JP2002223450A - カメラおよびディジタルカメラ - Google Patents

カメラおよびディジタルカメラ

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JP2002223450A
JP2002223450A JP2001018701A JP2001018701A JP2002223450A JP 2002223450 A JP2002223450 A JP 2002223450A JP 2001018701 A JP2001018701 A JP 2001018701A JP 2001018701 A JP2001018701 A JP 2001018701A JP 2002223450 A JP2002223450 A JP 2002223450A
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 1/100秒の周期で明滅する蛍光灯の影響
を受けている被写体を撮影するとき、まず被写体の光学
像が1/100秒の整数倍の時間をかけてイメージセン
サ16によって取り込まれる。本露光時の露光量は、取
り込まれた光学像に基づいてCPU32によって決定さ
れる。被写体の光学像を蛍光灯の明滅周期の整数倍の時
間をかけて取り込むことで、人間の見た目の明るさが適
切に評価される。 【効果】 被写体を適切に撮影することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カメラに関し、特に
たとえばプリ露光時の被写体の光学像に基づいて本露光
時の露光量を決定する、カメラに関する。
【0002】この発明はまた、ディジタルカメラに関
し、特にたとえば被写体をイメージセンサにプリ露光す
ることで得られた画像信号に基づいて白バランス調整量
を決定する、ディジタルカメラに関する。
【0003】
【従来技術】静止画を撮影する場合、大抵のディジタル
カメラでは、まずプリ露光によって撮影された画像信号
に基づいて被写体の明るさや色を評価し、これらの評価
値に基づいて最適露光量の算出および白バランス調整を
行なう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、所定周波数で
明滅する光源の下では被写体の明るさや色を正確に評価
することができず、被写体を適切に撮影できない。たと
えば、50HzのAC電源で駆動される蛍光灯は、図9
(A)に示すように1/100秒の周期で明滅する。こ
のような蛍光灯の光を受けている被写体の色および明る
さを1/200秒のプリ露光によって評価しようとする
と、プリ露光期間が短すぎるために誤った評価値が求め
られてしまい、本露光時の露光量および白バランスの調
整量が最適値から大きく外れてしまう。
【0005】それゆえに、この発明の主たる目的は、周
期的に明滅する光源の影響を受けている被写体を適切に
撮影することができる、カメラを提供することである。
【0006】この発明の他の目的は、周期的に明滅する
光源の影響を受けている被写体を露光して得られた画像
信号に適切に白バランス調整を施すことができる、ディ
ジタルカメラを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、被写体に
影響を及ぼす光源の明滅周期の整数倍の時間をかけて被
写体の光学像を取り込む取り込み手段、および取り込み
手段によって取り込まれた光学像に基づいて露光量を決
定する決定手段を備える、カメラである。
【0008】第2の発明は、被写体をイメージセンサに
露光して得られた画像信号に白バランス調整を施すディ
ジタルカメラにおいて、被写体に影響を及ぼす光源の明
滅周期の整数倍の時間にわたってイメージセンサに被写
体のプリ露光を施すプリ露光手段、およびプリ露光によ
って得られた画像信号に基づいて白バランス調整の調整
量を決定する第1決定手段を備えることを特徴とする、
ディジタルカメラである。
【0009】
【作用】第1の発明においては、被写体の光学像は、被
写体に影響を及ぼす光源の明滅周期の整数倍の時間をか
けて、取り込み手段によって取り込まれる。露光量は、
取り込まれた光学像に基づいて決定手段によって決定さ
れる。被写体の光学像を上述の時間をかけて取り込むこ
とで、人間の見た目の明るさが適切に評価される。露光
量はこのような光学像に基づいて決定されるため、被写
体は適切に撮影される。
【0010】決定された露光量は、好ましくは、所定周
期の整数倍と異なり得る露光期間と絞り量とによって規
定される。露光期間が光源の明滅周期よりも短ければ露
光過多または露光不足が生じる可能性があるが、人間の
見た目の明るさが適切に評価されているため、著しく露
光過多または露光不足となることはない。
【0011】また、決定された露光量を示す数値を表示
手段によって表示するようにすれば、オペレータの操作
性が向上する。
【0012】第2の発明においては、プリ露光手段によ
る被写体のイメージセンサへのプリ露光は、被写体に影
響を及ぼす光源の明滅周期の整数倍の時間にわたって行
なわれる。第1決定手段は、プリ露光によって得られた
画像信号に基づいて白バランス調整の調整量を決定す
る。光源の明滅周期の整数倍の時間にわたってプリ露光
を行なうことで、人間の見た目の明るさが適切に評価さ
れる。第1決定手段は、プリ露光によって得られた画像
信号に基づいて白バランス調整の調整量を決定するた
め、適切な白バランス調整が行なわれる。
【0013】好ましくは、調整量が決定された後に、本
露光手段がイメージセンサに被写体の本露光を施す。記
録手段は、本露光によって得られかつ決定された調整量
に従って白バランス調整を施された画像信号を記録す
る。本露光時の露光期間が所定周期よりも短ければ露光
過多または露光不足が生じる可能性があるが、人間の見
た目の明るさが適切に評価されているため、著しく露光
過多または露光不足となることはない。
【0014】本露光時の露光量は、プリ露光によって得
られた画像信号に基づいて第2決定手段によって決定し
てもよい。
【0015】
【発明の効果】第1の発明によれば、被写体の光学像を
光源の明滅周期の整数倍の時間をかけて取り込むことで
人間の見た目の明るさが適切に評価され、これによって
被写体を適切に撮影することができる。
【0016】第2の発明によれば、光源の明滅周期の整
数倍の時間にわたってプリ露光を行なうことで人間の見
た目の明るさが適切に評価され、白バランスを適切に調
整することができる。
【0017】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0018】
【実施例】図1を参照して、この実施例のディジタルカ
メラ10は、レンズ12および絞りユニット14を含
む。被写体の光学像は、これらの部材を通してCCDイ
メージャ(イメージセンサ)16に入射される。絞りユ
ニット14はドライバ18によって駆動され、これによ
って絞り量(F値)が調整される。また、CCDイメー
ジャ16の受光面は原色ベイヤ配列の色フィルタ(図示
せず)によって覆われており、各画素において生成され
る電荷量はR,GまたはBの色の光強度に依存する。
【0019】図2に示すように、CCDイメージャ16
は、各画素に対応する複数の受光素子16a,各々の受
光素子16aで光電変換されかつ蓄積された電荷を垂直
方向に転送する複数の垂直転送レジスタ16bおよび垂
直転送レジスタ16bの終端に配置され垂直転送された
電荷を水平方向に転送する水平転送レジスタ16cを含
む。これらの素子は、1/30秒毎に発生する垂直同期
パルス(VDパルス)に基づいてタイミングジェネレー
タ(TG)20から出力されるタイミングパルスによっ
て駆動される。タイミングパルスとしては、受光素子1
6aから垂直転送レジスタ16bに電荷を読み出しかつ
読み出された電荷を1ラインずつ垂直方向に転送する垂
直転送パルス,水平転送レジスタ16c内の電荷を1画
素ずつ水平方向に転送する水平転送パルス,非露光期間
すなわち非電荷蓄積期間において受光部16aで生成さ
れた電荷をオーバフロードレイン(図示せず)に掃き捨
てる電荷掃き捨てパルスなどがある。
【0020】図3に示すように、掃き捨て期間は注目す
る1フレーム期間(1/30秒)の最初から始まり、掃
き捨て期間の終了時期が制御される。これに応じて電荷
蓄積期間が変化し、所望の露光期間(シャッタスピー
ド)が得られる。このように掃き捨てパルスによって露
光期間を制御する技術は、電子シャッタ機能として周知
である。
【0021】電源が投入されると、システムコントロー
ラ48は対応する状態信号をCPU32に与える。する
と、CPU32は、TG20,信号処理回路26などを
含む信号処理ブロックならびにビデオエンコーダ38,
モニタ40などを含むエンコードブロックを起動する。
【0022】TG20は、上述のタイミングパルスを発
生し、30fpsのフレームレートでCCDイメージャ
16から電荷(RGB信号)を読み出す。読み出された
RGB信号は、CDS/AGC回路22によって相関2
重サンプリングおよびゲイン調整を施され、これらの処
理を施されたRGB信号は、A/D変換器24を通して
信号処理回路26に与えられる。信号処理回路26は、
与えられたRGB信号に白バランス調整を施し、白バラ
ンスが調整されたRGB信号をYUV信号に変換し、そ
して変換されたYUV信号をメモリ制御回路34を通し
てSDRAM36に書き込む。信号処理回路26には、
白バランス調整のために図4に示すアンプ26aおよび
26bが設けられており、アンプ26aによってR信号
にゲインαが付与され、アンプ26bによってB信号に
ゲインβが付与される。
【0023】ビデオエンコーダ38は、SDRAM36
に書き込まれたYUV信号をメモリ制御回路34を通し
て読み出し、読み出されたYUV信号をコンポジット画
像信号に変換する。変換されたコンポジット画像信号は
スイッチSW1を介してモニタ40に与えられ、これに
よって、被写体のリアルタイム動画像(スルー画像)が
画面に表示される。キャラクタジェネレータ42からキ
ャラクタ信号が出力されるときは、スイッチSW1がビ
デオエンコーダ38およびキャラクタジェネレータ42
と間で切り換えられる。これによって、所定のキャラク
タがスルー画像に多重表示される。
【0024】A/D変換器24から出力されたRGB信
号は、色評価回路28にも入力される。色評価回路28
は、RGB信号を形成する各々の原色成分を1フレーム
期間毎に積分し、色評価値Ir,IgおよびIbを求め
る。輝度評価回路30は、色評価回路28によって求め
られた色評価値Ir,IgおよびIbに数1に従う演算
を施し、輝度評価値Iyを求める。
【0025】
【数1】Iy=0.299×Ir+0.587×Ig+
0.114×Ib こうして1フレーム毎に得られた色評価値Ir,Igお
よびIbならびに輝度評価値IyはCPU32に与えら
れ、白バランス調整ならびに露光調整に用いられる。
【0026】オペレータがシャッタボタン50を半押し
すると、システムコントローラ48は半押し状態を示す
状態信号と選択された露光モード情報とをCPU32に
与える。露光モードとしては、プログラムAEモード,
露光期間優先AEモードおよび絞り優先AEモードの3
つがあり、このいずれかが露光モード切換スイッチ52
によって選択される。また、露光時間優先AEモードま
たは絞り優先AEモードでは、メニューキー54の操作
によって所望の露光時間または絞り量が設定される。し
たがって、プログラムAEモードが選択されたときは、
“プログラムAE”が露光モード情報に含まれ、露光時
間優先AEモードが選択されたときは、“露光時間優
先”と所望の露光時間とが露光モード情報に含まれ、絞
り優先AEモードが選択されたときは、“絞り優先”と
所望の絞り量とが露光モード情報に含まれる。
【0027】CPU32はまず、選択された露光モード
に従うプリ露光をTG20に命令する。CCDイメージ
ャ16は、TG20によってプリ露光を施される。色評
価回路28ならびに輝度評価回路30は、プリ露光によ
って得られたRGB信号に基づいて色評価値Ir,Ig
およびIbならびに輝度評価値Iyを算出し、算出され
たこれらの評価値をCPU32に与える。
【0028】CPU32は、最適露光量を形成する露光
期間および絞り量を輝度評価値Iyに基づいて算出し、
算出された露光期間および絞り量に基づいて被写体の明
るさを判別する。明るさが強ければ、光源は太陽光であ
るとみなして、算出された露光期間および絞り量をTG
20およびドライバ18に設定する。これに対して、明
るさが弱ければ、光源は蛍光灯であるとみなして、露光
期間を蛍光灯の明滅周期の整数倍の期間に変更するとと
もに、変更された露光期間と協働して最適露光量を形成
する絞り量を算出する。TG20およびドライバ18に
は、このような露光期間および絞り量が設定される。
【0029】設定された露光期間および絞り量によるプ
リ露光が再度行なわれると、このプリ露光によって得ら
れたRGB信号に基づいて、色評価値Ir,Igおよび
Ibならびに輝度評価値Iyが求められる。CPU32
は、白バランスが適切に調整される最適ゲインαおよび
βを当該色評価値Ir,IgおよびIbに基づいて算出
し、算出された最適ゲインαおよびβを図4に示すアン
プ26aおよび26bに設定する。CPU32はまた、
最適露光量を形成する露光期間および絞り量を当該輝度
評価値Iyに基づいて決定する。但し、決定された露光
期間および絞り量は、シャッタボタン50が全押しされ
たときにTG20およびドライバ18に設定される。つ
まり、決定された露光時間および絞り量は本露光のため
にのみ用いられる。
【0030】シャッタボタン50が半押しされている
間、絞りユニット14は従前の絞り量を維持し、TG2
0は従前の露光期間に従って電子シャッタを制御する。
これによって、同じ露光期間および絞り量に従うプリ露
光が繰り返し行なわれる。各々のプリ露光によって得ら
れたRGB信号は、最適ゲインαおよびβに従う白バラ
ンス調整を施され、モニタ40には、最適ゲインαおよ
びβで白バランス調整されたRGB信号に基づくスルー
画像が表示される。一方、タイミングジェネレータ42
は、決定された露光期間および絞り量を示すキャラクタ
信号をスイッチSW1を通してモニタ40に与える。こ
のため、決定された露光期間および絞り量を示す数値が
スルー画像に多重される。
【0031】なお、再度のプリ露光に基づく最適露光量
の決定は、選択された露光モードに従う。プログラムA
Eモードでは、最適露光量を形成するように露光時間お
よび絞り量の両方が任意に決定される。露光時間優先A
Eモードでは、露光時間は所望の値とされ、この所望の
値とともに最適露光量を形成する絞り量が決定される。
絞り優先AEモードでは、絞り量は所望の値とされ、こ
の所望の値とともに最適露光量を形成する露光時間が決
定される。
【0032】シャッタボタン50が全押しされると、C
PU32は、決定された絞り量および露光時間に従う本
露光をTG20に命令する。信号処理回路26は、本露
光によって生成されたRGB信号に設定済みの最適ゲイ
ンαおよびβに従う白バランス調整を施し、白バランス
が調整されたRGB信号をYUV信号に変換し、そして
変換されたYUV信号をメモリ制御回路34を通してS
DRAM36に書き込む。TG20は本露光の後に不能
化され、ビデオエンコーダ38は、本露光に基づくYU
V信号をSDRAM36から繰り返し読み出す。この結
果、本露光された被写体像(フリーズ画像)がモニタ4
0に表示される。
【0033】CPU32はまた、シャッタボタン50の
全押しに応答してJPEGコーデック44に圧縮処理を
命令する。JPEGコーデック44は、本露光に基づく
YUV信号をメモリ制御回路34を通してSDRAM3
6から読み出し、読み出されたYUV信号にJPEG圧
縮を施す。CPU34は、JPEGコーデック34によ
って圧縮された圧縮YUV信号を記録媒体46に記録
し、これによって撮影処理が完了する。なお、記録媒体
46は着脱自在であり、実際にはメモリI/F(図示せ
ず)を介して内部回路と接続される。
【0034】プログラムAEモードが選択されたとき、
CPU32は図5〜図9に示すフロー図を処理する。な
お、各々の露光モードの間でCPU32の処理に大きな
相違はないため、露光時間優先AEモードおよび絞り優
先AEモードにおける処理の具体的な説明は省略する。
【0035】まずステップS1で、スルー画像表示処理
を行なうべく信号処理ブロックおよびエンコードブロッ
クを起動する。次に、シャッタボタン50が半押し状態
となったかどうかをステップS3で判断し、NOであれ
ば、ステップS5およびS7の各々でモニタ用AE(Au
tomatic Exposure)処理およびモニタ用AWB(Automa
tic White Balance)処理を行なう。モニタ用AE処理
およびモニタ用AWB処理はシャッタボタン50が操作
されない間繰り返し実行され、モニタ40には適切な露
光量で撮影されかつ白バランスが適切に調整された被写
体のスルー画像が表示される。
【0036】シャッタボタン50が半押しされるとステ
ップS3でYESと判断し、ステップS9で露光期間T
p(=1/200秒)をTG20に設定するとともに、
ステップS11で絞り量Fp(=最大)をドライバ18
(つまり絞りユニット14)に設定する。ステップS1
3ではVDパルスが発生したかどうかを判別し、YES
であればステップS15でプリ露光をTG20に命令す
る。TG20は、設定された露光期間Tpに従って電子
シャッタを制御し、これによって絞り量Fpおよび露光
期間Tpに従うプリ露光が行なわれる。ステップS17
ではVDパルスの発生回数を判別し、発生回数が2回と
なったときにステップS19に進む。
【0037】プリ露光によって生成されたRGB信号
は、次の1フレーム期間にCCDイメージャ16から読
み出され、読み出されたRGB信号に基づく輝度評価値
Iyの算出には1フレーム期間を必要とする。したがっ
て、ステップS15のプリ露光に基づく輝度評価値Iy
は、ステップS13でYESと判断してから2フレーム
期間経過した後に輝度評価回路30から出力される。こ
のため、VDパルスが2回発生するまでステップS17
の処理が繰り返され、VDパルスが2回発生したときに
ステップS19に進む。
【0038】ステップS19では、輝度評価回路30か
ら輝度評価値Iyを取り込む。続くステップS21で
は、取り込まれた輝度評価値Iyと図示しないEV表を
用いて、最適露光量を規定する露光時間Ta1および絞
り量Faを算出する。
【0039】ステップS23では、露光時間Ta1およ
び絞り量Faに基づいて被写体の明るさを特定し、特定
した明るさを所定閾値と比較して被写体の光源を判別す
る。ここで明るさ>閾値であれば、被写体は屋外におい
て太陽光を浴びているとみなし、ステップS25で露光
時間Ta1および絞り量FaをTG20およびドライバ
18に設定する。設定が完了するとステップS43に進
む。一方、明るさ≦閾値であれば、被写体は蛍光灯(5
0HzのAC電源で駆動)の光を浴びているとみなし、
ステップS27,S31およびS35において露光期間
Ta1を判別する。
【0040】露光期間Ta1が1/100秒よりも短け
れば、ステップS27からステップS29に進み、露光
期間Tb1(=1/100秒)に対する最適絞り量Fb
を算出する。露光期間Ta1が1/100秒以上である
が1/50秒よりも短ければ、ステップS31からステ
ップS33に進み、露光期間Tb1(=1/50秒)に
対する絞り量Fbを算出する。露光期間Ta1が1/5
0秒以上であるが1/30秒よりも短ければ、ステップ
S35からステップS37に進み、露光期間Tb1(=
1/30秒)に対する絞り量Fbを算出する。絞り量F
bが求められるとステップS39に進み、露光期間Tb
1および絞り量FbをTG20およびドライバ18に設
定する。一方、露光期間Ta1が1/30秒以上であれ
ばステップS37に進み、露光期間Ta1および絞り量
FaをTG20およびドライバ18に設定する。ステッ
プS39またはS41の処理が完了すると、ステップS
43に進む。
【0041】ステップS29,S33およびS37にお
ける絞り量Fbの算出は、数2に従って行なわれる。こ
うして決定された露光期間Tb1および絞り量Fbもま
た、最適露光量を規定する。
【0042】
【数2】Fb=√(Fa2*Tb1/Ta1) なお、露光期間Ta1が1/30秒を下回るときに露光
期間Tb1を1/25秒ではなく1/30秒に設定する
のは、VDパルスの発生周期が1/30秒であり、これ
より長い露光期間を設定しようとすると、処理が複雑に
なるからである。
【0043】ステップS43ではVDパルスが発生した
かどうか判断し、YESであればステップS45で再度
のプリ露光をTG20に命令する。ステップS25また
はS41の処理を経てステップS43に進んだときは絞
り量Faおよび露光期間Ta1に従うプリ露光が行なわ
れ、ステップS39の処理を経てステップS43に進ん
だときは絞り量Fbおよび露光期間Tb1に従うプリ露
光が行なわれる。このプリ露光に基づく色評価値Ir,
IgおよびIbならびに輝度評価値Iyの算出にも2フ
レーム期間を必要とするため、VDパルスが2回発生し
たときにステップS47からステップS49に進み、色
評価値Ir,IgおよびIbならびに輝度評価値Iyを
取り込む。
【0044】ステップS51では、取り込まれた色評価
値Ir,IgおよびIbに基づいて最適ゲインαおよび
βを決定し、決定した最適ゲインαおよびβを図4に示
すアンプ26aおよび26bに設定する。ステップS5
3ではドライバ18に設定した絞り量を判別し、判別結
果に応じてステップS55〜S59およびステップS6
1〜S65のいずれかを処理する。
【0045】絞り量=FaであればステップS55に進
む。このステップでは、ステップS49で取り込んだ輝
度評価値IyとEV表とに基づいて、絞り量Faと協働
して最適露光量を規定する露光期間Ta2を算出する。
続くステップS57では、キャラクタジェネレータ42
およびスイッチSW1を制御して露光期間Ta2および
絞り量Faを示す数値をモニタ40にOSD表示する。
【0046】一方、絞り量=FbであればステップS5
9に進み、ステップ49で取り込んだ輝度評価値Iyと
EV表とに基づいて、絞り量Fbと協働して最適露光量
を規定する露光期間Tb2を算出する。ステップS61
では、絞り量Fbを本露光時に使用する絞り量Faに変
更したときに同じ最適露光量が得られるように、数3に
従って露光時間Tb3を算出する。露光時間Tb3が算
出されるとステップS63に進み、露光期間Tb3およ
び絞り量Faを示す数値をモニタ40にOSD表示す
る。
【0047】
【数3】Tb3=(Fa2*Tb2)/Fb2 ステップS57またはS63の処理を終えると、ステッ
プS65およびS75でシャッタボタン50の押圧状態
を判別する。半押し状態が続いていれば、ステップS7
5でNOと判断し、ステップS77でVDパルスの発生
の有無を判別する。VDパルスが発生しなければステッ
プS65に戻るが、VDパルスが発生すると、ステップ
S79でプリ露光をTG20に命令する。これによっ
て、ステップS39またはS41の設定に従うプリ露光
が行なわれ、プリ露光が完了するとステップS65に戻
る。したがって、半押し状態が続いていれば、露光期間
Ta1および絞り量Faあるいは露光期間Tb1および
絞り量Fbに従うプリ露光が繰り返され、各々のプリ露
光によって得られたRGB信号は、ステップS51で設
定された最適ゲインαおよびβに従う白バランス調整を
施される。モニタ40には、プリ露光によって得られか
つ白バランス調整を施されたRGB信号に基づくスルー
画像と、露光時間Ta2および絞り量Faあるいは露光
時間Tb3および絞り量Faを示す数値とが表示され
る。
【0048】一方、半押し状態が解除されると、ステッ
プS75からステップS3に戻る。したがって、半押し
状態が解除されたときは、ステップS5のモニタ用AE
処理に従うプリ露光およびステップS7のモニタ用AW
B処理に従う白バランス調整が繰り返される。モニタ4
0にはプリ露光によって生成されかつ白バランス調整を
施されたRGB信号に基づくスルー画像が表示される。
なお、モニタ用AE処理およびモニタ用AWB処理で
は、シャッタボタン50が半押しされたときとは異なる
方法で露光調整および白バランス調整が行なわれる。
【0049】シャッタボタン50が半押し状態から全押
し状態に移行すると、ステップS65からステップS6
7に進み、絞り量Faをドライバ18に設定するととも
に、ステップS55またはS61で算出された露光期間
Ta2またはTb3をTG20に設定する。ステップS
69ではVDパルスの発生の有無を判別し、VDパルス
が発生するとTG20に本露光を命令する。本露光は、
絞り量Faおよび露光期間Ta2あるいは絞り量Faお
よび露光期間Tb3に従って行なわれる。本露光によっ
て得られたRGB信号は、ステップS51で設定された
最適ゲインαおよびβに従う白バランス調整を施され
る。白バランス調整されたRGB信号はYUV信号に変
換され、変換されたYUV信号はSDRAM36に書き
込まれる。このYUV信号はビデオエンコーダ38によ
って読み出され、モニタ40には本露光された被写体の
フリーズ画像が表示される。
【0050】ステップS71では、本露光に基づくYU
V信号の記録処理を行なう。具体的には、SDRAM3
6に書き込まれたYUV信号の圧縮をJPEGコーデッ
ク44に命令し、JPEGコーデック44によって生成
された圧縮YUV信号を記録媒体46に記録する。記録
処理が完了するとステップS1に戻り、モニタ40には
スルー画像が再び表示される。
【0051】以上の説明から分かるように、被写体が蛍
光灯の影響を受けているときは、露光期間Tb1が1/
100秒,1/50秒または1/30秒に設定され、こ
の露光時間Tb1に従うプリ露光が行なわれる。蛍光灯
は図9(A)に示すように1/100秒の周期で明滅
し、VDパルスは図9(B)に示すように1/30秒毎
に発生する。このため、露光時間Tb1が1/100秒
または1/50秒に設定されたときは、VDパルスがい
ずれのタイミングで発生してもプリ露光量は同じにな
る。また、1/100秒または1/50秒のプリ露光に
よって求められる色評価値Ir,IgおよびIbならび
に輝度評価値Iyは、人間の見た目の色および明るさを
反映する。
【0052】本露光時の露光時間Ta2またはTb3
は、プリ露光時に求められた輝度評価値Iyに基づいて
決定される。また、本露光によって得られたRGB信号
の白バランスを調整するための最適ゲインαおよびβ
は、プリ露光時に求められた色評価値Ir,Igおよび
Ibに基づいて決定される。ここで、露光期間Ta2お
よびTb3はいずれも蛍光灯の明滅周期の整数倍とは限
らず、1/200秒のような明滅周期よりもかなり短い
期間が露光期間Ta2またはTb3として決定される場
合がある。すると、図9(A)に示す山の頂上部分の1
/200秒で本露光が行なわれたときは露光過多が生
じ、図9(A)に示す谷の部分の1/200秒で本露光
が行なわれたときは露光不足が生じる。さらに、このよ
うな不適切な露光で得られたRGB信号に上述の最適ゲ
インαおよびβに従う白バランス調整を施しても、白バ
ランスは適切に調整されない。
【0053】しかし、1/100秒または1/50秒の
プリ露光によって求められた輝度評価値Iyならびに色
評価値Ir,IgおよびIbは、人間の見た目の明るさ
ならびに色を反映している。そして、本露光時の露光量
(絞り量Faおよび露光期間Ta2あるいは絞り量Fa
および露光期間Tb3)は、見た目の明るさを反映する
輝度評価値Iyに基づいて決定され、白バランス調整量
(最適ゲインαおよびβ)は、見た目の色を反映する色
評価値Ir,IgおよびIbに基づいて決定される。こ
のため、著しい露光過多または露光不足が生じたり、著
しく不適切な白バランス調整が行なわれることはない。
【0054】つまり、図9(A)に示す山の頂上部分や
谷の部分で行なわれた短時間のプリ露光に基づいて本露
光時の露光量および白バランス調整量を決定すると、決
定された値は、ある瞬間の明るさおよび色に影響され、
最適値から大きく外れてしまうが、この実施例では、見
た目の明るさおよび色に基づいて本露光量および白バラ
ンス調整量が決定されるため、決定された値が最適値か
ら大きく外れることはない。このように、この実施例
は、周期的に明滅する光源下で撮影された被写体像に現
れる明るさや色合いの歪みをできるだけ抑制しようとす
るものである。
【0055】なお、この実施例では、蛍光灯が50Hz
のAC電源によって駆動されることを想定しているが、
AC電源の周波数が60Hzであるときは、ステップS
27で“Ta1<1/120秒?”との判別を行ない、
YESであればステップS29で露光期間Tb1(=1
/120秒)に対する絞り量Fbを算出する必要があ
る。また、ステップS31では“Ta1<1/60秒
?”との判別を行ない、YESであればステップS33
で露光期間Tb1(=1/60秒)に対する絞り量Fb
を算出する必要がある。
【0056】また、この実施例では、図6から分かるよ
うに、Ta<1/100秒のときにTb1=1/100
秒とし、1/100秒≦Ta<1/50秒のときにTb
1=1/50秒とし、そして1/50秒≦Ta<1/3
0秒のときにTb1=1/30秒としている。しかし、
これに代えて、Ta>1/30秒のときにTb1=1/
30秒とし、1/30秒≧Ta>1/50秒のときにT
b1=1/50秒とし、そして1/50秒≧Ta>1/
100秒のときにTb1=1/100秒とするようにし
てもよい。
【0057】また、この実施例では、シャッタボタンが
半押しされたときに露光調整および白バランス調整を行
ない、全押しされたときに本露光を行なうようにしてい
るが、シャッタボタンが押されたときに、露光調整およ
び白バランス調整と本露光とを連続して行なうようにし
てもよい。
【0058】さらに、この実施例では、CCDイメージ
ャを30fpsで駆動するようにしているが、CCDイ
メージャはさらに遅いフレームレートで駆動するように
してもよい。また、この実施例では、プリ露光および本
露光のいずれも電子シャッタ方式で制御しているが、本
露光はメカシャッタ方式で制御してもよい。さらに、被
写体を撮影するイメージセンサとしては、CCD型のほ
かにCMOS型を用いてもよい。また、この発明は、デ
ィジタルカメラだけでなく、フィルムに被写体像を記録
する銀塩カメラにも適用できる。このとき、被写体の明
るさはTTL測光によって評価すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】CCDイメージャの構成を示す図解図である。
【図3】電子シャッタ方式の動作の一例を示す図解図で
ある。
【図4】信号処理回路の構成の一部を示すブロック図で
ある。
【図5】図1実施例の動作の一部を示すフロー図であ
る。
【図6】図1実施例の動作の他の一部を示すフロー図で
ある。
【図7】図1実施例の動作のその他の一部を示すフロー
図である。
【図8】図1実施例の動作のさらにその他の一部を示す
フロー図である。
【図9】(A)は蛍光灯の明滅周期を示す図解図であ
り、(B)は垂直同期パルスの発生周期を示す図解図で
ある。
【符号の説明】
10…ディジタルカメラ 14…絞りユニット 16…CCDイメージャ 20…タイミングジェネレータ 28…色評価回路 30…輝度評価回路 32…CPU 42…キャラクタジェネレータ 52…露光モード切換スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 9/73 H04N 9/73 A // H04N 101:00 101:00 Fターム(参考) 2H002 EB00 FB52 FB53 GA00 GA33 HA01 JA07 ZA03 2H102 AB21 BB01 CA11 5C022 AA13 AB03 AB15 AB17 AB51 AC03 AC42 AC69 5C065 AA03 BB02 BB21 DD02 DD17 EE05 EE06 GG18 GG30 GG32 5C066 AA01 CA08 DA01 EA14 EB01 EC01 GA01 GA32 GA33 GB01 HA02 JA01 KA01 KA11 KD06 KE09 KE11 KE19 KE20 KG01 KM02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体に影響を及ぼす光源の明滅周期の整
    数倍の時間をかけて前記被写体の光学像を取り込む取り
    込み手段、および前記取り込み手段によって取り込まれ
    た前記光学像に基づいて露光量を決定する決定手段を備
    える、カメラ。
  2. 【請求項2】前記露光量は前記明滅周期の整数倍と異な
    り得る露光期間と絞り量とによって規定される、請求項
    1記載のカメラ。
  3. 【請求項3】前記露光量を示す数値を表示する表示手段
    をさらに備える、請求項1または2記載のカメラ。
  4. 【請求項4】被写体をイメージセンサに露光して得られ
    た画像信号に白バランス調整を施すディジタルカメラに
    おいて、 前記被写体に影響を及ぼす光源の明滅周期の整数倍の時
    間にわたって前記イメージセンサに前記被写体のプリ露
    光を施すプリ露光手段、および前記プリ露光によって得
    られた前記画像信号に基づいて前記白バランス調整の調
    整量を決定する第1決定手段を備えることを特徴とす
    る、ディジタルカメラ。
  5. 【請求項5】前記調整量が決定された後に前記イメージ
    センサに前記被写体の本露光を施す本露光手段、および
    前記本露光によって得られかつ前記調整量に従って前記
    白バランス調整を施された前記画像信号を記録する記録
    手段をさらに備える、請求項6記載のディジタルカメ
    ラ。
  6. 【請求項6】前記プリ露光によって得られた前記画像信
    号に基づいて前記本露光時の露光量を決定する第2決定
    手段をさらに備える、請求項7記載のディジタルカメ
    ラ。
  7. 【請求項7】前記露光量は前記明滅周期の整数倍と異な
    り得る露光期間と絞り量とによって規定される、請求項
    6記載のカメラ。
  8. 【請求項8】前記露光量を示す数値を表示する表示手段
    をさらに備える、請求項6または7記載のカメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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