JP2002204450A - データ処理装置および方法 - Google Patents

データ処理装置および方法

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JP2002204450A
JP2002204450A JP2000401710A JP2000401710A JP2002204450A JP 2002204450 A JP2002204450 A JP 2002204450A JP 2000401710 A JP2000401710 A JP 2000401710A JP 2000401710 A JP2000401710 A JP 2000401710A JP 2002204450 A JP2002204450 A JP 2002204450A
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Akira Sugiyama
晃 杉山
Haruo Togashi
治夫 富樫
Susumu Todo
晋 藤堂
Hideyuki Matsumoto
英之 松本
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Sony Corp
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    • H04B2001/7154Interference-related aspects with means for preventing interference

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 MPEGストリームのIピクチャの入力の際
に、マクロブロックが不連続であっても安定的に処理を
行えるようにする。 【解決手段】 入力ストリームから検出されたスライス
スタートコードとフレームパルスとに基づきタイミング
ジェネレータ302によって生成された基準MBアドレ
スと、遅延回路300で位相調整された入力ストリーム
がVLD303に供給され、可変長符号が解かれて検出
されたMBアドレスとがアドレス比較器304で比較さ
れ、MBアドレスの連続性がチェックされる。不連続で
あれば、例えばVLD303から出力されるストリーム
が一時的に停止されると共に、セレクタ306で置換用
データ発生回路305側が選択される。入力ストリーム
は、マクロブロックが不連続な部分で、置換用データ発
生回路305において予め用意された、正しいMBアド
レスを有するマクロブロックデータに置き換えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画面を所定サイ
ズに分割したマクロブロック単位で圧縮符号化されたデ
ータストリームを安定的に処理できるようにしたデータ
処理装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、ディジタルビデオ信号を圧縮
符号化する方式として、MPEG(Moving Pictures Exp
erts Group)と称される符号化方式が広く用いられてい
る。MPEG2は、DCT(Discrete Cosine Transfor
m)と予測符号化を用いた動画圧縮の規格である。1フレ
ーム分の画像データを所定サイズのマクロブロックに分
割し、マクロブロック単位で動きベクトルを用いて予測
符号化され、マクロブロックがさらに分割されたDCT
ブロック単位でDCTが行われ、可変長符号化される。
現状では、より拡張性が高く高画質が得られるようにさ
れたMPEG2が主流となっている。
【0003】MPEG2のデータは、階層構造を有する
データストリームからなる。階層は、上位からシーケン
ス層、GOP(Group Of Picture)層、ピクチャ層、スラ
イス層、マクロブロック層となっており、各層は、それ
ぞれ1以上の下位構造を含む。各層は、それぞれヘッダ
部を有する。また、マクロブロック層を除く各層には、
ヘッダ部に先んじてスタートコードが配される。
【0004】マクロブロックは、16画素×16画素か
らなるブロックであり、1以上のマクロブロックで1ス
ライスが構成される。一方、1ピクチャは、1画面に対
応し、スライスは、ピクチャを跨ることができない。ま
た、スライスヘッダは、画面の左端には必ず来るように
される。スライススタートコードには、当該スライスの
垂直方向の位置情報が含まれ、スライスヘッダには、拡
張されたスライス垂直位置情報や量子化スケール情報な
どが格納される。
【0005】また、MPEG2においては、時系列方向
に予測符号化を行ったB(Bidirectionally)ピクチャお
よびP(Predictive)ピクチャと、1画面(1フレーム)
で完結するI(Intra)ピクチャとが定義されている。
P、Bピクチャは、時間的に前あるいは前後のピクチャ
を必要とする。編集単位を1フレーム単位にするために
は、Iピクチャのみで構成するのが好ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図32は、625/5
0方式における一例のマクロブロックアドレスを示す。
図32Aは、マクロブロックの画面上での一例の配列を
示す。1画面が縦38個×横45個のマクロブロックに
分割される。図32Aにおいて、各ブロック内の表示
(yy,xx)は、マクロブロックのアドレスであっ
て、各ブロックの画面内での位置を、(縦方向位置,横
方向位置)でそれぞれ示す。上述したIピクチャで構成
されるMPEGストリームは、これらのマクロブロック
を順序正しく、且つ、全てのマクロブロックを伝送しな
ければならないとされている。
【0007】すなわち、1画面上のマクロブロックの配
置が図32Aのようになっている場合、Iピクチャが伝
送されるデータストリームにおいて、例えば図32Aの
斜線部に関しては、図32Bに一例が示されるように、
(2,41)、(2,42)、(2,43)、(2,4
4)、(3,0)、(3,1)、(3,2)、(3,
3)・・・とマクロブロックが伝送されることが期待さ
れる。
【0008】ここで、マクロブロックの一部が何らかの
理由により伝送途中などで欠落した場合を考える。例え
ばマクロブロック(2,43)が欠落した場合、データ
ストリームは、図32Cに示されるように、マクロブロ
ック(2,42)に続けて、マクロブロック(2,4
4)が伝送され、マクロブロックアドレスが不連続とな
ったイレギュラーなストリームとなる。このようなイレ
ギュラーなストリームは、MPEGの規定に反した、M
PEGシンタクスエラーとなる。
【0009】マクロブロックの一部が欠落する原因とし
ては、伝送路などにおいて、ビット反転が生じる、デー
タストリームが途切れてしまうといった、伝送路での障
害に基づく場合が考えられる。また、伝送されるデータ
ストリームにおいて、元々のマクロブロックアドレスが
不連続とされたイレギュラーなデータストリームである
場合も考えられる。
【0010】このようなイレギュラーなデータストリー
ムがMPEGデコーダに入力されると、MPEGデコー
ダは、予期せぬマクロブロックアドレスが入力されてし
まうことにより、ハングアップしてしまう危険性がある
という問題点があった。そのため、従来では、安定的な
システムを実現することが難しかったという問題点があ
った。
【0011】したがって、この発明の目的は、MPEG
ストリームのIピクチャの入力の際に、マクロブロック
が不連続であっても安定的に処理を行えるデータ処理装
置および方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述した課
題を解決するために、画面が所定に分割されたブロック
が画面上の位置に応じて連続的な順序で伝送され、ブロ
ックのそれぞれには画面上での位置を示す位置情報が格
納されたデータストリームを処理するデータ処理装置に
おいて、画面が所定に分割されたブロックが伝送される
データストリームに対し、ブロックに格納された画面上
での位置情報に基づきブロックの順序の連続性を検出す
る検出手段と、検出手段による検出結果に応じてブロッ
クの連続性の補正を行う補正手段とを備えることを特徴
とするデータ処理装置である。
【0013】また、この発明は、画面が所定に分割され
たブロックが画面上の位置に応じて連続的な順序で伝送
され、ブロックのそれぞれには画面上での位置を示す位
置情報が格納されたデータストリームを処理するデータ
処理方法において、画面が所定に分割されたブロックが
伝送されるデータストリームに対し、ブロックに格納さ
れた画面上での位置情報に基づきブロックの順序の連続
性を検出する検出のステップと、検出のステップによる
検出結果に応じてブロックの連続性の補正を行う補正の
ステップとを備えることを特徴とするデータ処理方法で
ある。
【0014】上述したように、この発明は、画面が所定
に分割されたブロックが伝送されるデータストリームに
対し、ブロックに格納された画面上での位置情報に基づ
きブロックの順序の連続性を検出し、検出結果に応じて
ブロックの連続性を補正するようにしているため、位置
情報が不連続となるデータストリームが出力されること
を回避できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明をディジタルVT
Rに対して適用した一実施形態について説明する。この
一実施形態は、放送局の環境で使用して好適なものであ
る。
【0016】この一実施形態では、圧縮方式としては、
例えばMPEG2方式が採用される。MPEG2は、動
き補償予測符号化と、DCTによる圧縮符号化とを組み
合わせたものである。MPEG2のデータ構造は、階層
構造をなしている。図1は、一般的なMPEG2のデー
タストリームの階層構造を概略的に示す。図1に示され
るように、データ構造は、下位から、マクロブロック層
(図1E)、スライス層(図1D)、ピクチャ層(図1
C)、GOP層(図1B)およびシーケンス層(図1
A)となっている。
【0017】図1Eに示されるように、マクロブロック
層は、DCTを行う単位であるDCTブロックからな
る。マクロブロック層は、マクロブロックヘッダと複数
のDCTブロックとで構成される。スライス層は、図1
Dに示されるように、スライスヘッダ部と、1以上のマ
クロブロックより構成される。ピクチャ層は、図1Cに
示されるように、ピクチャヘッダ部と、1以上のスライ
スとから構成される。ピクチャは、1画面に対応する。
GOP層は、図1Bに示されるように、GOPヘッダ部
と、フレーム内符号化に基づくピクチャであるIピクチ
ャと、予測符号化に基づくピクチャであるPおよびBピ
クチャとから構成される。
【0018】Iピクチャ(Intra-coded picture:イント
ラ符号化画像) は、符号化されるときその画像1枚の中
だけで閉じた情報を使用するものである。従って、復号
時には、Iピクチャ自身の情報のみで復号できる。Pピ
クチャ(Predictive-coded picture :順方向予測符号化
画像)は、予測画像(差分をとる基準となる画像)とし
て、時間的に前の既に復号されたIピクチャまたはPピ
クチャを使用するものである。動き補償された予測画像
との差を符号化するか、差分を取らずに符号化するか、
効率の良い方をマクロブロック単位で選択する。Bピク
チャ(Bidirectionally predictive-coded picture :両
方向予測符号化画像)は、予測画像(差分をとる基準と
なる画像)として、時間的に前の既に復号されたIピク
チャまたはPピクチャ、時間的に後ろの既に復号された
IピクチャまたはPピクチャ、並びにこの両方から作ら
れた補間画像の3種類を使用する。この3種類のそれぞ
れの動き補償後の差分の符号化と、イントラ符号化の中
で、最も効率の良いものをマクロブロック単位で選択す
る。
【0019】従って、マクロブロックタイプとしては、
フレーム内符号化(Intra) マクロブロックと、過去から
未来を予測する順方向(Forward) フレーム間予測マクロ
ブロックと、未来から過去を予測する逆方向(Backward)
フレーム間予測マクロブロックと、前後両方向から予測
する両方向マクロブロックとがある。Iピクチャ内の全
てのマクロブロックは、フレーム内符号化マクロブロッ
クである。また、Pピクチャ内には、フレーム内符号化
マクロブロックと順方向フレーム間予測マクロブロック
とが含まれる。Bピクチャ内には、上述した4種類の全
てのタイプのマクロブロックが含まれる。
【0020】GOPには、最低1枚のIピクチャが含ま
れ、PおよびBピクチャは、存在しなくても許容され
る。最上層のシーケンス層は、図1Aに示されるよう
に、シーケンスヘッダ部と複数のGOPとから構成され
る。
【0021】MPEGのフォーマットにおいては、スラ
イスが1つの可変長符号系列である。可変長符号系列と
は、可変長符号を正しく復号化しなければデータの境界
を検出できない系列である。
【0022】また、シーケンス層、GOP層、ピクチャ
層およびスライス層の先頭には、それぞれ、バイト単位
に整列された所定のビットパターンを有するスタートコ
ードが配される。この、各層の先頭に配されるスタート
コードを、シーケンス層においてはシーケンスヘッダコ
ード、他の階層においてはスタートコードと称し、ビッ
トパターンが〔00 00 01 xx〕(以下、〔〕
による表記は、16進表記であることを示す)とされ
る。2桁ずつ示され、〔xx〕は、各層のそれぞれで異
なるビットパターンが配されることを示す。
【0023】すなわち、スタートコードおよびシーケン
スヘッダコードは、4バイト(=32ビット)からな
り、4バイト目の値に基づき、後に続く情報の種類を識
別できる。これらスタートコードおよびシーケンスヘッ
ダコードは、バイト単位で整列されているため、4バイ
トのパターンマッチングを行うだけで捕捉することがで
きる。
【0024】さらに、スタートコードに続く1バイトの
上位4ビットが、後述する拡張データ領域の内容の識別
子となっている。この識別子の値により、その拡張デー
タの内容を判別することができる。
【0025】なお、マクロブロック層およびマクロブロ
ック内のDCTブロックには、このような、バイト単位
に整列された所定のビットパターンを有する識別コード
は、配されない。
【0026】各層のヘッダ部について、より詳細に説明
する。図1Aに示すシーケンス層では、先頭にシーケン
スヘッダ2が配され、続けて、シーケンス拡張3、拡張
およびユーザデータ4が配される。シーケンスヘッダ2
の先頭には、シーケンスヘッダコード1が配される。ま
た、図示しないが、シーケンス拡張3およびユーザデー
タ4の先頭にも、それぞれ所定のスタートコードが配さ
れる。シーケンスヘッダ2から拡張およびユーザデータ
4までがシーケンス層のヘッダ部とされる。
【0027】シーケンスヘッダ2には、図2に内容と割
当ビットが示されるように、シーケンスヘッダコード
1、水平方向画素数および垂直方向ライン数からなる符
号化画像サイズ、アスペクト比、フレームレート、ビッ
トレート、VBV(Video Buffering Verifier)バッファ
サイズ、量子化マトリクスなど、シーケンス単位で設定
される情報がそれぞれ所定のビット数を割り当てられて
格納される。
【0028】シーケンスヘッダに続く拡張スタートコー
ド後のシーケンス拡張3では、図3に示されるように、
MPEG2で用いられるプロファイル、レベル、クロマ
(色差)フォーマット、プログレッシブシーケンスなど
の付加データが指定される。拡張およびユーザデータ4
は、図4に示されるように、シーケンス表示()によ
り、原信号のRGB変換特性や表示画サイズの情報を格
納できると共に、シーケンススケーラブル拡張()によ
り、スケーラビリティモードやスケーラビリティのレイ
ヤ指定などを行うことができる。
【0029】シーケンス層のヘッダ部に続けて、GOP
が配される。GOPの先頭には、図1Bに示されるよう
に、GOPヘッダ6およびユーザデータ7が配される。
GOPヘッダ6およびユーザデータ7がGOPのヘッダ
部とされる。GOPヘッダ6には、図5に示されるよう
に、GOPのスタートコード5、タイムコード、GOP
の独立性や正当性を示すフラグがそれぞれ所定のビット
数を割り当てられて格納される。ユーザデータ7は、図
6に示されるように、拡張データおよびユーザデータを
含む。図示しないが、拡張データおよびユーザデータの
先頭には、それぞれ所定のスタートコードが配される。
【0030】GOP層のヘッダ部に続けて、ピクチャが
配される。ピクチャの先頭には、図1Cに示されるよう
に、ピクチャヘッダ9、ピクチャ符号化拡張10、なら
びに、拡張およびユーザデータ11が配される。ピクチ
ャヘッダ9の先頭には、ピクチャスタートコード8が配
される。また、ピクチャ符号化拡張10、ならびに、拡
張およびユーザデータ11の先頭には、それぞれ所定の
スタートコードが配される。ピクチャヘッダ9から拡張
およびユーザデータ11までがピクチャのヘッダ部とさ
れる。
【0031】ピクチャヘッダ9は、図7に示されるよう
に、ピクチャスタートコード8が配されると共に、画面
に関する符号化条件が設定される。ピクチャ符号化拡張
10では、図8に示されるように、前後方向および水平
/垂直方向の動きベクトルの範囲の指定や、ピクチャ構
造の指定がなされる。また、ピクチャ符号化拡張10で
は、イントラマクロブロックのDC係数精度の設定、V
LCタイプの選択、線型/非線型量子化スケールの選
択、DCTにおけるスキャン方法の選択などが行われ
る。
【0032】拡張およびユーザデータ11では、図9に
示されるように、量子化マトリクスの設定や、空間スケ
ーラブルパラメータの設定などが行われる。これらの設
定は、ピクチャ毎に可能となっており、各画面の特性に
応じた符号化を行うことができる。また、拡張およびユ
ーザデータ11では、ピクチャの表示領域の設定を行う
ことが可能となっている。さらに、拡張およびユーザデ
ータ11では、著作権情報を設定することもできる。
【0033】ピクチャ層のヘッダ部に続けて、スライス
が配される。スライスの先頭には、図1Dに示されるよ
うに、スライスヘッダ13が配され、スライスヘッド1
3の先頭に、スライススタートコード12が配される。
図10に示されるように、スライススタートコード12
は、当該スライスの垂直方向の位置情報を含む。スライ
スヘッダ13には、さらに、拡張されたスライス垂直位
置情報や、量子化スケール情報などが格納される。
【0034】スライス層のヘッダ部に続けて、マクロブ
ロックが配される(図1E)。マクロブロックでは、マ
クロブロックヘッダ14に続けて複数のDCTブロック
が配される。上述したように、マクロブロックヘッダ1
4にはスタートコードが配されない。図11に示される
ように、マクロブロックヘッダ14は、マクロブロック
の相対的な位置情報が格納されると共に、動き補償モー
ドの設定、DCT符号化に関する詳細な設定などを指示
する。
【0035】マクロブロックヘッダ14に続けて、DC
Tブロックが配される。DCTブロックは、図12に示
されるように、可変長符号化されたDCT係数およびD
CT係数に関するデータが格納される。
【0036】なお、図1では、各層における実線の区切
りは、データがバイト単位に整列されていることを示
し、点線の区切りは、データがバイト単位に整列されて
いないことを示す。すなわち、ピクチャ層までは、図1
3Aに一例が示されるように、符号の境界がバイト単位
で区切られているのに対し、スライス層では、スライス
スタートコード12のみがバイト単位で区切られてお
り、各マクロブロックは、図13Bに一例が示されるよ
うに、ビット単位で区切ることができる。同様に、マク
ロブロック層では、各DCTブロックをビット単位で区
切ることができる。
【0037】一方、復号および符号化による信号の劣化
を避けるためには、符号化データ上で編集することが望
ましい。このとき、PピクチャおよびBピクチャは、そ
の復号に、時間的に前のピクチャあるいは前後のピクチ
ャを必要とする。そのため、編集単位を1フレーム単位
とすることができない。この点を考慮して、この一実施
形態では、1つのGOPが1枚のIピクチャからなるよ
うにしている。
【0038】また、例えば1フレーム分の記録データが
記録される記録領域が所定のものとされる。MPEG2
では、可変長符号化を用いているので、1フレーム期間
に発生するデータを所定の記録領域に記録できるよう
に、1フレーム分の発生データ量が制御される。さら
に、この一実施形態では、磁気テープへの記録に適する
ように、1スライスを1マクロブロックから構成すると
共に、1マクロブロックを、所定長の固定枠に当てはめ
る。
【0039】図14は、この一実施形態におけるMPE
Gストリームのヘッダを具体的に示す。図1で分かるよ
うに、シーケンス層、GOP層、ピクチャ層、スライス
層およびマクロブロック層のそれぞれのヘッダ部は、シ
ーケンス層の先頭から連続的に現れる。図14は、シー
ケンスヘッダ部分から連続した一例のデータ配列を示し
ている。
【0040】先頭から、12バイト分の長さを有するシ
ーケンスヘッダ2が配され、続けて、10バイト分の長
さを有するシーケンス拡張3が配される。シーケンス拡
張3の次には、拡張およびユーザデータ4が配される。
拡張およびユーザデータ4の先頭には、4バイト分のユ
ーザデータスタートコードが配され、続くユーザデータ
領域には、SMPTEの規格に基づく情報が格納され
る。
【0041】シーケンス層のヘッダ部の次は、GOP層
のヘッダ部となる。8バイト分の長さを有するGOPヘ
ッダ6が配され、続けて拡張およびユーザデータ7が配
される。拡張およびユーザデータ7の先頭には、4バイ
ト分のユーザデータスタートコードが配され、続くユー
ザデータ領域には、既存の他のビデオフォーマットとの
互換性をとるための情報が格納される。
【0042】GOP層のヘッダ部の次は、ピクチャ層の
ヘッダ部となる。9バイトの長さを有するピクチャヘッ
ダ9が配され、続けて9バイトの長さを有するピクチャ
符号化拡張10が配される。ピクチャ符号化拡張10の
後に、拡張およびユーザデータ11が配される。拡張お
よびユーザデータ11の先頭側133バイトに拡張およ
びユーザデータが格納され、続いて4バイトの長さを有
するユーザデータスタートコード15が配される。ユー
ザデータスタートコード15に続けて、既存の他のビデ
オフォーマットとの互換性をとるための情報が格納され
る。さらに、ユーザデータスタートコード16が配さ
れ、ユーザデータスタートコード16に続けて、SMP
TEの規格に基づくデータが格納される。ピクチャ層の
ヘッダ部の次は、スライスとなる。
【0043】マクロブロックについて、さらに詳細に説
明する。スライス層に含まれるマクロブロックは、複数
のDCTブロックの集合であり、DCTブロックの符号
化系列は、量子化されたDCT係数の系列を0係数の連
続回数(ラン)とその直後の非0系列(レベル)を1つ
の単位として可変長符号化したものである。マクロブロ
ックならびにマクロブロック内のDCTブロックには、
バイト単位に整列した識別コードが付加されない。
【0044】マクロブロックは、画面(ピクチャ)を1
6画素×16ラインの格子状に分割したものである。ス
ライスは、例えばこのマクロブロックを水平方向に連結
してなる。連続するスライスの前のスライスの最後のマ
クロブロックと、次のスライスの先頭のマクロブロック
とは連続しており、スライス間でのマクロブロックのオ
ーバーラップを形成することは、許されていない。ま
た、画面のサイズが決まると、1画面当たりのマクロブ
ロック数は、一意に決まる。
【0045】画面上での垂直方向および水平方向のマク
ロブロック数を、それぞれmb_heightおよびm
b_widthと称する。画面上でのマクロブロックの
座標は、マクロブロックの垂直位置番号を、上端を基準
に0から数えたmb_rowと、マクロブロックの水平
位置番号を、左端を基準に0から数えたmb_colu
mnとで表すように定められている。画面上でのマクロ
ブロックの位置を一つの変数で表すために、マクロブロ
ックアドレスmacroblock_address
を、macroblock_address=mb_r
ow×mb_width+mb_column、このよ
うに定義する。
【0046】ストリーム上でのスライスとマクロブロッ
クの順は、マクロブロックアドレスmacrobloc
k_addressの小さい順でなければいけないと定
められている。すなわち、ストリームは、画面の上から
下、左から右の順に伝送される。
【0047】MPEGでは、1スライスを1ストライプ
(16ライン)で構成するのが普通であり、画面の左端
から可変長符号化が始まり、右端で終わる。従って、V
TRによってそのままMPEGエレメンタリストリーム
を記録した場合、高速再生時に、再生できる部分が画面
の左端に集中し、均一に更新することができない。ま
た、データのテープ上の配置を予測できないため、テー
プパターンを一定の間隔でトレースしたのでは、均一な
画面更新ができなくなる。さらに、1箇所でもエラーが
発生すると、画面右端まで影響し、次のスライスヘッダ
が検出されるまで復帰できない。このために、1スライ
スを1マクロブロックで構成するようにしている。
【0048】図15は、この一実施形態による記録再生
装置の構成の一例を示す。記録時には、端子100から
入力されたディジタル信号がSDI(Serial Data Inter
face) 受信部101に供給される。SDIは、(4:
2:2)コンポーネントビデオ信号とディジタルオーデ
ィオ信号と付加的データとを伝送するために、SMPT
Eによって規定されたインターフェイスである。SDI
受信部101で、入力されたディジタル信号からディジ
タルビデオ信号とディジタルオーディオ信号とがそれぞ
れ抽出され、ディジタルビデオ信号は、MPEGエンコ
ーダ102に供給され、ディジタルオーディオ信号は、
ディレイ103を介してECCエンコーダ109に供給
される。ディレイ103は、ディジタルオーディオ信号
とディジタルビデオ信号との時間差を解消するためのも
のである。
【0049】また、SDI受信部101では、入力され
たディジタル信号から同期信号を抽出し、抽出された同
期信号をタイミングジェネレータ104に供給する。タ
イミングジェネレータ104には、端子105から外部
同期信号を入力することもできる。タイミングジェネレ
ータ104では、入力されたこれらの同期信号および後
述するSDTI受信部108から供給される同期信号の
うち、指定された信号に基づきタイミングパルスを生成
する。生成されたタイミングパルスは、この記録再生装
置の各部に供給される。
【0050】入力ビデオ信号は、MPEGエンコーダ1
02においてDCT(Discrete Cosine Transform) の処
理を受け、係数データに変換され、係数データが可変長
符号化される。MPEGエンコーダ102からの可変長
符号化(VLC)データは、MPEG2に準拠したエレ
メンタリストリーム(ES)である。この出力は、記録
側のマルチフォーマットコンバータ(以下、MFCと称
する)106の一方の入力端に供給される。
【0051】一方、入力端子107を通じて、SDTI
(Serial Data Transport Interface) のフォーマットの
データが入力される。この信号は、SDTI受信部10
8で同期検出される。そして、フレームメモリ170に
バッファリングされ、エレメンタリストリームが抜き出
される。抜き出されたエレメンタリストリームは、記録
側MFC106から供給される信号readyによって
読み出しタイミングを制御されてフレームメモリ170
から読み出され、記録側MFC106の他方の入力端に
供給される。SDTI受信部108で同期検出されて得
られた同期信号は、上述したタイミングジェネレータ1
04に供給される。
【0052】一実施形態では、例えばMPEG ES
(MPEGエレメンタリストリーム)を伝送するため
に、SDTI(Serial Data Transport Interface)−C
P(Content Package) が使用される。このESは、4:
2:2のコンポーネントであり、また、上述したよう
に、全てIピクチャのストリームであり、1GOP=1
ピクチャの関係を有する。SDTI−CPのフォーマッ
トでは、MPEG ESがアクセスユニットへ分離さ
れ、また、フレーム単位のパケットにパッキングされて
いる。SDTI−CPでは、十分な伝送帯域(クロック
レートで27MHzまたは36MHz、ストリームビットレ
ートで270M bpsまたは360M bps)を使用してお
り、1フレーム期間で、バースト的にESを送ることが
可能である。
【0053】すなわち、1フレーム期間のSAVの後か
らEAVまでの間に、システムデータ、ビデオストリー
ム、オーディオストリーム、AUXデータが配される。
1フレーム期間全体にデータが存在せずに、その先頭か
ら所定期間バースト状にデータが存在する。フレームの
境界においてSDTI−CPのストリーム(ビデオおよ
びオーディオ)をストリームの状態でスイッチングする
ことができる。SDTI−CPは、クロック基準として
SMPTEタイムコードを使用したコンテンツの場合
に、オーディオ、ビデオ間の同期を確立する機構を有す
る。さらに、SDTI−CPとSDIとが共存可能なよ
うに、フォーマットが決められている。
【0054】上述したSDTI−CPを使用したインタ
ーフェースは、TS(Transport Stream)を転送する場合
のように、エンコーダおよびデコーダがVBV(Video B
uffer Verifier) バッファおよびTBs(Transport Buf
fers) を通る必要がなく、ディレイを少なくできる。ま
た、SDTI−CP自体が極めて高速の転送が可能なこ
ともディレイを一層少なくする。従って、放送局の全体
を管理するような同期が存在する環境では、SDTI−
CPを使用することが有効である。
【0055】なお、SDTI受信部108では、さら
に、入力されたSDTI−CPのストリームからディジ
タルオーディオ信号を抽出する。抽出されたディジタル
オーディオ信号は、ECCエンコーダ109に供給され
る。
【0056】記録側MFC106は、セレクタおよびス
トリームコンバータを内蔵する。記録側MFC106
は、例えば後述する再生側MFC114とモードを切り
替えることにより共用される。記録側MFC106にお
いて行われる処理について説明する。上述したMPEG
エンコーダ102およびSDTI受信部108から供給
されたMPEG ESは、セレクタで何方か一方を選択
され、ストリームコンバータに供給される。
【0057】ストリームコンバータでは、MPEG2の
規定に基づきDCTブロック毎に並べられていたDCT
係数を、1マクロブロックを構成する複数のDCTブロ
ックを通して、周波数成分毎にまとめ、まとめた周波数
成分を並べ替える。また、ストリームコンバータは、エ
レメンタリストリームの1スライスが1ストライプの場
合には、1スライスを1マクロブロックからなるものに
する。さらに、ストリームコンバータは、1マクロブロ
ックで発生する可変長データの最大長を所定長に制限す
る。これは、高次のDCT係数を0とすることでなしう
る。
【0058】また、詳細は後述するが、ストリームコン
バータでは、供給されたMPEGESのシーケンスヘッ
ダ2に続くシーケンス拡張3を検出し、シーケンス拡張
3からクロマフォーマットを示す情報chroma_f
ormatを抜き出す。抜き出されたクロマフォーマッ
ト情報に基づき、クロマフォーマット4:2:2と4:
2:0とを共通して処理できるように、入力されたMP
EG ESの処理タイミングを制御する。
【0059】記録側MFC106において並べ替えられ
た変換エレメンタリストリームは、ECCエンコーダ1
09に供給される。ECCエンコーダ109は、大容量
のメインメモリが接続され(図示しない)、パッキング
およびシャフリング部、オーディオ用外符号エンコー
ダ、ビデオ用外符号エンコーダ、内符号エンコーダ、オ
ーディオ用シャフリング部およびビデオ用シャフリング
部などを内蔵する。また、ECCエンコーダ109は、
シンクブロック単位でIDを付加する回路や、同期信号
を付加する回路を含む。ECCエンコーダ109は、例
えば1個の集積回路で構成される。
【0060】なお、一実施形態では、ビデオデータおよ
びオーディオデータに対するエラー訂正符号としては、
積符号が使用される。積符号は、ビデオデータまたはオ
ーディオデータの2次元配列の縦方向に外符号の符号化
を行い、その横方向に内符号の符号化を行い、データシ
ンボルを2重に符号化するものである。外符号および内
符号としては、リードソロモンコード(Reed-Solomon co
de) を使用できる。
【0061】ECCエンコーダ109における処理につ
いて説明する。変換エレメンタリストリームのビデオデ
ータは、可変長符号化されているため、各マクロブロッ
クのデータの長さが不揃いである。パッキングおよびシ
ャフリング部では、マクロブロックが固定枠に詰め込ま
れる。このとき、固定枠からはみ出たオーバーフロー部
分は、固定枠のサイズに対して空いている領域に順に詰
め込まれる。
【0062】また、画像フォーマット、シャフリングパ
ターンのバージョン等の情報を有するシステムデータ
が、後述するシスコン121から供給され、図示されな
い入力端から入力される。システムデータは、パッキン
グおよびシャフリング部に供給され、ピクチャデータと
同様に記録処理を受ける。システムデータは、ビデオA
UXとして記録される。また、走査順に発生する1フレ
ームのマクロブロックを並び替え、テープ上のマクロブ
ロックの記録位置を分散させるシャフリングが行われ
る。シャフリングによって、変速再生時に断片的にデー
タが再生される時でも、画像の更新率を向上させること
ができる。
【0063】パッキングおよびシャフリング部からのビ
デオデータおよびシステムデータ(以下、特に必要な場
合を除き、システムデータを含む場合も単にビデオデー
タと称する)は、ビデオデータに対して外符号化の符号
化を行うビデオ用外符号エンコーダに供給され、外符号
パリティが付加される。外符号エンコーダの出力は、ビ
デオ用シャフリング部で、複数のECCブロックにわた
ってシンクブロック単位で順番を入れ替える、シャフリ
ングがなされる。シンクブロック単位のシャフリングに
よって特定のECCブロックにエラーが集中することが
防止される。シャフリング部でなされるシャフリング
を、インターリーブと称することもある。ビデオ用シャ
フリング部の出力は、メインメモリに書き込まれる。
【0064】一方、上述したように、SDTI受信部1
08あるいはディレイ103から出力されたディジタル
オーディオ信号がECCエンコーダ109に供給され
る。この一実施形態では、非圧縮のディジタルオーディ
オ信号が扱われる。ディジタルオーディオ信号は、これ
らに限らず、オーディオインターフェースを介して入力
されるようにもできる。また、図示されない入力端子か
ら、オーディオAUXが供給される。オーディオAUX
は、補助的データであり、オーディオデータのサンプリ
ング周波数等のオーディオデータに関連する情報を有す
るデータである。オーディオAUXは、オーディオデー
タに付加され、オーディオデータと同等に扱われる。
【0065】オーディオAUXが付加されたオーディオ
データ(以下、特に必要な場合を除き、AUXを含む場
合も単にオーディオデータと称する)は、オーディオデ
ータに対して外符号の符号化を行うオーディオ用外符号
エンコーダに供給される。オーディオ用外符号エンコー
ダの出力がオーディオ用シャフリング部に供給され、シ
ャフリング処理を受ける。オーディオシャフリングとし
て、シンクブロック単位のシャフリングと、チャンネル
単位のシャフリングとがなされる。
【0066】オーディオ用シャフリング部の出力は、メ
インメモリに書き込まれる。上述したように、メインメ
モリには、ビデオ用シャフリング部の出力も書き込まれ
ており、メインメモリで、オーディオデータとビデオデ
ータとが混合され、1チャンネルのデータとされる。
【0067】メインメモリからデータが読み出され、シ
ンクブロック番号を示す情報等を有するIDが付加さ
れ、内符号エンコーダに供給される。内符号エンコーダ
では、供給されたデータに対して内符号の符号化を施
す。内符号エンコーダの出力に対してシンクブロック毎
の同期信号が付加され、シンクブロックが連続する記録
データが構成される。
【0068】ECCエンコーダ109から出力された記
録データは、記録アンプなどを含むイコライザ110に
供給され、記録RF信号に変換される。記録RF信号
は、回転ヘッドが所定に設けられた回転ドラム111に
供給され、磁気テープ112上に記録される。回転ドラ
ム111には、実際には、隣接するトラックを形成する
ヘッドのアジマスが互いに異なる複数の磁気ヘッドが取
り付けられている。
【0069】記録データに対して必要に応じてスクラン
ブル処理を行っても良い。また、記録時にディジタル変
調を行っても良く、さらに、パーシャル・レスポンスク
ラス4とビタビ符号を使用しても良い。なお、イコライ
ザ110は、記録側の構成と再生側の構成とを共に含
む。
【0070】図16は、上述した回転ヘッドにより磁気
テープ上に形成されるトラックフォーマットの一例を示
す。この例では、1フレーム当たりのビデオおよびオー
ディオデータが4トラックで記録されている。互いに異
なるアジマスの2トラックによって1セグメントが構成
される。すなわち、4トラックは、2セグメントからな
る。セグメントを構成する1組のトラックに対して、ア
ジマスと対応するトラック番号
〔0〕とトラック番号
〔1〕が付される。トラックのそれぞれにおいて、両端
側にビデオデータが記録されるビデオセクタが配され、
ビデオセクタに挟まれて、オーディオデータが記録され
るオーディオセクタが配される。この図16は、テープ
上のセクタの配置を示すものである。
【0071】この例では、4チャンネルのオーディオデ
ータを扱うことができるようにされている。A1〜A4
は、それぞれオーディオデータの1〜4chを示す。オ
ーディオデータは、セグメント単位で配列を変えられて
記録される。また、ビデオデータは、この例では、1ト
ラックに対して4エラー訂正ブロック分のデータがイン
ターリーブされ、Upper SideおよびLowe
r Sideのセクタに分割され記録される。
【0072】Lower Sideのビデオセクタに
は、所定位置にシステム領域(SYS)が設けられる。
システム領域は、例えば、Lower Sideのビデ
オセクタの先頭側と末尾側とに、トラック毎に交互に設
けられる。
【0073】なお、図16において、SATは、サーボ
ロック用の信号が記録されるエリアである。また、各記
録エリアの間には、所定の大きさのギャップが設けられ
る。
【0074】図16は、1フレーム当たりのデータを4
トラックで記録する例であるが、記録再生するデータの
フォーマットによっては、1フレーム当たりのデータを
8トラック、6トラックなどで記録するようにもでき
る。
【0075】図16Bに示されるように、テープ上に記
録されるデータは、シンクブロックと称される等間隔に
区切られた複数のブロックからなる。図16Cは、シン
クブロックの構成を概略的に示す。シンクブロックは、
同期検出するためのSYNCパターン、シンクブロック
のそれぞれを識別するためのID、後続するデータの内
容を示すDID、データパケットおよびエラー訂正用の
内符号パリティから構成される。データは、シンクブロ
ック単位でパケットとして扱われる。すなわち、記録あ
るいは再生されるデータ単位の最小のものが1シンクブ
ロックである。シンクブロックが多数並べられて(図1
6B)、例えばビデオセクタが形成される。
【0076】図15の説明に戻り、再生時には、磁気テ
ープ112から回転ドラム111で再生された再生信号
が再生アンプなどを含むイコライザ110の再生側の構
成に供給される。イコライザ110では、再生信号に対
して、等化や波形整形などがなされる。また、ディジタ
ル変調の復調、ビタビ復号等が必要に応じてなされる。
イコライザ110の出力は、ECCデコーダ113に供
給される。
【0077】ECCデコーダ113は、上述したECC
エンコーダ109と逆の処理を行うもので、大容量のメ
インメモリと、内符号デコーダ、オーディオ用およびビ
デオ用それぞれのデシャフリング部ならびに外符号デコ
ーダを含む。さらに、ECCデコーダ113は、ビデオ
用として、デシャフリングおよびデパッキング部、デー
タ補間部を含む。同様に、オーディオ用として、オーデ
ィオAUX分離部とデータ補間部を含む。ECCデコー
ダ113は、例えば1個の集積回路で構成される。
【0078】ECCデコーダ113における処理につい
て説明する。ECCデコーダ113では、先ず、同期検
出を行いシンクブロックの先頭に付加されている同期信
号を検出し、シンクブロックを切り出す。再生データ
は、シンクブロック毎に内符号デコーダに供給され、内
符号のエラー訂正がなされる。内符号デコーダの出力に
対してID補間処理がなされ、内符号によりエラーとさ
れたシンクブロックのID例えばシンクブロック番号が
補間される。IDが補間された再生データは、ビデオデ
ータとオーディオデータとに分離される。
【0079】上述したように、ビデオデータは、MPE
Gのイントラ符号化で発生したDCT係数データおよび
システムデータを意味し、オーディオデータは、PCM
(Pulse Code Modulation) データおよびオーディオAU
Xを意味する。
【0080】分離されたオーディオデータは、オーディ
オ用デシャフリング部に供給され、記録側のシャフリン
グ部でなされたシャフリングと逆の処理を行う。デシャ
フリング部の出力がオーディオ用の外符号デコーダに供
給され、外符号によるエラー訂正がなされる。オーディ
オ用の外符号デコーダからは、エラー訂正されたオーデ
ィオデータが出力される。訂正できないエラーがあるデ
ータに関しては、エラーフラグがセットされる。
【0081】オーディオ用の外符号デコーダの出力か
ら、オーディオAUX分離部でオーディオAUXが分離
され、分離されたオーディオAUXがECCデコーダ1
13から出力される(経路は省略する)。オーディオA
UXは、例えば後述するシスコン121に供給される。
また、オーディオデータは、データ補間部に供給され
る。データ補間部では、エラーの有るサンプルが補間さ
れる。補間方法としては、時間的に前後の正しいデータ
の平均値で補間する平均値補間、前の正しいサンプルの
値をホールドする前値ホールド等を使用できる。
【0082】データ補間部の出力がECCデコーダ11
3からのオーディオデータの出力であって、ECCデコ
ーダ113から出力されたオーディオデータは、ディレ
イ117およびSDTI出力部115に供給される。デ
ィレイ117は、後述するMPEGデコーダ116での
ビデオデータの処理による遅延を吸収するために設けら
れる。ディレイ117に供給されたオーディオデータ
は、所定の遅延を与えられて、SDI出力部118に供
給される。
【0083】分離されたビデオデータは、デシャフリン
グ部に供給され、記録側のシャフリングと逆の処理がな
される。デシャフリング部は、記録側のシャフリング部
でなされたシンクブロック単位のシャフリングを元に戻
す処理を行う。デシャフリング部の出力が外符号デコー
ダに供給され、外符号によるエラー訂正がなされる。訂
正できないエラーが発生した場合には、エラーの有無を
示すエラーフラグがエラー有りを示すものとされる。
【0084】外符号デコーダの出力がデシャフリングお
よびデパッキング部に供給される。デシャフリングおよ
びデパッキング部は、記録側のパッキングおよびシャフ
リング部でなされたマクロブロック単位のシャフリング
を元に戻す処理を行う。また、デシャフリングおよびデ
パッキング部では、記録時に施されたパッキングを分解
する。すなわち、マクロブロック単位にデータの長さを
戻して、元の可変長符号を復元する。さらに、デシャフ
リングおよびデパッキング部において、システムデータ
が分離され、ECCデコーダ113から出力され、後述
するシスコン121に供給される。
【0085】デシャフリングおよびデパッキング部の出
力は、データ補間部に供給され、エラーフラグが立って
いる(すなわち、エラーのある)データが修整される。
すなわち、変換前に、マクロブロックデータの途中にエ
ラーがあるとされた場合には、エラー箇所以降の周波数
成分のDCT係数が復元できない。そこで、例えばエラ
ー箇所以降の周波数成分のDCT係数をゼロとする。同
様に、高速再生時にも、シンクブロック長に対応する長
さまでのDCT係数のみを復元し、それ以降の係数は、
ゼロデータに置き替えられる。さらに、データ補間部で
は、ビデオデータの先頭に付加されているヘッダがエラ
ーの場合に、ヘッダ(シーケンスヘッダ、GOPヘッ
ダ、ピクチャヘッダ、ユーザデータ等)を回復する処理
もなされる。
【0086】データ補間部から出力されたビデオデータ
およびエラーフラグがECCデコーダ113の出力であ
って、ECCデコーダ113の出力は、再生側のマルチ
フォーマットコンバータ(以下、再生側MFCと略称す
る)114に供給される。再生側MFC114は、上述
した記録側MFC106と逆の処理を行うものであっ
て、ストリームコンバータを含む。再生側MFC114
は、例えば1個の集積回路で構成される。
【0087】ストリームコンバータでは、データ補間部
からのエラーフラグを用いて、エラーのあるビデオデー
タに対して、適切な位置でブロック終端符号(EOB:
EndOf Block)を付加し、データを打ち切る。DCTブ
ロックに跨がって、DCT係数がDC成分および低域成
分から高域成分へと並べられているため、このように、
ある箇所以降からDCT係数を無視しても、マクロブロ
ックを構成するDCTブロックのそれぞれに対して、満
遍なくDCならびに低域成分からのDCT係数を行き渡
らせることができる。
【0088】また、ストリームコンバータでは、記録側
のストリームコンバータと逆の処理がなされる。すなわ
ち、DCTブロックに跨がって周波数成分毎に並べられ
ていたDCT係数を、DCTブロック毎に並び替える。
また、再生側MFC114では、供給されたストリーム
からシーケンス拡張3を検出し、クロマフォーマットの
情報を抜き出す。ストリームコンバータにおける上述の
DCT係数の並び替えの際に、抜き出されたクロマフォ
ーマットの情報に基づき所定にタイミング制御を行う。
これにより、再生信号がMPEG2に準拠したエレメン
タリストリームに変換される。
【0089】なお、ストリームコンバータの入出力は、
記録側と同様に、マクロブロックの最大長に応じて、十
分な転送レート(バンド幅)を確保しておく。マクロブ
ロック(スライス)の長さを制限しない場合には、画素
レートの3倍のバンド幅を確保するのが好ましい。
【0090】ストリームコンバータの出力が再生側MF
C114の出力であって、再生側MFC114の出力
は、SDTI出力部115およびMPEGデコーダ11
6に供給される。
【0091】MPEGデコーダ116は、エレメンタリ
ストリームを復号し、ビデオデータを出力する。すなわ
ち、MPEGデコーダ116は、逆量子化処理と、逆D
CT処理とがなされる。復号ビデオデータは、SDI出
力部118に供給される。上述したように、SDI出力
部118には、ECCデコーダ113でビデオデータと
分離されたオーディオデータがディレイ117を介して
供給されている。SDI出力部118では、供給された
ビデオデータとオーディオデータとを、SDIのフォー
マットにマッピングし、SDIフォーマットのデータ構
造を有するストリームへ変換される。SDI出力部11
8からのストリームが出力端子120から外部へ出力さ
れる。
【0092】一方、SDTI出力部115には、上述し
たように、ECCデコーダ113でビデオデータと分離
されたオーディオデータが供給されている。SDTI出
力部115では、供給された、エレメンタリストリーム
としてのビデオデータと、オーディオデータとをSDT
Iのフォーマットにマッピングし、SDTIフォーマッ
トのデータ構造を有するストリームへ変換される。変換
されたストリームは、出力端子119から外部へ出力さ
れる。
【0093】図15において、シスコン121は、例え
ばマイクロコンピュータからなり、この記録再生装置の
全体の動作を制御する。またサーボ122は、シスコン
121と互いに通信を行いながら、磁気テープ112の
走行制御や回転ドラム111の駆動制御などを行う。
【0094】ここで、クロマフォーマットについて、概
略的に説明する。図17、図18および図19は、それ
ぞれクロマフォーマット4:4:4、4:2:2および
4:2:0を説明するための図である。これらのうち、
図17A、図18Aおよび図19Aは、輝度信号Yおよ
び色差信号Cb、Crのサイズおよびサンプリングの位
相を示す。図において、「×」が輝度信号Yの位相を示
し、重なった2つの「○」は、色差信号Cb、Crの位
相を示す。
【0095】クロマフォーマット4:4:4は、図17
Aに示されるように、色差信号Cb、Crと輝度信号Y
のサイズおよびサンプリング位相は、互いに一致してい
る。したがって、8画素×8画素からなるDCTブロッ
クが4個でなるマクロブロックで考えた場合、図17B
に示されるように、色差信号Cb、Crのマトリクス
は、水平および垂直両次元で、輝度信号Yのマトリクス
と同じサイズの4ブロックからなる。
【0096】これに対して、クロマフォーマット4:
2:2は、図18Aに示されるように、色差信号Cb、
Crのサイズは、輝度信号Yのサイズに対して、水平方
向で1/2になっている。したがって、マクロブロック
で考えると、色差信号Cb、Crのマトリクスは、水平
方向の次元で輝度信号Yのマトリクスの1/2になって
いる。
【0097】さらに、クロマフォーマット4:2:0
は、図19Aに示されるように、色差信号Cb、Crの
サイズは、輝度信号Yのサイズに対して、水平および垂
直方向の両次元でそれぞれ1/2になっている。したが
って、マクロブロックで考えると、色差信号Cb、Cr
のマトリクスは、水平および垂直方向の両次元で、それ
ぞれ輝度信号Yのマトリクスの1/2になっている。
【0098】なお、上述の図17B、図18Bおよび図
19Bに示されるように、マクロブロックにおいて、マ
クロブロックを構成するDCTブロックには、図に示さ
れるように、左上から1、2、3および4の番号をそれ
ぞれ付して表す。図17〜図19に示される各マクロブ
ロック内のブロックの符号化順序は、クロマフォーマッ
トが4:4:4の場合で、図17Bに示されるように、
、Y、Y、Y 、Cb、Cr、Cb、C
、Cb、Cr、CbおよびCrの順とな
る。同様に、クロマフォーマット4:2:2の場合で、
図18Bに示されるように、Y、Y、Y、Y
Cb、Cr、CbおよびCrの順となり、クロ
マフォーマット4:2:0の場合で、図19Bに示され
るように、Y、Y、Y、Y、CbおよびCr
の順となる。
【0099】図20Aは、MPEGエンコーダ102の
DCT回路から出力されるビデオデータ中のDCT係数
の順序を示す。SDTI受信部108から出力されるM
PEG ESについても同様である。以下では、MPE
Gエンコーダ102の出力を例に用いて説明する。DC
Tブロックにおいて左上のDC成分から開始して、水平
ならびに垂直空間周波数が高くなる方向に、DCT係数
がジグザグスキャンで出力される。その結果、図20B
に一例が示されるように、全部で64個(8画素×8ラ
イン)のDCT係数が周波数成分順に並べられて得られ
る。
【0100】このDCT係数がMPEGエンコーダのV
LC部によって可変長符号化される。すなわち、最初の
係数は、DC成分として固定的であり、次の成分(AC
成分)からは、ゼロのランとそれに続くレベルに対応し
てコードが割り当てられる。従って、AC成分の係数デ
ータに対する可変長符号化出力は、周波数成分の低い
(低次の)係数から高い(高次の)係数へと、AC1
AC2,AC3,・・・と並べられたものである。可変長
符号化されたDCT係数をエレメンタリストリームが含
んでいる。
【0101】上述した記録側MFC106に内蔵され
る、記録側のストリームコンバータでは、供給された信
号のDCT係数の並べ替えが行われる。すなわち、それ
ぞれのマクロブロック内で、ジグザグスキャンによって
DCTブロック毎に周波数成分順に並べられたDCT係
数がマクロブロックを構成する各DCTブロックにわた
って周波数成分順に並べ替えられる。
【0102】図21は、この記録側ストリームコンバー
タにおけるDCT係数の並べ替えを概略的に示す。
(4:2:2)コンポーネント信号の場合に、1マクロ
ブロックは、輝度信号Yによる4個のDCTブロック
(Y1,Y2,Y3およびY4)と、色度信号Cb,Crの
それぞれによる2個ずつのDCTブロック(Cb1,C
2,Cr1およびCr2)からなる。
【0103】上述したように、MPEGエンコーダ10
2では、MPEG2の規定に従いジグザグスキャンが行
われ、図21Aに示されるように、各DCTブロック毎
に、DCT係数がDC成分および低域成分から高域成分
に、周波数成分の順に並べられる。一つのDCTブロッ
クのスキャンが終了したら、次のDCTブロックのスキ
ャンが行われ、同様に、DCT係数が並べられる。
【0104】すなわち、マクロブロック内で、DCTブ
ロックY1,Y2,Y3およびY4、DCTブロックC
1,Cr1,Cb2およびCr2のそれぞれについて、D
CT係数がDC成分および低域成分から高域成分へと周
波数順に並べられる。そして、連続したランとそれに続
くレベルとからなる組に、〔DC,AC1,AC2,AC
3,・・・〕と、それぞれ符号が割り当てられるよう
に、可変長符号化されている。
【0105】記録側ストリームコンバータでは、可変長
符号化され並べられたDCT係数を、一旦可変長符号を
解読して各係数の区切りを検出し、マクロブロックを構
成する各DCTブロックに跨がって周波数成分毎にまと
める。この様子を、図21Bに示す。最初にマクロブロ
ック内の8個のDCTブロックのDC成分をまとめ、次
に8個のDCTブロックの最も周波数成分が低いAC係
数成分をまとめ、以下、順に同一次数のAC係数をまと
めるように、8個のDCTブロックに跨がって係数デー
タを並び替える。
【0106】並び替えられた係数データは、DC
(Y1),DC(Y2),DC(Y3),DC(Y4),D
C(Cb1),DC(Cr1),DC(Cb2),DC
(Cr2),AC1(Y1),AC1(Y2),AC
1(Y3),AC1(Y4),AC1(Cb1),AC1(C
1),AC1(Cb2),AC1(Cr2),・・・であ
る。ここで、DC、AC1、AC2、・・・は、図20を
参照して説明したように、ランとそれに続くレベルとか
らなる組に対して割り当てられた可変長符号の各符号で
ある。
【0107】記録側ストリームコンバータで係数データ
の順序が並べ替えられた変換エレメンタリストリーム
は、ECCエンコーダ109に内蔵されるパッキングお
よびシャフリング部に供給される。マクロブロックのデ
ータの長さは、変換エレメンタリストリームと変換前の
エレメンタリストリームとで同一である。また、MPE
Gエンコーダ102において、ビットレート制御により
GOP(1フレーム)単位に固定長化されていても、マ
クロブロック単位では、長さが変動している。パッキン
グおよびシャフリング部では、マクロブロックのデータ
を固定枠に当てはめる。
【0108】図22は、パッキングおよびシャフリング
部でのマクロブロックのパッキング処理を概略的に示
す。マクロブロックは、所定のデータ長を持つ固定枠に
当てはめられ、パッキングされる。このとき用いられる
固定枠のデータ長を、記録および再生の際のデータの最
小単位であるシンクブロックのデータ格納領域であるペ
イロードのデータ長と一致させている。これは、シャフ
リングおよびエラー訂正符号化の処理を簡単に行うため
である。図22では、簡単のため、1フレームに8マク
ロブロックが含まれるものと仮定する。
【0109】可変長符号化によって、図22Aに一例が
示されるように、8マクロブロックの長さは、互いに異
なる。この例では、固定枠である1シンクブロックのデ
ータ領域(ペイロード)の長さと比較して、マクロブロ
ック#1のデータ,#3のデータおよび#6のデータが
それぞれ長く、マクロブロック#2のデータ,#5のデ
ータ,#7のデータおよび#8のデータがそれぞれ短
い。また、マクロブロック#4のデータは、ペイロード
と略等しい長さである。
【0110】パッキング処理によって、マクロブロック
がペイロード長の固定長枠に詰め込まれる。過不足無く
データを詰め込むことができるのは、1フレーム期間で
発生するデータ量が固定量に制御されているからであ
る。図22Bに一例が示されるように、ペイロードと比
較して長いマクロブロックは、ペイロード長に対応する
位置で分割される。分割されたマクロブロックのうち、
ペイロード長からはみ出た部分(オーバーフロー部分)
は、先頭から順に空いている領域に、すなわち、長さが
ペイロード長に満たないマクロブロックの後ろに、詰め
込まれる。
【0111】図22Bの例では、マクロブロック#1
の、ペイロード長からはみ出た部分が、先ず、マクロブ
ロック#2の後ろに詰め込まれ、そこがペイロードの長
さに達すると、マクロブロック#5の後ろに詰め込まれ
る。次に、マクロブロック#3の、ペイロード長からは
み出た部分がマクロブロック#7の後ろに詰め込まれ
る。さらに、マクロブロック#6のペイロード長からは
み出た部分がマクロブロック#7の後ろに詰め込まれ、
さらにはみ出た部分がマクロブロック#8の後ろに詰め
込まれる。こうして、各マクロブロックがペイロード長
の固定枠に対してパッキングされる。
【0112】各マクロブロックに対応する可変長データ
の長さは、記録側ストリームコンバータにおいて予め調
べておくことができる。これにより、このパッキング部
では、VLCデータをデコードして内容を検査すること
無く、マクロブロックのデータの最後尾を知ることがで
きる。
【0113】上述したように、この一実施形態では、マ
クロブロック内でのDCT係数の並べ替えや、1ピクチ
ャ単位でのマクロブロックデータのペイロードへのパッ
キングといった処理を行っている。そのため、例えばテ
ープのドロップアウトなどによりエラー訂正符号のエラ
ー訂正能力を超えてエラーが発生したような場合でも、
画質の劣化を少なく抑えることができる。
【0114】図23および図24を用いて、係数並び替
えおよびパッキングによる効果について説明する。ここ
では、クロマフォーマットが4:2:2の例について説
明する。図23は、DCTブロックおよびDCT係数が
MPEG ESに準じて供給される場合を示す。この場
合には、図23Aのように、スライスヘッダやマクロブ
ロック(MB)ヘッダに続けて、DCTブロックが輝度
信号Y〜Y、色差信号Cb、Cr、Cbおよ
びCrの順に並べられている。各々のブロックでは、
DCT係数がDC成分およびAC成分の低次から高次へ
と並べられている。
【0115】ここで、例えばECCデコーダなどにおい
て、エラー訂正符号のエラー訂正能力を超えて、図23
Aの位置Aのタイミング、すなわち、ブロックCb
高次係数にエラーが発生したとする。上述したように、
MPEGでは、スライスが1つの可変長符号系列を構成
している。そのため、一度エラーが発生すると、エラー
位置から次のスライスヘッダが検出されるまでのデータ
は信頼できない。したがって、1スライス=1マクロブ
ロックで構成されるこのストリームでは、このマクロブ
ロック内の位置A以降のデータの復号化ができないこと
になる。
【0116】その結果、図23Bに一例が示されるよう
に、色差信号のブロックCr、CbおよびCr
は、DC成分すらも再現することができない。したが
って、ブロックYおよびYに相当する部分Bは、ブ
ロックCbの高次およびそれ以外の色差信号のブロッ
クが再現できないため、ブロックCbの低次係数で得
られる異常な色の画像となってしまう。また、ブロック
およびYに相当する部分Cは、輝度信号しか再現
されないため、モノクロームの画像となってしまう。
【0117】図24は、この一実施形態によるDCT係
数の並び替えを行った変換ストリームを示す。この例で
も、図23の場合と同様に、位置Aでエラーが発生した
ものとする。変換ストリームにおいては、図24Aに一
例が示されるように、スライスヘッダやマクロブロック
ヘッダに続けて、各DCTブロックを跨いでDCT係数
が成分毎にまとめられたブロックが、DC成分およびA
C成分の低次から高次へと並べられている。
【0118】この場合でも、エラー位置以降のデータ
は、次のスライスヘッダが検出されるまで信頼できず、
このマクロブロック内のエラー位置A以降のデータは、
再現されない。しかしながら、この変換ストリームで
は、エラーによって復号不能となるデータは、各DCT
ブロック内のDCT係数におけるAC成分の高次側であ
り、各DCTブロックのDCT係数におけるDC成分お
よびAC成分の低次側は、均等に得られることになる。
したがって、図24Bに示されるように、高次のAC成
分が再現されないために、画像の詳細な部分は欠ける
が、上述のMPEGESの場合のように、モノクローム
になったり、2つある色差成分のうち片方が欠けたよう
な異常な色になることは、殆どの場合回避できることに
なる。
【0119】これにより、上述のパッキングにより他の
固定枠長に格納されたデータが再現できなくても、ある
程度の画質が確保できることになる。そのため、高速再
生などの際の画質の劣化が抑えられる。
【0120】なお、VLCにエラーが発生した場合、次
のヘッダ(スタートコード)が検出されるまで、データ
が信頼できなくなる。VLCは、データの出現頻度に応
じた長さの符号長が割り当てられた所定のテーブルを用
いてデータ列が変換される。そのため、可変長符号化さ
れたデータ列において1ビットだけがビット反転して
も、意味の異なるVLCとして解かれてしまう可能性が
ある。そのため、エラーが発生した以降のVLCは、例
え解けたとしても信頼できず、信頼できるデータが現れ
るまでの間、データを捨てる必要がある。上述したよう
に、マクロブロック層を除く各層のスタートコードは、
符号の境界がバイト単位で区切られているユニークなコ
ードからなる。したがって、このスタートコードを検出
することで、エラーから復帰することが可能である。
【0121】図25は、上述したECCエンコーダ10
9のより具体的な構成を示す。図25において、164
がICに対して外付けのメインメモリ160のインター
フェースである。メインメモリ160は、SDRAMで
構成されている。インターフェース164によって、内
部からのメインメモリ160に対する要求を調停し、メ
インメモリ160に対して書込み/読出しの処理を行
う。また、パッキング部137a、ビデオシャフリング
部137b、パッキング部137cによって、パッキン
グおよびシャフリング部137が構成される。
【0122】図26は、メインメモリ160のアドレス
構成の一例を示す。メインメモリ160は、例えば64
MビットのSDRAMで構成される。メインメモリ16
0は、ビデオ領域250、オーバーフロー領域251お
よびオーディオ領域252を有する。ビデオ領域250
は、4つのバンク(vbank#0、vbank#1、
vbank#2およびvbank#3)からなる。4バ
ンクのそれぞれは、1等長化単位のディジタルビデオ信
号が格納できる。1等長化単位は、発生するデータ量を
略目標値に制御する単位であり、例えばビデオ信号の1
ピクチャ(Iピクチャ)である。図26中の、部分A
は、ビデオ信号の1シンクブロックのデータ部分を示
す。1シンクブロックには、フォーマットによって異な
るバイト数のデータが挿入される。複数のフォーマット
に対応するために、最大のバイト数以上であって、処理
に都合の良いバイト数例えば256バイトが1シンクブ
ロックのデータサイズとされている。
【0123】ビデオ領域の各バンクは、さらに、パッキ
ング用領域250Aと内符号化エンコーダへの出力用領
域250Bとに分けられる。オーバーフロー領域251
は、上述のビデオ領域に対応して、4つのバンクからな
る。さらに、オーディオデータ処理用の領域252をメ
インメモリ160が有する。
【0124】この一実施形態では、各マクロブロックの
データ長標識を参照することによって、パッキング部1
37aが固定枠長データと、固定枠を越える部分である
オーバーフローデータとをメインメモリ160の別々の
領域に分けて記憶する。固定枠長データは、シンクブロ
ックのデータ領域(ペイロード)の長さ以下のデータで
あり、以下、ブロック長データと称する。ブロック長デ
ータを記憶する領域は、各バンクのパッキング処理用領
域250Aである。ブロック長より短いデータ長の場合
には、メインメモリ160の対応する領域に空き領域を
生じる。ビデオシャフリング部137bが書込みアドレ
スを制御することによってシャフリングを行う。ここ
で、ビデオシャフリング部137bは、ブロック長デー
タのみをシャフリングし、オーバーフロー部分は、シャ
フリングせずに、オーバーフローデータに割り当てられ
た領域に書込まれる。
【0125】次に、パッキング部137cが外符号エン
コーダ139へのメモリにオーバーフロー部分をパッキ
ングして読み込む処理を行う。すなわち、メインメモリ
160から外符号エンコーダ139に用意されている1
ECCブロック分のメモリに対してブロック長のデータ
を読み込み、若し、ブロック長のデータに空き領域が有
れば、そこにオーバーフロー部分を読み込んでブロック
長にデータが詰まるようにする。そして、1ECCブロ
ック分のデータを読み込むと、読み込み処理を一時中断
し、外符号エンコーダ139によって外符号のパリティ
を生成する。外符号パリティは、外符号エンコーダ13
9のメモリに格納する。外符号エンコーダ139の処理
が1ECCブロック分終了すると、外符号エンコーダ1
39からデータおよび外符号パリティを内符号を行う順
序に並び替えて、メインメモリ160のパッキング処理
用領域250Aと別の出力用領域250Bに書き戻す。
ビデオシャフリング部140は、この外符号の符号化が
終了したデータをメインメモリ160へ書き戻す時のア
ドレスを制御することによって、シンクブロック単位の
シャフリングを行う。
【0126】このようにブロック長データとオーバーフ
ローデータとを分けてメインメモリ160の第1の領域
250Aへのデータの書込み(第1のパッキング処
理)、外符号エンコーダ139へのメモリにオーバーフ
ローデータをパッキングして読み込む処理(第2のパッ
キング処理)、外符号パリティの生成、データおよび外
符号パリティをメインメモリ160の第2の領域250
Bに書き戻す処理が1ECCブロック単位でなされる。
外符号エンコーダ139がECCブロックのサイズのメ
モリを備えることによって、メインメモリ160へのア
クセスの頻度を少なくすることができる。
【0127】そして、1ピクチャに含まれる所定数のE
CCブロック(例えば32個のECCブロック)の処理
が終了すると、1ピクチャのパッキング、外符号の符号
化が終了する。そして、インターフェース164を介し
てメインメモリ160の領域250Bから読出したデー
タがID付加部148、内符号エンコーダ149、同期
付加部150で処理され、並列直列変換部124によっ
て、同期付加部150の出力データがビットシリアルデ
ータに変換される。出力されるシリアルデータがパーシ
ャル・レスポンスクラス4のプリコーダ125により処
理される。この出力が必要に応じてディジタル変調さ
れ、記録アンプ110を介して、回転ドラム111に設
けられた回転ヘッドに供給される。
【0128】なお、ECCブロック内にヌルシンクと称
する有効なデータが配されないシンクブロックを導入
し、記録ビデオ信号のフォーマットの違いに対してEC
Cブロックの構成の柔軟性を持たせるようになされる。
ヌルシンクは、パッキングおよびシャフリングブロック
137のパッキング部137aにおいて生成され、メイ
ンメモリ160に書込まれる。従って、ヌルシンクがデ
ータ記録領域を持つことになるので、これをオーバーフ
ロー部分の記録用シンクとして使用することができる。
【0129】オーディオデータの場合では、1フィール
ドのオーディオデータの偶数番目のサンプルと奇数番目
のサンプルとがそれぞれ別のECCブロックを構成す
る。ECCの外符号の系列は、入力順序のオーディオサ
ンプルで構成されるので、外符号系列のオーディオサン
プルが入力される毎に外符号エンコーダ136が外符号
パリティを生成する。外符号エンコーダ136の出力を
メインメモリ160の領域252に書込む時のアドレス
制御によって、シャフリング部137がシャフリング
(チャンネル単位およびシンクブロック単位)を行う。
【0130】さらに、126で示すCPUインターフェ
ースが設けられ、システムコントローラとして機能する
外部のCPU127からのデータを受け取り、内部ブロ
ックに対してパラメータの設定が可能とされている。複
数のフォーマットに対応するために、シンクブロック
長、パリティ長を始め多くのパラメータを設定すること
が可能とされている。
【0131】パラメータの1つとしての”パッキング長
データ”は、パッキング部137aおよび137bに送
られ、パッキング部137a、137bは、これに基づ
いて決められた固定枠(図22Aで「ペイロード長」と
して示される長さ)にVLCデータを詰め込む。
【0132】パラメータの1つとしての”パック数デー
タ”は、パッキング部137bに送られ、パッキング部
137bは、これに基づいて1シンクブロック当たりの
パック数を決め、決められたパック数分のデータを外符
号エンコーダ139に供給する。
【0133】パラメータの1つとしての”ビデオ外符号
パリティ数データ”は、外符号エンコーダ139に送ら
れ、外符号エンコーダ139は、これに基づいた数のパ
リティが発声されるビデオデータの外符号の符号化を行
う。
【0134】パラメータの1つとしての”ID情報”お
よび”DID情報”のそれぞれは、ID付加部148に
送られ、ID付加部148は、これらID情報およびD
ID情報をメインメモリ160から読み出された単位長
のデータ列に付加する。
【0135】パラメータの1つとしての”ビデオ内符号
用パリティ数データ”および”オーディオ内符号用パリ
ティ数データ”のそれぞれは、内符号エンコーダ149
に送られ、内符号エンコーダ149は、これらに基づい
た数のパリティが発生されるビデオデータとオーディオ
データの内符号の符号化を行う。なお、内符号エンコー
ダ149には、パラメータの1つである”シンク長デー
タ”も送られており、これにより、内符号化されたデー
タの単位長(シンク長)が規制される。
【0136】また、パラメータの1つとしてのシャフリ
ングテーブルデータがビデオ用シャフリングテーブル
(RAM)128vおよびオーディオ用シャフリングテ
ーブル(RAM)128aに格納される。シャフリング
テーブル128vは、ビデオシャフリング部137bお
よび140のシャフリングのためのアドレス変換を行
う。シャフリングテーブル128aは、オーディオシャ
フリング137のためのアドレス変換を行う。
【0137】この一実施形態では、MPEGストリーム
のVLCを解く際に、マクロブロックアドレスの連続性
をチェックする。チェックの結果、マクロブロックアド
レスが不連続であればその部分を補修し、マクロブロッ
クアドレスの連続性を修正する。図27、図28および
図29を用いて、この一実施形態によるマクロブロック
の不連続性の修正について説明する。
【0138】図27は、MPEGストリームが何らかの
原因で例えば瞬間的に途切れてデータが欠落し、あるマ
クロブロックが失われた場合の例である。図27は、6
25/50方式におけるマクロブロックアドレスを示
す。図27Aに示されるように、1画面が、それぞれ1
6画素×16ラインからなる縦38個×横45個のマク
ロブロックに分割される。図27Aにおいて、各ブロッ
ク内の表示(yy,xx)は、各マクロブロックを、画
面内での位置に基づき、上述した(mb_row,mb
_column)でそれぞれ示す。
【0139】Iピクチャで構成されるMPEGストリー
ムは、上述したように、これらのマクロブロックを順序
正しく、且つ、全てのマクロブロックを伝送しなければ
ならないとされている。すなわち、1画面上のマクロブ
ロックの配置が図27Aのようになっている場合、Iピ
クチャが伝送されるデータストリームにおいて、例えば
図27Aの斜線部に関しては、図27Bに一例が示され
るように、(2,41)、(2,42)、(2,4
3)、(2,44)、(3,0)、(3,1)、(3,
2)、(3,3)・・・とマクロブロックが伝送される
ことが期待される。
【0140】MPEGストリーム中のデータが欠落し、
例えばマクロブロック(2,43)が欠損した場合、M
PEGストリームは、図27Cに示されるように、当該
マクロブロックの直前のマクロブロック(2,42)に
続けて、当該マクロブロックの次のマクロブロック
(2,44)が伝送されることになる。
【0141】この一実施形態では、図27Dに一例が示
されるように、データが欠落してマクロブロックが欠損
した部分でMPEGストリームを一時的に止めて、本来
あるべきマクロブロックアドレスを有する所定のマクロ
ブロックで欠損した部分を補い、マクロブロックアドレ
スの連続性を修正する。例えば、欠損したマクロブロッ
クの期間に対応した信号waiteを所定に発生させ、
信号waiteにより当該期間のマクロブロックの処理
を止め、補修用のマクロブロックを出力するようにす
る。
【0142】補修用のマクロブロックは、例えばグレー
を表示するようなMPEGストリームを用いることがで
きる。図28にグレーを表示するマクロブロックの例を
示す。なお、この補修用のマクロブロックは、グレー表
示のものに限らず、ブラック表示などでもよい。また、
図28に示される各値は一例であって、この値に限定さ
れるものではない。
【0143】図29は、マクロブロックアドレスが不連
続になる他の例を示す。図29Aも、上述の図27Aと
同様に、625/50方式に基づく。これは、図29A
に示される画面に対応したMPEGストリーム(図29
B)に対して、図29Cに一例が示されるように、一部
のマクロブロック(この例では、マクロブロック(2,
39))が逆行する例である。
【0144】この場合には、図29Dに一例が示される
ように、slice_start_codeを検出する
ことで正しいマクロブロックアドレスを有するマクロブ
ロックが検出されるまで、最速で入力MPEGストリー
ムを引き抜く。そして、MPEGストリームが引き抜か
れ欠損した部分の出力MPEGストリームを、例えば上
述の図28に示されるような、グレーを表示するマクロ
ブロックで補う。例えば、マクロブロックアドレスが逆
行したマクロブロックの期間に対応した信号next_
macroblock_addressを所定に発生さ
せる。信号next_macroblock_addr
essの期間で、最速に入力ストリームを引き抜き、補
修用のマクロブロックを出力するようにする。
【0145】なお、補修用のマクロブロックは、グレー
表示のものに限らず、ブラック表示などでもよい。こ
の、MPEGストリームの引き抜きおよびマクロブロッ
クの補修は、入力MPEGストリームのマクロブロック
アドレスが正しい値に復帰するまで繰り返される。
【0146】一実施形態によるこれらの処理を適用する
ことで、入力MPEGストリームにおいてマクロブロッ
クの欠損や逆行などによりマクロブロックアドレスが不
連続になっても、マクロブロックアドレスが連続した出
力MPEGストリームを得ることができ、MPEGのシ
ンタクスエラーも回避できる。このように、一実施形態
を用いることで、安定的なシステムが実現可能とされ
る。
【0147】上述した、一実施形態によるマクロブロッ
クの連続性の修正処理は、記録時には、記録側MFC1
06において行われる。図30は、この一実施形態にお
ける記録側MFC106の一例の構成を示す。記録時に
は、SDTI受信部108やMPEGエンコーダから出
力されたMPEG ESが記録側MFC106に入力さ
れ、遅延回路300および検出回路301に供給され
る。
【0148】なお、マクロブロックの修正処理は、再生
時にも行うことができる。再生時には、記録側MFC1
06と各構成を共通とする再生側MFC114におい
て、当該処理が行われる。すなわち、再生時には、EC
Cデコーダ113から出力された変換ESが再生側MF
C114に供給され、遅延回路300および検出回路3
01に供給される。記録側MFC106と再生側MFC
114とではほぼ同様の処理が行われるため、以下、記
録側MFC106での処理を中心に説明する。
【0149】図30において、CPU_IF310は、
この記録側MFC106とシスコン121との間の通信
を制御するインターフェイスである。シスコン121か
ら出力された各種の命令やデータは、このCPU_IF
310を介して記録側MFC106の各部に供給され
る。
【0150】検出回路301は、供給されたMPEG
ESからスライススタートコード12を検出する。スラ
イススタートコード12は、バイト単位で区切られた4
バイト(32ビット)からなり、最後の1バイトに当該
スライスの垂直方向の位置情報が示され、〔00 00
01 01〕〜〔00 00 01 AF〕の範囲の
値をとる。したがって、検出回路301では、例えばバ
イト毎のパターンマッチングを行うことで、スライスス
タートコード12を検出することができる。上述したよ
うに、この一実施形態では、1スライスが1マクロブロ
ックとされているため、スライススタートコード12を
検出することで、マクロブロックの先頭が検出されるこ
とになる。
【0151】検出回路301の検出結果は、信号sli
ce_start_code_detとして出力され、
タイミングジェネレータ302に供給される。それと共
に、タイミングジェネレータ302には、フレームに同
期したフレームパルスが供給される。フレームパルス
は、例えば端子105から供給された基準信号に基づき
タイミングジェネレータ104で生成される。
【0152】タイミングジェネレータ302は、信号s
lice_start_code_detによってリセ
ットされ、マクロブロック毎に繰り返される信号であ
る、信号vld_timingsおよび信号vlc_t
imingsを出力する。これら信号vld_timi
ngsおよび信号vlc_timingsは、マクロブ
ロックを構成する輝度信号Y、Y、Yおよび
、ならびに、色差信号Cb、Cr、Cbおよ
びCrのそれぞれによるブロックの種類や、これら各
ブロックのDCT係数におけるDCおよびAC、さらに
は、各ヘッダの種類を表すコントロール信号である。信
号vld_timingsおよび信号vlc_timi
ngsは、それぞれ後述するVLD303およびVLC
308に供給される。
【0153】さらに、タイミングジェネレータ302で
は、フレームパルスでリセットされ、マクロブロック毎
に増加する、基準となるマクロブロックアドレスref
_address(以降、基準MBアドレスref_a
ddressと称する)が生成される。
【0154】上述したように、画面のサイズが決まると
1画面あたりのマクロブロック数が一意に決まると共
に、MPEGストリームにおいて、マクロブロックは、
画面の左側から右側へと伝送され、さらに、画面の上側
から下側へと順に伝送される。したがって、基準MBア
ドレスref_addressは、例えばフレームパル
スを起点として所定に求めることができる。基準MBア
ドレスref_addressは、例えば図28Aを参
照し、画面の左上隅のマクロブロックの値を0として、
画面左側から右側へと1ずつ増加し、さらに、画面上側
から下側へと増加される連続的な値である。生成された
基準MBアドレスref_addressは、アドレス
比較器304の一方の比較入力端に供給される。
【0155】なお、基準MBアドレスref_addr
essは、後述する置換用データ発生回路305にも供
給される。
【0156】一方、遅延回路300に供給されたMPE
G ESは、後述する検出回路301などによる検出デ
ィレイを吸収するために所定の遅延を与えられ、位相調
整されて出力される。遅延回路300から出力されたM
PEG ESは、可変長符号を復号化する可変長復号器
(VLD)303に供給される。
【0157】シスコン121から記録側MFC106に
対して、可変長符号の復号モードを指示する信号vld
_settingsが供給される。信号vld_set
tingsは、CPU_IF310を介してVLD30
3に供給される。VLD303では、入力されたMPE
G ESの解釈がこの信号vld_settingsに
基づきなされる。そして、タイミングジェネレータ30
2から供給された信号vld_timingsが示すタ
イムスロットに基づき、MPEG ESの可変長符号が
復号化される。
【0158】なお、再生側MFC114においては、変
換ストリームのデータ並びに対応したタイムスロットを
示す信号vld_timingsが、タイミングジェネ
レータ302からVLD303に対して供給される。
【0159】MPEG ESの可変長符号が復号化され
たストリームは、セレクタ306の一方の選択入力端に
入力される。セレクタ306の他方の選択入力端には、
置換用データ発生回路305(後述する)から出力され
た、置換用のデータが供給される。セレクタ306は、
アドレス比較器304(後述する)から出力されたタイ
ミング信号である信号replace_timings
に基づき一方または他方の選択入力端が選択され、入力
信号が切り替えられる。
【0160】一方、VLD303では、上述したように
MPEG ESの可変長符号が復号化されることで、マ
クロブロック毎のマクロブロックアドレス(以降、MB
アドレス)macroblock_addressを得
ることができる。このMBアドレスmacrobloc
k_addressは、比較器304の他方の比較入力
端に供給される。
【0161】アドレス比較器304では、タイミングジ
ェネレータ302から供給された基準MBアドレスre
f_addressと、VLD303から供給されたM
Bアドレスmacroblock_addressとが
比較される。比較結果に基づき、上述した信号wait
eまたは信号next_macroblock_add
ressが出力されると共に、信号replace_t
imingsが出力される。
【0162】アドレス比較器304の動作について、よ
り詳細に説明する。基準MBアドレスref_addr
essとMBアドレスmacroblock_addr
essとが比較された結果、(基準MBアドレスref
_address<MBアドレスmacroblock
_address)であれば、その部分のマクロブロッ
クが欠損し、その部分のアドレスの順序が飛ばされてい
ると判断できる。そこで、アドレス比較器304におい
て、対応するマクロブロックの期間を示す信号wait
eが出力され、VLD303に対し、信号macrob
lock_addressが正しい値になるまで、入力
されたストリームを引き抜くことを停止するように指示
される。
【0163】それと共に、アドレス比較器304におい
て、ストリームを補修するタイミングを示す補修タイミ
ング信号replace_timingsが出力され
る。補修タイミング信号replace_timing
sは、セレクタ306に選択制御信号として供給され
る。
【0164】なお、VLD303の信号waiteによ
る動作一時停止は、信号waiteの出力と共に、タイ
ミングジェネレータ302から出力される信号vld_
timingsを停止することで実現することができ
る。VLD303に対する信号vld_timings
の供給がなされなければ、VLD303の動作は、停止
される。信号waiteにより、VLD303側で、信
号vld_timingsを止めることもできる。
【0165】一方、基準MBアドレスref_addr
essとMBアドレスmacroblock_addr
essとがアドレス比較器304で比較された結果、
(基準MBアドレスref_address>MBアド
レスmacroblock_address)であれ
ば、そのマクロブロックは、アドレスの順序が逆行して
いると判断される。そこで、アドレス比較器304にお
いて、対応するマクロブロックの期間を示す信号nex
t_macroblock_addressが出力さ
れ、VLD303に対し、次のスライスまで最速で入力
ストリームを引き抜くように指示される。
【0166】それと共に、アドレス比較器304におい
て、ストリームを補修するタイミングを示す補修タイミ
ング信号replace_timingsが出力され
る。補修タイミング信号replace_timing
sは、上述したセレクタ306に選択制御信号として供
給される。
【0167】なお、上述で、次のスライスまで最速で入
力ストリームを引き抜くとした。このことについて説明
する。MBアドレスの逆行に対応するためには、例えば
上述の図29の例でいえば、逆行したマクロブロック
(2,39)の代わりに、マクロブロック(2,43)
に対応したMBアドレスを有する、グレー表示などの補
修用のマクロブロックを出力しながら、マクロブロック
(2,43)の次のマクロブロック(2,44)に対応
したアドレスを有するマクロブロックを探す必要があ
る。
【0168】そのため、例えば、信号next_mac
roblock_addressにより、当該マクロブ
ロックがアドレスの逆行するマクロブロックであること
が示されたら、例えば、遅延回路300に溜め込まれて
いるストリームを先読みしてVLD303に取り込むよ
うにする。そして、VLD303において、この取り込
まれたストリームのVLCを復号化して、マクロブロッ
ク(2,44)に対応したMBアドレスを有するマクロ
ブロックがあるかどうか調べる。
【0169】置換用データ発生回路305では、欠損し
たマクロブロックと置き換えるためのデータが、シスコ
ン121による指示に基づきCPU_IF310を介し
て供給される、信号macroblock_repla
ceに基づき、予め発生され用意される。置換用データ
発生回路305において用意されるこのデータは、例え
ば上述した図28に示される各データであって、マクロ
ブロックアドレスを含むスライスおよびマクロブロック
のヘッダ情報、マクロブロック内の輝度および色差それ
ぞれのDC成分、ならびに、DCTブロックの終端を示
すEOB(End Of Block)などからなる。
【0170】これらのデータにおいて、マクロブロック
の縦方向のアドレスを示す、スライススタートコード1
2の最後の1バイトと、横方向のアドレスを示すmac
robkock_escapeおよびmacroblo
ck_address_incrementは、当該マ
クロブロックの画面上での位置、すなわち、基準MBア
ドレスref_addressに基づき作成される。
【0171】セレクタ306では、上述したように、一
方および他方の選択入力端がアドレス比較器304から
供給されるタイミング信号である信号replace_
timingsにより切り替えられる。これにより、V
LD303から供給されたストリームの中で、欠損のあ
ったマクロブロックデータが置換用データ発生回路30
5から供給された補修用のマクロブロックデータと置き
換えられ、ストリームが補修される。
【0172】セレクタ306から出力されたストリーム
は、一旦メモリ307に書き込まれる。メモリ307に
書き込まれたストリームは、可変長符号化器(VLC)
308にアドレス制御されて読み出される。VLC30
8によるメモリ307の読み出しアドレスの制御は、シ
スコン121からCPU_IF310を介してVLC3
08に供給された信号vlc_settingsと、タ
イミングジェネレータ302から供給されたタイミング
信号vlc_timingsとに基づきなされ、データ
の並びが所定に変換されて読み出される。
【0173】並びを所定に変換されてメモリ307から
読み出されたデータは、VLC308で可変長符号化さ
れると共に、8ビットまたは16ビットなどにビット整
列され、変換ESとされて出力される。
【0174】なお、再生側MFC114においては、V
LC308に対して、MPEG ESのデータ並びのタ
イムスロットを示す信号vlc_timingsが供給
される。VLC308に供給されたストリームは、この
信号vlc_timingsに基づきデータ並びを変換
され、MPEG ESとされ、出力される。
【0175】図31は、上述した記録側MFC106に
よる欠損マクロブロックの補修処理を示すフローチャー
トである。先ず、フレームパルスに基づき、フレームの
開始がタイミングジェネレータ302に検出される。フ
レームが開始されると、ステップS10で、タイミング
ジェネレータ302において、基準MBアドレスref
_address(図31中ではref_adrと略
記)の値が0とされ、基準MBアドレスref_add
ressが初期化される。次のステップS11では、V
LD303において、入力されたMPEGストリームか
らMBアドレスmacroblock_address
(図31中ではmb_adrと略記)が検出される。検
出されたMBアドレスmacroblock_addr
essは、アドレス比較器304に供給される。
【0176】ステップS11でMBアドレスmacro
block_addressが検出されアドレス比較器
304に供給されると、次のステップS12から、ステ
ップS11で検出されたマクロブロックに対する処理が
開始される。この処理において、先ず、ステップS13
で、基準MBアドレスref_addressに1が加
えられた値が新たな基準MBアドレスref_addr
essとされる。
【0177】次のステップS14で、上述のステップS
11で検出されたMBアドレスmacroblock_
addressと、ステップS13で得られた基準MB
アドレスref_addressとがアドレス比較器3
04で比較される。比較の結果、若し、MBアドレスm
acroblock_addressの値が基準MBア
ドレスref_addressの値よりも大きければ、
入力されたストリームにおいて、ステップS11でMB
アドレスmacroblock_addressが検出
されたマクロブロックの前のマクロブロックが欠損して
いるとされ、処理はステップS15に移行する。
【0178】ステップS15では、マクロブロックの処
理が一時的に停止され、MBアドレスmacroblo
ck_addressが正しい値とされた、グレイ表示
などを行うマクロブロックで、欠損したマクロブロック
が補修される。すなわち、アドレス比較器304からV
LD303に対して供給される信号waiteが1マク
ロブロックの期間、”H”状態とされ、VLD303に
おける処理が一時的に停止される。それと共に、アドレ
ス比較器304から出力されるタイミング信号repl
ace_timingsにより、セレクタ306が他方
の選択入力端に切り替えられ、VLD303の出力が置
換用データ発生回路305により出力された補修用のマ
クロブロックデータに置き換えられる。
【0179】セレクタ306から出力されたストリーム
は、メモリ307に一旦書き込まれ、VLC308によ
り読み出しアドレスを制御されることで、データの並び
が所定に変換され、変換ストリームとされる(ステップ
S16)。そして、次のステップS17で、上述のステ
ップS12から開始された処理が1フレームにおける最
終マクロブロックに達したかどうかが判断される。若
し、最終マクロブロックまで処理がなされたと判断され
たら、このフローチャートによる一連の処理が終了され
る。
【0180】一方、ステップS17で、1フレームの最
終マクロブロックまで処理がなされていないと判断され
れば、処理はステップS12に戻される。そして、ステ
ップS13で、上述で新たな基準MBアドレスref_
addressとされた値に1が加えられた値が、さら
に新たな基準MBアドレスref_addressとさ
れ、ステップS14での比較がなされる。すなわち、ス
テップS14のMBアドレスの比較において、上述した
ステップS11で検出されたMBアドレスmacrob
lock_addressとステップS13で得られた
基準MBアドレスref_addressとが一致する
まで、ステップS12、ステップS13およびステップ
S14〜ステップS17の一連の処理が繰り返される。
【0181】上述したステップS14で、アドレス比較
器304によるMBアドレスの比較の結果、若し、MB
アドレスmacroblock_addressの値が
基準MBアドレスref_addressの値よりも大
きくなければ、処理はステップS18に移行する。ステ
ップS18では、さらに、アドレス比較器304によっ
てMBアドレスmacroblock_address
とステップS13で得られた新たな基準MBアドレスr
ef_addressとが比較される。比較の結果、M
Bアドレスmacroblock_addressが基
準MBアドレスref_addressよりも小さけれ
ば、入力されたストリームにおいて、当該マクロブロッ
クのMBアドレスmacroblock_addres
sが逆行しているとされ、処理はステップS19に移行
する。
【0182】ステップS19では、VLD303におい
てのスライスまで最速で入力ストリームが引き抜かれる
と共に、MBアドレスmacroblock_addr
essが正しい値とされ、グレイ表示などを行うマクロ
ブロックで欠損したマクロブロックが補修される。すな
わち、上述したように、アドレス比較器304からVL
D303に対して供給される信号next_macro
block_addressに基づき、VLD303に
より、次のスライスまで最速で入力ストリームからマク
ロブロックが引き抜かれる。それと共に、アドレス比較
器304から出力されるタイミング信号replace
_timingsにより、セレクタ306が他方の選択
入力端に切り替えられ、VLD303の出力が置換用デ
ータ発生回路305により出力された補修用のマクロブ
ロックデータに置き換えられる。
【0183】セレクタ306から出力されたストリーム
は、メモリ307に一旦書き込まれ、VLC308によ
り読み出しアドレスを制御されることで、データの並び
が所定に変換され、変換ストリームとされる(ステップ
S20)。そして、次のステップS21で、上述のステ
ップS12から開始された処理が1フレームにおける最
終マクロブロックに達したかどうかが判断される。若
し、最終マクロブロックまで処理がなされたと判断され
たら、このフローチャートによる一連の処理が終了され
る。
【0184】一方、ステップS21で、1フレームの最
終マクロブロックまで処理がなされていないと判断され
れば、処理はステップS11に戻される。そして、ステ
ップS11で、入力ストリームの可変長符号が復号化さ
れ、MBアドレスmacroblock_addres
sが検出され、MBアドレスmacroblock_a
ddressが検出されたマクロブロックに対し、ステ
ップS12からの処理が上述のようにして行われる。
【0185】なお、上述したステップS18で、MBア
ドレスmacroblock_addressが基準M
Bアドレスref_addressよりも小さくないと
判断された場合には、ステップS14での判断結果と合
わせて、入力ストリームのMBアドレスmacrobl
ock_addressと基準MBアドレスref_a
ddressとが一致していることになる。この場合に
は、マクロブロックの欠損や逆行などが無いものとさ
れ、処理はステップS20に移行する。
【0186】次に、この一実施形態の変形例について説
明する。この変形例では、メモリ307をフレームメモ
リとすると共に、信号vlc_timingsを、1フ
レームのディレイでVLC308による処理を行うよう
な信号とする。セレクタ306から出力されたマクロブ
ロックが1フレーム分、メモリ307に溜め込まれる。
こうすることで、フレーム単位での処理ディレイが許容
される場合において、マクロブロックをフレームメモリ
上で再配置し、正しい順序で連続的に読み出すことが可
能となる。
【0187】この変形例によれば、欠損したマクロブロ
ックを、1フレーム前の同一MBアドレスのマクロブロ
ックで補修することができる。例えば、メモリ307に
データを書き込む際に、欠損しているマクロブロックに
対応するアドレスは、データを上書きせずに捨てるよう
にする。上述した一実施形態のように、グレー表示のマ
クロブロックデータを用いる場合などに比べ、より自然
にマクロブロックの補修を行うことができる。
【0188】また、入力ストリームにおいてMBアドレ
スの逆行などが生じ、MBアドレスが正しい順序で並ん
でいない場合でも、メモリ307に対する書き込みアド
レスあるいは読み出しアドレスを制御することで、正し
い順序に並び替えて出力することが容易にできる。
【0189】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、入力ストリーム中の欠損したマクロブロックがグレ
ー表示などの置換用データで補修される。また、入力ス
トリーム中のMBアドレスが逆行したマクロブロック
が、グレー表示などの置換用データで、正しいMBアド
レスに補修される。そのため、マクロブロックが不連続
なイレギュラーなMPEGストリームが入力されても、
MPEGのシンタクスエラーを回避することができる効
果がある。
【0190】したがって、ストリームの瞬断などでマク
ロブロックが欠損してしまった場合でも、欠損部分が補
修されMPEGのシンタクスエラーが回避されるため、
このストリームが入力されたデコーダなどがハングアッ
プするような事態を回避できる。そのため、この発明
を、MPEGを扱う放送業務用のVTRなどに適用する
ことで、安定的なシステムを実現することができる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】MPEG2のデータの階層構造を概略的に示す
略線図である。
【図2】MPEG2のストリーム中に配されるデータの
内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図3】MPEG2のストリーム中に配されるデータの
内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図4】MPEG2のストリーム中に配されるデータの
内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図5】MPEG2のストリーム中に配されるデータの
内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図6】MPEG2のストリーム中に配されるデータの
内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図7】MPEG2のストリーム中に配されるデータの
内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図8】MPEG2のストリーム中に配されるデータの
内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図9】MPEG2のストリーム中に配されるデータの
内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図10】MPEG2のストリーム中に配されるデータ
の内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図11】MPEG2のストリーム中に配されるデータ
の内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図12】MPEG2のストリーム中に配されるデータ
の内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図13】データのバイト単位の整列を説明するための
図である。
【図14】一実施形態におけるMPEGストリームのヘ
ッダを具体的に示す略線図である。
【図15】一実施形態による記録再生装置の構成の一例
を示すブロック図である。
【図16】磁気テープ上に形成されるトラックフォーマ
ットの一例を示す略線図である。
【図17】クロマフォーマットを説明するための略線図
である。
【図18】クロマフォーマットを説明するための略線図
である。
【図19】クロマフォーマットを説明するための略線図
である。
【図20】ビデオエンコーダの出力の方法と可変長符号
化を説明するための略線図である。
【図21】ビデオエンコーダの出力の順序の並び替えを
説明するための略線図である。
【図22】順序の並び替えられたデータをシンクブロッ
クにパッキングする処理を説明するための略線図であ
る。
【図23】係数並び替えおよびパッキングによる効果に
ついて説明するための略線図である。
【図24】係数並び替えおよびパッキングによる効果に
ついて説明するための略線図である。
【図25】ECCエンコーダのより具体的な構成を示す
ブロック図である。
【図26】メインメモリのアドレス構成の一例を示す略
線図である。
【図27】マクロブロックアドレスが不連続になる例を
示す略線図である。
【図28】グレーを表示するマクロブロックの例を示す
略線図である。
【図29】マクロブロックアドレスが不連続になる例を
示す略線図である。
【図30】一実施形態における記録側MFCの一例の構
成を示すブロック図である。
【図31】記録側MFCによる欠損マクロブロックの補
修処理を示すフローチャートである。
【図32】PAL方式における一例のマクロブロックア
ドレスを示す略線図である。
【符号の説明】
1・・・シーケンスヘッダコード、2・・・シーケンス
ヘッダ、3・・・シーケンス拡張、4・・・拡張および
ユーザデータ、5・・・GOPスタートコード、6・・
・GOPヘッダ、7・・・ユーザデータ、8・・・ピク
チャスタートコード、9・・・ピクチャヘッダ、10・
・・ピクチャ符号化拡張、11・・・拡張およびユーザ
データ、12・・・スライススタートコード、13・・
・スライスヘッダ、14・・・マクロブロックヘッダ、
101・・・SDI受信部、102・・・MPEGエン
コーダ、106・・・記録側マルチフォーマットコンバ
ータ(MFC)、108・・・SDTI受信部、109
・・・ECCエンコーダ、112・・・磁気テープ、1
13・・・ECCデコーダ、114・・・再生側MF
C、115・・・SDTI出力部、116・・・MPE
Gデコーダ、118・・・SDI出力部、137a,1
37c・・・パッキング部、137b・・・ビデオシャ
フリング部、139・・・外符号エンコーダ、140・
・・ビデオシャフリング、149・・・内符号エンコー
ダ、170・・・フレームメモリ、301・・・検出回
路、302・・・タイミングジェネレータ、303・・
・VLD、304・・・アドレス比較器、305・・・
置換用データ発生回路、306・・・セレクタ、307
・・・メモリ、308・・・VLC
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤堂 晋 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 松本 英之 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5C059 KK00 MA00 PP05 PP06 PP07 RC22 RF09 SS12 UA05 UA34 UA36 UA38 5J064 AA01 BA09 BB08 BC29 BD02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画面が所定に分割されたブロックが画面
    上の位置に応じて連続的な順序で伝送され、ブロックの
    それぞれには画面上での位置を示す位置情報が格納され
    たデータストリームを処理するデータ処理装置におい
    て、 画面が所定に分割されたブロックが伝送されるデータス
    トリームに対し、上記ブロックに格納された上記画面上
    での位置情報に基づき上記ブロックの順序の連続性を検
    出する検出手段と、 上記検出手段による検出結果に応じて上記ブロックの連
    続性の補正を行う補正手段とを備えることを特徴とする
    データ処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のデータ処理装置におい
    て、 上記データストリームは、可変長符号化されたデータス
    トリームであって、上記検出手段による上記連続性の検
    出は、上記可変長符号を復号化する際に行うようにした
    ことを特徴とするデータ処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のデータ処理装置におい
    て、 上記補正手段は、上記連続性を満たすような位置情報を
    有する所定のブロックを用いて上記補正を行うことを特
    徴とするデータ処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のデータ処理装置におい
    て、 上記補正手段は、上記検出手段による検出結果が上記ブ
    ロックの上記順序が抜けていることを示すときには、該
    順序が抜けているブロックに対応する期間、上記データ
    ストリームを一時的に停止させて上記補正を行うように
    したことを特徴とするデータ処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のデータ処理装置におい
    て、 上記補正手段は、上記検出手段による検出結果が上記ブ
    ロックの上記順序が逆行していることを示すときには、
    上記順序が逆行しているブロックに続くブロックの位置
    情報を最速で調べ、該位置情報に基づき、正しい位置情
    報を有するブロックが現れるまで上記補正を繰り返し行
    うようにしたことを特徴とするデータ処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のデータ処理装置におい
    て 少なくとも1フレーム分のデータを格納可能なフレーム
    メモリをさらに有し、 入力された上記データストリームのなくとも1フレーム
    分を上記フレームメモリに格納し、上記補正手段は、上
    記検出手段による検出結果が上記ブロックの上記位置情
    報が不連続であることを示すときには、上記フレームメ
    モリに格納されたデータを用いて上記ブロックの位置情
    報の連続性の補正を行うようにしたことを特徴とするデ
    ータ処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のデータ処理装置におい
    て、 上記補正手段は、上記検出手段による検出結果が上記ブ
    ロックの上記順序が抜けていることを示すときには、上
    記フレームメモリに格納された1フレーム前の、上記順
    序が抜けた上記ブロックに対応するブロックのデータを
    用いて上記補正を行うことを特徴とするデータ処理装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載のデータ処理装置におい
    て、 上記補正手段は、上記検出手段による検出結果が上記ブ
    ロックの上記順序が入れ替わっていることを示すときに
    は、上記フレームメモリのアドレス制御を行うことで上
    記ブロックの上記順序を正しい順序にして、上記補正を
    行うようにしたことを特徴とするデータ処理装置。
  9. 【請求項9】 画面が所定に分割されたブロックが画面
    上の位置に応じて連続的な順序で伝送され、ブロックの
    それぞれには画面上での位置を示す位置情報が格納され
    たデータストリームを処理するデータ処理方法におい
    て、 画面が所定に分割されたブロックが伝送されるデータス
    トリームに対し、上記ブロックに格納された上記画面上
    での位置情報に基づき上記ブロックの順序の連続性を検
    出する検出のステップと、 上記検出のステップによる検出結果に応じて上記ブロッ
    クの連続性の補正を行う補正のステップとを備えること
    を特徴とするデータ処理方法。
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