JP2002200645A - ハスバ歯車の射出成形金型及びその組み付け方法 - Google Patents

ハスバ歯車の射出成形金型及びその組み付け方法

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JP2002200645A
JP2002200645A JP2001001207A JP2001001207A JP2002200645A JP 2002200645 A JP2002200645 A JP 2002200645A JP 2001001207 A JP2001001207 A JP 2001001207A JP 2001001207 A JP2001001207 A JP 2001001207A JP 2002200645 A JP2002200645 A JP 2002200645A
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mold
injection molding
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Toshihiro Kanematsu
俊宏 金松
Toshiharu Hatakeyama
寿治 畠山
Hidenobu Kishi
秀信 岸
Jun Watabe
順 渡部
Shinya Senoo
晋哉 妹尾
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高精度のプラスチック製ハスバ歯車を成形す
る射出成形金型において、キャビティを形成する金型要
素の位置精度を高くすることができる射出成形金型及び
金型組み付け方法を提供する。 【構成】 キャビティ3内で冷却・固化したハスバ歯車
14をエジェクタピン11で上方に突き出すと、ハスバ
歯車4のねじれ角に応じて歯形入れ子7が自由回転し、
ハスバ歯車4が取り出される。このとき、キャビティ3
及びハスバ歯車4に偏心が生じていると、円滑に回転で
きない。そこで、射出成形金型を組み付ける際、歯形入
れ子7及びセンタコアピン10の偏心量を上部金型2に
内蔵された位置検出装置15,16によって検出し、偏
心量に基づき下部金型1に内蔵された位置調整装置1
7,18によって歯形入れ子7または下部入れ子9を位
置調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高精度なプラスチ
ックハスバ歯車の射出成形金型及びその組み付け方法に
関し、さらに詳しくは、画像出力装置の感光体駆動用等
の高精度動力伝達機構に用いられる偏心誤差のないハス
バ歯車を射出成形するとともに、冷却・固化したハスバ
歯車を金型から離型する際に円滑に取り出すことが可能
で、変形が生じないようにした射出成形金型及びその組
み付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、画像出力装置の感光体駆動装置
のような精密動力伝達を必要とする動力伝達機構用の精
密ギヤとしては、プラスチック製のハスバ歯車が用いら
れることが多い。図3は、プラスチック製のハスバ歯車
を射出成形によって形成する際に用いられる従来の金型
を示す図で、図3(A)は製品冷却時の断面図、図3
(B)は製品取り出し時の断面図である。図3におい
て、従来のハスバ歯車の射出成形用金型は、下部金型1
と上部金型2からなり、両金型1,2間に形成されたキ
ャビティ3内に溶融したプラスチックを射出して成型品
であるハスバ歯車4を形成するようになっている。
【0003】下部金型1は、コアプレート5と、歯形入
れ子7と、下部コア入れ子9と、センタコアピン10か
らなり、下部コア入れ子9とセンタコアピン10はコア
プレート5の内部に固定的に位置決めされ、歯形入れ子
7はコアプレート5と下部コア入れ子9との間にベアリ
ング6及びベアリング8を介して回転自在に支持されて
いる。また、下部コア入れ子9は、その中心に設けられ
たセンタコアピン10の外周において軸方向に貫通して
摺動自在な適宜数のエジェクタピン11を備えている。
上部金型2は、上部コア入れ子13を有するキャビティ
プレート14からなり、上部コア入れ子13には溶融し
たプラスチックの流入通路となるスプル12が形成され
ている。そして、下部金型1の歯形入れ子7、下部コア
入れ子9、センタコアピン10と、上部金型2の上部コ
ア入れ子13のそれぞれがハスバ歯車形状のキャビティ
3を形成する金型要素として機能している。
【0004】図3に示すように、射出成形用ハスバ歯車
の成型用金型は、ハスバ歯車の歯形部を形成する歯形入
れ子7が下部金型1の内部で自由に回転できるように構
成されている。したがって、製品のハスバ歯車4が冷却
・固化した後、図3(B)に示すように上部金型2を上
方へ移動させ、その状態でエジェクタピン11の先端部
をキャビティ3内に突出させることによってハスバ歯車
4を突き出す時、ハスバ歯車4の歯形のねじれ角に応じ
た量だけ歯形入れ子7が自由に回転する。ここで、歯形
入れ子7が自由に回転できない構成であると仮定する
と、センタコアピン10の抵抗によりハスバ歯車4の回
転が抑制され歯形が変形してしまう恐れがある。前記し
たように、歯形入れ子7は、コアプレート5と下部コア
入れ子9との間にスラスト荷重及びラジアル荷重を受け
ることができるベアリング6,8を介したことによって
自由回転可能となっている。
【0005】歯形入れ子7の内周に位置する歯形側の中
心と歯形入れ子7の外周側の中心との心ずれ、ベアリン
グ6,8の精度、及び歯形入れ子7、ベアリング6,
8、センタコアピン10等をコアプレート5に組み付け
る際のがたつきによって、形成されるハスバ歯車4に偏
心が生じ、それが歯みぞの振れの要因となる。偏心量は
10〜50μmと大きなものである。偏心量の2倍が金
型に起因する歯みぞの振れに相当する。したがって、J
IS6級クラス以下(歯みぞの振れ21μm以下)の高
精度な歯車を製造する場合は、例えば成形によって11
μmの歯みぞの振れが発生するものとすると、(21−
11)/2=5μm以下の偏心量の金型にする必要があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】複写機やプリンタ等光
学入出力機器は高解像度化に伴い、電子写真感光体ドラ
ム等の駆動系に用いられる歯車にも高精度化が求められ
る。その中で歯車に関するJIS B1702で規定す
る歯みぞの振れが、出力機器の品質に大きな影響を与え
ている。出力機器の品質向上の要求に伴い、例えば基準
円直径50〜125mm、モジュール0.5〜2.0のハ
スバ歯車では、JIS6級クラス以下(歯みぞの振れ2
1μm以下)であるような高精度な歯車が求められてい
る。
【0007】前述したように、プラスチック射出成形に
おける歯みぞの振れは、成形時の転写誤差と金型の組付
け及び形状誤差を要因としている。特にハスバ歯車の場
合、金型の組付け誤差が大きくなり、JIS6級クラス
以下(歯みぞの振れ21μm以下)の高精度な歯車を製
造するのが困難であった。
【0008】したがって、本発明は射出成形金型のハス
バ歯車形のキャビティを形成する金型要素の位置精度を
高め、成形されたハスバ歯車の偏心量を小さくすること
ができる射出成形金型の組み付け方法を提供することを
目的とする。
【0009】また、本発明は高精度のプラスチック射出
成形品のハスバ歯車を成形する際に使用する射出成形金
型において、形成されたハスバ歯車の偏心量を小さくす
ることができる高精度な金型を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するためになされたものであって、その第1の技術手
段は、キャビティを形成する金型要素の位置を検出する
位置検出装置と、前記検出した金型要素の位置に基づい
て前記金型要素の偏心を調整する位置調整装置を備えた
ハスバ歯車の射出成形金型であることを特徴とする。
【0011】第2の技術手段は、第1の技術手段のハス
バ歯車の射出成形金型において、前記位置検出装置は、
歯形入れ子とセンタコアピンの位置関係を検出し、前記
位置調整装置は、前記歯形入れ子またはセンタコアピン
を調整位置決めすることを特徴とする。
【0012】第3の技術手段は、第1または2の技術手
段のハスバ歯車の射出成形金型において、前記位置検出
装置は、位置を光学的に検出することを特徴とする。
【0013】第4の技術手段は、第1〜3の技術手段の
ハスバ歯車の射出成形金型において、前記位置調整装置
は、エアシリンダを用いて調整位置決めすることを特徴
とする。
【0014】第5の技術手段は、第1〜3の技術手段の
ハスバ歯車の射出成形金型において、前記位置調整装置
は、油圧シリンダを用いて調整位置決めすることを特徴
とする。
【0015】第6の技術手段は、第1〜3の技術手段の
ハスバ歯車の射出成形金型において、前記位置調整装置
は、電気的アクチュエータを用いて調整位置決めするこ
とを特徴とする。
【0016】第7の技術手段は、第1〜3の技術手段の
ハスバ歯車の射出成形金型において、前記位置調整装置
は、圧電素子を用いて調整位置決めすることを特徴とす
る。
【0017】第8の技術手段は、キャビティを形成する
金型要素の位置を検出し、該検出した位置に基づいて前
記金型要素によって形成されるキャビティの偏心を調整
するハスバ歯車の射出成形金型組み付け方法であること
を特徴とする。
【0018】第9の技術手段は、第8の技術手段のハス
バ歯車の射出成形用金型組み付け方法において、位置を
検出する前記金型要素は、歯形入れ子またはセンタコア
ピンであることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図
1,図2に示す実施例に基づいて説明する。なお、実施
例の説明において、図3の従来例の射出成形金型と同様
の機能の構成要素については、同様の符号を付し、同様
の用語を用いて説明する。 (第1実施例)図1は、本発明の第1実施例のプラスチ
ックハスバ歯車の射出成形金型を示す図で、図1(A)
は組み付けられた射出成形金型のキャビティ内に溶融し
たプラスチックを射出し、ハスバ歯車を形成した状態を
示す断面図、図1(B)は位置調整装置の配置状況を示
す下部金型の平面図である。第1実施例のハスバ歯車射
出成形金型は、製品取り出し時に歯形入れ子7を自由回
転させながら取り出すタイプで、射出成形金型の本体部
分は図3に示す従来のハスバ歯車射出成形金型と同様の
構成であって、下部金型1と上部金型2からなり、両金
型1,2間に形成されたキャビティ3に溶融したプラス
チックを射出してハスバ歯車4を形成するようになって
いる。
【0020】下部金型1は、コアプレート5と、歯形入
れ子7と、下部コア入れ子9と、センタコアピン10か
らなり、下部コア入れ子9とセンタコアピン10はコア
プレート5の内部に固定的に位置決めされ、歯形入れ子
7はコアプレート5と下部コア入れ子9との間にベアリ
ング6及びベアリング8を介して回転自在に支持されて
いる。下部コア入れ子9は、その中心に設けられたセン
タコアピン10の外周において軸方向に貫通して摺動自
在な適宜数のエジェクタピン11を備えている。また、
コアプレート5には、歯形入れ子7の側面に当接し横方
向にずらすための位置調整装置17が設けられている。
【0021】上部金型2は、上部コア入れ子13を有す
るキャビティプレート14からなり、上部コア入れ子1
3には下部金型1に設けられた歯形入れ子7及びセンタ
コアピン10の位置を検出するための位置検出装置1
5,16が設けられるとともに、溶融したプラスチック
の流入通路となるスプル12が形成されている。そし
て、下部金型1の金型要素である歯形入れ子7、下部コ
ア入れ子9、センタコアピン10、及び上部金型2の金
型要素である上部コア入れ子13によってハスバ歯車形
状のキャビティ3が形成されている。
【0022】図1に示すように、ハスバ歯車の射出成型
金型は、ハスバ歯車の歯形部を形成する歯形入れ子7が
下部金型1の内部で自由に回転できるように構成されて
いる。したがって、製品のハスバ歯車4が冷却・固化し
た後、上部金型2を上方へ移動させ、その状態でエジェ
クタピン11の先端部をキャビティ3内に突出させるこ
とによってハスバ歯車4を突き出す時、ハスバ歯車4の
歯形のねじれ角に応じた量だけ歯形入れ子7が自由回転
する。前記したように、歯形入れ子7の回転はコアプレ
ート5と下部コア入れ子9との間のスラスト荷重及びラ
ジアル荷重を受けることができるベアリング6,8を介
したことによって可能となっている。しかし、キャビテ
ィ3に偏心が生じている場合、キャビティ3によって形
成されたハスバ歯車4にも偏心が生じるから、ハスバ歯
車4を歯形入れ子7の歯形面に沿って円滑に回転させな
がら上方に突き出すことができないといった事態が生じ
る。
【0023】そこで、第1実施例の射出成形金型では、
上部金型2に位置検出装置15,16を内蔵し、下部金
型1に位置調整装置17を内蔵して、射出成形用金型を
組み付ける際、キャビティ3を形成する金型要素である
歯形入れ子7及びセンタコアピン10の位置または偏心
量を検出し、検出した位置または偏心量に基づき歯形入
れ子7及びセンタコアピン10の位置を調整し、偏心量
を小さくするようにしている。図1(A)に示すよう
に、位置検出装置15は歯形入れ子7の位置を検出し、
位置検出装置16はセンタコアピン10の位置を検出す
る。歯形入れ子7の位置検出装置15は、歯形入れ子7
の上面に付されたマーキングポイントを光学的に読み取
る読取装置によって実現される。また、センタコアピン
10の位置検出装置16は、センタコアピン10の上面
に付されたマーキングポイントを光学的に読み取る読取
装置によって実現される。
【0024】歯形入れ子7の位置検出装置15及びセン
タコアピン10の位置検出装置16によって検出された
位置情報に基づいて偏心量を求め、偏心量に応じた補正
量を算出し、歯形入れ子7またはセンタコアピン10の
位置を調整し偏心量を調整する。このとき、図1(A)
に示すように歯形入れ子7を位置調整装置17によって
調整するか、またはセンタコアピン10を図2(A)に
示すような他の位置調整装置18によって調整する。
【0025】歯形入れ子7の位置調整装置17またはセ
ンタコアピン10の位置調整装置18は、エアシリン
ダ、油圧シリンダ、電気的アクチュエータ、圧電素子等
を駆動源として利用できる。なお、位置調整装置を動作
させる駆動源は、用途や金型構造の相違に基づいて使い
分ける必要がある。例えば、溶融プラスチック射出時の
圧力が高圧の場合は、エアシリンダ、油圧シリンダ、モ
ータ等の電気的アクチュエータを用い、非常に微少な調
整が必要であれば、圧電素子を用いて位置調整するのが
望ましい。圧電素子を用いる場合、圧電素子は射出時の
圧力に耐えられないが、キャビティプレート14で歯形
入れ子7を挟み込めば成形時の歯形入れ子7の変動はあ
る程度抑えることができる。位置調整装置17は、歯形
入れ子7の円周方向で2個所以上必要であり、好ましく
は図1(B)に示すように3個所以上とするのが好まし
い。
【0026】以上のようにして、下部金型1を構成して
いる歯形入れ子7及びセンタコアピン10の少なくとも
一方の位置を調整し、偏心量を調整して、ハスバ歯車の
射出成形用金型を組み付ける。このようなプラスチック
製ハスバ歯車の射出成形金型によれば、偏心量が少ない
キャビティ3が得られ、偏心量が小さく高精度なハスバ
歯車の射出成形品を得ることができる。また、冷却・固
化したハスバ歯車を射出成形金型から支障なく取り出す
ことが可能となる。
【0027】(第2実施例)図2は、本発明の第2実施
例のプラスチックハスバ歯車の射出成形金型を示す図
で、図2(A)は上部金型と下部金型を組付けて、ハス
バ歯車形のキャビティを形成した状態を示す断面図、図
2(B)は上部金型を上方に移動させハスバ歯車を取り
出す状態を示す断面図である。第2実施例の射出成形用
金型は、ハスバ歯車を自由回転させながら上方に取り出
すタイプで、下部金型1と上部金型2からなり、両金型
1,2間に形成されたキャビティ3に溶融したプラスチ
ックを射出してハスバ歯車4を形成するようになってい
る。
【0028】下部金型1は、コアプレート5と、コアプ
レート5に固定されている歯形入れ子7を有し、歯形入
れ子7の中心位置には下部コア入れ子9とセンタコアピ
ン10が位置決めされている。コアプレート5の中心孔
には円周状の段部5aが形成され、下部入れ子9の外周
面には円周状の段部9aが形成され、下部コア入れ子9
の上限位置で両者の段部5a,9aとが当接するように
なっている。また、下部コア入れ子9は、冷却・固化さ
れたハスバ歯車4を歯形入れ子7から分離させるための
適宜数のエジェクタピン11を備えており、それぞれ軸
方向に摺動自在であり、その先端部がキャビティ3内に
突出することができる。また、コアプレート5には、下
部コア入れ子9の側面に当接し横方向にずらすための位
置調整装置18が設けられている。上部金型2は、上部
コア入れ子13を有するキャビティプレート14からな
り、上部コア入れ子13には位置検出装置15,16が
設けられるとともに溶融したプラスチックの流入通路と
なるスプル12が形成されている。ハスバ歯車4を形成
するためのキャビティ3は、下部金型1の金型要素であ
る歯形入れ子7、下部コア入れ子9、センタコアピン1
0、及び上部金型2の金型要素である上部コア入れ子1
3とによって4面が囲まれた空間により形成されてい
る。
【0029】第2実施例の射出成形金型においても、キ
ャビティ3に偏心が生じている場合、キャビティ3によ
って形成されたハスバ歯車4にも偏心が生じるから、ハ
スバ歯車4を歯形入れ子7の歯形面に沿って円滑に回転
させながら上方に突き出すことができないといった事態
が生じる。。第2実施例の射出成形用金型では、上部金
型2に歯形入れ子7の位置を検出するための位置検出装
置15及びセンタコアピン10の位置を検出するための
位置検出装置16を内蔵させ、下部金型1に下部コア入
れ子9に当接し押圧する位置調整装置18を内蔵させ
て、射出成形用金型を組み付ける際、キャビティ3を形
成する歯形入れ子7及びセンタコアピン10の偏心量を
検出し、偏心量に基づき下部コア入れ子9及びセンタコ
アピン10の位置を調整し偏心量を小さくするようにし
ている。
【0030】歯形入れ子7の位置検出装置15及びセン
タコアピン9の位置検出装置16によって検出された位
置情報に基づいて偏心量を求め、偏心量に応じた補正量
を算出し、歯形入れ子7またはセンタコアピン10の位
置を調整し偏心量を調整する。このとき、図2(A)に
示すように下部コア入れ子9を位置調整装置18によっ
て調整する。位置調整装置18は、歯形入れ子7の円周
方向で2個所以上必要であり、好ましくは3個所以上と
するのがよい。
【0031】以上のようにして射出成形用金型を組み付
けた後、キャビティ3内にスプル12から溶融したプラ
スチックを射出し、溶融プラスチックを冷却・固化する
ことによってハスバ歯車4が形成される。キャビティ3
内で冷却・固化したハスバ歯車4を取り出す時は、図2
(B)のようにセンタコアピン10を下方に後退させた
後、エジェクタピン11を上方に移動させてハスバ歯車
4を上方に押圧する。この時、センタコアピン10が下
方に後退しているため、ハスバ歯車4との間の摩擦抵抗
が少なく、ハスバ歯車4のねじれ角をもった歯形部は歯
形入れ子7の歯形面に沿って回転しながら上方に突き出
される。
【0032】このようなプラスチック製ハスバ歯車の射
出成形用金型によれば、偏心量が少ないキャビティ3が
得られ、偏心量が小さく高精度なハスバ歯車の射出成形
品を得ることができる。また、冷却・固化したハスバ歯
車を射出成形用金型から支障なく取り出すことが可能と
なる。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、高精度を要するプラスチック製ハスバ歯車を
形成する射出成形用金型を組み付けるときに、キャビテ
ィを形成する金型要素の偏心量を検出し、金型要素の位
置を調整するので、成形されたハスバ歯車の偏心量を小
さくすることができる射出成形金型及びその組み付け方
法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例のプラスチックハスバ歯
車の射出成形金型を示す図で、図1(A)はキャビティ
内に溶融したプラスチックを射出し、ハスバ歯車を形成
する状態を示す断面図、図1(B)は位置調整装置の配
置状況を示す平面図である。
【図2】 本発明の第2実施例のプラスチックハスバ歯
車の射出成形金型を示す図で、図2(A)は上部金型と
下部金型を組付けて、ハスバ歯車形のキャビティを形成
した状態を示す断面図、図2(B)は上部金型を上方に
移動させハスバ歯車を取り出す状態を示す断面図であ
る。
【図3】 プラスチック製のハスバ歯車を射出成形によ
って形成する際に用いられる従来の射出成形金型を示す
図で、図3(A)は製品冷却時の断面図、図3(B)は
製品取り出し時の断面図である。
【符号の説明】
1…下部金型、2…上部金型、3…キャビティ、4…ハ
スバ歯車、5…コアプレート、7…歯形入れ子、6,8
…ベアリング、9…下部コア入れ子、10…センタコア
ピン、11…エジェクタピン、12…スプル、13…上
部コア入れ子、14…キャビティプレート、15,16
…位置検出装置、17,18…位置調整装置。
フロントページの続き (72)発明者 岸 秀信 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 渡部 順 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 妹尾 晋哉 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 4F202 AH12 CA11 CB01 CK02 CK25 CK41 CM03 CN05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビティを形成する金型要素の位置を
    検出する位置検出装置と、前記検出した金型要素の位置
    に基づいて前記金型要素の偏心を調整する位置調整装置
    を備えたことを特徴とするハスバ歯車の射出成形金型。
  2. 【請求項2】 前記位置検出装置は、歯形入れ子とセン
    タコアピンの位置関係を検出し、前記位置調整装置は、
    前記歯形入れ子またはセンタコアピンを調整位置決めす
    ることを特徴とする請求項1記載のハスバ歯車の射出成
    形金型。
  3. 【請求項3】 前記位置検出装置は、位置を光学的に検
    出することを特徴とする請求項1または2記載のハスバ
    歯車の射出成形金型。
  4. 【請求項4】 前記位置調整装置は、エアシリンダを用
    いて調整位置決めすることを特徴とする請求項1乃至3
    いずれか記載のハスバ歯車の射出成形金型。
  5. 【請求項5】 前記位置調整装置は、油圧シリンダを用
    いて調整位置決めすることを特徴とする請求項1乃至3
    いずれか記載のハスバ歯車の射出成形金型。
  6. 【請求項6】 前記位置調整装置は、電気的アクチュエ
    ータを用いて調整位置決めすることを特徴とする請求項
    1乃至3いずれか記載のハスバ歯車の射出成形金型。
  7. 【請求項7】 前記位置調整装置は、圧電素子を用いて
    調整位置決めすることを特徴とする請求項1乃至3いず
    れか記載のハスバ歯車の射出成形金型。
  8. 【請求項8】 キャビティを形成する金型要素の位置を
    検出し、該検出した位置に基づいて前記金型要素によっ
    て形成された前記キャビティの偏心を調整することを特
    徴とするハスバ歯車の射出成形金型組み付け方法。
  9. 【請求項9】 位置を検出する前記金型要素は、歯形入
    れ子またはセンタコアピンであることを特徴とする請求
    項8記載のハスバ歯車の射出成形金型組み付け方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007533496A (ja) * 2004-04-23 2007-11-22 ハスキー インジェクション モールディング システムズ リミテッド 活性材料素子を使用する調整可能なホットランナーアセンブリ封止及び先端高さのための方法及び装置

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