JP2002207042A - 固相に固定された物質の測定方法 - Google Patents
固相に固定された物質の測定方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】固相に固定された物質を測定するにあたって、
用いる測定用試薬溶液の体積を従来より格段に少量とし
て、従来より格段に高感度で測定する方法を提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】測定に際して、固相表面を充分量の測定用
試薬溶液と接触させた後、固相表面に微量の被検物質の
測定に必要な量の測定用試薬溶液を残して、残余の測定
用試薬溶液を除去することで課題解決可能なことを見出
し本発明を完成させた。
用いる測定用試薬溶液の体積を従来より格段に少量とし
て、従来より格段に高感度で測定する方法を提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】測定に際して、固相表面を充分量の測定用
試薬溶液と接触させた後、固相表面に微量の被検物質の
測定に必要な量の測定用試薬溶液を残して、残余の測定
用試薬溶液を除去することで課題解決可能なことを見出
し本発明を完成させた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固相上に固定され
た物質の新規な測定方法、そのための固相、試薬、手段
説明書を含む測定用試薬キット、及び測定用システムに
関する。
た物質の新規な測定方法、そのための固相、試薬、手段
説明書を含む測定用試薬キット、及び測定用システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、固相に固定された物質を測定する
ためには、測定用試薬溶液を固相に添加して静置した
際、測定用試薬溶液が、被検物質が固定されている固相
の全表面あるいはほぼ全表面を覆う条件下で測定操作が
行われてきた。このような条件下では、被検物質が存在
しない場合でも測定用試薬溶液そのものが、多かれ少な
かれ測定のために使われるシグナルと同じシグナルを与
えることが多い。このため、測定の感度が低下する(石
川榮治、生物化学実験法27、酵素標識法5〜29頁、学会
出版センター、東京、1991年)。また、測定用試薬溶液
がシグナルを減弱させることもある。
ためには、測定用試薬溶液を固相に添加して静置した
際、測定用試薬溶液が、被検物質が固定されている固相
の全表面あるいはほぼ全表面を覆う条件下で測定操作が
行われてきた。このような条件下では、被検物質が存在
しない場合でも測定用試薬溶液そのものが、多かれ少な
かれ測定のために使われるシグナルと同じシグナルを与
えることが多い。このため、測定の感度が低下する(石
川榮治、生物化学実験法27、酵素標識法5〜29頁、学会
出版センター、東京、1991年)。また、測定用試薬溶液
がシグナルを減弱させることもある。
【0003】具体例として、マイクロプレートを使って
抗原を測定する場合について述べる。マイクロプレート
に150μLの抗体溶液を用いて抗体を固定し、これに抗原
を結合させ、ついで酵素標識抗体を反応させてマイクロ
プレートに固定された酵素の活性を測定する。この際、
酵素活性の測定には基質溶液150μLを用いる。酵素がペ
ルオキシダーゼである場合には、例えば、O−フェニレ
ンジアミン溶液と過酸化水素溶液を合わせて150μLをマ
イクロプレートに加えて一定時間後に491nmの吸光度を
測定する。O−フェニレンジアミンと過酸化水素の溶液
は最初から多少の491nmの吸光度を示すが、更に時間の
経過とともにその吸光度は増加する。このため、測定感
度は極めて大きく低下する。測定する抗原が極めて微量
であり、従って固相に固定化されるペルオキシダーゼも
極めて微量のところでは、ペルオキダーゼ反応由来の吸
光度に比べO−フェニレンジアミンと過酸化水素の溶液
そのものに由来する吸光度が大きいのでその影響を受け
やすいため感度が低下し、正確な測定値が得られなかっ
た。
抗原を測定する場合について述べる。マイクロプレート
に150μLの抗体溶液を用いて抗体を固定し、これに抗原
を結合させ、ついで酵素標識抗体を反応させてマイクロ
プレートに固定された酵素の活性を測定する。この際、
酵素活性の測定には基質溶液150μLを用いる。酵素がペ
ルオキシダーゼである場合には、例えば、O−フェニレ
ンジアミン溶液と過酸化水素溶液を合わせて150μLをマ
イクロプレートに加えて一定時間後に491nmの吸光度を
測定する。O−フェニレンジアミンと過酸化水素の溶液
は最初から多少の491nmの吸光度を示すが、更に時間の
経過とともにその吸光度は増加する。このため、測定感
度は極めて大きく低下する。測定する抗原が極めて微量
であり、従って固相に固定化されるペルオキシダーゼも
極めて微量のところでは、ペルオキダーゼ反応由来の吸
光度に比べO−フェニレンジアミンと過酸化水素の溶液
そのものに由来する吸光度が大きいのでその影響を受け
やすいため感度が低下し、正確な測定値が得られなかっ
た。
【0004】p−ハイドロオキシフェニルプロピオン酸
を用いる蛍光法でも、あるいはルミノールを用いる発光
法でも、測定用試薬溶液が多かれ少なかれ蛍光あるいは
発光を示し測定感度を低下させることは、上記の比色法
と同様である。
を用いる蛍光法でも、あるいはルミノールを用いる発光
法でも、測定用試薬溶液が多かれ少なかれ蛍光あるいは
発光を示し測定感度を低下させることは、上記の比色法
と同様である。
【0005】4−メチルウムベリフェリルリン酸を基質
として用いるアルカリホスファターゼの活性を測定する
蛍光法でも、4−メチルウムベリフェリルβ−D−ガラ
クトシドを基質として用いるβ−D−ガラクトシダーゼ
の活性を測定する蛍光法でも、これらの基質溶液が最初
から多かれ少なかれ蛍光を示し、時間の経過と共にその
蛍光が増加する。このため上記の比色法と同様に測定感
度が低下する。
として用いるアルカリホスファターゼの活性を測定する
蛍光法でも、4−メチルウムベリフェリルβ−D−ガラ
クトシドを基質として用いるβ−D−ガラクトシダーゼ
の活性を測定する蛍光法でも、これらの基質溶液が最初
から多かれ少なかれ蛍光を示し、時間の経過と共にその
蛍光が増加する。このため上記の比色法と同様に測定感
度が低下する。
【0006】このような欠点を克服するために、測定用
試薬溶液の体積を少なくして測定を行う技術がある(E.
Ishikawa, Laboratory Techniques in Biochemistry a
nd Molecular Biology Vol. 27, Ultrasensitive and R
apid Enzyme Immunoassay, pp. 141 〜176, Elsevier,
Amsterdam,1999)。例えばポリスチレン試験管の内面に
500μLの抗体溶液により抗体を固定し、上記のように抗
原を測定する際、酵素活性を測定するための基質等の溶
液は100μLとし、酵素活性を測定する時間経過の間、基
質等の溶液が500μLで抗体を不溶化した試験管表面のす
べてに溶液の薄層を形成し、かつ薄層を形成した残りの
溶液と薄層とが酵素活性の測定に支障をきたさない程度
に混合するような条件下で測定を行う。基質等の溶液50
0μLを使うより、100μLの溶液を使うことにより約5倍
の感度を得ることができる。しかし、基質等の溶液100
μLのシグナルが依然として測定感度を低下させる。
試薬溶液の体積を少なくして測定を行う技術がある(E.
Ishikawa, Laboratory Techniques in Biochemistry a
nd Molecular Biology Vol. 27, Ultrasensitive and R
apid Enzyme Immunoassay, pp. 141 〜176, Elsevier,
Amsterdam,1999)。例えばポリスチレン試験管の内面に
500μLの抗体溶液により抗体を固定し、上記のように抗
原を測定する際、酵素活性を測定するための基質等の溶
液は100μLとし、酵素活性を測定する時間経過の間、基
質等の溶液が500μLで抗体を不溶化した試験管表面のす
べてに溶液の薄層を形成し、かつ薄層を形成した残りの
溶液と薄層とが酵素活性の測定に支障をきたさない程度
に混合するような条件下で測定を行う。基質等の溶液50
0μLを使うより、100μLの溶液を使うことにより約5倍
の感度を得ることができる。しかし、基質等の溶液100
μLのシグナルが依然として測定感度を低下させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】固相に固定された物質
を測定するにあたって、用いる測定用試薬溶液の体積を
従来より格段に少量として、従来より格段に高感度で正
確に測定する方法を提供することを目的とする。
を測定するにあたって、用いる測定用試薬溶液の体積を
従来より格段に少量として、従来より格段に高感度で正
確に測定する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、種々検討の
結果、測定に際して、残余の測定用試薬溶液を除去する
ことで課題解決可能なことを見出し本発明を完成させ
た。すなわち、本発明は、 1.被検物質が固定された固相の表面を容易に覆うに充
分な量の測定用試薬溶液によって、その固相の表面を測
定用試薬溶液と接触させた後、微量の被検物質の測定に
必要な量の測定用試薬溶液を残し、残余の測定用試薬溶
液を除去して測定を行うことを特徴とする測定方法、 2.被検物質が固定された固相の表面を容易に覆うに充
分であり、しかも多量の被検物質の測定に充分な量の測
定用試薬溶液によって、その固相表面を測定用試薬溶液
と接触させ、その後第一回目の測定を行い、かつ、微量
の被検物質の測定に必要な量の測定用試薬溶液を残し、
残余の測定用試薬溶液を除去して、第二回目の測定を行
なうことを特徴とする測定方法、 3.前項1に記載の測定により第一回目の測定を行い、
かつ、被検物質が固定された固相の表面を容易に覆うに
充分であり、しかも多量の被検物質の測定に充分な量の
測定用試薬溶液によって、その固相表面を測定用試薬溶
液と接触させ、その後第二回目の測定を行なうことを特
徴とする測定方法、 4.前項1〜3のいずれか1に記載の測定方法を行うた
めの固相、試薬、自動化ソフトを含む測定用システム、 5.前項1〜3のいずれか1に記載の測定方法を行うた
めの固相、試薬、手段が表示された説明書を含む試薬キ
ット、からなる。
結果、測定に際して、残余の測定用試薬溶液を除去する
ことで課題解決可能なことを見出し本発明を完成させ
た。すなわち、本発明は、 1.被検物質が固定された固相の表面を容易に覆うに充
分な量の測定用試薬溶液によって、その固相の表面を測
定用試薬溶液と接触させた後、微量の被検物質の測定に
必要な量の測定用試薬溶液を残し、残余の測定用試薬溶
液を除去して測定を行うことを特徴とする測定方法、 2.被検物質が固定された固相の表面を容易に覆うに充
分であり、しかも多量の被検物質の測定に充分な量の測
定用試薬溶液によって、その固相表面を測定用試薬溶液
と接触させ、その後第一回目の測定を行い、かつ、微量
の被検物質の測定に必要な量の測定用試薬溶液を残し、
残余の測定用試薬溶液を除去して、第二回目の測定を行
なうことを特徴とする測定方法、 3.前項1に記載の測定により第一回目の測定を行い、
かつ、被検物質が固定された固相の表面を容易に覆うに
充分であり、しかも多量の被検物質の測定に充分な量の
測定用試薬溶液によって、その固相表面を測定用試薬溶
液と接触させ、その後第二回目の測定を行なうことを特
徴とする測定方法、 4.前項1〜3のいずれか1に記載の測定方法を行うた
めの固相、試薬、自動化ソフトを含む測定用システム、 5.前項1〜3のいずれか1に記載の測定方法を行うた
めの固相、試薬、手段が表示された説明書を含む試薬キ
ット、からなる。
【0009】
【発明の実施の態様】以下、本発明の詳細について説明
する。
する。
【0010】本発明により提供される測定法は、固相に
固定された測定すべき被検物質の量に応じたシグナルを
測定する場合に適用することができる。
固定された測定すべき被検物質の量に応じたシグナルを
測定する場合に適用することができる。
【0011】本発明における被検物質は固相に固定され
得るものであれば良く、被検物質および固相の種類、固
定化方法、固定の目的などにより特に限定されるもので
はないが、例えば唾液、膵液、血液、血清、尿等の生体
成分に含まれる物質や細胞培養物、細胞溶解物、培養培
地等に含まれる物質、例えば抗原物質、酵素等を固相免
疫測定法により測定する際、抗原、抗体、アビジン、ス
トレプトアビジン、ビオチンなどを介して間接的に固相
に固定化される標識物質を例示することができる。被検
物質を固相に固定化する方法は特に限定されないが、例
えば、免疫測定の従来技術により種々の方法を使って実
施することができる(E. Ishikawa, Ultrasensitive an
d Rapid Enzyme Immunoassay (Laboratory Techniques
in Biochemistry and Molecular Biology Vol.27),
S. Pillai, P.C. van der Vliet eds., pp.17-221, Els
evier, Amsterdam,1999)。また、核酸殊にDNAの検
出のためにDNAハイブリダイゼーションにより固相に
固定化される標識物質、固相に直接物理的吸着あるいは
共有結合により固定化される物質なども本発明の測定対
象となりうる。免疫反応、ビオチン、アビジン結合、D
NAハイブリダイゼーション、レセプター・リガンド結
合などの1つあるいは2以上の組み合わせにより固定化
された物質も測定の対象となることは言うまでもない。
得るものであれば良く、被検物質および固相の種類、固
定化方法、固定の目的などにより特に限定されるもので
はないが、例えば唾液、膵液、血液、血清、尿等の生体
成分に含まれる物質や細胞培養物、細胞溶解物、培養培
地等に含まれる物質、例えば抗原物質、酵素等を固相免
疫測定法により測定する際、抗原、抗体、アビジン、ス
トレプトアビジン、ビオチンなどを介して間接的に固相
に固定化される標識物質を例示することができる。被検
物質を固相に固定化する方法は特に限定されないが、例
えば、免疫測定の従来技術により種々の方法を使って実
施することができる(E. Ishikawa, Ultrasensitive an
d Rapid Enzyme Immunoassay (Laboratory Techniques
in Biochemistry and Molecular Biology Vol.27),
S. Pillai, P.C. van der Vliet eds., pp.17-221, Els
evier, Amsterdam,1999)。また、核酸殊にDNAの検
出のためにDNAハイブリダイゼーションにより固相に
固定化される標識物質、固相に直接物理的吸着あるいは
共有結合により固定化される物質なども本発明の測定対
象となりうる。免疫反応、ビオチン、アビジン結合、D
NAハイブリダイゼーション、レセプター・リガンド結
合などの1つあるいは2以上の組み合わせにより固定化
された物質も測定の対象となることは言うまでもない。
【0012】本発明の測定法において使われる固相は、
従来,免疫測定法、DNA測定法などで使われてきた固
相およびそれ以外の固相も含むものであり、固相の種
類、形、大きさ、量などにより制限されない。例えば、
ポリスチレンボール、ナイロンボール、ポリスチレンチ
ューブ、磁気ビーズ、ラテックス、アガロース、ガラス
ボール、ガラス粉末、フェライト、セルロース粉末、セ
ルロースシート、ポリスチレンスティック、ポリスチレ
ンマイクロプレートなど、どのような固相でも使うこと
ができる。
従来,免疫測定法、DNA測定法などで使われてきた固
相およびそれ以外の固相も含むものであり、固相の種
類、形、大きさ、量などにより制限されない。例えば、
ポリスチレンボール、ナイロンボール、ポリスチレンチ
ューブ、磁気ビーズ、ラテックス、アガロース、ガラス
ボール、ガラス粉末、フェライト、セルロース粉末、セ
ルロースシート、ポリスチレンスティック、ポリスチレ
ンマイクロプレートなど、どのような固相でも使うこと
ができる。
【0013】本発明の測定法において使われる測定用試
薬溶液は、被検物質の存在下で被検物質の量に応じたシ
グナルを与えることのできる溶液である。該溶液が被検
物質と接触すると、その直後からシグナル検出可能とな
るまでの時間、温度など種々の条件によって限定される
ものではない。被検物質が酵素の場合には、測定用試薬
溶液の代表例は基質溶液であり、酵素作用により基質か
らシグナルを与える物質が、酵素量に応じて産生され
る。シグナルは、酵素量に応じて産生された反応物質の
吸光度、蛍光強度、発光強度、ESR強度などである。
薬溶液は、被検物質の存在下で被検物質の量に応じたシ
グナルを与えることのできる溶液である。該溶液が被検
物質と接触すると、その直後からシグナル検出可能とな
るまでの時間、温度など種々の条件によって限定される
ものではない。被検物質が酵素の場合には、測定用試薬
溶液の代表例は基質溶液であり、酵素作用により基質か
らシグナルを与える物質が、酵素量に応じて産生され
る。シグナルは、酵素量に応じて産生された反応物質の
吸光度、蛍光強度、発光強度、ESR強度などである。
【0014】本発明の方法は、例えば、固相表面に固定
された物質が酵素である場合には、酵素が固定されてい
る固相表面のすべてあるいはほぼすべてと充分量の基質
溶液とを接触させることにより行なわれる。基質溶液を
固定化させた酵素と接触させる前に、固相表面が基質を
含まない溶媒あるいは溶液の薄層で覆われている場合に
は、基質を含まない溶媒あるいは溶液の薄層が基質溶液
と置きかわるようにすることが必要である。そのために
充分量の基質溶液を用い、例えば振とうあるいは攪拌な
どを行なうことができる。固相の種類、形状、基質溶液
の量、基質溶液と固相の接触方法等による制限はない。
された物質が酵素である場合には、酵素が固定されてい
る固相表面のすべてあるいはほぼすべてと充分量の基質
溶液とを接触させることにより行なわれる。基質溶液を
固定化させた酵素と接触させる前に、固相表面が基質を
含まない溶媒あるいは溶液の薄層で覆われている場合に
は、基質を含まない溶媒あるいは溶液の薄層が基質溶液
と置きかわるようにすることが必要である。そのために
充分量の基質溶液を用い、例えば振とうあるいは攪拌な
どを行なうことができる。固相の種類、形状、基質溶液
の量、基質溶液と固相の接触方法等による制限はない。
【0015】次いで、基質溶液と固相の接触直後あるい
は一定時間後に、望ましくは固相表面に必要最小量の基
質溶液を残し、残余の基質溶液を吸引などにより除去す
る。基質溶液と固相の接触から基質溶液の除去までの時
間、基質溶液の除去方法、残存量などによる制限はな
い。
は一定時間後に、望ましくは固相表面に必要最小量の基
質溶液を残し、残余の基質溶液を吸引などにより除去す
る。基質溶液と固相の接触から基質溶液の除去までの時
間、基質溶液の除去方法、残存量などによる制限はな
い。
【0016】基質溶液の必要最小量は実験的に求めるこ
とができるが、理論的計算により求めることもできる。
例えば、4-メチルウムベリフェリル-β-D-ガラクトシ
ドを基質とする蛍光法により大腸菌β-D-ガラクトシダ
ーゼ活性を測定する場合には、通常用いられる基質溶液
濃度が1×10-4Mであるから、基質溶液1μL中には1
×10-10molの基質が含まれているのに対し、1×10-18m
olの酵素により10分間で分解される基質の量は約5×10
-13molである(石川榮治、超高感度酵素免疫測定法、13
-17頁、学会出版センター、東京;1993)。つまり、1
×10-18molの酵素により10分間で分解される基質の約20
0倍の基質が基質溶液1μLに含まれている。したがっ
て、1×10-17molの酵素活性の10分間測定にも、ほぼ1
μLの基質溶液で充分である。これに対し、従来は、直
径6.35mmのポリスチレンボール(以下、「イムノビー
ズ」という。)の表面に固定された1×10-18〜10-17mo
lの酵素活性を測定するために、細い試験管内でイムノ
ビーズの全表面を覆うことのできる300μLの基質溶液が
使われてきたので、本発明により基質溶液による測定バ
ックグラウンドを300分の1に低下させ、したがって酵素
活性の測定を300倍高感度とすることができる。イムノ
ビーズの表面と試験管内面に10〜20μLの基質溶液を残
したとしても、従来法より10〜15倍の高感度化が可能で
ある。他方、従来法で用いる基質溶液の量を少なくする
と、理論的には本発明に近い感度を実現できる可能性が
ある。
とができるが、理論的計算により求めることもできる。
例えば、4-メチルウムベリフェリル-β-D-ガラクトシ
ドを基質とする蛍光法により大腸菌β-D-ガラクトシダ
ーゼ活性を測定する場合には、通常用いられる基質溶液
濃度が1×10-4Mであるから、基質溶液1μL中には1
×10-10molの基質が含まれているのに対し、1×10-18m
olの酵素により10分間で分解される基質の量は約5×10
-13molである(石川榮治、超高感度酵素免疫測定法、13
-17頁、学会出版センター、東京;1993)。つまり、1
×10-18molの酵素により10分間で分解される基質の約20
0倍の基質が基質溶液1μLに含まれている。したがっ
て、1×10-17molの酵素活性の10分間測定にも、ほぼ1
μLの基質溶液で充分である。これに対し、従来は、直
径6.35mmのポリスチレンボール(以下、「イムノビー
ズ」という。)の表面に固定された1×10-18〜10-17mo
lの酵素活性を測定するために、細い試験管内でイムノ
ビーズの全表面を覆うことのできる300μLの基質溶液が
使われてきたので、本発明により基質溶液による測定バ
ックグラウンドを300分の1に低下させ、したがって酵素
活性の測定を300倍高感度とすることができる。イムノ
ビーズの表面と試験管内面に10〜20μLの基質溶液を残
したとしても、従来法より10〜15倍の高感度化が可能で
ある。他方、従来法で用いる基質溶液の量を少なくする
と、理論的には本発明に近い感度を実現できる可能性が
ある。
【0017】しかし、本発明による測定法は、従来法に
比べて次の点で優れている。第一に、従来法において、
用いる基質溶液の量を少なくすれば少なくする程、基質
溶液と固相の全表面とを均一に接触させるために、より
特殊な操作を必要とするようになる。これに対し、本発
明による方法では、充分量の基質溶液を用いるので、極
めて容易に固相の全表面と基質溶液とを均一に接触させ
ることができる。第二に、従来法において、用いる基質
溶液量を少なくするに従って、固相の全表面と基質溶液
を短時間内に均一に接触させることが困難となることも
明らかである。これに対し、本発明によれば、充分量の
基質溶液と固相の全表面を極めて短時間内に均一に接触
させ、吸引などにより残余の基質溶液を極めて短時間内
に除去することができる。第三に、従来法において、用
いる基質溶液の量を最大限少なくしても、本発明による
測定法において、残余の基質溶液を充分除去した後の固
相表面上の薄層基質溶液量と同じかあるいはそれより少
なくなることはあり得ない。
比べて次の点で優れている。第一に、従来法において、
用いる基質溶液の量を少なくすれば少なくする程、基質
溶液と固相の全表面とを均一に接触させるために、より
特殊な操作を必要とするようになる。これに対し、本発
明による方法では、充分量の基質溶液を用いるので、極
めて容易に固相の全表面と基質溶液とを均一に接触させ
ることができる。第二に、従来法において、用いる基質
溶液量を少なくするに従って、固相の全表面と基質溶液
を短時間内に均一に接触させることが困難となることも
明らかである。これに対し、本発明によれば、充分量の
基質溶液と固相の全表面を極めて短時間内に均一に接触
させ、吸引などにより残余の基質溶液を極めて短時間内
に除去することができる。第三に、従来法において、用
いる基質溶液の量を最大限少なくしても、本発明による
測定法において、残余の基質溶液を充分除去した後の固
相表面上の薄層基質溶液量と同じかあるいはそれより少
なくなることはあり得ない。
【0018】要するに、従来法では、少量の基質溶液と
固相表面を均一に接触させる工夫をしなければならない
のに対し、本発明では、充分量の基質溶液と固相表面と
を簡単に接触させることができ、残余の基質溶液を単純
に除去することができる点で、本発明は従来法と大きく
異なり、さらに固相表面上の薄層の基質溶液と同じ量の
基質溶液を固相表面と均一に接触させることは、極めて
特殊な方法を使わない限り不可能である点で従来法は本
発明に到底及ばない。そのような特殊な方法がありうる
かどうかも不明である。
固相表面を均一に接触させる工夫をしなければならない
のに対し、本発明では、充分量の基質溶液と固相表面と
を簡単に接触させることができ、残余の基質溶液を単純
に除去することができる点で、本発明は従来法と大きく
異なり、さらに固相表面上の薄層の基質溶液と同じ量の
基質溶液を固相表面と均一に接触させることは、極めて
特殊な方法を使わない限り不可能である点で従来法は本
発明に到底及ばない。そのような特殊な方法がありうる
かどうかも不明である。
【0019】酵素反応産物のシグナルの測定は、残余の
基質溶液の除去の直後あるいは一定時間後に、連続的に
あるいは断続的に1回あるいは複数回にわたって、行な
うことができる。酵素反応産物のシグナルの測定方法と
して、比色法、蛍光法、発光法、放射活性測定法、ES
R測定法など、従来の種々の方法を使うことができる。
シグナルの測定段階、測定時間、測定回数、測定方法な
どによる制限はない。
基質溶液の除去の直後あるいは一定時間後に、連続的に
あるいは断続的に1回あるいは複数回にわたって、行な
うことができる。酵素反応産物のシグナルの測定方法と
して、比色法、蛍光法、発光法、放射活性測定法、ES
R測定法など、従来の種々の方法を使うことができる。
シグナルの測定段階、測定時間、測定回数、測定方法な
どによる制限はない。
【0020】酵素反応産物を測定するために、酵素反応
産物を溶解する溶媒あるいは溶液を添加してその中に酵
素反応産物を集めて測定を行う場合には、添加する溶媒
あるいは溶液そのものは酵素反応産物の示すシグナルを
示さないか、あるいはできる限りシグナルを低減させる
ことが好ましいことは言うまでもない。
産物を溶解する溶媒あるいは溶液を添加してその中に酵
素反応産物を集めて測定を行う場合には、添加する溶媒
あるいは溶液そのものは酵素反応産物の示すシグナルを
示さないか、あるいはできる限りシグナルを低減させる
ことが好ましいことは言うまでもない。
【0021】本発明の方法は、固相表面に固定されてい
る物質が補酵素、酵素活性化物質、酵素阻害剤、触媒物
質である場合にも利用できる。つまり、補酵素に対して
はアポ酵素溶液と基質溶液を、酵素活性化物質および酵
素阻害剤に対しては酵素溶液と基質溶液を、触媒物質に
対しては化学反応物質溶液をそれぞれ接触させ、残余の
溶液を除去した後、シグナルの測定を行うことができ
る。本発明に利用されるシグナルは、特に限定されない
が、例えば吸光度、蛍光強度、発光強度、放射活性、E
SR強度などが挙げられる。
る物質が補酵素、酵素活性化物質、酵素阻害剤、触媒物
質である場合にも利用できる。つまり、補酵素に対して
はアポ酵素溶液と基質溶液を、酵素活性化物質および酵
素阻害剤に対しては酵素溶液と基質溶液を、触媒物質に
対しては化学反応物質溶液をそれぞれ接触させ、残余の
溶液を除去した後、シグナルの測定を行うことができ
る。本発明に利用されるシグナルは、特に限定されない
が、例えば吸光度、蛍光強度、発光強度、放射活性、E
SR強度などが挙げられる。
【0022】本発明における残余の溶液を除去した後に
測定する方法は、とりわけ被検物質が微量のところで適
用することにより、感度良く測定することが可能であ
る。一方、被検物質が多量の場合には、被検物質によっ
て得られるシグナルが明らかであるから、測定試薬その
ものによるシグナルの影響を比較的受けにくいと考えら
れる。また、被検物質が多量であれば、残余の測定試薬
溶液を除去することにより反応する測定用試薬成分の量
が少なくなり、あるいは枯渇してしまい、正確な測定値
を得ることができない場合も生じ得る。
測定する方法は、とりわけ被検物質が微量のところで適
用することにより、感度良く測定することが可能であ
る。一方、被検物質が多量の場合には、被検物質によっ
て得られるシグナルが明らかであるから、測定試薬その
ものによるシグナルの影響を比較的受けにくいと考えら
れる。また、被検物質が多量であれば、残余の測定試薬
溶液を除去することにより反応する測定用試薬成分の量
が少なくなり、あるいは枯渇してしまい、正確な測定値
を得ることができない場合も生じ得る。
【0023】この問題は、残す測定用試薬溶液の量を多
くし、前記Ultrasensitive and Rapid Enzyme Immunoas
say p. 141 〜176,(1999)に記載の方法を併用すること
により解決できることは明らかである。しかし、残す測
定用試薬溶液の量を多くすれば、それだけ高感度化が制
限されることも自明である。この点は、残余の測定用試
薬溶液を除去した後に、経時的に連続的にあるいは断続
的に複数回シグナルを測定することにより解決できる。
つまり、多量の被検物質は、測定用試薬溶液を除去した
後の短時間で、基質等が測定に支障をきたす程には減少
していない段階での測定により、また、微量の被検物質
は、測定用試薬溶液の除去から長い時間経過した後の測
定により、それぞれ正確な値を得ることができる。しか
し、この方法にも、多量の被検物質を測定する際に限界
はあるが、その限界は本発明の方法により解決される。
つまり、被検物質が微量でも多量でもいずれの場合にも
正確な測定値を得ることが可能である。従来実施されて
きたように、充分な測定用試薬溶液を固相と接触させ、
その後第一回目の測定を行い、次いで必要最小量の測定
用試薬溶液を残して残余を除去した後、第二回目の測定
を行なうことにより可能となる。この場合、被検物質が
多量の場合には第一回目の測定により正確な測定値が得
られ、被検物質が微量の場合には第二回目の測定により
正確な測定値が得られる。また、その反対に、必要最小
量の測定用試薬溶液を残して第一回目の測定を行い、被
検物質が微量の場合の正確な測定値を得た後、充分量の
測定用試薬溶液を追加して、被検物質が多量な場合の正
確な測定値を得ることも可能である。第一回目と第二回
目の測定の間に固相を洗浄することにより、第二回目の
より正確な測定が可能となる。第一回目の測定も第二回
目の測定も、測定用試薬溶液の固相との接触あるいは除
去の直後あるいは一定時間後に経時的に連続的にあるい
は断続的に一回あるいは複数回行なうことができる。第
一回目の測定は、第二回目の測定に支障をきたさないよ
うに行うことは言うまでもないことである。
くし、前記Ultrasensitive and Rapid Enzyme Immunoas
say p. 141 〜176,(1999)に記載の方法を併用すること
により解決できることは明らかである。しかし、残す測
定用試薬溶液の量を多くすれば、それだけ高感度化が制
限されることも自明である。この点は、残余の測定用試
薬溶液を除去した後に、経時的に連続的にあるいは断続
的に複数回シグナルを測定することにより解決できる。
つまり、多量の被検物質は、測定用試薬溶液を除去した
後の短時間で、基質等が測定に支障をきたす程には減少
していない段階での測定により、また、微量の被検物質
は、測定用試薬溶液の除去から長い時間経過した後の測
定により、それぞれ正確な値を得ることができる。しか
し、この方法にも、多量の被検物質を測定する際に限界
はあるが、その限界は本発明の方法により解決される。
つまり、被検物質が微量でも多量でもいずれの場合にも
正確な測定値を得ることが可能である。従来実施されて
きたように、充分な測定用試薬溶液を固相と接触させ、
その後第一回目の測定を行い、次いで必要最小量の測定
用試薬溶液を残して残余を除去した後、第二回目の測定
を行なうことにより可能となる。この場合、被検物質が
多量の場合には第一回目の測定により正確な測定値が得
られ、被検物質が微量の場合には第二回目の測定により
正確な測定値が得られる。また、その反対に、必要最小
量の測定用試薬溶液を残して第一回目の測定を行い、被
検物質が微量の場合の正確な測定値を得た後、充分量の
測定用試薬溶液を追加して、被検物質が多量な場合の正
確な測定値を得ることも可能である。第一回目と第二回
目の測定の間に固相を洗浄することにより、第二回目の
より正確な測定が可能となる。第一回目の測定も第二回
目の測定も、測定用試薬溶液の固相との接触あるいは除
去の直後あるいは一定時間後に経時的に連続的にあるい
は断続的に一回あるいは複数回行なうことができる。第
一回目の測定は、第二回目の測定に支障をきたさないよ
うに行うことは言うまでもないことである。
【0024】本発明は、上記測定方法に使用する固相、
測定試薬を含むものである。具体的には、被検物質を固
定するための固相、測定試薬等が挙げられる。また、こ
れらの測定試薬のうち、1または2以上を含む測定試薬
キットも本発明に含まれる。さらに、本発明の方法は、
自動化ソフトを含む測定用システムに適用することも可
能である。
測定試薬を含むものである。具体的には、被検物質を固
定するための固相、測定試薬等が挙げられる。また、こ
れらの測定試薬のうち、1または2以上を含む測定試薬
キットも本発明に含まれる。さらに、本発明の方法は、
自動化ソフトを含む測定用システムに適用することも可
能である。
【0025】
【実施例】以下に本発明を実施例によって説明するが、
本発明はこの内容によって限定されるものではない。
本発明はこの内容によって限定されるものではない。
【0026】
【実施例1】(直径6.35mmイムノビーズを用いた発光基
質吸引後の測光)現在、ペルオキシダーゼ(POD)ある
いはアルカリフォスファターゼ(ALP)用の発光基質を
マイクロプレートで用いる場合、200μL/ウェル程度の
基質液が必要となる。基質液そのものの発光がバックグ
ラウンド(基質ブランク)として検出され、測定感度を
低下させる。しかし、固相表面にわずかに付着した基質
液のみを残すことにより(基質の消費による枯渇がない
場合)、基質液に由来するバックグランドが低下し、被
検物質に起因する特異シグナルを高感度で測定すること
ができる。このことを証明する実施例を以下に記す。本
実施例において使用するイムノビーズは表面が粗面処理
されているので、ビーズ表面の液は薄層となり残る。
質吸引後の測光)現在、ペルオキシダーゼ(POD)ある
いはアルカリフォスファターゼ(ALP)用の発光基質を
マイクロプレートで用いる場合、200μL/ウェル程度の
基質液が必要となる。基質液そのものの発光がバックグ
ラウンド(基質ブランク)として検出され、測定感度を
低下させる。しかし、固相表面にわずかに付着した基質
液のみを残すことにより(基質の消費による枯渇がない
場合)、基質液に由来するバックグランドが低下し、被
検物質に起因する特異シグナルを高感度で測定すること
ができる。このことを証明する実施例を以下に記す。本
実施例において使用するイムノビーズは表面が粗面処理
されているので、ビーズ表面の液は薄層となり残る。
【0027】(材料)使用した材料は以下のとおりであ
る。特筆するもの以外は、実施例2以降も下記材料を使
用した。 試薬 ・ストレプトアビジン Type II(和光純薬製) ・0.1M リン酸ナトリウム緩衝液 pH7.5 ・ビオチニル・西洋ワサビペルオキシダーゼ(ベクター
社製)(以下「Biotin-POD」と略記。) ・発光用試薬 (SuperSignal ELISA femto(ピアース
社製)) ・BSAブロッキング液(0.15M NaCl, 2.5g/Lウシ血清アル
ブミン,2.5mM EDTA,10g/L シュークロースを含む10mMリ
ン酸ナトリウム緩衝液、pH7.0) ・エルジア・F用洗浄液(国際試薬製) ・Buf.I'(0.15M NaCl, 10g/Lウシ血清アルブミン, 2.5
mM EDTAを含む10mMリン酸ナトリウム緩衝液, pH7.0) 使用機器および器具等 ・マイクロプレート用ルミノメーターMLX(ダイネック
ステクノロジーズ社製) ・イムノビーズ(ポリスチレンイムノビーズ C-12(イ
ムノケミカル社製)) ・マイクロプレート(フルオロNuncモジュールプレート
F16 Maxisorp Black(ヌンク社製))
る。特筆するもの以外は、実施例2以降も下記材料を使
用した。 試薬 ・ストレプトアビジン Type II(和光純薬製) ・0.1M リン酸ナトリウム緩衝液 pH7.5 ・ビオチニル・西洋ワサビペルオキシダーゼ(ベクター
社製)(以下「Biotin-POD」と略記。) ・発光用試薬 (SuperSignal ELISA femto(ピアース
社製)) ・BSAブロッキング液(0.15M NaCl, 2.5g/Lウシ血清アル
ブミン,2.5mM EDTA,10g/L シュークロースを含む10mMリ
ン酸ナトリウム緩衝液、pH7.0) ・エルジア・F用洗浄液(国際試薬製) ・Buf.I'(0.15M NaCl, 10g/Lウシ血清アルブミン, 2.5
mM EDTAを含む10mMリン酸ナトリウム緩衝液, pH7.0) 使用機器および器具等 ・マイクロプレート用ルミノメーターMLX(ダイネック
ステクノロジーズ社製) ・イムノビーズ(ポリスチレンイムノビーズ C-12(イ
ムノケミカル社製)) ・マイクロプレート(フルオロNuncモジュールプレート
F16 Maxisorp Black(ヌンク社製))
【0028】以下の方法により検討を行なった。 (ストレプトアビジン感作イムノビーズの調製)直径6.
35mmのイムノビーズをガラスボトルに入れ、5 mg/mLの
ストレプトアビジンType IIを0.1%NaN3を含む0.1M リ
ン酸ナトリウム緩衝液 pH7.5中に30μg/mLの濃度で溶解
したものを感作液として添加し、脱気した。4℃で一晩
静置し、感作液を吸引除去し、エルジア・F用洗浄液で
3回洗浄した。BSAブロッキング液を入れて脱気し、4
℃で一晩静置した。これを、ストレプトアビジン感作イ
ムノビーズとした。
35mmのイムノビーズをガラスボトルに入れ、5 mg/mLの
ストレプトアビジンType IIを0.1%NaN3を含む0.1M リ
ン酸ナトリウム緩衝液 pH7.5中に30μg/mLの濃度で溶解
したものを感作液として添加し、脱気した。4℃で一晩
静置し、感作液を吸引除去し、エルジア・F用洗浄液で
3回洗浄した。BSAブロッキング液を入れて脱気し、4
℃で一晩静置した。これを、ストレプトアビジン感作イ
ムノビーズとした。
【0029】(Biotin-PODの結合操作)Biotin-PODをBu
f.I'で希釈し、1.28×10-13mol/mLとした。ストレプト
アビジン感作イムノビーズを用意し、ブロッキング液を
除去したのち、15×100mmテストチューブへ1個ずつ入
れた。Biotin-POD液をそれぞれ100μL分注し、ビーズが
ランダムに転がるように室温で60分間振とうした。反応
液を吸引除去したのち、1mLのエルジア・F用洗浄液で
3回洗浄した。上記同様の操作でBiotin-POD濃度2.56×
10-14mol/mLとしたもの、及びBiotin-PODの代わりにBu
f.I'としたものも用意した。
f.I'で希釈し、1.28×10-13mol/mLとした。ストレプト
アビジン感作イムノビーズを用意し、ブロッキング液を
除去したのち、15×100mmテストチューブへ1個ずつ入
れた。Biotin-POD液をそれぞれ100μL分注し、ビーズが
ランダムに転がるように室温で60分間振とうした。反応
液を吸引除去したのち、1mLのエルジア・F用洗浄液で
3回洗浄した。上記同様の操作でBiotin-POD濃度2.56×
10-14mol/mLとしたもの、及びBiotin-PODの代わりにBu
f.I'としたものも用意した。
【0030】(発光測定操作)マイクロプレートウェル
へ、予め混合し37℃で約5分間保温しておいたSuperSig
nal ELISA femtoを150μL分注し、Biotin-POD結合スト
レプトアビジン感作イムノビーズ、Buf.I'処理ストレプ
トアビジン感作イムノビーズを1個/ウェルずつ入れ、
撹拌した後、直ちに26Gの注射針と10mLテルモシリンジ
を用いて、基質液を吸引除去した。各ウェルを蒸発防止
のためセロテープ(登録商標)でシールし、ルミノメー
ターMLX内で37℃、10分間保温した後シールをはがし、
直ちに各ウェルの0.2秒間の発光強度を測定し、0.01秒
間のシグナルとしてデータを得た。
へ、予め混合し37℃で約5分間保温しておいたSuperSig
nal ELISA femtoを150μL分注し、Biotin-POD結合スト
レプトアビジン感作イムノビーズ、Buf.I'処理ストレプ
トアビジン感作イムノビーズを1個/ウェルずつ入れ、
撹拌した後、直ちに26Gの注射針と10mLテルモシリンジ
を用いて、基質液を吸引除去した。各ウェルを蒸発防止
のためセロテープ(登録商標)でシールし、ルミノメー
ターMLX内で37℃、10分間保温した後シールをはがし、
直ちに各ウェルの0.2秒間の発光強度を測定し、0.01秒
間のシグナルとしてデータを得た。
【0031】
【実施例2】実施例1と大部分同じであるが、Super Si
gnal ELISA femtoを、イムノビーズと37℃で10分間保温
の後に除去し、直ちに発光強度を測定した。
gnal ELISA femtoを、イムノビーズと37℃で10分間保温
の後に除去し、直ちに発光強度を測定した。
【0032】
【実施例3】実施例2と大部分同じであるが、Super Si
gnal ELISA femtoを除去することなく、発光強度を測定
した。
gnal ELISA femtoを除去することなく、発光強度を測定
した。
【0033】以上の結果をまとめて表1に示した。 (結果1)2.56×10-15mol/テストのBiotin-PODで処理
したストレプトアビジン感作イムノビーズの場合、基質
液を除去しなかった際のシグナルと比較し、接触直後に
基質液を吸引除去した場合及び測光直前に基質液を吸引
除去した場合の双方でシグナルの上昇が認められた。こ
れは、イムノビーズ近傍に残っている基質液のみで十分
発光していることを示しているものと考えられた。シグ
ナルが逆に増加した原因は、基質液自身の発光に対する
クエンチングがなくなったためではないかと考えられ
た。
したストレプトアビジン感作イムノビーズの場合、基質
液を除去しなかった際のシグナルと比較し、接触直後に
基質液を吸引除去した場合及び測光直前に基質液を吸引
除去した場合の双方でシグナルの上昇が認められた。こ
れは、イムノビーズ近傍に残っている基質液のみで十分
発光していることを示しているものと考えられた。シグ
ナルが逆に増加した原因は、基質液自身の発光に対する
クエンチングがなくなったためではないかと考えられ
た。
【0034】(結果2)1.28×10-14mol/テストのBioti
n-PODで処理したストレプトアビジン感作イムノビーズ
の場合、基質液を除去しなかった際のシグナルと比較
し、測光直前に基質液を吸引除去した場合はシグナルの
上昇が認められたが、接触直後に基質液を吸引除去した
場合はシグナルの低下が認められた。接触直後に基質液
を吸引除去した場合にシグナルの低下が認められた原因
は、イムノビーズ表面のBiotin-PODが多量であったた
め、イムノビーズ表面に付着している程度の基質液量で
は10分間保温している間に基質濃度が減少したためでは
ないかと推定される。
n-PODで処理したストレプトアビジン感作イムノビーズ
の場合、基質液を除去しなかった際のシグナルと比較
し、測光直前に基質液を吸引除去した場合はシグナルの
上昇が認められたが、接触直後に基質液を吸引除去した
場合はシグナルの低下が認められた。接触直後に基質液
を吸引除去した場合にシグナルの低下が認められた原因
は、イムノビーズ表面のBiotin-PODが多量であったた
め、イムノビーズ表面に付着している程度の基質液量で
は10分間保温している間に基質濃度が減少したためでは
ないかと推定される。
【0035】(結果3)Biotin-POD を添加せず、Buffe
r I'のみで処理したストレプトアビジン感作イムノビー
ズでは、Super Signal ELISA femtoの除去によりシグナ
ル(非特異試薬シグナル)が、15%あるいは25%にまで
低下した。
r I'のみで処理したストレプトアビジン感作イムノビー
ズでは、Super Signal ELISA femtoの除去によりシグナ
ル(非特異試薬シグナル)が、15%あるいは25%にまで
低下した。
【0036】(結果4)(結果1)(結果2)および
(結果3)から計算したペルオキシダーゼ活性による特
異シグナルの非特異試薬シグナルに対する比は、Super
Signal ELISA femtoの除去により2.43倍から9.85倍に上
昇し、測定感度が改善された。
(結果3)から計算したペルオキシダーゼ活性による特
異シグナルの非特異試薬シグナルに対する比は、Super
Signal ELISA femtoの除去により2.43倍から9.85倍に上
昇し、測定感度が改善された。
【0037】(結果5)実施例3により第一回目の測定
を行い、同じ検体について実施例2により第二回目の測
定を行うことができるので、PODが微量でも、多量でも
いずれの場合でも、正確な測定値を得ることができるこ
とが明らかとなった。
を行い、同じ検体について実施例2により第二回目の測
定を行うことができるので、PODが微量でも、多量でも
いずれの場合でも、正確な測定値を得ることができるこ
とが明らかとなった。
【0038】
【実施例4】この実施例では、ストレプトアビジン不溶
化イムノアッセイチューブにビオチニル・ペルオキシダ
ーゼを結合させ、p‐ハイドロオキシフェニルプロピオ
ン酸を水素供与体としてペルオキシダーゼ活性を本発明
の蛍光法により測定した。
化イムノアッセイチューブにビオチニル・ペルオキシダ
ーゼを結合させ、p‐ハイドロオキシフェニルプロピオ
ン酸を水素供与体としてペルオキシダーゼ活性を本発明
の蛍光法により測定した。
【0039】(材料)使用した材料は以下のとおりであ
る。特筆するもの以外は、実施例5以降も下記材料を使
用した。 試薬 ・基質液(4g/L 3-(p-ハイドロオキシフェニル)プロピ
オン酸、0.14g/L過酸化水素, 1mMトリエチルテトラミン
6酢酸を含む0.1Mリン酸カリウム, pH6.5) ・反応停止液(2g/L亜硫酸ナトリウムを含む0.1Mグリシ
ン・NaOH緩衝液,pH10.5)使用機器および使用器具等 ・エルジアF-300、全自動免疫測定装置(国際試薬社) ・イムノアッセイチューブ (Star Tube IRC Maxisorp/ Flouroscience, Nunc社
製)
る。特筆するもの以外は、実施例5以降も下記材料を使
用した。 試薬 ・基質液(4g/L 3-(p-ハイドロオキシフェニル)プロピ
オン酸、0.14g/L過酸化水素, 1mMトリエチルテトラミン
6酢酸を含む0.1Mリン酸カリウム, pH6.5) ・反応停止液(2g/L亜硫酸ナトリウムを含む0.1Mグリシ
ン・NaOH緩衝液,pH10.5)使用機器および使用器具等 ・エルジアF-300、全自動免疫測定装置(国際試薬社) ・イムノアッセイチューブ (Star Tube IRC Maxisorp/ Flouroscience, Nunc社
製)
【0040】(ストレプトアビジン不溶化イムノアッセ
イチューブの調製)公知の方法(E. Ishikawa, Ultrase
nsitive and Rapid Enzyme Immunoassay(Laboratory T
echniques in Biochemistry and Molecular Biology Vo
l.27),S. Pillai, P.C. van der Vliet eds., pp.177-
191, Elsevier, Amsterdam,1999)により調製したビオ
チニル・ウシ血清アルブミンを30μg/mLの濃度で0.1%Na
N3を含む0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液に溶解し、その30
0μLをイムノアッセイチューブに加え、4℃で一夜静置
した。エルジアF洗浄液2mLで1回洗浄した。0.1%NaN3を
含む0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液に溶解した30μg/mLの
ストレプトアビジンType II 300μLを加え4℃で一夜静
置した。エルジアF洗浄液2mLで1回洗浄した。BSAブロ
ッキング液2mLを添加した。
イチューブの調製)公知の方法(E. Ishikawa, Ultrase
nsitive and Rapid Enzyme Immunoassay(Laboratory T
echniques in Biochemistry and Molecular Biology Vo
l.27),S. Pillai, P.C. van der Vliet eds., pp.177-
191, Elsevier, Amsterdam,1999)により調製したビオ
チニル・ウシ血清アルブミンを30μg/mLの濃度で0.1%Na
N3を含む0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液に溶解し、その30
0μLをイムノアッセイチューブに加え、4℃で一夜静置
した。エルジアF洗浄液2mLで1回洗浄した。0.1%NaN3を
含む0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液に溶解した30μg/mLの
ストレプトアビジンType II 300μLを加え4℃で一夜静
置した。エルジアF洗浄液2mLで1回洗浄した。BSAブロ
ッキング液2mLを添加した。
【0041】(ビオチニル・ペルオキシダーゼ(Boitin-
POD)のストレプトアビジン不溶化、イムノアッセイチュ
ーブへの結合)Buf I'で希釈した500 amol/mLのBoitin-
POD 150μLを上記ストレプトアビジン不溶化イムノアッ
セイチューブに添加し、10分間回転させた。エルジアF
洗浄液にて洗浄した。
POD)のストレプトアビジン不溶化、イムノアッセイチュ
ーブへの結合)Buf I'で希釈した500 amol/mLのBoitin-
POD 150μLを上記ストレプトアビジン不溶化イムノアッ
セイチューブに添加し、10分間回転させた。エルジアF
洗浄液にて洗浄した。
【0042】(ペルオキシダーゼ活性の蛍光測定)上記
Boitin-POD結合ストレプトアビジン不溶化イムノアッセ
イチューブに基質液300μLを分注し、直後にこれを吸引
除去した。37℃で10分間インキュベートした。反応停止
液1.3mLを添加した。基質液を除去しないままインキュ
ベートしたチューブに反応停止液1mLを添加した。Boiti
n-PODを含まないBuf I'150μLとインキュベートしたイ
ムノアッセイチューブについても基質液を添加直後に除
去した場合と除去しなかった場合それぞれについて上記
と同様の操作を行った。蛍光強度の測定は、エルジアF-
300により励起波長323nm、測定波長410nm、2μg/mLキニ
ーネ, 0.05M硫酸の蛍光を100として実施した。結果を表
2に示した。
Boitin-POD結合ストレプトアビジン不溶化イムノアッセ
イチューブに基質液300μLを分注し、直後にこれを吸引
除去した。37℃で10分間インキュベートした。反応停止
液1.3mLを添加した。基質液を除去しないままインキュ
ベートしたチューブに反応停止液1mLを添加した。Boiti
n-PODを含まないBuf I'150μLとインキュベートしたイ
ムノアッセイチューブについても基質液を添加直後に除
去した場合と除去しなかった場合それぞれについて上記
と同様の操作を行った。蛍光強度の測定は、エルジアF-
300により励起波長323nm、測定波長410nm、2μg/mLキニ
ーネ, 0.05M硫酸の蛍光を100として実施した。結果を表
2に示した。
【0043】
【実施例5】この実施例では、ストレプトアビジン不溶
化イムノビーズにBoitin-PODを結合させ、本発明の発光
法により活性を測定した。
化イムノビーズにBoitin-PODを結合させ、本発明の発光
法により活性を測定した。
【0044】(ストレプトアビジン不溶化イムノビーズ
の調製)直径6.35mmのイムノビーズを、30μg/mLのスト
レプトアビジンType II,0.1% NaN3を含む0.1Mリン酸ナ
トリウム緩衝液中4℃、一夜静置した。エルジアF洗浄液
により3回洗浄した。BSAブロッキング液中4℃で保存し
た。
の調製)直径6.35mmのイムノビーズを、30μg/mLのスト
レプトアビジンType II,0.1% NaN3を含む0.1Mリン酸ナ
トリウム緩衝液中4℃、一夜静置した。エルジアF洗浄液
により3回洗浄した。BSAブロッキング液中4℃で保存し
た。
【0045】(Boitin-PODのイムノビーズへの結合)51
2amol/mLのBoitin-PODを含むBuf I' 100μL と上記スト
レプトアビジン不溶化イムノビーズ1個を15×100mmの試
験管に加え、室温で30分間振とうした。エルジアF洗浄
液1mLにより3回洗浄した。
2amol/mLのBoitin-PODを含むBuf I' 100μL と上記スト
レプトアビジン不溶化イムノビーズ1個を15×100mmの試
験管に加え、室温で30分間振とうした。エルジアF洗浄
液1mLにより3回洗浄した。
【0046】(ペルオキシダーゼ活性の発光測定)上記
Boitin-POD結合イムノビーズ1個とSuperSignal ELISA
femto 150μLをマイクロプレートウェルに加え、37℃で
10分間インキュベートした。SuperSignalELISA femtoを
除去した場合と除去しない場合について、ルミノメータ
ーMLXにより発光強度を測定した。Boitin-PODを結合し
ないイムノビーズについても同様に測定した。結果を表
2に示した。
Boitin-POD結合イムノビーズ1個とSuperSignal ELISA
femto 150μLをマイクロプレートウェルに加え、37℃で
10分間インキュベートした。SuperSignalELISA femtoを
除去した場合と除去しない場合について、ルミノメータ
ーMLXにより発光強度を測定した。Boitin-PODを結合し
ないイムノビーズについても同様に測定した。結果を表
2に示した。
【0047】
【実施例6】この実施例ではストレプトアビジン不溶化
イムノビーズにビオチニル・アルカリフォスファターゼ
を結合させ、本発明の発光法により活性を測定した。
イムノビーズにビオチニル・アルカリフォスファターゼ
を結合させ、本発明の発光法により活性を測定した。
【0048】(材料)使用した材料は以下のとおりであ
る。 試薬 ・ビオチニル・アルカリフォスファターゼ(ピアース社
製)(以下「Biotin-ALP」と略記。) ・ALP洗浄液(0.15M NaCl、0.1% Tween 80を含む20mM
トリス・HCl緩衝液、pH7.4) ・TEA緩衝液(1mM MgCl2 0.1mM ZnCl2, 0,1%ウシ血清ア
ルブミン、0.05%NaN3を含む0.1MトリエタノラミンHCl
緩衝液、pH7.6) ・発光用試薬溶液(Lumiphos 530、ベックマン社製)
る。 試薬 ・ビオチニル・アルカリフォスファターゼ(ピアース社
製)(以下「Biotin-ALP」と略記。) ・ALP洗浄液(0.15M NaCl、0.1% Tween 80を含む20mM
トリス・HCl緩衝液、pH7.4) ・TEA緩衝液(1mM MgCl2 0.1mM ZnCl2, 0,1%ウシ血清ア
ルブミン、0.05%NaN3を含む0.1MトリエタノラミンHCl
緩衝液、pH7.6) ・発光用試薬溶液(Lumiphos 530、ベックマン社製)
【0049】(ストレプトアビジン不溶化イムノビーズ
の調製)上記実施例4と同様に調製したが、最後の洗浄
にはALP洗浄液を用い、保存にはTEA緩衝液を用いた。
の調製)上記実施例4と同様に調製したが、最後の洗浄
にはALP洗浄液を用い、保存にはTEA緩衝液を用いた。
【0050】(Biotin-ALPのイムノビーズへの結合)5
1.2amol/mLのBiotin-ALPを含む TEA緩衝液、100μLと上
記ストレプトアビジン不溶化イムノビーズ1個とを15×
100mmの試験管に加え、室温で30分間振とうし、ALP洗浄
液1mLで3回洗浄した。
1.2amol/mLのBiotin-ALPを含む TEA緩衝液、100μLと上
記ストレプトアビジン不溶化イムノビーズ1個とを15×
100mmの試験管に加え、室温で30分間振とうし、ALP洗浄
液1mLで3回洗浄した。
【0051】(ALP活性の発光測定)上記Biotin-ALP結
合イムノビーズ1個とLumiphos 530 150μLをマイクロ
プレートウェルに加え、直ちにLumiphos 530 を除去し
て37℃で10分間インキュベート後、ルミノメーター MLX
により発光強度を測定した。Lumiphos 530を除去しない
場合についても同様に測定した。Biotin-ALPを結合しな
いイムノビーズについても同様に測定した。結果を表2
に示した。
合イムノビーズ1個とLumiphos 530 150μLをマイクロ
プレートウェルに加え、直ちにLumiphos 530 を除去し
て37℃で10分間インキュベート後、ルミノメーター MLX
により発光強度を測定した。Lumiphos 530を除去しない
場合についても同様に測定した。Biotin-ALPを結合しな
いイムノビーズについても同様に測定した。結果を表2
に示した。
【0052】(結果6)ビオチニル・酵素を結合させた
場合の蛍光強度あるいは発光強度(P)と結合させない場
合のそれら(N)とから(P)-(N)/(N)を計算してみると、
ペルオキシダーゼ(POD)の蛍光法、ペルオキシダーゼ(PO
D)の発光法、アルカリフォスファターゼ(ALP)の発光法
において、本発明により10.7倍、11.38倍、4.19倍の高
感度化が達成された。
場合の蛍光強度あるいは発光強度(P)と結合させない場
合のそれら(N)とから(P)-(N)/(N)を計算してみると、
ペルオキシダーゼ(POD)の蛍光法、ペルオキシダーゼ(PO
D)の発光法、アルカリフォスファターゼ(ALP)の発光法
において、本発明により10.7倍、11.38倍、4.19倍の高
感度化が達成された。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば測定用試薬そのものによ
るシグナルの発生を抑制することができ、被検物質が微
量でも、高感度で正確に測定することが可能となる。ま
た、充分量の測定用試薬溶液と微量の被検物質の測定に
必要な量の測定用試薬溶液とを用い、2回の測定を行え
ば、被検物質が微量でも、多量でも、いずれの場合も正
確な測定値が得られる。
るシグナルの発生を抑制することができ、被検物質が微
量でも、高感度で正確に測定することが可能となる。ま
た、充分量の測定用試薬溶液と微量の被検物質の測定に
必要な量の測定用試薬溶液とを用い、2回の測定を行え
ば、被検物質が微量でも、多量でも、いずれの場合も正
確な測定値が得られる。
【0054】
【表1】
【表2】
Claims (5)
- 【請求項1】 被検物質が固定された固相の表面を容易
に覆うに充分な量の測定用試薬溶液によって、その固相
の表面を測定用試薬溶液と接触させた後、微量の被検物
質の測定に必要な量の測定用試薬溶液を残し、残余の測
定用試薬溶液を除去して測定を行うことを特徴とする測
定方法。 - 【請求項2】 被検物質が固定された固相の表面を容易
に覆うに充分であり、しかも多量の被検物質の測定に充
分な量の測定用試薬溶液によって、その固相表面を測定
用試薬溶液と接触させ、その後第一回目の測定を行い、
かつ、微量の被検物質の測定に必要な量の測定用試薬溶
液を残し、残余の測定用試薬溶液を除去して、第二回目
の測定を行なうことを特徴とする測定方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載の測定により第一回目の
測定を行い、かつ、被検物質が固定された固相の表面を
容易に覆うに充分であり、しかも多量の被検物質の測定
に充分な量の測定用試薬溶液によって、その固相表面を
測定用試薬溶液と接触させ、その後第二回目の測定を行
なうことを特徴とする測定方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1に記載の測定
方法を行うための固相、試薬、自動化ソフトを含む測定
用システム。 - 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1に記載の測定
方法を行うための固相、試薬、手段が表示された説明書
を含む試薬キット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001062612A JP2002207042A (ja) | 2000-11-13 | 2001-03-06 | 固相に固定された物質の測定方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000345803 | 2000-11-13 | ||
JP2000-345803 | 2000-11-13 | ||
JP2001062612A JP2002207042A (ja) | 2000-11-13 | 2001-03-06 | 固相に固定された物質の測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002207042A true JP2002207042A (ja) | 2002-07-26 |
Family
ID=26603891
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001062612A Withdrawn JP2002207042A (ja) | 2000-11-13 | 2001-03-06 | 固相に固定された物質の測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002207042A (ja) |
-
2001
- 2001-03-06 JP JP2001062612A patent/JP2002207042A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20050928 |
|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080513 |