JP2002200049A - 遊戯具評価方法及び装置 - Google Patents

遊戯具評価方法及び装置

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JP2002200049A
JP2002200049A JP2000400764A JP2000400764A JP2002200049A JP 2002200049 A JP2002200049 A JP 2002200049A JP 2000400764 A JP2000400764 A JP 2000400764A JP 2000400764 A JP2000400764 A JP 2000400764A JP 2002200049 A JP2002200049 A JP 2002200049A
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Isao Nakajima
功 中島
Hiroshi Juzoji
寛 十蔵寺
Sunao Kakitsuba
直 垣鍔
Masato Hata
正人 秦
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TASADA KOSAKUSHO KK
Tasada Kosakusho KK
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TASADA KOSAKUSHO KK
Tasada Kosakusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊戯装置の操作者の興奮度を正確に検出す
る。 【解決手段】 遊戯具の操作者の興奮度を評価する遊戯
具評価装置において、操作者の手掌からの発汗を検出す
る高分子湿度センサと、高分子湿度センサによる検出結
果に基づいて操作者の興奮度を評価する評価部と、を備
え、高分子湿度センサは、操作者が操作部を掴んだとき
に、手掌の中央部から人指し指と中指の付け根方向にず
れた部位の発汗量を検出するように設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バーチャルリアリ
ティシステムやゲーム装置等の遊戯具の操作者の興奮度
を評価する遊戯具評価方法及び装置に関するものであ
り、特に操作者の手掌の発汗を検出することにより興奮
度を評価する遊戯具評価方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在のバーチャルリアリティシステムや
バーチャルリアリティを利用したゲーム装置、あるいは
通常のゲーム装置等では、一般的に多種多様な進行内容
(シナリオ)が用意されており、どのシナリオが採用さ
れるかは現在までのプレーヤの操作内容、プレーヤの明
示的な指示に基づいている。このようなバーチャルリア
リティシステムやゲーム装置では、シナリオがプレーヤ
にとってより現実的なものに近づけることが望まれてい
る。
【0003】このような現実的なゲームシナリオを実行
させるためには、プレーヤの現在の状況を知ることがで
きれば、その状況に応じたシナリオを採択してゲームな
どを進行することができる。特にプレーヤの現在の興奮
度を知ることができばより的確に現実的な進行を行わせ
ることが可能になると考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
バーチャルリアリティシステムやバーチャルリアリティ
を利用したゲーム装置等では、プレーヤが興奮している
かどうかを装置側で把握することはできないという問題
がある。
【0005】一方、興奮した場合には手掌から発汗する
ことは周知の事実である。このため、手掌からの発汗が
あればプレーヤが興奮していると判断することができ
る。しかしながら、発汗を検出する手掌の部位として任
意の位置を選択しても正確な興奮度を判断することは困
難である。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、遊戯装置の操作者の興奮度を正確に検
出することができる遊戯装置評価方法及び装置を提供す
ることを主な目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、遊戯具の操作者の興奮度を
評価する遊戯具評価方法において、操作者の手掌の中央
部から人指し指と中指の付け根方向にずれた部位の発汗
を検出し、検出結果に基づいて操作者の興奮度を評価す
ることを特徴とする。
【0008】請求項2に係る発明は、遊戯具の操作者の
興奮度を評価する遊戯具評価装置において、操作者の手
掌からの発汗を検出する検出手段と、前記検出手段によ
る検出結果に基づいて操作者の興奮度を評価する評価手
段と、を備え、前記検出手段は、操作者が操作部を掴ん
だときに、手掌の中央部から人指し指と中指の付け根方
向にずれた部位に位置するように設けられていることを
特徴とする。
【0009】本発明では、操作者の興奮度を評価するた
めに検出手段によって操作者の手掌からの発汗を検出し
ているが、手掌の中央部から人指し指と中指の付け根方
向にずれた部位を発汗の検出部位としている。これは、
手掌からの発汗は、緊張による精神性発汗であることが
多くの公知文献で指摘されているが、発汗量が最大とな
る部位が手掌の中央部から人指し指と中指の付け根方向
にずれた部位であることを本願の発明者が見い出したも
のである。図3に示すように、手掌を縦・横4×4の領
域に区切り、室内を同一環境で、手掌からの水の蒸発量
を4ヶ所で、連続的に4回計測するという実験を5名の
被検者に対して行った結果、水分量が最大の部位は図3
のL−3の部位、すなわち手掌の中央部から人指し指と
中指の付け根方向にずれた部位であることが分かった。
本発明は、かかる結果を利用して、当該部位の発汗量を
検出しているので、操作者の興奮度を正確に検出するこ
とができる。
【0010】本発明の検出手段における「手掌からの発
汗の検出」は、手掌の皮膚からの水分自体を検出する
他、水分の蒸発量を測定して定量化することにより発汗
を検出するように構成することは任意である。即ち、人
間は常に一定の体温を維持している変温動物で、約37
度の体温を調整するために、体表面から水を蒸発させて
いる。これはFickの拡散の式に従い、体表面の水分
の濃度と大気中の水の濃度によりその蒸発量が左右され
る(不感蒸泄)。本発明において検出する「発汗」と
は、例えば、運動により発生した熱をクーリングすると
いう目的で、生体が水分を皮膚の毛細血管の血流を増し
て、皮膚、汗せん、粘膜、肺から水を多量に蒸発させる
ことをいう。ここで発汗には、温熱性発汗、精神性発
汗、味覚性発汗の3種類があり、本発明における発汗と
は主として興奮する操作者の精神性発汗を意味するが、
検出手段によって手掌からの水分の蒸発を検出できれば
よく、精神性発汗に限定されるものではない。
【0011】尚、本発明における遊戯装置には、バーチ
ャルリアリティシステム、ゲーム装置、ジェットコース
ター等、いずれの遊戯装置も含まれる他、本来の遊戯装
置以外に、携帯電話、携帯端末等のマルチメディア機器
も含まれる。
【0012】請求項3に係る発明は、請求項2に記載し
た遊戯具評価装置において、前記検出手段は、高分子湿
度センサを有し、手掌からの水分の蒸発量を前記高分子
湿度センサで測定することにより手掌からの発汗を検出
するものであることを特徴とする。
【0013】高分子重合体アセテートセルロース等の高
分子重合体は、周囲の相対湿度に比例した水分子を吸着
する。この高分子重合体は、物理的に小さな誘電率(ε
r=2−7)であるが、水分子が吸着すると水分子の双
極子モーメントにより、図4に示すように、高分子重合
体の誘電率が数千倍高くなるという性質がある。このた
め、この高分子重合体を予め通電しておけば相対湿度が
変化したときに高分子重合体のインピーダンスの絶対値
が変化する。一方、皮膚から蒸発する水分子量は、温度
による飽和水蒸気圧の式とFickの拡散式により、蒸
発する速度を理論的に求めることができる。
【0014】従って、本発明では、この高分子重合体の
性質を利用して高分子重合体を湿度センサとして用い、
高分子重合体のインピーダンスの変化を捉えることによ
り、手掌からの水分の蒸発量を測定し、これにより発汗
の検出を可能としている。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態につい
て、以下に図示例とともに説明する。本実施形態は、フ
ライトシミュレータに設けた評価装置に係るものであ
り、図1は、本実施形態の評価装置の概略構成を示す模
式図である。
【0016】図1に示すように、本実施形態の評価装置
は、2個の高分子湿度センサ1a,1bと、高分子湿度
センサ1a,1bの出力に基づいてプレーヤの興奮度を
評価する評価部8と、フライトシミュレータのプレーヤ
の手掌に密着させる検知用カプセル2と、検知用カプセ
ル2に空気を送り込むエア供給ポンプ5と、検知用カプ
セル2から空気を排出するためのエア吸引ポンプ6と、
高分子湿度センサ1a,1bからの出力を増幅して評価
部8へ入力させる増幅器7と、を主に備えている。
【0017】検知用カプセル2は、プレーヤの手掌の皮
膚に密着して、発汗、即ち皮膚から蒸発した水分を捕ら
えるものである。この検知用カプセル2はカプセル状に
なっており、プレーヤがジョイスティックを握ったとき
に図3に示す手掌のL−3の部位、即ち手掌の中央部か
ら人指し指と中指の付け根方向にずれた部位に当たるよ
うにジョイスティック上に配置されている。これは、図
3に示すように手掌を4×4の16領域で区切り各領域
における皮膚からの水分の蒸発量を測定したときに、L
−3領域における蒸発量、即ち発汗量が最大であること
を発明者が発見したことに基づいている。従って、かか
るL−3領域で水分の蒸発を検出することによってプレ
ーヤの興奮度を的確に評価することが可能となる。
【0018】図2は、本実施形態の評価装置で使用する
高分子湿度センサ1a,1bの概略構成図である。各高
分子湿度センサは、それぞれ高分子重合体素子10(高
分子重合体アセテートセルロース)を2個の電極9で挟
んでおり、電極9間に低電位の高周波電流を流して高分
子重合体素子10を通電状態としている。
【0019】高分子湿度センサ1aは、エア供給管3に
より検知用カプセル2とエア供給ポンプ5に接続されて
いる。また、高分子湿度センサ1bは、エア排出管4に
よって検知用カプセル2とエア吸引ポンプ6に接続され
ている。検知用カプセル2、高分子湿度センサ1a,1
b、エア供給ポンプ5及びエア排出ポンプは閉鎖した系
をなしている。エア供給ポンプ5は検知用カプセル2に
空気を送り、検知用カプセル2へ向かう途中でエア供給
管3側の高分子湿度センサ1aの電位が計測される。検
知用カプセル2に到達した空気は、プレーヤの皮膚から
蒸発した水分を取り込み、エア排出ポンプにより回収さ
れる。プレーヤが興奮している場合、手掌から発汗して
いるため回収される空気には皮膚から蒸発した水分が含
有されており、エア供給管3側の空気に対する相対湿度
が高くなる。上述した通り、高分子重合体素子10は相
対湿度が変化するとインピーダンスの絶対値が変化する
性質を有しているため、供給管側で水分を含有していな
い空気が高分子湿度センサ1aを通過したときのセンサ
1aの電位に対し、排出管側で空気が高分子湿度センサ
1bを通過したときにセンサ1bの電位が変化する。こ
のため両センサの電位をそれぞれ計測し、その差信号を
増幅器7で増幅して評価部8へ出力する。
【0020】評価部8は、例えばプログラム等で構成さ
れ、増幅器7から入力された電位差信号に基づいてプレ
ーヤの興奮度を判断する。予め、水分の蒸発量と、両高
分子湿度センサ1a,1bの電位差を対応づけておくこ
とによって、プレーヤの手掌からの水分の蒸発量を求め
るができるようになっている。
【0021】尚、本実施形態では、本発明をフライトシ
ミュレータを使用するプレーヤの興奮度を評価するため
に適用しているが、フライトシミュレータに限られず所
望の装置等に本発明を適用することが可能である。例え
ばゲーム装置に適用する他、本来のゲーム装置以外の例
えば携帯電話、携帯端末等のマルチメディア機器に適用
することにより、冷静さを失って会話をしていることを
判断した場合に、「落ち着いて」、「リラックス」等の
メッセージを出力するように構成すれば、このようなマ
ルチメディア機器を冷静な秘書として活用することも可
能である。
【0022】
【実施例】[実施条件]Windows98環境で動作するPC
にジョイスティックを接続し、本実施形態の評価装置を
設置した。PCには、市販のFlight Simulator98をイン
ストールした。そして、フライトシミュレータの操作が
できる5名のプレーヤに対し、左手の手掌、左手背、前
胸部及び額を測定部位として本実施形態の評価装置の検
知用カプセル2を密着させた。ここで、左手の手掌の部
位は、図3におけるL−3の部位(手掌の中央部から人
指し指と中指の付け根方向にずれた部位)であり、プレ
ーヤがジョイスティックを握ったときにかかるL−3の
部位に検知用カプセル2が密着するように、検知用カプ
セル2をジョイスティックに装着した。
【0023】Flight Simulator98で使用するコンテンツ
内容は、プレーヤがジャンボジェットのパイロットとな
り、東京羽田空港から南方向に向かって離陸して高度を
上げ、その後、自由に操縦を行って前もってプレーヤが
設定したいくつかの危険を伴うスリリングな飛行を行う
というものである。
【0024】ここで、スリリングな飛行とは現実的な特
定な飛行場での離着陸、あるいは非現実的な飛行であ
り、具体的には以下の飛行を行った。そして、飛行中の
皮膚からの水分蒸発量(発汗量)と時間とを逐次記録し
た。
【0025】橋(レインボーブリッジ)の下を飛行す
る。 対象物(横浜ランドマークタワー)をかすめて飛行す
る。 飛行場(アメリカ軍、横田基地)でタッチアンドゴー
を繰り返す。 連続した曲芸飛行を行う。
【0026】[実施結果]すべてのプレーヤの皮膚から
の水分量は、量の多さは個人差があるものの、スリリン
グは飛行に同期し増加するという結果が得られた。図5
は、スリリングな飛行及び(横浜ランドマークタワ
ーをかすめ、レインボーブリッジの下を飛行する)を行
った場合の、被検者の皮膚からの水分蒸発量の変化であ
る。この図5では比較のため、手掌(L−3)、手背及
び前胸部における水分蒸発量の変化を示している。尚、
図5では、横軸が時間(s)、縦軸は水分量(ml/m
in)である。機体がスリリングな飛行に差し掛かると
手掌からの水分量が増加し、余韻を含んで増加のカーブ
が生じていることがわかる。また、図5から手掌のL−
3の部位における水分蒸発量が多いこともわかる。
【0027】従って、手掌のL−3の部位からの水分蒸
発量を測定することによりプレーヤの興奮度を正確に判
断することが可能である。
【0028】この水分蒸発量は、一連の生理学的な精神
性発汗と考えられる。即ち、フライトシミュレータによ
るスリリングな飛行を行うと、クラッシュする恐怖が起
こり、これが脳の興奮(視覚、運動野の俊敏な反応)、
次いで視床下部の興奮となり、皮膚毛細血管の血流が増
加した結果、皮膚からの水分量が増加するものと考えら
れる。水分量の変動からフライトシミュレータにより、
秒刻みでプレーヤの興奮が変動していると読み取れ、水
分量の積分値が、スリリングな行為によりプレーヤの受
けた興奮(インパクト、スリリングな行為の評価)であ
ると考えられる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
手掌の中央部から人指し指と中指の付け根方向にずれた
部位の発汗量を検出しているので、操作者の興奮度を正
確に検出できるという効果を有する。
【0030】また、本発明によれば、操作者ががどんな
状況で興奮状態となるのかを遊戯装置側で把握すること
ができるので、インタラクディブなバーチャルリアリテ
ィシステムやゲーム装置に適用することにより、興奮度
に応じたゲーム等の進行を動的に変化させ、操作者の状
況に的確に応答できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る評価装置の概略構成図を示す
模式図である。
【図2】本実施形態に係る評価装置で使用する高分子湿
度センサの概略構成図である。
【図3】本実施形態に係る評価装置において発汗を検出
する部位を示す模式図である。
【図4】高分子重合体の湿度とインピーダンスの関係を
示す説明図である。
【図5】本実施形態に係る評価装置におけるプレーヤの
経時的な発汗(蒸発水分)の変化を示した説明図であ
る。
【符号の説明】
1a:高分子湿度センサ(エア供給管側) 1b:高分子湿度センサ(エア排出管側) 2:検知用カプセル 3:エア供給管 4:エア排出管 5:エア供給ポンプ 6:エア吸引ポンプ 7:増幅器 8:評価部 9:電極 10:高分子重合体素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 垣鍔 直 栃木県足利市大前町268−1 足利工業大 学内 (72)発明者 秦 正人 大阪府豊中市柴原町5−1−26 株式会社 アイキャット内 Fターム(参考) 2C001 BB00 BB05 CA00 CA09 CB01 CC02 2G046 AA09 BA01 BG04 DC14 DC16 DC17 DC18 DD02 EB07 FA01 4C038 PP03 PQ00 PS00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊戯具の操作者の興奮度を評価する遊戯
    具評価方法において、 操作者の手掌の中央部から人指し指と中指の付け根方向
    にずれた部位の発汗を検出し、検出結果に基づいて操作
    者の興奮度を評価することを特徴とする遊戯具評価方
    法。
  2. 【請求項2】 遊戯具の操作者の興奮度を評価する遊戯
    具評価装置において、 操作者の手掌からの発汗を検出する検出手段と、 前記検出手段による検出結果に基づいて操作者の興奮度
    を評価する評価手段と、を備え、 前記検出手段は、操作者が操作部を掴んだときに、手掌
    の中央部から人指し指と中指の付け根方向にずれた部位
    に位置するように設けられていることを特徴とする遊戯
    具評価装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、高分子湿度センサを有
    し、手掌からの水分の蒸発量を前記高分子湿度センサで
    測定することにより手掌からの発汗を検出するものであ
    ることを特徴とする請求項2に記載した遊戯具評価装
    置。
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