JP2002214193A - 微少流路素子 - Google Patents

微少流路素子

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JP2002214193A
JP2002214193A JP2001006816A JP2001006816A JP2002214193A JP 2002214193 A JP2002214193 A JP 2002214193A JP 2001006816 A JP2001006816 A JP 2001006816A JP 2001006816 A JP2001006816 A JP 2001006816A JP 2002214193 A JP2002214193 A JP 2002214193A
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thin tube
flat plate
flow path
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microchannel
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JP2001006816A
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Nobuyoshi Tajima
信芳 田島
Etsuo Shinohara
悦夫 篠原
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の微少流路素子は、構成部位を接着剤によ
り固定して部品交換ができなかったり、その固定作業が
複雑であったりした。また、ガラス細管が脱着は可能で
あるが、注入口部品を用いた構成が複雑であり、交換作
業が繁雑であった。 【解決手段】本発明は、液出入口が微少流路を構成した
平板とゴム弾性部材と細管とが組み付けられて構成さ
れ、接着剤等の固定用部材が不要でゴム弾性部材のゴム
弾性によって密着されて物理的に固定され、微少流路構
成平板と液注入用細管とが簡便に脱着できる微少流路素
子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、センチメートルサ
イズの平板にマイクロメートル単位の微少流路が設けら
れた流体流路素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小型分析システムの開発を行う際
に、半導体プロセス技術を利用して、シリコン半導体基
板、ガラス、プラスチック等に微細な溝を加工して構築
した微少流路素子が報告されている。この微少流路素子
は流路が微細であるため、液の注入口の構成も微細構造
であることが望ましい。
【0003】例えば、「NOVEL INTERCONNECTION AND CH
ANNEL TECHNOLOGIES FOR MICROFLUIDICS N.J.Mourlas,
et.p27-30」には、半導体プロセス技術で作製した複数
の微少流路に液注入用の細管を繋ぐ構成として、3つの
手法が報告されている。第1の構成は、穴加工した平板
に直接ガラス細管を差し込み接着剤で固定するものであ
る。第2の構成は、液の通る穴の加工部の周囲に細管を
差し込むための溝を微細加工し、その溝にガラス細管を
差し込んで接着剤で固定するものである。第3の構成
は、モールド加工によってプラスチック製の注入口部品
を加工し、それを取り付ける貫通穴を微少流路を構成し
た平板側に設け、板状のパッキンを挟んで該注入口部品
と微少流路を構成した平板とを組み合わせ、注入部品の
注入穴にガラス細管を差し込んだものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した文献
による先行技術の微少流路素子において、3つの手法に
よって構成された液注入口は、後述する問題点を有す
る。第1の構成と第2の構成においては、それらの構成
に接着剤による固定の製造工程を有しており、通常、微
細部への接着剤の塗布は困難であり、ガラス細管の脱着
が不可能で微少流路構成平板のみを交換するような用途
に用いることができないという問題点を有する。
【0005】第3の構成においては、ガラス細管との脱
着は可能であるものの、プラスチック製の注入口部品を
用いた構成が複雑であるという問題点を有する。つま
り、微少流路素子を機器分析システムに組み込む場合、
微少流路素子を簡便にシステムに設置できることが望ま
しい。その目的を達成するためには、液注入用細管と微
少流路構成平板とが簡便に脱着できる構成が必要となる
が記載されている構成では実現できない。そこで本発明
は、微少流路を形成する平板に対して液注入口を有し、
液注入用細管と微少流路構成平板とを容易に脱着可能と
する微少流路素子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、液流路の端に細管を有する微少流路素子で
あり、表面に複数の開口が設けられ、内部に上記開口を
連結する液流路が設けられ、重ね合わされた複数の平板
より成る平板部材と、上記開口部に取付けられた細管
と、上記開口部と細管の間に介在して、両者の間隙を埋
めて固着させる、弾性部材からなるコネクタとを有する
微少流路素子を提供する。
【0007】以上のような構成の微少流路素子は、液出
入口が微少流路を構成した平板とゴム弾性部材と細管と
が差し込まれた状態で組み付けられて構成され、接着剤
等の固定用部材を用いることなく、ゴム弾性部材のゴム
弾性によって物理的に固定されて、微少流路構成平板と
液注入用細管とを簡便に脱着可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について詳細に説明する。本発明による第1の実
施形態に係る微少流路素子の構成例について説明する。
図1(a)は、微少流路素子を上から見た上面図、図1
(b)は、その微少流路素子の線分Aにおける断面の構
成を示す図、図1(c)は、その微少流路素子の線分B
における断面の構成を示す図である。
【0009】この微少流路素子1は、複数の微少流路4
を形成した微少流路構成平板2と、それらの微少流路4
に接続するための複数の注入口5が形成された、ゴムや
樹脂等の弾性を有する部材からなる細管コネクタ部3と
で構成される。また、図2(a)は、微少流路構成平板
2を上から見た上面図、図2(b)は、この微少路構成
平板2の線分Cにおける断面の構成を示す図であり、図
2(c)は、この微少流路構成平板2に上方から嵌合す
る細管コネクタ部3の断面構成を示す図である。
【0010】この微少流路構成平板2は、微少流路4と
なる溝4aを形成した平板7と、その溝4aの端に合致
するように開口部9が形成され、平板7と重ね合わせら
れる平板6とから構成される。また、細管コネクタ部3
の貫通穴10に細管8を差し込み、細管コネクタ部3の
突起部11を微少流路構成平板2の開口部9に差し込む
ことで注入口5が形成される。この微少流路素子1に液
を注入する場合、細管8から直接注入することもできる
が、細管8にフレキシブルチューブを繋いで、そのフレ
キシブルチューブから注入することもできる。
【0011】これらの構成部位の材料としては、例え
ば、平板7及び平板6はホウケイ酸ガラス、細管コネク
タ部3はシリコンゴム、及び細管8はステンレスパイプ
を用いることができる。これらのうち、微少流路4は、
半導体製造技術では公知なウエットエッチング法を用い
て加工している。また、開口部9は超音波加工によって
形成し、平板7及び平板6の接合は熱溶着によって接合
している。細管コネクタ部3は、型加工により成形し
た。
【0012】このような構成部位の組み付けには、接着
剤等の固定用部材を用いる必要はなく、微少流路構成平
板2の開口部9の硬性と細管コネクタ部3の弾性と細管
8の硬性とによって物理的に固定されるため、差し込ま
れた部分が弾性により密着しつつ保持される。従って、
微少流路構成平板と液注入用細管とを簡便に脱着可能な
微少流路素子となる。
【0013】なお、本実施形態の各構成部位は、当然、
種々の変形や変更が可能である。例えば、流路構成平板
2はホウケイ酸ガラスを用いた例を説明したが、他種の
ガラス、シリコン半導体基板、樹脂等、又は金属に置き
換えることができる。但し、微少流路素子を用いてフリ
ーフロー電気泳動を行う場合においては、シリコン半導
体基板や金属は、電流がリークしてしまうため適当では
ないが、絶縁性を持たせる表面処理ができれば用いるこ
ともできる。
【0014】また、微少流路4の形成は、採用する材質
に応じて、適宜適当な手法で加工を行う。例えば、ホウ
ケイ酸ガラスでは、ウエットエッチング、ドライエッチ
ング、サンドブラスト加工若しくは、超音波加工等を用
いることができる。尚、シリコン半導体基板では、ウエ
ットエッチングまたはドライエッチングが望ましい。ま
た樹脂や金属では、型加工、機械加工などを用いること
ができる。さらに、開口部9は、採用する材質に応じ
て、超音波加工、サンドブラスト加工、若しくはレーザ
ー加工等を用いて形成する。
【0015】細管コネクタ部3は、シリコンゴムにより
形成されているが、樹脂のような弾性を有する素材であ
れば特に限定されない。但し、微少流路素子1に薬品を
流す場合があるため、シリコンゴムのような耐薬品性が
ある素材であることが望ましい。ゴム弾性の硬度は40
度〜70度の範囲が望ましい。また、細管コネクタ部3
の成型法は型加工、削り加工等、公知の技術を用いて加
工することができる。細管8は、ステンレスパイプで構
成されているが、固い細管であれば別の部材例えば、他
の金属、ガラス若しくは、セラミックス等に置き換える
ことができる。また、テフロン(登録商標)チューブの
ような樹脂製のフレキシブルチューブを用いることもで
きる。樹脂素材を用いる場合、細管コネクタ部3の硬度
に対して3倍以上の固さを有していることが望ましい。
【0016】次に、本発明による第2の実施形態に係る
微少流路素子の構成例について説明する。図3(a)
は、微少流路素子20を上から見た上面図、図3(b)
は、その微少流路素子の線分Dにおける断面の構成を示
す図である。この微少流路素子20は、複数の微少流路
4を形成した微少流路構成平板21と、それらの微少流
路4に接続するための複数の注入口5が形成された、ゴ
ムや樹脂等の弾性を有する部材からなる細管コネクタ部
22とで構成される。
【0017】また、図4(a)には、この微少流路構成
平板21の構成を示す。図4(a)は、微少流路構成平
板21を上から見た上面図、図4(b)は、この微少路
構成平板21の線分Eにおける断面の構成を示す図であ
り、図4(c)は、この微少流路構成平板21に上方か
ら嵌合する細管コネクタ部3の断面構成を示す図であ
る。この微少流路構成平板21は、微少流路4となる溝
4aを形成した平板7と、溝4aの端部にかかる細長い
長方形の開口部24を形成した平板23とが重ねられて
構成される。
【0018】また図3(b)に示すように、注入口5
は、細管コネクタ部22の貫通穴25にステンレスパイ
プ等からなる細管8を差し込み、細管コネクタ部22の
突起部26を微少流路構成平板23の開口部24に嵌合
させて構成される。このような微少流路素子20に液を
注入する場合、細管8から直接注入することもできる
が、細管8に図示しないフレキシブルチューブを繋ぎ、
そのフレキシブルチューブを介して注入することもでき
る。
【0019】これらの構成部位の材料としては、例え
ば、平板23及び平板7はホウケイ酸ガラス、細管コネ
クタ部22はシリコンゴム、及び細管8はステンレスパ
イプを用いることができる。これらのうち、微少流路4
は、半導体製造技術では公知なウエットエッチング法を
用いて加工している。また、開口部24は超音波加工に
よって形成し、平板23及び平板7の接合は熱溶着によ
って接合している。細管コネクタ部22は、型加工によ
り成形した。
【0020】このような構成部位の組み付けには、接着
剤等の固定用部材を用いる必要はなく、微少流路構成平
板23の開口部24の硬性と細管コネクタ部22の弾性
と細管8の硬性とによって物理的に固定されるため、差
し込まれた部分が弾性により密着しつつ保持される。従
って、微少流路構成平板と液注入用細管とを簡便に脱着
可能な微少流路素子となる。
【0021】また、細長い1つの開口部24に対し、複
数の注入口5が配置されているため、前述した第1の実
施形態で得られる作用効果に加え、開口部を注入口の数
だけ形成することなく、1つの開口部で同じ機能を果た
すことができ、さらに簡便な構成により実現された微少
流路素子である。なお、この発明の実施の形態の各構成
は、第の1実施形態と同等な種々の変形や変更が可能で
ある。
【0022】本発明による第3の実施形態に係る微少流
路素子の構成例について説明する。図5(a)は、微少
流路素子を上から見た上面図、図5(b)は、その微少
流路素子の線分Fにおける断面の構成を示す図、図5
(c)は、その微少流路素子の線分Gにおける断面の構
成を示す図である。
【0023】この微少流路素子30は、幅広の微少流路
32と微少流路32の両端に1対の電極39を構成した
微少流路構成平板31と、複数の支持液注入口34を有
する細管コネクタ部33と、試料注入口36を有する細
管コネクタ部35と、複数の分取口38を有する細管コ
ネクタ部37とにより構成される。
【0024】また、図6(a)は、この微少流路構成平
板31を上から見た上面図、図6(b)は、微少路構成
平板31の線分Hにおける断面の構成を示す図であり、
図6(c)は、この微少流路構成平板31に上方から嵌
合する細管コネクタ部37の断面構成を示す図である。
【0025】この微少流路構成平板31は、幅広の微少
流路32を形成した平板41と、細長い長方形の開口部
42,43,44を形成した平板40とで構成される。
電極39は、平板41と対向する側の平板40面上に薄
膜で構成される。また、分取口38は、細管コネクタ部
37の貫通穴46に細管8を差し込み、細管コネクタ部
の突起部45を微少流路構成平板40の開口部44に嵌
合されて組み付けられる。また、支持液注入口34、試
料注入口36は、図示しないが、分取口38と同様に細
管コネクタ部33,35に突起部と貫通穴を有してお
り、それぞれの貫通穴に細管8を差し込み、細管コネク
タ部の突起部を微少流路構成平板40の開口部42,4
3に差し込んで構成される。
【0026】この微少流路素子30に液を注入する場
合、細管8から直接注入することもできるが、細管8に
図示しないフレキシブルチューブを繋ぎ、そのフレキシ
ブルチューブを介して注入することもできる。
【0027】これらの構成部位の材料としては、例え
ば、平板40及び平板41は、ホウケイ酸ガラス、電極
39は白金薄膜、細管コネクタ部33.35,37はシ
リコンゴム、及び細管8はステンレスパイプを用いるこ
とができる。これら構成部位の微少流路32は、半導体
製造技術では公知なウエットエッチング法を用いて加工
している。また、開口部42,43,44は超音波加工
によって形成し、平板40及び平板41の接合は熱溶着
によって接合している。細管コネクタ部33.35,3
7は、型加工により成形した。
【0028】この構成部位の組み付けには、接着剤のよ
うな固定材料を用いる必要はなく、微少流路構成平板3
1の開口部42,43,44の硬性と細管コネクタ部3
3,35,37のゴム弾性と細管8の硬性とによって物
理的に固定されるため、差し込まれた部分が弾性により
密着しつつ保持される。従って、微少流路構成平板と液
注入用細管とを簡便に脱着可能な微少流路素子となる。
【0029】この第3の実施形態の微少流路素子30の
機能について説明する。微少流路素子30は、フリーフ
ロー電気泳動を行うことができる構成である。つまり、
フリーフロー電気泳動とは、電気泳動層に試料と支持液
を連続的に注入しながら電気泳動による分離及び分取を
行う無担体電気泳動法である。該電気泳動層は、本発明
の微少流路素子30では微少流路32がそれに当たる。
分離操作は予め支持液注入口34から一定流速で支持液
を流して分取ロへの液の流れを作り、試料注入口36か
ら試料を注入する。
【0030】そして、一対の電極39間に電圧を印加す
ると試料に含まれる物質は、電気泳動の原理によって正
負いずれかの電極側に泳動しながら分取口38に流出す
る。物質によって泳動の方向及び速度が異なるため、試
料に含まれる物質は分離しながら分取口38に流出す
る。従って、複数の分取口38の中から特定の分取口よ
り液を取り出すことにより試料の分取が行える。
【0031】このように構成された微少流路素子30
は、分取口38が微少流路構成平板31と細管コネクタ
部37と細管8の組み付けにおいては、接着剤等の固定
用部材を用いる必要がなく、微少流路構成平板31の開
口部44の硬性と細管コネクタ部37のゴム弾性と細管
8の硬性とによって物理的に固定される。
【0032】さらに、フリーフロー電気泳動を実現する
ように構成されるため、第1の実施形態及び第2の実施
形態で得られる効果に加えて、細管コネクタ部の貫通穴
の数や貫通穴の位置を変えることで、フリーフロー電気
泳動素子としての機能を簡便に変えることができる。
【0033】次に、前述した第3の実施形態の変形例に
ついて説明する。図7に示す微少流路素子は、細管コネ
クタ部35を細管コネクタ部50に、細管コネクタ部3
7を細管コネクタ部51に変更したものである。
【0034】このうち細管コネクタ部50は、試料注入
口36が片端に形成されており、試料を一方の電極より
から注入する仕様である。この構成によって、他方の電
極側への泳動距離が長くなり、他方の電極初に泳動する
物質の分離効率を向上することが可能となる。また、細
管コネクタ部51は、分取口38を2倍の16個を配置
した構成であり、細管コネクタ部37の8個に比べて多
数の分取液を分取する仕様である。この構成によって、
分離効率を向上することが可能となる。
【0035】尚、本実施形態及び変形例は、前述した第
1の実施形態と同様に、種々の変形や変更が可能であ
る。例えば、細管コネクタ部35及び細管コネクタ部5
0は、試料注入口36が1つのみ設けているが、複数個
設けて、そのうちの1つを注入に用いることも可能であ
る。また、細管コネクタ部37及び細管コネクタ部51
に配置された分取口38の数は、限定されるものではな
く、目的により変更することが可能である。例えば、大
まかな分離を目的とする場合は数を少なくし、詳細な分
離を必要とする場合は多くすることが望ましい。
【0036】本発明の第4の実施形態に係る微少流路素
子の構成例について説明する。図8(a)は、微少流路
素子を上から見た上面図、図8(b)は、その流路素子
の線分Kにおける断面の構成を示す図、図8(c)は、
その流路素子の線分Lにおける断面の構成を示す図であ
る。この微少流路素子60は、幅広の微少流路62と、
この微少流路62の両端に一対の電極69を構成した微
少流路構成平板61と、複数の支持液注入口64を有す
る細管コネクタ部63と、複数の試料注入口66を有す
る細管コネクタ部65と、複数の分取口68を有する細
管コネクタ部67とにより構成される。
【0037】また、図9(a)は、この微少流路構成平
板61を上から見た上面図、図9(b)は、微少流路構
成平板61の線分Mにおける断面図の構成を示す図、図
9(c)は、この微少流路構成平板61に上方から嵌合
する細管コネクタ部67の断面構成を示す図、図9
(d)は、微少流路構成平板61の線分Nにおける断面
図の構成を示す図、図9(e)は、この微少流路構成平
板61に上方から嵌合する細管コネクタ部65の断面構
成を示す図である。
【0038】この微少流路構成平板61は、幅広の微少
流路62を形成した平板71と、複数の加工穴である開
口部73,74,75を形成した平板70とで構成され
る。電極69は、平板71と対向する平板70面上に薄
膜で形成される。また、分取口68は、細管コネクタ部
67の貫通穴78に細管8を差し込み、細管コネクタ部
67の突起部76を微少流路構成平板70の開口部75
に嵌合されて組み付けられる。
【0039】この細管コネクタ部67は突起部76を有
する面と反対の面に突起部77を有している。突起部7
7は、図示しない微少流路素子設置台に設けられた開口
部に突起部76と同様に嵌合され、組み付けられる。試
料注入口66は、細管コネクタ部65の貫通穴81に細
管8を差し込み、細管コネクタ部の突起部79を微少流
路構成平板の開口部74に嵌合されて組み付けられる。
また、細管コネクタ部65は突起部79を有する面と反
対の面に突起部80を有している。突起部80は図示し
ない微少流路素子設置台に設けられた開口部に突起部7
9と同様に嵌合され、組み付けられる。
【0040】そして、開口部74の近傍には微少流路6
2と平板70との間隔を規制する複数の柱72が構成さ
れており、細管コネクタ部65を強く押し込んだ場合に
おいても微少流路62と平板70との間隔が変わらない
よう構成されている。
【0041】また、支持液注入口64は、図示しない毎
分取口68と同様に細管コネクタ部63に突起部と貫通
穴を有しており、それぞれの貫通穴に細管8を差し込
み、細管コネクタ部の突起部を微少流路構成平板70の
開口部73に差し込んで構成される。細管コネクタ部6
3は、細管コネクタ部65,67と同様に、微少流路構
成平板70の開口部73と嵌合する突起部を有する面と
反対の面に突起部を有している。この突起部は、図示し
ない微少流路素子設置台に設けられた開口部に細管コネ
クタ部65,67と同様に嵌合され、組み付けられる。
【0042】この微少流路素子60に液を注入する場
合、細管8から直接注入することもできるが、細管8に
図示しないフレキシブルチューブを繋ぎ、そのフレキシ
ブルチューブを介して注入することもできる。これらの
構成部位の材料としては、例えば、平板70及び71
は、ホウケイ酸ガラス、電極69は白金薄膜、細管コネ
クタは部63,65,67はシリコンゴム、及び細管8
はステンレスパイプを用いることができる。
【0043】これら構成部位の微少流路62は、半導体
製造技術では公知なウエットエッチング法を用いて加工
している。また、開口部73,74,75は超音波加工
によって形成し、平板70及び71は熱溶着によって接
合している。細管コネクタ63,75,67は型加工に
より成形した。
【0044】この構成部位の組み付けには、接着剤のよ
うな固定材料を用いる必要がなく、微少流路構成平板6
1の開口部73,74,75の構成と細管コネクタ部6
3,65,7のゴム弾性と細管8の硬性とによって物理
的に固定されるため、差し込まれた部分が弾性により密
着しつつ保持される。従って、微少流路構成平板と液注
入用細管とを簡便に脱着可能な微少流路素子となる。
【0045】この第4の実施形態の微少流路素子60
は、第3の実施形態の微少流路素子30と同様、フリー
フロー電気泳動を行う機能素子である。フリーフロー電
気泳動は、電気泳動層の間隔によって泳動が異なるた
め、泳動層の間隔は一定であることが望ましい。微少流
路素子60における電気泳動層の間隔とは、微少流路6
2の底面と平板70との間隔を指す。微少流路素子60
は、細管コネクタ部65が嵌合する開口部74の近傍と
微少流路62との間に複数の柱72が構成されているた
め、柱72によって微少流路の間隔が規制され、目的と
する間隔を保持した状態で微少流路素子60を構成する
ことが可能となる。
【0046】柱72の高さは、微少流路の溝深さと同じ
であることが望ましい。フリーフロー電気泳動は、連続
的に支持液を注入しながら電気泳動を行うものであるた
め、液注入口に高い水圧がかかる。微少流路素子60
は、細管コネクタ63,65,67に微少流路素子60
の側から突起する突起部を有している。このため、微少
流路素子60を設置する設置台に平板70と同様な開口
部を設け、該突起部を嵌合させて微少流路素子60を設
置することで細管コネクタが微少流路拙成平板側と設置
台側とを連結して、耐圧性の強い液注入口を実現した微
少流路素子を構成することができる。尚、この発明の実
施の形態の各構成は、前述した第1の実施形態と同様な
種々の変形や変更が可能である。
【0047】以上の実施形態について説明したが、本明
細書には以下のような発明も含まれている。 (1)溝加工または穴加工をした平板を複数枚重ねて液
流路を構成した微少流路素子において、液出入口が、微
少流路を構成した平板の液出入穴に対し、該穴に入り込
む突起部と液を通す貫通穴とを有したゴム弾性部材と、
前記貫通穴に入り込む細管との組み合わせで構成されて
いることを特徴とする微少流路素子。
【0048】前記(1)項によれば、この微少流路素子
は、液出入口が微少流路を構成した平板とゴム弾性部材
と細管とが組み付けられて構成されている。この構成に
は、接着剤等の固定用部材を用いる必要はなく、ゴム弾
性部材のゴム弾性によって物理的に固定される。従っ
て、微少流路構成平板と液注入用細管とを簡便に脱着可
能な微少流路素子を提供することができる。
【0049】(2)前記微少流路素子において、複数の
貫通穴を有した突起部が構成されたゴム弾性部材を介し
て、微少流路を構成した平板と複数の細管とが組み付け
られて、単数の液出入穴に対し、複数の液出入口が構成
されていることを特徴とする前記(1)項に記載の微少
流路素子。
【0050】前記(2)項によれば、この微少流路素子
は、液出入口が微少流路を構成した平板とゴム弾性部材
と細管との組み合わせによって構成されている。この構
成には接着剤のような固定材料を用いる必要はなく、ゴ
ム弾性部材のゴム弾性によって物理的に固定される。ま
た、単数の液出入穴に対し、複数の液出入口が構成され
ている。従って、前記(1)項での作用効果に加え、液
出入穴を液出入口の数だけ加工する必要がなく、さらに
その構成を簡便にすることが可能な微少流路素子を提供
することができる。
【0051】(3)前記微少流路素子において、構成さ
れた素子がフリーフロー電気泳動を行う素子であること
を特徴とする前記(1)項に記載の微少流路素子。
【0052】前記(3)項によれば、この微少流路素子
は、前記(1),(2)項の作用効果に加え、ゴム弾性
部材の貫通穴の位置や貫通穴の数を変えることで、電気
泳動のための泳動距離や分取口の数を変えることが可能
となる。この変更は、フリーブロー電気泳動素子として
の分離率向上につながる。つまり、フリーフロー電気泳
動素子としての機能を簡便に変えることが可能な微少流
路素子を提供することができる。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、微
少流路を形成する平板に対して液注入口を有し、液注入
用細管と微少流路構成平板とを容易に脱着可能とする微
少流路素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、第1の実施形態に係る微少流路
素子を上から見た上面図、図1(b)は、その微少流路
素子の線分Aにおける断面の構成を示す図、図1(c)
は、その微少流路素子の線分Bにおける断面の構成を示
す図である。
【図2】図2(a)は、第1の実施形態に係る微少流路
構成平板を上から見た上面図、図2(b)は、この微少
路構成平板の線分Cにおける断面の構成を示す図であ
り、図2(c)は、この微少流路構成平板に上方から嵌
合する細管コネクタ部3の断面構成を示す図である。
【図3】図3(a)は、第2の実施形態に係る微少流路
素子を上から見た上面図、図3(b)は、その微少流路
素子の線分Dにおける断面の構成を示す図である。
【図4】図4(a)は、第2の実施形態に係る微少流路
構成平板を上から見た上面図、図4(b)は、この微少
路構成平板の線分Eにおける断面の構成を示す図であ
り、図4(c)は、この微少流路構成平板に上方から嵌
合する細管コネクタ部の断面構成を示す図である。
【図5】図5(a)は、第3の実施形態に係る微少流路
素子を上から見た上面図、図5(b)は、その微少流路
素子の線分Fにおける断面の構成を示す図、図5(c)
は、その微少流路素子の線分Gにおける断面の構成を示
す図である。
【図6】図6(a)は、第3の実施形態に係る微少流路
構成平板を上から見た上面図、図6(b)は、この微少
路構成平板の線分Hにおける断面の構成を示す図であ
り、図6(c)は、この微少流路構成平板に上方から嵌
合する細管コネクタ部の断面構成を示す図である。
【図7】第3の実施形態の変形例となる微少流路素子の
構成例を示す図である。
【図8】図8(a)は、第4の実施形態に係る微少流路
素子を上から見た上面図、図8(b)は、その流路素子
の線分Kにおける断面の構成を示す図、図8(c)は、
その流路素子の線分Lにおける断面の構成を示す図であ
る。
【図9】図9(a)は、第4の実施形態に係る微少流路
構成平板を上から見た上面図、図9(b)は、微少流路
構成平板の線分Mにおける断面図の構成を示す図、図9
(c)は、微少流路構成平板に上方から嵌合する細管コ
ネクタ部の断面構成を示す図、図9(d)は、微少流路
構成平板の線分Nにおける断面図の構成を示す図、図9
(e)は、この微少流路構成平板に上方から嵌合する細
管コネクタ部の断面構成を示す図である。
【符号の説明】 1…微少流路素子 2…微少流路構成平板 3…細管コネクタ部 4…微少流路 4a…溝 5…注入口 6…平板 7…平板 8…細管 9…開口部 10…貫通穴

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液流路の端に細管を有する微少流路素子
    であり、 表面に複数の開口が設けられ、内部に上記開口を連結す
    る液流路が設けられ、重ね合わされた複数の平板より成
    る平板部材と、 上記開口部に取付けられた細管と、 上記開口部と細管の間に介在して、両者の間隙を埋めて
    固着させる、弾性部材からなるコネクタとを有すること
    を特徴とする微少流路素子。
  2. 【請求項2】 上記コネクタは、上記開口と嵌合する突
    起部を有し、 上記突起部には上記細管と嵌合する貫通孔が形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の微少流路繋子。
  3. 【請求項3】 上記開口部の少なくとも1つには、複数
    の細管が取付けられていることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の微少流路素子。
  4. 【請求項4】 上記微小流路素子は、フリーフロー電気
    泳動を行うための素子であることを特徴とする請求項2
    または請求項3記載の微少流路素子。
  5. 【請求項5】 上記開口部を連結する流路部に、上記開
    口が形成された基板と流路が形成された基板との間隔を
    規制する柱が構成されていることを特徴とする請求項4
    に記載の微少流路素子。
  6. 【請求項6】 上記コネクタは、上記開口部と嵌合する
    突起部を有する面と反対側の面にも突起部を有している
    ことを特徴とする、請求項2乃至5に記載の微少流路素
    子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005059157A (ja) * 2003-08-14 2005-03-10 Kobe Steel Ltd 接続装置及びその製造方法、並びにこの接続装置を備えたマイクロ流体装置及びマイクロ流体デバイスの集積方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4488704B2 (ja) * 2003-08-14 2010-06-23 株式会社神戸製鋼所 マイクロ流体装置及びマイクロ流体デバイスの集積方法

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