JP2002226212A - チタン化合物の回収方法、チタンハロゲン化物の製造方法およびポリマー製造用触媒の製造方法 - Google Patents

チタン化合物の回収方法、チタンハロゲン化物の製造方法およびポリマー製造用触媒の製造方法

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JP2002226212A JP2001367082A JP2001367082A JP2002226212A JP 2002226212 A JP2002226212 A JP 2002226212A JP 2001367082 A JP2001367082 A JP 2001367082A JP 2001367082 A JP2001367082 A JP 2001367082A JP 2002226212 A JP2002226212 A JP 2002226212A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】チタンアルコキシドを含む廃溶液からチタン化
合物をより多く回収する方法を提供すること。 【解決手段】チタン化合物の回収方法は、チタンアルコ
キシドを含む廃溶液とハロゲン化剤とを接触させて、前
記チタンアルコキシドの少なくとも一部をチタンハロゲ
ン化物とし、次いで前記チタンハロゲン化物を含む溶液
を蒸留して溶液中のチタンハロゲン化物を回収する。ま
たは、チタンアルコキシドおよびチタンハロゲン化物を
含む廃溶液を蒸留して、該廃溶液中のチタンハロゲン化
物の少なくとも一部を回収するとともに、蒸留した後の
蒸留釜残液とハロゲン化剤とを接触させて、前記チタン
アルコキシドの少なくとも一部をチタンハロゲン化物と
し、次いで前記チタンハロゲン化物を含む溶液を蒸留し
て溶液中のチタンハロゲン化物を回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はチタン化合物の回収
方法、チタンハロゲン化物の製造方法およびポリマー製
造用触媒の製造方法に関し、さらに詳しくは、例えばポ
リマー製造用触媒またはポリマー製造用触媒成分を調製
する際に得られる、チタンアルコキシドなどを含む廃溶
液からチタン化合物を回収する方法、前記廃溶液からチ
タンハロゲン化物を製造する方法およびこのようにして
得られたチタンハロゲン化物からポリマー製造用触媒を
製造する方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】従来α-オレフィンの単独重合
体、エチレン・α-オレフィン共重合体などのオレフィ
ン重合体を製造するために用いられる触媒として、活性
状態のハロゲン化マグネシウムに担持されたチタン化合
物を含む触媒が知られている。このようなオレフィン重
合触媒としては、マグネシウム、チタンおよびハロゲン
を必須成分とする固体状チタン触媒成分と有機金属化合
物触媒成分からなる触媒があり、マグネシウム、チタン
およびハロゲンを必須成分とする固体状チタン触媒成分
の調製方法としては、例えば、溶液状のマグネシウム化
合物と溶液状のチタン化合物とをアルコール類などの電
子供与体の存在下に接触させて固体生成物を形成させ、
さらにこの固体生成物と溶液状のチタン化合物とを接触
させて固体状チタン触媒成分を形成させる方法などがあ
る。
【0003】ところでこのような固体状チタン触媒成分
の調製時において、固体状チタン触媒成分を回収した後
には、固体状チタン触媒成分に担持されなかったチタン
化合物やその調製工程における反応等で新たに生じたそ
の他のチタン化合物を含有する廃溶液が発生する。従来
はこの廃溶液を減圧蒸留することによりこれらのチタン
化合物を回収していたが、この方法では蒸留母液または
トレーに固形物が析出し、蒸留釜残液の排出が困難とな
ったり、塔内差圧の発生等により蒸留の継続が困難にな
ったりすることがあった。このため、チタン化合物の回
収を十分に行わないまま蒸留を停止し、蒸留釜残液を廃
棄しているのが現状である。
【0004】
【発明の目的】本発明はこのように従来技術に鑑みてな
されたものであって、例えばポリマー製造用触媒または
ポリマー製造用触媒成分を調製する際に発生する、チタ
ンアルコキシドなどを含む廃溶液からチタン化合物を回
収する方法を提供することを目的とするとともに前記廃
溶液からチタンハロゲン化物を製造する方法を提供する
ことを目的としている。さらに本発明は、前記方法によ
り得られたチタンハロゲン化物からポリマー製造用触媒
を製造する方法を提供することを目的としている。
【0005】
【発明の概要】本発明に係るチタン化合物の回収方法
は、チタンアルコキシドを含む廃溶液とハロゲン化剤と
を接触させて、前記チタンアルコキシドをチタンハロゲ
ン化物とし、次いで前記チタンハロゲン化物を含む溶液
を蒸留して溶液中のチタンハロゲン化物を回収すること
を特徴としている。
【0006】また本発明に係るチタン化合物の回収方法
は、チタンアルコキシドおよびチタンハロゲン化物を含
む廃溶液を蒸留して、該廃溶液中のチタンハロゲン化物
の一部を回収するとともに、蒸留した後の蒸留釜残液と
ハロゲン化剤とを接触させて、前記チタンアルコキシド
をチタンハロゲン化物とし、次いで前記チタンハロゲン
化物を含む溶液を蒸留して溶液中のチタンハロゲン化物
を回収することを特徴としている。
【0007】本発明に係るチタンハロゲン化物の製造方
法は、チタンアルコキシドを含む廃溶液とハロゲン化剤
とを接触させて、前記チタンアルコキシドをチタンハロ
ゲン化物とすることを特徴としている。また本発明の他
の態様に係るチタンハロゲン化物の製造方法は、チタン
アルコキシドおよびチタンハロゲン化物を含む廃溶液を
蒸留して、該廃溶液中のチタンハロゲン化物の一部を回
収した後の蒸留釜残液とハロゲン化剤とを接触させて、
前記チタンアルコキシドをチタンハロゲン化物とするこ
とを特徴としている。
【0008】前記廃溶液は、例えばポリマー製造用触媒
またはポリマー製造用触媒成分を調製する際に発生した
もの、例えばマグネシウム化合物とチタン化合物と電子
供与体とを接触させて、チタン、マグネシウムおよびハ
ロゲンを必須成分とするオレフィン重合用固体状チタン
触媒成分を調製する際に発生したものである。本発明に
係るポリマー製造用触媒の製造方法は、上記方法により
得られたチタンハロゲン化物を用いて、ポリマー製造用
触媒、例えばポリオレフィン製造用触媒を製造すること
を特徴としている。
【0009】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るチタン化合物
の回収方法、チタンハロゲン化物の製造方法およびポリ
マー製造用触媒の製造方法について具体的に説明する。
本発明に係るチタン化合物の回収方法では、チタンアル
コキシドを含む廃溶液または、チタンアルコキシドおよ
びチタンハロゲン化物を含む廃溶液からチタン化合物を
チタンハロゲン化物として回収している。
【0010】本発明においてチタンアルコキシドを含む
廃溶液としては特に限定されず、ポリオレフィン製造用
触媒またはポリオレフィン製造用触媒成分を調製する際
に生じる廃液は勿論、他のポリマー製造用触媒またはポ
リマー製造用触媒成分を調製する際に生じる廃液であっ
て、チタンアルコキシドを含みうる可能性があるもの
は、本発明のチタンアルコキシドを含む廃溶液としてそ
れらは全て包含されうる。
【0011】また本発明においてチタンアルコキシドお
よびチタンハロゲン化物を含む廃溶液としては特に限定
されず、ポリオレフィン製造用触媒またはポリオレフィ
ン製造用触媒成分を調製する際に生じる廃液は勿論、他
のポリマー製造用触媒またはポリマー製造用触媒成分を
調製する際に生じる廃液であって、チタンアルコキシド
およびチタンハロゲン化物を含みうる可能性があるもの
は、本発明のチタンアルコキシドおよびチタンハロゲン
化物を含む廃溶液としてそれらは全て包含されうる。
【0012】ここでポリオレフィン製造用触媒として具
体的には、例えばチーグラー・ナッタ触媒、メタロセン
触媒、ポストメタロセン触媒などが挙げられ、他のポリ
マー製造用触媒として具体的には、例えばポリエチレン
テレフタレート製造用の固体状チタン触媒などが挙げら
れる。また、廃溶液に含まれるチタンアルコキシド、チ
タンハロゲン化物としては、触媒(成分)調製時に用い
られるもの、例えば原料として用いられるものは勿論、
その調製工程における反応等により生じるものも包含さ
れる。
【0013】以下、具体例として、オレフィン重合用固
体状チタン触媒成分を調製する際に発生する、チタンア
ルコキシドを含む廃溶液または、チタンアルコキシドお
よびチタンハロゲン化物を含む廃溶液からチタン化合物
を回収する方法について説明する。固体状チタン触媒成
分は、例えば下記のようなマグネシウム化合物およびチ
タン化合物、必要に応じて電子供与体、有機金属化合物
などを接触させることにより調製される。
【0014】(チタン化合物)固体状チタン触媒成分の
調製に用いられるチタン化合物として具体的には、例え
ば、下記一般式で表される4価のチタン化合物が挙げら
れる。 Ti(OR)n 4-n (式中、Rは炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示
し、nは0≦n≦4である。)このようなチタン化合物
として具体的には、テトラハロゲン化チタン、トリハロ
ゲン化アルコキシチタン、ジハロゲン化ジアルコキシチ
タン、モノハロゲン化トリアルコキシチタン、テトラア
ルコキシチタンなどが挙げられる。
【0015】これらの中ではハロゲン含有チタン化合物
が好ましく、さらにテトラハロゲン化チタンが好まし
く、特に四塩化チタンが好ましい。これらのチタン化合
物は1種単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わ
せて用いてもよい。さらにこれらのチタン化合物は、炭
化水素化合物またはハロゲン化炭化水素化合物などに希
釈されていてもよい。
【0016】(マグネシウム化合物)固体状チタン触媒
成分の調製に用いられるマグネシウム化合物としては、
還元性を有するマグネシウム化合物および還元性を有し
ないマグネシウム化合物が挙げられる。還元能を有する
有機マグネシウム化合物として具体的には、ジアルキル
マグネシウム化合物、アルキルマグネシウムハライド、
アルキルマグネシウムアルコキシドなどが挙げられる。
【0017】還元能を有さないマグネシウム化合物とし
て具体的には、ハロゲン化マグネシウム、アルコキシマ
グネシウムハライド、アリロキシマグネシウムハライ
ド、アルコキシマグネシウム、アリロキシマグネシウ
ム、水素化マグネシウムなどが挙げられる。還元能を有
さないマグネシウム化合物は、還元能を有するマグネシ
ウム化合物から誘導した化合物であってもよく、還元能
を有さないマグネシウム化合物を還元能を有するマグネ
シウム化合物から誘導するには、例えば還元能を有する
マグネシウム化合物を、ポリシロキサン化合物、ハロゲ
ン含有シラン化合物、ハロゲン含有アルミニウム化合
物、エステル類、アルコール類などと接触させればよ
い。
【0018】固体状チタン触媒成分の調製に用いられる
マグネシウム化合物としては、最終的に得られる固体状
チタン触媒成分中において、ハロゲン含有マグネシウム
化合物の形をとることが好ましく、従ってハロゲンを含
まないマグネシウム化合物を用いる場合には、調製の途
中でハロゲン含有化合物と接触反応させることが好まし
い。
【0019】マグネシウム化合物としては、還元性を有
しないマグネシウム化合物が好ましく、ハロゲン含有マ
グネシウム化合物がさらに好ましく、塩化マグネシウ
ム、アルコキシ塩化マグネシウム、アリロキシ塩化マグ
ネシウムが特に好ましい。 (電子供与体)固体状チタン触媒成分の調製には、電子
供与体を用いることが好ましく、電子供与体としては、
アルコール類、フェノール類、ケトン類、アルデヒド
類、カルボン酸、酸ハライド類、有機酸または無機酸の
エステル類、エーテル類、酸アミド類、酸無水物、アン
モニア、アミン類、ニトリル類、イソシアネート、含窒
素環状化合物、含酸素環状化合物、有機ケイ素化合物な
どが挙げられ、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、2-エチ
ルヘキサノール、オクタノール、ドデカノール、オクタ
デシルアルコール、オレイルアルコール、ベンジルアル
コール、フェニルエチルアルコール、クミルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、イソプロピルベンジルア
ルコールなどの炭素原子数1〜18のアルコール類;ト
リクロロメタノール、トリクロロエタノール、トリクロ
ロヘキサノールなどの炭素原子数1〜18のハロゲン含
有アルコール類などのアルコール類が好ましく用いられ
る。これらの電子供与体は、1種単独でまたは2種以上
組み合せて用いられる。
【0020】(有機アルミニウム化合物)固体状チタン
触媒成分の調製に用いられることのある有機金属化合物
としては、下記一般式で示される有機アルミニウム化合
物が挙げられる。 Ra n AlY3-n 上記一般式において、Raは炭素原子数1〜12の炭化
水素基であり、Yは−ORb、−OSiRc 3、−OAl
d 2、−NRe 2、−SiRf 3または−N(Rg)AlRh 2
であり、nは1〜2であり、Rb、Rc、RdおよびRh
メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、シクロヘ
キシル、フェニルなどであり、Reは水素原子、メチ
ル、エチル、イソプロピル、フェニル、トリメチルシリ
ルなどであり、RfおよびRgはメチル、エチルなどであ
る。
【0021】(固体状チタン触媒成分の調製法)固体状
チタン触媒成分は、上記したようなチタン化合物および
マグネシウム化合物、必要に応じて電子供与体を接触さ
せることにより調製することができるが、例えば、以下
のようにして調製することができる。なお以下に説明す
る固体状チタン触媒成分の製造方法では、電子供与体を
用いる例について述べるが、この電子供与体は必ずしも
用いなくてもよい。 (1) マグネシウム化合物、電子供与体および炭化水素溶
媒からなる溶液を、有機金属化合物と接触反応させて固
体を析出させた後、または析出させながらチタン化合物
と接触反応させる方法。 (2) マグネシウム化合物と電子供与体からなる錯体を有
機金属化合物と接触、反応させた後、チタン化合物を接
触反応させる方法。 (3) 無機担体と有機マグネシウム化合物との接触物に、
チタン化合物および好ましくは電子供与体を接触反応さ
せる方法。この際、あらかじめ該接触物をハロゲン含有
化合物および/または有機金属化合物と接触反応させて
もよい。 (4) マグネシウム化合物、電子供与体、場合によっては
更に炭化水素溶媒を含む溶液と無機または有機担体との
混合物から、マグネシウム化合物の担持された無機また
は有機担体を得、次いでチタン化合物を接触させる方
法。 (5) マグネシウム化合物、チタン化合物、電子供与体、
場合によっては更に炭化水素溶媒を含む溶液と無機また
は有機担体との接触により、マグネシウム、チタンの担
持された固体状チタン触媒成分を得る方法。 (6) 液状状態の有機マグネシウム化合物をハロゲン含有
チタン化合物と接触反応させる方法。このとき電子供与
体を1回は用いる。 (7) 液状状態の有機マグネシウム化合物をハロゲン含有
化合物と接触反応後、チタン化合物を接触させる方法。
このとき電子供与体を1回は用いる。 (8) アルコキシ基含有マグネシウム化合物をハロゲン含
有チタン化合物と接触反応する方法。このとき電子供与
体を1回は用いる。 (9) アルコキシ基含有マグネシウム化合物および電子供
与体からなる錯体をチタン化合物と接触反応する方法。 (10)アルコキシ基含有マグネシウム化合物および電子供
与体からなる錯体を有機金属化合物と接触後チタン化合
物と接触反応させる方法。 (11)マグネシウム化合物と、電子供与体と、チタン化合
物とを任意の順序で接触、反応させる方法。この反応
は、各成分を電子供与体および/または有機金属化合物
やハロゲン含有ケイ素化合物などの反応助剤で予備処理
してもよい。なお、この方法においては、上記電子供与
体を少なくとも一回は用いることが好ましい。 (12)還元能を有しない液状のマグネシウム化合物と液状
チタン化合物とを、好ましくは電子供与体の存在下で反
応させて固体状のマグネシウム・チタン複合体を析出さ
せる方法。 (13) (12)で得られた反応生成物に、チタン化合物をさ
らに反応させる方法。 (14) (11)または(12)で得られる反応生成物に、電子供
与体およびチタン化合物をさらに反応させる方法。 (15)上記(11)〜(14)で得られる化合物をハロゲンまたは
ハロゲン化合物または芳香族炭化水素で処理する方法。 (16)金属酸化物、有機マグネシウムおよびハロゲン含有
化合物との接触反応物を、好ましくは電子供与体および
チタン化合物と接触させる方法。 (17)有機酸のマグネシウム塩、アルコキシマグネシウ
ム、アリーロキシマグネシウムなどのマグネシウム化合
物を、チタン化合物および/またはハロゲン含有炭化水
素および好ましくは電子供与体と反応させる方法。 (18)マグネシウム化合物とアルコキシチタンとを少なく
とも含む炭化水素溶液と、チタン化合物および/または
電子供与体とを接触させる方法。この際ハロゲン含有ケ
イ素化合物などのハロゲン含有化合物を共存させること
が好ましい。 (19)還元能を有しない液状状態のマグネシウム化合物と
有機金属化合物とを反応させて固体状のマグネシウム・
金属(アルミニウム)複合体を析出させ、次いで、電子
供与体およびチタン化合物を反応させる方法。
【0022】(回収法)上記のような固体状チタン触媒
成分を調製する際には、例えば原料として用いられたが
固体状チタン触媒成分に担持されなかったチタン化合物
やその調製工程における反応などで生じたチタン化合物
を含む廃溶液が発生する。本発明に係るチタン化合物の
回収方法ではこれらの廃溶液のうち、チタン化合物とし
て少なくともチタンアルコキシドを含む廃溶液が用いら
れる。
【0023】(チタンアルコキシド)チタンアルコキシ
ドは、例えば上記固体状チタン触媒成分を製造する際
に、チタン化合物と、アルコールとが接触することによ
って生成する。チタンアルコキシドは例えば下記一般式
で表される。 Ti(OR)mn 式中、Rは脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香
族炭化水素基などの炭化水素基であり、Xはフッ素、塩
素、臭素、ヨウ素のハロゲン原子であり、mは1〜4の
整数であり、nは0〜3の整数であり、かつm+n=4
である。
【0024】本発明では、廃溶液からのチタン化合物の
回収のし易さから、チタンアルコキシドに結合するアル
コキシ基の数が1個であることが好ましく、アルコキシ
ドを形成する炭化水素基が、脂肪族炭化水素基であるこ
とが好ましい。脂肪族炭化水素基としては、例えばメチ
ル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブ
チル、t-ブチル、ペンチル、ヘプチル、ヘキシル、オク
チル、2-エチルヘキシル、ノニル、デシルなどの炭素原
子数1〜12のアルキル基が挙げられる。
【0025】またTiに結合する残りの基は、Clであ
ることが好ましく、残りの基の個数は3個であることが
好ましい。好ましいチタンアルコキシドの具体例として
は、Ti(OEt)Cl3、Ti(O-2-エチルヘキシル)
Cl3などが挙げられる。チタンアルコキシドが含まれ
ているかどうかは、例えば対象化合物を加水分解して、
生成物にアルコールが含まれているかどうかを調べるな
どの方法で確認することができる。
【0026】上述したような固体状チタン触媒成分を調
製する際に発生する、チタンアルコキシドを含む廃溶液
は、通常チタンアルコキシドを含むチタン化合物30〜
99重量%と、炭化水素等を含んでいる。本発明に係る
チタン化合物の回収方法では、まず上記のような廃溶液
とハロゲン化剤とを接触させて、前記廃溶液に含まれる
チタンアルコキシドの少なくとも一部をチタンハロゲン
化物(TiCl4、TiBr4、TiI4など)とする。
【0027】(ハロゲン化剤)本発明で用いられるハロ
ゲン化剤としては、チタンアルコキシドをハロゲン化し
てチタンハロゲン化物としうるものであれば特に限定は
なく、無機ハライド、有機ハライドおよび塩化水素、塩
素などのハロゲンガスを使用することができる。
【0028】無機ハライドとしては、例えば金属ハライ
ド、非金属ハライドが挙げられ、有機ハライドとして
は、例えば酸ハライド、アルキルハライドなどが挙げら
れる。 (1)金属ハライドとしては、例えば下記一般式(i)
で表されるものが挙げられる。 MXn …(i) 式中、MはLi、Be、Na、Mg、Al、K、Ca、
Sc、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、G
a、Pd、Snなどから選ばれ、Na、Mg、Al、M
n、Fe、Cu、Zn、Snから選ばれることが好まし
い。
【0029】XはF、Cl、Br、Iのハロゲンであ
り、Clであることが好ましい。nはMの価数を満たす
数である。このような金属ハライドとして具体的には、
例えばMgCl2、AlCl3、FeCl3などが挙げら
れ、AlCl3が好ましい。 (2)非金属ハライドとしては、例えば下記一般式(i
i)で表されるものが挙げられる。
【0030】A=BXm …(ii) 式中、Aは酸素原子または硫黄原子であり、Bは炭素原
子、イオウ原子またはリン原子であり、Xはハロゲンで
あり、mはBの価数−2である。このような非金属ハラ
イドとして具体的には、例えばO=CCl2、O=SC
2、O=PCl3などが挙げられる。
【0031】また非金属ハライドとしては五塩化リン、
三塩化リンなども例示できる。これらの非金属ハライド
のうち、一般式A=BXmで表される化合物が好まし
く、特にO=SCl2が好ましい。 (3)酸ハライドとしては、例えば下記一般式(iii)
で表されるものが挙げられる。
【0032】R−(C=O)X …(iii) 式中、Rは炭化水素基であり、Xはハロゲンである。こ
のような酸ハライドとして具体的には、例えばPhCO
Cl、CH3COClなどが挙げられる。 (4)ハロゲン化炭化水素としては、例えば下記一般式
(iv)で表されるものが挙げられる。
【0033】RpCX4-p …(iv) 式中、Rは炭化水素基であり、特にアルキル基が好まし
い。pは0〜3の整数である。このようなハロゲン化炭
化水素として具体的には、例えば(CH33CCl、C
HCl3、CCl4などが挙げられ、特にRが3級アルキ
ルであるものが好ましい。
【0034】上記ハロゲン化剤のうち無機ハライドが好
ましく、特に金属ハライドが好ましい。本発明では、ハ
ロゲン化剤として上記化合物のうち、廃溶液とハロゲン
化剤との接触条件下でチタンアルコキシドをハロゲン化
可能なものが用いられるが、チタンアルコキシドをハロ
ゲン化可能であるかどうかについては、実際に反応条件
でアルコキシチタンを含む廃溶液と、確認しようとする
化合物とを接触させてみて、ハロゲン化するかどうかを
確認してみればよい。
【0035】例えば酸ハライドの場合、チタンアルコキ
シドと接触させた場合に、エステルが生成することで確
認できる。また、金属ハライドの場合、反応終了後の反
応混合物について、得られるであろうチタンハロゲン化
物と同様の条件で蒸留して、液体が母液から留出してく
るかどうかを確認することで、ハロゲン化されているか
どうかを調べることができる。
【0036】本発明ではチタンアルコキシドのアルコキ
シ基を構成する炭化水素基が炭素原子数4以下のもの、
例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブ
チル、i-ブチル、t-ブチルなどである場合は、ハロゲン
化剤として無機ハライドを用いることが好ましい。また
チタンアルコキシドのアルコキシ基を構成する炭化水素
基が炭素原子数5以上のもの、例えばペンチル、ヘプチ
ル、ヘキシル、オクチル、2-エチルヘキシル、ノニル、
デシルなどである場合は、ハロゲン化剤として無機ハラ
イド、特に金属ハライドを用いることが好ましい。
【0037】ハロゲン化剤としては、チタンアルコキシ
ドと反応したときに発生する副生成物が反応条件下で気
体であるようなハロゲン化剤も好ましい。例えばハロゲ
ン化剤としてSOCl2を用いると副生成物としてSO2
が生成し、ハロゲン化剤としてCOCl2を用いると副
生成物としてCO2が生成する。このように副生成物が
反応条件下で気体であると、副生成物を除去しながら反
応させることができるので、廃棄物の量が減少し、例え
ば廃棄物を埋め立てたりする場合、埋め立て量が減少す
るため好ましい。
【0038】COCl2を用いる場合、下記の反応など
によりチタンハロゲン化物が回収される。
【0039】
【化1】
【0040】廃溶液とハロゲン化剤とを接触させるに際
して、ハロゲン化剤は廃溶液に含まれるチタンアルコキ
シドのアルコキシ基1モルに対して通常0.1〜10モ
ル、好ましくは0.5〜3モル、より好ましくは1〜
1.2モルの量で用いられる。なおハロゲン化剤が非金
属ハライドである場合は、チタンアルコキシドのアルコ
キシ基1モルに対して通常0.1〜10モル、好ましく
は0.5〜3モル、より好ましくは1〜3モルの量で用
いられる。
【0041】また廃溶液とハロゲン化剤とを接触させる
際の温度は通常20〜100℃、好ましくは60〜90
℃の範囲であり、接触時間は通常1〜10時間、好まし
くは2〜4時間である。廃溶液に含まれるチタンアルコ
キシドが低級アルコキシドである場合には、ハロゲン化
剤との反応によって副生する成分が通常反応条件下で気
体であるため、この副生成物を除去しながら反応させる
ことができる。
【0042】次に、上記のようにして得られた廃溶液と
ハロゲン化剤との接触物を蒸留器で蒸留して該接触物に
含まれるチタンハロゲン化物を回収する。この際には、
ボトム温度70〜150℃、トップ温度60〜140
℃、トップ圧力常圧〜5.3kPa、リフラックス量3
00〜900kg/時間の条件で行われる。この蒸留に
より回収される該接触物中のチタンハロゲン化物の割合
は特に限定されないが、接触物中のチタン化合物に対し
チタン原子換算で通常その40〜99重量%程度を回収
する。なお、このチタンハロゲン化物は該接触物中の低
沸点成分とともに回収される。
【0043】また本発明の他の態様に係るチタン化合物
の回収方法では、上述したような固体状チタン触媒成分
を調製する際に発生する廃溶液のうち、チタン化合物と
して少なくともチタンアルコキシドおよびチタンハロゲ
ン化物を含む廃溶液が用いられる。上述したような固体
状チタン触媒成分を調製する際に発生する、チタンアル
コキシドおよびチタンハロゲン化物を含む廃溶液は、通
常チタンアルコキシドおよびチタンハロゲン化物を含む
チタン化合物30〜99重量%と、炭化水素等を含んで
いる。
【0044】本発明に係るチタン化合物の回収方法で
は、まず廃溶液を蒸留器で蒸留して廃溶液に含まれるチ
タンハロゲン化物の一部を回収する。上記廃溶液を蒸留
器で蒸留して廃溶液に含まれるチタンハロゲン化物の一
部を回収する際には、ボトム温度70〜150℃、トッ
プ温度60〜140℃、トップ圧力常圧〜5.3kP
a、リフラックス量300〜900kg/時間の条件で
行われる。この蒸留により回収される廃溶液中のチタン
ハロゲン化物の割合は特に限定されないが、廃溶液中の
チタン化合物に対しチタン原子換算で通常その40〜9
9重量%程度を回収する。なお、このチタンハロゲン化
物は廃溶液中の低沸点成分とともに回収される。
【0045】次に、上記蒸留後に残った蒸留釜残液と上
述したようなハロゲン化剤とを接触させて、前記蒸留釜
残液に含まれるチタンアルコキシドの少なくとも一部を
チタンハロゲン化物とし、蒸留釜残液とハロゲン化剤と
を接触させるに際して、ハロゲン化剤は蒸留釜残液に含
まれるチタンアルコキシドのアルコキシ基1モルに対し
て通常0.1〜10モル、好ましくは0.5〜3モル、
より好ましくは1〜1.2モルの量で用いられる。なお
ハロゲン化剤が非金属ハライドである場合は、チタンア
ルコキシドのアルコキシ基1モルに対して通常0.1〜
10モル、好ましくは0.5〜3モル、より好ましくは
1〜3モルの量で用いられる。
【0046】また蒸留釜残液とハロゲン化剤とを接触さ
せる際の温度は通常20〜100℃、好ましくは60〜
90℃の範囲であり、接触時間は通常1〜10時間、好
ましくは2〜4時間である。次に、上記のようにして得
られた蒸留釜残液とハロゲン化剤との接触物を上述のよ
うに蒸留器で蒸留して該接触物に含まれるチタンハロゲ
ン化物を回収する。
【0047】このようにして廃溶液からチタン化合物を
回収すると、廃溶液中のチタン化合物、より好適には触
媒(成分)調製時に用いられたチタン化合物の90重量
%以上を回収することが可能である。なお廃溶液および
蒸留釜残液から分離回収したチタンハロゲン化物を含む
低沸点成分は、通常定法により精製されチタンハロゲン
化物が回収される。回収されたチタンハロゲン化物は、
例えばポリマー製造用触媒(成分)の原料として利用す
ることができる。
【0048】またポリマー製造用触媒、例えばポリオレ
フィン製造用触媒は、回収されたチタンハロゲン化物を
用いて前述のようにして製造することができる。なお、
ハロゲン化剤とチタンアルコキシドが反応した際に生成
した副生物は、ガス状のものであれば、プロセスの系外
に排出する方法、固体状のものであれば、特に限定され
ないが廃棄するなどの方法で処理してもよい。
【0049】また上記のような方法によりチタンアルコ
キシドを含む廃溶液、またはチタンアルコキシドおよび
チタンハロゲン化物を含む廃溶液からチタンハロゲン化
物を製造することができる。
【0050】
【発明の効果】本発明によるとチタンアルコキシドを含
む廃溶液、またはチタンアルコキシドおよびチタンハロ
ゲン化物を含む廃溶液からチタン化合物を効率的に回収
し、再利用することができ、廃棄物を削減することがで
きる。特に、廃棄物として例えば埋立て処分されていた
チタン化合物を再資源化することにより、チタン成分の
有効利用が図れ、前記埋立廃棄物を削減することができ
る。
【0051】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。なお下記実施例で用いられた釜残廃液Aお
よび廃液Bは以下のように得られたものである。
【0052】釜残廃液A ヘキサン250mlをガラス製オートクレーブに仕込
み、撹拌下、無水塩化マグネシウム9.5gを添加し、
温度30℃でエタノール35.5ml(滴下30分+後
反応30分)、ジエチルアルミニウムクロライド33.
4ml(滴下2時間)、四塩化チタン86.4ml(滴
下30分)を順次添加した。その後80℃まで温度を上
げ3時間熟成反応を行った。
【0053】この反応液を30℃まで冷却し上澄み液を
除いた。さらにヘキサン洗浄を数回行い濾過にて固体部
を採取した。一方、上澄み液、濾液を合わせてヘキサ
ン、四塩化チタンを蒸留で回収した(最終ボトム温度:
90℃、圧力:6kPa)。蒸留後の釜残を釜残廃液A
とした。
【0054】廃液B 無水塩化マグネシウム19g、デカン88.4mlおよ
び2-エチルヘキサノール78.1gを140℃で3時間
加熱して均一溶液とした。この溶液中に、無水フタル酸
4.4gを添加し、さらに130℃にて1時間撹拌混合
して溶解させた。
【0055】このようにして得られた均一溶液を室温ま
で冷却した後、この均一溶液の75mlを、−20℃に
保持された四塩化チタン200mlに45分で滴下し、
さらにその温度で1時間保持した。次いで液の温度を2
時間45分かけて昇温して110℃になった時点でジイ
ソブチルフタレート5.03mlを添加して110℃で
2時間加熱した。
【0056】反応終了後、熱濾過にて固体部を採取し、
この固体部を275mlの四塩化チタンに再懸濁させた
後、この懸濁液を再び110℃に加熱し、同温度で2時
間加熱した。反応終了後、再び熱濾過にて固体部を採取
し、110℃でデカンおよび室温でヘキサンを用いて、
洗浄液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで
充分洗浄した。
【0057】一方、濾液、洗浄液は一つに集め廃液Bと
した。
【0058】
【実施例1】コンデンサー、滴下ロートを装着した20
0mlの三ツ口フラスコに釜残廃液A67g(四塩化チ
タン13.7g、Ti(OEt)Cl3 31.5gなど
を含む)、デカン50mlを仕込んだ。その後滴下ロー
トに塩化チオニル39.1gを仕込み室温下前記フラス
コに滴下後1時間攪拌した。次に、80℃で8時間反応
させた。反応終了後減圧蒸留を行い、四塩化チタンを3
8.2g得た。
【0059】
【実施例2】コンデンサーを装着した200mlの三ツ
口フラスコに釜残廃液A 67g、デカン50mlを仕
込んだ。その後室温下無水塩化アルミニウム22gを前
記フラスコに添加し、室温下1時間攪拌した。次に、8
0℃で2時間反応させた。反応終了後減圧蒸留を行い、
四塩化チタンを38.4g得た。
【0060】以上の操作においては、例えば以下の反応
等が伴う。
【0061】
【化2】
【0062】
【実施例3】コンデンサーを装着した300mlの三ツ
口フラスコに廃液B188.3g(四塩化チタン139
g、Ti(O−2-エチルヘキシル)Cl3 25.6gな
どを含む)に無水塩化アルミニウム13.3g添加し、
室温下1時間攪拌した。次に、80℃で2時間反応させ
た。反応終了後減圧蒸留を行い、四塩化チタンを14
4.7g得た。
【0063】
【実施例4】無水塩化マグネシウム19g、デカン8
8.4mlおよび2-エチルヘキサノール78.1gを1
40℃で3時間加熱して均一溶液とした。この溶液中
に、無水フタル酸4.4gを添加し、さらに130℃に
て1時間撹拌混合して溶解させた。
【0064】このようにして得られた均一溶液を室温ま
で冷却した後、この均一溶液の75mlを、−20℃に
保持された回収四塩化チタン200ml(実施例3で得
られた四塩化チタン)に45分で滴下し、さらにその温
度で1時間保持した。次いで液の温度を2時間45分か
けて昇温して110℃になった時点でジイソブチルフタ
レート5.03mlを添加して110℃で2時間加熱し
た。
【0065】反応終了後、熱濾過にて固体部を採取し、
この固体部を275mlの回収四塩化チタンに再懸濁さ
せた後、この懸濁液を再び110℃に加熱し、同温度で
2時間加熱した。反応終了後、再び熱濾過にて固体部を
採取し、110℃でデカンおよび室温でヘキサンを用い
て、洗浄液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなる
まで充分洗浄した。
【0066】上記のようにして選ばれた固体状チタン成
分をヘキサンスラリーとして保存した。固体状チタン成
分のヘキサンスラリーの一部を採取して乾燥させて、こ
の触媒成分の組成を分析した。その結果を表−1に示し
た。重合 内容積2Lのオートクレープに精製ヘキサン750ml
を装入し、70℃、プロピレン雰囲気下、トリエチルア
ルミニウム0.75ミリモル、シクロヘキシルメチルジ
メトキシシラン0.075ミリモルおよび上記で得られ
た固体状チタン触媒成分をチタン原子換算で0.015
ミリモル装入した。
【0067】水素200mlを導入し、70℃に昇温し
た後、この温度を2時間保持してプロピレンを重合させ
た。重合中、圧力は7kg/cm2に保った。重合終了
後、生成重合体(固体)を含むスラリーを濾過して、白
色粉末と液相部とに分離した。重合体の物性は表−1に
示した。
【0068】
【表1】
フロントページの続き Fターム(参考) 4J028 AA01A AB01A AC05A BA00A BA01B BB01B BC15B CA16A CB43A CB57A CB93C EB04 GA07 GA09 GB07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタンアルコキシドを含む廃溶液とハロ
    ゲン化剤とを接触させて、前記チタンアルコキシドをチ
    タンハロゲン化物とし、次いで前記チタンハロゲン化物
    を含む溶液を蒸留して溶液中のチタンハロゲン化物を回
    収することを特徴とするチタン化合物の回収方法。
  2. 【請求項2】 チタンアルコキシドおよびチタンハロゲ
    ン化物を含む廃溶液を蒸留して、該廃溶液中のチタンハ
    ロゲン化物の一部を回収するとともに、蒸留した後の蒸
    留釜残液とハロゲン化剤とを接触させて、前記チタンア
    ルコキシドをチタンハロゲン化物とし、次いで前記チタ
    ンハロゲン化物を含む溶液を蒸留して溶液中のチタンハ
    ロゲン化物を回収することを特徴とするチタン化合物の
    回収方法。
  3. 【請求項3】 前記廃溶液が、ポリマー製造用触媒また
    はポリマー製造用触媒成分を調製する際に発生したもの
    である請求項1または2に記載のチタン化合物の回収方
    法。
  4. 【請求項4】 チタンアルコキシドを含む廃溶液とハロ
    ゲン化剤とを接触させて、前記チタンアルコキシドをチ
    タンハロゲン化物とすることを特徴とするチタンハロゲ
    ン化物の製造方法。
  5. 【請求項5】 チタンアルコキシドおよびチタンハロゲ
    ン化物を含む廃溶液を蒸留して、該廃溶液中のチタンハ
    ロゲン化物の一部を回収した後の蒸留釜残液とハロゲン
    化剤とを接触させて、前記チタンアルコキシドをチタン
    ハロゲン化物とすることを特徴とするチタンハロゲン化
    物の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記廃溶液が、ポリマー製造用触媒また
    はポリマー製造用触媒成分を調製する際に発生したもの
    である請求項4または5に記載のチタンハロゲン化物の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし4のいずれかに記載の方
    法により得られたチタンハロゲン化物を用いて、ポリマ
    ー製造用触媒を製造することを特徴とするポリマー製造
    用触媒の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記ポリマーがポリオレフィンである請
    求項7に記載のポリマー製造用触媒の製造方法。
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CN106745215A (zh) * 2016-01-25 2017-05-31 攀枝花学院 粗四氯化钛的精制过程蒸馏釜残液的回收利用方法
CN112707530A (zh) * 2019-10-24 2021-04-27 中国石油化工股份有限公司 一种含钛蒸馏残液的处理方法

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