JP2002182369A - フォトマスク、露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法 - Google Patents

フォトマスク、露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法

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JP2002182369A
JP2002182369A JP2000376301A JP2000376301A JP2002182369A JP 2002182369 A JP2002182369 A JP 2002182369A JP 2000376301 A JP2000376301 A JP 2000376301A JP 2000376301 A JP2000376301 A JP 2000376301A JP 2002182369 A JP2002182369 A JP 2002182369A
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exposure
light
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Mitsuru Kobayashi
満 小林
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Nikon Corp
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォトマスクのアライメントマークから光が
漏れるのを防止する。 【解決手段】 フォトマスクは、透明なマスク基板34
にクロム(Cr)層35を成膜し、その一部を除去して
アルミ(Al)層を成膜することによりマーク要素rm
1〜rm6を形成し、更にその上に二酸化クロム(Cr
)層36を成膜することにより形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位置検出方法、位
置合わせ方法、露光方法、デバイス製造方法、デバイ
ス、位置検出装置、露光装置、及びフォトマスクに関
し、特に半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、又は薄
膜磁気ヘッド等の各種デバイスを製造するためのフォト
リソグラフィ工程で用いられる位置検出方法、位置合わ
せ方法、露光方法、デバイス製造方法、デバイス、位置
検出装置、露光装置、及びフォトマスクに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子や液晶表示素子等のデバイス
製造においては、露光装置を用いてフォトマスクやレチ
クル(以下、これらを総称する場合にはマスクと称す
る)に形成された微細なパターンの像を投影光学系を介
してフォトレジスト等の感光剤が塗布された半導体ウェ
ハやガラスプレート等の基板上に転写することが繰り返
し行われる。露光装置としては例えばステップ・アンド
・リピート方式の縮小投影型露光装置(所謂ステッパ)
やステップ・アンド・スキャン方式の露光装置が用いら
れることが多い。上記パターンの像の転写を行う際に
は、基板の位置と転写されるレチクルに形成されたパタ
ーンの像の位置とを精密に合わせる必要がある。
【0003】近年、特に半導体素子の製造においては、
形成されるパターンが微細になっており、所望の性能を
有する半導体素子を製造するために位置合わせの精度向
上が要求されている。基板及びレチクルにはその位置情
報を検出するためのマークが形成されており、露光装置
はこれらのマークの位置情報を検出することによってレ
チクル及び基板の位置情報を検出する位置情報検出装置
を備える。この位置情報検出装置を用いて基板及びレチ
クルの位置情報を検出する場合の検出方式は種々案出さ
れているが、代表的なものとして投影光学系を介して基
板上のマークの位置情報を検出するTTL(スルー・ザ
・レンズ)方式、投影光学系を介することなく直接基板
上のマークの位置情報を検出するオフ・アクシス方式、
及び投影光学系を介して基板とレチクルとを同時に観察
し、両者の相対位置関係を検出するTTR(スルー・ザ
・レチクル)方式等がある。
【0004】次に、上述した各方式の位置情報検出装置
の内、TTR方式の位置情報検出装置について簡単に説
明する。図10は、TTR方式の位置情報検出装置を用
いてレチクル及び基板の位置情報を検出する様子及び得
られる信号波形を示す図である。図10に示したよう
に、レチクル100は例えば水晶で形成されたレチクル
基板101を有し、その一面には検出ビーム106を遮
光するクロム(Cr)層102と二酸化クロム(CrO
)層103とが形成される。レチクル100には、ク
ロム層102及び二酸化クロム層103の一部をエッチ
ング等により除去してレチクルアライメントマーク10
4と開口部105とが形成されている。
【0005】レチクルアライメントマーク104はレチ
クル100の位置情報を検出するために形成され、開口
部105はレチクル100上に照射される検出ビーム1
06を透過させて基板107を照明するとともに、基板
107からの反射光を透過させるために形成されてい
る。また、基板107上には基板107の位置情報を検
出するための基板アライメントマーク108が形成さ
れ、更に基板107の上面全面にはフォトレジスト10
9が塗布されている。尚、図10では、レチクル100
と基板107との間に配置される投影光学系は図示を省
略している。
【0006】図10に示したレチクル100及び基板1
07の位置情報を検出する際には、まず、基板107上
に形成された基板アライメントマーク108がレチクル
100に形成された開口部105を介して観察されるよ
うにレチクル100と基板107との相対位置関係を調
整する。次に、検出ビーム106をレチクル100上に
照射したときのレチクル100による反射光を検出器で
受光するとともに、レチクル100を透過した検出ビー
ム106が図示しない投影光学系を介して基板107上
に照射されて生ずる反射光を検出器で受光する。ここ
で、検出器によって受光される基板107の反射光は、
図示しない投影光学系及びレチクル100に形成された
開口105を透過したものである。検出器で受光された
反射光は光電変換されて検出信号として出力され、この
検出信号に基づいてレチクル100の位置情報と基板1
07の位置情報とが検出される。
【0007】図10において、符号110が付された曲
線が図示したレチクル100と基板107とを用いたと
きに得られる検出信号の一例を示す信号波形である。こ
の信号波形110は検出ビーム106が高い反射率を有
するレチクルアライメントマーク104が形成されてい
る箇所111と、レチクルアライメントマーク104以
外であって、レチクル基板101にクロム層102及び
二酸化クロム層103が形成されている箇所112にお
いて高い信号強度を有する。一方、レチクル100に形
成された開口部105においては、検出ビーム106が
基板107で散乱されるため信号強度が弱くなるが、基
板アライメントマーク108が形成されている箇所11
3の信号強度は高くなる。
【0008】ここで、基板アライメントマーク108が
形成されている箇所113の信号強度よりもレチクルア
ライメントマーク104が形成されている箇所111の
信号強度が高い。これは、基板アライメントマーク10
8の反射率はレチクルアライメントマーク104の反射
率よりも一般的に低く、基板アライメントマーク108
による反射光が投影光学系を通過していることに起因す
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、TTR方式
の位置情報検出装置は、図示しない投影光学系を通過さ
せて基板107上に検出ビーム106を照射し、更に投
影光学系を介した基板アライメントマーク108の反射
光を受光している。投影光学系はレチクル100に形成
された図示しないパターンの像を基板107上に転写す
る際に歪みが生じないよう、色収差を含めた各種の収差
や像面歪みが最小となるよう設計されている。このた
め、投影光学系を介して基板107の位置情報を検出す
るTTR方式の位置情報検出装置は、投影光学系を介す
ることにより生ずる検出誤差を防止するために、検出ビ
ーム106の波長は露光ビームの波長とほぼ同一に設定
される。従って、レチクル100及び基板107の位置
情報を検出する際に、検出ビーム106が照射される箇
所のフォトレジスト109が感光されることになる。
【0010】図10に示した例では開口105、間隙1
15、及び間隙116を含んでウェハ上に投影される領
域(以下、禁止帯と称する)120に検出ビーム106
が照射されるため、かかる禁止帯120内にデバイスの
パターンを形成することはできない。従来は基板アライ
メントマーク108の周囲に広い禁止帯120を設定し
なければならず無駄が多いという問題があった。かかる
無駄が多いと、例えば半導体素子の製造の場合を例に挙
げると一枚の基板から得られる半導体素子の数が減少す
るため、製造コストの上昇を招くことになる。
【0011】また、位置情報の検出の前に行われるレチ
クル100と基板107との相対的な位置合わせの際
に、開口105、間隙115、及び間隙116が禁止帯
120内に配置されれば検出ビーム106を照射しても
禁止帯120内部が露光されるだけであるが、位置合わ
せの精度が悪く、開口105、間隙115、及び間隙1
16の何れかが禁止帯120の外部に配置された場合に
は、検出ビーム106の照射により、例えば配線等のパ
ターンが形成される箇所を露光してしまう虞があるとい
う問題があった。
【0012】更に、図10に示したように、レチクル1
00及び基板107の位置情報は、レチクルアライメン
トマーク104の反射光と基板アライメントマーク10
8の反射光との合成光を検出器で検出し、その検出結果
に基づいて検出している。レチクルアライメントマーク
104はその反射率が大幅に変化することは殆ど無い
が、基板107の表面の反射率及び基板アライメントマ
ーク108の反射率は基板107の処理工程に応じて変
化する。特に、基板107の表面に金属膜が形成された
場合にはグレインと称される表面凹凸が生ずることが多
いため、検出された信号を解析することができず、アラ
イメントに失敗する(十分な精度でアライメントできな
い、全くアライメントできない場合を含む)ことがあ
り、このような場合に、そのまま各種の処理を続行する
ことは不良品を量産してしまうなど、被害が拡大するこ
とになるので、避けるべきである。
【0013】本発明はこのような従来技術の問題点に鑑
みてなされたものであり、基板の位置情報を検出する際
に用いられるマークの周囲に設けられる禁止帯を削減す
るとともに、該禁止帯以外の箇所を露光する虞を少なく
することを目的とする。また、アライメントに失敗した
場合に、被害を最小限に抑制しつつ高効率的に処理を続
行できるようにすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】以下、この項に示す例で
は、理解の容易化のため、本発明の各構成要件に実施形
態の図に示す代表的な参照符号を付して説明するが、本
発明の構成又は各構成要件は、これら参照符号によって
拘束されるものに限定されない。
【0015】本発明の第1の観点によれば、所定パター
ン(PA)とアライメントマーク(RAM)とが形成さ
れたフォトマスク(R)であって、前記アライメントマ
ークは、第1の反射率を有する第1遮光部(35,C
r)で形成された下地領域(38)上に、前記第1反射
率とは異なる第2反射率を有する第2遮光部(Al)で
ラインパターン(rm1−rm6)が形成されたフォト
マスクが提供される(請求項1参照)。
【0016】このフォトマスクのアライメントマーク
(RAM)に検出ビームが照射された際に、検出ビーム
の一部が該アライメントマークを透過してしまうことが
防止される。
【0017】上記本発明のフォトマスクにおいて、前記
アライメントマークとして、前記下地領域上に複数の前
記ラインパターン(rm1−rm6)が周期的に形成さ
れており、且つ前記複数のラインパターンの間に透過部
(37)が配置されているものを採用することができる
(請求項2参照)。この場合において、前記第2反射率
は前記第1反射率よりも高く設定することができる(請
求項3参照)。また、前記第1遮光部をクロム(Cr)
で形成し、前記第2遮光部をアルミニウム(Al)で形
成することができる(請求項4参照)。
【0018】本発明の第2の観点によれば、第1マーク
(RAM)を備えたマスク(R)上に形成された所定パ
ターン(PA)を露光ビーム(EL)で照明することに
より、投影光学系(PL)を介して、第2マーク(WA
M)を備えた基板(W)上に転写する露光装置であっ
て、前記第1マークは、第1の反射率を有する第1遮光
部(35,Cr)で形成された下地領域(38)上に、
前記第1反射率とは異なる第2反射率を有する第2遮光
部(Al)でラインパターン(rm1−rm6)が形成
されたラインパターン領域(TP1,TP2)と、透過
部が形成された透過領域(37)とを有し、前記第1マ
ーク上に検出ビーム(IL1)を照射すると共に、前記
第1マークの前記透過領域及び前記投影光学系を介して
前記第2マーク上に前記検出ビームを照射する照射系
(100)と、前記検出ビームの照射により前記第1マ
ークの前記ラインパターン領域で発生したビームを受光
すると共に、前記検出ビームの照射により前記第2マー
クで発生したビームを前記投影光学系及び前記透過領域
を介して受光する受光系(100)と、前記第1マーク
の前記ラインパターンに対応する第1信号と、前記第2
マークに対応する第2信号とに基づいて、前記マスクと
前記基板との相対位置関係を求める演算部(22)とを
有する露光装置が提供される(請求項5参照)。
【0019】マスクと基板との相対位置を検出する際
に、不要な検出ビームが第1マークを透過して基板上に
照射されることがないので、第2マークの周囲に設けら
れる禁止帯を削減することができるとともに、検出時に
不用意に第2マーク以外の箇所を露光する虞を少なくす
ることができる。
【0020】上記本発明の露光装置において、特に限定
されないが、前記ラインパターン領域上には複数の前記
ラインパターンが周期的に形成され、且つ前記透過領域
は前記複数のラインパターンの間に配置されており、前
記第2反射率は前記第1反射率よりも高いことが望まし
い(請求項6参照)。また、前記検出ビームとして、前
記露光ビームとほぼ同一の波長を有するものを採用し、
前記演算部で求められた前記相対位置関係に基づいて、
前記マスクと前記基板との相対的な位置合わせを行う位
置合わせ装置を更に設けて、前記位置合わせ装置による
位置合わせ後に、前記露光ビームを前記マスク上に照射
して、前記所定パターンを前記基板上に転写するように
してもよい(請求項7参照)。
【0021】本発明の第3の観点によると、第1マーク
(RAM)を備えたマスク(R)上に形成された所定パ
ターン(PA)を露光ビーム(EL)で照明することに
より、投影光学系(PL)を介して、第2マーク(WA
M)を備えた基板(W)上に転写する露光装置であっ
て、前記露光ビームとほぼ同一の波長をもつ検出ビーム
(IL1)を、前記第1マーク上に、及び前記投影光学
系を介して前記第2マーク上に照射し、該検出ビームの
照射により前記第1マークで発生したビームを受光し、
且つ前記第2マークで発生したビームを前記投影光学系
を介して受光するアライメントセンサ(100)と、前
記アライメントセンサから受け取った前記第1マークに
対応する第1信号及び前記第2マークに対応する第2信
号を、所定の解析アルゴリズムに従って解析し、前記マ
スクと前記基板との相対位置関係を検出する演算部(2
2)と、前記演算部での前記相対位置関係の検出が不調
であった場合には、前記相対位置関係の検出が不調であ
ったことを示すと共に、前記基板上の、前記検出ビーム
が照射された領域が露光されたことを示す警告動作を行
う警告部(150)と、を有する露光装置が提供される
(請求項8参照)。
【0022】この発明によれば、第1信号及び第2信号
の解析にあたり、ある解析アルゴリズムによる解析に失
敗した場合に、前述の所定の警告動作を行うようにして
いる。従って、そのまま通常の処理が続行されることに
よって不良品が量産されるということを回避することが
可能であり、不良品の発生を最小限に抑制しつつ高効率
的に処理を続行することができるようになる。
【0023】この場合において、前記相対位置関係の検
出が不調であった場合には、前記所定の解析アルゴリズ
ムを他の解析アルゴリズムに変更した上で前記アライメ
ントセンサからの前記信号を前記演算部で解析せしめる
第1の処理と、前記アライメントセンサとは異なるアラ
イメントセンサを用いて前記相対位置関係の検出を実行
する第2の処理とのうちの少なくとも一方の処理を行う
ようにするとよい(請求項9参照)。
【0024】本発明の第4の観点によると、第1マーク
(RAM)を備えたマスク(R)上に形成された所定パ
ターン(PA)を露光ビーム(EL)で照明することに
より、投影光学系(PL)を介して、第2マーク(WA
M)を備えた基板(W)上に転写する露光方法であっ
て、前記第1マークは、第1の反射率を有する第1遮光
部(35,Cr)で形成された下地領域(38)上に、
前記第1反射率とは異なる第2反射率を有する第2遮光
部(Al)でラインパターン(rm1−rm6)が形成
されたラインパターン領域(TP1,TP2)と、透過
部が形成された透過領域(37)とを有し、前記第1マ
ーク上に検出ビーム(IL1)を照射すると共に、前記
第1マークの前記透過領域及び前記投影光学系を介して
前記第2マーク上に前記検出ビームを照射し、前記検出
ビームの照射により前記第1マークの前記ラインパター
ン領域で発生したビームを受光すると共に、前記検出ビ
ームの照射により前記第2マークで発生したビームを前
記投影光学系及び前記透過領域を介して受光し、前記第
1マークの前記ラインパターンに対応する第1信号と、
前記第2マークに対応する第2信号とに基づいて、前記
マスクと前記基板との相対位置関係を求めるようにした
露光方法が提供される(請求項10参照)。
【0025】マスクと基板との相対位置を検出する際
に、不要な検出ビームが第1マークを透過して基板上に
照射されることがないので、第2マークの周囲に設けら
れる禁止帯を削減することができるとともに、検出時に
不用意に第2マーク以外の箇所を露光する虞を少なくす
ることができる。
【0026】上記本発明の露光方法において、特に限定
されないが、前記ラインパターン領域上には複数の前記
ラインパターンが周期的に形成され、且つ前記透過領域
は前記複数のラインパターンの間に配置されており、前
記第2反射率は前記第1反射率よりも高く設定されるこ
とが望ましい(請求項11参照)。この場合において、
前記第1遮光部をクロム(Cr)で形成し、前記第2遮
光部をアルミニウム(Al)で形成することができる
(請求項12参照)。また、前記検出ビームとして、前
記露光ビームとほぼ同一の波長を有するものを採用し、
前記求められた相対位置関係に基づいて、前記マスクと
前記基板との相対的な位置合わせを行い、前記位置合わ
せ後に、前記露光ビームを前記マスク上に照射して、前
記所定パターンを前記基板上に転写するようにできる
(請求項13参照)。
【0027】本発明の第5の観点によると、上記本発明
の露光方法を用いて、前記マスク上に形成されたデバイ
スパターンに前記露光ビームを照射して、前記基板上に
転写する工程を含むデバイス製造方法が提供される(請
求項14参照)。
【0028】本発明の第6の観点によると、第1マーク
(RAM)を備えたマスク(R)上に形成されたデバイ
スパターン(PA)を露光ビーム(EL)で照明するこ
とにより、投影光学系(PL)を介して、第2マーク
(WAM)を備えた基板(W)上に転写してデバイスを
製造する方法であって、前記露光ビームとほぼ同一の波
長を持つ検出ビーム(IL1)を、前記第1マーク上
に、及び前記投影光学系を介して前記第2マーク上に照
射し、前記検出ビームの照射により、前記第1マークで
発生したビームをアライメントセンサ(100)で受光
すると共に、前記第2マークで発生したビームを前記投
影光学系を介して前記アライメントセンサで受光し、前
記アライメントセンサから受け取った前記第1マークに
対応する第1信号及び前記第2マークに対応する第2信
号を、所定の解析アルゴリズムに従って解析して、前記
マスクと前記基板との相対位置関係を検出し、前記相対
位置関係の検出が不調であった場合には、前記相対位置
関係の検出が不調であったことを示すと共に、前記基板
上の、前記検出ビームが照射された領域が露光されたこ
とを示す警告動作を行うようにしたデバイス製造方法が
提供される(請求項15参照)。
【0029】このデバイス製造方法において、前記相対
位置関係の検出が不調であった場合には、前記所定の解
析アルゴリズムを他の解析アルゴリズムに変更した上で
前記アライメントセンサからの前記信号を解析する第1
の処理と、前記アライメントセンサとは異なるアライメ
ントセンサを用いて前記相対位置関係の検出を実行する
第2の処理とのうちの少なくとも一方の処理を行うよう
にできる(請求項16参照)。この場合において、前記
相対位置関係が不調であった場合には、前記検出ビーム
が照射された前記基板をテスト基板として用いて、前記
テスト基板に対する前記アライメントセンサの最適な解
析アルゴリズムの特定作業、または前記テスト基板に対
する最適なアライメントセンサの特定作業を行うように
してもよい(請求項17参照)。また、前記最適な解析
アルゴリズム、または前記最適なアライメントセンサが
特定された後に、前記テスト基板上に塗布されている感
光物質を除去し、その後、前記テスト基板上に前記感光
物質を再度塗布して前記相対位置関係の検出を行うよう
にできる(請求項18参照)。これらの場合において、
前記求められた相対位置関係に基づいて、前記マスクと
前記基板との相対的な位置合わせを行い、前記位置合わ
せ後に、前記露光ビームを前記マスク上に照射して、前
記デバイスパターンを前記基板上に転写するようにでき
る(請求項19参照)。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に
係る露光装置の概略構成を示す図である。以下の説明に
おいては、図1中に示したXYZ直交座標系を設定し、
このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係に
ついて説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びZ軸が
紙面に対して平行となるよう設定され、Y軸が紙面に対
して垂直となる方向に設定されている。図中のXYZ座
標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定さ
れ、Z軸が鉛直上方向に設定される。
【0031】図1に示した超高圧水銀ランプ1から発生
した露光ビームとしての露光光ELは楕円鏡2で反射さ
れてその第2焦点で一度集光した後、コリメータレン
ズ、干渉フィルター、オプティカルインテグレータ(フ
ライアイレンズ)及び開口絞り(σ絞り)等を含む照明
光学系5に入射する。楕円鏡2の第2焦点の近傍には、
モータ4によって露光光ELの光路の閉鎖及び開放を行
うシャッタ3が配置されている。尚、露光用の露光光E
Lとしては超高圧水銀ランプ1等の輝線の他に、KrF
エキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ
(193nm)、若しくはFエキシマレーザ(157
nm)から射出されるレーザ光、又は金属蒸気レーザや
YAGレーザの高調波等を用いても良い。
【0032】照明光学系5を射出したレジスト層を感光
させる波長域の露光光ELは、その大部分がビームスプ
リッター6で反射された後、第1リレーレンズ7、可変
視野絞り(レチクルブラインド)8及び第2リレーレン
ズ9を通過してミラー10に至る。そして、ミラー10
でほぼ垂直下方に反射された露光光ELは、コンデンサ
ーレンズ11を介してマスクとしてのレチクルRのパタ
ーン領域PAをほぼ均一な照度で照明する。可変視野絞
り8はレチクルRのパターン形成面と共役関係(結像関
係)にあり、不図示の駆動系により可変視野絞り8を構
成する複数枚の可動ブレードを開閉させて開口部の大き
さ、形状を変えることによって、レチクルRの照明視野
を任意に設定することができる。
【0033】レチクルRは、モータ12によって投影光
学系PLの光軸AXの方向に微動可能で、且つその光軸
AXに垂直な面内で2次元移動及び微小回転可能なレチ
クルステージ13上に載置されている。レチクルステー
ジ13の端部にはレーザ干渉計15からのレーザビーム
を反射する移動鏡14が固定されており、レチクルステ
ージ13の2次元的な位置はレーザ干渉計15によっ
て、例えば0.01μm程度の分解能で常時検出されて
いる。
【0034】レチクルRのパターン領域PAを透過した
露光光ELは、例えば両側(片側でも良い。)テレセン
トリックな投影光学系PLに入射して感光基板としての
ウェハW上の各ショット領域に投影される。ここで、投
影光学系PLは、露光光ELの波長に関して最良に収差
補正されており、その波長のもとでレチクルRとウェハ
Wとは互いに共役になっている。また、照明光ELは、
ケラー照明であり、投影光学系PLの瞳(図示省略)の
中心に光源像として結像されている。尚、投影光学系P
Lは複数のレンズ等の光学素子を有し、その光学素子の
硝材としては露光光ELの波長に応じて石英、蛍石等の
光学材料から選択され、拡大倍率は、例えば1/5〜1
/4に設計されている。
【0035】ウェハWはウェハホルダ16を介してウェ
ハステージ17上に載置されている。ウェハホルダ16
上には、ベースライン計測等で使用する基準部材18が
設けられている。ウェハステージ17は、投影光学系P
Lの光軸AXに垂直な面内でウェハWを2次元的に位置
決めするXYステージ、投影光学系PLの光軸AXに平
行な方向(Z方向)にウェハWを位置決めするZステー
ジ、ウェハWを微小回転させるステージ、及びZ軸に対
する角度を変化させてXY平面に対するウェハWの傾き
を調整するステージ等より構成されている。
【0036】ウェハステージ17の上面の一端にはL字
型の移動鏡19が取り付けられ、移動鏡19の鏡面に対
向した位置にレーザ干渉計20が配置されている。図1
では簡略化して図示しているが、移動鏡19はX軸に垂
直な反射面を有する平面鏡及びY軸に垂直な反射面を有
する平面鏡より構成されている。また、レーザ干渉計2
0は、X軸に沿って移動鏡19にレーザビームを照射す
る2個のX軸用のレーザ干渉計及びY軸に沿って移動鏡
19にレーザビームを照射するY軸用のレーザ干渉計よ
り構成され、X軸用の1個のレーザ干渉計及びY軸用の
1個のレーザ干渉計により、ウェハステージ17のX座
標及びY座標が計測される。また、X軸用の2個のレー
ザ干渉計の計測値の差により、ウェハステージ17のX
Y平面内における回転角が計測される。
【0037】ウェハステージ17の2次元的な座標は、
レーザ干渉計20によって例えば0.01μm程度の分
解能で常時検出されており、X軸方向及びY軸方向の座
標によりウェハステージ17のステージ座標系(静止座
標系)が定められる。即ち、レーザ干渉計20により計
測されるウェハステージ17の座標値が、ステージ座標
系上の座標値である。レーザ干渉計20により計測され
たX座標、Y座標、及び回転角を示す位置計測信号PD
Sは主制御系22に出力される。主制御系22は、供給
された位置計測信号PDSをモニタしつつウェハステー
ジ17の位置を制御する制御信号をモータ21へ出力す
る。また、主制御系22はシャッタ3の開閉制御、露光
光の強度制御を行う。尚、主制御系22の詳細な説明は
後述する。また、図1中には投影光学系PLの結像特性
を調整できる結像特性補正部23も設けられている。
【0038】また、本実施形態の露光装置はTTR(T
hrough the Reticle)方式のアライ
メント系300を備えている。このアライメント系30
0は、露光光ELを分岐させて検出ビームIL1として
使用する。アライメント系300では、この検出ビーム
IL1を、レチクルRに形成された第1マークとしての
レチクルアライメントマークRAMと、投影光学系PL
を介して第2マークとしてのウェハアライメントマーク
WAMとに照射し、それぞれのマークから得られる反射
光を撮像素子によって撮像してレチクルRとウェハWと
の相対位置関係を検出する。即ちTTRアライメント系
300は、撮像方式のアライメントセンサである。
【0039】図11は、露光光源1から射出した露光ビ
ームELを分岐させて検出ビームIL1として使用する
ための構成を示す図である。露光光源1から射出したビ
ームは、図1にて既述した光学部材(図11ではレチク
ルブラインド8のみを記載)を介して露光光(露光ビー
ム)ELとして使用される。
【0040】導光ミラー400は、図11の矢印のよう
に露光ビームELの光路内に挿脱可能に設けられてい
る。TTRアライメント系300を使用する際には、導
光ミラー400が光路内(図11の位置)に挿入され、
アライメント系300が使用されない場合には、導光ミ
ラー400は光路外に退避する。さて導光ミラーが光路
内に挿入された状態では、光源1から発生したビーム
は、ミラー410、回転拡散板420を介して光ファイ
バ430に導かれる。このように導光ミラー400によ
り分岐されたビームが検出ビームIL1となる。なお回
転拡散板420は、TTRアライメント系300が使用
される際には回転し、アライメント系300が使用され
ていない時には停止するように構成されている。この回
転拡散板420が回転することによりスペックルノイズ
が低減される。
【0041】さて、光ファイバ430まで導かれたビー
ムは、この光ファイバ430によりTTRアライメント
系300まで導かれる。このように光ファイバ430で
導かれたビームが上述した検出ビームIL1として、ア
ライメント系300でVRA(Video Retic
le Alignment)サーチ計測やVRAファイ
ン計測において使用される。なおVRAサーチ計測(サ
ーチアライメント)とは、VRAサーチセンサ305を
用いて後述する図8のステップS2で行われる計測処理
動作であり、VRAファイン計測(ファインアライメン
ト)とは、VRAファインセンサ307を用いて後述す
る図8のステップS3で行われる処理動作である。
【0042】ところで本実施形態では、露光光ELを用
いて(分岐させて)検出ビームIL1として使用してい
るが、本発明はこれに限らず、露光光源1とは別の光源
であって、且つ露光光ELとほぼ同一の波長を有するビ
ームを発生する光源をTTRアライメント系300内に
設け、この別光源から射出するビームを検出ビームIL
1として使用するようにしても良い。
【0043】さて、次にTTRアライメント系300の
内部の構成について、図12を用いて更に詳細に説明す
る。
【0044】まずTTRアライメント系300内のセン
サ部301について説明する。
【0045】照野絞り切り換え機構303は、VRAサ
ーチ計測を行う時には照野絞り303aを検出ビームI
L1の光路中に挿入し、VRAファイン計測を行う時に
は照野絞り303aよりも小さい照野を規定する照野絞
り303bを光路中に挿入するように構成されている。
ハービングガラス309は、検出ビームIL1の光軸を
中心に図12中の矢印のように傾斜可能であり、この傾
斜により検出ビームIL1の照明領域をシフトするもの
である。このハービングガラス309と、照野絞り30
3aまたは303bとにより、レチクル上またはウェハ
上の照明領域、照明位置が決定される。このためハービ
ングガラス309と照野絞り切り換え機構303の両者
が、照野位置調整機構を構成している。
【0046】VRAサーチセンサ305は、画素が二次
元配列されたモニタ用撮像素子(CCD)305aを備
えており、撮像した画像の二次元情報を出力する。
【0047】VRAファインセンサ307は、画素が二
次元配列されたCCDラインセンサを2つ(X方向計測
用のラインセンサ307Xと、Y方向計測用のラインセ
ンサ307Y)を備えている。これらのラインセンサ3
07X,307Yはそれぞれ、撮像した二次元画像を積
分して一次元の情報として出力するように構成されてい
る。なおVRAファインセンサ307は後述する内焦系
L4の焦点検出用にも用いられる。
【0048】収差調整機構310は、VRAファインセ
ンサ307にビーム(光)を導く光学部材(具体的に
は、投影レンズPLを含んで、投影レンズPLからハー
フミラーM1bを介してハーフミラーM1eまでの光路
内に存在する光学系)の収差(コマ収差など)を調整す
るものであり、その内部の光学部材を駆動することによ
り、光学系の収差を調整するよう構成されている。
【0049】次にTTRアライメント系300のセンサ
部301の外部について説明する。
【0050】絞り調整機構320は、いわゆるNA絞り
320aの開口(NA)を調整するものである。
【0051】内焦系L4は、レチクルRのパターン面
(図12においてレチクルRの下面側)に合焦させる焦
点調節光学系である。なおレチクルRのパターン面は、
ウェハ上のパターン面と共役関係にあるため、レチクル
Rのパターン面に合焦させることは即ちウェハのパター
ン面に合焦させることに等しい。この内焦系L4の焦点
状態の検出(AF検出)は、既述した如くVRAファイ
ンセンサ307により行われる。なおこのAF検出時
に、照野絞り切り換え機構303は、照野絞り303b
を光路内に配置する。
【0052】ミラーM1aは、検出ビームIL1をレチ
クルR上及びウェハW上に導くためのものである。この
ミラーM1aは、TTRアライメント系300で計測が
行われる際には、露光ビームELの光路中(図11、図
12の位置)に配置される。ところがこのままの状態
(図11、図12の配置状態)で露光ビームELによる
レチクルパターンのウェハW上への転写動作を行うと、
露光ビームELの一部がミラーM1aでけられることに
なる。このようなこと(露光ビームELのけられ)を避
けるために、ミラーM1aは、検出ビームIL1の光路
中に挿脱可能に設けられており、TTRアライメント系
300による計測が行われない時には、不図示のミラー
駆動機構により所定の退避位置(図11の矢印右上方
向)へ退避するように構成されている。これによりパタ
ーンの転写動作の際に、露光ビームELがミラーM1a
にけられることがなくなる。なおTTRアライメント系
300で計測を行う際にはミラー駆動機構(不図示)
は、ミラーM1aを所定の検出位置(検出ビームIL1
の光路中の位置、図11、図12の位置)に駆動する。
【0053】次に、TTRアライメント系300の動作
について説明する。
【0054】まず、VRAサーチ計測を行う場合につい
て説明する。光ファイバ430から射出した検出ビーム
IL1は、レンズL1、照野絞り303a、ハービング
ガラス309、レンズL2、ハーフミラーM1c,M1
b、絞り320a、内焦系L4、ミラーM1aを順次介
して、レチクルRに形成されたレチクルアライメントマ
ークRAMを均一に照明する。またレチクルアライメン
トマークRAMを照明する検出ビームIL1のうち、レ
チクルアライメントマークRAMを通過した検出ビーム
IL1は、投影光学系PLを通過してウェハW上に形成
されたウェハアライメントマークWAMを照明する。ウ
ェハアライメントマークWAMは、例えば細長形状(ラ
イン形状)のマーク要素を周期的に配列した周期パター
ン(ライン・アンド・スペースパターン)である。
【0055】そして検出ビームIL1に照明されること
により、各アライメントマークRAM、WAMから反射
により発生したビームは、元来た光路をたどってハーフ
ミラーM1bまで戻される。その後、ハーフミラーM1
c、レンズL6を介して、VRAサーチセンサ305の
モニタ用撮像素子305aの撮像面に結像される。撮像
素子305aは結像された各アライメントマークRA
M、WAMの像を撮像信号SV(SVm)に変換し、そ
の撮像信号SVmは主制御系22に出力される。主制御
系22内では不図示のTTR演算ユニットにおいて画像
処理を行い、モニタ150(図1)上にその画像を表示
する。
【0056】次にVRAファイン計測を行う場合につい
て説明する。光ファイバ430から射出した検出ビーム
IL1は、レンズL1、照野絞り303b、ハービング
ガラス309、レンズL2、ハーフミラーM1c,M1
b、絞り320a、内焦系L4、ミラーM1aを順次介
して、レチクルRに形成されたレチクルアライメントマ
ークRAMを均一に照明する。またレチクルアライメン
トマークRAMを照明する検出ビームIL1のうち、レ
チクルアライメントマークRAMを通過した検出ビーム
IL1は、投影光学系PLを通過してウェハW上に形成
されたウェハアライメントマークWAMを照明する。
【0057】そして検出ビームIL1に照明されること
により、各アライメントマークRAM、WAMから反射
により発生したビームは、元来た光路をたどってハーフ
ミラーM1bまで戻される。その後、収差調整機構31
0、ミラーM1d、レンズL5、ハーフミラーM1eを
介して、VRAファインセンサ307のX方向計測用撮
像素子307X,Y方向計測用撮像素子307Yの撮像
面にそれぞれ結像される。撮像素子307X,307Y
はそれぞれ、結像された各アライメントマークRAM,
WAMの像を各撮像信号SV(SVfx,SVfy)に
変換し、各撮像信号SVは主制御系22に出力される。
そして主制御系22内で不図示のTTR演算ユニットに
おいて画像処理が施されて、レチクルRとウェハWとの
相対的な位置関係が検出される。
【0058】次に、この実施形態におけるフォトマスク
としてのレチクルRについて、図2に示す上面図を参照
して説明する。図2に示したように、レチクルRは外形
が矩形形状であり、ウェハWに転写するパターン(デバ
イス製造用の回路パターンなど)が形成されたパターン
領域PAとパターン領域PAの周辺部の数箇所(図2に
示した例では2箇所)にレチクルアライメントマークR
AMが形成されている。図3は、レチクルアライメント
マークRAMの詳細を説明するための図であり、(a)
はその上面図であって、(b)は(a)中のA−A線断
面図である。
【0059】図3に示したように、レチクルアライメン
トマークRAMは矩形形状の遮光部(第1遮光部)38
内に細長形状(ライン形状)のマーク要素m1〜m3を
周期的に配列して形成された周期パターンTP1と、細
長形状(ライン形状)のマーク要素m4〜m6を周期的
に配列して形成された周期パターンTP2と、周期パタ
ーンTP1と周期パターンTP2との間に開口部37が
形成されて構成される。これらは、まず水晶等のレチク
ル基板34にクロム(Cr)層35を蒸着等により成膜
し、その一部をエッチング等により除去してアルミ(A
l)層を成膜することによりマーク要素rm1〜rm6
を形成し、更にその上に二酸化クロム(CrO)層3
6を成膜することにより形成される。クロム層35及び
二酸化クロム層36は第1遮光部を形成し、マーク要素
rm1〜rm6は第2遮光部をなし、更に開口部37は
透光部をなす。開口部37の寸法は、レチクルアライメ
ントマークRAMとウェハアライメントマークWAMと
の位置合わせを正確に行った際に、開口部37を介して
ウェハアライメントマークWAMを観察することができ
る寸法に形成される。
【0060】遮光部38はクロム層35及び二酸化クロ
ム層36により形成され、その反射率は30%程度であ
る。一方、マーク要素rm1〜rm6はアルミ(Al)
により形成されており、その反射率は70%程度であ
る。このように、検出ビームIL1に対する遮光部38
の反射率とマーク要素rm1〜rm6の反射率とは異な
り、本実施形態においては、この反射率の差を利用して
レチクルアライメントマークRAMの位置情報を計測す
るとともに、ウェハアライメントマークWAMの周囲に
形成される禁止帯を削減し、更に検出ビームIL1によ
ってウェハWのウェハアライメントマークWAM以外の
部分が不用意に露光されることを防止している。
【0061】図4は、ウェハアライメントマークWAM
の周囲の禁止帯が削減され、ウェハWの禁止帯以外の部
分の不用意な露光を防止することができる理由を説明す
るための図である。ここでは、図4と図10を用いて対
比しつつ説明する。尚、図4においては、図3に示した
マーク要素rm1〜rm6の図示を簡略化し、これらを
代表してマーク要素rmとして図示している。
【0062】図10に示したレチクルアライメントマー
ク104を用いた場合には、レチクルアライメントマー
ク104の一端に開口部105を形成するとともに、他
端に間隙115又は116を形成していた。間隙11
5、116が形成されていることで、間隙115、11
6を透過した検出ビーム106が基板107上に塗布さ
れたフォトレジスト109を感光するため、基板107
上に開口105、間隙115、及び間隙116を含む広
い幅の禁止帯を設定する必要があった。
【0063】これに対し、図4に示した本実施形態の場
合には、従来のように間隙105、106が形成されて
おらず、代わりにマーク要素rmが形成されている。上
述したように、マーク要素rmは反射率は高く透過率が
低いため、マーク要素rmを透過した検出ビームIL1
がウェハW上に塗布されたフォトレジスト39を感光さ
せることは殆ど無い。よって、本実施形態では、ウェハ
アライメントマークWAMの周囲に設定される禁止帯F
Bを図4に示したようにほぼ開口部37の幅(投影光学
系PLを介して投影される開口部37の像の幅)に設定
すればよいため、禁止帯を削減することができるととも
に、不用意にウェハWの禁止帯以外の部分が露光される
ことが少ない。また、遮光部38の反射率とマーク要素
rmの反射率には差があるため、検出ビームIL1をレ
チクルアライメントマークRAM上に照射した際の遮光
部38による反射光の光強度がマーク要素rmによる反
射光の光強度よりも低くなる。撮像素子33によって撮
像信号に変換したときの信号強度も光強度に応じて強弱
が現れるため、マーク要素rmの位置情報を検出するこ
とができ、その結果ウェハWとレチクルRとの相対位置
関係も検出することができる。このようにして、本実施
形態では禁止帯を削減するとともに、禁止帯以外の部分
の不用意な露光を防止し、且つレチクルRとウェハWと
の相対位置関係を検出している。
【0064】また、本実施形態の露光装置は、上述した
撮像方式のアライメントセンサ100に加え、TTL方
式のアライメントセンサユニット34及びアライメント
センサユニット200を備える。一方のアライメントセ
ンサユニット34は、例えばウェハW上に表面に凹凸を
有する金属膜が形成され、撮像方式のアライメントセン
サ100では、ノイズ等の影響によってウェハアライメ
ントマークWAMやレチクルアライメントマークRAM
の位置情報を計測することができない場合に、異なる方
式を用いて位置情報を計測するために設けられる。本実
施形態で用いられるLSA(Laser Step A
lignment)方式のアライメントセンサは、レー
ザ光をウェハアライメントマークWAMに照射し、回折
・散乱された光を利用してウェハアライメントマークW
AMの位置情報を検出するものであり、従来から種々の
製造工程の半導体ウェハに幅広く使用されている。ま
た、LIA(Laser Interferometr
ic Alignment)方式のアライメントセンサ
は、ウェハアライメントマークWAMに、僅かに波長が
異なるレーザ光を2方向から照射し、その結果生ずる2
つの回折光を干渉させ、この干渉光の位相からウェハア
ライメントマークWAMの位置情報を検出する。このL
IA方式のアライメントセンサは、低段差のマークや基
板表面の荒れが大きい基板に用いると効果的である。
【0065】アライメントセンサユニット34は露光光
ELとほぼ同一の波長の検出ビームIL2を射出し、検
出ビームIL2はミラーM2を介してウェハアライメン
トマークWAMに照射され、その際に生ずる反射光は投
影光学系PLを透過してアライメントセンサユニット3
4に戻される。アライメントセンサユニット34は戻さ
れた反射光を光電変換して得られた信号から、ウェハW
(マークWAM)の位置情報を求める。
【0066】図5は、図1中のアライメントセンサユニ
ット34の詳細な構成を示すブロック図である。図5に
示したアライメントセンサユニット34は、2光束干渉
方式のアライメント系、つまりLIA方式のアライメン
トセンサと、LSA方式のアライメントセンサとをその
光学部材を最大限共有させて組み合わせたものである。
ここでは簡単に説明するが、より具体的な構成は特開平
2−272305号公報に開示されている。
【0067】図5において、光源40から射出された露
光光ELととほぼ同一の波長のレーザビームはビームス
プリッター41で分割され、ここで反射されたレーザビ
ームはシャッター42を介してLIA光学系45に入射
する。一方、ビームスプリッター41を透過したレーザ
ビームは、シャッター43及びミラー44を介してLS
A光学系46に入射する。従って、シャッター42及び
43を適宜駆動することにより、LIA系とLSA系と
を切り換えて使用することができる。
【0068】LIA光学系45は2組の音響光学変調器
等を含み、所定の周波数差Δfを与えた2本のレーザビ
ームを、その光軸を挟んでほぼ対称に射出する。更に、
LIA光学系45から射出された2本のレーザビーム
は、ミラー47及びビームスプリッター48を介してビ
ームスプリッター49に達し、ここを透過した2本のレ
ーザビームはレンズ系(逆フーリエ変換レンズ)53及
びミラー54を経て、装置上で固定されている参照用回
折格子55に、互いに異なる2方向から所定の交差角で
入射して結像(交差)する。光電検出器56は、参照用
回折格子55を透過してほぼ同一方向に発生する回折光
同士の干渉光を受光し、回折光強度に応じた正弦波状の
光電信号SRをLIA演算ユニット58に出力する。
尚、このLIA演算ユニット58は図1中の主制御系2
2内に設けられる。
【0069】一方、ビームスプリッター49で反射され
た2本のレーザビームは、対物レンズ50によって視野
絞り51の開口部で一度交差した後、ミラーM2を介し
て投影光学系PLに入射する。投影光学系PLに入射し
た2本のレーザビームは、投影光学系PLの瞳面で光軸
AXに関してほぼ対称となって一度スポット状に集光し
た後、ウェハW上に形成されたウェハアライメントマー
クWAMのピッチ方向に関して光軸AXを挟んで互いに
対称的な角度で傾いた平行光束となって、マーク上に異
なる2方向から所定の交差角で入射する。
【0070】ウェハアライメントマークWAM上には周
波数差Δfに対応した速度で移動する1次元の干渉縞が
形成される。ウェハアライメントマークWAMから同一
方向、ここでは投影光学系PLの光軸AX方向に発生し
た±1次回折光(干渉光)は投影光学系PL、対物レン
ズ50等を介して光電検出器52で受光され、光電検出
器52は干渉縞の明暗変化の周期に応じた正弦波状の光
電信号SDwを、主制御系22内に設けられたLIA演
算ユニット58に出力する。LIA演算ユニット58
は、2つの光電信号SR及びSDwの波形上の位相差か
らそのマークの位置ずれ量を算出すると共に、レーザ干
渉計20からの位置計測信号PDSを用いて、当該位置
ずれ量が零となるときのウェハステージ17の座標位置
を求め、この情報を図示しない処理部に出力する。
【0071】また、LSA光学系46はビームエクスパ
ンダー、シリンドリカルレンズ等を含み、LSA光学系
46から射出されたレーザビームはビームスプリッター
68及び49を介して対物レンズ50に入射する。更
に、対物レンズ50から射出されるレーザビームは、一
度視野絞り51の開口部でスリット状に収束した後、ミ
ラーM2を介して投影光学系PLに入射する。投影光学
系PLに入射したレーザビームは、その瞳面のほぼ中央
を通った後、投影光学系PLのイメージフィールド内で
X軸方向に伸び、且つ光軸AXに向かうような細長い帯
状スポット光としてウェハW上に投影される。
【0072】スポット光とウェハW上のウェハアライメ
ントマークWAMとをY方向に相対移動したとき、当該
ウェハアライメントマークWAMから発生する光は投影
光学系PL、対物レンズ50等を介して光電検出器52
で受光される。光電検出器52は、マークからの光のう
ち±1次〜3次回折光のみを光電変換し、このように光
電変換して得られた光強度に応じた光電信号SDiを主
制御系22内のLSA演算ユニット57に出力する。L
SA演算ユニット57にはレーザ干渉計20からの位置
計測信号PDSも供給され、LSA演算ユニット57は
ウェハステージ17の単位移動量毎に発生するアップダ
ウンパルスに同期して光電信号SDiをサンプリングす
る。更に、LSA演算ユニット57は、各サンプリング
値をディジタル値に変換してメモリに番地順に記憶させ
た後、所定の演算処理によってマークのY軸方向の位置
を算出し、この情報を図示しない処理部へ出力する。
【0073】他方のアライメントセンサユニット200
は、ブロードバンドな(広帯域な)照明光IL3(例え
ば白色光)を用いてウェハステージ17上に形成された
基準部材18上の基準マークやウェハW上に形成された
マークの位置情報を撮像方式で計測する、いわゆるFI
A(Field Image Alignment)方
式のアライメントセンサユニットである。このFIAセ
ンサの構成に関しては、特開平4−65603号公報に
詳述されているので、ここでの説明は省略する。なお、
このFIAアライメントセンサ200からの信号も主制
御系22に設けられたFIA演算ユニット(不図示)に
出力される。
【0074】上述した図示しないTTR演算ユニット、
LIA演算ユニット58、又はLSA演算ユニット57
は複数の信号処理条件(解析アルゴリズム)を設定する
ことができ、これらを切り換えて処理を行うことにより
レチクルアライメントマークRAM及びウェハアライメ
ントマークWAMの位置情報及びそれらの相対的位置関
係を求めることが可能である。検出ビームIL1、IL
2を照射したときに得られる信号は一般的に複雑であ
り、しかもウェハWの表面に金属膜等が形成されて検出
信号にノイズが重畳される場合には、信号処理条件によ
って得られる位置情報が変化することがあり、検出信号
の歪みが大である場合にはある信号処理条件では位置情
報が得られないこともある。そこで、予め複数の信号処
理条件を複数用意して種々の状況に対処できるようにし
ている。以下、各演算ユニットにおいて設定することが
できる信号処理条件について説明する。
【0075】〔TTR及びFIA演算ユニットにおける
信号処理条件〕TTR演算ユニットにおける基本的な信
号処理は、まず検出信号に対してコントラスト等の調整
を行い、更に画像処理を行って検出信号の信号強度に応
じた信号強度分布を求める波形解析処理を行う。次に、
この解析結果の内、レチクルアライメントマークRAM
により得られたと予想される位置にスライスレベルを設
定してレチクルアライメントマークRAMに設けられた
周期パターンTP1と周期パターンTP2の中心位置を
決定し、これらの中心位置の中間点をレチクルアライメ
ントRAMの中心位置とする。更に、ウェハアライメン
トマークWAMにより得られたと予想される位置にスラ
イスレベルを設定して、ウェハアライメントマークWA
Mの中心位置を検出する。最後に、レチクルアライメン
トマークRAMの中心位置とウェハアライメントマーク
WAMの中心位置とのずれ量を求め、レチクルRとウェ
ハWとの相対的位置関係を検出する。
【0076】従って、TTR演算ユニットにおいて設定
される複数の信号処理条件としては、波形解析アルゴリ
ズム、スライスレベル、コントラストリミット値等があ
り、これらを変更することにより信号処理条件を変えて
処理を行う。更に、波形解析アルゴリズムとしては、例
えば特開平4−65603号公報に開示されているよう
に、ウェハアライメントマークWAM及びレチクルアラ
イメントマークRAMを構成するマーク要素の中心位置
を求めるに際して、マーク要素の左エッジ及び右エッジ
に対応した信号強度分布のスロープ部の内、(1)外ス
ロープ部のみを用いるモード、(2)内スロープ部のみ
を用いるモード、(3)外スロープ部と内スロープ部と
を用いるモードが用意されている。よって、これらのモ
ードを変更することにより信号処理条件を変える。
【0077】FIA演算ユニットにおける処理も上記T
TR演算ユニットにおける処理と同様である。但し、F
IA演算ユニットではレチクルアライメントマークRA
Mは計測しないので、その点のみがTTR演算ユニット
の処理と相違する。
【0078】〔LSA演算ユニット57における信号処
理条件〕LSA演算ユニットにおける基本的な信号処理
は、得られた検出信号に対してスライスレベルの設定方
向を設定し、設定したスライスレベルに基づいてウェハ
アライメントマークWAMの中心位置を求めるというも
のである。従って、変更することができる信号処理条件
は主としてスライスレベルの設定方法である。以下、L
SA演算ユニット57における信号処理条件について説
明する。
【0079】まず、第1のアルゴリズムでは、所定の処
理ゲート幅の区間内で得られた検出信号に対してスムー
ジング処理を行った後、得られた信号波形を設定された
スライスレベルでスライスする。そして、このスライス
レベルと信号波形との交点が2つあると、それら2つの
交点の中心点をウェハアライメントマークWAMが備え
るマーク要素の中心位置として検出するものである。第
2のアルゴリズムでは、光電信号が所定のレベル以上の
区間で信号波形のスムージングを行った後、ピーク値に
近いレベルとの間で複数のスライスレベルを一定間隔で
設定し、各スライスレベルでの交点及びそれらの間隔を
求める。そして、各スライスレベルでの間隔に基づい
て、予め設定されたレベル以下の部分において信号波形
の傾斜が最大となるスライスレベルを選び出し、このス
ライスレベルと信号波形との2つの交点の中心点をマー
ク要素の中心位置として検出するものである。
【0080】第3のアルゴリズムでは、設定されたスラ
イスレベルで信号波形をスライスし、2個の交点の中心
位置を基準位置として求めておく。次に、信号波形が所
定のレベル以上の区間で信号波形のスムージングを行っ
た後、ピーク値に近いレベルとの間で複数のスライスレ
ベルを一定間隔で設定し、各スライスレベルでの2つの
交点の中心点、更に中点差分(即ち、隣り合うスライス
レベルでの中心点間の差)を求める。そして、各スライ
スレベルでの中心点が先に求めた基準位置と大きく離れ
ておらず、各中心点が安定している領域(即ち、中点差
分が微小で、そのスライスレベルが最も長く連続してい
る領域)を選び、この領域での中心点をマーク要素の中
心位置として検出するものである。このアルゴリズムを
用いると信号波形が非対称である場合でも、マーク要素
の中心位置を正確に求めることができる。
【0081】〔LIA演算ユニット58における信号処
理条件〕LIA方式のアライメントセンサは、ウェハア
ライメントマークWAMに、僅かに波長が異なるレーザ
光を2方向から照射し、その結果生ずる2つの回折光を
干渉させ、この干渉光の位相からウェハアライメントマ
ークWAMの位置情報を検出するものである。従って、
LIA演算ユニット58で変更可能な信号処理条件は、
光電検出すべき干渉光(回折光の次数)のみである。即
ち、一方のレーザ光を照射して得られる回折光をB
し、他方のレーザ光を照射して得られる回折光をB
し、これらの回折光の次数を括弧を付して表すと、LI
A演算ユニット58では、±1次回折光B(-1),B
(+1)を用いる第1モード、0次回折光B(0)と−2次
回折光B(-2)と0次回折光B(0)と−2次回折光B
(+2)とを用いる第2モード、更には第1モード及び第
2モードのそれぞれでの干渉光の強度を比較し、その強
度値が大きい方を選択して使用する第3モードとがあ
る。よって、LIA演算ユニット58では、これら第1
モード〜第3モードを切り換えることにより信号処理条
件を変えることができる。
【0082】以上説明した図示しないTTR演算ユニッ
ト、FIA演算ユニット、LIA演算ユニット58、又
はLSA演算ユニット57から出力される情報は主制御
系22内の図示しない処理部へ出力され、処理部におい
て所謂エンハンスト・グローバル・アライメント(以
下、「EGA」という)方式でアライメントが行われ
る。ここで、EGA方式とは、ウェハW上に設定された
複数のショット領域の内、ウェハWの外周付近(及び中
心)に位置する複数個(3個以上)のショット領域の座
標値を計測し、これらの計測値から統計的演算によって
算出した全てのショット領域の配列座標に従ってウェハ
ステージ17を一義的にステッピングさせていくことに
より、レチクルRのパターン領域PAに形成されたパタ
ーンの像とショット領域とを正確に重ね合わせる方式を
いう。このように、主制御系22は上記各演算ユニット
から出力されるレチクルRとウェハWとの相対的位置関
係に基づいて、これを補正するための演算処理を行い、
モータ21へ制御信号を出力してレチクルRとウェハW
との相対的な位置合わせを行う。
【0083】次に、主制御系22は露光処理を行う。即
ち、主制御系22は、ウェハWとレチクルRとの位置合
わせを行った状態で、制御信号をモータ3へ出力すると
ともにシャッタ3を開放し、照明光学系5、ビームスプ
リッター6、第1リレーレンズ7、可変視野絞り8、第
2リレーレンズ9、ミラー10、及びコンデンサーレン
ズ11を順に介して露光光ELをレチクルRのパターン
領域PA上に照射させる。露光光ELがレチクルRのパ
ターン領域PA上に照射されると、パターン領域PAに
形成されたパターンの像が投影光学系PLを介してウェ
ハWの位置合わせされたショット領域に転写される。レ
チクルRのパターン領域PAに形成されたパターンの像
をウェハW上の各ショット領域に転写する工程を繰り返
し行うことにより、例えば半導体素子、液晶表示装置、
薄膜磁気ヘッド等の各種デバイスが製造される。
【0084】以下、アライメントマークRAM、WAM
の検出において、検出エラーとなった場合の処理(動
作)について説明する。まず、検出エラーが発生する場
合について説明する。
【0085】図6は、ウェハW上に金属膜等が形成され
ており、その表面に凹凸がある場合に得られる観察像及
び信号波形を示す図である。図6(a)に示すように、
ウェハWに形成されたウェハアライメントマークWAM
は、レチクルアライメントマークRAMに形成された開
口部37を介して観察することができるが、ウェハWの
表面に金属膜が形成されている場合にはグレインと称さ
れる凹凸60も同時に観察される。この凹凸60が形成
されていない場合に得られるウェハアライメントマーク
WAMの信号波形は図6(b)に示すように滑らかであ
るが、凹凸60が形成されていると、図6(b)に示す
ように歪んだ信号波形となる。このように、信号波形が
歪んでいると信号処理条件によってはウェハアライメン
トマークWAMの位置情報を誤って検出するか、又は検
出することができずに検出エラーとなる。
【0086】図7は、検出ビームIL1又はIL2を照
射する前に行われるレチクルアライメントマークRAM
とウェハアライメントマークWAMとの位置合わせ(サ
ーチアライメント)が正確に行われていない場合に得ら
れる観察像である。図7に示した例では、レチクルアラ
イメントマークRAMに形成された開口部37を介して
ウェハアライメントマークWAMの像の一部のみが観察
される状況であり、かかる状況下においても、ウェハア
ライメントマークWAMの位置情報を検出することがで
きずに検出エラーとなる。
【0087】次に、図6を用いて説明した理由により検
出エラーが生ずる場合の動作について説明する。図8
は、図6を用いて説明した理由により検出エラーが生す
る場合の処理を示すフローチャートである。まず、レチ
クルRとマスクWとの相対位置関係を検出するにあた
り、主制御系22は初期の検出方法及び解析アルゴリズ
ムを設定する(ステップS1)。この処理は、TTR方
式のアライメントセンサ(図1において、検出ビーム光
源24及び撮像素子33を含んでなるセンサ)を用い、
図示しないTTR演算ユニットにおける波形解析アルゴ
リズム、スライスレベル、コントラストリミット値等を
初期状態に設定する。次に、主制御系22は、モータ2
1を介してウェハステージ17を移動させ、例えば、図
6に示したように、検出対象のウェハアライメントマー
クWAMがレチクルアライメントマークRAMに形成さ
れた開口部37を介して観察されるようウェハWとレチ
クルとの相対的な位置合わせ(サーチアライメント)を
行う(ステップS2)。
【0088】レチクルRとウェハWとの相対的な位置合
わせが終了すると、検出ビーム光源24から検出ビーム
IL1を射出させ、レチクルアライメントマークRAM
及びウェハアライメントマークWAMを照射し、レチク
ルアライメントマークRAMの反射光及び投影光学系P
Lを通過したウェハアライメントマークWAMの反射光
を撮像素子33によって撮像する。そして、主制御系2
2内に設けられた図示しないTTR演算ユニットによっ
てレチクルアライメントマークRAMの位置情報及びウ
ェハアライメントマークWAMの位置情報を検出してレ
チクルRとウェハWとの相対位置関係を検出する(ステ
ップS3)。ここで、例えば図6(c)に示したよう
に、信号波形が大きく歪んでいる場合には、ウェハアラ
イメントマークWAMの位置情報を検出することができ
ず、ウェハWとレチクルRとの相対位置関係を検出でき
ない場合がある。
【0089】そこで、次にウェハWとレチクルRとの相
対位置関係を検出することができなかったか否かが判断
される(ステップS4)。相対位置関係を検出できた場
合(判断結果が「NO」の場合)には、検出を行う次の
対象(ウェハアライメントマークWAM)があるか否か
が判断される(ステップS5)。検出を行う対象がある
と判断された場合(判断結果が「YES」の場合)に
は、処理がステップS2に戻り、検出を行う対象が無い
と判断された場合(判断結果が「NO」の場合)には検
出処理が終了する。
【0090】一方、ステップS4において、ウェハWと
レチクルRとの相対位置関係を検出することができなか
ったと判断された場合(判断結果が「YES」の場合)
には、例えばモニタ150(図1)上に警告表示を行
う、警告ランプを点灯する、又は警告音を発する等を単
独であるいは複数を組み合わせたエラー警告処理を行
い、オペレータにエラーが生じた旨を通知する(ステッ
プS6)。本実施形態の位置検出装置及び露光装置で用
いられる位置検出用の検出ビームIL1、IL2は露光
光ELとほぼ同一の波長に設定されているため、ステッ
プS3において検出ビームIL1、IL2を照射するこ
とにより、現在検出対象となっているウェハアライメン
トマークWAMの周囲は露光された状態である。ステッ
プS6で行われる警告処理は、現在検出対象となってい
るウェハアライメントマークWAMの周囲が既に露光さ
れているということをオペレータに通知するために設け
られる。
【0091】次に、主制御系22は、現在設定されてい
る解析アルゴリズムの他に、現在検出中のウェハアライ
メントマークWAMから得られる波形信号に対して行っ
ていない解析アルゴリズムが有るか否かを判断する(ス
テップS7)。他の解析アルゴリズムがあると判断した
場合(判断結果が「YES」の場合)には、現在設定さ
れている解析アルゴリズムを他の解析アルゴリズムに変
更する処理を行う(ステップS8)。この処理では、例
えば、スライスレベルの設定方法を変更したり、コント
ラストリミット値を変えてコントラストを高く設定す
る。そして、処理はステップS3へ進み、変更された解
析アルゴリズムを用いて処理された波形信号からウェハ
Wとレチクルとの相対位置関係が求められる。
【0092】一方、ステップS7において、他の解析ア
ルゴリズムが無いと判断された場合(判断結果が「N
O」の場合)には、他の検出方法があるか否かが判断さ
れる(ステップS9)。ここで、他の検出方法があると
判断された場合(判断結果が「YES」の場合には、検
出方法を変更する処理が行われる(ステップS10)。
具体的には、TTR方式のアライメントセンサから、別
のアライメントセンサ、即ち、LSA方式やFIA方式
やLIA方式のアライメントセンサに変更される。検出
方法の変更が行われると、ステップS3に戻り、レチク
ルRとウェハWとの相対的な位置関係を検出する処理が
行われる。
【0093】尚、検出方法を変更して検出を行った場合
であってもレチクルRとウェハWとの相対的な位置関係
を検出することができない場合には、ステップS4、S
6、S7、S8を順に介して、その検出方法で用意され
ている解析アルゴリズムを変更して再びレチクルRとウ
ェハWとの相対的な位置関係を検出する処理が行われ
る。一方、ステップS9において、他の検出方法がない
と判断された場合(判断結果が「NO」の場合)には、
例えば全ての処理を終了するエラー処理が行われ(ステ
ップS11)、一連の検出処理が終了する。以上、図6
に示したように信号波形に歪みが生じている場合の処理
について説明したが、図8に示した処理を経ることによ
り、ある解析アルゴリズムを用いた場合にはウェハWと
レチクルRとの相対位置関係あるいはウェハWの位置情
報を求めることができない場合でも、種々の解析アルゴ
リズムを用いることで、ウェハWとレチクルRとの相対
位置関係あるいはウェハW(ウェハアライメントマーク
WAM)の位置情報を求めることができることがある。
【0094】次に、図7に示したように、レチクルアラ
イメントマークRAMとウェハアライメントマークWA
Mとの相対的な位置ずれがあり、検出エラーが生じた場
合の動作について説明する。かかる位置ずれが生じた場
合、主制御系22は位置ずれがあることを認識できない
ため、まず、図6を用いて説明した理由によって検出エ
ラーが生じた場合と同様に、解析アルゴリズムや検出方
法を変えて検出を行い(図8参照)、レチクルRとウェ
ハWとの相対位置関係を求める。解析アルゴリズムや検
出方法を変えてもレチクルRとウェハWとの相対位置関
係を検出することができない場合には、レチクルアライ
メントマークRAMとウェハアライメントマークWAM
との相対的な位置ずれがあるために検出することができ
ないと考えられる。そこで、主制御系22が図8に示し
たステップS11の処理を行って全ての処理を終了して
いる状態で、オペレータがレチクルアライメントマーク
RAMとウェハアライメントマークWAMとの相対的な
位置ずれがあるか否かを確認する。
【0095】なお、図7に示した配置関係以上にウェハ
アライメントマークWAMが開口37の外にずれていた
場合や、あるいは撮像する領域が図7の範囲Aであった
場合には、ウェハアライメントマークWAMからの信号
が得られないことになるので、この信号の無しをもって
主制御系22が自動的に上述したレチクルアライメント
マークRAMとウェハアライメントマークWAMとの相
対的な位置ずれを認識するようにしても良い。
【0096】仮に、相対的な位置ずれが生じていた場合
には、例えば主制御系22に予め記憶されているウェハ
アライメントマークWAMの位置情報を示すプロセスデ
ータの修正を行う。プロセスデータの修正を行うことで
レチクルアライメントマークRAMとウェハアライメン
トマークWAMとの相対的な位置合わせを行うことがで
きる。よって、プロセスデータを修正した後で、レチク
ルアライメントマークRAMとウェハアライメントマー
クWAMとの相対的な位置合わせを行い、レチクルRと
ウェハWとの相対位置関係を検出すれば良いと考えられ
る。
【0097】しかしながら、図7に示したように、レチ
クルアライメントマークRAMとウェハアライメントマ
ークWAMとが位置ずれした状態で検出ビームIL1、
IL2を照射して位置情報の検出を行っているため、ウ
ェハアライメントマークWAMの周辺に設けられる禁止
帯65以外の部分が既に露光されている。図7において
は、開口部37に対応した位置が既に露光された箇所で
ある。この箇所に例えばショット領域が設定されていれ
ば、このショット領域に形成されるデバイスは不良品と
なってしまうため、このまま処理を進めることはできな
い。
【0098】そこで、検出光IL1、IL2によってシ
ョット領域内が露光されたことを、TTR方式のアライ
メントセンサによって確認すると、このウェハWをテス
トウェハとして用い、種々の検出方法及び解析アルゴリ
ズムを用いて検出を行って、そのウェハ(所定のプロセ
ス処理を施されたウェハ)に対する最適な検出方法及び
解析アルゴリズムを得る。ここで、プロセス処理とは、
レジストの種類や膜厚やプロセス工程やその内容を含む
ものである。そして、その所定のプロセスを経たウェハ
に対する最適な検出方法及び解析アルゴリズムが得られ
た場合には、かかるテストウェハを露光装置内から取り
出して上面に塗布されたフォトレジスト39を剥離し
て、最初からプロセス(レジストのコーティングなど)
をやり直す。このようにして、図7に示したように、レ
チクルアライメントマークRAMとウェハアライメント
マークWAMとが位置ずれした状態で検出ビームIL
1、IL2が照射された場合でも、最終的にはレチクル
RとウェハWとの相対位置関係を検出することができ
る。
【0099】従来はこのような検出エラーが生じた場合
には、プロセスデータを修正するとともに露光装置から
ウェハWを一度取り出し、フォトレジスト39を剥離し
た後に再度フォトレジスト39を塗布して再度相対位置
関係の検出を行っていたためスループットが低かった。
しかしながら、本実施形態ではレチクルアライメントマ
ークRAMとウェハアライメントマークWAMとが位置
ずれした状態で検出光IL1、IL2が照射されても、
かかるウェハWをそのままテストウェハとして用いて、
最適な検出方法及び解析アルゴリズムを得る方法をとっ
ているため、スループットを向上させることもできる。
【0100】尚、以上説明した実施形態は、本発明の理
解を容易にするために記載されたものであって、本発明
を限定するために記載されたものではない。従って、上
記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範
囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨であ
る。
【0101】例えば、図8に示した実施形態では、ステ
ップS41にてマーク検出が1カ所でもできなければ
(検出不可となれば)、エラー警告処理を行い、その後
のエラー処理動作(ステップS7〜S11)を行うよう
になっているが、次のマーク検出時には検出不可となら
なかった場合には、エラー処理動作を行わないようにす
る、すなわち、検出不可が複数回連続して起こった場合
にのみ上述のエラー処理動作を行うようにしても良い。
この場合、そのマーク検出に失敗したショット領域のチ
ップに関しては、不良チップとしてはじくようにすれば
良い。また、サンプルショット数が1つ減ることになる
ため、そのエラー検出マークに近い位置にあるショット
のマークをサンプルショット(EGA計測ショット)と
して代わりに使用するようにすれば良い。
【0102】また、例えば、上記実施形態においては、
TTR方式のアライメントセンサ内に検出ビーム光源2
4を設ける構成としていたが、検出ビーム光源24を省
略し、代わりに超高圧水銀ランプ1から発生した露光ビ
ームとしての露光光ELを光ファイバ等の光導波手段に
よって導く構成とすることができる。また、レチクルア
ライメントマークRAMは図3に示したものに限られ
ず、ウェハアライメントマークWAMも図6、図7に示
したものに限られない。更に、本発明の露光装置は、図
1に示した露光装置に限定されず、例えばステップ・ア
ンド・リピート方式の縮小投影型露光装置以外にステッ
プ・アンド・スキャン方式の露光装置、ミラープロジェ
クション方式、プロキシミティ方式、コンタクト方式等
の露光装置に適用することが可能である。
【0103】さらに、半導体素子、液晶表示素子の製造
に用いられる露光装置だけでなく、プラズマディスプレ
イ、薄膜磁気ヘッド、及び撮像素子(CCDなど)の製
造にも用いられる露光装置、及びレチクル、又はマスク
を製造するために、ガラス基板、又はシリコンウエハな
どに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用
できる。即ち本発明は、露光装置の露光方式や用途等に
関係なく適用可能である。
【0104】尚、前述した本発明の実施形態に係る露光
装置(図1)は、ウェハWを精度よく高速に位置制御す
ることができ、スループットを向上しつつ高い露光精度
で露光が可能となるように、超高圧水銀ランプ1を含む
露光光の光学系、モータ12、レチクルステージ13、
移動鏡14、及びレーザ干渉計15を含むマスクアライ
メント系、ウェハホルダ16、ウェハステージ17、基
準部材18、移動鏡19、レーザ干渉計20、及びモー
タ21を含むウェハアライメント系、投影光学系PL等
の図1に示された各要素が電気的、機械的、又は光学的
に連結して組み上げられた後、総合調整(電気調整、動
作確認等)をすることにより製造される。尚、露光装置
の製造は、温度及びクリーン度等が管理されたクリーン
ルームで行うことが望ましい。
【0105】次に、本発明の実施形態に係る露光装置を
使用したデバイスの製造について説明する。図9はデバ
イス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、C
CD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の生産のフ
ローチャートである。図9に示されるように、まず、ス
テップS20(設計ステップ)において、デバイスの機
能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行
い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引
き続き、ステップS21(マスク製作ステップ)におい
て、設計した回路パターンを形成したマスクを製作す
る。一方、ステップS22(ウェハ製造ステップ)にお
いて、シリコン等の材料を用いてウェハを製造する。
【0106】次に、ステップS23(ウェハプロセスス
テップ)において、ステップS20〜ステップS22で
用意したマスクとウェハを使用して、リソグラフィ技術
によってウェハ上に実際の回路等を形成する。次いで、
ステップS24(組立ステップ)において、ステップS
23において処理されたウェハを用いてチップ化する。
このステップS24には、アッセンブリ工程(ダイシン
グ、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程が含まれる。最後に、ステップS25(検
査ステップ)において、ステップS25で作製されたデ
バイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行
う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが
出荷される。
【0107】尚、露光用の露光光ELとしては、超高圧
水銀ランプ1等の輝線、KrFエキシマレーザ(248
nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)、若しく
はF エキシマレーザ(157nm)から射出されるレ
ーザ光、又は金属蒸気レーザやYAGレーザの高調波の
みならず、X線や電子線などの荷電粒子線を用いること
ができる。例えば、電子線を用いる場合には電子銃とし
て、熱電子放射型のランタンヘキサボライト(La
)、タンタル(Ta)を用いることができる。
【0108】投影光学系の倍率は縮小系のみならず等倍
および拡大系のいずれでもよい。投影光学系としては、
エキシマレーザなどの遠紫外線を用いる場合は硝材とし
て石英や蛍石などの遠紫外線を透過する材料を用い、F
レーザやX線を用いる場合は反射屈折系または屈折系
の光学系にし(マスクも反射型タイプのものを用い
る)、また、電子線を用いる場合には光学系として電子
レンズおよび偏向器からなる電子光学系を用いる。な
お、電子線が通過する光路は真空状態にする。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
マスクと感光基板との相対位置を検出する際に、不要な
検出ビームが第1マークを透過して感光基板上に照射さ
れることがないので、第2マークの周囲に設けられる禁
止帯を削減することができるとともに、検出時に不用意
に第2マーク以外の箇所を露光する虞を少なくでき、そ
の結果、歩留まりを高くでき、生産性の向上、製造コス
トの低減を図ることができるという効果がある。
【0110】また、本発明によれば、マークの検出に際
し、解析アルゴリズムによる解析に失敗した場合であっ
ても、不良品の生産を最小限に抑制しつつ、高効率的に
処理を続行することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る露光装置の概略構成
を示す図である。
【図2】 本発明の実施形態に係るレチクルの上面図で
ある。
【図3】 本発明の実施形態のレチクルアライメントマ
ークの詳細を説明するための図であり、(a)はその上
面図、(b)は(a)中のA−A線断面図である。
【図4】 本発明の実施形態のウェハアライメントマー
クの周囲の禁止帯が削減され、ウェハの禁止帯以外の部
分の露光を防止することができる理由を説明するための
図である。
【図5】 図1中のアライメントセンサユニットの詳細
な構成を示すブロック図である。
【図6】 本発明の実施形態において、ウェハ上に金属
膜等が形成されており、その表面に凹凸がある場合に得
られる観察像及び信号波形を示す図である。
【図7】 本発明の実施形態において、検出ビームを照
射する前に行われるレチクルアライメントマークとウェ
ハアライメントマークとの位置合わせが正確に行われて
いない場合に得られる観察像を示す図である。
【図8】 図6を用いて説明した理由により検出エラー
が生する場合の処理を示すフローチャートである。
【図9】 本発明の実施形態に係る露光装置を用いてデ
バイスを製造する際のフローチャートである。
【図10】 TTR方式の位置情報検出装置を用いてレ
チクル及び基板の位置情報を検出する様子及び得られる
信号波形を示す図である。
【図11】 露光光源から射出した露光ビームを分岐さ
せて検出ビームとして使用するための構成を示す図であ
る。
【図12】 TTRアライメント系の内部の構成を説明
するための図である。
【符号の説明】
17…ウェハステージ 21…モータ 22…主制御系 24…検出ビーム光源 33…撮像素子 34…レチクル基板 37…開口部 38…遮光部(第1遮光部) 40…光源 52,56…光電検出器 EL…露光光(露光ビーム) IL1,IL2…検出ビーム PA…パターン領域 PL…投影光学系 R…レチクル(マスク) RAM…レチクルアライメントマーク(第1マーク、マ
ーク) rm,rm1〜rm6…マーク要素(第2遮光部) TP1,TP2…周期パターン W…ウェハ(感光基板) WAM…ウェハアライメントマーク(第2マーク)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/30 525W

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定パターンとアライメントマークとが形
    成されたフォトマスクであって、 前記アライメントマークは、第1の反射率を有する第1
    遮光部で形成された下地領域上に、前記第1反射率とは
    異なる第2反射率を有する第2遮光部でラインパターン
    が形成されていることを特徴とするフォトマスク。
  2. 【請求項2】前記アライメントマークは、前記下地領域
    上に複数の前記ラインパターンが周期的に形成されてお
    り、且つ前記複数のラインパターンの間に透過部が配置
    されていることを特徴とする請求項1に記載のフォトマ
    スク。
  3. 【請求項3】前記第2反射率は前記第1反射率よりも高
    いことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフ
    ォトマスク。
  4. 【請求項4】前記第1遮光部はクロムで形成されてお
    り、前記第2遮光部はアルミニウムで形成されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれか
    一項に記載のフォトマスク。
  5. 【請求項5】第1マークを備えたマスク上に形成された
    所定パターンを露光ビームで照明することにより、投影
    光学系を介して、第2マークを備えた基板上に転写する
    露光装置であって、 前記第1マークは、第1の反射率を有する第1遮光部で
    形成された下地領域上に、前記第1反射率とは異なる第
    2反射率を有する第2遮光部でラインパターンが形成さ
    れたラインパターン領域と、透過部が形成された透過領
    域とを有し、 前記第1マーク上に検出ビームを照射すると共に、前記
    第1マークの前記透過領域及び前記投影光学系を介して
    前記第2マーク上に前記検出ビームを照射する照射系
    と、 前記検出ビームの照射により前記第1マークの前記ライ
    ンパターン領域で発生したビームを受光すると共に、前
    記検出ビームの照射により前記第2マークで発生したビ
    ームを前記投影光学系及び前記透過領域を介して受光す
    る受光系と、 前記第1マークの前記ラインパターンに対応する第1信
    号と、前記第2マークに対応する第2信号とに基づい
    て、前記マスクと前記基板との相対位置関係を求める演
    算部とを有することを特徴とする露光装置。
  6. 【請求項6】前記ラインパターン領域上には複数の前記
    ラインパターンが周期的に形成され、且つ前記透過領域
    は前記複数のラインパターンの間に配置されており、 前記第2反射率は前記第1反射率よりも高いことを特徴
    とする請求項5に記載の露光装置。
  7. 【請求項7】前記検出ビームは、前記露光ビームとほぼ
    同一の波長を有し、 前記演算部で求められた前記相対位置関係に基づいて、
    前記マスクと前記基板との相対的な位置合わせを行う位
    置合わせ装置を更に有し、 前記位置合わせ装置による位置合わせ後に、前記露光ビ
    ームを前記マスク上に照射して、前記所定パターンを前
    記基板上に転写することを特徴とする請求項5または請
    求項6に記載の露光装置。
  8. 【請求項8】第1マークを備えたマスク上に形成された
    所定パターンを露光ビームで照明することにより、投影
    光学系を介して、第2マークを備えた基板上に転写する
    露光装置であって、 前記露光ビームとほぼ同一の波長をもつ検出ビームを、
    前記第1マーク上に、及び前記投影光学系を介して前記
    第2マーク上に照射し、該検出ビームの照射により前記
    第1マークで発生したビームを受光し、且つ前記第2マ
    ークで発生したビームを前記投影光学系を介して受光す
    るアライメントセンサと、 前記アライメントセンサから受け取った前記第1マーク
    に対応する第1信号及び前記第2マークに対応する第2
    信号を、所定の解析アルゴリズムに従って解析し、前記
    マスクと前記基板との相対位置関係を検出する演算部
    と、 前記演算部での前記相対位置関係の検出が不調であった
    場合には、前記相対位置関係の検出が不調であったこと
    を示すと共に、前記基板上の、前記検出ビームが照射さ
    れた領域が露光されたことを示す警告動作を行う警告部
    と、を有することを特徴とする露光装置。
  9. 【請求項9】前記相対位置関係の検出が不調であった場
    合には、前記所定の解析アルゴリズムを他の解析アルゴ
    リズムに変更した上で前記アライメントセンサからの前
    記信号を前記演算部で解析せしめる第1の処理と、前記
    アライメントセンサとは異なるアライメントセンサを用
    いて前記相対位置関係の検出を実行する第2の処理との
    うちの少なくとも一方の処理を行うことを特徴とする請
    求項8に記載の露光装置。
  10. 【請求項10】第1マークを備えたマスク上に形成され
    た所定パターンを露光ビームで照明することにより、投
    影光学系を介して、第2マークを備えた基板上に転写す
    る露光方法であって、 前記第1マークは、第1の反射率を有する第1遮光部で
    形成された下地領域上に、前記第1反射率とは異なる第
    2反射率を有する第2遮光部でラインパターンが形成さ
    れたラインパターン領域と、透過部が形成された透過領
    域とを有し、 前記第1マーク上に検出ビームを照射すると共に、前記
    第1マークの前記透過領域及び前記投影光学系を介して
    前記第2マーク上に前記検出ビームを照射し、 前記検出ビームの照射により前記第1マークの前記ライ
    ンパターン領域で発生したビームを受光すると共に、前
    記検出ビームの照射により前記第2マークで発生したビ
    ームを前記投影光学系及び前記透過領域を介して受光
    し、 前記第1マークの前記ラインパターンに対応する第1信
    号と、前記第2マークに対応する第2信号とに基づい
    て、前記マスクと前記基板との相対位置関係を求めるこ
    とを特徴とする露光方法。
  11. 【請求項11】前記ラインパターン領域上には複数の前
    記ラインパターンが周期的に形成され、且つ前記透過領
    域は前記複数のラインパターンの間に配置されており、 前記第2反射率は前記第1反射率よりも高いことを特徴
    とする請求項10に記載の露光方法。
  12. 【請求項12】前記第1遮光部はクロムで形成されてお
    り、前記第2遮光部はアルミニウムで形成されているこ
    とを特徴とする請求項11に記載の露光方法。
  13. 【請求項13】前記検出ビームは、前記露光ビームとほ
    ぼ同一の波長を有し、 前記求められた相対位置関係に基づいて、前記マスクと
    前記基板との相対的な位置合わせを行い、 前記位置合わせ後に、前記露光ビームを前記マスク上に
    照射して、前記所定パターンを前記基板上に転写するこ
    とを特徴とする請求項10乃至請求項12のうちのいず
    れか一項に記載の露光方法。
  14. 【請求項14】請求項13に記載の露光方法を用いて、
    前記マスク上に形成されたデバイスパターンに前記露光
    ビームを照射して、前記基板上に転写する工程を含むこ
    とを特徴とするデバイス製造方法。
  15. 【請求項15】第1マークを備えたマスク上に形成され
    たデバイスパターンを露光ビームで照明することによ
    り、投影光学系を介して、第2マークを備えた基板上に
    転写してデバイスを製造する方法であって、 前記露光ビームとほぼ同一の波長を持つ検出ビームを、
    前記第1マーク上に、及び前記投影光学系を介して前記
    第2マーク上に照射し、 前記検出ビームの照射により、前記第1マークで発生し
    たビームをアライメントセンサで受光すると共に、前記
    第2マークで発生したビームを前記投影光学系を介して
    前記アライメントセンサで受光し、 前記アライメントセンサから受け取った前記第1マーク
    に対応する第1信号及び前記第2マークに対応する第2
    信号を、所定の解析アルゴリズムに従って解析して、前
    記マスクと前記基板との相対位置関係を検出し、 前記相対位置関係の検出が不調であった場合には、前記
    相対位置関係の検出が不調であったことを示すと共に、
    前記基板上の、前記検出ビームが照射された領域が露光
    されたことを示す警告動作を行うことを特徴とするデバ
    イス製造方法。
  16. 【請求項16】前記相対位置関係の検出が不調であった
    場合には、前記所定の解析アルゴリズムを他の解析アル
    ゴリズムに変更した上で前記アライメントセンサからの
    前記信号を解析する第1の処理と、前記アライメントセ
    ンサとは異なるアライメントセンサを用いて前記相対位
    置関係の検出を実行する第2の処理とのうちの少なくと
    も一方の処理を行うことを特徴とする請求項14に記載
    のデバイス製造方法。
  17. 【請求項17】前記相対位置関係が不調であった場合に
    は、前記検出ビームが照射された前記基板をテスト基板
    として用いて、前記テスト基板に対する前記アライメン
    トセンサの最適な解析アルゴリズムの特定作業、または
    前記テスト基板に対する最適なアライメントセンサの特
    定作業を行うことを特徴とする請求項16に記載のデバ
    イス製造方法。
  18. 【請求項18】前記最適な解析アルゴリズム、または前
    記最適なアライメントセンサが特定された後に、前記テ
    スト基板上に塗布されている感光物質を除去し、 その後、前記テスト基板上に前記感光物質を再度塗布し
    て前記相対位置関係の検出を行うことを特徴とする請求
    項17に記載のデバイス製造方法。
  19. 【請求項19】前記求められた相対位置関係に基づい
    て、前記マスクと前記基板との相対的な位置合わせを行
    い、 前記位置合わせ後に、前記露光ビームを前記マスク上に
    照射して、前記デバイスパターンを前記基板上に転写す
    ることを特徴とする請求項15乃至請求項18のうちの
    いずれか一項に記載のデバイス製造方法。
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JP2011109083A (ja) * 2009-10-28 2011-06-02 Asml Netherlands Bv リソグラフィ装置及びパターニングデバイス
JP2011216789A (ja) * 2010-04-01 2011-10-27 Nikon Corp 位置検出装置、重ね合わせ装置、位置検出方法およびデバイスの製造方法

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