JP2002193899A - 溶媒に水を用いたアミノベンジルアルコール類の製造方法 - Google Patents

溶媒に水を用いたアミノベンジルアルコール類の製造方法

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JP2002193899A
JP2002193899A JP2000398881A JP2000398881A JP2002193899A JP 2002193899 A JP2002193899 A JP 2002193899A JP 2000398881 A JP2000398881 A JP 2000398881A JP 2000398881 A JP2000398881 A JP 2000398881A JP 2002193899 A JP2002193899 A JP 2002193899A
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Tomokazu Gunji
知和 郡司
Naoki Obata
直樹 小畠
Junichiro Tomaru
淳一郎 都丸
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Nippon Kayaku Co Ltd
Nippon Kayaku Fukuyama KK
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Nippon Kayaku Co Ltd
Nippon Kayaku Fukuyama KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】アミノベンジルアルコールの効率的な製造法の
開発。 【解決手段】溶媒に水を用い、触媒として鉄塩と活性炭
とを組合せた触媒などを用いて、ニトロベンジルアルコ
ール類をヒドラジン類にて還元するアミノベンジルアル
コール類の製造方法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬品及び農薬に有
用な中間体の製造法に関する。更に詳しくはアミノベン
ジルアルコール類の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】アミノベンジルアルコール類の製法とし
ては、アントラニル酸類を水素化ホウ素ナトリウム等
により還元する方法{J.Heterocyclic
Chem.,23,223(1986)、Bull.C
hem.Soc.Jpn.,64,2730〜2734
(1991)、特開昭62−33139号、特開平7−
228556号}、ニトロベンズアルデヒドを水添す
る方法(特開平7−242603号、特開平9−157
231号)、ニトロベンジルアルコールをメタノ−ル
又はエタノ−ル等のアルコ−ル中で還元する方法[ニッ
ケル還元(U.S.S.R.,185,936)、ラネ
−ニッケル還元{Helv.Chim.Acta.32
(1949)63,65}、酸性亜鉛還元{Chem.
Ber.,15,2109(1882)、Chem.Be
r.,27,3512(1894)}、アルカリ性亜鉛
還元{Bull.Soc.Chim.Fr.,(3)3
1(1904)880、Acad.Sci.,136
(1903)371、Acad.Sci.,138(1
904)1425}、塩化カルシウム−亜鉛還元{Bu
ll.Soc.Chim.Fr.,(4)53(193
3)330〜340}、ナトリウムエチラ−ト還元{A
nn.Chim.(Paris),(8)6(190
5)413、Acad.Sci.,140(1905)
644、Bull.Soc.Chim.Fr.,(3)
33(1905)1165}、ポリベンズイミダゾール
−パラジウムによる還元{J.Chem.Soc.Ch
em.Commun.,16,1100〜1101(1
985)}、白金を用いたAdams触媒による還元
{J.Chem.Soc.,1947〜1954(19
63)}]等がある。また、ニトロベンジルアルコー
ルの水硫化ソ−ダ還元{Chem.Ber.,61,25
55〜2566(1928)}がある。また、活性炭、
塩化鉄触媒の存在下、芳香族ニトロ化合物をヒドラジン
還元して芳香族アニリン類を製造する方法としては、真
鍋の方法(特開昭51−125027号)等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の{J.Het
erocyclic Chem.,23,223(19
86)、Bull.Chem.Soc.Jpn.,6
4,2730〜2734(1991)、特開昭62−3
3139号、特開平7−228556号}、の(特開
平7−242603号、特開平9−157231号)で
は原料が高価であったり、特殊な設備を必要とする為、
工業的に有利とは言い難い。また、のU.S.S.
R.,185,936、Helv.Chim.Act
a.32(1949)63,65、Chem.Ber.,
15,2109(1882)、Chem.Ber.,2
7,3512(1894)、Bull.Soc.Chi
m.Fr.,(3)31(1904)880、Aca
d.Sci.,136(1903)371、Acad.
Sci.,138(1904)1425、Bull.S
oc.Chim.Fr.,(4)53(1933)33
0〜340、Ann.Chim.(Paris),
(8)6(1905)413、Acad.Sci.,1
40(1905)644、Bull.Soc.Chi
m.Fr.,(3)33(1905)1165、J.C
hem.Soc.Chem.Commun.,16,1
100〜1101(1985)、J.Chem.So
c.,1947〜1954(1963)では、メタノ−
ル又はエタノ−ル等のアルコ−ル中で反応が行なわれる
ため、この方法を工場規模で行う場合、そのスケ−ルが
大きくなるためアルコ−ルの臭気が漂い、作業に携わる
人に健康面で悪影響を及ぼすこともある。また、特に
のU.S.S.R.,185,936では副生成物が多
く、特殊な設備を必要とし、J.Chem.Soc.,
1947〜1954(1963)では、反応に白金が用
いられるのでその費用が高くかかる。また、のChe
m.Ber.,61,2555〜66(1928)で
は、水中で反応を行っているが、副生成物が多く、得ら
れるアミノベンジルアルコ−ルの収率が88%と低く、
また、特殊な設備を必要とするので工業的には満足され
るべき方法ではない。また、上記の真鍋の方法(特開昭
51−125027号)は、メタノ−ル中で還元する方
法であるので工場規模で行う場合、そのスケ−ルが大き
くなるためメタノ−ルの臭気が漂い、作業に携わる人に
健康面で悪影響を及ぼすこともある。また、真鍋の方法
には、ニトロベンジルアルコール類の還元方法に関して
記載がない。以上のように従来技術に記載の公知例には
それぞれ上記のとおり欠点があり、汎用設備でアルコ−
ルの臭気がなく、安価で、より高収率及び高純度でニト
ロベンジルアルコール類からアミノベンジルアルコール
類を得る方法が望まれていた。
【0004】
【課題を解決する為の手段】そこで本発明者らは、ニト
ロベンジルアルコール類にヒドラジン類を用いて還元す
る方法を種々検討した結果、溶媒に水を用いることによ
って汎用設備でメタノ−ルの臭気がなく、安価で、より
高収率及び高純度でニトロベンジルアルコール類からア
ミノベンジルアルコール類を得ることが出来ることを見
出し、本発明を完成した。
【0005】即ち、本発明は、(I) 溶媒に水を用
いてニトロベンジルアルコール類をヒドラジン類にて還
元する事を特徴とするアミノベンジルアルコール類の製
造方法、(II) 触媒を使用することを特徴とする
(I)に記載の製造方法、(III)触媒として鉄塩と
活性炭とを組み合わせた触媒、ニッケル触媒又は貴金属
触媒を用いることを特徴とする(I)に記載の製造方
法、(IV) ニトロベンジルアルコール類を含む水に
ヒドラジン類を添加することを特徴とする(I)〜(I
II)のいずれか1項に記載の製造方法、(V) ヒ
ドラジン類が水加ヒドラジンである(I)〜(IV)の
いずれか1項に記載の製造方法、に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
【0007】本発明で使用する溶媒は、水である。使用
する水は、反応に悪影響を与えない水であればどのよう
な水でも用いることはできるが、例えば精製水、蒸留
水、水道水、イオン交換水又は井戸水(地下水)等が挙
げられる。使用する水の量は、原料のニトロベンジルア
ルコ−ル類1重量部に対して、通常1〜10重量部であ
り、好ましくは1.5〜5重量部である。
【0008】本発明で使用するニトロベンジルアルコー
ル類としては、例えば式(1)
【化1】 {式(1)中、R、Rは水素原子、アルキル基、ア
ルコキシ基、ヒドロキシ基、シアノ基、ハロアルキル
基、ハロアルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルコ
キシカルボニル基、スルホニルアミノ基、アミノアルキ
ル基、又はハロゲン原子を表わし、R及びRは同種
であっても、異なっていても良い。}で示される化合物
が挙げられる。
【0009】式(1)の化合物のR、Rにおけるア
ルキル基としては、例えば炭素数1〜6の直鎖又は分岐
鎖のアルキル基が挙げられる。その例として例えば、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、
n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n
−ペンチル基又はn−ヘキシル基等が挙げられる。アル
コキシ基の具体例としては、例えばメトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブト
キシ基、イソブチルオキシ基、tert−ブトキシ基、
n−ペンチルオキシ基又はn−ヘキシルオキシ基等の炭
素数1〜6のアルコキシ基が挙げられ、ハロアルキル基
の具体例としては、例えばフルオロメチル基、トリフル
オロメチル基、パ−フルオロエチル基、パ−フルオロ−
n−プロピル基、パ−フルオロ−iso−プロピル基、
パ−フルオロ−n−ブチル基、2−トリフルオロメチル
−3,3,3−トリフルオロプロピル基等のヘキサフルオ
ロ−iso−ブチル基、2,3,3,4,4,5,5−ヘプタ
フルオロ−n−ペンチル基等のヘプタフルオロ−n−ペ
ンチル基もしくはパ−フルオロ−n−ヘキシル基等の炭
素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のフルオロアルキル基又は
クロロメチル基、トリクロロメチル基、2−クロロエチ
ル基、2−トリクロロエチル基、1−クロロ−n−プロ
ピル基、1−クロロ−n−ブチル基、1−クロロ−n−
ペンチル基もしくは1−クロロ−n−ヘキシル基等の炭
素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のクロロアルキル基が挙げ
られ、ハロアルコキシ基の具体例としては、例えばフル
オロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、パ−フルオ
ロエトキシ基、1−トリフルオロメチル−2,2,2−ト
リフルオロエトキシ基等のヘキサフルオロ−iso−プ
ロポキシ基、パ−フルオロ−n−ブトキシ基、2,2,
3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−n−ペンチルオ
キシ基等のオクタフルオロ−n−ペンチルオキシ基もし
くはパ−フルオロ−n−ヘキシルオキシ基等の炭素数1
〜6の直鎖又は分岐鎖のフルオロアルコキシ基又はクロ
ロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、2−クロロエト
キシ基、1−クロロ−n−プロポキシ基、1−クロロ−
n−ブトキシ基、1−クロロ−n−ペンチルオキシ基も
しくは1−クロロ−n−ヘキシルオキシ基等の炭素数1
〜6の直鎖又は分岐鎖のクロロアルコキシ基が挙げら
れ、アルキルカルボニル基の具体例としては、例えばメ
チルカルボニル基(アセチル基)、エチルカルボニル
基、n−プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニ
ル基、n−ブチルカルボニル基、イソブチルカルボニル
基、t−ブチルカルボニル基、n−ペンチルカルボニル
基又はn−ヘキシルカルボニル基等の炭素数1〜6の直
鎖又は分岐鎖のアルキルカルボニル基が挙げられ、アル
コキシカルボニル基の具体例としては、例えばメトキシ
カルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシ
カルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブト
キシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、t−ブ
トキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基
又はn−ヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数1〜6
の直鎖又は分岐鎖のアルコキシカルボニル基が挙げら
れ、スルホニルアミノ基の具体例としては、例えば、メ
チルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、
n−プロピルスルホニルアミノ基、イソプロピルスルホ
ニルアミノ基、n−ブチルスルホニルアミノ基、イソブ
チルスルホニルアミノ基、t−ブチルスルホニルアミノ
基、n−ペンチルスルホニルアミノ基又はn−ヘキシル
スルホニルアミノ基等の炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖
のアルキルスルホニルアミノ基が挙げられ、アミノアル
キル基の具体例としては、例えば、メチルアミノ基、ジ
メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、
n−プロピルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、イ
ソプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、n−ブ
チルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、イソブチルア
ミノ基、ジイソブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、
ジ−t−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、ジ−
n−ペンチルアミノ基、n−ヘキシルアミノ基又はジ−
n−ヘキシルアミノ基等の炭素数1〜6の直鎖又は分岐
鎖のアミノアルキル基が挙げられ、また、ハロゲン原子
としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ
素原子が挙げられる。
【0010】式(1)の化合物のR、R又はNO
は、式(1)の化合物のCHOHに対して、オルト
(o−)、メタ(m−)又はパラ(p−)のいずれの配
置を取っても良い。
【0011】更に、式(1)の化合物の具体例として表
1に示される化合物が挙げられる。
【0012】 表1 式(1)の化合物の具体例 1、 2−NOCHOH 2、 3−NOCHOH 3、 4−NOCHOH 4、 3−CH−2−NOCHOH 5、 3−CH−4−NOCHOH 6、 4−CH−2−NOCHOH 7、 5−CH−2−NOCHOH 8、 2−CH−3−NOCHOH 9、 2−CH−4−NOCHOH 10、 2−CH−5−NOCHOH 11、 2−CH−6−NOCHOH 12、3,5−di−CH−2−NOCHOH 13、3,5−di−CH−4−NOCHOH 14、 2−CHO−6−NOCHOH 15、 5−FCH−2−NOCHOH 16、 2−CF−4−NOCHOH 17、 3−CF−4−NOCHOH 18、 4−CF−2−NOCHOH 19、 4−CFO−2−NOCHOH 20、 3−F−2−NOCHOH 21、 3−F−4−NOCHOH 22、 5−F−2−NOCHOH 23、 2−Cl−6−NOCHOH 24、 4−Cl−2−NOCHOH 25、 2−Cl−4−NOCHOH 26、 2,6−di−Cl−4−NOCHOH 27、 2−Br−6−NOCHOH 28、 4−Br−2−NOCHOH 29、 2−Br−4−NOCHOH 30、 2,6−di−Br−4−NOCHOH
【0013】ニトロベンジルアルコール類は、例えば触
媒を含有する水に、そのまま加えるても良いし、水に溶
解して加えるか又は水に懸濁させて加えることができ
る。
【0014】本発明で使用するヒドラジン類としては、
例えば水加ヒドラジン、無水ヒドラジン、メチルヒドラ
ジン、ヒドラジン塩酸塩、ヒドラジン硫酸塩、ヒドラジ
ンリン酸塩、ヒドラジン炭酸塩又はヒドラジン臭素酸塩
等が挙げられる。水加ヒドラジンとは、ヒドラジンの水
溶液のことであり、通常40〜99重量%の水加ヒドラ
ジンが用いられるが、好ましくは50〜90重量%、よ
り好ましくは55〜85重量%の水加ヒドラジンがより
好ましい。ヒドラジンの使用量としては、原料のニトロ
ベンジルアルコール類に対し、1.5〜5.0倍モルで
あり、好ましくは1.5〜3.0倍モルである。
【0015】本発明の製造方法は、通常、反応器中に
水、触媒、ニトロベンジルアルコール類を加え、更にヒ
ドラジン類を添加して還元反応を行うが、水、触媒を仕
込み、撹拌しながらニトロベンジルアルコール類とヒド
ラジン類を同時に添加して行なうこともできる。水、触
媒、ニトロベンジルアルコール類を加え、更にヒドラジ
ン類を添加して還元反応を行うのが好ましい。
【0016】本発明で使用する触媒としては、例えば活
性炭と鉄塩を組み合わせた触媒、ニッケル触媒又は貴金
属触媒等が挙げられる。
【0017】活性炭と鉄塩を組み合わせた触媒では、活
性炭としては、例えば工業的に生産されているものを使
用することができる。活性炭の使用量としては、原料の
ニトロベンジルアルコール類に対し、1〜100重量
%、好ましくは2〜50重量%、更に好ましくは5〜3
0重量%である。又、鉄塩としては例えば第一塩化鉄又
は第二塩化鉄等の塩化鉄を用いることができ、水溶液と
して用いても良い。水溶液として塩化鉄の使用量は、使
用する活性炭に対し、1〜100重量%、好ましくは2
〜50重量%、更に好ましくは5〜30重量%である。
【0018】ニッケル触媒としては、例えば活性炭、ア
ルミナ、シリカ又はゼオライト等の担体に担持したもの
又はラネーニッケルが用いられるが、好ましくはラネー
ニッケルが用いられる。原料であるニトロベンジルアル
コール類とラネーニッケルの重量比は、ニトロベンジル
アルコール1に対してラネーニッケル0.1〜50重量
%、好ましくは1〜10重量%が好ましい。また、ニッ
ケル触媒は、新しいものでも、回収リサイクルしたもの
でもいずれも用いることができる。
【0019】貴金属触媒としては、例えば白金、パラジ
ウム又はルテニウム等が挙げられる。白金、パラジウム
又はルテニウム等は例えば活性炭、ジルコニア又は酸化
マグネシウム等の支持体上に分散させて使用してもよ
く、好ましくは活性炭及び/又はアルミナ及び/又はシ
リカゲルに分散され、担持されて使用され、より好まし
くは支持体物質基準で0.1〜20重量%、特に好まし
くは1〜5重量%のパラジウムを活性炭に担持させたパ
ラジウム触媒を使用するのがよい。又、白金、パラジウ
ム又はルテニウム等は、酸化白金、酸化パラジウム又は
酸化ルテニウム等の酸化物として使用することもでき
る。原料であるニトロベンジルアルコール類と貴金属触
媒の重量比については、通常ニトロベンジルアルコール
類基準で0.01〜20重量%、好ましくは0.01〜
5重量%、最も好ましくは0.05〜0.5重量%の貴
金属を使用するのが良い。また貴金属触媒は、新しいも
のでも、回収リサイクルしたものいずれも用いることが
できる。
【0020】本発明では、連続的にヒドラジン類を反応
溶液中へ添加することもできるし、断続的にヒドラジン
類を反応溶液中へ添加することもできる。
【0021】反応温度は、通常10〜100℃、好まし
くは30〜90℃、特に好ましくは50〜80℃であ
る。
【0022】本発明では、ヒドラジン類及び/又はニト
ロベンジルアルコール類の触媒を含有する水中への滴下
温度は、通常10〜100℃、好ましくは30〜90
℃、特に好ましくは50〜80℃である。
【0023】本発明では、ヒドラジン類の反応溶液中へ
の滴下時間は、通常1時間〜10時間が好ましく、3時
間〜8時間がより好ましい。
【0024】本発明では、ヒドラジン類の反応溶液中へ
の滴下後の反応時間は通常、滴下が終了した直後〜13
時間が好ましく、3時間〜12時間がより好ましい。
【0025】目的物であるアミノベンジルアルコール類
の反応液からの取り出し方は、還元反応終了後、5重量
%程度の水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ溶液を少
量加え、アルカリ性にしてから使用した触媒(例えば、
鉄塩と活性炭)を濾過して除去する。そして、その濾液
を減圧下濃縮し、水を十分除去したら、常圧に戻し、冷
却、晶析、濾過してアミノベンジルアルコール類の含水
ケーキを得る。これを乾燥して、アミノベンジルアルコ
ール類を得る。目的物の純度は高速液体クロマトグラフ
ィ−によって測定することができる。
【0026】
【実施例】実施例によって本発明を更に具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0027】実施例1 コンデンサー、撹拌機、温度計付きの200ml反応器
に水(45ml)、活性炭(二村化学工業株式会社製:
5g)、第一塩化鉄(0.5g)と2−ニトロベンジル
アルコール(25g,163mmol)を仕込み、60
℃に昇温。これに60%水加ヒドラジン(25g)を6
時間かけて連続的に添加。添加後70℃に昇温して10
時間反応を続け、少量の25%水酸化ナトリウム水溶液
を加え活性炭等を濾別する。濾液を濃縮し冷却後濾過水
洗乾燥し、2−アミノベンジルアルコール(19g、収
率94.5%)を得た。純度はHPLC面積百分率で9
9.9%、定量値で99.6%であった。
【0028】比較例 コンデンサー、撹拌機、温度計付きの200ml反応器
にメタノール(68g)、活性炭(二村化学工業株式会
社製:3g)、第一塩化鉄(0.3g)、2−ニトロベ
ンジルアルコール(30.6g)を仕込み、60℃に昇
温。これに48%水加ヒドラジン(37.5g)を1時
間かけて連続的に滴下。滴下後70℃で4時間撹拌し、
5%水酸化ナトリウム水溶液を少量加え活性炭等を濾別
する。濾液を減圧濃縮しメタノールを完全に回収した後
冷却晶析して濾過乾燥し、2−アミノベンジルアルコー
ル(19.2g、収率78%)を得た。純度はHPLC
面積百分率で97.3%、定量値で95.5%であっ
た。
【0029】
【発明の効果】溶媒に水を用いることにより、ニトロベ
ンジルアルコール類を汎用設備でメタノ−ルの臭気を伴
うことなく、安価に、高収率で、更に高純度で医薬品中
間体及び農薬中間体として有用なアミノベンジルアルコ
ール類を還元反応によって得る事が出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AB84 AC52 BA19 BA21 BA23 BA24 BA25 BA26 BB31 4H039 CA71 CB40

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶媒に水を用いてニトロベンジルアルコー
    ル類をヒドラジン類にて還元する事を特徴とするアミノ
    ベンジルアルコール類の製造方法
  2. 【請求項2】触媒を使用することを特徴とする請求項1
    に記載の製造方法
  3. 【請求項3】触媒として鉄塩と活性炭とを組み合わせた
    触媒、ニッケル触媒又は貴金属触媒を用いることを特徴
    とする請求項1に記載の製造方法
  4. 【請求項4】ニトロベンジルアルコール類を含む水にヒ
    ドラジン類を添加することを特徴とする請求項1〜3の
    いずれか1項に記載の製造方法
  5. 【請求項5】ヒドラジン類が水加ヒドラジンである請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法
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