JP2002183111A - 曲面モデルの同定方法及びプログラム - Google Patents

曲面モデルの同定方法及びプログラム

Info

Publication number
JP2002183111A
JP2002183111A JP2000378625A JP2000378625A JP2002183111A JP 2002183111 A JP2002183111 A JP 2002183111A JP 2000378625 A JP2000378625 A JP 2000378625A JP 2000378625 A JP2000378625 A JP 2000378625A JP 2002183111 A JP2002183111 A JP 2002183111A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
distance
calculating
green function
identification
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000378625A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3881510B2 (ja
Inventor
Osao Kaseda
長生 綛田
Kozo Takayama
幸三 高山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Azbil Corp filed Critical Azbil Corp
Priority to JP2000378625A priority Critical patent/JP3881510B2/ja
Publication of JP2002183111A publication Critical patent/JP2002183111A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3881510B2 publication Critical patent/JP3881510B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Complex Calculations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度な曲面モデルの同定を効率良く行う。 【解決手段】 n(nは2以上の整数)種類の変量間の
関係を近似したn次元の曲面モデルをコンピュータを使
用して同定する曲面モデルの同定方法において、予めデ
ータが収集されたn種類の変量のうちn−1種類の変量
で定義されるn−1次元の空間において各データ間の距
離を計算するステップ102と、この計算された各距離
に対応するグリーン関数値を計算するステップ103
と、収集されたデータのうちn−1種類を除く1種類の
データとグリーン関数値とからn次元の曲面モデルを計
算するステップ104とを実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製剤設計、材料設
計、システムの運転条件・製品製造条件の設計/調整等
に使用される応答曲面法などに利用可能な、曲面モデル
の同定方法及びプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、実験計画法に基づいて収集された
データを用いて、効率よく製品の製造条件・システムの
運転条件等を設計・調整するために、応答曲面法(Resp
onse Surface Methodology;RSM )が用いられている。
以下、従来の応答曲面法(文献1「轟 章、応答曲面
法、平11-12月日本機械学会講習会「応答曲面法による
非線形問題の最適設計入門」資料、URL:http://ueno.m
es.titech.ac.jp/rec-res.html にて公開中」、文献2
「長谷川ほか、実数型交差モデルと応答曲面モデルを用
いた逐次的近似最適化に関する一試行、日本計算工学会
論文集、2000年5月24日発行」、文献3「Takaya
ma、Artificial Neural Network as a Novel Method to
Optimize Pharmaceutical Formulations、Pharmaceuti
cal Research,Vol.16, No.1, 1999」など)について説
明する。
【0003】図11は応答曲面法における処理の流れを
示すフローチャート図である。応答曲面法には、実験計
画法に基づき必要最低限のデータを収集する処理(ステ
ップ401)と、収集されたデータをもとに各要因(設
計条件)とその応答(最適にしたい特性値)を結びつけ
る近似関数(曲面モデル)を同定する処理(ステップ4
02)と、得られた近似関数(曲面モデル)を利用し
て、所望の特性値となるような最適設計条件を各種最適
化アルゴリズムを利用して求める処理(ステップ40
3)の3つの処理ステップがある。
【0004】次に、上記ステップ401〜403におい
て、従来利用されている技術を以下に説明する。ステッ
プ401では、実験計画法に基づき、実験計画データを
収集する。これにより必要最低限なデータを効率よく収
集する。利用される実験計画法の要因配置(実験点配
置)としては、完備要因計画(全因子計画;fully fact
orial design)法、直交計画(orthogonal design )
法、球形中心2次複合計画(中央複合計画;central co
mposite design)法などが代表的である(文献1、文献
4「橋田 充 編、経口投与製剤の処方設計(第7章 処
方・製法の最適化)、薬業時報社、1998」)。
【0005】ステップ402では、ステップ401で収
集したデータを使って、各要因(設計条件)xi (i=
1,2,・・・,k)とその応答(最適にしたい特性
値)yとを結びつける近似関数(曲面モデル)y=f
(x1,x2,・・・,xk )を以下のような手法を利用
して求める。
【0006】(I)多項式を用いた手法(文献1、文献
2)は、各要因(入力変数)と特性値(出力変数)とを
基本的には線形の関数で近似する手法である。多くの場
合は、以下の2次多項式が利用される。
【0007】
【数1】
【0008】式(18)において、a0,bi,ci,ci
j は定数である。非線形な対象に対応する場合には、相
互作用項(式(18)の右辺第4項)を導入したり、べ
き乗関数、指数関数あるいは対数関数などを利用して、
入力変数の変換を行ったりする。前記2次多項式が、応
答曲面法の近似関数としては最も頻繁に利用される手法
である。
【0009】(II)ニューラルネットワークを用いた
手法(文献3)は、非線形な入出力関係を近似する手法
である。入力を各要因(設計条件)、出力を特性値とし
て、階層型のニューラルネットワークにバックプロパゲ
ーション法を利用して学習させる。入力層から中間層、
出力層に至る信号は、前層からの信号を次の式(19)
により統合し、式(20)のようなシグモイド関数に代
表される伝達関数により、次の層へと出力される。
【0010】
【数2】
【0011】
【数3】
【0012】なお、wpqは次層ユニットqと前層ユニッ
トp間の荷重、xp は前層からの出力であり、f(yq
)は次層への出力として伝達される。また、aはシグ
モイド関数の勾配係数である。
【0013】(III)スプライン関数を用いた手法
(文献5「桜井 明著、スプライン関数入門、東京電機
大学出版局、1981」、文献6「桜井 明監修、パソ
コンによるスプライン関数、東京電機大学出版局、19
88」)は、非線形な特性であっても関数化することが
でき、滑らかな曲線/曲面が得られる手法である。通常
広く認知されているスプラインは、文献「マグローヒル
科学技術用語大辞典」に記載されている通り、導関数に
基づくスプライン関数のことである。この導関数に基づ
くスプライン関数の数学的定義は、文献4に記載されて
いる通り、「m次のスプライン関数は、そのm階微分が
階段関数で、m−1階以下の微分が連続であるような関
数である」というものである。また、n個の接点をもつ
m次のスプライン関数は以下のようになる。
【0014】
【数4】
【0015】なお、(x−qi)m +は切断べき関数と呼
ばれる関数であり、以下のように表される。
【0016】
【数5】
【0017】(IIII)多変数適応回帰スプライン
(MARS)を用いた手法(文献7「T.J.Hastie and R.J.T
ibshirani、Nonparametric Regression and Classifica
tion Part I - Nonparametric Regression, NATO ASI
Series. F. Computer and SystemSciences, Vol.136, p
p.62-69, 1994」)は、多項式の回帰近似を区分に分割
して行う手法である。分割する領域の大きさは計算によ
り自動的に決定される。
【0018】最後に、ステップ403では、得られた曲
面モデルを利用して、公知の各種最適化アルゴリズムに
より、所望の最適値探索を行い、最適設計条件を見出
す。連続量に対する公知の最適化アルゴリズムとして
は、シンプレックス法、勾配法、共役勾配法、ニュート
ン法、準ニュートン法、シミュレーテッド・アニーリン
グ法、トンネリング・アルゴリズム、遺伝的アルゴリズ
ム(GA)などが代表的である(文献8「茨木俊秀ほか、
最適化の手法、共立出版、1993」、文献9「相吉
英太郎、「最適化」の展望、計測と制御、Vol.29,No.1
2、1990」)。
【0019】また、制約条件下での最適化手法として、
ペナルティ関数を利用した方法(文献3、文献8)など
もある。さらに、複数の曲面モデルを利用することで、
複数特性の最適値(妥協解)を見出す多目的最適化(文
献3、文献10「西川ほか、岩波講座 情報科学19
「最適化」、岩波書店、1982」)も実施することが
できる。多目的最適解を求める方法としては、重みパラ
メータ法、ε制約法、目標計画法、対話型の方法などが
ある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】応答曲面法は、数少な
いデータ(必要最低限のデータ)から、効率よく最適条
件を見出すために利用される。しかしながら、従来の応
答曲面法では、前述のステップ402における近似関数
(曲面モデル)の同定に労力を要することがあり、実際
には効率が悪い可能性があるという問題点があった。例
えば、前述の従来の近似関数を利用した場合には、以下
のような問題がある。
【0021】(I)多項式を用いた手法は、基本的に
は、入出力関係が線形な対象をモデル化する手法である
ため、各要因と特性値が非線形な関係の場合(現実には
このケースが多い)は、効率よくモデル化することが困
難となる場合がある。非線形な対象をモデル化する手段
として、相互作用項を追加したり、べき乗関数、指数関
数あるいは対数関数などを導入して近似することもある
が、必要な精度のモデルを得るためには多大な労力を要
することがある。例えば、相互作用項を導入する場合に
は、すべての要因の相互作用項を追加すべきか、あるい
は一部の相互作用項とするか、一部の相互作用項とする
場合には、どの要因の組み合わせを追加すればよいかと
いうことは試してみないと分からない。また、どのよう
な関数を導入すればよいかについても試してみないと分
からないことがある。つまり、近似関数を得るために
は、試行錯誤的となり効率が悪い。
【0022】さらに、非線形性の強い対象の場合は、全
領域を1つの関数で近似することが困難な場合がある。
そのため、小さな領域に分けてそれぞれに異なる多項式
近似関数をあてはめることもある。しかし、対象の特性
が未知なものについて、どの領域がどのような関数に相
当するかを決めることは困難である。そのため,結果的
に所望の精度のモデルを得ることができない。また、2
次多項式による近似では、現実的にはあり得ない値(特
性値の限界値以上あるいは限界値以下の値)の応答が現
れる場合があり、所望の応答曲面にならない場合があ
る。この場合、最適な領域の分割や関数の選択にさらに
十分な時間をかければ、所望のモデルが得られる可能性
もあるが、非常に多大な労力が必要となり、モデル同定
の効率が悪化する。
【0023】(II)ニューラルネットワークを用いた
手法では、ユーザが指定すべきパラメータが多すぎ、ま
た、パラメータを決定するための指標がないので、ネッ
トワークモデルを試行錯誤的に求めざるを得なくなり、
実際には効率よく所望の近似関数を求めることは困難で
ある。例えば、ユーザが予め設定する必要があるパラメ
ータとして代表的なものには、ネットワークの階層数、
中間層のユニット数、伝達関数の関数式(伝達関数をシ
グモイド関数とする場合には、その関数の傾き)、適用
する学習法則、学習停止条件、学習スタート時の荷重係
数の初期値などがある。
【0024】このようなパラメータを変化させると、応
答曲面が大きく変化するが、パラメータをどう変化させ
ればよりよいモデルが得られるかを知るための明確な指
標がないため、結果的には試行錯誤的にモデルを作らざ
るを得ない。さらに、学習計算は繰り返し計算(収束計
算)となるため、計算時間が必要となることがある。ニ
ューラルネットワークで近似した応答曲面では、応答曲
面が伝達関数であるシグモイド関数の形状となってしま
い、所望の応答曲面にならない場合がある。この場合、
よりよい応答曲面にするにはさらに時間がかかり、モデ
ル同定の効率が悪化する。
【0025】(III)通常、工学分野で広く認知・利
用されている導関数に基づくスプライン関数では、1要
因(1入力変数)に対する出力値の補間曲線(近似関
数)を描くことは容易にできるが、2要因(2入力変
数)以上の場合には、以下のような制限が発生する。 (α)補間計算(近似関数の同定)をするために与えら
れるデータが、入力空間内で格子状となるデータであ
り、各座標点に順序をつける必要がある(文献11「Wi
lliam H. Pressほか、Numerical Recipes in C、技術評
論社、1993」)。 (β)与えられたデータに囲まれる区分領域(2入力変
数の場合は、3角領域)を切り出す必要がある(文献1
2「曲渕 英邦、スプライン関数を用いたランダム布置
標本データからの2次元補間、日本建築学会大会学術講
演梗概集(九州)1998年9月」)。
【0026】実験データの近似を目的とするならば、
(α)の格子状データが得られることは期待できないた
め、不規則分布のデータを前提とした(β)を適用せざ
るを得ない。しかし、2入力変数以上の場合、補間計算
以外に領域切り出しのアルゴリズム(例えば、Delaunay
三角分割;文献13「MATLAB ver5.3 オンラインマニュ
アル、Function Reference "delaunay" 」)が必要であ
り、また各次元ごとに(入力変数の数に応じて)領域切
り出しのアルゴリズムが必要である(2入力変数の場合
には例えば3角形分割、3入力変数の場合には例えば4
面体領域切り出しなど)。つまり、アルゴリズムが高次
元になればなるほど、アルゴリズムが複雑となり、プロ
グラムも大きくなり、計算時間も必要となるため、現実
的には3入力変数以上の補間にはほとんど利用されてい
ない。
【0027】(IIII)多変数適応回帰スプライン
(MARS)を用いた手法は、基本的には多項式近似と同様
なアルゴリズムであるため、多項式と同様な問題があ
る。ただし、区分領域での近似を採用していることか
ら、非線形近似にもある程度対応可能である。また、近
似の基本となる関数もあらかじめ候補をいくつか用意し
ておけば、そのなかで最適化なものを自動的に選択する
ことができる。しかし、近似の基本となる関数の候補と
して何を用意すればよいかわからない場合は、多数の関
数候補を用意する必要があり、これによって計算負荷
(計算時間、要求メモリサイズ)が増大する。また、非
線形性が強い場合などには、より多数の区分領域に分け
て回帰近似する必要があり、これによっても計算負荷が
大きくなるため、実用上問題である。また、領域を区分
して多項式近似をするため、実験データを細分して利用
することとなる。このため、全領域において、実験計画
法に基づき収集したデータでは、多項式近似に必要なデ
ータ量が得られないことがある。また、細分した領域ご
とに実験計画法を適用しデータを収集することは、実験
コストの増大や効率の悪化となるため、実用上問題であ
る。
【0028】なお、他の補間手法(近似関数)として、
ラグランジュ補間多項式もあるが、この手法を利用した
場合には、データ点数によっては、ルンゲの現象という
振動現象が現れる。これにより、なめらかではない不自
然な、応答の激しい曲面となってしまうので(文献14
「桜井 明監修、パソコンによるスプライン関数、東京
電機大学出版局、1988、pp.4-6」)、実用上問題で
ある。
【0029】以上のように、従来の応答曲面法では、モ
デル同定が試行錯誤的となり、モデル同定に多大な時間
がかかるという問題点があった。また、従来の応答曲面
法では、モデル同定を誤る可能性があった。本発明は、
上記課題を解決するためになされたもので、高精度な曲
面モデルの同定を効率良く行うことができる曲面モデル
の同定方法及びプログラムを提供することを目的とす
る。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は、n(nは2以
上の整数)種類の変量間の関係を近似したn次元の曲面
モデルをコンピュータを使用して同定する曲面モデルの
同定方法であって、予めデータが収集された前記n種類
の変量のうちn−1種類の変量で定義されるn−1次元
の空間において各データ間の距離を計算して記憶装置に
記憶させる第1の同定時距離計算ステップ(102)
と、この計算された各距離に対応するグリーン関数値を
計算して記憶装置に記憶させる第1の同定時グリーン関
数計算ステップ(103)と、前記収集されたデータの
うち前記n−1種類を除く1種類のデータと前記グリー
ン関数値とから前記n次元の曲面モデルを計算して記憶
装置に記憶させるモデル同定ステップ(104)とから
なるものである。このように、本発明は、従来の応答曲
面法(実験計画法、近似関数、既存最適化アルゴリズム
を組み合わせて、少ない実験データから効率よく最適解
を求める手法)の近似関数として、グリーン関数に基づ
く重調和スプライン補間を適用している。重調和スプラ
イン補間は、与えられたデータのみを使って非線形な特
性であっても応答曲面を求めることができ、ユーザは近
似関数の次数、構造などの各種パラメータの指定をする
必要がない。また、重調和スプライン補間は、多次元へ
の拡張が容易であり、多要因のモデルにも柔軟に対応す
ることができる。
【0031】また、本発明の曲面モデルの同定方法の1
構成例において、前記n種類の変量のうちn−1種類の
変量は、前記曲面モデルに対する入力となる変量であ
り、残りの1種類の変量は、前記曲面モデルの出力とな
る変量である。また、本発明の曲面モデルの同定方法の
1構成例は、前記モデル同定ステップの後に前記n−1
次元の特定の入力データが入力されたとき、前記n−1
次元の空間において前記特定の入力データと前記収集さ
れた各データとの距離を計算して記憶装置に記憶させる
出力計算時距離計算ステップ(202)と、この出力計
算時距離計算ステップで計算された各距離に対応するグ
リーン関数値を計算して記憶装置に記憶させる出力計算
時グリーン関数計算ステップ(203)と、この出力計
算時グリーン関数計算ステップで計算されたグリーン関
数値と前記n次元の曲面モデルとを用いて、前記特定の
入力データに対応する1次元の出力データを補間計算し
て記憶装置に記憶させる出力データ計算ステップ(20
4)とを実行するようにしたものである。また、本発明
の曲面モデルの同定方法の1構成例は、前記n−1次元
の空間において各データ間の距離を計算して記憶装置に
記憶させる第2の同定時距離計算ステップ(302)
と、この第2の同定時距離計算ステップで計算された各
距離に対応するグリーン関数値を計算して記憶装置に記
憶させる第2の同定時グリーン関数計算ステップ(30
3)と、この第2の同定時グリーン関数計算ステップで
計算されたグリーン関数値から前記収集されたデータが
前記曲面モデルの同定にとって有効なデータか否かを示
す評価指標値を計算して記憶装置に記憶させる評価指標
値計算ステップ(304)と、この評価指標値が最大と
なるようなデータを前記収集されたデータ中から選択す
るデータ選択ステップ(305,306)とを実行した
後に、この選択されたデータを前記収集されたデータと
して、前記第1の同定時距離計算ステップ、前記第1の
同定時グリーン関数計算ステップ及び前記モデル同定ス
テップを実行するようにしたものである。また、本発明
の曲面モデルの同定方法の1構成例において、前記n種
類の変量のデータは、実験計画法によって収集されるも
のである。
【0032】また、本発明のプログラムは、予めデータ
が収集された前記n種類の変量のうちn−1種類の変量
で定義されるn−1次元の空間において各データ間の距
離を計算して記憶装置に記憶させる第1の同定時距離計
算ステップと、この計算された各距離に対応するグリー
ン関数値を計算して記憶装置に記憶させる第1の同定時
グリーン関数計算ステップと、前記収集されたデータの
うち前記n−1種類を除く1種類のデータと前記グリー
ン関数値とから前記n次元の曲面モデルを計算して記憶
装置に記憶させるモデル同定ステップとをコンピュータ
に実行させるものである。また、本発明のプログラムの
1構成例において、前記n種類の変量のうちn−1種類
の変量は、前記曲面モデルに対する入力となる変量であ
り、残りの1種類の変量は、前記曲面モデルの出力とな
る変量であり、プログラムは、前記モデル同定ステップ
の後に前記n−1次元の特定の入力データが入力された
とき、前記n−1次元の空間において前記特定の入力デ
ータと前記収集された各データとの距離を計算して記憶
装置に記憶させる出力計算時距離計算ステップと、この
出力計算時距離計算ステップで計算された各距離に対応
するグリーン関数値を計算して記憶装置に記憶させる出
力計算時グリーン関数計算ステップと、この出力計算時
グリーン関数計算ステップで計算されたグリーン関数値
と前記n次元の曲面モデルとを用いて、前記特定の入力
データに対応する1次元の出力データを補間計算して記
憶装置に記憶させる出力データ計算ステップとをコンピ
ュータに実行させるものである。また、本発明のプログ
ラムの1構成例は、前記n−1次元の空間において各デ
ータ間の距離を計算して記憶装置に記憶させる第2の同
定時距離計算ステップと、この第2の同定時距離計算ス
テップで計算された各距離に対応するグリーン関数値を
計算して記憶装置に記憶させる第2の同定時グリーン関
数計算ステップと、この第2の同定時グリーン関数計算
ステップで計算されたグリーン関数値から前記収集され
たデータが前記曲面モデルの同定にとって有効なデータ
か否かを示す評価指標値を計算して記憶装置に記憶させ
る評価指標値計算ステップと、この評価指標値が最大と
なるようなデータを前記収集されたデータ中から選択す
るデータ選択ステップとをコンピュータに実行させた後
に、この選択されたデータを前記収集されたデータとし
て、前記第1の同定時距離計算ステップ、前記第1の同
定時グリーン関数計算ステップ及び前記モデル同定ステ
ップとをコンピュータに実行させるものである。
【0033】
【発明の実施の形態】[実施の形態の1]本発明では、
応答曲面法において効率よく最適条件を探索するため、
効率よく近似関数(曲面モデル)を得ることを目的とし
ており、衛星データから等高線を得るために利用されて
いる、グリーン関数に基づく重調和スプラインを近似関
数として適用している。
【0034】グリーン関数に基づく重調和スプラインに
ついては、例えば文献15「DavidT. Sandwell、Biharm
onic Spline Interpolation of GEOS-3 and SEASAT Alt
imeter Data、Geophysical Research Letters, Vol.14,
No.2, pp.139-142, 1987」、また文献16「Paul Wess
el, David Bercovici, Interpolation with Splinesin
Tension: A Green's Function Approach, Mathmatical
Geology, Vol.30, No.1, 1998 」に記載されている。
【0035】重調和スプラインは、工学分野で広く認知
・利用されている、導関数に基づくスプライン関数と
は、理論的にまったく異なる補間方法である。しかし、
補間曲面は、導関数に基づくスプライン関数と同様に滑
らかな曲面であり、非線形な特性でもモデル化すること
ができる。
【0036】従来工学の分野で利用されているスプライ
ン関数は、導関数に基づく補間値計算アルゴリズムを有
するスプライン関数である。これに対し、重調和スプラ
インは、積分定理(グリーン定理)に基づく補間値計算
アルゴリズムとなっている。そのため、従来のスプライ
ンとは異なり、不規則分布データであっても特別なアル
ゴリズムを用意することなく、補間計算可能である。さ
らに、この手法は、データを与えるだけで、データの分
布のみから関数を計算するため、ユーザが予め設定する
必要があるパラメータは存在しない。また、多次元の入
力変数(多要因)でも2入力変数(2要因)以下の場合
と同様なアルゴリズムで動作するため、多次元(多要
因)な対象にも、柔軟に適用可能である。
【0037】以下、この重調和スプライン補間のアルゴ
リズムを記述する。文献15によると、任意の入力変数
ベクトルxに対する重調和スプライン関数f(x)は次
式のようになる。
【0038】
【数6】
【0039】ただし、Nは予め収集されたデータxj
(j=1〜N) の数、zは任意のデータxと予め収集
されたデータxj との距離である。また、φm(z) は
グリーン関数であり、距離zとデータx,xj の次元数
(データx,xj を特徴付ける変量の数)mとに応じ
て、次式のように定められる。
【0040】
【数7】
【0041】式(1)の係数cj は、データが与えられ
ると線形マトリクスを解くことにより自動的に算出でき
る。これにより求めたい入力変数ベクトルxi に応じた
出力値(補間値)yi は、次式により算出できる。
【0042】
【数8】
【0043】式(3)において、zijはデータxi と予
め収集されたデータxj との距離である。なお、式
(1)は、次式より導出される。
【0044】
【数9】
【0045】ただし、∇4 は重調和演算子、δ(z)は
デルタ関数である。以上のように、重調和スプラインで
は、データが与えられると、入力空間におけるデータ間
の距離と、各次元(入力変数の数)に応じたグリーン関
数とから、自動的に関数値が計算できる。そのため、不
規則分布データであっても、さらに多次元(多要因)デ
ータであっても、特別なアルゴリズムを用意する必要は
なく、柔軟に多次元拡張可能である。また線形マトリク
ス計算であるため、計算負荷も大きくない。
【0046】次に、以上のような重調和スプライン補間
のアルゴリズムを用いた曲面モデルの同定方法について
詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態とな
る曲面モデルの同定装置の構成を示すブロック図、図2
は図1の同定装置の動作を示すフローチャート図であ
る。図2(a)は同定装置のモデル同定時の動作を示
し、図2(b)は出力データ計算時の動作を示してい
る。
【0047】図1の同定装置は、例えば実験計画法によ
って予めデータが収集されたn(nは2以上の整数)種
類の変量のうちn−1種類の変量で定義されるn−1次
元の空間において各データ間の距離を計算する距離計算
部1と、この距離計算部1で計算された各距離に対応す
るグリーン関数値を計算するグリーン関数計算部2と、
前記収集されたデータのうち前記n−1種類を除く1種
類のデータと前記グリーン関数値とから前記n種類の変
量間の関係を近似したn次元の曲面モデルを求めるモデ
ル係数計算部3と、グリーン関数値と同定されたn次元
の曲面モデルとを用いて、特定の入力データに対応する
1次元の出力データを補間計算する出力データ計算部4
とを有している。
【0048】図1の同定装置は、コンピュータ上で実現
することができる。コンピュータは、CPU、ROM、
RAM、ディスプレイ装置やキーボードあるいは外部記
憶装置とのインタフェースをとるための回路などを備え
た周知の構成のものでよい。CPUは、ROM若しくは
RAMに記憶されたプログラム、又はキーボードから入
力されたコマンドに従って処理を実行する。また、CP
Uは、外部記憶装置にデータを書き込んだり、外部記憶
装置からデータを読み出したりすることができる。
【0049】本実施の形態の曲面モデルの同定方法を実
現させるためのプログラムは、フレキシブルディスク、
CD−ROM、メモリカード等の記録媒体に記録された
状態で提供される。この記録媒体を外部記憶装置に挿入
すると、媒体に記録されたプログラムが読み取られ、コ
ンピュータに転送される。そして、CPUは、読み込ん
だプログラムをRAM等に書き込む。こうして、同定装
置は、以下で説明するような処理を実行する。
【0050】以下、このような同定装置のモデル同定時
の動作を図2(a)を参照して説明する。まず、同定装
置のユーザは、n種類の変量によって特徴付けられるn
次元データを例えば実験計画法によって複数個収集し、
前記n種類の変量をn−1種類と1種類の変量に分け、
これに対応して前記n次元データをn−1次元のデータ
と1次元のデータとに分けて同定装置に入力する。
【0051】一般的には、前記n−1種類の変量はユー
ザが求める解の要因となる変量(例えば、曲面モデルの
生成理由が製剤処方の最適化にあるとすれば、要因は各
原材料の量)であり、前記1種類の変量は解となる変量
(処方された製剤の特性値)である。本発明では、n−
1種類の変量が要因(入力)で、残りの1種類の変量が
解(出力)である必要は必ずしもないが、ここでは便宜
的に、n−1種類の変量によって特徴付けられるn−1
次元データを入力データ、残りの1種類の変量によって
特徴付けられる1次元データを出力データと呼ぶ。
【0052】同定装置の距離計算部1は、ユーザによっ
てデータが入力されると(ステップ101においてYE
S)、n−1次元の空間においてn−1次元の各入力デ
ータ間の距離zを入力データの全ての組み合わせについ
て計算して、図示しない記憶装置に格納する(ステップ
102)。ここでの距離zは、ユークリッド距離であ
る。
【0053】例えば、n=3として、入力の2変量をX
1,X2、出力の1変量をYとし、図3に示すように、2
次元の入力データx1,x2,x3 の値をそれぞれ(X1
1,X21),(X12,X22),(X13,X23)とし、入
力データx1,x2,x3 に対応する出力データをそれぞ
れy1,y2,y3 とすれば、入力データx1,x2間の距
離z12(又はZ21)、入力データx2,x3間の距離z23
(又はZ32)、入力データx3,x1間の距離z31(又は
Z13)はそれぞれ次式のように得られる。
【0054】 z12=Z21=((X11−X12)2+(X21−X22)21/2 ・・・(5) z23=Z32=((X12−X13)2+(X22−X23)21/2 ・・・(6) z31=Z13=((X13−X11)2+(X23−X21)21/2 ・・・(7)
【0055】続いて、グリーン関数計算部2は、距離計
算部1で計算された距離z毎に対応するグリーン関数値
φm(z) を計算して、図示しない記憶装置に格納する
(ステップ103)。前述のn=3の例では、距離z1
2,z23,z31に応じてグリーン関数値φm(z12),φ
m(z23),φm(z31) を計算することになる。前述
のとおり、グリーン関数値φm(z) は式(2)によっ
て計算することができる。なお、本実施の形態では、m
=n−1である。
【0056】モデル係数計算部3は、出力データyとグ
リーン関数値φm(z) とからn次元の曲面モデルのモ
デル係数cj (j=1〜N)を計算して、図示しない記
憶装置に格納する(ステップ104)。モデル係数cj
を求めるには、出力データyとグリーン関数値φ
m(z) とを式(3)に代入すればよい。前述のn=3
の例ではN=3なので、以下のような連立方程式が得ら
れる。
【0057】 y1 =c2φm(z12)+c3φm(z13) ・・・(8) y2 =c1φm(z21)+c3φm(z23) ・・・(9) y3 =c1φm(z31)+c2φm(z32) ・・・(10)
【0058】モデル係数計算部3は、式(8)〜式(1
0)の連立方程式から最小二乗法により、モデル係数c
1,c2,c3 を計算する。以上により、モデル同定が終
了する。同定装置によって同定されたn=3次元の曲面
モデルは、式(1)とモデル係数c1,c2,c3 とによ
り、次式のように表すことができる。 y=c1φm(zi1)+c2φm(zi2)+c3φm(zi3) ・・・(11)
【0059】次に、n−1(=m)次元の空間内の特定
の入力データxi に対応する出力データ(補関値)yi
を同定装置に計算させる場合の動作を図2(b)を参照
して説明する。
【0060】同定装置の距離計算部1は、ユーザによっ
て入力データxi が入力されると(図2ステップ201
においてYES)、n−1次元の空間において入力デー
タxi とモデル同定時に入力された前記収集された各入
力データx1,x2,x3 との間の距離zを図4に示すよ
うに入力データx1,x2,x3 毎に計算して、図示しな
い記憶装置に格納する(ステップ202)。
【0061】入力データxiの値を(X1i,X2i)とす
ると、入力データxi,x1間の距離zi1、入力データ
xi,x2間の距離zi2、入力データxi,x3間の距離z
i3はそれぞれ次式のように得られる。 zi1=((X1i−X11)2+(X2i−X21)21/2 ・・・(12) zi2=((X1i−X12)2+(X2i−X22)21/2 ・・・(13) zi3=((X1i−X13)2+(X2i−X23)21/2 ・・・(14)
【0062】続いて、グリーン関数計算部2は、距離計
算部1で計算された距離zi1,zi2,zi3毎に対応する
グリーン関数値φm(zi1),φm(zi2),φm(zi
3) を計算して、図示しない記憶装置に格納する(ステ
ップ203)。
【0063】出力データ計算部4は、特定の入力データ
xi に対応する出力データ(補関値)yi を計算して、
図示しない記憶装置に格納する(ステップ204)。出
力データyi を計算するには、グリーン関数計算部2で
計算されたグリーン関数値φ m(zi1),φm(zi2),
φm(zi3) を以下に示すように式(3)に代入すれば
よい。 yi =c1φm(zi1)+c2φm(zi2)+c3φm(zi3) ・・・(15) こうして、特定の入力データxi に対応する出力データ
yi 、すなわち任意の条件に対する特性値の計算が可能
となり、最適解の探索が可能となる。
【0064】次に、本実施の形態の曲面モデルの同定方
法を適用した結果を従来手法と比較して示す。図5〜図
7は、実験計画法によって収集した実験データ(製剤特
性データ;3要因)に従来手法と本実施の形態の手法を
適用した結果得られた曲面モデルを応答曲面として図示
した図である。図5(a)、図6(a)、図7(a)は
従来の2次多項式を用いて同定した曲面を示し、図5
(b)、図6(b)、図7(b)は従来のニューラルネ
ットワークを用いて同定した曲面を示し、図5(c)、
図6(c)、図7(c)は本実施の形態の同定方法を用
いて同定した曲面を示している。
【0065】図5〜図7の例では、喘息の治療用の気管
支拡張剤の最適製剤設計に応答曲面法を適用している。
気管支拡張剤は、患者が錠剤を服用したときに錠剤の崩
壊を抑えるゲル化剤と崩壊を促進する崩壊剤とを錠剤の
主成分に混合したものである。図5〜図7において、入
力変量である要因パラメータ1はゲル化剤の量であり、
同じく入力変量である要因パラメータ2は崩壊剤の量で
ある。また、図5における出力変量である特性値1は、
速放率であり、図6における出力変量である特性値2は
速放性(錠剤の崩壊が促進される特性)の速度であり、
図6における出力変量である特性値3は徐放性(錠剤の
崩壊が抑制される特性)の速度である。
【0066】図5(a)、図6(a)、図7(a)に示
す2次多項式の応答曲面では、製剤設計の専門家の経験
に反する、現実ではありえないような特性値が出力され
る。また、図5(b)、図6(b)、図7(b)に示す
ニューラルネットワークの応答曲面では、伝達関数とな
っているシグモイド関数の形状がそのまま現れており、
所望の応答曲面とはなっていない。これに対して、図5
(c)、図6(c)、図7(c)に示す本実施の形態の
曲面では、専門家の経験と合致する、所望の滑らかな応
答曲面が得られている。
【0067】以上のように、重調和スプラインを利用す
れば、非線形な最適化対象に対し、ユーザがパラメータ
の指定をすることなく、自動的に最適設計に必要な近似
関数(曲面モデル)を得ることができる。このため、従
来手法と比べて格段に効率のよい最適設計が可能とな
る。また、従来手法と異なり、現実にありえないような
応答となることが少ないため、最適化対象の知識があま
りない人であっても、効率よく精度の高い曲面モデルを
得ることができ、条件設計の誤りを回避することができ
る。なお、本実施の形態では、n=3の場合を例にとっ
て説明しているが、これに限るものではなく、nが2以
上であれば本発明を適用することができる。
【0068】[実施の形態の2]実施の形態の1の曲面
モデルの同定方法では、データのスムージング(収集し
たすべてのデータを必ずしも通らない関数近似)が可能
である。データのスムージングのアルゴリズムとして
は、以下のようなものがある。
【0069】(I)収集したデータを間引いて(サンプ
リングして)補間関数を求める方法(文献15)。 (II)特異値分解を利用する方法(文献16)。 (III)前述の式(4)の代わりに、以下の式(5)
を利用する方法(文献16)。
【0070】
【数10】
【0071】式(16)において、∇2 はラプラシアン
演算子である。また、T/Dの比を変えてスムージング
の程度を制御することができる。図8に本実施の形態の
データスムージングを適用した結果を示す。図8(a)
は入力変量が1種類(n=2)の場合、図8(b)、図
8(c)は入力変数が2種類(n=3)の場合の結果で
ある。なお、図8(a)において、破線は全収集データ
を補間した結果を示し、実線はスムージングをしながら
補間した結果を示す。
【0072】このように、収集したデータにノイズが含
まれる場合には、全ての収集データを必ず通るような曲
面モデルを求めるよりも、本実施の形態のスムージング
を適用して曲面モデルを求める方が有効であり、所望の
応答曲面を得ることができる。なお、収集したデータの
信頼性が高い場合はこの限りでない。
【0073】[実施の形態の3]図9は本発明の第3の
実施の形態となる曲面モデルの同定装置の構成を示すブ
ロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付
してある。本実施の形態は、図1の同定装置に、距離計
算部5、グリーン関数計算部6、評価指標計算部7及び
データ選択部8を加えたものである。実施の形態の1と
同様に、本実施の形態の同定装置もコンピュータで実現
することができる。
【0074】以下、本実施の形態の同定装置の動作を図
10を参照して説明する。まず、同定装置の距離計算部
5は、ユーザによって収集データが入力されると(ステ
ップ301においてYES)、n−1次元の空間におい
てn−1次元の各入力データ間の距離zを入力データの
全ての組み合わせについて計算して、図示しない記憶装
置に格納する(ステップ302)。このときの計算は、
実施の形態の1の距離計算部1における処理と全く同じ
である。
【0075】続いて、グリーン関数計算部6は、距離計
算部5で計算された距離z毎に対応するグリーン関数値
φm(z) を計算して、図示しない記憶装置に格納する
(ステップ303)。このときの計算も、実施の形態の
1のグリーン関数計算部2における処理と全く同じであ
る。
【0076】評価指標計算部7は、グリーン関数計算部
6で計算されたグリーン関数値φm(z) を基に、ユー
ザによって収集され同定装置に入力されたデータが曲面
モデルの同定にとって有効なデータか否かを示す評価指
標値を計算して、図示しない記憶装置に格納する(ステ
ップ304)。
【0077】評価指標値の計算には、多項式を利用する
場合に適用されている各種最適基準(A,D,G,Qな
どの最適基準;文献3「轟 章、応答曲面法、平11-12月
日本機械学会講習会「応答曲面法による非線形問題の最
適設計入門」資料、URL:http://ueno.mes.titech.ac.j
p/rec-res.html にて公開中」)を利用する。ただし、
文献3で利用されている入力変数値の行列ではなく、グ
リーン関数値の行列を使用する。例えば、A最適基準の
場合、評価指標値は、(GT G)/nの逆行列の対角成
分の和となる。なお、ここでのnは実験データ数(有効
な実験データ数)である。また、行列Gは以下のような
式を利用する。
【0078】
【数11】
【0079】次に、データ選択部8は、評価指標計算部
7で計算された評価指標値が最適(最大もしくは最小)
かどうかを判定し(ステップ305)、評価指標値が最
適でない場合(すなわち、距離計算部5に入力されたデ
ータが曲面モデルの同定にとって最適でない場合)、ユ
ーザによって収集され同定装置に入力されたn次元デー
タ中から一部のデータを選択的に取り出して、距離計算
部5に与える(ステップ306)。これにより、ステッ
プ302〜305の処理が再び実行される。
【0080】このように、ユーザによって収集され同定
装置に入力されたn次元データ中から一部のn次元デー
タのみを選択して評価指標値を計算することを繰り返す
ことにより、評価指標値が最適となるようなデータを選
択する。そして、データ選択部8は、評価指標値が最適
となったn次元データ(n−1次元の入力データと1次
元の出力データ)を距離計算部1に与える。以降の動作
は実施の形態の1と全く同じであるので、説明は省略す
る。なお、A最適基準を用いる場合は、対角成分の和が
最小のものが最適であるが、別の基準を用いる場合は、
最大のものが最適である場合もある。
【0081】以上により、本実施の形態では、過去に収
集したデータの中からモデル同定にとって有効なデータ
のみを適切に選択でき、曲面モデルを誤って同定するこ
とを回避することができる。また、評価指標計算部7で
計算された評価指標値を用いて、ユーザがデータの収集
方法を見直すことも可能である。
【0082】なお、実施の形態の1〜3の曲面モデルの
同定方法は、少ないデータから効率よく最適設計を行う
ための応答曲面法として利用することができ、以下のよ
うな様々な分野に適用することができる。 (A)医薬品の最適製剤設計(文献3)。 (B)複合材(文献1)。 (C)構造設計(文献2)。 (D)塗料(文献17「長倉 稔、塗料・塗装技術者の
ための実験計画法(第20回)、塗装技術、1998年2月
号」)、化粧品などの配合率最適設計。 (E)食品加工(文献18「相島 鐵郎、最適化手法の
フレーバー開発への応用、月刊フードケミカル、1996-
3」)、機械加工分野などの製造設備の最適設計、運転
条件設計/調整。 (F)その他一般のシステム(プロセス分野、ビル空
調、水処理、ごみ処理施設などの設備)の最適設計・運
転条件設計/調整。 (G)経済分野などにおける意思決定問題(状況に応じ
て採るべき行動の支援など)。 (H)その他一般の最適設計問題、意思決定問題。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、従来の応答曲面法の近
似関数として、グリーン関数に基づく重調和スプライン
補間を適用しているので、ユーザは近似関数の次数や構
造などの各種パラメータの指定をすることなく、収集し
たデータのみを使って非線形な最適化対象であっても所
望の曲面モデルを求めることができる。これにより、よ
り効率(労力削減、時間短縮)のよい応答曲面法による
最適設計が可能となる。また、少ない時間でも精度よく
所望の曲面モデルが得られるので、多項式近似のような
現実的にはありえない近似を防ぐことができ、最適化対
象の知識が少ない人であっても、条件設計のミスを回避
することができる。さらに、重調和スプラインを用いた
ことにより、多次元への拡張が容易となり、多入力(多
要因)の対象にも柔軟に対応することができる。また、
アルゴリズムが単純であり、同一アルゴリズムで多次元
化が可能であるため、プログラムがよりコンパクトにで
き、さらに最適設計のための計算のパフォーマンスを向
上させることができる。
【0084】また、出力計算時距離計算ステップ、出力
計算時グリーン関数計算ステップ及び出力データ計算ス
テップを実行することにより、特定の入力データに対応
する出力データ(補間値)を計算することができる。
【0085】また、第2の同定時距離計算ステップ、第
2の同定時グリーン関数計算ステップ、評価指標値計算
ステップ及びデータ選択ステップを実行した後に、この
選択されたデータを前記収集されたデータとして、第1
の同定時距離計算ステップ、第1の同定時グリーン関数
計算ステップ及びモデル同定ステップを実行することに
より、過去に収集したデータの中からモデル同定にとっ
て有効なデータのみを適切に選択でき、曲面モデルを誤
って同定することを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態となる曲面モデル
の同定装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の曲面モデルの同定装置の動作を示すフ
ローチャート図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態における距離計算
部のモデル同定時の動作を説明するための説明図であ
る。
【図4】 本発明の第1の実施の形態における距離計算
部の出力データ計算時の動作を説明するための説明図で
ある。
【図5】 実験データに従来の手法と本発明の第1の実
施の形態の手法を適用した結果得られた曲面モデルを応
答曲面として図示した図である。
【図6】 実験データに従来の手法と本発明の第1の実
施の形態の手法を適用した結果得られた曲面モデルを応
答曲面として図示した図である。
【図7】 実験データに従来の手法と本発明の第1の実
施の形態の手法を適用した結果得られた曲面モデルを応
答曲面として図示した図である。
【図8】 本発明の第2の実施の形態におけるデータス
ムージングの効果を示す図である。
【図9】 本発明の第3の実施の形態となる曲面モデル
の同定装置の構成を示すブロック図である。
【図10】 図9の曲面モデルの同定装置の動作を示す
フローチャート図である。
【図11】 応答曲面法における処理の流れを示すフロ
ーチャート図である。
【符号の説明】
1…距離計算部、2…グリーン関数計算部、3…モデル
係数計算部、4…出力データ計算部、5…距離計算部、
6…グリーン関数計算部、7…評価指標計算部、8…デ
ータ選択部。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n(nは2以上の整数)種類の変量間の
    関係を近似したn次元の曲面モデルをコンピュータを使
    用して同定する曲面モデルの同定方法であって、 予めデータが収集された前記n種類の変量のうちn−1
    種類の変量で定義されるn−1次元の空間において各デ
    ータ間の距離を計算して記憶装置に記憶させる第1の同
    定時距離計算ステップと、 この計算された各距離に対応するグリーン関数値を計算
    して記憶装置に記憶させる第1の同定時グリーン関数計
    算ステップと、 前記収集されたデータのうち前記n−1種類を除く1種
    類のデータと前記グリーン関数値とから前記n次元の曲
    面モデルを計算して記憶装置に記憶させるモデル同定ス
    テップとからなることを特徴とする曲面モデルの同定方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の曲面モデルの同定方法に
    おいて、 前記n種類の変量のうちn−1種類の変量は、前記曲面
    モデルに対する入力となる変量であり、残りの1種類の
    変量は、前記曲面モデルの出力となる変量であることを
    特徴とする曲面モデルの同定方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の曲面モデルの同定方法に
    おいて、 前記モデル同定ステップの後に前記n−1次元の特定の
    入力データが入力されたとき、前記n−1次元の空間に
    おいて前記特定の入力データと前記収集された各データ
    との距離を計算して記憶装置に記憶させる出力計算時距
    離計算ステップと、 この出力計算時距離計算ステップで計算された各距離に
    対応するグリーン関数値を計算して記憶装置に記憶させ
    る出力計算時グリーン関数計算ステップと、 この出力計算時グリーン関数計算ステップで計算された
    グリーン関数値と前記n次元の曲面モデルとを用いて、
    前記特定の入力データに対応する1次元の出力データを
    補間計算して記憶装置に記憶させる出力データ計算ステ
    ップとを実行することを特徴とする曲面モデルの同定方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の曲面モデルの同定方法に
    おいて、 前記n−1次元の空間において各データ間の距離を計算
    して記憶装置に記憶させる第2の同定時距離計算ステッ
    プと、 この第2の同定時距離計算ステップで計算された各距離
    に対応するグリーン関数値を計算して記憶装置に記憶さ
    せる第2の同定時グリーン関数計算ステップと、 この第2の同定時グリーン関数計算ステップで計算され
    たグリーン関数値から前記収集されたデータが前記曲面
    モデルの同定にとって有効なデータか否かを示す評価指
    標値を計算して記憶装置に記憶させる評価指標値計算ス
    テップと、 この評価指標値が最大となるようなデータを前記収集さ
    れたデータ中から選択するデータ選択ステップとを実行
    した後に、 この選択されたデータを前記収集されたデータとして、
    前記第1の同定時距離計算ステップ、前記第1の同定時
    グリーン関数計算ステップ及び前記モデル同定ステップ
    を実行することを特徴とする曲面モデルの同定方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の曲面モデルの同定方法に
    おいて、 前記n種類の変量のデータは、実験計画法によって収集
    されることを特徴とする曲面モデルの同定方法。
  6. 【請求項6】 n(nは2以上の整数)種類の変量間の
    関係を近似したn次元の曲面モデルの同定をコンピュー
    タに実行させるプログラムであって、 予めデータが収集された前記n種類の変量のうちn−1
    種類の変量で定義されるn−1次元の空間において各デ
    ータ間の距離を計算して記憶装置に記憶させる第1の同
    定時距離計算ステップと、 この計算された各距離に対応するグリーン関数値を計算
    して記憶装置に記憶させる第1の同定時グリーン関数計
    算ステップと、 前記収集されたデータのうち前記n−1種類を除く1種
    類のデータと前記グリーン関数値とから前記n次元の曲
    面モデルを計算して記憶装置に記憶させるモデル同定ス
    テップとをコンピュータに実行させることを特徴とする
    プログラム。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のプログラムにおいて、 前記n種類の変量のうちn−1種類の変量は、前記曲面
    モデルに対する入力となる変量であり、残りの1種類の
    変量は、前記曲面モデルの出力となる変量であり、 前記モデル同定ステップの後に前記n−1次元の特定の
    入力データが入力されたとき、前記n−1次元の空間に
    おいて前記特定の入力データと前記収集された各データ
    との距離を計算して記憶装置に記憶させる出力計算時距
    離計算ステップと、 この出力計算時距離計算ステップで計算された各距離に
    対応するグリーン関数値を計算して記憶装置に記憶させ
    る出力計算時グリーン関数計算ステップと、 この出力計算時グリーン関数計算ステップで計算された
    グリーン関数値と前記n次元の曲面モデルとを用いて、
    前記特定の入力データに対応する1次元の出力データを
    補間計算して記憶装置に記憶させる出力データ計算ステ
    ップとをコンピュータに実行させることを特徴とするプ
    ログラム。
  8. 【請求項8】 請求項6記載のプログラムにおいて、 前記n−1次元の空間において各データ間の距離を計算
    して記憶装置に記憶させる第2の同定時距離計算ステッ
    プと、 この第2の同定時距離計算ステップで計算された各距離
    に対応するグリーン関数値を計算して記憶装置に記憶さ
    せる第2の同定時グリーン関数計算ステップと、 この第2の同定時グリーン関数計算ステップで計算され
    たグリーン関数値から前記収集されたデータが前記曲面
    モデルの同定にとって有効なデータか否かを示す評価指
    標値を計算して記憶装置に記憶させる評価指標値計算ス
    テップと、 この評価指標値が最大となるようなデータを前記収集さ
    れたデータ中から選択するデータ選択ステップとをコン
    ピュータに実行させた後に、 この選択されたデータを前記収集されたデータとして、
    前記第1の同定時距離計算ステップ、前記第1の同定時
    グリーン関数計算ステップ及び前記モデル同定ステップ
    とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログ
    ラム。
JP2000378625A 2000-12-13 2000-12-13 曲面モデルの同定方法及びプログラム Expired - Fee Related JP3881510B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000378625A JP3881510B2 (ja) 2000-12-13 2000-12-13 曲面モデルの同定方法及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000378625A JP3881510B2 (ja) 2000-12-13 2000-12-13 曲面モデルの同定方法及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002183111A true JP2002183111A (ja) 2002-06-28
JP3881510B2 JP3881510B2 (ja) 2007-02-14

Family

ID=18847160

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000378625A Expired - Fee Related JP3881510B2 (ja) 2000-12-13 2000-12-13 曲面モデルの同定方法及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3881510B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006072933A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Yamatake Corp データ処理方法及びプログラム
JP2006084732A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Univ Of Tokyo 多項式近似に基づく雑音下音声認識のためのモデル適応法
JP2006268558A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Yamatake Corp データ処理方法及びプログラム
JP2010282301A (ja) * 2009-06-02 2010-12-16 Ono Sokki Co Ltd 応答曲面モデル作成装置及び応答曲面モデル方法及び応答曲面モデルプログラム
JP2015040721A (ja) * 2013-08-20 2015-03-02 国立大学法人東京工業大学 推定方法およびそれを利用した推定装置
KR101664795B1 (ko) * 2015-10-13 2016-10-13 한국생산기술연구원 중간 곡면 패널 최적 설계방법, 이를 이용한 중간 곡면 패널 제조 방법 및 이를 이용한 곡면 패널 제조 방법
WO2017145664A1 (ja) * 2016-02-26 2017-08-31 日本電気株式会社 最適化システム、最適化方法および最適化プログラム
CN109902428A (zh) * 2019-03-12 2019-06-18 武汉轻工大学 椭圆锥面方程的模型识别方法、装置、终端设备及可读存储介质
CN110009747A (zh) * 2019-04-11 2019-07-12 武汉轻工大学 单叶双曲面方程识别方法、设备、存储介质及装置
US20190266479A1 (en) * 2018-02-27 2019-08-29 Stmicroelectronics S.R.L. Acceleration unit for a deep learning engine
JPWO2022244142A1 (ja) * 2021-05-19 2022-11-24
US11586907B2 (en) 2018-02-27 2023-02-21 Stmicroelectronics S.R.L. Arithmetic unit for deep learning acceleration
US11610362B2 (en) 2018-02-27 2023-03-21 Stmicroelectronics S.R.L. Data volume sculptor for deep learning acceleration

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5408975B2 (ja) * 2008-12-02 2014-02-05 アズビル株式会社 検査位置決定方法、検査情報管理システム及び検査支援方法

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006072933A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Yamatake Corp データ処理方法及びプログラム
JP4535811B2 (ja) * 2004-09-06 2010-09-01 株式会社山武 データ処理方法及びプログラム
JP2006084732A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Univ Of Tokyo 多項式近似に基づく雑音下音声認識のためのモデル適応法
JP2006268558A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Yamatake Corp データ処理方法及びプログラム
US7734564B2 (en) 2005-03-24 2010-06-08 Yamatake Corporation Method of data processing and program
JP4627674B2 (ja) * 2005-03-24 2011-02-09 株式会社山武 データ処理方法及びプログラム
JP2010282301A (ja) * 2009-06-02 2010-12-16 Ono Sokki Co Ltd 応答曲面モデル作成装置及び応答曲面モデル方法及び応答曲面モデルプログラム
US8433546B2 (en) 2009-06-02 2013-04-30 Ono Sokki Co., Ltd. Response surface modeling device, response surface modeling method, and response surface modeling program
JP2015040721A (ja) * 2013-08-20 2015-03-02 国立大学法人東京工業大学 推定方法およびそれを利用した推定装置
KR101664795B1 (ko) * 2015-10-13 2016-10-13 한국생산기술연구원 중간 곡면 패널 최적 설계방법, 이를 이용한 중간 곡면 패널 제조 방법 및 이를 이용한 곡면 패널 제조 방법
WO2017145664A1 (ja) * 2016-02-26 2017-08-31 日本電気株式会社 最適化システム、最適化方法および最適化プログラム
JPWO2017145664A1 (ja) * 2016-02-26 2018-12-13 日本電気株式会社 最適化システム、最適化方法および最適化プログラム
US20190266479A1 (en) * 2018-02-27 2019-08-29 Stmicroelectronics S.R.L. Acceleration unit for a deep learning engine
US11586907B2 (en) 2018-02-27 2023-02-21 Stmicroelectronics S.R.L. Arithmetic unit for deep learning acceleration
US11610362B2 (en) 2018-02-27 2023-03-21 Stmicroelectronics S.R.L. Data volume sculptor for deep learning acceleration
US11687762B2 (en) * 2018-02-27 2023-06-27 Stmicroelectronics S.R.L. Acceleration unit for a deep learning engine
US11977971B2 (en) 2018-02-27 2024-05-07 Stmicroelectronics International N.V. Data volume sculptor for deep learning acceleration
CN109902428A (zh) * 2019-03-12 2019-06-18 武汉轻工大学 椭圆锥面方程的模型识别方法、装置、终端设备及可读存储介质
CN109902428B (zh) * 2019-03-12 2023-05-02 武汉轻工大学 椭圆锥面方程的模型识别方法、装置、终端设备及可读存储介质
CN110009747A (zh) * 2019-04-11 2019-07-12 武汉轻工大学 单叶双曲面方程识别方法、设备、存储介质及装置
CN110009747B (zh) * 2019-04-11 2023-03-31 武汉轻工大学 单叶双曲面方程识别方法、设备、存储介质及装置
JPWO2022244142A1 (ja) * 2021-05-19 2022-11-24
WO2022244142A1 (ja) * 2021-05-19 2022-11-24 三菱電機株式会社 機構制御系設計装置および機構制御系設計方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3881510B2 (ja) 2007-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Gálvez et al. A new iterative mutually coupled hybrid GA–PSO approach for curve fitting in manufacturing
JP3404532B2 (ja) 最適フィッティングパラメータ決定方法および装置、並びに最適フィッティングパラメータ決定プログラム
JP2002183111A (ja) 曲面モデルの同定方法及びプログラム
Zheng et al. A generative architectural and urban design method through artificial neural networks
Žilinskas et al. Stochastic global optimization: a review on the occasion of 25 years of Informatica
EP1840841B1 (en) Evolutionary direct manipulation of free form deformation representations for design optimisation
Ebrahimi et al. A composite iterative procedure with fast convergence rate for the progressive-iteration approximation of curves
CN105718626B (zh) 由控制点的栅格定义的3d建模对象
Yang et al. Designing fuzzy supply chain network problem by mean-risk optimization method
Lakshminarayanan et al. New product design via analysis of historical databases
EP1675068A1 (en) Evolutionary optimisation and free form deformation
Melnikov et al. Quantum state preparation using tensor networks
Danglade et al. A priori evaluation of simulation models preparation processes using artificial intelligence techniques
Khamdamov et al. Algorithms of multidimensional signals processing based on cubic basis splines for information systems and processes
EP1840842A1 (en) Evolutionary design optimisation by means of extended direct manipulation of free form deformations
Wang et al. Global sensitivity, feasibility, and flexibility analysis of continuous pharmaceutical manufacturing processes
Fountas et al. A virus-evolutionary multi-objective intelligent tool path optimization methodology for 5-axis sculptured surface CNC machining
JP2003288579A (ja) 最適フィッティングパラメータ決定方法および装置、並びに最適フィッティングパラメータ決定プログラム
Ma et al. Mathematical modelling of free-form curves and surfaces from discrete points with NURBS
US20230042464A1 (en) Methods and systems for of generating an instantaneous quote of any part without toolpathing
JPH11306238A (ja) 確率積分システム
CN113761797A (zh) 一种基于计算机视觉的无线信道路径损耗模型预测方法
Marco et al. Structural shape optimization using Cartesian grids and automatic h-adaptive mesh projection
US6590575B1 (en) Method for designing three-dimensional free-form surface and apparatus for executing the same
Du Interactive shape design using volumetric implicit PDEs

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040601

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060725

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060926

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061110

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3881510

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091117

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101117

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101117

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111117

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121117

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131117

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees