JP2002192712A - 千鳥配列を有する印刷ヘッドおよびそれを用いた印刷装置 - Google Patents
千鳥配列を有する印刷ヘッドおよびそれを用いた印刷装置Info
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Abstract
刷ヘッドを備える。各ノズル列は、副走査方向に沿って
配列されて同一のインクを吐出する複数のノズルを有し
ている。また、互いに異なるインクを吐出するための少
なくとも一対のノズル列が、互いに千鳥状に配列されて
いる。
Description
つ印刷媒体上に画像を印刷する技術に関する。
インク滴をヘッドから吐出するカラージェットプリンタ
が広く普及している。カラーインクジェットプリンタに
対しては、高画質化と高速化との2つの要求が長年存在
しており、これらの要求を追求するために様々な技術が
開発されている。
ンク色の数を増加させることによって達成できる。しか
し、インク色の数を増加させると、印刷ヘッドに設ける
ノズル列の数が増加するので、印刷ヘッドのサイズが増
大してしまう。この結果、印刷装置全体のサイズも増大
してしまうという問題点が生じる。このため、従来か
ら、総ノズル数が増加した場合にも印刷ヘッドのサイズ
を小さく抑えることのできる技術が要望されていた。
ためになされたものであり、印刷ヘッドのサイズを小さ
く抑えることのできる技術を提供することを目的とす
る。
記目的を達成するために、本発明の印刷装置は、複数の
ノズル列を有する印刷ヘッドを備える。各ノズル列は、
副走査方向に沿って配列されて同一のインクを吐出する
複数のノズルを有している。また、互いに異なるインク
を吐出するための少なくとも一対のノズル列が、互いに
千鳥状に配列されている。
ンクを吐出する少なくとも一対のノズル列を千鳥状に配
列しているので、この一対のノズル列の間隔を、千鳥状
に配列しない場合に比べて小さくすることができる。こ
の結果、印刷ヘッドのサイズを小さく抑えることが可能
である。
は、前記ノズル列対に対してインクを供給するための一
対のインク通路に接続されており、前記一対のインク通
路は、一つのインク通路形成体の内部に設けられている
ことが好ましい。
路を設けるようにすれば、千鳥状に配列されたノズル列
の対を密に配置することができる。従って、印刷ヘッド
のサイズをより小さくすることが可能である。
の近傍における通路部分が向かい合うように突出した形
に形成されているようにしてもよい。
よって一対のインク通路の間の間隔を狭くすることがで
きるので、印刷ヘッドのサイズをより小さくすることが
可能である。
上のノズル列が、前記千鳥状に配列されたノズル列対と
して構成されていることが好ましい。
千鳥状に配列されているので、印刷ヘッドのサイズをよ
り小さくすることが可能である。
に、前記複数のノズル列は、ブラック、シアン、マゼン
タ、イエローの4つの基本色のインクをそれぞれ吐出す
るための4つの基本色ノズル列と、前記4つの基本色の
うちの少なくとも2つの基本色の淡インクを吐出するた
めの複数の淡インクノズル列とを含んでおり、前記複数
の淡インクノズル列の中の少なくとも一対の淡インクノ
ズル列が、少なくとも副走査方向の位置に関して、千鳥
状に配列されたノズル列対と同じ位置関係を取るように
配置されているようにしてもよい。
一般に、印刷で再現される色は、インクの着弾順序に依
存している。例えば、淡マゼンタインク→淡シアンイン
クの順にインクが着弾する領域と、この逆の順序でイン
クが着弾する領域とでは、見た目の色が異なる。従っ
て、副走査送りがなされた後の主走査において、ノズル
列の先端部分で最初にインクが吐出される領域(「印刷
先端領域」と呼ぶ)において、最初にどのインクが吐出
されるかが、印刷先端領域における色に大きな影響を与
える。双方向印刷を行うことによってインクの吐出順序
が逆転する可能性がある場合には、このようなインクの
吐出順序による色再現への影響が特に大きい。上記の構
成のように、少なくとも一対の淡インクノズル列が、少
なくとも副走査方向の位置に関して、千鳥状に配列され
たノズル列対と同じ位置関係を取るように配置されてい
れば、印刷先端領域におけるインクの吐出順序が、従来
のノズル配列に比べてかなり秩序だったものになる。従
って、淡インクの吐出順序による色再現への影響を小さ
く抑えることができ、この結果、淡インクが多量に吐出
される領域の画質を向上させることが可能である。
シアンノズル列と淡マゼンタノズル列とを含んでおり、
前記淡シアンノズル列と淡マゼンタノズル列とが互いに
千鳥状に配列されているようにしてもよい。
インクが大量に吐出される領域の画質を向上させること
が可能である。
吐出するための2つの基本色ノズル列が、少なくとも副
走査方向の位置に関して、千鳥状に配列されたノズル列
対と同じ位置関係を取るように配置されているようにし
てもよい。
本色インクが大量に吐出される領域の画質を向上させる
ことが可能である。
とが可能であり、例えば、印刷装置や印刷ヘッド等の態
様で実現することができる。
例に基づいて以下の順序で説明する。 A.第1実施例: B.第2実施例: C.第3実施例: D.変形例:
施例としてのインクジェットプリンタ20を備えた印刷
システムの概略構成図である。このプリンタ20は、紙
送りモータ22によって印刷用紙Pを副走査方向に搬送
する副走査送り機構と、キャリッジモータ24によって
キャリッジ30をプラテン26の軸方向(主走査方向)
に往復動させる主走査送り機構と、キャリッジ30に搭
載された印刷ヘッドユニット60を駆動してインクの吐
出およびドット形成を制御するヘッド駆動機構と、これ
らの紙送りモータ22,キャリッジモータ24,印刷ヘ
ッドユニット60および操作パネル32との信号のやり
取りを司る制御回路40とを備えている。制御回路40
は、コネクタ56を介してコンピュータ88に接続され
ている。
紙送りモータ22の回転をプラテン26と用紙搬送ロー
ラ(図示省略)とに伝達するギヤトレイン(図示省略)
を備える。また、キャリッジ30を往復動させる主走査
送り機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリ
ッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッ
ジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設する
プーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位
置センサ39とを備えている。
タ20の回路構成を示すブロック図である。制御回路4
0は、CPU41と、プログラマブルROM(PRO
M)43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを
記憶したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備え
た算術論理演算回路として構成されている。この制御回
路40は、さらに、外部のモータ等とのインタフェース
を専用に行なうI/F専用回路50と、このI/F専用
回路50に接続され印刷ヘッドユニット60を駆動して
インクを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモー
タ22およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆
動回路54と、を備えている。I/F専用回路50は、
パラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ
56を介してコンピュータ88から供給される印刷信号
PSを受け取ることができる。印刷ヘッドユニット60
の底部には、印刷ヘッド28が設けられている。
図である。インクカートリッジが印刷ヘッドユニット6
0に装着されると、インクカートリッジ内のインクが導
入管71〜76を介して印刷ヘッド28に導かれる。
設けられた複数のノズルnと、各ノズルnに設けられた
ピエゾ素子PEを動作させるアクチュエータ回路90
と、を有している。アクチュエータ回路90は、ヘッド
駆動回路52(図2)の一部であり、ヘッド駆動回路5
2内の図示しない駆動信号生成回路から与えられた駆動
信号をオン/オフ制御する。すなわち、アクチュエータ
回路90は、コンピュータ88から供給された印刷信号
PSに従って、各ノズルに関してオン(インクを吐出す
る)またはオフ(インクを吐出しない)を示すデータを
ラッチし、オンのノズルについてのみ、駆動信号をピエ
ゾ素子PEに印加する。
駆動原理を示す説明図である。ピエゾ素子PEは、ノズ
ルnまでインクを導くインク通路80に接する位置に設
置されている。本実施例では、ピエゾ素子PEの両端に
設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加することに
より、図4(B)に示すように、ピエゾ素子PEが急速
に伸張し、インク通路80の一側壁を変形させる。この
結果、インク通路80の体積は、ピエゾ素子PEの伸張
に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、粒子
Ipとなって、ノズルnの先端から高速に吐出される。
このインク粒子Ipがプラテン26に装着された用紙P
に染み込むことにより、印刷が行なわれることになる。
た複数のノズル列の上方側から見た配置を示す説明図で
ある。印刷ヘッド28には、イエロー(Y),濃マゼン
タ(M),淡マゼンタ(LM),淡シアン(LC),濃
シアン(C),ブラック(K)の6色のインク用の6つ
のノズル列が、主走査方向に沿って順に配置されてい
る。図中の破線は、ノズル列の区分を示すための架空の
線である。なお、濃シアンと淡シアンとは、ほぼ同じ色
相を有し、濃度が異なるシアンインクである。濃マゼン
タと淡マゼンタも同様である。
の4つのインクC,M,Y,Kを「4つの基本色イン
ク」と呼ぶ。より詳しく言えば、「4つの基本色イン
ク」とは、ほぼ等量を混合することによってブラックを
再現することのできるシアンインク、マゼンタインク、
およびイエローインクと、グレーでないブラックインク
と、を意味している。なお、本明細書においては、これ
らの4つの基本色インクを吐出するための4つのノズル
列Y,M,C,Kを「基本色ノズル列」と呼ぶ。
第3のアクチュエータチップ91〜93が設けられてい
る。第1のアクチュエータチップ91には、イエローノ
ズル列Yと濃マゼンタノズル列Mとが配置されている。
第2のアクチュエータチップ92には、淡マゼンタノズ
ル列LMと淡シアンノズル列LCとが配置されている。
第3のアクチュエータチップ93には、濃シアンノズル
列Cとブラックノズル列Kとが配置されている。
ズル列は、互いに千鳥状に配置されている。また、1色
分のノズル列は、副走査方向(紙送り方法)に沿って一
定のノズルピッチkで配列されている。この例では、ノ
ズルピッチkは、180dpiの印刷解像度に相当する
値(すなわち約141μm)である。千鳥状に配置され
たノズル列同士は、ノズルピッチkの1/2だけ互いに
副走査方向にずれている。このような千鳥状配列の利点
については後述する。
視図である。3つのアクチュエータチップ91〜93
は、ノズルプレート110とリザーバプレート112の
積層体の上に接着剤で接着されている。また、アクチュ
エータチップ91〜93の上には、接続端子プレート1
20が固定される。接続端子プレート120の一端に
は、外部回路(具体的には図2のI/F専用回路50)
との電気的接続のための外部接続端子124が形成され
ている。また、接続端子プレート120の下面には、ア
クチュエータチップ91〜93との電気的接続のための
内部接続端子122が設けられている。さらに、接続端
子プレート120の上には、ドライバIC126が設け
られている。ドライバIC126内には、コンピュータ
88から与えられた印刷信号をラッチする回路や、その
印刷信号に応じて駆動信号をオン/オフするアナログス
イッチなどが設けられている。なお、ドライバIC12
6と接続端子122,124との間の配線は図示が省略
されている。
面図である。ここでは、第1のアクチュエータチップ9
1と、その上部の接続端子プレート120の断面のみを
示しているが、他のアクチュエータチップ92,93も
第1のアクチュエータチップ91と同じ構造を有してい
る。
ノズル口が形成されている。リザーバプレート112
は、インクの貯蔵部(リザーバ)を形成するための板状
体である。アクチュエータチップ91は、インク通路8
0(図4)を形成するセラミック焼結体130と、その
上方に壁面を介して配置されたピエゾ素子PEと、端子
電極132とを有している。接続端子プレート120が
アクチュエータチップ91の上に固定されると、接続端
子プレート120の下面に設けられた接続端子122
と、アクチュエータチップ91の上面に設けられている
端子電極132とが電気的に接続される。なお、端子電
極132とピエゾ素子PEとの間の配線は図示が省略さ
れている。
アクチュエータチップ91上の一対のノズル列は、ノズ
ルプレート110と、リザーバプレート112と、セラ
ミック焼結体130とを接着することによって、一体と
して同時に製造される。従って、一対のノズル列を別の
アクチュエータチップ上に配置する場合に比べて、互い
の位置関係の精度が向上する。なお、セラミック焼結体
130は、一対のノズル列のためのインク通路80を形
成するので、「インク通路形成体」と呼ぶことができ
る。
けるインク通路の配置を示す説明図である。第1のアク
チュエータチップ91には、イエローノズル列Y用のイ
ンク通路80aと、濃マゼンタノズル列M用のインク通
路80bとが設けられている。他のアクチュエータチッ
プ92,93も同様である。一対のインク通路80a,
80bは、各ノズルの近傍における通路部分が向かい合
うように突出した形に形成されている。すなわち、イエ
ローノズル列用のインク通路80aは、濃マゼンタノズ
ル列側に向かってイエロー用ノズル近傍のインク通路部
分が突出している形状を有している。同様に、濃マゼン
タノズル列用のインク通路80bは、イエローノズル列
側に向かって濃マゼンタ用ノズル近傍のインク通路部分
が突出している形状を有している。このような一対のイ
ンク通路80a,80bは、セラミック焼結体130
(図7)内に形成されている。
の2つのインク通路80a,80bは、互いに向かい合
う形で形成されている。しかし、ノズル列同士は千鳥状
に配列されているので、インク通路同士のギャップg
(図8)を大きく確保することが可能である。このギャ
ップgは、アクチュエータチップの強度や製造上の要請
から、一定値以上を確保することが要求される。一対の
ノズル列を千鳥状に配列すれば、このギャップgの要求
値を満足しやすいという利点がある。
出する場合には、ギャップgを狭めてインク通路80
a,80bを連結させたい場合もある。しかし、本実施
例のように、一対のノズル列から異なるインクを吐出す
る場合には、インク通路80a,80b同士を互いに隔
離する必要があるので、ギャップgを十分大きな値に確
保することが好ましい。
るインク通路の配置を示す説明図である。この印刷ヘッ
ド280は、3つのアクチュエータチップ901〜90
3を有しており、各アクチュエータチップ上には一対の
ノズル列が配置されている。この比較例は、各アクチュ
エータチップ上の一対のノズル列同士が千鳥状に配置さ
れておらず、副走査方向に関して互いに同じ位置に配置
されている点が図8に示した第1実施例と異なってい
る。
ズル列同士が千鳥状に配置されていないので、インク通
路同士のギャップgを一定値以上に確保するためには、
図8に示した第1実施例に比べて、ノズル列同士の距離
を大きくとる必要がある。このため、比較例の印刷ヘッ
ド280の主走査方向の幅W280は、図8に示した第
1実施例の印刷ヘッド28の幅W28に比べてかなり大
きい。
施例では、各ノズル列の対を千鳥状に配列しているの
で、各ノズル列対同士の間隔を比較例よりも狭くするこ
とが可能である。この結果、印刷ヘッド28の主走査方
向の幅を低減することができる。このような利点は、ノ
ズル列の数が多いほどより顕著である。
実施例における印刷ヘッドの底面に設けられた複数のノ
ズル列の上方側から見た配置を示す説明図である。この
印刷ヘッド28aには、4つのアクチュエータチップ9
1a,92a,93a,94が設けられている。最初の
3つのアクチュエータチップ91a,92a,93a
は、図5に示した第1実施例のものと同様に、千鳥状に
配列された2列のノズル列を有している。第4のアクチ
ュエータチップ94は、1つのノズル列のみを有してい
る。
ダークイエローノズル列DYとイエローノズル列Yとが
配置されている。第2のアクチュエータチップ92に
は、淡マゼンタノズル列LMと淡シアンノズル列LCと
が配置されている。第3のアクチュエータチップ93に
は、濃マゼンタノズル列Mと濃シアンノズル列Cとが配
置されている。第4のアクチュエータチップ94には、
ブラックノズル列Kが配置されている。
ローインクに他のインク用の色材(例えば濃シアンと濃
マゼンタ)が混合されたインクである。濃シアン成分と
濃マゼンタ成分とを含むダークイエローインクを用いる
と、イエローと濃シアンと濃マゼンタのインク滴を別々
に吐出する場合に比べて、印刷媒体上に吐出するインク
量(特に溶剤の量)が少なくて済むという利点がある。
のノズルが他の4つのノズル列Y,LC,C,Kに比べ
て印刷用紙の先端に早く到達する。そこで、以下では、
端部のノズルが印刷用紙の先端により早く到達するノズ
ル列DY,LM,Mを「先行ノズル列」と呼ぶ。また、
端部のノズルが印刷用紙の先端により遅く到達するノズ
ル列Y,LC,C,Kを「後行ノズル列」と呼ぶ。
鳥状に配列された3組のノズル列対を有している。従っ
て、印刷ヘッドの主走査方向の幅を小さく抑えることが
できるという利点を有している。
列LMは、千鳥状に配置されており、これは以下のよう
な利点を有している。すなわち、1回の主走査では、淡
シアンインクと淡マゼンタインクは異なる主走査ライン
上に吐出されので、両者が同じ画素位置に吐出されるま
での時間間隔が比較例(図9)に比べて長くなる。この
結果、先に吐出されたインクが乾燥し易くなるので、色
再現を安定化させることができる。また、淡インクノズ
ル列LC,LMの千鳥状配列には、以下のような利点も
ある。
のノズル列LC,LMを示しており、図11(B)はそ
の等価ノズル列を示している。アクチュエータチップ9
2aに設けられた一対のノズル列は、淡シアンノズル列
LCと、淡マゼンタノズル列LMとで構成されている。
淡シアンノズル列LCは、7個のノズルLC1〜LC7
を有している。また、淡マゼンタノズル列LMも、7個
のノズル列LM1〜LM7を有している。各ノズルに付
された文字LC,LMの後の番号1〜7は、印刷ヘッド
の後端から数えたノズルの番号を示している。すなわ
ち、ノズルLC1,LM1が最も後端に位置するノズル
であり、ノズルLC7,LM7が最も先端に位置するノ
ズルである。
のノズル列LC,LMが1回の主走査で記録できる複数
の主走査ラインを、同じ1回の主走査で記録できるよう
な等価的なノズル列を示している。換言すれば、一対の
ノズル列LC,LMを用いて行われる印刷は、この1つ
の等価ノズル列を用いて行われる印刷とほぼ等価であ
る。
を用いた双方向印刷の例を、等価ノズル列を用いて表し
た説明図である。等価ノズル列の上方に記載されている
「パス1」、「パス2」という文字は、主走査の番号を
示している。すなわち、「パス1」は1回目の主走査で
あり、「パス2」は2回目の主走査である。図12に示
した記録方式では、1回の主走査が行われるたびに、一
定の送り量L(=7ドット)で副走査送りが実行され
る。ここで、副走査送り量Lの単位[ドット]は、副走
査方向の印刷解像度に対応するドットピッチ(すなわち
主走査ラインピッチ)を意味している。同一のノズル列
内のノズルピッチkは180dpiであり、このノズル
ピッチkが4本の主走査ライン(ラスタラインとも呼
ぶ)に相当している。従って、図12の例における副走
査方向の印刷解像度は、720dpiである。
の矢印は、往路で印刷(インクの吐出)が行われるか、
復路で印刷が行われるかを示している。すなわち、奇数
番目のパスでは往路で印刷が行われ、偶数番目のパスで
は復路で印刷が行われる。
インにおけるインクの吐出順序が示されている。ここ
で、「バンド」とは、副走査送りがなされた後の1回の
主走査において、ノズル列の先端部分で最初にインクが
吐出される領域(印刷先端領域)を意味している。符号
「B1−1」は、バンド1の1番目の主走査ラインを意
味しており、「B1−2」は、バンド1の2番目の主走
査ラインを意味している。同様に、「B2−1」は、バ
ンド2の1番目の主走査ラインを意味している。
の欄が設けられている。第1の欄は、各バンド内の最初
の主走査で記録対象となる主走査ラインにおいて、淡イ
ンクLC,LMがいずれの順序で吐出されるかを示して
いる。例えば、バンド1で実行される最初の主走査(す
なわちパス2)において記録対象となるのは、4本の主
走査ラインB1−1,B1−3,B1−5,B1−7で
ある。これらの中で、2本の主走査ラインB1−1,B
1−5上には、最初に淡シアンインクLCが吐出され、
その後のパス(具体的にはパス4)において淡マゼンタ
インクLMが吐出される。一方、他の2本の主走査ライ
ンB1−3,B1−7の上には、これとは逆に、最初に
淡マゼンタインクLMが吐出され、その後のパス4にお
いて淡シアンインクLCが吐出される。第2の欄は、各
バンドの最初の主走査では記録対象とならない主走査ラ
インにおいて、淡インクLC,LMがいずれの順序で吐
出されるかを示している。
2で共通している。換言すれば、図12の例では、各バ
ンド(印刷先端領域)において、インクの吐出順序に関
して一定の秩序が保たれていることが理解できる。
ド280を用いた双方向印刷の例を示している。副走査
送り量Lは図12に示したものと同じである。図13の
右下にも、図12と同様に、各バンドの各主走査ライン
におけるインクの吐出順序が示されている。但し、第1
の欄の「LC* 」という符号が付されている主走査ライ
ンは、その隣接する主走査ライン上において、淡シアン
インクLCが淡マゼンタインクLMよりも先に吐出され
ており、その滲みの影響を受けていることを意味してい
る。また、「LM* 」という符号は、逆に、隣接する主
走査ライン上において先に吐出された淡マゼンタインク
LMの滲みの影響を受けていることを意味している。
下のような現象を意味している。通常のインクジェット
プリンタにおいては、1回の走査によって記録される線
幅を、印刷解像度で決まる理論的な幅よりも太くしてい
る。この結果、互いに隣り合う線が重なるように記録さ
れるので、べた部の白スジ(印刷ヘッドの特性や印刷媒
体の副走査送り精度によって生じる可能性がある)を防
止することができる。また、カラー印刷では、インクの
吐出順序や、異なるインクの吐出間隔(すなわち、先に
吐出されたインクの乾燥時間)によって、色再現性(見
た目の色)が変化する。特に、インクが全く吐出されて
いない領域に最初に吐出されたインクは、隣接する主走
査ラインにおける色に大きな影響を与える傾向にある。
ンB1−3,B1−7上に最初に吐出された淡マゼンタ
インクLMが周囲に滲み、隣接する主走査ラインの色に
かなり大きな影響を与える可能性がある。また、バンド
2においては、主走査ラインB2−3,B2−7上に最
初に吐出された淡シアンインクLCが周囲に滲み、隣接
する主走査ラインの色にかなり大きな影響を与える可能
性がある。この結果、バンド1とバンド2とでは、見た
目の色(すなわち色再現)がかなり異なってしまうとい
う問題を生じる。
なり、各バンドにおけるインクの吐出順序に一定の秩序
が保たれているので、バンド毎にインクの滲みの影響が
異なるという現象が発生しない。すなわち、淡インクノ
ズル列LC,LMを千鳥状に配列することによって、各
バンド(印刷先端領域)における色再現を安定したもの
とすることが可能である。この結果、画質を向上させる
ことができるという利点がある。
ある副走査送り(「定則送り」と呼ぶ)を採用していた
が、複数の異なる送り量を使用する副走査送り(「変則
送り」と呼ぶ)を採用することも可能である。但し、副
走査送り量Lが一定である場合には、図12、図13に
即して説明した上述の効果が特に顕著である。
による上述の利点は、濃インクノズル列C,Mの千鳥状
配列によっても同様に達成される。すなわち、画像濃度
の比較的低い画像領域では淡インクが多量に吐出される
ので、淡インクの千鳥状配列による利点が大きい。ま
た、画像濃度の比較的高い画像領域では濃インクが多量
に吐出されるので、濃インクの千鳥状配列による利点が
大きい。
状配列以外の配列によっても達成可能である。例えば、
淡シアンノズル列LCと淡マゼンタノズル列LMが隣接
していなくても、これらのノズル列LC,LMが、副走
査方向の位置に関して千鳥状に配列されたノズル列対と
同じ位置関係を取るように配置されていれば、上述とほ
ぼ同様の効果を奏することができる。
実施例における印刷ヘッドの底面に設けられた複数のノ
ズル列を示す説明図である。この印刷ヘッド28bに
は、3つのアクチュエータチップ91b,92b,93
bが設けられている。最初の2つのアクチュエータチッ
プ91b,92bは、図5に示した第1実施例のものと
類似しているが、先行ノズル列と後行ノズル列とが逆に
なっている点が異なる。すなわち、第3実施例のアクチ
ュエータチップ91b,92bでは、濃マゼンタノズル
列Mと淡シアンノズル列LCが先行ノズル列であり、イ
エローノズル列Yと淡マゼンタノズル列LMとが後行ノ
ズル列である。第3のアクチュエータチップ93bで
は、濃シアンノズル列Cとブラックノズル列Kが、千鳥
状に配置されておらず、副走査方向の互いに同じ位置に
配置されている。濃シアンノズル列Cとブラックノズル
列Kも後行ノズル列である。
施例と同様に、淡インクノズル列LC,LMが千鳥状に
配置されている。また、濃シアンノズル列Cと濃マゼン
タノズル列Mは、千鳥状には配置されていないが、副走
査方向位置は互いにずれて配置されている。従って、第
2実施例と同様に、画質が向上するという利点がある。
向の幅は、第1実施例の印刷ヘッド28よりも若干大き
いが、図9に示した比較例の印刷ヘッド280に比べれ
ばかなり小さくなっている。従って、この第3実施例に
おいても、従来に比べて印刷ヘッドの主走査方向の幅を
小さく抑えることができる。
解できるように、本発明では、印刷ヘッド内のすべての
ノズル列が千鳥配列を構成する必要はなく、互いに異な
るインクを吐出する少なくとも一対のノズル列が千鳥配
列を構成していればよい。但し、千鳥配列を構成するノ
ズル列が多いほど、印刷ヘッドの主走査方向の幅は小さ
くなる。この意味からは、半数以上のノズル列が千鳥配
列を構成することが好ましい。さらに、千鳥配列を構成
しないノズル列の数が0または1になるように、可能な
限り多くのノズル列を千鳥状に配列することが最も好ま
しい。
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが
可能であり、例えば次のような変形も可能である。
配置としては、上述した各種の実施例以外の種々のもの
を採用可能である。例えば、千鳥状に配列されたノズル
列対の全部または一部を副走査方向に沿って並べること
によって、副走査方向に長く主走査方向の幅が狭い印刷
ヘッドを生成することも可能である。
ゼンタ以外のインクも利用可能である。3つ以上の淡イ
ンクノズル列が存在する場合には、少なくともその2つ
が、少なくとも副走査方向の位置に関して、千鳥状に配
列されたノズル列対と同じ位置関係を取るように配置さ
れていることが好ましい。
クジェットプリンタについて説明したが、本発明はイン
クジェットプリンタに限らず、一般に、印刷ヘッドを用
いて印刷を行う種々の印刷装置に適用可能である。ま
た、本発明は、インク滴を吐出する方法や装置に限ら
ず、他の手段でドットを記録する方法や装置にも適用可
能である。
リンタ20を備えた印刷システムの概略構成図。
構成を示すブロック図。
す説明図。
図。
路の配置を示す説明図。
の配置を示す説明図。
明図。
す説明図。
の例を示す説明図。
を示す説明図。
明図。
Claims (8)
- 【請求項1】 主走査を行いつつ印刷媒体上に画像を印
刷する印刷装置であって、 複数のノズル列を有する印刷ヘッドを備え、 各ノズル列は、副走査方向に沿って配列されて同一のイ
ンクを吐出する複数のノズルを有しており、 互いに異なるインクを吐出するための少なくとも一対の
ノズル列が、互いに千鳥状に配列されていることを特徴
とする印刷装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記千鳥状に配列されたノズル列対は、前記ノズル列対
に対してインクを供給するための一対のインク通路に接
続されており、 前記一対のインク通路は、一つのインク通路形成体の内
部に設けられている、印刷装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の印刷装置であって、 前記一対のインク通路は、各ノズルの近傍における通路
部分が向かい合うように突出した形に形成されている、
印刷装置。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の印
刷装置であって、 前記複数のノズル列のうちの半数以上のノズル列が、前
記千鳥状に配列されたノズル列対として構成されてい
る、印刷装置。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の印
刷装置であって、 前記印刷装置は双方向印刷が可能であり、 前記複数のノズル列は、ブラック、シアン、マゼンタ、
イエローの4つの基本色のインクをそれぞれ吐出するた
めの4つの基本色ノズル列と、前記4つの基本色のうち
の少なくとも2つの基本色の淡インクを吐出するための
複数の淡インクノズル列とを含んでおり、 前記複数の淡インクノズル列の中の少なくとも一対の淡
インクノズル列が、少なくとも副走査方向の位置に関し
て、千鳥状に配列されたノズル列対と同じ位置関係を取
るように配置されている、印刷装置。 - 【請求項6】 請求項5記載の印刷装置であって、 前記複数の淡インクノズル列は、淡シアンノズル列と淡
マゼンタノズル列とを含んでおり、前記淡シアンノズル
列と淡マゼンタノズル列とが互いに千鳥状に配列されて
いる、印刷装置。 - 【請求項7】 請求項5または6記載の印刷装置であっ
て、 シアンとマゼンタの基本色インクを吐出するための2つ
の基本色ノズル列が、少なくとも副走査方向の位置に関
して、千鳥状に配列されたノズル列対と同じ位置関係を
取るように配置されている、印刷装置。 - 【請求項8】 主走査を行いつつ印刷媒体上に画像を印
刷する印刷装置に用いられる印刷ヘッドであって、 複数のノズル列を備え、 各ノズル列は、副走査方向に沿って配列された複数のノ
ズルを有しており、 互いに異なるインクを吐出するための少なくとも一対の
ノズル列が、互いに千鳥状に配列されていることを特徴
とする印刷ヘッド。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000397089A JP2002192712A (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 千鳥配列を有する印刷ヘッドおよびそれを用いた印刷装置 |
US10/029,233 US6883898B2 (en) | 2000-12-27 | 2001-12-21 | Printing using a print head with staggered nozzle arrangements |
US11/084,437 US7048357B2 (en) | 2000-12-27 | 2005-03-17 | Printing using a print head with staggered nozzle arrangements |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000397089A JP2002192712A (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 千鳥配列を有する印刷ヘッドおよびそれを用いた印刷装置 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005211740A Division JP2005306048A (ja) | 2005-07-21 | 2005-07-21 | 千鳥配列を有する印刷ヘッドおよびそれを用いた印刷装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002192712A true JP2002192712A (ja) | 2002-07-10 |
Family
ID=18862272
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000397089A Pending JP2002192712A (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 千鳥配列を有する印刷ヘッドおよびそれを用いた印刷装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002192712A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11173710B2 (en) | 2019-03-18 | 2021-11-16 | Ricoh Company, Ltd. | Image forming apparatus and signal control method in image forming apparatus |
-
2000
- 2000-12-27 JP JP2000397089A patent/JP2002192712A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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