JP2002206824A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

冷凍サイクル装置

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JP2002206824A
JP2002206824A JP2001283613A JP2001283613A JP2002206824A JP 2002206824 A JP2002206824 A JP 2002206824A JP 2001283613 A JP2001283613 A JP 2001283613A JP 2001283613 A JP2001283613 A JP 2001283613A JP 2002206824 A JP2002206824 A JP 2002206824A
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hose
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water
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cycle
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Tetsushige Shinoda
哲滋 信田
Keiichi Kitamura
圭一 北村
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Denso Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイクル内への侵入水分量を簡便な手段によ
り低コストで低減する。 【解決手段】 圧縮機1の吐出側及び吸入側に振動吸収
可能なゴム系ホース7、8を設ける冷凍サイクル装置に
おいて、サイクル内水分量の低減のためには吐出側ゴム
系ホースの水分透過量を低減することが有効であること
が分かった。サイクル内封入の冷媒量、サイクル内封入
の潤滑油量、ホース7、8の水分透過量、及び使用開始
後の経過年数により決まるサイクル内水分量を所定レベ
ルに規定する氷結限界線を設定し、圧縮機吐出側ホース
7を吸入側ホース8より水分透過量の小さいホースと
し、且つ、吐出側ホース7として、サイクル内水分量が
所定の耐久年数経過後でも氷結限界線以下となる水分透
過量のホースを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍サイクル装置
におけるサイクル内への水分侵入量を低減するための改
良に関するもので、車両空調用の冷凍サイクル装置に用
いて好適である。
【0002】
【従来の技術】従来、車両空調用の冷凍サイクル装置に
おいては、圧縮機を車両エンジンにより駆動しているの
で、圧縮機も車両エンジンと同一の振動系におかれるこ
とになる。一方、冷凍サイクル装置の他の機器、すなわ
ち、凝縮器、蒸発器等の機器は車体側に搭載、固定され
るので、圧縮機とは異なる振動系におかれることにな
る。
【0003】そこで、圧縮機の吐出側配管、および圧縮
機の吸入側配管として、弾性に富んだゴム系ホースを用
い、このゴム系ホースによって、異なる2つの振動系相
互間の振動を吸収できるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ゴム系ホース
は金属配管に比して水分透過量がはるかに大きいので、
ゴム系ホースの部分を通してサイクル内へ不可避的に空
気中の水分が侵入する。ここで、冷凍サイクル装置の運
転時に、高圧側冷媒が膨張弁等の減圧装置の絞り部にて
減圧膨張するときに冷媒温度が急低下するので、サイク
ル内の水分が氷結するという現象が発生する。サイクル
内への侵入水分量が増加すると、その氷結により減圧装
置の絞り部が塞がれてしまう恐れがある。
【0005】このような不具合を防止するために、従
来、サイクル内にシリカゲル等の乾燥剤を用いたドライ
ヤをサイクル内に設置し、このドライヤによりサイクル
内への侵入水分を吸収することが行われているが、ドラ
イヤ設置に伴うコストアップ、搭載スペース増加等の問
題を生じる。
【0006】なお、特開平5−306843号公報に
は、圧縮機の吐出側ゴム系ホースの水分透過量を圧縮機
の吸入側ゴム系ホースの水分透過量より大きくして、サ
イクル内の水分を圧縮機の吐出側ゴム系ホースから外部
へ放出することが記載されているが、この従来技術によ
ると、圧縮機の吐出側ゴム系ホースの水分透過量が大き
いので、空調装置の耐久使用期間(例えば、10年〜1
5年)の間には吐出側ゴム系ホースを透過してサイクル
内に侵入する水分を抑制できない。
【0007】本発明は上記点に鑑みて、サイクル内への
侵入水分量を簡便な手段により低コストで低減すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するための手段を以下に述べる技術的知見に基づいて案
出したものである。そこで、最初にこの技術的知見につ
いて説明する。図3、4は、縦軸にサイクル内に含まれ
る水分量(単位:g)をとり、横軸に空調装置の使用期
間(単位:年)をとったものであり、図3は圧縮機の吐
出側ゴム系ホースの水分透過率(ひいては水分透過量)
を変化させた場合のサイクル内水分量の変化を示す。図
4は圧縮機の吸入側ゴム系ホースの水分透過率(ひいて
は水分透過量)を変化させた場合のサイクル内水分量の
変化を示す。ここで、サイクル内水分量は、冷媒及び潤
滑油に溶け込んでいる水分と、冷媒及び潤滑油から遊離
した遊離水との両方を含む総量である。
【0009】図3、4は本発明者によるコンピュータシ
ミーレーションの結果であり、その主な条件として、サ
イクル内への冷媒封入量:650g、サイクル内への潤
滑油封入量:120g、圧縮機の吐出側ゴム系ホースの
長さ:380mm、圧縮機の吸入側ゴム系ホースの長
さ:416mmである。なお、冷媒は具体的にはHFC
134aであり、潤滑油は具体的にはポリアルキレング
リコール系の合成油である。
【0010】そして、図3において、特性〜はそれ
ぞれ吐出側ゴム系ホースの水分透過率が異なる場合の特
性であり、最上部の特性は、現状の通常のゴム系ホー
スの水分透過率の場合である。
【0011】この特性の水分透過率は具体的には0.
5g/(m・168hr)である。この水分透過率の測
定方法は次の通りである。
【0012】1.測定対象ホースの乾燥 測定対象ホースを100℃の恒温槽で24hr乾燥。
【0013】2.測定対象ホース内への乾燥材封入 測定対象ホースの内径に応じた所定量の乾燥材を測定対
象ホース内に挿入し、ホース両端を密封する。
【0014】3.測定対象ホースの水分透過量の測定 ・温度:60℃、相対湿度:95%に調節された恒温恒
湿槽内に測定対象ホースを規定時間(168hr)放置
する。
【0015】・規定時間(168hr)経過後に、測定
対象ホースを取り出し、ホース内から乾燥材を取り出し
て、乾燥材の重量(g)を測定する。
【0016】そして、この恒温恒湿槽内に規定時間放置
した後の乾燥材重量W2(g)と、恒温恒湿槽内への挿
入前の乾燥材重量W1(g)との差(W2−W1)によ
り、測定対象ホースの水分透過量を求めることができ
る。
【0017】従って、W2−W1とホース長さLとの
比、(W2−W1)/Lにより水分透過率を求めること
ができる。
【0018】一方、特性の下側の特性〜は下方に
行くに従ってゴム系ホースの水分透過率を現状の通常の
ものより1/2、1/3、1/5、1/10、1/20
と順次小さくしている。
【0019】従って、最下部の特性は、吐出側ゴム系
ホースの水分透過率が0.025g/m・168hrで
ある場合の特性である。なお、図4も図3と同様に、特
性〜はそれぞれ吸入側ゴム系ホースの水分透過率が
異なる場合の特性であり、その具体的な水分透過率は図
3と同じである。
【0020】図4に示すように、吸入側ゴム系ホースの
水分透過率を変化させても、経過年数変化によるサイク
ル内水分量の差が小さい。これに対して、吐出側ゴム系
ホースの水分透過率を変化させると、経過年数変化によ
るサイクル内水分量の差が大きいことが分かる。すなわ
ち、吸入側ゴム系ホースでは、ホースの水分透過率低減
によるサイクル内水分量の低減効果が僅少であるのに反
して、吐出側ゴム系ホースではホースの水分透過率低減
によるサイクル内水分量の低減効果がはるかに大きいこ
とが分かる。
【0021】次に、圧縮機吸入側と圧縮機吐出側とでサ
イクル内水分量の低減効果が大きく異なる理由について
詳述する。
【0022】ゴム系ホースにおける水分透過は、ホース
外側の水蒸気分圧とホース内側の水蒸気分圧との差によ
り発生する。
【0023】ところで、車両空調用の冷凍サイクル装置
は、通常、車両メーカーでの車両組立ラインで車両に搭
載された後に、サイクル内流路の真空引き工程を実施し
て、サイクル内の水分、空気等をサイクル外に排出す
る。その後に、サイクル内へ冷媒及び潤滑油をそれぞれ
所定量ずつ封入する。従って、冷凍サイクル装置の車両
搭載直後ではサイクル内に水分や空気等が混入していな
い状態になっている。
【0024】そのため、冷凍サイクル装置の車両搭載直
後の状態では、ホース内側の水蒸気分圧は略零であり、
ホース内外の水蒸気分圧差が大きくなるので、ゴム系ホ
ースにおける水分透過量Wが大きくなる。
【0025】ここで、ゴム系ホースにおける水分透過量
W(g)は次の数式1により求めることができる。
【0026】
【数1】W=k・L・(Cb−C)/Cs 但し、k:ホース水分透過率(g/m・hr) L;ホース長さ(m) Cb:ホース内冷媒の将来のバランス水分濃度(pp
m) C:ホース内冷媒の現時点の水分濃度(ppm) Cs:ホース内冷媒の飽和水分濃度(ppm) ここで、冷媒の水分濃度について説明すると、冷媒の水
分濃度とは、冷媒と冷媒に溶け込んでいる水分との合計
量に対する水分量の割合であり、後述する潤滑油の水分
濃度も同じ定義である。そして、バランス水分濃度Cb
とは、ホース内外の水蒸気分圧が将来バランス(均圧)
してホース内冷媒の水分濃度が一定値に収束するときの
水分濃度を言う。
【0027】また、飽和水分濃度Csは冷媒への水分混
入が飽和する濃度であり、この飽和水分濃度を超える水
分は冷媒から遊離する。この飽和水分濃度Csは冷媒の
温度上昇に比例して増加する特性を持っている。ホース
水分透過率kも同様に、ホース温度の上昇に比例して増
加する特性を持っている。
【0028】ところで、上記数式1において、(Cb−
C)/Csは、ホース内外の水蒸気分圧がバランスする
時点での、飽和水分濃度Csに対するバランス水分濃度
Cbの比(Cb/Cs)と、飽和水分濃度Csに対する
現時点の水分濃度の比(C/Cs)との差であって、こ
の比の差が大きい程、水分透過量Wを増加させる。
【0029】次に、冷凍サイクル装置のゴム系ホースに
おける水分透過の挙動を、冷凍サイクル装置(圧縮機)
の運転状態と停止状態、およびサイクル吐出側(高圧
側)とサイクル吸入側(低圧側)に場合分けして詳述す
る。
【0030】(1)冷凍サイクル装置(圧縮機)の運転
(ON)状態 (1-1)冷凍サイクル装置の使用開始から1年程度経過す
るまでの期間 冷凍サイクル装置(圧縮機)の運転状態では、圧縮機吸
入側冷媒温度が0℃付近の低温になっているので、吸入
側ゴム系ホースの外表面の温度も低下して、この外表面
上で空気中の水分が結露する。このため、吸入側ゴム系
ホースの外表面は結露水で濡れた状態となり、吸入側ホ
ース外側の水蒸気分圧が高い状態に維持される。
【0031】一方、吸入側ホース内側の冷媒の水分濃度
は前記した車両搭載時の真空引き工程の実施により非常
に小さくなっている。従って、上記数式1における(C
b−C)/Csの値が大きい状態になっている。この結
果、外表面が結露水で濡れている吸入側ゴム系ホースを
通して、サイクル内へ多くの水分が侵入する。
【0032】なお、このとき圧縮機吐出側ゴム系ホース
は高温(例えば、70℃前後)の圧縮機吐出冷媒により
加熱されて温度が高くなっているので、吐出側ゴム系ホ
ースの水分透過率k(d)自身は、吸入側ゴム系ホースの
水分透過率k(s)より大きくなっているが、吐出側ゴム系
ホースの外表面では結露が発生しないので、吐出側ゴム
系ホース外側の水蒸気分圧が低い状態にある。そのた
め、吐出側ゴム系ホースからの水分透過量は吸入側ゴム
系ホースからの水分透過量に比較して僅かな量である。
【0033】(1-2)冷凍サイクル装置の使用開始後の年
数が1年前後以上経過した後の期間 サイクル内冷媒の水分濃度は、水分透過量Wの増加に比
例して増加していく。しかし、吸入側ゴム系ホースでは
外表面での結露により常に外側水蒸気分圧が高いととも
に、ホース内側(吸入側)冷媒温度が低いためホース内
側冷媒の水分濃度が飽和に近い状態でも内側水蒸気分圧
が外側水蒸気分圧より低い状態が続行する。そのため、
吸入側ゴム系ホースを通してサイクル内への水分透過
(侵入)が継続される。
【0034】一方、吐出側ゴム系ホースにおいては、サ
イクル内冷媒の水分濃度上昇により外気条件によっては
水分を放出する場合もある。つまり、ホース内側の水蒸
気分圧はサイクル内冷媒の水分濃度に比例するので、外
気湿度が極端に低い地域とか外気湿度が極端に低い時期
には冷媒水分濃度の上昇により吐出側ゴム系ホースを通
してサイクル内水分が外気側に放出される場合もある
が、使用期間全体を通じては吐出側ゴム系ホースからサ
イクル内への水分透過(侵入)量の方が外気側への水分
放出量より圧倒的に多い。
【0035】ところで、冷凍サイクル装置の運転時に
は、吸入側ゴム系ホースを透過するサイクル内への水分
透過量が大きいが、冷凍サイクル装置の運転時間(車両
用空調装置の運転時間)は、装置使用開始後の経過年数
全体から見ると、極めて小さい割合であるので、結局、
冷凍サイクル装置の運転時におけるサイクル内への水分
透過量は、装置使用開始後の経過年数全体におけるサイ
クル内への水分透過量から見ると、無視できる程度の少
量である。
【0036】(2)冷凍サイクル装置(圧縮機)の運転
停止(OFF)状態 本発明者の実験検討によると、冷凍サイクル装置の運転
停止直後では、サイクル内水分の分布は高圧側と低圧側
で略同等であることが分かった。具体的には、サイクル
内水分の総量が1.7gである場合に、高圧側冷媒通路
(圧縮機吐出側から減圧装置入口側)での水分量は0.
83gであり、低圧側冷媒通路(減圧装置出口側から圧
縮機吸入側)での水分量は0.87gである。
【0037】このとき、サイクル内冷媒量は650g
で、サイクル内潤滑油量は120gであり、冷凍サイク
ル装置の運転停止直後における冷媒と潤滑油の分布は、
高圧側で612gであり、低圧側で158gである。こ
のように、サイクル運転停止直後に高圧側で冷媒と潤滑
油の分布が多いのは、サイクル運転時に、凝縮器出口側
から受液器を経て減圧装置入口側に至る部分に液冷媒が
溜まっているからである。
【0038】一方、サイクル運転停止直後に冷媒と潤滑
油が高圧側に多く存在しているにもかかわらず、サイク
ル内水分量の分布が高圧側と低圧側で略同等になるの
は、サイクル運転時に低圧側では潤滑油がガス冷媒から
分離して単独に存在するからである。すなわち、サイク
ル高圧側においては凝縮器出口側の液冷媒に潤滑油が溶
け込んでいるが、サイクル低圧側においては気液2相冷
媒が蒸発器にて蒸発してガス冷媒となるので、潤滑油が
ガス冷媒から分離して単独に存在する。しかも、サイク
ル低圧側ではガス冷媒と潤滑油との密度差等の理由によ
り潤滑油が多く滞留する。
【0039】これに加え、サイクル低圧側の低温条件に
おいて、ガス冷媒の飽和水分濃度が約350ppmであ
るのに対して、潤滑油の飽和水分濃度は約10000p
pmであり、ガス冷媒より大幅に大きい。その結果、サ
イクル低圧側に滞留している潤滑油中に多くの水分が溶
け込んでおり、それ故、高圧側に比して冷媒の分布量が
少ない低圧側においても、潤滑油による水分取り込みに
よって高圧側と略同程度の水分が分布することになる。
【0040】ところで、冷凍サイクル装置(圧縮機)の
停止後、しばらくの間は吸入側ゴム系ホースの熱容量に
より低温状態が維持されて、ホース外表面が結露水で濡
れた状態が維持されるので、サイクル停止後、しばらく
の間は吸入側ゴム系ホースからの水分侵入が続行する。
【0041】そして、冷凍サイクル装置(圧縮機)を長
時間停止すると、サイクル高圧側とサイクル低圧側の圧
力は次第に接近してサイクル周囲の雰囲気温度により決
まる飽和圧力で均圧する。サイクル内の冷媒のほとんど
は、この飽和圧力での飽和液状態となるので、サイクル
低圧側において、今まで単独に存在していた潤滑油が飽
和液冷媒中に溶け込む。
【0042】すると、今まで潤滑油中に溶け込んでいた
水分が潤滑油から出て冷媒中に溶け込む。この際、サイ
クル低圧側の冷媒分布量が高圧側に比して十分小さいの
で、サイクル停止時において、低圧側冷媒の水分濃度は
急速に上昇し、早期に飽和水分濃度に到達する。
【0043】本発明者の実験検討によると、装置の使用
開始後、約1年程度で、サイクル停止時の低圧側冷媒の
水分濃度が飽和水分濃度に到達して、これ以後、サイク
ル停止時には低圧側冷媒への水分侵入がほとんどなくな
ることが判明した。なお、図3、4のAは、装置の使用
開始後、約1年程度の期間、サイクル高低圧両側からの
水分侵入によりサイクル内水分量が急上昇する部分を示
す。
【0044】一方、サイクル停止時において高圧側で
は、冷媒分布量が低圧側に比して十分大きいので、高低
圧冷媒の均圧現象が起こって、潤滑油中の水分が冷媒中
に溶け込んだとしても、高圧側冷媒の水分濃度の上昇割
合は僅少である。この結果、サイクル停止時において高
圧側では、装置の使用開始後、約1年程度以上経過した
後も、水分侵入が長期間にわたって継続される。
【0045】つまり、装置の使用開始後、約1年程度以
上経過すると、サイクル停止時におけるサイクル内への
水分侵入は、吐出側ゴム系ホースからの透過に起因する
ものがほとんどである。そして、サイクル運転時におけ
るサイクル内への水分侵入量は、サイクル停止時におけ
るサイクル内への水分侵入量に比較して僅少であるか
ら、結局、サイクル内水分量の低減のためには、吐出側
ゴム系ホースの水分透過量を低減することが有効であ
る。
【0046】このことは図3、4の対比から明らかであ
り、図4に示すように吸入側ゴム系ホースの水分透過率
を現状品の1/20(特性)まで低減しても、サイク
ル内への水分侵入量低減の効果は僅少である。これに反
し、吐出側ゴム系ホースにおいては、図3に示すように
その水分透過率の低下によりサイクル内への水分侵入量
を効果的に低減できる。
【0047】上記した技術的知見に基づいて、請求項1
に記載の発明では、圧縮機(1)の吐出側及び吸入側に
振動吸収可能なホース(7、8)を設ける冷凍サイクル
装置において、サイクル内封入の冷媒量、サイクル内封
入の潤滑油量、ホース(7、8)の水分透過量、及び使
用開始後の経過年数により決まるサイクル内水分量を所
定レベルに規定する氷結限界線(B)を設定し、吐出側
ホース(7)として、サイクル内水分量が所定の耐久年
数内は氷結限界線(B)以下となる水分透過量のホース
を用いることを特徴とする。
【0048】ここで、氷結限界線(B)は、サイクル運
転時に減圧装置(4)通過後の低圧冷媒から水分が遊離
して減圧装置(4)の絞り部で氷結するレベルのサイク
ル内水分量である。換言すると、サイクル運転時に、低
圧冷媒の水分濃度が飽和水分濃度に到達して水分の遊離
量が絞り部の氷結を起こす所定量となるサイクル内水分
量である。図3の例では、この氷結限界線(B)のサイ
クル内水分量を1.7gに設定している。
【0049】そして、冷凍サイクル装置の耐久年数は1
0年〜15年程度であるので、これらの耐久年数内はサ
イクル内水分量が氷結限界線(B)以下となる水分透過
量のホースを吐出側ホース(7)として用いることによ
り、吐出側ホース(7)からの水分侵入量を抑えてサイ
クル内水分量の増加を効果的に抑えることができる。そ
のため、吐出側ホース(7)の構成変更という簡便な手
段にて減圧装置(4)の氷結による絞り部閉塞を防止で
きる。
【0050】請求項2に記載の発明では、請求項1にお
いて、圧縮機(1)の吐出側ホース(7)を、吸入側ホ
ース(8)より水分透過量の小さいホースとしている。
【0051】これにより、吸入側ホース(8)に依存せ
ず、吐出側ホース(7)によってサイクル内水分量の増
加を効果的に抑え、減圧装置(4)の氷結を防止でき
る。
【0052】請求項3に記載の発明では、冷媒量:65
0g、潤滑油量:120g、吐出側ホース(7)の長
さ:380mm、吐出側ホース(7)の水分透過率:
0.5g/(m・168hr)における水分透過量を基
準値として、吐出側ホース(7)の水分透過量を基準値
の1/3以下とすることを特徴とする。
【0053】ここで、水分透過率の測定方法は前述した
方法による。請求項3によると、図3のC点に例示する
ように、所定の耐久年数(例えば、10年)経過までの
間、サイクル内水分量を氷結限界線(B)以下に抑え
て、減圧装置(4)の氷結を防止できる。
【0054】請求項4に記載の発明では、吐出側ホース
(7)の水分透過量を基準値の1/6以下とすることを
特徴とする。
【0055】これにより、図3のD点に例示するよう
に、請求項2より長い耐久年数(例えば、15年)経過
までの間、サイクル内水分量を氷結限界線(B)以下に
抑えて、減圧装置(4)の氷結を防止できる。
【0056】請求項5に記載の発明のように、吐出側ホ
ース(7)及び吸入側ホース(8)は、具体的には少な
くともゴム層(11、14)を有するゴム系ホースであ
る。このようなゴム系ホースは柔軟性に富んでいるの
で、振動吸収作用に優れているが、その反面、水分を透
過しやすい性質を持っている。しかし、本発明による
と、ゴム系ホースを用いていても、サイクル内水分量の
増加を効果的に抑制できる。
【0057】請求項6に記載の発明では、圧縮機(1)
の吐出側及び吸入側に、振動吸収可能なゴム系ホース
(7、8)を設ける冷凍サイクル装置において、吐出側
のゴム系ホース(7)の水分透過量を吸入側ゴム系ホー
ス(8)の水分透過量より小さくすることを特徴とす
る。
【0058】前述のごとくサイクル内水分量の低減のた
めには吐出側ゴム系ホースの水分透過量低減が有効であ
ることに鑑みて、請求項6では、吐出側ゴム系ホース
(7)として吸入側ゴム系ホース(8)より水分透過量
の小さいホースを用いることにより、サイクル内水分量
の増加を効果的に抑制して、減圧装置(4)の氷結防止
に貢献できる。
【0059】請求項7に記載の発明のように、請求項6
において、吐出側のゴム系ホース(7)の水分透過量は
吸入側ゴム系ホース(7、8)の水分透過量の1/3以
下とするのがよい。
【0060】これにより、図3のC点に例示するように
所定の耐久年数(例えば、10年)経過までの間、サイ
クル内水分量を氷結限界線(B)以下に抑えて、減圧装
置(4)の氷結を防止できる。
【0061】請求項8に記載の発明のように、吐出側の
ゴム系ホース(7)の水分透過量は吸入側ゴム系ホース
(7、8)の水分透過量の1/6以下とするのがよい。
【0062】これにより、図3のD点に例示するように
所定の耐久年数(例えば、15年)経過までの間、サイ
クル内水分量を氷結限界線(B)以下に抑えて、減圧装
置(4)の氷結を防止できる。
【0063】請求項9に記載の発明のように、吐出側の
ゴム系ホース(7)に、水分透過量を低減するための金
属フィルム層(12)を設ければ、金属フィルム層(1
2)により吐出側のゴム系ホースの水分透過量を効果的
に低減できる。
【0064】請求項10に記載の発明のように、吐出側
のゴム系ホース(7)は、金属フィルム層(12)を径
方向の中間部に介在させた多層構造にすることができ
る。
【0065】請求項11に記載の発明のように、水分を
吸収するドライヤの非存在下において、冷媒を循環させ
ることができる。つまり、吐出側ホース(7)からの水
分透過量低減によりサイクル内水分量の増加を効果的に
抑制できるので、ドライヤを廃止することが可能とな
る。
【0066】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0067】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1は本発明を
車両空調用冷凍サイクル装置に適用した場合を示す第1
実施形態であり、圧縮機1は電磁クラッチ1aを介して
車両エンジンEによりベルト駆動される。圧縮機1から
吐出された高圧のガス冷媒は凝縮器2に流入し、ここ
で、外気と熱交換して冷却され、凝縮される。
【0068】凝縮器2は、車両走行による走行風を受け
て冷却される部位、具体的には車両エンジンルーム内の
最前部等に配置され、走行風および凝縮器用冷却ファン
(図示せず)の送風空気により冷却される。受液器3
は、凝縮器2を通過した冷媒の気液を分離して余剰液冷
媒を溜めるとともに、液冷媒を温度式膨張弁4側へ導出
する。
【0069】温度式膨張弁4は受液器3からの液冷媒を
低圧の気液2相状態に減圧するための減圧装置である。
蒸発器5は温度式膨張弁4を通過した低圧冷媒を空調用
送風機(図示せず)の送風空気から吸熱して蒸発させる
ものである。蒸発器5は空調室内ユニットのケース(図
示せず)内に配置され、蒸発器5で冷却された冷風は周
知のごとく図示しないヒータコア部で温度調整された後
に車室内へ吹き出す。蒸発器5で蒸発したガス冷媒は圧
縮機1に吸入される。蒸発器5の出口冷媒温度は感温筒
6により感知されて温度式膨張弁4にフィードバックさ
れる。
【0070】なお、第1実施形態の冷凍サイクル装置で
は、サイクル内に水分を吸収するドライヤを装備してい
ないので、ドライヤの非存在下において、冷媒及び潤滑
油を循環させることになる。冷媒は具体的にはHFC1
34aであり、また、潤滑油は前述のポリアルキレング
リコール系の合成油、あるいはポリビニールエーテル系
の合成油を使用できる。これらの潤滑油の飽和水分濃度
は前述のように冷媒よりはるかに大きい値である。
【0071】また、蒸発器5のフロスト(着霜)防止の
ため、蒸発器5の温度は周知のように圧縮機1の作動の
断続制御、圧縮機1の吐出容量制御等により所定温度
(例えば、3℃〜4℃)以上に制御される。
【0072】ところで、圧縮機1を車両エンジンEによ
り駆動しているので、圧縮機1は車両エンジンEと同一
の振動系におかれる。一方、冷凍サイクル装置の凝縮器
2、蒸発器5等の他の機器は車体側に搭載、固定される
ので、圧縮機1とは異なる振動系におかれる。そこで、
圧縮機1の吐出側配管および圧縮機1の吸入側配管とし
て、弾性に富んだゴム系ホース7、8を用い、このゴム
系ホース7、8によって、異なる2つの振動系相互間の
振動を吸収できるようにしている。
【0073】一方、冷凍サイクル装置の他の部位では、
すべて金属配管9を用いて機器相互間の冷媒流路を連結
している。金属配管9は通常アルミニュウムで成形され
る。圧縮機吐出側のゴム系ホース7は、圧縮機1の吐出
口と凝縮器2入口側の金属配管9との間を連結し、圧縮
機吸入側のゴム系ホース8は、圧縮機1の吸入口と蒸発
器5出口側の金属配管9との間を連結する。
【0074】第1実施形態では、上記両ゴム系ホース
7、8のうち、圧縮機吐出側のゴム系ホース7だけを、
通常ホースに比較して水分透過量の少ないホース構造と
している。圧縮機吸入側のゴム系ホース8は通常ホース
と同等の水分透過量のホース構造としている。
【0075】図2は圧縮機吐出側のゴム系ホース7の具
体的構成例を示すものもので、ホース7はその径方向に
複数の層を積層した多重層構造を有している。最内層の
内面樹脂層10は、冷媒と接してガスの透過を防ぐもの
であり、ガス透過性の低い樹脂、例えば6ナイロン等の
ポリアミド樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エチレンビニ
ルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデ
ン(PVDC)、またはそれらのブレンド樹脂から形成
されている。
【0076】内面樹脂層10の外面側に中間ゴム層11
を積層している。中間ゴム層11は内面樹脂層10の外
面を被覆して、ホースの弾性(柔軟性)確保に貢献する
ものである。そして、中間ゴム層11の材質としては外
部からの水分の透過防止の特性が高いものが好ましい。
この水分透過防止特性の高い材質例として、イソブチレ
ン系ゴム、例えばイソブチレン・イソプレン共重合ゴム
(IIR)を用いることができ、また、塩素化ブチルゴ
ム(Cl−IIR)、臭素化ブチルゴム(Br−II
R)などのハロゲン化ブチルゴムを用いてもよい。
【0077】そして、中間ゴム層11の外面側に水分透
過量を格段と低減するための金属フィルム層12を設け
ている。この金属フィルム層12は、具体的には厚さ2
μm程度のアルミニュウム箔を所定幅のテープ状に成形
し、このテープ状のアルミニュウム箔を中間ゴム層11
の外面にスパイラル状に巻くことにより、形成されてい
る。金属フィルム層12は水分の透過を遮断して水分透
過量を低減する。
【0078】金属フィルム層12の外面側に補強糸層1
3を設けている。この補強糸層13は、ホース自体を補
強するための層であり、繊維糸を編み組みして形成され
ている。繊維糸は、例えばポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエステル系、ポリアミド系、アラミド系などの
合成繊維単独、またはそれらの混紡糸から形成されてい
る。
【0079】補強糸層13の外面側に、最外層として外
面ゴム層14を設けている。この外面ゴム層14もホー
スの弾性(柔軟性)確保に貢献するものであるが、外面
ゴム層14は車両エンジン点火系のハイテンションコー
ドからのオゾンによる破損を抑制するために、耐オゾン
性に優れた合成ゴムが用いられ、例えばエチレン・プロ
ピレン・ジエン共重合ゴム(EPDM)等から形成され
ている。
【0080】第1実施形態によると、吐出側のゴム系ホ
ース7の多層構造の径方向中間部に金属フィルム層12
を介在することにより、ホース多層構造を径方向に透過
しようとする水分を金属フィルム層12にて遮断するこ
とができ、水分は金属フィルム層12を迂回することに
なる。これにより、吐出側のゴム系ホース7からの水分
透過量を吸入側のゴム系ホース7に比較して効果的に低
減でき、サイクル内の水分量を長期間にわたって少量に
抑制できる。
【0081】このように吐出側のゴム系ホース7に金属
フィルム層12を設けることにより、吐出側のゴム系ホ
ース7の水分透過率を現状の通常品の1/20のレベル
(図3の)まで低下して、サイクル内の水分量を使用
開始後15年経過しても氷結限界線B(1.7g)より
十分小さい1.3g程度のレベルに抑えることが可能と
なる。
【0082】なお、冷凍サイクル装置の耐久年数が10
年である場合は、吐出側のゴム系ホース7の水分透過率
は図3のC点に示すように現状の通常品の1/3のレベ
ルでよい。また、冷凍サイクル装置の耐久年数が15年
である場合は、吐出側のゴム系ホース7の水分透過率は
図3のD点に示すように現状の通常品の1/6のレベル
でよい。
【0083】そして、第1実施形態では、吐出側のゴム
系ホース7のみに金属フィルム層12の介在による水分
透過量低減対策を施して、吸入側のゴム系ホース7につ
いては特に水分透過量低減対策を施さずに通常のホース
構造を使用しているから、低コストで実施できる。
【0084】(第2実施形態)第1実施形態では、吐出
側のゴム系ホース7の水分透過量低減のために、ホース
多層構造の径方向中間部に金属フィルム層12を介在し
ているが、第2実施形態では、吐出側のゴム系ホース7
の内面樹脂層10、ゴム層11、14のいずれか一つま
たは各層に、水分の透過を遮断する特性を持った組成
物、具体的には特開平11−159667号公報に記載
の有機化クレイ(粘土鉱物)を配合する。これによる
と、ゴム層11、14中に配合された有機化クレイ(粘
土鉱物)により水分侵入経路を長くして、吐出側のゴム
系ホース7の水分透過量を低減できるので、金属フィル
ム層12を使用せずにすむ。
【0085】(第3実施形態)第3実施形態では、吐出
側のゴム系ホース7の中間ゴム層11及び外面ゴム層1
4のいずれか一方または両方のゴム材質として、水分透
過量の小さい材質、例えば、フッ素ゴム、または高ニト
リルブタジエン共重合ゴム(高NBR)等を使用する。
これによって、金属フィルム層12を使用することな
く、吐出側のゴム系ホース7の水分透過量を低減でき
る。
【0086】(第4実施形態)第4実施形態では、吐出
側ホースとして蛇腹形状の金属ホースを使用する。これ
によると、金属ホースの蛇腹形状により振動吸収作用を
発揮すると同時に、ホース自身の材質が金属であること
により、吐出側ホースの水分透過量を低減できる。
【0087】(第5実施形態)第5実施形態では、吐出
側のゴム系ホース7の寸法仕様の変更によりホースの水
分透過量を低減しようとするものであって、例えば、吐
出側のゴム系ホース7の長さを通常380mm程度以上
に設定するのに対して80mm以下に短縮する。これに
よれば、ホース7の水分透過率は現状のままでも、ホー
ス7の長さ(ホース表面積減少)により水分透過量を低
減できる。また、吐出側のゴム系ホース7の径を縮小す
れば、ホース表面積を一層減少できるので、水分透過量
を一層低減できる。
【0088】(他の実施形態)なお、第1実施形態で
は、サイクル内流路に水分を吸収するドライヤを設置し
ない場合について説明したが、必要に応じてドライヤを
設置してもよい。その場合、吐出側のゴム系ホース7か
らの水分透過量の低減によってサイクル内水分量を低減
できるので、ドライヤ使用量を低減できる。
【0089】また、吐出側のゴム系ホース7の他に、必
要に応じて吸入側のゴム系ホース7にも金属フィルム層
12の介在等による水分透過量低減対策を施してもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を適用する冷凍サイクル
装置のサイクル図である。
【図2】第1実施形態による吐出側ゴム系ホースを例示
する破断斜視図である。
【図3】サイクル内水分量と使用開始後の経過年数との
関係の説明図で、吐出側ゴム系ホースの水分透過率低減
による効果を示す。
【図4】サイクル内水分量と使用開始後の経過年数との
関係の説明図で、吸入側ゴム系ホースの水分透過率低減
による効果が小さいことを示す。
【符号の説明】
1…圧縮機、2…凝縮器、4…膨張弁、5…蒸発器、7
…吐出側ゴム系ホース、8…吸入側ゴム系ホース、12
…金属フィルム層。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒の圧縮吐出を行う圧縮機(1)と、
    前記圧縮機(1)から吐出された冷媒を凝縮する凝縮器
    (2)と、前記凝縮器(2)で凝縮した冷媒を減圧する
    減圧装置(4)と、前記減圧装置(4)で減圧した低圧
    冷媒を蒸発させる蒸発器(5)とを備え、 前記圧縮機(1)の吐出側及び吸入側に振動吸収可能な
    ホース(7、8)を設ける冷凍サイクル装置において、 サイクル内封入の冷媒量、サイクル内封入の潤滑油量、
    前記ホース(7、8)の水分透過量、及び使用開始後の
    経過年数により決まるサイクル内水分量を所定レベルに
    規定する氷結限界線(B)を設定し、 前記圧縮機(1)の吐出側ホース(7)として、前記サ
    イクル内水分量が所定の耐久年数内は前記氷結限界線
    (B)以下となる水分透過量のホースを用いることを特
    徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 【請求項2】 前記圧縮機(1)の吐出側ホース(7)
    は、前記吸入側ホース(8)より水分透過量の小さいホ
    ースであることを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイ
    クル装置。
  3. 【請求項3】 前記冷媒量:650g、前記潤滑油量:
    120g、前記吐出側ホース(7)の長さ:380m
    m、前記吐出側ホース(7)の水分透過率:0.5g/
    (m・168hr)における水分透過量を基準値とし
    て、前記吐出側ホース(7)の水分透過量を前記基準値
    の1/3以下とすることを特徴とする請求項1または2
    に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 【請求項4】 前記吐出側ホース(7)の水分透過量を
    前記基準値の1/6以下とすることを特徴とする請求項
    3に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 【請求項5】 前記吐出側ホース(7)及び前記吸入側
    ホース(8)は、少なくともゴム層(11、14)を有
    するゴム系ホースであることを特徴とする請求項1ない
    し4のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  6. 【請求項6】 冷媒の圧縮吐出を行う圧縮機(1)と、
    前記圧縮機(1)から吐出された冷媒を凝縮する凝縮器
    (2)と、前記凝縮器(2)で凝縮した冷媒を減圧する
    減圧装置(4)と、前記減圧装置(4)で減圧した低圧
    冷媒を蒸発させる蒸発器(5)とを備え、 前記圧縮機(1)の吐出側及び吸入側に、振動吸収可能
    なゴム系ホース(7、8)を設ける冷凍サイクル装置に
    おいて、 前記吐出側のゴム系ホース(7)の水分透過量を前記吸
    入側ゴム系ホース(8)の水分透過量より小さくするこ
    とを特徴とする冷凍サイクル装置。
  7. 【請求項7】 前記吐出側のゴム系ホース(7)の水分
    透過量を前記吸入側ゴム系ホース(7、8)の水分透過
    量の1/3以下とすることを特徴とする請求項6に記載
    の冷凍サイクル装置。
  8. 【請求項8】 前記吐出側のゴム系ホース(7)の水分
    透過量を前記吸入側ゴム系ホース(7、8)の水分透過
    量の1/6以下とすることを特徴とする請求項7に記載
    の冷凍サイクル装置。
  9. 【請求項9】 前記吐出側のゴム系ホース(7)は、水
    分透過量を低減するための金属フィルム層(12)を有
    することを特徴とする請求項5ないし8のいずれか1つ
    に記載の冷凍サイクル装置。
  10. 【請求項10】 前記吐出側のゴム系ホース(7)は、
    前記金属フィルム層(12)を径方向の中間部に介在さ
    せた多層構造であることを特徴とする請求項9に記載の
    冷凍サイクル装置。
  11. 【請求項11】 水分を吸収するドライヤの非存在下に
    おいて、冷媒を循環させることを特徴とする請求項1な
    いし10のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
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