JP2002195851A - 航空機用ナビゲーション装置 - Google Patents

航空機用ナビゲーション装置

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JP2002195851A
JP2002195851A JP2000395282A JP2000395282A JP2002195851A JP 2002195851 A JP2002195851 A JP 2002195851A JP 2000395282 A JP2000395282 A JP 2000395282A JP 2000395282 A JP2000395282 A JP 2000395282A JP 2002195851 A JP2002195851 A JP 2002195851A
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Kosuke Ebina
康祐 海老名
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 GPSおよび高度計の情報を用いて航行に必
要な空域情報をパイロットに提供するとともに、航空図
および市街図の切り換えを自動的に行うことで航行の安
全に貢献する。 【解決手段】 GPS受信機により得られる水平位置情
報と高度計により得られる高度情報を基に、専用の表示
画面に空域情報を表示する。また、高度情報および速度
情報等から航空図および市街図の表示切換を自動的に行
うことを可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、航行中の自機の位
置情報、特に、空域情報を表示する航空機用ナビゲーシ
ョン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の航空機の航行分野においては、G
PS(Global Positioning System:全地球測位システ
ム)を用いて自機の位置情報を収集し、目的地へ自機を
操縦するため航空機用ナビゲーション装置が多く利用さ
れている。
【0003】パイロットは、この航空機用ナビゲーショ
ン装置によってディスプレイに表示される航空図を参照
し、自機の航空図上の位置情報を取得することができる
が、航行に必要な飛行空域の制限飛行高度、制限飛行時
間、管制する施設の通信周波数または電話番号等の空域
情報については、別途紙面によって提供される航空図を
参照することによって情報を収集していた。
【0004】また、パイロットは目的地付近までは航空
機用のナビゲーション装置の画面に表示される大縮尺の
航空図を用いて飛行し、目的地付近では詳細図である市
街図等を用いて着陸地点の特定を行っていた。その際、
航空図と市街図との切り替えはパイロットが手動で行わ
なければならなかった。
【0005】さらに、GPSによる自機の位置情報の誤
差は、その経度及び緯度に関しは十メートル程度であり
高精度であるが、その高度に関してはジオイド上への高
度の変換等のため誤差が大きくなる傾向がある。従っ
て、航空機の高度の計測にはGPSは用いられず、別途
気圧高度計等を参照することによって、自機の高度を把
握していた。
【0006】しかし、航空機を操縦しながら空域情報を
知るため視線を手元に移し、紙面の航空図を参照し、ナ
ビゲーション装置のディスプレイ表示切換操作を行い、
さらに、気圧高度計にも視線を移すことは航行の安全上
好ましくない。
【0007】加えて、特定の場所では空域が高度によっ
て区別され、平面的には空域が重複する場合がある。こ
のような空域を飛行している場合、通常の航空機用ナビ
ゲーション装置の航空図では、現在どちらの空域を飛行
しているのかが把握できない。また、空港が密集してい
る地域では管制空域が複雑であるため、現在の空域の迅
速な認識が困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】航空機を操縦する上で
は、自機の航空図上の位置を的確に把握するとともに、
飛行空域の制限飛行高度、制限飛行時間、管制する施設
の通信周波数または電話番号等の空域情報につても安全
かつ迅速に把握しておくことが好ましい。
【0009】また、これから飛行すると考えられる空域
の情報も予め適切に把握できることが航行の安全上好ま
しい。
【0010】そこで、本発明は、かかる上記課題を解決
すべく、GPSにより得られる自機の水平方向の位置を
ディスプレイに表示された航空図または市街図に重ねて
指し示すとともに、飛行中の空域の空域情報(高度計に
より得られる高度情報を含む)を同一画面又は隣接させ
た画面に表示し、また、飛行速度、高度、方向から算出
した航行予定空域の情報との切り換えを適宜自動的に行
い、また、飛行速度等に応じて航空図と市街図との表示
切換および表示の拡大・縮小等を自動的に行うことで、
パイロットの迅速な情報把握を容易ならしめ航行の安全
確保に貢献する航空機用ナビゲーション装置を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の航空機用ナビゲーション装置の一つは、自機
の現在の位置を測定するGPS受信機と、航空図情報及
び市街図情報を記憶する地図情報メモリと、空域情報を
データベース化して記憶する空域情報メモリと、GPS
受信機が測定した位置情報を航空図または市街図上の位
置情報に変換するための演算装置と、該演算装置より送
られた航空図情報又は市街図情報および自機の位置情報
を表示するための表示装置とからなる航空機用ナビゲー
ション装置において、該表示装置の表示画面の一部また
は該表示画面に隣接して設けられた第二の表示画面に空
域情報を表示することを特徴とする。
【0012】かかる第二の表示画面によってパイロット
は自機の現在の飛行空域情報を迅速かつ容易に把握する
ことが可能となる。
【0013】また、本発明の航空機用ナビゲーション装
置の他の一つは、上記に高度計から得られた高度情報を
付加し、これを上記第二の表示画面に表示するとともに
高度情報を加味した正確な三次元的空域情報を表示する
ことができることを特徴とする。
【0014】高度に関してはあまり精度の良くないGP
S観測により得られる高度情報に代えて信頼性の高い高
度計から得られた高度情報を用い、これをGPS観測か
ら得られる水平位置の位置情報と併用することで、飛行
空域が平面的には重複する空域にあっても正確、迅速か
つ容易に自機の現在の飛行空域情報を把握することが可
能となる。
【0015】さらに、本発明の航空機用ナビゲーション
装置の他の一つは、自機の位置情報の他に、飛行速度情
報、飛行高度情報および進行方向情報を付加し、かかる
情報を基準に航路を予測する予測演算装置と、該予測演
算装置から送られたデータをもとに飛行予定空域の空域
情報を表示することを特徴とする。
【0016】本機構により予め飛行予定空域の空域情報
を的確に把握しておくことが可能となる。
【0017】加えて、本発明の航空機用ナビゲーション
装置の他の一つは、自機の飛行速度・加速度情報および
飛行高度情報を基準に地図メモリから航空図または市街
図の呼び出し、表示装置への航空図または市街図の表示
切換を自動的に行うことを特徴とする。
【0018】本機構により従来手動によって行っていた
航空図と市街図との表示切換操作を自動化してパイロッ
トの操作負担を軽減することができる。
【0019】また、表示装置に表示される航空図または
市街図の表示を自機の飛行速度・加速度情報および飛行
高度情報を基準に無段階若しくは多段階に拡大若しくは
縮小して自動的に表示することができるようにすること
で、パイロットが最も必要とする地図情報を適宜提供す
ることが可能となる。
【0020】さらに、第一の表示画面に表示される文字
情報のフォントサイズが航空図または市街図の拡大若し
くは縮小に伴い拡大若しくは縮小するが、該フォントサ
イズには上限および下限があるようにしてやることで、
パイロットが最も見やすい大きさの文字で文字情報を提
供し、かつ、文字が地図情報に覆い被さり地図情報の利
用の妨げになることを防ぐことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる航空機用
ナビゲーション装置の構成の好ましい実施形態について
説明する。
【0022】第一の実施形態における航空機用ナビゲー
ション装置は、自機の現在の水平位置を測定するGPS
受信機と、自機の現在の高度を測定する高度計と、航空
図情報及び市街図情報を記憶する地図情報メモリと、空
域情報をデータベース化して記憶する空域情報メモリ
と、GPS受信機が測定した水平位置情報と高度計が測
定した高度情報を航空図または市街図上の位置情報に変
換するための演算装置と、演算装置より送られた航空図
情報又は市街図情報および自機の位置情報を表示するた
めの表示装置とからなる。
【0023】自機に設けられたGPS受信機によりGP
S衛星からの電波を受信し、自機の緯度および経度を計
測することによって水平位置を確定し、同じく自機に備
えられた気圧高度計によって自機の高度を確定すること
によって自機の二次元および三次元的位置情報を得る。
【0024】かかる位置情報は演算装置に送られ、演算
装置につながれた地図情報メモリから二次元的位置情報
を基に航空図情報または市街図情報を呼び出し、これを
第一の表示画面に表示する。その際、自機の地図情報上
の位置が、機首方向が判別できるように、例えば自機が
三角形の表示を用いて表示画面中央付近に重ねて表示さ
れるようにする(図 参照)。なお、航空図情報または
市街図情報は、後述する手法によって適宜呼び出しに適
した情報が択一的に抽出される。
【0025】一方、高度情報を含む三次元的位置情報も
演算装置において処理され、演算装置につながれた空域
情報メモリから現飛行空域の空域情報を抽出し、これを
表示画面の最下部付近に設けられた第二の表示画面に文
字情報として表示する。
【0026】ここで、空域情報メモリは、緯度/経度/
高度にメッシュ状に区切られた全国の空域情報データベ
ースを保有し、空域情報データベースには緯度、経度、
高度によって確定される空域の空域名称、飛行高度や飛
行時間による飛行制限の有無、管制する施設の通信周波
数等の空域情報が格納されている。
【0027】第二の表示画面への空域情報の表示方法と
しては図1に示すような飛行空域の全情報を一覧形式で
表示するもののほか、表示情報を選択的に表示させるも
のやテロップ形式で文字情報が移り変わる表示形式とす
ることもできる。
【0028】本発明にかかる第二の実施形態における航
空機用ナビゲーション装置は、自機の位置情報、飛行速
度情報、飛行高度情報および進行方向情報を基準に航路
を予測する予測演算装置と、予測演算装置から送られた
データをもとに飛行予定空域の空域情報を表示すること
ができることを特徴とする。
【0029】航空機の航行においては安全上急旋回等の
操縦は行われるものではなく、そのため現在の位置情
報、飛行速度情報(飛行速度の変化を時間で微分するこ
とによって得られる加速度情報を含む)、飛行高度情報
および進行方向情報を知れば1乃至5分程度後の飛行空
域を比較的高精度で求めることが可能である。そこで上
記各情報を予測演算装置に送り処理することで、例え
ば、3分後の飛行空域の空域情報を前記第二の表示画面
に適宜表示できるようにすることで、飛行予定空域の空
域情報を採取可能とし、航行の安全に貢献することがで
きる。
【0030】なお、現空域の空域情報の表示と飛行予定
空域の空域情報の表示の切り換えは手動により、好まし
くは自動で行われる。切り換えが自動で行われる際に
は、例えば、現飛行空域の空域情報の表示が10秒間で
あるのに対し、飛行予定空域の空域情報表示は3秒間と
し13秒サイクルで表示切換を行う方法などがある。ま
た、文字情報の表示は現飛行空域情報と飛行予定空域情
報の判別を容易とすべく異なる色とすることが適当であ
る。
【0031】パイロットは目的地付近までは航空機用の
ナビゲーション装置の画面に表示される大縮尺の航空図
を用いて飛行し、目的地付近で表示画面を市街図に手動
で切り換え着陸地点の特定を行っている。かかる手動操
作を省略すべく、本発明にかかる第三の実施形態におけ
る航空機用ナビゲーション装置は、自機の飛行速度・加
速度情報および飛行高度情報を基準に地図メモリから航
空図または市街図の呼び出し、表示装置への航空図また
は市街図の表示切換を自動的に行うことを特徴とする。
【0032】高速かつ高高度で飛行している場合には、
大縮尺である航空図を表示し、低速かつ低高度で飛行し
ている場合には詳細図である市街図を自動的に表示させ
るべく、自機の飛行速度、飛行高度情報を利用する。低
速と高速の境界上の速度(例えば、ヘリコプターの場合
130km/h乃至150km/h程度)で飛行してい
る場合には、表示画面が頻繁に切れ換わることを防止す
べく加速度情報を補助的に用いる。境界速度の低速域
(130km/h付近)においても加速している場合に
は航空図を、反対に境界速度の高速域(150km/h
付近)においても減速している場合には市街図を表示す
るように表示画面の切り換え動作に速度変化のヒステリ
シスをもたせる。高度についても同様に、上昇・下降の
高度情報の変化によって表示画面の切り換え動作にヒス
テリシスをもつようにする。
【0033】なお、航空図および市街図の切り換え前の
状態にあっても、飛行速度や飛行高度等に応じて表示さ
れている航空図または市街図をズームアップ若しくはズ
ームダウンさせ、地図情報上に表示されるランドマーク
となる目標物や住所等の識別を容易ならしめることも好
ましい。
【0034】その際、表示装置に表示される文字情報の
フォントサイズは航空図または市街図の拡大若しくは縮
小に伴い拡大若しくは縮小するが、該フォントサイズに
は上限および下限を設けることで、パイロットが必要と
する文字情報を適宜自動的に拡大若しくは縮小表示し、
かつ、文字情報のフォントサイズが大きくなりすぎて地
図情報に覆い被さることを防止し、また、文字情報のフ
ォントサイズが小さくなりすぎて読みづらくなることを
防止することができる。
【0035】
【発明の効果】本発明の航空機用ナビゲーション装置に
よって、パイロットは自機の航空図上の位置を的確に把
握するとともに、飛行空域の制限飛行高度、制限飛行時
間、管制する施設の通信周波数または電話番号等の空域
情報につても安全かつ迅速に把握できることができる。
また、これから飛行すると考えられる空域の情報も予め
適切に把握しておくことが可能となる。
【0036】また、飛行速度、高度、方向から算出した
航行予定空域の情報と適宜自動的に切り換え、また、飛
行速度等に応じて航空図と市街図との表示切換および表
示の拡大・縮小等を自動的に行うことで、パイロットの
手動による表示切換操作を省き、航行の安全確保に貢献
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自機の現在の位置を測定するGPS受信
    機と、 航空図情報及び市街図情報を記憶する地図情報メモリ
    と、 空域情報をデータベース化して記憶する空域情報メモリ
    と、 GPS受信機が測定した位置情報を航空図または市街図
    上の位置情報に変換するための演算装置と、 該演算装置より送られた航空図情報又は市街図情報およ
    び自機の位置情報を表示するための表示装置とからなる
    航空機用ナビゲーション装置において、 該表示装置の表示画面の一部または該表示画面に隣接し
    て設けられた第二の表示画面に空域情報を表示すること
    を特徴とする航空機用ナビゲーション装置。
  2. 【請求項2】 自機の現在の水平位置を測定するGPS
    受信機と、 自機の現在の高度を測定する高度計と、 航空図情報及び市街図情報を記憶する地図情報メモリ
    と、 空域情報をデータベース化して記憶する空域情報メモリ
    と、 GPS受信機が測定した水平位置情報と高度計が測定し
    た高度情報を航空図または市街図上の位置情報に変換す
    るための演算装置と、 演算装置より送られた航空図情報又は市街図情報および
    自機の位置情報を表示するための表示装置とからなる航
    空機用ナビゲーション装置において、 該表示装置の表示画面の一部または該表示画面に隣接し
    て設けられた第二の表示画面に空域情報を表示すること
    を特徴とする航空機用ナビゲーション装置。
  3. 【請求項3】 自機の位置情報、飛行速度情報、飛行高
    度情報および進行方向情報を基準に航路を予測する予測
    演算装置と、 該予測演算装置から送られたデータをもとに飛行予定空
    域の空域情報を表示することを特徴とする請求項1又は
    2に記載の航空機用ナビゲーション装置。
  4. 【請求項4】 自機の飛行速度・加速度情報および飛行
    高度情報を基準に地図メモリから航空図または市街図の
    呼び出し、表示装置への航空図または市街図の表示切換
    を自動的に行うことを特徴とする請求項1乃至3に記載
    の航空機用ナビゲーション装置。
  5. 【請求項5】 表示装置に表示される航空図または市街
    図の表示を自機の飛行速度・加速度情報および飛行高度
    情報を基準に無段階若しくは多段階に拡大若しくは縮小
    して自動的に表示することを特徴とする請求項1乃至4
    に記載の航空機用ナビゲーション装置。
  6. 【請求項6】 表示装置に表示される文字情報のフォン
    トサイズは航空図または市街図の拡大若しくは縮小に伴
    い拡大若しくは縮小するが、該フォントサイズには上限
    および下限があることを特徴とする請求項5に記載の航
    空機用ナビゲーション装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008534384A (ja) * 2005-04-04 2008-08-28 エアバス フランス 監視スクリーン上に空港の一部を表示するための方法と装置
JP2010536645A (ja) * 2007-08-20 2010-12-02 エアバス・オペレーションズ 航空機に地理的データを伝達する方法と装置
JP4857339B2 (ja) * 2005-07-22 2012-01-18 エアバス フランス 航空機用の空港監視システム

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