JP2002226089A - 斜行修正装置 - Google Patents

斜行修正装置

Info

Publication number
JP2002226089A
JP2002226089A JP2001025540A JP2001025540A JP2002226089A JP 2002226089 A JP2002226089 A JP 2002226089A JP 2001025540 A JP2001025540 A JP 2001025540A JP 2001025540 A JP2001025540 A JP 2001025540A JP 2002226089 A JP2002226089 A JP 2002226089A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
skew
cam
shutter
gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001025540A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidetoshi Sakurai
英利 櫻井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Star Micronics Co Ltd
Original Assignee
Star Micronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Star Micronics Co Ltd filed Critical Star Micronics Co Ltd
Priority to JP2001025540A priority Critical patent/JP2002226089A/ja
Publication of JP2002226089A publication Critical patent/JP2002226089A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Feeding Of Articles By Means Other Than Belts Or Rollers (AREA)
  • Registering Or Overturning Sheets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 斜行修正用の突き当て部材に突き当たったシ
ートの逆戻りを確実に防止し、短時間で、かつ安定して
斜行修正がなされる斜行修正装置を提供する。 【解決手段】 駆動ローラ13および駆動ローラ13に
対して個別に揺動して順次圧接する複数の従動ローラ1
4A〜14Hからなる搬送ローラ対11と、搬送ローラ
対11によって搬送されるシートSが突き当てられるシ
ャッター40の突き当て部43との間に、シートSを前
部ガイドテーブル4Aに押さえるシート押さえレバー7
1を、シャッター40に取り付けた状態で配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にプリンタや複
写機等の画像形成装置において、シートの斜行を修正す
る機能を備えた斜行修正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタにおける印字部へのシートの搬
送手段は様々な形式があるが、いずれにあってもシート
の斜行を修正してシートの姿勢を真っ直ぐにする斜行修
正機構が設けられている。特に、単票シートをユーザー
が手差しで供給する形式のプリンタにおいては、シート
の斜行の度合いが大きい場合が多いので高速で斜行を修
正することができる手段が望ましく、また、シートの大
きさや厚さも多様であることから、これらの条件に対応
した仕様が求められる。
【0003】この種の斜行修正機構として、特許第29
35262号公報には、シート搬送面の上に回転シャフ
トを配し、この回転シャフトに設定した複数の突起配置
箇所に、それぞれ周方向に間隔をおいてシート搬送用の
複数の突起を設け、これら突起によって搬送したシート
を、搬送方向に直交する突き当て部材(同公報では横方
向部材)に突き当てることによって斜行を修正する技術
が記載されている。この場合、突起の周方向の位置、す
なわち位相は、各突起配置箇所ごとに異なっており、常
に1つの突起がシートに作用するようになっている。こ
れによって、斜行状態で突き当て部材に突き当たったシ
ートが、突き当たり部分を支点として回動し、最終的に
突き当て部材にシートの先端縁が突き当たって斜行が修
正される。シート搬送面の突起配置箇所に対応する部分
には、シートに撓みを生じさせ、かつ、搬送時の負荷が
大きくなると突起がシートをスリップしてシートを傷め
ないようにするための窪みが設けられている。
【0004】また、特開平11−5651号公報には、
上記突起に相当するものとして、複数の多角形ローラを
回転シャフトに位相を異ならせて設け、これらローラの
角部が順にシートに接触することにより、突き当て部材
に突き当たったシートを回動させて斜行を修正するとい
った技術が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記各従来技術は、い
ずれも、突き当て部材に突き当たったシートに、複数の
搬送部材(前者の場合は突起、後者の場合は多角形ロー
ラ)のうちの一つが時間的にずれながら順次作用するこ
とにより、斜行修正がなされるものである。このような
手段にあっては、シートが突き当て部材に突き当たると
撓みが生じ、その撓みの反動でシートが跳ね返って逆戻
りすることが懸念される。そのような不具合は、1つの
搬送部材による搬送力が比較的小さいことによって防が
れるとされているものの、その防止作用は確実なもので
はない。シートの逆戻りが起こると、斜行修正に要する
時間が長引いたり完全に斜行修正されなかったりするの
で、従来より確実な防止手段の提案が望まれていた。
【0006】したがって本発明は、斜行修正用の突き当
て部材に突き当たったシートの逆戻りが確実に防止さ
れ、斜行修正が短時間で、かつ安定してなされ得る斜行
修正装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、シート搬送路
と、このシート搬送路の途中に設けられ、シートを断続
的に搬送するシート搬送機構と、このシート搬送機構の
下流側でシート搬送路に対して進退自在に設けられ、進
出時に、シート搬送機構によって搬送されるシートが突
き当てられる突き当て部材と、この突き当て部材とシー
ト搬送機構との間に配置され、シートをシート搬送路に
所定圧力で押さえるシート押さえ部材とを具備すること
を特徴とする。
【0008】本発明によれば、シート搬送機構により搬
送されたシートが突き当て部材に突き当たり、その状態
でシート搬送機構が断続的にシートに作用することによ
り、突き当たり部分を支点としてシートが断続的に回動
して斜行が徐々に修正されていく。そして、突き当て部
材にシートの先端縁が突き当たって斜行が修正される。
突き当て部材に突き当たったシートは、シート押さえ部
材によりシート搬送路に押さえられるので、反動による
逆戻りが確実に防止される。したがって、斜行修正が短
時間で、かつ安定してなされる。
【0009】次に、本発明の好ましい形態を挙げる。ま
ず、シート押さえ部材が突き当て部材にオーバーラップ
して下流側に突出している。この形態によれば、シート
が突き当て部材に突き当たった後、シートが突き当て部
材の内面に沿ってずり上がってしまうことが、突き当て
部材からの突出部によって防止される。
【0010】また、シート押さえ部材のシート搬送路へ
の対向面が上流側に向かって前上がりに傾斜しており、
その傾斜面とシート搬送路との間に空間が形成されてい
る。この形態によれば、突き当て部材に突き当たったシ
ートに撓みが生じる場合、その撓みはシート押さえ部材
の傾斜面とシート搬送路との間に形成された空間に生じ
やすくなる。このため、撓みに起因するシワが生じにく
くなる。また、シートの先端がシート押さえ部材とシー
ト搬送路との間に進入しやすくなるので、ジャム等の不
具合が発生しにくくなる。
【0011】さらに、シート押さえ部材は、突き当て部
材に回動自在に取り付けられ、かつ、弾性部材によって
シート押さえ方向に常に付勢されており、さらに、突き
当て部材がシート搬送路から退避した時に、自身もシー
ト搬送路から退避した状態を保持する保持部を有する。
この形態によれば、シートを所定圧力でシート搬送路に
押さえるシート押さえ部材を、容易かつ的確に構成する
ことができる。また、保持部によってシート押さえ部材
をシート搬送路から退避させることにより、シート押さ
え部材がシート搬送の邪魔にならない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を手
差し給紙式のプリンタに適用した一実施形態を説明す
る。図1は、一実施形態に係るプリンタ1の外観を示し
ている。このプリンタ1は、主に本発明に係る斜行修正
装置を内蔵する前部ケーシング2と、主に印字装置を内
蔵する後部ケーシング3とを備えている(斜行修正装置
と印字装置は後述する)。前部ケーシング2には、シー
トSを手差しでプリンタ1内に供給するための前部ガイ
ドテーブル4Aが設けられている。また、前部ケーシン
グ2における前部ガイドテーブル4Aの右側には、操作
盤5が設けられている。後部ケーシング3の前面は開閉
自在なカバー6で覆われており、このカバー6を開けて
斜行修正装置や印字装置等のメンテナンスを行うことが
できるようになっている。なお、この場合のシートS
は、厚さが任意の1枚の紙や、複写シート等の複数の紙
の束、あるいは通帳等を含む。
【0013】図2および図3は、それぞれプリンタ1の
内部構造を示す右側面図である。これら図の違いは、図
2では後述するシャッター(突き当て部材)40が閉じ
ており、図3ではそのシャッター40が開いている点に
ある。また、図4はプリンタ1の内部構造を示す上面図
である。シートSの搬送方向は、図2および図3では左
から右、図4では下から上である。図2に示すように、
前部ガイドテーブル4Aの後方(図2中右方)には後部
ガイドテーブル4Bが設けられており、これらガイドテ
ーブル4A,4B上が、シート搬送路7である。このシ
ート搬送路7に対し、シートSの搬送方向に沿って本発
明に係る斜行修正装置10と印字装置90とがこの順で
配置されている。図2に示すように、前部ガイドテーブ
ル4Aの手前側の部分は後方に向かって下り勾配に僅か
に傾斜している。
【0014】図2に示すように、斜行修正装置10は、
前部ガイドテーブル4A上のシート搬送路7を挟んで配
置された搬送ローラ対(シート搬送機構)11を備えて
いる。この搬送ローラ対11は、駆動軸12に適宜な間
隔をおいて固定された複数(この場合8個)の駆動ロー
ラ13と(図10参照)、これら駆動ローラ13の上側
に対向して配置された複数(駆動ローラ13と同数)の
従動ローラ14A〜14H(図4参照)とから構成され
ている。駆動ローラ13はゴム製であって、シートSの
搬送方向に直交して左右のサイドフレーム8a,8bに
回転自在に支持された駆動軸12に固定されている。
【0015】図2および図4に示すように、右側のサイ
ドフレーム8bの外側(図4中右側)には、駆動軸12
に固定された駆動ギヤ15が配置されている。図2に示
すように、駆動ギヤ15は、右側のサイドフレーム8b
に回転自在に支持された中間ギヤ16,17,18,1
9,20を経て第1のモータ21の駆動ピニオン21a
に連結されている。中間ギヤ20は、中間ギヤ19に噛
合する小ギヤ20aと駆動ピニオン21aに噛合する大
ギヤ20bを有する。これにより、第1のモータ21が
作動すると駆動ローラ13が回転するようになされてい
る。第1のモータ21は、右側のサイドフレーム8bの
内側に固定されている。
【0016】図2に示すように、前部ガイドテーブル4
A上における搬送ローラ対11よりも手前側(図2中左
側)には、手前側から順に支点軸22とカム軸30とが
配置されている。これら22,30は駆動軸12と平行
で、左右のサイドフレーム8a,8bに回転自在に支持
されている。図2および図4に示すように、支点軸22
には、前後方向に延びる複数(この場合8個)のホルダ
23の前端部が揺動自在に支持されている。これらホル
ダ23と支点軸22とは相対回転可能であり、各ホルダ
23の後部側の揺動端に、上記従動ローラ14A〜14
Hがそれぞれ回転自在に支持されている。
【0017】図4および図5に示すように、各ホルダ2
3は、支点軸22に取り付けられたねじりコイルばね2
4によって常に下方に付勢されており、これによって、
通常、各従動ローラ14A〜14Hは、対向する駆動ロ
ーラ13に所定の圧力で圧接するようになされている。
ねじりコイルばね24は、ホルダ23の上下方向に突出
する形態ではないから、省スペース化が図られる。な
お、従動ローラ14A〜14Hは、ゴム製の駆動ローラ
13よりも摩擦係数の小さい樹脂製のものが好ましく用
いられる。
【0018】図5に示すように、各ホルダ23の中間部
分の下面には、カム軸30の周面に摺接する突起23a
が形成されている。図2および図4に示すように、カム
軸30における右側のサイドフレーム8bからの突出端
にはカム軸ギヤ25が固定されており、このカム軸ギヤ
25は、図2に示すように、駆動軸12に相対回転可能
に支持された中間ギヤ26に噛合している。さらにこの
中間ギヤ26には、右側のサイドフレーム8bに回転自
在に支持された中間ギヤ27に噛合している。中間ギヤ
26が、サイドフレーム8bではなく駆動軸12に支持
されていることにより、省スペース化が図られる。
【0019】図2および図5に示すように、上記支点軸
22には、搬送ローラ対11の下流側のシート搬送路7
に対して進退し、進出時にシート搬送路7を閉じてシー
トSが突き当てられるシャッター40が取り付けられて
いる。このシャッター40は、各ホルダ23を覆う長方
形状の板材で、左右の端部に形成された取付部41が支
点軸22に嵌め込まれており、支点軸22に固定された
複数のピン28(図4参照)を介して、支点軸22と一
体に回動するようになっている。図5に示すように、シ
ャッター40の回動端側である後端部は後ろ下がりの傾
斜部42を有し、さらにその傾斜部42の後端部に、下
方に屈曲して実際にシートSが突き当たる突き当て部4
3を有している。図5(a)に示すように、シャッター
40が同図で時計回りに回動すると突き当て部43がシ
ート搬送路7を閉じ、この時シートSが突き当て部43
に突き当たるようになされている。そして、シャッター
40が反時計回りに回動すると、図5(b)に示すよう
に、突き当て部43は上方に退避してシート搬送路7が
開くようになっている。
【0020】図2に示すように、支点軸22における右
側のサイドフレーム8bからの突出端には、略L字状の
シャッターレバー50が固定されている。このシャッタ
ーレバー50は、支点軸22を介してシャッター40と
一体である。シャッター40は、右側のサイドフレーム
8bに取り付けられてシャッターレバー50の一端に掛
けられた引っ張りばね51により、図2において常に時
計回りに回動するよう付勢されている。シャッターレバ
ー50の他端は、右側のサイドフレーム8bに回転自在
に取り付けられたカムギヤ52のカム53に常に当接す
る。カムギヤ52が回転するに伴い、カム53がシャッ
ターレバー50を往復回動させるようになっている。図
2に示すように、カム53のカムボトム53aがシャッ
ターレバー50に当接している状態では、シャッター4
0は閉じる。また、図3に示すように、カム53のカム
トップ53bがシャッターレバー50に当接している状
態では、シャッター40は開く。すなわち、カムギヤ5
2が回転するとシャッター40がシート搬送路7を開閉
する。カムギヤ52は、カムギヤ52の軸に嵌め込まれ
た図示せぬ摩擦ばねにより、一定以上のトルクが与えら
れないと回転せず不用意に空転しないようになされてい
る。
【0021】図2に示すように、第1のモータ21の手
前側には第2のモータ61が配置されている。この第2
のモータ61も、右側のサイドフレーム8bの内側に固
定されている。第2のモータ61の駆動ピニオン61a
は、クラッチギヤ62に噛合している。クラッチギヤ6
2は、クラッチプレート63と回転軸を共有し、クラッ
チギヤ62およびクラッチプレート63は、その回転軸
を介して回動自在にサイドフレーム8bに支持されてい
る。クラッチプレート63の回動端にはクラッチギヤ6
2に噛合する遊星ギヤ64が支持されている。この遊星
ギヤ64は、回転軸に嵌め込まれた図示せぬ摩擦ばねに
より、一定以上のトルクが与えられないと回転しないよ
うになされている。
【0022】第2のモータ61の駆動ピニオン61aが
図2において反時計回りに回転すると(これを正回転と
定義する)、クラッチギヤ62は回りにくい遊星ギヤ6
4により停止を受けた状態となっていることから、ま
ず、クラッチギヤ62とともにクラッチプレート63が
時計回りに回動し、図2に示すように遊星ギヤ64が中
間ギヤ27に噛合する。この状態になると、クラッチギ
ヤ62を介して遊星ギヤ64を回転させ得るトルクが発
生し、遊星ギヤ64が回転する。遊星ギヤ64の回転
は、中間ギヤ27,26を経てカム軸ギヤ25に伝わ
り、カム軸30が図2において時計回りに回転する。
【0023】一方、第2のモータ61の駆動ピニオン6
1aが図2において時計回りに回転(逆回転)すると、
回りにくい遊星ギヤ64の作用により、まずクラッチプ
レート63が反時計回りに回動して遊星ギヤ64がカム
ギヤ52に噛合し、これによってカムギヤ52が反時計
回りに回転する。カムギヤ52が回転すると、上述した
如くカム53がシャッターレバー50に作用し、シャッ
ター40がシート搬送路7を開閉する。
【0024】クラッチギヤ62,遊星ギヤ64,中間ギ
ヤ27,26およびカム軸ギヤ25が、第2のモータ6
1の動力をカム軸30に伝える駆動経路であり、クラッ
チギヤ62,遊星ギヤ64,カムギヤ52が、第2のモ
ータ61の動力をシャッター40に伝える駆動経路であ
る。これら駆動経路はクラッチギヤ62および遊星ギヤ
64を共用しており、クラッチプレート63によってい
ずれか一方に切り換えられる。
【0025】さて、図6(a)に示すように、上記カム
軸30における各ホルダ23の突起23aに対応する周
面はカム溝形成箇所31A〜31Hとして設定され、こ
れらカム溝形成箇所31A〜31Hには、ホルダ23と
ともに従動ローラ14A〜14Hを揺動させるためのカ
ム溝32が、周方向に適宜な間隔をおいて少なくとも2
つ形成されている。この場合、カム溝32は、図6
(b)に示すようにカム軸30の周面を30度ピッチで
分割したa〜jのいずれかの角度の位置に形成されてい
る。この場合、全てのカム溝形成箇所31A〜31Hの
aの位置にはカム溝32が形成されている。そして、a
の両側には、aの位置から連続してカム溝32を形成す
ることが困難であるからこれらの位置は除かれ、b〜j
のいずれかの位置に、隣り合うカム溝形成箇所31A〜
31Hにおいては必ず位相が異なるようにしてカム溝3
2が形成されている。
【0026】図6に示すように、各カム溝形成箇所31
A〜31Hにおけるカム溝32の形成位置は、カム溝形
成箇所31A:a,c、カム溝形成箇所31B:a,
e,i、カム溝形成箇所31C:a,b,h、カム溝形
成箇所31D:a,f、カム溝形成箇所31E:a,
d,j、カム溝形成箇所31F:a,c,g、カム溝形
成箇所31G:a,e,i、カム溝形成箇所31H:
a,e,iである。なお、カム溝32はカム軸30の軸
方向に延びており、その断面は、突起23aがスムーズ
に周面に移行して摺接するように底部が広角な逆三角形
状となっている。
【0027】カム軸30が回転すると、カム軸30の周
面を摺接するホルダ23の突起23aがカム溝32に入
り込み、図5(b)に示すようにホルダ23が下方に回
動して全ての従動ローラ14A〜14Hが駆動ローラ1
3に圧接する。また、突起23aがカム溝32以外の周
面に摺接している間は、従動ローラ14A〜14Hは駆
動ローラ13から所定距離離間する。この離間距離は、
シートSの搬送圧が解除されるか、あるいは低減される
程度(例えば0.5mm程度)でよく、その場合には、
ホルダを高速で揺動させることができ、斜行修正速度が
速くなって好ましい。また、シートSが、駆動ローラ1
3に対する従動ローラ14A〜14Hの離間距離を超え
るような厚さを有する場合には、従動ローラ14A〜1
4Hの全てが連続的にシートSに圧接することになる
が、その場合のシートSはコシも強くシワになりにくい
ため、不具合の発生がなく斜行修正が可能である。
【0028】図7は、カム軸30が1回転する間に、各
従動ローラ14A〜14Hが駆動ローラ13に圧接する
タイミングを示している。同図で、○は複数の従動ロー
ラが駆動ローラ13に圧接していることを表し、◎は従
動ローラが単独で駆動ローラ13に圧接していることを
表している。
【0029】カム軸30が回転する途中においては、全
てのホルダ23の突起23aが全てのaの位置のカム溝
32に入り込む瞬間があり、その時は、全ての従動ロー
ラが駆動ローラ13に圧接する全接触状態となる。搬送
モードでは、この全接触状態でカム軸30を停止して全
ての従動ローラ14A〜14Hを駆動ローラ13に圧接
させてシートSを搬送することにより、連続的にシート
Sの幅方向に均等な搬送圧が発生し、シートSは真っ直
ぐに搬送される。
【0030】一方、aの位置以外の周面を突起23aが
摺接している間は、各従動ローラ14A〜14Hが所定
の順(カム軸32の形成順)で駆動ローラ13に圧接す
る断続接触状態となる。すなわち、b〜jのいずれかの
位置のカム溝32に突起23aが入り込むことにより各
ホルダ23は個別に揺動し、従動ローラ14A〜14H
のうち、突起23aがカム溝32に入り込んでいるホル
ダ23に支持されたものが駆動ローラ13に圧接する。
この状態では、駆動ローラ13に圧接する従動ローラの
みがシートSに作用するので、シートSは幅方向に偏っ
た搬送圧を受け、シャッター40の突き当て部43にシ
ートSが突き当たっていると、その突き当たり部分を支
点にシートSは回動する。各ホルダ23は、ねじりコイ
ルばね24により常にカム軸30側に付勢されているの
で、突起23はカム軸30の周面を確実に追従して摺接
する。なお、この場合、カム軸30の回転数は、搬送ロ
ーラ対11の駆動ローラ13の回転数の約3倍に設定さ
れている。このため、シートSの断続搬送は、微少に、
かつ高速で繰り返され、斜行修正効率の向上が図られ
る。斜行修正モードでは、カム軸30を連続的に回転さ
せることにより、全接触状態と断続接触状態が繰り返さ
れながら斜行が修正される。この場合の全接触状態は、
断続接触状態に対して時間的に短く、ほとんどの時間は
斜行修正効率のよい断続接触状態での斜行修正が行われ
る。
【0031】図2および図4に示すように、上記カム軸
ギヤ25の外側(図4中右側)の端面には、約60度の
角度で広がる弧状の遮光板34が固定されており、右側
のサイドフレーム8bに取り付けられたカム軸センサ3
5が遮光板34の有無を検出することにより、カム軸ギ
ヤ25の回転角度が検出されるようになっている。一
方、カムギヤ52の内側(図4中左側)の端面には、約
180度の角度で広がる弧状の遮光板54が固定されて
おり、右側のサイドフレーム8bに取り付けられたカム
ギヤセンサ55が遮光板54の有無を検出することによ
り、カムギヤ52の回転角度が検出されるようになって
いる。各センサ35,55は光センサであり、遮光板3
4,54により検出光が遮断された場合がOFF、それ
以外の場合がONに設定されている。
【0032】第2のモータ61によりカム軸ギヤ25が
図2において時計回りに回転し、カム軸センサ34がO
FFになって第2のモータ61がBステップ回転する
と、全てのホルダ23の突起23aがカム軸30の全て
のカム溝形成箇所31A〜31Hのaの位置のカム溝3
2に入り込み、全ての従動ローラ14A〜14Hが駆動
ローラ13に圧接するように設定されている。一方、第
2のモータ61によりカムギヤ52が図2において反時
計回りに回転し、カム軸センサ34がOFFになって第
2のモータ61がEステップ回転すると、カム53のカ
ムボトム53aがシャッターレバー50に当接してシャ
ッター40は閉じ、さらに、カム軸センサ34がONに
なって第2のモータ61がCステップ回転すると、カム
53のカムトップ53bがシャッターレバー50に当接
してシャッター40は開くように設定されている。カム
トップ53bは一定長さの平面に形成されているので、
シャッターレバー50は安定して停止し、シャッター4
0の開状態は確実に保持される。
【0033】図5に示すように、シャッター40の傾斜
部42の内側であって各従動ローラ14A〜14Hと突
き当て部43との間には、本発明に係るシート押さえレ
バー71(シート押さえ部材)が、ブラケット70を介
してそれぞれ取り付けられている。このシート押さえレ
バー71は、シャッター40の突き当て部43に突き当
たったシートSが撓み、その撓みの反動でシートSが逆
戻りして突き当て部43から離れる現象を防ぐもので、
図4に示すように各従動ローラ14A〜14Hに対応し
て配置されている。ブラケット70は係合爪70aを有
し、この係合爪70aが傾斜部42の内側から差し込ま
れて係合されることにより、シャッター40に取り付け
られている。シート押さえレバー71は、従動ローラ1
4A〜14Hの軸と平行な軸71aを介してブラケット
70に回動自在に支持されている。
【0034】図5に示すように、シート押さえレバー7
1は、回動端部である後端部に突片72を有しており、
この突片72は、シャッター40の突き当て部43に形
成された切欠き43aに通されている。すなわち、シー
ト押さえレバー71はシャッター40の突き当て部43
に対してオーバーラップしている。シート押さえレバー
71は、シャッター40が閉状態において、突片72を
除く部分が前上がりに傾斜している一方、逆に突片72
は後ろ上がりに傾斜しており、これによって形成される
下面の角部が、実質的にシートSを押さえるシート押さ
え部73となっている。このシート押さえ部73は、シ
ート押さえレバー71とブラケット70との間に介装さ
れた圧縮ばね(弾性部材)74により、シートSが無い
状態では前部ガイドテーブル4Aに圧接させられる。シ
ート押さえ部73は、シャッター40の突き当て部43
から所定距離(6mm以内が好ましく、例えば2.5m
m程度)離れており、これによってシートSの逆戻りが
確実に防止され、かつ、突き当て部43とシート押さえ
部73との間でシートSに撓みは生じにくいようになっ
ている。また、シートSが突き当て部43に突き当たっ
た後、シートSの先端部が突き当て部43の内面に沿っ
てずり上がってしまうことが、突片72によって防止さ
れるようになっている。
【0035】搬送されるシートSは、前部ガイドテーブ
ル4Aとシート押さえ部73とに挟まれながらシャッタ
ー40の突き当て部43に至るが、圧縮ばね74の弾発
力はシートSの通過を許容する程度に弱く設定されてい
る。シート押さえレバー71の前端部には、ブラケット
70の前端部に当接するストッパ(保持部)75が形成
されている。図5(b)に示すように、シャッター40
が上方に回動して開状態になった時、ストッパ75が前
端部に当接してそれ以上のシート押さえレバー71の回
動が規制され、シート搬送路7から確実に退避するよう
になされている。
【0036】図2に示すように、シート搬送路7におけ
るシャッター40の下流側には、所定の間隔をおいて、
シート搬送専用の搬送ローラ対80,81が配置されて
おり、これら搬送ローラ対80,81の間に、印字装置
90が配置されている。各搬送ローラ対80,81は、
いずれも駆動ローラ82aと従動ローラ82bとから構
成されるものである。印字装置90の上流側の搬送ロー
ラ対80の駆動ローラ82aは上記中間ギヤ18により
図示せぬギヤを介して駆動され、その回転方向は、搬送
ローラ対11の駆動ローラ13と同じである。また、印
字装置90の下流側の搬送ローラ対81の駆動ローラ8
2aは、図示せぬギヤを介して第1のモータ21により
駆動される。
【0037】印字装置90は、シート搬送路7を挟んで
上下に配された印字ヘッド91およびプラテンローラ9
2とを主体としている。印字ヘッド91は、キャリッジ
ガイド93に沿ってシートSの搬送方向に直交する方向
に往復動するキャリッジ94に搭載されている。キャリ
ッジ94は、左右のサイドフレーム8a,8b間にわた
って設けられたアングル95により姿勢が保持されなが
ら、キャリッジ駆動モータ96によって回転するプーリ
97によって往復動するようになっている。印字ヘッド
91は、プラテンローラ92との間に挟まれるシートS
に対し、リボンカセット98から供給されるインクリボ
ンを多数のワイヤドットで打点してドットマトリックス
状の印字パターンを記録する。
【0038】図2および図4に示すように、上記斜行修
正装置10を構成する搬送ローラ対11の上流側におけ
る前部ガイドテーブル4Aの下方には、シートSが供給
されたことを検出する複数のシートセンサ99が、シー
トSの搬送方向に直交する方向に所定の間隔をおいて配
置されている。また、図2に示すように、搬送ローラ対
11の下流側であって、後部ガイドテーブル4Bの前端
部の下方には、シートSが斜行しているか否かを検出す
る左右一対(図2では1つしか図示されていない)の斜
行センサ100が、シートSの搬送方向に直交する方向
に適宜間隔をおいて配置されている。また、図示は省略
するが、印字ヘッド91には、印字ヘッド91まで搬送
されたシートSの両端を検出することによってシートS
の幅を検出するシート幅センサが設けられている。
【0039】上記構成を有する当該プリンタ1の動作
は、図示せぬ制御部により制御される。この制御部に
は、上記各センサの検出信号(ON/OFF信号)が入
力され、かつ、これらの検出信号に基づき、斜行修正装
置10や印字装置90等を稼動させる。その動作を、図
8および図9を参照して説明する。
【0040】図8はプリンタ1の動作の概略を示してお
り、まず電源が投入されると、ステップS1で各機器の
初期化がなされる。初期化は、一般的なプリンタの初期
化の他に、斜行修正装置10の初期化、すなわち、シャ
ッター40を閉じるとともに全ての従動ローラ14A〜
14Hを駆動ローラ13に圧接させる動作がなされる。
次に、ステップS2において、シートセンサ99がシー
トSの供給を検出してONになるまで待機する。ユーザ
ーは前部ガイドテーブル4AにシートSを載せ、シート
Sの先端部がシートセンサ99の位置まで手差しされる
と、シートセンサ99はONになり、ステップS3に進
む。ステップS3では、斜行修正装置10によってシー
トSの斜行を修正する。斜行修正後はステップS4に進
んで搬送ローラ対11,80によりシートSを真っ直ぐ
印字装置90の手前まで搬送し、第1のモータ21が停
止する。次いで、ステップS5でシート幅センサがシー
トSの幅を検出し、ステップS6でシートSの幅に応じ
た印字動作を印字装置90が行う。印字動作は、制御部
に入力される上位装置からの印字データに基づき、印字
ヘッド91が移動しながらの1行印字と、搬送ローラ1
1,80,81による1行分の紙送りとが交互に繰り返
される動作である。
【0041】ステップS6での印字動作が完了すると、
ステップS7に進んでシートSの排出動作を行う。印字
動作が完了した時点では、シートSは後端部が搬送ロー
ラ対81のみに挟持された状態であり、シートSの排出
動作は、各搬送ローラ対81,80,11を逆転させて
シートSを逆戻りさせ、前部ケーシング2の手前側の前
部ガイドテーブル4A上に排出する。印字がなされたシ
ートSの排出完了は、シートセンサ99がONからOF
Fになったことによって判断される。シートSを排出し
た後は、ステップS8に進み、斜行修正装置10を初期
化する。
【0042】次に、図9を参照して上記ステップS3の
斜行修正動作を詳述する。ステップS9で第2のモータ
61の駆動ピニオン61aが正回転(図2において反時
計回り)する。すると、遊星ギヤ64が中間ギヤ27に
噛合し、第2のモータ61の動力がクラッチギヤ62、
遊星ギヤ64、中間ギヤ27,26を経てカム軸ギヤ2
5に伝わり、カム軸30が図2において時計回りに回転
する。これにより各ホルダ23が個別に揺動するに伴
い、各従動ローラ14A〜14Hが個別に揺動して所定
の順で駆動ローラ13に圧接することを繰り返す。
【0043】ステップS10で第1のモータ21の駆動
ピニオン21aが正回転(図2において時計回りに回
転)し、第1のモータ21の動力が中間ギヤ20,1
9,18,17,16を経て駆動ギヤ15に伝わる。こ
れにより、駆動ローラ13がシートSの搬送方向(図2
において時計回り)に回転する。ステップS10の間
に、次のようにしてシートSの斜行修正が行われる。
【0044】シートSは駆動ローラ13に接触しようと
下方に揺動した従動ローラ14A〜14Hのうちの少な
くとも1つと駆動ローラ13とに挟まれ、シートSは斜
行したままシャッター40の突き当て部43に向けて搬
送され、やがて突き当て部43に突き当たる。この状態
で従動ローラ14A〜14Hが斜行修正モードの時に、
従動ローラ14A〜14Hのうちの1つあるいは複数が
断続的にシートSに作用する。これにより、突き当て部
43への突き当たり部分を支点としてシートSは断続的
に回動して斜行が徐々に修正されていく。そして、突き
当て部43にシートSの先端縁が突き当たって斜行が修
正される。図10は、その過程のシートSを示してい
る。ホルダ23の全てにねじりコイルばね24が装着さ
れているので、シートSが厚い場合には従動ローラ14
A〜14HのシートSに対する圧力が増すが、従動ロー
ラ14A〜14Hがゴム製の駆動ローラ13よりも摩擦
係数の小さい樹脂製なので、従動ローラ14A〜14H
は適度にスリップし、斜行修正を妨げない。また、シー
トSが厚い場合は必然的にコシが強いので、従動ローラ
14A〜14Hの離間距離(例えば0.5mm)以上の
シート厚さであれば全ての従動ローラ14A〜14Hが
シートSに圧接した状態であってもシワや撓み等が発生
することなく、シャッター40の突き当て部43との突
き当たり部分を支点として斜行が修正される。
【0045】このような斜行修正の過程で、シートSは
シート押さえレバー71と前部ガイドテーブル4Aとの
間を通過してシャッター40の突き当て部43に突き当
たるが、その際に、図5(a)に示すようにシートSが
撓む。このようにシートSが撓むと、その撓みの反動で
シートSが逆戻りし、突き当て部43から離れようとす
る。しかしながら、シート押さえレバー71がシートS
を適宜な圧力で押さえ込んでいることにより逆戻りは起
こらない。また、シートSが突き当て部43に突き当た
った後、シートSの先端部が突き当て部43の内面に沿
ってずり上がってしまうことが、突片72によって防止
される。なお、シート押さえレバー71が前上がりに傾
斜していることによって、前部ガイドテーブル4Aとの
間に空間Pが確保されており、この空間Pにおいてシー
トSに撓みが生じるのでシワは生じにくい。そして、そ
の空間PにシートSが詰まる前に従動ローラ14A〜1
4HがシートSから離れ、撓みは解消されてシワを招く
ことがない。
【0046】次いで、ステップS11で第1のモータ2
1がAステップ回転したと判断されたことをもってシー
トSの斜行修正がなされたとみなし、次のステップS1
2でカム軸センサ34がOFFになったと判断された
ら、ステップS13に進んで第1のモータ21が停止す
る。次のステップS14では、カム軸センサ34がOF
F後に第2のモータ61がBステップ回転したら、第2
のモータ61が停止する。これにより、全てのホルダ2
3の突起23aがカム軸30の全てのカム溝形成箇所3
1A〜31Hのaの位置のカム溝32に入り込み、全て
の従動ローラ14A〜14HがシートSに圧接する。
【0047】次に、ステップS15で第2のモータ61
が逆回転(図2で時計回りに回転)し、遊星ギヤ64が
カムギヤ52に噛合する。すると、第2のモータ61の
動力がクラッチギヤ62、遊星ギヤ64を経てカムギヤ
52に伝わり、カムギヤ52は図2において反時計回り
に回転する。このようにカムギヤ52が回転することに
より、カムギヤセンサ55がONとなる。ステップS1
6でカムギヤセンサ55がONと判断されると、ステッ
プS17に進んで第2のモータ61がCステップ回転し
て停止する。これにより、カム53のカムトップ53b
がシャッターレバー50に当接し、図3に示すようにシ
ャッター40が開く。
【0048】次いで、ステップS18で第1のモータ2
1が正回転し、斜行が修正されたシートSが搬送ローラ
対11によって真っ直ぐに印字装置90方向に搬送され
る。シートSは、さらに搬送ローラ対80に引き継がれ
て搬送され、先端縁が斜行センサ100にかかったとこ
ろでステップS19に移り、斜行センサ100により斜
行量が測定される。斜行量が規定値以内であるか否かが
ステップS20で判断され、規定以内の場合には斜行修
正動作が完了する。この後は、図8のステップS4に移
る。
【0049】ステップS20で斜行量が規定値以内では
ないと判断されたら、シートSの斜行がまだ修正されて
いないことになる。この場合は、ステップS21に進
み、第1のモータ21がDステップ逆回転する。これに
より、シートSはシャッター40の突き当て部43より
も手前側に戻される。次いで、ステップS22で第2の
モータ61が逆回転し、次のステップS23でカムギヤ
センサ55がONからOFFになったことが判断された
ら、ステップS24に進んで第2のモータ61がEステ
ップ回転した後、停止する。これにより、シャッター4
0は閉状態となり、ステップS9に戻って再び斜行修正
動作が繰り返される。
【0050】以上が本実施形態のプリンタ1の動作であ
り、次いで、プリンタ1が備える斜行修正装置10に係
る作用効果を説明する。まず、本発明に係るシート押さ
えレバー71により、シャッター40の突き当て部43
に突き当たったシートSは前部ガイドテーブル4Aに押
さえられるので、反動による逆戻りが確実に防止され
る。また、シート押さえレバー71と突き当て部43と
の間隔が適宜に(6mm以内)に設定されることによ
り、両者の間においてシートSが撓むことが抑えられ、
シワの発生が防止されるとともに、シートSの逆戻りが
より確実に防止される。さらに、シート押さえレバー7
1の突片72により、シートSの先端部が突き当て部4
3の内面に沿ってずり上がってしまうことが防止され
る。これらの作用により、シートSがシャッター40の
突き当て部43に突き当たった状態が確実に保持され、
斜行修正が短時間で、かつ安定してなされる。
【0051】また、シャッター40の突き当て部43に
突き当たったシートSに撓みが生じる場合、その撓みは
シート押さえ部73の下流側に確保された空間Pに生じ
やすくなり、このため、撓みに起因するシワが生じにく
くなる。さらに、シャッター40が上方に回動して開状
態になった時、シート押さえレバー71は、ストッパ7
5がブラケット70に当接することによりそれ以上の回
動が規制され、シート搬送路7から確実に退避する。こ
のため、シート押さえレバー71がシートSの搬送の邪
魔にならない。
【0052】次に、斜行修正装置10のシート搬送作用
に係る作用効果を説明する。斜行修正装置10によれ
ば、従動ローラ14A〜14Hは、斜行修正とシート搬
送の両方の機能を兼ね備えているので、斜行修正専用の
ローラや突起を設け、なおかつそれらをシート搬送時に
はシート搬送路7から退避させるといった機構を要さな
い。また、従動ローラ14A〜14Hの接離動作を制御
するカム軸30と、シートSが突き当てられるシャッタ
ー40とは、第2のモータ61で駆動され、駆動源を共
用している。これらのことから、機構の複雑化が抑えら
れてコストの低減が図られる。
【0053】また、斜行修正動作が実施される斜行修正
モードにおいて、各従動ローラ14A〜14Hが駆動ロ
ーラ13に順に接触してシートSに搬送圧がかかる時間
的間隔は、カム軸30の周面に形成されたカム溝32の
周方向の間隔に基づく。ここで、カム溝32の数や周方
向の間隔には何ら制約を受けることがないので、その間
隔を任意に設定することができる。したがって、カム軸
30の1回転当たりに従動ローラ14A〜14Hが駆動
ローラ13に均等間隔で順に接触するように設定すれば
(上記実施形態ではほぼそのように設定されている)、
斜行修正効率の向上が図られ、高速かつ高精度でシート
Sの斜行を修正することができる。本実施形態では、カ
ム溝32をカム軸30の周面に対し30度ピッチで形成
しているが、対応するシートの幅や従動ローラの数等に
応じてピッチを配分することにより、斜行修正効率をよ
り向上させることができる。
【0054】また、前部ガイドテーブル4Aの手前側の
部分が後方に向かって下り勾配に僅かに傾斜しているの
で、供給されたシートSは自重で搬送方向に進行しやす
くなっている。このため、シートSが斜行修正装置10
の搬送ローラ対11へ導入されやすく、かつ、シャッタ
ー40の突き当て部43に突き当たった際の反動により
逆戻りする挙動が抑えられる。さらに、従動ローラ14
A〜14Hは樹脂製なので、印字動作が終わってシート
Sを逆送させて排出する際、従動ローラ14A〜14H
に接触する印字面のインクが染み込んだり、インクによ
ってシートSが汚れるといった不具合は起こりにくい。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
シート搬送機構と突き当て部材との間に、シートをシー
ト搬送路に所定圧力で押さえるシート押さえ部材を配置
したので、シートの逆戻りが確実に防止され、斜行修正
が短時間で、かつ安定してなされるといった効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る斜行修正装置が適
用されたプリンタの外観斜視図である。
【図2】 同プリンタの内部構造であって、斜行修正モ
ードの状態を示す側面図である。
【図3】 同プリンタの内部構造であって、搬送モード
の状態を示す側面図である。
【図4】 本発明の一実施形態に係る斜行修正装置を示
す上面図である。
【図5】 本発明の一実施形態に係る斜行修正装置の要
部の側面図であって、(a)は斜行修正モードの状態、
(b)は搬送モードの状態である。
【図6】 (a)は本発明の一実施形態に係るカム軸の
側面図およびカム溝形成箇所の各断面図、(b)はカム
溝の形成位置を説明する図である。
【図7】 カム軸が1回転する間に従動ローラが駆動ロ
ーラに圧接するタイミングを示す図である。
【図8】 本発明の一実施形態に係るプリンタの概略的
な動作を示すフローチャートである。
【図9】 本発明の一実施形態に係る斜行修正装置の斜
行修正動作を示すフローチャートである。
【図10】 本発明の一実施形態に係る斜行修正装置に
よってシートが斜行修正される過程を示す図である。
【符号の説明】
7…シート搬送路 10…斜行修正装置 11…搬送ローラ対(シート搬送機構) 13…駆動ローラ 40…シャッター(突き当て部材) 71…シート押さえレバー(シート押さえ部材) 74…圧縮ばね(弾性部材) 75…ストッパ(保持部) P…空間 S…シート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート搬送路と、 このシート搬送路の途中に設けられ、シートを断続的に
    搬送するシート搬送機構と、 このシート搬送機構の下流側で前記シート搬送路に対し
    て進退自在に設けられ、進出時に、シート搬送機構によ
    って搬送されるシートが突き当てられる突き当て部材
    と、 この突き当て部材と前記シート搬送機構との間に配置さ
    れ、シートをシート搬送路に所定圧力で押さえるシート
    押さえ部材とを具備することを特徴とする斜行修正装
    置。
  2. 【請求項2】 前記シート押さえ部材は、前記突き当て
    部材にオーバーラップして下流側に突出していることを
    特徴とする請求項1に記載の斜行修正装置。
  3. 【請求項3】 前記シート押さえ部材の前記シート搬送
    路への対向面が上流側に向かって前上がりに傾斜してお
    り、その傾斜面とシート搬送路との間に空間が形成され
    ていることを特徴とする請求項1または2に記載の斜行
    修正装置。
  4. 【請求項4】 前記シート押さえ部材は、前記突き当て
    部材に回動自在に取り付けられ、かつ、弾性部材によっ
    てシート押さえ方向に常に付勢されており、さらに、突
    き当て部材がシート搬送路から退避した時に、自身もシ
    ート搬送路から退避した状態を保持する保持部を有する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の斜行
    修正装置。
JP2001025540A 2001-02-01 2001-02-01 斜行修正装置 Pending JP2002226089A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001025540A JP2002226089A (ja) 2001-02-01 2001-02-01 斜行修正装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001025540A JP2002226089A (ja) 2001-02-01 2001-02-01 斜行修正装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002226089A true JP2002226089A (ja) 2002-08-14

Family

ID=18890509

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001025540A Pending JP2002226089A (ja) 2001-02-01 2001-02-01 斜行修正装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002226089A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012166922A (ja) * 2011-02-16 2012-09-06 Kyocera Document Solutions Inc 給紙装置及びそれを備えた画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012166922A (ja) * 2011-02-16 2012-09-06 Kyocera Document Solutions Inc 給紙装置及びそれを備えた画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8333523B2 (en) Recording device with link mechanism configured to link path changing unit to feed roller arm
JP5130853B2 (ja) 画像記録装置
US7173643B2 (en) Printing apparatus
JP4670954B2 (ja) 画像記録装置
US7258335B2 (en) Eliminating drag of media sensor in printer media transport
JP5805956B2 (ja) 封筒反り矯正装置
JP2007055752A (ja) 画像形成装置
JP2002226089A (ja) 斜行修正装置
JP4998424B2 (ja) 画像記録装置
JP2002226088A (ja) 斜行修正装置
JP3574223B2 (ja) プリンタにおける印字開始方法
JP4626910B2 (ja) 印刷装置
JP4877302B2 (ja) シート搬送装置、及びこれを備えた画像記録装置
US5980137A (en) Printer for facsimile machine
JP3770313B2 (ja) ロール紙の巻き癖矯正装置及び該ロール紙の巻き癖矯正装置を備える記録装置
JPS607788B2 (ja) 給紙装置
JPH11208040A (ja) プリンタ
JP3551377B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP4622158B2 (ja) 記録装置のシート供給ガイド及び記録装置
JP4674414B2 (ja) 記録装置のシート供給ガイド及び記録装置
JP2002265074A (ja) 画像形成装置の給紙機構
JP3738833B2 (ja) ロール紙の巻き癖矯正装置及び該ロール紙の巻き癖矯正装置を備える記録装置
JP2004268271A (ja) 記録媒体カセット
JP2005314032A (ja) 排紙収納装置及びこれを備えた画像形成装置
JP2550196Y2 (ja) プリント装置