JP2002180840A - 内燃機関の吸気ポート構造 - Google Patents

内燃機関の吸気ポート構造

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JP2002180840A
JP2002180840A JP2000378900A JP2000378900A JP2002180840A JP 2002180840 A JP2002180840 A JP 2002180840A JP 2000378900 A JP2000378900 A JP 2000378900A JP 2000378900 A JP2000378900 A JP 2000378900A JP 2002180840 A JP2002180840 A JP 2002180840A
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intake port
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air
intake
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Akio Yoshimatsu
昭夫 吉松
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Toyota Motor Corp
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/12Other methods of operation
    • F02B2075/125Direct injection in the combustion chamber for spark ignition engines, i.e. not in pre-combustion chamber
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の吸気ポートを経由して燃焼室に供給さ
せる空気の流通状態を、所期の流通状態に調整すること
のできる内燃機関の吸気ポート構造を提供することを目
的としている。 【解決手段】 単一の燃焼室C1に複数の吸気ポート
9,10が連通されている内燃機関の吸気ポート構造に
おいて、一方の吸気ポート9であって、単一の燃焼室C
1に臨む開口部13の形状と、他方の吸気ポート10で
あって、単一の燃焼室C1に臨む開口部14の形状とが
異なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、単一の燃焼室に
対して、複数の吸気ポートが連通されている形式の内燃
機関の吸気ポート構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、吸排気バルブを動作させる動弁機
構を軽量化すること、この動弁機構の動作を高速化する
こと、吸排気バルブの通気面積を増加して内燃機関の高
出力化を図ることなどを目的として、単一の燃焼室に対
して、複数の吸気ポートおよび複数の吸気ポートを連通
した構造の内燃機関が知られており、このような内燃機
関の吸気ポート構造の一例が、特開平7−150957
号公報に記載されている。
【0003】この公報に記載された4気筒エンジンは、
各気筒毎にドーム形状の燃焼室が形成されており、各燃
焼室には、2つの吸気ポートおよび2つの排気ポートが
連通されている。また、2つの吸気ポートであって、燃
焼室に臨む開口部を開閉する吸気バルブと、2つの排気
ポートであって、燃焼室に臨む開口部を開閉する排気バ
ルブとが設けられている。さらに、2つの吸気ポート
は、互いに形状が異なっている。具体的には、一方の吸
気ポートの通気方向の中途部位では、その天壁部を下げ
て開口面積を狭めた構造となっている。他方の吸気ポー
トの通気方向の中途部位では、その天壁部が外側に突出
した構造となっている。
【0004】そして、この公報の吸気ポート構造によれ
ば、中・低速域でエンジンを運転する場合は、一方の吸
気ポートのみを使用する。すると、この吸気ポートを通
過する空気流が、シリンダ内でスワール流やタンブル流
が強化されるような流れとなって、燃焼室に供給され
る。したがって、燃料と空気の混合が促進されて、燃焼
の安定化を図ることができる。これに対して、高速域で
エンジンを運転する場合は、一方の吸気ポートおよび他
方の吸気ポートを使用する。すると、他方の吸気ポート
を通過する空気流が、その流量係数が最大となり、シリ
ンダ内でタンブル流が発生しにくい流れとなって燃焼室
に供給される。したがって、最高出力を得るための流量
を得ることができるとともに、空気流動を制御して燃焼
音の発生を防止できるとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載された吸気ポート構造においては、各吸気ポー
トの天壁部が、空気の流通方向の中途部位において、流
れの状態を調整する構造になっている。このため、各吸
気ポートにおける空気の流れが、その吸気方向の中途部
位で天壁部により調整された後、その空気が燃焼室に至
るまでの間に、流れの状態が所期の状態以外に変化して
しまい、未だ、燃焼改善が十分におこなわれているとは
言えなかった。
【0006】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものであり、複数の吸気ポートから燃焼室に供給され
る空気の流通状態を、所期の流通状態に調整することの
できる内燃機関の吸気ポート構造を提供することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために請求項1の発明は、単一の燃焼室に
複数の吸気ポートが連通されている内燃機関の吸気ポー
ト構造において、一方の吸気ポートであって、前記単一
の燃焼室に臨む開口部の形状と、他方の吸気ポートであ
って、前記単一の燃焼室に臨む開口部の形状とが異なる
ことを特徴とする。
【0008】請求項1の発明によれば、複数の吸気ポー
トから単一の燃焼室に供給される空気流の状態が、単一
の燃焼室に最も近い位置で制御される。したがって、空
気が各ポートから燃焼室に至る間に、空気の供給状態が
変化することが抑制され、燃焼室に対する空気の供給状
態が、所期の状態に調整される。ここで、空気の供給状
態としては、空気の流れ方向および向きと、空気の流通
抵抗と、空気の流量とが挙げられる。
【0009】請求項2の発明は、単一の燃焼室に複数の
吸気ポートが連通されている内燃機関の吸気ポート構造
において、前記一方の吸気ポートから前記単一の燃焼室
に供給される空気により、燃焼室の軸線方向の旋回流が
生じ易くなるように、前記一方の吸気ポートの開口部の
形状が設定され、前記他方の吸気ポートから前記単一の
燃焼室に供給される空気の流量が増加しやすくなるよう
に、前記他方の吸気ポートの開口部の形状が設定されて
いることを特徴とするものである。
【0010】請求項2の発明によれば、一方の吸気ポー
トから単一の燃焼室に供給される空気により、燃焼室の
軸線方向に沿った旋回流が形成され易くなり、燃焼室に
おける燃料と空気との混合が促進される。また、他方の
吸気ポートから単一の燃焼室に供給される空気は、その
流量が増加される。ここで、各吸気ポートの開口部は、
燃焼室に臨んで配置されているため、空気が開口部を通
過してから燃焼室に至るまでの間に、その流れ方向およ
び流量の変化が抑制される。
【0011】請求項3の発明は、単一の燃焼室に複数の
吸気ポートが連通されている内燃機関の吸気ポート構造
において、一方の吸気ポートであって、前記単一の燃焼
室に臨む開口部の湾曲程度よりも、他方の吸気ポートで
あって、前記単一の燃焼室に臨む開口部の湾曲程度の方
が緩やかであることを特徴とするものである。
【0012】請求項3の発明によれば、開口部の湾曲程
度が急激な一方の吸気ポートから燃焼室に供給される空
気は、通れの方向性が強められる。これに対して、開口
部の湾曲程度が緩やかなポートから燃焼室に供給される
空気は、その通気抵抗が低いために、その流量が増加さ
れる。ここで、各吸気ポートの開口部は、燃焼室に臨ん
で配置されているため、空気が開口部を通過してから燃
焼室に至るまでの間に、その流れ方向および流量の変化
が抑制される。
【0013】請求項4の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記一方の吸気ポートから前記単一の燃焼室に供給
される空気の通気抵抗と、前記他方の吸気ポートから前
記単一の燃焼室に供給される空気の通気抵抗とが異なる
ように、前記一方の吸気ポートの開口部の形状と、前記
他方の吸気ポートの開口部の形状とを異ならせたことを
特徴とするものである。
【0014】請求項4の発明によれば、請求項1の発明
と同様の作用が生じる他に、通気抵抗が高い方のポート
から燃焼室に供給される空気は、空気の流通れの方向性
が強められる一方、通気抵抗が低い方のポートから燃焼
室に供給される空気は、その流量が増加される。
【0015】請求項5の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記一方の吸気ポートから前記単一の燃焼室に軸線
方向に供給される空気の旋回流の向きと、前記他方の吸
気ポートから前記単一の燃焼室に軸線方向に供給される
空気の旋回流の向きとが逆になるように、前記一方の吸
気ポートの開口部の形状と、前記他方の吸気ポートの開
口部の形状とを異ならせたことを特徴とするものであ
る。
【0016】請求項5の発明によれば、請求項1の発明
と同様の作用が生じる他に、一方の吸気ポートから単一
の燃焼室に軸線方向に供給される空気の旋回流の向き
と、他方の吸気ポートから単一の燃焼室に軸線方向に供
給される空気の旋回流の向きとが逆になるため、燃焼室
に供給される燃料と空気との混合が促進され易くなる。
ここで、各吸気ポートから燃焼室に供給される空気の旋
回流の向きは、燃焼室に最も近い位置で制御されるた
め、燃焼室に供給される空気流の向きが、所期の状態に
調整される。
【0017】各請求項において、「単一の燃焼室」と
は、「同じ燃焼室もしくは一つの」を意味しており、
「複数の燃焼室のうちの一つ」を意味するものではな
い。また、各請求項の発明は、燃焼室の数が単数の内燃
機関または複数の内燃機関のいずれにも適用できる。さ
らに、「開口部の形状が異なる」とは、開口部の少なく
とも一部の形状を意味している。また、「開口部の形
状」としては、開口部に臨む壁面自体の形状と、開口部
の壁面と相対移動自在に設けられている動作部材の形状
とが挙げられる。
【0018】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明を図に示す具体
例に基づいて説明する。図1は、この発明に係る内燃機
関の吸気ポート構造を適用したガソリンエンジン1の部
分的な断面図である。このガソリンエンジン1として
は、直列4気筒または直列6気筒または直列8気筒など
のように、公知のシリンダ配列構造のエンジンが挙げら
れる。なお、図1においては、便宜上、単一の気筒が図
示されている。
【0019】ガソリンエンジン1は、シリンダブロック
2と、シリンダブロック2の上部に固定されたシリンダ
ヘッド3とを有している。シリンダブロック2には、平
面形状が円形に構成されたシリンダ4が複数形成されて
いるとともに、各シリンダ4には、ほぼ垂直な軸線A1
に沿って往復動可能なピストン5がそれぞれ配置されて
いる。ピストン5には、その頂面6に臨んでキャビティ
7が形成されている。図2は、ピストン5の平面図であ
り、ピストン5の中心B1に対して偏心した位置に、略
楕円形状のキャビティ7が配置されている。なお、ピス
トン5にはコネクティングロッド(図示せず)を介して
クランクシャフト(図示せず)が連結されている。
【0020】一方、シリンダヘッド3には、各シリンダ
4に対応する位置に、その平面形状が円形に構成された
凹部8が設けられている。そして、シリンダ4の内壁
と、凹部8の内壁と、ピストン5の頂面6およびキャビ
ティ7の内壁とにより取り囲まれた空間に燃焼室C1が
形成されている。またシリンダヘッド3には、単一の燃
焼室C1に連通する2つの吸気ポート9,10および2
つの排気ポート11,12が設けられている。なお、図
1においては、便宜上、吸気ポート9と吸気ポート10
とが共通化して図示され、排気ポート11と排気ポート
12とが共通化して図示されている。
【0021】図3は、凹部8および吸気ポート9,10
を示す概念的な底面図である。各吸気ポート9,10は
相互に独立している。吸気ポート9は、燃焼室C1に臨
む開口部13を有しており、吸気ポート10は、燃焼室
C1に臨む開口部14を有している。なお、排気ポート
11は、燃焼室C1に臨む開口部15を有しており、排
気ポート12は、燃焼室C1に臨む開口部16を有して
いる。そして、開口部13および開口部14の開口径が
同一に設定され、開口部15および開口部16の開口径
が同一に設定されている。また、この仮想円の円周上に
おいて、開口部13と開口部14とが隣接する位置に配
置され、開口部15と開口部16とが隣接する位置に配
置されている。なお、ピストン5および凹部8を平面的
に見た場合、キャビティ7の上方に開口部13,14が
配置されている。
【0022】ところで、開口部13の形状と開口部14
の形状とが相互に異なっている。より具体的には、開口
部13における開口部15とは反対側の領域E1の形状
と、開口部14における開口部16とは反対側の領域F
1の形状とが異なっている。領域E1は、開口部13の
円周方向のほぼ4分の1程度に相当する。領域F1は、
開口部14の円周方向のほぼ4分の1程度に相当する。
図4は、領域E1に対応する開口部13の形状を示す縦
断面図である。より具体的には、図4は、吸気ポート9
から燃焼室C1に供給される空気の流通方向の断面図で
ある。開口部13には、吸気ポート9から凹部8に亘っ
て設けられている内壁17の一部に、角部18が形成さ
れている。なお、シリンダヘッド3には、公知の機械加
工、仕上げ加工などが施されているため、角部18は、
実質的(微視的)には所定半径で湾曲している。
【0023】図5は、領域F1に対応する開口部14の
形状を示す縦断面図である。より具体的には、図5は、
吸気ポート10から燃焼室C1に供給される空気の流通
方向の断面図である。開口部14には、吸気ポート10
から凹部8に亘って設けられている内壁19の一部に、
湾曲部20が形成されている。そして、角部18の半径
よりも湾曲部20の半径の方が大きく設定されている。
言い換えれば、空気の流通方向における断面において、
領域E1における開口部13の湾曲程度よりも、領域F
1における開口部14の湾曲程度の方が緩やかに設定さ
れている。
【0024】一方、シリンダヘッド3における吸気ポー
ト9,10に対応する位置には、それぞれ円筒形状のバ
ルブガイド21が設けられており、このバルブガイド2
1に保持された吸気バルブ22が設けられている。ま
た、シリンダヘッド3における排気ポート11,12に
対応する位置には、それぞれ円筒形状のバルブガイド2
3が設けられており、このバルブガイド23に保持され
た排気バルブ24が設けられている。なお、クランクシ
ャフトの回転に応じて、吸気バルブ22および排気バル
ブ24の開閉時期および開閉量を制御する動弁機構(図
示せず)が設けられている。
【0025】さらに、シリンダヘッド3における各凹部
8の中心D1に相当する位置には、点火プラグ25が取
り付けられている。さらにまた、シリンダヘッド3にお
ける各燃焼室C1に臨む位置には、各燃焼室C1に向け
て別個に燃料G1を噴射する高圧フューエルインジェク
ター26がそれぞれ設けられている。各高圧フューエル
インジェクター26のノズル27先端は、開口部13と
開口部14との間よりも、若干シリンダブロック2に近
い位置に配置されている。
【0026】図6は、上記構成を有するガソリンエンジ
ン1の制御系統を示すブロック図である。電子制御装置
28は、演算処理装置(CPUまたはMPU)および記
憶装置(RAMおよびROM)ならびに入出力インタフ
ェースを主体とするマイクロコンピュータにより構成さ
れている。この電子制御装置28には、アクセル開度セ
ンサ29の信号、スロットルポジションセンサ30の信
号、車速センサ31の信号、クランク角ポジションセン
サ32の信号、エンジン回転数センサ33の信号、吸入
空気温度センサ34の信号、水温センサ35の信号など
が入力される。電子制御装置28からは、点火プラグ2
5を有する点火時期制御装置36を制御する信号、高圧
フューエルインジェクタ26を有する燃料噴射制御装置
37を制御する信号、吸気ポート9,10の上流側に設
けられている電子スロットルバルブ38を制御する信号
などが出力される。
【0027】上記のように構成されたガソリンエンジン
1の運転中は、吸気バルブ22の開閉にともない、吸気
ポート9,10を介して空気が燃焼室C1に吸入される
とともに、電子制御装置28に入力される各種の信号に
基づいて、点火時期制御装置36および燃料噴射制御装
置37ならびに電子スロットルバルブ38が制御され、
さらには、排気バルブ24の開閉にともない、燃焼室C
1のガスが排気ポート11,12から排気される。この
ように、ガソリンエンジン1は、ピストン5がシリンダ
4内を2往復する間に、公知の吸気行程、圧縮行程、燃
焼工程、排気行程をおこなう、いわゆる4サイクルエン
ジンである。また、ガソリンエンジン1は、高圧フュー
エルインジェクタ26により、高圧化された燃料G1を
シリンダ4内に直接噴射する形式、いわゆる直接噴射形
式のエンジン、言い換えれば、筒内噴射形式のエンジン
である。
【0028】ガソリンエンジン1は、電子制御装置28
に入力される信号、および電子制御装置28に記憶され
ているデータに基づいて、その運転状態が制御される。
例えば、車速およびアクセル開度に基づいて、ガソリン
エンジン1に対する要求出力が算出され、この算出結果
に基づいて、ガソリンエンジン1の吸入空気量、点火時
期、燃料噴射量、燃料噴射時期などが制御される。
【0029】つぎに、ガソリンエンジン1の具体的な制
御例を説明する。ガソリンエンジン1の運転中は、燃料
噴射時期および点火時期を制御することにより、燃焼室
C1における燃焼状態を、成層燃焼状態と均質燃焼状態
とに切り換えることができる。各燃焼状態を選択的に切
り合えるための燃焼状態制御マップ(図示せず)は、電
子制御装置28に記憶されている。この燃焼状態制御マ
ップは、エンジン回転数およびエンジントルクをパラメ
ータとして、成層燃焼の運転領域と、均質燃焼の運転領
域とを区別している。例えば、低負荷領域から中負荷領
域まで、または、低速回転領域から中速回転領域まで
は、成層燃焼が選択される一方、高負荷領域、または高
回転数領域では、均質燃焼が選択されるように、燃焼状
態制御マップが定められている。
【0030】まず、成層燃焼が選択された場合は、吸気
バルブ22および排気バルブ24が共に閉じられている
圧縮行程において、燃料G1を主としてキャビティ7内
に向けて噴射した後、ピストン5が上死点付近にあるタ
イミングで点火がおこなわれる。このため、混合気は点
火プラグ25付近に集中し、かつ、その周辺に空気層を
形成するとともに、全体として極めて希薄な混合気とな
り、安定した燃焼が生じる。
【0031】これに対して、均質燃焼が選択された場合
は、排気バルブ24が閉じられ、かつ、吸気バルブ22
が開かれて、空気が吸気ポート9,10を経由して燃焼
室C1に供給される吸気行程において、燃料G1が噴射
される。つまり、ピストン5が上死点から下死点に向け
て下降する過程で燃料G1が燃焼室C1に噴射される。
このため、燃焼室C1内に噴射された燃料G1は、キャ
ビティ7内およびピストン5の頂面6の上方空間、より
具体的には、排気ポート11,12の下方空間に拡散さ
れるとともに、燃焼室C1で空気と燃料G1とが混合さ
れる。その後、ピストン5が下死点から上死点に向けて
上昇する圧縮行程がおこなわれ、この圧縮行程における
所定のタイミングで点火制御がおこなわれる。
【0032】この実施例においては、一方の吸気ポート
9の形状と、他方の吸気ポート10の形状とが異なるた
め、吸気ポート9から燃焼室C1に供給される空気の供
給状態と、吸気ポート10から燃焼室C1に供給される
空気の供給状態とが異なる。すなわち、一方の吸気ポー
ト9においては、その開口部13に角部18が形成され
ているため、通気抵抗が比較的高く、空気が内壁17か
ら剥離しやすい。このため、吸気ポート9から燃焼室C
1に供給される空気は、その流れ方向がほぼ直線的に制
御され、具体的には、図1に矢印H1で示すような方向
および向きで流れる。まず、開口部13を通過した空気
は、開口部15,16の下方空間を通過するとともに、
シリンダ4の内壁により、軸線方向の方向性が付与さ
れ、その後、ピストン6の頂面形状に沿って燃焼室C1
の外側から中心側に向けて流れる。このように、吸気ポ
ート9から燃焼室C1に供給される空気は、軸線方向の
旋回流、いわゆるタンブル流を生じる。
【0033】これに対して、他方の吸気ポート10にお
いては、その開口部14に湾曲部20が形成されている
ため、その通気抵抗が開口部13よりも低く、空気が内
壁19から剥離しにくなり、具体的には、矢印J1で示
すような方向および向きで流れる。まず、開口部14を
通過した空気は、そのまま軸線方向に、かつ、流れるる
とともに、その後は、シリンダ4の内壁に沿って軸線方
向に、かつ、下向きに流れる。さらに、その空気はピス
トン6のキャビティ7内に進入し、ピストン5の中心に
向けて流れる。このように、吸気ポート10から燃焼室
C1に供給される空気は、軸線方向の旋回流、いわゆる
タンブル流を生じる。
【0034】上記のように、吸気ポート9から燃焼室C
1に供給される空気、および吸気ポート10から燃焼室
C1に供給される空気は、共にタンブル流であり、軸線
A1を含む平面内において、各タンブル流の向きは逆に
なる。そして、開口部13および開口部14により形成
された2つのタンブル流は、ピストン5の上方空間であ
り、かつ、燃焼室C1のほぼ中央付近で衝突する。この
ため、ピストン5の頂面の上方空間、具体的には、開口
部15,16の下方空間に拡散している燃料が、吸気ポ
ート9から燃焼室C1に供給される空気の流れにより、
燃焼室C1の中心側に向けて移送される。
【0035】これに対して、ピストン5のキャビティ7
に拡散している燃料が、吸気ポート10から燃焼室C1
に供給される空気の流れにより、キャビティ7の上方に
向けて移送される。このように、この実施例において
は、相互に向きが異なる2つのタンブル流により、燃焼
室C1内で空気と燃料との混合が促進され、均質な混合
気が形成される。したがって、スモークの発生が抑制さ
れて、燃料の燃焼効率が向上するとともに、高速回転領
域における全負荷出力性能を向上することができる。
【0036】また、吸気ポート10の開口部14には、
通気抵抗が比較的低くなるような湾曲部20が形成され
ているため、吸気ポート10を経由して燃焼室C1に供
給される空気の流量を、なるべく増加することができ
る。したがって、ガソリンエンジン1の出力を一層向上
させることができる。図7には、開口部13および開口
部14を経由して燃焼室C1に供給される空気の流量
(もしくは流量係数)と、吸気バルブ22のバルブリフ
ト(言い換えれば開閉程度)との対応関係が、実線で示
されている。なお、破線は、比較例の特性を示す。比較
例とは、2つの吸気ポートの開口部の形状を、図4に示
す形状にしたものを意味している。図7の線図に示すよ
うに、実施例の特性および比較例の特性は、共にバルブ
開度が増加することにともない、流量が増加する特性を
備えているが、実施例の特性の方が比較例の特性に比べ
て、バルブ開度の増加にともなう流量の増加割合が多く
なっていることが分かる。
【0037】また、この実施例においては、2つの吸気
ポート9,10から単一の燃焼室C1に供給される空気
流の状態(具体的には、空気の流れ方向および向き、空
気の流通抵抗、空気の流量など)が、吸気ポート9,1
0における空気の流通方向の最下流端に設けられている
開口部13,14により、単一の燃焼室C1に最も近い
位置(近傍)で制御される。このため、空気が2つの吸
気ポート9,10から燃焼室に至る間に、その供給状態
が変化することを抑制でき、燃焼室C1に対する空気の
供給状態を、所期の状態に調整することができる。した
がって、燃焼室C1における燃料の燃焼状態を、十分に
改善することができる。
【0038】なお、上記実施例において、各気筒の全て
において、複数の吸気ポート同士の開口部の形状を異な
らせなくともよい。つまり、少なくとも1つの気筒につ
いて、その気筒に連通されている複数の吸気ポート同士
の開口部の形状が異なっていればよい。また、複数の吸
気ポートは、単一の吸気路の途中で分岐されて相互に独
立した複数の吸気ポートを形成する構造のものでもよ
い。また、この発明を、単一の燃焼室に対して、吸気ポ
ートが3以上設けられている内燃機関に対して適用する
こともできる、この場合は、全ての吸気ポートの開口部
の形状を相互に異ならせる必要はなく、開口部の形状を
少なくとも2種類設定すればよい。さらに、内燃機関の
シリンダ配列形式としては、前述した直列型の他に、水
平対向型、V型などが挙げられる。また、上記実施例に
おいては、開口部を形成する内壁の一部自体の形状を、
相互に異ならせているが、開口部に臨み、かつ、内壁と
相対移動自在な動作部材を設け、この動作部材の動作に
より、開口面積を可変とするような構成のエンジンに
も、この発明を適用することができる。この実施例の構
成とこの発明の構成との対応関係を説明すれば、ガソリ
ンエンジン1がこの発明の内燃機関に相当する。
【0039】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
複数の吸気ポートから単一の燃焼室に供給される空気の
流通状態が、単一の燃焼室に最も近い位置で制御され
る。したがって、空気が各ポートから燃焼室に至る間
に、空気の供給状態が変化することが抑制され、燃焼室
に対する空気の供給状態が、所期の状態に調整され、燃
焼室における燃料の燃焼状態を十分に改善することがで
きる。
【0040】請求項2の発明によれば、一方の吸気ポー
トから単一の燃焼室に供給される空気により、燃焼室の
軸線方向に沿った旋回流が形成され易くなり、燃焼室に
おける燃料と空気との混合が促進される。また、他方の
吸気ポートから単一の燃焼室に供給される空気は、その
流量が増加される。ここで、各吸気ポートの開口部は、
燃焼室に臨んで配置されているため、空気が開口部を通
過してから燃焼室に至るまでの間に、その流れ方向およ
び流量の変化が抑制される。したがって、燃焼室におい
て燃料と空気との混合を十分におこなう機能と、燃焼室
における空気の流量を十分に確保する機能とを両立でき
る。
【0041】請求項3の発明によれば、開口部の湾曲程
度が急激な一方の吸気ポートから燃焼室に供給される空
気は、通れの方向性が強められる。これに対して、開口
部の湾曲程度が緩やかなポートから燃焼室に供給される
空気は、その通気抵抗が低いために、その流量が増加さ
れる。ここで、各吸気ポートの開口部は、燃焼室に臨ん
で配置されているため、空気が開口部を通過してから燃
焼室に至るまでの間に、その流れ方向および流量の変化
が抑制される。したがって、燃焼室において燃料と空気
との混合を十分におこなう機能と、燃焼室における空気
の流量を十分に確保する機能とを両立できる。
【0042】請求項4の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られる他に、通気抵抗が高い方のポー
トから燃焼室に供給される空気は、空気の流通れの方向
性が強められる一方、通気抵抗が低い方のポートから燃
焼室に供給される空気は、その流量が増加される。した
がって、燃焼室における燃料の燃焼状態が一層向上す
る。
【0043】請求項5の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られる他に、一方の吸気ポートから単
一の燃焼室に軸線方向に供給される空気の旋回流の向き
と、他方の吸気ポートから単一の燃焼室に軸線方向に供
給される空気の旋回流の向きとが逆になるため、燃焼室
に供給される燃料と空気との混合が促進され易くなる。
ここで、各吸気ポートから燃焼室に供給される空気の旋
回流の向きは、燃焼室に最も近い位置で制御されるた
め、燃焼室に供給される空気流の向きが、所期の状態に
調整される。したがって、燃焼室における燃料の燃焼状
態が一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を適用したガソリンエンジンの構成
を示す断面図である。
【図2】 図1に示すピストンの平面図である。
【図3】 図1に示すシリンダヘッドの部分的な底面図
である。
【図4】 図1に示す一方の吸気ポートの部分的な断面
図である。
【図5】 図1に示す他方の吸気ポートの部分的な断面
図である。
【図6】 図1に示すガソリンエンジンの制御系統を示
すブロック図である。
【図7】 空気の流量とバルブリフトとの関係を示す特
性線図である。
【符号の説明】
1…ガソリンエンジン、 9,10…吸気ポート、 1
3,14…開口部、A1…軸線、 C1…燃焼室。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一の燃焼室に複数の吸気ポートが連通
    されている内燃機関の吸気ポート構造において、 一方の吸気ポートであって、前記単一の燃焼室に臨む開
    口部の形状と、他方の吸気ポートであって、前記単一の
    燃焼室に臨む開口部の形状とが異なることを特徴とする
    内燃機関の吸気ポート構造。
  2. 【請求項2】 単一の燃焼室に複数の吸気ポートが連通
    されている内燃機関の吸気ポート構造において、 前記一方の吸気ポートから前記単一の燃焼室に供給され
    る空気により、燃焼室の軸線方向の旋回流が生じ易くな
    るように、前記一方の吸気ポートの開口部の形状が設定
    され、前記他方の吸気ポートから前記単一の燃焼室に供
    給される空気の流量が増加しやすくなるように、前記他
    方の吸気ポートの開口部の形状が設定されていることを
    特徴とする内燃機関の吸気ポート構造。
  3. 【請求項3】 単一の燃焼室に複数の吸気ポートが連通
    されている内燃機関の吸気ポート構造において、 一方の吸気ポートであって、前記単一の燃焼室に臨む開
    口部の湾曲程度よりも、他方の吸気ポートであって、前
    記単一の燃焼室に臨む開口部の湾曲程度の方が緩やかで
    あることを特徴とする内燃機関の吸気ポート構造。
  4. 【請求項4】 前記一方の吸気ポートから前記単一の燃
    焼室に供給される空気の通気抵抗と、前記他方の吸気ポ
    ートから前記単一の燃焼室に供給される空気の通気抵抗
    とが異なるように、前記一方の吸気ポートの開口部の形
    状と、前記他方の吸気ポートの開口部の形状とを異なら
    せたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気
    ポート構造。
  5. 【請求項5】 前記一方の吸気ポートから前記単一の燃
    焼室に軸線方向に供給される空気の旋回流の向きと、前
    記他方の吸気ポートから前記単一の燃焼室に軸線方向に
    供給される空気の旋回流の向きとが逆になるように、前
    記一方の吸気ポートの開口部の形状と、前記他方の吸気
    ポートの開口部の形状とを異ならせたことを特徴とする
    請求項1に記載の内燃機関の吸気ポート構造。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09242550A (ja) * 1996-03-07 1997-09-16 Nissan Motor Co Ltd 直接筒内噴射式火花点火エンジン
JPH10196379A (ja) * 1997-01-16 1998-07-28 Nissan Motor Co Ltd エンジンの吸気ポート

Patent Citations (2)

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