JP2002231552A - コイル巻線装置 - Google Patents

コイル巻線装置

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JP2002231552A
JP2002231552A JP2001024877A JP2001024877A JP2002231552A JP 2002231552 A JP2002231552 A JP 2002231552A JP 2001024877 A JP2001024877 A JP 2001024877A JP 2001024877 A JP2001024877 A JP 2001024877A JP 2002231552 A JP2002231552 A JP 2002231552A
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coil
temperature
energization
heating
power supply
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JP2001024877A
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Akihiro Maruyama
明博 丸山
Hiroshi Togoku
広 藤極
Hiroshi Tsuchiya
博 土屋
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TAGA Manufacturing
Taga Manufacturing Co Ltd
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DYWA ELECTRONICS KK
TAGA Manufacturing
Taga Manufacturing Co Ltd
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイル抵抗値がコイルの温度上昇で変化して
も、コイルに生じる発熱量に過不足を生じることなく、
必要な通電加熱を行うことで品質の安定したコイルの成
形を行うことができるコイル巻線装置を提供すること。 【解決手段】 対の金型10に巻回されて形成されたコ
イルを金型10内で通電加熱し、コイルの被覆導線の融
着層を溶融して成形されるコイル巻線装置であって、通
電加熱によりコイルで消費される電力量を検出する電力
量検出手段と、予め設定した電力量の設定値を有し、検
出した電力量が前記設定値になった際に通電加熱を停止
するように制御する通電制御手段を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被覆導線を巻回し
たコイルを通電加熱して成形するコイル巻線装置に係る
技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】テレビやパソコンのブラウン管にはコイ
ルが用いられている。このコイルは、特殊な鞍型形状を
しており、回転する金型に被覆導線を巻き付け、通電加
熱して成形される。
【0003】従来のコイル巻線装置の通電加熱装置とし
ては、被覆導線を巻回したコイルに通電加熱して成形す
る際に、コイルに印加する電流は一定の電流(定電流制
御)または一定の電圧(定電圧制御)を所定時間通電す
るタイマー制御で行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなコイル巻線
装置では、線材がリッツ線の場合や多本巻の場合に両端
に取り付けられた電極部等の断線、接触抵抗などによ
り、コイルの抵抗値がばらつき、定電流制御や定電圧制
御によるタイマー制御では、コイルに生じる発熱量は、
下記の式に示すように、抵抗値Rがばらつくと変化して
しまう。
【0005】すなわち、印加する電流をI、電圧をV、
コイルの抵抗値をR、印加する時間をtとすると、定電
流制御、定電圧制御によるタイマー制御においてコイル
に生じる発熱量Qは、 定電流制御の場合 Qi=I2×R×t (1)式 定電圧制御の場合 Qv=V2/R×t (2)式 と表される。
【0006】したがって、コイルの抵抗値Rがコイルの
温度上昇で変化(一般に増大する)したり、抵抗値Rの
ばらつきなどにより、一定の電流や電圧を印加している
つもりでも発熱量Qが温度の状態により過不足を生じ、
その結果、電線の劣化または融着不良を生じるという問
題がある。特に、通電時間が数秒で完了する場合には、
発熱量が大きいので、焼損や融着不良を起こしやすいと
いう問題がある。
【0007】その対策として、電流と電圧の積である電
力を一定にする定電力制御を行うことが考えられるが、
商用電源を用いた大きい消費電力を必要とする通電加熱
装置においては、入力電圧の変動の影響で安定した定電
力制御ができにくい場合があり、定電力制御の装置が高
価な割に得られる効果は小さいという問題がある。
【0008】本発明は、このような問題を考慮してなさ
れたもので、コイル抵抗値Rがコイルの温度上昇で変化
しても、コイルに生じる発熱量Qに過不足を生じること
なく、必要な通電加熱を行うことで品質の安定したコイ
ルの成形を行うことができるコイル巻線装置を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係るコイル巻線装置は、次のような手段を
採用する。
【0010】すなわり、請求項1では、対の金型に巻回
されて形成されたコイルを金型内で通電加熱し、コイル
の被覆導線の融着層を溶融して成形されるコイル巻線装
置であって、通電加熱によりコイルで消費される電力量
を検出する電力量検出手段と、予め設定した電力量の設
定値を有し、検出した電力量が前記設定値になった際に
通電加熱を停止するように制御する通電制御手段を備え
た。
【0011】上記手段によれば、コイルで発生する発熱
量が電流と電圧の積である電力を積算した電力量で管理
される。
【0012】また、請求項2では、対の金型に巻回され
て形成されたコイルを金型内で通電加熱し、コイルの被
覆導線の融着層を溶融して成形されるコイル巻線装置で
あって、コイル温度を検出する温度センサーと、検出し
た通電加熱前のコイル初期温度に基づいて通電加熱中の
コイル温度を算出するコイル温度算出手段と、予め設定
したコイル温度の設定値を有し、算出したコイル温度が
前記設定値になった際に通電を停止するように制御する
通電制御手段を備えた。
【0013】上記手段によれば、コイルで発生する発熱
量が計算されるコイル温度で管理される。
【0014】また、請求項3では、請求項2に記載のコ
イル巻線装置において、温度センサーにより測定した温
度データを用いてコイル温度算出手段を補正する補正手
段を備えたことを特徴とする。
【0015】上記手段によれば、温度算出手段により算
出された温度がチェックされ、必要に応じコイル温度算
出手段が補正される。
【0016】また、請求項4は、対の金型に巻回されて
形成されたコイルを金型内で通電加熱し、コイルの被覆
導線の融着層を溶融して成形されるコイル巻線装置であ
って、請求項1に記載の通電制御手段である第1の通電
制御手段と、請求項2に記載の通電制御手段である第2
の通電制御手段とを備え、第1の通電制御手段と第2の
通電制御手段を選択可能とした。
【0017】上記手段によれば、第1の通電制御手段と
第2の通電制御手段との使い分けが行われる。
【0018】また、請求項5は、請求項1〜4のいずれ
かに記載のコイル巻線装置において、通電制御手段の前
記設定値を任意に変更可能な設定値変更手段を備えたこ
とを特徴とする。
【0019】上記手段によれば、通電を停止する積算電
力値の設定値または通電を停止するコイル温度の設定値
が任意に変えられる。
【0020】また、請求項6は、請求項1〜5のいずれ
かに記載のコイル巻線装置において、金型の温度が設定
温度となるように通電加熱する予備加熱手段を備えたこ
とを特徴とする。
【0021】上記手段によれば、低温状態にある金型に
おいて通電加熱が開始されるのを防止する。
【0022】また、請求項7は、請求項1〜6のいずれ
かに記載のコイル巻線装置において、コイルに流れる電
流を振動させる電流振動手段を備えたことを特徴とす
る。
【0023】上記手段によれば、電流の振動によりコイ
ルが振動して、被覆導線の被膜同士を接触させる。
【0024】また、請求項8は、対の金型に巻回されて
形成されたコイルを金型内で通電加熱し、コイルの被覆
導線の融着層を溶融して成形される複数のコイル巻線装
置と、複数のコイル巻線装置の通電加熱を制御する集中
制御装置と、各コイル巻線装置の作動状態を検出する入
出力制御用通信線と、各コイル巻線装置の電源設備容量
の不足を判定する電源設備容量判定手段と、電源設備容
量判定手段に基づきコイル巻線装置の通電加熱の開始を
遅延させる通電開始遅延手段とを備えた。
【0025】上記手段によれば、複数のコイル巻線機で
同時に通電加熱されることを防止する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る巻線装置の実
施の形態を図面に基づき説明する。
【0027】図1、図2及び図13は、本発明に係るコ
イル巻線装置の実施の形態(1)を示すものであり、図
1はこの装置の全体構成を示し、図2は通電制御装置8
の構成を、図13はこの通電制御装置8によるコイルの
通電制御のフローチャートを示している。
【0028】コイル巻線装置100は、図示しない左右
2つのモーター等による駆動装置で駆動され、オス型1
0aとメス型10bからなるコイル成形用の金型10
と、コイルCを成形する被覆導線Sの供給装置50と、
被覆導線Sの絶縁被膜を剥離する被膜剥離装置53と、
コイルCを通電加熱する通電制御装置8と、コイルCに
通電を行うためのプラス電極51、マイナス電極52で
概略構成される。
【0029】通電制御装置8(図1、図2に示す)は、
直流を用いた場合の制御装置の例であり、コイルに印加
する電流I、電圧V、通電時間tなどを制御するコント
ローラ60と、コントローラから指令された直流の電流
I、電圧Vを出力する電力部61と、金型10内部に巻
回されたコイルCに流れ得る電流Inを検出する電流検
出手段である電流検出器62と、電力部61からコイル
Cに印加した電圧Vnを検出する電圧検出部65と、電
力値Wを計算する電力値検出部63と、算出した電力値
Wのアナログ値をデジタル値に変換するA/D変換器6
4を有する。なお、電流検出器62はホール素子タイプ
のものが好適である。
【0030】また、被膜剥離装置53は、線材の供給装
置50とプラス電極51の間に設けられ、供給装置50
から供給される被覆導線Sに対し、ヒータで加熱しなが
ら加圧して被膜を剥離するものである。なお、各電極5
1、52は、エアシリンダ(図示しない)などにより一
部剥離された被覆導線Sを固定することが可能な構成と
している。
【0031】そして、通電制御装置8は、プラス電極5
1と電線8aで連結され、メス型10bのフランジ部の
上に絶縁して設けられたマイナス電極52に電線8bで
連結され、コイルCに通電が可能なように構成されてい
る。なお、通電制御装置8とマイナス極52の間には切
り離し可能にスイッチ8cが設けられている。
【0032】次に、この実施の形態(1)のコイル巻線
装置100により、コイルCが成形される過程について
以下に説明する。
【0033】まず、被覆導線Sの巻回においては、スイ
ッチ8cは切断され、マイナス極52が被覆導線Sの一
端部を固定し、被覆導線Sの供給装置50から被覆導線
Sが供給されながら、図示しない左右の駆動モーターに
より金型10が回転し、鞍型形状のコイルCを形成す
る。
【0034】次に、スイッチ8cがつながれ、プラス電
極51とマイナス電極52を介してコイルCへの通電加
熱が開始される。ここで、コントローラ60では、電力
部61からコイルCに対し、予め設定された直流の電流
Iもしくは電圧Vが出力される。これにより、コイルC
は抵抗を有するので自己発熱する。
【0035】また、電力値検出部63において、電流検
出器62で検出されたコイルCに流れる電流Inと、コ
イルに印加した電圧Vnを検出し(図13のS50)こ
れらを掛算することにより電力値Wが算出される(S5
1)。算出された電力値Wは、A/D変換器64にてア
ナログ値からデジタル値に変換される。
【0036】コントローラ60では、内蔵されたマイコ
ンにより高速(例えば10mmsec等)で制御ルーチ
ンが回っており、A/D変換器64にてデジタル化され
た電力値Wはマイコンにより通電開始からの電力値Wが
積算され電力量Qとなる(S52)。図13におけるS
50からS52による検出手段が電力量検出手段であ
る。そして、電力量Qが予め設定した電力量の設定値Q
aに到達したとき、通電制御装置8によるコイルCへの
通電を停止する(通電制御手段)。
【0037】この実施の形態によると、コイルCに印加
する電力値Wを所定のインターバルで逐次計算し、通電
開始からの電力量Qを算出しているので、コイルの抵抗
値Rがコイルの温度上昇で変化しても、コイルへ与える
べき電力量(発熱量)Qを正確に付加することができ
る。
【0038】図3〜6は、本発明に係るコイル巻線装置
における実施の形態(2)を示し、図5、図6はコイル
巻線装置の金型10などの主要部品の構成図を、図3は
通電制御装置80(直流を用いた場合の制御装置の例)
の構成を、図4はこの通電制御装置80によるコイルの
通電制御のフローチャートを示している。
【0039】この実施の形態(2)におけるコイル巻線
装置200は、一方の金型(ここではメス型10b)に
設けたコイル温度を検出するための覗き窓3と、コイル
温度を計測する非接触温度計4(ここでは金型10bに
支持された)と、金型の温度を計測する温度センサー2
と、温度センサー2の信号を増幅するアンプ5と、温度
データを電波や光信号で送信する信号送受信手段である
送信機6及び受信機7と、受信機7のデータを入力し通
電加熱制御を行う通電加熱装置80が実施の形態(1)
におけるコイル巻線装置100に対し、異なる構成とさ
れる。
【0040】コイル巻線装置の通電制御装置80は、実
施の形態(1)の通電制御装置8の電力値検出部63が
ここでは抵抗値算出部70になっており、また、コント
ローラ60に入力される非接触温度計4で実測したコイ
ル温度Tc2が追加されている点が、実施の形態(1)
と異なる構成となっている。また、通電制御の方式が図
4のフローチャートに示すように異なっている。
【0041】すなわち、初めにコイルCへの通電加熱を
開始する前に、事前にコイル温度を上昇させない微弱電
流を流すようにコントローラ60で指令し、電力部61
からコイルCに流す。この電流値I0を電流検出器62
で検出し、与えた電圧V0を抵抗値算出部70に導く。
抵抗値算出部70では、初期温度T0におけるコイル初
期抵抗値R0をR0=V0/I0により算出し(初期抵抗値
検出手段)、A/D変換器64を介してコントローラ6
0に入力する。なお、コイル初期温度T0は非接触温度
計4で検出する(図4のS1)。
【0042】ここで、コイルCの温度T0における定質
量温度係数αT0は、以下の式で算出される。すなわち、
銅の導電率をCc(%)とすると(初期温度はT0)、 αT0=1/(1/(α20×Cc/100)+(T0−20)) (3)式 で計算される。(α20:20℃におけるコイルCの定質
量温度係数)なお、硬銅の場合と軟銅の場合で定質量温
度係数αT0は異なっている。すなわち、硬銅の場合、そ
の導電率はCc=100であり、その20℃における定
質量温度係数α20は、0.00393となり、軟銅の場
合、その導電率はCc=97であり、その20℃におけ
る定質量温度係数α20は、0.00381である。
【0043】次に、正規の通電加熱を開始し、予め設定
した電圧Vをコイルに印加することで、流れる電流Iを
電流検出器62で検出する。そして、抵抗値算出部70
で温度上昇により変化する抵抗値RTを算出する(コイ
ル抵抗値算出手段)。ここで、抵抗値RTと温度Tと定
質量温度係数αT0には、 RT=RT0(1+αT0(T−To)) (4)式 の関係がある。この式から未知数のコイル温度Tを求め
る式に変形すると、 T=(RT0T0・To−1)+RT)/(RT0・αT0) (5)式 が得られる。上記(3)式、(4)式、(5)式で示さ
れる計算をコントローラ60で行うプログラムがコイル
温度Tを算出するコイル温度算出手段である。
【0044】コイル成形に最適なコイル温度Tは、上昇
させて到達させるべき設定温度Taが予め設定されてお
り、(5)式で計算されたコイル温度TがTa以上にな
ったとき、コントローラ60は通電を停止するように指
令する(通電制御手段)。
【0045】従来、温度センサーなどを用いたフィード
バック制御により予め設定した設定値に到達した後、ま
たはその直前で通電加熱を停止する制御は行われている
が、ごく短い通電時間(例えば1〜2秒程度)で通電加
熱する場合、このようなフィードバック制御では、温度
センサーの検出遅れ(例えば0.5〜1秒程度)があ
り、精度の良い制御ができない。しかし、この実施の形
態によれば、コイル温度Tをごく短いインターバル(1
0msec程度)で逐次計算して求めているので、停止
の指令からほとんど遅れなく通電加熱を停止でき、コイ
ル温度の制御精度を高めることができる。
【0046】また、実施の形態(1)で示したように、
コイル抵抗値Rの温度上昇による変化の影響を受けない
ことに加え、コイル周辺の金型や空気へ熱が逃げること
にも対応できる。すなわち、コイルの発熱は周辺の金型
や空気に伝達し、発熱損失となるが、この実施の形態で
は最終的に管理すべきコイル温度Tを見ているので、熱
が周囲に逃げてもコイルCに与えるべき発熱量Qを正確
に付加することができる。
【0047】図7は、本発明に係るコイル巻線装置にお
ける実施の形態(3)を示し、コイルの通電制御のフロ
ーチャートを示している。なお、金型10などのコイル
巻線装置の本体部、及び通電装置80の構成は実施の形
態(2)と同一である。
【0048】通電加熱装置80で算出された通電終了後
のコイル温度TをTc1とすると、この実施の形態で
は、Tc1は図7に示すように補正される。すなわち、
算出コイル温度Tc1と通電終了後の実測コイル温度T
c2の差をチェックし(S6)、その差の絶対値が所定
値ΔT以下であれば補正の必要はなく、補正をしない
(S7)。しかし、その差の絶対値が所定値ΔTより大
きければ(S8)、算出コイル温度Tc1を実測コイル
温度Tc2に所定値ΔTだけ補正した値とする(S9
a)。なお、算出コイル温度Tc1<実測コイル温度T
c2となることは考えにくいが、その場合は補正をしな
い(S7)。この実測コイル温度Tc2による補正をし
た後は、次のコイルの通電加熱のために、S9bに示す
ように、実施の形態(2)で示した(5)式、(4)
式、(3)式を逆算して、α20×Ccを補正する。
【0049】ここで、コイルCへの加熱時間tにより算
出されたコイル温度Tc1と実測したコイル温度Tc2
は、ずれる大きさが異なるので、加熱時間tをパラメー
タにして、算出されたコイルの温度Tc1と実測したコ
イル温度Tc2の温度差(Tc1−Tc2)に応じて補
正すべきΔTは、表1に示すように予め設定された値を
選択する。通電時間が比較的長い場合はこの補正が可能
である。
【表1】
【0050】しかし、通電時間がごく短い条件(例えば
1〜2秒程度)においては、上記補正では不十分で、通
電開始前のコイル温度Tc10と通電終了後のコイル温
度Tc11を測定し、その温度差(Tc11−Tc1
0)に応じて補正すべきΔTは、表2に示すように予め
設定された値を選択する(表2のΔTは実験で求めた最
適な値を用いる)。なお、ここではパラメータを通電開
始前のコイル温度Tc10としている。
【表2】
【0051】この実施の形態によると、通電開始前のコ
イル温度T0と通電終了後のコイル温度Tc1を測定
し、この温度データを用いて実施の形態(2)により算
出されたコイル温度Tc1を精度良く補正することがで
き、次のコイルの通電加熱のためにα20×Ccを補正す
る(補正手段)ことで、コイル温度算出手段の精度を高
めることが可能になる。実際にこの実施の形態でコイル
到達温度が200℃の場合の実験を行ったところ、従来
の方法ではコイル温度の管理可能な精度が±25℃程度
であったのに対し、±2℃程度まで精度管理できること
が分かった。その理由の要因としては、被覆導線Sに添
加されている金属(銀、カドミウム、ニッケルなど)に
より、(3)式で示した導電率Ccとα20がわずかに異
なることで影響を受け、誤差を生じることが考えられ
る。
【0052】なお、この実施の形態では、コイル巻線装
置のコイル温度を送信機6及び受信機7を用いて検出し
たが、その目的は、回転する金型10でコイルCを巻回
し、金型が停止後そのつど温度センサー2を取り付けて
測定するのでは時間遅れにより検出される温度の精度が
低下すること、及び、製造効率が低下するためである。
送信機6及び受信機7を用いて温度データを送受信すれ
ば、金型10が回転中(コイルを巻回中)でも温度セン
サー2と非接触温度計4を取り付けたままで、金型10
が停止後、すぐにコイル通電加熱を開始し、同時にコイ
ル温度を測定することが可能になる。なお、送信機6及
び受信機7の代わりに、信号の回転接続手段であるロー
タリーカプラ(図示しない)を金型に連結し、直接コイ
ル温度を取り出すことも可能である。
【0053】図8は、本発明に係るコイル巻線装置にお
ける実施の形態(4)を示し、コイル巻線装置の金型1
0、通電制御装置の構成は実施の形態(2)または
(3)と同一であり、制御方法のみ異なるもので、コイ
ルの通電制御のフローチャートを示している。
【0054】この実施の形態には、2種類の通電制御手
段を有し、第1の通電制御手段は図8の左側の制御を行
い、第2の通電制御手段は図8の右側の制御を行う。通
電制御を開始する際、どちらの通電制御手段を使用する
かを作業者は機械に設けられたスイッチ(図示しない)
を選択する。すると、コントローラ60は、S10でそ
の選択SW信号を読み込み、S11でSW信号が1であ
るか2であるかを判断する。
【0055】SW信号が1であれば、第1の通電制御手
段を選択したので、SW=1の左側に進み、実施の形態
(1)で説明した制御方法を実施する。
【0056】SW信号が2であれば、第2の通電制御手
段を選択したので、SW=2の右側に進み、実施の形態
(2)で説明した制御方法を実施する。
【0057】この実施の形態によれば、コイルの通電制
御に影響する各種パラメータ、例えば、コイルの重量、
コイルの被覆材質、通電加熱装置の電源容量、通電加熱
時間などにより、コイルの発熱状態が変化するので、こ
れらの条件に適した制御手段を選択可能にすることで、
コイル品質を安定化させることができる。
【0058】図9は、本発明に係るコイル巻線装置にお
ける実施の形態(5)を示し、コイル巻線装置の金型、
通電制御装置の構成は実施の形態(3)と同一であり、
制御方法のみ異なるもので、コイルの通電制御のフロー
チャートを示している。
【0059】この実施の形態には、実施の形態(4)と
同様に2種類の通電制御手段を有し、第1の通電制御手
段では左側の制御を行い、第2の通電制御手段では右側
の制御を行う。ただし、第1の通電制御手段の発熱量
(電力量)の設定値を選択可能にしたこと、また、第2
の通電制御手段のコイル温度の設定値を選択可能にした
ことが実施の形態(4)と異なる。
【0060】すなわち、S10で第1の通電制御手段と
第2の通電制御手段の選択SW信号を読み込んだ後、S
W信号が1であればSW=1の左側に進む。そして、作
業者が通電制御装置80に設けられた発熱量の選択SW
(Qa1、Qa2、…、Qan)を押せば、S20でそ
の選択SW信号を読み込み、発熱量の設定値をQasw
とする(設定値変更手段)。なお、発熱量の選択SWを
押さなければ標準値で制御される。そして、実施の形態
(1)で説明した制御方法を実施する。
【0061】SW信号が2であれば、SW=2の右側に
進み、コイル温度の選択SW(Tcs1、Tcs2、
…、Tcsn)が押されれば、S21でその選択SW信
号を読み込み、コイル温度の設定値をTcswとする
(設定値変更手段)。なお、発熱量の選択SWを押さな
ければ標準値で制御される。そして、実施の形態(2)
で説明した制御方法を実施する。
【0062】この実施の形態によれば、コイルの選択組
み合わせを容易にすることができる。すなわち、わずか
に偏向特性の異なるコイル仕様を容易に製造可能にす
る。例えば、コイルは、左右2分割されたものを組み合
わせて使うものであるので、正巻コイルと逆巻コイルで
は巻線機の巻き取り角などが微妙に変わる。これに対応
して通電量を変更する場合があり、その他の諸条件によ
っても通電量を変更する場合があり、異なる通電制御手
段をQaswまたはTcswにより選択できることで、諸条件
に対応した通電量に変更することが容易になる。
【0063】なお、この実施の形態では発熱量の選択及
びコイル温度の選択は、スイッチで行うこととしたが、
ダイヤル設定器(図示しない)などを用いて無段階に発
熱量の設定値を選択することも可能である。または、上
記コイルの通電量の変更に影響する諸条件をプログラム
化し、発熱量の設定値が自動設定されるようにすること
も可能である。
【0064】図10と図11は、本発明に係るコイル巻
線装置における実施の形態(6)を示し、上記各実施の
形態に適用可能な電源の制御方法である。図10はコイ
ル巻線装置の電源の接続の構成、図11はその制御方法
を示すフローチャートである。
【0065】図10において、コイル巻線装置33a〜
33hは、例えば、工場の主電源(図示しない)からコ
イル巻線装置用に配線される主電源線29、その中電源
線30a、30b、小電源線31a〜31d、細電源線
32a〜32hのように配線されている。この実施の形
態では、これらのコイル巻線装置33a〜33hの作動
状態を検出する入出力制御用通信線34a〜34hと、
集中制御装置35などを備える。
【0066】この集中制御装置35による制御方法は、
図11に示すように、入出力制御用通信線34a〜34
hを用いて時々刻々変化するコイル巻線機の全作動台
数、中電源系統下の作動台数、小電源系統下の作動台
数、細電源系統下の作動台数を検出する(S30)。そ
して、S31で全作動台数は予め設定された許容台数以
下であるかを判断し(電源容量判定手段)、Noであれ
ばS32で次に通電加熱を行うべきコイル巻線装置をW
AIT状態にする(通電開始遅延手段)。Yesであれ
ば、コイル巻線装置用の主電源の容量は許容値以下なの
で、S33に進む。
【0067】S33で中電源系統下(30a、30b)
で予め設定された許容台数以下であるかを判断し、No
であればS32で次に作動すべきコイル巻線装置をWA
IT状態にする。Yesであれば、コイル巻線装置用の
主電源の容量は許容値以下なので、S34に進む。
【0068】同様に、小電源系統下、細電源系統下で作
動台数のチェックを行い、すべて電源設備容量がOK
(Yes)であれば、S36でWAIT状態になってい
るコイル巻線装置を(WAIT状態のコイル巻線装置が
なければ次に作動すべきコイル巻線装置を)通電加熱す
る。この際、WAITになっている台数が複数あれば、
WAIT時間の長いものから通電開始するのが望まし
い。なお、通電加熱の作業が終了するまでは、この制御
は継続される。
【0069】この実施の形態によれば、隣接するコイル
巻線装置は通電加熱のインターバルが異なるために通電
加熱時間が重合し、電源電圧が低下するのを避けること
ができる。なお、各工場では、図10のように整然とし
た配線がされていない場合もあるが、各系統毎の電源設
備容量とつながっているコイル巻線装置の台数などをこ
の実施の形態の制御プログラムに入力すれば、使用する
工場の配線系統に適したコイル巻線装置の通電加熱のタ
イミング制御が可能になる。
【0070】なお、この実施の形態では電源設備容量の
判定を作動中のコイル巻線装置の台数で行ったが、実際
に流れている電流の大きさを検出して、その値により電
源設備容量の不足の判定を行うことも可能である。
【0071】また、コイル巻線装置の通電加熱は巻線作
業が終了後行われるので、上記通電開始の遅延制御は、
コイル巻線装置の巻線作業を遅延させても構わない。結
果として複数のコイル巻線装置が同じタイミングで動作
(巻線作業、通電加熱)して電源設備容量が不足するの
を阻止するものであればよい。
【0072】図12は、本発明に係るコイル巻線装置に
おける実施の形態(7)を示し、コイル巻線装置の金型
10等の本体部は実施の形態(2)と同一であるが、通
電制御装置と制御方法が異なる。通電制御装置81は実
施の形態(2)の通電加熱装置80に対し、金型温度T
kが追加された構成である。
【0073】一般にコイル巻線装置は、朝、最初の作業
開始時に金型10の温度が低温(室内相当温度で例えば
20℃程度)となっており、金型10の温度による寸法
の変化、被覆導線Sの硬さなどの各種条件によりコイル
Cをきちんと巻きにくいことが多い。特に、左右の金型
10a、10bは被覆導線Sの巻回開始時にその隙間を
高精度に位置決めする必要があり、巻かれたコイルCの
密度を示すコイルの線積率は金型10の温度の影響を受
ける。
【0074】この場合、金型の加熱を目的として、金型
10に設けた温度センサー2で金型温度Tkをチェック
しながらコイルを通電加熱すること(予備加熱手段)に
より、金型を適度な温度まで温度上昇させることが可能
である。この場合、金型10を加熱するためなので、精
度の高い制御の必要はない。
【0075】この実施の形態によれば、金型温度Tkを
適温(50℃程度)に上昇させ、コイルの線積率(巻か
れたコイルの密度)を安定化させ、品質を向上(不良率
の低下)させることができる。また、特別に金型10に
ヒータなどの加熱装置を取り付ける必要がなくなる。な
お、この予備加熱で使用したコイルは、基本的に廃却さ
れる。
【0076】なお、図1、図2、図3、図12で示した
通電制御装置は直流電源を用いて構成したが、電力値検
出部63または抵抗値算出部70をトランスや整流器を
用いた回路で構成すれば、交流電源で構成することも可
能である。
【0077】また、コイルCを上記の各実施形の形態に
示すように、直流で通電加熱する場合、PWM制御方式
(パルス幅変調制御方式、高い周波数で信号をON・O
FFさせ、そのパルス幅を変化させることで信号の大き
さを変化させる制御方式)やPAM振幅制御方式(パル
ス振幅変調制御方式、PWM制御方式がパルス幅を変化
させるのに対しこちらはパルス振幅を変化させることで
信号の大きさを変化させる制御方式)を用いて、電流を
以下のように振動させること(電流振動手段)が有効で
ある。
【0078】すなわち、PWM制御方式またはPAM振
幅制御方式のキャリア周波数を成形するコイルの機械的
共振周波数(例えば10〜20kHzの間で共振する周
波数)にすることで、コイルCが振動する。これによ
り、コイルCを形成する被覆導線の被膜同士を有効に接
触させることができ、通電加熱による融着を確実に行う
ことが可能になる。
【0079】なお、交流電源による通電制御装置では、
交流の周波数そのものを上記の共振周波数(例えば交流
の周波数を50〜400Hz、キャリア周波数を10〜
20kHzで共振する周波数)に合わせることで、直流
電源による通電制御装置と同じようにコイルCを振動さ
せることが可能である。
【0080】ところで、実施の形態(2)に示した通電
制御手段は、コイル巻線装置以外にも蒸着用電気加熱装
置、溶融炉、窒釜、温度耐久試験装置用ヒータなどの通
電加熱制御に応用できる。例えば、発熱体がタングステ
ンやタンタルを媒体として使用するヒータ(高温加熱装
置)などの温度制御では、初期温度は一度測っておけば
制御対象が変わるわけではないので、タングステンやタ
ンタルの温度は、それらの定質量温度係数αT0と、導電
率Ccを用いて(4)式、(5)式に代入して求めるこ
とができる。ここで求めたタングステンやタンタルの温
度を使って発熱体に流す電流を制御すれば、制御範囲が
広く(最高2800℃程度まで可能)、温度センサーを
必要とせず、且つ、正確な温度制御を行うことができ
る。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のコイル巻
線装置においては、通電加熱によりコイルで消費される
電力量を検出し、電力量が予め設定された設定値になっ
た際に通電を停止するようにした(第1の通電制御手
段)ので、コイルの抵抗値がコイルの温度上昇で変化し
ても、コイルへの発熱量の過不足を生じることなく、必
要な通電加熱を行うことができ、品質の安定したコイル
の成形を行うことができる。
【0082】また、コイル温度を検出する温度センサー
で検出した通電加熱前のコイル初期温度に基づいて通電
加熱中のコイル温度を算出し、算出したコイル温度が予
め設定したコイル温度の設定値になった際に通電を停止
するように制御した(第2の通電制御手段)ので、コイ
ルそのものの温度管理が可能になる。
【0083】また、温度センサーにより測定した温度デ
ータを用いてコイル温度算出手段で算出したコイル温度
を補正する補正手段を備えたので、この温度データを用
いて前記温度算出手段で算出したコイルの温度を補正す
ることができ、より精度の高い通電制御が可能になる。
【0084】また、第1の通電制御手段と第2の通電制
御手段を選択可能にすること、及び、これらの通電停止
条件を選択可能にしたので、コイルの場合など偏向特性
のわずかに異なるコイル仕様を容易に製造することがで
きる。
【0085】また、複数のコイル巻線装置の通電加熱を
制御する集中制御装置を用い、各コイル巻線装置の作動
状態を入出力制御用通信線で検出し、各コイル巻線装置
の電源設備容量の不足を電源設備容量判定手段で判定
し、電源設備容量判定手段に基づきコイル巻線装置の通
電加熱を通電開始遅延手段で遅延させたので、コイルへ
の通電加熱時間が重合して電源電圧の変動しないよう
に、電源容量の範囲内で各巻線装置の通電加熱のタイミ
ングを管理することが可能になり、品質の安定化と、工
場などの本来強化すべき電源設備への過大な費用の低減
が図れるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のコイル巻線装置の実施の形態(1)
における主要部品の構成図である。
【図2】 本発明のコイル巻線装置の実施の形態(1)
における通電制御装置の構成図である。
【図3】 本発明のコイル巻線装置の実施の形態(2)
における通電制御装置の構成図である。
【図4】 本発明のコイル巻線装置の実施の形態(2)
における通電制御装置の制御方法を示すフローチャート
である。
【図5】 本発明のコイル巻線装置の実施の形態(2)
または(3)における主要部品の構成図である。
【図6】 図5のX−X断面図である。
【図7】 本発明のコイル巻線装置の実施の形態(3)
における通電制御装置の制御方法を示すフローチャート
である。
【図8】 本発明のコイル巻線装置の実施の形態(4)
における通電制御装置の制御方法を示すフローチャート
である。
【図9】 本発明のコイル巻線装置の実施の形態(5)
における通電制御装置の制御方法を示すフローチャート
である。
【図10】 本発明のコイル巻線装置の実施の形態
(6)における構成図である。
【図11】 本発明のコイル巻線装置の実施の形態
(6)における通電制御装置の制御方法を示すフローチ
ャートである。
【図12】 本発明のコイル巻線装置の実施の形態
(7)における通電制御装置の構成図である。
【図13】 本発明のコイル巻線装置の実施の形態
(1)における通電制御装置の制御方法を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
2 温度センサー 3 覗き窓 4 非接触温度計 6 送信機 7 受信機 8、80、81 通電制御装置 10 金型 35 集中制御装置 50 線材の供給装置 52 電極 60 コントローラ 62 電流検出器 63 電力値検出部 65 電圧検出部 70 抵抗値算出部 100、200 コイル巻線装置
【手続補正書】
【提出日】平成13年4月2日(2001.4.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正内容】
【0073】一般にコイル巻線装置は、朝、最初の作業
開始時に金型10の温度が低温(室内相当温度で例えば
20℃程度)となっており、金型10の温度による寸法
の変化、被覆導線Sの硬さなどの各種条件によりコイル
Cをきちんと巻きにくいことが多い。特に、左右の金型
10a、10bは被覆導線Sの巻回開始時にその隙間を
高精度に位置決めする必要があり、巻かれたコイルCの
密度を示すコイルの占積率は金型10の温度の影響を受
ける。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正内容】
【0075】この実施の形態によれば、金型温度Tkを
適温(50℃程度)に上昇させ、コイルの占積率(巻か
れたコイルの密度)を安定化させ、品質を向上(不良率
の低下)させることができる。また、特別に金型10に
ヒータなどの加熱装置を取り付ける必要がなくなる。な
お、この予備加熱で使用したコイルは、基本的に廃却さ
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤極 広 静岡県浜松市佐藤1丁目8番8号 ダイワ エレクトロニクス株式会社内 (72)発明者 土屋 博 静岡県浜松市佐藤1丁目8番8号 ダイワ エレクトロニクス株式会社内 Fターム(参考) 5C028 LL02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対の金型に巻回されて形成されたコイル
    を金型内で通電加熱し、コイルの被覆導線の融着層を溶
    融して成形されるコイル巻線装置であって、通電加熱に
    よりコイルで消費される電力量を検出する電力量検出手
    段と、予め設定した電力量の設定値を有し、検出した電
    力量が前記設定値になった際に通電加熱を停止するよう
    に制御する通電制御手段を備えたコイル巻線装置。
  2. 【請求項2】 対の金型に巻回されて形成されたコイル
    を金型内で通電加熱し、コイルの被覆導線の融着層を溶
    融して成形されるコイル巻線装置であって、コイル温度
    を検出する温度センサーと、検出した通電加熱前のコイ
    ル初期温度に基づいて通電加熱中のコイル温度を算出す
    るコイル温度算出手段と、予め設定したコイル温度の設
    定値を有し、算出したコイル温度が前記設定値になった
    際に通電を停止するように制御する通電制御手段を備え
    たコイル巻線装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のコイル巻線装置におい
    て、温度センサーにより測定した温度データを用いてコ
    イル温度算出手段を補正する補正手段を備えたことを特
    徴とするコイル巻線装置。
  4. 【請求項4】 対の金型に巻回されて形成されたコイル
    を金型内で通電加熱し、コイルの被覆導線の融着層を溶
    融して成形されるコイル巻線装置であって、請求項1に
    記載の通電制御手段である第1の通電制御手段と、請求
    項2に記載の通電制御手段である第2の通電制御手段と
    を備え、第1の通電制御手段と第2の通電制御手段を選
    択可能としたコイル巻線装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のコイル
    巻線装置において、通電制御手段の前記設定値を任意に
    変更可能な設定値変更手段を備えたことを特徴とするコ
    イル巻線装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のコイル
    巻線装置において、金型の温度が設定温度となるように
    通電加熱する予備加熱手段を備えたことを特徴とするコ
    イル巻線装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のコイル
    巻線装置において、コイルに流れる電流を振動させる電
    流振動手段を備えたことを特徴とするコイル巻線装置。
  8. 【請求項8】 対の金型に巻回されて形成されたコイル
    を金型内で通電加熱し、コイルの被覆導線の融着層を溶
    融して成形される複数のコイル巻線装置と、複数のコイ
    ル巻線装置の通電加熱を制御する集中制御装置と、各コ
    イル巻線装置の作動状態を検出する入出力制御用通信線
    と、各コイル巻線装置の電源設備容量の不足を判定する
    電源設備容量判定手段と、電源設備容量判定手段に基づ
    きコイル巻線装置の通電加熱の開始を遅延させる通電開
    始遅延手段とを備えたコイル巻線装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102016011531A1 (de) 2015-09-30 2017-03-30 Fanuc Corporation Vorrichtung für maschinelles Lernen und elektrische Spulenerwärmungsvorrichtung
CN110349744A (zh) * 2019-04-25 2019-10-18 深圳市星特科技有限公司 全自动无线充电立式多组线绕线机
DE102019213228A1 (de) * 2019-09-02 2021-03-04 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Verfahren zur Herstellung einer wendelförmigen metallischen elektrischen Spule
CN110349744B (zh) * 2019-04-25 2024-06-07 深圳市星特科技有限公司 全自动无线充电立式多组线绕线机

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