JP2002217186A - プラズマ処理装置及びそのためのプラズマ発生源 - Google Patents

プラズマ処理装置及びそのためのプラズマ発生源

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JP2002217186A
JP2002217186A JP2001007440A JP2001007440A JP2002217186A JP 2002217186 A JP2002217186 A JP 2002217186A JP 2001007440 A JP2001007440 A JP 2001007440A JP 2001007440 A JP2001007440 A JP 2001007440A JP 2002217186 A JP2002217186 A JP 2002217186A
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cylindrical body
plasma
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processing apparatus
plasma processing
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JP2001007440A
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English (en)
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Koji Watabe
宏治 渡部
Toru Tatsumi
徹 辰巳
Osamu Ariyada
修 有屋田
Susumu Sato
佐藤  進
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NEC Corp
ARIOS Inc
Original Assignee
NEC Corp
ARIOS Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属に起因する不純物汚染を確実に防止でき
ると共に、高真空度を得ることのできるプラズマ処理装
置を提供する。 【解決手段】 第1の開口60aを有してウエハー5が
置かれる石英ドーム60を、第1の開口に対応する位置
に第2の開口70aを有する真空チャンバ70内に収容
し、第2の開口にプラズマ発生源1を設けることにより
第1の開口を通して石英ドーム内にプラズマが導入され
るようにする。プラズマ発生源は、一端を閉じた石英に
よる筒状体10を少なくとも1本有し、該筒状体の開口
部を真空チャンバのフランジ71に段つなぎシール部2
0により接合し、その接合部がプラズマにさらされない
構造を有する。特に、プラズマ発生源は、筒状体の他端
の開口部側に段つなぎシール部により接合された金属製
のフランジ30を含み、該フランジがフランジ71に取
り付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理基板にエッ
チングや成膜等の各種処理を施すのに適したプラズマ処
理装置及びそれに使用されるプラズマ発生源に関する。
【0002】
【従来の技術】Siのプロセスにおいて酸化膜を形成す
る方法としては、Si基板を酸素雰囲気中で加熱し熱酸
化する方法が一般的である。熱酸化法以外の方法として
は、酸素ラジカルによる酸化が提案されている。ラジカ
ル生成は、一般的にプラズマにより分子構造を破壊する
ことにより行われる。
【0003】プラズマを利用したプラズマ処理装置には
様々なタイプのものがあり、その一例としてECRプラ
ズマCVD装置について図11を参照して説明する。本
装置は、マイクロ波を導入するための矩形導波管10
1、ECRプラズマを形成するための空洞共振器10
2、被処理基板103を収容し、この被処理基板103
に成膜させるためのプラズマ反応室104を有する。空
洞共振器102の周囲には、ECR条件を満たすための
磁石コイル105が配置されている。
【0004】本装置では、被処理基板103としてSi
基板を配置し、空洞共振器102内にO2 ガスを、プラ
ズマ反応室104内にはSiH4 ガスをそれぞれ導入す
るとプラズマが生成され、プラズマ引き出し窓106か
ら流出したプラズマ流がSi基板側に至り、SiO2
が形成される。このような装置は、『超LSIプロセス
データハンドブック』、p294、295、(1990
年3月31日、株式会社サイエンスフォーラム発行)に
開示されている。
【0005】ところで、最近では、極薄酸化膜の実現に
向けて制御性の良い、酸素ラジカルによるプロセスが要
求されている。これを実現するためには、被処理基板に
対して極めて高純度の不純物の少ない酸素ラジカルを供
給することが重要となる。
【0006】しかしながら、図11に示したような装置
では、空洞共振器102の内壁、プラズマ反応室104
の内壁が金属であると、プラズマが接した場合に、プラ
ズマのエッチング作用により削られて飛散し、不純物と
なってしまう問題点がある。
【0007】このような問題点を解消するための技術も
提案されており、その幾つかの例を説明する。例えば、
特開平8−255783(以下、第1の例と呼ぶ)に
は、プラズマ発生装置と、減圧可能なプラズマ処理室
と、このプラズマ処理室に処理ガスを供給するためのガ
ス供給装置とを含むプラズマ処理装置が開示されてい
る。この処理装置では、プラズマ処理室を、減圧に耐え
得る外筒とその内側に隙間を介して配置された内筒とで
構成し、特に、内筒を、重金属を含まない非磁性金属材
料、セラミックス、カーボン、シリコン、石英等の材料
で構成している。これにより、プラズマ処理室において
プラズマと接する部分を極力減らし不純物の発生を減ら
すようにしている。
【0008】一方、特開平7−130718(以下、第
2の例と呼ぶ)には半導体製造装置が開示され、底部側
を開口とした反応容器、この反応容器の底部開口を塞ぐ
蓋、反応容器内に配置された基板を加熱する加熱手段を
覆う保護台座、反応容器内に処理ガスを送出するガス送
出部、このガス送出部より流入した処理ガスを基板表面
に均一に吹き付けるガス噴出部、反応容器内の残留ガス
を排気するガス排気部をいずれも石英により形成するこ
とにより、基板が金属の不純物により汚染されることを
防止するようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
第1の例では、プラズマ処理室を構成している壁部材や
プラズマの接する部分がすべて重金属を含まない材料で
形成されているわけではないので、金属による不純物の
混入を完全に無くすことはできない。また、プラズマ処
理室を構成している外筒と、他の部材、例えばプラズマ
処理室の上部側に設けられたマイクロ波供給用の窓との
間の接合部分をO−リングでシールすることで気密を維
持するようにしており、O−リングによるシールでは高
真空度を得ることができない。
【0010】一方、上記の第2の例では、金属による不
純物の混入を防止することはできるが、この例でも、反
応容器の底部と蓋との間のシールをO−リングで実現し
ており、第1の例と同様、高真空度を得ることができな
い。
【0011】なお、ガラス容器と金属部材とを段つなぎ
シール法で接合することでO−リングを使用せずに気密
シールを実現する方法が知られており、例えば真空容器
の観察窓のような箇所に適用されている。しかし、この
方法で得られるガラス容器の直径は70mm程度までで
あり、上記の第2の例におけるような反応容器には適用
が不可能であり、O−リングを使用せざるを得ないとい
うのが実情である。
【0012】いずれにしても、高純度のプロセスを実現
するためには、高い真空度を実現することが不可欠であ
り、上記の第1、第2のいずれの例も、これを満足する
ことはできない。
【0013】そこで、本発明の課題は、金属に起因する
不純物汚染を確実に防止できると共に、高真空度を得る
ことのできるプラズマ処理装置を提供することにある。
【0014】本発明の他の課題は、大面積の処理が可能
なプラズマ処理装置を提供することにある。
【0015】本発明の更に他の課題は、成膜処理の場合
において膜厚の面内均一性を向上させることのできるプ
ラズマ処理装置を提供することにある。
【0016】本発明のより他の課題は、上記のプラズマ
処理装置に適したプラズマラジカル源を提供することに
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、一端を
閉じたセラミック材料による筒状体と、該筒状体の他端
の開口部側に気密シール部により接合された金属製のフ
ランジとを含むことを特徴とするプラズマ発生源が提供
される。
【0018】前記気密シール部は段つなぎシール部であ
り、前記筒状体は石英、アルミナ、サファイアのいずれ
かの材料から成る。
【0019】本発明の第1の態様によるプラズマ発生源
は、前記筒状体が、その外周側において前記開口部から
前記一端側に向けて折り返した折り返し部を有し、該折
り返し部の先端部に筒状の前記段つなぎシール部により
前記フランジが接合される。
【0020】上記の第1の態様によるプラズマ発生源
は、前記筒状体の外周側であって前記一端と前記フラン
ジとの間にはマイクロ波導入用の導波管とマグネットが
組み合わされる。
【0021】上記の第1の態様によるプラズマ発生源
は、前記筒状体の外周側であって前記一端と前記フラン
ジとの間には高周波用のRFコイルとマグネットのうち
少なくともRFコイルが組み合わされても良い。
【0022】上記の第1の態様によるプラズマ発生源
は、前記筒状体が石英で作られている場合、該筒状体の
外周側には更に、スパークにより前記筒状体内で放電を
スタートさせるための放電スタータが組み合わされる。
【0023】上記の第1の態様によるプラズマ発生源
は、前記筒状体の外周側に更に、該筒状体内のプラズマ
光を検出するための検出器が組み合わされ、該検出器の
出力に基づいて前記放電スタータを制御するための制御
手段を備える。
【0024】上記の第1の態様によるプラズマ発生源
は、前記折り返し部が、その内径側に内径が徐々に大き
くなるような傾斜部を持つようにしても良い。
【0025】本発明の第2の態様によるプラズマ発生源
は、前記筒状体の前記開口部と前記フランジとが前記一
端と反対方向に延びる前記段つなぎシール部により接合
されている。
【0026】上記の第2の態様によるプラズマ発生源
は、前記筒状体内にマイクロ波供給用のアンテナとマグ
ネットの組み合わせ体が挿入される。
【0027】上記の第2の態様によるプラズマ発生源で
は、前記筒状体内に高周波用のRFコイルとマグネット
のうち少なくともRFコイルが挿入されても良い。
【0028】上記の第2の態様によるプラズマ発生源で
は、前記筒状体が石英で作られている場合、該筒状体内
には更に、スパークにより前記筒状体外で放電をスター
トさせるための放電スタータが挿入される。
【0029】上記の第2の態様によるプラズマ発生源で
は、前記筒状体内に更に、該筒状体外のプラズマ光を検
出するための検出器が挿入され、該検出器の出力に基づ
いて前記放電スタータを制御するための制御手段を備え
る。
【0030】本発明の第3の態様によるプラズマ発生源
は、前記筒状体が、その外周側において前記開口部から
前記一端側に向けて折り返した折り返し部を有し、該折
り返し部の先端部に前記一端を越えて前記筒状体と同心
状に延びる筒状の前記段つなぎシール部が接合され、該
段つなぎシール部はその外周側において前記開口部に向
けて折り返された筒状の金属部材を介して前記フランジ
が接合される。
【0031】上記の第3の態様によるプラズマ発生源
は、前記折り返し部が、その内径側に内径が徐々に大き
くなるような傾斜部を持つようにしても良い。
【0032】上記の第3の態様によるプラズマ発生源
は、前記段つなぎシール部内にマイクロ波導入用のアン
テナあるいはRFコイルが挿入され、前記アンテナが挿
入される場合には前記筒状の金属部材の周囲にマグネッ
トが配置される。
【0033】上記の第3の態様によるプラズマ発生源で
は、前記筒状体が石英で作られている場合、前記段つな
ぎシール部内に更に、スパークにより前記筒状体におけ
る前記一端部と前記開口部との間の空間で放電をスター
トさせるための放電スタータが挿入される。
【0034】上記の第3の態様によるプラズマ発生源で
は、前記段つなぎシール部内に更に、前記一端部と前記
開口部との間の空間のプラズマ光を検出するための検出
器が挿入され、該検出器の出力に基づいて前記放電スタ
ータを制御するための制御手段を備える。
【0035】本発明によればまた、第1の開口を有して
被処理基板が置かれるプラズマ室をすべてセラミック材
料で構成し、前記第1の開口に対応する位置に第2の開
口を有する真空容器内に前記プラズマ室を収容し、前記
第2の開口にプラズマ発生源を設けることにより前記第
1の開口を通して前記プラズマ室内にプラズマが導入さ
れるようにし、前記プラズマ発生源は、一端を閉じたセ
ラミック材料による筒状体を少なくとも1本有し、該筒
状体の開口部を前記真空容器を構成する金属部材に気密
シール部により接合し、その接合部がプラズマにさらさ
れない構造を有することを特徴とするプラズマ処理装置
が提供される。
【0036】前記プラズマ室は、石英、アルミナ、サフ
ァイア、カーボン、内壁側にSiCをコートした材料の
いずれかで構成される。
【0037】前記気密シール部は段つなぎシール部であ
り、前記プラズマ発生源は更に、前記筒状体の他端の開
口部側に前記段つなぎシール部により接合された金属製
のフランジを含み、該フランジが前記第2の開口に取り
付けられる。
【0038】前記筒状体は、石英、アルミナ、サファイ
アのいずれかの材料から成る。
【0039】本発明の第1の態様によるプラズマ処理装
置は、前記筒状体が、その外周側において前記開口部か
ら前記一端側に向けて折り返した折り返し部を有し、該
折り返し部は前記第2の開口よりわずかに小さい外径を
有し、該折り返し部の先端部に筒状の前記段つなぎシー
ル部により前記フランジが接合されており、前記筒状体
の前記開口部を前記プラズマ室内に向け、かつ前記一端
側を前記真空容器外に露出させた状態で前記フランジに
より前記第2の開口が塞がれる。
【0040】上記の第1の態様によるプラズマ処理装置
は、前記真空容器から露出している前記筒状体の外周側
にマイクロ波供給用の導波管とマグネットが組み合わさ
れる。
【0041】上記の第1の態様によるプラズマ処理装置
は、前記真空容器から露出している前記筒状体の外周側
に高周波用のRFコイルとマグネットのうち少なくとも
RFコイルが組み合わされても良い。
【0042】上記の第1の態様によるプラズマ処理装置
は、前記筒状体が石英で作られている場合、該筒状体の
外周側に更に、スパークにより前記筒状体内で放電をス
タートさせるための放電スタータが組み合わされる。
【0043】上記の第1の態様によるプラズマ処理装置
は、前記筒状体の外周側に更に、該筒状体内のプラズマ
光を検出するための検出器が組み合わされ、該検出器の
出力に基づいて前記放電スタータを制御するための制御
手段を備える。
【0044】上記の第1の態様によるプラズマ処理装置
では、前記折り返し部が、その内径側に内径が徐々に大
きくなるような傾斜部を持つようにしても良い。
【0045】上記の第1の態様によるプラズマ処理装置
は、前記真空容器における金属部分を見込まない所定部
位にプラズマが生成されるように、高周波用の投入電力
やマグネットの配置位置が設定される。
【0046】本発明の第2の態様によるプラズマ処理装
置は、前記筒状体の前記開口部と前記フランジとが前記
一端と反対方向に延びる前記段つなぎシール部により接
合され、前記筒状体の前記一端側を前記第1の開口を通
して前記真空容器内に突き入れた状態にて前記フランジ
を前記第2の開口に取り付けていることにより、前記筒
状体内を大気側に開放している。
【0047】上記の第2の態様によるプラズマ処理装置
は、前記筒状体内にマイクロ波供給用のアンテナとマグ
ネットの組み合わせ体が挿入される。
【0048】上記の第2の態様によるプラズマ処理装置
は、前記筒状体内に高周波用のRFコイルとマグネット
のうち少なくともRFコイルが挿入されても良い。
【0049】上記の第2の態様によるプラズマ処理装置
は、前記筒状体が石英で作られている場合、該筒状体内
には更に、スパークにより前記筒状体外で放電をスター
トさせるための放電スタータが挿入される。
【0050】上記の第2の態様によるプラズマ処理装置
は、前記筒状体内に更に、該筒状体外のプラズマ光を検
出するための検出器が挿入され、該検出器の出力に基づ
いて前記放電スタータを制御するための制御手段を備え
る。
【0051】上記の第2の態様によるプラズマ処理装置
は更に、該筒状体を気体で冷却する手段、例えば筒状体
内の空気を吸引することで空気を循環させることにより
冷却を行う空冷手段を備えても良い。
【0052】本発明の第3の態様によるプラズマ処理装
置は、前記筒状体が、その外周側において前記開口部か
ら前記一端側に向けて折り返した折り返し部を有し、該
折り返し部の先端部に前記一端を越えて前記筒状体と同
心状に延びる筒状の前記段つなぎシール部が接合され、
該段つなぎシール部はその外周側において前記開口部に
向けて折り返された筒状の金属部材を介して前記フラン
ジが接合され、前記筒状の金属部材が前記真空容器外に
露出した状態にて前記フランジが前記第2の開口に取り
付けられて該第2の開口が塞がれる。
【0053】上記の第3の態様によるプラズマ処理装置
は、前記折り返し部が、その内径側に内径が徐々に大き
くなるような傾斜部を持つようにしても良い。
【0054】上記の第3の態様によるプラズマ処理装置
は、前記段つなぎシール部内にマイクロ波導入用のアン
テナあるいはRFコイルが挿入され、前記アンテナが挿
入される場合には前記筒状の金属部材の周囲にマグネッ
トが配置される。
【0055】上記の第3の態様によるプラズマ処理装置
は、前記筒状体が石英で作られている場合、前記段つな
ぎシール部内には更に、スパークにより前記筒状体にお
ける前記一端部と前記開口部との間の空間で放電をスタ
ートさせるための放電スタータが挿入される。
【0056】上記の第3の態様によるプラズマ処理装置
は、前記段つなぎシール部内に更に、前記一端部と前記
開口部との間の空間のプラズマ光を検出するための検出
器が挿入され、該検出器の出力に基づいて前記放電スタ
ータを制御するための制御手段を備える。
【0057】上記の第3の態様によるプラズマ処理装置
は更に、前記筒状体を気体で冷却する手段、例えば筒状
体内の空気を吸引することで空気を循環させることによ
り冷却を行う空冷手段を備えても良い。
【0058】本発明の第4の態様によるプラズマ処理装
置は、開口を有する真空容器を備え、プラズマ発生源と
して一端を閉じたセラミック材料による筒状体を少なく
とも1本有し、該筒状体を、前記一端側を前記真空容器
内に突き入れた状態で前記開口に取り付け、前記筒状体
内にはマイクロ波導入用のアンテナとマグネットあるい
はRFコイルとマグネットのうち少なくともRFコイル
が挿入されることを特徴とする。
【0059】上記の第4の態様によるプラズマ処理装置
は、前記筒状体が、石英、アルミナ、サファイアのいず
れかの材料から成る。
【0060】上記の第4の態様によるプラズマ処理装置
は、前記筒状体が石英で作られている場合、該筒状体内
には更に、スパークにより前記筒状体外で放電をスター
トさせるための放電スタータが挿入される。
【0061】上記の第4の態様によるプラズマ処理装置
は、前記筒状体内に更に、該筒状体外のプラズマ光を検
出するための検出器が挿入され、該検出器の出力に基づ
いて前記放電スタータを制御するための制御手段を備え
る。
【0062】上記の第4の態様によるプラズマ処理装置
は更に、該筒状体を気体で冷却する手段、例えば筒状体
内の空気を吸引することで空気を循環させることにより
冷却を行う空冷手段を備えても良い。
【0063】
【発明の実施の形態】図1を参照して、本発明によるプ
ラズマ発生源の基本要素の第1の実施の形態について説
明する。本形態によるプラズマ発生源1は、一端を閉じ
た筒状体10と、筒状体10の他端の開口部側に筒状の
段つなぎシール部20により接合された金属製のフラン
ジ30とを含む。筒状体10はセラミック材料(以下の
説明では、ガラスをも含むものとする)、例えば石英、
アルミナ、サファイア等の材料から成り、以下では石英
で構成される場合について説明する。
【0064】筒状体10は、その外周側において開口部
から一端側に向けて折り返した折り返し部11を有し、
折り返し部11の先端部に段つなぎシール部20により
筒状体10の外径より大きな内径を持つフランジ30が
接合されている。フランジ30は、ここではステンレス
で作られ、同じ内径を持つ筒状部31を有する。
【0065】ここで、段つなぎシール法について簡単に
説明する。ガラスを金属に封着する場合、コバールガラ
スとコバール金属を用いる方法が一般的である。石英
は、コバールガラスに比べて熱膨張係数が小さく、直接
接合することはできない。熱膨張係数の異なるガラス同
士を接合する場合、その熱膨張係数が10%以下の違い
であればうまく接合できると言われている。よって、接
合部において10%以下の熱膨張係数になるよう数種類
のガラス(中間ガラス)を順番に接合する方法により石
英とコバールガラスとを接合できる。このような接合方
法は段つなぎシール法と呼ばれている。
【0066】上記の理由により、段つなぎシール部20
は、中間ガラス部21とコバールガラス部22及びフラ
ンジ23−1を有する筒状のコバール金属部23とから
成る。前述のように、中間ガラス部21は、コバールを
含む複数段の接合部を有し、これらの接合部におけるコ
バールの含有量を、開口部から離れるにつれて徐々に増
やしてゆき、最終段をコバールガラス部22としてい
る。更に、このコバールガラス22においてコバール金
属部23の筒状の端部を封着するようにして接合し、コ
バール金属部23のフランジ部23−1をフランジ30
の筒状部31の先端に溶接することで、石英ガラスによ
る筒状体10と金属製のフランジ30とを気密シール構
造で接合できるようにしている。
【0067】このような気密シール構造にするのは、後
で説明されるように、筒状体10は、その開口部を真空
チャンバ内に向けた状態でフランジ30が真空チャンバ
の開口に設けられたフランジに取り付けられるからであ
る。言い換えれば、筒状体10は、真空チャンバの外に
露出するように真空チャンバに取り付けられるので、筒
状体10とフランジ30との間をシールする必要がある
からである。そして、このような段つなぎシール部によ
れば、従来のO−リングを使用したシールに比べてはる
かに高真空状態を維持することができる。
【0068】なお、フランジ30は、真空チャンバのフ
ランジにボルト締め等により取り外し可能に固定される
が、フランジ30と真空チャンバのフランジとの間のシ
ールは、ICS規格によるものが使用することで、高真
空状態を十分に維持することができる。これは、後述さ
れるいずれの実施の形態でも同様である。
【0069】なお、コバール金属部23は、段シール部
20を大きな径にする場合に適しているが、これは他の
金属で代用されても良い。勿論、この場合には、中間ガ
ラス部21に含まれる金属も同じ金属とされる。
【0070】図2は、図1に示したプラズマ発生源の放
電をマイクロ波で行う場合の形態を示す。筒状体10の
外周側であって閉じられている一端側とフランジ30と
の間には、マイクロ波供給用の導波管41とリング状の
マグネット42が組み合わされる。本プラズマ発生源に
おいては、筒状体10内にプラズマ生成に必要なガスが
供給され、所定の周波数、例えば2.45GHzのマイ
クロ波を導入することで、従来と同様の原理で筒状体1
0内に破線で示すようなプラズマが生成される。
【0071】図3は、図1に示したプラズマ発生源の放
電をRF(Radio Frequency)波で行う
場合の形態を示し、筒状体10の外周側であって閉じら
れている一端側とフランジ30との間にRFコイル45
が組み合わされる。なお、RFコイルを使用する場合、
必要に応じて、マイクロ波の場合と同様にマグネットが
組み合わされる場合もあり、これは以下で説明されるす
べての実施の形態にも当てはまる。プラズマの生成原理
は、図2の場合と同じである。
【0072】図4は、図2のプラズマ発生源に適用され
る放電スタータについて説明するための図である。筒状
体10の外周側に、スパークにより筒状体10内で放電
をスタートさせるための放電スタータ50が組み合わさ
れる。放電スタータ50は、例えば15kV程度の高圧
パルスを発生できる高圧パルス発生器51と、一方を高
圧パルス発生器51に接続し、他方をアースした2枚の
電極による放電電極52とを有し、2枚の電極間に発生
させた放電スパークを、筒状体10を通して筒状体10
内に入射させる。これは、筒状体10が石英ガラス製で
あることにより実現可能となる。このような放電スター
タ50によれば、筒状体10内に電極を設置することな
く放電をスタートさせることができる。
【0073】図5は、図4の放電スタータによる放電を
自動化した例を示す。筒状体10の外周側に更に、筒状
体10内のプラズマ光の有無を検出するための光検出器
53が組み合わされている。コントローラ54は、光検
出器53の出力に基づいて高圧パルス発生器51を制御
する。すなわち、コントローラ54は、スイッチ等によ
り動作オンの状態にされると、光検出器53からの出力
がプラズマ光無しを示している場合、高圧パルス発生器
51を起動して高圧パルスを発生させる。そして、プラ
ズマ光が検出されると、高圧パルス発生器51の動作を
オフとする。勿論、プラズマ生成中はコントローラ54
は動作状態におかれる。そして、プラズマ生成中に何ら
かの原因でプラズマが消失してしまった場合にはそれが
光検出器53で検出されるので、コントローラ54は高
圧パルス発生器51を起動させて放電を再スタートさせ
る。
【0074】なお、いずれの形態においても、筒状体1
0として石英以外の材料、例えばアルミナのような不透
明の絶縁材料を用いた場合には、図4、図5で説明した
ような放電スタータ、光検出器とは別の装置が組み合わ
される。
【0075】図6を参照して、本発明によるプラズマ発
生源の基本要素の第2の実施の形態について説明する。
本形態によるプラズマ発生源は、一端を閉じたセラミッ
ク材料による筒状体10の開口部と金属製のフランジ3
0とが、閉じられている一端側と反対方向に延びる筒状
の段つなぎシール部20により接合されて成る。段つな
ぎシール部20は、筒状体10と同じ内径を持つ。図1
で説明したように、フランジ30はステンレスで作ら
れ、筒状体10は石英、アルミナ、サファイアのいずれ
かの材料から成る。以下では、石英で構成される場合に
ついて説明する。
【0076】段つなぎシール部20は、中間ガラス部2
1とコバールガラス部22及びフランジ23−1を有す
る筒状のコバール金属部23とから成る。前に述べたよ
うに、中間ガラス部21は、コバールを含む複数段の接
合部を有し、これらの接合部におけるコバールの含有量
を、開口部から離れるにつれて徐々に増やしてゆき、最
終段をコバールガラス部22としている。更に、このコ
バールガラス22においてコバール金属部23の筒状の
端部を封着するようにして接合し、コバール金属部23
のフランジ部23−1をフランジ30の下面側の開口周
縁部に溶接することで、石英ガラスによる筒状体10と
金属製のフランジ30とを気密シール構造で接合できる
ようにしている。
【0077】このような気密シール構造にするのも、後
で説明されるように、筒状体10は、その閉じた一端側
を真空チャンバ内に突き入れた状態でフランジ30を真
空チャンバの開口に取り付け、筒状体10の内部を大気
に開放するからである。そして、筒状体10内には、マ
イクロ波供給用のアンテナとマグネットの組み合わせ体
が挿入される。勿論、マイクロ波に代えてRFコイルに
よりRF波が供給されても良い。
【0078】このような段つなぎシール部によれば、図
1の例と同様、従来のO−リングを使用したシールに比
べてはるかに高真空状態を維持することができる。前述
のように、コバール金属部23は他の金属で作られても
良く、この場合、中間ガラス部21に含まれる金属も同
じ金属とされる。
【0079】本形態では、筒状体10の外にプラズマ生
成に必要なガスが供給され、アンテナから所定の周波
数、例えば2.45GHzのマイクロ波を導入すること
で、筒状体10の一端部の周囲にプラズマが生成され
る。
【0080】なお、本形態の場合も、少なくとも図4で
説明したような放電スタータが組み合わされるが、放電
スタータのうち、放電電極52がマイクロ波供給用のア
ンテナやマグネットと共に、筒状体10内に挿入され
る。更に、図5で説明したような光検出器、コントロー
ラを組み合わせる場合には、光検出器を筒状体10内に
挿入する。放電スタータ、コントローラの動作は、図
4、図5で説明した動作と同じである。
【0081】次に、図7を参照して、本発明によるプラ
ズマ処理装置の第1の実施の形態について、その基本構
成を説明する。本形態においては、プラズマ発生源とし
て図1で説明したものを用いている。
【0082】本プラズマ処理装置は、プラズマ室として
機能する石英ドーム60と、これを収容している金属製
の真空チャンバ(真空容器)70、及びプラズマ発生源
1とを有する。石英ドーム60は、その上部に第1の開
口60aを規定する筒状部61を有する。石英ドーム6
0はまた、その内部に被処理基板としてのウエハー5を
載置するための棚62を有する。棚62も石英で作ら
れ、その下部側空間と上部側空間とを仕切ることができ
るような板部材で作られていることが望ましい。
【0083】真空チャンバ70は、その上部に、第1の
開口60aに対応する位置に第2の開口70aを持つフ
ランジ71を有する。開口70aの直径は、開口60a
の直径及び筒状体10の折り返し部の外径よりやや大き
く、フランジ30の内径とほぼ同じ大きさを持つように
作られている。石英ドーム60は、その開口60aが真
空チャンバ70の開口70aと同心状でかつ開口60a
の外縁部が開口70aの内縁部にほぼ接する状態にして
真空チャンバ70内に収容されている。
【0084】プラズマ発生源1は、筒状体10の開口部
を石英ドーム60内に向けてフランジ30をフランジ7
1にボルト締め等により固定することにより真空チャン
バ70に取り付けられる。その結果、筒状体10の閉じ
た一端側が真空チャンバ70の外に露出した状態で第2
の開口70aはフランジ30と筒状体10、及び段つな
ぎシール部20とにより塞がれる。一方、金属製のフラ
ンジ71、金属製のフランジ30、コバール金属部23
等は、石英ガラスによる筒状体10の折り返し部で石英
ドーム60の内部に対して遮蔽される。
【0085】筒状体10の折り返し部の近くには、真空
チャンバ70、石英ドーム60の筒状部61を貫通して
外部からプラズマ生成用ガスを導入するための導入配管
75が設けられている。この導入配管75もセラミック
材料、例えば石英で作られている。
【0086】上記のようにして、石英ドーム60は、棚
62と共に、ウエハー出し入れ用の開口を除いて石英ド
ーム60の外側と隔離された空間を形成する。
【0087】図2で説明したように、真空チャンバ70
の外側に露出している筒状体10の外周側には、マイク
ロ波供給用の導波管41が組み合わされると共に、リン
グ状マグネット(図示省略)が配置される。筒状体10
の外周側にはまた、図4で説明した放電スタータの他、
必要に応じて図5で説明した光検出器、コントローラ
(図7ではいずれも図示省略)が組み合わされる。
【0088】このような構成により、前に述べた動作原
理で筒状体10内に生成されたプラズマによるイオン
(ラジカル)は、ダウンフローによりウエハー5に至
り、所望の処理を行うことができる。そして、このプラ
ズマ処理において、プラズマが存在する空間には、金属
部材が存在しないので、プラズマによる金属のエッチン
グ作用に起因する不純物の発生を無くすことができる。
更に、高周波用の投入電力やマグネットの配置位置を調
整することで、真空チャンバ70における金属部分、例
えばフランジ部分を見込まない部位にプラズマを生成す
ることもできる。これは、以降で述べられる実施の形態
でも同様である。しかも、本形態によるプラズマ処理装
置は、O−リングによるシール箇所がなく、プラズマ発
生源1と真空チャンバ70との間の気密シールを段つな
ぎシール部20により実現しているので、石英ドーム6
0内を高真空状態に維持することができる。
【0089】なお、図7の構成は、あくまでも基本構成
であり、実際のプラズマ処理装置は、図示の構成要素に
加えて様々な要素が組み合わされる。例えば、棚62の
周辺には、ウエハー5の出し入れ時に、棚62を通して
ウエハー5を上下させるための上下駆動機構や、必要に
応じてウエハー加熱用のヒータが配設される。また、真
空チャンバ70には真空排気装置や、石英ドーム60に
おけるウエハー出し入れ用の開口を通してウエハーの出
し入れを行うためのロボットアームを収容した室が接続
され、この室には更に、処理前のウエハーを収容するた
めの室や、処理済みのウエハーを収容するための室が接
続される。勿論、いずれの室も真空状態にされている。
これは、後述される第2、第3の実施の形態でも同様で
ある。
【0090】なお、石英ドーム60、棚62の材料は、
石英に限らず、アルミナ、サファイア、カーボン、内壁
側にSiCをコーティングした材料のいずれかを用いて
も良い。これも、後述される第2、第3の実施の形態で
も同様である。また、プラズマ発生源1としては、図3
で説明したRFコイルとマグネットが組み合わされたも
のでも良い。
【0091】図8を参照して、本発明によるプラズマ処
理装置の第2の実施の形態について、その基本構成を説
明する。本形態においては、プラズマ発生源として図6
で説明したものを用いている。したがって、プラズマ発
生源1´及びその取り付け構造以外の部分は、図7のプ
ラズマ処理装置とまったく同じで良い。
【0092】図8において、真空チャンバ70では、フ
ランジ71に上方に延びる金属製の筒状部76が取り付
けられている。筒状部76は、その上下両端にそれぞれ
フランジ76−1、76−2を有する。これらのフラン
ジもICS規格によるものが使用される。下側のフラン
ジ76−1は、フランジ71にボルト締め等により固定
され、上側のフランジ76−2にはプラズマ発生源1´
のフランジ30がボルト締め等により固定される。特
に、筒状部76の長さは、プラズマ発生源1´全体の長
さよりも短くされ、これにより、筒状体10の閉じた一
端側が第1、第2の開口60a、70aを通して石英ド
ーム60内に突入するようにされている。
【0093】なお、石英ドーム60の開口60aにはリ
ング状の蓋部材65が取り付けられ、その内径は筒状体
10の外径よりわずかに大きく、フランジ30、筒状部
76の内径は筒状体10及び段つなぎシール部20の外
径よりも大きくされている。プラズマ生成用ガスの導入
配管75は、フランジ71を貫通した後、直角に下方に
折り曲げられて蓋部材65を貫通し、ガス出口が筒状体
10の外周近傍に位置するようにされている。勿論、導
入配管75の材料は、図7で説明した導入配管75と同
じである。
【0094】上記の構成により、真空チャンバ70の第
2の開口70a、言い換えればフランジ76−2の開口
は、フランジ30と筒状体10、段つなぎシール部20
とで塞がれる。一方、筒状体10の内部は大気に開放さ
れる。これは、筒状体10内にマイクロ波供給用のアン
テナとマグネットとの組み合わせ体55が挿入されるか
らである。この組み合わせ体55は、フランジ30の開
口部において支持体34により支持される。また、図示
していないが、前に述べたように、プラズマ発生源1´
には、少なくとも図4で説明した放電スタータが組み合
わされ、放電スタータのうち、放電電極がマイクロ波供
給用のアンテナやマグネットと共に、筒状体10内に挿
入される。更に、図5で説明したような光検出器、コン
トローラを組み合わせる場合には、光検出器を筒状体1
0内に挿入する。放電スタータ、コントローラの動作
は、図4、図5で説明した動作と同じである。
【0095】本形態によるプラズマ処理装置では更に、
プラズマ発生源1´に空冷装置(図示省略)が備えられ
る。特に、この空冷装置は、筒状体10内の空気を吸引
することで筒状体10内で空気を循環させるものが使用
される。これは、高い圧力の圧縮空気を導入すると、筒
状体10が破損するおそれがあるためである。しかし、
筒状体10内に空気以外の他の気体、例えばヘリウム等
のガスを導入することで効果的に冷却を行うこともでき
る。これは、以降で説明される図9の形態でも同様であ
る。
【0096】上記の構成により、前に述べた動作原理で
筒状体10の閉じた一端側の周囲に生成されたプラズマ
によるイオン(ラジカル)は、広く拡散してウエハー5
に至り、所望の処理を行うことができる。特に、第1の
実施の形態に比べて、イオンの拡散性が良いので、大面
積の被処理基板に対して処理を行うことができ、成膜処
理の場合には膜厚の面内均一性が向上する利点がある。
そして、このプラズマ処理において、プラズマが存在す
る空間には、金属部材が存在しないので、プラズマによ
る金属のエッチング作用に起因する不純物の発生を無く
すことができる。しかも、本形態によるプラズマ処理装
置は、O−リングによるシール箇所がなく、真空チャン
バ70とプラズマ発生源1´との間の気密シールを段つ
なぎシール部20により実現しているので、石英ドーム
60内を高真空状態に維持することができる。
【0097】図9を参照して、本発明によるプラズマ処
理装置の第3の実施の形態について説明する。本形態
は、前に述べた第1の実施の形態と第2の実施の形態と
の組合わせと考えることができ、プラズマ発生源とその
取り付け構造以外は、図7あるいは図8と同じであるの
で、図9ではプラズマ発生源とその周辺構造のみを示し
ている。
【0098】図9において、本形態によるプラズマ発生
源1”は、一端を平坦にして閉じたセラミック材料によ
る筒状体10´と、筒状体10´の他端の開口部側に筒
状の段つなぎシール部20´により接合された金属製の
フランジ30´とを含む。筒状体10´は、石英、アル
ミナ、サファイアのいずれかの材料から成り、第1、第
2の実施の形態における筒状体10に比べて長さが短
い。以下では、筒状体10´が石英で構成される場合に
ついて説明する。
【0099】筒状体10´は、その外周側において開口
部から閉端側に向けて折り返した折り返し部11´を有
する。そして、この折り返し部11´の先端部に前記閉
端部を越えて筒状体10´と同心状に延びる筒状の段つ
なぎシール部20´が接合されている。段つなぎシール
部20´は、中間ガラス部21´とコバールガラス部2
2´及び先端にフランジを有する筒状のコバール金属部
23´とから成る。フランジ30´は、例えばステンレ
ス製であり、段つなぎシール部20´よりやや大きい内
径を持つ。そして、フランジ30´はその開口周縁部
に、段つなぎシール部20´と同心状に延びる筒状部3
1´を有し、筒状部31´の上端にコバール金属部23
´のフランジが溶接されている。フランジ30´もIC
S規格によるものが使用され、筒状部31´の根元の周
囲に凹部32´が形成されている。
【0100】上記のような構造により、筒状体10´
は、その開口面がフランジ30´の下面側とほぼ同一面
になるようにフランジ30´と組み合わされ、フランジ
30´が図7で説明した真空チャンバ70のフランジ7
1にボルト締め等により固定されることにより、プラズ
マ発生源1”は筒状体10´の開口部を真空チャンバ内
に向けた状態で配置されることになる。かくして、図7
で説明した真空チャンバ70の開口70aは、筒状体1
0´、段つなぎシール部20´及びフランジ30´によ
り高真空状態を維持できる構造で塞がれる。
【0101】本形態は更に、折り返し部11´が、その
内径側に内径が徐々に大きくなるような逆漏斗状の傾斜
部11a´を持つ点にも特徴を有する。この特徴につい
ては後述する。フランジ30´の下面には、その開口の
周縁部に傾斜部11a´と同じ傾斜面を持つリング板3
5が取り付けられている。リング板35は、筒状体10
´と同じ材料、ここでは石英で作られている。図7で説
明した石英ドーム60は、その筒状部61の上端がリン
グ板35の傾斜部近傍に接するように配置されるが、本
形態では図7で説明した筒状部61はできるだけ短いか
あるいは筒状部61は無い方が好ましい。これは、後述
するプラズマにより生成されるイオン流の拡散性を良く
するためである。
【0102】フランジ30´には、その側面から折り返
し部11´に近い開口内壁に向けてプラズマ生成用のガ
ス導入通路36が形成されている。このガス導入通路3
6を通して導入されたプラズマ生成用のガスは、折り返
し部11´とリング板35の傾斜部との間の隙間を通し
て、筒状体10´の閉端部と開口部との間の空間に拡散
する。
【0103】筒状の段つなぎシール部20´内にマイク
ロ波供給用のアンテナ55−1が挿入され、筒状部31
´の周囲に凹部32´を利用してリング状のマグネット
42´が配置される。アンテナ55−1は、後述するカ
バー体80の上端において支持体34により支持されて
いる。図示していないが、前に述べたように、プラズマ
発生源1”には、少なくとも図4で説明した放電スター
タが組み合わされ、放電スタータのうち、放電電極がア
ンテナ55−1と共に、段つなぎシール部20´内に挿
入される。更に、図5で説明したような光検出器、コン
トローラを組み合わせる場合には、光検出器を段つなぎ
シール部20´内に挿入する。放電スタータ、コントロ
ーラの動作は、図4、図5で説明した動作と同じであ
る。
【0104】本形態によるプラズマ処理装置でも、プラ
ズマ発生源1”に空冷装置(図示省略)が備えられる。
この空冷装置は、プラズマ発生源1”のうち真空チャン
バ外に露出している部分をカバーするカバー体80を利
用して構成される。すなわち、カバー体80は、アンテ
ナ55−1を挿入するための貫通穴81を中心部に有す
る他、段つなぎシール部20´内で冷却用の空気を循環
させるための通路82を有する。空冷装置は、段つなぎ
シール部20´内の空気を吸引することで段つなぎシー
ル部20´内で空気を循環させ、筒状体10´及び段つ
なぎシール部20´の冷却を行う。
【0105】上記の構成により、前に述べた動作原理
で、筒状体10´の閉端部と開口部との間の空間にプラ
ズマ(破線で示す)が生成される。生成されたプラズマ
によるイオン(ラジカル)は、拡散して石英ドーム内の
ウエハーに至り、所望の処理を行うことができる。特
に、第1の実施の形態に比べて、折り返し部11´の傾
斜部11a´、リング板35の傾斜部があることにより
見込み角が広がり、イオンの拡散性が良くなるので、第
1の実施の形態に比べて面積の大きな被処理基板に対し
て処理を行うことができ、成膜処理の場合には膜厚の面
内均一性が向上する利点がある。そして、このプラズマ
処理において、プラズマが存在する空間には、金属部材
が存在しないので、プラズマによる金属のエッチング作
用に起因する不純物の発生を無くすことができる。しか
も、本形態によるプラズマ処理装置も、O−リングによ
るシール箇所がなく、段つなぎシール部20´により気
密シールを実現しているので、石英ドーム内を高真空状
態に維持することができる。なお、上述した折り返し部
11´の傾斜部11a´は、図7で説明した第1の実施
の形態に適用されても良い。
【0106】以上説明したいずれのプラズマ処理装置に
おいても、マイクロ波供給用のアンテナあるいは高周波
用のRFコイル、これらに組み合わされるマグネット等
のすべてを真空チャンバの外、すなわち大気側に設置す
ることができる。そして、プラズマをまったく金属に接
することなく生成でき、それにより生成されたイオン
(ラジカル)を被処理基板に供給することができる。
【0107】次に、第1の実施の形態によるプラズマ処
理装置により、プラズマ酸化、つまり処理ガスとしてO
2 ガスを供給し、Siの表面にSiO2 膜を成膜する場
合について、金属による汚染分析結果を以下の表1を参
照して説明する。なお、処理条件は、搬送温度530
℃、処理温度620℃、石英ドーム60内の圧力6.6
5×10-1Pa、2.2nmの膜厚とするために処理時
間は300secである。
【0108】
【表1】
【0109】通常、プラズマ酸化により成膜を行った場
合、プラズマに接する金属により、処理前に比べて金属
の成分が増加することが確認されている(表1に従来例
として示す)。これに対し、本発明によれば、Cr、F
e、Niについて分析を行った結果、従来例に比べて減
少していることが確認された。
【0110】また、6インチ(15cm)のSiウエハ
ーにO2 ガスを供給してSiO2 膜を成膜する場合(基
板温度620℃、圧力6.65×10-1Pa、プラズマ
パワー150W)について、膜厚の面内均一性に関して
従来例と本発明の比較を行った結果は、従来例では膜厚
1.86nmでばらつき±0.11nmであるのに対
し、本発明では膜厚のばらつきは上記の値の約半分まで
改善された。
【0111】なお、プラズマ発生源の実施の形態を含め
て上記の形態では筒状体が円筒形状である場合について
説明したが、円筒形でなく筒状であれば良い。また、本
発明における筒状体は、全長にわたって同径である必要
もなく、例えば洋梨形状のように下端部を開口とした膨
満部を持っていたり、銚子のように小径部と下端部を開
口とした大径部を持つものをも含む。更に、筒状体は、
直線状である必要もなく、例えば上部において曲げられ
ているようなものでも良い。
【0112】図10は、筒状体の変形例とこれに組み合
わされる導波管の例を示す。図7では、導波管41に穴
をあけてこの穴に筒状体10を挿通しているが、図10
では筒状体10”の主要部を導波管41´に収容するよ
うにしている。この場合、筒状体10”の上部における
小径部10−1を屈曲させて導波管41´から導出し、
小径部10−1の先端部はプラズマ生成用のガス導入部
を設けて閉じるようにされる。そして、筒状体10”の
大径部の下端部は前述したような段つなぎシール部が設
けられることになる。
【0113】また、プラズマ生成用のガスの導入手段に
ついては、図1の例で言えば、筒状体10の右端部にセ
ラミック材料によるガス導入部を設ける方法や、図7、
図8、図9に示されるように筒状体の側方から導入する
方法等が考えられる。すなわち、プラズマ発生源自体に
ガス導入部を設けずとも、プラズマ発生源を装着する真
空チャンバに別途ガス導入を行えば、プラズマ生成は可
能である。
【0114】以上、本発明をいくつかの実施の形態につ
いて説明したが、本発明によるプラズマ発生源、プラズ
マ処理装置のいずれも、図示されたものに限定されるも
のではない。例えば、プラズマ発生源について言えば、
筒状体とフランジとの接合は、段つなぎシール部に限ら
ず、セラミック材料と金属材料との接合が可能な構造で
あれば良い。したがって、筒状体の材料、これと金属製
のフランジとを接合するための金属材料も実施の形態で
述べた材料に限定されるものではない。
【0115】一方、プラズマ処理装置について言えば、
マイクロ波供給用のアンテナに代えてRF波を供給する
コイルが用いられても良い。この場合、必要に応じてマ
グネットが組み合わされる。また、図7、図8に示され
るように、真空チャンバ内に石英ドームを収容するよう
にしているが、場合によっては石英ドーム自体を真空チ
ャンバとして使用するようにしても良い。この場合に
は、真空チャンバとしての石英ドームの開口とこれに設
けられるフランジとを段つなぎシール部で接合するよう
にすれば良い。
【0116】更に、図7〜図10の実施の形態では、い
ずれもプラズマ発生源を1本の筒状体10、10´、1
0”によるもので構成するようにしているが、複数本の
筒状体で構成されても良い。この場合、筒状体内に挿入
されるアンテナは別として、RFコイル、リング状のマ
グネットは複数本の筒状体に共通としても良いが、筒状
体毎に個別に設けるのが好ましい。勿論、個別に設ける
場合には、そのための電源も個別に設けられる。このよ
うな構成によれば、図7〜図10の実施の形態に比べ
て、大面積の被処理基板に対する処理が可能になること
は明らかである。
【0117】また、石英ドームは、その内部と真空チャ
ンバ内部との間に圧力差を形成するうえで有効である。
このような圧力差を与える、いわば作動圧力タイプのも
のは、プラズマを形成するのに最適である。圧力差を与
えるかどうかは、処理の種類にに応じて決まり、両者を
使い分けることができる。
【0118】更に、図7〜図10の実施の形態は、金属
による汚染防止を最重要課題とした例であるが、金属に
よる汚染防止は無視し、膜厚の面内均一性と大面積の処
理とを課題とする場合には、例えば図8の実施の形態に
おいて石英ドーム60を除去した形態で使用することに
より、上記の課題を達成できることも明らかである。つ
まり、プラズマ発生源として一端を閉じたセラミック材
料による筒状体を少なくとも1本有し、この筒状体を、
前記一端側を真空チャンバ内に突き入れた状態で真空チ
ャンバの開口に取り付け、筒状体内にマイクロ波供給用
のアンテナあるいは高周波用のRFコイルと必要に応じ
てマグネットの組み合わせ体を挿入すれば良い。このよ
うな構成要素以外の要素は、図8で説明したものとまっ
たく同じで良い。
【0119】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、プラズマ処理において、プラズマが存在する空間に
は、金属部材が存在しないので、プラズマによる金属の
エッチング作用に起因する不純物の発生を無くすことが
できる。しかも、O−リングによるシール箇所がなく、
真空チャンバとプラズマ発生源との間の気密シールを段
つなぎシール部により実現しているので、石英ドーム内
を高真空状態に維持することができる。また、直径に制
約を受ける段つなぎシール部を用いていても、特に図8
や図9の形態の場合、生成されるプラズマの見込み角
(広がり角度)が大きいので、大口径の基板にも対応で
きる。
【0120】本発明によればまた、成膜処理の場合には
大面積の被処理基板に対して処理を行うことができ、膜
厚の面内均一性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるプラズマ発生
源の基本構成を示した断面図である。
【図2】図1の構成要素にマイクロ波供給用の導波管と
リング状のマグネットを組合わせた断面図である。
【図3】図1の構成要素に高周波用のコイルを組合わせ
た断面図である。
【図4】図1の構成要素に放電スタータを組合わせた図
である。
【図5】図4の放電スタータによる放電を自動化するた
めの構成を示した図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態によるプラズマ発生
源の基本構成を示した断面図である。
【図7】図1のプラズマ発生源を適用した本発明による
プラズマ処理装置の第1の実施の形態を示した断面図で
ある。
【図8】図6のプラズマ発生源を適用した本発明による
プラズマ処理装置の第2の実施の形態を示した断面図で
ある。
【図9】本発明によるプラズマ処理装置の第3の実施の
形態に適用されるプラズマ発生源を説明するための断面
図である。
【図10】筒状体の変形例とそれに組み合わされる導波
管の例を示した図である。
【図11】従来のプラズマ処理装置の一例を示した断面
図である。
【符号の説明】
1、1´、1” プラズマ発生源 5 ウエハー 10、10´ 筒状体 11、11´ 折り返し部 20、20´ 段つなぎシール部 21、21´ 中間ガラス部 22、22´ コバールガラス部 23、23´ コバール金属部 30、30´、71、76−1、76−2 フランジ 31、31´ 筒状部 35 リング板 41 導波管 42、42´ リング状のマグネット 45 RFコイル 50 放電スタータ 52 放電電極 60 石英ドーム 61 筒状部 62 棚 65 蓋部材 70 真空チャンバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05H 1/46 H01L 21/302 B (72)発明者 辰巳 徹 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 有屋田 修 東京都昭島市武蔵野三丁目2番11号 大誠 産業株式会社内 (72)発明者 佐藤 進 東京都昭島市武蔵野三丁目2番11号 大誠 産業株式会社内 Fターム(参考) 4G075 AA24 AA30 AA62 AA65 BC06 BD14 CA03 CA05 CA47 EB43 EB44 FB04 FB06 4K030 CA04 FA01 KA08 KA30 LA15 5F004 AA15 BA20 BB07 BB14 BD04 CB09 5F045 AA08 AB32 AD09 AE13 AF03 BB02 BB14 DP03 EH02 EH03 EH04 EH16 EH20

Claims (46)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端を閉じたセラミック材料による筒状
    体と、該筒状体の他端の開口部側に気密シール部により
    接合された金属製のフランジとを含むことを特徴とする
    プラズマ発生源。
  2. 【請求項2】 前記気密シール部は段つなぎシール部で
    あり、前記筒状体は石英、アルミナ、サファイアのいず
    れかの材料から成ることを特徴とする請求項1記載のプ
    ラズマ発生源。
  3. 【請求項3】 前記筒状体は、その外周側において前記
    開口部から前記一端側に向けて折り返した折り返し部を
    有し、該折り返し部の先端部に筒状の前記段つなぎシー
    ル部により前記フランジが接合されていることを特徴と
    する請求項2記載のプラズマ発生源。
  4. 【請求項4】 前記筒状体の外周側であって前記一端と
    前記フランジとの間にはマイクロ波供給用の導波管とマ
    グネットが組み合わされることを特徴とする請求項3記
    載のプラズマ発生源。
  5. 【請求項5】 前記筒状体の外周側であって前記一端と
    前記フランジとの間には高周波用のRFコイルとマグネ
    ットのうち少なくともRFコイルが組み合わされること
    を特徴とする請求項3記載のプラズマ発生源。
  6. 【請求項6】 前記筒状体は石英で作られており、該筒
    状体の外周側には更に、スパークにより前記筒状体内で
    放電をスタートさせるための放電スタータが組み合わさ
    れることを特徴とする請求項4あるいは5記載のプラズ
    マ発生源。
  7. 【請求項7】 前記筒状体の外周側には更に、該筒状体
    内のプラズマ光を検出するための検出器が組み合わさ
    れ、該検出器の出力に基づいて前記放電スタータを制御
    するための制御手段を備えることを特徴とする請求項6
    記載のプラズマ発生源。
  8. 【請求項8】 前記折り返し部は、その内径側に内径が
    徐々に大きくなるような傾斜部を持つことを特徴とする
    請求項3〜7のいずれかに記載のプラズマ発生源。
  9. 【請求項9】 前記筒状体の前記開口部と前記フランジ
    とが前記一端と反対方向に延びる前記段つなぎシール部
    により接合されていることを特徴とする請求項2記載の
    プラズマ発生源。
  10. 【請求項10】 前記筒状体内にマイクロ波供給用のア
    ンテナとマグネットの組み合わせ体が挿入されることを
    特徴とする請求項9記載のプラズマ発生源。
  11. 【請求項11】 前記筒状体内に高周波用のRFコイル
    とマグネットのうち少なくともRFコイルが挿入される
    ことを特徴とする請求項9記載のプラズマ発生源。
  12. 【請求項12】 前記筒状体は石英で作られており、該
    筒状体内には更に、スパークにより前記筒状体外で放電
    をスタートさせるための放電スタータが挿入されること
    を特徴とする請求項10あるいは11記載のプラズマ発
    生源。
  13. 【請求項13】 前記筒状体内には更に、該筒状体外の
    プラズマ光を検出するための検出器が挿入され、該検出
    器の出力に基づいて前記放電スタータを制御するための
    制御手段を備えることを特徴とする請求項12記載のプ
    ラズマ発生源。
  14. 【請求項14】 前記筒状体は、その外周側において前
    記開口部から前記一端側に向けて折り返した折り返し部
    を有し、該折り返し部の先端部に前記一端を越えて前記
    筒状体と同心状に延びる筒状の前記段つなぎシール部が
    接合され、該段つなぎシール部はその外周側において前
    記開口部に向けて折り返された筒状の金属部材を介して
    前記フランジが接合されていることを特徴とする請求項
    2記載のプラズマ発生源。
  15. 【請求項15】 前記折り返し部は、その内径側に内径
    が徐々に大きくなるような傾斜部を持つことを特徴とす
    る請求項14記載のプラズマ発生源。
  16. 【請求項16】 前記段つなぎシール部内にマイクロ波
    導入用のアンテナあるいはRFコイルが挿入され、前記
    アンテナが挿入される場合には前記筒状の金属部材の周
    囲にマグネットが配置されることを特徴とする請求項1
    4あるいは15記載のプラズマ発生源。
  17. 【請求項17】 前記筒状体は石英で作られており、前
    記段つなぎシール部内には更に、スパークにより前記筒
    状体における前記一端部と前記開口部との間の空間で放
    電をスタートさせるための放電スタータが挿入されるこ
    とを特徴とする請求項16記載のプラズマ発生源。
  18. 【請求項18】 前記段つなぎシール部内には更に、前
    記一端部と前記開口部との間の空間のプラズマ光を検出
    するための検出器が挿入され、該検出器の出力に基づい
    て前記放電スタータを制御するための制御手段を備える
    ことを特徴とする請求項17記載のプラズマ発生源。
  19. 【請求項19】 第1の開口を有して被処理基板が置か
    れるプラズマ室をすべてセラミック材料で構成し、前記
    第1の開口に対応する位置に第2の開口を有する真空容
    器内に前記プラズマ室を収容し、前記第2の開口にプラ
    ズマ発生源を設けることにより前記第1の開口を通して
    前記プラズマ室内にプラズマが導入されるようにし、前
    記プラズマ発生源は、一端を閉じたセラミック材料によ
    る筒状体を少なくとも1本有し、該筒状体の開口部を前
    記真空容器を構成する金属部材に気密シール部により接
    合し、その接合部がプラズマにさらされない構造を有す
    ることを特徴とするプラズマ処理装置。
  20. 【請求項20】 前記プラズマ室は、石英、アルミナ、
    サファイア、カーボン、内壁側にSiCをコートした材
    料のいずれかで構成されることを特徴とする請求項19
    記載のプラズマ処理装置。
  21. 【請求項21】 前記気密シール部は段つなぎシール部
    であり、前記プラズマ発生源は更に、前記筒状体の他端
    の開口部側に前記段つなぎシール部により接合された金
    属製のフランジを含み、該フランジが前記第2の開口に
    取り付けられることを特徴とする請求項19あるいは2
    0記載のプラズマ処理装置。
  22. 【請求項22】 前記筒状体は、石英、アルミナ、サフ
    ァイアのいずれかの材料から成ることを特徴とする請求
    項21記載のプラズマ処理装置。
  23. 【請求項23】 前記筒状体は、その外周側において前
    記開口部から前記一端側に向けて折り返した折り返し部
    を有し、該折り返し部は前記第2の開口よりわずかに小
    さい外径を有し、該折り返し部の先端部に筒状の前記段
    つなぎシール部により前記フランジが接合されており、
    前記筒状体の前記開口部を前記プラズマ室内に向け、か
    つ前記一端側を前記真空容器外に露出させた状態で前記
    フランジにより前記第2の開口が塞がれていることを特
    徴とする請求項21記載のプラズマ処理装置。
  24. 【請求項24】 前記真空容器から露出している前記筒
    状体の外周側にはマイクロ波供給用の導波管とマグネッ
    トが組み合わされることを特徴とする請求項23記載の
    プラズマ処理装置。
  25. 【請求項25】 前記真空容器から露出している前記筒
    状体の外周側には高周波用のRFコイルとマグネットの
    うち少なくともRFコイルが組み合わされることを特徴
    とする請求項23記載のプラズマ処理装置。
  26. 【請求項26】 前記筒状体は石英で作られており、該
    筒状体の外周側には更に、スパークにより前記筒状体内
    で放電をスタートさせるための放電スタータが組み合わ
    されることを特徴とする請求項24あるいは25記載の
    プラズマ処理装置。
  27. 【請求項27】 前記筒状体の外周側には更に、該筒状
    体内のプラズマ光を検出するための検出器が組み合わさ
    れ、該検出器の出力に基づいて前記放電スタータを制御
    するための制御手段を備えることを特徴とする請求項2
    6記載のプラズマ処理装置。
  28. 【請求項28】 前記折り返し部は、その内径側に内径
    が徐々に大きくなるような傾斜部を持つことを特徴とす
    る請求項23〜27のいずれかに記載のプラズマ処理装
    置。
  29. 【請求項29】 前記真空容器における金属部分を見込
    まない所定部位にプラズマが生成されるように、高周波
    用の投入電力やマグネットの配置位置が設定されること
    を特徴とする請求項24〜28のいずれかに記載のプラ
    ズマ処理装置。
  30. 【請求項30】 前記筒状体の前記開口部と前記フラン
    ジとが前記一端と反対方向に延びる前記段つなぎシール
    部により接合され、前記筒状体の前記一端側を前記第1
    の開口を通して前記真空容器内に突き入れた状態にて前
    記フランジを前記第2の開口に取り付けていることによ
    り、前記筒状体内を大気側に開放していることを特徴と
    する請求項21記載のプラズマ処理装置。
  31. 【請求項31】 前記筒状体内にマイクロ波供給用のア
    ンテナとマグネットの組み合わせ体が挿入されることを
    特徴とする請求項30記載のプラズマ処理装置。
  32. 【請求項32】 前記筒状体内に高周波用のRFコイル
    とマグネットのうち少なくともRFコイルが挿入される
    ことを特徴とする請求項30記載のプラズマ処理装置。
  33. 【請求項33】 前記筒状体は石英で作られており、該
    筒状体内には更に、スパークにより前記筒状体外で放電
    をスタートさせるための放電スタータが挿入されること
    を特徴とする請求項31あるいは32記載のプラズマ処
    理装置。
  34. 【請求項34】 前記筒状体内には更に、該筒状体外の
    プラズマ光を検出するための検出器が挿入され、該検出
    器の出力に基づいて前記放電スタータを制御するための
    制御手段を備えることを特徴とする請求項33記載のプ
    ラズマ処理装置。
  35. 【請求項35】 更に、該筒状体を気体で冷却する手段
    を備えていることを特徴とする請求項30〜34のいず
    れかに記載のプラズマ処理装置。
  36. 【請求項36】 前記筒状体は、その外周側において前
    記開口部から前記一端側に向けて折り返した折り返し部
    を有し、該折り返し部の先端部に前記一端を越えて前記
    筒状体と同心状に延びる筒状の前記段つなぎシール部が
    接合され、該段つなぎシール部はその外周側において前
    記開口部に向けて折り返された筒状の金属部材を介して
    前記フランジが接合され、前記筒状の金属部材が前記真
    空容器外に露出した状態にて前記フランジが前記第2の
    開口に取り付けられて該第2の開口が塞がれていること
    を特徴とする請求項21記載のプラズマ処理装置。
  37. 【請求項37】 前記折り返し部は、その内径側に内径
    が徐々に大きくなるような傾斜部を持つことを特徴とす
    る請求項36記載のプラズマ処理装置。
  38. 【請求項38】 前記段つなぎシール部内にマイクロ波
    導入用のアンテナあるいはRFコイルが挿入され、前記
    アンテナが挿入される場合には前記筒状の金属部材の周
    囲にマグネットが配置されることを特徴とする請求項3
    6あるいは37記載のプラズマ処理装置。
  39. 【請求項39】 前記筒状体は石英で作られており、前
    記段つなぎシール部内には更に、スパークにより前記筒
    状体における前記一端部と前記開口部との間の空間で放
    電をスタートさせるための放電スタータが挿入されるこ
    とを特徴とする請求項38記載のプラズマ処理装置。
  40. 【請求項40】 前記段つなぎシール部内には更に、前
    記一端部と前記開口部との間の空間のプラズマ光を検出
    するための検出器が挿入され、該検出器の出力に基づい
    て前記放電スタータを制御するための制御手段を備える
    ことを特徴とする請求項39記載のプラズマ処理装置。
  41. 【請求項41】 更に、前記筒状体を気体で冷却する手
    段を備えていることを特徴とする請求項36〜40のい
    ずれかに記載のプラズマ処理装置。
  42. 【請求項42】 開口を有する真空容器を備え、プラズ
    マ発生源として一端を閉じたセラミック材料による筒状
    体を少なくとも1本有し、該筒状体を、前記一端側を前
    記真空容器内に突き入れた状態で前記開口に取り付け、
    前記筒状体内にはマイクロ波導入用のアンテナとマグネ
    ット、あるいはRFコイルとマグネットのうち少なくと
    もRFコイルが挿入されることを特徴とするプラズマ処
    理装置。
  43. 【請求項43】 前記筒状体は、石英、アルミナ、サフ
    ァイアのいずれかの材料から成ることを特徴とする請求
    項42記載のプラズマ処理装置。
  44. 【請求項44】 前記筒状体は石英で作られており、該
    筒状体内には更に、スパークにより前記筒状体外で放電
    をスタートさせるための放電スタータが挿入されること
    を特徴とする請求項43記載のプラズマ処理装置。
  45. 【請求項45】 前記筒状体内には更に、該筒状体外の
    プラズマ光を検出するための検出器が挿入され、該検出
    器の出力に基づいて前記放電スタータを制御するための
    制御手段を備えることを特徴とする請求項44記載のプ
    ラズマ処理装置。
  46. 【請求項46】 更に、該筒状体を気体で冷却する手段
    を備えていることを特徴とする請求項42〜45のいず
    れかに記載のプラズマ処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112908496A (zh) * 2019-11-19 2021-06-04 核工业西南物理研究院 一种适用于级联弧离子源的小尺寸环形冷却结构
EP3965139A1 (en) * 2020-09-03 2022-03-09 Jozef Stefan Institute Apparatus, system and method for sustaining inductively coupled plasma

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