JP2002206697A - Lngタンク内貯蔵液の濃縮防止方法及びその装置 - Google Patents

Lngタンク内貯蔵液の濃縮防止方法及びその装置

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JP2002206697A
JP2002206697A JP2001002551A JP2001002551A JP2002206697A JP 2002206697 A JP2002206697 A JP 2002206697A JP 2001002551 A JP2001002551 A JP 2001002551A JP 2001002551 A JP2001002551 A JP 2001002551A JP 2002206697 A JP2002206697 A JP 2002206697A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 LNGタンクの圧力に関係なくBOGをLN
Gタンクに吹き込み、LNGタンク内貯蔵液の濃縮を防
止する。 【解決手段】 複数のLNGタンク2を備え、その各L
NGタンク2内の気相圧力を貯蔵LNGの表面液を除く
大部分のLNG液の飽和圧力よりも高い圧力に保持しつ
つ、入熱で発生するメタンからなる軽成分のBOGをL
NGタンク2頂部から払い出すLNGサテライト基地1
で、その払出しで生じる貯蔵液の濃縮を防止するための
LNGタンク内貯蔵液の濃縮防止方法において、上記L
NGタンク2から払い出されるBOGを圧縮し、この圧
縮BOGを、所定液位以上に保たれているLNGタンク
2の貯蔵液の底部の過冷却液中に吹き込んでBOGを吸
収させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LNGサテライト
基地において、複数のLNGタンクを備え、その各LN
Gタンク内の気相圧力を貯蔵LNGの表面液を除く大部
分の液の飽和圧力よりも高い圧力に保持しつつ、入熱で
発生するメタンからなる軽成分のBOGをLNGタンク
頂部から払い出し、その払出しで生じる貯蔵液の濃縮を
防止するためのLNGタンク内貯蔵液の濃縮防止方法及
びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のLNGサテライト基地には、図2
に示すように、複数(例えば2基)のLNGタンク51
が設けられている。各LNGタンク51の底部と頂部に
は、LNG受入れライン53が接続されている。各LN
Gタンク51の頂部には、BOG払出しライン54が接
続されている。各LNGタンク51の底部には、気化器
56が設けられたLNG払出しライン55が接続されて
いる。
【0003】ところで、LNGタンク51内のLNGか
らなる貯蔵液は常時入熱を受けるため、その上面でLN
Gが蒸発してBOGが発生する。
【0004】LNGの出荷時には、BOGを積極的に発
生させて、LNGタンク内の圧力を上昇させて、ガス需
要圧力よりも高くすることによって、LNGタンク51
内のLNGを払い出すようになっている。
【0005】LNGの出荷を行わない場合でも、入熱に
よるBOGの発生によって、LNGタンク51内の圧力
が徐々に上昇する。そこで、その圧力がLNGタンク5
1の設計圧力を越えないようにするために、BOG払出
しライン54には、圧力調整弁57が設けられている。
LNGタンク51内の圧力が、設計圧力より低く設定さ
れた所定値を越えたときに、圧力調整弁57が開き、B
OGがタンク外に放出され、LNGタンク51内の圧力
を下げるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、LNG
から蒸発して発生するBOGは、主にメタンから構成さ
れており、そのBOGをタンク外に放出すると、LNG
中のエタン、プロパン、ブタンと比較して発熱量が少な
いメタンの割合が減少し、LNG全体の発熱量が高くな
り(この減少を濃縮と言う)、ガス事業法で規制された
発熱量を越えてしまうといった問題があった。
【0007】そこで、BOGをタンク外に放出するので
はなく、LNGタンク51内に吹き込んで、メタンの減
少を防止することが考えられるが、各LNGタンク51
の圧力差の関係から、BOGをLNGタンク51内に吹
き込むのは困難であった。
【0008】そこで、本発明は、上記問題を解決するた
めに案出されたものであって、その目的は、LNGタン
クの圧力に関係なくBOGをLNGタンクに吹き込むこ
とができ、LNGタンク内貯蔵液の濃縮を防止できるL
NGタンク内貯蔵液の濃縮防止方法及びその装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題を解
決するために、複数のLNGタンクを備え、その各LN
Gタンク内の気相圧力を貯蔵LNGの表面液を除く大部
分のLNG液の飽和圧力よりも高い圧力に保持しつつ、
入熱で発生するメタンからなる軽成分のBOGをLNG
タンク頂部から払い出すLNGサテライト基地で、その
払出しで生じる貯蔵液の濃縮を防止するためのLNGタ
ンク内貯蔵液の濃縮防止方法において、上記LNGタン
クから払い出されるBOGを圧縮し、この圧縮BOG
を、所定液位以上に保たれているLNGタンクの貯蔵液
の底部の過冷却液中に吹き込んでBOGを吸収させるL
NGタンク内貯蔵液の濃縮防止方法である。
【0010】上記方法によれば、BOGを圧縮すること
によって、LNGタンクの気相圧力と過冷却液の圧力と
の差が小さくても、BOGをLNGタンクにその底部か
ら吹き込むことができると共に、BOGを過冷却液中に
吹き込むので、BOGがLNGに冷却され効率的に吸収
される。
【0011】そして、上記各LNGタンク内の気相圧力
を常時検出し、その圧力が所定値を越えたLNGタンク
に対して、気相圧力が低い他のLNGタンクを選定し、
その圧力が所定値を越えたLNGタンクで生じたBOG
を気相圧力が低いLNGタンクにその底部から吹き込む
ようにしたLNGタンク内貯蔵液の濃縮防止方法が好ま
しい。
【0012】また、上記各LNGタンク内の気相圧力を
常時検出し、その圧力が所定値を越えたLNGタンクの
気相圧力と、他のLNGタンクの気相圧力とを比較し、
その圧力差が小さいとき、上記各LNGタンクで上記所
定液位以上に保たれているLNGタンクを選定し、上記
圧力が所定値を越えたLNGタンクから払い出されるB
OGを圧縮し、この圧縮BOGを、上記所定液位以上に
保たれているLNGタンクの貯蔵液の底部の過冷却液中
に吹き込んでBOGを吸収させるようにしたLNGタン
ク内貯蔵液の濃縮防止方法が好ましい。
【0013】さらに、本発明は、LNGタンク内の気相
圧力を貯蔵LNGの表面液を除く大部分の液の飽和圧力
よりも高い圧力に保持して過冷却状態にあるLNGから
なる貯蔵液を貯蔵する複数のLNGタンクを備えると共
に、各LNGタンクの頂部に、そのLNGタンク内のB
OGを払い出す払出しラインが接続されたLNGサテラ
イト基地におけるLNGタンク内貯蔵液の濃縮防止装置
において、払い出されたBOGを圧縮するBOG圧縮機
と、各LNGタンク内の貯蔵液の液位を検出する液位検
出手段と、その液位検出手段で検出した液位から所定液
位以上に保たれているLNGタンクを選定し、上記BO
G圧縮機からの圧縮BOGを選定されたLNGタンクの
底部から吹き込んで過冷却液中に吸収させるBOG吹込
み手段とを備えたものである。
【0014】また、上記各LNGタンクの上部に、その
内部の気相圧力を検出する圧力検出手段が設けられ、上
記BOG吹込み手段が、上記圧力検出手段での検出値が
所定値以上になり且つ他のLNGタンクの気相圧力との
圧力差が小さいときに、上記圧力が所定値を越えたLN
Gタンクから払い出されるBOGを上記BOG圧縮機で
圧縮させ、この圧縮BOGを、上記所定液位以上に保た
れているLNGタンクの貯蔵液の底部の過冷却液中に吹
き込んでBOGを吸収させるものであるLNGタンク内
貯蔵液の濃縮防止装置が好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面を
用いて説明する。
【0016】図1は本発明に係るLNGタンク内貯蔵液
の濃縮防止装置の実施の形態を示した概略構成図であ
る。なお、本実施の形態では、LNGサテライト基地に
おけるLNGタンク内貯蔵液の濃縮防止装置について説
明する。
【0017】まず、係るLNGタンク内貯蔵液の濃縮防
止装置の構成を説明する。
【0018】図示するように、LNGサテライト基地1
には、複数のLNGタンク2が設けられている。LNG
タンク2は、内槽3と外槽4との二槽構造となってお
り、その間には、断熱層5が形成されている。
【0019】各LNGタンク2の底部には、LNG或い
はBOGを受け入れるためのタンク下部受入れライン6
が接続されている。このタンク下部受入れライン6に
は、ローリ車に接続されるLNG受入れライン7が接続
されている。タンク下部受入れライン6の先端は、LN
Gタンク2の底部を貫通して内槽3の内部まで延出して
おり、その先端にはノズル8が設けられている。LNG
受入れライン7には、開閉制御弁9が設けられている。
【0020】各LNGタンク2の頂部には、LNGの蒸
発によって発生するBOGを払い出すためのBOG払出
しライン11が接続されている。このBOG払出しライ
ン11には、開閉制御弁10が設けられている。開閉制
御弁10には、予め弁を開く圧力となる所定値が入力さ
れている。この所定値は、LNGタンク2の設計圧力よ
りも若干低い値に設定されている。BOG払出しライン
11は、後述するBOG圧縮機14に接続される圧縮機
吸入ヘッダ12に接続されている。圧縮機吸入ヘッダ1
2には、各タンク下部受入れライン6に接続されるBO
Gライン15が接続されており、払い出されたBOGを
LNGタンク2内に吹込み可能となっている。各BOG
ライン15には、開閉制御弁16が設けられている。
【0021】圧縮機吸入ヘッダ12には、LNGタンク
2から払い出されたBOGを圧縮するBOG圧縮機14
の上流側が接続されている。BOG圧縮機14の下流側
には、圧縮されたBOGを各LNGタンク2に戻すため
の圧縮BOGヘッダ17が接続されている。圧縮BOG
ヘッダ17は、圧縮機吸入ヘッダ12に沿って配置され
ている。圧縮BOGヘッダ17には、各タンク下部受入
れライン6に接続される圧縮BOGライン18が接続さ
れている。各圧縮BOGライン18には、開閉制御弁1
9が設けられている。
【0022】各LNGタンク2の下部には、貯蔵液であ
るLNGを払い出す払出しライン21が接続されてい
る。払出しライン21には気化器22が設けられてお
り、LNGをガスとして出荷するようになっている。
【0023】各LNGタンク2には、その内部の貯蔵液
(LNG)の液位を検出する液位検出手段となる液位計
23と、気相圧力の圧力を検出する圧力検出手段となる
圧力計24とがそれぞれ設けられている。
【0024】圧力計24の指示は、BOG払出しライン
11の開閉制御弁10に送られる。すなわち、任意のL
NGタンク2の気相圧力が開閉制御弁10に予め入力さ
れた所定値を越えると、その開閉制御弁10が開くこと
によって、BOGを払い出して、気相圧力を下げるよう
になっている。
【0025】液位計23及び圧力計24は、各LNGタ
ンク2の気相圧力を比較すると共に、検出した液位から
所定液位以上に保たれているLNGタンク2を選定する
制御装置25に接続されている。制御装置25は、液位
計23で検出された液位及び圧力計24で検出された気
相圧力に応じて、BOGの流れを制御するようになって
いる。
【0026】具体的には、気相圧力が所定値を越えたL
NGタンク2に対して、気相圧力が低い他のLNGタン
ク2がある場合は、他のLNGタンク2にBOGが吹き
込まれるように、他のLNGタンク2の圧縮機吸入ヘッ
ダ12から延びるBOGライン15に設けられた開閉制
御弁16を開く。なお、BOGが吹き込まれるLNGタ
ンク2は液位が所定液位以上に保たれているものが選択
されている。
【0027】気相圧力が所定値を越えたLNGタンク2
の気相圧力と、他のLNGタンク2の気相圧力とを比較
し、その圧力差が小さい場合は、BOGを圧縮してから
LNGタンク2に吹き込ませるべく、BOG圧縮機14
を駆動させると共に、圧縮BOGヘッダ17から延びる
圧縮BOGライン18に設けられた開閉制御弁19を開
く。なお、BOGが吹き込まれるLNGタンク2は液位
が所定液位以上に保たれているものが選択されている。
【0028】上述の制御装置25及び開閉制御弁10,
16,19によって、BOGの流れを制御するBOG吹
込み手段が構成されている。
【0029】BOG払出しライン11には、液位が所定
液位以上のLNGタンクが無く、BOGの吹込みができ
ない場合等のために、予備BOG払出しライン26が接
続されている。この予備BOG払出しライン26にはガ
スタンク27及び圧力調整弁28が設けられている。圧
力調整弁28には、圧力計24に設定された所定値より
も高い所定圧力値が設定されており、BOGの吹込みが
行われずにLNGタンク2の気相圧力が上記所定圧力値
を越えたときに、BOGをガスタンク27に送るように
なっている。ガスタンク27は、圧縮機吸入ヘッダ12
に接続されており、BOGはガスタンク27に一旦溜め
られた後に、LNGタンク2の貯蔵液の状態が所定条件
に復帰した後、そのLNGタンク2に戻されるようにな
っている。
【0030】次に、本発明に係るLNGタンク内貯蔵液
の濃縮防止方法を説明しながらその作用を説明する。
【0031】LNGタンク2の気相圧力が、上昇してB
OG払出しライン11の開閉制御弁10に入力されてい
る所定値を越えると、開閉制御弁10が開き、LNGタ
ンク2内のBOGがBOG払出しライン11内に払い出
される。
【0032】このとき、制御装置25は、液位が所定液
位以上のLNGタンク2を選定し、気相圧力が上昇した
LNGタンク2の気相圧力と、その他の上記選定された
LNGタンク2の気相圧力とを比較する。そして、他の
LNGタンク2の液頭圧を含めた圧力が、気相圧力が上
昇したLNGタンク2の気相圧力よりも大幅に低いLN
Gタンク2がある場合は、そのLNGタンク2を最終的
に選定する。
【0033】そして、その選定されたLNGタンク2に
接続されたBOG15の開閉制御弁16を開き、そのL
NGタンク2内にBOGの自圧で吹き込ませて、その内
部のLNGに吸収させる。なお、気相圧力が低くて且つ
液位が所定液位以上に保たれているLNGタンク2が複
数ある場合は、液位の高いLNGタンク2を選択する。
これは、液位の高い方が、通常液相の下部がより冷たい
過冷却液となっており、BOGの吸収能力が高いからで
ある。
【0034】開閉制御弁10には、最低制御圧力設定値
が予め入力されており、気相圧力がその値まで下がる
と、開閉制御弁10は閉じる。このとき、BOGが吹き
込まれたLNGタンク2の圧力と均圧となるようになっ
ている。この状態で落圧操作は終了する。但し、上記状
態でBOGを払い出す側のLNGタンク2の落圧が不十
分な場合は、BOGが吹き込まれる側のLNGタンク2
を別のLNGタンクに変更して、同様の操作を繰り返
す。
【0035】他方、圧力が所定値を越えたLNGタンク
2の気相圧力と、他のLNGタンク2の気相圧力との圧
力差が小さいときは、液位が所定液位以上で且つ一番液
位の高いLNGタンク2を選定し、そのLNGタンク2
にBOGを吹き込むためにBOG圧縮機14を使用す
る。
【0036】具体的には、気相圧力が所定値を越えると
BOG払出しライン11の開閉制御弁10が開く。そし
て、制御装置25によって、BOGライン15の開閉制
御弁16が閉じ、圧縮BOGライン18の開閉制御弁1
9が開くと同時に、BOG圧縮機14が駆動する。これ
によって、BOGは圧縮されて、LNGタンク2内のL
NGの下部過冷却液へと吹き込まれて吸収される。
【0037】そして、BOGを払い出しているLNGタ
ンク2の気相圧力が、開閉制御弁10の最低制御圧力設
定値まで下がると、開閉制御弁10が閉じる。そのと
き、BOG圧縮機14も同時に停止させる。その後、圧
縮BOGヘッダ17内の圧力が、BOGが吹き込まれる
LNGタンク2の液頭圧を含む圧力と等しくなったとこ
ろで圧縮BOGライン18の開閉制御弁19を閉じる。
【0038】なお、BOG払出しライン11の開閉制御
弁10では、BOGを排出させる圧力の所定値と、BO
Gの排出を停止させる圧力の最低制御圧力設定値とで、
差を持たせたことによって、開閉制御弁10の開閉の頻
度が激しくならないようになっている。
【0039】上述のように、本発明によれば、各LNG
タンク2の圧力に関係なく、BOGをLNGサテライト
基地1内のLNGタンク2の貯蔵液中に吹き込むことが
できる(気相圧力の高いLNGタンクへのBOGを吹き
込むことができる)ので、BOGをタンク外に放出する
ことなくLNGタンク内貯蔵液の濃縮を防止できる。こ
れによって、LNGサテライト基地1全体としてはBO
Gに含まれるメタンの濃度が減少しないので、LNG全
体の発熱量が高くならず、ガス事業法で規制された発熱
量を越えてしまうことがない。
【0040】一般に、LNGサテライト基地では、運用
面から2基以上のLNGタンクが設けられていることが
多く、少なくとも1基のLNGタンクは満液に近い状態
となっている。満液に近い状態のLNGタンク内の貯蔵
液は、縦方向に層状化しており、その温度は上部では比
較的高く下部では低くなっている(例えば、上部は−1
20℃で下部は−150℃)。
【0041】本発明は、LNGタンク内の貯蔵液(LN
G)の液位を検出することによって、満液に近い状態の
LNGタンクを選定し、その下部の過冷却液にBOGを
吹き込むことにより、BOGを効率的に吸収させるとい
った効果も奏する。
【0042】なお、液位が所定液位以上のLNGタンク
がない場合には、BOGを予備BOG払出しライン26
を介してガスタンク27内へ送り、一旦溜めておく。そ
してLNGタンクにLNGを補給或いは他のLNGタン
クからLNGを送液して、所定液位以上とし、そのLN
Gタンクにガスタンク27内のBOGを吹き込むように
すればよい。これによって、BOGのタンク外放出が防
止され、貯蔵液の濃縮を防止できる。
【0043】また、本発明は、BOG圧縮機でBOGを
圧縮して貯蔵液中に吹き込むようにしたので、LNGタ
ンクが1基のみの場合でも、その上部から払い出したB
OGを昇圧することによって、そのLNGタンク内の貯
蔵液の底部に吹き込むことができ、LNGタンク内貯蔵
液の濃縮を防止できる。
【0044】さらに、本実施の形態では、BOGをBO
G圧縮機14で圧縮するようにしているが、既存のLN
Gサテライト基地1に本発明を適用する場合には、既設
の圧縮機を利用することが可能である。
【0045】なお、圧縮機吸入ヘッダ12は、ローリ車
等からのLNG受入れライン7と共用するようにしても
よい。また、圧縮BOGヘッダ17はローリ車等の加圧
ガスライン(図示せず)と共用するようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、LNGタ
ンクの圧力に関係なくBOGをLNGタンクに吹き込む
ことができ、LNGタンク内貯蔵液の濃縮を防止できる
といった優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るLNGタンク内貯蔵液の濃縮防止
装置の実施の形態を示した概略構成図である。
【図2】従来のLNGサテライト基地を示した概略構成
図である。
【符号の説明】
1 LNGサテライト基地 2 LNGタンク 10 開閉制御弁(BOG吹込み手段) 11 BOG払出しライン 14 BOG圧縮機 16 開閉制御弁(BOG吹込み手段) 19 開閉制御弁(BOG吹込み手段) 23 液位計(液位検出手段) 24 圧力計(圧力検出手段) 25 制御装置(BOG吹込み手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾崎 誠 東京都江東区東陽6丁目3番2号 イース ト21タワー 石川島プラント建設株式会社 内 Fターム(参考) 3E073 DB01 DD02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のLNGタンクを備え、その各LN
    Gタンク内の気相圧力を貯蔵LNGの表面液を除く大部
    分のLNG液の飽和圧力よりも高い圧力に保持しつつ、
    入熱で発生するメタンからなる軽成分のBOGをLNG
    タンク頂部から払い出すLNGサテライト基地で、その
    払出しで生じる貯蔵液の濃縮を防止するためのLNGタ
    ンク内貯蔵液の濃縮防止方法において、上記LNGタン
    クから払い出されるBOGを圧縮し、この圧縮BOG
    を、所定液位以上に保たれているLNGタンクの貯蔵液
    の底部の過冷却液中に吹き込んでBOGを吸収させるこ
    とを特徴とするLNGタンク内貯蔵液の濃縮防止方法。
  2. 【請求項2】 上記各LNGタンク内の気相圧力を常時
    検出し、その圧力が所定値を越えたLNGタンクに対し
    て、気相圧力が低い他のLNGタンクを選定し、その圧
    力が所定値を越えたLNGタンクで生じたBOGを気相
    圧力が低いLNGタンクにその底部から吹き込むように
    した請求項1記載のLNGタンク内貯蔵液の濃縮防止方
    法。
  3. 【請求項3】 上記各LNGタンク内の気相圧力を常時
    検出し、その圧力が所定値を越えたLNGタンクの気相
    圧力と、他のLNGタンクの気相圧力とを比較し、その
    圧力差が小さいとき、上記各LNGタンクで上記所定液
    位以上に保たれているLNGタンクを選定し、上記圧力
    が所定値を越えたLNGタンクから払い出されるBOG
    を圧縮し、この圧縮BOGを、上記所定液位以上に保た
    れているLNGタンクの貯蔵液の底部の過冷却液中に吹
    き込んでBOGを吸収させるようにした請求項1記載の
    LNGタンク内貯蔵液の濃縮防止方法。
  4. 【請求項4】 LNGタンク内の気相圧力を貯蔵LNG
    の表面液を除く大部分の液の飽和圧力よりも高い圧力に
    保持してLNGからなる貯蔵液を貯蔵する複数のLNG
    タンクを備えると共に、各LNGタンクの頂部に、その
    LNGタンク内のBOGを払い出す払出しラインが接続
    されたLNGサテライト基地におけるLNGタンク内貯
    蔵液の濃縮防止装置において、払い出されたBOGを圧
    縮するBOG圧縮機と、各LNGタンク内の貯蔵液の液
    位を検出する液位検出手段と、その液位検出手段で検出
    した液位から所定液位以上に保たれているLNGタンク
    を選定し、上記BOG圧縮機からの圧縮BOGを選定さ
    れたLNGタンクの底部から吹き込んで過冷却液中に吸
    収させるBOG吹込み手段とを備えたことを特徴とする
    LNGタンク内貯蔵液の濃縮防止装置。
  5. 【請求項5】 上記各LNGタンクの上部に、その内部
    の気相圧力を検出する圧力検出手段が設けられ、上記B
    OG吹込み手段が、上記圧力検出手段での検出値が所定
    値以上になり且つ他のLNGタンクの気相圧力との圧力
    差が小さいときに、上記圧力が所定値を越えたLNGタ
    ンクから払い出されるBOGを上記BOG圧縮機で圧縮
    させ、この圧縮BOGを、上記所定液位以上に保たれて
    いるLNGタンクの貯蔵液の底部の過冷却液中に吹き込
    んでBOGを吸収させるものである請求項4記載のLN
    Gタンク内貯蔵液の濃縮防止装置。
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