JP2002221002A - 蒸気タービンおよびそのバランス調整方法ならびに偏芯スリーブ - Google Patents

蒸気タービンおよびそのバランス調整方法ならびに偏芯スリーブ

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JP2002221002A
JP2002221002A JP2001012678A JP2001012678A JP2002221002A JP 2002221002 A JP2002221002 A JP 2002221002A JP 2001012678 A JP2001012678 A JP 2001012678A JP 2001012678 A JP2001012678 A JP 2001012678A JP 2002221002 A JP2002221002 A JP 2002221002A
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center hole
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rotor
balance
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Hiroshi Yamaguchi
浩 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】復水器の真空を破壊することなくバランス調整
を実施できる蒸気タービンを提供する。 【解決手段】タービンロータ1と、タービン翼2と、タ
ービンケーシング4と、タービングランド部5と、を有
する蒸気タービンにおいて、タービンロータの外側面に
沿ってタービングランド部の内側を通り、タービンケー
シングを貫通する偏芯スリーブ10が配設されており、
この偏芯スリーブは、タービンケーシングの内側に偏芯
荷重を有し、かつ、タービンケーシングの外側に、この
偏芯スリーブのタービンロータへの取付け角度を調整し
てそのタービンロータに固定する手段11、12を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蒸気タービンに係
り、特にタービンの振動低減のためのバランス調整を容
易に行える蒸気タービン、およびそのバランス調整方
法、ならびにバランス調整に好適な偏芯スリーブに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の蒸気タービンについて図23、2
4を用いて説明する。図23において、蒸気タービン9
0は、通常のボイラや原子炉など(図示せず)で発生し
た蒸気をタービン蒸気入口配管26より導き、タービン
ロータ1を回転させる。これによって、発電機・ポンプ
などの被駆動体25を回転させる。蒸気タービンで仕事
をした蒸気はタービン蒸気出口配管27などを通じて真
空に保たれている復水器24へ導かれる。タービンロー
タ1は軸受28で回転可能に支持されている。
【0003】図24に示すように、蒸気タービン90
は、供給される蒸気のエネルギを回転エネルギへ変換す
るための複数のタービン翼2と、そのタービン翼2の回
転軸となるタービンロータ1とを有する。タービンロー
タ1のタービン翼2取付け部は半径方向に張り出したホ
イール3が形成されている。複数のタービン翼2全体を
覆ってタービン内部6とタービン外部7を遮断するため
のタービンケーシング4があって、これは静止部材であ
る。タービンロータ1はタービンケーシング4を貫通し
ていて、その貫通部で、タービンロータ1とタービンケ
ーシング4の隙間の蒸気漏洩を抑制するためにタービン
グランド5が、タービンロータ1外側面に対向してター
ビンケーシング4に固定されている。
【0004】タービンロータ1は通常、鋼材を切削加工
して製作するが、鋼材の鋳込み作業において鋼材中心部
に材質的に脆弱な性質を持つ部分ができてしまう。この
脆弱な部分を排除することを目的としてタービンロータ
1の中心にはロータ中心孔17と呼ばれる貫通孔をもつ
ことが多い。
【0005】蒸気タービンにおいては、製造後の経年的
な性状変化(例えば蒸気によるタービンロータ1やター
ビン翼2の浸食)やその補修を目的にしたタービンロー
タ1やタービン翼2への溶接加工により、重量バランス
が変化することがある。この場合、タービンロータ1の
回転時の平衡がくずれ、不釣り合いとなり、タービン軸
受28での振動振幅が大きくなることがありうる。この
振動はタービン運転においてエネルギ効率の低下を引き
起こすばかりではなく、蒸気タービン構成部品への集中
荷重やタービン翼2とタービンケーシング4との接触に
よる破壊が発生する懸念がある。
【0006】そこで、振動がその蒸気タービンにおける
管理値を超えることが懸念される場合には、タービンバ
ランス調整が行われる。従来のタービンバランス調整で
は、具体的には、そのタービンに発生している振動の位
相・大きさに合わせその振動を打ち消すような修正荷重
としてバランスウェイト8をタービンロータ1のある位
置に取り付ける。バランスウェイト8はその振動への影
響度を高めるためにタービンロータ1の回転軸よりでき
るだけ遠い位置、すなわちロータホイール3の端部に取
り付けるのが通常である。
【0007】バランスウェイト8を取り付けるためのロ
ータホイールの穴をバランスホール9と呼ぶ。バランス
ウェイト8を取り付けるためのロータホイールの穴のう
ちで特に溝型のものをバランスウェイト取付け溝と呼ぶ
が、ここでは統一してバランスホールと呼ぶこととす
る。
【0008】蒸気タービンにおいてタービンバランス調
整を行うためのバランスウェイト8の重量・取付け角度
を設定するために、バランスウェイト8を付ける前の状
態でタービンロータ1を回転させ、振動の位相・大きさ
を把握する運転を行う必要がある。この運転をゼロショ
ット運転と呼ぶ。このゼロショット運転により得られた
データを解析することにより必要なバランスウェイト8
の重量・取付け角度を算出することができる。算出され
たバランスウェイト8はタービンロータ1のバランスホ
ール9に取り付けられタービンバランス調整作業は完了
する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】蒸気タービンのバラン
ス調整を行うためには、ゼロショット運転で算出された
バランスウェイト8をバランスホール9へ取り付ける作
業が必要となる。ところが、バランスウェイト8を取り
付けるときのタービンの状態は供給蒸気を停止させてい
る状態で、タービン内部6は復水器24により真空状態
となっている。
【0010】この状態でバランスウェイト8を取り付け
るためにタービンケーシング4の一部もしくは全部の開
放を行うと、大量の大気がタービン外部7からタービン
内部6に進入する。この状況での作業は極めて危険であ
り、また、復水器24の真空も破壊されることになって
しまい、再起動するためには長い時間を要する。発電用
・事業用のプラントに使用される蒸気タービンではその
稼働率を向上させるために、メンテナンス作業期間を少
しでも短縮することが市場のニーズとなっている(特開
平10−89009号公報参照)。
【0011】本発明は、タービンバランス調整を復水器
の真空を破壊することなく実施することができる蒸気タ
ービンおよびそのバランス調整方法ならびにそれに好適
な偏芯スリーブを提供することを目的とするものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するものであって、請求項1の発明は、回転可能なター
ビンロータと、このタービンロータに取り付けられた複
数のタービン翼と、静止していて前記複数のタービン翼
全体を覆うタービンケーシングと、前記タービンロータ
が前記タービンケーシングを貫通する部分で前記タービ
ンケーシング内の蒸気の漏出を抑制するために前記ター
ビンケーシングの内側に前記タービンロータに対向して
設けられたタービングランド部と、を有する蒸気タービ
ンにおいて、前記タービンロータの外側面に沿って前記
タービングランド部の内側を通り、前記タービンケーシ
ングを貫通する偏芯スリーブが配設されており、この偏
芯スリーブは、前記タービンケーシングの内側に偏芯荷
重を有し、かつ、前記タービンケーシングの外側に、こ
の偏芯スリーブの前記タービンロータへの取付け角度を
調整してそのタービンロータに固定する手段を有するこ
と、を特徴とする蒸気タービンである。
【0013】請求項1の発明によれば、タービンケーシ
ングを開放することなしに、タービンケーシングの外側
から、タービンケーシングの内側部分の偏芯荷重の取付
け角度を調整できる。このため、復水器の真空を破壊す
ることなしに、蒸気タービンのバランス調整を実施がで
きる。しかもこの発明は、タービンロータの中心孔の有
無にかかわりなく適用できる。
【0014】請求項2の発明は、内部に中心孔を有して
いて回転可能なタービンロータと、このタービンロータ
に取り付けられた複数のタービン翼と、静止していて前
記複数のタービン翼全体を覆うタービンケーシングと、
を有する蒸気タービンにおいて、前記タービンロータは
前記タービンケーシングを貫通しており、前記中心孔は
前記タービンケーシングの内側から外側に通じていて前
記タービンケーシングの外側に開口部を有し、前記中心
孔内の前記タービンケーシングの内側部に、偏芯したバ
ランスウェイトを取り付けるための中心孔バランスウェ
イト取付け部を有すること、を特徴とする蒸気タービン
である。
【0015】請求項2の発明によれば、タービンロータ
に中心孔がある場合に、この中心孔を利用して、タービ
ンケーシングの外側から、タービンケーシングの内側部
分の偏芯荷重の着脱や取付け角度調整ができる。このた
め、復水器の真空を破壊することなしに、蒸気タービン
のバランス調整を実施ができる。
【0016】請求項3の発明は、前記中心孔バランスウ
ェイト取付け部は、前記中心孔の周方向に沿って配設さ
れた複数の中心孔バランスホールであること、を特徴と
する請求項2に記載の蒸気タービンである。
【0017】請求項3の発明によれば、請求項2の作用
効果を得られるとともに、バランスウェイトをタービン
ロータ中心孔の周方向の所望の位置に着脱することが容
易にできる。
【0018】請求項4の発明は、前記バランスウェイト
は流体であって、前記中心孔バランスホールの各入口部
付近には各中心孔バランスホールの奥に向かって先細り
の開口漏斗状の返し板を有すること、を特徴とする請求
項3に記載の蒸気タービンである。請求項4の発明によ
れば、請求項3の作用効果を得られるとともに、バラン
スウェイトが流体であるため、所望の位置への注入が容
易である。
【0019】請求項5の発明は、前記バランスウェイト
は流体であって、前記中心孔バランスホールの各入口部
付近が弾性体膜によって閉じられていること、を特徴と
する請求項3に記載の蒸気タービンである。
【0020】請求項5の発明によれば、請求項3の作用
効果を得られるとともに、バランスウェイトが流体であ
るため、所望の位置への注入が容易である。また、中心
孔バランスホールの各入口が閉じられているので、バラ
ンスウェイトが運転中に他の中心孔バランスホールへ移
動することがなく、蒸気タービンのバランス調整を確実
に実施ができる。
【0021】請求項6の発明は、前記バランスウェイト
は少なくともその取付け時に流体であって、前記複数の
中心孔バランスホールの内部に前記バランスウェイトを
保持する流体保持具を有すること、を特徴とする請求項
3に記載の蒸気タービンである。
【0022】請求項6の発明によれば、請求項3の作用
効果を得られるとともに、バランスウェイトが流体であ
るため、所望の位置への注入が容易である。また、流体
保持具があるために、流体バランスウェイトを所望の位
置に固定することができる。
【0023】請求項7の発明は、前記中心孔バランスウ
ェイト取付け部は、前記中心孔の周方向に沿う溝である
こと、を特徴とする請求項2に記載の蒸気タービンであ
る。請求項7の発明によれば、請求項2の作用効果を得
られるとともに、バランスウェイト取付け部が中心孔の
周方向に沿う溝であるので取付け部の工作が容易であ
る。
【0024】請求項8の発明は、内部に中心孔を有して
いて回転可能なタービンロータと、このタービンロータ
に取り付けられた複数のタービン翼と、静止していて前
記複数のタービン翼全体を覆うタービンケーシングと、
を有する蒸気タービンにおいて、前記タービンロータは
前記タービンケーシングを貫通しており、前記中心孔は
前記タービンケーシングの内側から外側に通じていて前
記タービンケーシングの外側に開口部を有し、前記開口
部から出し入れ可能で前記中心孔内の前記タービンケー
シングの内側部に着脱可能に取り付けられた中心孔バラ
ンスウェイトを有すること、を特徴とする蒸気タービン
である。
【0025】請求項8の発明によれば、タービンロータ
に中心孔がある場合に、この中心孔を利用して、タービ
ンケーシングの外側から、タービンケーシングの内側部
分の偏芯荷重の着脱や取付け角度調整ができる。このた
め、復水器の真空を破壊することなしに、蒸気タービン
のバランス調整を実施できる。
【0026】請求項9の発明は、回転可能なタービンロ
ータと、このタービンロータに取り付けられた複数のタ
ービン翼と、静止していて前記複数のタービン翼全体を
覆い、前記タービンロータが貫通する貫通部を具備する
タービンケーシングと、を有する蒸気タービンのバラン
ス調整方法において、前記タービンロータの外側に沿っ
て配置されたスリーブ部と前記タービンケーシングの内
側に配置された偏芯荷重とを有する偏芯スリーブを前記
タービンケーシングの外側で適宜前記タービンロータに
対して相対的に動かして位置決めする位置決め工程と、
前記位置決め工程の後に、前記タービンケーシングの外
側で、前記スリーブ部を前記タービンロータに対して固
定する工程と、を有すること、を特徴とするバランス調
整方法である。
【0027】請求項9の発明によれば、タービンケーシ
ングを開放することなしに、タービンケーシングの外側
から、タービンケーシングの内側部分の偏芯荷重の取付
け角度を調整できる。このため、復水器の真空を破壊す
ることなしに、蒸気タービンのバランス調整を実施がで
きる。しかもこの発明は、タービンロータの中心孔の有
無にかかわりなく適用できる。
【0028】請求項10の発明は、内部に中心孔を有し
ていて回転可能なタービンロータと、このタービンロー
タに取り付けられた複数のタービン翼と、静止していて
前記複数のタービン翼全体を覆い、前記タービンロータ
が貫通しているタービンケーシングと、を有する蒸気タ
ービンのバランス調整方法において、前記中心孔は前記
タービンケーシングの内側から外側に通じていて前記タ
ービンケーシングの外側に開口部を有し、その開口部か
ら前記中心孔内の前記タービンケーシングの内側部に、
偏芯したバランスウェイトを着脱すること、を特徴とす
るバランス調整方法である。
【0029】請求項10の発明によれば、タービンロー
タに中心孔がある場合に、この中心孔を利用して、ター
ビンケーシングの外側から、タービンケーシングの内側
部分の偏芯荷重の着脱や取付け角度調整ができる。この
ため、復水器の真空を破壊することなしに、蒸気タービ
ンのバランス調整を実施ができる。
【0030】請求項11の発明は、タービンケーシング
を貫通する回転可能なタービンロータのバランス調整の
ために前記タービンロータに着脱可能な偏芯スリーブに
おいて、前記タービンロータが前記タービンケーシング
を貫通する部分の前記タービンロータと前記タービンケ
ーシングの間を通して貫通する中空円筒形のスリーブ部
と、前記タービンケーシングの内側に配置される偏芯部
と、前記タービンケーシングの外側に配置され、前記偏
芯スリーブの前記タービンロータに対する相対的取付け
角度を調整してそのタービンロータに固定可能な固定部
と、を有すること、を特徴とする偏芯スリーブである。
【0031】請求項11の発明によれば、タービンケー
シングを開放することなしに、タービンケーシングの外
側から、タービンケーシングの内側部分の偏芯荷重の取
付け角度を調整できる。このため、復水器の真空を破壊
することなしに、蒸気タービンのバランス調整を実施が
できる。しかもこの発明は、タービンロータの中心孔の
有無にかかわりなく適用できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図1〜22を参照しながら
本発明の実施の形態を説明する。ただし、従来技術と共
通または相互に共通の部分には共通の符号を付して、説
明を適宜省略する。
【0033】[第1の実施の形態](請求項1、8、
9、11関係) 図1および図2により本発明に係る蒸気タービンの第1
の実施の形態を説明する。
【0034】図1に示すように、タービンロータ1には
ロータホイール3にタービン翼2が取り付けられ、ター
ビン外部7とタービン内部6はタービンケーシング4お
よびグランドパッキン5により隔離されている。また、
ロータホイール3の外面にはバランスホール9が施工さ
れ、バランスホール9にはタービンバランス調整を行い
振動を低減させるためのバランスウェイト8が取り付け
られる。本実施の形態では、タービンロータ1がグラン
ドパッキン5と対向する部分に偏芯スリーブ10が取り
付けられている。
【0035】偏芯スリーブ10は、図2に示すように、
中空円筒状のスリーブ部13と、スリーブ部13の端部
に取り付けられた偏芯部14とからなる。偏芯部14は
ほぼ円形の板であるが、その重心16はスリーブ部の軸
15からずれた位置にある。スリーブ部13および偏芯
部14を貫通して軸方向に円形断面の偏芯スリーブ開口
10aが設けられていて、偏芯スリーブ開口10aの中
にタービンロータ1を滑らせて貫通できるようになって
いる。スリーブ部13の偏芯部14の反対側の端部付近
には、複数個の回り止めピン穴12が周方向に並べて設
けられている。
【0036】図1に示すように、偏芯スリーブ10は、
偏芯部14がタービン内部6に配置され、スリーブ部1
3がグランドパッキン5内を貫通し、スリーブ部13の
偏芯部14と反対側の端部がタービン外部7に突出して
いる。複数の回り止めピン穴12のうちの適当なものに
回り止めピン11が差し込まれ、この回り止めピン11
がタービンロータ1に固定されるようになっている。こ
れによって、偏芯部14をタービン内部6に配置した状
態で、タービン外部7から操作して、偏芯スリーブ10
をタービンロータ1に対して相対的に動かし、タービン
全体のバランスがとれるような位置で、回り止めピン1
1によって、偏芯スリーブ10をタービンロータ1に対
して固定することができる。なお、初期状態におけるタ
ービンは、偏芯スリーブ10を組み込んだ状態でタービ
ン全体のバランスがとれているようにする。
【0037】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。蒸気タービンにおいては、製造後の経年的な性状変
化によりタービンロータ1の回転時の平衡がくずれ、不
釣り合いとなり、タービン軸受28での振動振幅が大き
くなることが懸念された場合、ゼロショット運転を行
い、その解析結果にて得られた不釣り合いを打ち消す方
向に偏芯スリーブ10の偏芯部重心16の方向を設定し
直すことによりタービンバランス調整を行うことができ
る。この場合、タービン外部7から操作できるため、ケ
ーシング内部6を外気開放する必要がない。この結果、
復水器24の真空を破壊することなくタービンバランス
調整を行うことができる。
【0038】図3は、図2に示した偏芯スリーブ10の
変形例である偏芯スリーブ40を示す。図3のスリーブ
部43および回り止めピン穴42は、それぞれ図2のス
リーブ部13および回り止めピン穴12と同様の構造で
ある。図3の偏芯部44は、図2の偏芯部14とは違っ
て、スリーブ部13の端部から半径方向に突出したほぼ
長方形の突出部となっている。この偏芯スリーブ40の
作用・効果は図2に示した偏芯スリーブ10と同様であ
る。
【0039】[第2の実施の形態](請求項2、3、
8、10関係) 次に、図4〜12により本発明に係る蒸気タービンの第
2の実施の形態を説明する。なお、図中で図1と同一部
分には同一符号を付して重複する部分の説明は省略す
る。
【0040】図4、5において、タービンロータ1には
先に説明したとおり、貫通孔であるロータ中心孔17が
加工されている。本実施の形態では、タービンロータ1
のロータ中心孔17内部のタービン内部6、例えばロー
タホイール3部分に中心孔バランスウェイト18を取り
付けることができるような中心孔バランスホール19を
有する。
【0041】中心孔バランスホール19は、例えば図5
に示すような孔型であって、これは、ロータ中心孔17
から半径方向外側に向けてタービンロータ1内に設けら
れた穴である。中心孔バランスホール19は、ロータ中
心孔17の周方向に沿って複数個が並べられている。
【0042】中心孔バランスホール19には例えば雌ネ
ジが切ってあり、図6に示す中心孔バランスウェイト1
8を特定の中心孔バランスホール19にねじ込んだり取
り外したりすることによってバランスを調整することが
できる。図6に示す中心孔バランスウェイト18には、
中心孔バランスホール19の雌ネジと係合する雄ネジ8
0が切ってある。また、中心孔バランスホール19の奥
に入る先端部81の反対側には、スパナと係合する六角
部82を有する。
【0043】この中心孔バランスウェイト18を中心孔
バランスホール19にねじ込んだり外したりするには、
例えば図7に示す着脱工具84を用いる。着脱工具84
は頭部45と軸部46とを有し、これらは傘歯歯車など
の継手50によって、回転軸が直交するようにして係合
されている。頭部45の先端には、中心孔バランスウェ
イト18の六角部82(図6)と係合できる六角穴47
が設けられている。軸部46の途中には、支持部48が
取り付けられている。支持部48は円柱形であって、そ
の直径は軸部46の直径よりも大きく、ロータ中心孔1
7の内径よりは若干小さい。また、支持部48の中央に
は、軸部46が貫通する穴52があって、軸部46と穴
52は互いに滑ることができるような余裕を持ってい
る。軸部46の先端にはハンドル49が取り付けられて
いる。
【0044】中心孔バランスウェイト18の着脱にあた
っては、六角穴47が六角部82に係合するように、軸
部46をロータ中心孔17の軸に沿って挿入し、ハンド
ル49はロータ中心孔17の外に出ている状態に置く。
この状態でハンドル49を回すことにより、中心孔バラ
ンスウェイト18を回してこれを着脱する。このとき、
図8に示すように、支持部48を支点として、ハンドル
49をロータ中心孔17の軸に直角の方向に押すことに
よって、頭部45を中心孔バランスウェイト18に押し
付けたり、逆に離したりすることができる。
【0045】支持部48は、図9に示すように、軸を含
む平面で切断された対称の2個の部分からできていて、
これらは穴52で軸部46を挟み込んで、ねじ51で結
合されている。
【0046】中心孔バランスウェイトの、図6のものと
異なる例として、図10、11に示す中心孔バランスウ
ェイト58、68も考えられる。これらのバランスウェ
イトはねじ込み式でなく、それぞれ、楔59またはピン
69を隙間に押し込むことによって、中心孔バランスホ
ールに固定される。中心孔バランスウェイト58、68
にはそれぞれ、楔受面61、ピン溝71が設けられてい
る。
【0047】これらの楔59またはピン69を隙間に押
し込むには、例えば図12に示す万能工具75を用い
る。万能工具75は、突っ張り部76、77および軸部
78と、これらの間の力伝達部79とを有する。突っ張
り部76、77はロータ中心孔17内で側面を横に押す
ものである。軸部78はロータ中心孔17の軸方向に延
び、その先端(図示せず)はロータ中心孔17の外に出
ている。力伝達部79は、軸部78のねじり力を突っ張
り部76、77の突っ張り力に変換するもので、ラック
・ピニオン機構またはウォームギア機構からなる。
【0048】突っ張り部76、77をロータ中心孔17
内の楔59またはピン69の位置に置いて、ロータ中心
孔17の外で軸部78を回転させることにより、楔59
またはピン69を中心孔バランスホールに押し込むこと
ができる。
【0049】以上説明した図4〜12の実施の形態によ
れば、ケーシング外部7からロータ中心孔17を通じて
操作することにより、ケーシング内部6の中心孔バラン
スウェイト18、58、68を着脱することができる。
【0050】[第3の実施の形態](請求項2、7、1
0関係) 次に、図13により本発明に係る蒸気タービンの第3の
実施の形態を説明する。この実施の形態では、図5に示
す孔型中心孔バランスホール19に代わるものとして、
図13に示すような溝119とする。溝119はロータ
中心孔17の周方向に沿って延びている。中心孔バラン
スウェイト118は、溝119の中の適当な位置に取り
付けられる。
【0051】[第4の実施の形態](請求項2、3、
4、10関係) 次に、図14、15、16により本発明に係る蒸気ター
ビンの第4の実施の形態を説明する。なお、図中で図
4、5等と同一部分には同一符号を付して重複する部分
の説明は省略する。
【0052】ここでは、孔型中心孔バランスホール39
を採用し、修正荷重に液体などの流動性をもつ中心孔バ
ランスウェイト38を採用する。また、中心孔バランス
ホール39の入口に凹方向で、先端部に開口を有する円
錐形(漏斗状)の返し板20を設置している。
【0053】本実施の形態では、不釣り合いを打ち消す
方向の中心孔バランスホール39に流動体の中心孔バラ
ンスウェイト38を注入することにより、タービンバラ
ンス調整を行うことができる。タービン高速回転中にお
いて流動体の中心孔バランスウェイト38は遠心力によ
り中心孔バランスホール39の最深部に押し付けられ保
持された状態となる。
【0054】図4、5、13に示した第2の実施の形態
ではウェイトのネジや脱落防止ピンなどの固定機構が必
要であるためロータ中心孔17の面に近いところのみし
か中心孔バランスウェイト18、58、68を取り付け
ることが困難であったが、本実施の形態では、上記保持
効果により、タービンロータ1の中心より放射方向へ離
れた部分へ設置することができる。
【0055】なお、低速回転中は図16に示す通り返し
板20により逆戻りを阻止されることから流動体の中心
孔バランスウェイト38は返し板20穴より漏れ出るこ
とはない。また、図16は全ての中心孔バランスホール
39に流動体の中心孔バランスウェイト38を注入して
いる図を示すが実際はそのうち数箇所で十分である。
【0056】これにより、図4、5に示した第2の実施
の形態よりも振動へ影響のある位置へ修正荷重を設置す
ることができることからタービンバランス調整の効果を
より大きくすることができる。
【0057】[第5の実施の形態](請求項2、3、
5、10関係) 図17〜20により本発明に係る蒸気タービンの第5の
実施の形態を説明する。なお、図中で図14、15、1
6と同一部分には同一符号を付して重複する部分の説明
は省略する。
【0058】ここでは図14、15、16と同様に、孔
型中心孔バランスホール139を採用し、修正荷重に液
体などの流動性をもつ中心孔バランスウェイト138を
採用する。また、各中心孔バランスホール139の入口
はゴム板21で密閉されている。
【0059】本実施の形態では、注入装置22を用いて
不釣り合いを打ち消す方向の中心孔バランスホール13
9に流動体の中心孔バランスウェイト138を注入する
ことにより、タービンバランス調整を行うことができ
る。タービン高速回転中において流動体中心孔バランス
ウェイト138は遠心力により中心孔バランスホール1
39の最深部に押し付けられ保持された状態となる。
【0060】低速回転中は、図20に示すように、ゴム
板21により逆戻り阻止されることから流動体の中心孔
バランスウェイト138はゴム板21より漏れ出ること
はない。そのゴム板21は注入器で流動体の中心孔バラ
ンスウェイト138を注入されるため穴があいてしまう
が、その穴は小さく、またゴムの弾性によりその穴は閉
じられれてしまう。また、図20は全ての中心孔バラン
スホール139に流動体の中心孔バランスウェイト13
8を注入している図を示すが実際はそのうち数箇所で十
分である。
【0061】これにより図14、15、16の実施の形
態と同様に、図4、5の実施の形態よりも振動へ影響の
ある位置へ修正荷重を設置することができることからタ
ービンバランス調整の効果をより大きくすることができ
る。
【0062】[第6の実施の形態](請求項2、3、
6、10関係) 次に、図21、22により本発明に係る蒸気タービンの
第6の実施の形態を説明する。なお、図中で図17〜2
0と同一部分には同一符号を付して重複する部分の説明
は省略する。
【0063】ここでは中心孔バランスホール149に孔
型を採用し、修正荷重に液体などの流動性をもつ流動体
の中心孔バランスウェイト148を採用する。また、中
心孔バランスホール149の最深部に流体を含浸もしく
は吸着することができる流体保持器23を設置する。流
体保持器としては、中心孔バランスウェイト148が液
体の場合は海綿体状の物質を、中心孔バランスウェイト
148が砂粒のようなものの場合は接着剤など使用する
のが適当である。
【0064】本実施の形態では、不釣り合いを打ち消す
方向の中心孔バランスホール149に流動体の中心孔バ
ランスウェイト148を注入することによりタービンバ
ランス調整を行うことができる。タービン高速回転中に
おいて流動体の中心孔バランスウェイト148は遠心力
により中心孔バランスホール149の最深部に押し付け
られ保持された状態となる。なお、低速回転中も流体保
持器23により逆戻りが阻止されるため中心孔バランス
ホール149より漏れ出ることはない。
【0065】これにより、図17〜20の実施の形態と
同様に振動へ影響のある位置へ修正荷重を設置すること
ができる。なお、以上説明した各実施の形態は、必要に
応じ適宜組み合わせて適用することも可能である。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、蒸気タービンのバラン
ス調整を、復水器の真空を破壊することなく実施するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蒸気タービンの第1の実施の形態
の部分縦断面図。
【図2】図1に示す偏芯スリーブの一例を示す図であっ
て、(a)は斜視図、(b)は(a)の軸方向反対側か
ら見た斜視図、(c)は縦断面図、(d)は(c)のD
−D線矢視図。
【図3】図2に示す偏芯スリーブの他の例を示す図であ
って、(a)は斜視図、(b)は(a)の軸方向反対側
から見た斜視図、(c)は縦断面図、(d)は(c)の
D−D矢視図。
【図4】本発明に係る蒸気タービンの第2の実施の形態
の部分縦断面図。
【図5】図4に示す中心孔バランスホールの拡大図であ
って、(a)は縦断面図、(b)は(a)のB−B線矢
視図。
【図6】図5に示す中心孔バランスウェイトの一例の斜
視図。
【図7】図6に示す中心孔バランスウェイトを着脱する
ための着脱具の一例の斜視図。
【図8】図7に示す着脱具を用いて中心孔バランスウェ
イトを着脱する様子を示す説明図。
【図9】図8に示す支点ブロックの斜視図。
【図10】図5に示す中心孔バランスウェイトで楔を用
いる一例を示す図であって、(a)はバランスウェイト
本体の斜視図、(b)は楔の斜視図。
【図11】図5に示す中心孔バランスウェイトでピンを
用いる一例を示す図であって、(a)はバランスウェイ
ト本体の斜視図、(b)はピンの斜視図。
【図12】図4に示す中心孔バランスホールの内部の拡
大図であって、図10または図11に示す楔を押し込む
ときの様子を示す図。
【図13】本発明に係る蒸気タービンの第3の実施の形
態を示す図であって、(a)は縦断面図、(b)は
(a)のB−B線矢視図。
【図14】本発明に係る蒸気タービンの第4の実施の形
態の部分縦断面図。
【図15】図14のXV−XV線矢視断面図。
【図16】図15に示す中心孔バランスホールに液体バ
ランスウェイトを注入したときの状況を示す図。
【図17】本発明に係る蒸気タービンの第5の実施の形
態の部分縦断面図。
【図18】図17のXVIII−XVIII線矢視断面
図。
【図19】図17に示す中心孔バランスホールに液体バ
ランスウェイトを注入するときの状況を示す図。
【図20】図18に示す中心孔バランスホールに液体バ
ランスウェイトを注入したときの状況を示す図。
【図21】本発明に係る蒸気タービンの第6の実施の形
態の部分縦断面図。
【図22】図21のXXII−XXII線矢視断面図。
【図23】従来の蒸気タービン周りの系統構成を示す系
統構成図。
【図24】図23の蒸気タービンの部分縦断面図。
【符号の説明】
1…タービンロータ、2…タービン翼、3…ロータホイ
ール、4…タービンケーシング、5…タービングラン
ド、6…タービン内部、7…タービン外部、8…バラン
スウェイト、9…バランスホール、10…偏芯スリー
ブ、10a…偏芯スリーブ開口、11…回り止めピン、
12…回り止めピン穴、13…スリーブ部、14…偏芯
部、15…スリーブ部重心、16…偏芯部重心、17…
ロータ中心孔、18…中心孔バランスウェイト、19…
中心孔バランスホール、20…返し板、21…ゴム板、
22…注入装置、23…流体保持装置、24…復水器、
25…被駆動体、26…タービン蒸気入口配管、27…
タービン蒸気出口配管、28…タービン軸受、38…中
心孔バランスウェイト、39…中心孔バランスホール、
40…偏芯スリーブ、42…回り止めピン穴、43…ス
リーブ部、44…偏芯部、45…頭部、46…軸部、4
7…六角穴、48…支持部、49…ハンドル、50…力
伝達部、51…ねじ、52…穴、58…中心孔バランス
ウェイト、59…楔、61…楔受面、68…中心孔バラ
ンスウェイト、69…ピン、71…ピン溝、74…万能
工具、75…万能工具、76…突っ張り部、77…突っ
張り部、78…軸部、79…力伝達部、80…雄ネジ、
81…先端、84…着脱工具、90…蒸気タービン、1
18…中心孔バランスウェイト、119…溝、138…
中心孔バランスウェイト、139…中心孔バランスホー
ル、148…中心孔バランスウェイト、149…中心孔
バランスホール。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能なタービンロータと、このター
    ビンロータに取り付けられた複数のタービン翼と、静止
    していて前記複数のタービン翼全体を覆うタービンケー
    シングと、前記タービンロータが前記タービンケーシン
    グを貫通する部分で前記タービンケーシング内の蒸気の
    漏出を抑制するために前記タービンケーシングの内側に
    前記タービンロータに対向して設けられたタービングラ
    ンド部と、を有する蒸気タービンにおいて、 前記タービンロータの外側面に沿って前記タービングラ
    ンド部の内側を通り、前記タービンケーシングを貫通す
    る偏芯スリーブが配設されており、この偏芯スリーブ
    は、前記タービンケーシングの内側に偏芯荷重を有し、
    かつ、前記タービンケーシングの外側に、この偏芯スリ
    ーブの前記タービンロータへの取付け角度を調整してそ
    のタービンロータに固定する手段を有すること、 を特徴とする蒸気タービン。
  2. 【請求項2】 内部に中心孔を有していて回転可能なタ
    ービンロータと、このタービンロータに取り付けられた
    複数のタービン翼と、静止していて前記複数のタービン
    翼全体を覆うタービンケーシングと、を有する蒸気ター
    ビンにおいて、 前記タービンロータは前記タービンケーシングを貫通し
    ており、 前記中心孔は前記タービンケーシングの内側から外側に
    通じていて前記タービンケーシングの外側に開口部を有
    し、 前記中心孔内の前記タービンケーシングの内側部に、偏
    芯したバランスウェイトを取り付けるための中心孔バラ
    ンスウェイト取付け部を有すること、 を特徴とする蒸気タービン。
  3. 【請求項3】 前記中心孔バランスウェイト取付け部
    は、前記中心孔の周方向に沿って配設された複数の中心
    孔バランスホールであること、を特徴とする請求項2に
    記載の蒸気タービン。
  4. 【請求項4】 前記バランスウェイトは流体であって、
    前記中心孔バランスホールの各入口部付近には各中心孔
    バランスホールの奥に向かって先細りの開口漏斗状の返
    し板を有すること、を特徴とする請求項3に記載の蒸気
    タービン。
  5. 【請求項5】 前記バランスウェイトは流体であって、
    前記中心孔バランスホールの各入口部付近が弾性体膜に
    よって閉じられていること、を特徴とする請求項3に記
    載の蒸気タービン。
  6. 【請求項6】 前記バランスウェイトは少なくともその
    取付け時に流体であって、前記複数の中心孔バランスホ
    ールの内部に前記バランスウェイトを保持する流体保持
    具を有すること、を特徴とする請求項3に記載の蒸気タ
    ービン。
  7. 【請求項7】 前記中心孔バランスウェイト取付け部
    は、前記中心孔の周方向に沿う溝であること、を特徴と
    する請求項2に記載の蒸気タービン。
  8. 【請求項8】 内部に中心孔を有していて回転可能なタ
    ービンロータと、このタービンロータに取り付けられた
    複数のタービン翼と、静止していて前記複数のタービン
    翼全体を覆うタービンケーシングと、を有する蒸気ター
    ビンにおいて、 前記タービンロータは前記タービンケーシングを貫通し
    ており、 前記中心孔は前記タービンケーシングの内側から外側に
    通じていて前記タービンケーシングの外側に開口部を有
    し、 前記開口部から出し入れ可能で前記中心孔内の前記ター
    ビンケーシングの内側部に着脱可能に取り付けられた中
    心孔バランスウェイトを有すること、 を特徴とする蒸気タービン。
  9. 【請求項9】 回転可能なタービンロータと、このター
    ビンロータに取り付けられた複数のタービン翼と、静止
    していて前記複数のタービン翼全体を覆い、前記タービ
    ンロータが貫通する貫通部を具備するタービンケーシン
    グと、を有する蒸気タービンのバランス調整方法におい
    て、 前記タービンロータの外側に沿って配置されたスリーブ
    部と前記タービンケーシングの内側に配置された偏芯荷
    重とを有する偏芯スリーブを前記タービンケーシングの
    外側で適宜前記タービンロータに対して相対的に動かし
    て位置決めする位置決め工程と、 前記位置決め工程の後に、前記タービンケーシングの外
    側で、前記スリーブ部を前記タービンロータに対して固
    定する工程と、 を有すること、を特徴とする蒸気タービンのバランス調
    整方法。
  10. 【請求項10】 内部に中心孔を有していて回転可能な
    タービンロータと、このタービンロータに取り付けられ
    た複数のタービン翼と、静止していて前記複数のタービ
    ン翼全体を覆い、前記タービンロータが貫通しているタ
    ービンケーシングと、を有する蒸気タービンのバランス
    調整方法において、 前記中心孔は前記タービンケーシングの内側から外側に
    通じていて前記タービンケーシングの外側に開口部を有
    し、 その開口部から前記中心孔内の前記タービンケーシング
    の内側部に、偏芯したバランスウェイトを着脱するこ
    と、 を特徴とする蒸気タービンのバランス調整方法。
  11. 【請求項11】 タービンケーシングを貫通する回転可
    能なタービンロータのバランス調整のために前記タービ
    ンロータに着脱可能な偏芯スリーブにおいて、 前記タービンロータが前記タービンケーシングを貫通す
    る部分の前記タービンロータと前記タービンケーシング
    の間を通して貫通する中空円筒形のスリーブ部と、 前記タービンケーシングの内側に配置される偏芯部と、 前記タービンケーシングの外側に配置され、前記偏芯ス
    リーブの前記タービンロータに対する相対的取付け角度
    を調整してそのタービンロータに固定可能な固定部と、 を有すること、を特徴とする偏芯スリーブ。
JP2001012678A 2001-01-22 2001-01-22 蒸気タービンおよびそのバランス調整方法ならびに偏芯スリーブ Pending JP2002221002A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009115316A (ja) * 2007-11-08 2009-05-28 General Electric Co <Ge> 複数のインタロックバランス部材を含む回転機械バランス部材組立体

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