという問題があ
った。
来、印刷物の見当精度をあまり必要としない少ない枚数
を印刷する簡便用に限られており、多色で精巧な高級印
刷や大型印刷機を用いた本格的な印刷には用いられてい
なかった。
可撓性の刷版に発生する歪みについて詳細に述べる。図
19及び20に、代表的な刷版装着装置60を示す。図
20は、図19におけるX矢視図、図19は、図20に
おけるYーY断面図である。
は、円柱の一部分を当該円柱の軸方向に切り取り、その
切り口である略平らな面(以下、平面部61aとよぶ)
に溝部65を設けたような形状を有している。そして溝
部65内には、刷版70の先端である版先を挟持する版
先クランプ機構62と、刷版70の後端である版尻を挟
持する版尻クランプ機構63とが設けられている。各ク
ランプ機構62,63は、その上面が平面部61aと略
同一平面を形成する下歯62b,63bと、前記下歯に
回動可能に支持され、下歯上面との間で版先を挟持可能
な上歯62a,63aとを備えている。さらに、溝部6
5底面上で版先クランプ機構62および版尻クランプ機
構63を前後、左右、斜めに位置調整可能な、図示しな
い位置調整機構を備えている。
の間には頂部61cが形成されている。図示しないが、
版胴によっては、平面部の代わりにクランプ機構の下歯
上面等が、曲面部との間に頂部を形成するものもある。
通常、平面部61aと曲面部61bとが交差する部分は
丸められて、半径5〜30mmの曲面になっているが、
このような部分も本明細書においては頂部と呼ぶことに
する。
機構の下歯62b上面には、版胴61の軸方向に間隔を
隔てた2箇所に、位置決めピン64が突設されている。
版先クランプ機構の上歯62aの、前記位置決めピン6
4に対応する箇所には、切欠66が形成されている。ま
た、図中2点鎖線で示される刷版70の版先70aに
も、位置決めピン64に対応する箇所に切欠71が形成
されている。
可撓性の刷版70を版胴61に装着する場合、オペレー
タが版尻70bを把持しながら、版先クランプ機構の上
歯62aと下歯62bとの間に刷版の版先70aを押し
込み、2箇所の位置決めピン64に当該版先を当接させ
た際に、版先70aが変形し、その変形した状態で版先
70aが固定されてしまうことがある。すなわち、菊半
裁判以上の刷版を装着可能な版胴においては、版胴61
における2箇所の位置決めピン64の間隔がかなり広く
なり、刷版装着時に、オペレータが可撓性の刷版70を
少しでも押しすぎると、2箇所の位置決めピン64の間
から版先70aが押し込み方向に突出するように、刷版
70が変形してしまうのである。しかし、このような変
形を避けようとして刷版70の押し込みが不十分になる
と、刷版を正確に位置決めすることができない。
面部61aと曲面部61bとの間に形成される頂部61
cの近傍においては、可撓性の刷版70が版胴61の外
周面になじみにくく、刷版70が版胴外周面から浮いて
しまう傾向がある。このような刷版70の浮きを防止す
るために、オペレータは、版先を版先クランプ機構62
に挟持された刷版の版尻を強く引張りながら、版胴を回
転させて刷版70を巻装する。しかしこのときに、可撓
性刷版70の版尻の引張られた箇所が伸びてしまう。
装した後に、版尻クランプ機構の上歯と下歯の間に刷版
の版尻を押し込み、上歯を回動させ版尻を固定し、図示
しない張力付加機構により版尻クランプ機構を刷版に張
力が付加される方向に移動させることにより、刷版を版
胴の周面に密着させ、版装着が完了する。従来の一般的
な版装着装置において、このような刷版を版胴の周面に
密着させるための張力付加機構は、アルミ等の金属支持
体刷版に合わせて設計されているので、可撓性の刷版の
場合、必要以上に伸びてしまう。また、張力付加機構
を、可撓性の刷版に合わせて低い張力が付加されるよう
に設計した場合、張力が足りず、版胴に刷版を密着させ
ることができない。もし、刷版が浮かないように装着で
きたとしても、このような低い張力では、印刷時のゴム
胴との摩擦力により刷版がずれてしまう。
最近のデジタル描画技術の向上と、プロセスの効率化の
要求から、刷版上に、直接デジタル画像情報を描画する
システムが数多く提案されている。これは、CTP(C
omputer−to−plate)、あるいはDDP
P(Digital Direct Printing
Plate)と呼ばれる技術である。上記の技術は、
従来のコンベンショナル製版方法(刷版にリスフィルム
を重ねて密着露光)に比較して、刷版に対する画像の位
置精度が良好で、多色印刷において見当精度が良好であ
るという長所を有している。当然ながら、可撓性の刷版
を用いたデジタル製版システム提案もされており、安価
なことから、これを用いた多色印刷へのニーズは存在す
る。しかしながら、可撓性の刷版は、前記のような問題
を有するため、デジタル製版の画像の位置精度が良好で
あるという長所を生かせず、多色印刷において、金属支
持体刷版並の見当精度は実現できていない。
タル製版された可撓性の刷版を歪んでしまうことなくか
つ容易に装着することができ、既設の印刷機等に若干の
改良を加えることでも実施可能で、金属支持体刷版並の
寸度安定性と多色刷りにおける見当精度を得ることがで
きる可撓性の刷版装着方法、及び、刷版装着装置を提供
することにある。
め、本願の請求項1記載の可撓性刷版装着方法の発明
は、版先に3カ所以上の切欠きを有する可撓性刷版を、
版胴に装着する可撓性刷版装着方法において、前記刷版
の版先を前記版胴に固定する上歯と下歯を有する版先ク
ランプ機構と、前記刷版の切欠きに対向して前記版先ク
ランプ機構に設けられた少なくとも3本の位置決めピン
と、からなる版先位置決め機構と、前記刷版を前記版胴
に押圧する刷版押圧機構と、前記版胴の版尻を前記版胴
に固定する版尻固定機構と、前記版胴に巻回固定されて
なる版ずれ防止機能を有する版下シートとを備えた可撓
性刷版の装着装置を用い、前記刷版の版先を、前記版先
クランプ機構の上歯と下歯の間に押し込み、少なくとも
3本の前記位置決めピンに前記版先の切欠きの内周面を
当接させて位置決めを行うと共に固定し、前記刷版押圧
機構が前記版胴の頂部を含む外周面に前記刷版を押圧手
段によりくまなく押しつけながら、前記版尻を解放状態
で前記版胴を回転させて前記刷版を該版胴に巻装してゆ
き、巻装終了後、前記版尻固定機構により前記刷版の版
尻を前記版胴の半径方向に押圧固定することにより、前
記刷版装着時の版胴回転方向の最大印刷長における前記
可撓性刷版の伸びを100μm以下とすることを特徴と
し、さらに前記版ずれ防止機能を有する版下シートは、
前記刷版の裏面に圧接されることにより、前記刷版の裏
面を凹ませる所要形状の凹凸を、表面に粒状物を固着さ
せることによって設けられ、かつ、粒状物を固着させた
表面を被覆する脱落防止層を設けられたことを特徴とす
る。また、請求項2記載の可撓性刷版装着方法の発明
は、版先に少なくとも3個の固着穴が穿設されている可
撓性刷版を、版胴に装着する可撓性刷版装着方法におい
て、前記刷版の版先を前記版胴に固定する上歯と下歯を
有する版先クランプ機構と、前記版先クランプ機構に設
けられた位置決めピンと、位置決めピンに取り付けられ
自身に刷版固着用の少なくとも3個の固着ピンを有する
前記刷版より高剛性のピン当接部材と、からなる版先位
置決め機構と、前記刷版を前記版胴に押圧する刷版押圧
機構と、前記刷版の版尻を前記版胴に固定する版尻固定
機構と、前記版胴に巻回固定されてなる版ずれ防止機能
を有する版下シートと、を備えた可撓性刷版の装着装置
を用い、前記刷版の前記固着穴を、前記版先クランプ機
構の上歯と下歯の間の前記ピン当接部材の固着ピンに差
し込むことにより位置決めを行うとともに固定し、前記
刷版押圧機構が前記版胴の頂部を含む外周面に前記刷版
を前記押圧手段によりくまなく押しつけながら、前記版
尻を解放状態で前記版胴を回転させて前記刷版を版胴に
巻装してゆき、巻装終了後、前記版尻固定機構により前
記刷版の版尻を前記版胴の半径方向に押圧固定すること
により、前記刷版装着時の版胴回転方向の最大印刷長に
おける前記可撓性刷版の伸びを100μm以下とするこ
とを特徴し、さらに前記版ずれ防止機能を有する版下シ
ートは、前記刷版の裏面に圧接されることにより、前記
刷版の裏面を凹ませる所要形状の凹凸を、表面に粒状物
を固着させることによって設けられ、かつ、粒状物を固
着させた表面を被覆する脱落防止層を設けられたことを
特徴とする。また、請求項3記載の可撓性刷版装着方法
の発明は、版先に少なくとも3個の固着穴が穿設されて
いる可撓性刷版を、版胴に装着する可撓性刷版装着方法
において、前記刷版の版先を前記版胴に固定する上歯と
下歯を有する版先クランプ機構と、前記版先クランプ機
構に設けられた位置決めピンと、からなる版先位置決め
固定機構と、前記刷版を前記版胴に押圧する刷版押圧機
構と、前記刷版の版尻を前記版胴に固定する版尻固定機
構と、前記版胴に巻回固定されてなる版ずれ防止機能を
有する版下シートと、自身に刷版固着用の少なくとも3
個の固着ピンを有する前記刷版より高剛性のピン当接部
材と、を備えた可撓性刷版の装着装置を用い、まず、前
記ピン当接部材の固着ピンを前記刷版の固着穴に差し込
み固定し、次に、当該ピン当接部材の先端を前記版先ク
ランプ機構の上歯と下歯の間の前記位置決めピンに固定
することにより前記刷版を前記版胴上に位置決め固定を
し、前記刷版押圧機構が前記版胴の頂部を含む外周面に
前記刷版を前記押圧手段によりくまなく押しつけなが
ら、前記版尻を解放状態で前記版胴を回転させて前記刷
版を版胴に巻装してゆき、巻装終了後、前記版尻固定機
構により前記刷版の版尻を前記版胴の半径方向に押圧固
定することにより、前記刷版装着時の版胴回転方向の最
大印刷長における前記可撓性刷版の伸びを100μm以
下とすることを特徴し、さらに前記版ずれ防止機能を有
する版下シートは、前記刷版の裏面に圧接されることに
より、前記刷版の裏面を凹ませる所要形状の凹凸を、表
面に粒状物を固着させることによって設けられ、かつ、
粒状物を固着させた表面を被覆する脱落防止層を設けら
れたことを特徴とする。また、請求項4記載の発明は、
請求項1〜3のいずれか1項記載の可撓性刷版装着方法
において、前記粒状物の脱落防止層が、弾性変形可能な
層であることを特徴とする。また、請求項5記載の発明
は、請求項1〜4のいずれか1項記載の可撓性刷版装着
方法において、前記刷版を保持するガイド部材を有し、
前記ガイド部材が、前記版胴に装着前及び装着中の刷版
を保持することを特徴とする。また、請求項6記載の発
明は、請求項1〜5のいずれか1項記載の可撓性刷版装
着方法において、前記刷版の装着時に前記版胴を回転さ
せる手段と、前記版胴の回転位置を検出する手段と、前
記回転位置を検出する手段からの信号により所定の位置
で、前記版胴を回転させる手段の回転、停止を制御する
手段と、前記押圧手段を前記版胴に対して接離させる駆
動手段と、前記回転位置を検出する手段からの信号によ
り所定の位置で、前記駆動手段を制御する制御手段とを
備えていることを特徴とする。また、請求項7記載の可
撓性刷版装着装置の発明は、版先に3カ所以上の切欠き
を有する可撓性刷版を、版胴に装着する可撓性刷版装着
装置であって、前記刷版の版先を前記版胴に固定する上
歯と下歯を有する版先クランプ機構と、前記刷版の切欠
きに対向して前記版先クランプ機構に設けられた少なく
とも3本の位置決めピンと、からなる版先位置決め機構
と、前記刷版を前記版胴に押圧する刷版押圧機構と、前
記版胴の版尻を前記版胴に固定する版尻固定機構と、前
記版胴に巻回固定されてなる版ずれ防止機能を有する版
下シートとを備えた可撓性刷版の装着装置において、前
記版ずれ防止機能を有する版下シートが、前記刷版の裏
面に圧接されることにより、前記刷版の裏面を凹ませる
所要形状の凹凸を、表面に粒状物を固着させることによ
って設けられ、かつ、粒状物を固着させた表面を被覆す
る脱落防止層が設けられたことを特徴とする。また、請
求項8記載の可撓性刷版装着装置の発明は、版先に少な
くとも3個の固着穴が穿設されている可撓性刷版を、版
胴に装着する可撓性刷版装着装置であって、前記刷版の
版先を前記版胴に固定する上歯と下歯を有する版先クラ
ンプ機構と、前記版先クランプ機構に設けられた位置決
めピンと、位置決めピンに取り付けられ自身に刷版固着
用の少なくとも3個の固着ピンを有する前記刷版より高
剛性のピン当接部材と、からなる版先位置決め機構と、
前記刷版を前記版胴に押圧する刷版押圧機構と、前記刷
版の版尻を前記版胴に固定する版尻固定機構と、前記版
胴に巻回固定されてなる版ずれ防止機能を有する版下シ
ートと、を備えた可撓性刷版の装着装置において、前記
版ずれ防止機能を有する版下シートが、前記刷版の裏面
に圧接されることにより、前記刷版の裏面を凹ませる所
要形状の凹凸を、表面に粒状物を固着させつことによっ
て設けられ、かつ、粒状物を固着させた表面を被覆する
脱落防止層が設けられたことを特徴とする。また、請求
項9記載の可撓性刷版装着装置の発明は、版先に少なく
とも3個の固着穴が穿設されている可撓性刷版を、版胴
に装着する可撓性刷版装着装置であって、前記刷版の版
先を前記版胴に固定する上歯と下歯を有する版先クラン
プ機構と、前記版先クランプ機構に設けられた位置決め
ピンと、からなる版先位置決め固定機構と、前記刷版を
前記版胴に押圧する刷版押圧機構と、前記刷版の版尻を
前記版胴に固定する版尻固定機構と、前記版胴に巻回固
定されてなる版ずれ防止機能を有する版下シートと、自
身に刷版固着用の少なくとも3個の固着ピンを有する前
記刷版より高剛性のピン当接部材と、を備えた可撓性刷
版装着装置において、前記版ずれ防止機能を有する版下
シートが、前記刷版の裏面に圧接されることにより、前
記刷版の裏面を凹ませる所要形状の凹凸を、表面に粒状
物を固着させることによって設けられ、かつ、粒状物を
固着させた表面を被覆する脱落防止層が設けられたこと
を特徴とする。また、請求項10記載の発明は、請求項
7〜9のいずれか1項記載の可撓性刷版装着装置におい
て、前記粒状物の脱落防止層が、弾性変形可能な層であ
ることを特徴とする。また、請求項11記載の発明は、
請求項7〜10のいずれか1項記載の可撓性刷版装着装
置において、前記刷版を保持するガイド部材を有し、前
記ガイド部材は、前記版胴に装着前及び装着中の刷版を
保持することを特徴とする。また、請求項12記載の発
明は、請求項7〜11のいずれか1項記載の可撓性刷版
装着装置において、前記刷版の装着時に前記版胴を回転
させる手段と、前記版胴の回転位置を検出する手段と、
前記回転位置を検出する手段からの信号により所定の位
置で、前記版胴を回転させる手段の回転、停止を制御す
る手段と、前記押圧手段を前記版胴に対して接離させる
駆動手段と、記回転位置を検出する手段からの信号によ
り所定の位置で、前記駆動手段を制御する制御手段とを
備えていることを特徴とする。
印刷長とは、紙面に印刷可能な最大長さのことで、印刷
機の仕様書、取扱説明書等に具体的な数値が記載されて
いるが、一般的には、版先の頂部近傍から版尻の頂部近
傍にわたる版胴の直径円周上の領域の長さと見なすこと
ができる。押圧手段としては、ローラ状の押圧部材を駆
動手段によって版胴に接離可能としたもの等を採用でき
る。また、パッド状、ブラシ状等、平面状の押圧部材を
駆動手段によって版胴に接離可能とした平面押圧手段を
用いても良い。位置決めピンとしては、版先クランプ機
構の下歯の上面に上歯に向けて突設したものや、上歯の
下面に下歯に向けて突設したものや、版胴に一体的に設
けたもの等を採用できる。版尻固定機構としては、上歯
と下歯を有する版尻クランプ機構を採用できる。また、
板バネ状部材による版尻押さえ機構、両面粘着テープ、
スプレー糊、等による版胴面又は版尻クランプ部材への
接着等の手段を用いても良い。
撓性の刷版が、3本以上の位置決めピンに当接されて位
置決めがなされるので、版胴における位置決めピンの間
隔が狭くなり、位置決めピンの間から版先が突出するよ
うに刷版が変形することはない。また、刷版を版胴に巻
装する際に押圧手段が、頂部を含む外周面にくまなく押
しつけ、刷版が版胴外周面に密着するので、刷版の版尻
を引っ張りながら巻装する必要はなく、刷版に積極的に
張力を付加しないので、刷版はほとんど伸びることはな
く、巻装時における押圧手段の抵抗による伸び等を考慮
しても、最大印刷長における刷版の伸びは100μm以
内に抑えることが可能となる。さらに、前記版胴に巻回
固定された版ずれ防止機能を有する版下シートが、表面
に粒状物を固着させることによって設けられた所要形状
の凹凸を、刷版の裏面に圧接させ、刷版の裏面を凹ま
せ、巻回した刷版を強固に支持するので、通常、刷版の
張力がゼロないし小さい場合に、印刷中にゴム胴との摩
擦力により刷版がずれてしまうことを防止できる。した
がって、刷版装着および印刷における刷版の寸度安定性
は著しく向上し、金属支持体刷版並の多色刷り見当精度
を得ることができる。さらに、可撓性刷版の版胴への装
着性が著しく向上し、オペレータの負担が軽減される。
この際、平版印刷版用版下シートの表面に固着された粒
状物は、脱落防止層によって被覆されている。したがっ
て、粒状物の平版印刷版用版下シートの表面からの脱落
が確実に防止され、粒状物の脱落による版ずれ防止機能
の低下や印刷物、印刷機械への悪影響(ポツ汚れ、白ヌ
ケ、機械の摩耗や破損)が確実に防止される。
要件である、可撓性刷版装着時の版胴回転方向の最大印
刷長における刷版の伸びを100μm以下に抑えること
は不可能であった。というのは、第1に、前述のよう
に、刷版の浮きを防止するために、刷版の版尻を強く引
っ張りながら版胴を回転させて巻装する際に、容易に1
00μm以上伸びてしまうこと、第2に、前述の張力付
加機構は、アルミ等の金属支持体刷版に合わせて設計さ
れているので、可撓性の刷版の場合、容易に100μm
以上伸びてしまうからである。また、張力付加機構を、
可撓性の刷版に合わせて伸びが100μm以下になるよ
うな低い張力が付加されるように設計した場合、張力が
足りずに版胴に刷版を密着させることができない。も
し、刷版が浮かないように装着できたとしても、このよ
うな低い張力では、印刷時のゴム胴との摩擦力により刷
版がずれてしまう。
刷長における刷版の伸びが100μm以下というのは、
可撓性刷版であれば、その材質、サイズ(長さ、幅、厚
み)を問わず達成可能である。これは前述のように、刷
版に積極的に張力を付加しない装着方法だからである。
のは、刷版と版下シートとを版胴に巻き込みながら、刷
版と版胴との間に版下シートを挟む工程中であってもよ
く、また刷版と版胴との間に版下シートを挟む工程では
凹まず、挟んだ後に印圧をかけたとき初めて刷版の裏面
が凹んでもよい。
構成によれば、刷版の版先が、少なくとも3個の固着ピ
ンを有する高剛性のピン当接部材によって保護され、版
先の変形が防止される。したがって、位置決めピンの数
を増やさなくてもよく、既設の印刷装置や製版装置にも
比較的容易に適用することができる。刷版より高剛性の
ピン当接部材の材質としては、金属等を選択することが
できるが、特に限定されない。
ば、脱落防止層が弾性変形可能であることにより、脱落
防止層は、例えば印刷時の圧力で粒状物の外周面に沿う
ように、かつ、粒状物と版下シートの表面との接触部位
近傍に達するまで弾性変形する。したがって、上述した
印刷機の版胴上における刷版の位置ずれ防止効果を損な
うことなく、粒状物の版下シートの表面からの脱落が確
実に防止される。
ば、刷版をガイド手段にセットすることで、可撓性刷版
のこしが弱いことによって生じる刷版のたれ下がりを防
止できる。したがって、刷版を手で保持する必要がなく
なり、刷版装着作業が簡略化される。また、これにより
版尻を引張ることが必要なくなるので、刷版の伸びを抑
えるのに効果的である。
ば、オペレータは、刷版の装着時に必要とされる版胴の
回転・停止、及び押圧手段の版胴への接離を行わなくて
よい。したがって、オペレータの負担が一層軽減される
とともに、刷版を迅速に版胴に装着することが可能とな
る。
は、3個以上の基準ピンによる、可撓性刷版の版先を位
置決めおよび固定する方法および装置が開示されている
が、この固定方法および装置は。上歯上面に基準ピンを
設け、この基準ピンが刷版の基準穴と嵌合し、刷版の位
置決めおよび固定する機構である。本発明において基準
ピンは、版先クランプ機構の上歯と下歯の間に存在し、
刷版又はピン当接部材の当接に用いられるもので、版先
の固定は、版先クランプ機構を用いるものである。 以
上のように同公報は、本発明と装置構成および基準ピン
の機能が異なり、さらに、同公報には、押圧手段によっ
て刷版を、版胴外周面にくまなく押しつけながら巻装す
るという本発明の技術思想が開示されていない。
報には、可撓性の刷版を版胴に押しつける版押さえロー
ラを備えた刷版装着装置が開示されているが、同公報に
は、版先の変形を抑制するために、版先を3本以上の位
置決めピンに当接させる、又は刷版より高剛性のピン当
接部材に刷版の版先を固着し、当該ピン当接部材を位置
決めピンに当接させるという技術的思想が開示されてい
ない。なお、ここで開示されている刷版装着装置の版尻
クランプ機構は、版を挟持したのち、当該版尻を引っ張
る構成となっており、本発明の刷版に積極的に張力を付
加しないという技術的思想が開示されていない。
に基づいて詳細に説明する。なお、既に説明した部材等
については、図中に同一符号または相当符号を付すこと
により、説明を簡略化或いは省略する。図1は、本発明
の第1実施形態を示す図であって、多色印刷(4色印
刷)用の印刷装置50内における1つの版胴11に、可
撓性の(ポリエステル製の)刷版70を装着するための
刷版装着装置10を示す図である。図2は、図1におけ
るX矢視図であって、本実施形態における版胴11を示
す図である。
版先クランプ機構12および版尻クランプ機構13を有
する版胴11と、版胴11の外周面に接離可能な押さえ
ローラ17およびゴム胴25と、刷版70の版先を版先
クランプ機構12に案内するガイド手段20とを備えて
いる。ここで版胴11は、図示しない制御手段によっ
て、回転・停止される。また、その制御手段は、版胴の
回転位置を検知する手段を備えている。
れた適宜の数(ここでは2個)の支持部材22の先端
に、ガイドローラ23を設けることで構成されている。
ここでは板状部材21として、印刷装置50の側面を覆
うカバーが使用されている。ゴム胴25は、版胴11に
接離可能とされており、刷版70を版胴11に巻装する
際に、当該ゴム胴と版胴の間で刷版70を挟圧すること
もできる。版胴11とゴム胴25の接触点の、刷版70
が挿入される側(図中左側)には、断面略L字状のハン
ドカバー26が配設されており、オペレータが誤って、
ゴム胴25と版胴11の間に指を挟んでしまうことを防
いでいる。
シリンダ18等の適宜の駆動手段に組み付けられてお
り、図示しない制御手段により版胴11の外周面に接離
可能とされている。ここで押さえローラ17は、可撓性
の刷版に傷をつけること等がないよう、ゴム等の弾性を
有する材質からなっていることが好ましい。
機構の下歯12b上面には、版胴11の軸方向に所定の
間隔を隔てて、3本以上(ここでは7本)の位置決めピ
ン14が突設されている。ここで位置決めピン14のう
ち、図中右側の1本の位置決めピンのみが断面円形状で
あって、他の位置決めピンは、当該位置決めピンの版胴
軸方向の幅が、前記断面円形状の位置決めピンの版胴軸
方向の幅よりも狭くなるように、円形の両側を版胴軸方
向に直交する方向に切り取ったような断面形状に形成さ
れている。また、位置決めピン14の位置に対応する、
上歯12aの適宜箇所、および刷版の版先70aの適宜
箇所には、切欠16,71がそれぞれ形成されている。
防止機能を有する版下シートが巻装固定されている。以
下、前記版下シートについて詳細に説明する。版下シー
ト27はそれぞれ、支持体272の表面に、ガラス等の
微小粒子275を固着させることによって所要形状の凹
凸276を設けられるとともに、微小粒子275を固着
させた支持体272の表面を被覆する脱落防止層274
を設けられる。また各版下シート27はそれぞれ、支持
体272の裏面に、版胴11に剥離可能に接着する接着
層271を設けられる。
面に圧接されることにより、表面の凹凸276を脱落防
止層274を介して刷版70の裏面に食い込ませて凹ま
せ、この状態で版胴11上の所定の位置に裏面の接着層
271を接着される。これにより各版下シート27はそ
れぞれ、ゴム胴及び圧胴による印圧を調整するととも
に、加圧に伴う刷版70の版胴11上における位置ずれ
を防止する。
0の裏面の凹み深さは、3〜5μmであることが好まし
い。凹み深さが3μm未満であると、刷版70を版胴1
1上の所定の位置に保持する力が小さく、十分な位置ず
れ防止効果が得られない。一方、凹み深さが5μmを超
えると、刷版70の表面側に悪影響を与え、印刷物に非
画像部の点状汚れ等の欠陥を生じる恐れがある。
凸276の形成方法としては、図3に示すように、刷版
70の支持体より硬いガラス等の微小粒子275を支持
体272の表面に固定して凹凸276を形成する方法、
又は版下シート27の支持体272として刷版70の支
持体より硬い材料を採用し、その表面を直接加工して凹
凸276を形成する方法が挙げられる。
版胴11とのフィット性に優れるものであればよい。す
なわち例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン等のプラスチック、又はアルミニ
ウム、SUS等の金属、又は紙、合成紙、布等が挙げら
れる。
としては、版下シート27の支持体272裏面に接着層
271を設け、当該接着層271には、スプレー糊、両
面テープ等の接着剤若しくは粘着剤を用いる方法が挙げ
られる。また、版下シート27に接着層を設けず、版下
シート27の先端及び後端を版胴11に設けた爪部11
Nによって係止する方法が挙げられる。又は、それらを
組み合わせた方法が挙げられる。
リオレフィン樹脂の被覆層で構成されることが好まし
い。被覆層は、図3(b)に示すような単層構造であっ
てもよく、又は2層以上の複層構造(図示しない)であ
ってもよい。脱落防止層274の厚みは、単層構造の場
合には通常5〜60μm、好ましくは15〜30μmで
ある。また複層構造、例えば3層構造の場合には、最上
層及び最下層が0.5〜50μm、中間層が5〜50μ
mであることが好ましい。
レフィン樹脂のペレットを、微小粒子275を固着され
た版下シート27の表面に、通常ラミネート法、逐次ラ
ミネート法又は押出ラミネート法によって好適に形成さ
れる。押出ラミネート法は、フィートブロックタイプ、
マルチマニホールドタイプ、マルチスロットタイプ等の
単層若しくは多層の押出ダイ、又はラミネーター等によ
って行われる。
45℃で溶融押出することのできるものの中から、適宜
選択して用いることができる。具体的には、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン等のα−オレフィンの
単独重合体及びこれらの混合物等が挙げられる。
てもよく、又は2種以上を併用してもよい。すなわち例
えば、低密度ポリエチレン(LDPE)を1種単独で使
用した場合、押出ラミネート時の脱落防止層274の均
一性は確保できるものの、融点が低く、耐熱性が低い難
点がある。また例えば、高密度ポリエチレン(HDP
E)を1種単独で使用した場合、耐熱性は高いものの、
押出ラミネート時の脱落防止層274の均一性の確保が
困難である。
度ポリエチレンを併用すると、混合割合によっては、上
記単独使用時の欠点を解消できる。低密度ポリエチレン
及び高密度ポリエチレンを併用する場合の混合割合とし
ては、低密度ポリエチレン10〜90重量%に対して高
密度ポリエチレン90〜10重量%であることが好まし
い。低密度ポリエチレンが10重量%未満であると、正
常な押出ラミネートができず、脱落防止層274の均一
性が確保できない。一方、高密度ポリエチレンが10重
量%未満であると、十分な耐熱性が確保できない。
0.940〜0.970g/cm3 である高密度ポリエ
チレン(HDPE)、密度が0.910〜0.930g
/cm 3 である低密度ポリエチレン(LDPE)、線状
低密度ポリエチレン(L−LDPE)等が挙げられる。
刷版70の支持体の剛性確保には、ポリプロピレン、高
密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレ
ン(L−LDPE)、又はそれらの混合物が有用であ
る。ポリプロピレンのメルトインデックスは、1.0〜
30g/10分程度であることが好ましい。
にあたって、オペレータは先ず、刷版70をガイド手段
20にセットし、版先クランプ機構の上歯12aと下歯
12bの間の隙間に版先70aを差し込むように刷版7
0を押し込み、図2に示した位置決めピン14に版先7
0aの切欠71の内周面を当接させ、版先70aの位置
決めを行う。その状態で上歯12aを閉じ、版先70a
を固定する。
手段により版胴11を反時計回りの方向に回転し、刷版
70を版胴11に巻き付けていく。版胴11を回転して
いき、制御手段が、押さえローラ17が版胴の平面部1
1aに当接可能な版胴の回転位置を検知した時点で、当
該制御手段は版胴11の回転を停止する。
7を版胴の平面部11aに当接させ、刷版70を版胴1
1の外周面に押しつける。そして再び、図示しない制御
手段により版胴11を反時計回りの方向に回転する。こ
うすることで、押さえローラ17により、刷版70を版
胴の頂部11cの前後で版胴外周面に押しつけることが
できる。このとき、シリンダ18によって版胴外周面に
向かって付勢されている押さえローラ17は、版胴外周
面の形状にあわせて進退移動する。
示すように、版尻クランプ機構13の近傍まで刷版が巻
回された時点で、図示しない制御手段は版胴11の回転
を停止する。
に、刷版の版尻近傍を湾曲させて、版尻70bを版尻ク
ランプ機構の上歯13aと下歯13bの間の隙間に差し
込む。このとき版尻70bは、版胴11の平面部11a
および下歯13b上面から浮き上がっている。そして再
び、図示しない制御手段により版胴11を反時計回りの
方向に回転する。こうすることで、押さえローラ17に
より、刷版を版胴の頂部の前後で版胴外周面に押しつけ
ることができるとともに、図8に示すように、版尻を平
面部11aおよび下歯13b上面に密着させることがで
きる。最後に、版尻クランプ機構の上歯13aを閉じて
版尻を固定した後、図示しない制御手段により押さえロ
ーラ17を刷版70から退避させることで、可撓性の刷
版の版胴11への装着が完了する。
いては、可撓性の刷版70の版先70aが、版先クラン
プ機構の下歯12bに突設された7本の位置決めピン1
4に当接されて位置決めがなされる。したがって、版胴
における各位置決めピンの間隔は従来のものに比べて狭
くなっており、菊半裁判等の大判の刷版であっても、位
置決めピン14の間から版先70aが突出するように、
刷版が変形してしまうことはない。
えローラ17が、刷版を版胴外周面の頂部(版先クラン
プ機構12側の頂部、および版尻クランプ機構13側の
頂部)11cの前後を含む当該外周面に押しつけるの
で、版胴11に巻装された刷版70が版胴外周面から浮
いていることはない。したがって、刷版70の浮きをな
くすために、オペレータが版尻70bを強く引張らなく
てよいので、可撓性刷版の版尻70bに、伸び等の変形
が生じることはない。また、可撓性刷版装着におけるオ
ペレータの負担が軽減される。
クランプ機構13に固定する際に、オペレータが刷版の
版尻近傍を湾曲させて、版尻70bを版尻クランプ機構
の上歯13aと下歯13bの間に差し込むので、版尻ク
ランプ機構13を、上歯13aを大きく開くことができ
る構造にしなくてよい。したがって、構造を簡素化でき
る。
て、印刷装置50のカバーを用いているので、装置のコ
ストダウンおよび小型化が可能である。そして、7本の
位置決めピン14のうち、1本の位置決めピンの版胴軸
方向の幅が、他の位置決めピンの版胴軸方向の幅より広
く設定されている。したがって、位置決めピン14に刷
版の切欠71内周面を容易に当接させることができる。
また、版胴軸方向の幅を広く設定された1本の位置決め
ピンによって、刷版70を正確に位置決めすることがで
きる。
的に回転され、所定位置で回転を停止され、押さえロー
ラ17も制御手段によって所定位置で自動的に版胴11
に接離するので、オペレータの負担が一層軽減される。
なお、本実施形態においては、押さえローラ17を版胴
11に対して接離するとき等に版胴11の回転を停止さ
せているが、図示しない制御手段の設定を変えて、版胴
11を停止させずに押さえローラ17を版胴11に接離
させてもよい。そして、版胴11には、版ずれ防止機能
を有する版下シートが巻装固定されている。この際、各
版下シート27はそれぞれ、刷版70の裏面に圧接され
ることにより、支持体272表面の凹凸276を、脱落
防止層274を介して刷版70の裏面に食い込ませて凹
ませる。これにより各版下シート27はそれぞれ、ゴム
胴及び圧胴による印圧を調整するとともに、加圧に伴う
刷版70の版胴11上における位置ずれを防止する。
えば印刷時のゴム胴及び圧胴による加圧に伴って、微小
粒子275の外周面に沿うように、かつ、微小粒子27
5と版下シート27の表面との接触部位近傍に達するま
で、図3に示すように弾性変形する。したがって、上述
した印刷機10の版胴11上における刷版70の位置ず
れ防止効果を損なうことなく、版下シート27の支持体
272表面からの微小粒子275の脱落が確実に防止さ
れ、粒状物の脱落による版ずれ防止機能の低下や印刷
物、印刷機械への悪影響(ポツ汚れ、白ヌケ、機械の摩
耗や破損)が確実に防止される。したがって、刷版70
が版胴外周面に接触した後の当該刷版の変形やずれを確
実に防止できる。
の第2実施形態を説明する。本実施形態の刷版装着装置
においては、版胴として、図19および図20に示した
従来の版胴61を使用する。そして版胴61には、版ず
れ防止機能を有する版下シートが巻装固定されている。
そして本実施形態は、版胴を除いて第1実施形態の刷版
装着装置10(図1参照)と同様の構成を備えている。
撓性の刷版80と、刷版80の版先に固着されるピン当
接部材30とを示す。刷版80の版先には、図20に示
した2箇所の位置決めピン64に対応する箇所に、その
周縁が略U字状の切欠81が形成されている。また版先
には、刷版80の幅方向(図9では左右方向)に適宜の
間隔を隔てて、少なくとも3個(ここでは7個)の固着
孔82が穿設されている。ピン当接部材30は、金属等
の高剛性の材質からなる、刷版80の幅以上の長さの帯
状の基板31を備えている。基板31には、図20に示
した2箇所の位置決めピン64に対応する箇所に、円形
状の嵌挿孔33が設けられている。また基板31には、
当該基板の長手方向に適宜の間隔を隔てて、少なくとも
3個(ここでは7本)の固着ピン32が突設されてい
る。
したピン当接部材30を固着した際の、刷版の切欠81
近傍の拡大図を示す。また、図10(B)に、図10(A)に
おけるY−Y断面図を示す。図10(A)に示すように、
刷版80の固着孔82にピン当接部材30の固着ピン3
2を挿着することで、刷版80にピン当接部材30が固
定される。このとき、ピン当接部材の円形状嵌挿孔33
の周縁の一部が、刷版80の切欠81の略U字状周縁の
湾曲部と一致するように設定されている。
する際には、ピン当接部材30に刷版80の版先を固着
してから、当該版先を版先クランプ機構62に固定して
もよいし、ピン当接部材30の嵌挿孔33に版先クラン
プ機構62の位置決めピン64を嵌挿した状態で、ピン
当接部材30に刷版80の版先を固着してもよい。図1
0(B)に1点鎖線で示すように、ピン当接部材の嵌挿孔
33に版胴の位置決めピン64を嵌挿した際には、刷版
の切欠81内周面は、ピン当接部材の嵌挿孔33の内周
面とともに位置決めピン64に当接する。刷版80を版
胴61に巻装する作業は、第1実施形態のときと同様に
行われる。
は、可撓性の刷版80の版先を、版先クランプ機構で位
置決めして固定する際に、当該版先が高剛性のピン当接
部材30によって保護され、当該版先の変形が防止され
る。したがって、ピン当接部材30を用いることで、位
置決めピンの数を増やさなくても刷版の変形を防止でき
るようになり、既設の印刷装置の版胴61を使用するこ
とも可能となる。本実施形態を既設の設備を用いて実施
すれば、設備コストを大幅に抑制できる。
発明の第3実施形態を説明する。本実施形態は、前述し
た第2実施形態におけるピン当接部材30に変更を加え
たもので、他の構成は第2実施形態と同様である。
可撓性の刷版80と、刷版80の版先に固着されるピン
当接部材40とを示す。ピン当接部材40は、金属等の
高剛性の材質からなる、刷版80の幅以上の長さの基板
41を備えている。基板41には、図20に示した版胴
61の2箇所の位置決めピン64に対応する箇所に、そ
の周縁が略U字状である切欠43が設けられている。ま
た基板41には、当該基板の長手方向に適宜の間隔を隔
てて、少なくとも3本(ここでは7本)の固着ピン42
が突設されている。
40を固着した際の、刷版の切欠81近傍の拡大図を示
す。同図に示すように、刷版80の固着孔82にピン当
接部材40の固着ピン42を挿着することで、刷版80
にピン当接部材40が固着される。このとき、ピン当接
部材40の切欠43の周縁が、刷版80の切欠81の周
縁と一致するように設定されている。
ば、ピン当接部材40を刷版80の版先に固着してか
ら、当該版先を版先クランプ機構に固定する際に、ピン
当接部材40を版先クランプ機構の上歯と下歯の間に差
し込んで、ピン当接部材40および刷版80版先の位置
決めを行うことができるので、版先の位置決め及び固定
作業が一層簡略化される。
本実施形態の刷版装着装置90においては、版胴91
の、版尻クランプ機構93における上歯93aを、下歯
93b上面から大きく引き離すことができる、すなわち
下歯93b上面を覆わない状態にできるようになってい
る。ここでは、上歯93a下面と下歯93b上面とのな
す角が、図13における状態で版尻と上歯93aのクラ
ンプ面とが接触しない角度以上になるまで上歯93aを
回動できるようになっている。
手順によって、版先を版先クランプ機構92によって固
定し、版胴91外周面に刷版を巻回していく。そして、
図13に示すように、版尻クランプ機構93の近傍まで
刷版が巻回された時点で、版尻クランプ機構93の上歯
93aを大きく開いて、上歯93aが下歯93b上面を
覆わない状態にする。
17を版胴91の曲面部に当接させて刷版を版胴外周面
に押しつけつつ、版胴91を反時計回りの方向に回転す
る。こうすることで、押さえローラ17により、刷版を
版胴の頂部91cの前後で版胴外周面に押しつけること
ができるとともに、版尻70bを版胴の平面部91aお
よび下歯93b上面に密着させることができる。最後
に、版尻クランプ機構の上歯93aを閉じて版尻70b
を固定した後、押さえローラ17を刷版から退避させる
ことで、可撓性の刷版の版胴91への装着が完了する。
いては、刷版の版尻70bを湾曲させて版尻クランプ機
構93の上歯93aと下歯93bの間に差し込まなくて
よいので、刷版装着作業が一層簡略化されており、自動
化にも適している。
本実施形態の刷版装着装置100においては、版胴10
1の少なくとも頂部の前後で刷版70を版胴外周面に押
しつける押圧手段として、平面押圧手段が用いられてい
る。ここで平面押圧手段は、一平面を形成するように先
端を略揃えたブラシ117を、エアシリンダ18によっ
て駆動して版胴101に接離できるように構成されてい
る。ブラシとしては、ナイロン、ポリプロピレン、塩化
ビニル、PBT、アラミド等の化学合成繊維、植物繊維
(パーム)、又は動物繊維(豚毛、馬毛、山羊毛等)か
らなるものを採用できる。
第1実施形態のときと同様に行われる。しかし本実施形
態においては、平面押圧手段によって、広い領域にわた
って刷版70を版胴101外周面に押しつけることがで
きるので、刷版70を巻回していく過程において版胴1
01を停止するタイミングの精度は低くてもよい。
おいては、平面押圧手段によって、、広い領域にわたっ
て刷版70を版胴101外周面に押しつけることができ
るので、版胴101外周面からの刷版の浮きを、確実か
つ容易に防止できる。例えば、版胴を手動によって回転
・停止しながら刷版の装着を行うこともできる。なお、
本実施形態においては、ブラシの先端が一平面を形成す
るように構成したが、刷版を版胴外周面に確実に押しつ
けられれば、複数の平面を形成するようにブラシの先端
を揃えてもよく、例えば断面視においてブラシ先端面が
V字状等になるようにブラシの先端を揃えてもよい。
て平面押圧手段を構成したが、ブラシの代わりに、スポ
ンジ(ウレタンスポンジ、セルローススポンジ等)やフ
ェルト等からなるパッドを用いてもよい。スポンジ、フ
ェルトやゴム等の心材をモルトン(布)で被覆した構成
のパッドを用いることもできる。
発明の第6実施形態を説明する。図15に、本実施形態
における版胴111の部分拡大図を示す。版胴111に
設けられた溝部115内には、版先クランプ機構112
と版尻クランプ機構113とが設けられている。版先ク
ランプ機構112の下歯112bには、版胴111の軸
方向に所定の間隔を隔てて平面視矩形状の切欠が設けら
れており、その切欠内に、版胴111に一体的に設けら
れたピンブロック119が配置されている。そして、ピ
ンブロック119上に位置決めピン114が突設されて
いる。図15におけるY−Y断面図である図16に示す
ように、ピンブロック119の一方の側面は、溝部11
5の側面に密着している。
は、位置決めピン114がピンブロックを介して版胴1
11に一体的に設けられている。したがって、より正確
な版先部の位置決めが可能である。
発明の第7実施形態を説明する。図17に、本実施形態
における版胴121の部分拡大図を示す。版胴111に
設けられた溝部115内には、版先クランプ機構122
と版尻クランプ機構123とが設けられている。各クラ
ンプ機構122,123は、板状の上歯122a,12
3aを備えている。本実施形態においては上歯122
a,123aが溝部125内で固定されている。そし
て、版先クランプ機構122の上歯122aの下面に
は、版胴の軸方向に所定の間隔を隔てて位置決めピン1
24が突設されている。
示す。溝部125の底面上に配置された下歯122bの
上部には、上歯122aから垂下する位置決めピン12
4に対応する箇所で径を小さくした軸状のカム部材13
0が設けられている。そして、カム部材130と上歯1
22aとの間に、板ばね131が配設されている。カム
部材130を回転することで、上歯122aと板ばね1
31の間を開閉でき、刷版70の版先を挟持できる。す
なわち、本実施形態においては、板ばね131が、上歯
122aとの間で版先を挟持する下歯として実質的に機
能している。
は、位置決めピン124が下歯122b側に向かって延
びるように上歯122aに設けられており、上歯122
aが可動ではない。したがって、押さえローラを上歯1
22aの極く近傍まで接近させることができ、より確実
に刷版70を版胴121に密着させることができる。
れるものではなく、適宜な変形・改良等が可能である。
発明はこれだけに限定されるものではない。本発明の優
位性を立証するために実際に印刷評価した。具体的条件
及び結果を以下に細述する。
製した。厚さ150μmのポリエチレンテレフタレート
(PET)からなる支持体272の表面に、下記の処方
で無機粉体及びバインダー樹脂を混合/分散させ、ワイ
ヤーバーにて5g/m2 になるように塗布した。次に、
無機粉体を塗布した版下シートの表面に、押出機により
330℃で溶融して7μmとしたポリエチレン樹脂フィ
ルムを押し当て、ローラでラミネート加工して脱落防止
層274を形成し、本実施形態の版下シート27とし
た。 〔処方〕 微小粒子(東芝ガラス製GB731ガラス粒子;平均粒径30μm) 10g アクリル樹脂(40%トルエン溶液) 20g トルエン 50g
業社製)を用い、ラミネート加工の前後における版下シ
ートの表面の平滑度を測定したところ、ラミネート加工
前45sec/10cc、ラミネート加工後65sec
/10ccであった。ラミネート加工により表面の平滑
度は若干低下したが、ガラス粒子275による凹凸27
6の形状は、顕微鏡観察でも十分に残っていた。
F2 2色オフセット枚葉輪転印刷機を使用した。
時先端位置精度、刷版装着時最大版伸び量、印刷時版ず
れ量及びガラス粒子の脱落の4項目について評価した。
良好で印刷による版ずれが生じないアルミ支持体刷版を
装着し、2色目版胴に可撓性刷版を以下の各方法で装着
し、2色印刷をおこない、このとき1色目の印刷位置を
基準とし、2色目の印刷位置とのずれ量を測定する方法
によった。以下に印刷評価方法を詳細に説明する。
T)を支持体とする厚み200μmの三菱製紙製 SD
P−FHN175を使用した。アルミ支持体刷版として
厚み300μmの富士写真フイルム製 LP−NS2を
使用した。露光はオプトロニクス社製 XLP4000
プレートセッターを使用した。上記2種の版材に同一の
評価画像をそれぞれの標準露光条件で露光した。評価画
像として上記印刷機の最大印刷長における最先端と最後
端に相当する版上の位置に測定点としてレジスターマー
クを付した。露光後それぞれの純正システムにより現像
処理をおこない評価用の刷版を得た。従って、得られた
可撓性刷版とアルミ支持体刷版に形成された画像の寸度
はほぼ同一である。
定の基準となる刷版として、装着時の微小な伸び及び印
刷時の微小な版ずれをもキャンセルするために、以下の
方法により装着した。先ず、版下シートとして片面に3
M社スプレー糊55を撒布した厚さ100μmのポリエ
チレンテレフタレート(PET)フィルムを撒布面を版
胴側にして巻装固定する。次に裏面に3M社製スプレー
糊55を撒布したアルミ支持体刷版を従来技術の態様に
より装着する。このとき版尻固定後の張力付加は版尻近
傍の弛みがとれる程度の最小限にとどめ、さらに版先ク
ランプに弛みが残っている場合は版先クランプの微動機
能を用い弛みを除去する。
可撓性刷版を装着した。 実施形態1(本発明の態様) 比較例1:版下シートにラミネート加工が施されてな
いこと以外は実施形態1と同様の態様である。 比較例2:版下シートに厚さ250μmのポリエチレ
ンテレフタレート(PET)フィルム用いたこと以外は
実施形態1と同様である。 比較例3:版下シートに実施形態1と同様のものを用
い、版の装着が従来技術の態様である。
大版伸び量の評価方法先ず、印刷前に印刷機の天地(回
転方向)見当調整機能を用い1色目版胴と2色目版胴の
回転方向の位相を若干ずらしておく、これにより印刷物
上で1色目と2色目のレジスターマークが重ならずに後
述する測定が容易になる。そして1回目の印刷をおこな
い、刷り出し1枚目の印刷物をサンプリングする。
刷をおこなう。1回目の印刷と同様に刷り出し1枚目の
印刷物をサンプリングする。なお、交換した刷版の品種
及び画像は1回目の印刷で用いたものと同じものであ
る。3回目以降の印刷は2回目の印刷と同様におこな
い、本実施例においては1回目の印刷を含めて計10回
の印刷をおこない、10枚の印刷物をサンプリングし
た。
ついて、印刷物上の先後端の各測定点における1色目と
2色目のレジスターマークの天地方向のずれ量を実測す
る。
大値と最小値の差をもって、刷版装着時先端位置精度と
する。
の差をその印刷物における装着時版伸び量とみなし、1
0枚の印刷物中の最大値を装着時最大版伸び量とする。
着時最大版伸び量の算出に刷り出し1枚目の印刷物を用
いたのは、刷り出し1枚目であれば印刷による版ずれの
影響はほぼ無視できるので、その印刷画像は刷版装着位
置を反映しているとみなせるからである。
版装着時最大版伸び量の測定と同様におこなった。50
00枚の印刷をおこない、1枚目と5000枚目の印刷
物をサンプリングする。次に、サンプリングした1枚目
と5000枚目の印刷物上の後端部測定点における1色
目と2色目のレジスターマークの天地方向のずれ量を実
測する。そして、5000枚目と1枚目の天地方向のず
れ量の差を、印刷時版ずれ量とした。
手で払う等の方法で観察した。
比較例3における刷版装着時先端位置決め精度、刷版装
着時最大版伸び量、印刷時版ずれ量、及びガラス粒子の
脱落の評価結果を示す。
版装着時の位置精度が良好で印刷時の版ずれも僅かで、
ガラス粒子の脱落及び画像欠落はないことが確認でき
た。これに対して比較例1は、刷版装着時の位置精度と
印刷時の版ずれは良好だが、印刷後の刷版の裏面にガラ
ス粒子が転移していた。ガラス粒子は、手で払うと簡単
に脱落する状態にあった。また画像欠落が観察された。
比較例2は、刷版装着時の位置精度は良好だが、印刷時
の版ずれが発生した。比較例3は、印刷時の版ずれは良
好で、ガラス粒子の脱落及び画像欠落はなかったが、刷
版装着時の位置精度が悪化した。以上により、本発明の
優位性が確認できた
後の刷版の裏面を顕微鏡観察したところ、版下シート2
7表面の凹凸276により凹んだ形跡が確認された。刷
版の裏面の凹みは、ガラス粒子の外周面上のラミネート
加工(ポリエチレン樹脂フィルム)により形成された脱
落防止層274が、印刷時の圧力でガラス粒子の外周面
に沿うように変形し、ガラス粒子275による凹凸27
6を表出させることを示しており、顕微鏡観察でも確認
された。また脱落防止層274が、印刷時の圧力による
変形で、ガラス粒子275と版下シート27表面との接
触部近傍にまで達していることが、顕微鏡観察で確認さ
れた。
上面に設けられた3本以上の位置決めピンにより、版先
クランプ時に刷版の先端部に変形が生じなかったことが
理解される。
部を含む外周面にくまなく押し付けながら巻装すること
により、刷版巻装時の版伸び量が100μm未満に保た
れることが理解される。
の外周面に沿うように変形した脱落防止層274によっ
て、ガラス粒子275による凹凸276が版下シート2
7の表面に表出され、凹凸によって刷版の裏面が凹まさ
れて、印刷機の版胴上における刷版の位置ずれが防止さ
れることが理解される。同時に、印刷時の圧力でガラス
粒子275と版下シート27表面との接触部位近傍に達
するまで変形した脱落防止層274によって、ガラス粒
子275が版下シート27表面に確実に保持され、版下
シート27表面からの脱落を防止されることが理解され
る。
70の裏面に圧接されることにより、刷版70の裏面を
凹ませる所要形状の凹凸276を、版下シート27の支
持体272表面に微小粒子275を固着させることによ
って設けられる。したがって、刷版70の表面側に悪影
響を与えることなく、すなわち印刷物に例えば非点画像
部の点状汚れ等の欠陥を生じることなく、印刷機10の
版胴11上における刷版70の位置ずれを防止すること
ができる。
固着させた支持体272表面に、脱落防止層274を設
けられるので、支持体272表面に固着させた微小粒子
275の脱落を確実に防止することができる。これによ
り、上述した印刷機10の版胴11上における刷版70
の位置ずれ防止効果を長期間に渡り確実に維持すること
ができる。
が、例えばポリエチレン樹脂フィルムをラミネート加工
して形成された層であるので、例えば印刷時の圧力でガ
ラス粒子の外周面に沿うように、かつ、微小粒子275
と版下シート27の支持体272表面との接触部位近傍
に達するまで弾性変形することができる。これにより、
上述した印刷機10の版胴11上における刷版70の位
置ずれ防止効果を損なうことなく、版下シート27の支
持体272表面に固着させた微小粒子275の脱落さ
れ、粒状物の脱落による版ずれ防止機能の低下や印刷
物、印刷機械への悪影響(ポツ汚れ、白ヌケ、機械の摩
耗や破損)が確実に防止される。
刷評価をおこない上記と同様の結果が得られた。以上に
より本発明の優位性が確認できた。
された可撓性刷版の本発明による装着方法および装置に
よれば、版装着および印刷における寸度安定性は著しく
向上し、金属支持体刷版並の多色刷り見当精度を長期間
に渡り維持することができる。また、可撓性刷版への版
胴への装着性が著しく向上し、オペレータの負担が軽減
される。さらに、既設の印刷機等に若干の改良を加える
ことでも実施可能で設備コストを節約できる。
(A)は版胴に巻装された版下シート、(B)は版下シ
ートの表面の凹凸を拡大して誇張し、かつ、一部断面と
した要部概略斜視図である。
ある。
る。
る。
る。
る。
当接部材材を示す図である。
様子を示す図である。
ン当接部材材を示す図である。
た様子を示す図である。
大図である。
大図である。
a,122a,123a 上歯 12b,13b,92b,93b,112b,113
b,122b 下歯 14,114,124 位置決めピン 17 押さえローラ(押圧手段) 20 ガイド手段 25 ゴム胴 27 版下シート 271 接着層 272 支持体 273 バインダー 274 脱落防止層 275 微小粒子(ガラス粒子) 276 凹凸 30,40 ピン当接部材 70,80 可撓性の刷版(可撓性の刷版) 117 ブラシ(平面押圧部材)
Claims (12)
- 【請求項1】 版先に3カ所以上の切欠きを有する可撓
性刷版を、版胴に装着する可撓性刷版装着方法におい
て、 前記刷版の版先を前記版胴に固定する上歯と下歯を有す
る版先クランプ機構と、前記刷版の切欠きに対向して前
記版先クランプ機構に設けられた少なくとも3本の位置
決めピンと、からなる版先位置決め機構と、 前記刷版を前記版胴に押圧する刷版押圧機構と、 前記版胴の版尻を前記版胴に固定する版尻固定機構と、 前記版胴に巻回固定されてなる版ずれ防止機能を有する
版下シートとを備えた可撓性刷版の装着装置を用い、 前記刷版の版先を、前記版先クランプ機構の上歯と下歯
の間に押し込み、少なくとも3本の前記位置決めピンに
前記版先の切欠きの内周面を当接させて位置決めを行う
と共に固定し、 前記刷版押圧機構が前記版胴の頂部を含む外周面に前記
刷版を押圧手段によりくまなく押しつけながら、前記版
尻を解放状態で前記版胴を回転させて前記刷版を該版胴
に巻装してゆき、 巻装終了後、前記版尻固定機構により前記刷版の版尻を
前記版胴の半径方向に押圧固定することにより、 前記刷版装着時の版胴回転方向の最大印刷長における前
記可撓性刷版の伸びを100μm以下とすることを特徴
とし、 さらに前記版ずれ防止機能を有する版下シートは、前記
刷版の裏面に圧接されることにより、前記刷版の裏面を
凹ませる所要形状の凹凸を、表面に粒状物を固着させる
ことによって設けられ、かつ、 粒状物を固着させた表面を被覆する脱落防止層を設けた
ことを特徴とする可撓性刷版装着方法。 - 【請求項2】 版先に少なくとも3個の固着穴が穿設さ
れている可撓性刷版を、版胴に装着する可撓性刷版装着
方法において、 前記刷版の版先を前記版胴に固定する上歯と下歯を有す
る版先クランプ機構と、前記版先クランプ機構に設けら
れた位置決めピンと、位置決めピンに取り付けられ自身
に刷版固着用の少なくとも3個の固着ピンを有する前記
刷版より高剛性のピン当接部材と、からなる版先位置決
め機構と、 前記刷版を前記版胴に押圧する刷版押圧機構と、 前記刷版の版尻を前記版胴に固定する版尻固定機構と、 前記版胴に巻回固定されてなる版ずれ防止機能を有する
版下シートと、を備えた可撓性刷版の装着装置を用い、 前記刷版の前記固着穴を、前記版先クランプ機構の上歯
と下歯の間の前記ピン当接部材の固着ピンに差し込むこ
とにより位置決めを行うとともに固定し、 前記刷版押圧機構が前記版胴の頂部を含む外周面に前記
刷版を前記押圧手段によりくまなく押しつけながら、前
記版尻を解放状態で前記版胴を回転させて前記刷版を版
胴に巻装してゆき、 巻装終了後、前記版尻固定機構により前記刷版の版尻を
前記版胴の半径方向に押圧固定することにより、 前記刷版装着時の版胴回転方向の最大印刷長における前
記可撓性刷版の伸びを100μm以下とすることを特徴
し、 さらに前記版ずれ防止機能を有する版下シートは、前記
刷版の裏面に圧接されることにより、前記刷版の裏面を
凹ませる所要形状の凹凸を、表面に粒状物を固着させる
ことによって設けられ、かつ、 粒状物を固着させた表面を被覆する脱落防止層を設けた
ことを特徴とする可撓性刷版装着方法。 - 【請求項3】 版先に少なくとも3個の固着穴が穿設さ
れている可撓性刷版を、版胴に装着する可撓性刷版装着
方法において、 前記刷版の版先を前記版胴に固定する上歯と下歯を有す
る版先クランプ機構と、前記版先クランプ機構に設けら
れた位置決めピンと、からなる版先位置決め固定機構
と、 前記刷版を前記版胴に押圧する刷版押圧機構と、 前記刷版の版尻を前記版胴に固定する版尻固定機構と、 前記版胴に巻回固定されてなる版ずれ防止機能を有する
版下シートと、 自身に刷版固着用の少なくとも3個の固着ピンを有する
前記刷版より高剛性のピン当接部材と、を備えた可撓性
刷版の装着装置を用い、 まず、前記ピン当接部材の固着ピンを前記刷版の固着穴
に差し込み固定し、次に、当該ピン当接部材の先端を前
記版先クランプ機構の上歯と下歯の間の前記位置決めピ
ンに固定することにより前記刷版を前記版胴上に位置決
め固定をし、 前記刷版押圧機構が前記版胴の頂部を含む外周面に前記
刷版を前記押圧手段によりくまなく押しつけながら、前
記版尻を解放状態で前記版胴を回転させて前記刷版を版
胴に巻装してゆき、 巻装終了後、前記版尻固定機構により前記刷版の版尻を
前記版胴の半径方向に押圧固定することにより、 前記刷版装着時の版胴回転方向の最大印刷長における前
記可撓性刷版の伸びを100μm以下とすることを特徴
し、 さらに前記版ずれ防止機能を有する版下シートは、前記
刷版の裏面に圧接されることにより、前記刷版の裏面を
凹ませる所要形状の凹凸を、表面に粒状物を固着させる
ことによって設けられ、かつ、 粒状物を固着させた表面を被覆する脱落防止層を設けた
ことを特徴とする可撓性刷版装着方法。 - 【請求項4】 前記粒状物の脱落防止層が、弾性変形可
能な層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
1項記載の可撓性刷版装着方法。 - 【請求項5】 前記刷版を保持するガイド部材を有し、
前記ガイド部材は、前記版胴に装着前及び装着中の刷版
を保持することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
項記載の可撓性刷版装着方法。 - 【請求項6】 前記刷版の装着時に前記版胴を回転させ
る手段と、 前記版胴の回転位置を検出する手段と、 前記回転位置を検出する手段からの信号により所定の位
置で、前記版胴を回転させる手段の回転、停止を制御す
る手段と、 前記押圧手段を前記版胴に対して接離させる駆動手段
と、 前記回転位置を検出する手段からの信号により所定の位
置で、前記駆動手段を制御する制御手段とを備えている
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の可
撓性刷版装着方法。 - 【請求項7】 版先に3カ所以上の切欠きを有する可撓
性刷版を、版胴に装着する可撓性刷版装着装置であっ
て、 前記刷版の版先を前記版胴に固定する上歯と下歯を有す
る版先クランプ機構と、前記刷版の切欠きに対向して前
記版先クランプ機構に設けられた少なくとも3本の位置
決めピンと、からなる版先位置決め機構と、 前記刷版を前記版胴に押圧する刷版押圧機構と、 前記版胴の版尻を前記版胴に固定する版尻固定機構と、 前記版胴に巻回固定されてなる版ずれ防止機能を有する
版下シートとを備えた可撓性刷版の装着装置において、 前記版ずれ防止機能を有する版下シートが、前記刷版の
裏面に圧接されることにより、前記刷版の裏面を凹ませ
る所要形状の凹凸を、表面に粒状物を固着させることに
よって設けられ、かつ、 粒状物を固着させた表面を被覆する脱落防止層が設けら
れたことを特徴とする可撓性刷版装着装置。 - 【請求項8】 版先に少なくとも3個の固着穴が穿設さ
れている可撓性刷版を、版胴に装着する可撓性刷版装着
装置であって、 前記刷版の版先を前記版胴に固定する上歯と下歯を有す
る版先クランプ機構と、前記版先クランプ機構に設けら
れた位置決めピンと、位置決めピンに取り付けられ自身
に刷版固着用の少なくとも3個の固着ピンを有する前記
刷版より高剛性のピン当接部材と、からなる版先位置決
め機構と、 前記刷版を前記版胴に押圧する刷版押圧機構と、 前記刷版の版尻を前記版胴に固定する版尻固定機構と、 前記版胴に巻回固定されてなる版ずれ防止機能を有する
版下シートと、を備えた可撓性刷版の装着装置におい
て、 前記版ずれ防止機能を有する版下シートが、前記刷版の
裏面に圧接されることにより、前記刷版の裏面を凹ませ
る所要形状の凹凸を、表面に粒状物を固着させつことに
よって設けられ、かつ、 粒状物を固着させた表面を被覆する脱落防止層が設けら
れたことを特徴とする可撓性刷版装着装置。 - 【請求項9】 版先に少なくとも3個の固着穴が穿設さ
れている可撓性刷版を、版胴に装着する可撓性刷版装着
装置であって、 前記刷版の版先を前記版胴に固定する上歯と下歯を有す
る版先クランプ機構と、前記版先クランプ機構に設けら
れた位置決めピンと、からなる版先位置決め固定機構
と、 前記刷版を前記版胴に押圧する刷版押圧機構と、 前記刷版の版尻を前記版胴に固定する版尻固定機構と、 前記版胴に巻回固定されてなる版ずれ防止機能を有する
版下シートと、 自身に刷版固着用の少なくとも3個の固着ピンを有する
前記刷版より高剛性のピン当接部材と、を備えた可撓性
刷版装着装置において、 前記版ずれ防止機能を有する版下シートが、前記刷版の
裏面に圧接されることにより、前記刷版の裏面を凹ませ
る所要形状の凹凸を、表面に粒状物を固着させることに
よって設けられ、かつ、 粒状物を固着させた表面を被覆する脱落防止層が設けら
れたことを特徴とする可撓性刷版装着装置。 - 【請求項10】 前記粒状物の脱落防止層が、弾性変形
可能な層であることを特徴とする請求項7〜9のいずれ
か1項記載の可撓性刷版装着装置。 - 【請求項11】 前記刷版を保持するガイド部材を有
し、前記ガイド部材は、前記版胴に装着前及び装着中の
刷版を保持することを特徴とする請求項7〜10のいず
れか1項記載の可撓性刷版装着装置。 - 【請求項12】 前記刷版の装着時に前記版胴を回転さ
せる手段と、 前記版胴の回転位置を検出する手段と、 前記回転位置を検出する手段からの信号により所定の位
置で、前記版胴を回転させる手段の回転、停止を制御す
る手段と、 前記押圧手段を前記版胴に対して接離させる駆動手段
と、前記回転位置を検出する手段からの信号により所定
の位置で、前記駆動手段を制御する制御手段とを備えて
いることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項記
載の可撓性刷版装着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001032453A JP2002234137A (ja) | 2001-02-08 | 2001-02-08 | 可撓性刷版装着方法および装着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001032453A JP2002234137A (ja) | 2001-02-08 | 2001-02-08 | 可撓性刷版装着方法および装着装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002234137A true JP2002234137A (ja) | 2002-08-20 |
Family
ID=18896382
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001032453A Abandoned JP2002234137A (ja) | 2001-02-08 | 2001-02-08 | 可撓性刷版装着方法および装着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002234137A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102616052A (zh) * | 2012-03-20 | 2012-08-01 | 丹东金丸集团有限公司 | 滑动卡具结构 |
-
2001
- 2001-02-08 JP JP2001032453A patent/JP2002234137A/ja not_active Abandoned
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102616052A (zh) * | 2012-03-20 | 2012-08-01 | 丹东金丸集团有限公司 | 滑动卡具结构 |
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