JP2002195466A - 金属スパイラルダクト及びその内面被覆法。 - Google Patents

金属スパイラルダクト及びその内面被覆法。

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JP2002195466A JP2000402855A JP2000402855A JP2002195466A JP 2002195466 A JP2002195466 A JP 2002195466A JP 2000402855 A JP2000402855 A JP 2000402855A JP 2000402855 A JP2000402855 A JP 2000402855A JP 2002195466 A JP2002195466 A JP 2002195466A
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metal spiral
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inner peripheral
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Takemi Matsuno
竹己 松野
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  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】強酸性等の腐食性流体であっても長期に使用可
能な合成樹脂被覆層の内周面を有する金属スパイラルダ
クト及びその内面被覆法を提供する。 【解決手段】金属スパイラルダクトは、連続性及び一体
性を備える合成樹脂被覆層を熱溶着により内周面に形成
されているもので、金属スパイラルダクトの内面被覆法
は、熱溶着性の合成樹脂粉末を金属スパイラルダクト内
周面に接触及び熱溶着させて連続性及び一体性を備える
合成樹脂被覆層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂等の被覆
層が熱溶着により直接的に内周面に形成されている金属
スパイラルダクト及びその内面被覆法に関する。
【0002】
【従来の技術】冷間成形機によってハゼ加工した帯状鋼
板を螺旋状に巻きながら鋼板の両側端のダブルシ−ムを
重ね合わせ筒状体にした鋼板スパイラルダクトは、螺旋
状鋼帯接合構造に由来して、任意の長さに制作が可能
で、高強度、気密性及び施工性に優れて、それが故に、
建物での気液の移動、産業機械の気液用のダクト、土木
工事での送排気用ダクト及びその他の各種分野で使用さ
れている。
【0003】図8は、スパイラルダクトの側面図で、ス
パイラルダクト80は、帯状鋼板の側端部が重ねて折り
曲げられたダブルシ−ム81、…81が一定間隔で軸線
方向に突起した外形になっている。図9は、図8の符号
82で示す一点鎖線で囲んだ部分(ダブルシ−ム81)
の拡大説明図である。スパイラルダクトは、帯状金属板
を螺旋状に巻いたもの以外にも、筒状芯材に合成樹脂皮
膜を巻いた合成樹脂スパイラルダクトが提案されてい
て、「スパイラルダクト」という場合には、その両方が
含まれる。しかし、本明細書においては、以下におい
て、「スパイラルダクト」の用語を、特に言及しない限
り、帯状金属板を螺旋状に巻いた構造のスパイラルダク
トの意味で使用している。
【0004】スパイラルダクトは、その使用目的から、
腐食性の流体(気体、液体)、酸性若しくはアルカリ性
の流体等の流れる可能性が高く、その内周面が、耐腐食
性、耐酸性、耐アルカリ性及び耐薬品性等を備えている
ことが必要である。そのために、スパイラルダクトは、
耐食性の鋼板(亜鉛鋼板若しくはステンレス鋼板が使用
される)若しくは塩化ビニル樹脂被覆鋼板を巻いた構造
にして内周面に耐食性が付与されている。塩化ビニル樹
脂被覆鋼板を巻いて形成された内周面は、帯状塩化ビニ
ル樹脂皮膜が接合した不連続面になっている。塩化ビニ
ル樹脂被覆鋼板は、一般的には、塩化ビニル樹脂を可塑
剤中に均一分散させた液状コンパウンド(いわゆる、塩
ビゾル)を鋼板に塗布して加熱及び硬化させる塩化ビニ
ルペ−スト成形法によって被覆されている。
【0005】スパイラルダクトに関する従来の提案は、
スパイラルダクトを利用する装置(空調ダクト、換気装
置、厨房設備等)及びスパイラルダクトの接続装置に関
するものが殆どである(特開平08−303025号、
実開平06−084245号、実開平06−01068
9号、特開平06−346991号、特開平06−22
1690号、特開平06−221659号、特開平06
−058471号等を参照)。スパイラルダクトの被覆
に関する提案は、表面を円筒状熱収縮性材料で覆って加
熱収縮により密着させるスパイラルダクト用の保温材等
が提案されているだけであって(特開平9−4786号
等を参照)、スパイラルダクト内周面の被覆について
は、提案が行われていのが実情である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】化学品、医薬品、半導
体等の電子製品及びその他の各種製品の製造装置(特
に、装置工業での大規模製造装置)に設置されるダクト
は、塩素、塩酸等の混入によって強酸性化した流体(気
体、液体)が流れて内周面が強酸性雰囲気に曝されるの
で、耐腐食性を備える内周面のもの(例えば、ステンレ
ス製ダクト)であっても容易に腐食して短期間(例え
ば、2〜3カ月)の使用で更新されている。スパイラル
ダクトは、任意の長さに制作が可能で、高強度、気密性
及び施工性に優れるという点からは、各種製品の製造装
置(特に、装置工業での製造装置)のダクトに適してい
る。しかし、スパイラルダクトは、その内周面の螺旋状
に形成される溝からごく容易に腐食するという問題点を
有していて、内周面を塩化ビニル樹脂皮膜により被覆し
たスパイラルダクトも、塩化ビニル樹脂皮膜が不連続で
接合部が容易に破れる等して、そこから、容易に腐食す
るという問題点を有していた。
【0007】従って、従来のスパイラルダクトは、その
内周面を塩化ビニル樹脂により被覆されたものであって
も、下記(a)〜(d)に代表される様々な問題点が存
在している。 (a)スパイラルダクト内周面の塩化ビニル樹脂皮膜
は、帯状塩化ビニル樹脂の皮膜が接触した非連続面であ
って、皮膜がその接触部において容易に破損して、それ
がために、スパイラルダクトの短期間の使用であって
も、皮膜接触部から腐食していた。 (b)塩化ビニル樹脂は、燃焼によって有害ガスが発生
する等して公害発生及び環境汚染の原因となるところか
ら、塩化ビニル樹脂皮膜が付着したスパイラルダクトが
廃棄処分で著しい制約を受けることになる。 (c)スパイラルダクト内周面の塩化ビニル樹脂皮膜の
多数の微小溝状部(皮膜の接触部)は、スパイラルダク
ト内での粘性流体の流れを疎外して、ごみ等の微細固体
が停滞及び付着する場所となる。 (d)スパイラルダクトは、塩化ビニル樹脂皮膜で被覆
されても、ダクトとしての使用年数が短期間になって、
そのために、スパイラルダクトに要する費用が高くな
る。
【0008】そこで、本発明において、それらの問題点
を解決して、強酸性雰囲気において長期の使用を可能に
する合成樹脂被覆内周面のスパイラルダクト及びその製
造法が創案された。第一の本発明は、強酸性雰囲気下に
おいても長期の使用を可能にする合成樹脂被覆内周面を
有するスパイラルダクトを提供すること、を目的とす
る。第一の本発明は、粘性流体が円滑に流動し、微細粒
子が停滞することがない等の輸送特性に優れるスパイラ
ルダクトを提供すること、をも目的とする。第一の本発
明は、環境に無害で、廃棄処分に際しても環境を汚染す
ることがない合成樹脂被覆内周面を有するスパイラルダ
クトを提供すること、をも目的とする。第一の本発明
は、塩化ビニル樹脂被覆よりも、耐腐食性及び耐薬品性
等において優れる合成樹脂皮膜により内周面が被覆され
ているスパイラルダクトを提供すること、をも目的とす
る。第一の本発明は、機械的強度が大きい合成樹脂皮膜
により内周面が被覆されているスパイラルダクトを提供
すること、をも目的とする。
【0009】第二の本発明は、第一の本発明によるスパ
イラルダクトの工業的製造を可能にするスパイラルダク
トの内面被覆法を提供すること、を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第一の本発明(請求項1
に記載の発明)による金属スパイラルダクトは、合成樹
脂の熱溶着による連続性及び一体性を有する合成樹脂被
覆層が、金属スパイラルダクト内周面に形成されている
こと、を特徴とする。
【0011】第二の本発明(請求項2に記載の発明)に
よる金属スパイラルダクトの内面被覆法は、熱溶着性を
有する合成樹脂粉末を内部に入れた金属スパイラルダク
トに対して、外側からの加熱と、それら粉末が金属スパ
イラルダクト内周面に接触する運動とを付与して、前記
合成樹脂粉末の熱溶融体を金属スパイラルダクトの内周
面に熱溶着させて連続性及び一体性を有する被覆層を形
成させること、を特徴とする。
【0012】
【発明の具体的説明】第一及び第二の本発明明を図1〜
図8に基づいて具体的に説明する。なお、図1〜図5
は、本発明の好適な具体例ではあるが、本発明に包含さ
れる多様な具体例の一部の例示である。図1〜図8にお
いて、同一符号を付したものは同一若しくは同等のもの
を示している。
【0013】図1は、スパイラルダクト内周面に対して
合成樹脂被覆層を形成する工程の一例を示す説明図であ
って、被覆工程は、図1の(A)〜(c)の工程の順で
行われる。図1の(A)は、被覆工程開始時のスパイラ
ルダクト1の断面を示す説明図であって、その内部には
合成樹脂粉末2が入れられている。スパイラルダクト1
は、既存の帯状金属板(例えば、帯状鋼板)を巻いた構
造のスパイラルダクト(すなわち、金属スパイラルダク
ト)である。本発明のスパイラルダクトは、その円形断
面形状のものにあっては、小径から大径に至るものが可
能であって、産業で使用される多様な径のダクトに用い
ることが可能である。さらに、断面が円形以外の形状
(例えば、楕円形、三角形、四角形若しくは多角形)で
ある場合も同様である。合成樹脂粉末2は、スパイラル
ダクト1の内周面に形成する被覆厚みに要する量が入れ
られていて、被覆厚みを所望範囲にするには、合成樹脂
粉末2の量の調節によって容易に行われる。
【0014】スパイラルダクト1は、合成樹脂粉末2が
スパイラルダクト1の内周面全面に均一に分散する運動
が付与されて被覆が行われて、スパイラルダクト1の内
周面全面に合成樹脂粉末2を均一に付着溶融させる。ス
パイラルダクト1に付与される運動は、例えば、円周方
向の回転運動及び円周方向の直交方向(スパイラルダク
ト1の軸線方向)の揺動運動からなる合成運動である。
スパイラルダクト1の形状によっては、円周方向の回転
運動によって被覆を行うことも可能である。図1の
(A)に示すスパイラルダクト1は、合成樹脂粉末2の
供給が終了すると、端部開放口が閉じられれて被覆をす
る工程に移行する。
【0015】図1の(B)は、合成樹脂粉末2が、内周
面に付着しながら溶融していく状態を示す説明図であ
る。図1の(C)は、均一厚みの合成樹脂被覆層がスパ
イラルダクト1の内周面に形成されいく過程を示す説明
図であって、樹脂粉末2の溶融層3が、スパイラルダク
ト1の回転運動によって内周面全体に均一厚みで付着し
て冷却固化し、均一厚みで連続性及び一体性を有する層
になっている。なお、図2は、図1の(A)〜(C)の
操作が行われるに際して、スパイラルダクト1の開放口
が閉じられている状態を模式的に示す説明図である。
【0016】図3は本発明の内面被覆法によるスパイラ
ルダクトの内周面を被覆するための装置の一例の正面図
であって、図4はその側面図である。図3及び図4に示
す被覆装置30は、スパイラルダクト31の両端部を支
持して回転させる車輪33、33、33、33、それを
固定の回転軸32、32、それの駆動用動力及び動力伝
達機構等からなるスパイラルダクト回転機構と、スパイ
ラルダクト31の下方に配設されるスパイラルダクト加
熱装置(図示を省略)等から構成されている。
【0017】回転軸32、32は、その一方が、モ−タ
34の駆動軸35からの回転運動をチェ−ン36及びス
プロケット37を介して伝達されて回転し(図3を参
照)、回転軸32の回転運動は、チェ−ン40及びスプ
ロケットを介して他方の回転軸32に伝達される(図4
を参照)。回転軸32、32は、合成樹脂の種類、スパ
イラルダクト31の大小及び加熱制御等の相互の関係か
ら樹脂粉末が内周面全体に均一厚みで付着するのに適す
る回転速度に制御され、合成樹脂の熱溶融の状況に応じ
て経時的にも回転速度の制御が可能である。
【0018】スパイラルダクト加熱装置は、樹脂粉末
(特に、エチレン若しくはα−オレフィンの単独重合体
若しくは共重合体)が熱溶融するのに有効な温度にスパ
イラルダクト31の表周面を加熱可能であれば、加熱装
置は機構において任意である。ただし、スパイラルダク
ト加熱装置は、スパイラルダクト31の長手方向にバ−
ナ−を配列した簡単な機構であってもよい。
【0019】図5は、本発明の内面被覆法による異形断
面(円形以外の形状からなる断面)のスパイラルダクト
(以下において、異形スパイラルダクトと略称すること
がある)の内周面を被覆するための装置の一例の側面図
である。図5に示す被覆装置50は、異形スパイラルダ
クトの内周面を被覆するための装置の一例の正面図であ
って、角形スパイラルダクト(異形スパイラルダクトの
一種)51は、両端に円環状案内レ−ル52を有する円
筒状装着具53に、専用の固定治具55、55、55、
55により固定され、円筒状装着具53を車輪54、5
4により回転させ角形スパイラルダクト51の内周面に
樹脂粉末が均一に接触する運動が与えられる。そして、
被覆装置50は、角形スパイラルダクト51を円筒状装
着具53を介して回転させる以外は、図3及び図4に示
す被覆装置30と同様の機構を備えている。
【0020】合成樹脂は、加熱により溶融して金属面
(特に、鋼鈑)に熱溶着(特に、強固に熱溶着)して、
耐腐食性及び耐薬品性を有して機械的強度が大きき皮膜
を形成するものが使用される。合成樹脂は、例えば、エ
チレン若しくはα−オレフィン(特に、炭素数3〜20
程度のα−オレフィン)の重合体及び共重合体であっ
て、金属面(特に、鋼鈑)に対する熱溶融物の付着性を
付与するための官能基が導入されているものである。エ
チレンの共重合体は、例えば、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等である。エチ
レン若しくはα−オレフィンの重合体(例えば、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等)は、それらの共重合体と混
ぜて使用することも可能である。
【0021】エチレン若しくはα−オレフィン重合体及
び共重合体への官能基の導入は、カルボン酸との重合に
よるのが代表的である。カルボン酸は、脂肪族モノカル
ボン酸及び脂肪族ジカルボン酸若しくはそれらの酸無水
物が適してしるが、カルボン酸同士が重合することな
く、重合体及び共重合体に対する反応性が大きいという
点からは、アクリル酸、メタクリル酸、フタル酸、マレ
イン酸及びそれらの酸無水物が適している。一般的に
は、それらのグラフト共重合体であれば、金属スパイラ
ルダクトの内周面への熱溶着性も優れている。また、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体をケン化して水酸基を導入
したエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン物も熱溶着性に
優れている。
【0022】合成樹脂粉末は、加熱に際して熱溶融して
溶融層を形成させるのが容易となる粒径(例えば、50
〜400μm)のものが使用される。それらの合成樹脂
粉末を用いる場合には、スパイラルダクトの内部を外側
からの加熱(例えば、約150〜300℃程度)及び運
動付与によって、合成樹脂粉末からの合成樹脂被覆層の
形成が容易かつ正確であって、被覆層の制御も容易であ
る。また、エチレン若しくはα−オレフィンの重合体
(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン)の分子量及
び分子量分布等を適宜すれば、耐食性及び強度等が大き
く、内周面に対する固着強度が大きい合成樹脂被覆層を
スパイラルダクトに形成させることが可能である。
【0023】図6は、二重管スパイラルダクト側面の説
明図であって、図7はその断面の説明図である。図6及
び図7に示す二重管スパイラルダクト60は、外側スパ
イラルダクト61が支持具62、62、62を介して内
側スパイラルダクト63を支持する構造を有して、集合
住宅、ビル及び住宅等の換気ダクト等に使用されてい
る。
【0024】本発明においては、二重管スパイラルダク
トであっても、外側スパイラルダクト61の外側から加
熱して、回転運度を二重管スパイラルダクトに付与する
ことによって、内側スパイラルダクト63の内周面に所
望の均一な厚みで連続性及び一体性を有する合成樹脂被
覆層にすることができる。
【0025】本発明のスパイラルダクトの内周面に形成
される合成樹脂被覆層は、厚みを大きくしても厚み変動
が生じることがない。合成樹脂被覆層の厚みは、例え
ば、0.1〜10mmであれば、容易に均一厚みに形成
することが可能である。また、図1のスパイラルダクト
内周面への合成樹脂被覆層の形成において、回転運動
(図1の(B)の矢印を参照)と共に他の運動をスパイ
ラルダクトに対して付与するようにしてもよい。他の運
動としては、前後運動及び揺動運動等で、それらの運動
によって合成樹脂粉末がスパイラルダクトの長さ方向に
均一に分散される。
【0026】本発明の「合成樹脂粉末が金属スパイラル
ダクト内周面に接触する運動」というのは、合成樹脂粉
末がスパイラルダクト内周面全体に接触するのに適する
運動であって、回転運動を基本にして、必要があれば、
その他の運動(例えば、前後運動、揺動運動等)が併用
される。スパイラルダクトが円形以外の形状(例えば、
楕円形、三角形、四角形若しくは多角形等)の断面であ
る場合には、合成樹脂粉末がそれら異形断面のスパイラ
ルダクトの内面全体に均一して接触する運動が与えられ
る。また、スパイラルダクトの長さ方向の形状が直線状
以外の形状である場合においても同様である。
【0027】なお、スパイラルダクト内周面に対する合
成樹脂被覆に際しては、スパイラルダクト内温度及び樹
脂粉末の溶融状況を検出して、スパイラルダクトの加熱
及び運動の条件を制御して最適化してもよい。そして、
本発明のスパイラルダクトは、各種製品(化学品、医薬
品、食品、水産加工品、半導体等)の製造装置における
ダクトに使用して、強酸性雰囲気で使用されても、従来
のスパイラルダクトよりも相当に長期(例えば、数倍の
期間)にわたって使用可能となる。
【0028】なお、本発明においては、本発明の目的に
沿うものであって、本発明の効果を特に害さない限りに
おいては、本発明の改変あるいは部分的な変更及び付加
は任意であって、いずれも本発明の範囲である。
【0029】
【発明の効果】第一の本発明によるスパイラルダクトに
よれば、下記(i)〜(v)に代表される様々な効果が
得られる。 (i)スパイラルダクト内周面をして強酸性雰囲気下で
も長期に使用可能な合成樹脂被覆層にすることができ
る。 (ii)環境に無害で、廃棄処分に際しても環境を汚染
することがない。 (iii)スパイラルダクト内周面をして、塩化ビニル
樹脂被覆よりも耐腐食性及び耐薬品性等において優れる
合成樹脂被覆層にすることができる。 (iv)スパイラルダクト内周面をして、機械的強度が
大きいを合成樹脂被覆層にすることができる。 (v)スパイラルダクトの耐用年数を長くすることがで
きる。 第二の本発明によるスパイラルダクトの内面被覆法によ
れば、下記(イ)〜(ハ)に代表される様々な効果が得
られる。 (イ)第一の本発明のスパイラルダクトを工業的に容易
に製造することができる。 (ロ)スパイラルダクト内周面の合成樹脂被覆層を所望
の厚みに制御するのが容易である。 (ハ)異形断面のスパイラルダクトであっても、その内
周面に強酸性雰囲気下でも長期に使用可能な連続性及び
一体性を有する被覆層を形成させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スパイラルダクト内周面の被覆工程の一例の説
明図である。
【図2】被覆工程でのパイラルダクトの端部を模式的に
示す説明図である。
【図3】被覆装置の一例の正面図である。
【図4】図4に示す被覆装置の側面図である。
【図5】被覆装置の他の一例の側面図である。
【図6】二重管スパイラルダクト側面の説明図である。
【図7】二重管スパイラルダクト断面の説明図である。
【図8】従来のスパイラルダクトの側面図である。
【図9】図8のスパイラルダクトの部分拡大説明図であ
る。
【符号の説明】
1 合成樹脂粉末 2 スパイラルダクト 3 溶融層 4 合成樹脂被覆層 30 被覆装置 31 スパイラルダクト 32 回転軸 33 車輪 34 モ−タ 35 駆動軸 36 チェ−ン 37 スプロケット 40 チェ−ン 50 被覆装置 51 角形スパイラルダクト 52 円環状案内レ−ル 53 円筒状装着具 54 車輪 55 固定治具 60 スパイラルダクト 61 外側スパイラルダクト 62 支持具 63 内側スパイラルダクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H024 EA01 EB09 EC03 ED04 ED07 EE01 3H111 AA03 BA15 CA03 CB03 CB08 CB14 CB15 CB17 CB18 CB19 DA08 DB10 EA12 EA16 3L080 AA01 AB07 AD02 4D075 AB05 AB39 AB54 BB14Z BB29Z CA03 CA13 CA33 CA44 DA15 DA19 DA23 DB02 DB04 DC01 DC05 DC16 EA02 EA15 EA17 EB13 EB19 EB20 EB22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂の熱溶着による連続性及び一体性
    を有する合成樹脂被覆層が、金属スパイラルダクト内周
    面に形成されていること、を特徴とする金属スパイラル
    ダクト。
  2. 【請求項2】熱溶着性を有する合成樹脂粉末を内部に入
    れた金属スパイラルダクトに対して、外側からの加熱
    と、それら粉末が金属スパイラルダクト内周面に接触す
    る運動とを付与して、前記合成樹脂粉末の熱溶融体を金
    属スパイラルダクトの内周面に熱溶着させて連続性及び
    一体性を有する被覆層を形成させること、を特徴とする
    金属スパイラルダクトの内面被覆法。
  3. 【請求項3】前記金属スパイラルダクトが、円形、楕円
    形、三角形、四角形若しくは多角形の断面形状を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の金属スパイラルダク
    ト。
  4. 【請求項4】前記合成樹脂皮膜が、エチレン若しくはα
    −オレフィンの単独重合体あるいは共重合体、カルボン
    酸あるいはカルボン酸無水物との共重合体若しくはエチ
    レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物であること、を特徴
    とする請求項1に記載の金属スパイラルダクト。
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