JP2002233893A - 余剰汚泥の高脱水化前処理方法及びその装置 - Google Patents
余剰汚泥の高脱水化前処理方法及びその装置Info
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- JP2002233893A JP2002233893A JP2001067729A JP2001067729A JP2002233893A JP 2002233893 A JP2002233893 A JP 2002233893A JP 2001067729 A JP2001067729 A JP 2001067729A JP 2001067729 A JP2001067729 A JP 2001067729A JP 2002233893 A JP2002233893 A JP 2002233893A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 活性汚泥法により廃水処理された余剰汚泥
に、酸化分解力を付与さしめながら加圧空気と加熱蒸気
とにより高速で衝突分流撹乱させ衝撃力や剪断力により
細胞膜を脆化破壊させ、脱水性を著しく高める余剰汚泥
の高脱水化前処理方法及び装置を提供する。 【構成】 活性汚泥法により廃水処理された余剰汚泥を
移送ポンプで受熱させながら移送し、且酸化剤並びに酸
化促進剤を注入のうえ移送容量より大きな供給量の供給
ポンプで供給し、而も加圧空気により気液混合させ且加
熱蒸気とともに高速で衝突分流撹乱管路内に噴射流通さ
せ、細胞膜の脆化破壊をなしたるうえ循環渦流槽内に一
旦貯留させ、更に移送量と供給量との容量差分を再送循
環させて細胞膜の確実な脆化破壊をなさしめたるうえ放
熱させて排出する余剰汚泥の高脱水化前処理方法及び装
置。
に、酸化分解力を付与さしめながら加圧空気と加熱蒸気
とにより高速で衝突分流撹乱させ衝撃力や剪断力により
細胞膜を脆化破壊させ、脱水性を著しく高める余剰汚泥
の高脱水化前処理方法及び装置を提供する。 【構成】 活性汚泥法により廃水処理された余剰汚泥を
移送ポンプで受熱させながら移送し、且酸化剤並びに酸
化促進剤を注入のうえ移送容量より大きな供給量の供給
ポンプで供給し、而も加圧空気により気液混合させ且加
熱蒸気とともに高速で衝突分流撹乱管路内に噴射流通さ
せ、細胞膜の脆化破壊をなしたるうえ循環渦流槽内に一
旦貯留させ、更に移送量と供給量との容量差分を再送循
環させて細胞膜の確実な脆化破壊をなさしめたるうえ放
熱させて排出する余剰汚泥の高脱水化前処理方法及び装
置。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は活性汚泥法による廃水処
理に伴い多量に発生する余剰汚泥の脱水性を著しく高め
て、余剰汚泥の広範囲な再利用を可能ならしむるための
余剰汚泥の高脱水化前処理方法、及びその装置に関する
ものである。
理に伴い多量に発生する余剰汚泥の脱水性を著しく高め
て、余剰汚泥の広範囲な再利用を可能ならしむるための
余剰汚泥の高脱水化前処理方法、及びその装置に関する
ものである。
【0002】
【従来技術】現在においては、産業の成長並びに規模の
拡大や生活態様の高度化に伴い、膨大量の産業廃棄物や
生活廃棄物が排出されており、これらによる自然破壊は
もとより公害や環境汚染等が惹起されていることから、
廃棄物の排出規制が一段と強化され廃棄物の排出削減は
もとより廃棄物の再利用化が重要課題として提起されて
いる。そしてこれら廃棄物の内産業廃水や生活廃水の処
理により排出される汚泥が、略50%を占めることから
汚泥の削減化や再利用化は緊急且最重要課題とされるに
至っている。
拡大や生活態様の高度化に伴い、膨大量の産業廃棄物や
生活廃棄物が排出されており、これらによる自然破壊は
もとより公害や環境汚染等が惹起されていることから、
廃棄物の排出規制が一段と強化され廃棄物の排出削減は
もとより廃棄物の再利用化が重要課題として提起されて
いる。そしてこれら廃棄物の内産業廃水や生活廃水の処
理により排出される汚泥が、略50%を占めることから
汚泥の削減化や再利用化は緊急且最重要課題とされるに
至っている。
【0003】ところで産業廃水や生活廃水の廃水処理手
段としては多様な手段が挙げられるが、廃水処理能力や
廃水処理コストの面からは活性汚泥法が有利なため、特
別な廃水を除いて一般的には活性汚泥法による廃水処理
がなされている。この活性汚泥法による廃水処理は、処
理廃水を先ず沈澱槽で沈澱物を分離したうえ、活性汚泥
槽において活性汚泥菌類の増殖及び該活性汚泥菌類の生
物化学作用により有機物の分解を図り、而して分離槽に
おいて処理水と余剰汚泥とに分離するものである。
段としては多様な手段が挙げられるが、廃水処理能力や
廃水処理コストの面からは活性汚泥法が有利なため、特
別な廃水を除いて一般的には活性汚泥法による廃水処理
がなされている。この活性汚泥法による廃水処理は、処
理廃水を先ず沈澱槽で沈澱物を分離したうえ、活性汚泥
槽において活性汚泥菌類の増殖及び該活性汚泥菌類の生
物化学作用により有機物の分解を図り、而して分離槽に
おいて処理水と余剰汚泥とに分離するものである。
【0004】しかしながらこの分離された余剰汚泥には
略97乃至99%重量割合程度の水分が含まれてなるた
め、従来より廃棄処分に際しての減容化、減量化を図る
ために、或いはコンポスト等への再利用を図るためには
脱水ケーキ状となす必要上から脱水処理が施されるもの
で、脱水処理手段としては真空脱水機や遠心脱水機、ベ
ルトプレス若しくは加圧脱水機等の脱水機器が使用され
るが、かかる手段で脱水処理が施されても依然として残
留水分が略80乃至85%重量割合程度、加圧脱水にお
いても残留水分は略75乃至80%重量割合程度にしか
脱水されぬ実情にある。
略97乃至99%重量割合程度の水分が含まれてなるた
め、従来より廃棄処分に際しての減容化、減量化を図る
ために、或いはコンポスト等への再利用を図るためには
脱水ケーキ状となす必要上から脱水処理が施されるもの
で、脱水処理手段としては真空脱水機や遠心脱水機、ベ
ルトプレス若しくは加圧脱水機等の脱水機器が使用され
るが、かかる手段で脱水処理が施されても依然として残
留水分が略80乃至85%重量割合程度、加圧脱水にお
いても残留水分は略75乃至80%重量割合程度にしか
脱水されぬ実情にある。
【0005】そしてかかる脱水処理のなされた汚泥所謂
脱水ケーキは、従来の如くその廃棄が許容される場合に
は減量化や減容化に寄与したものの、現状では廃棄が著
しく規制されるため、新たに再利用化を図ることが不可
欠の問題となる。即ち現状の脱水処理では含水率も極め
て多く、これがため再利用の端緒とされるコンポスト化
に際しても含水率の調整のため籾殼やおが屑等の粗大有
機物を添加せねばならず、更に含水率の高いものでは臭
気の発生はもとより、放置すると汚泥菌類により変性も
増長され而も脱水処理される汚泥の性状や成分によって
は大幅な成分調整作業も強いられる。従って大多量に発
生する余剰汚泥の再利用化を実現するためには、乾燥汚
泥や焼却汚泥となすことが広範な再利用のためには急務
とされている。
脱水ケーキは、従来の如くその廃棄が許容される場合に
は減量化や減容化に寄与したものの、現状では廃棄が著
しく規制されるため、新たに再利用化を図ることが不可
欠の問題となる。即ち現状の脱水処理では含水率も極め
て多く、これがため再利用の端緒とされるコンポスト化
に際しても含水率の調整のため籾殼やおが屑等の粗大有
機物を添加せねばならず、更に含水率の高いものでは臭
気の発生はもとより、放置すると汚泥菌類により変性も
増長され而も脱水処理される汚泥の性状や成分によって
は大幅な成分調整作業も強いられる。従って大多量に発
生する余剰汚泥の再利用化を実現するためには、乾燥汚
泥や焼却汚泥となすことが広範な再利用のためには急務
とされている。
【0006】そこで発明者等は余剰汚泥の脱水性を著し
く高めることにより乾燥汚泥や焼却汚泥を少ない熱エネ
ルギーの使用を以って安価に提供しえることに着目した
ものである。即ち余剰汚泥を多様な脱水手段で脱水させ
ても、その残留水分が略80乃至85%重量割合程度、
特に加圧脱水によっても略70乃至75%重量割合程度
しか脱水されぬ事由については発明者の研究により余剰
汚泥の70乃至80%以上が汚泥菌類によって占められ
ていること、並びにこれら汚泥菌類の細胞内には略75
%以上に昇る細胞水分が包含されており、多様な脱水手
段によっても細胞水分の脱水がなしえぬこと、及び汚泥
菌類の細胞表面が主としてゲル状のタンパク分泌液物か
らなる粘性物質で包被されてなるため、汚泥菌類の相互
多数が水分を抱えて集合塊状化されてなることを究明し
た。
く高めることにより乾燥汚泥や焼却汚泥を少ない熱エネ
ルギーの使用を以って安価に提供しえることに着目した
ものである。即ち余剰汚泥を多様な脱水手段で脱水させ
ても、その残留水分が略80乃至85%重量割合程度、
特に加圧脱水によっても略70乃至75%重量割合程度
しか脱水されぬ事由については発明者の研究により余剰
汚泥の70乃至80%以上が汚泥菌類によって占められ
ていること、並びにこれら汚泥菌類の細胞内には略75
%以上に昇る細胞水分が包含されており、多様な脱水手
段によっても細胞水分の脱水がなしえぬこと、及び汚泥
菌類の細胞表面が主としてゲル状のタンパク分泌液物か
らなる粘性物質で包被されてなるため、汚泥菌類の相互
多数が水分を抱えて集合塊状化されてなることを究明し
た。
【0007】一方活性汚泥法で発生する余剰汚泥或いは
嫌気性消化汚泥等の有機汚泥を効率良く減量化する方法
として、汚泥の余剰部分或いは嫌気性消化汚泥等の有機
性汚泥を金属イオンを触媒として酸化剤で酸化分解する
先願発明が特開平7−24499号で開示されている。
然るに該先願発明では汚泥菌類の細胞膜や細胞壁まで強
力な酸化力を有するOHラジカルを以って酸化分解させ
るものであるから、酸化分解のための反応時間が極めて
長時間に及ぶばかりか、強力な酸化力を創出させるため
に多量の酸化剤及び金属イオンを使用せねばならず且現
状においては仮令減量化が実現された余剰汚泥も再利用
化を図らねばならぬため多量に使用された金属イオンの
生成物を分離させたり脱水処理もなさねならない問題を
抱える。
嫌気性消化汚泥等の有機汚泥を効率良く減量化する方法
として、汚泥の余剰部分或いは嫌気性消化汚泥等の有機
性汚泥を金属イオンを触媒として酸化剤で酸化分解する
先願発明が特開平7−24499号で開示されている。
然るに該先願発明では汚泥菌類の細胞膜や細胞壁まで強
力な酸化力を有するOHラジカルを以って酸化分解させ
るものであるから、酸化分解のための反応時間が極めて
長時間に及ぶばかりか、強力な酸化力を創出させるため
に多量の酸化剤及び金属イオンを使用せねばならず且現
状においては仮令減量化が実現された余剰汚泥も再利用
化を図らねばならぬため多量に使用された金属イオンの
生成物を分離させたり脱水処理もなさねならない問題を
抱える。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】発明者等はかかる実情
に鑑み更なる研究を重ねた結果汚泥菌類の細胞水分はそ
の細胞膜の脆化破壊により容易に脱水が可能となること
並びに細胞膜の破壊は加温と僅かな酸化力により細胞膜
が脆化し且この脆化された細胞膜に衝撃力や剪断力を付
加させることで極めて短時間に破壊しえることを解明し
本発明に至ったもので、本発明は活性汚泥法により廃水
処理された余剰汚泥に酸化分解力を付与せしめながら加
圧空気と加熱蒸気とともに高速で衝突分流撹乱管路内に
噴射せしめて衝撃力と剪断力により細胞膜を脆化破壊さ
せて脱水性を著しく高めることの可能な活性汚泥法によ
る余剰汚泥の高脱水化前処理方法、及びその装置を提供
することにある。
に鑑み更なる研究を重ねた結果汚泥菌類の細胞水分はそ
の細胞膜の脆化破壊により容易に脱水が可能となること
並びに細胞膜の破壊は加温と僅かな酸化力により細胞膜
が脆化し且この脆化された細胞膜に衝撃力や剪断力を付
加させることで極めて短時間に破壊しえることを解明し
本発明に至ったもので、本発明は活性汚泥法により廃水
処理された余剰汚泥に酸化分解力を付与せしめながら加
圧空気と加熱蒸気とともに高速で衝突分流撹乱管路内に
噴射せしめて衝撃力と剪断力により細胞膜を脆化破壊さ
せて脱水性を著しく高めることの可能な活性汚泥法によ
る余剰汚泥の高脱水化前処理方法、及びその装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明が採用した技術的手段は、活性汚泥法により
廃水処理された余剰汚泥を、その汚泥菌類の細胞膜の脆
化を図るうえから予め熱交換により受熱させ且酸化分解
力を付与せしむるうえから酸化剤並びに酸化促進剤を注
入のうえ、該余剰汚泥に加圧空気を混合させ気液混合状
となし且所要温度に加熱するための加熱蒸気とともに高
速で衝突分流させて汚泥菌類の細胞膜に衝撃力と撹乱合
流による剪断力を付加して汚泥菌類の細胞膜を破壊させ
て一旦循環渦流槽に貯留させ、未破壊汚泥菌類を再送循
環させて確実な細胞膜破壊をなしたるうえ循環渦流槽の
中央上部位より流失させつつ、供給される余剰汚泥に受
熱させるための熱交換をなすことで放熱させたうえ排出
させる構成の余剰汚泥の高脱水化前処理方法に存する。
めに本発明が採用した技術的手段は、活性汚泥法により
廃水処理された余剰汚泥を、その汚泥菌類の細胞膜の脆
化を図るうえから予め熱交換により受熱させ且酸化分解
力を付与せしむるうえから酸化剤並びに酸化促進剤を注
入のうえ、該余剰汚泥に加圧空気を混合させ気液混合状
となし且所要温度に加熱するための加熱蒸気とともに高
速で衝突分流させて汚泥菌類の細胞膜に衝撃力と撹乱合
流による剪断力を付加して汚泥菌類の細胞膜を破壊させ
て一旦循環渦流槽に貯留させ、未破壊汚泥菌類を再送循
環させて確実な細胞膜破壊をなしたるうえ循環渦流槽の
中央上部位より流失させつつ、供給される余剰汚泥に受
熱させるための熱交換をなすことで放熱させたうえ排出
させる構成の余剰汚泥の高脱水化前処理方法に存する。
【0010】更には所要量の余剰汚泥を移送させて加熱
し供給するため、移送ポンプより熱交換器を経由して移
送ポンプより供給量の大きな供給ポンプが連結され且酸
化剤並びに酸化促進剤が注入される酸化剤注入管及び酸
化促進剤注入管が供給ポンプ前部に連結された供給管路
と、該供給管路端に加熱蒸気供給管端及び加圧空気供給
管端とが集合された噴射部と、該噴射部において余剰汚
泥が気液混合され且加温されたうえ高速で噴射される余
剰汚泥を、その供給口より直角方向に対称的に分岐され
たうえ更に直角方向に曲折された分岐管及び該分岐管の
下端が再び直角方向に曲折され合流されて供出口に吐出
させる構成からなる衝突分流撹乱管路と、該衝突分流撹
乱管路から吐出される汚泥を渦流させつつ貯留させるた
めに、その適宣槽壁位置に偏向して設けられた流入口
と、且槽底面には衝突分流撹乱管路に再送循環させるた
めに、その端縁が供給管路に連結された循環管の循環口
が設けられ、更にはその中央上部位には高脱水化処理さ
れた汚泥を排出させる排出管の流失口が設けられ且、そ
の槽上部適宣位置には該循環渦流槽内の内部圧力を調整
するための調整弁が設けられた構成からなる循環渦流槽
と、流失される高脱水化処理された汚泥の放熱をさせる
ため、熱交換器を経由させた排出管とにより構成される
余剰汚泥の高脱水化前処理装置に存する。
し供給するため、移送ポンプより熱交換器を経由して移
送ポンプより供給量の大きな供給ポンプが連結され且酸
化剤並びに酸化促進剤が注入される酸化剤注入管及び酸
化促進剤注入管が供給ポンプ前部に連結された供給管路
と、該供給管路端に加熱蒸気供給管端及び加圧空気供給
管端とが集合された噴射部と、該噴射部において余剰汚
泥が気液混合され且加温されたうえ高速で噴射される余
剰汚泥を、その供給口より直角方向に対称的に分岐され
たうえ更に直角方向に曲折された分岐管及び該分岐管の
下端が再び直角方向に曲折され合流されて供出口に吐出
させる構成からなる衝突分流撹乱管路と、該衝突分流撹
乱管路から吐出される汚泥を渦流させつつ貯留させるた
めに、その適宣槽壁位置に偏向して設けられた流入口
と、且槽底面には衝突分流撹乱管路に再送循環させるた
めに、その端縁が供給管路に連結された循環管の循環口
が設けられ、更にはその中央上部位には高脱水化処理さ
れた汚泥を排出させる排出管の流失口が設けられ且、そ
の槽上部適宣位置には該循環渦流槽内の内部圧力を調整
するための調整弁が設けられた構成からなる循環渦流槽
と、流失される高脱水化処理された汚泥の放熱をさせる
ため、熱交換器を経由させた排出管とにより構成される
余剰汚泥の高脱水化前処理装置に存する。
【0011】
【作用】本発明は上述の如き構成を用いてなるため、以
下の如き作用を有する。即ち余剰汚泥と予め熱交換によ
り受熱させ且つ酸化剤並びに酸化促進剤を注入するため
酸化分解力が創出されて余剰汚泥の汚泥菌類の細胞表面
を包着しているタンパク分泌物が分解されるとともに、
細胞膜が酸化分解作用を受けて短時間内に脆化される。
そしてかかる細胞膜の脆化された余剰汚泥に加圧空気を
混合させ気液混合状となし、且加熱蒸気とともに高速で
衝突分流撹乱管路内に噴射させるため、衝突分流に伴う
衝撃力と撹乱合流に伴う剪断力が脆化された細胞膜に付
加されるため細胞膜が破壊され、更には気液混合状で高
速に衝突分流撹乱管路内に噴射された余剰汚泥は該衝突
分流撹乱管路内で、加圧、減圧が繰返されることにより
キャビテーション作用が創出され、高いパルスによる衝
撃圧の発生による細胞膜破壊が一段と促進される。
下の如き作用を有する。即ち余剰汚泥と予め熱交換によ
り受熱させ且つ酸化剤並びに酸化促進剤を注入するため
酸化分解力が創出されて余剰汚泥の汚泥菌類の細胞表面
を包着しているタンパク分泌物が分解されるとともに、
細胞膜が酸化分解作用を受けて短時間内に脆化される。
そしてかかる細胞膜の脆化された余剰汚泥に加圧空気を
混合させ気液混合状となし、且加熱蒸気とともに高速で
衝突分流撹乱管路内に噴射させるため、衝突分流に伴う
衝撃力と撹乱合流に伴う剪断力が脆化された細胞膜に付
加されるため細胞膜が破壊され、更には気液混合状で高
速に衝突分流撹乱管路内に噴射された余剰汚泥は該衝突
分流撹乱管路内で、加圧、減圧が繰返されることにより
キャビテーション作用が創出され、高いパルスによる衝
撃圧の発生による細胞膜破壊が一段と促進される。
【0012】更に衝突分流撹乱管路より吐出された高脱
水化処理された汚泥は移送ポンプの移送量より供給ポン
プの供給量が大きなため、短時間に数次に亘って循環管
及び供給管を経由して衝突分流撹乱管路内を再送循環さ
れるため短時間内に細胞膜の破壊がなしえるため、以後
の脱水処理において細胞内水分の脱水が可能となる。そ
して衝突分流撹乱管路より吐出される高脱水化処理され
た汚泥は槽壁の適宣位置に偏向して設けられた流入口よ
り循環渦流槽内に流入されるため貯留される汚泥が渦流
しながら貯留され、且槽底面には再送循環させる循環管
の循環口が設けられてなるから、仮令高脱水化の不十分
な汚泥が混在発生しても均等化され且再送循環されて確
実な高脱水化処理がなされ、而も循環渦流槽の中央上部
位には排水のための流失口が設けられてなるから、余剰
汚泥の移送量に見合った流失がなされるとともに熱交換
器を経由させるため、新たに移送される余剰汚泥に放熱
されて排水がなされる。
水化処理された汚泥は移送ポンプの移送量より供給ポン
プの供給量が大きなため、短時間に数次に亘って循環管
及び供給管を経由して衝突分流撹乱管路内を再送循環さ
れるため短時間内に細胞膜の破壊がなしえるため、以後
の脱水処理において細胞内水分の脱水が可能となる。そ
して衝突分流撹乱管路より吐出される高脱水化処理され
た汚泥は槽壁の適宣位置に偏向して設けられた流入口よ
り循環渦流槽内に流入されるため貯留される汚泥が渦流
しながら貯留され、且槽底面には再送循環させる循環管
の循環口が設けられてなるから、仮令高脱水化の不十分
な汚泥が混在発生しても均等化され且再送循環されて確
実な高脱水化処理がなされ、而も循環渦流槽の中央上部
位には排水のための流失口が設けられてなるから、余剰
汚泥の移送量に見合った流失がなされるとともに熱交換
器を経由させるため、新たに移送される余剰汚泥に放熱
されて排水がなされる。
【0013】
【実施例】以下に本発明実施例を図に基づき詳細に説明
すれば、図1は本発明による廃水脱水処理工程図、図2
は本発明装置の説明図であって本発明は活性汚泥方式に
よる廃水処理工程1で発生する余剰汚泥1Aの高脱水化
前処理方法、及び装置に係るものであるから、脱水工程
3の前工程として使用される。図2に示す本発明装置に
ついて説明すれば、余剰汚泥槽2Aには活性汚泥方式に
よる廃水処理工程1における廃水処理により発生した余
剰汚泥1Aが貯留される。この貯留された余剰汚泥1A
は適宣の移送ポンプ20Aで供給管21Aに供給される
ものであるが、本発明においては余剰汚泥1Aの汚泥菌
類の細胞膜の脆化を促進させるうえから加熱することが
望ましく、従って供給管21Aで移送供給される余剰汚
泥1Aに十分な受熱をなすうえから熱交換器22Aを経
由させる。そして所要の受熱がなされた供給管21Aの
余剰汚泥1Aには、更に酸化剤23A並びに酸化促進剤
24Aを注入して余剰汚泥1Aの細胞膜の脆化を促進さ
せるための酸化剤注入管25A並びに酸化促進剤注入管
26Aが供給ポンプ27Aが連結される前部位置で供給
管21Aと連結されている。かかる場合において酸化剤
23A並びに酸化促進剤24Aには特段の制約はなく、
従来より一般的に使用される酸化剤としては過酸化カル
シウム、過流酸アンモニウム、過酸化ジアルキル、過酸
化水素等が挙げられ、更に酸化促進剤としては金属イオ
ンが好都合であって、具体的には水酸化鉄、鉄酸化物、
鉄塩の他マンガン、銅、コバルト等も使用することがで
きる。
すれば、図1は本発明による廃水脱水処理工程図、図2
は本発明装置の説明図であって本発明は活性汚泥方式に
よる廃水処理工程1で発生する余剰汚泥1Aの高脱水化
前処理方法、及び装置に係るものであるから、脱水工程
3の前工程として使用される。図2に示す本発明装置に
ついて説明すれば、余剰汚泥槽2Aには活性汚泥方式に
よる廃水処理工程1における廃水処理により発生した余
剰汚泥1Aが貯留される。この貯留された余剰汚泥1A
は適宣の移送ポンプ20Aで供給管21Aに供給される
ものであるが、本発明においては余剰汚泥1Aの汚泥菌
類の細胞膜の脆化を促進させるうえから加熱することが
望ましく、従って供給管21Aで移送供給される余剰汚
泥1Aに十分な受熱をなすうえから熱交換器22Aを経
由させる。そして所要の受熱がなされた供給管21Aの
余剰汚泥1Aには、更に酸化剤23A並びに酸化促進剤
24Aを注入して余剰汚泥1Aの細胞膜の脆化を促進さ
せるための酸化剤注入管25A並びに酸化促進剤注入管
26Aが供給ポンプ27Aが連結される前部位置で供給
管21Aと連結されている。かかる場合において酸化剤
23A並びに酸化促進剤24Aには特段の制約はなく、
従来より一般的に使用される酸化剤としては過酸化カル
シウム、過流酸アンモニウム、過酸化ジアルキル、過酸
化水素等が挙げられ、更に酸化促進剤としては金属イオ
ンが好都合であって、具体的には水酸化鉄、鉄酸化物、
鉄塩の他マンガン、銅、コバルト等も使用することがで
きる。
【0014】供給ポンプ27Aは余剰汚泥1Aを可成り
高速で移送させるため移送ポンプ20Aより供給量の大
きなものが望まれることから、好ましくはラインポンプ
が使用される。そしてこれら供給管21Aや熱交換器2
2A並びに連結される供給ポンプ27A等により供給管
路20が形成されている。かかる場合における供給ポン
プ27Aの供給容量は移送ポンプ20Aの移送容量に比
べて略10乃至20倍程度の容量のものが好ましい。そ
して供給ポンプ27Aを経た供給管路端28Aには供給
管21Aで供給される余剰汚泥1Aを気液混合状となし
且高速で噴射させるための加圧空気2Bの供給管端20
B、及び該気液混合状の余剰汚泥を加熱させるための加
熱蒸気2Cの供給管端20Cとが集合されて噴射部2D
を形成している。
高速で移送させるため移送ポンプ20Aより供給量の大
きなものが望まれることから、好ましくはラインポンプ
が使用される。そしてこれら供給管21Aや熱交換器2
2A並びに連結される供給ポンプ27A等により供給管
路20が形成されている。かかる場合における供給ポン
プ27Aの供給容量は移送ポンプ20Aの移送容量に比
べて略10乃至20倍程度の容量のものが好ましい。そ
して供給ポンプ27Aを経た供給管路端28Aには供給
管21Aで供給される余剰汚泥1Aを気液混合状となし
且高速で噴射させるための加圧空気2Bの供給管端20
B、及び該気液混合状の余剰汚泥を加熱させるための加
熱蒸気2Cの供給管端20Cとが集合されて噴射部2D
を形成している。
【0015】加圧空気2Bの圧力は、気液混合状の余剰
汚泥を高速で衝突分流撹乱管路2E内を流通させ、衝突
破壊力や乱流剪断力或いはキャビテーションの創出に伴
う衝撃圧等で細胞膜の破壊をなすために、衝突分流撹乱
管路2Eを好ましくは5乃至10m/secの流通速度
で通過させる程度の圧力が望まれ、更に余剰汚泥1Aを
気液混合状となす場合の混合空気量は少なくとも10%
容量割合以上望ましくは15%容量割合以上で混合させ
ることが酸化分解力を高めて細胞膜の脆化を促進させ、
更にはキャビテーションの創出に伴う衝撃圧を有効に発
生させるうえからも望まれる。当然のことながら衝突分
流撹乱管路2E内の流通速度は該衝突分流撹乱管路2E
の径や長さ等の流通抵抗と噴射流通させる気液混合状の
余剰汚泥量と圧力によって決定されるが、衝突分流撹乱
管路2Eの管径25mm、管路長1.2m、余剰汚泥移
送量10L/min気液混合状の余剰汚泥噴射量160
L/minの条件では加圧空気圧力としては略2.5乃
至3.5kgf/cm2程度が要請される。他方加熱蒸
気2Cは、該衝突分流撹乱管路2E内に噴射流通される
気液混合状余剰汚泥が実質的に80℃以上に加熱しえる
加熱容量が望まれるもので、気液混合余剰汚泥が160
L/minで噴射流通される場合における加熱蒸気2C
の供給圧力としては略2.5乃至3.5kgf/cm2
及びその温度として略150乃至180℃の加熱蒸気が
要請される。
汚泥を高速で衝突分流撹乱管路2E内を流通させ、衝突
破壊力や乱流剪断力或いはキャビテーションの創出に伴
う衝撃圧等で細胞膜の破壊をなすために、衝突分流撹乱
管路2Eを好ましくは5乃至10m/secの流通速度
で通過させる程度の圧力が望まれ、更に余剰汚泥1Aを
気液混合状となす場合の混合空気量は少なくとも10%
容量割合以上望ましくは15%容量割合以上で混合させ
ることが酸化分解力を高めて細胞膜の脆化を促進させ、
更にはキャビテーションの創出に伴う衝撃圧を有効に発
生させるうえからも望まれる。当然のことながら衝突分
流撹乱管路2E内の流通速度は該衝突分流撹乱管路2E
の径や長さ等の流通抵抗と噴射流通させる気液混合状の
余剰汚泥量と圧力によって決定されるが、衝突分流撹乱
管路2Eの管径25mm、管路長1.2m、余剰汚泥移
送量10L/min気液混合状の余剰汚泥噴射量160
L/minの条件では加圧空気圧力としては略2.5乃
至3.5kgf/cm2程度が要請される。他方加熱蒸
気2Cは、該衝突分流撹乱管路2E内に噴射流通される
気液混合状余剰汚泥が実質的に80℃以上に加熱しえる
加熱容量が望まれるもので、気液混合余剰汚泥が160
L/minで噴射流通される場合における加熱蒸気2C
の供給圧力としては略2.5乃至3.5kgf/cm2
及びその温度として略150乃至180℃の加熱蒸気が
要請される。
【0016】図3は衝突分流撹乱管路2Eの説明図であ
って噴射部2Dにより気液混合され且加熱された余剰汚
泥は、所要の噴射流通速度で供給口20E内に噴射され
るが、該衝突分流撹乱管路2Eは、供給口20Eより直
角且対称的に分岐管21E、21Eで分岐されたうえそ
の端縁が直角に曲折されて分岐曲折管22E、22Eが
連結され更にこの分岐曲折管22E、22Eの端縁が再
び直角に曲折されて相互が合流しえるよう合流管23
E、23Eが連結されたうえ供出口24Eに吐出される
構成からなるもので、供給口20Eに噴射された気液混
合余剰汚泥は、該分岐管21E、21Eへの激しい衝突
分流により汚泥菌類の細胞には強力な衝突破壊力が付加
され、且分岐曲折管22E、22Eにおける内部減圧に
よりキャビテーションが創出されて高いパルス状の衝撃
圧が細胞に付加され、更には合流管23E、23Eの合
流に伴う乱流剪断力が細胞に付加されるため、酸化剤並
びに酸化促進剤の注入による酸化分解力と加熱により、
脆化されつつある汚泥菌類の細胞膜が容易に破壊される
こととなる。
って噴射部2Dにより気液混合され且加熱された余剰汚
泥は、所要の噴射流通速度で供給口20E内に噴射され
るが、該衝突分流撹乱管路2Eは、供給口20Eより直
角且対称的に分岐管21E、21Eで分岐されたうえそ
の端縁が直角に曲折されて分岐曲折管22E、22Eが
連結され更にこの分岐曲折管22E、22Eの端縁が再
び直角に曲折されて相互が合流しえるよう合流管23
E、23Eが連結されたうえ供出口24Eに吐出される
構成からなるもので、供給口20Eに噴射された気液混
合余剰汚泥は、該分岐管21E、21Eへの激しい衝突
分流により汚泥菌類の細胞には強力な衝突破壊力が付加
され、且分岐曲折管22E、22Eにおける内部減圧に
よりキャビテーションが創出されて高いパルス状の衝撃
圧が細胞に付加され、更には合流管23E、23Eの合
流に伴う乱流剪断力が細胞に付加されるため、酸化剤並
びに酸化促進剤の注入による酸化分解力と加熱により、
脆化されつつある汚泥菌類の細胞膜が容易に破壊される
こととなる。
【0017】供出口24Eより吐出された高脱水化され
た汚泥は一旦循環過流槽2F内に貯留されるもので、こ
の循環渦流槽2Fは高脱水化の不十分な汚泥を繰返し再
送循環させて、汚泥菌類の細胞膜を確実に破壊して高い
脱水性を実現すること、並びに高脱水化された汚泥を移
送される余剰汚泥1Aの移送量に見合うよう排出させる
ものであって、供出口24Eより吐出された高脱水化汚
泥は該循環渦流槽2Fの適宣槽壁部に偏向して設けられ
た流入口20Fと連結された流入管21Fにより循環渦
流槽2F内に流入される。更に該循環渦流槽2Fの底面
適宣位置には、一旦貯留された高脱水化汚泥を衝突分流
撹乱管路2Eに再送循環させ汚泥菌類の細胞膜の破壊を
確実になさしめるため、循環管22Fに連結された循環
口23Fが設けられており、且該循環管22Fの他端が
供給管21Aと連結されている。更に該循環渦流槽2F
の中央適宣上部位置には高脱水化汚泥を排出させるた
め、排水管2Gと連結された流失口20Gが設けられて
なるとともに、循環渦流槽2Fの上部適宣位置には内部
圧力を調整させる調整弁24Fが設けられている。
た汚泥は一旦循環過流槽2F内に貯留されるもので、こ
の循環渦流槽2Fは高脱水化の不十分な汚泥を繰返し再
送循環させて、汚泥菌類の細胞膜を確実に破壊して高い
脱水性を実現すること、並びに高脱水化された汚泥を移
送される余剰汚泥1Aの移送量に見合うよう排出させる
ものであって、供出口24Eより吐出された高脱水化汚
泥は該循環渦流槽2Fの適宣槽壁部に偏向して設けられ
た流入口20Fと連結された流入管21Fにより循環渦
流槽2F内に流入される。更に該循環渦流槽2Fの底面
適宣位置には、一旦貯留された高脱水化汚泥を衝突分流
撹乱管路2Eに再送循環させ汚泥菌類の細胞膜の破壊を
確実になさしめるため、循環管22Fに連結された循環
口23Fが設けられており、且該循環管22Fの他端が
供給管21Aと連結されている。更に該循環渦流槽2F
の中央適宣上部位置には高脱水化汚泥を排出させるた
め、排水管2Gと連結された流失口20Gが設けられて
なるとともに、循環渦流槽2Fの上部適宣位置には内部
圧力を調整させる調整弁24Fが設けられている。
【0018】即ち該循環渦流槽2Fにおいては、衝突分
流撹乱管路2E内での汚泥菌類の細胞膜の破壊度合のバ
ラツキを有する高脱水汚泥を均等に分散させつつその循
環口23Fから供給管21Aを経由して衝突分流撹乱管
路2E内に繰返し再送循環させるため、吐出流入される
高脱水化汚泥が自然渦流されつつ貯留されるよう流入口
20Fが槽壁部に偏向して設けられるものである。更に
循環渦流槽2Fの中央適宣上部位置に設けられる排水管
2Gと連結された流失口20Gからの高脱水化汚泥の排
水量は、該循環渦流槽2F内への実質的に貯留増加分は
余剰汚泥の移送量に等しく、従って該移送量と略等しい
排水量となる。そして移送ポンプ20Aの移送量に対し
供給ポンプ24Aの供給量は略10乃至20倍程度の容
量で高脱水化処理がなされるから、移送量との容量差分
が循環渦流槽から短時間内に繰返し再送循環されること
となる。而して高脱水化された汚泥は、排水管2Gの流
失口20Gより該排水管内2Gを流通し且熱交換器22
A内で、新たに移送される余剰汚泥1Aに放熱させたう
え排出され適宣の脱水処理が施されることとなる。本発
明では加温状態における酸化分解力の向上や細胞膜の脆
化が著しく促進されることから加熱加圧蒸気の使用が望
ましいが、装置的に制約される場合には循環渦流槽に貯
留される汚泥を適宣加熱手段で加温させても同様の効果
が期待できる。
流撹乱管路2E内での汚泥菌類の細胞膜の破壊度合のバ
ラツキを有する高脱水汚泥を均等に分散させつつその循
環口23Fから供給管21Aを経由して衝突分流撹乱管
路2E内に繰返し再送循環させるため、吐出流入される
高脱水化汚泥が自然渦流されつつ貯留されるよう流入口
20Fが槽壁部に偏向して設けられるものである。更に
循環渦流槽2Fの中央適宣上部位置に設けられる排水管
2Gと連結された流失口20Gからの高脱水化汚泥の排
水量は、該循環渦流槽2F内への実質的に貯留増加分は
余剰汚泥の移送量に等しく、従って該移送量と略等しい
排水量となる。そして移送ポンプ20Aの移送量に対し
供給ポンプ24Aの供給量は略10乃至20倍程度の容
量で高脱水化処理がなされるから、移送量との容量差分
が循環渦流槽から短時間内に繰返し再送循環されること
となる。而して高脱水化された汚泥は、排水管2Gの流
失口20Gより該排水管内2Gを流通し且熱交換器22
A内で、新たに移送される余剰汚泥1Aに放熱させたう
え排出され適宣の脱水処理が施されることとなる。本発
明では加温状態における酸化分解力の向上や細胞膜の脆
化が著しく促進されることから加熱加圧蒸気の使用が望
ましいが、装置的に制約される場合には循環渦流槽に貯
留される汚泥を適宣加熱手段で加温させても同様の効果
が期待できる。
【0019】
【実験例】以下に本発明を用いた高脱水化の実験結果を
報告すれば、実験に用いた余剰汚泥は生活雑排水を活性
汚泥法で廃水処理した汚泥濃度(LMSS)が1020
0mg/Lのものを用いた。実験に用いた本発明装置は
噴射部に供給管端と3.0kgf/cm2に加圧された
加圧空気供給管端及びその温度が150℃3kgf/c
m2の加熱加圧蒸気供給管端が集合され、且衝突分流撹
乱管路はその管径が25mm管路長1.2mのものを用
い、而も循環渦流槽には貯留容量300Lのものを使用
した。実験方法は余剰汚泥を移送ポンプで10L/mi
nの移送量で熱交換器を経由させて略40乃至42℃に
受熱させたうえ、酸化剤並びに酸化促進剤を無使用及び
酸化剤として過酸化水素500ppm濃度、酸化促進剤
として水酸化鉄を250ppm濃度で注入し且供給ポン
プを160L/minの供給量を以って3.0kgf/
cm2の加圧空気と循環渦流槽内温度が85℃となるよ
う加熱蒸気を調整し噴射させ貯留30分間で高脱水化処
理を連続的に施して得た高脱水化汚泥をフィルタープレ
ス脱水機を用いて脱水処理した脱水ケーキの含水率及び
減量化率は以下の通りであった。尚対照は余剰汚泥を脱
水処理した脱水ケーキである。 脱水ケーキの条件 含水率 減量化率 加熱+高脱水化処理 63.1% 36.9% 加熱+酸化分解+高脱水化処理 51.9% 48.1% 対 照 83.2% 16.8%
報告すれば、実験に用いた余剰汚泥は生活雑排水を活性
汚泥法で廃水処理した汚泥濃度(LMSS)が1020
0mg/Lのものを用いた。実験に用いた本発明装置は
噴射部に供給管端と3.0kgf/cm2に加圧された
加圧空気供給管端及びその温度が150℃3kgf/c
m2の加熱加圧蒸気供給管端が集合され、且衝突分流撹
乱管路はその管径が25mm管路長1.2mのものを用
い、而も循環渦流槽には貯留容量300Lのものを使用
した。実験方法は余剰汚泥を移送ポンプで10L/mi
nの移送量で熱交換器を経由させて略40乃至42℃に
受熱させたうえ、酸化剤並びに酸化促進剤を無使用及び
酸化剤として過酸化水素500ppm濃度、酸化促進剤
として水酸化鉄を250ppm濃度で注入し且供給ポン
プを160L/minの供給量を以って3.0kgf/
cm2の加圧空気と循環渦流槽内温度が85℃となるよ
う加熱蒸気を調整し噴射させ貯留30分間で高脱水化処
理を連続的に施して得た高脱水化汚泥をフィルタープレ
ス脱水機を用いて脱水処理した脱水ケーキの含水率及び
減量化率は以下の通りであった。尚対照は余剰汚泥を脱
水処理した脱水ケーキである。 脱水ケーキの条件 含水率 減量化率 加熱+高脱水化処理 63.1% 36.9% 加熱+酸化分解+高脱水化処理 51.9% 48.1% 対 照 83.2% 16.8%
【0020】
【発明の効果】本発明は以上述べたように活性汚泥法に
よる廃水処理で発生する余剰汚泥を連続的に移送、供給
のうえ処理し排出しえるため著しく小規模に装置化で
き、現状の廃水処理施設に付帯できるばかりか、余剰汚
泥が加熱され且酸化剤や酸化促進剤が注入されたうえ、
気液混合させて衝突分流撹乱管路内に高速で噴射流通さ
せるため、脱水性を阻害していた汚泥菌類の細胞水分を
保護する細胞膜が脆弱化され、或いは水分を包着する細
胞表面のゲル状タンパク分泌物による粘性物も分解され
たうえ、衝突分流に伴う衝撃力の付加やキャビテーショ
ンに伴う高パルスの衝撃圧の付加、及び撹乱合流に伴う
乱流剪断力の付加により細胞膜が破壊されて高脱水化が
施される。そして高脱水化が施された汚泥が一旦循環渦
流槽内に貯留されるとともに移送量に対して供給量が略
10乃至20倍の容量で供給されるため、かかる容量差
により循環渦流槽内に貯留された高脱水化汚泥が再送循
環され、而も循環渦流槽内は自然渦流されてなるから高
脱水化された汚泥が均等に分散されたうえ再送循環され
て高脱水化が施されるから細胞膜破壊が均質且確実にな
されるため脱水処理においては極めて高い脱水性が実現
される。そして本発明により高脱水化された汚泥では含
水率の低いケーキが作成されるため、著しい減量化や減
容化はもとよりコンポスト等湿潤状で利用する製品化に
際しての取扱性に優れるとともに、特に汚泥の再利用化
の課題とされる乾燥汚泥や焼却汚泥化のための乾燥や加
熱に際しての熱エネルギーコストの節減効果は極めて膨
大である等、多くの特長を具備した余剰汚泥の高脱水化
前処理方法及び装置である。
よる廃水処理で発生する余剰汚泥を連続的に移送、供給
のうえ処理し排出しえるため著しく小規模に装置化で
き、現状の廃水処理施設に付帯できるばかりか、余剰汚
泥が加熱され且酸化剤や酸化促進剤が注入されたうえ、
気液混合させて衝突分流撹乱管路内に高速で噴射流通さ
せるため、脱水性を阻害していた汚泥菌類の細胞水分を
保護する細胞膜が脆弱化され、或いは水分を包着する細
胞表面のゲル状タンパク分泌物による粘性物も分解され
たうえ、衝突分流に伴う衝撃力の付加やキャビテーショ
ンに伴う高パルスの衝撃圧の付加、及び撹乱合流に伴う
乱流剪断力の付加により細胞膜が破壊されて高脱水化が
施される。そして高脱水化が施された汚泥が一旦循環渦
流槽内に貯留されるとともに移送量に対して供給量が略
10乃至20倍の容量で供給されるため、かかる容量差
により循環渦流槽内に貯留された高脱水化汚泥が再送循
環され、而も循環渦流槽内は自然渦流されてなるから高
脱水化された汚泥が均等に分散されたうえ再送循環され
て高脱水化が施されるから細胞膜破壊が均質且確実にな
されるため脱水処理においては極めて高い脱水性が実現
される。そして本発明により高脱水化された汚泥では含
水率の低いケーキが作成されるため、著しい減量化や減
容化はもとよりコンポスト等湿潤状で利用する製品化に
際しての取扱性に優れるとともに、特に汚泥の再利用化
の課題とされる乾燥汚泥や焼却汚泥化のための乾燥や加
熱に際しての熱エネルギーコストの節減効果は極めて膨
大である等、多くの特長を具備した余剰汚泥の高脱水化
前処理方法及び装置である。
【図1】本発明による廃水脱水処理工程図である。
【図2】本発明装置の説明図である。
【図3】衝突分流撹乱管路の説明図である。
1 廃水処理工程 1A 余剰汚泥 2 高脱水化前処理工程 2A 余剰汚泥槽 20 供給管路 20A 移送ポンプ 21A 供給管 22A 熱交換器 23A 酸化剤 24A 酸化促進剤 25A 酸化剤注入管 26A 酸化促進剤注入管 27A 供給ポンプ 28A 供給管路端 2B 加圧空気 20B 加圧空気供給管端 2C 加熱蒸気 20C 加熱蒸気供給管端 2D 噴射部 2E 衝突分流撹乱管路 20E 供給口 21E 分岐管 22E 分岐曲折管 23E 合流管 24E 供出口 2F 循環渦流槽 20F 流入口 21F 流入管 22F 循環管 23F 循環口 24F 調整弁 2G 排水管 20G 流失口 3 脱水工程
フロントページの続き (72)発明者 押田 豊 東京都千代田区丸の内2丁目5番2号 三 菱瓦斯化学株式会社内 (72)発明者 内藤 文彦 東京都千代田区丸の内2丁目5番2号 三 菱瓦斯化学株式会社内 (72)発明者 伊東 卓 東京都府中市若松町3丁目1番19号 株式 会社日本水処理技研内 Fターム(参考) 4D059 AA05 BC05 BF02 BK30 DA03 DA21 DA22 DA44
Claims (5)
- 【請求項1】 廃水処理された余剰汚泥を熱交換により
受熱させ且酸化剤並びに酸化促進剤を注入のうえ、加圧
空気及び加熱蒸気とともに高速で衝突分流及び撹乱合流
させ、汚泥菌類に衝突破壊力並びに乱流剪断力を付加せ
しめて、汚泥菌類の細胞膜を破壊させて循環渦流槽に貯
留し、且未破壊汚泥菌類を再送循環させて確実な破壊を
なしたるうえ、循環渦流槽中央上部位より流出させつつ
熱交換により放熱し排出させることを特徴とする余剰汚
泥の高脱水化前処理方法。 - 【請求項2】 加熱蒸気に代えて循環渦流槽に適宣手段
で加熱が施される、請求項1記載の余剰汚泥の高脱水化
前処理方法。 - 【請求項3】 所要量の余剰汚泥を移送させて加熱し供
給するため移送ポンプより熱交換器を経由して該移送ポ
ンプより供給量の大きな供給ポンプが連結され、且酸化
剤並びに酸化促進剤を注入する酸化剤注入管及び酸化促
進剤注入管が供給ポンプ前部に連結されてなる供給管路
と、該供給管路端に加熱蒸気供給管端及び加圧空気供給
管端とが集合された噴射部と、該噴射部より気液混合さ
れ且加温され高速で噴射される余剰汚泥を、その供給口
より直角方向に対称的に分岐され且直角方向に曲折され
た分岐管、及び該分岐管の下端が直角方向に曲折されて
合流され、供出口に吐出させる構成からなる衝突分流撹
乱管路と、該衝突分流撹乱管路から吐出される汚泥を渦
流させつつ貯留させるため、その適宣槽壁位置に偏向し
て設けられた流入口と槽底面には衝突分流撹乱管路に再
送循環させるため、その端縁が供給管路に連結された循
環管の循環口が設けられ、更にその中央適宣位置には高
脱水化処理された汚泥を排出させるための排出管の流失
口が設けられ、且槽上部には内部圧力を調整する調整弁
が設けられた構成からなる循環渦流槽と、流失口より流
失される高脱水化処理された汚泥を放熱させるため、熱
交換器を経由させた排出管とにより構成される余剰汚泥
の高脱水化前処理装置。 - 【請求項4】 衝突分流撹乱管路が適宣数連結形成され
てなる、請求項3記載の余剰汚泥の高脱水化前処理装
置。 - 【請求項5】 噴射部が供給管路端と加圧空気供給管端
で構成され、且循環渦流槽に適宣の加温手段が施されて
なる請求項3若しくは請求項4記載の余剰汚泥の高脱水
化前処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001067729A JP2002233893A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 余剰汚泥の高脱水化前処理方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001067729A JP2002233893A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 余剰汚泥の高脱水化前処理方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002233893A true JP2002233893A (ja) | 2002-08-20 |
Family
ID=18926032
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001067729A Pending JP2002233893A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 余剰汚泥の高脱水化前処理方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002233893A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009148650A (ja) * | 2006-12-01 | 2009-07-09 | Shinzo Ishikawa | 活性余剰汚泥の処理方法、固形燃料の製造方法および固形燃料 |
JP4478804B1 (ja) * | 2009-03-31 | 2010-06-09 | 学校法人東邦大学 | 有機汚泥処理方法 |
JP2011098249A (ja) * | 2009-11-03 | 2011-05-19 | Techno Plan:Kk | 汚泥可溶化装置及び汚泥可溶化方法 |
KR101110870B1 (ko) * | 2011-06-27 | 2012-02-15 | 주식회사 미래지앤씨 | 하수 슬러지 처리장치 |
-
2001
- 2001-02-05 JP JP2001067729A patent/JP2002233893A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009148650A (ja) * | 2006-12-01 | 2009-07-09 | Shinzo Ishikawa | 活性余剰汚泥の処理方法、固形燃料の製造方法および固形燃料 |
JP4568322B2 (ja) * | 2006-12-01 | 2010-10-27 | 石川 大輔 | 活性余剰汚泥の処理方法 |
JP4478804B1 (ja) * | 2009-03-31 | 2010-06-09 | 学校法人東邦大学 | 有機汚泥処理方法 |
JP2010234233A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Toho Univ Foundation | 有機汚泥処理方法 |
JP2011098249A (ja) * | 2009-11-03 | 2011-05-19 | Techno Plan:Kk | 汚泥可溶化装置及び汚泥可溶化方法 |
KR101110870B1 (ko) * | 2011-06-27 | 2012-02-15 | 주식회사 미래지앤씨 | 하수 슬러지 처리장치 |
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