JP2002182052A - フォトブリーチング導波路の製造方法 - Google Patents

フォトブリーチング導波路の製造方法

Info

Publication number
JP2002182052A
JP2002182052A JP2000376534A JP2000376534A JP2002182052A JP 2002182052 A JP2002182052 A JP 2002182052A JP 2000376534 A JP2000376534 A JP 2000376534A JP 2000376534 A JP2000376534 A JP 2000376534A JP 2002182052 A JP2002182052 A JP 2002182052A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
photobleaching
ultraviolet light
waveguide
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000376534A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuyuki Imoto
克之 井本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Cable Ltd filed Critical Hitachi Cable Ltd
Priority to JP2000376534A priority Critical patent/JP2002182052A/ja
Publication of JP2002182052A publication Critical patent/JP2002182052A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 歩留まりが高く、散乱損失が低く、形状寸法
の均一なフォトブリーチング導波路の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 フォトブリーチング用のポリマ層3aを
バッファ層2と上部クラッド層5とでサンドイッチ構造
に覆い、上部クラッド層5の上面側か、バッファ層2の
下面側からUV光10を照射してポリマ層3aが屈折率
変化するようにパターニングするので、ポリマ層3a、
すなわちコア層3及び側面クラッド層4−1、4−2の
表面に段差が生じない。これは、ポリマ層3aがバッフ
ァ層2と上部クラッド層5とで密着したサンドイッチ構
造になっているためである。この結果、超低散乱損失で
形状寸法の均一なフォトブリーチング導波路を実現する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトブリーチン
グ導波路の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリマ材料を用いた導波路は、低温プロ
セスで容易に作製することができ、光回路と電気回路と
を複合実装したデバイスへの適用の可能性が高いことか
ら、研究が活発化してきている。
【0003】本発明者は、このような導波路の一製造方
法として図8(a)〜(e)に示す製造方法を提案し
た。
【0004】図8(a)〜(e)は本発明の前提となっ
たフォトブリーチング導波路の製造方法の工程図であ
る。
【0005】同図(a)に示すように、基板1上に低屈
折率(nb )のバッファ層2を形成し、そのバッファ層
2の上にバッファ層2の屈折率(nb )より高い屈折率
(n p )のフォトブリーチング用のポリマ層3aを形成
する。これらの層2、3aはスピンコーティング法で形
成する。
【0006】次に同図(b)に示すようにポリマ層3a
の上にフォトマスク9を配置し、そのフォトマスク9を
介して紫外線光10をポリマ層3a上に照射する。フォ
トマスク9は紫外線光10を透過する領域9bと紫外線
光10を遮蔽(吸収または反射)する領域(コアパター
ン)9aとで構成されている。フォトマスク9を介して
紫外線光10をポリマ層3aの上に照射することによ
り、同図(c)のようにフォトマスク9のコアパターン
がポリマ層3aに転写される。すなわち、紫外線光10
の照射されなかったポリマ層3aの領域は屈折率が変化
せずにコア層3となり、紫外線光10の照射された領域
はその紫外線光10の照射エネルギーに応じてポリマ層
3aの屈折率を低下させてポリマ層3aより屈折率の低
い側面クラッド層4−1、4−2に変化する。
【0007】次に同図(d)に示すように、コア層3及
び側面クラッド層4−1、4−2上にコア層3より屈折
率が低い上部クラッド層5を形成する。
【0008】最後に同図(e)に示すように、上部クラ
ッド層5の上面及び基板1の裏面に紫外線光遮蔽層6−
1、6−2を形成することによってフォトブリーチング
導波路が得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図8(a)
〜(e)に示した製造方法を用いることによりフォトブ
リーチング導波路を簡易に製造することができ、低コス
ト化が期待できるが、実際に試作するといくつかの課題
があることが分かった。
【0010】第1の課題は、図8(b)の工程を経て図
8(c)の構造を実現しようとすると、図9に示すよう
な構造になるおそれがある点である。すなわち、紫外線
光10の照射された側面クラッド層4−1、4−2の表
面に凹みが生じ、紫外線光10の照射されなかったコア
層3との間に段差(厚さδt:0.数μmから2μm)
が発生するおそれがあることが分かった。また、コア層
3の上面も周囲から紫外線光10の漏れ込みが生じて図
10に示すようにレンズ状に変化するおそれがあること
が分かった。
【0011】このようにコア層3と側面クラッド層4−
1、4−2の表面に段差δがあると、その上に形成した
上部クラッド層5の上面も平坦でなくなってしまう。こ
れは、上部クラッド層5の上にさらにコア層、側面クラ
ッド層及び上部クラッド層を順次複数層積層させた積層
型の導波路を実現させる際に、それぞれの導波路の寸法
精度の低下をもたらしたり、上部クラッド層の上に光部
品や電気部品を実装しにくくなるという問題点が生じ
る。
【0012】第2の課題は、図8(a)〜(c)の工程
の間に、(b)のフォトブリーチング用のポリマ層3a
の上面、(c)のコア層3及び側面クラッド層4−1、
4−2の上面が露出しているので、フォトマスク9に接
触したり、大気中の塵埃が付着したり、作業者の手が触
れたりするなどしてコア層3及び側面クラッド層4−
1、4−2の表面に図10に示すような表面荒れ11が
生じ、光散乱損失を増加させる原因となるという問題が
あった。
【0013】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、歩留まりが高く、散乱損失が低く、形状寸法の均一
なフォトブリーチング導波路の製造方法を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のフォトブリーチング導波路の製造方法は、バ
ッファ層の上面に、バッファ層より屈折率の高いフォト
ブリーチング用のポリマ層及び厚さが100μm以下で
ポリマ層より屈折率が低い上部クラッド層を順次積層し
た後、紫外線光を透過する透明体板上に紫外線光を遮断
するコアパターンの描かれたフォトマスクをクラッド層
の上面に配置し、フォトマスクの上から紫外線光を照射
してポリマ層にパターンを転写して高屈折率が維持され
たコア層とコア層の両側面に紫外線光が照射されて低屈
折率に変化した側面クラッド層とを形成した後、上部ク
ラッド層の上面に紫外線光遮蔽層を形成するものであ
る。
【0015】上記構成に加え本発明のフォトブリーチン
グ導波路の製造方法は、バッファ層にガラス、プラスチ
ック、半導体、強誘電体、磁性体、あるいはこれらの組
合わせからなる基板を含ませてもよい。
【0016】上記構成に加え本発明のフォトブリーチン
グ導波路の製造方法は、バッファ層に紫外線光遮蔽層を
含ませるか、あるいはバッファ層の下面に紫外線光遮蔽
層を形成してもよい。
【0017】上記構成に加え本発明のフォトブリーチン
グ導波路の製造方法は、フォトマスクをバッファ層の下
面に配置し、フォトマスクの上から紫外線光を照射して
フォトブリーチング用ポリマ層にフォトマスクパターン
を転写して高屈折率が維持されたコア層とコア層の両側
面に紫外線光が照射されて低屈折率に変化した側面クラ
ッド層とを形成した後、バッファ層の下面に紫外線光遮
蔽層を形成してもよい。
【0018】上記構成に加え本発明のフォトブリーチン
グ導波路の製造方法は、上部クラッド層に紫外線光遮蔽
層を含ませるか、あるいは上部クラッド層の上面に紫外
線光遮蔽層を形成してもよい。
【0019】上記構成に加え本発明のフォトブリーチン
グ導波路の製造方法は、上部クラッド層の上面にポリマ
層より屈折率の低い低屈折率の他のクラッド層を形成し
てもよい。
【0020】本発明によれば、フォトブリーチング用の
ポリマ層をバッファ層とクラッド層とでサンドイッチ構
造に覆い、クラッド層の上面側か、バッファ層の下面側
から紫外線光を照射してポリマ層が屈折率変化するよう
にパターニングするので、ポリマ層、すなわちコア層及
び側面クラッド層の表面に段差が生じない。これは、ポ
リマ層がバッファ層とクラッド層とで密着したサンドイ
ッチ構造になっているためである。この結果、超低散乱
損失で形状寸法の均一なフォトブリーチング導波路を実
現することができる。
【0021】しかも大気中の酸素、窒素、水分等とも反
応しないので、ポリマ層の体積変化は極めてわずかとな
り、単に紫外線光の光エネルギーを受けてポリマ層の吸
収(例えばポリシランを用いた場合には波長335nm
の吸収ピーク)が減少し、屈折率変化が生じるだけとな
る。ポリマ層はわずかな体積変化が生じてもクラッド層
やバッファ層と一体的に接着されているので、体積変化
が各層で緩和されて減少してしまう。
【0022】次に、バッファ層の上面にポリマ層とクラ
ッド層とが連続的にクリーンな雰囲気下で成膜され、一
体化された状態になっており、ポリマ層の上面及び下面
はパターニング工程中に全く接触することがなく、大気
に接することがないため、ポリマ層の上面及び下面は常
にクリーンで均一な表面状態のままフォトマスクも接触
することなくパターニングされるので、ポリマ層の上面
及び下面の構造不均一性は生じることがなく、極低散乱
損失の導波路が得られる。また、常に再現性よく極低損
失導波路を得ることができる。さらに、大気中の不純物
(遷移金属イオン、水分等)の付着や大気中の雰囲気に
よるポリマ層の化学的変化や劣化等を抑えることができ
る。
【0023】なお、バッファ層やクラッド層が厚くなる
と、紫外線光の平行光の均一性が低下してくるので、フ
ォトマスクを配置して紫外線光を照射する場合のフォト
マスクの直下のクラッド層、あるいはバッファ層の厚さ
は100μm以下が好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳述する。
【0025】図1は本発明のフォトブリーチング導波路
の製造方法を適用したフォトブリーチング導波路の一実
施の形態を示す断面図である。なお、前述した従来例と
同様の部材には共通の符号を用いた。
【0026】同図に示すフォトブリーチング導波路は、
基板1の上面に低屈折率(nb )のバッファ層2を有
し、そのバッファ層2の上にバッファ層2より高い屈折
率(n p :np >nb )のフォトブリーチング用のポリ
マ材料からなるコア層3と、コア層3の両側面にフォト
ブリーチング用のポリマ材料をコア層3より低い屈折率
ps(nps<np )に変化させた側面クラッド層4−
1、4−2を有し、コア層3及び側面クラッド層4−
1、4−2の上面にコア層3より低い屈折率nc (n c
<np )の上部クラッド層5を有し、上部クラッド層5
の上面及び基板1の下面に紫外線光を遮蔽(吸収または
反射)する紫外線光遮蔽層(以下「UV光カット層」と
いう。)6−1、6−2を有する構造である。
【0027】図2は本発明のフォトブリーチング導波路
の製造方法を適用したフォトブリーチング導波路の他の
実施の形態を示す断面図である。
【0028】図1に示したフォトブリーチング導波路と
の相違点は、基板1と、コア層3及び側面クラッド層4
−1、4−2との間のバッファ層7にUV光カット層の
機能を持たせると共に、基板1の下面にはUV光カット
層6−2が設けられていない点である。
【0029】図3は本発明のフォトブリーチング導波路
の製造方法を適用したフォトブリーチング導波路の他の
実施の形態を示す断面図である。
【0030】図1に示したフォトブリーチング導波路と
の相違点は、基板1の代わりにUV光カット層の機能を
持たせた基板8を用いた点である。
【0031】ここで、基板1、8は、材料としてガラス
(石英系、多成分系)、プラスチック(ポリイミド、ポ
リエステル、ポリフッ化ビニリデン、エポキシ等)、半
導体(Si、GaAs、InP等)、強誘電体(LiN
bO3 、LiTaO5 )、磁性体(アルミナ、セラミッ
クス等)、あるいはこれらの組合わせからなる基板(例
えばガラス充填エポキシ樹脂基板)を用いることができ
る。また、これらの基板の中、あるいは表面(裏面)に
UV光カット層を含んだものを用いてもよい。
【0032】バッファ層2及び上部クラッド層5は、S
iO2 、SiO2 にFやB、P、Ti等の屈折率制御用
添加物を添加したもの等からなる無機材料以外にフッ素
を添加したポリマ材料(例えばポリフッ化ビニリデン、
フッ素化ポリイミド等)、ポリメチルメタクリレート、
ポリシロキサン、ポリガイド等のポリマ材料や、SOG
(スピンオンガラス)のような光を透過するコーティン
グ材料等が用いられる。特に後述するフォトマスク9を
上に配置してUV光10を照射する場合、そのフォトマ
スク9の直下の上部クラッド層5、あるいはバッファ層
2の厚さは100μm以下が好ましい。上部クラッド層
5やバッファ層2の厚さが100μm以上の厚さになる
と、フォトマスク9の上から照射される平行光出射型の
UV光10の平行光の広がり角度が問題となり、非平行
光照射になるおそれがあるので、できる限り50μm以
下、5μm以上の厚さが好ましい(余り薄いと、コア層
3内への光の閉じ込め状態が悪くなったり、光損失の原
因となったりする。)。
【0033】フォトブリーチング用のポリマ層3aは、
ポリシラン、ニトロン化合物を添加したシリコーン化合
物、DMAPN(4−N、N−ジメチルアミノフェニ
ル)−N−フェニルニトロン)を含有するPMMA(ポ
リメチルメタクリレート)、dye polymer等
の光を透過する材料を用いることができる。ポリマ層3
aは、シングルモード伝送用の場合には数μmから十数
μmの厚さに形成され、マルチモード伝送用の場合には
10μmから100μmの厚さに形成される。コア層3
と側面クラッド層4−1、4−2との比屈折率差は0.
数%から2%程度の範囲から選択することができる。例
えば、ポリシランを用いた場合には比屈折率差はUV光
の照射エネルギーを0から18,000mJの範囲で変
えることによって実現することができる。
【0034】UV光カット層6−1、6−2は、ZnO
2 (あるいはTa2 5 )とSiO 2 とを交互に数十
層、多層状に蒸着した多重層か、ポリマ材料にベンゾフ
ェノン系、サリチレート系、ベンゾトリアゾール系の添
加剤を添加したもの、あるいはポリマ材料にTiO2
Fe2 3 、ZnO2 等の金属酸化物顔料を添加したも
のを用いることができる。UV光カット層6−1、6−
2の膜厚は厚い程UV光の遮蔽効果を高めることがで
き、数μm〜十数μmの範囲が好ましい。
【0035】図4(a)〜(d)は本発明のフォトブリ
ーチング導波路の製造方法の一実施の形態を示す工程図
である。
【0036】この製造工程は図1に示したフォトブリー
チング導波路の製造工程を示すものである。
【0037】まず図4(a)に示すように、基板1の上
面にバッファ層2、フォトブリーチング用のポリマ層3
a及び上部クラッド層5を順次積層させる。バッファ層
2は無機材料を用いる場合にはCVD法、電子ビーム蒸
着法、熱酸化法、スパッタリング法等を用いて形成し、
ポリマ材料やSOGを用いる場合にはスピンコーティン
グ法、押出しコーティング法、ブレード式コーティング
法等を用いて形成する。ポリマ層3aもスピンコーティ
ング法、押出しコーティング法、ブレード式コーティン
グ法等を用いて形成する。
【0038】クラッド層5はバッファ層2と同様の方法
で形成する。なお、ポリマ材料を用いた場合には、有機
溶剤に溶かした溶液を用いるので、ポリマ層3aを形成
した後、ベーキングにより有機溶剤を蒸発させてポリマ
層3aを硬化させる工程を設ける必要がある。
【0039】次に図4(b)に示すように、上部クラッ
ド層5の上にフォトマスク9を配置する。このフォトマ
スク9はUV光10を透過することのできる透明材料
(例えばガラス板)が用いられ、UV光透過領域9bの
中にUV光10を透過させないコアパターン9aが描画
されている。このコアパターン9aは光を伝搬させるコ
ア層3を形成するためのパターンであり、所望幅W(シ
ングルモード伝送用の場合には数μmから十数μmの範
囲、マルチモード伝送用の場合には10μmから100
μmの範囲)を有する直線パターン、曲線パターン、並
列結合型パターン、Y分岐型パターン、あるいはこれら
の組合わせパターン等で構成されている。
【0040】このようなフォトマスク9の上から平行光
型のUV光(波長:300nm〜400nm)10が照
射され、フォトマスク9及び上部クラッド層5を介して
ポリマ層3aの上面に照射される。UV光10の照射に
より、フォトマスク9のコアパターン9aがポリマ層3
a上に転写され、図4(c)に示すようにUV光10の
照射されなかった領域は屈折率(np )が高いまま変化
しないコア層3となる。UV光10の照射された領域は
ポリマ層3aの屈折率がUV光10の照射エネルギーに
よって低下し、低屈折率nps(nps<np )の側面クラ
ッド層4−1、4−2に変化する。
【0041】ここで、このUV光10の照射によるポリ
マ層3aの体積変化は、上部クラッド層5が密着して形
成されているのでほとんど生じず、フォトマスク9のコ
アパターン9aに忠実なコアパターンがポリマ層3aに
形成される。すなわち、矩形断面状のコア層3が形成さ
れる。またポリマ層3aと上部クラッド層5との界面も
均一に保たれた状態が維持され、超低散乱損失の導波路
を得ることができる。さらに、ポリマ層3aの表面及び
裏面はパターン加工中に空気中にさらされることはない
ので、大気中のガス成分によって化学変化を起こすこと
がなく、汚染されたり、不純物が付着したり、表面及び
裏面の荒れが生じたりすることがない。
【0042】最後に図4(d)に示すように、上部クラ
ッド層5の上面及び基板1の下面にUVカット層6−
1、6−2を形成することにより導波路の製造が完了す
る。
【0043】図5(a)〜(d)は本発明のフォトブリ
ーチング導波路の製造方法の他の実施の形態を示す工程
図である。
【0044】この製造工程は図2に示したフォトブリー
チング導波路の製造工程を示すものである。図4(a)
〜(d)に示した製造工程との相違点は、バッファ層7
にUV光カット層を含ませてある点である。このため、
基板1の下面にはUV光カット層6−2(図4参照)を
形成しなくてよい。
【0045】図6(a)〜(d)は本発明のフォトブリ
ーチング導波路の製造方法の他の実施の形態を示す工程
図である。
【0046】この製造工程は図3に示したフォトブリー
チング導波路の製造工程を示すものである。図4(a)
〜(d)に示した製造工程との相違点は、基板8にUV
光カット層を含ませた基板を用いた点である。
【0047】基板8としては、前述したUV光カット層
を塗布した基板以外に、プラスチック製のUVカットフ
ィルム(例えば(株)サンゲツ製のフィルムSG234
3)を用いることができる。このようなプラスチック製
のフィルムを用いることにより、フレキシブルな導波路
フィルムや導波路アレイフィルムを実現することができ
る。
【0048】図7(a)〜(d)は本発明のフォトブリ
ーチング導波路の製造方法の他の実施の形態を示す工程
図である。
【0049】図4(a)〜(d)に示した製造工程との
相違点は、フォトマスクを基板の下面に配置し、その下
面からUV光を照射してフォトマスクパターンをポリマ
層に転写する点である。
【0050】まず図7(a)に示すように、基板1上に
バッファ層2、ポリマ層3a、上部クラッド層5及びU
Vカット層6−2を順次連続的に積層して積層体12を
形成する。
【0051】次に図7(b)に示すように、積層体12
を上下逆さにし、基板1の下面上にフォトマスク9を配
置する。UV光10をフォトマスク9上に照射し、フォ
トマスク9、基板1、バッファ層2を介してポリマ層3
a上にコアパターン9aを転写する。この結果、図7
(c)に示すようなコアパターン9aの転写されたコア
層3及び側面クラッド層4−1、4−2が形成される。
【0052】最後に図7(d)に示すように、基板1の
下面上及び上部クラッド層5の上面上にUV光カット層
6−1、6−2を形成してフォトブリーチング導波路が
得られる。このような方法において、基板1とバッファ
層2との合計の厚さはできるだけ薄い方が好ましい。
【0053】なお、図1〜図3に示したフォトブリーチ
ング導波路の構造において、基板1、バッファ層7、ポ
リマ層3a、コア層3、側面クラッド層4−1、4−
2、UVカット層6−1、6−2のそれぞれの熱膨張係
数の値はできるだけ近い値であることが望ましい。
【0054】本発明は上記実施の形態に限定されない。
例えば図1〜図3において、UV光カット層6−1、6
−2の上に、さらにバッファ層2、コア層3、側面クラ
ッド層4−1、4−2、上部クラッド層5、UVカット
層6−1、6−2を順次複数段積層させた積層型フォト
ブリーチング導波路にも適用することができる。また、
コア層3は、光入出力端側に1個あるだけでなく、複数
個設け、複数の光入力、光出力構造の導波路にも適用で
きる。バッファ層2を厚くした場合には基板1を用いな
くてもよい。これとは逆に、基板1が低屈折率ns (n
s <np )で透明な材料(例えばガラス)であれば、バ
ッファ層2は形成しなくてもよい。
【0055】以上において本発明のフォトブリーチング
導波路の製造方法によれば、 (1) コア層とコア層の両側の側面クラッド層との間及び
コア層とクラッド層との間を非常に均一な界面で製造す
ることができるので、超低散乱損失を実現することがで
きる。また、形状寸法の均一なフォトブリーチング導波
路を実現することができる。
【0056】(2) フォトブリーチング用のポリマ層がバ
ッファ層とクラッド層とで均一にサンドイッチ構造に覆
われた状態で、UV光照射によってポリマ層に矩形断面
形状の高屈折率コア層とコア層の両側面に低屈折率の側
面クラッド層を形成することができる。
【0057】(3) 上記(2) の理由により、ポリマコア層
及び側面クラッド層が大気中の空気に触れたり、水分を
吸収したり、塵埃が付着したりすることなく、屈折率変
化を有する導波路構造を実現することができる。したが
って、極低損失導波路を歩留まり良く製造することがで
きる。
【0058】(4) クラッド層の上面が平坦になるので、
積層型フォトブリーチング導波路を容易に製造すること
ができる。また、クラッド層の上面に光部品や電気部品
を実装するのが容易となる。
【0059】(5) (2) の理由により、フォトブリーチン
グ用のポリマ層は大気中に触れることなくUV光照射さ
れ、その照射エネルギーによって屈折率変化を生じるの
で、屈折率変化量を再現性良く実現することができる。
【0060】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0061】歩留まりが高く、散乱損失が低く、形状寸
法の均一なフォトブリーチング導波路の製造方法の提供
を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフォトブリーチング導波路の製造方法
を適用したフォトブリーチング導波路の一実施の形態を
示す断面図である。
【図2】本発明のフォトブリーチング導波路の製造方法
を適用したフォトブリーチング導波路の他の実施の形態
を示す断面図である。
【図3】本発明のフォトブリーチング導波路の製造方法
を適用したフォトブリーチング導波路の他の実施の形態
を示す断面図である。
【図4】(a)〜(d)は本発明のフォトブリーチング
導波路の製造方法の一実施の形態を示す工程図である。
【図5】(a)〜(d)は本発明のフォトブリーチング
導波路の製造方法の他の実施の形態を示す工程図であ
る。
【図6】(a)〜(d)は本発明のフォトブリーチング
導波路の製造方法の他の実施の形態を示す工程図であ
る。
【図7】(a)〜(d)は本発明のフォトブリーチング
導波路の製造方法の他の実施の形態を示す工程図であ
る。
【図8】(a)〜(e)は本発明の前提となったフォト
ブリーチング導波路の製造方法の工程図である。
【図9】図8(a)〜(e)に示した方法により得られ
たフォトブリーチング導波路の第1の課題の説明図であ
る。
【図10】図8(a)〜(e)に示した方法により得ら
れたフォトブリーチング導波路の第2の課題の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 基板 2 バッファ層 3 コア層 4−1、4−2 側面クラッド層 5 上部クラッド層 6−1、6−2 紫外線光遮蔽層(UV光カット層)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッファ層の上面に、該バッファ層より
    屈折率の高いフォトブリーチング用のポリマ層及び厚さ
    が100μm以下で該ポリマ層より屈折率が低い上部ク
    ラッド層を順次積層した後、紫外線光を透過する透明体
    板上に紫外線光を遮断するコアパターンの描かれたフォ
    トマスクを上記上部クラッド層の上面に配置し、該フォ
    トマスクの上から紫外線光を照射して上記ポリマ層に上
    記パターンを転写して高屈折率が維持されたコア層と該
    コア層の両側面に紫外線光が照射されて低屈折率に変化
    した側面クラッド層とを形成した後、上記上部クラッド
    層の上面に紫外線光遮蔽層を形成することを特徴とする
    フォトブリーチング導波路の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記バッファ層にガラス、プラスチッ
    ク、半導体、強誘電体、磁性体、あるいはこれらの組合
    わせからなる基板を含ませる請求項1に記載のフォトブ
    リーチング導波路の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記バッファ層に紫外線光遮蔽層を含ま
    せるか、あるいは上記バッファ層の下面に紫外線光遮蔽
    層を形成する請求項1または2に記載のフォトブリーチ
    ング導波路の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記フォトマスクを上記バッファ層の下
    面に配置し、上記フォトマスクの上から紫外線光を照射
    して上記フォトブリーチング用ポリマ層に上記フォトマ
    スクパターンを転写して高屈折率が維持されたコア層と
    該コア層の両側面に紫外線光が照射されて低屈折率に変
    化した側面クラッド層とを形成した後、上記バッファ層
    の下面に紫外線光遮蔽層を形成する請求項1に記載のフ
    ォトブリーチング導波路の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記上部クラッド層に紫外線光遮蔽層を
    含ませるか、あるいは上記上部クラッド層の上面に紫外
    線光遮蔽層を形成する請求項4に記載のフォトブリーチ
    ング導波路の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記上部クラッド層の上面に上記ポリマ
    層より屈折率の低い低屈折率の他のクラッド層を形成す
    る1から5のいずれかに記載のフォトブリーチング導波
    路の製造方法。
JP2000376534A 2000-12-11 2000-12-11 フォトブリーチング導波路の製造方法 Pending JP2002182052A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000376534A JP2002182052A (ja) 2000-12-11 2000-12-11 フォトブリーチング導波路の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000376534A JP2002182052A (ja) 2000-12-11 2000-12-11 フォトブリーチング導波路の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002182052A true JP2002182052A (ja) 2002-06-26

Family

ID=18845380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000376534A Pending JP2002182052A (ja) 2000-12-11 2000-12-11 フォトブリーチング導波路の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002182052A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004287396A (ja) * 2003-03-03 2004-10-14 Hitachi Chem Co Ltd 光導波路フィルム
US7174062B2 (en) 2002-03-29 2007-02-06 Ngk Insulators, Ltd. Optical device and method of manufacturing same
US7287915B2 (en) 2003-01-27 2007-10-30 Ngk Insulators, Ltd. Optical device

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7174062B2 (en) 2002-03-29 2007-02-06 Ngk Insulators, Ltd. Optical device and method of manufacturing same
US7287915B2 (en) 2003-01-27 2007-10-30 Ngk Insulators, Ltd. Optical device
JP2004287396A (ja) * 2003-03-03 2004-10-14 Hitachi Chem Co Ltd 光導波路フィルム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6549685B2 (en) High-response electro-optic modulator based on an intrinsically acentric, layer-by-layer self-assembled molecular superlattice
US20050237602A1 (en) Light amplification element, light amplification apparatus and light amplification system
KR100976671B1 (ko) 광도파로의 제조 방법
US7515790B2 (en) Two-dimensional planar photonic crystal superprism device and method of manufacturing the same
US20130163928A1 (en) Polymer Waveguide for Coupling with Light Transmissible Devices and Method of Fabricating the Same
Zhao et al. Demonstration of waveguide couplers fabricated using microtransfer molding
Li et al. A new twist on glass: A brittle material enabling flexible integrated photonics
US6037105A (en) Optical waveguide device fabricating method
JPWO2006093056A1 (ja) 電磁波共振器とその製造方法、および電磁波の共振方法
JP4174377B2 (ja) 光学素子
CN112013975A (zh) 一种小型化的上转换单光子探测器
JP2006154447A (ja) フィルム状光導波路の製法
JP2004077665A (ja) 平面光導波路
JP2002182052A (ja) フォトブリーチング導波路の製造方法
JP3225878B2 (ja) ポリマ導波路及びその製造方法
JPH1048443A (ja) ポリマ導波路及びその製造方法
JP3552592B2 (ja) 光導波路の製造方法
JP4095358B2 (ja) ホーリー導波路型光回路及びその製造方法
Chu et al. Tunable optical notch filter realized by shifting the photonic bandgap in a silicon photonic crystal line-defect waveguide
JP3876303B2 (ja) 極微小光導波路およびその製造方法
US20020025134A1 (en) Optical element and method of fabrication thereof
JP3614047B2 (ja) 大面積導波路フィルム及びその製造方法
Butt et al. Recent Advances in the Realization of a Low-cost Integrated Photonic Platform Developed via a Sol-gel Dip-coating Method
JP2001296440A (ja) 積層型結合導波路及びその製造方法
JP2004252153A (ja) スポットサイズ変換回路付き光部品

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040608