JP2002217483A - 半導体レーザ駆動回路 - Google Patents

半導体レーザ駆動回路

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JP2002217483A
JP2002217483A JP2001007667A JP2001007667A JP2002217483A JP 2002217483 A JP2002217483 A JP 2002217483A JP 2001007667 A JP2001007667 A JP 2001007667A JP 2001007667 A JP2001007667 A JP 2001007667A JP 2002217483 A JP2002217483 A JP 2002217483A
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inductor
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Shinya Abe
真也 阿部
Toshiya Shinozaki
俊哉 篠崎
Katsuyuki Arai
克幸 荒井
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、LD駆動回路の非反転出力スイッチの
プルアップ抵抗に直列にインダクタを接続することでピ
ーキング特性を持たせ、LD発光の立上り/立下り時間
を早くしているが、反転側の出力インピーダンスに比べ
て高周波領域で高くなり、差動のバランスが崩れ、オー
バーシュートが発生する。 【解決手段】 LDを駆動する変調電流を出力する差動
増幅器の非反転出力側,反転出力側ともプルアップ抵抗
に直列にインダクタを接続することにして、差動の不平
衡をなくし、立上り時間はそのままでオーバーシュート
を減らしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザ(以
下、LDと記す)を光源とするLD駆動回路に関する。
特に立上り特性の悪いLDにピーキング回路を用いて立
上り特性を改善したときに発生する過剰なオーバシュー
トを抑制するLD駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】短波長光トランシーバ用の光源として近
年、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting L
aser)が用いられている。VCSELにはジャンクショ
ン容量Cjとパッケージ容量Cpが大きいため立上り特
性の悪いタイプがある(等価回路図10参照)。
【0003】半導体レーザ駆動装置について簡単に説明
する。図4(A)は、LDとレーザ駆動回路が直列に接
続された構成の半導体レーザ駆動装置の概略構成を示す
ブロック図である。半導体レーザ駆動装置は、LD駆動
回路10と、LD及びホトダイオードPDを内蔵したL
Dモジュール11と、定電流電源回路13と、自動光量
制御回路15とで構成される。
【0004】LDモジュール11のLDは、レーザ光を
発光し、ホトダイオードPD(モニタ用受光素子)はL
Dが発生したレーザ光を受光し、この受光量に応じた受
光電流を送出する。
【0005】定電流電源回路13は、レーザ駆動回路1
0を介してLDへ駆動電流を供給する。
【0006】自動光量制御回路15は、ホトダイオード
PDからの受光電流に応じて、定電流電源回路13から
供給される電流を分流する。
【0007】これにより、レーザ駆動回路10は入力信
号のパルスに基づいて定電流電源回路13からの駆動電
流を変調してLDに供給することで、入力信号に対応し
たパルスで発光させる。
【0008】このレーザ光をホトダイオードPDが受光
し、受光量に応じた受光電流を自動光量制御回路15に
送出する。
【0009】また、自動光量制御回路15は、ホトダイ
オードPDからの受光電流が所定の値から変化したとき
は、その差に応じた駆動電流を強制的に別経路に分流す
る。
【0010】図4(B)は、LDとレーザ駆動回路が並
列に接続された構成の半導体レーザ駆動装置の概略構成
を示すブロック図である。半導体レーザ駆動装置は、L
D駆動回路10と、LD及びホトダイオードPDを内蔵
したLDモジュール11と、定電流電源回路13と、自
動光量制御回路15とで構成される。
【0011】LDモジュール11のLDは、レーザ光を
発光し、ホトダイオードPD(モニタ用受光素子)はL
Dが発生したレーザ光を受光し、この受光量に応じた受
光電流を送出する。
【0012】定電流電源回路13は、LDへ駆動電流を
供給する。
【0013】自動光量制御回路15は、ホトダイオード
PDからの受光電流に応じてLDへの駆動電流が変化す
るよう定電流電源回路13を制御する。
【0014】これにより、レーザ駆動回路10は入力信
号のパルスに基づいて定電流電源回路13からの分流電
流を変調することによりLDに供給される駆動電流は入
力信号に相反するパルスとなってLDが発光する。
【0015】このレーザ光をホトダイオードPDが受光
し、受光量に応じた受光電流を自動光量制御回路15に
送出する。
【0016】また、自動光量制御回路15は、ホトダイ
オードPDからの受光電流が所定の値から変化したとき
は、その差に応じて駆動電流を増減させる。
【0017】この特性を改善するため、LD駆動回路の
スイッチング回路における変調出力にはピーキング特性
を持たせている。従来のLDと、LD駆動回路が並列に
接続された構成によるピーキング回路を有するLD駆動
回路図を図11に示す。図11において、バイアス出力
100から一定電流をブロッキング抵抗102を介して
101のVCSELに供給している。スイッチング回路
には、一対のスイッチング素子105と106を備え、
これらのスイッチング素子の共通ソースには変調出力電
流源104が接続され、非反転出力スイッチ105の出
力端にはプルアップ抵抗108,109とインダクタ1
07が接続され、反転出力スイッチ106の出力端には
プルアップ抵抗110,111が接続されている。スイ
ッチング素子105,106は、各ゲートに互いに逆極
性のデータ信号が入力されてスイッチングする。変調出
力電流源104から非反転出力スイッチ105を介して
データ信号に基づいたパルス信号(変調電流)が生成さ
れ、パルス信号(変調電流)が分流されたバイアス電流
がLD101に供給される。LD101は、パルス信号
(変調電流)が分流されたバイアス電流に基づいてレー
ザ光を発光する。
【0018】非反転出力スイッチ105のON/OFF
によりLD101へ流れる電流は次のように変化する。
【0019】非反転出力スイッチ105ONのとき バイアス出力100からのバイアス電流の一部がカッ
プリングコンデンサ103と非反転出力スイッチ105
とを経由して変調出力電流源104へ流れる。バイアス
電流の一部が分流するため、LD101の光出力はLo
wとなる。
【0020】電源からの電流がプルアップ抵抗10
8,109から非反転出力スイッチ105を経由して変
調出力電流源104へ流れる。
【0021】非反転出力スイッチ105がONした直
後はインダクタ107のインピーダンスが上昇するため
バイアス出力100から非反転出力スイッチ105への
電流値が大きくなる。
【0022】LD101への電流は一時的に減少する
ため、立下り時間を短くすることが出来る。
【0023】非反転出力スイッチ105OFFのとき 電源からの電流がプルアップ抵抗108,109から
カップリングコンデンサ103を経由してLD101へ
流れる。バイアス電流と重畳し、LD101の光出力は
Highとなる。
【0024】非反転出力スイッチ105がOFFした
直後はインダクタ107に順方向電流が発生し、この電
流もLD101へ流れる。
【0025】LD101への電流が一時的に上昇する
ため立上り時間が早くなる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、スイ
ッチング回路の非反転出力スイッチのプルアップ抵抗1
08に直列にインダクタ107を配置することでピーキ
ング特性を持たせ、LD101発光の立上り/立下り時
間を早くしている。
【0027】しかし、インダクタ107により非反転側
の出力インピーダンスが反転側の出力インピーダンスに
比べて高周波領域で高くなり、差動のバランスが崩れて
しまう。
【0028】この時、次の問題が起きる。
【0029】反転出力スイッチ106を経由して流れ
る反転側の変調電流は非反転側より大きくなる。高周波
領域になるとその差は大きい。
【0030】変調出力は差動で動作しており、反転側
と非反転側との電流和は常に一定である。
【0031】反転出力スイッチ106がON→OF
F,非反転出力スイッチ105がOFF→ONに遷移す
るとき反転出力スイッチ106がONの時と同じ電流を
非反転出力スイッチ105で流そうとするため、非反転
出力の立上り時に過剰なオーバーシュート発生する。
【0032】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたもので、差動のバランスを保ちつつ、ピーキング
特性を持たせ、オーバーシュートを抑制出来るLD駆動
回路を提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明のLD駆動回路
は、半導体レーザの駆動電流を制御する半導体レーザ駆
動回路であって、入力信号の非反転信号と該入力信号の
反転信号が入力される一対のスイッチング回路を具備
し、前記非反転信号入力側のスイッチング回路出力段と
反転信号入力側のスイッチング回路出力段のそれぞれが
抵抗とインダクタから構成されたものである。
【0034】また、前記非反転信号入力側のスイッチン
グ回路の出力段インピーダンスと反転信号入力側のスイ
ッチング回路の出力段インピーダンスとがほぼ一致させ
たものである。
【0035】すなわち、非反転出力側,反転出力側とも
プルアップ抵抗に直列にインダクタを接続して、差動の
不平衡をなくし、立上り時間はそのままでオーバーシュ
ートを減らしている。
【0036】
【発明の実施の形態】従来のLD駆動回路の図4(B)
の構成に対応した本発明の実施形態を説明する。本発明
のLD駆動回路の回路図を図1に示し、非反転出力スイ
ッチQ1と反転出力スイッチQ2から見た出力段インピ
ーダンスの等価回路を図2に示す(そのときの素子の定
数も示している)。図において、Z+ は非反転出力ス
イッチQ1の出力段インピーダンス、Z−は反転出力ス
イッチQ2の出力段インピーダンスを示す。また、カッ
プリングコンデンサ3は通過域であるためショートし、
LDは等価抵抗25Ohmとしている。
【0037】本発明では、反転出力側のプルアップ抵抗
R8に直列にインダクタL2を配置している。このイン
ダクタL2を配置したことにより差動の不平衡をなく
し、立上り時間はそのままでオーバーシュートを減らし
ている。
【0038】また、各出力段インピーダンスの周波数特
性を図3に示す。非反転出力側と同じ22[nH]のイン
ダクタL2を反転出力側に追加することで全帯域にわた
りZ+とZ−がほぼ合致している。
【0039】次に、このLD駆動回路の動作を説明す
る。
【0040】図1のレーザ駆動回路10、定電流電線回
路13及びLDは、それぞれ図4(B)のレーザ駆動回
路10、定電流電源回路13及びLDに対応している。
【0041】図1において、バイアス出力1から定電流
をブロッキング抵抗2を介してLDに流している。これ
は、常に定電流を与えてLDを駆動可能状態にしておく
ものである。
【0042】変調出力電流源4におけるQ3はLD駆動
電流を決定するトランジスタであり、その定電流は抵抗
R1と可変抵抗VRと抵抗R2とによって決まるトラン
ジスタQ3のベース電圧とエミッタと接地間に接続され
る抵抗R3によって決まる。
【0043】Q1,Q2は前記定電流をスイッチングす
るトランジスタであり、これらのトランジスタQ1,Q
2は入力信号、反転信号により制御される差動増幅器を
構成している。Q1のコレクタは低周波帯域用(高周波
帯域では通過域である)カップリングコンデンサ3を介
してLDに連なっており、レーザ駆動回路10は入力信
号のパルスに基づいて定電流電源回路13からの駆動電
流を変調してLDに供給することで、入力信号に対応し
たパルスでLDは発光する。
【0044】また、トランジスタQ1のコレクタにはプ
ルアップ抵抗R5に直列にインダクタL1が接続されて
おり、トランジスタQ2のコレクタにはプルアップ抵抗
R8に直列にインダクタL2が接続されている。このイ
ンダクタL2を追加することで、差動の不平衡をなく
し、立上り時間はそのままでオーバーシュートを抑えて
いる。
【0045】すなわち、反転側の電流は非反転側の変調
電流と等しく、Q2がON→OFF,Q1がOFF→O
Nに遷移するときQ2がONのときと同じ電流をQ1で
流すことになり、Q1出力の立上り時にオーバーシュー
トすることはない。
【0046】次に実験により上述の確認をしたことにつ
いて説明する。
【0047】試験項目および条件を表1に示し、測定系
を図5に示す。
【0048】
【表1】
【0049】送信波形の立上り、立下り、High,L
owレベルを1つにまとめたアイパターンとK28.5
データパターンを測定した。結果を図6,図7に示す。
インダクタL2を反転出力側に配置することによりオー
バーシュートが減少していることが分かる。
【0050】なお、図6(a)は反転出力側にインダク
タL2が無い時のマスクテストであり、図7(a)は反
転出力側にインダクタL2(22nH)を追加したとき
のマスクテストである。同様に、図6(b)は反転出力
側にインダクタL2が無い時のK28.5データパター
ンであり、図7(b)は反転出力側にインダクタL2
(22nH)を追加した時のK28.5データパターンで
ある。
【0051】いずれも、OEコンバータ(帯域2.8GH
z)から出力された波形である。
【0052】規格(IEEE802.3)では、OEコ
ンバータから出力された電気信号に4次Bessel Thompso
nフィルタ(Cut off周波数937.5MHz)を通し、帯
域を制限した状態での波形を測定することになってい
る。また、アイパターンにマスクを設け、このマスクの
中に波形が入らなければならない。マスクテスト結果を
図8と図9に示す。なお、図8は反転出力側にインダク
タを追加しない時のマスクテスト、図9はインダクタを
追加した時のマスクテストである。
【0053】また、マスクに対するマージンの測定結果
を表2に示す。オーバーシュートが減少したことにより
マスクマージンが増加した。
【0054】
【表2】
【0055】なお、本発明は、以上の実施の形態に限定
されるものでなく、例えば図4(A)のようなLDとレ
ーザ駆動回路が直列に接続された構成にも適用できるも
のである。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、入力信号とその反転信
号がそれぞれ入力される一対のスイッチング回路により
構成されるレーザ駆動回路のピーキング回路において、
信号入力側のスイッチング回路側にインダクタを追加す
ることに加えて、反転信号入力側のスイッチング回路側
にもインダクタを追加することで、スイッチング特性の
バランスを保ちつつ、ピーキング特性を持たせたLD駆
動回路を実現することが出来た。このLD駆動回路によ
り、オーバーシュートによる光送信波形の規格割れを防
ぐことができ、歩留りが改善されるなどの効果が得られ
る。
【0057】このことは、光トランシーバの小型化に貢
献するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体レーザ駆動回路の実施形態
を示す回路図である。
【図2】本発明に係る半導体レーザ駆動回路における非
反転出力スイッチ及び反転出力スイッチから見た出力段
インピーダンスの等価回路図である。
【図3】図2の各出力段インピーダンスの周波数特性を
示すグラフである。
【図4】本発明に関連する半導体レーザ駆動装置の概略
構成を示すブロック図であり、(A)はLDとレーザ駆
動回路が直列に接続された構成例、(B)はLDとレー
ザ駆動回路が並列に接続された構成例である。
【図5】本発明に係る半導体レーザ駆動回路の試験測定
系を示すブロック図である。
【図6】本発明の対比として、反転出力側にインダクタ
を配置しない時の試験測定結果を示し、(a)はアイパ
ターン測定であり、(b)はデータパターン測定であ
る。
【図7】本発明に係る反転出力側にインダクタを追加し
た時の試験測定結果を示し、(a)はアイパターン測定
であり、(b)はデータパターン測定である。
【図8】本発明の対比として、反転出力側にインダクタ
を配置しない時のマスクテスト結果を示す。
【図9】本発明に係る反転出力側にインダクタを追加し
た時のマスクテスト結果を示す。
【図10】本発明に関連するLDのVCSEL等価回路
図である。
【図11】従来の半導体レーザ駆動回路の回路図であ
る。
【符号の説明】
LD レーザダイオード Q1,Q2,Q3 トランジスタ 1 バイアス出力 2 ブロッキング抵抗 3 カップリングコンデンサ 4 変調出力電流源 10 レーザ駆動回路 13 定電流電源回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒井 克幸 千葉県佐倉市六崎1440 株式会社フジクラ 佐倉事業所内 Fターム(参考) 5F073 AB17 BA01 EA15 FA01 GA01 GA12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザの駆動電流を制御する半導
    体レーザ駆動回路であって、入力信号の非反転信号と該
    入力信号の反転信号が入力される一対のスイッチング回
    路を具備し、 前記非反転信号入力側のスイッチング回路出力段と反転
    信号入力側のスイッチング回路出力段のそれぞれが抵抗
    とインダクタから構成されたことを特徴とする半導体レ
    ーザ駆動回路。
  2. 【請求項2】 前記非反転信号入力側のスイッチング回
    路の出力段インピーダンスと反転信号入力側のスイッチ
    ング回路の出力段インピーダンスとがほぼ一致している
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ駆動回
    路。
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