JP2002199001A - サービス提供装置の動作方法 - Google Patents

サービス提供装置の動作方法

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JP2002199001A
JP2002199001A JP2001323958A JP2001323958A JP2002199001A JP 2002199001 A JP2002199001 A JP 2002199001A JP 2001323958 A JP2001323958 A JP 2001323958A JP 2001323958 A JP2001323958 A JP 2001323958A JP 2002199001 A JP2002199001 A JP 2002199001A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスターモードで動作するサービス提供装置
が動作停止しても、ネットワーク全体の機能停止を回避
できる動作方法を提供すること。 【解決手段】 マスターモードのサービス提供装置が正
常に動作しなくなった場合、スレーブモードの装置は、
シングルモードへと状態遷移し、該装置に割り当てられ
た部分システムに対し、該シングルモードの装置が、サ
ービスを提供する。従来のモードが固定されていたマス
ター/スレーブ・システムと異なり、マスターモードの
装置が正常に動作しなくなった場合、該システムに対し
て、サービスの提供が停止してしまうといった不具合を
回避することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非同期伝送モード
にて情報の交換を行うATM交換システムに係わり、特
に、ATM交換システムにおいて、従来のコンピュータ
間のデータ通信と、ATM端末間のデータ通信を、効果
的に行うようにした、ATM交換システムのシステム構
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ATM交換システムでは、有意情報のみ
セルと呼ばれる53バイト固定長のパケットに載せてデ
ータ通信を行うので、単位時間当たり有意情報量が大き
く変動するマルチメディア環境下でも、複数ユーザによ
る交換資源の共有化が可能となる。この複数ユーザによ
る交換資源の共有化によるコストダウンの可能性のた
め、ATM交換技術は、B−ISDNを実現する唯一の
解として、現在、研究・開発が活発に行われている。
【0003】従来のATM交換システムは、電話網のシ
ステム構成方法を基に構成されているので、後述するよ
うに電話等のデータ通信には適しているが、従来から行
われているコンピュータ間のデータ通信に対しては必ず
しも適していない。
【0004】以下、(1)従来のATM交換システムで
のデータ通信方法、とともに(2)イーサネット(登録
商標)LAN(Ethernet(登録商標)−LA
N)におけるコンピュータ間のデータ通信、に関して、
図を参照しながら具体的に説明する。
【0005】1)従来のATM交換システムでのデータ
通信方法について 図56(a)に従来のATM交換システムの一例を、図
56(b)〜(d)にATM交換システムで用いられる
セル・フォーマットを示す。(b)は(a)のATM交
換機802に入力されるセルのフォーマットであり、
(c)はATM交換機802内におけるセルのフォーマ
ットであり、(d)はATM交換機802から出力され
るセルのフォーマットである。
【0006】図56(a)に示すような従来のATM交
換システムでは、ATM交換機802に入力されたセル
のヘッダに含まれるVPI(Virtual Path Identifier
)およびVCI(Virtual Channel Identifier)と呼
ばれる領域が参照され、ATM交換機802内にあるル
ーティングタグ・テーブル(図示せず)に予め設定され
たルーティング情報を基にルーティングされるので、デ
ータ送信端末803のセル転送に先だって、前記ルーテ
ィング情報が設定されていなければならない。また、前
記したように、従来のATM交換システムは複数ユーザ
による交換資源の共有化によってコストダウンを図ろう
としているが、網がユーザに対し新たにデータ通信サー
ビスを提供する場合、前記データ通信を網が受け入れて
も、交換資源を共有している他のユーザのデータ通信の
QOS(Quality Of Service)を網が保証しなければな
らない。従って、従来のATM交換システムでは、デー
タ転送に先だって、データ送信端末803からデータ受
信端末804までのルーティングタグ・テーブルの設定
と、前記データ転送サービスに必要なセル廃棄率の保証
あるいは最大セル転送遅延といったQOSと、平均/ピ
ーク使用帯域(単位時間当たりのデータ転送量)といっ
たトラヒックパラメータの使用とを、ATM交換システ
ム内に存在する呼設定手段824に対し呼設定要求とし
て行う。網は、データ送信端末803から出された前記
呼設定要求を受け入れられる場合、前記ルーティングタ
グ・テーブル等の設定を行うとともに、前記データ送信
端末803が送信するセルに書き込むVPI/VCI等
を前記データ送信端末804に通知する。
【0007】データ送信端末803は、呼設定が終了し
てからセル転送を開始する。すなわち、データ送信端末
803は、まず、網から送られたVPI/VCI等を基
にヘッダと呼ばれる5バイトデータを作成し、送信する
データのうち有意情報のみ定義されたプロトコルに従っ
て、48バイトの情報フィールドに入るよう分割/コー
ディングを行う。最後に、作成したヘッダと情報フィー
ルドを結合してセルを作成し、前記セルをデータ送信端
末803からATM交換機802に送信する。
【0008】ATM交換機802に有効セルが入力され
た場合、該入力セルのVPI/VCIが参照され、呼設
定時に設定されたルーティング情報を基に、該ATM交
換機802の所望の出力から出力されるようにスイッチ
ングが行われる。
【0009】具体的には、まず、ATM交換機802に
入力されたセルは前処理部821に入力され、該前処理
部821では、入力セルのVPI/VCIをキーとして
ルーティングタグ・テーブルを検索し、呼設定時に前記
VPI/VCIに対して設定されたルーティングタグを
検索する。次に、該前処理部821は、前記検索したル
ーティングタグを入力セルに付加し、前記ルーティング
タグを付加したセルをスイッチ822へ転送する。スイ
ッチは、入力セルのうち、前処理部821で付加された
ルーティングタグを参照し、前記ルーティングタグに従
ってスイッチングを行い、所望の出力から後処理部82
3へ該入力セルを転送する。前記スイッチ822におい
て、入力セルのVPI/VCIを参照する代わりにルー
ティングタグを参照する理由は、VPI/VCI領域の
大きさ(bit数)は大きく、VPI/VCI領域全体
をデコードするのは効率が悪いので、前記領域をデコー
ドする代わりにスイッチ規模に合った大きさのルーティ
ングタグを前処理部821で付加し、スイッチ822で
は前記ルーティングタグをデコードすることによって効
率化を図るためである。最後に、後処理部823は、ス
イッチ822から転送された入力セルのうち、前処理部
821で付加したルーティングタグを削除し、ATM交
換機802の所望の出力からセルを出力する。
【0010】また、前記したように、VPI/VCIは
ATM交換機802の前処理部821のルーティングタ
グ・テーブルのエントリとして使用されるので、データ
送信端末から送信されたセルが複数のATM交換機を経
由してデータ受信端末に転送される場合、経由するAT
M交換機のルーティングタグ・テーブルの都合に従っ
て、前記VPI/VCIをセル転送路の途中のATM交
換機で書き換えなければならない場合がある。従って、
この場合に対応するために、ATM交換機802に入力
されたセルのVPI/VCIをキーとして、ATM交換
機802の出力側のVPI/VCIを検索し、入力セル
のVPI/VCIを該検索したVPI/VCIで置き換
えるVPI/VCI変換機能が、ATM交換機802の
前処理部821または後処理部823に実装されている
場合がある。
【0011】データ送信端末から送信されたセルは、複
数のATM交換機を経て所望のデータ受信端末に転送さ
れる。データ受信端末は、受信したセルから、定義され
たプロトコルに従ってデータ送信端末が送信したデータ
を再生する。
【0012】また、データ送信端末は、呼設定時、網に
申告したトラヒック・パラメータを守ってデータ転送を
行うのであるが、網に接続されたすべてのデータ送信端
末が常に前記トラヒック・パラメータを守るとは限らな
いので、網は、データ送信端末が前記トラヒック・パラ
メータを守ってデータ転送を行っているかどうかチェッ
クしなければならない。なぜなら、網に接続されたデー
タ送信端末の中に、前記トラヒック・パラメータを守ら
ない違法なデータ送信端末、パラメータの設定を間違え
たため前記トラヒック・パラメータを守ることのできな
いデータ送信端末、または障害が発生したため前記トラ
ヒック・パラメータを守らないデータ送信端末等が存在
した場合、前記データ送信端末の送信するセルによっ
て、網が、交換資源を共有している他のデータ転送のQ
OSを保証できない場合が起こり得るからである。
【0013】前記目的を達成するために、網は、まず呼
設定時に、データ送信端末803が申告したトラヒック
・パラメータを前記データ送信端末803が守っている
かどうかチェックし、前記データ送信端末803が送信
するセルが前記トラヒック・パラメータを違反した場
合、前記セルを廃棄するか、または前記セルに対して目
印を付けるタギング(tagging )を行う。次に、該タギ
ングしたセルを網が受け入れることによって、他のデー
タ転送のQOSを保証できない場合、該タギングしたセ
ルを廃棄することによって、他のデータ転送のQOSを
網が保証することができる。具体的には、図56(a)
に示すATM交換機802内の前処理部821のポリシ
ング部(PL)841において、呼設定時に、データ送
信端末803が申告したトラヒック・パラメータを、該
データ送信端末803が違反していないかどうかチェッ
クし、前記データ送信端末803から送信されたセルが
前記トラヒック・パラメータを違反していた場合、前記
セルを廃棄、または前記セルのCLP(Cell Loss Prio
rity)ビットをセットすることによってタギングを行
う。ATM交換機802が、該タギングしたセルを受け
入れることによって、他のデータ転送のQOSを保証で
きない場合、該タギングしたセルを廃棄する。
【0014】一方、データ送信端末803は、送信する
セルが、呼設定時、網に申告したトラヒック・パラメー
タを違反しないように、データ送信端末803内のシェ
イピング部(SH)831において、送信するセル流を
整形して、セルを送信する。
【0015】次に、ATM交換システムにおける端末の
立ち上げ手順(特に、メタシグナリング手順)は以下の
ようになる。すなわち、ATM交換システムに接続され
た端末803は、起動(boot)時、メタシグナリング・セ
ルと呼ばれるVPI/VCIに特定値を持ったセルを、
網の管理機能を提供する網管理手段(図示せず)に向け
て送信する。網管理手段は、メタシグナリング・セルを
受信した場合、前記メタシグナリング・セルが転送され
てきたセル転送路に接続された端末803が起動したこ
とを認識し、前記端末803に対してシグナリング・チ
ャネルの帯域の割り当てや、前記端末803からATM
交換システム内の呼設定手段824までのルーティング
・テーブルの設定等を行う。網管理手段は、前記設定が
終了した後、前記端末803の使用するシグナリング・
セルのVPI/VCI等を前記端末に通知する。前記シ
グナリング・セルは、端末803が網に対して呼設定要
求を行う場合に使用される。
【0016】次に、従来のATM交換システムにおける
コピーコネクションのサポート方法について具体的に説
明する。
【0017】コピーコネクションには、サブネット内の
すべての端末にデータを転送するブロードキャスト・コ
ネクションと、指定された複数の端末にデータを転送す
るマルチキャスト・コネクションの2種類のコピーコネ
クションがある。以下、まず、ATM交換システムにお
ける前記2種類のコピーコネクションの必要性について
説明する。
【0018】TCP/IP等、従来方法によるコンピュ
ータ間通信には、後述するようにサブネット内の端末(H
ost)に対し、データグラムをブロードキャストする場合
があるので、従来のATM交換システムで従来方法によ
るコンピュータ間通信を行う場合、何らかの方法によっ
てユーザに対しブロードキャスト・サービスを提供しな
ければならない。また、ネットワークを用いてテレビ会
議等を行う場合、同じ画像を複数の端末に転送しなけれ
ばならないが、ネットワークが何らかの方法でマルチキ
ャスト・サービスをユーザに提供することができるな
ら、ユーザはネットワークに画像を1回送信すれば、ネ
ットワークが複数の端末に同じ画像を送信してくれるの
で、ユーザは効率的なデータ転送をすることができる。
【0019】以下、従来のATM交換システムにおいて
コピーコネクションを実現する方法について、図57を
参照しながら具体的に説明する。
【0020】図57(a)は、コピースイッチによるコ
ピーコネクションの実現方法である。ATM交換機のセ
ルスイッチとして、コピースイッチ844を用いた場
合、コピーコネクションに属しないセルおよびコピーコ
ネクションに属するセルの両方のを、1つのセルスイッ
チで扱うことができる。まず、コピーコネクションに属
しないセルが、前記コピースイッチ844に入力された
場合、該入力セルは通常セル用バッファ846に入力さ
れ、一般のATMセルスイッチと同じようにスイッチン
グが行われる。一方、コピーコネクションに属するセル
が入力された場合、該入力セルはコピーセル用バッファ
848に入力され、該入力セルの属するコネクションに
指定された出力ポート8501 ,8502 ,8503
指定された回数コピーされることによって、ユーザに対
しコピーコネクションを提供することができる。
【0021】しかし、このようにコピーコネクションの
実現方法としてコピースイッチを用いた場合、コピース
イッチの出力ポートは、コピーコネクションに属するセ
ルとコピーコネクションに属しないセルのうち、いずれ
か一方のセルを選択して出力しなければならないので、
コピースイッチの出力ポートの出力アルゴリズムは複雑
になってしまうという問題点があった。また、コピース
イッチをLSI化する場合、コピースイッチに入るコピ
ーセル用バッファの大きさには制限があるが、前記した
ようにコピーセル用バッファ848に入力されたセル
は、指定された回数コピーされるまではバッファから出
力されないので、コピーセル用バッファ848はコピー
コネクションに属するセルでオーバーフローしやすく、
コピーコネクションに属するセルは廃棄されやすいとい
う問題点があった。
【0022】図57(b)は、コピー機能を提供するコ
ピー手段を適用したコピーコネクションの実現方法であ
る。コピーコネクションの実現方法としてコピー手段8
54による方法を用いた場合、コピーコネクションに属
するセルがATM交換機に入力された場合、まず、前記
セルはセルスイッチ852によってコピー手段854に
転送されるようにスイッチングされる。コピー手段85
4は、前記コピーコネクションに属するセルが入力され
た場合、前記セルをバッファ856に格納し、前記セル
の属するコネクションに対し指定された出力ポート85
1 ,8582,8583 に、指定された回数だけ前記
セルをコピーして出力することによって、ユーザに対し
コピーコネクションを提供することができる。一方、コ
ピーコネクションに属しないセルがATM交換機に入力
された場合、前記セルは、セルスイッチ852の所望の
出力ポート8581 ,8582 ,8583 から出力され
るようにスイッチングが行われる。
【0023】コピーコネクションの実現方法としてコピ
ー手段が用いられた場合、セルスイッチ内で入力セルの
コピーを行う必要はないので、コピースイッチを用いた
場合に比べセルスイッチの構造は簡単になるという利点
がある。また、コピーセル用バッファをセルスイッチ内
に持つ必要はなく、コピー手段内に持てばよいので、コ
ピースイッチの場合に比べてより多くのコピーセル用バ
ッファを持つことができ、コピーコネクションに属する
セルがより廃棄されにくいという利点がある。
【0024】しかし、コピー機能を提供するコピー手段
に実装されるコピーセル用バッファの大きさは有限であ
るので、前記コピーコネクションに属するセルはコピー
コネクションに属していないセルに比べて廃棄されやす
いという問題点があった。コピーコネクションに属する
セルがコピー手段に入力された場合、コピー手段内で所
定の回数コピーされ出力されるが、コピー手段の出力が
1つしかない場合、コピーされたセルは同時には1つし
か出力できないので、前記コピー手段による方法を用い
た場合、コピーコネクションに属するセルに対してサー
ビスをするのに時間がかかってしまうという問題点があ
る。この問題点はコピー手段の出力を1つ以上にするこ
となどによって解決することができるものの、前記コピ
ー手段の出力を1つ以上とした場合には、セルスイッチ
のコピー手段以外からの入力の数が少なくなるので、入
出力数の大きいセルスイッチを構成したいときなどは新
たな問題となる。
【0025】図57(c)は、コピーサーバ862によ
るコピーコネクションの実現方法である。コピーコネク
ションの実現方法として、コピーサーバー862による
方法が採用された場合、ATM交換システムに接続して
いる1つの端末(Host)をコピーコネクションに対しサー
ビスを行うコピーサーバーとし、ATM交換機860
は、コピーコネクションに属するセルを前記コピーサー
バー862に転送し、コピーサーバー862が該転送さ
れたセルを、該コネクションに対し指定された宛先に、
指定された回数コピーし、該コピーしたセルを再びAT
M交換機860へ転送することによって、ユーザに対し
コピーコネクションを提供することができる。
【0026】コピーコネクションの実現方法として、コ
ピーサーバーによる方法を用いた場合、ATM交換機内
にコピー機能(コピースイッチ、コピー手段等)を持つ
必要がないので、コピー機能を持たないATM交換機
で、ユーザに対しコピーコネクションを提供できるとい
う利点がある。また、図57(a)のようなATM交換
機内にコピーセル用バッファを持つコピースイッチ/コ
ピー手段に比べて、コピーサーバーの場合、コピーセル
用バッファをより大きくできるので、コピーコネクショ
ンに属するセルがより廃棄されにくいという利点があ
る。
【0027】しかし、コピーコネクションの実現方法と
して、コピーサーバーによる方法が用いられた場合、コ
ピーサーバー862によってコピーされたセルは、同時
には1つのセルしかATM交換機860へ転送できない
ため、コピーコネクションのサービスに時間がかかって
しまうという問題点があった。また、一般に、コピーサ
ーバーによってコピーコネクションをサポートする場
合、コピーサーバーに転送されたコピーコネクションに
属するセルは、コピーサーバーのOSを通してソフトウ
ェアで処理されるため、該入力セルに対し処理を行うの
に時間がかかってしまうという問題点があった。
【0028】次に、従来のATM交換システムにおける
コネクションレス・サービスのサポート方法について具
体的に説明する。
【0029】従来のATM交換システムは、電話網の構
成方法を基にシステム設計が行われているので、ATM
交換システムにおけるデータ通信は、基本的には、電話
網の場合と同じようなコネクション型の(コネクション
・オリエンテッドな)データ通信である。すなわち、デ
ータ通信を行う必要の生じたデータ送信端末は、データ
転送に先だって、まず、網に対し呼設定要求を行い、前
記呼設定を受け入れられてから、該データ送信端末は網
が設定したコネクションを用いてデータ転送を行うとい
う方法を採用している。一方、従来から行われているコ
ンピュータ間通信の多くは、後述するようにコネクショ
ンレス型のデータ通信である。従って、従来のATM交
換システムで、従来の方法によるコンピュータ間通信を
行う場合、何らかの方法でコネクションレス型のデータ
通信をサポートしなければならない。以下、図58を参
照しながら、従来のATM交換システムでコネクション
レス型のデータ通信をサポートする方法について説明す
る。
【0030】従来のATM交換システムでは、コネクシ
ョンレス型のデータ通信は、CLSF(Connection-Less
Service Function)処理によってユーザに対し提供され
る。具体的には、従来のATM交換システムにおいて、
コネクションレス・サービスをユーザに提供する場合、
部分ネット(サブネット)内に1つ以上のCLSF処理
手段を設け、前記CLSF処理手段とコネクションレス
型データ通信を行うサブネット内のすべての端末(Host)
との間に、前記データ通信用のコネクションを予め設定
しておく。また、前記CLSF処理手段と少なくとも前
記サブネットの上位サブネット内のCLSF処理手段と
の間に、コネクションレス型のデータ通信用のコネクシ
ョンを予め設定しておく。前記2種類のコネクション
(CLSF処理手段と端末間のコネクション/CLSF
処理手段間のコネクション)を用いることによって、従
来のATM交換システムにおいてコネクションレス型の
データ通信サービスが実行される。
【0031】以下、図58を用いて、従来のATM交換
システムにおける、CLSF処理手段を用いたコネクシ
ョンレス型のデータ通信について具体的に説明する。
【0032】図58において、端末(Host)874から同
じサブネット内に存在する端末(Host)876へ、コネク
ションレス型のデータ通信を行う場合、CLSF処理手
段870とサブネット内の端末(Host)874,876と
の間に予め設定されたコネクションレス型データ通信用
のコネクションを用いて、データ通信を行う。すなわ
ち、端末(Host)874は、前記設定されたコネクション
レス・サービス用のコネクションを用いて、データをセ
ルスイッチ864に接続したCLSF処理手段870に
転送し、CLSF処理手段870が、前記コネクション
レス・サービス用のコネクションを用いて前記データを
端末(Host)876へ転送することによって、前記データ
通信が実行される(経路1参照)。
【0033】また、図58において、端末(Host)874
から上位サブネット内に存在する端末(Host)878へ、
コネクションレス・サービスを用いてデータ通信を行う
場合、前記予め設定されたCLSF処理手段870とサ
ブネット内の端末(Host)874との間のコネクション
と、CLSF処理手段870,872間に設定されたコ
ネクションと、CLSF処理手段872とサブネット内
の端末(Host)878との間のコネクションを用いて、デ
ータ通信を行う。すなわち、端末(Host)874は、ま
ず、前記予め設定されたコネクションレス・サービス用
のコネクションを用いて、データを、セルスイッチ86
4に接続したCLSF処理手段870に転送し、次に、
CLSF処理手段870が、前記データを、前記予め設
定されたコネクションレス・サービス用のコネクション
を用いて、セルスイッチ868に接続しているCLSF
処理手段872に転送し、最後に、CLSF処理手段8
72は、前記データを、前記予め設定されたコネクショ
ンレス・サービス用のコネクションを用いて、端末(Hos
t)878へ転送することによって、前記データ通信が実
行される(経路2参照)。
【0034】同様に、図58において、端末(Host)87
4からさらに上位のサブネットにデータを転送する場合
も、前記予め設定されたCLSF処理手段870とサブ
ネット内の端末(Host)874との間のコネクションと、
CLSF処理手段870,872間に設定されたコネク
ションを用いて、データ通信を行うことができる(経路
3参照)。
【0035】ここで、コネクションレス・サービスを、
従来のATM交換システムにおいて、前記CLSFでユ
ーザに提供する場合、少なくとも以下の2つの問題点が
存在する。
【0036】1つ目の問題点は、CLSF処理手段内の
バッファ量に関する問題点である。ファイル転送等のコ
ンピュータ間通信を、前記CLSF処理手段を用いて実
行する場合、前記CLSF処理手段には多量のデータバ
ッファが必要である。特に、複数のCLSF処理手段を
経由してデータ通信を行う場合で、途中のCLSF処理
手段間で誤り検出を行い再送制御を行う場合、CLSF
処理手段には多量のデータバッファが必要である。一
方、ファイル転送以外のレイテンシに対する要求の厳し
いコンピュータ間通信をCLSF処理手段で行う場合、
該CLSF処理手段における遅延を小さくするためCL
SF処理手段は、ATM交換機内に実装されるが、AT
M交換機内にCLSF処理手段を実装する場合、データ
バッファの大きさを大きくできないといった問題点があ
った。
【0037】2つ目の問題点は、複数のCLSF処理手
段を経由すること等によるレイテンシに関する問題点で
ある。前記したように、ファイル転送以外のコンピュー
タ間通信には、レイテンシに対して要求の厳しいコンピ
ュータ間通信も存在するが、すべてのコンピュータ間通
信をCLSF処理手段を用いて行おうとした場合、前記
レイテンシに関して要求の厳しいコンピュータ間通信に
対し問題が生ずる。これは、CLSF処理手段を経由す
ることによって、遅延が生じるためである。また、CL
SF処理手段は、サブネット内の多くの端末(Host)によ
って共有しているが、複数の端末(Host)が同時にCLS
F処理手段を使用し始めた場合、アクセスの競合による
輻輳によって、CLSF処理手段を経由するのに大きな
時間がかかる場合があるといった問題点があった。
【0038】2)イーサネットLAN(Ethernet-LAN)
におけるコンピュータ間のデータ通信について 次に、従来のイーサネットLANにおけるコンピュータ
間のデータ通信について説明する。
【0039】図59は、複数の端末(Host)880(88
1 ,8802 ,8803 )が1つのバス(Ethernet)8
82を共有し、各端末(Host)8801 ,8802 ,88
3が前記バス型のイーサネットを用いてコンピュータ
間通信を行う場合のハードウェア構成を示したものであ
る。以下、図59を参照しながら、TCP/IP(Tran
smission Control Protocol/Internet Protocol)を用い
たLAN内のコンピュータ間通信について、具体的に説
明する。
【0040】バス型のイーサネットで、端末(Host)88
1 ,8802 ,8803 がデータ通信を行う必要が生
じた時は、まず、共有バス882上の信号を観察し、他
の端末が使用しているかどうかを調べる。他の端末が共
有882バスを使用していない場合、データ送信端末
(例えば8802 )は、宛先のデータ受信端末(例えば
8803 )の48ビットのMACアドレスを書き込んだ
フレームをフレーム生成手段888にて生成し、共有バ
ス882上に送信する。この方法では、偶然、2つ以上
の端末が同時にフレームを共有バス882に送信し始め
る場合が存在し、この場合、共有バス882上で信号が
競合し不具合が発生する。この不具合に対しては、フレ
ームを送信した端末が共有バス882上の信号を観察
し、信号の衝突を検出した場合、直ちにフレームの送信
を停止し、一定時間後に送信を再開するといった方法等
を用いて、複数端末によるフレーム送信開始の競合は回
避することができる。
【0041】端末インタフェース884の受信部は、共
有バス上に出力されるフレームを常時観察し、自分宛の
フレームが共有バス上に送信された場合、前記フレーム
を取り込むことによって、データ送信端末から送られた
情報をデータ受信端末が受信することができる。具体的
には、端末インタフェース884内のMACフィルタ8
86は、製造時に個々の端末インタフェースに割り振ら
れたMACアドレスと、ブロードキャスト・アドレスを
認識し、前記MACアドレスまたはブロードキャスト・
アドレスが宛先に書き込まれたフレームが共有バス88
2に出力された場合、前記フレームをMACフィルタ8
86が取り込み、該取り込んだフレームを端末インタフ
ェース884が端末880へ送ることによって、データ
送信端末が送信したフレームを、データ受信端末が受信
することができる。
【0042】次に、IP(Internet Protocol) を用い
た、データ送信端末からデータ受信端末へのデータグラ
ム転送法について、図60を参照しながら具体的に説明
する。
【0043】前記した従来のイーサネットのMACアド
レスによるフレームの転送方法は、データ送信端末とデ
ータ受信端末が同一のイーサネット上にある場合に、有
効なデータ転送方法である。すなわち、従来のイーサネ
ットでは、データ送信端末は、送信フレームの宛先アド
レス・フィールドに、宛先のデータ受信端末のMACア
ドレスを書き込んでフレームを送信し、データ受信端末
はイーサネット上に出力されるフレームの宛先アドレス
を観察し、前記フレームの宛先アドレスがブロードキャ
スト・アドレスの場合、またはデータ受信端末のMAC
アドレスに等しい場合、前記フレームをデータ受信端末
が取り込むことによって、データ送信端末からデータ受
信端末へのデータ転送が実行される。従って、宛先のデ
ータ受信端末がデータ送信端末と同じイーサネット上に
ない場合、データ送信端末から送信されたフレームは、
前記イーサネット上のどのデータ受信端末によっても受
信されず、前記データ送信端末から前記データ受信端末
へのデータ転送を実行することはできない。従って、同
一のイーサネット上にないデータ受信端末へデータを転
送するには、何らかの方法を用いて、データ転送を行わ
なければならない。以下、そのような場合におけるIP
によるデータ転送方法について説明する。
【0044】インターネット上の端末(Host)には、一意
に識別できるような32ビットのIP(Internet Proto
col )アドレスが割り当てられていて、インターネット
では、前記IPアドレスを用いて、データ送信端末から
データ受信端末へのデータ転送が行われる。また、異な
るイーサネットは、IPルーターによって相互接続さ
れ、前記IPルーターによって、送信フレーム中の宛先
IPアドレスを基に送信フレーム中の宛先MACアドレ
スが変換される。
【0045】具体的には、図60において、一方のイー
サネットE0上の端末890から他方のイーサネットE1上
の端末894へデータを転送する場合、まず、イーサネ
ットE0上の端末890からIPルーター896へ、デー
タグラムの宛先アドレスがCipで、フレームの宛先アド
レスがRmac となるようなフレームを送信する。IPル
ーター896のイーサネットE0に対するインターフェー
ス部は、前記フレームの宛先アドレスがRmac であるの
で、前記フレームを受信することができる。IPルータ
ー896は、前記フレームを受信し、前記フレームのデ
ータグラムの宛先に書かれているアドレス(Cip) を基
にIPルーター896内のテーブルを参照し、イーサネ
ットE1上の端末894のMACアドレス(Cmac)を検索
する。次に、IPルーター896は、前記フレームの宛
先MACアドレスを前記検索したMACアドレス(Cma
c)に置き換えて、該フレームをイーサネットE1上に送信
する。最後に、前記イーサネットE1に送信されたフレー
ムは、前記フレームの宛先アドレスがCmac であるの
で、イーサネットE1上の端末894によって取り込まれ
る。以上説明した手順によって、データ送信端末から送
信されたフレームは、IPルーターを経由して、データ
受信端末へ転送される。
【0046】以上説明したIPによるデータ転送方法
は、データ送信端末とデータ受信端末が同一イーサネッ
ト上にない場合に有効な転送方法であり、データ送信端
末とデータ受信端末が同一イーサネット上にある場合
は、前記IPによるデータ転送方法を用いる必要はない
が、データ送信端末とデータ受信端末が同じイーサネッ
トにある場合とない場合を区別して、送信データを送信
フレームにマッピングするのは面倒なので、前記したデ
ータ送信端末とデータ受信端末が同一イーサネット上に
ある場合も、IPによるデータ転送方法が用いられる。
すなわち、データ送信端末とデータ受信端末が同一イー
サネット上にある場合も、送信データを,宛先IPアド
レスを書き込んだデータグラムに入るように分割し、前
記データグラムを、宛先MACアドレスが書き込まれた
フレームに挿入することによって、送信データから送信
フレームへのマッピングが行われている。
【0047】以下、データ送信端末が、宛先のIPアド
レスから、宛先のデータ受信端末のMACアドレスまた
はIPルーターのMACアドレスを獲得するARP( Ad
dress Resolusion Protocol) と呼ばれる方法について
図61を参照しながら説明する。
【0048】前記したように、データ送信端末が同一の
イーサネット上のデータ受信端末へデータ転送を行う場
合、宛先のデータ受信端末のMACアドレスが必要であ
る。また、データ送信端末が同一のイーサネット上にな
いデータ受信端末へデータ転送を行う場合、前記データ
送信端末と同一のイーサネット上にある前記データ転送
に関係するIPルーターのMACアドレスが必要であ
る。データ転送に先だって、前記データ受信端末のMA
Cアドレスまたは前記IPルーターのMACアドレス
は、ARPと呼ばれる方法によって獲得することができ
る。
【0049】具体的には、データ送信端末898は、ま
ず、データ転送に先だって、獲得したいMACアドレス
に対応するIPアドレスを書き込んだ、ARP要求メッ
セージと呼ばれる定められたフォーマットのデータグラ
ムを、サブネットワーク内の端末(Host)にブロードキャ
ストする。次に、前記ARP要求メッセージを受信し
た、サブネットワーク内の端末(Host)のうち、前記AR
P要求メッセージに対し答えることのできる端末(Host)
890は、前記ARP要求メッセージ中に書き込まれた
IPアドレスに対応するMACアドレスを書き込んだ、
ARP応答メッセージと呼ばれる定められたフォーマッ
トのデータグラムを、前記データ送信端末に送信するこ
とによって、前記データ送信端末898は宛先のMAC
アドレスを獲得することができる。ただし、データ受信
端末がデータ送信端末と同一のサブネットワーク上にあ
る場合はデータ受信端末であるが、同一サブネットワー
ク上にない場合は対応するIPルーターが返答する。
【0050】一般に、サブネットワーク内の端末(Host)
に対しブロードキャストされたフレームは、サブネット
ワーク内のすべての端末(Host)によって受信される。前
記フレームを受信した端末インタフェースは、受信フレ
ームのうち、フレーム・データ領域に格納されているデ
ータグラムを端末(Host)へ転送する。前記データグラム
を受信した端末(Host)は、TCP/IP処理ルーチンを
起動し、前記データグラムに対し処理を行う。従って、
ブロードキャストされたARP要求メッセージに対し、
前記ARP要求メッセージに対し応答することのできる
端末(Host)では、前記データグラムによってARP応答
メッセージを作成し、前記ARP応答メッセージを返送
するプロセスが起動されるが、前記ARP要求メッセー
ジに対し応答することのできない端末(Host)では、引き
続いてプロセスは起動されずに、前記ARP要求メッセ
ージに対する処理は終了してしまう。従って、前記AR
P要求メッセージに対し応答することのできない端末(H
ost)にとっては、前記ARP要求メッセージを受信する
ことによって、処理中のプロセスを中断して、前記AR
P要求メッセージに対し不必要な処理を行わなければな
らないといった問題点があった。
【0051】前記問題点に対しては、以前送信したAR
P要求メッセージに対する応答を基に、IPアドレスと
MACアドレスの対応表(ARPテーブルと呼ぶ)を作
成し、ARPを行わなければならなくなったデータ送信
端末は、まず、ARPテーブルを参照し、前記テーブル
でMACアドレスが検索できた場合、ARP要求メッセ
ージをブロードキャストしないことによって、ブロード
キャストする回数を減らすことができる。
【0052】次に、ネットワーク情報を集中管理するの
に有用なネットワーク・インフォメーション・サービス
(Network Information Service ;以下、NISと略記
する)について説明する。
【0053】ネットワークに接続された端末(Host)は、
ホストネーム、ホストIPアドレス、ユーザネーム、ユ
ーザ・パスワードといったネットワーク情報を必要とす
る。例えば、前記したデータ送信端末からデータ受信端
末へのデータ転送において、ユーザは、データ受信端末
のIPアドレスの代わりにデータ受信端末のホストネー
ムを用いて、前記データ受信端末を指定し、データ転送
を行う場合の方が多い。上記の場合、データ受信端末の
ホストネームをIPアドレスに変換する変換テーブル
(hosts ファイル) が必要であり、前記データ送信端末
はデータ転送に先だって、ユーザから指定されたデータ
受信端末のホストネームを、前記変換テーブル(hosts
ファイル) を用いてIPアドレスに変換し、該IPアド
レスを用いてデータ転送を開始する。従って、ユーザが
データ受信端末のホストネームを用いてデータ転送を行
うためには、データ送信端末にホストネームからIPア
ドレスに変換するのに用いる変換テーブル(hosts ファ
イル) が必要である。
【0054】ネットワークに接続された端末(Host)の数
が少ない場合は、前記端末(Host)のネットワーク情報が
書き込まれたファイル(例えば、hosts ファイル)を直
接編集することによって、前記ネットワーク情報を管理
してもそれほど面倒ではないが、ネットワークに接続さ
れた端末(Host ) の数が増加するに従って、前記ネット
ワークに接続された端末(Host)の前記ネットワーク情報
が書き込められたファイルを直接編集して、前記ネット
ワーク情報を管理することはたいへん面倒となる。なぜ
なら、前記ネットワーク情報が変更される度に、前記ネ
ットワークに接続された端末(Host)の数だけ前記ネット
ワーク情報が書き込まれたファイルを編集し直さなけれ
ばならないからである。従って、ネットワークに接続さ
れたすべての端末(Host)が必要とするようなネットワー
ク情報は、個々の端末(Host)の対応するファイルを直接
編集することによって、前記ネットワーク情報を管理す
る方法よりシステム管理者が1つのファイルを編集して
集中管理し、前記1つのファイルがネットワークに接続
された端末(Host)に分配される方法の方が優れている。
NISは、前記したような集中管理方法を、サブネット
ワークのユーザに提供する。
【0055】以下、図62を参照しながら、従来のNI
Sの構成について具体的に説明する。サブネットワーク
に属する端末(Host)のうち、同一のネットワーク情報を
共有する端末(892,894,898,904)の集
合をNISドメインと定義する。このNISドメインに
属する端末(892,894,898,904)には、
ネットワーク情報(以下、NIS情報と呼ぶ)を管理
し、ユーザからのNIS情報の問い合わせに答えるNI
Sサーバー(893,900,906)、およびNIS
情報をサーバーに問い合わせるNISクライアント(8
96,902,908)が存在する。また、NISドメ
インに属する端末(Host)が持つネットワーク情報のう
ち、端末固有のネットワーク情報が格納されたファイル
をNISファイルと定義し、NISドメインに属する端
末間で共有するネットワーク情報が格納されたファイル
をNISマップと定義する。NISドメインに属する端
末(Host)が、NISファイルとNISマップを利用する
方法としては、NISファイルにNISマップが追加さ
れる方法と、NISファイルがNISマップに置き換え
られる方法と、NISマップが使用されずNISファイ
ルのみ使用される方法等がある。
【0056】上記のように、NISでは、ネットワーク
に接続された端末間で共有されるネットワーク情報は、
システム管理者が管理するファイルで集中管理される
が、前記集中管理されるファイルは、ネットワークに接
続されたすべての端末(Host)に分配され、前記分配され
たネットワーク情報が、ネットワークに接続した端末(H
ost)によって利用される。具体的には、NISサーバー
には、NISドメインに唯一存在するNISマスタサー
バー(893)と、NISスレーブサーバー(900,
906)の2種類のサーバーが存在し、ネットワークの
システム管理者がNISマスタサーバー893のNIS
マップを編集管理し、NISマスタサーバー893が、
NISマップが変更された場合に前記変更されたNIS
マップをNISドメインに属するNISスレーブサーバ
ー900,906に分配することによって、サブネット
ワークに属する端末のネットワーク情報は集中管理され
る。
【0057】また、ネットワークに接続した端末(Host)
には、十分なディスク容量を持った端末(Host)(例え
ば、図62の898あるいは904)と、ユーザファイ
ルを格納するのには不十分であるが、システムファイル
は格納することができるディスク容量を持ったデータレ
ス・クライアント(例えば図62の894あるいは89
8)と、ディスクを持たないディスクレス・クライアン
ト(例えば図62の894)とが存在する。一般的に
は、端末(Host)またはデータレス・クライアントにおい
ては、NISサーバー・プロセスとNISクライアント
・プロセスが起動され、ディスクレス・クライアントま
たはデータレス・クライアントにおいては、NISクラ
イアント・プロセスのみ起動されている。端末(Host)の
ユーザ・プロセスが、ネットワーク情報が必要になった
場合、前記ユーザ・プロセスが、端末(Host)において起
動しているNISクライアント・プロセスに対し、ネッ
トワーク情報の要求を行う。前記ネットワーク情報の要
求を受けたNISクライアント・プロセスは、前記ネッ
トワーク情報の要求を、ネットワーク上のNISサーバ
ー・プロセスが起動している端末(Host)へリレーイング
する。NISサーバー・プロセスは、前記ネットワーク
情報の要求に対する応答を、前記NISクライアント・
プロセスを経由することによって、前記ユーザ・プロセ
スに転送する。なお、図63および図64に、従来のネ
ットワーク情報のアクセス・アルゴリズムを図示する。
なお、図63および図64に示すフローチャートは、図
中のL25で連結されているものである。
【0058】NISクライアントは、ネットワーク上に
存在するNISサーバーにネットワーク情報の要求を出
す場合、該NISクライアントが帰属(bind)しているN
ISサーバーにのみ、前記要求を送信する。以下、NI
SクライアントのNISサーバーへの帰属(bind)アルゴ
リズムについて、具体的に説明する。
【0059】NISクライアントは、起動時、NISサ
ーバーに帰属(bind)するため、ypbind要求メッセージを
網にブロードキャストし、該ypbind要求メッセージに対
し、該NISクライアントに一番早くypbind応答メッセ
ージを送信したNISサーバーに、該NISクライアン
トは帰属(bind)するという方法が採用されている。ま
た、NISクライアントのNISサーバーへの参照要求
に対し、NISサーバーの応答がタイムオーバーした場
合、NISクライアントは、NISサーバーへの帰属(b
ind)をやり直すが、前記帰属(bind)のやり直しの際に
も、ネットワークのブロードキャスト機能が用いられて
いる。すなわち、前記NISクライアントは、ypbind要
求メッセージを網にブロードキャストし、前記ypbind要
求メッセージに対し、前記NISクライアントに一番早
くypbind応答メッセージを送信したNISサーバーに、
前記NISクライアントは帰属(bind)し直す、という方
法が採用されている。なお、図65に、従来のNISク
ライアントのNISサーバーへの帰属(bind)アルゴリズ
ムを示す。
【0060】しかし、端末の起動時、端末(Host)のCP
Uは起動処理に忙しく、前記端末にNISサーバーが存
在する場合でも、前記NISサーバーが前記クライアン
トの前記ブロードキャストに応じることができないの
で、一般的に、NISクライアントは、該NISクライ
アントが起動している端末(Host)以外の端末のNISサ
ーバーに帰属することになる。従って、同一端末(Host)
に、NISサーバーとNISクライアントが起動されて
いる場合でも、該NISクライアントは、ネットワーク
を経由して他の端末で起動しているNISサーバーにネ
ットワーク情報を要求することとなり、効率が悪いとい
った問題点があった。
【0061】次に、図66を参照しながら、ディスクレ
ス・クライアントの起動手順(boot-strap)について、具
体的に説明する。ディスクレス・クライアントのブート
ストラップには、以下で説明する、BOOTP(BOOTst
rap Protocol) と、bootparamRPCによる方法の2通りの
方法が知られている。
【0062】BOOTPは、多くのパーソナル・コンピ
ュータで採用されているブートストラップである。ディ
スクレス・ワークステーションは、自分の端末のMAC
アドレスしか、ネットワーク情報として持っていないの
で、自分端末のIPアドレス、ルートファイルシステム
のある端末の名前、システムファイルのある端末の名
前、スワップ領域のある端末の名前等の、ブート時に必
要な情報を、ネットワークを経由して手に入れなければ
ならない。図66(a)に示すように、BOOTPで
は、まず、ディスクレス・クライアント910は、ネッ
トワークに接続している端末にBOOTP要求メッセー
ジをブロードキャストし、ネットワークに接続している
端末(Host)のうち、ブートサーバー912が、前記BO
OTP要求メッセージに対し必要な情報を埋め込んだB
OOTP応答メッセージを前記ディスクレス・クライア
ント910に送ることによって、前記ディスクレス・ク
ライアント910はブート時に必要な情報を得ることが
できる。ディスクレス・クライアント910は、前記B
OOTP応答メッセージを受信するまでは、自分のIP
アドレスがわからないので、ブートサーバー912は、
前記BOOTP応答メッセージを、宛先MACアドレス
を書き込んだブロードキャストによって、前記ディスク
レス・クライアント910に転送する。
【0063】一方、図66(b)に示すように、bootpa
ramRPCによるブートストラップでは、まず、ディスクレ
ス・クライアント914が、ブート時に、RARP(Re
verse Address Resolution Protocol)要求メッセージを
ネットワーク上にブロードキャストし、前記RARP要
求メッセージに対して、ネットワークに接続された端末
のうち前記ディスクレス・クライアントをブートするの
に最も適当なブートサーバー(図66では915)が、
最初に応答を返すことによって、前記ディスクレス・ク
ライアント914は、ブートするのに必要な情報を得る
ことができる。また、前記ブートサーバー915以外の
ネットワークに接続されたブートサーバー(図66では
916)が、前記RARP要求メッセージに対して遅れ
て応答を返すことによって、前記ブートサーバー915
が他の処理の実行に忙しい場合でも、前記ディスクレス
・クライアント914がブートすることができる。
【0064】ここまで述べたように、従来のATM交換
システムは、電話網の交換機の構成を基に、システム設
計が行われているので、ATM交換システムにおけるデ
ータ通信は、基本的には、電話網の場合と同じようなコ
ネクション型のデータ通信である。すなわち、データ通
信を行う必要の生じたデータ送信端末は、データ転送に
先だって、まず、網に対し呼設定要求を行い、網が、前
記呼設定要求を受け入れられる場合、前記呼設定要求に
対し、該当するコネクションを設定する。データ送信端
末は、前記呼設定が終了してから、網が設定したコネク
ションを用いてデータ転送を開始する、という方法を採
用している。
【0065】一方、前記したように、従来から行われて
いるコンピュータ間通信の多くは、コネクションレス型
のデータ通信であった。すなわち、データ送信端末は、
網に対し呼設定要求等を行わずに、データ通信を行う必
要の生じた時点で、宛先を書き込んだパケットの送信を
行う。前記パケットは、網の都合によって宛先のデータ
受信端末まで到着しない場合が存在するが、データ送信
端末は、定義されたプロトコルまたは上位ソフトウェア
によって、送信パケットが宛先のデータ受信端末まで届
いたかどうか判定し、前記パケットが宛先のデータ受信
端末まで届かなかった場合、前記パケットの再送等の方
法によってデータ転送を行っている。
【0066】前述した通り、ATM交換技術は、B-ISDN
を実現する唯一の解として、現在、活発に研究・開発が
行われているが、従来構成のATM交換システムにおい
て、コンピュータ間のデータ通信の実現方法に関して、
以下に示す2通りのアプローチがある。第1のアプロー
チの方法は、コネクション型データ通信を基に設計され
た従来のATM交換システムにおいて、コンピュータ間
のデータ通信を、コネクション型データ通信で実現しよ
うという方法である。第2のアプローチの方法は、コネ
クション型データ通信を基に設計された従来のATM交
換システムにおいて、コンピュータ間のデータ通信を、
従来のコンピュータ間のデータ通信と同じようにコネク
ションレス型データ通信で実現しようという方法であ
る。
【0067】第1のアプローチの方法には、前述した通
り、以下のような問題点がある。まず、1つ目の問題点
は、コンピュータ間のデータ通信をコネクション型のデ
ータ通信で実行した場合、呼設定に要する時間のための
データ転送効率の低下である。2つ目の問題点は、CL
SF処理でコンピュータ間のデータ通信を行った場合、
CLSF処理にコンピュータ間のデータ通信の集中によ
るコンピュータ間のデータ通信のエンド・エンド間での
遅延の増大と、コンピュータ間のデータ通信用のセルの
廃棄の増大である。また、従来のコンピュータ間のデー
タ通信は、コネクションレス型のデータ通信として発展
し、現在、コネクションレス型のデータ通信方法として
の資産が相当多く存在するが、第1のアプローチの方法
を採用した場合、前記従来のコネクションレス型のデー
タ通信における過去の資産をどう引き継いでいくかに問
題点が存在する。
【0068】一方、第2のアプローチを採用した場合、
前記したコンピュータ間のデータ通信におけるコネクシ
ョンレス型データ通信の過去の資産をそのまま引き継ぐ
ことができるので、ATM交換システムにおいて、従来
方法によるコンピュータ間のデータ通信が行えるという
大きな利点がある。しかし、コネクション型データ通信
を基に設計された従来のATM交換システムにおいて、
コンピュータ間のデータ通信に対し、コネクションレス
型のデータ通信を基に設計された従来のコンピュータ間
のデータ通信方法をそのまま適用することはできず、従
来のコンピュータ間のデータ通信方法を、従来のATM
交換システムに合うように改造しなければならない。ま
たは、逆に、従来のATM交換システムを、従来のコン
ピュータ間のデータ通信方法に合うように改造しなけれ
ばならない。
【0069】以下、従来のATM交換システムで、従来
方法によるコンピュータ間通信を行う場合の問題点につ
いて、具体的に説明する。
【0070】第1の問題点は、呼設定が終了するまで、
データ転送が開始できないことによるデータ転送の効率
の低下である。従来のATM交換システムで、コンピュ
ータ間のデータ通信を行う場合、データ転送に先だって
呼設定が行われなければならず、データ転送に比べて呼
設定に時間が要する場合、データ転送の効率が低下して
しまうという問題点があった。
【0071】この問題点自体は、平成5年3月の信学会
IN研究会で発表された「ATM−LANにおけるデー
タ転送実現法(江崎、津田、夏堀)」で示されたよう
な、ネットワークに接続された端末(Host)間に予めコネ
クションを設定しておいて、データ通信を行う必要の生
じた端末(Host)は、前記コネクションを用いてデータ転
送を行うという方法を採用することで解決される。すな
わち、サブネットワーク内、サブネットワーク外のコン
ピュータ間のデータ通信を行う端末(Host)間に、QOS
の保証を必要としないコネクションを予め設定してお
き、前記端末が前記データ通信を行う必要が生じた時
に、前記コネクションを用いることによって、呼設定を
行わずにデータ通信を行うことができる。この方法によ
れば、データ通信に際し、呼設定を行い、呼設定の終了
までデータ転送を待つ必要がないので、レイテンシに対
して要求の厳しいコンピュータ間のデータ通信も、効率
よく実行することができる。しかし、この方法において
は、セルに書かれたVPIによって、前記予め設定され
たQOSの保証を必要としないコネクションが識別され
る(VPルーティング) ため、データ送信端末は、前記
コネクションを用いてデータ転送を行う場合、前記コネ
クションに対応するVPIを、何らかの手段を用いて獲
得しなければならない。上記方法においては、前記デー
タ送信端末が、ARP要求セルをサブネットワークにブ
ロードキャストし、相手端末あるいはARPサーバー
が、ARP応答セルを前記端末に送り返すことによっ
て、前記コネクションに対応するVPIを前記端末が獲
得する。それゆえ、上記方法には、ARP要求セルをサ
ブネットワークにブロードキャストする際に、網のブロ
ードキャスト機能を使用する問題点と、スター型のネッ
トワークの場合、宛先の端末にブロードキャストしてデ
ータを送信できるからといって、シングルキャストし
て、該宛先の端末にデータが届くかどうか保証ができな
いといった問題点と、未知VPIに対して、ARP応答
セルを端末が受信するまでデータ転送を開始することが
できないといった問題点があった。
【0072】第2の問題点は、従来のコンピュータ間の
データ通信方法は、ネットワークにブロードキャスト機
能があることを前提として、データ通信方法が構築され
ていることである。
【0073】第2の問題点に対しては、従来のATM交
換システムにおいて、何らかの方法によって、網にブロ
ードキャスト機能を持つことによって、コンピュータ間
のデータ通信を従来の方法で行うという対処方法が考え
られる。例えば、前述したように、コピースイッチ、コ
ピー機能を提供するコピー手段、またはコピーサーバー
を実装することによって、網にブロードキャスト機能を
持つことができる。しかし、これらの対処方法ではそれ
ぞれ新たな問題点を生ずる。以下、各々の機能を網に実
装した場合の問題点について、具体的に説明する。
【0074】まず、セルスイッチの代わりに、コピース
イッチを採用することによって、該コピースイッチで、
ブロードキャスト機能を実行するという方法を採用した
場合、すでに説明した通り、以下のような問題点があっ
た。すなわち、コピースイッチの出力ポートは、コピー
コネクションに属するセルと、コピーコネクションに属
しないセルのうち、いずれかを選択して出力しなければ
ならず、前記出力ポートのアルゴリズムが複雑になって
しまい、コピースイッチは、その分、セルスイッチより
高価になってしまうという問題点があった。また、コピ
ースイッチをLSI化する場合、LSIに入るコピーセ
ル用バッファの大きさには制限があるので、コピーセル
用バッファの大きさを十分大きくすることはできず、コ
ピーコネクションに属するセルは、オーバーフローしや
すく、廃棄されやすいといった問題点があった。また、
前記セルが廃棄された場合、クライアントは、前記セル
のタイムオーバー後、再びブロードキャスト・セルを再
送するので、クライアントにとっては、タイムオーバー
するまで待つことによる遅延の増大という問題点を引き
起こし、網にとっては、ブロードキャスト・セルの再送
によって、ブロードキャスト・セルの増大といった問題
点があった。
【0075】また、セルスイッチにコピー手段を付加
し、該コピー手段でブロードキャスト機能を実行する方
法を採用した場合、前述した通り以下のような問題点が
あった。すなわち、コピー手段の場合、コピースイッチ
の場合に比べて、より大きなコピーセル用バッファを実
装することができるが、コピー手段に実装することので
きるコピーセル用バッファの大きさは有限であるので、
コピーコネクションに属するセルは廃棄されやすいとい
った問題点があった。また、コピー手段の出力が1つし
かない場合、同時には、1つのセルしかコピーし出力す
ることができないので、コピーコネクションに属するセ
ルの、エンド・エンド間のブロードキャスト・サービス
に時間がかかってしまう、といった問題点があった。さ
らに、スイッチ規模が大きい場合や、他のATM交換機
にコピー機能がない時に、他の交換機に対してもコピー
機能を提供しなければならず、コピーセル用バッファに
入力されたセルに対し、コピーし出力しなければならな
い回数が増大してしまうといった問題点があった。従っ
て、この場合、エンド・エンド間のブロードキャスト・
サービスの遅延の増大と、バッファにセルが滞留する時
間の増大による、コピーコネクションに属するセルの廃
棄の増大と、そして、前記セル廃棄の問題点に対して、
コピーセル用バッファを大きくしなければならないとい
った問題点があった。
【0076】一方、ATM交換システムに属する端末(H
ost)の1つをコピーサーバーとし、前記コピーサーバー
によって、網のブロードキャスト・サービスを行う方法
を採用した場合、コピーセル用バッファに対する問題点
は事実上解消するが、前述した通り、以下のような問題
点は解決することができない。すなわち、コピーサーバ
ーの場合、出力が1つしかないので、同時には1つのセ
ルしかコピーし出力することができず、エンド・エンド
間のブロードキャスト・サービスに時間がかかってしま
うといった問題点があった。また、通常のコピーサーバ
ーの実装では、コピーサーバーは、OS上の1つのソフ
トウェア・プロセスとして実装されるので、コピーサー
バーにおいて1つのセルをコピーし出力するのに時間が
かかってしまうといった問題点があった。
【0077】以上説明してきた問題点は、従来のATM
交換システムにおける、コピー機能の実装形態上の問題
点であったが、実装形態以外にも、コピーアルゴリズム
にも、以下のような問題点が存在する。
【0078】図67(a)は、単純なブロードキャスト
・アルゴリズムを採用した場合の、交換機に入力された
ブロードキャスト・コネクションに属するセルの流れを
示したものである。単純なブロードキャスト・アルゴリ
ズムを採用した場合、交換機に入力されたブロードキャ
スト・コネクションに属するセルは、図示したように、
セルスイッチ918に接続したすべての後処理部919
1 ,9192 ,919 3 ,9194 へ出力されるよう
に、セルスイッチ918内でコピーされる。従って、前
記したアルゴリズムを採用した場合、ブロードキャスト
・コネクションに属するセルが入力されたポートと同じ
ポートに存在する後処理部9191 にも、該コピー・セ
ルが転送されるという問題点があった。従って、前記し
たアルゴリズムを採用した場合、図67(b)におい
て、交換機920から交換機921に、ブロードキャス
ト・コネクションに属するセルが入力された場合、交換
機921内で前記セルに対してコピーが行われた結果、
交換機920にも、再びコピーセルが転送されてしまう
といった問題点があった。
【0079】この問題点は、前記単純なブロードキャス
ト・アルゴリズムに、ブロードキャスト・コネクション
に属するセルが入力された前処理部と同じポートに存在
する後処理部には転送しないアルゴリズムを付加するこ
とによって、解決することができる。しかし、該アルゴ
リズムを採用することで、セルスイッチは、前処理部ご
とに、前記前処理部に対応するブロードキャスト・アル
ゴリズム(ブロードキャスト・コネクションに属するセ
ルが入力された前処理部と同じポートに存在する後処理
部には、前記セルをコピーしたセルを転送しないという
アルゴリズム)を持たなければならず、1つのブロード
キャスト・アルゴリズムで、簡単にブロードキャスト・
サービスを提供することができないといった問題点があ
る。
【0080】また、ATM交換システムの交換機間の接
続にループが存在する場合、ループの影響を考慮しな
い、ブロードキャスト・アルゴリズムを採用した場合、
前記ループによって、ブロードキャスト・ストームが発
生してしまうといった問題点がある。すなわち、図67
(c)において、交換機925に、ブロードキャスト・
コネクションに属するセルが入力された場合、交換機9
25のブロードキャスト・アルゴリズムによって、コピ
ーセルが交換機926に転送され、交換機926のブロ
ードキャスト・アルゴリズムによって、コピーセルが交
換機927に転送される。交換機927に転送されたコ
ピーセルが、交換機927のブロードキャスト・アルゴ
リズムによって、交換機926に転送された結果、再
び、交換機925のブロードキャスト・アルゴリズムに
よって、コピーセルが交換機926に転送されてしまう
という、ブロードキャスト・ストームの発生といった問
題点があった。また、前記ネットワーク内の経路にルー
プが存在する場合を考慮した、ブロードキャスト・アル
ゴリズムは複雑であり、簡単なアルゴリズムで、ブロー
ドキャスト・コネクションを提供することができない、
といった問題点があった。
【0081】さらに、何らかの方法によって、網にブロ
ードキャスト機能を持つことによって、コンピュータ間
のデータ通信を、従来の方法で行う場合、以下のような
問題点も存在する。
【0082】前記したように、従来のコンピュータ間の
データ通信方法において、網のブロードキャスト機能を
使用するのは、クライアントが、サーバーに対して要求
を出す場合のみであった。すなわち、ARPにおいて
は、MAC アドレスを獲得したいクライアントが、MAC ア
ドレスを獲得するために、網のブロードキャスト機能を
使用し、NISにおいては、NISサーバーのIPアドレ
スを知らないNISクライアントが、NISサーバーの
IPアドレスを獲得するために、網のブロードキャスト機
能を使用する。また、ディスクレス・クライアントは、
ブートサーバーのIPアドレス等を獲得するために、網の
ブロードキャスト機能を使用していた。従って、従来の
コンピュータ間のデータ通信方法においては、サーバー
のアドレス等がわからない場合にのみ、クライアント
は、網のブロードキャスト機能を用いて、サーバーとデ
ータ通信が行われる。従って、ブロードキャストされた
データは、前記データをブロードキャストしたクライア
ントのサーバーにおいてのみ有効であり、前記サーバー
以外の端末(Host)においては、前記データは意味をなさ
ないので、前記サーバー以外の端末(Host)が、前記ブロ
ードキャストされたデータを受信した場合、前記データ
は参照されずに廃棄されるといった問題点も存在する。
【0083】一方、すでに説明したように、端末のネッ
トワーク・インターフェースは、端末のMAC アドレスと
ブロードキャスト・アドレスのみ認識し、受信パケット
のうち、前記アドレスが宛先に書かれたパケットのみ、
前記インターフェース内に取り込む。前記インターフェ
ース内に取り込まれたパケットのうち、定義されたプロ
トコルに従って、受信パケットの情報フィールドのみ、
データ受信バッファから、端末の記憶メモリに転送さ
れ、端末のOS上のプロトコル処理プロセスによって処
理されている。また、受信データの中には、端末での処
理のレイテンシに対して要求の厳しい場合(ARP、N
IS等) が存在するので、処理中のプロセスの実行を中
断して、受信データに対して処理を行う場合も存在す
る。
【0084】従って、前記サーバー以外の端末(Host)
が、前記ブロードキャストされたデータを受信した場
合、実行中のプロセスを中断して、前記データに対して
処理を行うが、前記端末にとっては、前記データは意味
をなさないため、前記データに対して何も処理が行われ
ずに処理が終了してしまう。その結果として、前記サー
バー以外の端末(Host)にとって、前記ブロードキャスト
されたデータを受信することによって、実行中のプロセ
スの中断により処理効率が低下するといった問題点があ
った。
【0085】
【発明が解決しようとする課題】以上述べてきた従来の
ATM交換システムにおいて、特に解決が望まれている
問題点としては、以下のことが考えられる。
【0086】ネットワークの管理を行う複数のサービス
提供装置のうち、1つをマスターモードで動作させ、他
をスレーブモードで動作させ、それらサービス提供装置
の協調動作でネットワーク全体の管理をするネットワー
ク・システムにおいて、従来は、マスターモードのサー
ビス提供装置が動作停止すると、協調動作ができなくな
るため、ネットワーク全体が機能停止してしまうという
問題点があった。
【0087】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、マスターモードで動作するサービス提
供装置が動作停止しても、ネットワーク全体の機能停止
を回避できるサービス提供装置の動作方法を提供するこ
とを目的とする。
【0088】
【課題を解決するための手段】また、本発明は、複数の
端末を含むサブシステムを複数相互に接続して構成し、
各サブシステム内にはその内に含まれる端末を管理する
サービス提供装置をそれぞれ備えたネットワークにおけ
るサービス提供装置の動作方法であって、前記サービス
提供装置のうちの1つをマスターモードのサービス提供
装置とし、当該マスターモードのサービス提供装置がマ
スターとしての動作を正常に行っている間は、他のサー
ビス提供装置がスレーブモードの動作を行うことによっ
て、全サービス提供装置が協調してサブシステム間にま
たがる前記管理を行い、前記マスターモードのサービス
提供装置がマスターモードとしての動作を正常に行わな
くなった場合には、各サービス提供装置はシングルモー
ドにモード遷移して、自己の属するサブシステム内で閉
じた前記管理を行うことを特徴とする。
【0089】本発明によると、1つのシステムが複数の
サービス提供装置(例えば、NISサーバーやDNSサ
ーバーなど)によって、協調的に管理される分散環境化
において、新たに、前記サービス提供装置が起動した場
合で、起動手順に起動後の状態としてマスターモードと
書かれていた場合、前記サービス提供装置は、起動後、
マスターモードへ状態遷移し、必要に応じて、スレーブ
モードのサービス提供装置へ指示を行って、システム全
体の管理を行うことができる。
【0090】また、起動手順に、起動後の状態としてス
レーブモードと書かれていた場合、前記サービス提供装
置は、起動後、該サービス提供装置の帰属先のマスター
モードのサービス提供装置が正常に動作していることを
確認した後、スレーブモードへと状態遷移することがで
き、マスターモードのサービス提供装置の指示に従っ
て、該サービス提供装置に割り当てられた部分システム
の管理を行うことができる。
【0091】該サービス提供装置の帰属先のマスターモ
ードのサービス提供装置が正常に動作していることを確
認できなかった場合、以後、定期的に、帰属先のマスタ
ーモードのサービス提供装置が正常に動作し始めたかど
うか検査を行い、前記マスターモードのサービス提供装
置が正常に動作し始めるまで、該サービス提供装置はシ
ングルモードとして動作し、該サービス提供装置に割り
当てられた部分システムの管理を行うことができる。該
シングルモードとして動作中のサービス提供装置が、帰
属先のマスターモードのサービス提供装置が正常に動作
し始めたことを確認できた場合、該サービス提供装置
は、シングルモードとして動作中にどういう管理処理を
行ったかを、マスターモードのサービス提供装置に通知
し、スレーブモードへと状態遷移することができる。
【0092】また、スレーブモードで動作中のサービス
提供装置は、定期的に、マスターモードのサービス提供
装置が正常に動作しているか検査を行い、正常動作を確
認できた場合は、スレーブモードで動作し続けるが、正
常動作を確認できなかった場合、シングルモードへと状
態遷移し、該サービス提供装置に割り当てられた部分シ
ステムに対し、部分システムの管理を行うことができ
る。以後、定期的に、帰属先のマスターモードのサービ
ス提供装置が正常に動作し始めたかどうか検査を行い、
帰属先のマスターモードのサービス提供装置が正常に動
作し始めたことを確認できた場合、該サービス提供装置
は、シングルモードとして動作中にどういう管理処理を
行ったかを、マスターモードのサービス提供装置に通知
し、スレーブモードへと状態遷移することができる。
【0093】該シングルモードとして動作中のサービス
提供装置が、帰属先のマスターモードのサービス提供装
置が正常に動作し始めたことを確認できた場合、該サー
ビス提供装置は、シングルモードで動作中にどういう管
理処理を行ったかを、マスターモードのサービス提供装
置に通知し、スレーブモードへと状態遷移することがで
きる。
【0094】これによって、従来のモードが固定されて
いたマスター/スレーブ・システムと異なり、マスター
モードのサービス提供装置が正常に動作しなくなった場
合、該システムに対して、サービスの提供が停止してし
まうといった不具合を回避することができる。また、本
発明によれば、比較的簡単な方法によって、障害の発生
したマスターモードのサービス提供装置を復帰させ、す
みやかに前記協調的管理を復旧させることができる。
【0095】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら発明の
実施の形態を説明する。なお、説明の便宜上、次の4項
目に分けて説明する。 (1)本発明に係るネットワーク・システムの構成 (2)本発明に係るVPI/VCI割り当てアルゴリズ
ム (3)サブネット内に複数のノードが存在する場合につ
いて (4)サブネット間のデータ通信について 1.本発明に係るネットワーク・システムの構成 図1は、本発明の一実施例に係るネットワーク・システ
ムの構成を示したものである。ATMを用いたローカル
・エリア・ネットワーク(LAN)を、本発明に係るネ
ットワーク・サーバーで構成する場合、基本的に、以下
の4つのネットワーク・サーバーで構成することができ
る。 (a)ノード設定サーバー(node setup server) (b)ノード管理サーバー(node managing server) (c)各種ネームサーバー(name server) (d)呼設定サーバー(call setup server) 以下、図1について概略を説明した後、下記した場合に
ついて、前記4つのネットワーク・サーバーの動作を具
体的に説明する。 (1-1 )LANのブートについて(シングル・ノードの
場合) (1-2 )端末のブートについて (1-3 )ディスクレス・クライアントのブートについて (1-4 )ARP、NISについて (1-5 )呼設定について (1-6 )予め設定されたコネクションを用いたデータ通
信について (1-7 )保守・管理について まず、図1について、概略的な説明をする。なお、図1
において実際は、ATM交換機2はネットワークサーバ
ー1と端末3との間に設けられるが、説明の便宜上、図
1のように示してある。
【0096】ノード設定サーバー(node setup server)
4は、クライアント(すなわちノード管理サーバー5)
からの要求を受け付け、ルーティングタグ・テーブル等
のハードウェア24に対し、直接、書き込んだり/読み
出したりすることによって、ハードウェアの設定等を実
行する。また、クライアント(ノード管理サーバー5)
からの要求によって、OAM情報が書き込まれたレジス
タからの読み出し等を行う。
【0097】ノード管理サーバー(node managing serv
er) 5は、主として、ノード(すなわちATM交換機
2)の管理を実行する。すなわち、ATM交換機2の入
出力線の先に端末が接続されているか否かを監視し、入
出力線の先に端末が接続された場合、コンフィグュエー
ション・ファイル(以下、configファイルと記す)55
に書き込まれている情報に従って、ATM交換機2内の
ルーティングタグ・テーブル等のハードウェア設定を実
行する。また、ノード管理サーバー5は、クライアント
(呼設定サーバー7)からの、コネクションの設定要求
を受け付け、対応するノード設定サーバー4に対して、
ハードウェア等の設定要求を送信する。また、ノード管
理サーバー5は、ATM交換機2内のルーティングタグ
・テーブルといったハードウェアの保守・管理を実行す
るとともに、対象とするノード(ATM交換機2)を経由
するコネクションに対して、OAMセルの送受信といっ
た、OAM機能を実行したりする。
【0098】各種ネームサーバー(name server) 601
は、宛先端末名(例えば、ホストネーム、IPアドレ
ス、電話番号等) をキーとして、宛先アドレス(例え
ば、VPI/VCI)の検索といった、クライアント
(例えば、NISクライアント61) からの要求を受け
付け、前記ネームサーバーが管理するテーブルを検索
し、検索した結果得られた情報を、クライアントに送信
する。本発明を、NISを用いない、宛先またはコネク
ションの管理方法に適用することも可能であるが、以
下、本発明の一実施例を具体的に説明するために、NI
Sを用いた、宛先またはコネクションの管理方法につい
て説明する。
【0099】呼設定サーバー(call setup server) 7
は、クライアント(すなわち端末3)からの呼設定要求
を受け付け、対応するノード管理サーバー5に対し、コ
ネクションの設定を要求する。また、サブネットワーク
外の端末への呼設定要求を、該呼設定サーバー7が受け
付けた場合、サブネットワーク内のコネクションの設定
を、該サブネットワーク内のノード管理サーバー5に要
求するとともに、サブネットワーク外の対応するノード
管理サーバーに対し、呼設定要求のリレーイングを行
う。
【0100】図1に図示したように、端末3とネットワ
ーク・サーバーとの間には、ブート・チャネル11、メ
タシグナリング・チャネル10、インフォメーション・
チャネル12、シグナリング・チャネル13の4種類の
チャネルが設定されていて、本発明においては、端末
は、前記4種類のチャネルを用いて、ネットワーク・サ
ーバーとデータ通信を行うことを想定している。
【0101】前記4種類のチャネルのうち、ブート・チ
ャネル11とメタシグナリング・チャネル10は、ネッ
トワーク(ATM交換システム) の立ち上げ時に、AT
M交換機2のすべての入出力線に対して、前記入出力線
の先に接続されるであろう端末と対応するノード管理サ
ーバーとの間に設定されるものとする。ネットワーク
(ATM交換システム) の立ち上げ終了後、ATM交換
機2の入出力線の先に接続された端末が起動した場合、
該端末は、必要に応じてブート・チャネル11またはメ
タシグナリング・チャネル10を用いて、対応するノー
ド管理サーバーに前記端末の起動に必要な情報を要求
し、該端末は、前記チャネルを用いて前記情報を手に入
れることを想定している。本発明の一実施例において
は、具体的に説明するために、ブート・チャネル11と
メタシグナリング・チャネル10は2つの異なるチャネ
ルとして記述しているが、前記2つのチャネルが同一の
一つのチャネルとして、ネットワーク・サーバーを構成
することも可能である。
【0102】また、前記4種類のチャネルのうち、イン
フォメーション・チャネル12とシグナリング・チャネ
ル13は、端末3の起動時等に必要に応じて、前記端末
3と対応するネットワーク・サーバーとの間に設定され
るものとする。前記端末3が、コンピュータ等の端末の
場合で、ネーム・サーバー601とデータ通信を行う必
要のある端末であるとき、前記端末3の起動時等に、前
記端末3と対応するネーム・サーバーとの間にインフォ
メーション・チャネル12が設定され、前記端末3は、
前記チャネルを用いて前記ネーム・サーバーとデータ通
信を行う、ということを想定している。また、前記端末
3が、ATM端末等の場合で、新たに呼設定を行う必要
のある端末であるとき、前記端末の起動時等に、前記端
末と対応する呼設定サーバー7との間にシグナリング・
チャネル13が設定され、前記端末3は、前記チャネル
を用いて前記呼設定サーバー7とデータ通信を行うこと
を想定している。
【0103】1−1.LANのブートについて(シング
ル・ノードの場合) 次に、図2を参照しながら、1つのノード(ATM交換
機)によって、LAN(Local Area Network)が構成され
る場合のLANのブート方法について、具体的に説明す
る。なお複数のノード(ATM交換機) によって、LA
Nが構成される場合については、(4) 節で後述する。
【0104】本発明の一実施例においては、4つのネッ
トワーク・サーバーでLANを構築することを目指して
いる。4つのネットワーク・サーバーの起動順序として
は、いろいろな順序が存在するが、本発明の一実施例に
おいては、まず、ノード管理サーバー5が起動し、次
に、ノード設定サーバー4が起動し、最後に、ネーム・
サーバーと呼設定サーバーが起動する起動順序を例にと
って、以下、LANのブート手順を具体的に説明する。
【0105】まず、図2において、ノード管理サーバー
5内のATMブートプロセス52が起動することによっ
て、ノード管理サーバー5は起動される。次に、前記A
TMブートプロセス52は、ノード設定サーバー4を起
動するとともに、ノード管理サーバー5に付属するHD
(HardDisc)中の管理ファイル56の初期化を実行する。
ノード設定サーバー4は、起動処理中に、前記ノード設
定サーバー4に付属するHDが存在する場合、HD中の
バックアップ・ファイル(以下、backupファイルと記
す)42の初期化と、ATM交換機2内に存在するルー
ティングタグ・テーブル等のハードウェア・テーブル等
の初期化を実行する。
【0106】次に、前記ATMブートプロセス52は、
ノード管理サーバー5内に、端末ブートプロセス53を
起動するとともに、ノード設定サーバー4に、ATM交
換機2のすべての入出力線に対し、前記入出力線の先に
接続されるであろう端末と、前記ノード管理サーバー5
内の端末ブートプロセス53との間にブートチャネル1
1の設定を、前記ノード設定サーバー4に要求する。同
様に、前記ATMブートプロセス52は、ノード管理サ
ーバー5内に、端末メタシグナリング・プロセス54を
起動するとともに、ATM交換機2のすべての入出力線
に対し、前記入出力線の先に接続されるであろう端末
と、前記ノード管理サーバー5内の端末メタシグナリン
グ・プロセス54との間にメタシグナリング・チャネル
10の設定を、前記ノード設定サーバー4に要求する。
【0107】本発明に係るATM交換システムにおいて
は、端末が、ブートチャネル11またはメタシグナリン
グ・チャネル10等を用いて、ノード管理サーバー5等
に要求を送信する場合、端末ごとに固有のチャネル番号
を使用するのではなく、同一のチャネル番号(例えば、
well−knownチャネル番号)を使用しても良
い。例えば、メタシグナリング・チャネル10を使用す
る場合は、VPI/VCI=1を用い、ブート・チャネ
ル11を使用する場合は、VPI/VCI=all
1、あるいはVPI/VCI=(特定の値)を用いても
良い。同一のチャネル番号を使用する場合、ATM交換
機の入出力線の先に接続された端末からATM交換器に
該セルが入力されたとき、どの端末から送信されたセル
かを識別できるようにするために、該ATM交換機内で
該セルのVPI/VCI値を書き替えるように、ノード
管理サーバ5がノード設定サーバ4に対しATM交換機
内のルーティングタグ・テーブル等の設定を行えば、ノ
ード管理サーバ5は、端末から該セルを受信した場合、
受信したセルのVPI/VCI値等を調べることによっ
て、どの端末あるいはATM交換機のどの入力線の先に
接続された端末から、該セルが送信されてきたかを識別
できる。
【0108】端末3がコンピュータ等の端末(Host)の場
合で、前記端末の起動の際、ホストネーム、ホストIP
アドレス、ルートファイルシステムが存在する端末名と
いった、ネットワーク情報を必要とする場合が存在す
る。本発明の一実施例においては、前記したようなコン
ピュータ等の端末が対象とするATM交換機2に接続さ
れ起動する場合、以下に示す手順で、前記コンピュータ
等の端末が起動に必要なネットワーク情報を手に入れる
ことを想定している。すなわち、まず、前記コンピュー
タ等の端末3が、前記ブートチャネル11を用いて、ノ
ード管理サーバー5内に存在する端末ブートプロセス5
3に、ブート用セル(例えば、BOOTPセル) を送信
し、前記端末3の起動に必要なブートイメージの転送を
要求する。端末ブートプロセス53は、ブート用セルを
受信した場合、configファイル55を参照し、前記ブー
ト用セルを送信した端末3に対応するブートイメージ
を、前記ブートチャネル11を用いて前記端末3に転送
することによって、前記コンピュータ等の端末3は、起
動に必要なネットワーク情報を手に入れることができ
る。
【0109】ATM端末等の端末3が、ATM交換機2
に接続され起動する場合、前記端末3から、メタシグナ
リング・セルがメタシグナリング・チャネル10に送信
され、シグナリング・チャネルの設定と、シグナリング
・セルに用いるためのVPI/VCI値等の情報の転送
とを要求する。本発明の一実施例においては、前記AT
M端末等の端末3が対象とするATM交換機2に接続さ
れ起動する場合、以下に示す手順で、前記端末3が起動
に必要なシグナリング・チャネルの設定等を要求するこ
とを想定している。すなわち、まず、前記端末3が、前
記メタシグナリング・チャネル10を用いて、ノード管
理サーバー5内に存在する端末メタシグナリング・プロ
セス54にメタシグナリング・セルを送信し、前記端末
3の起動に必要なシグナリング・チャネルの設定を要求
する。端末メタシグナリング・プロセス54は、該メタ
シグナリング・セルを受信した場合、configファイル5
5を参照し、前記メタシグナリング・セルを送信した端
末3に対応するシグナリング・チャネルの設定等を行
い、前記端末3が、前記シグナリング・チャネルを使用
するためのVPI/VCI値等の情報を、前記メタシグ
ナリング・チャネル10を用いて、前記端末3に転送す
ることによって、前記端末3は、起動に必要な情報を手
に入れることができる。
【0110】前記した端末の起動手順において、端末3
の起動に際し、ブートチャネル11を用いて、ノード管
理サーバー5内に存在する端末ブートプロセスから5
3、ブート・イメージを手に入れて、メタシグナリング
・チャネル10を用いて、ノード管理サーバー5内に存
在する端末メタシグナリング・プロセス54に対し、シ
グナリング・チャネルの設定要求と、前記シグナリング
・チャネルを使用するためのVPI/VCI値等の情報
の転送を要求してもよい。
【0111】また、前記した端末の起動手順において、
コンピュータ等の端末3に対し、前記端末3の起動に必
要な情報の要求と転送にブートチャネル11を用い、A
TM端末等の端末3に対し、前記端末3の起動に必要な
シグナリング・チャネルの設定と前記シグナリング・チ
ャネル等の使用情報等の転送にメタシグナリング・チャ
ネル10を用いているが、どちらか一方のチャネル(例
えば、メタシグナリング・チャネル10) を用いて、両
方の用途に用いてもよい。本発明の一実施例において
は、コンピュータ等の端末の起動とATM端末等の起動
とを明確に記述するために、2つのチャネル(ブートチ
ャネル11とメタシグナリング・チャネル10) を用い
た。
【0112】また、図2には図示していないが、ノード
管理サーバー5とノード設定サーバー4が起動した後、
ネームサーバー(例えば、NISサーバー)と呼設定サ
ーバーが起動される。同一端末(Host)3上に、4つのサ
ーバー(ノード管理サーバー5、ノード設定サーバー
4、ネームサーバー、呼設定サーバー) を起動する場
合、例えば、ノード管理サーバー5内のconfigファイル
55に、ネームサーバーと呼設定サーバーの起動手順を
書き込んでおき、ノード管理サーバー5内のATMブー
トプロセスが前記configファイル55を読み出して前記
ネームサーバーと呼設定サーバーを起動することによっ
て、前記4つのサーバーを起動することができる。ま
た、前記4つのサーバーが同一の端末上に存在する場
合、サーバー間のデータ通信はプロセス間通信等を用い
て行うことができる。
【0113】次に、4つのサーバー(ノード設定サーバ
ー、ノード管理サーバー、ネームサーバー、呼設定サー
バー) が同一の端末上に存在しない場合のネットワーク
・サーバーの起動方法、およびサーバー間のデータ通信
方法について、図3を参照しながら説明する。
【0114】前記4つのサーバーが同一の端末上に存在
しない場合、前記4つのサーバー間のデータ通信は、A
TM等のデータ通信手段を用いて行わなければならな
い。まず、ノード設定サーバー4とノード管理サーバー
5との間のデータ通信路設定用の設定用チャネルとし、
同様に、ノード管理サーバー5とネームサーバー(例え
ば、NISサーバー6)との間のデータ通信路をNIS
用チャネル(17)と、ノード管理サーバー5と呼設定
サーバー7との間のデータ通信路を呼設定用チャネル
(18)とそれぞれ定義して、前記4つのサーバーの起
動方法および前記チャネルの設定方法について具体的に
説明する。
【0115】まず、ノード設定サーバー4とノード管理
サーバー5が同一の端末上に存在しない場合の前記2つ
のサーバーの起動方法と、前記2つサーバー間のデータ
通信路である設定用チャネルの設定方法について説明す
る。ノード設定サーバー4とノード管理サーバー5が同
一の端末上に存在する場合は、例えば、ノード管理サー
バー5の起動手順において、ノード設定サーバー4を起
動することができた。しかし、前記2つのサーバーが同
一の端末上に存在しない場合は、前記した方法を採用す
ることはできず、前記2つのサーバーは、例えば、個々
の端末の起動手順において起動しなければならない。従
って、ノード管理サーバー5は、前記2つのサーバーの
起動後、設定用チャネルを用いて、ノード設定サーバー
4に、ATM交換機2内のルーティングタグ・テーブル
等の初期化と、ATM交換機2のすべての入出力線の先
に接続されるであろう端末とノード管理サーバー5内の
端末ブートプロセス53との間のブート・チャネル11
と、前記端末3とノード管理サーバー5内の端末メタシ
グナリング・プロセス54との間のメタシグナリング・
チャネル10等の設定を要求することになる。また、前
記設定用チャネルは、以下に示すような3通りの方法で
設定することができる。すなわち、1つ目の方法は、ノ
ード設定サーバー4の起動時に、ATM交換機2のすべ
ての入出力線の先に接続されるであろう端末3と、ノー
ド設定サーバー4内の設定プロセス41との間に、VP
I/VCI値に特別な値を持つ設定用チャネルを設定す
る方法である。2つ目の方法は、ノード設定サーバー4
の起動時に、ATM交換機2の特定の入出力線の先に接
続されるであろう端末と、ノード設定サーバー4内の設
定プロセス41との間に、VPI/VCI値に特別な値
を持つ設定用チャネルを設定する方法である。3つ目の
方法は、ノード設定サーバー4の起動後、前記ノード設
定サーバー4に対してコマンド投入等の方法を用いて、
ATM交換機2の特定の入出力線の先に接続される端末
3上のノード管理サーバー5と、前記ノード設定サーバ
ー4内の設定プロセス41との間に、VPI/VCI値
に特定値を持つ設定用チャネルを設定する方法である。
【0116】次に、ネームサーバー(例えば、NISサ
ーバー6)の起動と、NISサーバー6とノード管理サ
ーバー5との間のデータ通信路であるNIS用チャネル
17の設定方法について説明する。前記したように、ノ
ード設定サーバー4とノード管理サーバー5の起動時
に、ATM交換機2のすべての入出力線の先に接続され
るであろう端末と、ノード管理サーバー5内の端末ブー
トプロセス53との間にブート・チャネル11が、ま
た、前記すべての入出力線の先に接続されるであろう端
末と、ノード管理サーバー5内の端末メタシグナリング
・プロセス54との間にメタシグナリング・チャネル1
0が設定される。従って、前記ATM交換機2の入出力
線の先に接続される端末は、前記ブート・チャネル11
またはメタシグナリング・チャネル10を用いて、ノー
ド管理サーバー5に、該端末の起動を通知することがで
きる。同様に、前記端末上に起動されるNISサーバー
6は、前記ブート・チャネル11またはメタシグナリン
グ・チャネル10を用いて、ノード管理サーバー5に、
該NISサーバー6の起動を通知することができ、該N
ISサーバー6の起動通知を受信したノード管理サーバ
ー5は、前記NISサーバー6とノード管理サーバー5
との間に、NIS用チャネル17の設定を行う。前記N
IS用チャネル17を用いて、ノード管理サーバー5内
のNISマスター・プロセス600と、NISサーバー
内のNISスレーブ・プロセス601は、サーバー間の
通信(yppush 、ypxfr 等) と、後述するNISマップの
ダウンロード等を実行することができる。
【0117】最後に、呼設定サーバー7の起動と、呼設
定サーバー7とノード管理サーバー5との間のデータ通
信路である呼設定用チャネル(18)の設定方法につい
て、説明する。前記したネームサーバーの起動方法とN
IS用チャネル(17)の設定方法と同様に、呼設定サ
ーバー7が起動される端末は、前記ブート・チャネル1
1またはメタシグナリング・チャネル10を用いて、ノ
ード管理サーバー5に、該端末の起動を通知することが
できる。同様に、前記端末上に起動される呼設定サーバ
ー7は、前記ブート・チャネル11またはメタシグナリ
ング・チャネル10を用いて、ノード管理サーバー5に
該呼設定サーバー7の起動を通知することができ、該呼
設定サーバー7の起動通知を受信したノード管理サーバ
ー5は、前記呼設定サーバー7とノード管理サーバー5
との間に呼設定用チャネル18の設定を行う。前記呼設
定用チャネル18を用いて、ノード管理サーバー5内の
管理プロセス51および呼設定サーバー7内の呼設定プ
ロセスは、サーバー間のデータ通信を実行することがで
きる。
【0118】1−2.端末のブートについて いわゆる端末には、ディスクを持った端末(Host)と、比
較的小規模のディスクを持ったデータレス・クライアン
トと、ディスクを持たないディスクレス・クライアント
が存在する。本節では、前記ディスクを持った端末(Hos
t)、およびOS等の実行可能ファイルをディスク中に記
憶しているデータレス・クライアントの起動方法につい
て、具体的に説明する。以下、本節では、前記ディスク
を持った端末端末(Host)とデータレス・クライアントと
を、特に断らない場合、単に端末と呼ぶこととする。な
お、上記ディスクレス・クライアントの起動方法につい
ては、次節の(1-3) で具体的に説明する。
【0119】以下、図1、図2、および図3を参照しな
がら、本発明の一実施例における端末の起動手順につい
て、具体的に説明する。
【0120】まず、本発明においては、(1-1 節で説明
したように)ノード設定サーバー4とノード管理サーバ
ー5の起動時に、ATM交換機2のすべての入出力線の
先に接続されるであろう端末と、ノード管理サーバー5
内の端末ブートプロセス53との間にブート・チャネル
11が、また、前記すべての入出力線の先に接続される
であろう端末と、ノード管理サーバー5内の端末メタシ
グナリング・プロセス54との間にメタシグナリング・
チャネル10が設定される。前記ノード設定サーバー4
とノード管理サーバー5の起動後、前記ATM交換機2
の入出力線の先に接続された端末が起動する場合、前記
端末は、前記ブート・チャネル10またはメタシグナリ
ング・チャネル11を用いて、該端末の起動をノード管
理サーバー5に通知することができる。
【0121】対象とするATM交換機2の入出力線の先
に接続される端末が、コンピュータ等の端末の場合、該
端末の起動をノード管理サーバー5に通知するためと、
該端末の起動に必要なネットワーク情報(例えば、ホス
トネームといった情報) 等を、前記ノード管理サーバー
5から得るために、該端末は、前記ブート・チャネル1
1を用いて、前記ノード管理サーバー5とデータ通信を
実行する。すなわち、端末は、起動時、前記端末の起動
を通知するために、ブート用セル(例えば、BOOTP セ
ル、RARPセル等) をブートチャネル11を用いてノード
管理サーバー5に送信し、前記ノード管理サーバー5
は、前記ブート用セルを受信することによって、前記端
末の起動を認識することができる。また、前記端末は、
必要に応じて前記端末の起動に必要な情報の要求を前記
ブート用セルに書き込んでおき、前記ブート用セルをブ
ートチャネル11を用いてノード管理サーバー5に送信
し、前記ノード管理サーバー5は、前記ブート用セルを
受信し、前記ブート用セルに書かれた要求に従って、前
記端末3の起動に必要な情報を前記ブート・チャネル1
1を用いて前記端末に送信することによって、前記端末
3は起動に必要な情報を得ることができる。
【0122】また、前記端末3は、起動時または起動
後、必要に応じて、前記端末3上に起動するNISクラ
イアント・プロセス61と、NISサーバーとの間のデ
ータ通信路であるインフォメーション・チャネル12の
設定要求を、前記ブート・チャネル11を用いて、ノー
ド管理サーバー5に送信することとする。すなわち、コ
ンピュータ等の端末の場合で、該端末上に、NISクラ
イアント・プロセス61が起動され、前記NISクライ
アント・プロセス61が、該端末以外の端末に起動して
いるNISサーバーに帰属(bind)する場合、前記NIS
クライアント61は、サブネット内に存在するNISサ
ーバーを何らかの方法で検索し、前記検索したNISサ
ーバーとの間にポイント・ツー・ポイントのデータ通信
路を構築する必要がある。本発明においては、前記した
場合、前記端末の起動時または起動後、まず、前記NI
Sクライアント・プロセス61が、ブート・チャネル1
1を用いて、ノード管理サーバー5に、サブネット内の
NISサーバーの検索要求と、前記検索したNISサー
バーと前記端末3との間のデータ通信路であるインフォ
メーション・チャネル12の設定要求とを送信する。ノ
ード管理サーバー5は、前記NISサーバーの検索要求
と、前記NISサーバーとの間のデータ通信路の設定要
求を受信した場合、前記ノード管理サーバー5が、サブ
ネット内の端末の構成についての管理情報である管理フ
ァイル56を参照し、NISサーバー・プロセスが起動
している、比較的負荷の小さい適切な端末を検索する。
次に、前記ノード管理サーバー5は、前記検索したNI
Sサーバー・プロセスが起動している端末と、前記端末
3との間のデータ通信路であるインフォメーション・チ
ャネル12を設定し、前記端末3が前記インフォメーシ
ョン・チャネル12を使用するためのVPI/VCI値
等の情報を、前記ノード管理サーバー5は、前記端末3
に対し、前記ブート・チャネル11を用いて送信する。
以上説明したような手順を採用することによって、前記
端末3上のNISクライアント61は、前記インフォメ
ーション・チャネル12を用いることによって、帰属(b
ind)先のNISサーバーに対して、必要なネットワーク
情報の検索要求を送信したり、前記NISサーバーか
ら、必要なネットワーク情報を受信したりすることがで
きる。
【0123】また、NISクライアント61は、帰属(b
ind)先のNISサーバーに対しネットワーク情報の送信
を要求し、前記NISサーバーから前記要求したネット
ワーク情報が送信されてくるのを待つが、前記NISサ
ーバーから前記ネットワーク情報の受信に時間がかかる
場合、前記NISクライアント61は、帰属(bind)先の
NISサーバーの変更をノード管理サーバー5に要求す
る。すなわち、NISクライアント61は、前記インフ
ォメーション・チャネル12を用いて、帰属(bind)先の
NISサーバーに対し必要とするネットワーク情報の送
信を要求する。前記NISクライアント61は、前記N
ISサーバーから、前記インフォメーション・チャネル
12を経由して、要求したネットワーク情報の受信を待
つが、前記ネットワーク情報の受信がタイムアウトした
場合、前記NISクライアント61は、前記ブート・チ
ャネル11を用いて、ノード管理サーバー5に、帰属(b
ind)先のNISサーバーの変更を要求する。帰属(bind)
先のNISサーバーの変更要求を受信したノード管理サ
ーバー5は、サブネット内の端末の構成についての管理
情報である管理ファイル56を参照し、NISサーバー
・プロセスが起動している比較的負荷の小さい適切な端
末を検索する。次に、前記ノード管理サーバー5は、前
記検索したNISサーバー・プロセスが起動している端
末と、前記端末3との間にインフォメーション・チャネ
ルを再設定し、前記端末3が前記インフォメーション・
チャネルを使用するためのVPI/VCI値等の情報
を、ブート・チャネル11を用いて前記端末に送信する
ことによって、NISクライアント61は帰属(bind)先
のNISサーバーを変更することができる。
【0124】また、対象とするATM交換機2の入出力
線の先に接続される端末が、ATM等の端末の場合、該
端末3の起動をノード管理サーバー5に通知するため
と、該端末が呼設定を行うのに必要なシグナリング・チ
ャネル13の設定と、前記シグナリング・チャネル13
を使用するのに必要なVPI/VCI値等の情報を、前
記ノード管理サーバー5から得るために、該端末3は、
前記メタシグナリング・チャネル10を用いて前記ノー
ド管理サーバー5とデータ通信を行う。すなわち、端末
3は、起動時、前記端末3の起動を通知するために、メ
タシグナリング・セルを、メタシグナリング・チャネル
10を用いてノード管理サーバー5に送信し、前記ノー
ド管理サーバー5は、前記メタシグナリング・セルを受
信することによって、前記端末3の起動を認識すること
ができる。また、前記ノード管理サーバー5は、前記メ
タシグナリング・セルを受信した場合、前記端末3に対
して、前記端末3と呼設定サーバー7との間のシグナリ
ング・チャネル13を設定するとともに、前記端末3
が、前記シグナリング・チャネル13を使用するのに必
要なVPI/VCI値等の情報を、前記メタシグナリン
グ・チャネル10を用いて前記端末3に送信することに
よって、前記端末3は、呼設定を行うのに必要な、シグ
ナリング・チャネル13を使用するためのVPI/VC
I値等の情報を得ることができる。
【0125】以上説明したように、本発明においては、
コンピュータ等の端末の場合、端末の起動の通知と、端
末の起動に必要な情報の送信を、ブート・チャネル11
を用いて実行し、ATM端末等の場合、前記端末が呼設
定を行うのに必要なシグナリング・チャネル13の設定
と、前記端末が、前記シグナリング・チャネル13を使
用するために必要なVPI/VCI値等の情報の送信
を、メタシグナリング・チャネル10を用いて実行する
こととしている。コンピュータ等のATM端末の場合、
前記したブート・チャネル11とメタシグナリング・チ
ャネル10の2つのチャネルを用いて、前記端末の起動
処理を実行してもよい。すなわち、コンピュータ等のA
TM端末の場合、ノード管理サーバー5に対し、端末の
起動通知と、端末の起動に必要な情報の受信を、ブート
・チャネル11を用いて行い、シグナリング・チャネル
13の設定要求と、端末が前記シグナリング・チャネル
13を使用するためのVPI/VCI値等の情報の受信
を、メタシグナリング・チャネル10を用いて行っても
よい。
【0126】次に、ノード管理サーバー5が、ブート・
チャネル11を経由して、端末3から転送されたブート
用セル(BOOTP セル、RARPセル等) を受信した場合、あ
るいはメタシグナリング・チャネル10を経由して、端
末3から転送されたメタシグナリング・セルを受信した
場合のノード管理サーバー5の動作について、具体的に
説明する。
【0127】ノード管理サーバー5が、メタシグナリン
グ・セル(またはブート用セル)を受信した場合、前記
ノード管理サーバー5は、まず、configファイル55を
参照し、configファイル55に書かれた内容に従って、
端末の立ち上げシーケンスを実行する。configファイル
55のうち、メタシグナリング・セル(またはブート用
セル)が転送されてきた交換機の入力ポート、またはメ
タシグナリング・セル(またはブート用セル)に記述さ
れたキーワードに従って、必要な部分が選択され、前記
選択した情報に従って、端末3の立ち上げシーケンスが
実行される。電話等の端末や、コンピュータ等の端末
で、新たにコネクションを設定する必要のある端末の場
合、前記configファイル55には、端末3から呼設定サ
ーバー7までのシグナリング・チャネル13等の設定手
順が記述されている。また、コンピュータ等の端末の場
合、前記configファイル55には必要に応じて、端末か
らNISサーバー6までの、または、ブロードキャスト
・チャネル等の設定手順が記述されていてもよい。ま
た、サブネットワーク内に、複数の呼設定サーバーが存
在する場合、ノード管理サーバー5は、管理ファイル5
6を参照し、比較的負荷の小さい呼設定サーバーに、前
記端末3の呼設定処理をするように、前記端末3と前記
呼設定サーバーとの間に、シグナリング・チャネル13
を設定してもよい。
【0128】次に、前記ノード管理サーバー5は、conf
igファイル55に書かれた内容に従ってATM交換シス
テム内のコネクションを設定する。具体的には、config
ファイル55に書かれている内容に従って、ATM交換
システム内にコネクションを設定するために、ノード管
理サーバー5は、対応するノード設定サーバー4に対
し、ハードウェアの設定を要求する。前記ノード管理サ
ーバー5と前記ノード設定サーバー4が同一の端末上に
起動されている場合は、前記ノード管理サーバー5から
前記ノード設定サーバー4への設定要求は、プロセス間
通信によって転送される。一方、前記ノード管理サーバ
ー5と前記ノード設定サーバー4が、同一の端末上に起
動されていない場合は、前記ノード管理サーバー5から
前記ノード設定サーバー4への設定要求は、図3で示し
たような設定用チャネルを用いて転送される。
【0129】ノード設定サーバー4は、前記設定要求を
受信した場合、ルーティングタグ・テーブル24等のハ
ードウェアを直接書き込むことによって、前記コネクシ
ョン設定要求に対して、スイッチ等のルーティング・テ
ーブルを設定する。また、前記ノード設定サーバー4
は、ルーティングタグ・テーブル24等のハードウェア
情報を、backupファイル42にバックアップしていても
よい。前記ノード設定サーバー4が、backupファイル4
2を作成する場合、前記ノード設定サーバー4は、ハー
ドウェアに正常に書き込みが終了した場合、前記backup
ファイル42の更新を行う。前記backupファイル42
は、ATM交換システムに、電源の瞬断等の事故が発生
し、ハードウェア・テーブル等の内容が破壊された場合
に、ノード設定サーバー4がハードウェア・テーブル等
の内容を、効果的に復旧する場合に用いられる。また、
ノード設定サーバー4は、受信した設定要求を、backup
ファイル42にロギングしてもよい。ATM交換システ
ムに不具合が発生した場合、前記ロギング・ファイルを
参照することによって、効果的にその不具合を取り除く
ことができる。
【0130】ノード設定サーバー4が、受信した設定要
求に対し、正常に設定が終了した場合、ノード管理サー
バー5は、該ノード管理サーバー5が管理する管理ファ
イル56を更新する。次に、ノード管理サーバー5は、
前記管理ファイル56の内容を基にサブネットワークに
対するNISマップを再構成する。本発明においては、
ノード管理サーバー5は、サブネットワークに対するN
ISマスター・サーバー600としても機能することを
想定しているが、前記構成を想定した場合、ノード管理
サーバー5が、該サーバーが管理するNISマップ(N
ISマスター・マップ)を再構成した場合、該ノード管
理サーバー5が前記NISマップをNISスレーブ・サ
ーバー601にダウン・ロードする。すなわち、前記ノ
ード管理サーバー5は、NISスレーブ・サーバー60
1に対し、NISマスター・マップの更新を通知する
(yppushユーティリティによって実行される)。NIS
マスター・マップの更新の通知を受けたNISスレーブ
・サーバー601は、NISマスター・サーバー600
(ノード管理サーバー5)に対し、NISマップの転送
を要求する(ypxfr ユーティリティによって実行され
る) 。NISマップの転送を受信したNISスレーブ・
サーバー601は、該NISスレーブ・サーバー601
が管理するNISマップを更新する。
【0131】ここで、前記NISマスター・サーバー6
00(ノード管理サーバー5)の、NISスレーブ・サ
ーバー601へのNISマップの転送においては、端末
3が起動する度に、または呼設定サーバーがコネクショ
ンを設定する度に、NISマップを転送する方法を採用
した場合、NISマップが頻繁に転送される可能性があ
る。これに対しては、NISマップが更新される度に、
NISマップをNISマスター・サーバー600からN
ISスレーブ・サーバー601へ転送するのではなく
て、定期的にまたは更新量がスレショルドを越えた場合
に転送するといった方法を用いることによって、上記動
作を改善し、性能を向上させることができる。
【0132】最後に、ノード管理サーバー5は、前記端
末3に対し設定完了を通知する。すなわち、ノード管理
サーバー5は、メタシグナリング・セルを送信した端末
に対しては、シグナリング・チャネル13の設定完了
と、シグナリング・セルのVPI/VCI値等を通知
し、ブート用セルを送信した端末に対しては、ブート・
イメージ等を通知する。
【0133】ここで、前記したノード管理サーバー5
の、端末の起動手順において、該ノード管理サーバー5
は、端末からの要求に従ってconfigファイル55を参照
し、ノード設定サーバー4に対し設定要求を送信すると
していた。前記方法を採用した場合、端末が起動要求を
送信する度に、ノード管理サーバー5は設定要求をノー
ド設定サーバー4に送信するが、前記端末が前記起動要
求のタイムオーバー等の原因によって起動要求を再送し
た場合、該ノード管理サーバー5は、ノード設定サーバ
ー4に対して設定要求を再送してしまう可能性がある。
この点は、以下の手順を採用することにより改善され
る。すなわち、ノード管理サーバー5が、端末から起動
要求を受信した場合、configファイル55と管理ファイ
ル56を参照し、前記起動要求に対し設定するコネクシ
ョンがすでに前記管理ファイル56に登録されていた場
合、ノード設定サーバー4に対しては設定要求を出さず
に、端末に対して設定完了通知を出すようにすれば良
い。
【0134】また、管理ファイル56に登録されている
情報と実際にハードウェアに設定されている設定データ
とが異なる場合、前記改善方法を採用したとき端末から
のコネクション設定要求が無視される可能性がある。こ
の点は、管理ファイル56に登録されているコネクショ
ンに対し、1回目の設定要求に対しては、前記した通り
何のアクションも起こさないが、2回目以降の設定要求
に対してアクションを起こすことによって改善される。
【0135】同様に、ノード設定サーバー4は、ノード
管理サーバー5から、ハードウェア・テーブルの設定要
求を受信した場合、backupファイル42を参照し、前記
ハードウェアの設定がすでに実行されている場合、前記
設定要求に対しては、ハードウェアの設定を行わずに、
ノード管理サーバー5に対して設定完了を通知すること
によって、性能が改善される。さらに、ノード設定サー
バー4は、backupファイル42にすでに実行されたアク
ションに対して、1回目のアクション要求に対してはア
クションを起こさず、2回目以降のアクション要求に対
してアクションを起こすことによって、backupファイル
42と実際のハードウェアの不一致による不具合を改善
することができる。
【0136】また、本発明の一実施例においては、後述
するように、頻繁にデータ通信が行われそうな端末間に
予めコネクションを設定しておき、前記端末間のデータ
通信を行う場合、前記予め設定されたコネクションを用
いることによって、呼設定を行わずにデータ転送を開始
することのできる効果的なデータ通信方法を想定してい
る。前記した予め設定されたコネクションを、いつ、ど
のように設定するかについて、以下に示すような、3通
りの方法が存在する。
【0137】1つ目の方法は、前記コネクションを、ハ
ードウェアで予め作り込んでおくという方法である。す
なわち、ATM交換機2内の前処理部のルーティングタ
グ・テーブルを、ROM等の不揮発メモリで作成し、A
TM交換機2を製造する際、所望のデータを前記ROM
に書き込んでおくことによって、前記コネクションの設
定を行おうとする方法である。ただし、他の2方法に比
較して、この方法を採用した場合、製造後、ROMを書
き換えることはできないので、ルーティング・タグ・テ
ーブルを変更することはできない。
【0138】2つ目の方法は、前記コネクションを、ネ
ットワークの立ち上げ時に設定する方法である。すなわ
ち、本発明の一実施例においては、ATMネットワーク
は、前記した4つのサーバーで管理することを想定して
いるが、前記したconfigファイル55に、予め前記コネ
クションの設定を記述しておくことによって、ATMネ
ットワークの立ち上げ時、ノード管理サーバー5が、前
記configファイル55に書かれた内容に従ってコネクシ
ョンを設定することによって、前記コネクションの設定
を行おうとする方法である。ただし、他の2方法に比較
して、この方法を採用した場合、前記ノード管理サーバ
ー5が、前記configファイル55に書かれたすべてのコ
ネクションを設定し終わるまで、ATMネットワークの
立ち上げが終了しないので、ネットワークの立ち上げに
時間がかかる。
【0139】3つ目の方法は、前記コネクションを、端
末の立ち上げ時に設定する方法である。すなわち、ネッ
トワークの起動後(ノード管理サーバー5の起動後) 、
ネットワークに接続される端末の起動を、ノード管理サ
ーバー5が認識した場合、前記端末に対して、該ノード
管理サーバー5が、configファイル55に記述された内
容に従って、コネクションの設定を行おうという方法で
ある。上記2つ目の方法は、ネットワークの立ち上げ時
にノード管理サーバー5がconfigファイル55を参照し
てコネクションを設定しようという方法であったが、こ
の3つ目の方法では、ネットワークの立ち上げの時点で
はなく、ネットワークに接続される端末の起動をノード
管理サーバー5が認識した時点で、前記端末に対してco
nfigファイル55を参照してコネクションを設定しよう
という方法である。具体的には、(1-1) 節で説明したよ
うに、ネットワークの立ち上げ時に、ノード管理サーバ
ー5は、対象とするATM交換機2のすべての入出力線
に対し、前記入出力線の先に接続されるであろう端末
と、ノード管理サーバー5との間に、ブート・チャネル
11とメタシグナリング・チャネル10とを設定する。
ATM交換機2の入出力線の先に接続された端末は、起
動時に、前記ブート・チャネル11またはメタシグナリ
ング・チャネル10を用いて、ノード管理サーバー5
に、ブート用セル(またはメタシグナリング・セル) を
送信する。ノード管理サーバー5は、ブート用セル(ま
たは、メタシグナリング・セル) を受信した場合、前記
ノード管理サーバー5は、該端末の起動を認識し、conf
igファイル55に書かれた内容に従って、該端末に対し
て予め設定するコネクション等の設定を実行する。ただ
し、他の2方法に比較して、この方法を採用した場合、
端末の立ち上げに時間がかかる。
【0140】前記した3つの方法には、それぞれ長所・
短所が存在するので、状況に応じて3つの方法のうちか
ら長所を生かすように1つの方法を選択することが効果
的である。
【0141】1−3.ディスクレス・クライアントのブ
ートについて 一般に、ディスクレス・クライアントは、起動時、ルー
ト・ファイルシステム(/) 、作業領域(スワップエリ
ア:/tmp) 、OS等の実行可能ファイル(/usr)、端末名
(ホスト名) 等の情報を持っていないので、起動時、デ
ィスクレス・クライアントは、前記した情報を獲得しな
ければならない。従来のディスクレス・クライアント
は、前記情報を獲得するために、起動時、ブート用パケ
ット(RARPパケットまたはBOOTP パケット) をサブネッ
トワーク内にブロードキャストし、サブネットワーク内
に存在するブートサーバーが前記パケットに応答するこ
とによって、前記ディスクレス・クライアントは前記情
報を獲得することができる。
【0142】本発明においては、(1-1) 節で説明したよ
うに、ATM交換機2(ネットワーク) の立ち上げ時
に、ノード管理サーバー5が、ATM交換機2のすべて
の入出力線に対し、前記入出力線の先に接続されるであ
ろう端末とノード管理サーバー5との間に、ブート・チ
ャネル11を設定しておく。ATM交換機2(ネットワ
ーク) の起動後、前記ATM交換機2の入出力線の先に
接続されたディスクレス・クライアントが起動する場
合、前記ディスクレス・クライアントは、ブート・チャ
ネル11を用いて、ブート用セル(RARPセルまたはBOOT
P セル) をノード管理サーバー5に送信する。ノード管
理サーバー5は、ブート・チャネル11を経由して転送
されたブート用セルを受信した場合、configファイル5
5を参照し、前記configファイル55のブート用セルを
送信したディスクレス・クライアントに対応する記述に
従って、前記ディスクレス・クライアントを起動するの
に必要なブートイメージ(ルート・ファイルシステム、
スワップエリア、実行可能ファイル、ホスト名等) を、
前記ディスクレス・クライアントに、前記ブート・チャ
ネル11を用いて送信する。前記ノード管理サーバー5
の、configファイル55を参照する手順において、本発
明の一実施例においては、ブート用セルがATM交換機
2に入力された入力チャネル番号をキーとして、config
ファイル55を参照し、configファイル55に書かれた
ブートイメージを、ノード管理サーバー5が前記ブート
用セルを送信したディスクレス・クライアントに転送す
ることを想定している。
【0143】ディスクレス・クライアントを、提案する
ATM交換機に接続する場合について、以下、具体的に
説明する。
【0144】まず、従来のディスクレス・クライアント
は、起動時、ブート用パケット(ARP パケットまたはBO
OTP パケット) をサブネットワーク内の端末にブロード
キャストし、サブネットワーク内に存在するブートサー
バー等が前記パケットに対し応答することによって、前
記ディスクレス・クライアントはブートイメージを得る
ことを想定している。従来のネットワークにおいては、
サブネットワーク内に存在する端末に対して予めブロー
ドキャスト・チャネルが設定されていて、前記ディスク
レス・クライアントは、前記ブロードキャスト・チャネ
ルを使用することによって、サブネットワーク内に存在
するブート・サーバーにブート用セルを転送することが
できた。
【0145】本発明の一実施例においては、ディスクレ
ス・クライアントが、ブート用セルを送信するために使
用するチャネル(すなわちブート・チャネル11) を予
め設定しておき、特定のVPI/VCI値(例えば、VP
I=all 1 、または、VPI/VCI=all 1) を、予め割り当て
ておく。また、前記チャネルは、ATM交換機2(ネッ
トワーク) の立ち上げ時に、ATM交換機2のすべての
入出力線の先に接続されるであろう端末とノード管理サ
ーバー5との間に、ノード管理サーバー5によって設定
されるものとする。従来のネットワークにおいては、デ
ィスクレス・クライアントの起動時に使用されるブート
時に使用されるチャネルとして、サブネットワーク内に
存在するすべての端末へのブロードキャスト・チャネル
が用いられていたが、本発明においては、ブロードキャ
スト・チャネルを使用するのではなく、端末からサブネ
ットワーク内に存在するノード管理サーバー5までのユ
ニキャスト・チャネル(シングルキャスト・チャネル)
であるブート・チャネルを用いることを想定している。
【0146】1−5.ARP、NISについて 以下、本発明に係るATM交換システムにおける、AR
P(Address Resolution Protocol) について説明する。
【0147】本発明のATM交換システムにおいては、
頻繁にデータ通信が行われそうな端末間に予めコネクシ
ョンを設定しておき、前記端末間のデータ通信を行う場
合、前記予め設定されたコネクションを用いることによ
って、呼設定を行わずにデータ転送を開始することので
きる効果的なデータ通信方法を想定している。また、本
発明においては、前記データ通信を行う際、宛先のデー
タ受信端末の端末名等をキーとして、前記予め設定され
たコネクションのコネクション識別子(VPI/VCI等) を検
索し、前記検索して得られたコネクション識別子を用い
て、前記コネクションを使用することを想定している。
ここに、以下の説明で、ARPとは、宛先のデータ受信
端末の端末名等から、既に設定されたコネクションのう
ち該当するコネクションのコネクション識別子(VPI/VCI
等) を獲得する方法のことを言うものとする。
【0148】従来のコンピュータ間のデータ通信方法(T
CP/IP)におけるARPとは、宛先のデータ受信端末のI
Pアドレス(端末名に対応する)からMACアドレス
(コネクション識別子に対応する) を獲得する方法であ
った。また、従来のコンピュータ間のデータ通信方法に
おいては、サブネットワークに属する各々のデータ送信
端末は、同一の宛先にデータ通信を行う場合、同一のM
ACアドレス(コネクション識別子に対応)を用いてデ
ータ転送を行うことができた。
【0149】ここで、前述した従来のコンピュータ間の
データ通信方法を、そのまま従来のATM交換システム
に適用した場合の問題点について説明する。
【0150】前述したように、従来のコンピュータ間の
データ通信で行われた方法を、従来のATM交換システ
ムにそのまま適用しようとすると、サブネットワークに
属するすべての端末間にメッシュ状にコネクションを設
定し、前記各々のデータ送信端末が同一の宛先にデータ
転送を行う場合、同一のコネクション識別子(VPI/
VCI)を用いてデータ転送ができるように、コネクシ
ョンの設定を行わなければならない。しかし、前記サブ
ネットワークに属する端末間にメッシュ状に張られたコ
ネクションは、常時、すべてのコネクションが使用され
るわけではないので、前記方法を採用した場合、VPI
/VCIテーブル(宛先の端末名から、コネクション識
別子を検索する時に使用するテーブル) の大きさが、不
必要に大きくなってしまうといった問題点があった。ま
た、ネットワーク・サイドにとっても、端末が、呼設定
を行わずにデータ転送を行うことを保証するためには、
前記予め設定されたコネクションが正常かどうか、常
時、チェックを行わなければならず、前記コネクション
の数が不必要に多い場合、ネットワーク・サイドが効率
よく前記コネクションをチェックすることができないと
いった問題点があった。
【0151】本発明の一実施例は、前記問題点を改善す
るために、サブネットワーク内のすべての端末間にメッ
シュ状にコネクションを設定するのではなく、頻繁にデ
ータ通信が行われそうな端末間にのみコネクションを設
定することによって、予め設定しなければならないコネ
クションの数を削減するようにしたものである。また、
本発明の一実施例においては、前記予め設定を行うコネ
クションのうち、サブネットワークに属するすべての端
末に共通するコネクションと端末に固有なコネクション
とに分類し、前記サブネットワークに属するすべての端
末に共通するコネクションについて、コネクション識別
子(VPI/VCI)を端末間で共通にすることによっ
て、サブネットワーク内に存在するVPI/VCIテー
ブルの管理を効率よく行うようにしたものである。
【0152】また、予めコネクションを設定することに
よって、呼設定を行わずにデータ転送を開始する方法を
採用しても、端末が前記コネクションを使用する場合
に、前記コネクションを使用するためのVPI/VCI
値等を、他の端末に問い合わせなければならない方法を
採用した場合、他の端末に問い合わせるのに時間がかか
るので、予めコネクションを設定することによる利点が
小さくなるといった問題点があった。
【0153】本発明の一実施例は、端末が、予め設定さ
れたコネクションを使用するためのVPI/VCI値等
を記憶することのできる場合、端末側で前記VPI/V
CI値等を記憶し、端末がデータ通信を行う場合、前記
端末側で記憶されているVPI/VCI値等を用いるこ
とによって、効率よくデータ転送を開始するようにした
ものである。
【0154】以下、本発明の一実施例においては、VP
I/VCIテーブルを効率よく管理等を行うために、N
IS(Network Information System)を用いて管理する
方法について説明する。本発明を、NISを用いずに実
現することも可能であるが、以下、本発明の一実施例を
具体的に説明するためにNISの使用を想定する。以
下、VPI/VCIテーブルをNISを用いて管理する
方法と、本発明におけるNISの実現方法について、具
体的に説明する。
【0155】図4は、本発明の一実施例における、VP
I/VCIテーブルの構成を示したものである。本発明
においては、端末がVPI/VCIテーブルを持つこと
によって、データ通信を行う必要の生じた端末は、宛先
のデータ受信端末の端末名等をキーとして、前記VPI
/VCIテーブルを検索することによって、効率よくV
PI/VCIを獲得する方法を想定している。具体的に
は、データ送信端末は、宛先のデータ受信端末までのコ
ネクションが設定されたデータ転送路に対して、宛先の
端末(Host)名等と前記コネクションを使用するためのV
PI/VCI値等とを一組としたVPI/VCIテーブ
ルを管理し、データ転送を行う必要の生じたデータ送信
端末は、宛先の端末名をキーとして前記VPI/VCI
テーブルを検索することによって、宛先のデータ受信端
末までセルを転送するためのコネクションを使用するの
に必要なVPI/VCI値等を獲得する(ハッシュ関数
を用いて検索しても良い)。
【0156】また、本発明の一実施例において、VPI
/VCIテーブルは、図4に示すように、サブネットワ
ークに属する端末に共通なVPI/VCIテーブルであ
るNISマップ62と、端末に固有なVPI/VCIテ
ーブルであるNISファイル63の2種類のVPI/V
CIテーブルから構成されているとする。ここで、通
常、NISにおいては、NISファイルという用語は存
在せず、ローカル・ファイルと呼ばれているが、本発明
の一実施例においては、ローカル・ファイルという代わ
りにNISファイルと呼ぶこととする。また、本発明の
ATM交換システムにおいては、サブネットワークに属
しているすべての端末と、予め指定されたサーバー等の
機能を持つ複数の端末との間のコネクションは設定され
ているものとし、サブネットワークに属する任意の端末
が前記コネクションを使用する場合、宛先の端末名に対
して同一のVPI/VCI値等が割り当てられているも
のとする。前記したサブネットワークに属するすべての
端末に対して、共通の宛先とVPI/VCI値等はNI
Sマップ62に登録されているものとする。また、個々
の端末に固有に設定されたコネクションに対しては、宛
先の端末名と、前記コネクションを使用するためのVP
I/VCI値等は、NISファイル63に登録されてい
るものとする。
【0157】本発明の一実施例においては、VPI/V
CIテーブルの管理に、まず、NISファイル63を参
照し、次に、NISマップ62を参照することによっ
て、宛先の端末名から前記端末にセルを送信するために
必要なVPI/VCI値等を検索することを想定してい
る。ただし、本発明においては、まず初めに、NISマ
ップ62を参照し、次に、NISファイル63を参照し
ても構わない。
【0158】図5は、前記したサブネットワークに共通
なコネクションと、個々の端末に固有なコネクションの
関係を示した本発明の具体例である。
【0159】コンピュータ・ネットワークに属する端末
には、一般に、サーバーとクライアントの2種類の端末
が存在する。一般的に、クライアントからサーバー、サ
ーバーからクライアント、およびサーバーからサーバー
へのデータ転送は行われるが、クライアントからクライ
アントへのデータ転送はあまり行われないといった特徴
が存在する。従って、本発明において、サブネットワー
クに属する端末に対して、端末の起動時(またはネット
ワークの起動時) 等に対応する、サーバーとサーバー
間、あるいはサーバーとクライアント間のコネクション
を予め設定することによって、前記端末が、予めコネク
ションが設定された端末に対して実際にデータ通信を行
う際に、呼設定を行わずにデータ通信を開始することが
できる。本発明の一実施例においては、ノード管理サー
バー5が、以下に示すような手順を実行することによっ
て、前記した予め設定するコネクションを、効率よく設
定することができる。すなわち、ノード管理サーバー5
が、ブート用セル(RARP セルまたはBOOTP セル) 、また
はメタシグナリング・セルを受信した場合、前記セルが
転送されてきたブート・チャネル11またはメタシグナ
リング・チャネル10の先に接続された端末が起動され
たと認識する。次に、前記ノード管理サーバー5は、co
nfigファイル55を参照し、前記端末に対してconfigフ
ァイル55中に記述されたサーバー等の間のコネクショ
ンを設定することによって、前記予め設定するコネクシ
ョンを効率よく設定することができる。
【0160】また、予めコネクションを設定する際に、
宛先がサーバーとなるコネクションを設定する場合、サ
ブネットワークに属するすべての端末に対して、同一の
宛先に対して同一のVPI/VCI値等となるようにコ
ネクションの設定を行うこととする。前記したようなV
PI/VCI値の設定を行うことで、サブネットワーク
に属するすべての端末において、同一の情報が書かれた
NISマップ62を使用することができるので、サブネッ
トワークにおけるNISマップ62の管理を効率よく行
うことができる。
【0161】図5において、宛先がサーバーの場合のV
PI/VCIテーブルは、NISマップ62で管理する
ことができるが、宛先がクライアントの場合のVPI/
VCIテーブルは、NISマップ62で管理することは
できず、前記テーブルはNISファイル63で管理する
ことになる。従って、クライアントからサーバーへのコ
ネクションは、NISマップ62で管理されることにな
るが、前記コネクションに対する逆向きのコネクション
(サーバーからクライアントへのコネクション) は、N
ISファイル63で管理されることになる。従って、本
発明の一実施例においては、NISファイル63には、
前記したサーバーからクライアントへの予め設定するコ
ネクション、および呼設定要求の結果、端末固有に設定
されるコネクションの2通りのコネクションが登録され
ることになる。
【0162】なお、クライアントからクライアントへデ
ータ転送を行う場合は、該当する端末が網に対して呼設
定要求を行うことによって、網が前記コネクションを設
定し、前記コネクションに対するVPI/VCI値等を
NISファイル63に登録することによって、前記コネ
クションに対して本発明におけるVPI/VCIテーブ
ル管理方法で対応することができる。
【0163】図6は、本発明の一実施例におけるサブネ
ットワーク内の、NISマップの配送方法を示した模式
図である。
【0164】一般的に、コンピュータ・ネットワークに
おいては、ハードディスクを持ったホスト31と、小規
模のハードディスクを持ったデータレス・クライアント
32と、ディスクを持たないディスクレス・クライアン
ト33の3種類の端末が存在する。現在のNISの実装
方法においては、ユーザのNISの使用効率を高めるた
めに、なるべくNISスレーブ・マップはユーザ側のハ
ードディスク上に、NISスレーブサーバー・プロセス
は、ユーザ端末上に起動しようとしている。従って、図
6に示すように、前記ホスト31においては、NISス
レーブ・マップ621が構築され、NISスレーブサー
バー・プロセス601とNISクライアント・プロセス
61が起動されているものとする。また、前記データレ
ス・クライアント32においては、実装されているハー
ドディスクの規模に応じて、NISスレーブ・マップ6
21、NISスレーブサーバー・プロセス601、およ
びNISクライアント・プロセス61で構成されている
場合と、NISクライアント・プロセス61のみで構成
されている場合の、2通りの場合が存在するものとす
る。同様に、前記ディスクレス・クライアント33の場
合、端末上に、NISクライアント・プロセス61のみ
起動されているものとする。
【0165】本発明の一実施例においては、前記したよ
うに、ノード管理サーバー5内に、NISマスター・サ
ーバー600が存在し、該NISマスター・サーバー6
00が管理するNISマスター・マップ620を、サブ
ネットワーク内に存在するすべてのNISスレーブ・サ
ーバー601に分配することによって、サブネットワー
ク内に存在するすべてのNISマップの管理(同期) を
行うものとする。すなわち、ノード管理サーバー5内に
存在するNISマスター・サーバー600は、該NIS
マスター・サーバー600が管理するNISマスター・
マップ620が更新された場合、前記更新されたマップ
のコピーを、サブネットワーク内に存在するすべてのN
ISスレーブ・サーバー601に配送し、前記NISス
レーブ・サーバー601が、該配送されたNISマスタ
ー・マップ620のコピーを基に、NISスレーブ・マ
ップ621を構築することによって、サブネットワーク
内に存在するNISマップの管理を行うことができる。
具体的には、NISマスター・マップ620が更新され
た場合、まず、ノード管理サーバー5内に存在するNI
Sマスター・サーバー600は、サブネットワーク内に
存在するすべてのNISスレーブ・サーバー601に対
して、NISマスター・マップが更新されたことを通知
する(yppush)。NISスレーブ・サーバー601は、前
記NISマスター・マップ620の更新通知を受信した
場合、NISマスター・サーバー600に対して、NI
Sマスター・マップ620の転送を要求し、該転送され
たNISマスター・マップ620を基に、前記NISス
レーブ・サーバー601は、NISスレーブ・マップ6
21を再構築する(ypxfr) 。
【0166】ここで、前記したサブネットワーク内のN
ISマップの更新方法によると、NISマスター・マッ
プ620が更新された場合、NISマスター・サーバー
600から、サブネットワーク内のNISスレーブ・サ
ーバー601に、NISマスター・マップ620の更新
通知が送られるが、NISスレーブ・サーバー601が
他の処理の実行等で、前記更新通知を受信できなかった
場合、該NISスレーブ・サーバー601の管理するN
ISスレーブ・マップ621が更新されない可能性があ
る。この点は、NISスレーブ・サーバー601が、N
ISマスター・サーバー600に対して、定期的に、N
ISマスター・マップ620の転送を要求し、該転送さ
れたNISマスター・マップ620を基にNISマップ
を再構築すること等によって改善することができる。ま
た、NISスレーブ・サーバー601は、NISマスタ
ー・サーバー600に対して、NISマスター・マップ
620の更新時刻の通知を要求し、該NISスレーブ・
マップ621の更新時刻と比較することによって、NI
Sマスター・マップ620の更新を知ることができ、前
記更新情報に基づいてNISマップの再構築シーケンス
を実行することができる。
【0167】また、従来のNISには、以下に示すよう
な問題点があった。すなわち、従来のNISにおいて
は、NISクライアント61の、NISサーバー(NI
Sマスター・サーバー600/NISスレーブ・サーバ
ー601)への1回目の帰属(bind)は、NISクライア
ント・プロセス61の起動時に行われるため、同一端末
上に、NISサーバー・プロセスとNISクライアント
・プロセス61が起動される場合でも、前記NISクラ
イアント・プロセス61は、同一の端末上のNISサー
バー・プロセスには帰属(bind)せず、ネットワークを経
由して他の端末上のNISサーバー・プロセスに帰属し
てしまうといった問題点があった。すなわち、従来のN
ISクライアント61のNISサーバーへの帰属(bind)
は、前記要求(ypbind)をサブネットワークにブロードキ
ャストし、前記要求に対し、一番早く応答を返したNI
Sサーバーに、該要求を送信したNISクライアント6
1は帰属される。従って、NISクライアント61のN
ISサーバーへの1回目の帰属(bind)は端末の起動(boo
t)期間中に行われ、前記起動(boot)期間中はCPUは起
動処理に忙しく、NISクライアント61の送出する前
記要求(ypbind)に同一端末上のNISサーバーが直ちに
応答できず、他の端末上のNISサーバーの方が早く応
答し、前記NISサーバーに帰属してしまうといった問
題点があった。前記問題点のため、NISクライアント
61は、NIS情報にアクセスする場合、同一端末上に
NISサーバーが起動されている場合でも、ネットワー
クを経由して他の端末上のNISサーバーにアクセスす
るため、NIS情報にアクセスするのに時間がかかって
しまうといった問題点と、ネットワークに負荷をかけて
しまうといった問題点があった。
【0168】以下、従来のNISにおいて、ユーザープ
ロセスがネットワーク情報をアクセスする手順について
説明した後、本発明の一実施例における、上記問題点の
解決方法について、図6および図7を参照しながら説明
する。
【0169】従来のNISにおいては、ユーザープロセ
スが、ネットワーク情報をアクセスする場合、まず、前
記ユーザープロセスが、対応するライブラリ・コールの
呼び出しを行う。該呼び出しを受けたライブラリ・コー
ルは、まず、NISファイル(ローカル・ファイル) を
参照し、検索したい情報が見つかるまで、前記ファイル
を参照する。検索したい情報が、前記NISファイル6
3に見つからなかった場合、前記ライブラリ・コール
は、検索したい情報の検索をNISクライアント61に要
求し、該検索要求を受信したNISクライアント61
は、該NISクライアント61が帰属(bind)しているN
ISサーバーに、前記検索要求をリレーイングする。前
記検索要求を受信したNISサーバーは、該NISサー
バーが管理しているNISマップを検索し、検索情報を
NISクライアント61を経由して、該検索要求を出力
したライブラリ・コールに返送する。該NISサーバー
が前記NISマップを検索した結果、検索情報が見つか
らなかった場合、オペレーティング・システムによって
は、検索要求をDNS(Domain Name Server)にリレーイ
ングするものも存在する。
【0170】本発明の一実施例においては、以上説明し
た従来のNISを、以下に示す2つの方法に変更するこ
とによって、前記問題点を解決している。
【0171】1つ目の方法は、NISクライアント61
の検索要求を送信する手順を変更することによって、前
記問題点を解決する方法である。この方法によるアルゴ
リズムを、図8および図9に示す。なお、図8および図
9に示すフローチャートは、図中のL1およびL2にお
いて連結されているものである。この点に関しては、後
述する説明で参照する、複数の図面に分けて示された他
のフローチャートについても、同様である。
【0172】まず、NISクライアントでは、ライブラ
リ・コールによるネットワーク情報の検索が行われ(ス
テップ1)、NISファイル(ローカル・ファイル) を
参照し(ステップ2)、検索したい情報が見つかった場
合、検索を終了する(ステップ3〜5)。
【0173】一方、検索したい情報が見つからなかった
場合、前記ライブラリ・コールは、NISクライアント
に情報の検索を要求する(ステップ3)。この検索要求
を受信したNISクライアントと同一の端末(Host)に、
NISサーバーが起動している場合(NISサーバーが
起動しているかどうかは、OSのプロセス管理表を検索
すれば知ることができる) 、前記NISクライアント
が、前記同一の端末上に起動しているNISサーバー
に、前記検索要求をリレーイングする(ステップ7,
8)。そして、NISマップの検索結果を知らせ(ステ
ップ9,12,14,15あるいはステップ9,12,
16,17,18)、あるいはさらにDNSに情報の検
索を要求し(ステップ19)、その検索結果を知らせる
(ステップ20,21あるいはステップ20,22,2
3)。
【0174】前記NISクライアントと同一の端末(Hos
t)にNISサーバーが起動していなかった場合は、前記
NISクライアント61は、該NISクライアント61
が帰属(bind)しているNISサーバーに、前記検索要求
のリレーイングが行われ(ステップ7,10)、以下、
情報検索の後に、上記と同様の処理、すなわち検索結果
の通知、場合によってはDNSへの情報検索要求および
その検索結果の通知が実行される(ステップ13〜2
3)。
【0175】2つ目の方法は、NISクライアントのN
ISサーバーへの帰属(bind)方法を変更することによっ
て、前記問題点を解決する方法である。なお、図10
に、この方法によるアルゴリズムを示す。
【0176】ここに、従来のNISにおいては、NIS
クライアントのNISサーバーへの帰属方法(ypbind)
は、NISクライアントが前記帰属要求をブロードキャ
ストした後、一番早く前記NISクライアントに応答を
返したNISサーバーに、前記NISクライアントが帰
属するという方法であった。前記NISクライアント
の、NISサーバーへの帰属方法を採用した場合、端末
の起動(boot)後、1回目のNISクライアントのNIS
サーバーへの帰属は端末の起動手順実行中に行われるた
め、前記端末のCPUは、前記端末の起動手順の実行に
忙しく、前記1回目のNISクライアントの帰属要求(y
pbind)にすばやく応答できないといったことが原因で、
前記問題点が発生していた。
【0177】本発明の一実施例においては、NISクラ
イアントがNISサーバーへ帰属を行う場合、まず、N
ISクライアントと同一の端末にNISサーバーが起動
している場合(ステップ31)、前記NISサーバーに
前記NISクライアントが帰属するとし(ステップ3
2)、NISクライアントと同一の端末にNISサーバ
ーが起動していない場合に、前記NISクライアント
が、ネットワーク上の他の端末に対し、前記帰属要求(y
pbind)をブロードキャストするとする(ステップ3
7)。
【0178】上記した本発明によるNISクライアント
のNISサーバーへの帰属方法を採用した場合で、NI
Sクライアントと同一の端末上にNISサーバーが起動
している場合、端末の起動後に行われる1回目のNIS
クライアントのNISサーバーの際、NISクライアン
トは、同一の端末上に起動しているNISサーバーに帰
属されるため、前記した問題点を解決することができ
る。
【0179】なお、本発明においては、ノード管理サー
バーが、NISクライアントの要求に応じて、前記NI
Sクライアントの帰属(bind)するNISサーバーを決定
することによって、NISクライアントが網のブロード
キャスト機能を使わずに、自分の帰属するNISサーバ
ーを決定する方法を想定している。
【0180】具体的には、NISクライアントは、該N
ISクライアントが起動(boot)した時点では、該NIS
クライアントが帰属(bind)するNISサーバーはまだ決
定されていないので、前記NISクライアントは、帰属
先のNISサーバーを決定しなければならない。また、
NISクライアントは、NISサーバーからの応答が返
ってこない場合や、NISサーバーからの応答がおそく
なった等の場合、帰属先のNISサーバーを変更するこ
とによって、NISサーバーからの応答性能を改善しな
ければならない。
【0181】本発明の一実施例においては、NISクラ
イアントは、帰属先のNISサーバーを決定または変更
する必要の生じた場合、まず、前記NISクライアント
が、ノード管理サーバーに対してブート・チャネルを使
用して前記要求を送信する。前記要求を受信したノード
管理サーバーは、該ノード管理サーバーが管理する管理
ファイルを参照し、サブネットワークに登録されたNI
Sサーバーのうち、負荷の小さなNISサーバーを検索
し、前記要求を送信したNISクライアントの帰属する
NISサーバーを決定する。次に、ノード管理サーバー
は、前記要求を送信したNISクライアントから、該ノ
ード管理サーバーが決定したNISサーバーまでのコネ
クション(すなわち、インフォメーション・チャネル)
を設定するとともに、前記NISクライアントが、前記
コネクションを使用するためのVPI/VCI値等の設
定を行う。
【0182】また、前記VPI/VCI値等の設定にお
いて、予めNISクライアントが、NISサーバーに対
してデータ転送を行うためのVPI/VCI値等が設定
されている場合、新たにVPI/VCI値等を設定し直
さずに、予め設定されたVPI/VCI値等を用いて、
前記コネクションが使用できるようにした方が効率がよ
い。すなわち、NISクライアントからの帰属先のNI
Sサーバーの変更要求を受信した場合、ノード管理サー
バーは、NISクライアントから変更後のNISサーバ
ーまでのコネクションの設定を行うとともに、前記NI
Sクライアントが、NISサーバーとデータ転送するた
めに使用していたVPI/VCI値等を用いて、前記コ
ネクションを使用できるように前記コネクションの設定
を行えばよい。
【0183】前記した方法を採用することによって、N
ISクライアントは、帰属先のNISサーバーを決定す
る場合、ノード管理サーバーに前記要求を送信すればよ
いので、従来方法の場合のような前記要求をブロードキ
ャストして帰属先のNISサーバーを決定する必要はな
いので、本発明においては、ブロードキャストを用いず
にARP/NISを実現することができる。
【0184】なお、本発明によるブロードキャストを用
いないARP/NISの実現方法を、従来のブロードキ
ャスト機能を持たないATM交換システムで行う場合、
まず、端末(Host)からノード管理サーバーまでのコネク
ション(すなわち、ブート・チャネル) を設定し、前記
コネクションを使用するためのVPI/VCI値とし
て、特定値(例えば、VPI=all 1 、または、VPI/VCI=al
l 1)を割り当てる。次に、網のブロードキャスト機能を
使用している従来の端末インターフェースに対し、ブロ
ードキャスト・チャネルとして、前記特定値を割り当て
る。前記方法を採用することによって、前記端末上に起
動しているNISクライアントは、例えば、従来のブロ
ードキャストによってNISサーバーを決定する際、網
のブロードキャスト機能を用いるために前記特定値が使
用されるので、前記NISクライアントからのNISサ
ーバー検索要求は、ブロードキャストされずに、ノード
管理サーバーに転送されることになる。
【0185】以上説明した方法を採用することによっ
て、NISクライアントは、前記NISサーバー決定要
求を、サブネットワーク内の端末にブロードキャストせ
ずに、前記要求をノード管理サーバーに転送し、ノード
管理サーバーが、前記NISクライアントの帰属先のN
ISサーバーを決定することによって、NISクライア
ントは、帰属先のNISサーバーを決定することができ
る。
【0186】1−5.呼設定について 端末(Host)が行うデータ通信には、前述したように、コ
ネクション型のデータ通信とコネクションレス型のデー
タ通信がある。また、コネクション型データ通信には、
予め設定されたコネクションを用いて行うコネクション
型のデータ通信と、予めコネクションが設定されていな
い宛先に対して、コネクションを設定してからデータ通
信を行うコネクション型のデータ通信が存在する。ここ
では、予めコネクションが設定されていない宛先に対し
て、コネクションを設定してからデータ通信を行うコネ
クション型のデータ通信について説明する。
【0187】また、本節の次の(1-6) 節では、予め設定
されたコネクションを用いて行うコネクション型のデー
タ通信と、コネクションレス型のデータ通信について説
明する。
【0188】以下、本発明の一実施例による呼設定手順
を用いた、予めコネクションが設定されていない宛先に
対して、コネクションを設定してからデータ通信を行う
方法について、図11を参照しながら具体的に説明す
る。また、呼設定時の各アルゴリズムのうち、端末のデ
ータ通信のアルゴリズムを図12,13に、呼設定サー
バの呼設定アルゴリズムを図14,15に、ノード管理
サーバのコネクション設定アルゴリズムを図16に、ノ
ード設定サーバの設定アルゴリズムを図17に、それぞ
れ示す。
【0189】端末(Host)は、データ通信を行う必要が生
じた場合、まず、宛先のデータ受信端末までのデータ転
送に必要なQOSを持つコネクションがすでに設定され
ているかどうか、NIS等を用いてVPI/VCIテー
ブルを検索する。すなわち、データ通信を行う必要の生
じたユーザ・プロセスは、まず、端末固有のVPI/V
CIテーブルであるNISファイル63を参照し、次
に、サブネットワークに属する端末に共通なVPI/V
CIテーブルであるNISマップ62を参照し、宛先の
データ受信端末までのセル転送のための、VPI/VC
I値等が、すでに設定されているかどうか、宛先のデー
タ受信端末の名前をキーとして、前記テーブルを検索す
る(図12のステップ52,54)。
【0190】具体的には、端末上の、データ通信を行う
必要の生じたユーザ・プロセスは、対応するコネクショ
ンがすでに設定されているかどうか調べるため、対応す
るライブラリ・コールを実行する。前記ライブラリ・コ
ールは、まず、端末固有のNISファイル63に、宛先
のデータ受信端末までの、セル転送時に用いるVPI/
VCI値等が、すでに設定されているかどうか、参照要
求を行う(ステップ52)。前記NISファイル63
に、前記VPI/VCI値等がすでに設定されていた場
合、前記ユーザ・プロセスは、前記VPI/VCI値等
を用いて、セルを作成し、作成したセルを送信すること
によって、データ転送を開始する(図13のステップ6
3,64)。
【0191】前記NISファイル63に、前記VPI/
VCI値等が設定されていなかった場合、前記ライブラ
リ・コールは、前記NISファイル63に対して行った
参照要求を、該端末上に起動しているNISクライアン
ト・プロセス61にリレーイングし、前記NISクライ
アント61は、宛先のデータ受信端末までのセル転送時
に用いるVPI/VCI値等について、前記NISクラ
イアント61が帰属(bind)しているNISサーバーに問
い合わせる(図12のステップ53)。
【0192】前記問い合わせを受信したNISサーバー
は、該NISサーバーが管理しているNISマップ62
を検索し、前記ユーザー・プロセスのセル転送時に用い
るVPI/VCI値等が、すでに設定されているかどう
か検索する(ステップ54)。前記VPI/VCI値等
がすでに設定されていた場合、該NISサーバーは、前
記VPI/VCI値等を、NISクライアント61を経
由して前記問い合わせをしたユーザ・プロセスに通知す
る(ステップ54,62)。一方、前記VPI/VCI
値等が設定されていなかった場合、該NISサーバー
は、検索の失敗を、NISクライアント61を経由して
前記問い合わせをしたユーザ・プロセスに通知する(図
12のステップ54,55)。
【0193】前記NISサーバーから、セル転送時に用
いるVPI/VCI値等の通知を受けたユーザ・プロセ
スは、前記VPI/VCI値等を用いて、セルを作成
し、作成したセルを送信することによって、データ転送
を開始する(図13のステップ62,64)。
【0194】前記NISサーバーから、セル転送時に使
用するVPI/VCI値等の検索の失敗通知を受信した
ユーザ・プロセス、またはNISクライアント・プロセ
ス61は、以下に説明する呼設定手順を実行することに
よって、セル転送時に用いるVPI/VCI値等を獲得
する。なお、ユーザ・プロセス、またはNISクライア
ント61は、VPI/VCI値等の獲得要求がタイムア
ウトすることによって、以下に示す、呼設定手順を実行
してもよい。
【0195】具体的には、端末上のユーザ・プロセスま
たはNISクライアント・プロセス61は、呼設定クラ
イアント・プロセスを起動し、前記起動された呼設定ク
ライアント・プロセスは、端末の起動時に設定されたシ
グナリング・チャネル13を用いて、シグナリング・セ
ルをATM交換システム内に存在する呼設定サーバーに
転送する(図12のステップ56)。
【0196】呼設定サーバーは、前記シグナリング・セ
ルを受信すると(図14のステップ70)、前記シグナ
リング・セル中に記述された、通信品質(QOS、トラ
ヒック・パラメータ等) で、宛先のデータ受信端末まで
のコネクションの設定を、ノード管理サーバー5に要求
する(図14のステップ72)。
【0197】ノード管理サーバー5は、前記コネクショ
ン設定要求を受信すると(図16のステップ90)、該
ノード管理サーバー5が管理する管理ファイル56を参
照し、前記データ送信端末が、申告したトラヒック・パ
ラメータでセルを送出した場合、網がサービスを提供し
ているコネクションのQOSと、前記データ送信端末の
要求するコネクションのQOSを、網が保証することが
できるかどうか判定する (図16のステップ91)。
前記判定等の結果、網が前記データ送信端末の要求する
コネクションを受け入れることができる場合、前記コネ
クションを設定するため、ノード管理サーバー5は、対
応するノード設定サーバー4に対し、ルーティングタグ
・テーブルといった対応するハードウェアの設定を要求
する(図16のステップ93)。一方、前記判定等の結
果、網が前記データ送信端末の要求するコネクションを
受け入れることができない場合、前記ノード管理サーバ
ー5は、呼設定サーバーを経由して(図16のステップ
92)、前記呼設定要求を受け入れない旨、前記データ
送信端末に通知する(図14のステップ75,76,7
8)。
【0198】ノード設定サーバー4は、前記ハードウェ
ア設定要求を受信すると(図17のステップ110)、
ルーティングタグ・テーブルといった、対応するハード
ウェアに対し、指定されたデータを書き込むとともに
(図17のステップ111)、ノード設定サーバー4が
管理するbackupファイル42がある場合、前記backupフ
ァイル42に設定内容の書き込みを実行する(図17の
ステップ113〜116)。前記ノード設定サーバー4
は、前記設定が終了した場合、前記設定要求を出したノ
ード管理サーバー5に対して、前記設定の終了を通知す
る(図17のステップ112)。
【0199】ノード管理サーバー5は、前記設定終了の
通知を受信すると(図16のステップ96)、該ノード
管理サーバー5の管理する管理ファイル56の更新を行
い(図16のステップ98)、呼設定が要求された前記
コネクションが、サブネットワークに属するすべての端
末に共通するコネクションであった場合、必要に応じ
て、前記管理ファイル56からNISマップ62が作成
され、該作成したNISマップ62で、該ノード管理サ
ーバー5が管理するNISマップ62を更新する(図1
6のステップ99〜100)。
【0200】ここに、本発明の一実施例においては、ノ
ード管理サーバー5は、NISマスター・サーバー60
0としても機能していると想定しているので、前記NI
Sマップ62が更新された場合、前記マップを管理して
いるノード管理サーバー5は、対応するNISスレーブ
・サーバー601に対し、該当するNISマップ62の
更新を要求する(図16のステップ101)。最後に、
ノード管理サーバー5は、以上説明したような設定が終
了した場合、設定の終了と前記コネクションの設定とを
要求したデータ送信端末がセル転送時に使用するVPI
/VCI値等を、前記呼設定サーバーを経由して、前記
データ送信端末へ通知する(図16のステップ97と図
14のステップ77)。
【0201】データ送信端末は、前記設定終了とVPI
/VCI値等の通知とを受けると(図12のステップ5
9)、前記VPI/VCI値等を基にセルを作成し、該
作成したセルを、呼設定時に、網に申告したトラヒック
・パラメータを違反しないように送信することによっ
て、データ転送を開始する(図12のステップ60,6
4)。なお、前記データ送信端末は、宛先のデータ受信
端末に対するコネクションのうち、該端末に固有なVP
I/VCI値等を記憶しているNISファイル63に、
前記網から通知されたVPI/VCI値等を追加しても
よい。
【0202】前記した呼設定手順は、データ送信端末と
データ受信端末が、同一のサブネットワークに存在する
場合であったが、以下、データ送信端末とデータ受信端
末が、同一のサブネットワークに存在しない場合につい
て、前記した呼設定手順との差分について、具体的に説
明する。
【0203】呼設定サーバーが受信した呼設定要求のう
ち、該呼設定で要求されるコネクションのエンド・ポイ
ントであるデータ受信端末が、前記呼設定サーバーが対
象とするサブネットワークにない場合(図14のステッ
プ71)、前記呼設定サーバーは、対象とするサブネッ
トワーク内の呼設定と、対象とするサブネットワーク外
の呼設定の両方について対応しなければならない。呼設
定サーバーが対応しなければならない前記呼設定のう
ち、該呼設定サーバーが対象とするサブネットワーク内
の呼設定(データ送信端末からIWUまでの呼設定) に
ついては、前記したデータ送信端末とデータ受信端末が
同一のサブネットワーク内にある場合と同様である(図
15のステップ79)。
【0204】一方、該呼設定サーバーが対象とするサブ
ネットワーク外の呼設定については、該呼設定サーバー
が受信した呼設定要求を、対応するサブネットワーク外
の呼設定サーバーにリレーイングすることによって実行
される(図15のステップ80)。すなわち、前記呼設
定要求を受信した呼設定サーバーは、該受信したデータ
送信端末からデータ受信端末までの呼設定要求を、サブ
ネットワーク内の対応するIWUからデータ受信端末ま
での呼設定要求に変更し、前記変更した呼設定要求を、
前記呼設定サーバー7は、対応するサブネットワーク外
の呼設定サーバーに、対応するシグナリング・チャネル
13を用いて転送する。前記サブネットワーク内の呼設
定サーバー7は、該サブネットワーク内のノード管理サ
ーバー5からコネクションの設定通知および前記コネク
ションを用いるためのVPI/VCI値等を受信すると
ともに(図15のステップ83)、該サブネットワーク
外の対応する呼設定サーバーからコネクションの設定通
知を受信した場合(図15のステップ84)、前記サブ
ネットワーク内の呼設定サーバーは、該呼設定要求を送
信したデータ送信端末に対し、呼設定の終了と、前記コ
ネクションを用いるためのVPI/VCI値等とを通知
する(図14のステップ77)。
【0205】前記した手順において、変更された呼設定
要求を受信したサブネットワーク外の呼設定サーバーの
行う手順については、サブネットワーク内の呼設定サー
バー7の行う手順と同様である。すなわち、該呼設定要
求を受信したサブネットワーク外の呼設定サーバーは、
該呼設定要求を、担当するサブネットワーク内の呼設定
と、担当するサブネットワーク外の呼設定要求に分割
し、担当するサブネットワーク内の呼設定に対しては、
コネクションの設定を、対応するノード管理サーバー5
に要求する。また、担当するサブネットワーク外の呼設
定要求に対しては、呼設定要求を、前記したように変更
した後、対応する呼設定サーバーに対し、シグナリング
・チャネルを用いて転送する。
【0206】前記したノード管理サーバー5の呼設定手
順においては、該ノード管理サーバー5は、呼設定サー
バー7からの要求に従って、ノード設定サーバー4に対
しハードウェアの設定要求を送信するとしていた。ノー
ド管理サーバー5が、要求を受け付けた旨を、呼設定サ
ーバーからの要求を受け付けるとすぐに呼設定サーバー
へ返答せずに、処理が終了してから呼設定サーバーへ返
答する場合、以下のようなことが生じる可能性がある。
すなわち、前記方法を採用した場合、呼設定サーバーが
呼設定要求を送信する度に、ノード管理サーバー5は、
ハードウェアの設定要求をノード設定サーバー4に送信
するが、前記呼設定サーバー7が、前記呼設定要求のタ
イムオーバー等の原因によって呼設定要求を再送した場
合、該ノード管理サーバー5は、ノード設定サーバー4
に対してハードウェアの設定要求を再送する可能性があ
る。この点は、以下の手順を採用することにより回避で
きる。すなわち、ノード管理サーバー5が、呼設定サー
バー7から呼設定要求を受信した場合、管理ファイル5
6を参照し、前記呼設定要求に対し設定するコネクショ
ンが、すでに前記管理ファイル56に登録されていた場
合、ノード設定サーバー4に対しては設定要求を出さず
に、端末に対して設定完了通知を出すことによって、上
記可能性は回避できる。
【0207】しかし、この場合でも、管理ファイル56
に登録されている情報と、実際にハードウェアに設定さ
れている設定データとが異なるときは、端末からのコネ
クション設定要求が無視される可能性がある。この点に
関しては、管理ファイル56に登録されているコネクシ
ョンに対し、1回目の設定要求に対しては前記した通り
何のアクションも起こさないが、2回目以降の設定要求
に対して何らかのアクション(例えば、実際に設定を行
う、または、エラーを返す等) を起こすことによって改
善される。
【0208】同様に、ノード設定サーバー4は、ノード
管理サーバー5から、ハードウェア・テーブルの設定要
求を受信した場合、backupファイル42が存在する場
合、前記backupファイル42を参照し、前記ハードウェ
アの設定がすでに実行されている場合、前記設定要求に
対してはハードウェアの設定を行わずに、ノード管理サ
ーバー5に対して設定完了を通知することによって、性
能が改善される。さらに、コネクション設定サーバー
は、backupファイル42にすでに実行されたアクション
に対して、1回目のアクション要求に対してはアクショ
ンを起こさず、2回目以降のアクション要求に対して何
らかのアクション(例えば、実際に設定を行う、また
は、エラーを返す等) を起こすことによって、backupフ
ァイル42と実際のハードウェアの不一致による不具合
を改善することができる。
【0209】1−6.予め設定されたコネクションを用
いたデータ通信について ここでは、前記したように、予め設定されたコネクショ
ンを用いて行うコネクション型のデータ通信と、コネク
ションレス型のデータ通信について、図11、図12、
および13を参照しながら、具体的に説明する。
【0210】本発明の一実施例においては、前記したよ
うに、端末(Host)上の、データ通信を行う必要の生じた
ユーザ・プロセスは、まず、端末固有のVPI/VCI
テーブルであるNISファイル63を参照し、次に、サ
ブネットワークに属する端末に共通なVPI/VCIテ
ーブルであるNISマップ62を参照し、宛先のデータ
受信端末までのセル転送に必要なQOSを満たすコネク
ションが、すでに設定されているかどうか、宛先のデー
タ受信端末の名前をキーとして、前記テーブルを検索す
る。前記NISファイル63またはNISマップ62を
参照した結果、宛先のデータ受信端末までのコネクショ
ンがすでに設定されていた場合、前記すでに設定されて
いるコネクションを用いてデータ転送を開始する。すな
わち、前記ユーザ・プロセスは、前記2つのテーブルを
検索した結果、得られたVPI またはVPI/VCI値等
を使用して、送信データから、定義されたプロトコルに
従ってユーザセルを作成し、該作成したセルを、前記テ
ーブル検索時に用いたトラヒック・パラメータを違反し
ないように送信することによって、データ転送を開始す
る。
【0211】以上説明した、予め設定されたコネクショ
ンを用いてデータ通信を行う場合には、以下に説明する
ような、PVC(Permanent Virtual Connection)を用い
てデータ通信を行う場合と、呼接続が終了していないコ
ネクションを用いて、コネクション型のデータ通信を再
開する場合と、コネクションレス型のデータ通信を行う
場合の、3通りの場合が存在する。以下、前記3とおり
の場合について、具体的に説明する。
【0212】PVCを用いたデータ通信は、よくデータ
通信が行われる端末間に、予めコネクションを設定して
おくことによって、実際にデータ通信を行う必要の生じ
た時に、呼設定を行わずに、データ転送を開始すること
のできる効率的なデータ通信方法をユーザに提供する方
法である。前記PVCを用いたデータ通信方法を、本発
明のATM交換システムで行うためのは、前記よくデー
タ通信が行われるデータ送信端末とデータ受信端末間
に、予め、前記データ通信に必要なQOSと、トラヒッ
ク・パラメータを持つコネクションを設定しておき、前
記コネクションのためのVPI/VCI値等を、NIS
ファイル63(またはNISマップ62)に登録してお
く。
【0213】本発明によるATM交換システムにおいて
は、前記したデータ送信端末が、データ通信を行う必要
が生じた場合、宛先のデータ受信端末までのコネクショ
ンが、すでに設定されているかどうか調べるために、宛
先のデータ受信端末の名前と、データ通信に必要なQO
Sを、キーとして、NISファイル63(またはNIS
マップ62) が検索される。前記NISファイル63
(またはNISマップ62) には、PVCを用いたデー
タ通信のためのVPI/VCI値等が予め設定されてい
るので、前記検索の結果、前記コネクションに対するV
PI/VCI値等が検索される。前記データ送信端末
は、前記検索されたVPI/VCI値等を用いて、送信
するセルを作成し、前記NISファイル63(またはN
ISマップ62) 検索時に得られたトラヒック・パラメ
ータに違反しないように、該作成したセルを送信するこ
とによって、呼設定を行わずにデータ転送を開始するこ
とができる。
【0214】当初予定していたデータ通信は終了した
が、コネクションの接続を終了していないコネクション
を用いて、コネクション型のデータ通信を再開する場合
には、以下に示す2通りのものが存在する。すなわち、
1つ目の場合は、ユーザ側の立場から、データ転送が終
了したコネクションに対して、コネクションの接続を解
除しないことによって、同一の宛先に呼設定を行わず
に、効率的にデータ通信を行う目的のためのものであ
る。2つ目の場合は、網側の立場から、データ通信が行
われたデータ送信端末とデータ受信端末の間には、近い
将来に再びデータ通信が行われる可能性が高く、前記コ
ネクションに対して、可能な限りコネクションの接続を
保持することによって、前記コネクションに対して網が
再び呼設定要求の処理を実行する手間を省略するための
ものである。
【0215】1つ目の場合の、ユーザの立場によるコネ
クションの切断の保留は、ユーザからのコネクションの
切断要求によって、コネクションの接続を解除すること
によって実現できる。すなわち、網は、ユーザからのコ
ネクションの切断要求を受信するまでは、一度呼設定さ
れたコネクションを解除しないことによって、ユーザ
は、前記コネクションを用いて、同一の宛先に対して、
呼設定を行わずに効率的にデータ通信を行うことができ
る。
【0216】この方法をユーザに提供した場合、ユーザ
は効率的にデータ通信を行えるという利点がある。一
方、ユーザがコネクションの切断要求を行わない場合、
新たにコネクションを設定できない可能性がある。この
点への対処方としては、コネクションの設定継続時間に
対し課金をすることによって、ユーザのコネクションの
切断要求を促す方法が考えられる。本発明の一実施例に
おいては、前記したユーザの立場によるコネクションの
切断の保留は、PVCによる方法によってユーザにサー
ビスを提供することを想定する。
【0217】2つ目の場合の網の立場によるコネクショ
ン切断の保留は、ユーザのデータ通信が終了した場合で
も、一定期間、前記データ通信に用いられたコネクショ
ンの接続を終了しないことによって、前記一定期間内に
再び同一のデータ通信が行われる場合、再び網が呼設定
処理を行わずに、ユーザに対し、サービスを提供できる
といった方法である。前記方法は、コネクションの切断
を、ライフタイムと呼ばれる一定期間行わずに、前記ラ
イフタイムの期間内に同一のデータ通信が行われる場
合、呼設定を行わずにデータ通信を行うことによって実
現することができる。前記方法を採用した場合、データ
通信が終了しても、前記ライフタイムの期間内はコネク
ションが切断されないので、前記ライフタイムの期間内
に、同一のデータ通信が行われる場合は、ユーザは呼設
定要求を行わずにデータ通信を行うことによって、網
は、呼設定要求に対する処理を行う手間が軽減されると
いった利点がある。
【0218】一方、1つ目の場合に対して、コネクショ
ンの継続時間に対して課金する方法を採用した場合、ユ
ーザは、コネクションの継続時間に対する課金を少なく
するため、コネクションの継続時間、すなわちライフタ
イムに対する時間設定を小さくしようとする。そのした
結果として、同一の宛先に対してデータ通信が行われる
場合でも、前記ライフタイムの期間内に、前記データ通
信が行われる可能性が低下し、前記同一の宛先に対する
データ通信が行われる際にも、ユーザが、呼設定を行わ
なければならない場合が多くなることも考えられる。こ
の点は、ユーザの送信する呼設定要求に対して課金する
ことによって、ユーザの、ライフタイムに対する時間設
定を長く設定するように誘導することによって、改善す
ることができる。なぜなら、ユーザは、呼設定要求回数
に対する課金およびライフタイムに対する課金の課金金
額の合計が最小となるように、ライフタイムに対する時
間設定を変えるため、網が呼設定要求回数に対する課金
を高くした場合、ユーザは、ライフタイムに対する時間
設定を長くすることによって、同一の宛先に対してデー
タ通信を行う場合、呼設定要求を出さずにデータ通信を
行おうとするためである。
【0219】一方、企業内ネットワークの場合は、デー
タ通信に対して課金が行われないので、前記課金を行う
ことによって、ユーザのライフタイムに対する時間設定
を、網側の意図によって誘導することはできない。従っ
て、前記した企業内ネットワークの場合は、網にとって
都合のよいライフタイムに対する時間設定を、ユーザが
使用するように推奨することが望ましい。
【0220】以下、本発明の一実施例においては、コネ
クションに対して、ライフタイムを設定する方法を想定
して説明する。なお、前記したPVCに対しては、無限
大のライフタイムを設定することによって対応すること
ができる。
【0221】以下、コネクションレス型データ通信を、
予め設定されたコネクションを用いて行う場合につい
て、具体的に説明する。
【0222】ここに、従来のATM交換システムにおい
ては、コネクションレス型のデータ通信は、CLSF処
理手段によって実行される。すなわち、データ送信端末
が、コネクションレス型のデータ通信を行う場合、情報
セルをCLSF処理手段に送信することによって、前記
データ通信を実行することができる。一方、従来のコン
ピュータ間のデータ通信は、コネクションレス型のデー
タ通信方法を用いて行われていたので、従来構成のAT
M交換システムにおいて、従来方法によってコンピュー
タ間のデータ通信を実行した場合、コンピュータ間のデ
ータ通信は、CLSF処理手段に集中してしまう、とい
った問題点があった。
【0223】前記問題点については、コンピュータ間の
データ通信を行う端末間に、予めQOSの保証を必要と
しないコネクションを設定しておき、端末が、前記デー
タ通信を行う必要が生じた場合、前記コネクションを用
いてデータ通信を行うことによって、CLSF処理手段
を経由せずにデータ通信が行えるので、前記問題点は軽
減される。具体的には、ネットワークの立ち上げ時、ま
たは、端末の立ち上げ時、または、端末の要求に従っ
て、コンピュータ間のデータ通信を行う端末間に、予め
QOSの保証を必要としないコンピュータ間のデータ通
信用のコネクションを設定しておく。端末(Host)が、従
来方法によって、コンピュータ間のデータ通信を行う場
合、端末上のソフトウェア、またはTCP等のプロトコ
ル・ソフトウェアによって、廃棄されたパケットに対し
て再送制御等が行われるので、前記データ通信を行うた
めのコネクションに対してはセル廃棄があってもよい。
また、コンピュータ間等のデータ通信の多くの場合は、
ファイル転送等のデータ転送の遅延が許されるデータ転
送である。従って、前記コンピュータ間のデータ通信
は、QOS(セル廃棄率、セル転送遅延等) の保証を必
要としないライフタイムが無限大のコネクションで提供
することができる。前記コネクションに対するVPI/
VCI値等は、予めNISマップ62またはNISファ
イル63に登録しておき、前記端末が、前記宛先に対す
るデータ通信を行う必要が生じた場合、前記NISファ
イル63またはNISマップ62を検索することによっ
て、前記コネクションに対するVPI/VCI値等を獲
得し、前記VPI/VCI値等を用いて、送信セルを作
成し、前記セルを送信することによってデータ転送を開
始する。
【0224】1−7.保守・管理について 本発明の一実施例においては、ATM交換システムの保
守・管理の大部分は、ノード管理サーバー5が行うこと
を想定している。以下、図1を参照しながら、本発明の
一実施例におけるノード管理サーバー5によるATM交
換システムの保守・管理方法について具体的に説明す
る。本発明の一実施例で想定しているATM交換システ
ムの保守・管理には、以下の項目が存在する。 (1)コネクションの接続確認 (2)端末または各種サーバーの生存確認 (3)ハードウェア・テーブル等の正当性確認およびソ
フトウェア・テーブル等の正当性確認 (4)ハードウェア・テーブルとソフトウェア・テーブ
ル間の整合性確認 (5)複数ソフトウェア・テーブル間の整合性確認 (6)統計情報の収集および統計情報に基づくコネクシ
ョン制御 以下、前記した各項目について、具体的に説明する。
【0225】1−7−1.コネクションの接続確認 従来のATM交換システムでは、コネクションの接続確
認は、物理リンクのエンド・エンド間の物理レイヤでの
接続確認と、ATMコネクションのエンド・エンド間の
ATMレイヤでの接続確認の2レベルの接続確認を想定
している。
【0226】本発明の一実施例においては、前記物理レ
イヤでの接続確認は、ハードウェアに組み込まれた論理
回路(セル同期回路、フレーム同期回路等) によって行
われるものとし、前記論理回路によって行われた物理レ
イヤでの接続確認情報は、ハードウェア上のレジスタま
たはRAM等に、必要に応じて書き込まれるとする。ま
た、本発明の一実施例においては、ノード管理サーバー
5は、前記接続確認情報等を、以下に示す3つの方法に
よって獲得することを想定している。すなわち、1つ目
の方法は、ノード管理サーバー5が、ノード設定サーバ
ー4を経由して、ハードウェア上の前記接続確認情報等
を読み取る方法であり、最も一般的な方法と考えられ
る。2つ目の方法は、ノード設定サーバー4が、ハード
ウェア上の前記接続確認情報等を、周期的にポーリング
する方法である。前記ノード設定サーバー4がポーリン
グした結果得られた接続確認情報等に異常が検出された
場合、ノード設定サーバー4が、割込みでノード管理サ
ーバー5に通知するか、それとも前記接続確認情報等を
ノード設定サーバー4が管理するbackupファイル42に
書き込んでおき、ノード管理サーバー5がノード設定サ
ーバー4を経由して、前記backupファイル42に書き込
まれた情報をアクセスすることによって、ノード管理サ
ーバー5が前記情報にアクセスすることができる。前記
した2つ目の方法は、ハードウェアとソフトウェアにと
って、最も負荷の小さい方法と考えられる。3つ目の方
法は、物理レイヤで得られた接続確認情報等に異常が検
出された場合、前記異常を検出したハードウェア上のロ
ジックが、割込みで前記異常をノード設定サーバー4に
通知し、ノード設定サーバー4は、前記異常情報をノー
ド管理サーバー5にリレーイングすることによって、ノ
ード管理サーバー5は、異常情報にアクセスするという
方法である。前記した3つ目の方法は、ノード管理サー
バー5が、異常情報を最も早くアクセスできる方法と考
えられる。
【0227】また、前記ATMレイヤでの接続確認は、
ATMコネクションのエンド・エンド間に、接続確認用
のOAMセルを転送することによって、前記ATMレイ
ヤでの接続確認を実行することができる。具体的には、
ノード管理サーバー5は、管理ファイル56に登録され
たコネクションのうち、接続確認を行う必要のあるコネ
クションに対して、コネクションの一方のエンド・ポイ
ントをノード管理サーバー5とし、コネクションのもう
一方のエンド・ポイントでループバックされる(また
は、応答を返す)ような設定を施した接続確認用のOA
Mセルを送信する。前記接続確認用のOAMセルが、前
記コネクションのエンド・ポイントでループバックさ
れ、前記OAMセルを、前記ノード管理サーバー5が、
再び受信することによって、前記接続確認を実行するこ
とができる。
【0228】また、前記ノード管理サーバー5は、必要
に応じて、前記OAMセルを送信してから、再び前記O
AMセルを受信するまでの時間を測定することによっ
て、前記OAMセルを送信したコネクションの、セルの
混み具合(輻輳状態) を知ることができる。
【0229】以上説明した、物理レイヤとATMレイヤ
の接続確認等の情報は、必要に応じて管理ファイル56
に書き込まれ、管理ファイル56をアクセスすることに
よって、ATM交換システム内のすべての接続確認情報
にアクセスできるような手段を、網はシステム管理者に
対し提供してもよい。
【0230】1−7−2.端末または各種サーバーの生
存確認 以下、端末または各種サーバーの生存確認方法について
説明する。なお、生存とは、端末や各種サーバーなどの
個々の装置が正常に動作していることを言うものとす
る。
【0231】本発明の一実施例においては、端末(また
は各種サーバー)の生存確認は、以下に示すような、3
レベルの確認方法によって行うことを想定する。すなわ
ち、所定のチャネル、例えばブートチャネルやメタシグ
ナリングチャネルを使って、第1レベルの生存確認とし
て、ノード管理サーバー5から端末(または、各種サー
バー) までのコネクションの接続確認とし、第2レベル
の生存確認として、ノード管理サーバー5から端末(ま
たは、各種サーバー) 上のプロトコル・ソフトウェアま
でのコネクションの接続確認とし、第3レベルの生存確
認として、ノード管理サーバー5から端末(または、各
種サーバー) 上のソフトウェアまでのコネクションの接
続確認とする。
【0232】第1レベルの生存確認は、前記したATM
レイヤでのコネクションの接続確認方法と同様の方法で
実現することができる。すなわち、ノード管理サーバー
5から端末(または、各種サーバー) で、ループバック
されるような設定を施した接続確認用のOAMセルを送
信し、前記OAMセルを前記ノード管理サーバー5が再
び受信することによって、第1レベルの生存確認を実現
することができる。
【0233】第2レベルの生存確認は、従来から行われ
ているTCP/IPにおけるICMP(Internetwork C
ontrol Message Protocol )のエコー(echo)要求パケ
ットの送受信と同じような方法によって実現することが
できる。すなわち、端末(または、各種サーバー) 上に
実装されるプロトコル・ソフトウェアの中に、特定のフ
ォーマットを持つセルを受信した場合、受信セルの宛先
と送り元をひっくり返したセルを送信するルーチンを設
け、前記ルーチンを用いて送り元から送信されたセルを
送り元に返送することによって、端末(または、各種サ
ーバー) 上のプロトコル・ソフトウェアの生存確認を行
うことができる。前記第2レベルの生存確認を用いるこ
とによって、ホスト・インターフェースのハードウェア
とソフトウェアとの間のインターフェースが、正常に機
能していることを確認することもできる。
【0234】第3レベルの生存確認は、前記した第2レ
ベルの生存確認と同じ方法を用いて実行することができ
る。すなわち、端末(または、各種サーバー) 上に実装
されるアプリケーション・ソフトウェアの中に、特定の
フォーマットを持つセルを受信した場合、受信セルの宛
先と送り元をひっくり返したセルを送信するルーチンを
設け、前記ルーチンを用いて送り元から送信されたセル
を送り元に返送することによって、端末(または、各種
サーバー) 上のアプリケーション・ソフトウェアの生存
確認を行うことができる。
【0235】1−7−3.ハードウェア・テーブル等の
正当性確認およびソフトウェア・テーブル等の正当性確
認 本発明の一実施例においては、ソフトウェア・テーブル
( もしくは、ハードウェア・テーブル) として、backup
ファイル42、configファイル55、管理ファイル5
6、NISマップ62、NISファイル63の5つのフ
ァイルを想定している。前記ソフトウェア・テーブルと
ハードウェア・テーブルの正当性は、パリティ・チェッ
ク等の方法によって確認することができる。すなわち、
テーブルにデータを書き込む場合、データとともにパリ
ティ・データもテーブルに書き込んでおき、テーブルか
らデータを読み出す場合、前記パリティ・データを基に
パリティ・チェックを行うことによって、テーブルの正
当性を確認することができる。
【0236】1−7−4.ハードウェア・テーブルとソ
フトウェア・テーブル間の整合性確認 本発明の一実施例においては、ハードウェア・テーブル
と、ノード管理サーバー5が管理するbackupファイル4
2(ソフトウェア・テーブル) との間に、整合性が取れ
ていることを想定している。すなわち、本発明において
は、ハードウェアの検出情報(例えば、エラー情報)
を、ノード管理サーバー5がアクセスする方法として、
ノード設定サーバー4が、ハードウェア・テーブルをポ
ーリングして、backupファイル42に書き込んだ情報
を、ノード管理サーバー5が、ノード設定サーバー4を
経由して読み取ることによって、効果的にアクセスする
方法を想定していた。また、本発明においては、交換機
に電源断等の障害が発生し、ハードウェア・テーブルの
内容が破壊された場合、ノード設定サーバー4が、back
upファイル42に書かれた情報を基に、ハードウェア・
テーブル等を復元することを想定していた。従って、本
発明においては、ハードウェア・テーブルとソフトウェ
ア・テーブルとの間に、整合が取れていることが必要で
ある。
【0237】本発明の一実施例においては、ノード設定
サーバー4が、定期的に、ハードウェア・テーブルと、
backupファイル42(ソフトウェア・テーブル) を読み
出して、読み出したデータを比較することによって、前
記整合性の確認を行うものとする。
【0238】1−7−5.複数ソフトウェア・テーブル
間の整合性確認 本発明の一実施例においては、管理ファイル56とback
upファイル42、管理ファイル56とノード管理サーバ
ー5が管理するNISマップ62( 以下、NISマスタ
ー・マップ620と呼ぶ) 、NISマスター・マップ6
20とNISスレーブ・サーバー601が管理するNI
Sマップ62( 以下、NISスレーブ・マップ621 と
呼ぶ) といったファイル間に整合性が取れていることを
想定している。以下、前記3組のファイル間の整合性に
ついて、順に説明する。
【0239】まず、管理ファイル56とbackupファイル
42との間のファイル間の整合性について説明する。本
発明の一実施例においては、管理ファイル56に登録さ
れた情報に基づいて、ノード管理サーバー5が、ATM
交換システム内に設定されたコネクション等の管理を行
うことを想定している。それゆえ、管理ファイル56と
backupファイル42との間に整合が取れていない場合、
例えば、管理ファイル56に登録されているコネクショ
ンのうち、ハードウェアの設定が行われていないコネク
ションが存在する場合、ユーザが、管理ファイル56に
登録されたコネクションを用いてデータ通信を行おうと
しても、前記コネクションに対してハードウェア設定は
行われていないので、前記データ通信を行えない可能性
がある。また、backupファイル42に登録されているコ
ネクションのうち、管理ファイル56に登録されていな
いコネクションが存在する場合、ノード管理サーバー5
が知り得ないコネクションが存在することとなり、セキ
ュリティ上で考慮すべき点が生ずる可能性がある。従っ
て、何らかの方法を用いて、管理ファイル56の内容と
backupファイル42の内容との間に整合性を取れば良い
わけである。本発明の一実施例においては、定期的に、
管理ファイル56の情報を基に、ハードウェアの設定情
報を作成し、前記作成したハードウェアの設定情報と、
backupファイル42の内容を比較することによって、前
記管理ファイル56とbackupファイル42の内容の整合
性を取ることを想定している。
【0240】次に、管理ファイル56とNISマスター
・マップ620との間の、ファイル間の整合性について
説明する。
【0241】まず、本発明の一実施例においては、ユー
ザは、NISを用いて、データ通信を行うためのVPI
/VCI値等を獲得することを想定しているので、NI
Sマスター・マップ620に登録されているコネクショ
ンのうち、管理ファイル56に登録されていないコネク
ションが存在した場合で、前記コネクションを使って、
ユーザがデータ通信を行おうとしても、前記データ通信
を実行できない可能性がある。また、逆に、管理ファイ
ル56に登録されているコネクションのうち、NISマ
スター・マップ620に登録されていないコネクション
が存在した場合、ユーザがNISを使用しても、前記コ
ネクションを使用するためのVPI/VCI値等を獲得
しえないため、ユーザは、前記コネクションを使用する
ことができない。従って、そのような場合、何らかの方
法を用いて、管理ファイル56とNISマスター・マッ
プ620の内容との間に、整合性を取らば良い。本発明
の一実施例においては、定期的に、管理ファイル56の
情報を基に、NISマスター・マップ620を作成し、
前記作成したNISマスター・マップ620の内容と、
既存のNISマスター・マップ620の内容を比較する
ことによって、前記管理ファイル56とNISマスター
・マップ620の内容の整合性を取ることを想定してい
る。
【0242】最後に、NISマスター・マップ620と
NISスレーブ・マップ621 との間の、ファイル間の
整合性について説明する。本発明の一実施例において
は、ユーザは、NISを用いて、データ通信を行うため
のVPI/VCI値等を獲得することを想定しているの
で、すべてのNISマップ62間の整合性が取られてい
なければならない。従って、何らかの方法を用いて、管
理ファイル56とNISマスター・マップ620の内容
との間に、整合を取らなければならない。本発明の一実
施例においては、定期的に、管理ファイル56の情報を
基に、NISマスター・マップ620を作成し、前記作
成したNISマスター・マップ620の内容と、既存の
NISマスター・マップ620の内容を比較することに
よって、前記管理ファイル56とNISマスター・マッ
プ620の内容との間に、整合性を取ることを想定して
いる。
【0243】1−7−6.統計情報の収集および統計情
報に基づくコネクション制御 本発明の一実施例においては、ノード管理サーバー5
が、ATM交換システム内に設定されたコネクション等
に関する情報を収集し、前記情報に基づいて、ATM交
換システム内に設定されたコネクション等の管理を行う
ことを想定している。また、ノード管理サーバー5が収
集した統計情報等は、一端、管理ファイル56に書き込
まれ、前記管理ファイル56に書き込まれた統計情報等
を用いて、ノード管理サーバー5は、ATM交換システ
ム内のコネクション等の制御を行うことを想定してい
る。
【0244】まず、本発明の一実施例においては、前記
したように、ハードウェア上のロジックに組み込まれた
回路によって、収集されたATM交換システム内に設定
されたコネクションに関する統計情報は、一端、ノード
設定サーバー4によって読み取られ、前記ノード設定サ
ーバー4が管理するbackupファイル42内に書き込まれ
る。従って、ノード管理サーバー5は、ノード設定サー
バー4を通して、backupファイル42をアクセスするこ
とによって、前記ノード設定サーバー4が収集したハー
ドウェアの統計情報をアクセスすることができる。ノー
ド管理サーバー5がアクセスしたハードウェアの統計情
報は、ノード管理サーバー5が管理する管理ファイル5
6に収集される。
【0245】ノード管理サーバー5は、前記したハード
ウェアの統計情報以外に、ノード管理サーバー5が送信
するOAMセル等によって得られた、統計情報に関して
も収集を行う。すなわち、本発明の一実施例において
は、上記(1-7-1) コネクションの接続確認、および上記
(1-7-2) 端末または各種サーバーの生存確認の項で前記
したように、ノード管理サーバー5は、接続確認用のO
AMセル等を送信し、前記OAMセル等がターゲット・
ポイントでループバックされ、前記OAMセル等を、再
び前記ノード管理サーバー5が受信することによって、
コネクションの接続確認・端末(または、各種サーバ
ー) の生存確認を行うことを想定している。また、ノー
ド管理サーバー5は、前記OAMセル等を送信してか
ら、前記OAMセル等を再び受信するまでの時間を測定
し、前記測定した時間を基に、対象とするコネクション
の輻輳状態、あるいは端末(または、各種サーバー) の
負荷状態に関する統計情報を収集することができる。前
記収集した統計情報は、ノード管理サーバー5によっ
て、前記サーバーが管理する管理ファイル56に収集さ
れる。
【0246】次に、ノード管理サーバー5は、前記管理
ファイル56に収集された統計情報を基に、ATM交換
システム内に設定されたコネクションの制御等を行う。
すなわち、障害等の原因により、ハードウェア・テーブ
ル等の設定が破壊され、コネクションが切断された場
合、管理ファイル56に収集された統計情報によって前
記不具合を検出し、ノード管理サーバー5が、前記統計
情報を基にハードウェア・テーブル等の設定を修復する
ことによって、前記不具合を解消することができる。ハ
ードウェア・テーブル等の設定を修復するだけでは、前
記不具合を解消することができない場合で、ルーティン
グを変更することによってコネクションのエンド・エン
ド間のデータ通信が実行できる場合、ノード管理サーバ
ー5が、ハードウェア・テーブル等の設定を変更し、前
記コネクションに対するルーティングを変更することに
よって、前記不具合を解消することができる。
【0247】また、各種サーバーの負荷状態に関する統
計情報を用いることによって、ノード管理サーバー5
は、負荷の大きいサーバーに対して、前記サーバーのク
ライアントの一部を、負荷の小さいサーバーのクライア
ントに移すことによって、前記サーバーの負荷を軽減す
ることができる。一方、ユーザに対しては、ユーザ側の
プロセスであるクライアント・プロセスが帰属(bind)し
ているサーバーの負荷が大きい場合、前記クライアント
がサーバーに対し要求を送信し、前記サーバーが前記ク
ライアントに対するサービスを行うまでの応答時間が長
くなる可能性がある。本発明の一実施例においては、ノ
ード管理サーバー5が、前記した方法によって、各種サ
ーバーの負荷状態を観測し、負荷の大きなサーバーのク
ライアントの一部を負荷の小さなサーバーに移すことに
よって、サーバーの負荷を軽減し、結果として、サーバ
ーのクライアントに対する応答時間を短縮することがで
きる。
【0248】前記した方法は、網がアクションを起こす
ことによって、端末へのサービス応答を改善する方法で
あったが、端末がアクションを起こすことによっても、
前記端末へのサービス応答を改善することができる。以
下、端末がアクションを起こすことによって、端末への
サービス応答を改善する方法について説明する。
【0249】端末上のクライアントは、サーバーの応答
が遅くなった場合、まず、前記クライアントが、ノード
管理サーバー5に対し、前記クライアントの帰属(bind)
するサーバーの変更を要求する。ノード管理サーバー5
は、前記要求を受信した場合、管理ファイル56を参照
し、前記クライアントの帰属(bind)するサーバーを、負
荷の小さなサーバーに変更することによって対応する。
具体的には、ノード管理サーバー5は、対応するハード
ウェア・テーブル等の設定を変更することによって、前
記端末上のクライアントのサーバーに対して送信する要
求が、前記変更後のサーバーにルーティングされるよう
にする。前記方法を採用することによって、端末上のク
ライアントは、サーバーが変更された場合でも、VPI
/VCI値等を変更せずに、変更後のサーバーに対し要
求を送信することができる。
【0250】2.本発明に係るVPI/VCI割り当て
アルゴリズム 以下、VPI/VCI値の割り当てアルゴリズムについ
て、図面を参照しながら、具体的に説明する。
【0251】2−1.VPI/VCI割り当てアルゴリ
ズムの必要性と従来方法について まず、VPI/VCI割り当てアルゴリズムの必要性に
ついて簡単に説明する。ATMにおけるデータ通信の場
合、データ転送路上に多重化された複数のコネクション
は、VPIまたはVPI+VCIで、個々のコネクショ
ンが識別される。従って、ATMにおけるデータ通信の
場合、データ転送路上で個々のコネクションが識別でき
るように、VPIまたはVPI+VCIを、個々のコネ
クションに割り当てなければならない。ここに、以下、
VPIまたはVPI+VCIを、対応するコネクション
に割り当てることを、単に、VPI/VCIの割り当て
と呼こととする。
【0252】ATMにおけるデータ通信の場合、一般的
には、VPI/VCIの割り当ては、以下に示すよう
に、呼設定時に網によって行われる。すなわち、データ
送信端末は、データ通信開始時に、網に対して、データ
送信端末からデータ受信端末までのコネクションの設定
(呼設定) を要求する。従来技術の節でも説明したよう
に、網は、呼設定要求を受信した場合、データ送信端末
が申告したトラヒック・パラメータを基に、データ送信
端末からデータ受信端末までの、該データ送信端末が要
求したQOSを満たすコネクションが設定できるかどう
か判定する。該コネクションが設定できる場合、網は、
該コネクションを設定するとともに、該データ送信端末
が該コネクションを使用するためのVPI/VCI値
を、該コネクションが多重化されるデータ転送路上の他
のコネクションのVPI/VCI値に重ならないよう
に、該コネクションに割り当てを行う。最後に、網は、
前記呼設定要求を送信したデータ送信端末に呼設定の終
了を伝えるとともに、該コネクションに割り当てたVP
I/VCI値等の通知を行う。
【0253】本発明の一実施例においては、VPI/V
CIの割り当ては、前記した呼設定時以外にも、以下に
示す2つの場合にも網によって行われる。すなわち、本
発明の一実施例においては、網の立ち上げ時に、網によ
って、メタシグナリング・コネクション以外にも、予め
記述された設定ファイル(configファイル55)の内容
に従って、予め指定されたコネクションが設定される
が、前記コネクションの設定時にも、必要に応じてVP
I/VCIの割り当てが行われる。同様に、本発明の一
実施例においては、端末の立ち上げ時に、網によって、
シグナリング・コネクション以外にも、予め記述された
設定ファイル(configファイル55)の内容に従って、
予め指定されたコネクションが設定されるが、前記コネ
クションの設定時にも、必要に応じてVPI/VCIの
割り当てが行われる。
【0254】ここで、従来のATMにおいては、VPI
/VCIの割り当ては、網が呼設定要求を受信した際
に、網が、データ送信端末からデータ受信端末までコネ
クションを設定し、該設定したコネクションにVPI/
VCI値を対応させる場合に、VPI/VCI割り当て
アルゴリズムが実行される。
【0255】ITU−TS(旧CCITT)によるAT
Mの標準化において、前記設定したコネクションに、V
PI/VCI値を対応する方法として、コネクションを
設定する度に、VPI/VCI値の番号の若い方から順
にVPI/VCI値を割り当てていくという方法が標準
化の方法として勧告されている。従って、前記標準化さ
れた方法に従った場合、コネクションを設定するごと
に、VPI/VCI値の小さい方から順に、割り当てら
れるVPI/VCI値の最大の数までVPI/VCI値
を割り当てていく。割り当てられるVPI/VCI値の
最大の数までVPI/VCI値を割り当ててしまった場
合で、次にVPI/VCI値を割り当てる場合は、最初
に戻って、VPI/VCI値の小さい方から順に、使い
終わったVPI/VCI値がないかどうか検索し、使い
終わったVPI/VCI値がみつかった場合、該検索し
たVPI/VCI値を小さい方から順に、コネクション
に割り当てていくことになる。
【0256】前記VPI/VCI値の割り当て手順にお
いて、ある時点で、あるVPI/VCI値(nとする)
まで割り当てた場合で、前記VPI/VCI値の割り当
て終了後、nよりも小さいVPI/VCI値(mとす
る) が割り当てられたコネクションの使用が終了した場
合、次の時点で、設定したコネクションにVPI/VC
I値を割り当てる方法として、mを割り当てる方法と、
n+1を割り当てる方法の2通りの方法が考えられる。
【0257】しかし、mを割り当てる方法には、次のよ
うな短所がある。すなわち、一般に、データ通信には、
データ通信し終わった端末に対し、再びデータ通信を行
う確率が高いという特徴が存在するので、前記した例に
おいて、ある時点で、データ通信が終了したmというV
PI/VCI値を持つコネクションは、近い将来、再び
設定要求される確率が高いということになる。それゆ
え、このmを割り当てる方法を採用した場合、次の時点
で設定されたコネクションに対し、mというVPI/V
CI値が割り当てられるので、次の時点で、他のデータ
送信端末とデータ受信端末との間のコネクションが設定
された場合、該コネクションにmというVPI/VCI
値が割り当てられてしまい、同一のデータ送信端末とデ
ータ受信端末との間のコネクションが再び設定される場
合でも、該コネクションにmという同一のVPI/VC
I値が割り当てられない場合があることになる。従っ
て、前記した場合、同一のデータ送信端末とデータ受信
端末との間のコネクションが、再び設定される場合で
も、VPI/VCI割り当てアルゴリズムを再実行しな
ければならず、効率が悪い。
【0258】一方、VPI/VCI値としてn+1を割
り当てる方法を採用した場合、mというVPI/VCI
値を持つコネクションが解放されても、次の時点で設定
されるコネクションには、n+1というVPI/VCI
値が割り当てられるので、mというVPI/VCI値が
割り当てられていたコネクションに対し、近い将来、再
び呼設定要求を網が受信した場合でも、mというVPI
/VCI値を割り当てることができる。
【0259】以下、本発明の一実施例においては、VP
I/VCI値の割り当て方法として、このn+1を割り
当てる方法を採用したものについて、図面を参照しなが
ら具体的に説明する。
【0260】図18(a)は、本発明の一実施例におけ
るVPI/VCIの割り当て方法を行う場合の、ハード
構成の一例を図示したものであり、図18(b)は、図
18(a)における管理プロセス51のVPI/VCI
値割当機能に関する要部構成を示したものである。(本
発明の一実施例においては、VPI/VCI割り当て処
理をノード管理サーバー5で行うとしているが、呼設定
サーバー7で行っても良い。)本発明の一実施例におい
ては、呼設定サーバー7とノード管理サーバー5との間
は呼設定用チャネル18で接続されており、ノード管理
サーバー5は、呼設定用チャネル18を通して、呼設定
サーバー7からコネクション設定要求を受信するものと
する。ノード管理サーバー5上の管理プロセス51内に
設けられた受信部511がコネクション設定要求を受信
した場合、同VPI/VCI割当処理部512は、必要
に応じて管理ファイル56を参照し、設定を要求された
コネクションに対し、VPI/VCI値を割り当て、こ
の割り当て結果を同送信部513によって呼設定サーバ
ー7に送るものとする。また、該管理ファイル56は複
数のファイルから構成されるが、VPI/VCI値を割
り当てるために用いるファイルとして、割り当てること
のできるVPI/VCI値等をリストしたファイルをVP
I/VCI-リスト・ファイル(以下、VPI/VCI-listファイル
と記す)561とし、現時点から過去にさかのぼって、
一番最後に割り当てられたVPI/VCI値等を一時的
に記憶するためのファイルをVPI/VCI-ポインタ・ファイ
ル(以下、VPI/VCI-pointer ファイルと記す)562と
する。従って、ノード管理サーバー5上の管理プロセス
51は、コネクション設定要求を受信した場合、まず、
VPI/VCI-pointer ファイル562を参照し、一番最近に
割り当てたVPI/VCI値(または、VPI/VCI-listフ
ァイル561に記述されたVPI/VCIリストの番
号) を入手する。次に、該管理プロセス51は、VPI/VC
I-listファイル561を参照し、該一番最近に割り当て
たVPI/VCI値等を基準として、ファイルの後方へ
(ファイルの最後まで検索し終わった場合は、ファイル
の先頭に戻って、該VPI/VCI値等のリストまで)
、順々にVPI/VCI値等のリストを検索し、割り
当てることのできるVPI/VCI値等を検索する。
【0261】本発明の一実施例においては、VPI/VCI-li
stファイル561中の、最後に設定されたVPI/VC
I値のリストを示すポインタとして、VPI/VCI-pointer
ファイル562の使用を仮定しているが、必ずしもファ
イルを使用する必要はなく、リストを示すことのできる
ポインタであればよい。
【0262】また、前記説明において、割り当てること
のできるVPI/VCI値とは、ATM交換機の立ち上
げ後、まだ一度もコネクションに割り当てられていない
VPI/VCI値、またはコネクションの接続が終了
し、該コネクションに割り当てられていたVPI/VC
I値が、他のコネクションに割り当てることができるよ
うになったVPI/VCI値のことを意味するとする。
新たにコネクションが設定され、該コネクションにVP
I/VCI値を割り当てる必要が生じた場合、網は、管
理しているVPI/VCI値のうち、現在、他のコネク
ションに割り当てられているVPI/VCI値と、どの
コネクションにも割り当てられていないVPI/VCI
値とを区別し、現在、どのコネクションにも割り当てら
れていないVPI/VCI値の中から、適当なVPI/
VCI値を選択して、該選択したVPI/VCI値を、
該コネクションに割り当てなければならない。網が、現
在、設定しているコネクションに割り当てているVPI
/VCI値と、どのコネクションにも割り当てていない
VPI/VCI値を区別する方法として、以下に示す2
通りの方法が存在する。
【0263】1つ目の方法は、前記VPI/VCI値の
リスト中に、有効ビットというビットを設け、ノード管
理サーバー5が、該有効ビットを制御することによっ
て、該VPI/VCI値が割り当てられているか否かを
区別する方法である。すなわち、ノード管理サーバー5
が、設定するコネクションにVPI/VCI値を割り当
てた時点で、VPI/VCI-listファイル561の対応するV
PI/VCI値リストの有効ビットをセットし、該コネ
クションの接続が終了した時点で、ノード管理サーバー
5は、該VPI/VCI-listファイル561の対応するVPI
/VCI値リストの有効ビットをリセットすることによ
って、該VPI/VCI値が、コネクションに割り当て
られているか否かを識別する方法である。ノード管理サ
ーバー5は、設定するコネクションに新たにVPI/V
CI値を割り当てる必要が生じた場合、該ノード管理サ
ーバー5は、VPI/VCI-listファイル561を参照し、有
効ビットがセットされていないVPI/VCI値リスト
を検索し、検索したVPI/VCI値のうち適当なVP
I/VCI値を選択し、該新たに設定するコネクション
に割り当てを実行する。ただし、この方法によると、ノ
ード管理サーバー5は、コネクションの接続が終了した
時点で、該コネクションに割り当てられたVPI/VC
I値の解放を行わなければならず、何らかの原因でコネ
クションの接続が終了していたのに、該コネクションに
割り当てられたVPI/VCI値の解放を行わなかった
場合、該VPI/VCI値は、以後使用することができ
なくなる可能性がある。
【0264】一方、2つ目の方法は、前記VPI/VC
I値のリスト中にライフタイムというフィールドを設
け、ノード管理サーバー5は、該ライフタイムに記述さ
れた生存時間を基に、対応するVPI/VCI値が、コ
ネクションに割り当てられているか否かを判定する方法
である。この方法では、上記のような可能性は生じな
い。なぜなら、VPI/VCI値のコネクションへの割
り当て期間はライフタイムによって管理されるため、何
らかの原因でコネクションの接続が終了しているのに、
該コネクションに割り当てられたVPI/VCI値の解
放が永遠に行われないといったことがないからである。
ただし、この方法は、コネクションの設定時に、該コネ
クションが使用される期間を予測して、該使用期間をラ
イフタイムに設定するのであるが、ユーザが、前記ライ
フタイムに設定された期間を越えて、継続して前記コネ
クションを使用したくなった場合でも、該ライフタイム
に設定された期間を越えて、該コネクションに割り当て
られたVPI/VCI値を使用できない可能性がある。
しかし、このことは、ユーザが、ライフタイムに設定さ
れた期間を越えて、コネクションを使用したい場合、ノ
ード管理サーバー5が、VPI/VCI-listファイル561の
対応するVPI/VCI値リストのライフタイムを、書
き換えることによって、回避することができる。また、
2つ目の方法に対し、該VPI/VCI値リストのライ
フタイムに設定された期間が終了する前に、該VPI/
VCI値に対応するコネクションの接続が終了した場
合、ノード管理サーバー5は、前記VPI/VCI値リ
ストのライフタイムに設定されている期間を書き換える
ことによって、該VPI/VCI値のコネクションへの
割り当て期間を、強制的に終了させることができる。
【0265】以下、本発明の一実施例においては、2つ
目の方法、すなわち、VPI/VCI値リストに設けら
れたライフタイムによって、該VPI/VCI値が、コ
ネクションに割り当てられているか否かを、ノード管理
サーバー5が識別する方法について、具体的に説明す
る。
【0266】前記ライフタイムによって、対応するVP
I/VCI値が使用されているか否かを識別する方法に
は、ライフタイムとして、割り当ての継続時間を用いる
方法と、割り当ての終了時刻を用いる方法の2通りの方
法が存在し、以下、前記2通りの方法について、簡単に
説明する。
【0267】1番目の方法は、ライフタイムとして、該
VPI/VCI値のコネクションへの割り当ての継続時
間を用いる方法である。例えば、継続時間の単位とし
て、秒を採用した場合、コネクションの設定時に、ノー
ド管理サーバー5は、VPI/VCI-listファイル561中の
対応するVPI/VCI値リスト中のライフタイムに、
指定された継続時間(例えば、60秒間) を設定する。
VPI/VCI-listファイル561中の、ライフタイムの項目
に、“0”以外の数字が設定されている場合、該ライフ
タイムに設定されている数値が“0”になるまで、1秒
毎に、デクリメントされる。ノード管理サーバー5は、
新たにVPI/VCI値をコネクションに割り当てる必
要が生じた場合、VPI/VCI-listファイル561を参照し
て、VPI/VCI値リストのライフタイムが“0”の
VPI/VCI値を検索することによって、ある特定の
時点で、コネクションに割り当てられていないVPI/
VCI値を検索することができる。
【0268】2番目の方法は、ライフタイムとして、該
VPI/VCI値のコネクションへの割り当ての終了時
刻(あるいは、開始時刻および終了時刻、または開始時
刻)を用いる方法である。例えば、現時刻が1993年
6月2日17時30分00秒として、あるVPI/VC
I値をコネクションに1分間割り当てたい場合、VPI/VC
I-listファイル561の対応するVPI/VCI値リス
トのライフタイムに、1993年6月2日17時31分
00秒を設定すればよい。ライフタイムの設定方法とし
て、ある時刻(例えば、1990年1月1日00時00
分00秒) を基準として、前記ある時刻からの経過時間
を、現在の時刻として、ライフタイムの終了時刻を設定
してもよい。ノード管理サーバー5は、新たにVPI/
VCI値をコネクションに割り当てる必要が生じた場
合、図18(a)で示される時計とVPI/VCI-listファイ
ル561を参照して、VPI/VCI値リストのライフ
タイムによって示される時刻が、時計によって示される
現時刻より前のVPI/VCI値を検索することによっ
て、現時点で、コネクションに割り当てられていないV
PI/VCI値を、検索することができる。また、PV
C(permanent virtual connection)の場合のような、
固定的にコネクションを設定する場合に対しては、該コ
ネクションに割り当てるVPI/VCI値リストのライ
フタイムに、ライフタイムとして設定できる最大値を、
該ライフタイムに設定することで、該VPI/VCI値
を、他のコネクションに割り当てられないようにするこ
とができる。
【0269】以下、本発明の一実施例においては、ライ
フタイムとして、前記2番目の方法の、VPI/VCI
値のコネクションへの割り当ての終了時刻を用いる方法
を採用するとして、2つのVPI/VCI割り当て方法
について、具体的に説明する。
【0270】2−2.VPI/VCI割り当てアルゴリ
ズムについて( 方法A) 以下、本発明の一実施例におけるVPI/VCI割り当
て方法について、呼設定時を例として、具体的に説明す
る。なお、網の立ち上げ時と端末の起動時のVPI/V
CI割り当ても、呼設定時のVPI/VCIの割り当て
方法と同様である。
【0271】図19は、方法Aにおける、VPI/VCI-list
ファイル561とVPI/VCI-pointerファイル562の構
成を示した構成例であり、図20および図21は、方法
AにおけるVPI/VCI割り当てアルゴリズムの一例
を示したものである。図19において、VPI/VCI-listフ
ァイル561とは、少なくとも番号(No)、VPI/VC
I値(VPI/VCI) 、およびライフタイム(LIFE)
からなる複数のユーザーリスト(user-list )から構成
され、VPI/VCI-pointer ファイル562とは、少なくと
も前記VPI/VCI-listファイル561中の特定のユーザー
リストの番号(No)を示すユーザーポインタ(user-pointe
r)から構成されるものとする。ここに、VPI/VCI-listフ
ァイル561、VPI/VCI-pointer ファイル562とし
て、番号(No)を用いずに、VPI/VCI-pointer ファイル5
62として、VPI/VCI-listファイル561の先頭からの
オフセットを用いることで、方法Aの、VPI/VCI
割り当てアルゴリズムを実行することができるが、本発
明の一実施例においては、記述をわかりやすくするた
め、前記したVPI/VCI-listファイル561、VPI/VCI-po
inter ファイル562の構成を用いた。また、本発明の
一実施例においては、VPI/VCI-pointer ファイル562
として、現時点から過去にさかのぼって、一番最近に設
定されたVPI/VCI値のポインタを含むとしている
が、該一番最近に設定されたVPI/VCI値のポイン
タの代わりに、該VPI/VCI値の次のVPI/VC
I値のポインタを含むとしてもよい。
【0272】方法Aにおいて、ノード管理サーバー5
が、呼設定サーバー7からコネクション設定要求を受信
した場合(図20のステップ120)、該ノード管理サ
ーバー5は、該コネクションが以前に設定されたことが
あるかどうか、VPI/VCI-listファイル561を参照する
(ステップ121)。該コネクションが以前に設定され
たことがある場合、ノード管理サーバー5は、該以前設
定されたコネクションに対し割り当てたVPI/VCI
値が、現時点で、他のコネクションに割り当てられてい
ないかどうか、VPI/VCI-listファイル561を参照する
(ステップ122)。該VPI/VCI値が、現時点
で、他のコネクションに割り当てられていない場合、ノ
ード管理サーバー5は、該VPI/VCI値を用いて、
ユーザーが申告したトラヒック・パラメータで、ユーザ
が要求したQOSを満たすコネクションが設定できるか
どうか、コネクション設定処理を実行する(ステップ1
23)。
【0273】一方、該コネクションが以前に設定された
ことがない場合、または該VPI/VCI値が、現時点
で、他のコネクションに割り当てられている場合、以下
に示すVPI/VCI割り当て処理を開始する(ステッ
プ124)。まず、ノード管理サーバー5は、VPI/VCI-
pointer ファイル562を参照し、現時点から過去にさ
かのぼって、一番最近に設定されたVPI/VCI値へ
のポインタ(番号(No))を獲得する。この獲得した
番号を、[PointNo]とする(ステップ12
6)。次に、ノード管理サーバー5は、獲得した番号
[PointNo]を基に、VPI/VCI-listファイル56
1を参照し、コネクションに割り当てることのできるV
PI/VCI値を検索する(ステップ133)。すなわ
ち、ノード管理サーバー5は、VPI/VCI-listファイル5
61に記述されたユーザーリストのうち、[Point
No]で示される番号の次の番号のユーザーリストか
ら、順々に、ユーザーリストを参照し、ユーザーリスト
のライフタイムに書かれた割り当て終了時刻と、ノード
管理サーバー5が参照した時計の現時刻とを比較し、前
記現時刻より前記終了時刻の方が前のユーザリストを検
索する。
【0274】参照したユーザーリストのライフタイムの
終了時刻が、現時刻よりも前の場合、ノード管理サーバ
ー5は、参照したユーザーリストに書かれたVPI/V
CI値を用いて、ユーザーが申告したトラヒック・パラ
メータで、ユーザが要求したQOSを満たすコネクショ
ンが設定できるかどうか、コネクション設定処理を実行
する(図21のステップ134)。また、次回、VPI
/VCI割り当て処理を行うために、VPI/VCI-pointer
ファイル562を更新する(ステップ135)。
【0275】また、参照したユーザーリストのライフタ
イムの終了時刻が、現時刻よりも前でない場合、ノード
管理サーバー5は、次のユーザーリストを参照する(ス
テップ127,128,130,133)。現時点で参
照したユーザーリストが、VPI/VCI-listファイル561
の最後のユーザーリストの場合、ノード管理サーバー5
は、VPI/VCI-listファイル561の最初のユーザーリス
トを参照する(ステップ127,128,129,13
0,133)。また、ノード管理サーバー5が、VPI/VC
I-listファイル561に含まれたユーザーリストを、一
通り参照した結果、割り当てるVPI/VCI値が検索
できなかった場合(ステップ130,131)、ノード
管理サーバー5は、呼設定サーバー7にコネクションが
設定できない等の通知を行う(ステップ132)。
【0276】2−3.VPI/VCI割り当てアルゴリ
ズムについて(方法B) 以下、本発明の一実施例におけるVPI/VCI割り当
て方法として、VPI/VCI値リストの管理方法とし
て、リンクド・リストを用いた方法について、具体的に
説明する。なお、VPI/VCI割り当て方法のうち、
方法Aと同様の部分については、説明を省略する。
【0277】図22は、方法BにおけるVPI/VCI-listフ
ァイル561の構成例であり、図23は、VPI/VCI-poin
ter ファイル562の構成例であり、また、図24,2
5は、方法BにおけるVPI/VCI割り当てアルゴリ
ズムの一例を示したものである。図22において、VPI/
VCI-listファイル561とは、少なくとも番号(N
o)、次の番号(Next)、VPI/VCI値(VP
I/VCI) 、およびライフタイム(LIFE)からなる複
数のユーザーリスト(user-list )から構成されたユー
ザー毎に存在するユーザー・リンクドリスト(user-lin
ked-list)と、現時点でコネクションに割り当てられて
いないVPI/VCI値のリストであるフリーリスト
(free-list )から構成されたフリー・リンクドリスト
(free-linked-list)とを有しているものとする。ま
た、図23において、VPI/VCI-pointer ファイル562
とは、ユーザー毎に存在し、少なくとも前記VPI/VCI-li
stファイル561中の最後に割り当てられたユーザーリ
ストの番号(No)を示すユーザーポインタ(user-poi
nter)と、フリーリストの先頭を示すフリーポインタ
(free-pointer)とから構成されるものとする。なお、
本発明の一実施例においては、VPI/VCI-pointer ファイ
ル562として、現時点から過去にさかのぼって、一番
最近に設定されたVPI/VCI値の番号(No)を含
むとしているが、該一番最近に設定されたVPI/VC
I値の番号(No)の代わりに、該VPI/VCI値の
次のVPI/VCI値の番号(No)を含むとしてもよ
い。
【0278】以下、方法Bにおける、VPI/VCI割
り当てアルゴリズムについて、方法Aと異なる部分につ
いてのみ、図24,25を参照しながら、具体的に説明
する。
【0279】呼設定サーバー7から設定を要求されたコ
ネクションが、以前に設定したことがない場合(図24
のステップ1131)、または以前に設定したコネクシ
ョンに使用したVPI/VCI値が、現時点で他のコネ
クションに割り当てられている場合(ステップ113
2)、ノード管理サーバー5は、以下に示すVPI/V
CI割り当て処理を開始する。
【0280】まず、ノード管理サーバー5は、VPI/VCI-
pointer ファイル562を参照し、フリー・リンクドリ
ストに含まれるフリーリストの個数を参照し、フリーリ
ストの個数が“0”かどうか調べる(ステップ113
5)。フリー・リンクドリストに含まれるフリーリスト
の個数が、“0”個でない場合、フリー・リンクドリス
トの先頭のフリーリストに書かれているVPI/VCI
値を、該設定要求されたコネクションに割り当てを行う
(ステップ1138)。具体的には、VPI/VCI-pointer
ファイル562のフリーポインタに書かれたVPI/V
CI値を、該設定要求されたコネクションに割り当てる
として、ユーザーが申告するトラヒック・パラメータ
で、ユーザが要求するQOSを満たすコネクションが設
定できるかどうか、コネクション設定処理を実行する。
【0281】また、次回、VPI/VCI割り当て処理
を行うために、VPI/VCI-listファイル561と、VPI/VC
I-pointer ファイル562の更新を行う(ステップ11
40,141)。すなわち、まず、VPI/VCI-listファイ
ル561中に存在するユーザー・リンクドリストの更新
を行うため、ユーザー・リンクドリストの最後に、該選
択したフリーリストを加える。具体的には、ユーザー・
ポインタで示されるVPI/VCIリストの[Nex
t]値を、該選択したフリーポインタで示されるVPI
/VCIリストの[Next]にコピーし、該選択した
フリーポインタで示されるVPI/VCIリストの[N
o]値を、ユーザーポインタで示されるVPI/VCI
リストの[Next]にコピーする。次に、VPI/VCI-po
inter ファイル562中に存在するユーザーポインタの
更新を行うため、フリーポインタを該ユーザーポインタ
にコピーする。具体的には、フリーポインタに書かれて
いる[No]値を、ユーザーポインタの[No]にコピ
ーし、ユーザーポインタに書かれている[total]
値に1を加える。
【0282】最後に、VPI/VCI-pointer ファイル562
中に存在するフリー・ポインタの更新を行うため、フリ
ー・リンクドリストの先頭から2番目のフリーリストの
内容を、フリーポインタにコピーする(ステップ114
2)。具体的には、フリーポインタの [No] で示され
る、VPI/VCIリストを参照し、次に、該VPI/
VCIリストに書かれている[Next]番目のVPI
/VCIリストを参照する。該VPI/VCIリストに
書かれている[No]値と[VPI/VCI]値を、フ
リーポインタの[No]と[VPI/VCI]にコピー
する。
【0283】一方、フリー・リンクドリストに含まれる
フリーリストの個数が、“0”個の場合、該設定要求さ
れたコネクションに、割り当てるVPI/VCI値が検
索できなかったので、ノード管理サーバー5は、呼設定
サーバー7にコネクションが設定できない等の通知を行
う(図24のステップ1136,1137)。
【0284】方法BによるVPI/VCI割り当て方法
を採用した場合、ノード管理サーバー5は、何らかの方
法を用いて、他のコネクションに割り当てることのでき
るVPI/VCI値を獲得しなければならない。以下、
前記他のコネクションに割り当てることのできるVPI
/VCIリスト(フリーリスト) を獲得する方法につい
て、図26を参照しながら、具体的に説明する。
【0285】ノード管理サーバー5は、定期的に、VPI/
VCI-listファイル561を参照し、ユーザー・リンクド
リストをたどって、該ユーザー・リンクドリストに含ま
れるVPI/VCIリスト(ユーザーリスト) を参照す
る(図26のステップ154)。該参照したVPI/V
CIリスト(ユーザーリスト) のライフタイムを参照
し、定められた時間が経過したVPI/VCIリスト
(ユーザーリスト) を検索することによって、他のコネ
クションに割り当てることのできるVPI/VCIリス
ト(フリーリスト) を獲得することができる。前記した
方法等によって、他のコネクションに割り当てることの
できるVPI/VCIリストを獲得した場合(ステップ
155)、ノード管理サーバー5は、該獲得したVPI
/VCIリスト (ユーザーリスト) を、フリーリスト
に加えるため、VPI/VCI-listファイル561とVPI/VCI-
pointer ファイル562の変更を行う(ステップ15
6)。
【0286】3.サブネット内に複数のノードが存在す
る場合について 前述した(1) 節(本発明に係るネットワーク・システ
ムの構成)の説明においては、サブネット( サブネット
ワーク) が、1つの(スイッチ) ノードから構成される
場合について、本発明のネットワーク・システムについ
て説明した。
【0287】ここでは、サブネット内に複数の(スイッ
チ) ノードが存在する場合における、本発明のネットワ
ーク・システムのうち、特に、サブネットが1つのノー
ドから構成される場合からの変更部分について、具体的
に説明する。また、上記(1) 節では、本発明のネット
ワーク・サーバーのうち、呼設定サーバーとネームサー
バーは、サブネット内にそれぞれ1つずつ存在するとい
うモデルで説明した。ここでは、前記呼設定サーバーと
ネームサーバーが、サブネット内にそれぞれ複数存在す
る場合、およびそれらが存在しない場合、すなわちサブ
ネット内に4種類のサーバーのうちノード管理サーバー
とノード設定サーバーしか存在しない場合について、具
体的に説明する。なお、本発明のネットワーク・サーバ
ーのうち、サブネット間のデータ通信に適用したものつ
いては、次の(4) 節で説明する。
【0288】以下、サブネット内に、ノードが複数存在
する場合における、本発明のネットワーク・サーバーに
ついて、以下の項目について具体的に説明する。 (3-1 )サブネット内に複数のノード管理サーバーが存
在する場合について (3-2 )サブネット内に複数のNISサーバーが存在す
る場合について (3-3 )サブネット内に複数の呼設定サーバーが存在す
る場合について 3−1.サブネット内に複数のノード管理サーバーが存
在する場合について 先の(1) 節においては、サブネット内に存在する唯一
のノード管理サーバーによって、サブネットに属する端
末等の管理等を行うというモデルで、本発明のネットワ
ーク・サーバーについて説明した。また、上記(1) 節
においては、1つの(スイッチ) ノードに対して、1組
のノード管理サーバーとノード設定サーバーを対応させ
るというモデルを用いて、本発明で提案するネットワー
ク・サーバーについて説明した。一方、サブネット内に
複数の(スイッチ) ノードが存在する場合、前記したモ
デルを採用すると、1つのノードに対して1つのノード
管理サーバーが必要であるので、前記した場合、サブネ
ット内に複数のノード管理サーバーが存在することとな
る。従って、上記(1) 節で説明した本発明のノード管
理サーバーを、サブネット内に複数のノード管理サーバ
ーが存在する場合にも適用するため、以下に述べる変更
を加えるものとする。
【0289】本発明のネットワーク・サーバーにおいて
は、サブネットが複数のノードから構成される場合に適
用するため、ノード管理サーバーの動作モードとして、
少なくとも、マスターモード(masterMode)とスレーブ
モード(slaveMode )の2種類の動作モードを想定す
る。従って、本発明のネットワーク・サーバーにおいて
は、サブネット内に、唯一存在するマスターモードのノ
ード管理サーバーが、サブネットに属する端末等のすべ
てのネットワーク資源を管理し、その他のノード管理サ
ーバーは、スレーブモードとして動作するものとし、前
記マスターモードのノード管理サーバーの命令に従って
動作するものとする。
【0290】また、ノード管理サーバーの動作モードと
して、マスターモードとスレーブモードの2種類の動作
モードしか存在しない場合、以下に示すようなことが生
じる可能性がある。一つは、ネットワークの立ち上げ時
のような場合、サブネット内にスレーブモードのノード
管理サーバーが複数存在していても、マスターモードの
ノード管理サーバーが立ち上がるまで、サブネットに属
する端末に対してサービスすることはできない可能性が
あることである。他の一つは、ネットワークの通常運用
中に、マスターモードのノード管理サーバーがダウンし
た場合、サブネット内にスレーブモードのノード管理サ
ーバーが複数存在していても、前記マスターモードのノ
ード管理サーバーが、行っていたネットワーク・サービ
スが停止してしまう可能性があることである。本発明の
ノード管理サーバーにおいては、ノード管理サーバーの
動作モードとして、マスターモードとスレーブモードの
他に、シングルモード(singleMode)を設けることによっ
て、上記二つの可能性を回避するものである。すなわ
ち、ネットワークの立ち上げ時、各々の(スイッチ)ノ
ードに対し1つずつ存在するノード管理サーバーは、サ
ブネット内に唯一存在するマスターモードのノード管理
サーバーの起動を認識するまで、シングルモードのノー
ド管理サーバーとして動作することによって、該ノード
管理サーバーが対応するノードに接続している端末に対
して、該ノード管理サーバーがネットワークのサービス
を提供することとする。また、ネットワークの通常運用
時に、マスターモードのノード管理サーバーのダウンを
検出したスレーブモードのノード管理サーバーは、シン
グルモードのノード管理サーバーへ状態遷移することに
よって、該ノード管理サーバーが対応するノードに接続
している端末に対して、該ノード管理サーバーが、ネッ
トワークのサービスを提供することとする。
【0291】以下、図27を参照しながら、本発明にお
けるノード管理サーバーの3つの動作モードについて、
具体的に説明する。
【0292】本発明においては、サブネットに属する各
々の(スイッチ) ノードに対して、それぞれ1組のノー
ド設定サーバーとノード管理サーバーを対応させている
が、ノード管理サーバーの動作モードとして、サブネッ
トが1つのノードから構成されているとして動作するシ
ングルモードと、サブネットが複数のノードから構成さ
れているとして動作するマルチ・モードとを想定する。
サブネットが複数のノードから構成されている場合、マ
ルチ・モードは、さらに、サブネット内に唯一存在する
マスターモードのノード管理サーバーと、その他のスレ
ーブモードのノード管理サーバーの2種類のノード管理
サーバーに分類することとする。
【0293】シングルモード(singleMode)のノード管理
サーバー501は、サブネットが、該ノード管理サーバ
ーが対応する(スイッチ) ノードだけで構成されるとし
て、該ノードに接続している端末に対し、ネットワーク
・サービスを提供する。すなわち、該ノード管理サーバ
ーは、該ノードに接続している端末に対し、上記(1)
節で説明した該ノードに接続する端末間の呼設定サービ
スと、該ノード管理サーバーが管理する管理ファイルを
用いたネーム・サービス等を提供する。
【0294】マスターモード(masterMode)503のノー
ド管理サーバーは、サブネット内に唯一存在し、サブネ
ットに属する端末に対して、上記(1)節で説明した該
サブネットに属する端末間の呼設定サービスと、該ノー
ド管理サーバーが管理する管理ファイルを用いたネーム
・サービス等に加えて、サブネット外の端末との間の呼
設定サービス等を提供する。また、マスターモードのノ
ード管理サーバー503は、該マスターモードのノード
管理サーバー503がダウンした場合、スレーブモード
のノード管理サーバー502が、スムーズにシングルモ
ードに移行できるように、該マスターモードのノード管
理サーバー503が管理する管理情報を、スレーブモー
ドのノード管理サーバー502に対し、定期的に転送し
てもよい。
【0295】スレーブモード(slaveMode) 502のノー
ド管理サーバーは、マスターモードのノード管理サーバ
ー503に対して、定期的に、生存確認用のセルを送信
し、該マスターモードのノード管理サーバー503が、
該生存確認用のセルに対して応答を返すこと等によっ
て、マスターモードのノード管理サーバー503の生存
確認を実行する。該スレーブモードのノード管理サーバ
ー502は、前記応答セルを受信できなかった等の場
合、マスターモードのノード管理サーバー503がダウ
ンしたと認識し、シングルモードへ動作モードを遷移す
る。該スレーブモードのノード管理サーバー502は、
スムーズに、シングルモードへ状態遷移できるように、
マスターモードのノード管理サーバー503の生存時、
該マスターモードのノード管理サーバー503から転送
される管理情報を基に、シングルモード動作時に必要な
ファイルを作成してもよい。なお、(スイッチ) ノード
に対し割当てられたノード管理サーバーが、スレーブモ
ードで動作している場合、該ノードに接続している端末
の、ネットワーク・サービスの要求は、該スレーブモー
ドのノード管理サーバー502をバイパスして、マスタ
ーモードのノード管理サーバー503に送信され、同様
に、マスターモードのノード管理サーバー503の応答
は、該スレーブモードのノード管理サーバー502をバ
イパスして、要求を送信した端末に返される。マスター
モードのノード管理サーバー503は、また、スレーブ
モードのノード管理サーバー502を介して、ノード設
定サーバーに、ルーティングタグ等のハードウェアの設
定を要求してもよいし、該スレーブモードのノード管理
サーバー502を介せずに、直接、ノード設定サーバー
に要求してもよい。
【0296】以下、本発明におけるノード管理サーバー
の3つの動作モード間の状態遷移について、具体的に説
明する。また、図28および図29に、本発明における
ノード管理サーバーの3つの動作モード間の状態遷移ア
ルゴリズムの一部を示す。
【0297】本発明におけるノード管理サーバーは、起
動後(リセット後) 、動作モードがシングルモードに状
態遷移するとする(図28のステップ161)。
【0298】リセット後、シングルモードで動作中のノ
ード管理サーバーは、該ノード管理サーバーが管理する
ATM交換機のすべての入出力線に対して、該入出力線
の先に接続されるであろう端末と、該シングルモードの
ノード管理サーバー501との間に、ブート・チャネル
11とメタシグナリング・チャネル10の設定を実行す
る(図28のステップ162)。該設定の終了後、該シ
ングルモードのノード管理サーバー501は、configフ
ァイル55を参照する(ステップ163)。
【0299】該configファイル55に、“master”と記
述されていた場合、該configファイル55を参照したシ
ングルモードのノード管理サーバー501は、速やか
に、マスターモード503へと状態遷移するとする(ス
テップ164)。
【0300】また、configファイル55に“slave ”と
記述されていた場合、該configファイル55を参照した
シングルモードのノード管理サーバー501は、該シン
グルモードのノード管理サーバー501が管理するAT
M交換機のすべての入出力線に対して、後述する構成認
識アルゴリズムを実行し(図29のステップ165〜1
68)、マスター・モ−ドのノード管理サーバー503
から応答を受信した場合(ステップ168)、後述する
タイミングで、スレーブモードのノード管理サーバー5
02に状態遷移するとする(ステップ175)。
【0301】すなわち、マスターモードのノード管理サ
ーバー503から応答を受信したシングルモードのノー
ド管理サーバー501は、まず、シングルモードで動作
中に得られた、該ノード管理サーバーが管理するATM
交換機に接続する端末等の管理情報等を、該マスターモ
ードのノード管理サーバー503に転送する(ステップ
169)。次に、該シングルモードのノード管理サーバ
ー501は、該ノード管理サーバーが管理するATM交
換機に接続する端末に対して、シングルモードで動作中
に設定した、該端末と該シングルモードのノード管理サ
ーバー501との間の、ブート・チャネル11とメタシ
グナリング・チャネル10の設定を、該端末とマスター
モードのノード管理サーバー503との間のチャネルと
なるように、該ブート・チャネル11とメタシグナリン
グ・チャネル10の設定を変更する(ステップ170〜
174)。最後に、該シングルモードのノード管理サー
バー501は、該シングルモードのノード管理サーバー
501とマスターモードのノード管理サーバー503と
の間に、管理用チャネル16の設定を行うとともに(図
示せず)、動作モードをスレーブモードに状態遷移する
とする(ステップ175)。
【0302】ここに、図30に、シングルモードのノー
ド管理サーバー501の動作モードが、スレーブモード
502に状態遷移する場合の、ブート・チャネル11と
メタシグナリング・チャネル10の設定変更と、管理用
チャネル16の設定を示した模式図を示す。
【0303】マスターモードのノード管理サーバー50
3から応答を受信しなかった場合、ある一定の期間後、
後述する構成認識アルゴリズムを再度実行するとし、以
後、マスターモードのノード管理サーバー503から応
答を受信するまで、周期的に、後述する構成認識アルゴ
リズムを繰り返すとし、その間、該ノード管理サーバー
は、シングルモード501で動作するとする。
【0304】また、スレーブモードのノード管理サーバ
ー502は、定期的に、マスターモードのノード管理サ
ーバー503に対して、生存確認用のセルを送信し、該
マスターモードのノード管理サーバー503が、該生存
確認用のセルに対し、応答を返すこと等によって、マス
ターモードのノード管理サーバー503の生存確認を実
行するとする。該スレーブモードのノード管理サーバー
502は、前記応答セルを受信できなかった等の場合、
マスターモードのノード管理サーバー503がダウンし
たと認識し、該スレーブモードのノード管理サーバー5
02は、シングルモードへと動作モードを遷移させると
する。シングルモードに状態遷移したノード管理サーバ
ー501は、周期的に、前記したマスターモードのノー
ド管理サーバー503の生存確認方法、または後述する
構成認識アルゴリズム等を繰り返し実行し、マスターモ
ードのノード管理サーバー503の生存が確認された場
合、再び、スレーブモードへと状態遷移するとする。
【0305】また、スレーブモードのノード管理サーバ
ー502に対して、“master命令“を実行した場合、該
スレーブモードのノード管理サーバー502は、マスタ
ーモードへと状態遷移するとする。同様に、マスターモ
ードのノード管理サーバー503に対して、“slave 命
令“を実行した場合、該マスターモードのノード管理サ
ーバー503は、スレーブモードへと状態遷移するとす
る。
【0306】以下、図30、および図31〜34を参照
しながら、本発明におけるスレーブモード等のノード管
理サーバーの構成認識アルゴリズムについて、具体的に
説明する。
【0307】図31の方法Aの構成認識アルゴリズム
は、ブート用セルを用いた構成認識アルゴリズムであ
る。
【0308】方法Aによる構成認識を行うノード管理サ
ーバーは、対象とする入出力線のブート・チャネル11
に、特定フォーマットを持つブート用セルを送信し(図
31のステップ181)、該ブート用セルに対し、ノー
ド管理サーバーから特定フォーマットを持つ応答セルを
受信した場合(ステップ183)、該対象とする入出力
線の先にノード管理サーバーの存在を認識する(ステッ
プ186)、という方法である。また、該特定フォーマ
ットを持つ応答セルに、“singleMode”と書かれていた
場合、該応答セルを受信したノード管理サーバーは、該
対象とする入出力線の先にシングルモードのノード管理
サーバー501の存在を認識し、“masterMode“と書か
れていた場合、該対象とする入出力線の先にマスターモ
ードのノード管理サーバー503の存在を認識してもよ
い。また、対象とする入出力線のブート・チャネル11
に、特定フォーマットを持つブート用セルを送信した
(ステップ181)後、特定フォーマットを持つ応答セ
ルを受信しなかった場合(ステップ182)、該構成認
識を行うノード管理サーバーは、該対象とする入出力線
の先にはノード管理サーバーは存在しないと認識する
(ステップ185)。
【0309】次に、図32に示す前記特定フォーマット
を持つブート用セルを受信したノード管理サーバーのア
ルゴリズムについて説明する。本発明においては、図3
0に示すように、ブート・チャネル11は、端末とシン
グルモードのノード管理サーバー501との間、または
端末とマスターモードのノード管理サーバー503との
間に設定されていて、端末とスレーブモードのノード管
理サーバー502との間には設定されていない。従っ
て、前記特定フォーマットを持つブート用セルを受信し
たシングルモードのノード管理サーバー501、または
マスターモードのノード管理サーバー503は、動作モ
ードに従って、以下の処理を実行するとする。すなわ
ち、動作モードがマスターモードの場合、該マスターモ
ードのノード管理サーバー503が管理するconfigファ
イル55を参照し、該ブート用セルに対し、マスターモ
ードと書き込んだ特定フォーマットの応答セルを作成し
(図32のステップ192)、該応答セルを、該ブート
用セルが転送されてきた入出力線のブート・チャネル1
1に転送する(ステップ193)。一方、動作モードが
シングルモードの場合、必要に応じて該ブート用セルに
対し、“singleMode”と書き込んだ特定フォーマットの
応答セルを作成し(ステップ194)、作成した応答セ
ルを、該ブート用セルが転送されてきた入出力線のブー
ト・チャネル11に転送する(ステップ195)。
【0310】次に、図33の方法Bの構成認識アルゴリ
ズムは、メタシグナリング・セルを用いた構成認識アル
ゴリズムである。すなわち、メタシグナリング・セルを
受信したノード管理サーバーは、該メタシグナリング・
セルが転送されてきた入出力線に対して、シグナリング
・チャネル13を設定するとともに、該入出力線の先の
ユーザが、該シグナリング・チャネル13を使用するた
めのVPI/VCI値等を通知するため、応答セルを作
成し、該作成した応答セルを、該メタシグナリング・セ
ルが転送されてきた入出力線のメタシグナリング・チャ
ネル10に転送する(図34のステップ211〜21
3)。該方法Bによる構成認識アルゴリズムは、ノード
管理サーバーが、前記応答セルを受信することによって
(図33のステップ204)、対象とする入出力線の先
にノード管理サーバーの存在を認識する(ステップ20
5)、方法である。なお、図34に、メタシグナリング
・セルを受信したノード管理サーバーのアルゴリズムに
ついて示す。
【0311】3−2.サブネット内に複数のNISサー
バーが存在する場合について 本実施例は、ノード管理サーバー内にNISマスター・
サーバーが存在し、サブネット内に複数のNISスレー
ブ・サーバーが存在するモデルでモデル化したものであ
る。先の(1) 節では、サブネットが前記モデルの場合
について説明した。本節では、まず、ノード管理サーバ
ーは起動しているが、サブネット内にNISスレーブ・
サーバーが起動していない場合について説明し、次に、
サブネット内が前記した場合、またはサブネット内に複
数のNISスレーブ・サーバーが存在する場合におけ
る、NISスレーブ・サーバーの起動手順について説明
する。
【0312】図35は、対象とするサブネットにおい
て、ノード管理サーバーは起動しているが、NISスレ
ーブ・サーバー601は起動していない場合の、本発明
における、ネットワーク・サーバーと端末との間のチャ
ネル構成を示した模式図である。サブネット内に、NI
Sスレーブ・サーバー601が起動していない場合、端
末3とノード管理サーバーとの間に、インフォメーショ
ン・チャネル12が設定されるとする。端末上の、NI
Sクライアント・プロセスは、サブネット内のNIS情
報にアクセスする必要が生じた場合、前記インフォメー
ション・チャネル12を用いて、ノード管理サーバー内
に存在するNISマスター・プロセス600に、NIS
情報への要求を送信するものとする。ノード管理サーバ
ー内のNISマスター・サーバー600は、インフォメ
ーション・チャネル12を経由して、NIS情報への要
求を受信した場合、要求されたNIS情報を検索し、検
索したNIS情報を、該インフォメーション・チャネル
12を経由して、前記要求を送信した端末上のNISク
ライアント・プロセスに、送信するものとする。
【0313】サブネット内に、NISスレーブ・サーバ
ー601が存在しない場合、サブネット内に多数存在す
る端末上のNISクライアント・プロセスのNIS情報
の要求は、すべて、ノード管理サーバー5内に存在する
NISマスター・プロセス600に転送されることにな
るので、該ノード管理サーバー5の負荷は大きい状態に
ある。
【0314】図36は、対象とするサブネット内におい
て、ノード管理サーバーは起動しているがNISスレー
ブ・サーバー601は起動していない状態から、NIS
スレーブ・サーバー601が起動した場合の、端末とノ
ード管理サーバー5とNISスレーブ・サーバー601
間のチャネルの設定変更の様子を示した模式図である。
また、図37および図38は、前記した場合のノード管
理サーバーのNIS(スレーブ) サーバー起動時のアル
ゴリズムである。以下、図36、図37および図38を
参照しながら、前記した場合について具体的に説明す
る。
【0315】NIS( スレーブ) サーバー601は、起
動時に、ブート・チャネル11を用いて、特定フォーマ
ットを持ったブート用セルを、ノード管理サーバー5に
転送する(図37のステップ221)。
【0316】ノード管理サーバー5は、前記ブート用セ
ルを受信すると(ステップ223)、前記ブート用セル
を基に、configファイル55を参照し(ステップ22
4)、NIS( スレーブ) サーバー601が起動したこ
とを認識する。前記NIS( スレーブ) サーバー601
の起動を認識したノード管理サーバー5は、該ノード管
理サーバー5と該NIS( スレーブ) サーバー601と
の間のNIS用チャネル17の設定を対応するノード設
定サーバー4に要求するとともに(ステップ226)、
以下に示す処理を実行する。
【0317】すなわち、ノード管理サーバー5は、管理
ファイル56を参照し、ノード管理サーバー5と端末3
との間、またはNISスレーブ・サーバー601と端末
3との間に設定されているすべてのインフォメーション
・チャネル12に対し、負荷が重いかどうか検査する
(図38のステップ231)。検査したインフォメーシ
ョン・チャネル12のうち、負荷が重いと判定したイン
フォメーション・チャネル12に対しては、接続先のノ
ード管理サーバー5、またはNISスレーブ・サーバー
601を変更することによって(ステップ232〜23
8)、NISサーバーの負荷分散を行うこととする。
【0318】対象とするサブネットにおいて、ノード管
理サーバ5ーは起動しているが、NISスレーブ・サー
バー601は起動していない状態から、図36に示すよ
うにNISスレーブ・サーバー601が起動した場合、
端末3とノード管理サーバー5との間に設定されている
すべてのインフォメーション・チャネル12を、端末3
と該NISスレーブ・サーバー601との間のインフォ
メーション・チャネル12となるように設定を変更すれ
ば、ノード管理サーバー5の負荷を軽減することができ
る。
【0319】また、ノード管理サーバー5は、定期的
に、管理ファイル56を参照し、設定されているすべて
のインフォメーション・チャネル12を検査し、負荷の
重い(応答の遅い) インフォメーション・チャネル12
があるかどうか検査し、該当するインフォメーション・
チャネル12が存在した場合、接続先のNISサーバー
の変更(インフォメーション・チャネル12の設定変
更) 等によって、NISサーバーの負荷を分散すること
ができる。
【0320】該ノード管理サーバー5のインフォメーシ
ョン・チャネル12の設定変更において、該インフォメ
ーション・チャネル12を使用している端末に対して、
該端末が、前記インフォメーション・チャネル12を使
用するためのVPI/VCI値等を変更しなくてすむよ
うに、該インフォメーション・チャネル12の設定変更
を行うことが望ましい。あるいは、VPI/VCI値等
を変更しなければならない場合、必要に応じて、VPI
/VCI値等の割り当て処理を実行し、実行した結果得
られたVPI/VCI値等を用いて、前記インフォメー
ション・チャネル12の設定変更を行い、設定変更の終
了後、該インフォメーション・チャネル12を使用する
端末に対し、該インフォメーション・チャネル12を使
用するためのVPI/VCI値等を通知してもよい。
【0321】次に、図39および図40は、本発明にお
ける端末上のNISクライアント61のNISサーバー
(600/601)への帰属(bind)時の、ノード管理サ
ーバー等のアルゴリズムを示したものである。
【0322】図39および図40によれば、端末の起動
後、端末3上のNISクライアント61がはじめてNI
Sサーバーに帰属(bind)する場合(図39のステップ2
50)、該端末3と帰属先のNISサーバーとの間のイ
ンフォメーション・チャネル12の設定をノード管理サ
ーバー5に要求するために、ブート・チャネル11を用
いて、特定のフォーマットを持ったブート用セルをノー
ド管理サーバー5に送信する(ステップ252)。ま
た、端末3上のNISクライアント61は、設定された
インフォメーション・チャネル12を用いて、NISサ
ーバーに、NIS情報の要求を行うが、NIS情報の要
求に対して、NISサーバーの負荷が重く、応答が返っ
てこなかった場合、すなわち応答がタイムアウトした場
合(ステップ251)、端末3上のNISクライアント
61は、帰属先のNISサーバーを負荷のより小さなN
ISサーバーへ変更を要求するために、ブート・チャネ
ル11を用いて、特定のフォーマットを持ったブート用
セルをノード管理サーバー5に送信する(ステップ25
2)。
【0323】該特定のフォーマットを持ったブート用セ
ルを受信したノード管理サーバー5は、管理ファイル5
6等を参照し、負荷のより小さなNISサーバーを検索
し(図40のステップ264)、該ブート用セルを送信
した端末と、該検索したNISサーバーとの間の、イン
フォメーション・チャネル12の設定、またはインフォ
メーション・チャネル12の設定変更を行うこととする
(ステップ263)。前記インフォメーション・チャネ
ル12の設定、またはインフォメーション・チャネル1
2の設定変更において、VPI/VCI値等の割り当て
処理を実行しなければならない場合、必要に応じてVP
I/VCI値等の割り当て処理を実行することとする。
【0324】ノード管理サーバー5は、前記インフォメ
ーション・チャネル12等の設定変更が終了した場合、
管理ファイル56を変更するとともに(ステップ27
3)、端末上のNISクライアント61が、前記インフ
ォメーション・チャネル12を使用するためのVPI/
VCI値等の情報を該端末3に通知するために、ノード
管理サーバー5は、ブート・チャネル11を用いて前記
情報を該端末3に転送する(ステップ274)。
【0325】3−3.サブネット内に複数の呼設定サー
バーが存在する場合について 前述した(3-2) 節とほぼ同様であるが、本発明において
は、サブネット内に複数の呼設定サーバーが存在すると
いうモデルでモデル化し、先の(1) 節では、サブネッ
トが前記モデルで構成される場合について説明した。こ
こでは、まず、ノード管理サーバーは起動しているが、
サブネット内の呼設定サーバーが起動していない場合に
ついて説明し、次に、サブネット内が前記した場合、ま
たはサブネット内に複数の呼設定サーバーが存在する場
合における呼設定サーバーの起動手順について説明す
る。
【0326】図35は、また、対象とするサブネットに
おいて、ノード管理サーバー5は起動しているが、呼設
定サーバー7は起動していない場合の、本発明における
ネットワーク・サーバーと端末との間のチャネル構成を
示した模式図である。
【0327】サブネット内に、呼設定サーバーが起動し
ていない場合に、端末3からメタシグナリング・セルが
ノード管理サーバー5に送信されたとき、該端末3とノ
ード管理サーバー5との間にシグナリング・チャネル1
3が設定されるとする。端末3上の呼設定プロセスは、
サブネット内の他の端末に対しコネクション型のデータ
通信を行う必要の生じた場合、前記シグナリング・チャ
ネル13を用いて、ノード管理サーバー5内に存在する
管理プロセス51に呼設定要求を送信するものとする。
ノード管理サーバー5内の管理プロセス51は、シグナ
リング・チャネル13を経由して、呼設定要求を受信し
た場合、要求されたコネクションを設定するとともに、
該端末3が設定したコネクションを使用するためのVP
I/VCI値等の情報を、該シグナリング・チャネル1
3を経由して、前記要求を送信した端末3に送信するも
のとする。
【0328】サブネット内に、呼設定サーバーが存在し
ない場合、サブネット内に多数存在する端末の呼設定要
求は、すべてノード管理サーバー5内に存在する管理プ
ロセス51に転送され、該管理プロセス51が処理しな
ければならないので、該ノード管理サーバーの負荷は大
きい状態にある。
【0329】図36は、また、対象とするサブネット内
において、ノード管理サーバー5は起動しているが呼設
定サーバー7は起動していない状態から、呼設定サーバ
ー7が起動した場合の、端末3とノード管理サーバー5
と呼設定サーバー7間のチャネルの設定変更の様子を示
した模式図である。また、図41および42は、前記し
た場合のノード管理サーバー5の呼設定サーバー7起動
時のアルゴリズムである。
【0330】以下、図36、図41および42を参照し
ながら、前記した場合について、具体的に説明する。
【0331】呼設定サーバー7は、起動時に、ブート・
チャネル11を用いて、特定フォーマットを持ったブー
ト用セルをノード管理サーバー5に転送する(図41の
ステップ291)。
【0332】前記ブート用セルを受信したノード管理サ
ーバー5は、前記ブート用セルを基に、configファイル
55を参照し(ステップ301)、呼設定サーバー7が
起動したことを認識する。前記呼設定サーバー7の起動
を認識したノード管理サーバー5は、該ノード管理サー
バー5と該呼設定サーバー7との間の、呼設定用チャネ
ル18の設定と、負荷のより小さなNIS(スレーブ/
マスター) サーバーと該呼設定サーバー7との間の、イ
ンフォメーション・チャネル12の設定を、対応するノ
ード設定サーバー4に要求する(ステップ303)。具
体的には、以下に示す処理を実行する。
【0333】ノード管理サーバー5は、管理ファイル5
6を参照し(図42のステップ307)、ノード管理サ
ーバー5と端末3との間、またはすでに起動している呼
設定サーバー7と端末3との間に設定されているすべて
のシグナリング・チャネル13に対し、負荷が重いかど
うか検査する。検査したシグナリング・チャネル13の
うち、負荷が重いと判定したシグナリング・チャネル1
3に対しては、接続先のノード管理サーバー5または呼
設定サーバー7を変更することによって(ステップ30
8)、呼設定サーバー7の負荷分散を行うこととする。
【0334】対象とするサブネットにおいて、ノード管
理サーバー5は起動しているが呼設定サーバーは起動し
ていない状態から、図36に示すように呼設定サーバー
7が起動した場合、端末3とノード管理サーバー5との
間に設定されているすべてのシグナリング・チャネル1
3を、端末と該呼設定サーバー7との間のシグナリング
・チャネル13となるように設定を変更すれば、ノード
管理サーバーの負荷を軽減することができる。
【0335】また、ノード管理サーバー5は、定期的
に、管理ファイル56を参照し(ステップ307)、設
定されているすべてのシグナリング・チャネル13を検
査し、負荷の重い(応答の遅い) シグナリング・チャネ
ル13があるかどうか検査し、該当するシグナリング・
チャネル13が存在した場合、接続先の呼設定サーバー
7の変更(シグナリング・チャネル13の設定変更) 等
によって、呼設定サーバー7の負荷を分散することがで
きる。
【0336】該ノード管理サーバー5のシグナリング・
チャネル13の設定変更において、該シグナリング・チ
ャネル13を使用している端末3に対して、該端末3
が、前記シグナリング・チャネル13を使用するための
VPI/VCI値等を変更しなくてすむように、該シグ
ナリング・チャネル13の設定変更を行うことが望まし
い。なお、VPI/VCI値等を変更しなければならな
い場合、必要に応じてVPI/VCI値等の割り当て処
理を実行し、実行した結果得られたVPI/VCI値等
を用いて、前記シグナリング・チャネル13の設定変更
を行い、設定変更の終了後、該シグナリング・チャネル
13を使用する端末に対し、該シグナリング・チャネル
13を使用するための、VPI/VCI値等を通知して
もよい。
【0337】また、一般的に、呼設定要求を受信した呼
設定サーバーは、まず、ネットワーク情報を入手するた
め、サブネット内のNISサーバーにアクセスし、次
に、得られたネットワーク情報を基に、対応するコネク
ションの設定をサブネット内のノード管理サーバーに要
求するという2段階の処理を、本発明において想定して
いる。図36は、また、対象とするサブネットにおい
て、ノード管理サーバー5と呼設定サーバー7とNIS
スレーブ・サーバー601が起動している場合、呼設定
サーバー7が、前記した第1段階の処理を実行する方法
として、該呼設定サーバー7とNISスレーブ・サーバ
ー601との間に設定されているインフォメーション・
チャネル12を用いる方法について図示している。図3
6以外の方法としては、呼設定サーバー7とノード管理
サーバー5内の管理プロセス51との間に設定されてい
る呼設定用チャネル18と、該管理プロセス51とNI
Sマスター・プロセス600との間のプロセス間通信と
を用いる方法が考えられる。すなわち、呼設定サーバー
7が、前記した第1段階の処理を実行するため、該呼設
定サーバー7とノード管理サーバー5内の管理プロセス
51との間に設定されている呼設定用チャネル18を用
いて、NIS情報の要求を該管理プロセス51に送信
し、該NIS情報の要求を受信した該管理プロセス51
は、プロセス間通信を用いて、該NIS情報の要求をN
ISマスター・サーバー600に送信する。NISマス
ター・サーバー600から、プロセス間通信によって、
該NIS情報の要求に対する応答を受信した管理プロセ
ス51は、該管理プロセス51と呼設定サーバー7との
間に設定されている呼設定用チャネル18を用いて、該
NIS情報の応答を呼設定サーバー7に送信するといっ
た方法も存在する。
【0338】また、図36では、対象とするサブネット
において、ノード管理サーバー5と呼設定サーバー7し
か起動していない場合、前記した呼設定サーバー7の第
1段階の処理を実行する方法として、呼設定サーバー7
とノード管理サーバー5内の管理プロセス51との間に
設定されている呼設定用チャネル18と、該管理プロセ
ス51とNISマスター・プロセス600との間のプロ
セス間通信とを用いる方法を図示している。図36以外
の方法としては、呼設定サーバー7とノード管理サーバ
ー5内のNISマスター・サーバー600との間に、イ
ンフォメーション・チャネル12を設定する方法も考え
ることができる。すなわち、呼設定サーバー7が、前記
した第1段階の処理を実行するため、該呼設定サーバー
7とノード管理サーバー5内のNISマスター・サーバ
ー600との間に設定されているインフォメーション・
チャネル12を用いて、NIS情報の要求を該NISマ
スター・サーバー600に送信し、該NISマスター・
サーバー600が、該インフォメーション・チャネル1
2を用いて、該NIS情報の要求に対する応答を該呼設
定サーバー7に送信するといった方法である。
【0339】次に、図43および図44は、本発明にお
ける端末3と呼設定サーバー7との間のシグナリング・
チャネル13の設定あるいは設定されたシグナリング・
チャネル13の変更時の、ノード管理サーバー等のアル
ゴリズムを示したものである。
【0340】図43および図44によれば、端末の起動
後、端末3上の呼設定プロセスが、該端末3と呼設定サ
ーバー7との間のシグナリング・チャネル13の設定を
ノード管理サーバー5に要求するために、メタシグナリ
ング・チャネル10を用いて、メタシグナリング・セル
をノード管理サーバー5に送信する(図43のステップ
330)。また、端末上の呼設定プロセスは、設定され
たシグナリング・チャネル13を用いて、呼設定サーバ
ーに呼設定要求を送信するが、該呼設定要求に対して呼
設定サーバーの負荷が重く、応答が返ってこなかった場
合、すなわち応答がタイムアウトした場合(ステップ3
31)、端末上の呼設定プロセスは、接続先の呼設定サ
ーバー7を負荷のより小さな呼設定サーバー7へ変更を
要求するために、メタシグナリング・チャネル10を用
いて、メタシグナリング・セルをノード管理サーバー5
に送信しても良い(ステップ332)。
【0341】該メタシグナリング・セルを受信したノー
ド管理サーバー5は、管理ファイル56等を参照し(図
44のステップ344)、負荷のより小さな呼設定サー
バー7を検索し、該メタシグナリング・セルを送信した
端末3と、該検索した呼設定サーバー7との間のシグナ
リング・チャネル13の設定、またはシグナリング・チ
ャネル13の設定変更を行うこととする(ステップ34
9)。前記シグナリング・チャネル13の設定、または
シグナリング・チャネル13の設定変更において、VP
I/VCI値等の割り当て処理を実行しなければならな
い場合、必要に応じてVPI/VCI値等の割り当て処
理を実行することとする(ステップ347)。
【0342】ノード管理サーバー5は、前記シグナリン
グ・チャネル13等の設定変更が終了した場合、管理フ
ァイル56を変更するとともに(ステップ353)、該
端末3が、前記シグナリング・チャネル13を使用する
ための、VPI/VCI値等の情報を、該端末に通知す
るために、ノード管理サーバーは、メタシグナリング・
チャネル10を用いて、前記情報を該端末に転送するこ
ととする(ステップ354)。
【0343】4.サブネット間のデータ通信について 本節では、本発明におけるサブネット間のデータ転送方
法について、以下に示す項目に従って、順に説明を行
う。 (4-1 )サブネット間にまたがるネットワーク情報の管
理方法について (4-2 )サブネット間にまたがるコネクションの設定方
法について (4-3 )サブネット間にまたがるコネクションレス型デ
ータ転送方法について 以下、上記した項目に含まれないサブネット間にまたが
る事項、例えばネットワーク起動時のノード管理サーバ
ーのサブネットとサブネットの境界を認識する方法につ
いて、本発明の一実施例を、図30、および図31〜3
4を参照しながら、具体的に説明する。
【0344】図30、および図31〜34は、同一サブ
ネットに属するノード管理サーバーが、起動時にすでに
起動しているサブネットのノード管理サーバーに帰属す
る方法について説明したものであった。前記した場合、
新たに起動したノード管理サーバーは、まず、シングル
モード501に状態遷移し、該ノード管理サーバーの管
理対象の(スイッチ) ノードに接続する端末に対し、ノ
ード管理サーバーとしてのサービスを提供しつつ、該ノ
ード管理サーバーが帰属するサブネットのマスターモー
ドのノード管理サーバー503に、該ノード管理サーバ
ーの起動の通知を試みるという方法であった。前記した
ように、本発明の一実施例においては、マスターモード
のノード管理サーバー503に、ノード管理サーバーの
起動を通知する方法として、2つの手段と、2つの方法
について説明した。すなわち、マスターモードのノード
管理サーバー503に、ノード管理サーバーの起動を通
知する手段として、該ノード管理サーバーが、起動時
に、管理対象のATM交換機(スイッチノード) に対
し、該ATM交換機のすべての入出力線の先に接続され
るであろう端末と、該ノード管理サーバーとの間に設定
するブート・チャネル11とメタシグナリング・チャネ
ル10のうち、ブート・チャネル11を手段として用い
る方法と、メタシグナリング・チャネル10を手段とし
て用いる方法について説明した。
【0345】また、ノード管理サーバーの起動をマスタ
ーモードのノード管理サーバー503に通知した後、該
ノード管理サーバーが、シングルモードからスレーブモ
ードへ状態遷移する方法として、シングルモードのノー
ド管理サーバー501が自発的にスレーブモードへ状態
遷移する方法と、マスターモードのノード管理サーバー
503が、シングルモードのノード管理サーバー501
に、スレーブモードへの状態遷移命令を送る方法の2と
おりの方法が存在する。
【0346】ここで、図30(a)において、マスター
モードのノード管理サーバー503と、シングルモード
のノード管理サーバー501の属するサブネットが異な
る場合について、以下、具体的に説明する。
【0347】図30(a)において、シングルモードの
ノード管理サーバー501は、該ノード管理サーバーの
起動をマスターモードのノード管理サーバー503に通
知するために、該ノード管理サーバーとATM交換機の
入出力線の先に設定されているブート・チャネル11を
用いて、ブート用セルを送信する。該ブート用セルを受
信したマスターモードのノード管理サーバー503は、
configファイル55を参照し、該ブート用セルを送信し
た端末(シングルモードのノード管理サーバー501)
に、該端末が起動するのに必要なブート・イメージを送
信する。該ブート・イメージを受信したシングルモード
のノード管理サーバー501は、該ブート・イメージに
書かれたサブネットの名前と、該シングルモードのノー
ド管理サーバー501のconfigファイル55に書かれて
いるサブネットの名前とを比較し、両者が異なっている
場合、該シングルモードのノード管理サーバー501
は、該入出力線によって、他のサブネットに接続してい
ることを認識することができる。また、他のサブネット
に接続していることを認識した該シングルモードのノー
ド管理サーバー501は、該入出力線のブート・チャネ
ル11を用いて、該ブート・イメージを送信したマスタ
ーモードのノード管理サーバー503に、他のサブネッ
トに接続していることを通知してもよい。
【0348】また、シングルモードのノード管理サーバ
ー501は、該ノード管理サーバーの起動をマスターモ
ードのノード管理サーバー503に通知するために、ブ
ート用セルを送信する際に、該シングルモードのノード
管理サーバー501が属するサブネットの名前を、該ブ
ート用セルに書き込んで送信してもよい。前記した場
合、該ブート用セルを受信したマスターモードのノード
管理サーバー503は、受信したブート用セルに書かれ
ているサブネットの名前と、該マスターモードのノード
管理サーバー503のconfigファイル55に書かれてい
る名前とを比較し、両者が異なっている場合、該マスタ
ーモードのノード管理サーバー503は、該入出力線
で、異なるサブネットが接続されていることを認識する
ことができる。該異なるサブネットが接続されているこ
とを認識したマスターモードのノード管理サーバー50
3は、異なるサブネットに接続されていることを、該入
出力線のブート・チャネル11を用いて、該ブート用セ
ルを送信したシングルモードのノード管理サーバー50
1に通知してもよい。
【0349】また、マスターモードのノード管理サーバ
ー503のconfigファイル55にサブネットとサブネッ
トの境界の入出力線の名前(例えば、VPI/VCI値
等)を書き込んでおくことによっても、マスターモード
のノード管理サーバー503が、サブネットとサブネッ
トの境界を認識することができる。本発明の一実施例に
おいては、ブート用セルを受信したマスターモードのノ
ード管理サーバー503が、該ブート用セルの転送され
てきた入出力線を識別できるように、ATM交換機にお
いて、該ブート用セルのVPI/VCI値の変換を行う
ことも想定している。従って、マスターモードのノード
管理サーバー503は、受信したブート用セルのVPI
/VCI値を基に、configファイル55に書かれている
サブネットとサブネットの境界のVPI/VCI値と比
較することによって、該ブート用セルを送信したシング
ルモードのノード管理サーバー501が、サブネット中
のノード管理サーバーであるか、サブネット外のノード
管理サーバーであるかを識別することができる。
【0350】また、マスターモードのノード管理サーバ
ー503は、サブネット外のシングルモードのノード管
理サーバー501に対し、該サブネット外のシングルモ
ードのノード管理サーバー501から送信されるブート
用セルには応答せず、メタシグナリング・セルには応答
することによって、該サブネット外のシングルモードの
ノード管理サーバー501に対し、該入出力線が、サブ
ネットとサブネットの境界になっていることを通知する
ことができる。すなわち、マスターモードのノード管理
サーバー503は、該ノード管理サーバーのconfigファ
イル55に記載されたノード管理サーバー以外のノード
管理サーバーから、ある入出力線を経由して、ブート用
セルとメタシグナリング・セルを受信した場合、該ブー
ト用セルに対しては何らアクションを行わず、該メタシ
グナリング・セルに対しては、該入出力線に対しシグナ
リング・チャネル13を設定し、該シングルモードのノ
ード管理サーバー501に、該シグナリング・チャネル
13の設定完了通知を送信する。シングルモードのノー
ド管理サーバー501は、ある入出力線を経由して、シ
グナリング・チャネル13等の設定完了通知は送られて
きたが、ブート・イメージは送られてこなかった場合、
“該入出力線の先に、マスターモードのノード管理サー
バー503は存在するが、該シングルモードのノード管
理サーバー501をブートするのに適切な情報(ブート
・イメージ) を持ったマスターモードのノード管理サー
バー503ではなかった“と認識することができる。つ
まり、該シングルモードのノード管理サーバー501
は、該入出力線を経由して到達することのできるマスタ
ーモードのノード管理サーバー503は、該シングルモ
ードのノード管理サーバー501が属するサブネットの
マスターモードのノード管理サーバー503とは異なる
他のサブネットのマスターモードのノード管理サーバー
503と認識し、該入出力線が、サブネットとサブネッ
トの境界であると認識することができる。
【0351】以上は、マスターモード、スレーブモー
ド、およびシングルモードという、3状態を遷移するモ
デルを、ノード管理サーバーに適用したものであった。
以下、この状態遷移モデルを、NISサーバーやDNS
サーバーといった一般のサーバーの状態遷移モデルに適
用した場合について説明する。
【0352】すなわち、システム全体が、複数のサーバ
ーによって協調管理されるシステムにおいて、システム
全体を複数の部分システムに分割し、各部分システムに
は、少なくとも1つのサーバーが割り当てられているも
のとする。各サーバーの動作モードとして、以下に説明
するマスターモード、スレーブモード、およびシングル
モードの3種類の動作モードが存在することとする。
【0353】シングルモードで動作中のサーバーは、該
サーバーに割り当てられた部分システム内の管理だけ行
う。
【0354】スレーブモードで動作中のサーバーの行う
管理には、以下に示す2通りの場合が存在する。
【0355】まず、1つの場合は、スレーブモードで動
作中のサーバーは、マスターモードで動作中のサーバー
の指示のみに従い、主体的に管理を行わないという場合
である。
【0356】他の場合は、スレーブモードで動作中のサ
ーバーは、該サーバーに割り当てられた部分システム内
の管理に対しては、主体的に行い、行った管理処理を必
要に応じてマスターモードで動作中のサーバーに通知す
る。一方、該サーバーに割り当てられた部分システム外
にまたがる管理に対しては、該スレーブモードで動作中
のサーバーは、対応するマスターモードで動作中のサー
バーに伺いを立て、該マスターモードで動作中のサーバ
ーの指示に従うといった方法である。
【0357】マスターモードで動作中のサーバーは、該
サーバーに部分システムが割り当てられている場合は、
該部分システムの管理を行うとともに、スレーブモード
で動作中のサーバーから要求された部分システム間にま
たがる管理を行い、関係する部分システムに割り当てら
れたスレーブモードで動作中のサーバーに、指示を送信
する。
【0358】以下、上記サーバーの状態遷移方法につい
て説明する。
【0359】サーバーは、起動後、まず、シングルモー
ドに状態遷移する。起動手順に、該サーバーの起動後の
動作モードがマスターモードと記述されていた場合は、
該サーバーは、起動後、マスターモードへと状態遷移す
る。
【0360】起動手順に、該サーバーの起動後の動作モ
ードがスレーブモードと記述されていた場合は、該サー
バーは、起動後、該サーバーが帰属するマスターモード
のサーバーが、正常に動作しているか動作確認を行い、
正常に動作していることが確認された場合は、スレーブ
モードへと状態遷移する。該サーバーが帰属するマスタ
ーモードのサーバーの正常動作が確認されなかった場
合、以後、定期的に、該マスターモードのサーバーの正
常動作が確認されるまで、シングルモードで動作する。
該サーバーは、シングルモードで動作している間は、割
り当てられた部分システムの管理のみを行い、該サーバ
ーが帰属するマスターモードのサーバーの正常動作を確
認した時点で、該サーバーがシングルモードで動作中に
行った管理処理を、マスターモードのサーバーに通知
し、スレーブモードへと状態遷移する。
【0361】スレーブモードで動作中のサーバーは、定
期的に、該サーバーが帰属するマスターモードのサーバ
ーの動作確認を行い、該マスターモードのサーバーの正
常動作が確認された場合は、スレーブモードで動作しつ
づける。該マスターモードのサーバーの正常動作が確認
されなかった場合、該スレーブモードで動作していたサ
ーバーは、シングルモードへと状態遷移する。該サーバ
ーは、シングルモードで動作している間は、割り当てら
れた部分システムの管理のみを行い、該サーバーが帰属
するマスターモードのサーバーの正常動作を確認した時
点で、該サーバーがシングルモードで動作中に行った管
理処理を、マスターモードのサーバーに通知し、スレー
ブモードへと状態遷移する。
【0362】4−1.サブネット間にまたがるネットワ
ーク情報の管理方法について 以下、図45および図46、ならびに図47および図4
8を参照しながら、本発明におけるノード管理サーバー
のサブネット間にまたがるネットワーク情報の管理方法
について、具体的に説明する。図45〜48では、サブ
ネット間にまたがるネットワーク情報として、ノード管
理サーバーが管理する管理ファイル56を例にとって説
明しているが、本発明を、例えばNISサーバーが管理
するNIS情報にも適用することも可能である。
【0363】サブネット間にまたがるネットワーク情報
の管理方法として、大きく分類して、対象とするサブネ
ットが該サブネットに属するネットワーク構成要素の情
報のみ管理する方法と、該サブネットが該サブネットに
属さないネットワーク構成要素の情報も管理する方法の
2通りの方法が存在する。特に、サブネット間の関係
が、ある1つのルート・ノード(ルート・サブネット)
を起点としたツリー構造の場合、該ツリー構造に属する
1つのサブネットが、該サブネットをルートとした部分
ツリー構造に属するすべてのサブネットのネットワーク
構成要素を管理する方法が一般的である。本発明の一実
施例においては、あるサブネットが、該サブネットをル
ートとした部分ツリー構造に属するすべてのサブネット
のネットワーク情報を管理する方法として、図45に示
す直接アクセス方法と、図46に示す間接アクセス方法
の2通りの方法を考慮する。
【0364】直接アクセス方法とは、図45において、
あるサブネットに属するノード管理サーバーの管理ファ
イル56には、該サブネットよりも下位のサブネットに
属するノード管理サーバーの管理ファイル56の情報も
含まれるものとし、該サブネットの管理ファイル56に
アクセスすれば、該サブネットよりも下位のサブネット
の管理ファイル56の情報にもアクセスできるといった
方法である。
【0365】一方、間接アクセス方法とは、図46にお
いて、あるサブネットに属するノード管理サーバーの管
理ファイル56には、該サブネットよりも下位のサブネ
ットに属するノード管理サーバーの管理ファイル56の
情報の代わりに、該管理ファイル56へのポインタが含
まれるものとする。間接アクセス方法の場合、該サブネ
ットの管理ファイル56にアクセスした場合、該管理フ
ァイル56に含まれるポインタで示される、サブネット
の管理ファイル56にもアクセス要求が転送され、該ア
クセス要求が転送されたサブネットの管理ファイル56
に、対象とするネットワーク情報が存在した場合、その
ネットワーク情報が、あたかも元のサブネットの管理フ
ァイル56にあったかのようにアクセスすることができ
るといった方法である。
【0366】本発明の一実施例においては、サブネット
間の構成は、あるサブネットをルート・ノードとしたツ
リー構造と、該ツリー構造内のあるノード(サブネッ
ト) と、該ノードをルートとした部分木には含まれない
ノードとをショート・カットして接続した構造とから構
成されることとする。なお、以下の説明において、サブ
ネット間の関係がツリー構造の場合、あるサブネットに
対し、該サブネットの1つ上位のサブネットをペアレン
ト・サブネット(以下、parentサブネットと記述する)
と呼ぶこととし、該サブネットの1つ下位のサブネット
をチャイルド・サブネット(以下、child サブネットと
記述する)と呼ぶこととする。また、あるサブネットと
ショート・カットして接続した同位のサブネットを、フ
レンド・サブネット(以下、friendサブネットと記述す
る)と呼ぶこととする。
【0367】また、本発明の一実施例においては、ネッ
トワーク情報の検索方向として、対象とするサブネット
の管理ファイル56に、検索するネットワーク情報が見
つからなかった場合、該サブネットの1つ上位のサブネ
ット(parent サブネット) のノード管理サーバーと、該
サブネットと同位のサブネット(friend サブネット)の
ノード管理サーバーの2方向に検索の依頼を送信するも
のとする。該検索依頼を受信したparentサブネットのノ
ード管理サーバー504は、該ノード管理サーバーが管
理する管理ファイル56を参照し、該検索したいネット
ワーク情報がなければ、該検索依頼を、さらに、該pare
ntサブネットの1つ上位のサブネットと、該parentサブ
ネットと同位のサブネットへリレーイングすることとす
る。また、該検索依頼を受信したfriendサブネットのノ
ード管理サーバー506は、該ノード管理サーバーが管
理する管理ファイル56を参照し、該検索したいネット
ワーク情報が、該サブネット、または該サブネットをル
ートとする部分木に属するサブネットのノード管理サー
バーの管理ファイル56に存在するかどうか、検索を実
行する。friendサブネットのノード管理サーバー506
は、管理ファイル56を検索した結果、該検索依頼を受
けたネットワーク情報が見つからなかった場合、該検索
依頼を、他のサブネットへはリレーイングを行わないも
のとする。
【0368】図47および図48は、本発明の一実施例
における、直接アクセス方法と間接アクセス方法が混在
した場合の、ネットワーク情報アクセス時のノード管理
サーバーのアルゴリズムを図示したものである。図にお
いて、対象とするノード管理サーバーは、該ノード管理
サーバーが属するサブネット内のクライアントと、chil
d サブネットまたはfriendサブネットのノード管理サー
バー(505/506)から、ネットワーク情報の検索
要求を受信した場合(図47のステップ370,図48
のステップ390)、まず、該対象とするノード管理サ
ーバー自身の管理ファイル56を検索するものとする
(図48のステップ392)。次に、該ノード管理サー
バーは、ポインタで指されているノード管理サーバー
へ、ネットワーク情報の検索要求を依頼するものとする
(ステップ394)。
【0369】以上説明した検索の結果、検索したいネッ
トワーク情報が見つからなかった場合のうち、サブネッ
ト内のクライアントまたはchild サブネットから検索要
求を受信した場合、該ノード管理サーバーは、parentサ
ブネットのノード管理サーバー504へ、より上位のサ
ブネットが管理している管理ファイル56でのネットワ
ーク情報の検索要求を送信するとともに、friendサブネ
ットのノード管理サーバー506へ、該サブネットが管
理している管理ファイル56でのネットワーク情報の検
索要求を送信する(ステップ396)。
【0370】以上説明した検索の結果、検索したいネッ
トワーク情報が見つかった場合、該対象とするノード管
理サーバーは、該ネットワーク情報の検索を要求した該
サブネット内のクライアント、child サブネット、また
はfriendサブネットのノード管理サーバー(505/5
06)に対し、検索要求を受けたネットワーク情報を送
信することとする。また、検索したいネットワーク情報
が見つからなかった場合、該ノード管理サーバーは、該
ネットワーク情報の検索を要求した該サブネット内のク
ライアント、child サブネット、またはfriendサブネッ
トのノード管理サーバー(505/506)に対し、検
索できなかったことを意味する検索NG通知を送信する
か、または何等アクションを起こさないことによって、
検索できなかったことを、通知することもできる。
【0371】4−2.サブネット間にまたがるコネクシ
ョンの設定方法について 以下、本発明の一実施例におけるサブネット間にまたが
るコネクションの設定方法について、図面を参照しなが
ら具体的に説明する。
【0372】まず、本発明の一実施例においては、呼設
定サーバー7が、端末から送信された呼設定要求(シグ
ナリング・セル) を受信した場合、以下に示す(a) →
(b) →(c) の手順で、該呼設定要求で要求された、宛先
の端末3との間のコネクションを設定するものとし、以
下、(a),(b),(c) の各々の項目について、具体的に説明
する。 a)宛先の端末が所属するサブネットの特定 b)該サブネットまでのルーティングの決定 c)ハードウェアの設定要求の送信 まず、呼設定サーバー7が、呼設定要求(シグナリング
・セル) を受信した場合、宛先の端末の所属するサブネ
ットを特定するために、該呼設定サーバー7が所属する
サブネットのノード管理サーバー5またはNIS(スレ
ーブ) サーバー(600/601)に、該宛先の端末が
該サブネットに所属しているかどうか、ネットワーク情
報の検索を要求する。宛先の端末が該サブネットに所属
していなかった場合(該サブネットにおけるネットワー
ク情報の検索に失敗した場合) 、対象とするサブネット
のparentサブネットまたはfriendサブネットに、該宛先
の端末が所属しているかどうか調べるため、ネットワー
ク情報の検索を要求する。該parentサブネットまたは該
friendサブネットにおいて、ネットワーク情報の検索を
実行した結果、検索したい情報が見つからなかった場
合、該parentサブネットを基準として、該parentサブネ
ットのparentサブネットまたは該parentサブネットのfr
iendサブネットに対して、宛先の端末が前記サブネット
に所属しているかどうか調べるため、該ネットワーク情
報の検索を要求する。以下、該ネットワーク情報が検索
できるまで、順次、基準とするサブネットをツリー構造
の上位に移動させていって、該ネットワーク情報の検索
を実行するものとする。
【0373】宛先の端末の所属するサブネットが特定で
きた場合、呼設定サーバー7は、次に、該サブネットま
でのルーティングを決定するものとする。前記したよう
に、本発明の一実施例においては、サブネット間の構成
は、あるサブネットをルート・ノードとしたツリー構
造、該ツリー構造に属するノード(サブネット) 、およ
び該ノード(サブネット) をルートとした部分木には含
まれないノード(サブネット) をショート・カットして
接続した構造から構成されるとしている。従って、本発
明の一実施例において、サブネット間にまたがるコネク
ションを設定する場合、前記したサブネット間の構成を
用いて、効率よくコネクションを設定することとする。
すなわち、サブネット間にまたがるコネクションを設定
する場合、できるかぎり、サブネットとサブネット間を
ショート・カットしたコネクションを用いることによっ
て、端末間に設定されるコネクションの中に含まれる(
スイッチ) ノードの個数を少なくし、該コネクションの
エンド・エンド間の遅延を小さくすることを目標とす
る。なお、該ルーティングの決定において、呼設定サー
バー7は、ユーザから申告された平均/ピーク使用帯域
といったトラヒック・パラメータを基に、ユーザが要求
するセル廃棄率/セル転送遅延といったQOSを満たす
コネクションが設定できるかどうか、ノード管理サーバ
ー5に問い合わせ、該要求品質を満たすようなルーティ
ングを決定するものとする。
【0374】最後に、該決定されたルーティングに従っ
て、該呼設定サーバー7は、該コネクションの設定を対
応するノード管理サーバー5に要求することとする。該
ノード管理サーバー5が対応するコネクションを正常に
設定できた場合、該呼設定サーバー7は、呼設定要求を
送信した端末に、該コネクションを使用するためのVP
I/VCI値等の情報を通知する。
【0375】図49、図50、および図51は、サブネ
ット間にまたがるコネクションを設定するための、各々
のサーバーと端末との間の、チャネル構成方法を示した
ものである。以下、図49〜51で図示した3つの構成
方法について、具体的に説明する。
【0376】図49は、サブネット間の情報の通信を、
サブネット間のノード管理サーバー5の間に設定された
管理用チャネル16を用いて行おうというものである。
図49の場合、端末から送信されたシグナリング・セル
を受信した呼設定サーバー7は、対応するコネクション
の設定を、該呼設定サーバー7の属するサブネットのノ
ード管理サーバー5に依頼し、以後、該ノード管理サー
バー5が、前記した手順で該コネクションの設定を行う
という方法である。なお、図49は、ノード管理サーバ
ー5と呼設定サーバー7が、同一の端末上に存在しない
場合について図示したが、ノード管理サーバー5と呼設
定サーバー7が同一の端末上に存在する場合は、2つの
サーバー間のデータ通信は、呼設定用チャネル18の代
わりに、プロセス間のデータ通信を使用してもよい。
【0377】図50は、サブネット間の情報の通信を、
サブネット間の呼設定サーバー7の間に設定されている
シグナリング・チャネル13を用いて行おうというもの
である。本発明の一実施例においては、前記したよう
に、ノード管理サーバー5の構成認識方法として、該ノ
ード管理サーバー5が管理するATM交換機のすべての
入出力線に対し、ブート用セルとメタシグナリング・セ
ルを送信する方法について説明した。図50の呼設定サ
ーバー7間のシグナリング・チャネル13は、該ノード
管理サーバー5が、ある入出力線に対して構成認識を行
うため送信したメタシグナリング・セルに対し、シグナ
リング・チャネル13が設定された場合、該ノード管理
サーバー5は、該入出力線を介して他のサブネットに接
続していると認識するとともに、該設定されたシグナリ
ング・チャネル13を、サブネット内の呼設定サーバー
7に接続されるようにしたものである。なお、図49と
同様であるが、図50は、ノード管理サーバー5と呼設
定サーバー7が、同一の端末上に存在しない場合につい
て図示しているが、ノード管理サーバー5と呼設定サー
バー7が、同一の端末上に存在する場合は、2つのサー
バー間のデータ通信は、呼設定用チャネル18の代わり
に、プロセス間のデータ通信を使用してもよい。
【0378】図51は、サブネット間の情報通信の方法
は、図49,50とほぼ同様であるが、宛先の端末の所
属するサブネットを検索するために、ネットワーク情報
にアクセスする点が、図49,50とは異なる。すなわ
ち、図50の場合、宛先の端末の所属するサブネットを
検索するために、呼設定サーバー7は、ネットワーク情
報の検索をノード管理サーバー5に依頼する。該ネット
ワーク情報の検索要求を受信したノード管理サーバー5
は、該ノード管理サーバー5が管理する管理ファイル5
6、またはNISマスター・ファイル620等を検索す
るこにより、該要求されたネットワーク情報の検索を実
行する。一方、図51の場合、宛先の端末の所属するサ
ブネットを検索するために、呼設定サーバー7は、ネッ
トワーク情報の検索をNIS(スレーブ) サーバー60
1に依頼する点が、図49,50による方法と異なる。
なお、図49,50と同様であるが、図51は、ノード
管理サーバー5と呼設定サーバー7とNIS(スレー
ブ) サーバー(600/601)が、同一の端末上に存
在しない場合について図示しているが、該3つのサーバ
ーが、同一の端末上に存在する場合は、該3つのサーバ
ー間のデータ通信は、対応するチャネルを使用する代わ
りに、プロセス間のデータ通信を使用してもよい。
【0379】以下、図52および図53を参照しなが
ら、図51の場合の呼設定サーバー7のサブネット間に
またがるコネクションを設定する方法について、具体的
に説明する。
【0380】対象とする呼設定サーバー7が、端末3ま
たは他のサブネットの呼設定サーバー7からシグナリン
グ・セルを受信した場合(図52のステップ420)、
該呼設定サーバー7は、まず、該シグナリング・セルで
要求されているコネクションの宛先が、該呼設定サーバ
ー7と同じサブネットに存在するかどうか、該サブネッ
トが管理しているネットワーク情報の検索を行う(ステ
ップ421)。具体的には、該呼設定サーバー7は、イ
ンフォメーション・チャネル12を用いて、NIS(ス
レーブ/マスター) サーバーに、該宛先の端末が該サブ
ネット内に存在しているかどうか検索するため該端末の
ネットワーク情報の検索を依頼する。該端末のネットワ
ーク情報の検索を依頼されたNISサーバーは、該NI
Sサーバーが管理するNISファイル等を参照し(ステ
ップ441)、該宛先の端末等の情報が存在するかどう
か検索し、該ネットワーク情報が検索できた場合、検索
したネットワーク情報を、該検索要求を送信した呼設定
サーバー7に送信する(ステップ442)。一方、該ネ
ットワーク情報が検索できなかった場合、検索できなか
った旨を、該呼設定サーバー7に通知する(検索NGセ
ルを送信する) 。
【0381】呼設定サーバー7が、NISサーバーから
検索NGセルを受信した場合、該宛先の端末が、該呼設
定サーバー7と同一のサブネット内に存在しなかったと
認識するとともに(ステップ425)、該呼設定サーバ
ー7は、該呼設定サーバー7が所属するサブネットの1
つ上位のサブネット(parent サブネット) または同位の
サブネット(friend サブネット) の呼設定サーバー7
へ、該宛先の端末と、対象とする呼設定サーバー7が所
属するサブネットまでのコネクションの設定を要求する
(ステップ426)。具体的には、対象とする呼設定サ
ーバー7が、端末またはchild サブネットからシグナリ
ング・セルを受信した場合、受信したシグナリング・セ
ルで要求しているコネクションの設定区間を、宛先の端
末と、該呼設定サーバー7が所属するサブネットと該1
つ上位のサブネット(parentサブネット) の境界点(I
WUpとする;IWU:InterWorking Unit) との間に変
更し、該変更したシグナリング・セルを、該呼設定サー
バー7が所属するサブネットのすべてのparentサブネッ
トの呼設定サーバー7に送信する。同様に、該対象とす
る呼設定サーバー7が、端末または他のサブネット(ch
ild サブネットとfriendサブネット) からシグナリング
・セルを受信した場合、受信したシグナリング・セルで
要求しているコネクションの設定区間を、宛先の端末
と、該呼設定サーバー7が所属するサブネットと該frie
ndサブネットの境界点(IWUfとする)との間に変更
し、該変更したシグナリング・セルを、該呼設定サーバ
ー7が所属するサブネットのすべてのfriendサブネット
の呼設定サーバー7に送信する。
【0382】該変更されたシグナリング・セルを受信し
た、parentサブネットの呼設定サーバー7は、該対象と
する呼設定サーバー7と同様な処理を実行する。すなわ
ち、宛先の端末が所属するサブネットに出会うまで、受
信したシグナリング・セルを変更しつつ、該変更したシ
グナリング・セルを、上位方向(parent方向) と同位方
向(friend方向) のサブネットの呼設定サーバー7にリ
レーイングする。該宛先の端末の所属するサブネットを
発見した場合、該宛先の端末とIWUpとの間のコネク
ションを設定するとともに、該コネクションを使用する
ためのVPI/VCI値等を書き込んだ応答セルを、該
parentサブネットの呼設定サーバー7は、対象とするサ
ブネットの呼設定サーバー7へ送信する。一方、該宛先
の所属するサブネットが発見できなかった場合、該pare
ntサブネットの呼設定サーバー7は、対象とするサブネ
ットの呼設定サーバー7へ、コネクションが設定できな
かった旨を書き込んだ応答セルを送信する。
【0383】該変更されたシグナリング・セルを受信し
たfriendサブネットの呼設定サーバー7は、該対象とす
る呼設定サーバー7と同様な処理を実行する。すなわ
ち、宛先の端末が所属するサブネットに出会うまで、受
信したシグナリング・セルを変更しつつ、該変更したシ
グナリング・セルを、同位方向(friend方向) の、サブ
ネットの呼設定サーバー7にリレーイングする。該宛先
の端末の所属するサブネットを発見した場合、該宛先の
端末とIWUfとの間のコネクションを設定するととも
に、該コネクションを使用するためのVPI/VCI値
等を書き込んだ応答セルを、該 friend サブネットの呼
設定サーバー7は、対象とするサブネットの呼設定サー
バー7へ送信する。一方、該宛先の所属するサブネット
が発見できなかった場合、該parentサブネットの呼設定
サーバー7は、対象とするサブネットの呼設定サーバー
7へ、コネクションが設定できなかった旨を書き込んだ
応答セルを送信する。
【0384】対象とする呼設定サーバー7が、NISサ
ーバーからネットワーク情報の検索成功の通知を受けた
場合、parentサブネットの呼設定サーバー7からコネク
ションの設定通知を受けた場合、またはfriendサブネッ
トの呼設定サーバー7からコネクションの設定通知を受
けた場合、該呼設定サーバー7は、対応するコネクショ
ンの設定処理を実行する。具体的には、該呼設定サーバ
ー7が、NISサーバーからネットワーク情報の検索成
功の通知を受けた場合、該呼設定サーバー7は、宛先の
端末と、呼設定要求を送信した端末または他のサブネッ
トとの境界点までのコネクションの設定要求を、サブネ
ット内のノード管理サーバーに送信する(図53のステ
ップ431)。また、該呼設定サーバー7が、parentサ
ブネットの呼設定サーバー7からコネクションの設定通
知を受けた場合、該呼設定サーバー7は、IWUpと、
呼設定要求を送信した端末または他のサブネットとの境
界点までのコネクションの設定要求を、サブネット内の
ノード管理サーバーに送信する。また、該呼設定サーバ
ー7 が、friendサブネットの呼設定サーバー7 からコネ
クションの設定通知を受けた場合、該呼設定サーバー7
は、IWUfと、呼設定要求を送信した端末または他の
サブネットとの境界点までのコネクションの設定要求
を、サブネット内のノード管理サーバーに送信する(図
53のステップ431)。
【0385】コネクションの設定要求を受信したノード
管理サーバー5は、申告されたトラヒック・パラメータ
で、要求されたQOSを満たすコネクションが設定でき
るかどうか、管理ファイル56等を参照することによっ
て判断する。あるいは、呼設定サーバー7が判断しても
良い。該要求を満たすコネクションが設定できる場合、
必要に応じてVPI/VCI値等の割り当て処理を実行
し、ノード設定サーバー4に、ハードウェアの設定要求
を送信することによって、コネクションの設定を実行す
るとともに、該コネクションを使用するためのVPI/
VCI値等の情報を書き込んだ応答セルを作成し、該コ
ネクションの設定要求を送信した呼設定サーバー7に、
該応答セルを送信する。一方、該要求を満たすコネクシ
ョンが設定できない場合、該ノード管理サーバーは、コ
ネクションの設定ができない旨書き込んだ、応答セルを
作成し、該コネクションの設定要求を送信した呼設定サ
ーバー7に、該応答セルを送信する。
【0386】該コネクションを使用するためのVPI/
VCI値等の情報を書き込んだ応答セルを該呼設定サー
バー7が受信した場合、該呼設定サーバー7は、該コネ
クションの設定を要求した端末または他のサブネットの
呼設定サーバー7に、コネクションの設定の完了と、該
コネクションを使用するためのVPI/VCI値等の情
報を書き込んだ設定OKセルを送信する。一方、該呼設
定サーバー7が送信したシグナリング・セルに対し、す
べてのparent/friend サブネットの呼設定サーバー7か
ら要求するコネクションが設定できなかったと通知され
た場合、またはノード管理サーバーから要求したコネク
ションが設定できなかったと通知された場合、該呼設定
サーバー7は、該コネクションの設定を要求した端末ま
たは他のサブネットの呼設定サーバー7に、コネクショ
ンが設定できなかったことを意味する設定NGセルを送
信する。
【0387】4−3.サブネット間にまたがるコネクシ
ョンレス型データ転送方法について 本発明の一実施例においては、以下に示す3つの方法に
よって、呼設定を行う手間が省けるという利点があるコ
ネクションレス型のデータ転送方法を実現するものであ
る。 (a)指定された端末間に、予め設定されたQOS(セ
ル転送遅延、セル廃棄) を保証しないコネクションを用
いる方法 (b)CLSF(Connection-Less Service Function)処
理を用いたデータ転送方法 (c)呼設定サーバーがQOSの保証を必要としないコ
ネクションを設定することによる、コネクションレス型
のデータ転送のエミュレーション すなわち、本発明の一実施例においては、宛先の端末ま
で予めコネクションが設定されている場合は、上記(a)
の方法を用いてコネクションレス型のデータ転送を行う
こととし、予めコネクションが設定されていない場合
は、上記(b) の方法を用いてコネクションレス型のデー
タ転送を行うこととする。また、上記(a)の方法と上記
(b) の方法を用いてはデータ転送を行えない端末間の場
合、上記(c) の方法を用いてコネクションレス型のデー
タ転送を行うこともできる。上記(c) の方法を用いてコ
ネクションレス型のデータ転送を行う場合、呼設定サー
バー7が、宛先の端末までQOSの保証を必要としない
コネクションを設定するまでは、端末が送信したセル
は、宛先の端末まで到達せず、途中で廃棄されることと
なる。
【0388】以下、本発明の一実施例における、CLS
F処理を用いたコネクションレス型のデータ転送方法に
ついて、図54、図55を参照しながら、具体的に説明
する。
【0389】図54は、本発明の一実施例におけるCL
SF処理を用いたコネクションレス型のデータ転送を行
う場合の、端末3とCLSF処理手段8とNIS(スレ
ーブ) サーバー601との間のチャネル構成を示したも
のである。本発明の一実施例において、簡単のために、
CLSF処理8を用いたコネクションレス型のデータ転
送を行う場合、サブネット間の構成は、1つのサブネッ
トをルート・ノードとしたツリー構造から構成されると
考えることとする。ここに、ツリー構造以外の他のネッ
トワーク構造の場合でも、本発明を適用することができ
るが、ここでは簡単のために、ツリー構造を考えること
とする。また、該ツリー構造において、該ツリー構造中
のあるノード(サブネット) は、ただ1つの上位のノー
ド(サブネット) に接続することとし、また、該ツリー
構造中のあるノード(サブネット) は、同位のノード
(サブネット) には接続しないと考えることとする。こ
こで、実際のサブネット間の構成では、ツリー構造中の
あるノード(サブネット) は、2つ以上の上位のノード
(サブネット) または同位のノード( サブネット) と接
続しているかもしれないが、コネクションレス型のデー
タ転送を行う場合は、上記したようなサブネット間の構
成モデルで考えるものとする。
【0390】本発明においては、該サブネット間のツリ
ー構造を用いて、サブネット間にまたがるコネクション
レス型のデータ転送を、効率よく行うものとする。
【0391】また、本発明の一実施例において、CLS
F処理を用いたコネクションレス型のデータ転送を行う
場合、サブネット内に少なくとも1つのCLSF処理手
段8が必要であり、予め、該サブネット内の端末のう
ち、コネクションレス型のデータ転送を行うすべての端
末3と該CLSF処理手段8との間に、QOSの保証を
必要としないCL用チャネル15を設定しておく必要が
ある。また、同一サブネット内のCLSF処理手段8と
NIS(スレーブ) サーバー601との間には、インフ
ォメーション・チャネル12が設定されているものとす
る。また、対象とするサブネット内のCLSF処理手段
8と、1つ上位のサブネット(parentサブネット) 内の
CLSF処理手段8との間に、CLSF間チャネル19
が設定されているものとする。なお、図54は、CLS
F処理手段8とNISサーバー601が、同一のネット
ワーク構成要素(端末) 上に存在しない場合について図
示したものであるが、CLSF処理手段8とNISサー
バー601が、同一のネットワーク構成要素(端末) 上
に存在する場合は、2つのサーバー間のデータ通信は、
インフォメーション・チャネル12を使用する代わり
に、プロセス間のデータ通信等を使用してもよい。
【0392】さらに、本発明の一実施例においては、対
象とするサブネット内の、CLSF処理手段8が起動し
た時点で、該CLSF処理手段8と、parentサブネット
内のCLSF処理手段8との間のCLSF間チャネル1
9と、該CLSF処理手段8と該サブネット内のNIS
(スレーブ) サーバー601との間のインフォメーショ
ン・チャネル12が、設定されるものとする。また、対
象とするサブネット内の端末3が起動した時点で、該端
末3と該サブネット内のCLSF処理手段8との間のC
L用チャネル15が設定されるものとする。
【0393】図55は、本発明の一実施例におけるCL
SF処理手段8のコネクションレス型のデータ転送のア
ルゴリズムを示したものである。以下、図55を参照し
ながら、具体的に説明する。
【0394】本発明の一実施例において、CLSF処理
手段8がユーザセルを受信した場合、まず、CLSF処
理手段8内のVPI/VCIキャッシュを参照し(ステ
ップ480)、該ユーザセルの宛先の端末名が存在する
かどうか、検索を実行する。ここに、VPI/VCIキ
ャッシュとは、本発明の一実施例においては、以前使用
したVPI/VCI値を記憶するための一時キャッシュ
とする。該VPI/VCIキャッシュを参照した結果、
該ユーザセルの宛先の端末名が検索できた場合、検索し
た結果得られたVPI/VCI値を基に、ユーザセルの
ヘッダ変換(VPI/VCI値の書き換え) を行い、該
CLSF処理手段8は、該ヘッダ変換を行ったユーザセ
ルを送信する。CLSF処理手段8は、ヘッダ変換を行
ったユーザセルを送信することによって、該ユーザセル
の宛先が該サブネット内にある場合、対応するCL用チ
ャネル15を用いて、該ユーザセルを宛先の端末3まで
転送することができる(ステップ486,487)。ま
た、該ユーザセルの宛先が該サブネット内にない場合、
CLSF間チャネル19を用いて、該ユーザセルを、1
つ上位のサブネット(parentサブネット) のCLSF処
理手段8まで転送することができる(ステップ488,
489)。
【0395】一方、VPI/VCIキャッシュを参照し
た結果、該ユーザセルの宛先の端末名が検索できなかっ
た場合、該CLSF処理手段8は、インフォメーション
・チャネル12を用いて、該ユーザセルの宛先の端末の
ネットワーク情報の検索を、NIS(スレーブ) サーバ
ー601に要求する(ステップ481)。該ユーザセル
の宛先の端末のネットワーク情報の検索要求を受信した
NIS(スレーブ) サーバー601は、該NISサーバ
ーが管理するNISファイル等を参照し(ステップ50
1)、該端末のネットワーク情報が存在するかどうか、
検索を行う。宛先の端末が該サブネット内に存在する場
合、該端末のネットワーク情報は、該NISファイル等
を参照することによって検索することができるので、こ
の場合、該NISサーバー601は、NISファイル等
を検索することによって得られた宛先の端末3へCL用
チャネル15を用いてコネクションレス型のデータ転送
を行うためのVPI/VCI値等を、該CLSF処理手
段8に送信する(ステップ505)。一方、宛先の端末
が、該サブネット内に存在しない場合、該端末のネット
ワーク情報は、該NISファイル等を参照することによ
っては、検索することができないので、前記した場合、
該NISサーバー601は、検索の失敗を書き込んだ検
索NGセルを作成し、該CLSF処理手段8に送信す
る。
【0396】該CLSF処理部8は、該NISサーバー
601から宛先の端末へCL用チャネル15を用いてコ
ネクションレス型のデータ通信を行うためのVPI/V
CI値等の情報を送信された場合、該CLSF処理部8
は、該VPI/VCIを基に、ユーザセルのヘッダ変換
(VPI/VCI値の書き換え) を行い、該CLSF処
理部8は、該ヘッダ変換を行ったユーザセルを送信する
(ステップ487)。また、該CLSF処理部8が、該
NISサーバーから検索NGセルを受信した場合、該C
LSF処理部8は、受信したユーザセルを、CLSF間
チャネル20を用いて、該サブネットの1つ上位のサブ
ネット(parentサブネット) に転送する(ステップ48
9)。最後に、該CLSF処理部8は、NISサーバー
から送信されたネットワーク情報を、VPI/VCIキ
ャッシュに書き込むことによって(ステップ490)、
以降の宛先の端末名からVPI/VCI値への変換を、
効率よく行えるようになる。
【0397】
【発明の効果】また、本発明によれば、1つのシステム
が複数のサービス提供装置によって、協調的に管理され
る分散環境下において、マスターモードのサービス提供
装置に障害が発生するなどによって、マスターモードの
サービス提供装置がマスターモードとして正常に動作し
なくなった場合、スレーブモードのサービス提供装置
は、シングルモードへと状態遷移し、該サービス提供装
置に割り当てられた部分システムに対し、該シングルモ
ードのサービス提供装置が、サービスを提供することが
できるようにした。
【0398】これによって、従来のモードが固定されて
いたマスター/スレーブ・システムと異なり、マスター
モードのサービス提供装置が正常に動作しなくなった場
合、該システムに対して、サービスの提供が停止してし
まうといった不具合を回避することができる。また、本
発明によれば、比較的簡単な方法によって、障害の発生
したマスターモードのサービス提供装置を復帰させ、す
みやかに前記協調的管理を復旧させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るネットワーク・システ
ムの要部概略構成を示す図
【図2】本発明の一実施例に係るノード管理サーバーに
よるシングル・モードの場合のブートについて説明する
ための図
【図3】ネットワーク・サーバーが同一の端末上にない
場合の当該ネットワーク・サーバーのブートについて説
明するための図
【図4】本発明の一実施例に係るATM交換システムに
おけるVPI/VCIテーブルを示す図
【図5】端末立ち上げ時のVPI/VCIテーブルにつ
いて説明するための図
【図6】本発明の一実施例に係るATM交換システムに
おけるNISマップの分配について説明するための図
【図7】本発明の一実施例に係るATM交換システムに
おけるNISのアクセス方法について説明するための図
【図8】本発明の一実施例に係るネットワーク情報のア
クセス方法を示すフローチャート
【図9】図8のフローチャートの続きの部分を示すフロ
ーチャート
【図10】本発明の一実施例に係るNISクライアント
のNISサーバーへのbind方法を示すフローチャート
【図11】本発明の一実施例に係るATM交換システム
におけるデータ転送方法について説明するための図
【図12】本発明の一実施例に係るATM交換システム
におけるデータ転送アルゴリズムの一例を示すフローチ
ャート
【図13】図12のフローチャートの続きの部分を示す
フローチャート
【図14】本発明の一実施例に係るATM交換システム
におけるデータ転送アルゴリズムの他の例を示すフロー
チャート
【図15】図14のフローチャートの続きの部分を示す
フローチャート
【図16】本発明の一実施例に係るATM交換システム
におけるデータ転送アルゴリズムのさらに他の例を示す
フローチャート
【図17】図16のフローチャートの続きの部分を示す
フローチャート
【図18】本発明におけるVPI/VCI割り当て時の
ハードウェア構成を示す図
【図19】本発明の一実施例に係るVPI/VCI−l
istファイルおよびVPI/VCI−pointer
ファイルの構成の一例を示す図
【図20】本発明の一実施例に係るVPI/VCI割り
当て方法の一例を示すフローチャート
【図21】図20のフローチャートの続きの部分を示す
フローチャート
【図22】本発明の一実施例に係るVPI/VCI−l
istファイルの構成の他の例を示す図
【図23】本発明の一実施例に係るVPI/VCI−p
ointerファイルの構成の他の例を示す図
【図24】本発明の一実施例に係るVPI/VCI割り
当て方法の他の例を示すフローチャート
【図25】図24のフローチャートの続きの部分を示す
フローチャート
【図26】他のコネクションに割り当てることのできる
VPI/VCI値を獲得する方法を示すフローチャート
【図27】本発明の一実施例に係るノード管理サーバー
の状態遷移について説明するための図
【図28】本発明の一実施例に係るノード管理サーバー
の状態遷移アルゴリスズの一部を示すフローチャート
【図29】図28のフローチャートの続きの部分を示す
フローチャート
【図30】本発明の一実施例に係るノード管理サーバー
の状態遷移を示した模式図
【図31】本発明の一実施例に係るノード管理サーバー
の構成認識アルゴリズムの一例を示すフローチャート
【図32】特定フォーマットを持つブート用セルを受信
したノード管理サーバーのアルゴリズムを示すフローチ
ャート
【図33】本発明の一実施例に係るノード管理サーバー
の構成認識アルゴリズムの他の例を示すフローチャート
【図34】メタシグナリング・セルを受信したノード管
理サーバーのアルゴリズムを示すフローチャート
【図35】本発明の一実施例に係る呼設定サーバー/ネ
ームサーバーが起動していない場合のシステム構成を示
す図
【図36】本発明の一実施例に係る呼設定サーバーとネ
ームサーバーの起動について説明するための図
【図37】本発明の一実施例に係るノード管理サーバー
のNISサーバー起動時のアルゴリズムを示すフローチ
ャート
【図38】図37のフローチャートの続きの部分を示す
フローチャート
【図39】本発明の一実施例に係る端末上のNISクラ
イアントのNISサーバー帰属アルゴリズムを示すフロ
ーチャート
【図40】図39のフローチャートの続きの部分を示す
フローチャート
【図41】本発明の一実施例に係るノード管理サーバー
の呼設定サーバー起動時のアルゴリズムを示すフローチ
ャート
【図42】図41のフローチャートの続きの部分を示す
フローチャート
【図43】本発明の一実施例に係る端末上の呼設定プロ
セスの呼設定サーバーへの接続アルゴリズムを示すフロ
ーチャート
【図44】図43のフローチャートの続きの部分を示す
フローチャート
【図45】本発明の一実施例に係るサブネット間にまた
がるネットワーク情報の直接アクセス方法について説明
するための図
【図46】本発明の一実施例に係るサブネット間にまた
がるネットワーク情報の間接アクセス方法について説明
するための図
【図47】本発明の一実施例に係るネットワーク情報ア
クセス時のノード管理サーバーのアルゴリズムを示すフ
ローチャート
【図48】図47のフローチャートの続きの部分を示す
フローチャート
【図49】本発明の一実施例に係るサブネット間にまた
がる呼設定を行うためのチャネル構成の一例を説明する
ための図
【図50】本発明の一実施例に係るサブネット間にまた
がる呼設定を行うためのチャネル構成の他の例を説明す
るための図
【図51】本発明の一実施例に係るサブネット間にまた
がる呼設定を行うためのチャネル構成のさらに他の例を
示す図
【図52】本発明の一実施例に係るサブネット間を考慮
した呼設定サーバーのアルゴリズムを示すフローチャー
【図53】図52のフローチャートの続きの部分を示す
フローチャート
【図54】本発明の一実施例に係るサブネット間にまた
がるコネクションレス型のデータ転送について説明する
ための図
【図55】本発明の一実施例に係るCLSF処理手段の
データ転送アルゴリズムを示すフローチャート
【図56】従来のATM交換システムの一例を示す図
【図57】従来のATM交換システムにおけるコピーコ
ネクションの実現方法について説明するための図
【図58】従来のATM交換システムにおけるCLSF
処理手段によるコネクションレス・サービスの実現方法
について説明するための図
【図59】従来のコンピュータ間通信の一例を示す図
【図60】従来のIPによるデータグラムの転送につい
て説明するための図
【図61】従来のARPについて説明するための図
【図62】従来のNISについて説明するための図
【図63】従来のネットワーク情報へのアクセス手順を
示すフローチャート
【図64】図63のフローチャートの続きの部分を示す
フローチャート
【図65】従来のNISクライアントのNISサーバー
へのbind手順を示すフローチャート
【図66】従来のディスクレス・クライアントのブート
ストラップについて説明するための図
【図67】従来のブロードキャスト・アルゴリズムにつ
いて説明するための図
【符号の説明】
10…メタシグナリング・チャネル 11…ブート・チャネル 12…インフォメーション・チャネル 13…シグナリング・チャネル 14…ユーザ・チャネル 15…CL用チャネル 16…管理用チャネル 17…NIS用チャネル 18…呼設定用チャネル 19…CLSF間チャネル 2…ATM交換機 21…前処理部 22…共有メモリ型スイッチ 23…後処理部 24…ルーティングタグ・テーブル等のハードウェア・
テーブル 3…端末(Host) 31…ホスト 32…データレス・クライアント 33…ディスクレス・クライアント 34…端末ブート・プロセス 4…ノード設定サーバー 41…設定プロセス 42…backupファイル 5…ノード管理サーバー 501…ノード管理サーバー(シングルモード) 502…ノード管理サーバー(スレーブモード) 503…ノード管理サーバー(マスターモード) 504…ノード管理サーバー(parent) 505…ノード管理サーバー(child) 506…ノード管理サーバー(friend) 51…管理プロセス 52…ATMブート・プロセス 53…端末ブート・プロセス 54…端末メタシグナリング・プロセス 55…configファイル 56…管理ファイル 511…受信部 512…VPI/VCI割当処理部 513…送信部 561…VPI/VCI−listファイル 562…VPI/VCI−pointerファイル 6…NISサーバー 600…NISマスタ・サーバー(プロセス) 601…NISスレーブ・サーバー(プロセス) 61…NISクライアント 62…NISマップ 620…NISマスター・マップ 621…NISスレーブ・マップ 63…NISファイル 7…呼設定サーバー(プロセス)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の端末を含むサブシステムを複数相互
    に接続して構成し、各サブシステム内にはその内に含ま
    れる端末を管理するサービス提供装置をそれぞれ備えた
    ネットワークにおけるサービス提供装置の動作方法であ
    って、 前記サービス提供装置のうちの1つをマスターモードの
    サービス提供装置とし、当該マスターモードのサービス
    提供装置がマスターとしての動作を正常に行っている間
    は、他のサービス提供装置がスレーブモードの動作を行
    うことによって、全サービス提供装置が協調してサブシ
    ステム間にまたがる前記管理を行い、 前記マスターモードのサービス提供装置がマスターモー
    ドとしての動作を正常に行わなくなった場合には、各サ
    ービス提供装置はシングルモードにモード遷移して、自
    己の属するサブシステム内で閉じた前記管理を行うこと
    を特徴とするサービス提供装置の動作方法。
  2. 【請求項2】前記サービス提供装置は、シングルモード
    としての動作中に、定期的に、前記マスターモードのサ
    ービス提供装置が正常に動作し始めたかどうかを検査
    し、前記マスターモードのサービス提供装置が正常に動
    作し始めたことを確認したときには、シングルモードと
    しての動作中に行った管理処理について前記マスターモ
    ードのサービス提供装置に通知し、スレーブモードへモ
    ード遷移することを特徴とする請求項1に記載のサービ
    ス提供装置の動作方法。
  3. 【請求項3】前記マスターモードのサービス提供装置
    は、新たに起動した場合、マスターモードへモード遷移
    し、前記スレーブモードのサービス提供装置へ指示を行
    って、システム全体の管理を行うことを特徴とする請求
    項1に記載のサービス提供装置の動作方法。
  4. 【請求項4】前記スレーブモードのサービス提供装置
    は、新たに起動した場合、前記マスターモードのサービ
    ス提供装置が正常に動作していることを確認したなら
    ば、スレーブモードで動作を開始し、確認できなかった
    ならば、シングルモードで動作を開始することを特徴と
    する請求項1に記載のサービス提供装置の動作方法。
  5. 【請求項5】前記サービス提供装置は、NISサーバー
    またはDNSサーバーであることを特徴とする請求項1
    に記載のサービス提供装置の動作方法。
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