JP2002224667A - 粘土系鉱物を用いる環境水中の化学物質の除去方法 - Google Patents

粘土系鉱物を用いる環境水中の化学物質の除去方法

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JP2002224667A
JP2002224667A JP2001023043A JP2001023043A JP2002224667A JP 2002224667 A JP2002224667 A JP 2002224667A JP 2001023043 A JP2001023043 A JP 2001023043A JP 2001023043 A JP2001023043 A JP 2001023043A JP 2002224667 A JP2002224667 A JP 2002224667A
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JP
Japan
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water
clay
chemical substance
chemical substances
environmental water
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Application number
JP2001023043A
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English (en)
Inventor
Yuji Matsunaga
雄二 松永
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Shin Nihon Kagaku Kogyo KK
Original Assignee
Shin Nihon Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、大量の水処理に適した方法とし
て、水の中に含まれる化学物質を粘土系鉱物に吸着させ
て除去する方法を提供するものである。 【解決手段】 本発明は、下水処理場からの放流水や廃
棄物処理場からの浸出水などの環境水に対して、粘土系
鉱物を添加・混合させることで環境水中に溶存する農薬
類や環境ホルモン物質等の化学物質を粘土系鉱物に吸着
させ、更に凝集剤により沈降・分離を行うことにより水
の浄化を行うものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は下水処理水・上水処
理水・廃棄物処理場の浸出水・諸工場における処理水な
どに含まれるダイオキシン類・農薬類などの化学物質の
除去に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より行われている排水処理の浄化方
法としては、微生物を用いた活性汚泥法による有機物の
分解が主流であり、例えば図5に示すように下水処理場
における処理システムでは、生活廃水などの原水が沈砂
池aに集水され、この沈砂地aによって土砂などが沈殿
されて、第1沈殿池bに送水される。
【0003】この第1沈殿池bによって分離された上澄
水を、曝気槽cに送り込み、この曝気槽cに繁殖させた
微生物によって有機物を分解し、更に第2沈殿池dを経
て浄化された処理水が放流されるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら近年環境
中に放出されている水の中には、微量ながらのダイオキ
シン類や農薬類また人工化学物質などの化学物質が含ま
れており、所謂環境ホルモン問題となっているが、上述
のごとくの方法においては曝気槽に微生物を繁殖させ、
有機物を分解することには効果的であっても、微量の化
学物質を除去する構成にはなっていない。
【0005】このため現在提案されている方法として
は、水中に紫外線を放射し、更にオゾンを吹き込むこと
により発生する強力な酸化力を利用した紫外線・オゾン
法がある。
【0006】しかしこの方法は、設備が高価であるため
水処理の経費が大幅に上昇することや、紫外線の有効到
達距離が極めて短いなどから大量の水処理には適さない
問題がある。
【0007】そこで本発明では大量の水処理に適した方
法として、水の中に含まれる化学物質を粘土系鉱物に吸
着させて除去する方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、下
水処理場からの放流水や廃棄物処理場からの浸出水など
の環境水に対して、粘土系物資を添加・混合させること
で環境水中に溶存する農薬類や環境ホルモン物質等の化
学物質を粘土系鉱物に吸着させ、更に凝集剤により沈降
・分離を行うことにより水の浄化を行うことを特徴とす
る。
【0009】本発明での粘土系鉱物には、タルク、セピ
オライト、酸性白土、カオリンなどの種類があり、その
多くは吸油性のある多層構造を有するものであり、これ
らを単体で使用するあるいは、数種を組み合わせて使用
することもできる。
【0010】本発明での化学物質とは、ダイオキシン類
や農薬類また人工化学物質等のことであり、パラチオン
・シマジン・チオベンカルブ・ピンクロゾリン・イソフ
ェロン・ビスフェーノルA・ノニルフェーノル・チウラ
ム・アシュラムなどもこの中に含まれるが、この他に種
々の化学物質の存在が判明している。
【0011】
【作用】環境中における化学物質の溶存状態は、その多
くが浮遊物質に吸着されている。しかしながら浮遊物質
に吸着されずに溶解した状態の化学物質も微量に存在し
ている。この両者が混在している状態の中に負に帯電
し、かつ吸油性のある多層構造の粘土系鉱物を添加し、
化学物質と接触させると、水中に溶存している化学物質
は粘土系鉱物に吸着される。
【0012】水中に添加した粘土系鉱物は、水中で分散
した状態になり白濁するが、ここにポリ塩化アルミニウ
ムなどの凝集剤を加えると、分散した粘土系鉱物は凝集
しはじめ、フロックを形成し、化学物質を吸着したまま
沈降する。
【0013】これにより上澄水は、透明で化学物質が減
少した安全な状態になり、環境中に放流することができ
る。又沈降したフロックは固液分離装置によりスラッジ
として取り出し乾燥後、高温焼却することにより、スラ
ッジに含まれている化学物質を分解し、無害化できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は水中に微量存在する有害
な化学物質を除去する方法であることから、これらの化
学物質が含まれる廃棄物処理場の浸出水および都市下水
の処理水、更には上水処理水などの高度処理に利用す
る。
【0015】活性汚泥法で除去できずに微量の化学物質
が溶存している処理水に対して、粉体化した粘土系鉱物
を添加し、水中での十分な攪拌を行うことによって水中
に溶存している化学物質の吸着が行われる。
【0016】化学物質を吸着して水中に分散している粘
土系鉱物に凝集剤を添加し、フロックを形成させる。こ
のフロックが形成された段階で攪拌を停止することで水
とフロックとの比重差からフロックは自然に沈降する。
【0017】沈降したフロックに化学物質が吸着してい
るために、上澄水は化学物質が減少した状態となり、清
浄な水として放流する。
【0018】更に沈降したフロックは、スラッジとして
取り出して高温にて焼却することにより吸着した化学物
質を分解し、無害化する。
【0019】
【実施例】以下本発明の実施例を、図面を参酌しながら
詳述する。図1は、本発明である粘土系鉱物による化学
物質の除去工程を示すブロック説明図である。
【0020】粘土剤槽1で一定濃度とした粘土系鉱物2
をポンプ3にて吸着槽4内の処理水に対して一定量注入
しながら攪拌機5によって攪拌し、水中に溶存している
化学物質と粘土系鉱物とを接触させて吸着を行わせる。
【0021】その後に凝集沈殿槽8に移された処理水に
対して、ポリ塩化アルミニウム等の凝集剤6をポンプ7
にて注入することにより白濁していた粘土系鉱物は化学
物質を吸着した状態でフロックを形成し、凝集沈殿槽8
の底部にスラッジとして沈降する。その上澄水を清浄な
水として放流する。
【0022】そこで図2に示すのは下水処理場での使用
例を示すものであり、1次処理工程および2次処理工程
を経た第2沈殿池9の後に、攪拌機5を備えた吸着槽
4、凝集沈殿槽8および急速砂層ろ過層10から構成さ
れる3次処理工程を設けるものである。
【0023】そこで第2沈殿池9からの処理水は吸着槽
4内にて粘土系鉱物が添加・攪拌され、更に凝集沈殿槽
8にて凝集剤の添加によりフロックを形成させてスラッ
ジとして沈降させて、分離された上澄水は、急速砂層ろ
過槽10にて残存している浮遊フロックを補足し、ろ過
水をつくる。
【0024】このろ過水に塩素を注入することにより水
の殺菌を行い、化学物質が減少した状態で環境中に放流
する。
【0025】そこで図3は下水処理水1Lをジクロロメ
タンで抽出したGC/MS TICチャートであり、図4は下水
処理水1Lに50mgの粘土系鉱物を添加し、ジクロロメ
タンで抽出したGC/MS TICチャートである。
【0026】この結果図3および図4のGC/MS TICチャ
ートを比較すると、図3の粘土系鉱物無添加の場合に
は、総じてピーク数が多く、また、その高さも高い。一
方、粘土系鉱物50mgを添加した場合の図4では、リテ
ンションタイム22.15分のピークは小さくなり、そ
の後のピーク数が減少し、高さも低くなっているのがわ
かる。即ち、水中の化学物質が粘土系鉱物に吸着されて
減少していることを示すものである。
【0027】次に下水処理水に農薬類と環境ホルモン物
質を添加し、これに粘土系鉱物であるカオリン、セピオ
ライト、タルクによる除去率を下記表1に示す。なお分
析方法でGC/MSはガスクロマトグラフ質量分析計、HPLC
は高速液体クロマトグラフによる。
【0028】
【表1】
【0029】表1よりカオリン・セピオライト・タルク
の中で各種化学物質の除去率に最も優れているのはタル
クであるが、カオリン、セピオライトの場合でも総じて
減少していることが判る。
【0030】
【発明の効果】以上述べて来た如く本発明方法によれ
ば、下水処理水・廃棄物処理場の浸出水に溶存する化学
物質の除去を粘土系鉱物を添加し、攪拌することにより
化学物質を粘土系鉱物に吸着させて除去するものであ
り、大量の水処理が可能であると共に、化学物質の除去
技術が容易となり、更に安全かつ経済的であるなどの効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粘土系鉱物による化学物質の除去工程
を示すブロック説明図である。
【図2】本発明の除去方法を下水処理場にて使用する一
例を示す説明図である。
【図3】下水処理水をジクロロメタンで抽出したGC/MS
TICチャート図である。
【図4】下水処理水1Lに50mgの粘土系鉱物を添加
し、ジグロロメタンで抽出したGC/MS TICチャート図で
ある。
【図5】下水処理場における処理工程の一例を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 粘土剤槽 2 粘土系鉱物 4 吸着槽 5 攪拌機 6 凝集剤 8 凝集沈殿槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D015 BA19 BB05 CA20 DA04 EA32 FA01 FA02 FA03 FA16 FA22 FA23 FA30 4D024 AA04 AB04 AB11 BA05 BB01 BC04 DB21 4D062 BA19 BB05 CA20 DA04 EA32 FA01 FA02 FA03 FA16 FA22 FA23 FA30

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下水処理場からの放流水や廃棄物処理場
    からの浸出水などの環境水に対して、粘土系鉱物を添加
    ・混合させることで環境水中に溶存する農薬類や環境ホ
    ルモン物質等の化学物質を粘土系鉱物に吸着させ、更に
    凝集剤により沈降・分離を行うことにより水の浄化を行
    うことを特徴とする粘土系鉱物を用いる環境水中の化学
    物質の除去方法。
JP2001023043A 2001-01-31 2001-01-31 粘土系鉱物を用いる環境水中の化学物質の除去方法 Pending JP2002224667A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105347450A (zh) * 2015-12-14 2016-02-24 威海翔宇环保科技股份有限公司 一种用于印染行业废水处理的絮凝剂

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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