JP2002220227A - 貝殻微粉末、貝殻微粉末の製造方法、貝殻微粉末を含む合成樹脂組成物、建材、および家畜用飼材 - Google Patents

貝殻微粉末、貝殻微粉末の製造方法、貝殻微粉末を含む合成樹脂組成物、建材、および家畜用飼材

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JP2002220227A JP2001008257A JP2001008257A JP2002220227A JP 2002220227 A JP2002220227 A JP 2002220227A JP 2001008257 A JP2001008257 A JP 2001008257A JP 2001008257 A JP2001008257 A JP 2001008257A JP 2002220227 A JP2002220227 A JP 2002220227A
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隆治 安江
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貝殻残材を有効に利用することができ、か
つホルムアルデヒド、ダイオキシン等環境上問題となる
物質を効率的に分解することのできる貝殻微粉末の提
供。 【解決手段】貝殻を粉砕して得られる貝殻微粉末は、炭
酸カルシウムおよび酸化カルシウムを含み、平均粒径
0.1〜100μmであり、炭酸カルシウム(CaCO
3)および酸化カルシウム(CaO)の成分比が、Ca
CO3/CaO=10/90〜90/10の範囲にあ
り、この貝殻微粉末は、貝殻を平均粒径5〜100mm
の貝殻粉砕物に粉砕する粗粉砕工程と、この粗粉砕工程
で粉砕された貝殻粉砕物を、温度600〜1000℃、
時間1〜15hで焼成する焼成工程と、この焼成工程で
焼成された貝殻焼成物を平均粒径0.1〜100μmの
貝殻微粉末に粉砕する微粉砕工程とを備えた製造方法に
より得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貝殻微粉末、貝殻
微粉末の製造方法、貝殻微粉末を含む合成樹脂組成物、
建材、および家畜用資材に関する。
【0002】
【背景技術】近年、住宅等の建築物では、合成樹脂を用
いた新建材、家具等が広く用いられている。例えば、壁
紙等の接着剤として種々の合成樹脂が用いられたり、ソ
ファー等の家具においても、合成樹脂を用いたレザー調
の物品が広く普及している。また、一般生活において
も、食品包装材やまな板、ゴミ袋等に合成樹脂が多く使
用されている。このように新建材、家具等に合成樹脂を
用いることにより、意匠性に富んだ材料を大量にかつ安
価に供給できるため、外観意匠性に優れた居室空間を安
く構築できるという利点がある。また、食品包装材等に
合成樹脂を用いることにより、このような食品包装材を
安価に供給できるという利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな新建材、家具等を用いた住宅において、近年、接着
剤や塗料から発生するホルムアルデヒドは、シックハウ
ス症候群の原因として大きな問題となっており、これら
の新建材、家具等からホルムアルデヒドを発生すること
のない、または発生しても直ちに吸着、分解するような
材料が要望されている。また、食品包装材分野において
も安全な抗菌剤が望まれている。
【0004】また、このような合成樹脂を用いた新建
材、家具等を焼却廃棄する場合、人体に有害なダイオキ
シンの発生も懸念され、焼却してもこのようなダイオキ
シンが発生しない、またはダイオキシンを選択的に吸着
分解してくれる材料も要望されている。一方、養殖場や
水産加工場では、ほたて貝や牡蠣等の貝殻が残材として
大量に生じ、この残材をどのように処理するかが課題と
されている。
【0005】本発明の目的は、貝殻残材を有効に利用す
ることができ、安全な抗菌性を有し、かつホルムアルデ
ヒド、ダイオキシン等環境上問題となる物質を効率的に
分解することのできる貝殻微粉末、貝殻微粉末の製造方
法、貝殻微粉末を含む合成樹脂組成物、建材、および家
畜用飼材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の貝殻微粉末は、貝殻を粉砕して得られる貝
殻微粉末であって、炭酸カルシウムおよび酸化カルシウ
ムを含み、平均粒径0.1〜100μmであり、炭酸カ
ルシウム(CaCO3)および酸化カルシウム(Ca
O)の成分比が、CaCO3/CaO=10/90〜9
0/10の範囲にあることを特徴とする。ここで、炭酸
カルシウムおよび酸化カルシウムの成分比はモル比とし
て与えられるものであり、炭酸カルシウムおよび酸化カ
ルシウムのみならず、両者の中間体をも含む。
【0007】酸化カルシウムが90%を超えると、貝殻
微粉末のpHが高くなり過ぎてしまうため、ダイオキシ
ンやホルムアルデヒドの分解能は確保できるものの、実
用的でない。また、炭酸カルシウムが90%を超える
と、ダイオキシンやホルムアルデヒドを分解するのが困
難となり、十分な効果を期待できない。従って、貝殻微
粉末がこのような成分比を取ることにより、ダイオキシ
ンやホルムアルデヒドを効率的に分解することができる
上、pHが高くなりすぎて人体の皮膚等に悪影響を与え
ることもなく、実用的な用途に供することができ、貝殻
残材を有効に利用することができる。
【0008】本発明の貝殻微粉末は、種々の用途に供す
ることができ、例えば、建築物に用いられるコンクリー
ト、建材に添加することにより、建築物内に発生するホ
ルムアルデヒド等を効率的に分解して、シックハウス症
候群等が生じることを防止することができる。ホルムア
ルデヒドは酸性物質であり、ホルムアルデヒドが貝殻微
粉末中のCaOと中和反応することにより、ホルムアル
デヒドを分解することができる。
【0009】また、本発明の貝殻微粉末を、土壌改良材
として用いることにより、土壌中のダイオキシンを効率
的に分解して、土壌の有害成分を除去することができ
る。尚、2、3、7、8−ダイオキシンに対して、本発
明の貝殻微粉末を作用させると、まず、ダイオキシン中
の脱塩素化が行われ、さらに、貝殻微粉末と土壌等の中
にある水分とによりダイオキシンがアルカリ加水分解さ
れることで、無害化するものと推測される。
【0010】さらに、このような貝殻微粉末を用いれ
ば、従来より知られる抗菌性をも付加することができる
ので、建物の室内建材、家具、および食品包装フィル
ム、ゴミ袋等に用いられる合成樹脂に貝殻微粉末を添加
することにより、抗菌性をも付与することができる。そ
して、本発明の貝殻微粉末は、天然素材であるため、家
畜等の飼料に添加しても、家畜等に有害な影響を及ぼす
ことがなく、飼料中のダイオキシン等も分解することも
できる。
【0011】また、本発明の貝殻微粉末の製造方法は、
貝殻から平均粒径0.1〜100μmの貝殻微粉末を得
る貝殻微粉末の製造方法であって、前記貝殻を平均粒径
5〜100mmの貝殻粉砕物に粉砕する粗粉砕工程と、
この粗粉砕工程で粉砕された貝殻粉砕物を、温度600
〜1000℃、時間1〜15hで焼成する焼成工程と、
この焼成工程で焼成された貝殻焼成物を平均粒径0.1
〜100μmの貝殻微粉末に粉砕する微粉砕工程とを備
えていることを特徴とする。
【0012】ここで、貝殻としては、牡蠣、蛤等種々の
貝殻を採用することが考えられるが、特に、ほたて貝の
貝殻を採用するのが好ましい。貝殻残材として多いの
は、牡蠣、ほたて貝等が挙げられるが、ほたて貝はその
表面にゴミ等の不純物が付着する可能性が少ないため、
貝殻残材を再利用する際に前処理として、不純物を除去
する作業を行う必要がなく、再利用し易いからである。
【0013】また、粗粉砕工程は、要するに、貝殻を取
り扱いやすい5〜100mm程度の大きさの粉砕物に粗
粉砕することができればよく、任意の乾式機械的粉砕手
段を採用することができ、例えば、回転羽根式ミル等を
採用することができる。一方、微粉砕工程は、最終的に
0.1〜100μmの貝殻微粉末を得られれば、任意の
粉砕手段を採用することができるが、好ましくは、焼成
後の貝殻焼成物を少なくとも2段階の粉砕方法で粉砕す
るのがよい。具体的には、微粉砕工程を第1および第2
粉砕工程にさらに分け、第1粉砕工程では、転動ボール
ミル、遊星ボールミル、チューブミル、微粉砕用ハンマ
ーミル等を用いるのが好ましく、第2粉砕工程では、こ
の第1粉砕工程の粉砕物をさらにジェットミル等で粉砕
するのが好ましい。さらに、第2粉砕工程で用いるジェ
ットミルには、サイクロン等の分級能力を有する装置を
閉回路で設置するのが好ましい。
【0014】そして、焼成工程は、貝殻粉砕物を600
〜1000℃、時間1〜15hで焼成することができる
のであれば、任意の焼成手段を採用することができ、例
えば、セラミックスの焼成に用いられる電気炉等のバッ
チ式の窯炉や、トンネル窯等の連続式の窯炉を採用する
ことができる。焼成に際して、温度600〜1000
℃、時間1〜15hとするのは、未焼成の貝殻の主成分
である炭酸カルシウムが酸化カルシウムに転移する温度
が約900℃であり、炭酸カルシウムおよび酸化カルシ
ウムの成分比が10/90〜90/10の貝殻微粉末を
製造するには、上記焼成条件で行うのが好ましいからで
ある。
【0015】このような本発明の貝殻微粉末の製造方法
によれば、炭酸カルシウムおよび酸化カルシウムの成分
比が10/90〜90/10の範囲の貝殻粉末を、焼成
工程により得ることができるうえ、貝殻残材に付着した
有機物等も焼成工程で燃焼してしまい、貝殻残材に付着
した有機物に起因する臭い等の問題も解決される。ま
た、焼成工程の後に微粉砕を行うことにより、効率よく
粉砕して貝殻微粉末とすることができるため、ダイオキ
シンやホルムアルデヒドを効率的に分解することのでき
る貝殻微粉末を効率的に得ることができ、貝殻残材の有
効活用を図ることができる。
【0016】さらに、第1粉砕工程で転動ボールミル等
を用いることにより、貝殻焼成物に対して十分に衝撃
力、圧縮力、および剪断力を加えることが可能となり、
第2粉砕工程でジェットミルを用いることにより、貝殻
焼成物同士の衝突およびジェットミル壁面との衝突を促
進することが可能となり、所望の形状および大きさに粉
砕された貝殻微粉末を迅速かつ容易に得ることができ
る。そして、第2粉砕工程におけるジェットミルに分級
装置等を閉回路で設置することにより、粒度の大きな粒
子を分級除去すれば、より最大粒径、平均粒径の小さい
粒度の揃った貝殻微粉末を得ることができるので、より
高品質の貝殻微粉末とすることができる。
【0017】また、本発明の貝殻微粉末を含む合成樹脂
組成物は、貝殻を粉砕して得られた貝殻微粉末を含む合
成樹脂組成物であって、炭酸カルシウムおよび酸化カル
シウムを含み、平均粒径0.1〜100μmであり、炭
酸カルシウム(CaCO3)および酸化カルシウム(C
aO)の成分比が、CaCO3/CaO=10/90〜
90/10の範囲の貝殻微粉末が、合成樹脂に対して
0.01〜80wt%添加されていることを特徴とす
る。
【0018】ここで、本発明の合成樹脂組成物は、合成
皮革、この合成皮革表面を処理する合成皮革表面処理
剤、インキ、ペイント、壁紙、繊維、この繊維表面を処
理する繊維処理剤、シート、フィルム、射出成形物等種
々の合成樹脂成形物として利用することができる。ま
た、合成樹脂としては、ポリウレタン、ポリオレフィン
等の環境適性に優れた合成樹脂の他、ポリ塩化ビニル等
も採用することができる。
【0019】さらに、合成樹脂に対する貝殻微粉末の添
加量が80wt%を超えると、成形物が硬くなって実用
的な用途に供することが困難となる上、合成樹脂組成物
表面のpHが高くなってしまい、特に、ソファー等に用
いられる合成皮革では、人体の皮膚が接触した際、好ま
しくない。一方、添加量が0.01wt%未満では、ホ
ルムアルデヒドやダイオキシンの吸着という効果を十分
に奏し得ない。貝殻微粉末の添加量は、好ましくは合成
樹脂に対して0.1〜65wt%であり、より好ましく
は、0.5〜50wt%である。
【0020】このような本発明によれば、合成樹脂組成
物に貝殻微粉末が含まれていることにより、貝殻微粉末
がホルムアルデヒド等を分解するので、シックハウス症
候群等の発生を防止することができる。また、このよう
な貝殻微粉末を含む合成樹脂であれば、抗菌性も有する
ので、食品用包装材としても好適である。特に、貝殻微
粉末が天然物であるので、従来より知られた抗菌剤と比
較して、安全であり一層好ましい。また、このような合
成樹脂組成物を焼却廃棄する場合も、貝殻微粉末がダイ
オキシンを吸着、分解してくれるため、焼却に伴うダイ
オキシンの発生をも防止することが期待される。
【0021】さらに、本発明の建材は、貝殻を粉砕して
得られた貝殻微粉末を含む建材であって、炭酸カルシウ
ムおよび酸化カルシウムを含み、平均粒径0.1〜10
0μmであり、炭酸カルシウム(CaCO3)および酸
化カルシウム(CaO)の成分比が、CaCO3/Ca
O=10/90〜90/10の範囲の貝殻微粉末を、
0.01〜80wt%含有することを特徴とする。
【0022】ここで、本発明が適用される建材として
は、コンクリート等のセメント系建材、石膏ボード等の
ボード剤、壁材、タイル等が考えられる。このように建
材に貝殻微粉末を含ませることにより、建築物内に発生
するホルムアルデヒドを貝殻微粉末で効率的に吸着、分
解できるので、シックハウス症候群のない安全な建物を
建築できる。
【0023】そして、本発明の家畜用飼材は、貝殻を粉
砕して得られた貝殻微粉末を含む家畜用飼材であって、
炭酸カルシウムおよび酸化カルシウムを含み、平均粒径
0.1〜100μmであり、炭酸カルシウム(CaCO
3)および酸化カルシウム(CaO)の成分比が、Ca
CO3/CaO=10/90〜90/10の範囲の貝殻
微粉末を、0.01〜80wt%含有することを特徴と
する。
【0024】このよに家畜用飼材に貝殻微粉末を加える
ことにより、飼材中のダイオキシン等を効率的に分解す
ることができるため、ダイオキシンに汚染されない家畜
を飼育することができるうえ、必要以上にpHが高くな
らないので、飼材の安全性をも担保することができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
より具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定さ
れるものではない。 〔実施例1〕洗浄したほたて貝の貝殻を、回転羽根式ミ
ルで粉砕して、平均粒径10mmの貝殻粉砕物を得た
後、電気炉を用いて温度700℃、時間10hで貝殻粉
砕物を焼成し、焼成物をさらに転動ボールミルを用いて
粉砕し、転動ボールミルの粉砕物をジェットミルで粉砕
して、平均粒径5μmの貝殻微粉末を得た。固形分15
%のポリカーボネート系ポリウレタン樹脂に、得られた
貝殻微粉末を10wt%添加し、合成皮革用の表面処理
剤を得た。具体的な配合割合は、表1の通りである。
【0026】
【表1】
【0027】得られた表面処理剤を、基布上にポリ塩化
ビニル層が形成されたPVCレザーの表面に塗布して、
表面処理が施されたPVCレザーを得た。具体的には、
グラビアコータを用いてPVCレザー上に表面処理剤を
塗布した後、100℃で乾燥させた。塗布量は、乾燥時
の塗布量が6g/m2となるように調整した。尚、得ら
れたPVCレザーは、10cm×10cmの正方形状と
して各種試験を行った。
【0028】〔比較例1〕貝殻微粉末を添加しない表面
処理剤を、実施例1と同様の手順でPVCレザー表面に
塗布して表面処理が施されたPVCレザーを得た。 〔比較例2〕貝殻微粉末の製造に際して、焼成温度を1
300℃として貝殻微粉末を得た以外は、実施例1と同
様の方法で表面処理が施されたPVCレザーを得た。
【0029】実施例、および各比較例で得られた表面処
理が施されたPVCレザーに関して、表面のpH、抗菌
性、ホルムアルデヒドの分解性、およびダイオキシンの
分解性を測定した。 (1) 表面のpHの測定方法 実施例および各比較例のPVCレザー表面に水で濡らし
たリトマス試験紙を貼り付け、リトマス試験紙の色の変
化からpHを求めた。
【0030】(2) 抗菌性の評価 肉エキス・ペプトン培地を0.4%食塩を含む殺菌水で
50倍に希釈した。そこへ普通ブイヨンで培養した黄色
ブドウ球菌を懸濁し、その0.2mlを、実施例および
各比較例のPVCレザー(10cm×10cm)上に置
き、次にポリエステルフィルムで菌懸濁液を被い、30
℃の条件に放置した。接種直後または24時間後に試料
上の菌懸濁液を回収し、そこに生存する菌数から効果を
確認し、効果があったものを○、効果がなかったものを
×として評価した。
【0031】(3) ホルムアルデヒドの分解性の評価 容量5リットルのポリ容器中に、10cm×10cmの
実施例および各比較例のPVCレザーをそれぞれ別々に
入れ、その後50ppm濃度になるようにホルムアルデ
ヒドガスを導入し、適当な時間後毎にホルムアルデヒド
ガス検知管を用いてホルムアルデヒド分解性の効果を確
認し、効果があったものを○、効果がなかったものを×
として評価した。
【0032】(4) ダイオキシンの分解性の評価 実施例1、比較例1、2の各PVCレザーを低温焼却し
て、その燃焼ガスを回収し、濃縮して高分解質量分析計
でダイオキシン濃度を測定し、ダイオキシン分解性の効
果を確認し、効果があったものを○、効果がなかったも
のを×として評価した。その結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】貝殻微粉末を添加していない比較例1は、
抗菌性、ホルムアルデヒド分解性、ダイオキシン分解性
が全くないのに対して、実施例1および比較例2では、
貝殻微粉末を添加することにより、これらの特性が明確
に発現しており、本発明の効果を確認することができ
る。但し、比較例2では、表面pHが12と大きくアル
カリ側によってしまうため、人間の皮膚等が直接接触す
るPVCレザー表面の表面処理剤としては適さず、実施
例のような弱アルカリ性の表面処理剤を採用するのがよ
り好ましいということが判る。
【0035】
【発明の効果】前述のような本発明によれば、貝殻残材
を有効に利用することができ、かつホルムアルデヒド、
ダイオキシン等環境上問題となる物質を効率的に分解す
ることができる、という効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61L 9/01 A61L 9/01 Z Fターム(参考) 2B150 AA01 AB10 AE02 AE22 CD27 DD01 4C080 AA05 AA07 BB02 BB05 CC01 HH05 JJ04 KK08 LL03 MM01 MM02 MM40 NN22 4G076 AA02 AA16 AA24 AB28 AB30 BA38 BA46 CA02 CA26 DA30 4J002 BB011 BD031 CK021 DE087 DE236 DM006 GA00 GH00 GH01 GK01 GK02 GL00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】貝殻を粉砕して得られる貝殻微粉末であっ
    て、 炭酸カルシウムおよび酸化カルシウムを含み、平均粒径
    0.1〜100μmであり、 炭酸カルシウム(CaCO3)および酸化カルシウム
    (CaO)の成分比が、 CaCO3/CaO=10/90〜90/10 の範囲にあることを特徴とする貝殻微粉末。
  2. 【請求項2】貝殻から平均粒径0.1〜100μmの貝
    殻微粉末を得る貝殻微粉末の製造方法であって、 前記貝殻を平均粒径5〜100mmの貝殻粉砕物に粉砕
    する粗粉砕工程と、 この粗粉砕工程で粉砕された貝殻粉砕物を温度600〜
    1000℃、時間1〜15hで焼成する焼成工程と、 この焼成工程で焼成された貝殻焼成物を平均粒径0.1
    〜100μmの貝殻微粉末に粉砕する微粉砕工程とを備
    えていることを特徴とする貝殻微粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】貝殻を粉砕して得られた貝殻微粉末を含む
    合成樹脂組成物であって、 炭酸カルシウムおよび酸化カルシウムを含み、平均粒径
    0.1〜100μmであり、炭酸カルシウム(CaCO
    3)および酸化カルシウム(CaO)の成分比が、 CaCO3/CaO=10/90〜90/10 の範囲の貝殻微粉末が、合成樹脂に対して0.01〜8
    0wt%添加されていることを特徴とする貝殻微粉末を
    含む合成樹脂組成物。
  4. 【請求項4】貝殻を粉砕して得られた貝殻微粉末を含む
    建材であって、 炭酸カルシウムおよび酸化カルシウムを含み、平均粒径
    0.1〜100μmであり、炭酸カルシウム(CaCO
    3)および酸化カルシウム(CaO)の成分比が、 CaCO3/CaO=10/90〜90/10 の範囲の貝殻微粉末を、0.01〜80wt%含有する
    ことを特徴とする貝殻微粉末を含む建材。
  5. 【請求項5】貝殻を粉砕して得られた貝殻微粉末を含む
    家畜用飼材であって、 炭酸カルシウムおよび酸化カルシウムを含み、平均粒径
    0.1〜100μmであり、炭酸カルシウム(CaCO
    3)および酸化カルシウム(CaO)の成分比が、 CaCO3/CaO=10/90〜90/10 の範囲の貝殻微粉末を、0.01〜80wt%含有する
    ことを特徴とする貝殻微粉末を含む家畜用飼材。
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