JP2002188433A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
内燃機関の排気浄化装置Info
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Abstract
る。 【解決手段】 空燃比がリーンのときにNOX を吸収す
るNOX 吸収剤23を機関排気通路内に配置し、NOX
吸収剤23下流の機関排気通路内にNOX アンモニアセ
ンサ29を配置する。NOX 吸収剤23からNOX を放
出すべく空燃比をリッチにした後、NOX アンモニアセ
ンサ29により検出されたアンモニア濃度が上昇しはじ
めたときに空燃比をリッチからリーンに切換える。
Description
装置に関する。
るときにはNOX を吸収し、流入する排気ガスの空燃比
がリッチになると吸収したNOX を放出するNOX 吸収
剤を機関排気通路内に配置し、リーン空燃比のもとで燃
焼が行われているときには排気ガス中のNOX がNOX
吸収剤に吸収され、NOX 吸収剤からNOX を放出すべ
きときにはNOX 吸収剤に流入する排気ガスの空燃比を
リッチにするようにした内燃機関が公知である。
からのNOX の放出が完了したときにNOX 吸収剤に流
入する排気ガスの空燃比をリッチからリーンに切換える
ために、NOX 吸収剤下流の機関排気通路内に排気ガス
中のNOX 濃度を検出しうるNOX センサを配置し、N
OX センサにより検出されたNOX 濃度が一定濃度以下
となったときにNOX 吸収剤からのNOX の放出が完了
したとみなしてNOX吸収剤に流入する排気ガスの空燃
比をリッチからリーンに切換えるようにした内燃機関が
公知である(特開2000−104533号公報参
照)。
収剤からNOX が放出されている間は放出されたNOX
は排気ガス中に含まれる還元剤によって還元されるので
NOX 吸収剤からはNO X が放出されず、従ってNOX
吸収剤からNOX が放出されている間はNOX センサに
より検出されるNOX 濃度はほとんど零に維持される。
従ってNOX センサを用いてNOX 吸収剤からのNOX
の放出が完了したか否かを判断することはできないこと
になる。
て実験および研究を行う過程で、NOX 吸収剤に流入す
る排気ガスの空燃比をリッチにしたときにNOX 吸収剤
に吸収されているNOX を還元するのに必要な量よりも
多量の還元剤がNOX 吸収剤に供給されると、即ちNO
X 吸収剤からのNOX の放出作用が完了した後もNO X
吸収剤に流入する排気ガスの空燃比がリッチにされ続け
るとNOX 吸収剤からNOX を放出し還元するために使
用されなかった余剰の還元剤がアンモニアの形でNOX
吸収剤から排出されることが判明したのである。
べくNOX 吸収剤に流入する排気ガスの空燃比がリッチ
にされたときにNOX 吸収剤からのアンモニアの排出を
監視していればNOX 吸収剤からのNOX の放出作用が
完了したか否かを判断できることになる。
は、流入する排気ガスの空燃比がリーンであるときには
NOX を吸収し、流入する排気ガスの空燃比がリッチに
なると吸収したNOX を放出するNOX 吸収剤を機関排
気通路内に配置し、リーン空燃比のもとで燃焼が行われ
ているときには排気ガス中のNOX がNOX 吸収剤に吸
収され、NOX 吸収剤からNOX を放出すべきときには
NOX 吸収剤に流入する排気ガスの空燃比をリッチにす
るようにした内燃機関の排気浄化装置において、NOX
吸収剤下流の排気通路内にアンモニア濃度を検出しうる
センサを配置し、NOX 吸収剤からNOX を放出すべく
NOX 吸収剤に流入する排気ガスの空燃比がリッチにさ
れている間にこのセンサにより検出されたアンモニア濃
度が上昇しはじめたときにNOX 吸収剤からのNOX の
放出作用が完了したと判断するようにしている。
上述のセンサはアンモニア濃度に比例したレベルの出力
信号を発生し、NOX 吸収剤からNOX を放出すべくN
OX吸収剤に流入する排気ガスの空燃比がリッチにされ
ている間にセンサの出力信号レベルが予め定められた設
定値を越えたときにNOX 吸収剤からのNOX の放出作
用が完了したと判断するようにしている。
NOX 吸収剤からのNOX の放出作用が完了したと判断
されたときにNOX 吸収剤に流入する排気ガスの空燃比
がリッチからリーンに切換えられる。4番目の発明では
1番目の発明において、センサは排気ガス中のアンモニ
ア濃度に加えて排気ガス中のNOX 濃度の検出が可能で
あり、リーン空燃比のもとで燃焼が行われているときに
センサによって検出されたNOX 濃度が予め定められた
設定値を越えたときにNOX 吸収剤に流入する排気ガス
の空燃比がリーンからリッチに切換えられる。
NOX 吸収剤に吸収されているNO X 量を推定するため
のNOX 吸収量推定手段を具備し、NOX 吸収量推定手
段により推定されたNOX 量に基づいて、NOX 吸収剤
に流入する排気ガスの空燃比を一時的にリッチにするリ
ッチ時間間隔を制御するようにしている。6番目の発明
では5番目の発明において、NOX 吸収量推定手段によ
り推定されたNOX 吸収量が許容値を越えたときにNO
X 吸収剤に流入する排気ガスの空燃比がリーンからリッ
チに一時的に切換えられる。
NOX 吸収剤のNOX 吸収能力を推定するためのNOX
吸収能力推定手段を具備し、NOX 吸収能力推定手段に
より推定されたNOX 吸収能力が低下するほど許容値が
低下せしめられる。8番目の発明では6番目の発明にお
いて、センサは排気ガス中のアンモニア濃度に加えて排
気ガス中のNOX 濃度の検出が可能であり、リーン空燃
比のもとで燃焼が行われているときにNOX 吸収量推定
手段により推定されたNOX 吸収量が許容値を越えてい
ないのにもかかわらずにセンサによって検出されたNO
X 濃度が予め定められた設定値を越えたときにはNOX
吸収剤に流入する排気ガスの空燃比がリーンからリッチ
に切換えられる。
センサは排気ガス中のアンモニア濃度に加えて排気ガス
中のNOX 濃度の検出が可能であり、リーン空燃比のも
とで燃焼が行われているときにNOX 吸収量推定手段に
より推定されたNOX 吸収量が許容値を越えていないの
にもかかわらずにセンサによって検出されたNOX 濃度
が予め定められた設定値を越えたときには許容値が低下
せしめられる。
火機関に適用した場合を示している。しかしながら本発
明は圧縮着火式内燃機関に適用することもできる。図1
を参照すると、1は機関本体、2はシリンダブロック、
3はシリンダブロック2内で往復動するピストン、4は
シリンダブロック2上に固定されたシリンダヘッド、5
はピストン3とシリンダヘッド4間に形成された燃焼
室、6は吸気弁、7は吸気ポート、8は排気弁、9は排
気ポートを夫々示す。図1に示されるようにシリンダヘ
ッド4の内壁面の中央部には点火栓10が配置され、シ
リンダヘッド4内壁面周辺部には燃料噴射弁11が配置
される。また、ピストン3の頂面上には燃料噴射弁11
の下方から点火栓10の下方まで延びるキャビティ12
が形成されている。
枝管13を介してサージタンク14に連結され、サージ
タンク14は吸気ダクト15およびエアフロメータ16
を介してエアクリーナ(図示せず)に連結される。吸気
ダクト15内にはステップモータ17によって駆動され
るスロットル弁18が配置される。一方、各気筒の排気
ポート9は排気マニホルド19に連結され、この排気マ
ニホルド19は酸化触媒又は三元触媒20を内臓した触
媒コンバータ21および排気管22を介してNOX 吸収
剤23を内臓したケーシング24に連結される。排気マ
ニホルド19とサージタンク14とは再循環排気ガス
(以下EGRガスという)導管26を介して互いに連結
され、このEGRガス導管26内にはEGRガス制御弁
27が配置される。
ュータからなり、双方向性バス31を介して相互に接続
されたRAM(ランダムアクセルメモリ)32、ROM
(リードオンリメモリ)33、CPU(マイクロプロセ
ッサ)34、入力ポート35および出力ポート36を具
備する。エアフロメータ16は吸入空気量に比例した出
力電圧を発生し、この出力電圧が対応するAD変換器3
7を介して入力ポート35に入力される。排気マニホル
ド19には空燃比を検出するための空燃比センサ28が
取付けられ、この空燃比センサ28の出力信号が対応す
るAD変換器37を介して入力ポート35に入力され
る。また、NOX 吸収剤23を内臓したケーシング24
の出口に接続された排気管25内には排気ガス中のNO
X 濃度およびアンモニア濃度を共に検出可能なNOX ア
ンモニアセンサ29が配置され、このNOX アンモニア
センサ29の出力信号が対応するAD変換器37を介し
て入力ポート35に入力される。
ダル40の踏込み量に比例した出力電圧を発生する負荷
センサ41が接続され、負荷センサ41の出力電圧は対
応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力さ
れる。クランク角センサ42は例えばクランクシャフト
が30度回転する毎に出力パルスを発生し、この出力パ
ルスが入力ポート35に入力される。CPU34ではこ
のクランク角センサ42の出力パルスから機関回転数が
計算される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路
38を介して点火栓10、燃料噴射弁11、ステップモ
ータ17およびEGR制御弁27に接続される。
X アンモニアセンサ29のセンサ部の構造について簡単
に説明する。図2を参照すると、NOX アンモニアセン
サ29のセンサ部は互いに積層された6つの酸化ジルコ
ニア等の酸素イオン伝導性固体電解質層からなり、これ
らの6つの固体電解質層を以下、上から順に第1層L
1 、第2層L2 、第3層L3 、第4層L4 、第5層L
5 、第6層L6 と称する。
3 との間に例えば多孔質の又は細孔が形成されている第
1の拡散律速部材50と第2の拡散律速部材51とが配
置されており、これら拡散律速部材50と51間には第
1室52が、第2の拡散律速部材51と第2層L2 間に
は第2室53が形成されている。また、第3層L3 と第
5層L5 間には外気に連通している大気室54が形成さ
れている。一方、第1の拡散律速部材50の外端面は排
気ガスと接触している。従って排気ガスは第1の拡散律
速部材50を介して第1室52内に流入し、斯くして第
1室52内は排気ガスで満たされている。
周面上には陰極側第1ポンプ電極55が形成されてお
り、第1層L1 の外周面上には陽極側第1ポンプ電極5
6が形成されており、これら第1ポンプ電極55,56
間には第1ポンプ電圧源57により電圧が印加される。
第1ポンプ電極55,56間に電圧が印加されると第1
室52内の排気ガス中に含まれる酸素が陰極側第1ポン
プ電極55と接触して酸素イオンとなり、この酸素イオ
ンは第1層L1 内を陽極側第1ポンプ電極56に向けて
流れる。従って第1室52内の排気ガス中に含まれる酸
素は第1層L1 内を移動して外部に汲み出されることに
なり、このとき外部に汲み出される酸素量は第1ポンプ
電圧源57の電圧が高くなるほど多くなる。
周面上には基準電極58が形成されている。ところで酸
素イオン伝導性固体電解質では固体電解質層の両側にお
いて酸素濃度に差があると酸素濃度の高い側から酸素濃
度の低い側に向けて固体電解質層内を酸素イオンが移動
する。図2に示す例では大気室54内の酸素濃度の方が
第1室52内の酸素濃度よりも高いので大気室54内の
酸素は基準電極58と接触することにより電荷を受け取
って酸素イオンとなり、この酸素イオンは第3層L3 、
第2層L2 および第1層L1 内を移動し、陰極側第1ポ
ンプ電極55において電荷を放出する。その結果、基準
電極58と陰極側第1ポンプ電極55間に符号59で示
す電圧V0 が発生する。この電圧V0 は大気圧室54内
と第1室52内の酸素濃度差に比例する。
1室52内の酸素濃度が1p.p.m.のときに生ずる電圧に
一致するように第1ポンプ電圧源57の電圧がフィード
バック制御される。即ち、第1室52内の酸素は第1室
52内の酸素濃度が1p.p.m.となるように第1層L1 を
通って汲み出され、それによって第1室52内の酸素濃
度が1p.p.m.に維持される。
に対しては還元性の低い材料、例えば金Auと白金Pt
との合金から形成されており、従って排気ガス中に含ま
れるNOX は第1室52内ではほとんど還元されない。
従ってこのNOX は第2の拡散律速部材51を通って第
2室53内に流入する。一方、第2室53に面する第1
層L1 の内周面上には陰極側第2ポンプ電極60が形成
されており、この陰極側第2ポンプ電極60と陽極側第
1ポンプ電極556間には第2ポンプ電圧源61により
電圧が印加される。これらポンプ電極60,56間に電
圧が印加されると第2室53内の排気ガス中に含まれる
酸素が陰極側第2ポンプ電極60と接触して酸素イオン
となり、この酸素イオンは第1層L1 内を陽極側第1ポ
ンプ電極56に向けて流れる。従って第2室53内の排
気ガス中に含まれる酸素は第1層L1 内を移動して外部
に汲み出されることになり、このとき外部に汲み出され
る酸素量は第2ポンプ電圧源61の電圧が高くなるほど
多くなる。
体電解質では固体電解質層の両側において酸素濃度に差
があると酸素濃度の高い側から酸素濃度の低い側に向け
て固体電解質層内を酸素イオンが移動する。図2に示す
例では大気室54内の酸素濃度の方が第2室53内の酸
素濃度よりも高いので大気室54内の酸素は基準電極5
8と接触することにより電荷を受け取って酸素イオンと
なり、この酸素イオンは第3層L3 、第2層L2 および
第1層L1 内を移動し、陰極側第2ポンプ電極60にお
いて電荷を放出する。その結果、基準電極58と陰極側
第2ポンプ電極60間に符号62で示す電圧V1 が発生
する。この電圧V1 は大気圧室54内と第2室53内の
酸素濃度差に比例する。
2室53内の酸素濃度が0.01p.p.m.のときに生ずる
電圧に一致するように第2ポンプ電圧源61の電圧がフ
ィードバック制御される。即ち、第2室53内の酸素は
第2室53内の酸素濃度が1.01p.p.m.となるように
第1層L1 を通って汲み出され、それによって第2室5
3内の酸素濃度が0.01p.p.m.に維持される。
に対しては還元性の低い材料、例えば金Auと白金Pt
との合金から形成されており、従って排気ガス中に含ま
れるNOX は陰極側第2ポンプ電極60と接触してもほ
とんど還元されない。一方、第2室53に面する第3層
L3 の内周面上にはNOX 検出用の陰極側ポンプ電極6
3が形成されている。この陰極側ポンプ電極63はNO
X に対して強い還元性を有する材料、例えばロジウムR
hや白金Ptから形成されている。従って第2室53内
のNOX 、実際には大部分を占めるNOが陰極側ポンプ
電極63上においてN2 とO2 に分解される。図2に示
されるようにこの陰極側ポンプ電極63と基準電極58
間には一定電圧64が印加されており、従って陰極側ポ
ンプ電極63上において分解生成されたO2 は酸素イオ
ンとなって第3層L3 内を基準電極58に向けて移動す
る。このとき陰極側ポンプ電極63と基準電極58間に
はこの酸素イオン量に比例した符号65で示す電流I1
が流れる。
ほとんど還元されず、また第2室53内には酸素はほと
んど存在しない。従って電流I1 は排気ガス中に含まれ
るNOX 濃度に比例することになり、斯くして電流I1
から排気ガス中のNOX 濃度を検出することになる。一
方、排気ガス中に含まれるアンモニアNH3 は第1室5
2内においてNOとH2Oに分解され(4NH3 +5O2
→4NO+6H2O)、この分解されたNOは第2の拡
散律速部材51を通って第2室53内に流入する。この
NOは陰極側ポンプ電極63上においてN2 とO2 に分
解され、分解組成されたO2 は酸素イオンとなって第3
層L3 内を基準電極58に向けて移動する。このときに
も電流I1 は排気ガス中に含まれるNH3 濃度に比例
し、斯くして電流I1 から排気ガス中のNH3 濃度を検
出できることになる。
度およびNH3 濃度との関係を示している。図3から電
流I1 は排気ガス中のNOX 濃度およびNH3 濃度に比
例していることがわかる。一方、排気ガス中の酸素濃度
が高いほど、即ち空燃比がリーンであるほど第1室52
から外部に汲み出される酸素量が多くなり、符号66で
示す電流I2 が増大する。従ってこの電流I2 から排気
ガスの空燃比を検出することができる。
NOX アンモニアセンサ29のセンサ部を加熱するため
の電気ヒータ67が配置されており、この電気ヒータ6
7によってNOX アンモニアセンサ29のセンサ部は7
00℃から800℃に加熱される。次に図4(A)を参
照しつつ図1に示す内燃機関の燃料噴射制御について説
明する。なお、図4(A)において縦軸は機関負荷Q/
N(吸入空気量Q/機関回転数N)を表しており、横軸
は機関回転数Nを表している。
側の運転領域では成層燃焼が行われる。即ち、このとき
には図1に示されるように圧縮行程末期に燃料噴射弁1
1からキャビティ12内に向けて燃料Fが噴射される。
この燃料はキャビティ12の内周面により案内されて点
火栓10周りに混合気を形成し、この混合気が点火栓1
0によって着火燃焼せしめられる。このとき燃焼室5内
における平均空燃比はリーンとなっている。
高負荷側の領域では吸気行程中に燃料噴射弁11から燃
料が噴射され、このときには均一混合気燃焼が行われ
る。なお、実線X1 と鎖線X2 の間ではリーン空燃比の
もとで均一混合気燃焼が行われ、鎖線X2 と鎖線X3 の
間では理論空燃比のもとで均一混合気燃焼が行われ、鎖
線X3 よりも高負荷側ではリッチ空燃比のもとで均一混
合気燃焼が行われる。
必要な基本燃料噴射量TAUが図4(B)に示すように
機関負荷Q/Nおよび機関回転数Nの関数としてマップ
の形で予めROM33内に記憶されており、基本的には
この基本燃料噴射量TAUに補正係数Kを乗算すること
によって最終的な燃料噴射量TAUO(=K・TAU)
が算出される。この補正係数Kは図4(C)に示される
ように機関負荷Q/Nおよび機関回転数Nの関数として
マップの形で予めROM33内に記憶されている。
で燃焼が行われる図4(A)の鎖線X2 よりも低負荷側
の運転領域では1.0よりも小さく、リッチ空燃比のも
とで燃焼が行われる図4(A)の鎖線X3 よりも高負荷
側の運転領域では1.0よりも大きくなる。また、この
補正係数Kは鎖線X2 と鎖線X3 との間の運転領域では
1.0とされ、このとき空燃比は理論空燃比となるよう
に空燃比センサ28の出力信号に基づいてフィードバッ
ク制御される。
23は例えばアルミナを担体とし、この担体上に例えば
カリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウム
Csのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウム
Caのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウ
ムYのような希土類から選ばれた少くとも一つと、白金
Ptのような貴金属とが担持されている。この場合、ケ
ーシング24内に例えばコージライトからなるパティキ
ュレートフィルタを配置し、このパティキュレートフィ
ルタ上にアルミナを担体とするNOX 吸収剤23を担持
させることもできる。
燃焼室5およびNOX 吸収剤23上流の排気通路内に供
給された空気および燃料(炭化水素)の比をNOX 吸収
剤23への流入排気ガスの空燃比と称するとこのNOX
吸収剤23は流入排気ガスの空燃比がリーンのときには
NOX を吸収し、流入排気ガスの空燃比が理論空燃比又
はリッチになると吸収したNOX を放出するNOX の吸
放出作用を行う。
配置すればNOX 吸収剤23は実際にNOX の吸放出作
用を行うがこの吸放出作用の詳細なメカニズムについて
は明らかでない部分もある。しかしながらこの吸放出作
用は図5に示すようなメカニズムで行われているものと
考えられる。次にこのメカニズムについて担体上にハ金
PtおよびバリウムBaを担持させた場合を例にとって
説明するが他の貴金属、アルカリ金属、アルカリ土類、
希土類を用いても同様なメカニズムとなる。
い大部分の運転状態において空燃比がリーンの状態で燃
焼が行われる。このように空燃比がリーンの状態で燃焼
が行われている場合には排気ガス中の酸素濃度は高く、
このときには図5(A)に示されるようにこれら酸素O
2 がO2 -又はO2-の形で白金Ptの表面に付着する。一
方、流入排気ガス中のNOは白金Ptの表面上でO2 -又
はO2-と反応し、NO 2 となる(2NO+O2 →2NO
2 )。次いで生成されたNO2 の一部は白金Pt上で酸
化されつつ吸収剤内に吸収されて酸化バリウムBaOと
結合しながら図5(A)に示されるように硝酸イオンN
O3 -の形で吸収剤内に拡散する。このようにしてNOX
がNOX 吸収剤23内に吸収される。流入排気ガス中の
酸素濃度が高い限り白金Ptの表面でNO2 が生成さ
れ、吸収剤のNOX 吸収能力が飽和しない限りNO2 が
吸収剤内に吸収されて硝酸イオンNO3 -が生成される。
れると流入排気ガス中の酸素濃度が低下し、その結果白
金Ptの表面でのNO2 の生成量が低下する。NO2 の
生成量が低下すると反応が逆方向(NO3 -→NO2 )に
進み、斯くして吸収剤内の硝酸イオンNO3 -がNO2 の
形で吸収剤から放出される。このときNOX 吸収剤23
から放出されたNOX は図5(B)に示されるように流
入排気ガス中に含まれる多量の未燃HC,COと反応し
て還元せしめられる。このようにして白金Ptの表面上
にNO2 が存在しなくなると吸収剤から次から次へとN
O2 が放出される。従って流入排気ガスの空燃比がリッ
チにされると短時間のうちにNOX 吸収剤23からNO
X が放出され、しかもこの放出されたNOX が還元され
るために大気中にNOX が排出されることはない。
理論空燃比にしてもNOX 吸収剤23からNOX が放出
される。しかしながら流入排気ガスの空燃比を理論空燃
比にした場合にはNOX 吸収剤23からNOX が徐々に
しか放出されないためにNO X 吸収剤23に吸収されて
いる全NOX を放出させるには若干長い時間を要する。
力には限度があり、従ってNOX 吸収剤23のNOX 吸
収能力が飽和する前にNOX 吸収剤23からNOX を放
出させる必要がある。ところがNOX 吸収剤23はNO
X 吸収能力が十分なうちは排気ガス中に含まれるほとん
ど全てのNOX を吸収するがNOX 吸収能力の限界に近
ずくと一部のNOX を吸収しえなくなり、斯くしてNO
X 吸収剤23がNOX吸収能力の限界に近ずくとNOX
吸収剤23から排出されるNOX 量が増大しはじめる。
吸収剤23から排出されるNOX 量が増大しはじめたと
きにNOX 吸収剤23に流入する排気ガスの空燃比を一
時的にリッチにしてNOX 吸収剤23からNOX を放出
させるようにしている。この場合、NOX 吸収剤23に
流入する排気ガスの空燃比をリッチにする方法は種々の
方法がある。例えば、燃焼室5内における混合気の平均
空燃比をリッチにすることにより排気ガスの空燃比をリ
ッチにすることもできるし、膨張行程末期又は排気行程
中に追加の燃料を噴射することによって排気ガスの空燃
比をリッチにすることもできるし、またNOX 吸収剤2
3上流の排気通路内に追加の燃料を噴射することによっ
て排気ガスの空燃比をリッチにすることもできる。本発
明による実施例では1番目の方法、即ちリッチ空燃比の
もとで均一混合気燃焼を行わせることによって排気ガス
の空燃比をリッチにするようにしている。
おり、NOX 吸収剤23にはNOXばかりでなくSOX
も吸収される。このNOX 吸収剤23へのSOX の吸収
メカニズムはNOX の吸収メカニズムと同じであると考
えられる。即ち、NOX の吸収メカニズムを説明したと
きと同様に担体上に白金PtおよびバリウムBaを担持
させた場合を例にとって説明すると、前述したように流
入排気ガスの空燃比がリーンのときには酸素O2 がO2 -
又はO2-の形で白金Ptの表面に付着しており、流入排
気ガス中のSO2 は白金Ptの表面上でO2 -又はO 2-と
反応してSO3 となる。次いで生成されたSO3 の一部
は白金Pt上で更に酸化されつつ吸収剤内に吸収されて
酸化バリウムBaOと結合しながら、硫酸イオンSO4
2- の形で吸収剤内に拡散し、安定した硫酸塩BaSO4
を生成する。
していて分解しづらく、流入排気ガスの空燃比を単にリ
ッチにしただけでは硫酸塩BaSO4 は分解されずにそ
のまま残る。従ってNOX 吸収剤23内には時間が経過
するにつれて硫酸塩BaSO 4 が増大することになり、
斯くして時間が経過するにつれてNOX 吸収剤23が吸
収しうるNOX 量が低下することになる。即ち、時間が
経過するにつれてNO X 吸収剤23が劣化することにな
る。
度が一定温度、例えば600℃以上になるとNOX 吸収
剤23内において硫酸塩BaSO4 が分解し、このとき
NO X 吸収剤23に流入する排気ガスの空燃比をリッチ
にするとNOX 吸収剤23からSOX を放出させること
ができる。そこで本発明による実施例ではNOX 吸収剤
23からSOX を放出すべきときにNOX 吸収剤23の
温度が高い場合にはNOX 吸収剤23に流入する排気ガ
スの空燃比をリッチにしてNOX 吸収剤23からSOX
を放出させ、SOX を放出すべきときにNOX 吸収剤2
3の温度が低い場合にはNOX 吸収剤23の温度を上昇
させると共にNOX 吸収剤23に流入する排気ガスの空
燃比をリッチにするようにしている。
て説明すると、空燃比がリーンのとき、即ち酸化雰囲気
のときにはアンモニアNH3 はほとんど発生しない。と
ころが空燃比がリッチになると、即ち還元雰囲気になる
と吸入空気中又は排気ガス中の窒素N2 が酸化触媒又は
三元触媒20において炭化水素HCにより還元され、ア
ンモニアNH3 が生成される。しかしながら空燃比がリ
ッチになるとNOX 吸収剤23からNOX が放出され、
生成されたアンモニアNH3 はこのNOX を還元するた
めに使用されるのでNOX 吸収剤23からNOX が放出
されている間は、より正確に言うとアンモニアNH3 が
NOX の放出および還元のために使用されている間はN
OX 吸収剤23からアンモニアNH3 は排出されない。
これに対してNOX 吸収剤23からのNOX の放出が完
了した後も空燃比がリッチにされているとアンモニアN
H3 はもはやNOX の還元のために消費されることがな
くなり、斯くしてこのときにはNOX 吸収剤23からア
ンモニアNH3 が排出されることになる。
触媒又は三元触媒20が設けられていない場合でも生ず
る。即ち、NOX 吸収剤23も還元機能を有する白金P
t等の触媒を具えているので空燃比がリッチになるとN
OX 吸収剤23においてアンモニアNH3 が生成される
可能性がある。しかしながらたとえアンモニアNH3が
生成されたとしてもこのアンモニアNH3 はNOX 吸収
剤23から放出されたNOX を還元するために使用され
るためにNOX 吸収剤23からはアンモニアNH3 が排
出されない。ところがNOX 吸収剤23からのNOX の
放出が完了した後も空燃比がリッチにされているとアン
モニアNH3 はもはやNOX の還元のために消費される
ことがなくなり、斯くしてこのときにもNOX 吸収剤2
3からアンモニアNH3 が排出されることになる。
気ガスの空燃比がリッチにされたときにNOX 吸収剤2
3からのNOX の放出作用が完了した後もNOX 吸収剤
23に流入する排気ガスの空燃比がリッチにされている
とNOX 吸収剤23からアンモニアが排出し、従ってN
OX 吸収剤23からのアンモニアの排出を監視していれ
ばNOX 吸収剤23からのNOX の放出作用が完了した
か否かを判断できることになる。
能なNOX アンモニアセンサ29をNOX 吸収剤23下
流の排気通路内に配置し、このNOX アンモニアセンサ
29により検出されたアンモニア濃度の変化からNOX
吸収剤23からのNOX の放出作用が完了したか否かを
判断するようにしている。次に図6を参照しつつNOX
放出制御の第1実施例について説明する。
剤23に吸収されているNOX 量を示しており、I1 は
NOX アンモニアセンサ29の検出電流を示している。
なお、図6においてNOX およびNH3 は排気ガス中の
NOX 濃度およびNH3 濃度の変化によるNOX アンモ
ニアセンサ29の検出電流の変化を夫々示しており、こ
れら検出電流の双方がNOX アンモニアセンサ29の検
出電流I1 に表われる。また、A/Fは燃焼室5内にお
ける混合気の平均空燃比を示している。
吸収されているNOX 量ΣNOXが増大してNOX 吸収
剤23の吸収能力限界に近ずくとNOX 吸収剤23から
はNOX が排出しはじめるのでNOX アンモニアセンサ
29の検出電流I1 が上昇を開始する。図6に示す例で
はNOX 吸収剤23からNOX が排出しはじめてNO X
濃度が予め定められた設定値を越えたとき、即ちNOX
アンモニアセンサ29の検出電流I1 が予め定められた
設定値IS を越えたときにNOX 吸収剤23からNOX
を放出すべく空燃比A/Fがリーンからリッチに切換え
られる。空燃比A/Fがリーンからリッチに切換えられ
てもリッチ空燃比の排気ガスがNOX 吸収剤23に到達
するには時間を要するので空燃比A/Fがリッチに切換
えられた直後はNOX 吸収剤23から排出されるNOX
量が増大し続ける。次いでリッチ空燃比の排気ガス中に
含まれる還元剤によるNOX の還元作用が開始されるた
めにNOX 吸収剤23からはNOX が排出されなくな
る。従って空燃比がリーンからリッチに切換えられると
NOX アンモニアセンサ29の検出電流I1 は短時間上
昇した後、零まで低下する。
られるとNOX 吸収剤23に吸収されているNOX 量Σ
NOXは徐々に減少する。次いでNOX 量ΣNOXがほ
ぼ零になると、即ちNOX 吸収剤23からのNOX 放出
作用が完了するとNOX 吸収剤23からアンモニアが排
出され出し、斯くしてNOX 吸収剤23から排出された
排気ガス中のアンモニア濃度が上昇しはじめる。本発明
ではこのとき、即ち排気ガス中のアンモニア濃度が上昇
しはじめたときにNOX 吸収剤23からのNO X の放出
作用が完了したと判断され、このときNOX 吸収剤23
に流入する排気ガスの空燃比がリッチからリーンに切換
えられる。
ニア濃度が上昇しはじめ、NOX アンモニアセンサ29
の検出電流I1 が予め定められた設定値It を越えたと
きにNOX 吸収剤23からのNOX の放出作用が完了し
たと判断され、このときNO X 吸収剤23に流入する排
気ガスの空燃比がリッチからリーンに切換えられる。図
7は第1実施例を実行するためのルーチンを示してい
る。
00において図4(B)に示すマップから基本燃料噴射
量TAUが算出される。次いでステップ101ではNO
X 吸収剤23からNOX を放出すべきことを示すNOX
放出フラグがセットされているか否かが判別される。N
OX 放出フラグがセットされていないときにはステップ
102に進んでNOX アンモニアセンサ29の検出電流
I1 が設定値IS を越えたか否かが判別される。I1 ≦
IS のときには、即ちNOX 吸収剤23のNO X 吸収能
力に未だ余裕があるときにはステップ104にジャンプ
する。
プから補正係数Kが算出される。次いでステップ105
では基本燃料噴射量TAUに補正係数Kを乗算すること
によって最終的な燃料噴射量TAUO(=K・TAU)
が算出され、この噴射量TAUOでもって燃料噴射が行
われる。次いでステップ111ではSOX を放出すべき
か否かが判別され、SOX を放出すべきでないときには
処理サイクルを完了する。
になったと判断されると、即ちNO X 吸収剤23からN
OX が排出しだすとステップ103に進んでNOX 放出
フラグがセットされる。次いでステップ104に進む。
NOX 放出フラグがセットされると次の処理サイクルで
はステップ101からステップ106に進んでリッチ補
正係数KR (≧1.0)が算出される。次いでステップ
107では基本燃料噴射量TAUにリッチ補正係数KR
を乗算することによって最終的な燃料噴射量TAUO
(=KR ・TAU)が算出され、この噴射量TAUOで
もって燃料噴射が行われる。このときリーン空燃比のも
とでの成層燃焼又はリーン空燃比のもとでの均一混合気
燃焼からリッチ空燃比のもとでの均一混合気燃焼に切換
えられ、それによってNOX 吸収剤23からのNOX の
放出作用が開始される。
グがセットされてからの経過時間tが一定時間t1 を越
えたか否かが判別される。この一定時間t1 は空燃比が
リーンからリッチにされた後にNOX アンモニアセンサ
29の検出電流I1 が零まで低下し終わるまでの時間で
ある。t>t1 になるとステップ203に進んでNO X
アンモニアセンサ29の検出電流I1 が予め定められた
設定値It を越えたか否かが判別される。I1 >It に
なるとステップ110に進んでNOX 放出フラグがリセ
ットされ、次いでステップ111に進む。NOX 放出フ
ラグがリセットされると空燃比はリッチからリーンに切
換えられる。
出すべきであると判別されるとステップ112に進んで
NOX 吸収剤23からSOX を放出させる処理が行われ
る。即ち、NOX 吸収剤23の温度をほぼ600℃以上
に維持しつつ空燃比がリッチとされる。次に図8から図
10を参照しつつ第2実施例について説明する。
X 吸収量を推定し、NOX 吸収剤23に流入する排気ガ
スの空燃比をリッチにした後に再びリッチにするまでの
リッチ時間間隔を推定NOX 吸収量に基づき制御し、更
にこのリッチ時間間隔を検出電流I1 に基づいて修正す
るようにしている。即ち、この第3実施例ではNOX 吸
収剤23に吸収されているNOX 量を推定するためのN
OX 吸収量推定手段を具備しており、図8に示されるよ
うにNOX吸収量推定手段により推定されたNOX 吸収
量ΣNOXが許容値NOXmax を越えたときに空燃比を
リーンからリッチに一時的に切換えるようにしている。
状態が定まるとほぼ定まり、従ってNOX 吸収剤23に
吸収されるNOX 量も機関の運転状態が定まるとほぼ定
まる。従ってこの第2実施例では機関の運転状態に応じ
た単位時間当りのNOX 吸収剤23へのNOX 吸収量N
Aを予め実験により求めておき、このNOX 吸収量NA
が機関負荷Q/Nおよび機関回転数Nの関数として図9
に示すようにマップの形で予めROM33内に記憶され
ている。
る機関運転状態に応じたNOX 吸収量NAが積算され、
それによってNOX 吸収剤23に吸収されていると推定
されるNOX 量ΣNOXが算出される。ただし、空燃比
が理論空燃比又はリッチ空燃比となる運転領域ではNO
X 吸収剤23からNOX が放出されるのでこのような運
転領域ではNAの値は負となる。
3に吸収されているSOX 量が増大するほど、即ちNO
X 吸収剤23の吸収能力が低下するほど小さくされる。
ところで噴射燃料中には燃料により定まるほぼ一定割合
のイオウが含まれており、従ってNOX 吸収剤23に吸
収されるSOX 量は噴射燃料量TAUの積算値ΣTAU
に比例する。従ってこの第2実施例では図10に示され
るように噴射燃料量の積算値ΣTAUが増大するほど許
容値NOXmax が次第に減少せしめられる。
うにNOX 吸収量ΣNOXが許容値NOXmax を越えた
ときに空燃比がリーンからリッチに一時的に切換えられ
る。この場合、機関運転中には図10に示されるように
許容値NOXmax は次第に低下する。従ってほぼ同一の
運転状態が継続しているときにはリッチ時間間隔が次第
に短かくなることがわかる。また、この第2実施例では
許容値NOXmax はリーン運転時にNOX 吸収剤23か
らNOX が放出しはじめるときのNOX 吸収量よりも小
さな値に設定されている。従ってこの第2実施例ではリ
ーン運転時にNOX 吸収剤23からNOX が放出しはじ
める前に空燃比がリーンからリッチに切換えられること
になる。
OXが実際のNOX 吸収量に対してずれを生じている場
合にはΣNOX<NOXmax であるにもかかわらずにN
OX吸収剤23からNOX が放出しはじめることもあ
る。そこでこの第2実施例ではΣNOX<NOXmax で
あるにもかかわらずNOX 吸収剤23からNOX が放出
しはじめたときには、即ちNOX アンモニアセンサ29
の検出電流I1 が設定値IS を越えたときには空燃比を
リーンからリッチに一時的に切換え、許容値NOXmax
を予め定められた量Bだけ低下させるようにしている。
即ち、この第2実施例では許容値NOXmax を検出電流
I1 によって修正するようにしている。
るためのルーチンを示している。図11および図12を
参照すると、まず初めにステップ200において図4
(B)に示すマップから基本燃料噴射量TAUが算出さ
れる。次いでステップ201ではNOX 吸収剤23から
NOX を放出すべきことを示すNOX 放出フラグがセッ
トされているか否かが判別される。NOX 放出フラグが
セットされていないときにはステップ202に進んで図
9に示すマップから単位時間当りのNOX 吸収量NAが
算出される。次いでステップ203ではこのNOX 吸収
量NAをΣNOXに加算することによってNOX 吸収剤
23に吸収されていると推定されるNOX 量ΣNOXが
算出される。
TAUOをΣTAUに加算することによって噴射燃料の
積算値ΣTAUが算出される。次いでステップ205で
はこの積算値ΣTAUに基づいて図10に示す関係から
許容値NOXmax が算出される。次いでステップ206
では許容値NOXmax が修正量ΔXだけ減少せしめられ
る。次いでステップ207ではNOX アンモニアセンサ
29の検出電流I1 が設定値IS を越えたか否かが判別
される。I1 ≦IS のときにはステップ209に進んで
NOX 吸収量ΣNOXが許容値NOXmax を越えたか否
かが判別される。ΣNOX≦NOXmax のとき、即ちN
OX 吸収剤23のNOX 吸収能力に未だ余裕があるとき
にはステップ211にジャンプする。
プから補正係数Kが算出される。次いでステップ212
では基本燃料噴射量TAUに補正係数Kを乗算すること
によって最終的な燃料噴射量TAUO(=K・TAU)
が算出され、この噴射量TAUOでもって燃料噴射が行
われる。次いでステップ218では許容値NOXmaxが
SOX 放出のための下限値MINよりも小さくなったか
否かが判別され、NOXmax ≧MINのときには処理サ
イクルを完了する。
NOXmax になったと判断されたときにはステップ21
0に進んでNOX 放出フラグがセットされ、次いでステ
ップ211に進む。また、ステップ209においてΣN
OX>NOXmax であるか否かが判別される前にステッ
プ207においてI1 >IS になったと判断されると、
即ちNOX 吸収剤23からNOX が排出しだすとステッ
プ208に進んで修正量ΔXに予め定められた設定値B
が加算される。次いでステップ210に進んでNOX 放
出フラグがセットされる。従ってこのとき許容値NOX
max は設定値Bだけ減少せしめられる。
理サイクルではステップ201からステップ213に進
んでリッチ補正係数KR (≧1.0)が算出される。次
いでステップ214では基本燃料噴射量TAUにリッチ
補正係数KR を乗算することによって最終的な燃料噴射
量TAUO(=KR ・TAU)が算出され、この噴射量
TAUOでもって燃料噴射が行われる。このときリーン
空燃比のもとでの成層燃焼又はリーン空燃比のもとでの
均一混合気燃焼からリッチ空燃比のもとでの均一混合気
燃焼に切換えられ、それによってNOX 吸収剤23から
のNOX の放出作用が開始される。
グがセットされてからの経過時間tが一定時間t1 を越
えたか否かが判別される。この一定時間t1 はI1 >I
S となることにより空燃比がリーンからリッチにされた
後にNOX アンモニアセンサ29の検出電流I1 が零ま
で低下し終わるまでの時間である。t>t1 になるとス
テップ216に進んでNOX アンモニアセンサ29の検
出電流I1 が予め定められた設定値It を越えたか否か
が判別される。I1 >It になるとステップ217に進
んでNOX 放出フラグがリセットされ、次いでステップ
218に進む。NOX 放出フラグがリセットされると空
燃比はリッチからリーンに切換えられる。
<MINになったと判断されたときにはステップ219
に進んでNOX 吸収剤23からSOX を放出させる処理
が行われる。即ち、NOX 吸収剤23の温度をほぼ60
0℃以上に維持しつつ空燃比がリッチとされる。NOX
吸収剤23からのSOX の放出作用が完了するとステッ
プ220に進んでNOXmax が初期値とされ、更にΣT
AUが零とされる。
正確に判断することができる。
す図である。
図である。
めの図である。
イムチャートである。
ある。
ートである。
である。
である。
Claims (9)
- 【請求項1】 流入する排気ガスの空燃比がリーンであ
るときにはNOX を吸収し、流入する排気ガスの空燃比
がリッチになると吸収したNOX を放出するNOX 吸収
剤を機関排気通路内に配置し、リーン空燃比のもとで燃
焼が行われているときには排気ガス中のNOX がNOX
吸収剤に吸収され、NOX 吸収剤からNOX を放出すべ
きときにはNOX 吸収剤に流入する排気ガスの空燃比を
リッチにするようにした内燃機関の排気浄化装置におい
て、NOX 吸収剤下流の排気通路内にアンモニア濃度を
検出しうるセンサを配置し、NOX 吸収剤からNOX を
放出すべくNOX 吸収剤に流入する排気ガスの空燃比が
リッチにされている間に該センサにより検出されたアン
モニア濃度が上昇しはじめたときにNOX 吸収剤からの
NOX の放出作用が完了したと判断する内燃機関の排気
浄化装置。 - 【請求項2】 上記センサはアンモニア濃度に比例した
レベルの出力信号を発生し、NOX 吸収剤からNOX を
放出すべくNOX 吸収剤に流入する排気ガスの空燃比が
リッチにされている間に該センサの出力信号レベルが予
め定められた設定値を越えたときにNOX 吸収剤からの
NOX の放出作用が完了したと判断する請求項1に記載
の内燃機関の排気浄化装置。 - 【請求項3】 NOX 吸収剤からのNOX の放出作用が
完了したと判断されたときにNOX 吸収剤に流入する排
気ガスの空燃比がリッチからリーンに切換えられる請求
項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 【請求項4】 上記センサは排気ガス中のアンモニア濃
度に加えて排気ガス中のNOX 濃度の検出が可能であ
り、リーン空燃比のもとで燃焼が行われているときに該
センサによって検出されたNOX 濃度が予め定められた
設定値を越えたときにNOX 吸収剤に流入する排気ガス
の空燃比がリーンからリッチに切換えられる請求項1に
記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 【請求項5】 NOX 吸収剤に吸収されているNOX 量
を推定するためのNOX 吸収量推定手段を具備し、該N
OX 吸収量推定手段により推定されたNOX量に基づい
て、NOX 吸収剤に流入する排気ガスの空燃比を一時的
にリッチにするリッチ時間間隔を制御するようにした請
求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 【請求項6】 上記NOX 吸収量推定手段により推定さ
れたNOX 吸収量が許容値を越えたときにNOX 吸収剤
に流入する排気ガスの空燃比がリーンからリッチに一時
的に切換えられる請求項5に記載の内燃機関の排気浄化
装置。 - 【請求項7】 NOX 吸収剤のNOX 吸収能力を推定す
るためのNOX 吸収能力推定手段を具備し、該NOX 吸
収能力推定手段により推定されたNOX 吸収能力が低下
するほど上記許容値が低下せしめられる請求項6に記載
の内燃機関の排気浄化装置。 - 【請求項8】 上記センサは排気ガス中のアンモニア濃
度に加えて排気ガス中のNOX 濃度の検出が可能であ
り、リーン空燃比のもとで燃焼が行われているときに上
記NOX 吸収量推定手段により推定されたNOX 吸収量
が上記許容値を越えていないのにもかかわらずに該セン
サによって検出されたNOX 濃度が予め定められた設定
値を越えたときにはNOX 吸収剤に流入する排気ガスの
空燃比がリーンからリッチに切換えられる請求項6に記
載の内燃機関の排気浄化装置。 - 【請求項9】 上記センサは排気ガス中のアンモニア濃
度に加えて排気ガス中のNOX 濃度の検出が可能であ
り、リーン空燃比のもとで燃焼が行われているときに上
記NOX 吸収量推定手段により推定されたNOX 吸収量
が上記許容値を越えていないのにもかかわらずに該セン
サによって検出されたNOX 濃度が予め定められた設定
値を越えたときには上記許容値が低下せしめられる請求
項6に記載の内燃機関の排気浄化装置。
Priority Applications (8)
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DE60113225T DE60113225T2 (de) | 2000-12-08 | 2001-12-05 | Apparat zur Abgasemissionssteuerung einer Brennkraftmaschine |
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EP04030957A EP1520971B1 (en) | 2000-12-08 | 2001-12-05 | Emission control apparatus of internal combustion engine |
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Cited By (2)
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JP2005155627A (ja) * | 2003-11-25 | 2005-06-16 | Robert Bosch Gmbh | 内燃機関の排ガス値の最適化方法 |
WO2011042956A1 (ja) * | 2009-10-06 | 2011-04-14 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の排気浄化システム |
-
2000
- 2000-12-21 JP JP2000388978A patent/JP3494145B2/ja not_active Expired - Lifetime
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