JP2002228167A - 暖房装置及び暖房制御方法 - Google Patents

暖房装置及び暖房制御方法

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JP2002228167A
JP2002228167A JP2001027263A JP2001027263A JP2002228167A JP 2002228167 A JP2002228167 A JP 2002228167A JP 2001027263 A JP2001027263 A JP 2001027263A JP 2001027263 A JP2001027263 A JP 2001027263A JP 2002228167 A JP2002228167 A JP 2002228167A
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heating
flow rate
circulation
temperature
rotation speed
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JP2001027263A
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Takaaki Sato
崇昭 佐藤
Suketoshi Nishida
佐俊 西田
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Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 暖房負荷の熱媒の循環流量の調整を以て立上
り性能を向上させ、利便性の高い制御を実現した暖房装
置及び暖房制御方法を提供する。 【解決手段】 加熱手段(バーナ8、熱交換器18)で
加熱した熱媒(温水)から放熱させる暖房負荷(低温要
求端末4、高温要求端末6)、この暖房負荷に熱媒を循
環させる循環ポンプ(22)等を備えて暖房負荷の循環
流量を段階的又は連続的に調整して暖房負荷の温度制御
を行い、立上り性能を向上させて利便性の高い暖房及び
その制御を実現したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温水等を熱媒とす
る暖房装置及び暖房制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱媒に熱源機で得られる温水を用
いて暖房ユニットに循環させ、この暖房ユニットで生じ
る放熱を暖房に用いる温水暖房装置が知られている。即
ち、この温水暖房装置は床暖房等に利用されており、屈
曲させた配管で構成されている暖房ユニットには端末圧
力損失を生じ、複数の暖房ユニットが併設されて、複数
の暖房ユニットが同時に運転されることが予想される。
このような温水暖房装置の暖房ユニットには、端末圧力
損失や端末数等の負荷形態により決定される循環流量と
して、成り行きの循環流量で温水が循環することとな
る。
【0003】この温水暖房装置は、例えば、図13に示
すように、ガス温水器100で得られた熱媒としての温
水を暖房端末である低温端末102又は高温端末104
に供給され、低温端末102は床暖房、高温端末104
は温風暖房等に利用される。ガス温水器100には、燃
料ガスGを燃焼させるバーナ105の燃焼熱が熱交換器
106に加えられ、この熱交換器106による熱交換に
よって温水が得られる。この温水は循環ポンプ108や
膨張タンク110を通じて低温端末102や高温端末1
04に循環する。矢印a、b、c、d、eは、温水の循
環及びその方向を示している。そして、循環ポンプ10
8は駆動源に交流モータ112を用いて構成されている
ために所定回転数で回転し、温水の循環流量は負荷形態
等で決定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
温水暖房装置において、暖房負荷に循環する熱媒の循環
流量を増加させれば、立上り性能を向上させることがで
きるが、定常時、熱媒の循環流量が過剰となるため、極
端な温度上昇となる不都合がある。即ち、運転開始時に
は温度上昇が適当であっても、定常時には熱く不快にな
るおそれがある。このような不都合を回避するには、暖
房負荷の仕様や熱源機から暖房負荷への循環熱媒の往き
温度を変える必要がある。
【0005】そこで、本発明は、暖房負荷の熱媒の循環
流量の調整を以て立上り性能を向上させ、利便性の高い
制御を実現した暖房装置及び暖房制御方法を提供するこ
とを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の暖房装置及び暖
房制御方法は、加熱手段(バーナ8、熱交換器18)で
加熱した熱媒(温水)から放熱させる暖房負荷(低温要
求端末4、高温要求端末6)、この暖房負荷に熱媒を循
環させる循環ポンプ(22)等を備えて暖房負荷の循環
流量を段階的又は連続的に調整して暖房負荷の温度制御
を行い、立上り性能を向上させて利便性の高い暖房及び
その制御を実現したものである。
【0007】請求項1に係る本発明の暖房装置は、熱媒
(温水)を加熱する加熱手段(バーナ8、熱交換器1
8)と、この加熱手段で加熱した前記熱媒を循環させて
放熱させる暖房負荷(低温要求端末4、高温要求端末
6)と、この暖房負荷に循環路を通して前記熱媒を循環
させる循環ポンプ(22)と、この循環ポンプの回転数
を増減させて前記暖房負荷への前記熱媒の循環流量を調
整する制御手段(制御部34)とを備えて、前記循環流
量の調整により前記暖房負荷の温度制御を行うことを特
徴とする。この場合、暖房負荷には、床暖房用の低温要
求端末、温風暖房用の高温要求端末の何れか一方又は双
方を含むものである。加熱手段により加熱される温水等
の熱媒は循環ポンプを通して暖房負荷に循環するので、
その循環流量は循環ポンプによって調整することができ
る。
【0008】そこで、この循環ポンプの回転制御を行う
ことにより、即ち、循環ポンプの回転数を段階的又は連
続的に増減させると、その回転数に応じて温水の循環流
量が調整され、その結果、暖房負荷の温度制御を行うこ
とができる。例えば、運転開始時には、ポンプ回転数を
定常時の回転数より増加させ、定常時には、その回転数
を定常回転数に移行させることができるので、定常時に
循環流量が過剰になることなく、暖房負荷の立上り性能
を高めることができる。
【0009】請求項2に係る本発明の暖房装置は、熱媒
を加熱する加熱手段と、この加熱手段で加熱した前記熱
媒を循環させて放熱させる暖房負荷と、この暖房負荷に
循環路を通して前記熱媒を循環させる循環ポンプと、前
記暖房負荷に循環する前記熱媒の循環流量を可変する流
量可変手段(流量可変弁58、60)と、前記循環ポン
プの回転数を増減させて前記暖房負荷への前記熱媒の前
記循環流量を調整し、又は前記流量可変手段により前記
循環流量を可変させる制御手段(制御部34)とを備え
て前記暖房負荷の温度制御を行うことを特徴とする。即
ち、暖房負荷に循環する熱媒の循環流量を可変する流量
可変手段を設置すれば、循環ポンプの回転数の増減とは
別に流量可変手段によって熱媒の循環流量を可変するこ
とができ、本発明では、循環ポンプの回転数の増減又は
流量可変手段の流量可変の何れか又は双方によって暖房
負荷の熱媒の循環流量を制御可能にし、制御の自由度と
暖房負荷の立上り性能の向上等、制御の利便性を高める
ことができる。
【0010】請求項3に係る本発明の暖房装置は、熱媒
を加熱する加熱手段と、この加熱手段で加熱した前記熱
媒を循環させて放熱させる複数系統からなる暖房負荷
と、各系統の前記暖房負荷に循環路を通して前記熱媒を
循環させる循環ポンプと、前記暖房負荷に循環する前記
熱媒の循環流量を前記複数系統毎に可変する流量可変手
段と、前記循環ポンプの回転数を増減させて前記暖房負
荷への前記熱媒の前記循環流量を調整し、又は前記流量
可変手段により前記循環流量を可変させるとともに、前
記複数系統の暖房負荷の何れかの系統に対して前記循環
ポンプの回転数の増減により前記循環流量が調整される
とき、前記流量可変手段の可変により運転中の系統に対
する前記循環流量を可変又は維持させる制御手段とを備
えて前記暖房負荷の温度制御を行うことを特徴とする。
本発明は、複数系統の暖房負荷について、循環ポンプの
回転数の増減又は流量可変手段の流量可変の何れか又は
双方により各系統の暖房負荷の熱媒の循環流量を制御可
能であることを前提に制御態様に特徴を有する。即ち、
暖房負荷の何れかの系統に対して循環ポンプの回転数の
増減により循環流量が調整されるとき、他の系統の暖房
負荷の循環流量が影響を受けるおそれがある。このた
め、流量可変手段の可変により運転中の系統に対する循
環流量を可変又は維持させることで、他の系統の暖房負
荷に対する循環ポンプの回転数の増減による影響を回避
することができる。換言すれば、各系統の暖房負荷に対
する循環流量を独自に調整可能としたことにより、制御
の自由度と暖房負荷の立上り性能の向上等、制御の利便
性を高めることができる。
【0011】請求項4に係る本発明の暖房装置は、前記
循環ポンプの回転数の増減又は前記流量可変手段の可変
は、連続的又は段階的であることを特徴とする。即ち、
循環ポンプ又は流量可変手段の制御形態は、連続的又は
段階的としてよく、連続的とは単位時間当りのレベル変
化が連続的に生じることであり、段階的とは不連続に異
なるレベル変化が生じることである。
【0012】請求項5に係る本発明の暖房装置は、運転
開始時、前記循環ポンプの回転数を定常回転数とは異な
らせて前記暖房負荷に定常時とは異なる循環流量を流
し、前記運転開始から所定時間経過後、前記循環ポンプ
の回転数を前記定常回転数に移行させて前記暖房負荷の
循環流量を定常時の循環流量にすることを特徴とする。
即ち、運転開始時、熱媒の循環流量を多く設定し、運転
開始から所定時間経過後、その循環流量を定常運転に移
行させれば、過剰な温度上昇を抑制でき、快適な暖房制
御を実現することができる。
【0013】請求項6に係る本発明の暖房装置は、前記
加熱手段から前記暖房負荷に往く前記熱媒又は前記加熱
手段に戻る前記熱媒の温度を検出する温度検出手段(温
度センサ38、40)を備え、運転開始時、前記循環ポ
ンプの回転数を定常回転数とは異ならせて前記暖房負荷
に定常時とは異なる循環流量とし、前記温度検出手段の
検出温度差が所定値以下になったとき、前記循環ポンプ
の回転数を前記定常回転数に移行させて前記暖房負荷の
循環流量を定常時の循環流量にすることを特徴とする。
即ち、加熱手段から暖房負荷に対する熱媒の往き温度と
戻り温度を温度検出手段により検出し、各検出温度の温
度差が所定値以下になったとき、暖房負荷からの放熱量
が低下したことを意味する。この時点で、定常運転に移
行させる。即ち、運転開始時の熱媒の循環流量を定常時
より多くすれば、その分だけ温度上昇が顕著になり、短
時間で定常状態に移行させることができる。
【0014】請求項7に係る本発明の暖房装置は、前記
暖房負荷側に指示手段(コントローラ42)を備え、運
転開始時、前記循環ポンプの回転数を定常回転数とは異
ならせて前記暖房負荷に定常時とは異なる循環流量と
し、前記指示手段からの指示に基づき、前記循環ポンプ
の回転数を前記定常回転数に移行させて前記暖房負荷の
循環流量を定常時の循環流量にすることを特徴とする。
即ち、運転開始時、熱媒の循環流量を多くし、暖房負荷
側の指示を待って定常運転に移行させれば、運転開始時
にも所望の温度調整が得られる。
【0015】請求項8に係る本発明の暖房装置は、前記
暖房負荷に入る前記熱媒又は前記暖房負荷から出る前記
熱媒の温度を検出する温度検出手段(温度センサ46、
48、50、52)を備え、運転開始時、前記循環ポン
プの回転数を定常回転数とは異ならせて前記暖房負荷に
定常時とは異なる循環流量とし、前記暖房負荷の前記熱
媒の入出検出温度の温度差が所定値以下になったとき、
前記循環ポンプの回転数を前記定常回転数に移行させて
前記暖房負荷の循環流量を定常時の循環流量にすること
を特徴とする。即ち、熱媒の循環流量を多く設定して運
転を開始するとともに、暖房負荷の熱媒の入出温度を検
出し、その温度差が所定値以下に低下したとき、熱媒の
循環流量を抑制するので、過剰な温度上昇を抑制でき、
快適な暖房制御を実現することができる。
【0016】請求項9に係る本発明の暖房装置は、前記
熱媒の温度を検出する温度検出手段(温度センサ54)
を備え、運転開始時、前記循環ポンプの回転数を定常回
転数とは異ならせて前記暖房負荷に定常時とは異なる循
環流量とし、前記温度検出手段の検出温度が所定値以上
になったとき、前記循環ポンプの回転数を前記定常回転
数に移行させて前記暖房負荷の循環流量を定常時の循環
流量にすることを特徴とする。即ち、運転開始から定常
運転までの暖房負荷の熱媒の温度は放熱に依存して推移
する。そこで、熱媒の循環流量を多く設定して運転を開
始するとともに、暖房負荷の熱媒の温度を検出し、その
検出温度が所定値以上に上昇したとき、熱媒の循環流量
を抑制して定常運転に移行させるので、過剰な温度上昇
を抑制でき、快適な暖房制御を実現することができる。
【0017】請求項10に係る本発明の暖房装置は、前
記暖房負荷で暖房する室温を検出する温度検出手段(温
度センサ56)を備え、運転開始時、前記循環ポンプの
回転数を定常回転数とは異ならせて前記暖房負荷に定常
時とは異なる循環流量とし、前記温度検出手段の検出温
度が所定値以上になったとき、前記循環ポンプの回転数
を前記定常回転数に移行させて前記暖房負荷の循環流量
を定常時の循環流量にすることを特徴とする。即ち、熱
媒の循環流量を多く設定して運転を開始するとともに、
この暖房負荷の放熱によって暖房が行われるとき、室温
を検出し、その検出温度が所定値以上に上昇したとき、
熱媒の循環流量を抑制して定常運転に移行させるので、
過剰な温度上昇を抑制でき、快適な暖房制御を実現する
ことができる。
【0018】請求項11に係る本発明の暖房装置は、前
記暖房負荷で暖房する室温を検出する温度検出手段(温
度センサ56)を備え、運転開始時、前記循環ポンプの
回転数を定常回転数とは異ならせて前記暖房負荷に定常
時とは異なる循環流量とし、前記温度検出手段の検出温
度の上昇率が所定値以下になったとき、前記循環ポンプ
の回転数を前記定常回転数に移行させて前記暖房負荷の
循環流量を定常時の循環流量にすることを特徴とする。
即ち、暖房負荷の放熱によって暖房が行われたとき、室
温の変化は運転開始から定常運転までの暖房負荷の熱媒
の放熱に依存する。そこで、熱媒の循環流量を多く設定
して運転を開始するとともに、この暖房負荷の放熱によ
って暖房が行われるとき、室温を検出し、その検出温度
の上昇率が所定値以下に降下したとき、熱媒の循環流量
を抑制して定常運転に移行させれば、過剰な温度上昇を
抑制でき、快適な暖房制御を実現することができる。
【0019】請求項12に係る本発明の暖房装置は、前
記熱媒に温水等の液体を使用したことを特徴とする。即
ち、熱媒には温水等の各種の液体を使用できる。
【0020】請求項13に係る本発明の暖房装置は、前
記加熱手段に燃料ガスの燃焼熱、電熱又はその他の熱源
を用いたことを特徴とする。即ち、熱源には燃料ガスや
灯油等の燃料の燃焼熱、電熱等、各種の熱エネルギを使
用できる。
【0021】請求項14に係る本発明の暖房制御方法
は、熱媒を加熱する処理と、前記熱媒を循環させて暖房
負荷から放熱させる処理と、前記暖房負荷に循環ポンプ
を介在させた循環路を以て前記熱媒を循環させる処理
と、前記循環ポンプの回転数を増減させて前記暖房負荷
への前記熱媒の循環流量を調整する処理とを以て、前記
循環流量の調整により前記暖房負荷の温度制御を行うこ
とを特徴とする。即ち、加熱によって熱エネルギが付与
された熱媒を循環ポンプにより循環路を通して暖房負荷
に循環させ、放熱負荷から放熱させて暖房を行うことが
できる。
【0022】そこで、この循環ポンプの回転制御、即
ち、循環ポンプの回転数を段階的又は連続的に増減させ
れば、その回転数に応じて温水の循環流量を調整でき、
暖房負荷の温度制御を行うことができる。例えば、運転
開始時には、循環ポンプの回転数を定常回転数より増加
させ、定常時には、その回転数を定常回転数に移行させ
れば、定常時に循環流量が過剰になることなく、暖房負
荷の立上り性能を高めることができる。
【0023】請求項15に係る本発明の暖房制御方法
は、前記循環ポンプによる前記熱媒の循環流量を調整す
る処理に前記循環路に設けた流量可変手段による前記循
環流量の可変処理を併用させたことを特徴とする。即
ち、暖房負荷に循環する熱媒の循環流量を可変する流量
可変手段を設置し、循環ポンプの回転数の増減とは別に
流量可変手段によって熱媒の循環流量を可変すれば、循
環ポンプの回転数の増減又は流量可変手段の流量可変の
何れか又は双方によって暖房負荷の熱媒の循環流量を制
御可能となり、制御の自由度と暖房負荷の立上り性能の
向上等、制御の利便性を高めることができる。
【0024】請求項16に係る本発明の暖房制御方法
は、熱媒を加熱する処理と、加熱した前記熱媒を循環さ
せて複数系統の暖房負荷の1又は2以上から放熱させる
処理と、前記各系統の暖房負荷に循環ポンプを介在させ
た循環路を以て前記熱媒を循環させる処理と、前記循環
ポンプの回転数を増減させて前記暖房負荷への前記熱媒
の循環流量を調整する処理と、前記循環路に設けた流量
可変手段により前記循環流量を可変する処理と、前記複
数系統の暖房負荷の何れかの系統に対して前記循環ポン
プの回転数の増減により前記循環流量が調整されると
き、前記流量可変手段の可変により運転中の系統に対す
る前記循環流量を可変又は維持させる処理とを含むこと
を特徴とする。即ち、複数系統の暖房負荷を備えている
場合において、循環ポンプの回転数の増減又は流量可変
手段の流量可変の何れか又は双方により各系統の暖房負
荷の熱媒の循環流量を制御可能とすると、暖房負荷の何
れかの系統に対して循環ポンプの回転数の増減により循
環流量が調整されるとき、他の系統の暖房負荷の循環流
量が影響を受けるおそれがある。そこで、流量可変手段
の可変により運転中の系統に対する循環流量を可変又は
維持させれば、他の系統の暖房負荷に対する循環ポンプ
の回転数の増減による影響を回避することができ、制御
の自由度と暖房負荷の立上り性能の向上等、制御の利便
性を高めることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明及びその実施の形態
を図面に示した実施例を参照して詳細に説明する。
【0026】図1は、本発明の暖房装置及び暖房制御方
法の第1実施例を示している。この暖房装置及び暖房制
御方法には熱源として例えば、ガス温水器2が用いられ
ている。熱源には、ガス温水器2のように燃料ガスの燃
焼熱を利用するものの他、灯油の燃焼熱や電熱を用いて
もよい。このガス温水器2には複数系統の暖房負荷とし
て暖房ユニットを構成する低温要求端末4、高温要求端
末6が設けられ、熱媒として温水が使用されている。熱
媒には温水の他、油や不凍液等の液体が用いられる。そ
して、低温要求端末4は例えば、床暖房端末として、ま
た、高温要求端末6は例えば、温風暖房端末として暖房
すべき室内に設置されて用いられる。
【0027】ガス温水器2には、加熱手段としてバーナ
8が設置され、このバーナ8には燃料ガスGがガス調整
手段や切換手段としてのバルブ10、12又はバルブ1
4を介して供給されている。16はバーナ8上に燃焼に
よって得られる炎である。
【0028】バーナ8の燃焼熱は熱交換手段である熱交
換器18に加えられ、図示しない上水源やタンクから供
給された水が加熱され、熱媒としての温水が得られる。
この温水を低温要求端末4、高温要求端末6に循環させ
る手段として循環路20が形成され、この循環路20に
は温水を強制的に圧送する手段として循環ポンプ22が
設けられているとともに、温水の膨張を緩衝するととも
に、温水中の気泡等を排出させる手段として膨張タンク
24が設けられている。低温要求端末4及び高温要求端
末6は、熱交換器18に対して循環路20を構成する主
管路21及び分岐管路26、28を以て並列に接続され
ており、主管路21には低温要求端末4及び高温要求端
末6に跨がってバイパス管路30が形成されている。即
ち、この暖房装置では、循環路20が主管路21を単一
化し、この主管路21に分岐管路26、28を以て低温
要求端末4及び高温要求端末6を接続しているため、循
環路20の構成が簡略化されており、設備コストを低減
させることができる。そして、熱交換器18で得られた
温水は矢印a、b、c及びdで示すように循環し、矢印
a、c、dで示すように、低温要求端末4及び高温要求
端末6を通過するルート、矢印a、b、dで示すよう
に、バイパス管路30を通過するルートによって熱交換
器18に戻る。
【0029】そして、循環ポンプ22は回転駆動源に直
流モータ(DCM)32を用いて構成されており、この
直流モータ32には、その回転数を連続的又は段階的に
制御する手段として制御部34が設けられている。
【0030】このような暖房装置によれば、制御部34
によって循環ポンプ22の回転数を増減させると、運転
が選択された低温要求端末4又は高温要求端末6に循環
すべき温水の循環流量を調整し、低温要求端末4又は高
温要求端末6の温度制御を行うことができる。
【0031】この暖房制御では、熱媒である温水をバー
ナ8及び熱交換器18を用いて加熱する処理、温水を循
環路20に循環させて低温要求端末4又は高温要求端末
6又は双方から放熱させる処理、循環ポンプ22の回転
数を増減させて低温要求端末4又は高温要求端末6又は
双方への温水の循環流量を調整する処理を行っている。
【0032】循環ポンプ22の駆動源が直流モータ32
であることから、その回転制御を入力電圧等によって容
易に行うことができ、直線性の良い制御が可能である。
即ち、循環ポンプ22の回転数を段階的又は連続的に増
減させると、その回転数に応じて温水の循環流量が調整
される結果、低温要求端末4又は高温要求端末6又は双
方の温度制御を行うことができる。この場合、循環ポン
プ22の回転数の調整を異なる回転数の二段階等の段階
的とすれば、循環流量の増減が急峻となり、また、連続
的な増減とすれば、緩やかな循環流量の増減により、そ
の形態に応じた温度制御が実現できる。
【0033】運転開始時、循環ポンプ22の回転数を定
常時の回転数より増加させ、定常時には、その回転数を
定常時の回転数に移行させれば、定常時に循環流量が過
剰になることなく、低温要求端末4又は高温要求端末6
の立上り性能を高めることができる。
【0034】例えば、運転開始時、定常時に必要とする
回転数N1 とは異なる回転数N2 (>N1 )で循環ポン
プ22を回転させ、定常時とは異なる温水の循環流量を
循環路20に流し、定常時、回転数N1 に移行させるも
のとすれば、低温要求端末4又は高温要求端末6の立上
り性能を高めることができる。この場合、運転開始時、
循環ポンプ22に設定される回転数N2 は例えば、ポン
プ仕様の最大回転数とし、その回転数N2 の持続期間は
立上り性能を高めるに必要な任意の時間でよい。
【0035】次に、図2は、本発明の暖房装置及び暖房
制御方法の第2実施例を示している。この実施例の暖房
装置及び暖房制御方法は、運転開始時、循環ポンプ22
を定常回転数N1 とは異なる回転数N2 (>N1 )とし
て低温要求端末4又は高温要求端末6への温水の循環流
量を増大させ、運転開始から所定時間経過後、循環ポン
プ22の回転数N2 を定常回転数N1 に移行させ、循環
流量を定常時の循環流量にするようにしたものである。
即ち、制御部34側に計時手段としてタイマー36が設
置され、このタイマー36によって運転開始時から所定
時間を計時し、運転開始時から所定時間経過後、例え
ば、30分経過後、循環ポンプ22を回転数N2 から定
常回転数N1 に移行させるようにしたものである。この
ようにすれば、運転開始時、循環ポンプ22の回転数を
高回転数として低温要求端末4又は高温要求端末6に循
環する温水の循環流量を増大させ、運転開始時から所定
時間経過後、循環ポンプ22の回転数N2 を定常回転数
1 に移行させるので、定常時に循環流量が過剰になる
ことなく、低温要求端末4又は高温要求端末6の立上り
性能を高めることができる。なお、タイマー36は、制
御部34の外部に設置してもよく、また、制御部34を
構成するマイクロコンピュータの内部に設置するように
してもよい。
【0036】次に、図3は、本発明の暖房装置及び暖房
制御方法の第3実施例を示している。この実施例の暖房
装置及び暖房制御方法は、低温要求端末4又は高温要求
端末6に対する温水の往き温度、熱交換器18の戻り温
度を検出するとともに、運転開始時、循環ポンプ22の
回転数を定常回転数N1 とは異なる回転数N2 として低
温要求端末4又は高温要求端末6又は双方に定常時とは
異なる温水の循環流量とし、検出温度差が所定値以下に
なったとき、循環ポンプ22の回転数N2 を定常回転数
1 に移行させるようにしたものである。即ち、循環路
20の主管路21側には温水の往き温度を検出する温度
センサ38、温水の戻り温度を検出する温度センサ40
が設置され、温度センサ38では熱源であるガス温水器
2から低温要求端末4又は高温要求端末6への温水の往
き温度Tiが検出され、また、温度センサ40では低温
要求端末4又は高温要求端末6からガス温水器2への温
水の戻り温度Toが検出される。制御部34では、これ
ら検出温度Ti、Toを受け、両者の温度差±ΔT(=
Ti−To)が所定値Te以下、例えば、5℃以下にな
ったとき、循環ポンプ22を回転数N2 から定常回転数
1 に移行させるようにしたものである。このようにす
れば、運転開始時、循環ポンプ22の回転数を高回転数
として低温要求端末4又は高温要求端末6に循環する温
水の循環流量を増大させ、検出温度差が所定値以下にな
ったとき、循環ポンプ22の回転数N 2 を定常回転数N
1 に移行させるので、定常時に循環流量が過剰になるこ
となく、低温要求端末4又は高温要求端末6の立上り性
能を高めることができる。
【0037】次に、図4は、本発明の暖房装置及び暖房
制御方法の第4実施例を示している。この実施例の暖房
装置及び暖房制御方法は、低温要求端末4又は高温要求
端末6側に指示手段としてのコントローラ42を設置
し、運転開始時、循環ポンプ22を定常回転数N1 とは
異なる回転数N2 (>N1 )として低温要求端末4又は
高温要求端末6に定常時とは異なる循環流量の温水を流
し、コントローラ42からの指示信号に基づき、循環ポ
ンプ22の回転数N2 を定常回転数N1 に移行させるよ
うにしたものである。この場合、コントローラ42は、
既存のコントローラを併用することができる。
【0038】次に、図5は、本発明の暖房装置及び暖房
制御方法の第5実施例を示している。この実施例の暖房
装置及び暖房制御方法は、低温要求端末4又は高温要求
端末6側に指示手段としてのコントローラ42を設置す
るとともに、このコントローラ42側に計時手段として
のタイマー44を設置し、コントローラ42側から第2
実施例と同様の制御動作を実現するようにしたものであ
る。この場合、運転開始から所定時間の計時はタイマー
44で行われ、コントローラ42に循環ポンプ22の回
転数をN2 からN1 に変更する所定時間、例えば、30
分が設定され、運転開始から所定時間が経過すると、コ
ントローラ42を通じて制御部34に制御出力としての
指示信号が加えられる。この結果、循環ポンプ22の回
転数N2が定常回転数N1 に移行し、運転開始時、増強
されていた循環流量が定常時の循環流量に制御される。
【0039】次に、図6は、本発明の暖房装置及び暖房
制御方法の第6実施例を示している。この実施例の暖房
装置及び暖房制御方法は、低温要求端末4又は高温要求
端末6に入る温水の温度又は低温要求端末4又は高温要
求端末6から出る温水の温度を検出し、運転開始時、循
環ポンプ22を定常回転数N1 とは異なる回転数N2
設定して定常時とは異なる循環流量とし、低温要求端末
4又は高温要求端末6の温水の入出検出温度の温度差が
所定値以下になったとき、循環ポンプ22の回転数N2
を定常回転数N1 に移行させるようにしたものである。
即ち、低温要求端末4の入口部分及び出口部分には温度
センサ46、48、高温要求端末6の入口部分及び出口
部分には温度センサ50、52が設置され、各検出温度
がコントローラ42に制御情報として入力されている。
温度センサ46には低温要求端末4に入る温水温度、温
度センサ50には高温要求端末6に入る温水温度、温度
センサ48には低温要求端末4から出る温水温度、温度
センサ52には高温要求端末6から出る温水温度がそれ
ぞれ検出される。説明を容易にするため、運転中の低温
要求端末4又は高温要求端末6の入温度及び出温度の検
出温度をTm、Tnとすると、両者の温度差±ΔTmn
(=Tm−Tn)が所定値TE 以下、例えば、5℃以下
になったとき、コントローラ42から制御出力として指
示信号を制御部34に出力させて、制御部34により循
環ポンプ22を回転数N2 から定常回転数N1 に移行さ
せる。このようにすれば、定常時に循環流量が過剰にな
ることなく、低温要求端末4又は高温要求端末6の立上
り性能を高めることができる。
【0040】次に、図7は、本発明の暖房装置及び暖房
制御方法の第7実施例を示している。この実施例の暖房
装置及び暖房制御方法は、第6実施例のコントローラ4
2を除き、低温要求端末4の入口部分及び出口部分に設
置された温度センサ46、48、高温要求端末6の入口
部分及び出口部分に設置された温度センサ50、52の
各検出温度を直接、制御部34に入力し、第6実施例と
同様の制御を実現したものである。即ち、運転中の入温
度及び出温度の検出温度をTm、Tnとすると、両者の
温度差±ΔTmn(=Tm−Tn)が所定値TE 以下、
例えば、5℃以下になったとき、制御部34により循環
ポンプ22を回転数N2 から定常回転数N1 に移行させ
るようにすれば、同様に、定常時に循環流量が過剰にな
ることなく、低温要求端末4又は高温要求端末6の立上
り性能を高めることができる。
【0041】次に、図8は、本発明の暖房装置及び暖房
制御方法の第8実施例を示している。この実施例の暖房
装置及び暖房制御方法は、循環路20を循環する温水の
温度を検出する温度検出手段として温度センサ54を設
置し、この検出温度が所定値以上になったとき、運転開
始時、定常時とは異なる回転数N2 で回転させた循環ポ
ンプ22を定常回転数N1 に移行させるようにしたもの
である。即ち、循環路20の任意の位置、この実施例で
は、低温要求端末4又は高温要求端末6の主管路21の
出口側に温度センサ54が設置され、温水の検出温度T
が所定値以上に移行したとき、循環ポンプ22の回転数
2 を定常回転数N1 に移行させることにより、定常時
に循環流量が過剰になることなく、低温要求端末4又は
高温要求端末6の立上り性能を高めることができる。こ
の場合、温度センサ54は循環路20の何れの位置に設
置してもよく、その設置数が少ない点で設備コストの低
減に寄与する。また、温度センサ54で検出される運転
開始時の検出温度をT1 、所定時間経過後の検出温度を
2 とし、検出温度差ΔT(=T2 〜T1 )を求める場
合、この検出温度差ΔTは所定温度以下を検出すること
で同等の効果が得られる。
【0042】次に、図9は、本発明の暖房装置及び暖房
制御方法の第9実施例を示している。この実施例の暖房
装置及び暖房制御方法は、低温要求端末4又は高温要求
端末6で暖房する室温を検出する温度検出手段として室
温サーミスタ等の温度センサ56を設置し、運転開始
時、循環ポンプ22を定常回転数N1 とは異なる回転数
2 で循環流量を多くし、検出温度が所定値以上になっ
たとき、循環ポンプ22の回転数N2 を定常回転数N1
に移行させるようにしたものである。即ち、室内の任意
の位置に温度センサ56が設置され、その検出温度Tr
が所定温度Tp、例えば、20℃以上に上昇したとき、
コントローラ42から運転開始時の循環ポンプ22の回
転数N2 を定常回転数N1 に移行させるための指示信号
を制御部34に出力、即ち、送信することにより、定常
時に循環流量が過剰になることなく、低温要求端末4又
は高温要求端末6の立上り性能を高めることができる。
この場合、温度センサ56は室内の何れの位置、例え
ば、図4、図5又は図6に示したコントローラ42上に
設置してもよい。この場合、コントローラ42を介する
ことなく、温度センサ56の出力を制御部34に直接入
力し、循環ポンプ22の回転数N2 を定常回転数N1
移行させてもよい。
【0043】また、この実施例において、コントローラ
42では、温度センサ56の検出温度Trの推移を監視
し、その上昇率(dTr/dt)が所定値、例えば、
0.2℃/分以下になったことを検知し、回転数を変更
する指示信号を制御部34に出力、即ち、送信するよう
にしてもよい。この場合、コントローラ42を介するこ
となく、温度センサ56の出力を制御部34に直接入力
し、制御部34で同様の処理を行い、循環ポンプ22の
回転数N2 を定常回転数N1 に移行させてもよい。
【0044】次に、図10は、本発明の暖房装置及び暖
房制御方法の第10実施例を示している。この実施例の
暖房装置には、図1〜図9に示した暖房装置と同様のガ
ス温水器2、循環路20及び低温要求端末4又は高温要
求端末6等が備えられるとともに、低温要求端末4又は
高温要求端末6に流れる温水の循環流量を個別に可変す
る流量可変手段として流量可変弁58、60が設置され
ている。この実施例の制御部34は、循環ポンプ22の
回転数を増減させて低温要求端末4又は高温要求端末6
に流れる温水の循環流量を調整し、又は流量可変弁5
8、60により低温要求端末4又は高温要求端末6の循
環流量を可変させる制御手段を構成している。
【0045】このような暖房装置によれば、制御部34
によって循環ポンプ22の回転数を増減させると、運転
が選択された低温要求端末4又は高温要求端末6に循環
すべき温水の循環流量を調整できるとともに、流量可変
弁58、60によって低温要求端末4又は高温要求端末
6の循環流量を可変させることができ、低温要求端末4
又は高温要求端末6の温度制御を循環ポンプ22又は流
量可変弁58、60又は両者を併用した流量調整を行う
ことができ、制御の自由度を高め、利便性の高い温度制
御を実現することができる。
【0046】また、制御部34では、循環ポンプ22の
回転数を増減させて低温要求端末4又は高温要求端末6
の温水の循環流量を調整し、又は流量可変弁58、60
によって循環流量を可変させることにより、複数系統の
暖房負荷である低温要求端末4又は高温要求端末6の何
れかに対して循環ポンプ22の回転数の増減により温水
の循環流量が調整されるとき、流量可変弁58、60の
可変により運転中の系統の低温要求端末4又は高温要求
端末6に対する循環流量を可変又は維持させるようにす
ることができる。
【0047】即ち、この場合の暖房制御方法では、循環
ポンプ22の回転数の増減による低温要求端末4又は高
温要求端末6に対する温水の循環流量の調整処理と、流
量可変弁58、60による循環流量の可変処理とを併用
することにより、複数系統の暖房負荷である低温要求端
末4又は高温要求端末6の何れかに対して循環ポンプ2
2による循環流量の調整時、流量可変弁58、60の可
変により運転中の系統の低温要求端末4又は高温要求端
末6に対する循環流量を可変又は維持させる処理を行う
ものである。
【0048】具体的には、2系統の暖房負荷の同時運転
の場合、即ち、系統Aの暖房負荷の運転中に系統Bの運
転を開始した場合を想定すると、系統Bの運転開始によ
り、循環ポンプ22の回転数Nを最大回転数に変更させ
たとき、系統Aの流量可変弁58又は60の開度を絞る
ことにより、系統Aの循環流量を維持した状態で系統B
の循環流量を増加させることができるという、利便性の
高い制御が実現できる。例えば、低温要求端末4の運転
中に、高温要求端末6の運転を開始するとき、低温要求
端末4には定常回転数N1 によって温水が循環している
とすると、高温要求端末6の運転開始時、循環ポンプ2
2を回転数N2 にすると、循環路20の温水の循環流量
が増加し、運転開始時の高温要求端末6の立上り性能が
高められる。反面、低温要求端末4側は定常時にあるこ
とから、温水は過剰な循環流量となるので、これを抑制
するため、流量可変弁58を絞ることにより、循環路2
0側から分岐管路26に流れ込む温水の循環流量を抑
制、即ち、変更することで、循環流量を定常時に維持す
ることができる。このとき、流量可変弁58の調整によ
って循環流量を任意に可変することも可能である。
【0049】この第10実施例において、第1実施例に
おける制御部34による循環ポンプ22の回転数の制
御、第2実施例におけるタイマー36を付加することに
より、運転開始時から所定時間までを回転数N2 、所定
時間経過後を定常回転数N1 に移行させる制御、第3実
施例における温度センサ38、40を用いた制御、第4
実施例のコントローラ42を用いた指示信号による制
御、第5実施例におけるコントローラ42側にタイマー
44を設置した時間制御、第6実施例における低温要求
端末4、高温要求端末6の入出温度を参照したコントロ
ーラ42による制御、第7実施例のコントローラ42を
介することなく、低温要求端末4、高温要求端末6の入
出温度を参照した制御部34による制御、第8実施例に
おける温度センサ54による温水温度を制御情報とする
制御、第9実施例における室温を制御情報とする制御等
を併用することができ、第1実施例〜第9実施例と同様
の効果が期待できる。
【0050】次に、図11は、本発明の暖房装置及び暖
房制御方法の第11実施例を示している。第1実施例〜
第10実施例の暖房装置及び暖房制御方法では、循環路
20を単一化し、循環路20に低温要求端末4又は高温
要求端末6を分岐管路26、28を以て接続する配管構
成を例に取って説明したが、第1及び第2の循環路2
3、25を併設して、循環路23側に高温要求端末6、
循環路25側に低温要求端末4を接続し、同様の制御を
行うことができる。この場合、循環路25は循環ポンプ
22の出口側から分岐し、低温要求端末4を介在させて
高温要求端末6のの出口側の循環路23に合流させてい
る。温水は、高温要求端末6に対して矢印a、c、eで
示すように流れ、低温要求端末4に対して矢印b、cで
示すように流れ、矢印dで示すように、循環路25のバ
イパス管路31に流れる。このような循環路23、25
及びバイパス管路31の構成により、高温要求端末6に
は高温の温水、低温要求端末4には高温要求端末6より
低い温度の温水が流れる。
【0051】次に、図12は、本発明の暖房装置及び暖
房制御方法の第12実施例を示している。この実施例で
は、第11実施例の循環路23、25に流量可変手段で
ある流量可変弁58、60を設置し、循環ポンプ22の
回転数の増減による低温要求端末4又は高温要求端末6
に対する温水の循環流量の調整処理と、流量可変弁5
8、60による循環流量の可変処理とを併用させたもの
である。
【0052】このような構成によれば、循環ポンプ22
の回転数の増減による低温要求端末4又は高温要求端末
6に対する温水の循環流量の調整処理に、各循環路2
3、25毎に低温要求端末4又は高温要求端末6に対す
る温水の循環流量を調整することができ、前記第10実
施例等と同様の効果が期待できる。
【0053】なお、実施例では、複数系統の暖房負荷と
して低温要求端末4、高温要求端末6を例に取って説明
したが、3以上の系統の暖房負荷を設置し、各系統の暖
房負荷に対する循環ポンプ22による温水の循環流量の
制御処理、循環路に設けた流量可変手段による循環流量
の可変処理を循環ポンプ22による制御処理に併用して
もよい。
【0054】また、実施例では、熱媒として水を用いた
が、不凍液や油等、各種の流体を用いることができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次の効果が得られる。 a 運転開始時等、定常時の熱媒の循環流量が過剰にな
ることなく、暖房負荷に対する熱媒の循環流量の増減
等、所望の時期、所望の温度上昇等の情報に基づき、熱
媒の循環流量を制御できるので、室温の立上り性能を向
上させることができる。 b 単一又は複数の暖房負荷へ供給する熱媒の循環流量
を個別に制御するとともに、熱量制御ができるので、要
求温度が異なる暖房負荷に対する熱媒循環の共通化を図
ることができ、各暖房負荷の制御性を改善することがで
きる。 c 複数系統の暖房負荷の同時運転時、各系統の暖房負
荷への熱媒の循環流量、即ち、供給熱量を個別に制御で
きるとともに、複数系統の暖房負荷への熱媒の循環流量
の増減による影響を回避でき、制御の自由度を高め、利
便性の高い暖房制御を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の暖房装置及び暖房制御方法の第1実施
例を示す図である。
【図2】本発明の暖房装置及び暖房制御方法の第2実施
例を示す図である。
【図3】本発明の暖房装置及び暖房制御方法の第3実施
例を示す図である。
【図4】本発明の暖房装置及び暖房制御方法の第4実施
例を示す図である。
【図5】本発明の暖房装置及び暖房制御方法の第5実施
例を示す図である。
【図6】本発明の暖房装置及び暖房制御方法の第6実施
例を示す図である。
【図7】本発明の暖房装置及び暖房制御方法の第7実施
例を示す図である。
【図8】本発明の暖房装置及び暖房制御方法の第8実施
例を示す図である。
【図9】本発明の暖房装置及び暖房制御方法の第9実施
例を示す図である。
【図10】本発明の暖房装置及び暖房制御方法の第10
実施例を示す図である。
【図11】本発明の暖房装置及び暖房制御方法の第11
実施例を示す図である。
【図12】本発明の暖房装置及び暖房制御方法の第12
実施例を示す図である。
【図13】従来の温水暖房装置を示す図である。
【符号の説明】
4 低温要求端末(暖房負荷) 6 高温要求端末(暖房負荷) 8 バーナ 18 熱交換器 22 循環ポンプ 34 制御部(制御手段) 38、40、46、48、50、52、54、56 温
度センサ(温度検出手段) 42 コントローラ(指示手段) 58、60 流量可変弁(流量可変手段)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱媒を加熱する加熱手段と、 この加熱手段で加熱した前記熱媒を循環させて放熱させ
    る暖房負荷と、 この暖房負荷に循環路を通して前記熱媒を循環させる循
    環ポンプと、 この循環ポンプの回転数を増減させて前記暖房負荷への
    前記熱媒の循環流量を調整する制御手段と、 を備えて、前記循環流量の調整により前記暖房負荷の温
    度制御を行うことを特徴とする暖房装置。
  2. 【請求項2】 熱媒を加熱する加熱手段と、 この加熱手段で加熱した前記熱媒を循環させて放熱させ
    る暖房負荷と、 この暖房負荷に循環路を通して前記熱媒を循環させる循
    環ポンプと、 前記暖房負荷に循環する前記熱媒の循環流量を可変する
    流量可変手段と、 前記循環ポンプの回転数を増減させて前記暖房負荷への
    前記熱媒の前記循環流量を調整し、又は前記流量可変手
    段により前記循環流量を可変させる制御手段と、 を備えて前記暖房負荷の温度制御を行うことを特徴とす
    る暖房装置。
  3. 【請求項3】 熱媒を加熱する加熱手段と、 この加熱手段で加熱した前記熱媒を循環させて放熱させ
    る複数系統からなる暖房負荷と、 各系統の前記暖房負荷に循環路を通して前記熱媒を循環
    させる循環ポンプと、 前記暖房負荷に循環する前記熱媒の循環流量を前記複数
    系統毎に可変する流量可変手段と、 前記循環ポンプの回転数を増減させて前記暖房負荷への
    前記熱媒の前記循環流量を調整し、又は前記流量可変手
    段により前記循環流量を可変させるとともに、前記複数
    系統の暖房負荷の何れかの系統に対して前記循環ポンプ
    の回転数の増減により前記循環流量が調整されるとき、
    前記流量可変手段の可変により運転中の系統に対する前
    記循環流量を可変又は維持させる制御手段と、 を備えて前記暖房負荷の温度制御を行うことを特徴とす
    る暖房装置。
  4. 【請求項4】 前記循環ポンプの回転数の増減又は前記
    流量可変手段の可変は、連続的又は段階的であることを
    特徴とする請求項1、2又は3記載の暖房装置。
  5. 【請求項5】 運転開始時、前記循環ポンプの回転数を
    定常回転数とは異ならせて前記暖房負荷に定常時とは異
    なる循環流量を流し、前記運転開始から所定時間経過
    後、前記循環ポンプの回転数を前記定常回転数に移行さ
    せて前記暖房負荷の循環流量を定常時の循環流量にする
    ことを特徴とする請求項1、2又は3記載の暖房装置。
  6. 【請求項6】 前記加熱手段から前記暖房負荷に往く前
    記熱媒又は前記加熱手段に戻る前記熱媒の温度を検出す
    る温度検出手段を備え、運転開始時、前記循環ポンプの
    回転数を定常回転数とは異ならせて前記暖房負荷に定常
    時とは異なる循環流量とし、前記温度検出手段の検出温
    度差が所定値以下になったとき、前記循環ポンプの回転
    数を前記定常回転数に移行させて前記暖房負荷の循環流
    量を定常時の循環流量にすることを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の暖房装置。
  7. 【請求項7】 前記暖房負荷側に指示手段を備え、運転
    開始時、前記循環ポンプの回転数を定常回転数とは異な
    らせて前記暖房負荷に定常時とは異なる循環流量とし、
    前記指示手段からの指示に基づき、前記循環ポンプの回
    転数を前記定常回転数に移行させて前記暖房負荷の循環
    流量を定常時の循環流量にすることを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の暖房装置。
  8. 【請求項8】 前記暖房負荷に入る前記熱媒又は前記暖
    房負荷から出る前記熱媒の温度を検出する温度検出手段
    を備え、運転開始時、前記循環ポンプの回転数を定常回
    転数とは異ならせて前記暖房負荷に定常時とは異なる循
    環流量とし、前記暖房負荷の前記熱媒の入出検出温度の
    温度差が所定値以下になったとき、前記循環ポンプの回
    転数を前記定常回転数に移行させて前記暖房負荷の循環
    流量を定常時の循環流量にすることを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の暖房装置。
  9. 【請求項9】 前記熱媒の温度を検出する温度検出手段
    を備え、運転開始時、前記循環ポンプの回転数を定常回
    転数とは異ならせて前記暖房負荷に定常時とは異なる循
    環流量とし、前記温度検出手段の検出温度が所定値以上
    になったとき、前記循環ポンプの回転数を前記定常回転
    数に移行させて前記暖房負荷の循環流量を定常時の循環
    流量にすることを特徴とする請求項1、2又は3記載の
    暖房装置。
  10. 【請求項10】 前記暖房負荷で暖房する室温を検出す
    る温度検出手段を備え、運転開始時、前記循環ポンプの
    回転数を定常回転数とは異ならせて前記暖房負荷に定常
    時とは異なる循環流量とし、前記温度検出手段の検出温
    度が所定値以上になったとき、前記循環ポンプの回転数
    を前記定常回転数に移行させて前記暖房負荷の循環流量
    を定常時の循環流量にすることを特徴とする請求項1、
    2又は3記載の暖房装置。
  11. 【請求項11】 前記暖房負荷で暖房する室温を検出す
    る温度検出手段を備え、運転開始時、前記循環ポンプの
    回転数を定常回転数とは異ならせて前記暖房負荷に定常
    時とは異なる循環流量とし、前記温度検出手段の検出温
    度の上昇率が所定値以下になったとき、前記循環ポンプ
    の回転数を前記定常回転数に移行させて前記暖房負荷の
    循環流量を定常時の循環流量にすることを特徴とする請
    求項1、2又は3記載の暖房装置。
  12. 【請求項12】 前記熱媒に温水等の液体を使用したこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3記載の暖房装置。
  13. 【請求項13】 前記加熱手段に燃料ガスの燃焼熱、電
    熱又はその他の熱源を用いたことを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の暖房装置。
  14. 【請求項14】 熱媒を加熱する処理と、 前記熱媒を循環させて暖房負荷から放熱させる処理と、 前記暖房負荷に循環ポンプを介在させた循環路を以て前
    記熱媒を循環させる処理と、 前記循環ポンプの回転数を増減させて前記暖房負荷への
    前記熱媒の循環流量を調整する処理と、 を以て、前記循環流量の調整により前記暖房負荷の温度
    制御を行うことを特徴とする暖房制御方法。
  15. 【請求項15】 前記循環ポンプによる前記熱媒の循環
    流量を調整する処理に前記循環路に設けた流量可変手段
    による前記循環流量の可変処理を併用させたことを特徴
    とする請求項14記載の暖房制御方法。
  16. 【請求項16】 熱媒を加熱する処理と、 加熱した前記熱媒を循環させて複数系統の暖房負荷の1
    又は2以上から放熱させる処理と、 前記各系統の暖房負荷に循環ポンプを介在させた循環路
    を以て前記熱媒を循環させる処理と、 前記循環ポンプの回転数を増減させて前記暖房負荷への
    前記熱媒の循環流量を調整する処理と、 前記循環路に設けた流量可変手段により前記循環流量を
    可変する処理と、 前記複数系統の暖房負荷の何れかの系統に対して前記循
    環ポンプの回転数の増減により前記循環流量が調整され
    るとき、前記流量可変手段の可変により運転中の系統に
    対する前記循環流量を可変又は維持させる処理と、 を含むことを特徴とする暖房制御方法。
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