JP2002219709A - 樹脂改質用マスターバッチの製造方法 - Google Patents

樹脂改質用マスターバッチの製造方法

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JP2002219709A
JP2002219709A JP2001017312A JP2001017312A JP2002219709A JP 2002219709 A JP2002219709 A JP 2002219709A JP 2001017312 A JP2001017312 A JP 2001017312A JP 2001017312 A JP2001017312 A JP 2001017312A JP 2002219709 A JP2002219709 A JP 2002219709A
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Yoshihiro Hatakeyama
美広 畠山
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Nippon Petrochemicals Co Ltd
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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリイソブチレンを多量に含有するマスター
バッチを、連続的に長時間安定して製造する方法を確立
する。 【解決手段】 連続混練装置においてポリオレフィンを
連続的に移送しながら連続的に溶融し、移送されている
溶融ポリオレフィンにポリイソブチレンを連続的に添加
し、これらを連続的に混練する、樹脂改質用マスターバ
ッチの製造方法であって、装置中のポリオレフィンとポ
リイソブチレンとの混練物の温度を、ポリオレフィンの
融点(Tm)以上(Tm+50)℃以下に保つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリオレフィンとポ
リイソブチレンからなる樹脂改質用ポリイソブチレンマ
スターバッチを効率的に連続生産する方法に関する。詳
しくは、ポリイソブチレンをポリオレフィンとともに混
練押出して造粒する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂はその優れた物性
から射出成形、押出成形、ブロー成形、インフレーショ
ン成形等の方法で成形することにより、各種の成形体、
シート、フィルム等が製造され、工業的に大規模に消費
されている。そしてポリオレフィン系樹脂には、それぞ
れの用途で要求される特性を付加的に付与するために、
液状または固体粉末状等の各種改質剤、例えば可塑剤、
充填剤、染料、顔料、滑剤、酸化防止剤が配合されるこ
とがある。これらの改質剤は、ポリオレフィン系樹脂に
直接配合しペレット化して成形に供するか、またはあら
かじめ改質剤を多量に含有するマスターバッチペレット
を製造し、成形時にベース樹脂としてのポリオレフィン
系樹脂にドライブレンドし希釈・使用する。
【0003】ポリオレフィンへポリイソブチレンを添加
し改質しようとする試みは古くからなされている。例え
ば特公昭42−22524号公報ではポリプロピレンに
ポリイソブチレンを加えて改質されたフィルムを製造す
ることが示されている。しかし、ポリイソブチレンを添
加するための有効な手段がなかったため、ポリプロピレ
ンにポリイソブチレンをバンバリーミキサー等の直接回
分式で添加、混練して混合物を得て成形に供していた。
この方法では成形に供する前に材料を一旦すべて混練す
る必要があり、しかも回分式であるため工程数が多くな
りコスト的にも不利であった。この解決のためにはポリ
イソブチレンを多量に含有するマスターバッチが望まれ
ていたが、有効な製造方法がこれまでなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の現状に鑑み、本
発明は、ポリイソブチレンを多量に含有するマスターバ
ッチを、連続的に長時間安定して製造する方法を確立す
ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、特定の温度でポリオ
レフィンとポリイソブチレンを連続的に混練することに
より、ポリイソブチレンを多量に含有するマスターバッ
チを連続的に安定して製造することが可能であることを
見出し、本発明に到達したものである。
【0006】すなわち本発明の第1の樹脂改質用マスタ
ーバッチの製造方法は、連続混練装置においてポリオレ
フィンを連続的に移送しながら連続的に溶融し、この移
送されている溶融ポリオレフィンに対してポリイソブチ
レンを連続的に添加し、これらを連続的に混練する方法
であって、連続混練装置内のポリオレフィンとポリイソ
ブチレンとの混練物の温度を、ポリオレフィンの融点
(Tm)以上(Tm+50)℃以下に保つことを特徴と
する。
【0007】本発明の製造方法において好ましくは、ポ
リイソブチレンの粘度平均分子量は5,000〜1,4
00,000の範囲内であり、得られるマスターバッチ
中のポリオレフィンとポリイソブチレンの重量比は両方
を合わせて100重量%としてそれぞれ30〜95重量
%と5〜70重量%の範囲内とする。
【0008】また、連続混練装置内の少なくとも一箇所
において溶融ポリオレフィンとポリイソブチレンを強制
的に混練することが好ましい。ここで「強制的に混練す
る」とは、スクリュー等のニーダーを用いて混練するこ
とを言う。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳述する。本発明
では、ポリオレフィンおよびポリイソブチレンを混練す
る。ここで、本明細書で言う「ポリオレフィン」には、
ポリイソブチレンは含まれない。本発明で用いるポリオ
レフィンの例は、エチレン、プロピレン、イソブチレ
ン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン
−1、オクテン−1等のオレフィンの単重合体または共
重合体である(但し、イソブチレンの単重合体は除
く)。好ましいポリオレフィンの例は、高圧ラジカル重
合法で製造される低密度ポリエチレン、高圧から低圧の
イオン重合法により製造される直鎖低密度ポリエチレ
ン、プロピレンを単独重合するかまたはプロピレンとプ
ロピレン以外の炭素数2〜12のα−オレフィン( 以
下、単に「α−オレフィン」という) とを共重合して得
られるポリプロピレンである。これらポリオレフィンは
1種類を単独でまたは2種類以上を混合して用いること
ができる。
【0010】本発明に用いるポリイソブチレンは、樹
脂、特にポリオレフィン等の熱可塑性樹脂を改質する為
のものであり、その改質用途によって広い範囲から選択
できる。
【0011】例えば、具体的には、イソブチレン、工業
的に通常ナフサクラッキングの際に得られるC4留分か
らブタジエンを除いたブタン−ブテン留分またはこれら
の混合物を、塩化アルミニウム、三ふっ化ホウ素、シリ
カ・アルミナ、陽イオン交換樹脂のような酸性触媒、特
にフリーデルクラフツ型触媒の存在下で重合して得られ
る粘稠ポリマーが使用できる。これらのポリイソブチレ
ンは、粘度平均分子量が好ましくは5,000〜1,4
00,000、より好ましくは6,000〜800,0
00のものが使用される。粘度平均分子量が5,000
より小さいポリイソブチレンは、ブロッキングやブリー
ドを引き起こすことがあるので好ましくない。粘度平均
分子量が1,400,000より大きいポリイソブチレ
ンは、硬すぎて取り扱いが困難であると共に肝心の樹脂
改質効果が薄れるために好ましくない。ポリイソブチレ
ンは上記粘度平均分子量の範囲内にある限り2種または
それ以上を併用することもできる。また本発明の効果を
損なわない限りにおいて適宜の割合でポリブテンを併用
することもできる。
【0012】本発明に用いるポリオレフィンおよびポリ
イソブチレンの配合割合は、両者の合計を100重量%
として、ポリオレフィンが好ましくは30〜95重量
%、より好ましくは40〜90重量%、更により好まし
くは45〜90重量%であり、ポリイソブチレンが好ま
しくは5〜70重量%、より好ましくは10〜60重量
%、更により好ましくは10〜55重量%である。ポリ
イソブチレンの量が5重量%より少ない場合は、折角の
マスターバッチとしての意義が薄れ、樹脂改質効率が悪
くなる。またポリイソブチレン配合量が70重量%より
多い場合はマスターバッチ表面にべたつきが発生して好
ましくない。
【0013】本発明において、樹脂改質用マスターバッ
チは、上記のポリオレフィンおよびポリイソブチレンを
所定の配合割合になるよう連続混練押出機に連続的に供
給し、連続的に混練して連続的に押出すことにより得ら
れる。ここで「連続的」とは、回分方式ではないことを
意味する。マスターバッチの形状は特に限定するもので
ないが、通常は扱い易さの点からペレット状とすること
が好ましい。これらの混練・押出しには樹脂をペレット
化するための任意の公知技術が使用できる。代表的な例
として、一軸押出機あるいは二軸押出機またはニーダー
ルーダー(押出機にニーダーを付けた装置)を用いた混
練・押出し方法が挙げられる。好ましくは、ポリイソブ
チレンを添加することができる液体添加部を持ち、液体
添加部からダイまでのあいだにニーディングゾーンを少
なくとも1つ具備する二軸押出機が用いられる。ポリイ
ソブチレンを連続混練押出機に添加するには、ポンプに
より加圧注入する方法があるが、連続混練押出機のベン
ト口を利用し常圧にて注入することもできる。その他の
押出機として、石うす型混練機等の高せん断がかけられ
るものもあるが、あまりに高せん断ではポリイソブチレ
ンのみならずポリオレフィン樹脂も劣化、切断するおそ
れがあるため好ましくない。
【0014】本発明においては通常、ポリイソブチレン
は高粘度液体移送用ポンプを用いて連続混練押出機に連
続的に供給される。高粘度液体移送用ポンプとして、ギ
アポンプ、モーノポンプ等公知のポンプを用いることが
できる。ポリイソブチレンは常温ではあまりに高粘度の
ため、加熱し粘度を下げてポンプへ張り込まれる。しか
し、200℃以上の高温ではポリイソブチレンが分解を
始めたり、酸化劣化を受けるため好ましくない。よっ
て、ポンプの性能が許す限り低温でポリイソブチレンを
張り込むことが望ましい。
【0015】本発明の方法では、用いるポリオレフィン
の融点をTm( ℃) とすると、連続混練押出機内のポリ
オレフィンとポリイソブチレンとの混練物の温度をTm
℃以上(Tm+50)℃以下、好ましくはTm℃以上
(Tm+30)℃以下に保つ。混練中の樹脂の温度が
(Tm+50)℃より高いと、押出したストランドやペ
レットにべたつきが出るおそれがある。混練樹脂の温度
維持には通常、混練樹脂そのものの温度を計測すること
が好ましいが、それが難しい場合には、連続混練押出機
並びにダイの温度を測定することにより混練樹脂の温度
を上記範囲内に保つ。その際、一般に樹脂は混練により
せん断発熱し、混練樹脂の温度は押出機の設定温度より
かなり高くなるので注意を要する。
【0016】連続混練押出しして得られたストランドの
ペレット化工程では、ストランドを切断する任意の公知
技術が使用できる。代表的な例としては、コールドカッ
ト法、すなわち、上記条件で押出されたストランドを水
冷あるいは空冷等により冷却した後、ペレタイザーによ
り切断する方法が挙げられる。なお、必要に応じてスト
ランド状以外の形態で押し出し、これをカットしてペレ
ットとすることも可能である。
【0017】ストランド等はなるべく低温に冷却したの
ちカットすることが、べたつきもなく良好にペレタイズ
できるため望ましい。ストランド表面温度が10℃未満
になるように冷却すれば十分である。
【0018】本発明の方法では、本発明の効果を損わな
い範囲で他の付加的成分を添加することができる。従来
公知の例えば、可塑剤、充てん剤、染料、顔料、滑剤、
結晶核剤、酸化防止剤等のほか、脂肪族系、芳香族系お
よび脂環族系石油樹脂、テルペン樹脂、ロジンおよびそ
の誘導体等の粘着付与樹脂類を添加することができる。
これらは、あらかじめマスターバッチの各成分に配合し
ておいてもよく、またマスターバッチ製造時に添加して
もよい。
【0019】本発明の製造方法により得られた樹脂改質
用ポリイソブチレンマスターバッチは、その使用にあた
っては、所定の割合になるよう適宜に改質対象のポリオ
レフィンあるいはその他の熱可塑性樹脂に配合し、従来
公知の各種の成形方法により製品とすることができる。
【0020】また、本発明の製造方法により得られる樹
脂改質用ポリイソブチレンマスターバッチはその応用範
囲が極めて広い。例えば、 (イ)各種包装用フィルム類(ラップフィルム、ストレ
ッチフィルム、農業用フィルム等) (ロ)各種シート (ハ)被覆用材料 (ニ)遮音材料、制振材、シール材、防水材 (ホ)履物類 (ヘ)ホース、パッキング材 等各種の分野で使用される熱可塑性樹脂、特にポリオレ
フィン材料からなる製品に対して粘着(タック)性、可
塑性、可とう性、耐衝撃性、透明性等の性質を付与する
ための改質剤として有用である。このような改質対象の
ポリオレフィンは特に限定されないが、一般的に、前記
したような低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、高密度ポリエチレン、リニア低密度ポリエチ
レン、ホモ、ブロックまたはランダムポリプロピレンが
例示される。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。最初に、実施例で使用した示差走査熱量測定法(D
SC)および各種実用性能の測定方法、材料並びに装置
について説明する。
【0022】各種性状の測定方法 (1)示差走査熱量測定法(DSC) ポリオレフィンを熱プレス成形して得られる厚さ100
μmのフィルムを試料とし、これを230℃に昇温して
その温度で10分保持した後、降温速度10℃/分で3
0℃まで冷却する。次にこの状態から昇温速度10℃/
分で230℃まで昇温して測定を行なう。30℃から2
30℃に昇温する間に現れたピークの内の最大ピークの
頂点の位置をもって最大ピーク温度(Tm)とし、これ
をポリオレフィンの融点とする。2種類以上のポリオレ
フィンを混合して用いる場合は、最終的に加える比率に
応じたポリオレフィン混合物について測定し、すべての
現れたピークの中で最大のものの頂点の位置をもって最
大ピーク温度すなわち融点(Tm)とする。
【0023】(2)ペレットのべたつき評価法 長さ50mm程度のストランドを2枚の透明なポリエス
テルフィルム(厚さ38μm)の間にはさみ、指先で軽
く押さえ、ポリエステルフィルム上に残ったストランド
の跡から、次の基準でべたつきの程度を判定した。 ◎:べたつきなし(全く跡が残らない) ○:ほとんどなし(わずかに跡が残る) △:べたつき中程度(いくぶん跡が残る) ×:あり(全面に跡が残る) ××:べたつきひどい(分離が目視で分かる)
【0024】(3)ペレット成形性評価法 ストランドを混練機より押し出し、冷却後カッティング
を行うにあたり、次の基準で成形性の評価を判定した。 ◎:まったく問題なく成形できた。 ○:ストランドに若干のべたつきは出たが、ほぼ問題な
く成形できた。 △:若干のサージングが見られたが、条件を調整するこ
とで連続して成形できた。 ×:混練が不十分でストランドが切れやすかった。 ××:混練がまったく不十分で連続して成形することは
困難であった。
【0025】ポリオレフィン (1)ポリプロピレン 表1に性状を示すホモポリプロピレンA1およびA2並
びにプロピレン・エチレンランダム共重合体A3を、実
施例および比較例で用いた。
【0026】
【表1】
【0027】(2)リニア低密度ポリエチレン(LLD
PE) 表2に示す性状のLLDPE−B1および−B2を実施
例および比較例で用いた。
【0028】
【表2】
【0029】マスターバッチの製造に用いた混練機 (a)神戸製鋼所社製KTX−30型二軸押出機:同方
向、かみ合い式。スクリュー径30mmφ、L/D=3
7、ニーディングゾーン2個所。 (b)単軸押出機:フルフライトスクリュー、スクリュ
ー径50mmφ、L/D=24。 (c)東洋精機社製ラボプラストミル混練機:容積10
0mLポリイソブチレンの供給に用いたポンプ (d)兵神装備社製モーノポンプ3NTL10型実施例1 ポリプロピレンA1を、二軸押出機(a)の一端にある
ホッパー口より連続的に投入した。別に、あらかじめ1
80℃に加熱したポリイソブチレン(粘度平均分子量3
0,000)を、同押出機の二つのニーディングゾーン
の手前にある液体添加部よりポンプ(d)を用いて押出
機に連続的に供給した。ポリイソブチレンの量が、得ら
れるマスターバッチ中で40重量%となるように実験を
行った。ポリプロピレンA1とポリイソブチレンの混練
・押出しは、スクリュー回転数200rpmおよび表3
に示した温度条件で行った。上記の条件で二軸押出機の
運転を2時間継続して行って、押出機他端のダイからス
トランドを連続的に押し出し、4℃に冷却した水槽中を
約15秒間通したストランドの表面温度は6〜8℃を示
した。これを連続的に切断しペレットを得た。2時間後
に得られたペレットをさらに60℃48時間エージング
した。このエージング前後のペレットの性状評価結果を
表3に示す。
【0030】この実験において2時間にわたり安定した
性状の(均一な)ペレットが連続して得られ、機械的な
問題も生じなかった。即ち、樹脂が詰まったり、サージ
ングなどによりストランド切れが起こることなく押出機
が円滑に作動した。エージングを行ったペレットも良好
な性状を示した。
【0031】実施例2、3 実施例1において、ポリプロピレンをA2およびA3に
それぞれ変えて同様に実験を繰り返し、結果を表3に示
した。いずれの実験においても2時間にわたり安定した
性状のペレットが連続して得られ、機械的な問題も生じ
なかった。エージングを行ったペレットも良好な性状を
示した。
【0032】実施例4 実施例1において、混練機を単軸押出機(b)に変え、
押出機のホッパー口よりポンプ(d)によりポリイソブ
チレンを連続的に添加し、スクリュー回転数を70rp
mとした以外は同様に実験を行い、結果を表3に示し
た。この実験において、若干ストランドがべたついた
が、2時間にわたり安定した性状のペレットが連続して
得られ、特に機械的な問題も生じなかった。ペレットに
エージングを行ったところ実施例1〜3より若干多いべ
たつきを示した。
【0033】実施例5、6 実施例1において、ポリプロピレンをリニア低密度ポリ
エチレンB1およびB2にそれぞれ変えて同様に実験を
繰り返し、結果を表3に示した。いずれの実験において
も2時間にわたり安定した性状のペレットが連続して得
られ、機械的な問題も生じなかった。エージングを行っ
たペレットも良好な性状を示した。
【0034】比較例1 48gのポリプロピレンA1および32gのポリイソブ
チレン(粘度平均分子量30,000)を170℃に保
温したプラストミル混練機(c)へ同時に投入し、ロー
ター回転数50rpmで5分間混練した。この混練物を
熱いまま取り出しプレスして約3mm厚のシートとし、
カッターで幅5mmの短冊状に切り出してその成形物の
べたつきを調べた。結果を表3に示す。このとき既にべ
たつきが見られたが、60℃48時間のエージングの後
さらにひどいべたつきを示した。
【0035】比較例2 混練時間を2分とした以外はすべて比較例1と同様に混
練を行った。結果を表3に示す。得られた混練物は不均
一でべたつきがひどく取り扱いできなかった。
【0036】比較例3 混練時間を10分とした以外はすべて比較例1と同様に
混練、プレス、シートの切り出しを行った。結果を表3
に示す。比較例1と同様のべたつきを示した。
【0037】比較例4、5 ポリプロピレンとしてA2およびA3を用いた以外はす
べて比較例1と同様に混練、プレス、シートの切り出し
を行った。結果を表3に示す。いずれも比較例1よりひ
どいべたつきがあった。
【0038】比較例6、7 ポリプロピレンの代わりにリニア低密度ポリエチレンB
1およびB2を用いた以外はすべて比較例1と同様に混
練、プレス、シートの切り出しを行った。結果を表3に
示す。いずれもひどいべたつきがあった。
【0039】
【表3】
【0040】
【発明の効果】本発明の方法により、ポリオレフィンと
ポリイソブチレンからなる熱可塑性樹脂改質用ポリイソ
ブチレンマスターバッチを連続的に長時間安定して生産
することができる。これによりブロッキング(べたつ
き)等を起こすことの少ない熱可塑性樹脂改質用ポリイ
ソブチレンマスターバッチペレットが効率的に得られ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続混練装置においてポリオレフィンを
    連続的に移送しながら連続的に溶融し、この移送されて
    いる溶融ポリオレフィンに対してポリイソブチレンを連
    続的に添加し、これらを連続的に混練する、樹脂改質用
    マスターバッチの製造方法であって、連続混練装置内の
    ポリオレフィンとポリイソブチレンとの混練物の温度
    を、ポリオレフィンの融点(Tm)以上(Tm+50)
    ℃以下に保つことを特徴とする樹脂改質用マスターバッ
    チの製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリイソブチレンの粘度平均分子量は
    5,000〜1,400,000の範囲内であり、得ら
    れるマスターバッチ中のポリオレフィンとポリイソブチ
    レンの重量比は両方を合わせて100重量%としてそれ
    ぞれ30〜95重量%と5〜70重量%の範囲内とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 連続混練装置内の少なくとも一箇所にお
    いて溶融ポリオレフィンとポリイソブチレンを強制的に
    混練することを特徴とする請求項1または2に記載の製
    造方法。
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