JP2002210430A - 噴射ノズルによるタイルカーペット洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】タイルカーペットの洗浄は、回転ブラシ機を使
用して洗剤と回転ブラシによってカーペットを敷設した
ままの状態で清掃していた。しかし、この方法ではブラ
シによるカーペット繊維の摩耗損傷の恐れがある上、カ
ーペットのパイル繊維の根元まで完全にきれいにするこ
とは難しい。また、作業中は執務を中止しなければなら
ない等の不便がある。 【解決手段】本発明は、タイルカーペットを建物の床か
ら剥がして他の清拭ずみのタイルカーペットを敷設でき
るように考えたものである。タイルカーペットの敷設現
場以外の適当な場所に本発明のタイルカーペット洗浄装
置を持ち込んで清拭作業ができる上、洗浄水によるジエ
ット噴射洗浄であるのでブラシによる摩耗損傷の恐れも
ない。また、カーペットの彎曲した部分にジェット洗浄
を行なうのでブラシに比してより完全にカーペットの洗
浄を行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明に属する技術分野】本発明は建築物等の床面に敷
きつめたタイルカーペットを一旦床から取り外し、タイ
ルカーペット敷設現場外でその洗浄、乾燥を自動的に行
なうタイルカーペット自動洗浄装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、建物等の床面に敷きつめたタイル
カーペット（例えば寸法５０ｃｍＸ５０ｃｍ）は、タイ
ルカーペット敷設現場でじゅうたん洗浄機を用いて洗浄
していた。図３に示すように複数個の正逆回転自在なブ
ラシ状のリング１４、１５を取り付けたブラシ機構１
６、このブラシ機構１６を駆動させるモータ１７、洗浄
機に取り付けた洗剤タンク１８、ハンドル１９、洗剤吐
き出しレバー２０、ブラシ状リング１４、１５を正逆回
転させる電源スイッチ２１、洗浄機全体を運搬移動させ
る一対の車輪２２とから構成されている。洗剤吐き出し
レバー２０により必要な洗剤を吐き出してブラシ１４、
１５の回転によって床面に敷きつめたタイルカーペット
を現場で洗浄するようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のじゅうたん洗浄
機では、洗浄機をタイルカーペットの敷設現場に搬入し
て建物の床面にタイルカーペットを敷きつめたままでカ
ーペットを洗浄するので、洗浄作業中歩行を長時間禁止
しなければならない。このブラシによる洗浄ではカーペ
ットとブラシとの機械的な接触により洗浄するので摩耗
によりカーペットの繊維が擦り切れてカーペットを痛め
る恐れがある。また、コンピュータ等の床下配線の建物
では床が２重構造になっていて洗浄中の洗浄水等の液が
床下配線の上に降りそそいで配線を劣化させる等の恐れ
があり、水を使わないドライ洗浄を行なわなければなら
ない時もありきれいな洗浄が行なえない等の欠点があ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の欠点を解
決するためのものであり、洗剤溶液に浸漬してカーペッ
トの繊維にこびりついた汚れを軟化させたタイルカーペ
ットを本発明の洗浄装置に挿入する装置，挿入したタイ
ルカーペットを彎曲する装置，タイルカーペットの彎曲
部にジェット洗浄水を噴射する装置，洗浄中の水の汚れ
具合を検出して噴射圧力、噴射液の種類、量を変えるこ
とによってタイルカーペットの洗浄具合を最適状態にす
る装置から構成される。洗浄の終わったタイルカーペッ
トを脱水ロール６により水分を除去し真空ポンプ、熱線
乾燥等によりカーペットの残りの水分を吸引、乾燥する
脱水乾燥装置７からなるタイルカーペットの自動洗浄方
法及び装置に関する。これによりタイルカーペットをそ
の敷設現場から離れた他の場所でも効率の良い洗浄作業
が可能になる。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
に基づいて順次説明する。図１と図２に示すようにタイ
ルカーペットＴ（例えば５０ｃｍ角のカーペット）の洗
浄は、洗浄工程Ａ，Ｂ，Ｃ順に行なう。速度可変モータ
８により駆動されるチエーン１にタイルカーペットＴを
パイル繊維を上に向けて載せ、チェーン１の移動と共に
彎曲部２に導く。タイルカーペット彎曲部２は図２の詳
細図のようにステンレス等の金属又は硬質プラスチック
材料の直径２０〜４０ｃｍドラム１２と、端部を固定具
１０で固定したステンレス等の金属又は硬質プラスチッ
ク材料の針金又は条のタイルカーペット彎曲成形材９と
からなり両者の間にタイルカーペットＴを導いて挟み込
みチェーン１の進行と共にカーペットを繊維の織り目に
沿って彎曲しながら彎曲部のパイル繊維が立っている基
布の根元に向けてＡ，Ｂ，Ｃ部に夫々洗浄水のノズルか
ら噴射して順次カーペットの汚れを叩いてはじき飛ば
す。噴射ノズルの最終段階Ｃでは清水を使用してすべて
の汚れを洗い流す。Ａ，Ｂ，Ｃ各段階の洗浄水ノズルの
噴射列はカーペットに対して真正面に噴射することもあ
るが、場合により少しかたむけて斜めに噴射することも
ある。

【０００６】

【実施例】図１、図２に示すようにタイルカーペットを
パイル繊維を上に向けてチェーン１にのせる。このタイ
ルカーペットは予め洗剤溶液に約１時間以上浸漬してタ
イルカーペットを構成している繊維に固着している汚れ
を融解軟化したものである。チェーン１の上のタイルカ
ーペットＴは速度可変モータ８の駆動によるチェーン１
の移動と共に彎曲部に入る。カーペットを繊維の織目に
沿って彎曲することによって露出した繊維の根元までの
汚れをジエット噴流水によって洗い流す。ジエット噴流
水はカーペットの全面をカバーするように配置されてい
る。特に、カーペットの端部は斜めの方向に向けたジエ
ット噴水でカーペットを満遍なく洗浄する。洗浄に使用
する水は必要に応じて中水、雨水、井戸水、水道水を使
用する。また、洗浄後の汚水をろ過再生して再利用する
等を考慮して経済性も良く環境汚染の軽減化を配慮した
ものにしても良い。洗浄されたれたカーペットはコロ１
１を経て圧縮脱水ロール６により水をしぼった後、真空
又は熱線乾燥器７を経てカーペット収納台車１３に収容
する。

【０００７】

【発明の効果】本発明のタイルカーペット自動洗浄方法
及び洗浄装置は、従来のブラシによる洗浄でなくジエッ
ト水噴射による圧力と叩きで洗浄するので、カーペット
の素材を摩耗による擦り切れで痛めることもなく、細か
い所まで効率よく洗浄することができるうえカーペット
の敷設現場以外の場所で、通常の執務に影響を及ぼすこ
となく短時間で効率よくタイルカーペットの清掃洗浄が
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】は本発明のタイルカーペット自動洗浄方法及び
洗浄装置の実施例の全体構成を示す斜視図

【図２】は図１に示した彎曲したカーペットを洗浄する
部分の拡大詳細図

【図３】は従来のブラシを使用した洗浄装置の実施例を
示す概略図

【符号の説明】

１．カーペット挿入チェーン ２．タイルカーペットの彎曲部 ３．４．５．ジエットノズル部 ６．脱水ロール ７．真空、熱線脱水乾燥器 ８．速度可変モータ ９．彎曲部成形用針金又は条 １０．同上端部の固定具 １１．コロ １２．ドラム １３．洗浄済タイルカーペット収納台車 １４．１５．回転ブラシ １６．ブラシ機構 １７．モータ １８．洗剤タンク １９．ハンドル ２０．吐出しレバー ２１．電源スイッチ ２２．車輪

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】タイルカーペットを洗剤溶液に浸漬する装
   置、洗剤にひたしたタイルカーペットを供給する工程
   と、供給したタイルカーペットをパイル繊維の織り目に
   沿って彎曲させる工程と、彎曲したタイルカーペットの
   彎曲面に図２のＡ位置に２０〜３５度斜め上から圧力１
   〜１５気圧のジエット溶剤噴水を１〜１０ｃｍの間隔を
   おいて満遍なく噴射する。次いで、彎曲部の進行面Ｂに
   沿ってジエット噴水を行ない、最終のＣ位置の彎曲の終
   わり部分に２０〜３５度斜め下から水道水等の清水によ
   るジエット噴水を行なう工程からなるタイルカーペット
   の洗浄方法。
2. 【請求項２】カーペット挿入部のコンベヤーチェーン１
   の途中に設けられたカーペットの織り目を彎曲する彎曲
   部作成装置。
3. 【請求項３】彎曲したカーペットに向かって配置された
   ジエット噴水ノズル、３、４、５を設けたジエットスプ
   レー部と、スプレーした後の水の汚れ具合を検出する装
   置と、この検出出力に連動してジエット圧力、溶剤の種
   類、濃度を調節する装置。
4. 【請求項４】濯ぎ洗いしたタイルカーペットを脱水ロー
   ル６により押圧後、水分を吸収乾燥させる脱水乾燥部７
   からなるタイルカーペットの自動洗浄装置。