JP2002231843A - 電子部品保護用キャップおよびその製造方法ならびに電子装置およびその製造方法 - Google Patents

電子部品保護用キャップおよびその製造方法ならびに電子装置およびその製造方法

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JP2002231843A
JP2002231843A JP2001025067A JP2001025067A JP2002231843A JP 2002231843 A JP2002231843 A JP 2002231843A JP 2001025067 A JP2001025067 A JP 2001025067A JP 2001025067 A JP2001025067 A JP 2001025067A JP 2002231843 A JP2002231843 A JP 2002231843A
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cap
electronic component
resin layer
mounting board
film
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Bunji Moriya
文治 森谷
Shinichiro Hayashi
信一郎 林
Morikazu Tajima
盛一 田島
Fumikatsu Kurosawa
文勝 黒沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャップが大きな体積を必要とせず、且つ簡
単な工程と低コストでキャップの成型から実装基板に対
する装着までを行うことができるようにする。 【解決手段】 電子装置の製造方法は、電子部品13を
実装基板11に実装する工程と、キャップ15を実装基
板11に装着する工程とを備えている。キャップ15を
実装基板11に装着する工程は、治具38を用いて、フ
ィルム15Fを、実装基板11上の電子部品13を囲う
ための壁部と、この壁部によって囲まれた空間内に電子
部品13を収納する際に電子部品13を通過させるため
の開口部とを有する形状となるように変形させ、電子部
品13を囲い、且つ実装基板11上の接地用導電部12
Gに接触するように実装基板11上に配置する。フィル
ム15Fは樹脂層15Rと導電層15Cとを含む。次
に、樹脂層15Rを硬化させてキャップ15を完成させ
ると共にこのキャップ15を実装基板11に接着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実装基板に実装さ
れた電子部品を保護すると共にこの電子部品を含む空間
を電磁気的にシールドするための電子部品保護用キャッ
プおよびその製造方法、ならびに実装基板とこの実装基
板に実装された電子部品とこの電子部品を保護すると共
にこの電子部品を含む空間を電磁気的にシールドするた
めのキャップとを備えた電子装置およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、実装基板上に半導体部品やコンデ
ンサ等の電子部品が表面実装されてなるモジュール型の
電子装置では、電子部品の表面に水分、塵埃等の異物が
付着しないように、あるいは電子部品が物理的な損傷を
受けないように、セラミックや金属等によって形成され
たキャップによって電子部品を覆って電子部品を保護す
ることが行われていた。
【0003】ここで、図14および図15を参照して、
上述のようにキャップによって電子部品を保護するよう
にしたモジュール型の電子装置の製造方法について説明
する。なお、以下では、複数の電子装置を同時に製造す
る場合について説明する。この製造方法では、図14に
示したように、実装基板121の上面121aに一つま
たは複数の電子部品123を実装する。なお、図14に
おける実装基板121は、複数の電子装置に対応する部
分を含んだものである。そして、この実装基板121上
の各電子装置に対応する部分には、それぞれ各電子装置
に対応した電子部品123が配置される。
【0004】一方で、予め、各電子装置に対応したキャ
ップ125を用意しておく。キャップ125は、セラミ
ックや金属等によって形成されている。そして、各電子
装置に対応したキャップ125を、各電子装置に対応し
た電子部品123を覆うように実装基板121上に配置
し、実装基板121に接合する。キャップ125と実装
基板121との接合は、樹脂系の接着剤や半田等を用い
て行う。次に、図15に示したように、符号141で示
した切断位置で、実装基板121を切断して、個々の電
子装置120を完成させる。
【0005】また、従来、電子部品123を含む空間を
電磁気的にシールドする場合には、金属製のキャップ1
25を用いることが行われていた。この場合のキャップ
125は、半田や導電性接着剤等を用いて、実装基板1
21に接合され、実装基板121上に設けられた接地用
導体部に電気的に接続される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来の電
子装置の製造方法では、キャップ125を成型する工程
と、キャップ125を実装基板121に対して装着する
工程とが、互いに完全に独立している。そのため、従来
の製造方法では、キャップ125の成型から実装基板1
21に対する装着までの各工程を、例えばインライン式
に連続的に行うことができず、電子装置の製造工程が繁
雑になるという問題点があった。
【0007】また、セラミックや金属等によって形成さ
れる従来のキャップ125は、肉厚であるため、電子装
置120において比較的大きな体積を占め、電子装置1
20の小型化の妨げになるという問題点があった。
【0008】また、セラミックや金属等によって形成さ
れる従来のキャップ125は、その材料と成型のために
比較的大きな製造コストを必要とする。また、キャップ
125を実装基板121に装着する際にも、キャップ1
25の搬送や、接着剤や半田等を用いて行う実装基板1
21への接着のために比較的大きなコストを必要とす
る。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その第1の目的は、実装基板に実装された電子部
品を保護すると共にこの電子部品を含む空間を電磁気的
にシールドするための電子部品保護用キャップであっ
て、大きな体積を必要とせず、且つ簡単な工程と低コス
トで成型から実装基板に対する装着までを行うことを可
能にした電子部品保護用キャップおよびその製造方法を
提供することにある。
【0010】本発明の第2の目的は、実装基板とこの実
装基板に実装された電子部品とこの電子部品を保護する
と共にこの電子部品を含む空間を電磁気的にシールドす
るためのキャップとを備えた電子装置であって、大きな
体積を必要とせず、且つ簡単な工程と低コストでキャッ
プの成型から実装基板に対する装着までを行うことを可
能にした電子装置およびその製造方法を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の電子部品保護用
キャップは、実装基板に実装された電子部品を保護する
と共にこの電子部品を含む空間を電磁気的にシールドす
るためのキャップであって、樹脂層と導電性を有する導
電層とを有するフィルムが、実装基板上の電子部品を囲
うための壁部と、この壁部によって囲まれた空間内に電
子部品を収納する際に電子部品を通過させるための開口
部とを有する形状に成型されて構成されているものであ
る。このように、本発明の電子部品保護用キャップは、
樹脂層と導電層とを有するフィルムを成型することによ
って形成される。
【0012】本発明の電子部品保護用キャップにおい
て、導電層は、樹脂層よりも、壁部によって囲まれた空
間に近い位置に配置されていてもよい。また、本発明の
電子部品保護用キャップにおいて、導電層は樹脂層に埋
設されていてもよい。
【0013】本発明の電子部品保護用キャップの製造方
法は、実装基板に実装された電子部品を保護すると共に
この電子部品を含む空間を電磁気的にシールドするため
の電子部品保護用キャップを製造する方法であって、樹
脂層と導電性を有する導電層とを含むフィルムを、実装
基板上の電子部品を囲うための壁部と、この壁部によっ
て囲まれた空間内に電子部品を収納する際に電子部品を
通過させるための開口部とを有する形状となるように成
型して電子部品保護用キャップを形成するものである。
【0014】本発明の電子部品保護用キャップの製造方
法は、電子部品保護用キャップの形状に対応した形状の
内壁部とこの内壁部によって囲まれた空間内の気体を吸
引するための吸引手段とを有する治具を用いて、フィル
ムを吸引することによって、電子部品保護用キャップの
形状となるようにフィルムを変形させる工程と、フィル
ムの変形後の形状が維持されるように樹脂層を硬化させ
て電子部品保護用キャップを完成させる工程とを含んで
いてもよい。
【0015】また、本発明の電子部品保護用キャップの
製造方法において、導電層は、樹脂層よりも、壁部によ
って囲まれた空間に近い位置に配置されていてもよい。
また、本発明の電子部品保護用キャップの製造方法にお
いて、導電層は樹脂層に埋設されていてもよい。
【0016】本発明の電子装置は、実装基板と、この実
装基板に実装された電子部品と、この電子部品を保護す
ると共にこの電子部品を含む空間を電磁気的にシールド
するためのキャップとを備え、キャップは、樹脂層と導
電性を有する導電層とを含むフィルムが、実装基板上の
電子部品を囲うための壁部と、この壁部によって囲まれ
た空間内に電子部品を収納する際に電子部品を通過させ
るための開口部とを有する形状に成型されて構成されて
いるものである。本発明の電子装置では、キャップは、
樹脂層と導電層とを含むフィルムを成型することによっ
て形成される。本発明の電子装置において、キャップは
電子部品を封止してもよい。
【0017】また、本発明の電子装置において、実装基
板には接地用導体部が設けられ、導電層は接地用導体部
に電気的に接続されていてもよい。この場合、導電層
は、樹脂層よりも、壁部によって囲まれた空間に近い位
置に配置されていてもよい。あるいは、導電層は、樹脂
層に埋設され、接地用導体部に対応する位置において樹
脂層を突き抜けて接地用導体部に電気的に接続されてい
てもよい。
【0018】本発明の電子装置の製造方法は、実装基板
と、この実装基板に実装された電子部品と、この電子部
品を保護すると共にこの電子部品を含む空間を電磁気的
にシールドするためのキャップとを備えた電子装置を製
造する方法であって、電子部品を実装基板に実装する工
程と、キャップを実装基板に装着する工程とを備え、キ
ャップを実装基板に装着する工程は、樹脂層と導電性を
有する導電層とを含むフィルムを、実装基板上の電子部
品を囲うための壁部と、この壁部によって囲まれた空間
内に電子部品を収納する際に電子部品を通過させるため
の開口部とを有する形状となるように成型してキャップ
を形成すると共に、このキャップを、電子部品を囲うよ
うに実装基板上に配置し実装基板に接着するものであ
る。
【0019】本発明の電子装置の製造方法では、キャッ
プは、樹脂層と導電層とを含むフィルムを成型すること
によって形成され、実装基板に接着される。
【0020】本発明の電子装置の製造方法において、キ
ャップを実装基板に装着する工程は、キャップの形状に
対応した形状の内壁部とこの内壁部によって囲まれた空
間内の気体を吸引するための吸引手段とを有する治具を
用いて、フィルムを吸引することによって、キャップの
形状となるようにフィルムを変形させると共にこのフィ
ルムを保持する工程と、治具によって保持されたフィル
ムを、電子部品を囲うように実装基板上に配置する工程
と、フィルムの変形後の形状が維持されるように樹脂層
を硬化させてキャップを完成させると共にこのキャップ
を実装基板に接着する工程とを含んでいてもよい。
【0021】キャップを完成させ実装基板に接着する工
程では、樹脂層を加熱して、樹脂層が流動性を有するよ
うにした後に樹脂層を硬化させることによって、キャッ
プを完成させると共にこのキャップを実装基板に接着す
るようにしてもよい。
【0022】また、キャップを完成させ実装基板に接着
する工程は、治具によってフィルムを実装基板側に加圧
しながら、キャップを完成させると共にこのキャップを
実装基板に接着するようにしてもよい。
【0023】また、本発明の電子装置の製造方法におい
て、キャップは電子部品を封止してもよい。
【0024】また、本発明の電子装置の製造方法におい
て、実装基板には接地用導体部が設けられ、導電層は接
地用導体部に電気的に接続されてもよい。この場合、導
電層は、樹脂層よりも、壁部によって囲まれた空間に近
い位置に配置されていてもよい。あるいは、導電層は、
樹脂層に埋設され、接地用導体部に対応する位置におい
て樹脂層を突き抜けて接地用導体部に電気的に接続され
てもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。 [第1の実施の形態]まず、図1を参照して、本発明の
第1の実施の形態に係る電子装置の構成および電子部品
保護用キャップの構成について説明する。本実施の形態
に係る電子装置10は、実装基板11と、この実装基板
11に実装された一つまたは複数の電子部品13と、こ
の電子部品13を保護すると共にこの電子部品13を含
む空間を電磁気的にシールドするための本実施の形態に
係る電子部品保護用キャップ15とを備えている。電子
装置10は、一定の機能を有するモジュールを構成して
いてもよい。
【0026】実装基板11は、ガラス、樹脂またはセラ
ミック等で形成されている。電子部品13は、半導体部
品やコンデンサ等である。電子部品13は、実装基板1
1の上面11aに対して、例えば表面実装されている。
実装基板11の上面11aには、露出する導体パターン
が形成されている。実装基板11の上面11aに対向す
る電子部品13の面には接続電極が形成されている。こ
の接続電極は実装基板11の導体パターンに電気的に接
続されている。また、実装基板11の上面11aには、
接地用導体部12Gが設けられている。この接地用導体
部12Gは接地電位に保持される。
【0027】キャップ15は、樹脂よりなる樹脂層15
Rと導電性を有する導電層15Cとを含むフィルムが成
型されて構成されている。以下、キャップ15を構成す
るフィルムを符号15Fで表す。また、キャップ15
は、フィルム15Fが、実装基板11上の電子部品13
を囲うための壁部15aと、この壁部15aによって囲
まれた空間内に電子部品13を収納する際に電子部品1
3を通過させるための開口部15bとを有する形状に成
型されて構成されている。本実施の形態では、導電層1
5Cは、樹脂層15Rよりも、壁部15aによって囲ま
れた空間に近い位置、すなわち、図1における下側に配
置されている。導電層15Cは、接地用導体部12Gに
電気的に接続されている。また、キャップ15は電子部
品13を封止している。
【0028】キャップ15は、電子部品13を保護す
る。具体的には、キャップ15は、電子部品13の表面
に水分、塵埃等の異物が付着しないように環境に対して
電子部品13を保護したり、電子部品13が物理的な損
傷を受けないよう電子部品13を物理的に保護したりす
る。
【0029】また、キャップ15は、電子部品13を含
む空間を電磁気的にシールドする。すなわち、キャップ
15は、電子部品13および実装基板11上の導体パタ
ーンを含む回路全体を電磁気的にシールドする。具体的
には、キャップ15は、電子部品13を含むキャップ1
5の内側の空間に、キャップ15の外側からの電磁波が
侵入することを阻止すると共に、電子部品13を含むキ
ャップ15の内側の空間で発生した電磁波がキャップ1
5の外側に漏れることを阻止する。
【0030】なお、電子装置10をモジュールとして他
の基板に実装する際の電子装置10のハンドリングを容
易にするために、キャップ15の上面は実装基板11の
面に平行な平面になっている。
【0031】フィルム15F中の樹脂層15Rは、例え
ば、エポキシ樹脂等の熱硬化性の樹脂によって形成され
ている。この樹脂層15Rの厚みは、例えば50〜15
0μmである。
【0032】フィルム15F中の導電層15Cは、例え
ば、金属メッシュのような導電性メッシュ、金属箔、導
電性塗料等によって形成されている。また、導電層15
Cは、導電性を有する樹脂によって形成されていてもよ
い。この場合の導電層15Cは、樹脂にカーボンブラッ
ク、炭素繊維、金属繊維、金属粉末等の導電性フィラー
(充填材)を分散させたもので構成されていてもよい
し、導電性ポリマーのように、それ自体が導電性を有す
る樹脂で構成されていてもよい。
【0033】次に、本実施の形態に係る電子装置10の
製造方法およびキャップ15の製造方法の概略について
説明する。本実施の形態に係る電子装置10の製造方法
は、電子部品13を実装基板11に実装する工程と、キ
ャップ15を実装基板11に装着する工程とを備えてい
る。キャップ15を実装基板11に装着する工程は、フ
ィルム15Fを、実装基板11上の電子部品13を囲う
ための壁部15aと、この壁部15aによって囲まれた
空間内に電子部品13を収納する際に電子部品13を通
過させるための開口部15bとを有する形状となるよう
に成型してキャップ15を形成すると共に、このキャッ
プ15を、電子部品13を囲うように実装基板11上に
配置し実装基板11に接着する。
【0034】次に、図2を参照して、キャップ15を構
成するフィルム15F中の樹脂層15Rの特性の一例を
概念的に説明する。図2において、白丸および実線は、
樹脂層15Rの温度と任意の方向についての長さとの対
応関係を示している。また、図2において、黒丸および
破線は、樹脂層15Rの特性との比較のために、BT
(Bismaleimide triazine)樹脂のように温度変化に対
して形状が安定している樹脂における温度と任意の方向
についての長さとの対応関係を示している。温度変化に
対して形状が安定している樹脂では、符号110で示し
たように、温度変化に対してほぼ直線的に長さが変化す
る。
【0035】樹脂層15Rは、その温度が常温(室温)
RTのときにはフィルム形状を維持している。符号10
1で示したように、樹脂層15Rの温度を常温RTから
ガラス転移温度TGまで上げて行くと、樹脂層15Rは
徐々に軟化すると共に、温度変化に対してほぼ直線的に
長さが変化するように膨張する。符号102で示したよ
うに、樹脂層15Rの温度をガラス転移温度TGから硬
化開始温度HTまで上げて行くと、樹脂層15Rは流動
性を有するようになると共に、急激に膨張する。符号1
03で示したように、樹脂層15Rの温度を硬化開始温
度HT以上とすると、樹脂層15Rは硬化し始める。樹
脂層15Rの硬化が終了すると、符号104で示したよ
うに、樹脂層15Rは収縮する。このとき、樹脂層15
Rには収縮する方向の力(以下、収縮力と言う。)が生
じる。樹脂層15Rの硬化が終了した後は、符号105
で示したように、樹脂層15Rは、温度を上げても再
度、軟化したり、流動性を有したりすることなく、温度
変化に対して形状が安定する。硬化開始温度HTは、樹
脂層15Rの特性によって異なるが、例えば150〜2
00℃程度であり、エポキシ樹脂を用いて形成された樹
脂層15Rの場合には150℃前後である。また、樹脂
層15Rの硬化開始から硬化終了までに要する時間も、
樹脂層15Rの特性によって異なる。
【0036】なお、図2に示した樹脂層15Rの特性
は、あくまで概念的なものである。従って、例えば、単
位時間あたりの温度変化量が変われば樹脂層15Rの特
性も変化する。
【0037】本実施の形態では、硬化開始温度HTより
も低い温度の下で、キャップ15の形状となるようにフ
ィルム15Fを変形させる。このとき、樹脂層15Rの
温度を常温RTよりも高くして、樹脂層15Rを軟化さ
せた状態で、フィルム15Fを変形させてもよい。その
後、樹脂層15Rの温度を上げて、樹脂層15Rが流動
性を有するようにした後、樹脂層15Rを硬化させるこ
とによって、キャップ15を完成させると共にこのキャ
ップ15を実装基板11に接着する。
【0038】なお、ガラス転移温度以下の温度において
樹脂層15Rを軟化させた状態で、フィルム15Fを変
形させ、その後、ガラス転移温度以下の温度において比
較的長い時間をかけて樹脂層15Rを硬化させてもよ
い。
【0039】また、樹脂層15Rが紫外線によって軟化
する樹脂によって形成されている場合には、樹脂層15
Rの温度を上げて樹脂層15Rを軟化させる代わりに、
樹脂層15Rに紫外線を照射して樹脂層15Rを軟化さ
せてもよい。あるいは、樹脂層15Rの温度を上げると
共に樹脂層15Rに紫外線を照射して樹脂層15Rを軟
化させてもよい。
【0040】また、樹脂層15Rが紫外線によって硬化
する樹脂によって形成されている場合には、樹脂層15
Rの温度を上げて樹脂層15Rを硬化させる代わりに、
樹脂層15Rに紫外線を照射して樹脂層15Rを硬化さ
せてもよい。あるいは、樹脂層15Rの温度を上げると
共に樹脂層15Rに紫外線を照射して樹脂層15Rを硬
化させてもよい。
【0041】次に、図3ないし図8を参照して、本実施
の形態に係る電子装置10の製造方法およびキャップ1
5の製造方法について詳しく説明する。本実施の形態で
は、電子装置10を1個ずつ製造してもよいし、複数の
電子装置10を同時に製造してもよい。以下では、複数
の電子装置10を同時に製造する場合について説明す
る。
【0042】本実施の形態に係る電子装置10の製造方
法では、まず、図3に示したように、実装基板11に電
子部品13を実装する。なお、図3における実装基板1
1は、複数の電子装置10に対応する部分を含んだもの
である。そして、この実装基板11上には、複数の電子
装置10に対応する複数の電子部品13が配置される。
なお、実装基板11の上面11aには、接地用導体部1
2Gが設けられている。
【0043】次に、図4および図5に示したように、治
具38を用いて、キャップ15の形状、すなわち、図1
に示したように実装基板11上の電子部品13を囲うた
めの壁部15aと、この壁部15aによって囲まれた空
間内に電子部品13を収納する際に電子部品13を通過
させるための開口部15bとを有する形状となるように
フィルム15Fを変形させる。治具38は、治具本体3
8Aと、この治具本体38Aに接続された吸引管38B
とを備えている。治具本体38Aは、キャップ15の形
状に対応した形状の内壁部38Aaと下に向いた開口部
とを有している。また、治具本体38Aの上面部には孔
38Abが形成されている。吸引管38Bの一端部は、
治具本体38Aの孔38Abに連通するように治具本体
38Aに接続されている。吸引管38Bの他端部は真空
ポンプ39に接続されている。吸引管38Bは、本発明
における吸引手段に対応する。なお、複数の電子装置1
0を同時に製造する場合に用いられる治具38は、各電
子装置10に対応した複数の部分の集合体になってい
る。
【0044】治具38を用いてフィルム15Fの形状を
変化させる際には、まず、図4に示したように、治具本
体38Aを、開口部を下にしてフィルム15Fの上に被
せて、真空ポンプ39および吸引管38Bによって、治
具本体38Aの内壁部38Aaによって囲まれた空間内
の気体を吸引して、この空間内の圧力が1気圧未満にな
るようにする。これにより、気体と共にフィルム15F
が吸引されて、図5に示したように、フィルム15F
は、キャップ15の形状となるように変形されると共に
治具38によって保持される。ここでいう気体は、処理
を行う際の雰囲気によって異なるが、空気、窒素ガス、
不活性ガス等である。
【0045】なお、上記の処理を、フィルム15Fを図
示しないヒーター等によって加熱して樹脂層15Rを軟
化させた状態で行ってもよい。ただし、そのときの樹脂
層15Rの温度は、樹脂層15Rが硬化する温度よりも
低くなるようにする。また、樹脂層15Rが紫外線によ
って軟化する樹脂によって形成されている場合には、樹
脂層15Rの温度を上げて樹脂層15Rを軟化させる代
わりに、樹脂層15Rに紫外線を照射して樹脂層15R
を軟化させてもよい。あるいは、樹脂層15Rの温度を
上げると共に樹脂層15Rに紫外線を照射して樹脂層1
5Rを軟化させてもよい。
【0046】上述のように、治具38を用いてフィルム
15Fの形状を変化させることにより、フィルム15F
の形状を容易に決定することができる。また、樹脂層1
5Rを軟化させた状態で、フィルム15Fの形状を変化
させることにより、フィルム15Fの形状をより容易に
決定することができる。なお、フィルム15Fが常温で
も十分な柔軟性を有する場合には、樹脂層15Rを軟化
させずに、治具38のみでフィルム15Fの形状を変化
させてもよい。
【0047】次に、図6に示したように、治具38によ
って保持されたフィルム15Fを、電子部品13を囲い
且つ実装基板11上の接地用導体部12Gに接触するよ
うに、実装基板11上に配置する。これにより、実装基
板11上の電子部品13は、フィルム15Fの開口部を
通過して、壁部によって囲まれた空間内に収納される。
【0048】次に、治具38によってフィルム15Fを
実装基板11側に加圧しながら、フィルム15Fを加熱
して、フィルム15Fの変形後の形状が維持されるよう
に樹脂層15Rを硬化させてキャップ15を完成させる
と共にこのキャップ15を実装基板11に接着する。よ
り詳しく説明すると、この工程では、樹脂層15Rの温
度が樹脂層15Rが硬化する温度以上となるようにフィ
ルム15Fを加熱して、樹脂層15Rが流動性を有する
ようにした後に樹脂層15Rを硬化させることによっ
て、キャップ15を完成させると共にこのキャップ15
を実装基板11に接着する。これにより、キャップ15
は電子部品13の周辺の部分における実装基板11の上
面11aに密着し、キャップ15によって、電子部品1
3が保護されると共に封止される。また、導電層15C
は、実装基板11上の接地用導体部12Gに電気的に接
続される。これにより、キャップ15の内側の空間が電
磁気的にシールドされる。
【0049】なお、キャップ15を実装基板11に接着
させるためには、樹脂層15Rを構成する樹脂が実装基
板11に接触する必要がある。導電層15Cが導電性メ
ッシュによって構成されている場合には、樹脂層15R
が流動性を有するようになったときに、樹脂層15Rを
構成する樹脂が導電性メッシュの目を通過して実装基板
11に接触するので、キャップ15を実装基板11に接
着させることができる。
【0050】導電層15Cが導電性メッシュ以外の素材
によって構成されている場合には、後で図9を参照して
説明するように、導電層15Cのうちの実装基板11に
接触する部分に複数の孔を開けておき、この孔を通して
樹脂層15Rを構成する樹脂が実装基板11に接触する
ようにすれば、キャップ15を実装基板11に接着させ
ることができる。
【0051】本実施の形態では、フィルム15Fを加熱
する手段として、実装基板11が載置されるヒーター3
7を用いている。しかし、加熱する手段としては他の手
段を用いてもよい。樹脂層15Rを硬化させてキャップ
15を完成させると共にこのキャップ15を実装基板1
1に接着する際には、ヒーター37によって、実装基板
11およびフィルム15Fを加熱して、樹脂層15Rの
温度を樹脂層15Rが硬化する温度以上とする。
【0052】なお、フィルム15Fを実装基板11上に
配置する前に、予め、実装基板11の温度を、フィルム
15Fが実装基板11に接触したときに樹脂層15Rが
実装基板11に暫定的に接着される程度の温度まで上げ
ておいてもよい。
【0053】治具38によってフィルム15Fを加圧す
る方法としては、治具38の自重によってフィルム15
Fを加圧する方法でもよいし、治具38を図示しない重
りあるいは加圧装置によって下方に加圧することによっ
てフィルム15Fを加圧する方法でもよい。
【0054】なお、樹脂層15Rが紫外線によって硬化
する樹脂によって形成されている場合には、樹脂層15
Rの温度を上げて樹脂層15Rを硬化させる代わりに、
樹脂層15Rに紫外線を照射して樹脂層15Rを硬化さ
せてもよい。あるいは、樹脂層15Rの温度を上げると
共に樹脂層15Rに紫外線を照射して樹脂層15Rを硬
化させてもよい。
【0055】次に、図7に示したように、符号41で示
した切断位置で、実装基板11およびキャップ15を切
断して、個々の電子装置10を完成させる。図8は、図
7に示した切断工程の前におけるキャップ15を示す平
面図である。電子装置10を1個ずつ製造する場合にお
ける製造方法は、上述の実装基板11およびキャップ1
5を切断する工程が不要になること以外は、複数の電子
装置10を同時に製造する場合と同様である。
【0056】図9は、前述のようにキャップ15を実装
基板11に接着させるために導電層15Cに複数の孔を
開けた場合の電子装置の断面図である。この電子装置で
は、導電層15Cのうちの実装基板11に接触する部分
に複数の孔15Caが形成されている。この電子装置を
製造する際には、樹脂層15Rが流動性を有するように
なったときに、樹脂層15Rを構成する樹脂が孔15C
aを通過して実装基板11に接触するので、キャップ1
5を実装基板11に接着させることができる。図9に示
した電子装置の製造方法におけるその他の内容は、図3
ないし図8を参照して説明した製造方法と同様である。
【0057】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、電子部品13の保護とシールドの機能を有するキャ
ップ15を、樹脂層15Rと導電層15Cとを含むフィ
ルム15Fを成型することによって形成し、実装基板1
1に接着するようにしたので、キャップ15は大きな体
積を必要とせず、且つ簡単な工程と低コストでキャップ
15の成型から実装基板11に対する装着までを行うこ
とができる。
【0058】また、本実施の形態では、治具38を用い
てフィルム15Fを吸引することによって、キャップ1
5の形状となるようにフィルム15Fを変形させると共
にこのフィルム15Fを保持し、治具38によって保持
されたフィルム15Fを、電子部品13を囲うように実
装基板11上に配置し、樹脂層15Rを硬化させてキャ
ップ15を完成させると共にこのキャップ15を実装基
板11に接着するようにしている。従って、本実施の形
態によれば、治具38によってフィルム15Fを変形さ
せた後、治具38によってフィルム15Fを保持したま
まで、フィルム15Fを実装基板11上に配置すること
ができる。また、本実施の形態によれば、樹脂層15R
を硬化させてキャップ15を完成させることとキャップ
15を実装基板11に接着することを同時に行うことが
できる。また、本実施の形態では、キャップ15を実装
基板11に接着する際に接着剤は必要としない。これら
のことから、本実施の形態によれば、予め成型されたキ
ャップを用いることなく、キャップ15の成型から実装
基板11に対する装着までを、例えばインライン式に連
続的に、且つ簡単に低コストで行うことができる。
【0059】また、本実施の形態によれば、治具38に
よってフィルム15Fを実装基板11側に加圧しなが
ら、キャップ15を完成させると共にこのキャップ15
を実装基板11に接着するようにしたので、キャップ1
5を実装基板11に強固に接着することができ、これに
より、キャップ15と実装基板11との接合状態を安定
に保つことができる。
【0060】また、本実施の形態によれば、フィルム1
5Fによって形成されたキャップ15によって電子部品
13が封止されるので、簡単な構成および簡単な工程で
電子部品13を封止することができる。これにより、環
境等に対する電子装置10の耐性を確保することができ
る。
【0061】[第2の実施の形態]次に、図10を参照
して、本発明の第2の実施の形態に係る電子装置の構成
および電子部品保護用キャップの構成について説明す
る。本実施の形態に係る電子装置10は、第1の実施の
形態と同様に、実装基板11と、電子部品13と、本実
施の形態に係る電子部品保護用キャップ15とを備えて
いる。
【0062】本実施の形態に係るキャップ15は、第1
の実施の形態と同様に、樹脂層15Rと導電層15Cと
を含むフィルム15Fが、壁部15aと開口部15bと
を有する形状に成型されて構成されている。ただし、本
実施の形態では、導電層15Cは樹脂層15Rに埋設さ
れている。また、導電層15Cは、実装基板11上の接
地用導体部12Gに対応する位置において樹脂層15R
を突き抜けて接地用導体部12Gに電気的に接続されて
いる。
【0063】次に、図11ないし図13を参照して、本
実施の形態に係る電子装置10の製造方法およびキャッ
プ15の製造方法について説明する。本実施の形態で
は、電子装置10を1個ずつ製造してもよいし、複数の
電子装置10を同時に製造してもよい。以下では、複数
の電子装置10を同時に製造する場合について説明す
る。
【0064】本実施の形態に係る電子装置10の製造方
法では、まず、第1の実施の形態と同様に、図3に示し
たように、実装基板11に電子部品13を実装する。次
に、第1の実施の形態と同様に、図11に示したよう
に、治具38を用いて、キャップ15の形状、すなわ
ち、図10に示したように壁部15aと開口部15bと
を有する形状となるようにフィルム15Fを変形させる
と共に、このフィルム15Fを保持する。
【0065】本実施の形態における治具38は、第1の
実施の形態と同様に、治具本体38Aと、この治具本体
38Aに接続された吸引管38Bとを備えている。ただ
し、本実施の形態では、治具本体38Aの下端部におい
て、実装基板11上の接地用導体部12Gに対応する位
置に、下方に突出するピン38Pが形成されている。
【0066】次に、第1の実施の形態と同様に、図12
に示したように、治具38によって保持されたフィルム
15Fを、電子部品13を囲い且つ実装基板11上の接
地用導体部12Gに接触するように、実装基板11上に
配置する。これにより、実装基板11上の電子部品13
は、フィルム15Fの開口部を通過して、壁部によって
囲まれた空間内に収納される。
【0067】次に、治具38によってフィルム15Fを
実装基板11側に加圧しながら、フィルム15Fを加熱
して、フィルム15Fの変形後の形状が維持されるよう
に樹脂層15Rを硬化させてキャップ15を完成させる
と共にこのキャップ15を実装基板11に接着する。こ
のとき、接地用導体部12Gの上では、導電層15Cが
ピン38Pによって下方に押され、導電層15Cの下に
存在する樹脂層15Fを突き抜けて接地用導体部12G
に接触する。このようにして、キャップ15は電子部品
13の周辺の部分における実装基板11の上面11aに
密着し、キャップ15によって、電子部品13が保護さ
れると共に封止される。また、導電層15Cは、実装基
板11上の接地用導体部12Gに電気的に接続される。
これにより、キャップ15の内側の空間が電磁気的にシ
ールドされる。
【0068】次に、第1の実施の形態と同様に、図13
に示したように、符号41で示した切断位置で、実装基
板11およびキャップ15を切断して、個々の電子装置
10を完成させる。電子装置10を1個ずつ製造する場
合における製造方法は、上述の実装基板11およびキャ
ップ15を切断する工程が不要になること以外は、複数
の電子装置10を同時に製造する場合と同様である。
【0069】本実施の形態におけるその他の構成、作用
および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0070】なお、本発明は上記各実施の形態に限定さ
れず、種々の変更が可能である。例えば、キャップ15
は、必ずしも電子部品13を封止する必要はなく、電子
部品13を保護するだけでもよい。この場合には、キャ
ップ15は、開口部15bの周囲の部分全体ではなく一
部が実装基板11に接着されてもよい。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし3
のいずれかに記載の電子部品保護用キャップもしくは請
求項4ないし7のいずれかに記載の電子部品保護用キャ
ップの製造方法によれば、キャップは、樹脂層と導電層
とを含むフィルムを成型することによって形成されるの
で、大きな体積を必要とせず、且つ簡単な工程と低コス
トでキャップの成型から実装基板に対する装着までを行
うことが可能になるという効果を奏する。
【0072】また、請求項5記載の電子部品保護用キャ
ップの製造方法によれば、治具を用いてフィルムを変形
させ、フィルムの変形後の形状が維持されるように樹脂
層を硬化させてキャップを完成させるようにしたので、
キャップの形状を容易に決定することができるという効
果を奏する。
【0073】また、請求項8ないし12のいずれかに記
載の電子装置によれば、キャップは、樹脂層と導電層と
を含むフィルムを成型することによって形成されるの
で、大きな体積を必要とせず、且つ簡単な工程と低コス
トでキャップの成型から実装基板に対する装着までを行
うことが可能になるという効果を奏する。
【0074】また、請求項13ないし20のいずれかに
記載の電子装置の製造方法によれば、キャップは、樹脂
層と導電層とを含むフィルムを成型することによって形
成され、実装基板に接着されるので、大きな体積を必要
とせず、且つ簡単な工程と低コストでキャップの成型か
ら実装基板に対する装着までを行うことが可能になると
いう効果を奏する。
【0075】また、請求項14ないし16のいずれかに
記載の電子装置の製造方法では、キャップを実装基板に
装着する工程は、キャップの形状に対応した形状の内壁
部とこの内壁部によって囲まれた空間内の気体を吸引す
るための吸引手段とを有する治具を用いてフィルムを吸
引することによって、キャップの形状となるようにフィ
ルムを変形させると共にこのフィルムを保持する工程
と、治具によって保持されたフィルムを、電子部品を囲
うように実装基板上に配置する工程と、フィルムの変形
後の形状が維持されるように樹脂層を硬化させてキャッ
プを完成させると共にこのキャップを実装基板に接着す
る工程とを含んでいる。本発明によれば、治具によって
フィルムを変形させた後、治具によってフィルムを保持
したままで、フィルムを実装基板上に配置することがで
きる。更に、本発明によれば、樹脂層を硬化させてキャ
ップを完成させることとキャップを実装基板に接着する
ことを同時に行うことができる。従って、本発明によれ
ば、キャップの成型から実装基板に対する装着までを、
連続的に且つ簡単に行うことができるという効果を奏す
る。
【0076】また、請求項16記載の電子装置の製造方
法によれば、治具によってフィルムを実装基板側に加圧
しながら、キャップを完成させると共にこのキャップを
実装基板に接着するようにしたので、キャップを実装基
板に強固に接着することができ、これにより、キャップ
と実装基板との接合状態を安定に保つことができるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電子装置の断
面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるキャップを
構成するフィルム中の樹脂層の特性の一例を概念的に示
す説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る電子装置の製
造方法における一工程を示す説明図である。
【図4】図3に続く工程を示す説明図である。
【図5】図4に続く工程を示す説明図である。
【図6】図5に続く工程を示す説明図である。
【図7】図6に続く工程を示す説明図である。
【図8】図7に示した切断工程の前におけるキャップを
示す平面図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係る電子装置の他
の構成を示す断面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る電子装置の
断面図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る電子装置の
製造方法における一工程を示す説明図である。
【図12】図11に続く工程を示す説明図である。
【図13】図12に続く工程を示す説明図である。
【図14】従来の電子装置の製造方法における一工程を
示す説明図である。
【図15】図14に続く工程を示す説明図である。
【符号の説明】 10…電子装置、11…実装基板、12G…接地用導体
部、13…電子部品、15…キャップ、15F…フィル
ム、15R…樹脂層、15C…導電層、37…ヒータ
ー、38…治具。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田島 盛一 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 黒沢 文勝 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 5E321 AA02 AA03 BB21 CC16 GG01 GG05 GH07

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実装基板に実装された電子部品を保護す
    ると共に前記電子部品を含む空間を電磁気的にシールド
    するための電子部品保護用キャップであって、 樹脂層と導電性を有する導電層とを含むフィルムが、前
    記実装基板上の電子部品を囲うための壁部と、前記壁部
    によって囲まれた空間内に電子部品を収納する際に電子
    部品を通過させるための開口部とを有する形状に成型さ
    れて構成されていることを特徴とする電子部品保護用キ
    ャップ。
  2. 【請求項2】 前記導電層は、前記樹脂層よりも、前記
    壁部によって囲まれた空間に近い位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項1記載の電子部品保護用キャッ
    プ。
  3. 【請求項3】 前記導電層は前記樹脂層に埋設されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の電子部品保護用キャ
    ップ。
  4. 【請求項4】 実装基板に実装された電子部品を保護す
    ると共に前記電子部品を含む空間を電磁気的にシールド
    するための電子部品保護用キャップの製造方法であっ
    て、 樹脂層と導電性を有する導電層とを含むフィルムを、前
    記実装基板上の電子部品を囲うための壁部と、前記壁部
    によって囲まれた空間内に電子部品を収納する際に電子
    部品を通過させるための開口部とを有する形状となるよ
    うに成型して電子部品保護用キャップを形成することを
    特徴とする電子部品保護用キャップの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記電子部品保護用キャップの形状に対
    応した形状の内壁部と前記内壁部によって囲まれた空間
    内の気体を吸引するための吸引手段とを有する治具を用
    いて前記フィルムを吸引することによって、前記電子部
    品保護用キャップの形状となるように前記フィルムを変
    形させる工程と、 前記フィルムの変形後の形状が維持されるように前記樹
    脂層を硬化させて電子部品保護用キャップを完成させる
    工程とを含むことを特徴とする請求項4記載の電子部品
    保護用キャップの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記導電層は、前記樹脂層よりも、前記
    壁部によって囲まれた空間に近い位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項4または5記載の電子部品保護
    用キャップの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記導電層は前記樹脂層に埋設されてい
    ることを特徴とする請求項4または5記載の電子部品保
    護用キャップの製造方法。
  8. 【請求項8】 実装基板と、この実装基板に実装された
    電子部品と、この電子部品を保護すると共に前記電子部
    品を含む空間を電磁気的にシールドするためのキャップ
    とを備えた電子装置であって、 前記キャップは、樹脂層と導電性を有する導電層とを含
    むフィルムが、前記実装基板上の電子部品を囲うための
    壁部と、前記壁部によって囲まれた空間内に電子部品を
    収納する際に電子部品を通過させるための開口部とを有
    する形状に成型されて構成されていることを特徴とする
    電子装置。
  9. 【請求項9】 前記キャップは、前記電子部品を封止す
    ることを特徴とする請求項8記載の電子装置。
  10. 【請求項10】 前記実装基板には接地用導体部が設け
    られ、前記導電層は前記接地用導体部に電気的に接続さ
    れていることを特徴とする請求項8または9記載の電子
    装置。
  11. 【請求項11】 前記導電層は、前記樹脂層よりも、前
    記壁部によって囲まれた空間に近い位置に配置されてい
    ることを特徴とする請求項10記載の電子装置。
  12. 【請求項12】 前記導電層は、前記樹脂層に埋設さ
    れ、前記接地用導体部に対応する位置において前記樹脂
    層を突き抜けて前記接地用導体部に電気的に接続されて
    いることを特徴とする請求項10記載の電子装置。
  13. 【請求項13】 実装基板と、この実装基板に実装され
    た電子部品と、この電子部品を保護すると共に前記電子
    部品を含む空間を電磁気的にシールドするためのキャッ
    プとを備えた電子装置の製造方法であって、 前記電子部品を前記実装基板に実装する工程と、 前記キャップを前記実装基板に装着する工程とを備え、 前記キャップを実装基板に装着する工程は、樹脂層と導
    電性を有する導電層とを含むフィルムを、前記実装基板
    上の電子部品を囲うための壁部と、前記壁部によって囲
    まれた空間内に電子部品を収納する際に電子部品を通過
    させるための開口部とを有する形状となるように成型し
    て前記キャップを形成すると共に、前記キャップを、電
    子部品を囲うように実装基板上に配置し実装基板に接着
    することを特徴とする電子装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記キャップを実装基板に装着する工
    程は、 前記キャップの形状に対応した形状の内壁部と前記内壁
    部によって囲まれた空間内の気体を吸引するための吸引
    手段とを有する治具を用いて前記フィルムを吸引するこ
    とによって、前記キャップの形状となるように前記フィ
    ルムを変形させると共にこのフィルムを保持する工程
    と、 前記治具によって保持された前記フィルムを、電子部品
    を囲うように実装基板上に配置する工程と、 前記フィルムの変形後の形状が維持されるように前記樹
    脂層を硬化させてキャップを完成させると共にこのキャ
    ップを実装基板に接着する工程とを含むことを特徴とす
    る請求項13記載の電子装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記キャップを完成させ実装基板に接
    着する工程では、前記樹脂層を加熱して、前記樹脂層が
    流動性を有するようにした後に前記樹脂層を硬化させる
    ことによって、キャップを完成させると共にこのキャッ
    プを実装基板に接着することを特徴とする請求項14記
    載の電子装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記キャップを完成させ実装基板に接
    着する工程は、前記治具によってフィルムを実装基板側
    に加圧しながら、キャップを完成させると共にこのキャ
    ップを実装基板に接着することを特徴とする請求項14
    または15記載の電子装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記キャップは、前記電子部品を封止
    することを特徴とする請求項13ないし16のいずれか
    に記載の電子装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記実装基板には接地用導体部が設け
    られ、前記導電層は前記接地用導体部に電気的に接続さ
    れることを特徴とする請求項13ないし17のいずれか
    に記載の電子装置の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記導電層は、前記樹脂層よりも、前
    記壁部によって囲まれた空間に近い位置に配置されてい
    ることを特徴とする請求項18記載の電子装置の製造方
    法。
  20. 【請求項20】 前記導電層は、前記樹脂層に埋設さ
    れ、前記接地用導体部に対応する位置において前記樹脂
    層を突き抜けて前記接地用導体部に電気的に接続される
    ことを特徴とする請求項18記載の電子装置の製造方
    法。
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