JP2002186944A - 生ゴミ処理装置及びその方法 - Google Patents

生ゴミ処理装置及びその方法

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JP2002186944A
JP2002186944A JP2000390656A JP2000390656A JP2002186944A JP 2002186944 A JP2002186944 A JP 2002186944A JP 2000390656 A JP2000390656 A JP 2000390656A JP 2000390656 A JP2000390656 A JP 2000390656A JP 2002186944 A JP2002186944 A JP 2002186944A
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processing container
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compost
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Takashi Natsume
俊 夏目
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Tsurumi Soda Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生ゴミから植物の育成に適した堆肥の原料あ
るいは堆肥そのものを作ること。 【解決手段】 内部に攪拌手段及び散水手段を備え、底
面が減圧時にのみ排水されるように構成された処理容器
を用意し、この処理容器内に生ゴミ、生ゴミ分解用の微
生物およびその担持体を投入する。これら投入物が堆肥
化するまで攪拌及び堆積を一定期間繰り返し、ある程度
堆肥化が進んだ時点で、当該投入物(一次発酵品)を攪
拌しながら散水を行う。そして前記減圧手段により処理
容器内を減圧することで、処理容器内の脱水が行われ
る。一次発酵品中の塩分は、処理容器から排出される水
分に溶解して除去されるため、当該一次発酵品はそのま
ま堆肥の原料或いは堆肥そのものとして利用することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生ゴミに対して乾
燥や微生物処理によって減量化を図る装置及びその方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の生ゴミ処理装置としては、例え
ば木材のチップ、セラミック粒子または椰子殻の粉砕物
等を微生物を担持させるための担持体(微生物担持体)
として用意し、先ず処理容器内にこの担持体と生ゴミ分
解菌とを投入し、次いで生ゴミを投入して攪拌すること
で生ゴミを発酵分解し、減量化を図っている。こうして
得られた一次発酵品(処理物)は、水分や窒素濃度等の
調整を行うことで堆肥としての利用が可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述装置に投
入される生ゴミは通常何ら処理を施されていないもので
あるため、植物の育成に適さない例えばNaCl、Na
2CO3、Na2SO4といった塩分が含まれており、これ
ら塩分は生ゴミの減量化の過程で濃縮されていくことか
ら、一次発酵品を例えば更に発酵させ完熟堆肥としてそ
のまま植物栽培に使用した場合でも前記塩分の影響で生
育阻害を起こす場合がある。
【0004】本発明はこのような事情に基づいてなされ
たものであり、その目的は、生ゴミから植物の育成に適
した堆肥の原料あるいは堆肥そのものを作り、安心して
使用できる生ゴミ処理装置及びその方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る生ゴミ処理
装置は、生ゴミを処理して処理物を得るための処理容器
と、この処理容器内に設けられ、前記生ゴミの処理を行
うにあたり当該生ゴミを攪拌するための攪拌手段と、処
理物を洗浄して脱塩処理するために、前記処理容器内に
洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、洗浄された処理物
の脱水を行うための脱水手段と、を備えることを特徴と
する。
【0006】このような構成によれば、生ゴミの処理を
行って処理物を得た後、当該処理物内に残留している塩
分を除去できるため、処理物を植物育成に適した堆肥の
原料或いは堆肥そのものとして利用することが可能とな
る。脱水手段には、例えば処理物を減圧または加圧し
て、或いは処理物に遠心力を加えて脱水するもの等があ
るが、減圧脱水を行う装置の具体例としては、処理容器
の減圧手段と、処理容器下部側に設けられ、減圧時にの
み通水する多孔質体を有する排水部位とにより構成され
るものがある。この場合、例えば散水後に減圧ポンプで
処理容器内を減圧し、処理物中の塩分を前記排水部位か
ら水分と共に排出する。また生ゴミの分解処理は、例え
ば処理容器内に生ゴミ、生ゴミを分解する微生物及びそ
の担持体を投入し、攪拌して生ゴミを発酵分解する処理
するものであってもよいし、処理容器に乾燥手段を設け
て生ゴミの乾燥を行うと共にこれを攪拌して粉砕する処
理であってもよい。
【0007】また、本発明に係る生ゴミ処理方法は、処
理容器内に生ゴミを投入して処理する工程と、この工程
で得られた処理物に洗浄水を供給する洗浄工程と、この
洗浄工程にて洗浄された処理物の脱水を行う脱水工程
と、を含むことを特徴とする。
【0008】ここで洗浄工程を行うタイミングは、生ゴ
ミの処理例えば分解が完全に終了してからでもよいし、
処理の途中で一定時間ごとに行うようにしてもよい。ま
た生ゴミの処理及び洗浄の各工程は、各機能を一体化さ
せた共通の装置で行うようにしてもよいし、処理物を処
理容器から取り出した後に当該処理容器の外部で行うよ
うにしてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る生ゴミ処理装
置の実施の形態について説明を行う。本実施の形態に係
る装置は、生ゴミを分解するための微生物(生ゴミ分解
菌)を担持体に担持させ、この担持体と生ゴミとを混ぜ
合わせた上で処理を行うものであり、先ず前記微生物及
び担持体について説明する。
【0010】微生物には、好気性菌、微好気性菌、通性
嫌気性菌などを用いることができるが、特に中温下で作
用する好気性菌が好ましい。ここに好気性菌の例を挙げ
ると、例えば土壌菌、酢酸菌、乳酸菌、セルロース分解
菌、酵母菌、光合成菌、硝酸菌、硝化細菌、窒素固定
菌、糸状菌、細菌、水素細菌、酵母等がある。上記の生
ゴミ分解菌は担持体に担持されるものに限られず、生ゴ
ミ自体に付着している生ゴミ分解菌を利用するようにし
てもよい。担持体には、椰子殻破砕物、木質細片(チッ
プ)、おが屑、籾殻、活性炭、ゼオライトなどを用いる
ことができる。
【0011】次に生ゴミ処理装置の構成について図1、
図2を参照しながら説明を行う。先ず装置の上部側につ
いて図1を中心に説明すると、図中1は上述した微生
物、担持体及び生ゴミなどの投入物を収容する処理容器
であり、角筒部11の底面部12は後述する3層の部材
により半円筒状に形成されており、上側の開口部11a
は着脱自在な蓋体13により密封できるようになってい
る。処理容器1内には角筒部11の側面を貫通する回転
軸21及びこの回転軸21に互いに回転軸21周りの位
相をずらして設けられる複数の攪拌羽根22からなる攪
拌手段2と、この攪拌手段2の上方から投入物に洗浄水
の供給を行う管状の散水手段3とが設けられている。こ
の散水手段3をなす管には、洗浄水が処理容器1内の投
入物全体に行き渡るように、例えば周方向に形成された
多数の孔部が長さ方向に配列されたものが用いられる。
【0012】また角筒部11の側面には、例えば生ゴミ
分解用の微生物として好気性菌を用いるときに分解作用
を高めるために外気を取り込む空気取り入れ口14と、
処理容器内で発生したガス(水蒸気を含む)を排気する
ための排気口15とが形成されており、排気口15には
図示しない排気ファンが接続されている。更に、角筒部
11の外側面全周にはヒータ16(作図の都合上、図で
は一部分を省略している)及び図示しない断熱材が設け
られ、また図1では省略しているが、同外側面下端には
後述する基体4と接続するためのフランジ17が設けら
れている。
【0013】前述の底面部12は、処理容器1内が減圧
されたときに当該処理容器1内の水分が外方へ排出され
るように多数の微小な孔部を有する材質、例えば濾布又
はメンブランのような多孔質体18を、例えばパンチン
グメタルや金属メッシュフィルタのような通水部材19
にて挟んだ構成とされており、特許請求の範囲における
排水部位は、この例ではこれら3層に貼り合わせて構成
される処理容器1の底面をなす部分に相当する。また底
面部12は、生ゴミ処理の終了後、前記投入物の排出を
処理容器1の下方側から行えるように開閉可能な構成と
されている。
【0014】次に図2を中心に、装置下部側について説
明を行う。図中4に示す基体は、処理容器を上端面にて
前記フランジ17を支持するいわば処理容器の台座をな
すものである。この基体4の上端面中央部には底面部1
2の下方側を覆うように半円筒状に凹んだ液受け部41
が設けられている。この液受け部41は既述の底面部1
2と共に開口部の周囲を、一端側に蝶番42を有する支
持部材43により支持されている。この支持部材43
は、生ゴミの処理時には前記フランジ17と密着して角
筒部11と底面部12とを気密に接続する一方、内容物
(一次発酵品)の取り出し時には蝶番42の働きにより
底面部12及び液受け部41と共に下方側へ回転し、角
筒部11の下端部を開口させる構成となっている。
【0015】また、液受け部41の下端位置には開口部
44が形成されており、この開口部44はフレキシブル
な配管45及び図示しない気液分離装置を介して減圧ポ
ンプ(水封式真空ポンプ)46と接続しているため、減
圧ポンプ46の吸引力により底面部12を介して処理容
器1内の減圧を行うことが可能となっている。一方、処
理容器1を貫通する既述の回転軸21は基体4上面に設
けられる図示しない一対の支持部材により水平支持され
ており、この回転軸21は、一端側に連結するベルト機
構47を介して基体4の外側に設けられる駆動モータ4
8により駆動される構成となっている。
【0016】次に上述実施の形態の作用について先の図
1、2に加えて図3を参照しながら説明を行う。先ず、
投入する生ゴミの重量に対し20倍の容量の担持体を用
意し、微生物が活発に活動するように予め含水率の調節
を済ませておく。具体的には例えば1kgの生ゴミを処
理する場合は20リットルの担持体を用意し、含水率を
65%にした後、処理容器1に投入する。このとき担持
体には予め前記微生物を担持させたものを用いてもよい
し、担持体と微生物とを別々に投入するようにしてもよ
い。なおこの担持体は、水分調整の役割も果たすもので
ある。
【0017】そして上記投入物の投入が行われた後(ス
テップS1)、蓋体13により処理容器1を密閉し、所
定時間の攪拌及び混合を行うことで生ゴミの分解(減量
化)がなされる(ステップS2)。この攪拌は、前記微
生物を活性化させるために例えば30〜60℃で行われ
ることが好ましい。微生物として好気性菌を用いた場合
には、図示しない排気ポンプを稼動させ、前記空気取り
入れ口14から空気の取り込みを行う必要があるが、こ
の場合には処理容器1内の温度が外気に左右されるた
め、前記温度に達していなければヒータ16を稼動して
処理温度を調節する。
【0018】こうして適宜生ゴミの分解と生ゴミの追加
投入が繰り返され、投入物が一定量分解されて処理物で
ある一次発酵品となって減量した後、一次発酵品の洗浄
が行われる。なおこの一次発酵品は、本実施の形態の処
理装置から取り出された後、熟成されて堆肥化される
が、本発明に係る装置は堆肥に至るまで発酵させるもの
も含むものである。そして洗浄は図示しない供給源より
供給される水例えば水道水を洗浄水供給手段である散水
手段3から散水する(ステップS3)。そして処理容器
1内の水位が例えば前記投入物の堆積面を越えた時点で
攪拌手段2を稼動させる。攪拌のタイミングは、例えば
散水開始後、図示しない検知手段により水位を監視し、
所定の水位に達した時点としてもよい。
【0019】そして所定時間攪拌を行って、一次発酵品
と水とを十分に接触させて洗浄した後(ステップS
4)、一次発酵品の脱水を開始する。脱水開始のタイミ
ングは、例えば攪拌洗浄時における一次発酵品の重量あ
たりのナトリウム除去に係る時間を予め計測しておき、
そのデータに基づく時間の経過後とすることができる。
脱水は、減圧ポンプ46により処理容器1内の減圧を開
始することで処理容器1内の水分は下方側へ吸引され、
底面部12をなす多孔質体18及び通水部材19を介し
て外部へ排出されていき、こうして一次発酵品の脱水が
完了する(ステップS5)。そして脱水完了後、既述の
ように液受け部41及び底面部12を開き、処理容器1
内から一次発酵品が取り出される。
【0020】上述実施の形態によれば、生ゴミや微生物
担持体といった処理容器1への投入物を分解(減量処
理)した後、得られた一次発酵品に対して洗浄及び脱水
を行うようにしているため、脱水時に一次発酵品に含ま
れるナトリウム分を除去することができる。ところで散
水及び脱水の各工程はいわば一次発酵品の洗浄を行うも
のであるが、これは本発明者が後述する「実験例」でも
示すように、ナトリウム分の多くが水溶性であることに
着目して想到したものである。このため処理後に得られ
る一次発酵品は、堆積原料として用いたときにも当該堆
肥が植物育成を阻害するおそれが少ない。また上述のこ
とから分かるように本実施の形態によれば、生ゴミの投
入から一次発酵品の製造及び一次発酵品の洗浄(散水及
び脱水)まで、一括して行うことができる利点もある。
【0021】なお、一次発酵品の脱水を行う機構につい
ては、上述したような減圧ポンプ46を用いた減圧脱水
に限られず、例えば加圧脱水や遠心脱水によることも可
能である。加圧脱水を行う機構を組み込んだ実施の形態
としては、例えば図4に示す構成の装置を挙げることが
できる。本実施の形態は、上述した実施の形態における
処理容器1を耐圧容器として構成すると共に蓋体13に
空気供給口5を形成したものであり、洗浄水供給後に前
記空気供給口5を介して処理容器1内へ図示しない加圧
手段例えばコンプレッサから加圧空気の供給を行うこと
により処理容器1内を加圧し、一次発酵品から水分が滲
出すると共に底面部12及び開口部44を介して水分が
排出される。
【0022】次に遠心脱水を利用した実施の形態を図5
及び図6に示す。円筒状の処理容器61の側面部62は
排水手段をなすものであり、上述した底面部12と同様
に2枚の通水部材62aとその間に挟まれる多孔質体6
2bとで構成されている。処理容器61はその下方側を
基体63により支持されており、また内部には垂直軸6
4a及びその周囲に設けられる複数の攪拌羽根64bか
らなる攪拌手段64が設けられている。
【0023】前記垂直軸64aはベアリングb1を介
し、処理容器61を貫いて下方側へ伸び、例えば基体6
3の内側に設けられる減速モータ64cの駆動力をプー
リ及びベルトからなる伝達機構64dを介して攪拌羽根
64bに伝達するように構成されている。また、処理容
器61の下端には前記垂直軸64aの側面を囲い、垂直
軸64aと共にいわば二重軸をなすようにして外軸65
aが接続されており、この外軸64cは、プーリ及びベ
ルトからなる伝達機構65cを介して伝達されるモータ
65bの駆動力により、回転するようになっている。
【0024】垂直軸64a及び外軸65aは各々が独立
して回転するように構成されており、例えば処理時或い
は洗浄時において生ゴミ(一次発酵品)の攪拌を行うと
きには内側の垂直軸64aのみが回転して攪拌羽根64
bを低速で回転させ、一次発酵品の脱水を行うときには
外軸65aのみが回転して処理容器61を高速で回転さ
せる。
【0025】また66は着脱自在な蓋体、67は例えば
基体63に取り付けられた洗浄水供給管であり、この洗
浄水供給管67は例えば蓋体66の着脱を行うときに、
図5の矢印の如く向きを変えるように構成されている。
処理容器61の周囲には例えば断面が正8角形をなす角
筒容器68が設けられており、この角筒容器68の周囲
には全周に亘って均等に例えば8基の赤外線ランプ69
が設けられている。この赤外線ランプ69は既述の実施
の形態におけるヒータ16の役割を果たすものである。
【0026】このような装置では、処理容器61内に洗
浄水供給管67による洗浄水の供給及び攪拌羽根64b
による攪拌を行った後、減速モータ64cを停止し、次
いでモータ65bを駆動させて処理容器61を高速回転
させることで、一次発酵品の遠心脱水が行われる。側面
部62を介して排出された水分は角筒容器68内面に沿
って下方側へと流れ落ち、例えば当該角筒容器68の底
面に設けられる図示しない排水手段から排出される。
【0027】また減量化処理は、微生物を用いない方法
を採ることも可能である。一例としては、例えば予め或
いは処理容器内にて生ゴミを乾燥し、処理容器内にて例
えば図5,6に示したものと同様の攪拌手段にて高速攪
拌し、生ゴミを側壁に叩きつけることでこれを粉砕し、
一次発酵品を得る方法がある。このような方法によれ
ば、通常生ゴミに含まれる水分は約90%であるため、
乾燥により重量を1/10に減らすことができ、加えて
既述の洗浄手段及び脱水手段と組み合わせることで、既
述の実施の形態と同様の脱塩を行うことができるため、
一次発酵品をそのまま堆肥の原料として利用することが
できる。
【0028】以上において、生ゴミの減量化工程と洗浄
工程とは別装置で行うようにしてもよく、例えば生ゴミ
処理装置とは別途洗濯機のような構造の洗浄、脱水機能
を備えた装置を用意し、ここで一次発酵品を洗浄しても
よい。このようにすることで例えば生ゴミ処理装置にて
製造される一次発酵品を貯蔵しておき、貯蔵量が一定量
を越えたときに一括して洗浄する運用を行うことができ
る。また、洗浄工程においては、例えばバケツなどを用
いた手作業により洗浄水の供給を行うようにしてもよ
い。
【0029】
【実験例】本発明の効果を確認するため、上述実施の形
態と同様の水洗機能付き(減圧脱水)の生ゴミ処理装置
により得られる一次発酵品について、担持体の種類及び
散水量に差をつけ各々の場合ごとに性質検査と、調整し
て堆肥化した際における植物栽培試験とを行い、結果の
比較を行った。なお、ここでは担持体に椰子殻破砕物
(鶴見曹達株式会社製:製品名ココピート)及びチップ
の2種類を用意するものとし、洗浄時における散水量は
0(無処理)の場合と、担持体重量の5倍量または10
倍量の場合を比較する。なお処理容器の容量の関係上、
洗浄一回あたりの散水量は5倍量までとし、10倍量の
洗浄については5倍量の散水と脱水を2回繰り返して行
った。
【0030】(実験例1)生ゴミを5回/週の頻度で追
加投入し、処理開始から4週間経過後に投入物の半分を
取り出して無処理区、残留物を担持体の5倍量の水道水
で洗浄したものを5倍処理区、そして5倍処理区の一部
を5倍量の水道水で更に洗浄したものを10倍処理区と
し、夫々の一部を試料として採取して水分、pH、EC
及びナトリウム含有率(全量、水溶性ナトリウムのみ)
を測定したところ図7に示すような結果となった。
【0031】ここで水分とは採取した試料を105℃で
12時間乾燥させ、当該乾燥後の試料の重量を基準とし
て算出したものである。pH(H2O)は試料:水=1:
2.5の割合で混ぜ合わせて攪拌し、1時間放置した後
にガラス電極法により測定し、EC(mS/cm)は試料:水
=1:5の割合で混ぜ合わせ、1時間振とう後に電気伝
導率計にて測定した。ナトリウム含有率は、試料を乾燥
後粉砕して0.5mmで篩別し、詳細試料分析法に則っ
て測定した 図示する結果から、無処理の試料ではナトリウム含有量
およびECの値が高かったが、洗浄処理を行うことでE
C及び水溶性、全量のいずれのナトリウム含有量におい
ても数値が減少し、また散水量が増加するにつれてその
数値は一層減少することが分かった。
【0032】(実験例2)実験例1と同様に2種類の担
持体ごとに生ゴミの追加投入を4週間繰り返し、一部を
取り出して無処理区とし、残りについては時々散水しな
がら処理機を稼動し10倍量の散水を行って計4種類の
一次発酵品を得た。
【0033】そしてこれらの一次発酵品を用い、これを
ノイバウエルポットを用いて植物栽培試験(ノイバウエ
ル試験)を行い、小松菜の発芽率及び収穫時の乾燥重量
について夫々調査を行った。ここで用いたノイバウエル
ポットとは樹脂製の円筒容器であり、この円筒容器はい
ずれの部位にも孔部が形成されていない。また土壌につ
いては、栃木県宇都宮市上桑島町の鬼怒川河川敷林地に
て採取した砂壌土の沖積土を2mm径のふるいで篩別し
たものを使用した。
【0034】試験開始前に行う土壌の調整(一次発酵品
を堆肥として用いる際の調整)について説明すると、先
ず上述土壌を1ポットに乾土あたり750g充填し、1
ポットあたりN(窒素)、P2O5、K2Oが夫々25m
g含まれるように調整したものを標準区とした。具体的
にはNとして硫酸アンモニウム、P2O5として過リン酸
石灰、K2Oとして塩化カリを施用した。次に標準区と
同量の施肥を行った上で、生ゴミ処理により得られた上
記4種類の一次発酵品を加え、当該一次発酵品に含まれ
るNが100mgのものを標準量施用区とし、2倍量施
用区(Nを200mg追加)、3倍量施用区(Nを30
0mg追加)、4倍量施用区(Nを400mg追加)を
夫々設けた。即ち標準量施用区を例に取ると、一次発酵
品の窒素含有率が5%であれば2gの一次発酵品を追加
することで100mgのNが追加されるので、ポット内
に施肥されるNの量は125mgである。同様に2倍量
施用区では225mg、3倍量施用区では325mg、
4倍量施用区では425mgである。
【0035】そして施肥を行わない標準区と、施用量の
異なる4種類×2種類の担持体=8種類との計9つの各
ポットに25粒の種子を等間隔に播種し、56cm×8
6cm×154cmのフレームパイプにビニルを張った
簡易ビニル温室内で25日栽培した。土壌水分は、ポッ
トの重量を測定して減少した重量分の水を補給して最大
容水量の60%に維持し続けた。
【0036】図8は発芽率の結果である。この結果によ
れば未洗浄の一次発酵品を用いたポットでは標準区に比
べて発芽率が低くなっており、一次発酵品による生育阻
害の影響があるものと思われるが、10倍量の洗浄を行
った一次発酵品ではいずれの場合にも標準区の結果を上
回っており、特にチップを用いた一次発酵品での効果は
著しく、生育阻害が生じないだけでなく、逆に小松菜の
生育を促進していることも分かる。なお一般に市場では
発芽率90%の種は問題無いものと判断されており、1
0倍量処理区のポットはいずれもこの基準をクリアーし
ている。
【0037】図9は収穫した小松菜の重量であるが、発
芽率の場合と同様に洗浄した一次発酵品を施したポット
で標準区を上回る収穫結果をあげている。
【0038】以上の結果から、上述実施の形態により一
次発酵品の洗浄を行うことで、一次発酵品中に含まれる
ナトリウム分の多くを除去することでき、洗浄後の一次
発酵品は堆肥として植物に施用することで、育成の阻害
を行わないばかりか、逆に優れた生育促進効果を示すこ
とが判明した。特に10倍量の散水を行ったときには、
8割以上ものナトリウム分(水溶性)を溶脱しており、
塩分除去に高い効果を上げている。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、生ゴミか
ら植物の育成に適した堆肥の原料あるいは堆肥そのもの
を作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る生ゴミ処理装置の実施の形態を示
す斜視図である。
【図2】本発明に係る生ゴミ処理装置の実施の形態を示
す縦断面図である。
【図3】前記実施の形態における生ゴミの減量化処理の
工程を表す工程図である。
【図4】本発明に係る生ゴミ処理装置の他の実施の形態
を示す縦断面図である。
【図5】本発明に係る生ゴミ処理装置の更に他の実施の
形態を示す平面図である。
【図6】本発明に係る生ゴミ処理装置の更に他の実施の
形態を示す縦断面図である。
【図7】上述実施の形態にて得られる一次発酵品を調整
して得た堆肥について、植物に施肥したときの試験結果
を示す説明図である。
【図8】上述実施の形態にて得られる一次発酵品を調整
して得た堆肥について、植物に施肥したときの試験結果
を示す説明図である。
【図9】上述実施の形態にて得られる一次発酵品を調整
して得た堆肥について、植物に施肥したときの試験結果
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 処理容器 12 底面部 18 多孔質体 19 通水部材 2 攪拌手段 3 散水手段 4 基体 41 液受け部 46 減圧ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F26B 11/14 B09B 3/00 ZABD Fターム(参考) 3L113 AA07 AB10 AC24 AC58 AC67 BA01 4D004 AA03 AB10 BA04 CA13 CA15 CA19 CA40 CA42 CB02 CB06 CB28 CC03 CC08 DA01 DA06 DA07 4H061 AA02 AA03 CC47 CC55 EE66 FF06 GG19 GG43 GG48 GG70

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生ゴミを処理して処理物を得るための処
    理容器と、 この処理容器内に設けられ、前記生ゴミの処理を行うに
    あたり当該生ゴミを攪拌するための攪拌手段と、 処理物を洗浄して脱塩処理するために、前記処理容器内
    に洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、 洗浄された処理物の脱水を行うための脱水手段と、を備
    えることを特徴とする生ゴミ処理装置。
  2. 【請求項2】 脱水手段は、処理容器下部側に設けられ
    多孔質体を有する排水部位と、この排水部位を介して処
    理容器内を減圧して処理容器内の水分を当該排出部位か
    ら排出するための減圧手段と、を備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の生ゴミ処理装置。
  3. 【請求項3】 脱水手段は、処理容器下部側に設けられ
    多孔質体を有する排水部位と、前記処理容器内を加圧し
    て処理容器内の水分を排出部位から排出するための加圧
    手段と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の生ゴ
    ミ処理装置。
  4. 【請求項4】 脱水手段は、処理容器を回転させる回転
    手段と、処理容器側面に設けられ多孔質体を有する排水
    部位とを備え、処理容器を回転させ、その遠心力により
    処理容器内の水分を当該排出部位から排出することを特
    徴とする請求項1記載の生ゴミ処理装置。
  5. 【請求項5】 処理容器内には、生ゴミを分解する微生
    物及びこの微生物の担持体が投入されて発酵処理される
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の
    生ゴミ処理装置。
  6. 【請求項6】 処理容器内の生ゴミを乾燥して処理物を
    得るための乾燥手段を備えたことを特徴とする請求項1
    ないし4のいずれかに記載の生ゴミ処理装置。
  7. 【請求項7】 処理容器内に生ゴミを投入して処理する
    工程と、 この工程で得られた処理物に洗浄水を供給する洗浄工程
    と、 この洗浄工程にて洗浄された処理物の脱水を行う脱水工
    程と、を含むことを特徴とする生ゴミ処理方法。
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CN111169081A (zh) * 2020-02-25 2020-05-19 浙江蓝海环保有限公司 一种节能环保生活垃圾处理设备

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