JP2002182372A - 投影露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

投影露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法

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JP2002182372A
JP2002182372A JP2000382707A JP2000382707A JP2002182372A JP 2002182372 A JP2002182372 A JP 2002182372A JP 2000382707 A JP2000382707 A JP 2000382707A JP 2000382707 A JP2000382707 A JP 2000382707A JP 2002182372 A JP2002182372 A JP 2002182372A
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Naomasa Shiraishi
直正 白石
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚さ等の光学特性の異なる複数種類のペリク
ル(防塵部材)の何れにも対応可能で、かつ高速にその
切り替えを行うことができるようにする。 【解決手段】 露光光源1からの真空紫外域の露光光I
LによってレチクルR1,R2を照明し、レチクルR
1,R2のパターンの像を投影光学系PLを介してウエ
ハW上に転写する。レチクルR1,R2のパターン面を
保護するために互いに異なる厚さのペリクル18A,1
8Bを装着する。厚いペリクル18Aが使用される場合
には、露光光の光路に薄い透過性平板10Aを挿入し、
薄いペリクル18Bが使用される場合には、その光路に
厚い透過性平板10Bを挿入することによって、異なる
種類のペリクルが使用される場合の投影光学系PLの結
像特性に与える影響を同じにして、その条件で投影光学
系PLを最適化しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、撮像素子(CCD等)、液晶表示素子、又は薄膜磁
気ヘッド等の各種デバイスを製造するためのフォトリソ
グラフィ工程中で、マスクパターンを感光基板上に転写
するために使用される露光方法及び装置に関し、特にマ
スクのパターン面を保護するためにペリクルと呼ばれる
防塵部材を使用する場合に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路、液晶ディスプレイ等の
電子デバイスの微細パターンを形成するためのフォトリ
ソグラフィ工程では、形成すべきパターンを4〜5倍程
度に比例拡大して描画したマスクとしてのレチクル(又
はフォトマスク等)のパターンを、一括露光方式又は走
査露光方式の投影露光装置を用いて被露光基板としての
ウエハ(又はガラスプレート等)上に縮小転写する方法
が用いられている。
【0003】その微細パターンの転写に使用される投影
露光装置においては、半導体集積回路の微細化に対応す
るために、その露光波長がより短波長側にシフトして来
ている。現在、その露光波長はKrFエキシマレーザの
248nmが主流となっているが、より短波長の実質的
に真空紫外域(VUV:Vacuum Ultraviolet)とみなす
ことができるArFエキシマレーザの193nmも実用
化段階に入りつつある。そして、更に短い波長157n
mのF2 レーザや、波長126nmのAr2 レーザ等の
真空紫外域の露光光源を使用する投影露光装置の提案も
行なわれている。
【0004】最近は、集積回路の微細化に伴い、転写さ
れるパターンのサイズもますます微細化しており、誤転
写されるレチクル上の欠陥のサイズの許容値も、次第に
厳しくなっている。欠陥には、レチクルパターン自体の
描画不良もあるが、レチクル上に塵や汚れ等の異物が付
着した場合にも、その部分の透過率が低下して不要パタ
ーンが誤転写されたり、パターンの線幅が大きく変動し
たりすることになる。このような欠陥や異物の付着によ
って、製造される電子デバイスの性能が大きく低下した
り、動作不良が引き起こされたりして、製品の歩留りが
低下することになる。
【0005】そのため、従来の露光波長が248nm
(KrFエキシマレーザ)程度までの露光装置用のレチ
クルのパターン面には、塵や汚れの付着を防止するため
のペリクルと呼ばれる薄膜状の防塵膜が設けられてい
た。ペリクルは、ニトロセルロース等の紫外線に対する
透過率が高く、紫外線耐性の良い有機材料より形成さ
れ、その厚さは1μm程度である。そして、ペリクル
は、レチクルのパターン面から4〜7mm離れた位置
に、ペリクルフレームと呼ばれる矩形の枠状のフレーム
を介して配置されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように露光波長
が真空紫外域よりも長い場合には、有機物の薄膜よりな
るペリクルが使用されていた。しかしながら、今後使用
されることになる波長200nm程度以下の真空紫外域
の光束は、通常の光学ガラスでは透過率が大幅に低下
し、高精度なレンズ材料として使用可能なものは、現状
では蛍石、フッ化マグネシウム、及びフッ化リチウム等
のフッ化物結晶や所定の不純物を含む石英に限定されて
いる。また、この波長域では有機物に対する透過率も低
く、従来のような厚さ1μm程度の有機物からなるペリ
クル(以下、「薄ペリクル」と称する。)では、露光光
に対して十分な透過率が得られない恐れがある。
【0007】そこで、従来のような薄ペリクルに代わ
り、厚さ300〜800μm程度のフッ化物結晶や、フ
ッ素ドープ等により真空紫外域での透過率を改善した特
殊な合成石英からなるペリクル(以下、「厚ペリクル」
と称する。)を使用する方法も提案されている。上記の
ような厚ペリクルを使用する場合には、その厚さが薄ペ
リクルに比べて大幅に厚いために、投影露光装置の投影
光学系の結像特性(収差)に与える影響も薄ペリクルに
比べて極めて大きい。一般に光学系では、像面又は物体
面近傍に配置された平行平板によって、焦点のずれ(デ
フォーカス)や球面収差が発生するため、厚ペリクルを
使用する投影光学系では、予め厚ペリクルが配置される
ことを前提としてその設計・製造・調整を行う必要があ
る。
【0008】これに関して、厚ペリクルの製造コスト
は、材料費、加工費の何れもが、従来の薄ペリクルに比
べて高価であるため、例えば真空紫外域での透過率を向
上させた薄膜材料を用いる等の方法によって製造コスト
の低い薄ペリクルが開発される可能性がある。このよう
な薄ペリクルの耐久性や透過率が良好である場合には、
コスト低減のために、厚ペリクルは薄ペリクルに置き換
わっていくことが予想される。
【0009】しかし、露光装置に搭載された投影光学系
の収差補正状態を、これに合わせて厚ペリクル対応の状
態から薄ペリクル対応の状態へと変換することは容易で
はない。また、厚ペリクルと薄ペリクルとの切り替え期
には、1つの生産ラインに両ペリクルが混在することも
予想され、露光装置が、迅速に両ペリクルに対応するこ
とが求められる可能性がある。
【0010】本発明は斯かる点に鑑み、厚さ等の光学特
性の異なる複数種類のペリクル(防塵部材)の何れにも
対応可能で、かつ高速にその切り替えを行うことができ
る露光技術を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による投影露光方
法は、露光ビームでマスク(R1,R2)及び投影光学
系(PL)を介して基板(W)を露光する投影露光方法
において、そのマスクのパターン面を保護するために、
互いに光学特性が異なる薄膜又は平板状の複数の透過性
の防塵部材(18A,18B)の何れかを設け、その防
塵部材によるその投影光学系の結像特性の変動量を実質
的に一定とするために、そのマスクとその基板との間
に、そのマスクに設置されるその防塵部材の光学特性に
応じた光学特性を有する透過性平板(10A,10B)
を設置するものである。
【0012】斯かる本発明によれば、例えばその防塵部
材及びその透過性平板の両方を使用する場合の結像特性
の変動量がほぼ一定となるように、その防塵部材に応じ
てその透過性平板が選択される。この際に、予めその結
像特性の変動量(ほぼ一定量)を補正するように、その
投影光学系の設計、製造、及び調整をしておくことによ
って、光学特性(厚さ、屈折率等)の異なる防塵部材を
交互に使用する場合にも、常に所望の結像特性が得られ
ると共に、その切り替えも高速に行うことができる。
【0013】この場合、その防塵部材の厚さをp、露光
波長での屈折率をnpとし、その透過性平板の厚さを
s、露光波長での屈折率をnsとするとき、一例として
次の値ΔABが実質的に一定値となるように、その透過
性平板の厚さ及び屈折率が設定される。 ΔAB=(1−1/np)・p+(1−1/ns)・s …(1) 本発明において、その防塵部材が、投影光学系の物体面
近傍、即ちマスクの近傍に配置された透過性の平行平
板、又は均一な厚さの薄膜であるとすると、その防塵部
材による収差の変動量は、その厚さと屈折率のみによっ
て定まるものであり、物体面(パターン面)からの距離
には依存しない。そして、例えば厚い第1の防塵部材と
薄い第2の防塵部材とが併用されるものとすると、それ
に対応して薄い第1の透過性平板と厚い第2の透過性平
板とが交換可能な状態で用意される。先ず第1の防塵部
材が使用されるときの収差変動量ΔAは、マスク側での
デフォーカス量として、その厚さをp、露光波長での屈
折率をnpとして次のようになる。
【0014】 ΔA=(1−1/np)・p …(2) 一方、本発明で使用するその交換可能な透過性平板につ
いても、これをマスクと投影光学系との間に配置するも
のとして、その第1の防塵部材に対応する第1の透過性
平板による収差変動量ΔBは、マスク側でのデフォーカ
ス量として、その厚さをs、露光波長での屈折率をns
とすると次のようになる。
【0015】 ΔB=(1−1/ns)・s …(3) このとき、それらの第1の防塵部材及び第1の透過性平
板による収差変動量ΔABは、マスク側でのデフォーカ
ス量として、それらの和である(1)式となる。なお、
像面(基板)側でのデフォーカス量は、以上のマスク側
でのデフォーカス量に対して結像倍率の自乗分の1とな
る。また、発生する球面収差の量も上記デフォーカス量
にほぼ比例する。本発明の投影光学系は、(1)式のデ
フォーカス量、及びそれにほぼ比例する球面収差を補正
するように設計、製造、調整が行われている。
【0016】次に、その第1の防塵部材の代わりにその
第2の防塵部材(薄い防塵部材)が使用される場合、そ
れに対応して使用される第2の透過性平板の厚さを、第
1の透過性平板の厚さに対して、第1の防塵部材(厚い
防塵部材)の厚さに対応して厚く設定しておくことによ
って、その第2の防塵部材付きのマスクを使用するとき
の収差変動量を、その第1の防塵部材付きのマスクを使
用する場合の収差変動量と等しくすることができる。
【0017】より具体的には、第2の防塵部材の厚さを
q、屈折率をnqとして、第2の透過性平板の厚さを
t、屈折率をntとすると、これらを使用する場合のマ
スク側のデフォーカス量の和である収差変動量ΔAB’
は次式のようになり、この収差変動量ΔAB’が(1)
式の収差変動量ΔABと等しく設定される。 ΔAB’=(1−1/nq)・q+(1−1/nt)・t …(4) 次に、本発明の投影露光装置は、パターン面を保護する
防塵部材(18A,18B)が設置されたマスク(R
1,R2)を露光ビームで照明し、そのマスク及び投影
光学系(PL)を介して基板(W)を露光する投影露光
装置であって、そのマスクとその基板との間に交換自在
に設置される、互いに光学特性の異なる複数の透過性平
板(10A,10B)と、その防塵部材によるその投影
光学系の結像特性の変動量を実質的に一定とするため
に、その複数の透過性平板のうちから、そのマスクに設
置されるその防塵部材の光学特性に応じた光学特性を有
する透過性平板を選択してそのマスクとその基板との間
に設置する制御系(16)とを有するものである。斯か
る本発明によって、本発明の投影露光方法を実施するこ
とができる。
【0018】この場合、その防塵部材の厚さを計測する
厚さ計測機構(38〜40)を有し、その制御系はその
厚さ計測機構の計測情報に応じてその透過性平板の選択
を行うことが望ましい。これによって、投影光学系の結
像特性の補正を自動的に行うことができる。また、その
透過性平板は、その投影光学系に対してそのマスク側の
空間に配置されることが望ましい。特にその投影光学系
が縮小系である場合、マスク側の方が作動距離が長くな
るため、その透過性平板を容易に設置できる。
【0019】次に、本発明のデバイス製造方法は、本発
明の投影露光方法を用いてデバイスパターンをワークピ
ース上に転写する工程を有するものである。本発明によ
れば、種々のマスクを組み合わせて使用する場合でも、
スループットを高く維持した状態で、高い露光精度が得
られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
につき図面を参照して説明する。本例は、露光ビームと
して真空紫外光(VUV光)を用いる投影露光装置に本
発明を適用したものである。図1は、本例の投影露光装
置を示す概略構成図であり、この図1において、露光光
源1としては、真空紫外域の発振波長157nmのF2
レーザ(フッ素レーザ)が使用されている。それ以外に
露光光源として、発振波長146nmのKr 2 レーザ
(クリプトンダイマーレーザ)、発振波長126nmの
Ar2 レーザ(アルゴンダイマーレーザ)、発振波長1
93nmのArFエキシマレーザ、YAGレーザの高調
波発生装置、又は半導体レーザの高調波発生装置等の実
質的に真空紫外域の光源を使用する場合にも本発明は有
効である。
【0021】露光光源1から射出された露光ビームとし
ての露光光ILは、ビームマッチングユニット(BM
U)2及び照明光学系3を介してマスクとしてのレチク
ルR1のパターン面(下面)を照明する。照明光学系3
は、オプティカル・インテグレータ、照明系の開口絞り
(σ絞り)、リレーレンズ系、視野絞り、及びコンデン
サレンズ系等を備えている。ビームマッチングユニット
2及び照明光学系3はそれぞれ気密性の高いサブチャン
バ(不図示)内に収納されている。
【0022】図2は本例のレチクルR1を示し、この図
2に示すように、レチクルR1のパターン面にはペリク
ルフレーム17Aを介して、防塵部材としての均一な厚
さpで露光波長において(以下同様)屈折率npを有す
るペリクル18Aが張設されている。ペリクル18Aと
レチクルR1のパターン面との間隔は、ペリクルフレー
ム17Aの高さに等しく、本例では4〜7mm程度であ
る。
【0023】図1に戻り、レチクルR1を透過した露光
光ILは、交換可能な複数の透過性平板10A及び10
B(詳細後述)の何れかを通過した後、投影光学系PL
を介して被露光基板としてのウエハ(wafer)W上にその
レチクルR1のパターンの像を形成する。ウエハWは例
えば半導体(シリコン等)又はSOI(silicon on insu
lator)等の円板状の基板である。また、レンズ19A,
19B,19C,…を有する投影光学系PLのレチクル
からウエハへの結像倍率は例えば1/4〜1/5倍程度
の縮小倍率であり、投影光学系PLの内部は気密化され
ている。以下、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸
を取り、Z軸に垂直な平面内で図1の紙面に平行にX軸
を、図1の紙面に垂直にY軸を取って説明する。
【0024】先ず、レチクルR1は、レチクルベース7
上でX方向に移動自在に載置されたレチクルステージ6
上に保持され、レチクルステージ6の2次元的な位置
は、レチクルステージ6上の移動鏡8、及び対応して配
置されたレーザ干渉計9によって計測され、この計測
値、及び装置全体の動作を統轄制御する主制御系16か
らの制御情報に基づいてレチクルステージ制御系(不図
示)がレチクルステージ6の位置及び速度を制御する。
レチクルベース7、レチクルステージ6、及びこの駆動
機構(不図示)等からレチクルステージ系5が構成さ
れ、レチクルステージ系5は、気密室としてのレチクル
ステージ室4内に収納されている。
【0025】一方、ウエハWは、不図示のウエハホルダ
を介してウエハステージ(Zレベリングステージ)23
上に保持され、ウエハステージ23はウエハベース24
上にX方向、Y方向に移動自在に載置され、ウエハベー
ス24は床上に防振機構27A,27Bを介して支持さ
れている。ウエハステージ23の2次元的な位置は、ウ
エハステージ23上の移動鏡25、及び対応して配置さ
れたレーザ干渉計26によって計測されており、この計
測値及び主制御系16からの制御情報に基づいてウエハ
ステージ制御系(不図示)がウエハステージ23のX方
向、Y方向の位置及び速度を制御する。また、ウエハス
テージ23は、不図示のオートフォーカスセンサ(斜入
射方式で光学式のセンサ)からのウエハWの表面の複数
の計測点でのフォーカス位置(光軸AX方向の位置)の
情報に基づいて、露光中にウエハWの表面が投影光学系
PLの像面に合焦されるように、サーボ方式でウエハW
のフォーカス位置及びX軸、Y軸の回りの傾斜角を制御
する。ウエハベース24、ウエハステージ23、及びこ
の駆動機構(不図示)等からウエハステージ系22が構
成され、ウエハステージ系22は、気密室としてのウエ
ハステージ室21内に収納されている。
【0026】露光時には、レチクルRのパターンの像を
投影光学系PLを介してウエハW上の一つのショット領
域に投影した状態で、レチクルRとウエハWとを投影光
学系PLの倍率を速度比としてX方向に同期移動する動
作と、ウエハWをステップ移動する動作とがステップ・
アンド・スキャン方式で繰り返される。なお、ウエハス
テージ23の移動により、ウエハベース24にはその反
力が作用するが、これによって露光本体部が振動すると
露光装置の解像度や位置合わせ精度が低下してしまう。
これを防止するために、防振機構27A,27Bによっ
て、ウエハステージ23の移動に伴う振動の他の部分へ
の伝達を防止している。勿論、レチクルステージ6につ
いても、これと同様な防振機構を設けるようにしてもよ
い。このように本例の投影露光装置は走査露光方式であ
るが、本発明はステッパー等の一括露光型の投影露光装
置にも有効であることは言うまでもない。
【0027】さて、本例の露光光ILは真空紫外光であ
るため、レチクルR1が収納されている空間を含む、露
光光源1からウエハWまでの露光光ILの光路からは、
真空紫外光に対する吸収の強い吸収性ガス(酸素、水蒸
気、二酸化炭素、及び有機ガス等)を排除し、代わりに
露光光ILを透過する気体、即ち露光光ILに対する透
過率の高い気体(以下、「パージガス」と言う。)でそ
の光路を置換する必要がある。そのパージガスとして
は、例えば窒素若しくは希ガス(ヘリウム、ネオン、ア
ルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン)、又はこれら
の混合気体が使用できる。希ガスの中で、ヘリウムは熱
伝導率が高く温度安定性に優れ、気圧の変化に対する屈
折率の変動量が小さいため、結像特性の安定性等を重視
する場合にはパージガスとしてはヘリウムが好ましい。
但し、運転コストを低く抑えたいような用途では、パー
ジガスとして窒素を使用してもよい。
【0028】そこで、本例では、ビームマッチングユニ
ット2と照明光学系3とが収納されているサブチャン
バ、レチクルステージ室4、投影光学系PL、及びウエ
ハステージ室21よりなる各気密室の内部の気体はその
パージガスによって置換されている。そのパージガスに
よる置換は、一例として、各気密室の隔壁の一部に排気
管及び給気管を接続し、給気管よりそのパージガスを供
給し、排気管より内部の気体を流出させるようにしたフ
ロー制御で行なうことができる。また、更に積極的に
は、所定の気密室の内部を一度減圧して、そこにパージ
ガスを再充填するこででもガス置換が可能である。
【0029】また、レチクルステージ室4には、レチク
ルを搬出及び搬入するための開閉自在の扉14が設けら
れ、その近傍にレチクルローダ15が配置されており、
レチクルローダ15には、別のレチクルR2が保持され
ている。レチクルR2のパターン面を保護するために、
レチクルR1のペリクル18Aとは光学特性の異なる防
塵部材としてのペリクル18B、即ちペリクル18Aと
は厚さ及び屈折率の少なくとも一方が異なるペリクル1
8Bがペリクルフレームを介して張設されている。この
ペリクル18Bの厚さをq、その屈折率をnqとする。
そして、レチクルステージ6上のレチクルR1をレチク
ルR2と交換する際には、扉14を開いて、レチクルR
1を搬出した後、レチクルローダ15からレチクルステ
ージ6上にレチクルR2が受け渡される。
【0030】次に、本例のレチクルR1と投影光学系P
Lとの間に配置される複数(本例では2枚)の透過性平
板10A,10Bについて図1及び図3を参照して説明
する。図1において、第1の透過性平板10Aの厚さを
s、その屈折率をnsとして、第2の透過性平板10B
の厚さをt、その屈折率をntとする。透過性平板10
A,10Bは、例えば蛍石(CaF2 )、フッ化マグネ
シウム(MgF2 )、若しくはフッ化リチウム(Li
F)等のフッ化物結晶、又はフッ素添加の合成石英等の
真空紫外域でも高透過率の光学材料から形成することが
できる。
【0031】それらの2枚の透過性平板10A,10B
は、平板ホルダ11上にX方向に所定間隔で保持されて
おり、平板ホルダ11は、露光光ILを通過させる貫通
孔が形成された平板スライダ12上に光軸AXを横切る
ようにX方向にスライド自在に載置されている。そし
て、主制御系16からの制御情報に基づいて、平板制御
系13が不図示のリニアモータ等の駆動機構を介して平
板ホルダ11をX方向に駆動することによって、透過性
平板10A又は10Bのどちらか一方を選択して、レチ
クルR1と投影光学系PLとの間の露光光ILの光路内
に挿入することが可能となっている。
【0032】そして、図3(A)は、図1中の透過性平
板10A,10Bが設置された平板ホルダ11を示す平
面図、図3(B)は、図3(A)から押さえ板33A,
33B(後述)を除いた状態を示す平面図、図3(C)
は、図3(A)の正面図であり、図3(B)は、図3
(C)のBB線に沿う断面図でもある。図3(C)に示
すように、平板ホルダ11には、それぞれ露光光を通過
させるための開口部30a,30bが設けられており、
その開口部30a,30bの周囲にそれぞれ3個の微小
突起部31a〜31c及び32a〜32cが設けられて
いる(図3(B)参照)。円板状の透過性平板10A,
10Bは、それぞれ開口部30a,30bを覆うよう
に、その微小突起部31a〜31c及び32a〜32c
上に載置されている。
【0033】更に、透過性平板10A,10Bを上面側
から押さえるように、押さえ板33A及び33Bが配置
されている。押さえ板33A及び33Bの中央部にそれ
ぞれ露光光を通過させるための開口部34a,34bが
設けられており、押さえ板33A及び33Bの底面の平
板ホルダ11上の微小突起部31a〜31c及び32a
〜32cに対向する位置に、それぞれ3個の微小突起部
35a〜35c及び36a〜36c(図3(A)参照)
が設けられている。そして、押さえ板33A及び33B
の端部にはそれぞれ固定用のねじ穴が形成され、一方の
押さえ板33Aは、止めねじ38A〜38Dを用いて平
板ホルダ11に固設された台座37A,37Bに固定さ
れる。この結果、透過性平板10Aは、同一箇所で上下
の3点の微小突起部31a〜31c及び35a〜35c
により挟まれて固定される。同様に、他方の押さえ板3
3Bも、止めねじ39A〜39Dを用いて平板ホルダ1
1に固設された台座37C,37Dに固定されて、透過
性平板10Bは、同一箇所で上下の3点の微小突起部3
2a〜32c及び36a〜36cにより挟まれて固定さ
れる。2枚の透過性平板10A,10Bは、このように
常に同じ3点で保持されるので、その変形は常に一定で
あり、安定した保持が実現される。
【0034】図1に戻り、転写対象のレチクルR1に設
けられているペリクル18Aは、厚さpで屈折率はnp
である。そのペリクル18Aは、一例として蛍石、フッ
化マグネシウム、若しくはフッ化リチウム等のフッ化物
結晶、又はフッ素添加の合成石英からなる厚さpが30
0〜800μm程度の厚ペリクルである。これによっ
て、真空紫外域の露光光ILを吸収することなく、レチ
クルR1のパターン面を保護することができる。そのペ
リクル18Aに対して、2枚の透過性平板10A,10
Bの内の第1の透過性平板10Aが露光光ILの光路内
に挿入されており、その透過性平板10Aは、厚さsで
屈折率nsである。このようなペリクル18Aと透過性
平板10Aとによる、投影光学系PLの収差変動量の内
のレチクルR1側でのデフォーカス量(焦点位置のずれ
量)ΔABFは次のようになる。なお、球面収差もこれ
にほぼ比例する。
【0035】 ΔABF=(1−1/np)・p+(1−1/ns)・s …(5) そして、本例の投影光学系PLは、このような収差変動
を補正して、良好な結像特性を発揮するように設計、製
造、及び調整が行われている。具体的には、ペリクル1
8Aと透過性平板10Aとにより生じるデフォーカス
量、及び球面収差を打ち消すように設計、製造、及び調
整されている。
【0036】これに対して、露光工程中に、図1のレチ
クルR1に続いてレチクルローダ15上に保持されてい
るレチクルR2のパターンの転写を行うものとして、レ
チクルR2に設けられているペリクル18Bは、その厚
さqが1μm程度の薄ペリクルであるとする。なお、ペ
リクル18Bのように、真空紫外域でも使用可能な薄ペ
リクルは、将来的に例えば真空紫外光に対する透過率が
高く、耐久性にも優れた薄膜等から形成される。また、
従来から使用されているニトロセルロース等の有機材料
の薄膜も、例えば製品寿命が短くともよいような用途で
は、ペリクル18Bとして使用される可能性がある。更
に、例えばテストプリント等でペリクルが装着されない
レチクルを露光する場合には、ペリクル18Bは、実質
的に厚さtが0の薄ペリクルであるとみなすことができ
る。
【0037】このような薄いペリクル18B(厚さq、
屈折率nq)が使用される場合(ペリクルが使用されな
い場合にはq=0とする)には、本例では2枚の透過性
平板10A,10Bのうちの第2の透過性平板10B
(厚さt、屈折率nt)を露光光ILの光路中に挿入す
る。この場合の投影光学系PLの収差変動量の内のレチ
クルR1側でのデフォーカス量ΔABF’は次のように
なる。なお、球面収差もこれにほぼ比例する。
【0038】 ΔABF’=(1−1/nq)・q+(1−1/nt)・t …(6) また、ペリクル18Bの厚さqをほぼ0とみなすと、
(6)式は近似的に次のようになる。 ΔABF’≒ (1−1/nt)・t …(7) 本例の投影露光装置の投影光学系PLは、(5)式のデ
フォーカス量ΔABF(及び球面収差)に対して最適化
されているため、第2の透過性平板10Bの光学特性
(厚さ及び屈折率)は、(6)式のデフォーカス量ΔA
BF’の値が(5)式の値と実質的に等しくなるように
設定されている。従って、ペリクル18Bの厚さqがほ
ぼ0である場合には、第2の透過性平板10Bは、ペリ
クル18A及び第1の透過性平板10Aの総合的な光学
特性と実質的に等しい特性を持っている。
【0039】即ち、(5)式の第1項は或る程度の値に
なるのに対して、(6)式の第1項はほぼ0となる(p
>q)ため、(5)式と(6)式とを等しくするために
は、第1の透過性平板10Aの厚さsに対して、第2の
透過性平板10Bの厚さtを厚く(s<t)して、
(5)式の第2項よりも(6)式の第2項が大きくなる
ように設定されている。言い換えると、厚いペリクル1
8Aから薄いペリクル18Bに交換することによって減
少した収差変動量を、透過性平板10Aより厚い透過性
平板10Bを挿入して補い、ほぼ透過性平板10Bに依
る(7)式のデフォーカス量(1−1/nt)・tを
(5)式の値と同量とすることで、投影光学系PLの結
像特性の変化を防止している。
【0040】なお、交換して使用する透過性平板10
A,10Bの光学材料としては、露光光に対する透過率
や、屈折率の均一性等の光学性能が良好である点から、
蛍石を使用することが望ましい。この場合両者の屈折率
ns,ntは等しくなるため、厚さs,tの差のみを制
御して両状態での結像特性を共に良好に保つことにな
る。
【0041】仮に、上記のペリクル18A(厚ペリク
ル)の材質も、透過性平板10A,10Bの材質と同じ
であるなら、ペリクル18Bの厚さqをほぼ0とみなし
て、透過性平板10A,10B間の厚さの差は、ペリク
ル18Aの厚さpにほぼ等しい。但し、ペリクル18A
の材質が透過性平板10A,10Bの材質と異なり、そ
の屈折率が異なる場合には、(5)式で求められるデフ
ォーカス量が、(6)式のデフォーカス量と等しくなる
ように設定する必要がある。
【0042】例えば、ペリクル18A(厚ペリクル)が
フッ素添加の合成石英(屈折率np=1.65)製であ
り、その厚さpが800μmである場合、(5)式の第
1項の値は、315.15μmとなる。このときの透過
性平板10Aは、蛍石(屈折率ns=1.56)製で厚
さsが15mmであれば、(5)式の第2項の値は、5
384.62μmとなる。その結果、(5)式の値は、
5699.77μmとなる。
【0043】そして、この状態で、フォーカス位置や球
面収差が良好に補正されるように投影光学系PLが設
計、製造、調整される。次に、厚さqが1μmのペリク
ル18B(薄ペリクル)を使用する場合には、屈折率n
qを1.50と想定すると、(6)式の第1項の値は、
0.33μmであり、これと(6)式の第2項の値との
合計を、上記の(5)式の5699.77μmにするに
は、透過性平板10B(蛍石:屈折率nt=1.56)
の厚さtを15.877mmにすれば良い。
【0044】なお、ペリクル18B(薄ペリクル)とペ
リクル18A(厚ペリクル)との切り替えに際して厚さ
の異なる2枚の透過性平板10A,10Bを用意する代
わりに、それらの厚さの差分(=s−t)だけの厚さ
(上記の数値例では、0.877mm)の薄い透過性平
板を1枚用意して、薄ペリクルの使用時には、これをレ
チクルR2と投影光学系PLの間の露光光路に挿入し、
厚ペリクル使用時には、ここに何も挿入しないとして
も、本例と同様の効果を得ることは可能である。
【0045】しかしながら、このような薄い平板はその
加工性が悪く、投影光学系PLのレンズに要求されるの
と同等な加工精度での加工は困難であり、また、平板ホ
ルダ11に保持する際の自重による撓み等の変形も、結
像性能に悪影響を与えるためにその対策が必要となる。
但し、これらの問題が解決されるのであれば、上記の1
枚の薄い透過性平板を挿脱して対応する方式を採用する
こともできる。
【0046】これに関して、本発明では露光ビームの光
路中に複数の透過性平板の何れかを設置するものとして
いるが、露光ビームの光路中に透過性平板を設置しない
場合には、厚さが0の透過性平板を設置しているものと
みなすことによって、上記のように1枚の透過性平板の
挿脱を行う場合も本発明に含まれている。同様に、レチ
クル(マスク)のパターンにペリクル(防塵部材)を装
着しない場合は、厚さが0のペリクルを装着するものと
して、本発明に含まれている。
【0047】また、上記複数の透過性平板10A,10
Bの厚さの差を適当に設定することで、厚さの異なる2
種類の厚ペリクル、即ち全部で3種類のペリクルに対応
することも可能である。また、投影露光装置に装備され
る透過性平板の枚数は、上記の2枚(又は1枚)に限定
されるものではなく、3枚以上の透過性平板を装備し
て、3種類以上(又は4種類以上)の厚さのペリクルに
対応可能としてもよい。
【0048】なお、使用するレチクルR1,R2に設け
られたペリクル18A,18Bの光学特性(本例では厚
さ及び屈折率)の情報は、オペレータが主制御系16に
入力した露光データの情報、又はホストコンピュータか
ら主制御系16に伝達される情報に含まれており、この
情報に基づいて主制御系16が最適な透過性平板10
A,10Bを選択して、平板制御系13を介して平板ホ
ルダ11を駆動することになる。その他に、例えば図1
のレチクルローダ15の近傍に、図4に示すように、レ
チクルR1(又はR2)に設けられたペリクル18A
(又は18B)の厚さを計測する厚さ計測機構を設け、
この厚さ計測機構によって計測されるペリクル18A
(又は18B)の厚さの計測情報に基づいて、主制御系
16がどの透過性平板10A,10Bを使用するかを選
択するようにしてもよい。
【0049】図4は本例の厚さ計測機構の要部を示し、
この図4において、投光器38より射出されるレーザビ
ーム等の光束Liは、レチクルR1のパターン面を覆う
ペリクル18Aに入射する。その際の反射光は、ペリク
ル18Aの表面からの反射光L1と裏面からの反射光L
2となり、これらの反射光L1,L2は1次元の撮像素
子であるラインセンサ39に平行に入射する。ラインセ
ンサ39の画像信号は信号処理装置40に供給され、信
号処理装置40では、その画像信号を処理して2本の反
射光L1,L2の間隔mを測定し、この測定値、入射す
る光束Liの入射角、及びペリクル18A,18Bの屈
折率の情報からペリクル18Aの厚さを算出し、得られ
た厚さの情報を主制御系16に供給する。なお、その際
のペリクル18A,18Bの屈折率の値は、一例として
計測される間隔mが所定値以下のときは予め入力されて
いる薄ペリクル用の屈折率として、その間隔mが所定値
を超えるときは予め入力されている厚ペリクル用の屈折
率とすればよい。
【0050】なお、上記の実施の形態では、透過性平板
10A,10Bは、レチクルR1,R2と投影光学系P
Lとの間の空間に設置されているが、本例のように投影
光学系PLが縮小系である場合には、レチクル側の作動
距離が長いため、透過性平板10A,10Bを容易に設
置することができる。しかしながら、ウエハ側の作動距
離に余裕がある場合には、透過性平板10A,10Bを
ウエハ側に配置してもよい。また、投影光学系PLが一
度中間像を形成するタイプである場合には、その中間像
が形成される領域の近傍に透過性平板10A,10Bを
配置するようにしてもよい。
【0051】なお、上記の実施の形態の投影露光装置を
用いてウエハ上に半導体デバイスを製造する場合、この
半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うス
テップ、このステップに基づいたレチクルを製造するス
テップ、シリコン材料からウエハを制作するステップ、
上記の実施の形態の投影露光装置によりアライメントを
行ってレチクルのパターンをウエハに露光するステッ
プ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボン
ディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ
等を経て製造される。
【0052】また、本発明の露光装置の用途としては半
導体デバイス製造用の露光装置に限定されることなく、
例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素
子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装
置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマ
シーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デ
バイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。
更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成
されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリ
ソグラフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光
装置)にも適用することができる。
【0053】なお、本発明は上述の実施の形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取
り得ることは勿論である。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、例えば厚ペリクル及び
薄ペリクルのように光学特性の異なる複数種類の防塵部
材が混在する条件下において、どの防塵部材が装着され
たマスクが使用される場合でも、常に良好な結像特性で
露光を行うことができる。また、その切り替えも、例え
ば複数の透過性平板を保持するホルダをスライドさせる
だけの極めて短時間に行うことができるため、そのよう
に複数種類の防塵部材が混在するリソグラフィ工程で
も、高い生産性を発揮することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一例の投影露光装置を
示す一部を切り欠いた構成図である。
【図2】 図1中のペリクル付きのレチクルを示す一部
を切り欠いた拡大図である。
【図3】 図1中の透過性平板10A,10Bの保持機
構を示す図である。
【図4】 ペリクルの厚さ計測機構の要部を示す一部を
切り欠いた拡大図である。
【符号の説明】
R1,R2…レチクル、PL…投影光学系、W…ウエ
ハ、6…レチクルステージ、11…平板ホルダ、12…
平板スライダ、13…平板制御系、15…レチクルロー
ダ、16…主制御系、17A…ペリクルフレーム、18
A,18B…ペリクル、38…投光器、39…ラインセ
ンサ、40…信号処理装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光ビームでマスク及び投影光学系を介
    して基板を露光する投影露光方法において、 前記マスクのパターン面を保護するために、互いに光学
    特性が異なる薄膜又は平板状の複数の透過性の防塵部材
    の何れかを設け、 前記防塵部材による前記投影光学系の結像特性の変動量
    を実質的に一定とするために、前記マスクと前記基板と
    の間に、前記マスクに設置される前記防塵部材の光学特
    性に応じた光学特性を有する透過性平板を設置すること
    を特徴とする投影露光方法。
  2. 【請求項2】 前記防塵部材の厚さをp、露光波長での
    屈折率をnpとし、前記透過性平板の厚さをs、露光波
    長での屈折率をnsとするとき、 (1−1/np)・p と (1−1/ns)・s と
    の和が実質的に一定値となるように、前記透過性平板の
    厚さ及び屈折率を設定することを特徴とする請求項1に
    記載の投影露光方法。
  3. 【請求項3】 パターン面を保護する防塵部材が設置さ
    れたマスクを露光ビームで照明し、前記マスク及び投影
    光学系を介して基板を露光する投影露光装置であって、 前記マスクと前記基板との間に交換自在に設置される、
    互いに光学特性の異なる複数の透過性平板と、 前記防塵部材による前記投影光学系の結像特性の変動量
    を実質的に一定とするために、前記複数の透過性平板の
    うちから、前記マスクに設置される前記防塵部材の光学
    特性に応じた光学特性を有する透過性平板を選択して前
    記マスクと前記基板との間に設置する制御系とを有する
    ことを特徴とする投影露光装置。
  4. 【請求項4】 前記防塵部材の厚さをp、露光波長での
    屈折率をnpとし、前記透過性平板のそれぞれの厚さを
    s、露光波長での屈折率をnsとするとき、 (1−1/np)・p と (1−1/ns)・s と
    の和が実質的に一定値となるように、前記透過性平板を
    選択して使用することを特徴とする請求項3に記載の投
    影露光装置。
  5. 【請求項5】 前記防塵部材の厚さを計測する厚さ計測
    機構を有し、 前記制御系は前記厚さ計測機構の計測情報に応じて前記
    透過性平板の選択を行うことを特徴とする請求項3又は
    4に記載の投影露光装置。
  6. 【請求項6】 前記透過性平板は、前記投影光学系に対
    して前記マスク側の空間に配置されることを特徴とする
    請求項3、4、又は5に記載の投影露光装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の投影露光方法を用いて
    デバイスパターンをワークピース上に転写する工程を有
    するデバイス製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005191278A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Semiconductor Leading Edge Technologies Inc 投影露光装置及び投影露光方法
JP2005537505A (ja) * 2002-08-30 2005-12-08 ケーエルエー−テンカー テクノロジィース コーポレイション 厚いペリクルを通したフォトマスク検査用の高開口数のフォトマスク検査システムにおける光学補償
CN104423180A (zh) * 2013-08-30 2015-03-18 倍科有限公司 曝光装置

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