JP2002196318A - 液晶表示装置とその基板修復方法 - Google Patents

液晶表示装置とその基板修復方法

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JP2002196318A
JP2002196318A JP2000397226A JP2000397226A JP2002196318A JP 2002196318 A JP2002196318 A JP 2002196318A JP 2000397226 A JP2000397226 A JP 2000397226A JP 2000397226 A JP2000397226 A JP 2000397226A JP 2002196318 A JP2002196318 A JP 2002196318A
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crystal panel
glass substrate
glass
display device
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JP2000397226A
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Tetsuya Nishio
徹也 西尾
Masato Shimura
正人 志村
Shigeru Matsuyama
茂 松山
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ガラス基板の剥離状欠損を修復して剥離状欠損
の無い液晶パネルと同等の製品を得る。 【解決手段】液晶パネルを構成する一対のガラス基板S
UB1,SUB2の外面にある剥離状欠損DEFの部分
に、当該ガラス基板との屈折率の差が0.02以下のエ
ポキシ系樹脂からなる保護被膜PL1,PL2を当該ガ
ラス基板の外面と同一平面になるごとく埋設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に係
り、特に製造工程においてその液晶パネルを構成するガ
ラス基板の外面に生じる剥離状欠損部分を耐衝撃性、耐
候性を持つ保護被膜で修正した液晶表示装置とその基板
修正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、対向間隙に液晶を挟持
した一対のガラス基板を有し、その周辺に駆動回路を設
置した液晶パネルと、この液晶パネルの背面に設置した
バックライト構造体とを上フレームと下フレームとで一
体的に固定保持して構成される。
【0003】液晶パネルをその画素選択方式で大きく分
類すると、一対のガラス基板の一方の内面に平行する多
数のコモン電極を形成し、他方のガラス基板の内面に上
記コモン電極と交差するセグメント多数のセグメント電
極を形成して各電極の交差部を画素とする単純マトリク
ス方式、一方のガラス基板の内面に薄膜トランジスタ等
のスィッチング素子とこのスィッチング素子で選択され
る画素電極を多数形成し、他方の内面に対向電極(およ
びカラーフィルタ)を形成してスィッチング素子で画素
を選択するTN型(もしくは横電界型)のアクティブ・
マトリクス方式とが知られている。
【0004】また、上記アクティブ・マトリクス方式に
は、上記対向電極をスィッチング素子を形成した上記一
方のガラス基板側に形成した、所謂横電界型(もしくは
IPS型)と称するものも実用化されている。
【0005】上記した何れの方式の液晶表示装置でも、
その液晶パネルの製造工程では、一対のガラス基板のそ
れぞれの内面(液晶側)に各種の電極、配線、薄膜トラ
ンジスタあるいはカラーフィルタを形成するための成膜
処理を施す多くの作業が施される。
【0006】この製造工程において、ガラス基板は材質
的に脆いため、その表面に傷が付き易い。特に、ガラス
基板表面側、すなわち製造工程で搬送部材に接する側
(液晶の反対側)の主として周縁の表面(以下、外面と
も言う)には、貝殻状の欠けや剥離(以下、剥離状欠損
と称する)が生じる場合がある。この剥離状欠陥につい
てアクティブ・マトリクス方式の液晶パネルを例として
説明する。
【0007】図12はアクティブ・マトリクス方式の液
晶表示パネルを構成するガラス基板に生じる剥離欠損の
一例を説明する模式図であり、(a)は一対のガラス基
板SUB1とSUB2を貼り合わせた状態で示す剥離状
欠陥の一例を示し、(b)は一対の基板のいずれかに生
じた剥離状欠陥の拡大図である。
【0008】ここでは、ガラス基板SUB1は他方のガ
ラス基板SUB2(一般には薄膜トランジスタ基板と呼
ばれる)からはみ出たサイズとされ、このはみ出た部分
に駆動回路である半導体チップCHI(CHI1、CH
I2)がフレキシブルプリント基板を用いて接続され、
または直接作り込まれている。ガラス基板SUB2は一
般にはカラーフィルタ基板と呼ばれる。
【0009】ガラス基板SUB1の主面、すなわちガラ
ス基板SUB2側の上記はみ出た周縁には半導体チップ
CHI(CHI1、CHI2)に駆動信号を供給するた
めの配線や入出力用の配線、配線端子TTM、TTB等
が形成されている。剥離状欠損DEFは図12(b)に
拡大して示したように、端縁に開放する貝殻状にガラス
が欠損する場合が大部分であるが、これに限らず、溝状
や凹状となる場合もある。
【0010】このようなガラス基板に上記理由により生
じた剥離状欠損DEFは引出し配線端のガラス基板の厚
みを減少させ、耐衝撃性を劣化させて端子引出し部の欠
損を招いたり、あるいは上記の半導体チップCHI(C
HI1、CHI2)の搭載縁以外の部分を含めて偏光板
の密着性を低下させ、一対のガラス基板の間に挟持され
る液晶への湿気の侵入防止性能を劣化させる。また、液
晶パネルの表示面側(特に、偏光板とフレームの間)に
このような剥離状欠損部分があると、外光を乱反射して
液晶表示画面の外観不良をもたらす。
【0011】従来は、このような剥離状欠損部分に単に
樹脂を塗布する程度のことしか行われておらず、ガラス
基板との屈折率との関係は考慮されていないため、塗布
した樹脂部分の外観不良は充分に解決されていない。ま
た、塗布した樹脂を平坦化する際に、当該樹脂の硬度不
足や接着力不足から厚み不足や剥がれが発生していた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、液晶
表示装置を構成する液晶パネルは一対のガラス基板を貼
り合わせた構造となっている。この液晶パネルは、その
内面に配向膜の焼成など、高温処理工程を経て製造され
る。そのため、ガラス基板は耐熱性をもつ必要がある。
【0013】液晶表示装置を構成する液晶パネルのガラ
ス基板に生じた剥離状欠損の修正のための樹脂の選定、
修正方法は確立されておらず、このようなガラス基板の
補修は充分なものとはなっていなかった。そのため、製
造工程での不良発生率の低減は難しく、コスト低減の隘
路の一つとなっていた。
【0014】本発明の目的は、上記した剥離状欠損を効
果的に修復してこのような剥離状欠損の無い液晶パネル
と同等の製品を得ることを可能とした液晶表示装置とそ
の基板修正方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明による液晶表示装置およびその液晶パネルのガ
ラス基板の修正方法の代表的な構成は次のとおりであ
る。
【0016】本発明による液晶表示装置は、一対のガラ
ス基板の対向間隙に液晶を挟持し、周辺に駆動回路を設
置した液晶パネルを具備し、前記一対のガラス基板の一
方または双方の外面にある剥離状欠損部分に、前記ガラ
ス基板との屈折率の差が0.02以下の硬質樹脂層から
なる保護被膜を当該ガラス基板の外面と同一平面になる
ごとく埋設したことを特徴とする。
【0017】この構成により、各種の方式の液晶パネル
のガラス基板であっても、その剥離状欠損部分は、この
ような欠損のないものと同等の耐衝撃性、耐候性を持
ち、外観不良が改善されて製品不良率を大幅に低下させ
ることが可能となる。
【0018】また、本発明の液晶表示装置は、一方の内
面に薄膜トランジスタを有し、他方の内面にカラーフィ
ルタを有する一対のガラス基板の対向間隙に液晶を挟持
し、前記ガラス基板の外周から端縁を後退させて積層し
た偏光板を備え、周辺に駆動回路を設置した液晶パネル
と、前記液晶パネルの背面に設置して当該液晶パネルに
照明光を照射するバックライト構造体と、前記液晶パネ
ルと前記バックライト構造体とを固定保持する上フレー
ムおよび下フレームとを少なくとも具備し、前記上フレ
ームは、前記液晶パネルの前記偏光板の端縁との間に前
記他方のガラス基板の外面を露呈させて前記バックライ
ト装置と共に固定保持する枠状体からなり、前記一対の
ガラス基板の少なくとも前記偏光板と前記上フレームの
間の外面にある剥離状欠損部分に、前記ガラス基板との
屈折率の差が0.02以下の硬質樹脂層からなる保護被
膜を当該ガラス基板の外面と同一平面になるごとく埋設
したことを特徴とする。
【0019】この液晶表示装置では、その液晶パネルの
外面に積層設置される偏光板と上フレームとの間のガラ
ス基板の露呈部分で外光が乱反射し、これが外観不良と
なるのを回避でき、前記構成の効果と相まって高品質の
液晶表示装置を提供することが可能となる。
【0020】そして、本発明の液晶表示装置は、前記し
た各構成において、前記保護被膜のガラス転移点Tg
が、Tg=60°C〜100°C、かつ 黄色度(%)=(RCL−BCL)×100/RCL 但し、RCL=赤色(波長700nm)での透過率 BCL=青色(波長400nm)での透過率 で定義される黄色度が40%以下の樹脂としたことを特
徴とする。
【0021】上記の構成において、保護被膜の屈折率は
ガラス基板のそれ(液晶パネルに通常使用される無アル
カリガラスでは1.52)と同一であるとが理想的であ
るが、少なくともガラス基板との屈折率の差が0.02
以下であれば境界での光反射は無視できる。
【0022】また、保護被膜のガラス転移点Tgが大き
いと、保護皮膜内の応力歪により温度や湿度などの環境
の変化で接着強度が左右され易くなって、剥がれを生じ
ることがある。逆に、保護被膜のガラス転移点Tg小さ
いと、当該保護皮膜にべとつきが生じ易く、樹脂形状が
不安定になる。
【0023】保護被膜のガラス転移点Tgを上記の範囲
とすることにより、環境変化に対して接着強度を安定に
保持できる。
【0024】保護皮膜の黄色度は当該保護皮膜を構成す
る樹脂の着色を抑制する指標であり、特に樹脂は黄色に
着色し易い。保護皮膜が着色しないためには、可視光の
範囲での光の透過率が一定であることが望ましい。
【0025】黄色度(%)を40%以下(好ましくは、
5%以下)とすることで、埋設した保護皮膜の着色が抑
制され、外観不良の発生を防止できる。
【0026】上記の液晶パネルを構成するガラス基板の
本発明による修正方法は、ガラス基板の外面にある剥離
状欠損部分に、ガラス転移点Tgが、Tg=60°C〜
100°C、かつ上記の黄色度が40%以下の樹脂を当
該剥離状欠損部分の容積より多く塗布し、離型性外枠を
用いて当該ガラス基板の外形形状に整形して硬化した
後、当該ガラス基板の外面と同一平面になるごとく表面
研磨することを特徴とする。
【0027】なお、本発明は上記の構成および後述する
実施例の構成に限定されるものではなく、本発明の技術
思想を逸脱することなく、種々の原稿が可能であること
は言うまでもない。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、実施例の図面を参照して詳細に説明する。ここでは
TN型のアクティブ・マトリクス方式液晶パネルを用い
た液晶表示装置を例として説明するが、他の型のアクテ
ィブ・マトリクス方式、あるいは単純マトリクス、その
他の方式の液晶表示装置についても、一対のガラス基板
を用いる点で同様に説明できる。
【0029】図1は本発明による液晶表示装置の液晶パ
ネルを構成するガラス基板に生じた剥離状欠損を修復し
た状態を説明する要部断面図である。また、図2は液晶
パネルのガラス基板部分の平面図である。なお、図1は
図2のA−A線に沿った断面に対応する。
【0030】液晶パネルは内面(主面)に各種の電極、
配線、あるいはカラーフィルタ等の機能膜を形成した一
対のガラス基板SUB1(後述する薄膜トランジスタ基
板)とSUB2(同じく、カラーフィルタ基板)の間に
液晶を挟持し、その周辺に走査駆動回路(ゲートドライ
バ)を構成する半導体チップを搭載したフレキシブルプ
リント基板、映像信号機動回路(ドレインドライバ)を
構成する半導体チップを搭載したフレキシブルプリント
基板および外部回路(ホスト)と接続して表示のための
各種信号を生成する表示制御装置を搭載したインターフ
ェース基板が組み込まれる。ここでは、一方のガラス基
板SUB1を薄膜トランジスタ基板、他方のガラス基板
SUB2をカラーフィルタ基板として説明するが、両者
を区別する必要がない場合には単にガラス基板またはガ
ラス基板SUBと称する。
【0031】液晶パネルの上下の各外面にはそれぞれ偏
光板(下偏光板POL1、上偏光板POL2)が設置さ
れる。液晶パネルはこの偏光板の外側でカラーフィルタ
基板SUB2の周辺の一部を露呈させた状態で上フレー
ムSHDと下フレーム(図示せず)により図示しないバ
ックライト構造体などの構成材と共に一体化して液晶表
示装置を構成する。なお、図1、図2では駆動回路等も
図示を省略してある。
【0032】本実施例では、図1に示したように、薄膜
トランジスタ基板SUB1とカラーフィルタ基板SUB
2に剥離状欠損DEFに硬質樹脂層からなる保護被膜P
L1、PL2を埋設固定した状態を示す。なお、図1で
は剥離状欠損DEFが薄膜トランジスタ基板SUB1と
カラーフィルタ基板SUB2の同一箇所にある如く示し
ているが、これは説明を簡単にするためであり、通常は
異なる位置に上記剥離状欠損DEFが生じている。ま
た、図2ではカラーフィルタ基板SUB2の剥離状欠損
の部分のみを示してある。
【0033】修復可能な剥離状欠損は液晶パネルPNL
の表示領域ARの外側にあるものを対象としている。ま
た、この剥離状欠損が上偏光板POL2の下部まであっ
ても、修復した保護被膜PL2は上偏光板POL2でカ
バーされ、図1に示したように、外光はフレームSHD
と上偏光板POL2の間に露呈する保護被膜PL2に入
射した外光は表示領域の外側に反射するため、外観不良
は生じない。
【0034】本実施例では、保護被膜PL1、PL2を
構成する硬質樹脂としてガラス基板SUBとの屈折率の
差が0.02以下で黄色度が40%以下のエポキシ系樹
脂を用いた。なお、アクリル系樹脂であってもよい。ま
た、保護被膜PL1、PL2を区別する必要がない場合
は、単に保護被膜PLとして説明する。なお、上記の黄
色度は下記により定義する。
【0035】 黄色度(%)=(RCL−BCL)×100/RCL 但し、RCL=赤色(波長700nm)での透過率 BCL=青色(波長400nm)での透過率 また、保護被膜を構成するエポキシ系樹脂のガラス転移
点Tgは、Tg=60°C〜100°Cの範囲のものを
用いた。
【0036】保護被膜PLはガラス基板SUBの剥離状
欠損DEFにデイスペンサノズルで上記のエポキシ樹脂
を塗布し、当該剥離状欠損DEFがガラス基板SUBの
端面に存在する場合は、当該ガラス基板の端面に当接す
る外枠で該端面と同一端面となるように押さえて整形
し、硬化させる。その後、表面を研磨して当該ガラス基
板SUBの表面と同一面とする。なお、外枠はエポキシ
系樹脂に対して離型性をもつポリエチレンテレフタレー
ト(PET)製、あるいは離型処理したガラス材を用い
る。
【0037】次に、本発明によるガラス基板SUBの修
復方法について、液晶パネルの端面に幅が約0.4m
m、深さが約2mmの貝殻の内側に似た形状の剥離状欠
損を修復する場合を説明する。
【0038】図3は本発明によるガラス基板の修復方法
を説明する概略工程図であり、(a)は硬質樹脂として
のエポキシ系樹脂の塗布工程、(b)は整形工程、
(c)は研磨工程を示す。
【0039】ここでは、薄膜トランジスタ基板SUB1
にる剥離状欠損は、下記と同様の工程で硬質樹脂(エポ
キシ系樹脂)PL1で修復されているものとして、カラ
ーフィルタ基板SUB2の剥離状欠損を修復する方法を
説明する。
【0040】まず、剥離状欠損のあるカラーフィルタ基
板SUB2の剥離状欠損部分の表面をヤスリで研磨し凹
凸を平坦化する。次に、当該剥離状欠損のある部分を水
で洗浄した後、充分に乾燥する。
【0041】乾燥した液晶パネルの上記カラーフィルタ
基板SUB2の表面を上にしてデイスペンサノズルDP
Sを用いてエポキシ系樹脂PL2を塗布する(図3の
(a))。このエポキシ系樹脂はカラーフィルタ基板S
UB2からたれない程度の適当な粘度が必要で、その粘
度は約300〜100000mPa・sの範囲であり、
300未満では流動性があり過ぎてガラス基板からたれ
易く、100000mPa・sを超えると塗布が困難と
なる。特に好ましい粘度は8000〜17000mPa
・s程度であった。
【0042】その後、塗布した樹脂表面の平坦性を保つ
ために、塗布した部分にカラーフィルタ基板SUB2の
外形形状をかたどった外枠FLMを嵌め込む(図3の
(b))。この状態を保ったまま外枠FLMの中の樹脂
を硬化させる。この外枠FLMは樹脂と接合しないよう
に離型性の材料、例えばPETまたはテフロン(登録商
標)等の離型性の良好な材料、もしくは離型処理した適
当な材料を使用して形成したもので、ここではPET製
とした。
【0043】硬質樹脂を硬化する手段としては、光照
射、加熱、または光照射と加熱の両方を使用できる。光
照射では、紫外線ランプまたは可視光ランプを用い、加
熱硬化の場合はドライヤや焼成炉などを使用できる。こ
こでは紫外線ランプによる光照射で硬化した。
【0044】硬質樹脂PL2の硬化後、型枠FLMを取
り外し、その状態で研磨を行う(図3の(b))。この
研磨の方法には、回転かつ研磨面と平行な方向に移動可
能とした研磨機の定盤DSKに研磨シートSDPを接着
材で貼り付け、これを回転および/または回転させなが
ら塗布硬化した樹脂PL2の表面に押しつける。このと
き、有機系の研磨液を供給しながら研磨する。
【0045】この研磨機は、定盤DSKにエアーシリン
ダ機構を備え、その研磨部であるエッドから研磨対象に
加える圧力および角度が任意に調整可能にされている。
したがって、ガラス基板SUBが傾いた状態でも臨機応
変に研磨面を平面に保つことができる。
【0046】上記の研磨シートSDPは、酸化セリウム
の研磨シートである「3M社製の3M268XAトライ
ザクトフィルム」を使用した。定盤DSKの表面(研磨
シート貼付面)を構成するヘッドにはゴムクッションを
有し、このゴムクッションに研磨シートSPDを貼り付
け、カラーフィルタ基板SUB2に押し付ける方法で研
磨する。研磨機のヘッド(定盤)の押圧力は約0.1k
gf/cm2 で、回転数は100rpmとした。
【0047】上記の樹脂によるガラス基板SUBに存在
する剥離状欠損の補正では、使用する硬質樹脂の屈折率
を当該ガラス基板SUBの屈折率(通常使用される無ア
ルカリガラスでは1.52)と同じように選定すること
が、仕上がりの視覚上、および光学特性上好ましい。
【0048】液晶パネルに多様される上記無アルカリガ
ラスの屈折率は比較的小さいので、脂環式もしくは脂肪
族系の化学構造を有する樹脂を用いるのが好ましい。そ
こで、剥離状欠損の修復のための樹脂として、粘度が3
00〜100000のエポキシ系樹脂を選択した場合、
使用できる樹脂は1分子中に少なくとも1個以上のエポ
キシ基もしくはエポキシ変性樹脂である。
【0049】エポキシ系樹脂は、大きくエポキシ主剤と
硬化剤とに分けられる。本実施例を含む本発明に使用可
能な上記エポキシ主剤の具体例としては、油化シェルエ
ポキシ社製の「エピコート807」、「同808」、
「同834」、「同1001」、「同1004」などを
挙げることができるが、これらに限定されるものではな
い。また上記の異性体、または上記の2種以上を併用し
たものでもよい。
【0050】エポキシ系樹脂の硬化剤としては、低粘度
である酸無水物硬化剤やポリアミン系硬化剤などの液体
系硬化剤を使用できるが、水分による表面硬化に対する
阻害を考えると、ポリアミン系硬化剤が好ましい。
【0051】ポリアミン系硬化剤としては、変性ポリア
ミンであるEH−261脂環式アミン系硬化剤である
「エピキュアのグレードEX−113」がある。また、
2液系の熱硬化剤としては、変性脂環式ポリアミン系で
ある「エピキュアのグレードEX−113、同EX11
4」を使用するのが好ましい。
【0052】エポキシ主剤のベースレジンとしては、ジ
グリシジルヘキサヒドロフタレート、ジグリシジルシク
ロヘキサン−1,3−ジカルボキシレート、ジグリシジ
ルシクロヘキサン−1,4−ジカルボキシレート、ジグ
リシジルシクロブタン−1,3−ジカルボキシレート、
ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロー
ルポリグリシジルエーテル、ペンタエリシリトールポリ
グリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエ
ーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメ
チロールプロパンポリグリシジルエーテル、エチレン,
プロピレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレ
ン,ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、
アリルグリシジルエーテル、ポリブタジエンジグリシジ
ルエーテル、セカンダリブチルシクロヘキサンモノグリ
シジルエーテル、ポリエチレングリコール・エピクロロ
ヒドリン0〜2モル付加物のポリグリシジルエーテル
(日本油脂、エピオールG−100)、グリセリン・エ
ピクロロヒドリン0〜1モル付加物のポリグリシジルエ
ーテル(日本油脂、エピオールE−100)、ポリエチ
レングリコールジグリシジルエーテル、ブトキシポリエ
チレングリコールモノグリシジルエーテル、グリシドー
ル1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)
シクロヘキサン、テトラグリシジルジアミンジヘキシル
メタン、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ビニル
シクロヘキセンジオキサイド、ジグリシジルアニリン、
トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリ
セリントリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコー
ルジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサジオールエー
テル、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、
アクリルジグリシジルエーテル、アリルジグリシジルエ
ーテル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリ
レート、ダイマー酸ジグリシジルエステルなどを挙げる
ことができる。しかし、本発明はこれらに限定されるも
のではなく、また、これらの異性体でも、さらにこれら
の2種以上を併用してもよい。
【0053】また、潜在性硬化剤に分類される硬化剤
(イミダゾール系などの熱硬化剤または光/熱で硬化で
きるアンチモン系(SbF6 塩)、リン系(PF
6 塩)、ホウ素系(B(C6 5 )4塩)などのカチオ
ン系触媒硬化剤)、特にアンチモン系(SbF6 塩)、
リン系(PF6 塩)に代表される触媒硬化剤はアミン系
硬化剤と比べて主剤に対する配合量が極めて少ないた
め、主剤の粘度が保たれる上、光で樹脂液が剥離状欠損
部から落ちないように、ある程度固めた後で、加熱によ
り樹脂を完全に硬化させることができるので、当該剥離
状欠損の修復状態が良好になる。また、硬化潜在性を不
要とすることができるため、保存もし易いという利点が
ある。
【0054】触媒硬化剤の具体例としては、三新化学工
業製の「エンサイドSI−60L」、「同SI−80
L」、「同SI−100L」、ユニオンカーバイド社製
の「UVI−6990」、「UVI−6970」、旭電
化製の「SP−170」、日本化薬製の「PCI−01
9T等を挙げることができる。その他、特殊有機酸ジヒ
ドラジド、具体的には味の素製の「アミキュアーVD
H」、「アミキュアーLDH」、「アミキュアーUD
H」も潜在性硬化剤として硬化後の樹脂特性が良好であ
る。
【0055】また、適度な粘度に調整するため、あまり
好ましい手段ではないが、上記の配合に希釈剤を含有さ
せる方法もある。希釈剤の例としては、1−メチル−4
−(2−メチルオキシラニル)−7−オキシサビシクロ
[4.1.0]ヘプタン、シクロヘキセンオキサイド、
ビニルシクロヘキセンモノエポキサイド、などが挙げら
れる。本実施例を含む本発明では、以上の材料に限定さ
れるものではなく、またこれらの異性体でも、さらに2
種以上を併用してもよい。
【0056】以下、本発明による剥離状欠損の具体的な
修復例について説明する。 {修復例1}剥離状欠損を修復する硬化樹脂の主剤とし
ての油化シェルエポキシ社製のエピコートYL−980
を5gに、硬化剤として旭電化社製のアデカハードナE
H−261を1.5gを混合した樹脂原液を剥離状欠損
部分に塗布し、100°Cで1時間硬化させた。
【0057】このときの樹脂原液の初期粘度は8000
mPa・sであり、塗布の作業性に適したものであっ
た。そして、この樹脂の屈折率は1.53で、ガラス基
板SUBの屈折率1.52と比べて、その差は僅か0.
01であった。また、黄色度は16%となり着色もなか
った。ガラス転移温度は72°Cで修復は非常に良好な
結果となった。 {修復例2}まず、脂肪族環を含む水添ビスフェノール
A型エポキシ樹脂として上記と同じ「YL−980」を
79部、変性脂環式ポリアミン系硬化剤として油化シェ
ルエポキシ社製の「EX−113」を18部、γ−グリ
シドキシトリメトキシシランを3部だけ添加し、混合し
て樹脂原液を作成した。このときの当該樹脂原液の初期
粘度は3000mPa・sとなり、塗布作業性に適した
粘度であった。
【0058】当該樹脂の屈折率は1.50で、ガラス基
板SUBの屈折率1.52との差は僅か0.02であっ
た。また、黄色度は24%と着色もなく、ガラス転移温
度は60°Cであり、修復作業性が非常に良好であっ
た。 {修復例3}今回使用した樹脂は、主剤としてのエピコ
ートYL−980を5gに対して、硬化剤としてバーサ
ミド250を2.2g、メチルエチルケトンを3.1g
混合した樹脂原液を100°Cで1時間硬化させた。
【0059】このとき、当該樹脂の原液の初期粘度は1
3000mPa・sとなり、塗布作業性に適した粘度と
なった。当該樹脂の屈折率は1.51であり、液晶表示
装置のガラスの屈折率1.52との差は0.01しかな
かった。そのため、修正が非常に良好であった。また、
黄色度は12%と少なかった。Tgは90±5°Cであ
った。
【0060】また、これらの保護被膜で剥離状欠損を修
復した液晶パネルについて、120°Cかつ湿度90%
下に1500時間置く試験を行ったが、保護被膜に剥が
れ等の問題は一切生じなかった。
【0061】さらに、剥離状欠損部分の透明性および樹
脂の密着性に関する耐候性が大幅に改善され、ガラス基
板の比較的深い欠損も修復が可能であることが実証され
た。
【0062】次に、本発明による保護被膜の特性(粘
度、接着性、着色性/透明性)について詳細に説明す
る。 〔粘度〕液晶パネルのガラス基板に生じた傷(剥離状欠
損)を修復する保護被膜となる樹脂は、当該剥離状欠損
部分への浸透性、および光学特性に影響の少ない薄い膜
を形成するために粘度は低いことが不可欠である。
【0063】前記各実施例における保護被膜を形成する
樹脂原液の粘度を、当該分野で広く使用されているEL
型粘度計を用いて測定したところ、{修復例1}のエポ
キシ系樹脂は8000mPa・s、{修復例2}のエポ
キシ系樹脂は3000mPa・s、{修復例3}のエポ
キシ系樹脂は125mPa・sであった。
【0064】この保護被膜としては、塗布し易い粘度と
しての上限は樹脂原液が100000mPa・s以下で
あることが必要であり、好ましくは17000mPa・
s以下であることが好ましい。
【0065】また、その分子量は600g/mol以下
が一般的であり、好ましくは300g/mol以下が望
ましい。 〔接着性〕前記修復例の保護被膜について、ガラス転移
温度(Tg)を測定した。その結果、{修復例1}では
72±4°C、{修復例2}では60±5°C、{修復
例3}では90±5 °Cであった。
【0066】保護被膜のガラス転移温度(Tg)は60
±5°C以上、100±5°C以下(60±5°C≦T
g≦100±5°C)である必要があり、好ましくは7
0±5°C以上、85±5°C以下(70±5°C≦T
g≦85±5°C)である方がよい。
【0067】保護被膜のガラス転移温度(Tg)がこの
範囲より高い場合、保護被膜の樹脂無いの応力歪で温度
や湿度などの環境の変化に対して接着強度が左右され易
く、剥がれを生じる危険性が高くなる。逆に、上記範囲
より低いと保護被膜がべとつき易くなって樹脂形状が安
定しない。 〔着色性、透明性〕前記した修復例における保護被膜の
可視光での吸収スペクトルを測定したところ、青色(波
長400nm)から赤色(波長700nm)まで透過率
が単調減少した。保護皮膜が着色しないためには、補色
の関係にある青色の吸収が少ないことが必要である。好
ましくは青色(波長400nm)の透過率と赤色(波長
700nm)での透過率との差をもとに、下記式(1)
で定義される黄色°が40%以下、好ましくは5%以下
であることが望ましい。
【0068】 黄色度(%)=(RCL−BCL)×100/RCL・・・・(1) 但し、RCL=赤色(波長700nm)での透過率 BCL=青色(波長400nm)での透過率 図4は保護被膜により修復したガラス基板を用いた液晶
パネルの要部断面図である。液晶パネルを構成するアク
ティブ・マトリクス基板SUB1とカラーフィルタ基板
SUB2にあった剥離状欠損は前記した保護被膜PL
1、PL2で修復されている。
【0069】これらアクティブ・マトリクス基板SUB
1とカラーフィルタ基板SUB2の各外面にはそれぞれ
下偏光板POL1、POL2が貼り付けられる。このと
き、各偏光板は剥離状欠損部を埋設した保護被膜PL
1、PL2により平面性を保った状態で剥離状欠損の無
いガラス基板と変わりなく接着されて設置できる。
【0070】図5は保護被膜により修復したガラス基板
を用いた液晶パネルをバックライト構造体と共に一体化
して液晶表示装置とした状態の要部断面図である。液晶
パネルはバックライト構造体BLを構成する図示しない
拡散板やプリズムシート等の光学部材を介して積層さ
れ、上フレームSHDと下フレームMCAとで一体化さ
れる。
【0071】図6は本発明による液晶表示装置の具体的
な構成例を説明するための展開斜視図である。この液晶
表示装置MDLは次のように構成される。SHDは金属
板からなる上フレーム、WDは表示窓、SPC1〜4は
絶縁スペーサ、FPC1、2は多層フレキシブル回路基
板(FPC1はゲート側回路基板、FPC2はドレイン
側回路基板)、HSはドレイン側回路基板FPC2のグ
ランドとシールドケースSHDとの電気的接続を取るた
めに設けられる金属箔からなるフレームグランド、PC
Bはインターフェイス回路基板、ASBはアッセンブル
された駆動回路基板付き液晶パネル、PNLは重ね合わ
せた2枚のガラス基板(薄膜トランジスタ基板とカラー
フィルタ基板)の一方の基板上に駆動ICを搭載した液
晶パネル、GC1およびGC2はゴムクッション、PR
Sはプリズムシート(本例では2枚の光学シートで構成
されている。)、SPSは拡散シート、GLBは導光
板、RFSは反射シート、SLVは拡散シートSPSお
よびプリズムシートPRSを固定するスリーブ、MCA
は一体成型により形成された下側ケース(モールドケー
ス)、LPは蛍光管、LSは冷陰極蛍光管LPの光を導
光板GLB側に反射する反射器、LPC1、2はランプ
ケーブル、LCTはインバータ用の接続コネクタ、GB
は冷陰極蛍光管LPを支持するゴムブッシュである。
【0072】また、BLは、蛍光管LP、反射器LS、
導光板GLB、反射シートRFS、拡散シートSPS、
およびプリズムシートPRSで構成されるバックライト
構造体であり、液晶パネルPNLの裏面に均一な光を供
給し、液晶パネルPNLの表面から見る観測者が、液晶
の光透過率の変化を画像表示として認識するために設け
られている。
【0073】図6に示すように、下側ケースMCA、バ
ックライトBL、駆動回路基板付き液晶表示素子AS
B、シールドケースSHD等を積み重ねて液晶表示装置
MDLが組み立てられる。
【0074】図7は本発明による液晶表示装置の正面図
および側面図である。上フレームSHDの表示窓WDに
露呈する領域が画像表示がなされる表示領域ARであ
り、最表面には偏光板が設けてある。上フレームSHD
と下フレームMCAは爪のかしめで固定される。この液
晶表示装置MDLの上辺内部にはバックライト構造体B
Lを構成する冷陰極蛍光管LPが収納され、給電用のラ
ンプケーブルLPCが引き出されている。
【0075】図8は本発明を適用する一般的なアクティ
ブ・マトリクス型液晶表示装置の構成と駆動システムの
説明図である。この種の液晶表示装置は、液晶パネルP
NLと、この液晶パネルPNLの周辺にデータ線(ドレ
イン信号線またはドレイン線とも言う)駆動回路(半導
体チップ)すなわちドレインドライバDDR、走査線
(ゲート信号線またはゲート線とも言う)駆動回路(半
導体チップ)すなわちゲートドライバGDRを有し、こ
れらドレインドライバDDRとゲートドライバGDRに
画像表示のための表示データやクロック信号、階調電圧
などを供給する表示制御手段である表示制御装置CR
L、電源回路PWUを備えている。
【0076】コンピュータ、パソコンやテレビ受像回路
などの外部信号ソース(ホスト)からの表示データと制
御信号クロック、表示タイミング信号、同期信号は表示
制御装置CRLに入力する。表示制御装置CRLには、
階調基準電圧生成部、タイミングントローラTCONな
どが備えられており、外部からの表示データを液晶パネ
ルPNLでの表示に適合した形式のデータに変換する。
【0077】ゲートドライバGDRとドレインドライバ
DDRに対する表示データとクロック信号は図示したよ
うに供給される。ドレインドライバDDRの前段のキャ
リー出力は、そのまま次段のドレインドライバのキャリ
ー入力に与えられる。
【0078】図9は液晶パネルの各ドライバの概略構成
と信号の流れを示すブロック図である。ドレインドライ
バDDRは映像(画像)信号等の表示データのデータラ
ッチ部と出力電圧発生回路とから構成される。また、階
調基準電圧生成部HTV、マルチプレクサMPX、コモ
ン電圧生成部CVD、コモンドライバCDD、レベルシ
フト回路LST、ゲートオン電圧生成部GOV、ゲート
オフ電圧生成部GFD、およびDC−DCコンバータD
/Dは図17の電源回路PWUに設けられる。
【0079】図10は外部信号ソース(ホスト)から表
示制御装置に入力される表示データおよび表示制御装置
からドレインドライバとゲートドライバに出力される信
号を示すタイミング図である。表示制御装置CRLは外
部信号ソースからの制御信号(クロック信号、表示タイ
ミング信号、同期信号)を受けて、ドレインドライバD
DRへの制御信号としてクロックD1(CL1)、シフ
トクロックD2(CL2)および表示データを生成し、
同時にゲートドライバGDRへの制御信号として、フレ
ーム開始指示信号FLM、クロックG(CL3)および
表示データを生成する。
【0080】なお、信号ソースからの表示データの伝送
に低電圧差動信号(LVDS信号)を用いる方式では、
当該信号ソースからのLVDS信号を上記表示制御装置
を搭載する基板(インターフェイス基板)に搭載したL
VDS受信回路で元の信号に変換してからゲートドライ
バGDRおよびドレインドライバDDRに供給する。
【0081】図10から明らかなように、ドレインドラ
イバのシフト用クロック信号D2(CL2)は本体コン
ピュータ等から入力されるクロック信号(DCLK)お
よび表示データの周波数と同じであり、XGA表示素子
では約40MHz(メガヘルツ)の高周波となる。
【0082】図11は本発明による液晶表示装置を実装
した電子機器の一例としてのノートパソコンの外観図で
ある。このノートパソコンの表示部に実装する液晶表示
装置を構成する液晶パネルは、前記実施例で説明した剥
離状欠損を修復したものである。
【0083】本発明による液晶表示装置は、図11に示
したようなノートパソコンに限るものではなく、ディス
プレイモニター、テレビ受像機、その他の機器の表示デ
バイスにも同様に適用できることは言うまでもない。
【0084】また、本発明は上記したアクティブマトリ
クス方式の液晶表示装置にのみ適用するものではなく、
単純マトリクス方式の液晶パネルを用いた液晶表示装置
にも同様に適用できる。
【0085】なお、上記の実施例は液晶パネルを構成す
るガラス基板の剥離状欠損の修復について説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、液晶表示装置
を構成する他の光学部材、あるいは一般的な光学レンズ
や光学シート類の傷修復にも同様に適用できることは言
うまでもない。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
液晶表示装置の液晶パネルを構成するガラス基板、その
他の光学部材についた剥離状欠損、その他の傷を修復し
て製品の歩留りを向上でき、熱衝撃、耐候性に優れた保
護被膜が得られることで信頼性の高い液晶表示装置等を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液晶表示装置の液晶パネルを構成
するガラス基板に生じた剥離状欠損を修復した状態を説
明する要部断面図である。
【図2】本発明による液晶表示装置の液晶パネルを構成
するガラス基板部分の平面図である。
【図3】本発明によるガラス基板の修復方法を説明する
概略工程図である。
【図4】保護被膜により修復したガラス基板を用いた液
晶パネルの要部断面図である。
【図5】保護被膜により修復したガラス基板を用いた液
晶パネルをバックライト構造体と共に一体化して液晶表
示装置とした状態の要部断面図である。
【図6】本発明による液晶表示装置の具体的な構成例を
説明するための展開斜視図である。
【図7】本発明による液晶表示装置の正面図および側面
図である。
【図8】本発明を適用する一般的なアクティブ・マトリ
クス型液晶表示装置の構成と駆動システムの説明図であ
る。
【図9】液晶パネルの各ドライバの概略構成と信号の流
れを示すブロック図である。
【図10】外部信号ソース(ホスト)から表示制御装置
に入力される表示データおよび表示制御装置からドレイ
ンドライバとゲートドライバに出力される信号を示すタ
イミング図である。
【図11】本発明による液晶表示装置を実装した電子機
器の一例としてのノートパソコンの外観図である。
【図12】アクティブ・マトリクス方式の液晶表示パネ
ルを構成するガラス基板に生じる剥離欠損の一例を説明
する模式図である。
【符号の説明】
POL1 下偏光板 POL2 上偏光板 SUB1 一方のガラス基板(薄膜トランジスタ基板) SUB2 他方のガラス基板(カラーフィルタ基板) DEF 剥離状欠損 PL1,PL2 硬質樹脂の保護被膜 SHD 上フレーム PNL 液晶パネル FLM 外枠 MCA 下フレーム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1368 G02F 1/1368 G09F 9/00 302 G09F 9/00 302 (72)発明者 松山 茂 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所ディスプレイグループ内 Fターム(参考) 2H089 HA40 QA16 RA05 TA01 TA09 TA12 TA18 2H090 JB02 JC20 KA05 LA09 LA15 LA16 2H091 FA02Y FA08X FA08Z FA41Z GA01 GA13 GA16 HA07 LA30 2H092 GA50 HA27 HA28 JA24 NA29 PA01 PA08 PA11 QA07 5G435 AA06 AA17 BB12 BB15 GG12 GG42 KK05 KK10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対のガラス基板の対向間隙に液晶を挟持
    し、周辺に駆動回路を設置した液晶パネルを具備し、 前記一対のガラス基板の一方または双方の外面にある剥
    離状欠損部分に、前記ガラス基板との屈折率の差が0.
    02以下の硬質樹脂層からなる保護被膜を当該ガラス基
    板の外面と同一平面になるごとく埋設固定したことを特
    徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】一方の内面に薄膜トランジスタを有し、他
    方の内面にカラーフィルタを有する一対のガラス基板の
    対向間隙に液晶を挟持し、前記ガラス基板の外周から端
    縁を後退させて積層した偏光板を備え、周辺に駆動回路
    を設置した液晶パネルと、 前記液晶パネルの背面に設置して当該液晶パネルに照明
    光を照射するバックライト構造体と、 前記液晶パネルと前記バックライト構造体とを固定保持
    する上フレームおよび下フレームとを少なくとも具備
    し、 前記上フレームは、前記液晶パネルの前記偏光板の端縁
    との間に前記他方のガラス基板の外面を露呈させて前記
    バックライト装置と共に固定保持する枠状体からなり、 前記一対のガラス基板の少なくとも前記偏光板と前記上
    フレームの間の外面にある剥離状欠損部分に、前記ガラ
    ス基板との屈折率の差が0.02以下の硬質樹脂層から
    なる保護被膜を当該ガラス基板の外面と同一平面になる
    ごとく埋設固定したことを特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】前記保護被膜のガラス転移点Tgが、Tg
    =60°C〜100°C、かつ下記で定義される黄色度
    が40%以下の樹脂であることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の液晶表示装置。 記 黄色度(%)=(RCL−BCL)×100/RCL 但し、RCL=赤色(波長700nm)での透過率 BCL=青色(波長400nm)での透過率
  4. 【請求項4】一対のガラス基板の対向間隙に液晶を挟持
    し、周辺に駆動回路を設置した液晶パネルを具備し、前
    記一対のガラス基板の一方または双方の外面にある剥離
    状欠損部分に、前記ガラス基板との屈折率の差が0.0
    2以下の硬質樹脂層からなる保護被膜を当該ガラス基板
    の外面と同一平面になるごとく埋設固定する液晶表示装
    置の基板修復方法であって、 前記液晶パネルを構成する一対のガラス基板の一方また
    は双方の外面にある剥離状欠損部分に、ガラス転移点T
    gが、Tg=60°C〜100°C、かつ下記で定義さ
    れる黄色度が40%以下の樹脂を当該剥離状欠損部分の
    容積より多く塗布し、 離型性外枠を用いて当該ガラス基板の外形形状に整形し
    て硬化した後、当該ガラス基板の外面と同一平面になる
    ごとく表面研磨することを特徴とする液晶表示装置の基
    板修復方法。 記 黄色度(%)=(RCL−BCL)×100/RCL 但し、RCL=赤色(波長700nm)での透過率 BCL=青色(波長400nm)での透過率
  5. 【請求項5】前記液晶表示装置は、前記一対のガラス基
    板の一方の内面に薄膜トランジスタを有し、他方の内面
    にカラーフィルタを有し、前記一対のガラス基板の各外
    周から端縁を後退させて積層した偏光板を夫々備えて周
    辺に駆動回路を設置した液晶パネルと、 前記液晶パネルの背面に設置して当該液晶パネルに照明
    光を照射するバックライト構造体と、 前記液晶パネルと前記バックライト構造体とを固定保持
    する上フレームおよび下フレームとを少なくとも具備
    し、 前記上フレームは、前記液晶パネルの前記偏光板の端縁
    との間に前記他方のガラス基板の外面を露呈させて前記
    バックライト装置と共に固定保持する枠状体からなるこ
    とを特徴とする請求項4記載の液晶表示装置の基板修復
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009157126A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Hitachi Displays Ltd 液晶表示装置
JP2010015123A (ja) * 2008-07-02 2010-01-21 Lg Display Co Ltd 基板欠陥の修理方法
WO2019208756A1 (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 ダウ・東レ株式会社 表示装置用ギャップシール剤組成物、それを用いた表示装置の製造方法および表示装置

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