JP2002178439A - レトルト用パウチ - Google Patents
レトルト用パウチInfo
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Abstract
耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性、その他等の諸物性に優
れ、特に、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア
性、透明性等に優れ、かつ、レトルト処理等の加工に伴
う熱処理に耐え、更に、容器・包装ごみの軽量化、減量
化等を図ると共にその製造工程の短縮化によりその製造
コストの低減化を図り、例えば、調理食品、水産練り製
品、冷凍食品、煮物、餅、液体ス−プ、調味料、飲料
水、その他等の各種の飲食品を充填包装するに有用であ
り、かつ、その内容物の充填包装適性、品質保全性等に
優れているレトルト用パウチを提供することである。 【解決手段】 少なくとも、基材フィルムの一方の面に
無機酸化物の蒸着膜を設けたバリア性基材を2層以上重
層し、更に、ヒ−トシ−ル性樹脂層を積層した積層材を
製袋してなることを特徴とするレトルト用パウチに関す
るものである。
Description
に関し、更に詳しくは、耐熱性、耐圧性、耐水性、ヒ−
トシ−ル性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性、その他等
の諸物性に優れ、特に、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻
止するバリア性、透明性等に優れ、かつ、レトルト処理
等の加工に伴う熱処理に耐え、更に、容器・包装ごみの
軽量化、減量化等を図ると共にその製造工程の短縮化に
よりその製造コストの低減化を図り、例えば、調理食
品、水産練り製品、冷凍食品、煮物、餅、液体ス−プ、
調味料、飲料水、その他等の各種の飲食品を充填包装す
るに有用であり、かつ、その内容物の充填包装適性、品
質保全性等に優れているレトルト用パウチに関するもの
である。
セロハン、その他等の1種ないし2種以上を積層して積
層材を製造し、次いで、該積層材を使用し、これを製袋
して袋状容器本体を製造し、しかる後、該袋状容器本体
に所望の飲食品等を充填包装し、次いで、該包装半製品
を、110℃〜130℃で30〜50分間程度加圧加熱
殺菌処理を施して、種々の形態からなるレトルト食品が
製造されている。而して、上記の袋状容器本体を構成す
る積層材としては、具体的には、例えば、透明仕様のレ
トルト用パウチを製造する積層材としては、例えば、厚
さ15μmの2軸延伸ポリアミド系樹脂フィルムと厚さ
50〜80μmの無延伸ポリプロピレンフィルムとの2
層からなる積層材、あるいは、厚さ12μmの2軸延伸
ポリエステル系樹脂フィルムと厚さ15μmの2軸延伸
ポリアミド系樹脂フィルムと厚さ50〜80μmの無延
伸ポリプロピレンフィルムとの3層からなる積層材等が
知られている。また、バリア性仕様のレトルト用パウチ
を製造する積層材としては、例えば、厚さ12μmの2
軸延伸ポリエステル系樹脂フィルムと厚さ7〜9μmの
アルミニウム箔と厚さ50〜80μmの無延伸ポリプロ
ピレンフィルムとの3層からなる積層材、あるいは、厚
さ12μmの2軸延伸ポリエステル系樹脂フィルムと厚
さ7〜9μmのアルミニウム箔と厚さ15μmの2軸延
伸ポリアミド系樹脂フィルムと厚さ50〜80μmの無
延伸ポリプロピレンフィルムとの4層からなる積層材等
が知られている。更に、バリア性を有し、かつ、透明仕
様のレトルト用パウチを製造する積層材としては、例え
ば、厚さ12μmの2軸延伸ポリエステル系樹脂フィル
ムと厚さ10〜20μmのポリ塩化ビニリデン系樹脂フ
ィルムと厚さ50〜80μmの無延伸ポリプロピレンフ
ィルムとの3層からなる積層材、あるいは、厚さ15μ
mの2軸延伸ポリアミド系樹脂フィルムと厚さ10〜2
0μmのポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルムと厚さ50
〜80μmの無延伸ポリプロピレンフィルムとの3層か
らなる積層材等が知られている。上記の構成からなる積
層材は、物理的にも化学的にも優れた強度を有し、更
に、内容物の充填包装適性、品質保全性等に優れ、現
在、大半のレトルト食品が、上記の仕様からなる積層材
を製袋して製造される袋状容器本体を使用して製造され
ているものである。
ような仕様からなる積層材において、バリア性素材とし
て、アルミニウム箔等の金属箔を使用する場合には、優
れたバリア性を有すると共に遮光性等を有するので極め
て有用なものであるが、アルミニウム箔等の金属箔は、
耐屈曲性等に欠けることから、ピンホ−ルが発生し易
く、そのバリア性を著しく損なうという問題点があり、
更に、包装用容器として使用後、これをゴミとして廃棄
処理する場合、例えば、焼却処理等により廃棄処理する
と、アルミニウム等の金属が残り、焼却炉を損傷し兼ね
ず、その廃棄処理適性に欠けると共に環境破壊等の問題
を引き起し、環境適性等にも欠けるという問題点があ
る。また、バリア性素材として、ポリ塩化ビニリデン系
樹脂フィルムを使用する場合には、酸素ガス、水蒸気等
の透過を阻止するガスバリア性において、所期の効果を
有するものであるが、包装用容器として使用後、これを
ゴミとして廃棄処理する場合、例えば、焼却処理等によ
り廃棄処理すると、塩素原子を含有していることから、
焼却廃棄時に、例えば、ダイオキシン等の有毒ガス等を
発生する原因となり、人体等への影響が懸念されるため
に、廃棄処理適性に欠けると共に環境破壊等の問題を引
き起し、環境適性等にも欠けるという問題点がある。更
に、上記のような積層材において、バリア性素材として
のポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルムは、膜厚が厚く、
また、アルミニウム箔等の金属箔は、膜厚が厚く、か
つ、重量があり、容器・包装ごみの軽量化、減量化等に
欠けるという問題点もある。そこで本発明は、耐熱性、
耐圧性、耐水性、ヒ−トシ−ル性、耐ピンホ−ル性、耐
突き刺し性、その他等の諸物性に優れ、特に、酸素ガ
ス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性、透明性等に優
れ、かつ、レトルト処理等の加工に伴う熱処理に耐え、
更に、容器・包装ごみの軽量化、減量化等を図ると共に
その製造工程の短縮化によりその製造コストの低減化を
図り、例えば、調理食品、水産練り製品、冷凍食品、煮
物、餅、液体ス−プ、調味料、飲料水、その他等の各種
の飲食品を充填包装するに有用であり、かつ、その内容
物の充填包装適性、品質保全性等に優れているレトルト
用パウチを提供することである。
な問題点を解決すべく種々研究した結果、基材フィルム
の一方の面に無機酸化物の蒸着膜を設けたバリア性基材
に着目し、まず、少なくとも、基材フィルムの一方の面
に無機酸化物の蒸着膜を設けたバリア性基材を2層以上
重層し、更に、ヒ−トシ−ル性樹脂層を積層して積層材
を製造し、次いで、該積層材を使用し、これを製袋して
袋状容器本体を製造し、しかる後、該袋状容器本体に所
望の飲食品等を充填包装して包装半製品を製造し、次い
で、該包装半製品を、温度、110℃〜130℃位、圧
力、1〜3Kgf/cm2 ・G位で20〜60分間程度
加圧加熱殺菌処理等のレトルト処理を施してレトルト食
品を製造したところ、耐熱性、耐圧性、耐水性、ヒ−ト
シ−ル性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性、その他等の
諸物性に優れ、特に、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止
するバリア性、透明性等に優れ、かつ、レトルト処理等
の加工に伴う熱処理に耐え、更に、容器・包装ごみの軽
量化、減量化等を図ると共にその製造工程の短縮化等に
よりその製造コストの低減化を図り、例えば、調理食
品、水産練り製品、冷凍食品、煮物、餅、液体ス−プ、
調味料、飲料水、その他等の各種の飲食品を充填包装す
るに有用であり、かつ、その内容物の充填包装適性、品
質保全性等に優れているレトルト用パウチを製造し得る
ことを見出して本発明を完成したものである。
ィルムの一方の面に無機酸化物の蒸着膜を設けたバリア
性基材を2層以上重層し、更に、ヒ−トシ−ル性樹脂層
を積層した積層材を製袋してなることを特徴とするレト
ルト用パウチに関するものである。
ルト用パウチについて図面等を用いて更に詳しく説明す
る。まず、本発明にかかるレトルト用パウチを構成する
積層材の層構成についてその一二を例示して図面を用い
て説明すると、図1、図2および図3は、本発明にかか
るレトルト用パウチを構成する積層材についてその二三
例の層構成を示す概略的断面図であり、図4および図5
は、図1に示す積層材を使用し、これを製袋して製造し
た本発明にかかるレトルト用パウチについてその一例の
構成を示す概略的斜視図である。
構成する積層材Aとしては、図1に示すように、少なく
とも、基材フィルム1の一方の面に無機酸化物の蒸着膜
2を設けたバリア性基材3、3を2層以上重層し、更
に、ヒ−トシ−ル性樹脂層4を積層した構成からなるこ
とを基本構造とするものである。而して、本発明にかか
るレトルト用パウチを構成する積層材について、具体例
を例示すると、図2に示すように、少なくとも、基材フ
ィルム1の一方の面に無機酸化物の蒸着膜2を設けたバ
リア性基材3の1層と、基材フィルム1の一方の面に無
機酸化物の蒸着膜2を設けたバリア性基材3の別の1層
とを、ラミネ−ト用接着剤層5を介して、ドライラミネ
−ト積層して2層以上重層し、更に、ラミネ−ト用接着
剤層5aを介して、ヒ−トシ−ル性樹脂層4をドライラ
ミネ−ト積層した構成からなる積層材A1 を例示するこ
とができる。また、本発明にかかるレトルト用パウチを
構成する積層材について、別の具体例を例示すると、図
3に示すように、少なくとも、基材フィルム1の一方の
面に無機酸化物の蒸着膜2を設けたバリア性基材3の1
層と、基材フィルム1の一方の面に無機酸化物の蒸着膜
2を設けたバリア性基材3の別の1層とを、溶融押出樹
脂層等6を介して、溶融押出積層して2層以上重層し、
更に、溶融押出樹脂層6aを介して、ヒ−トシ−ル性樹
脂層4を溶融押出積層した構成からなる積層材A2 を例
示することができる。
パウチを構成する積層材についてその二三例を例示した
ものであり、本発明は、これに限定されるものではない
ものである。例えば、図示しないが、本発明にかかるレ
トルト用パウチを構成する積層材としては、少なくと
も、基材フィルムの一方の面に無機酸化物の蒸着膜を設
けたバリア性基材を2層以上重層する際には、一方の無
機酸化物の蒸着膜の面と他方の無機酸化物の蒸着膜の面
とを対向させて、あるいは、基材フィルムの面と無機酸
化物の蒸着膜の面とを対向させて積層することができる
ものである。また、例えば、図示しないが、本発明にか
かるレトルト用パウチを構成する積層材としては、少な
くとも、基材フィルムの一方の面に無機酸化物の蒸着膜
を設けたバリア性基材を2層以上重層し、更に、ヒ−ト
シ−ル性樹脂層を積層する際には、ドライラミネ−ト積
層方式、あるいは、溶融押出積層方式等を任意に組み合
わせて積層することができるものである。更に、図示し
ないが、本発明において、上記の図3に示す本発明にか
かるレトルト用パウチを構成する積層材としては、溶融
押出樹脂層を介して、ヒ−トシ−ル性樹脂層を溶融押出
積層する代りに、溶融押出樹脂層をもってヒ−トシ−ル
性樹脂層とすることもできるものである。更にまた、図
示しないが、本発明において、本発明にかかるレトルト
用パウチを構成する積層材としては、少なくとも、基材
フィルムの一方の面に無機酸化物の蒸着膜を設けたバリ
ア性基材を2層以上重層し、更に、ヒ−トシ−ル性樹脂
層を積層する際には、バリア性基材を構成する無機酸化
物の蒸着膜の面に、密接着性を高め、その積層強度等を
向上させるために、予め、プライマ−剤等によるプライ
マ−剤層等を設け、次いで、他のバリア性基材、あるい
は、ヒ−トシ−ル性樹脂層等を積層して積層材を製造す
ることもできるものである。また、図示しないが、本発
明において、上記の溶融押出積層方式等を用いて積層す
る際には、上記と同様に、密接着性を高め、その積層強
度等を向上させるために、アンカ−コ−ト剤等によるア
ンカ−コ−ト剤層を形成して積層材を製造することもで
きるものである。また、例えば、本発明においては、図
示しないが、更に、その使用目的、用途等によって、他
の基材を任意に積層して、種々の形態からなる積層材を
設計して製造することができるものである。更に、例え
ば、図示しないが、本発明においては、無機酸化物の蒸
着膜としては、無機酸化物の蒸着膜の一層からなる単層
膜のみならず無機酸化物の蒸着膜の2層以上からなる多
層膜等から構成することもできるものである。
材を使用し、これを製袋して製造する本発明にかかるレ
トルト用パウチについてその一例を例示して説明する
と、かかる本発明にかかるレトルト用パウチとしては、
例えば、上記の図1に示す積層材Aを使用して製袋した
レトルト用パウチを例示して説明すると、図4に示すよ
うに、上記の積層材A、Aを2枚用意し、その最内層に
位置するヒ−トシ−ル性樹脂層4、4の面を対向させて
重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部の三方をヒ
−トシ−ルしてシ−ル部7、7、7を形成すると共にそ
の上方に開口部8を設けて、三方シ−ル型の袋状容器本
体Bを製造する。而して、本発明においては、図5に示
すように、上記で製造した三方シ−ル型の袋状容器本体
Bの開口部8から、例えば、カレ−、シチュ−、ス−
プ、ミ−トソ−ス、ハンバ−グ、ミ−トボ−ル、しゅう
まい、おでん、水、その他等の所望の飲食品等の内容物
9を充填し、次いで、上方の開口部8をヒ−トシ−ルし
て上方のシ−ル部10等を形成して包装半製品Cを製造
し、しかる後、該包装半製品Cを、例えば、温度、11
0℃〜130℃位、圧力、1〜3Kgf/cm2 ・G位
で20〜60分間程度加圧加熱殺菌処理等のレトルト処
理等を施して、種々の形態からなるレトルト食品Dを製
造することができるものである。なお、本発明において
は、本発明にかかるレトルト用パウチとしては、上記に
図示した例示のパウチ形状に限定されるものでないこと
は言うまでもないことであり、その目的、用途等によ
り、三方シ−ル型、自立性型、ガゼット型、角底型、そ
の他等の種々の形態からなる袋状容器本体を製造するこ
とができることは言うまでもないことである。また、本
発明においては、上記の図2、図3等に示す積層材を使
用し、上記と同様に本発明にかかるレトルト用パウチを
製造し得ることができるものである。
トルト用パウチを構成する素材、材料、製造法等につい
て説明すると、まず、本発明にかかるレトルト用パウチ
を構成するバリア性基材を形成する基材フィルムとして
は、これらがレトルト用パウチを構成する基本素材とな
ること、更に、無機酸化物の蒸着膜等を保持する基材で
あること等から、まず、製袋時における加熱、作業性、
その他等に対する耐熱性、滑り性、耐ピンホ−ル性、そ
の他等の諸物性に優れ、更に、無機酸化物の蒸着膜等の
形成条件に耐え、かつ、その特性を損なうことなくそれ
らを良好に保持し得ることができること、その他等の条
件を充足し得る各種の樹脂フィルムを使用することがで
きる。本発明において、上記の樹脂フィルムとしては、
具体的には、例えば、ポリエチレン系樹脂あるいはポリ
プロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、環状ポリ
オレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニト
リル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリ
ルル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、
ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹
脂、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタ
レ−ト等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポ
リアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタ−ル系樹
脂、セルロ−ス系樹脂、その他等の各種の樹脂のフィル
ムないしシ−トを使用することができる。本発明におい
ては、上記の樹脂フィルムの中でも、特に、ポリエステ
ル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、または、ポリアミド
系樹脂のフィルムないしシ−トを使用することが好まし
いものである。
ムとしては、例えば、上記の各種の樹脂の1種ないしそ
れ以上を使用し、押し出し法、キャスト成形法、Tダイ
法、切削法、インフレ−ション法、その他等の製膜化法
を用いて、上記の各種の樹脂を単独で製膜化する方法、
あるいは、2種以上の各種の樹脂を使用して多層共押し
出し製膜化する方法、更には、2種以上の樹脂を使用
し、製膜化する前に混合して製膜化する方法等により、
各種の樹脂のフィルムないしシ−トを製造し、更に、要
すれば、例えば、テンタ−方式、あるいは、チュ−ブラ
−方式等を利用して1軸ないし2軸方向に延伸してなる
各種の樹脂のフィルムないしシ−トを使用することがで
きる。本発明において、上記の各種の樹脂フィルムの膜
厚としては、6〜200μm位、より好ましくは、9〜
100μm位が望ましい。
以上を使用し、その製膜化に際して、例えば、フィルム
の加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、
抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的
特性、強度、その他等を改良、改質する目的で、種々の
プラスチック配合剤や添加剤等を添加することができ、
その添加量としては、極く微量から数十%まで、その目
的に応じて、任意に添加することができる。上記におい
て、一般的な添加剤としては、例えば、滑剤、架橋剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強
剤、帯電防止剤、顔料、その他等を使用することがで
き、更には、改質用樹脂等も使用することがてきる。
ムの表面は、無機酸化物の蒸着膜との密接着性等を向上
させるために、必要に応じて、予め、所望の表面処理層
を設けることができるものである。本発明において、上
記の表面処理層としては、例えば、コロナ放電処理、オ
ゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プ
ラズマ処理、グロ−放電処理、化学薬品等を用いて処理
する酸化処理、その他等の前処理を任意に施し、例え
ば、コロナ処理層、オゾン処理層、プラズマ処理層、酸
化処理層、その他等を形成して設けることができる。上
記の表面前処理は、各種の樹脂フィルムと無機酸化物の
蒸着膜との密接着性等を改善するための方法として実施
するものであるが、上記の密接着性を改善する方法とし
て、その他、例えば、各種の樹脂フィルムの表面に、予
め、プライマ−コ−ト剤層、アンダ−コ−ト剤層、アン
カ−コ−ト剤層、接着剤層、あるいは、蒸着アンカ−コ
−ト剤層、その他等を任意に形成して、表面処理層とす
ることもできる。上記の前処理のコ−ト剤層としては、
例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ−ル系樹脂、
(メタ)アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ
エチレンアルイハポリプロピレン等のポリオレフィン系
樹脂あるいはその共重合体ないし変性樹脂、セルロ−ス
系樹脂、その他等をビヒクルの主成分とする樹脂組成物
を使用することができる。
トルト用パウチを構成するバリア性基材を形成する無機
酸化物の蒸着膜について説明すると、まず、かかる無機
酸化物の蒸着膜としては、例えば、真空蒸着法、スパッ
タリング法、イオンプレ−ティング法、イオンクラスタ
−ビ−ム法等の物理気相成長法(PhysicalVa
por Deposition法、PVD法)を用いて
形成することができる。本発明において、具体的には、
金属の酸化物を原料とし、これを加熱して基材フィルム
の上に蒸着する真空蒸着法、または、原料として金属ま
たは金属の酸化物を使用し、酸素を導入して酸化させて
基材フィルムの上に蒸着する酸化反応蒸着法、更に酸化
反応をプラズマで助成するプラズマ助成式の酸化反応蒸
着法等を用いて無機酸化物の非結晶の薄膜を形成するこ
とができる。上記において、蒸着材料の加熱方式として
は、例えば、抵抗加熱方式、高周波誘導加熱方式、エレ
クトロンビ−ム加熱方式(EB)等にて行うことができ
る。
物の蒸着膜としては、基本的には、金属の酸化物を蒸着
した薄膜であれば使用可能であり、例えば、ケイ素(S
i)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、
カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、
ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、
鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム
(Y)等の金属の酸化物の蒸着膜を使用することができ
る。而して、好ましいものとしては、ケイ素(Si)、
アルミニウム(Al)等の金属の酸化物の蒸着膜を挙げ
ることができる。而して、上記の金属の酸化物の蒸着膜
は、ケイ素酸化物、アルミニウム酸化物、マグネシウム
酸化物等のように金属酸化物として呼ぶことができ、そ
の表記は、例えば、SiOX 、AlOX 、MgOX 等の
ようにMOX (ただし、式中、Mは、金属元素を表し、
Xの値は、金属元素によってそれぞれ範囲が異なる。)
で表される。また、上記のXの値の範囲としては、ケイ
素(Si)は、0〜2、アルミニウム(Al)は、0〜
1.5、マグネシウム(Mg)は、0〜1、カルシウム
(Ca)は、0〜1、カリウム(K)は、0〜0.5、
スズ(Sn)は、0〜2、ナトリウム(Na)は、0〜
0.5、ホウ素(B)は、0〜1、5、チタン(Ti)
は、0〜2、鉛(Pb)は、0〜1、ジルコニウム(Z
r)は0〜2、イットリウム(Y)は、0〜1.5の範
囲の値をとることができる。上記において、X=0の場
合、完全な金属であり、透明ではなく全く使用すること
ができない、また、Xの範囲の上限は、完全に酸化した
値である。本発明において、一般的に、ケイ素(S
i)、アルミニウム(Al)以外は、使用される例に乏
しく、ケイ素(Si)は、1.0〜2.0、アルミニウ
ム(Al)は、0.5〜1.5の範囲の値のものを使用
することができる。本発明において、上記のような無機
酸化物の蒸着膜の膜厚としては、使用する金属、また
は、金属の酸化物の種類等によって異なるが、例えば、
50〜4000Å位、好ましくは、100〜1000Å
位の範囲内で任意に選択して形成することが望ましい。
また、本発明においては、無機酸化物の蒸着膜として
は、使用する金属、または、金属の酸化物としては、1
種または2種以上の混合物で使用し、異種の材質で混合
した無機酸化物の蒸着膜を構成することもできる。
の蒸着膜を形成する方法についてその具体例を挙げる
と、図6は、巻き取り式真空蒸着装置の一例を示す概略
的構成図である。図6に示すように、巻き取り式真空蒸
着装置21の真空チャンバ−22の中で、巻き出しロ−
ル23から繰り出す基材フィルム24は、ガイドロ−ル
25、26を介して、冷却したコ−ティングドラム27
に案内される。而して、上記の冷却したコ−ティングド
ラム27上に案内された基材フィルム24の上に、るつ
ぼ28で熱せられた蒸着源29、例えば、金属アルミニ
ウム、あるいは、酸化アルミニウム等を蒸発させ、更
に、必要ならば、酸素ガス吹出口30より酸素ガス等を
噴出し、これを供給しながら、マスク31、31を介し
て、例えば、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着膜
を成膜化するものである。次いで、本発明においては、
上記において、例えば、酸化アルミニウム等の無機酸化
物の蒸着膜を形成した基材フィルム24をガイドロ−ル
32、33等を介して巻き取りロ−ル34等に巻き取っ
て、本発明にかかる無機酸化物の蒸着膜を有する基材フ
ィルム24を製造することができる。上記の例示は、そ
の一例を例示するものであり、これによって本発明は限
定されるものではないことは言うまでもないことであ
る。なお、本発明においては、上記のような巻き取り式
真空蒸着装置を用いて、まず、第1層の無機酸化物の蒸
着膜を形成し、次いで、同様にして、該無機酸化物の蒸
着膜の上に、更に、無機酸化物の蒸着膜を形成するか、
あるいは、上記のような巻き取り式真空蒸着装置を用い
て、これを2連に連接し、連続的に、無機酸化物の蒸着
膜を形成することにより、2層以上の多層膜からなる無
機酸化物の蒸着膜を形成することができる。
化物の蒸着膜としては、例えば、化学気相成長法等によ
り形成することができ、具体的には、プラズマ化学気相
成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学
気相成長法(Chemical Vapor Depo
sition法、CVD法)等を用いて形成することが
できる。更に具体的には、基材フィルムの一方の面に、
有機珪素化合物等の蒸着用モノマ−ガスを原料とし、キ
ャリヤ−ガスとして、アルゴンガス、ヘリウムガス等の
不活性ガスを使用し、更に、酸素供給ガスとして、酸素
ガス等を使用し、低温プラズマ発生装置等を利用する低
温プラズマ化学気相成長法を用いて酸化珪素等の無機酸
化物の蒸着膜を形成することができる。上記において、
低温プラズマ発生装置としては、例えば、高周波プラズ
マ、パルス波プラズマ、マイクロ波プラズマ等の発生装
置を使用することがてき、而して、本発明においては、
高活性の安定したプラズマを得るためには、高周波プラ
ズマ方式による発生装置を使用することが望ましい。
長法による無機酸化物の蒸着膜の形成法についてその一
例を例示して説明すると、図7は、上記のプラズマ化学
気相成長法による無機酸化物の蒸着膜の形成法について
その概要を示す低温プラズマ化学気相成長装置の概略的
構成図である。上記の図7に示すように、本発明におい
ては、プラズマ化学気相成長装置41の真空チャンバ−
42内に配置された巻き出しロ−ル43から基材フィル
ム44を繰り出し、更に、該基材フィルム44を、補助
ロ−ル45を介して所定の速度で冷却・電極ドラム46
周面上に搬送する。而して、本発明においては、ガス供
給装置47、48および、原料揮発供給装置49等から
酸素ガス、不活性ガス、有機珪素化合物等の蒸着用モノ
マ−ガス、その他等を供給し、それらからなる蒸着用混
合ガス組成物を調整しなから原料供給ノズル50を通し
て真空チャンバ−42内に該蒸着用混合ガス組成物を導
入し、そして、上記の冷却・電極ドラム46周面上に搬
送された基材フィルム44の上に、グロ−放電プラズマ
51によってプラズマを発生させ、これを照射して、酸
化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成し、製膜化する。
本発明においては、その際に、冷却・電極ドラム46
は、チャンバ−外に配置されている電源52から所定の
電力が印加されており、また、冷却・電極ドラム46の
近傍には、マグネット53を配置してプラズマの発生が
促進されており、次いで、上記で酸化珪素等の無機酸化
物の蒸着膜を形成した基材フィルム44ををガイドロ−
ル54等を介して巻き取りロ−ル55等に巻き取って、
本発明にかかる無機酸化物の蒸着膜を有する基材フィル
ムを製造することができる。なお、図中、56は、真空
ポンプを表す。上記の例示は、その一例を例示するもの
であり、これによって本発明は限定されるものではない
ことは言うまでもないことである。図示しないが、本発
明においては、無機酸化物の蒸着膜としては、無機酸化
物の蒸着膜の1層だけではなく、2層あるいはそれ以上
を積層した多層膜の状態でもよく、また、使用する材料
も1種または2種以上の混合物で使用し、また、異種の
材質で混合した無機酸化物の蒸着膜を構成することもで
きる。
ンプにより減圧し、真空度1×10 -1〜1×10-8To
rr位、好ましくは、真空度1×10-3〜1×10-7T
orr位に調製することが望ましいものである。また、
原料揮発供給装置においては、原料である有機珪素化合
物を揮発させ、ガス供給装置から供給される酸素ガス、
不活性ガス等と混合させ、この混合ガスを原料供給ノズ
ルを介して真空チャンバ−内に導入されるものである。
この場合、混合ガス中の有機珪素化合物の含有量は、1
〜40%位、酸素ガスの含有量は、10〜70%位、不
活性ガスの含有量は、10〜60%位の範囲とすること
ができ、例えば、有機珪素化合物と酸素ガスと不活性ガ
スとの混合比を1:6:5〜1:17:14程度とする
ことができる。一方、冷却・電極ドラムには、電源から
所定の電圧が印加されているため、真空チャンバ−内の
原料供給ノズルの開口部と冷却・電極ドラムとの近傍で
グロ−放電プラズマが生成され、このグロ−放電プラズ
マは、混合ガスなかの1つ以上のガス成分から導出され
るものであり、この状態において、基材フィルムを一定
速度で搬送させ、グロ−放電プラブマによって、冷却・
電極ドラム周面上の基材フィルムの上に、酸化珪素等の
無機酸化物の蒸着膜を形成することができるものであ
る。なお、このときの真空チャンバ−内の真空度は、1
×10-1〜1×10-4Torr位、好ましくは、真空度
1×10-1〜1×10-2Torr位に調製することが望
ましく、また、基材フィルムの搬送速度は、10〜30
0m/分位、好ましくは、50〜150m/分位に調製
することが望ましいものである。
おいて、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜の形成は、基
材フィルムの上に、プラズマ化した原料ガスを酸素ガス
で酸化しながらSiOX の形で薄膜状に形成されるの
で、当該形成される酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜
は、緻密で、隙間の少ない、可撓性に富む連続層となる
ものであり、従って、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜
のバリア性は、従来の真空蒸着法等によって形成される
酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜と比較してはるかに高
いものとなり、薄い膜厚で十分なバリア性を得ることが
できるものである。また、本発明においては、SiOX
プラズマにより基材フィルムの表面が、清浄化され、基
材フィルムの表面に、極性基やフリ−ラジカル等が発生
するので、形成される酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜
と基材フィルムとの密接着性が高いものとなるという利
点を有するものである。更に、上記のように酸化珪素等
の無機酸化物の連続膜の形成時の真空度は、1×10-1
〜1×10-4Torr位、好ましくは、1×10-1〜1
×10-2Torr位に調製することから、従来の真空蒸
着法により酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成する
時の真空度、1×10-4〜1×10-5Torr位に比較
して低真空度であることから、基材フィルムを原反交換
時の真空状態設定時間を短くすることができ、真空度を
安定しやすく、製膜プロセスが安定するものである。
モノマ−ガスを使用して形成される酸化珪素の蒸着膜
は、有機珪素化合物等の蒸着モノマ−ガスと酸素ガス等
とが化学反応し、その反応生成物が、基材フィルムの一
方の面に密接着し、緻密な、柔軟性等に富む薄膜を形成
するものであり、通常、一般式SiOX (ただし、X
は、0〜2の数を表す)で表される酸化珪素を主体とす
る連続状の薄膜である。而して、上記の酸化珪素の蒸着
膜としては、透明性、バリア性等の点から、一般式Si
OX (ただし、Xは、1.3〜1.9の数を表す。)で
表される酸化珪素の蒸着膜を主体とする薄膜であること
が好ましいものである。上記において、Xの値は、蒸着
モノマ−ガスと酸素ガスのモル比、プラズマのエネルギ
−等により変化するが、一般的に、Xの値が小さくなれ
ばガス透過度は小さくなるが、膜自身が黄色性を帯び、
透明性が悪くなる。
素を主体とし、これに、更に、炭素、水素、珪素または
酸素の1種類、または、その2種類以上の元素からなる
化合物を少なくとも1種類を化学結合等により含有する
蒸着膜からなることを特徴とするものである。例えば、
C−H結合を有する化合物、Si−H結合を有する化合
物、または、炭素単位がグラファイト状、ダイヤモンド
状、フラ−レン状等になっている場合、更に、原料の有
機珪素化合物やそれらの誘導体を化学結合等によって含
有する場合があるものである。具体例を挙げると、CH
3 部位を持つハイドロカ−ボン、SiH3 シリル、Si
H2 シリレン等のハイドロシリカ、SiH2 OHシラノ
−ル等の水酸基誘導体等を挙げることができる。上記以
外でも、蒸着過程の条件等を変化させることにより、酸
化珪素の蒸着膜中に含有される化合物の種類、量等を変
化させることができる。而して、上記の化合物が、酸化
珪素の蒸着膜中に含有する含有量としては、0.1〜5
0%位、好ましくは、5〜20%位が望ましいものであ
る。上記において、含有率が、0.1%未満であると、
酸化珪素の蒸着膜の耐衝撃性、延展性、柔軟性等が不十
分となり、曲げなとにより、擦り傷、クラック等が発生
し易く、高いバリア性を安定して維持することが困難に
なり、また、50%を越えると、バリア性が低下して好
ましくないものである。更に、本発明においては、酸化
珪素の蒸着膜において、上記の化合物の含有量が、酸化
珪素の蒸着膜の表面から深さ方向に向かって減少させる
ことが好ましく、これにより、酸化珪素の蒸着膜の表面
においては、上記の化合物等により耐衝撃性等を高めら
れ、他方、基材フィルムとの界面においては、上記の化
合物の含有量が少ないために、基材フィルムと酸化珪素
の蒸着膜との密接着性が強固なものとなるという利点を
有するものである。
の蒸着膜について、例えば、X線光電子分光装置(Xr
ay Photoelectron Spectros
copy、XPS)、二次イオン質量分析装置(Sec
ondary Ion Mass Spectrosc
opy、SIMS)等の表面分析装置を用い、深さ方向
にイオンエッチングする等して分析する方法を利用し
て、酸化珪素の蒸着膜の元素分析を行うことより、上記
のような物性を確認することができる。また、本発明に
おいて、上記の酸化珪素の蒸着膜の膜厚としては、膜厚
50Å〜4000Å位であることが望ましく、具体的に
は、その膜厚としては、100〜1000Å位が望まし
く、而して、上記において、1000Å、更には、40
00Åより厚くなると、その膜にクラック等が発生し易
くなるので好ましくなく、また、100Å、更には、5
0Å未満であると、バリア性の効果を奏することが困難
になることから好ましくないものである。上記のおい
て、その膜厚は、例えば、株式会社理学製の蛍光X線分
析装置(機種名、RIX2000型)を用いて、ファン
ダメンタルパラメ−タ−法で測定することができる。ま
た、上記において、上記の酸化珪素の蒸着膜の膜厚を変
更する手段としては、蒸着膜の体積速度を大きくするこ
と、すなわち、モノマ−ガスと酸素ガス量を多くする方
法や蒸着する速度を遅くする方法等によって行うことが
できる。
化物の蒸着膜を形成する有機珪素化合物等の蒸着用モノ
マ−ガスとしては、例えば、1.1.3.3−テトラメ
チルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ビニル
トリメチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘキサメ
チルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメ
チルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニ
ルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメト
キシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシ
ラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、その
他等を使用することができる。本発明において、上記の
ような有機珪素化合物の中でも、1.1.3.3−テト
ラメチルジシロキサン、または、ヘキサメチルジシロキ
サンを原料として使用することが、その取り扱い性、形
成された連続膜の特性等から、特に、好ましい原料であ
る。また、上記において、不活性ガスとしては、例え
ば、アルゴンガス、ヘリウムガス等を使用することがで
きる。
フィルムの一方の面に無機酸化物の蒸着膜を設けたバリ
ア性基材を2層以上重層する積層方式について説明する
と、かかる積層方式としては、例えば、前述のように、
ラミネ−ト用接着剤層等を介して積層するドライラミネ
−ト積層方式、あるいは、アンカ−コ−ト剤層、溶融押
出樹脂層等を介して積層する溶融押出積層方式等によ
り、少なくとも、基材フィルムの一方の面に無機酸化物
の蒸着膜を設けたバリア性基材を2層以上重層すること
ができる。具体的には、本発明においては、基材フィル
ムの一方の面に無機酸化物の蒸着膜を設けた一方のバリ
ア性基材の無機酸化物の蒸着膜の面に、ラミネ−ト用接
着剤層等を形成し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層等
の面に、基材フィルムの一方の面に無機酸化物の蒸着膜
を設けた他方のバリア性基材を、その基材フィルムの面
あるいは無機酸化物の蒸着膜の面を対向させて重ね合わ
せ、次いで、その両者を、ラミネ−ト用接着剤層等を介
して、ドライラミネ−ト積層して重層することができ
る。また、本発明においては、基材フィルムの一方の面
に無機酸化物の蒸着膜を設けた一方のバリア性基材の無
機酸化物の蒸着膜の面に、アンカ−コ−ト剤層、溶融押
出樹脂層等を形成し、次いで、該アンカ−コ−ト剤層、
溶融押出樹脂層等の面に、基材フィルムの一方の面に無
機酸化物の蒸着膜を設けた他方のバリア性基材を、その
基材フィルムの面あるいは無機酸化物の蒸着膜の面を対
向させて重ね合わせ、次いで、その両者を、アンカ−コ
−ト剤層、溶融押出樹脂層等を介して、溶融押出積層し
て重層することができる。勿論、本発明においては、前
述のように、少なくとも、基材フィルムの一方の面に無
機酸化物の蒸着膜を設けたバリア性基材を2層以上重層
する際には、バリア性基材を構成する無機酸化物の蒸着
膜の面に、密接着性を高め、その積層強度等を向上させ
るために、予め、プライマ−剤等によるプライマ−剤層
等を設け、次いで、他のバリア性基材等を積層すること
もできるものである。而して、本発明において、少なく
とも、基材フィルムの一方の面に無機酸化物の蒸着膜を
設けたバリア性基材を2層以上重層する積層方式として
は、上記のドライラミネ−ト積層方式による場合には、
比較的に、後述するレトルト処理等における処理条件等
に耐える積層強度を有する積層材を製造し得ることがで
きることから好ましいものである。
て、ラミネ−ト用接着剤層を構成する接着剤としては、
例えば、ポリ酢酸ビニル系接着剤、アクリル酸のエチ
ル、ブチル、2−エチルヘキシルエステル等のホモポリ
マ−、あるいは、これらとメタクリル酸メチル、アクリ
ロニトリル、スチレン等との共重合体等からなるポリア
クリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレ−ト系接着
剤、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸、メタクリル酸等のモノマ−との共重合体等からな
るエチレン共重合体系接着剤、セルロ−ス系接着剤、ポ
リエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド
系接着剤、尿素樹脂またはメラミン樹脂等からなるアミ
ノ樹脂系接着剤、フェノ−ル樹脂系接着剤、エポキシ系
接着剤、ポリウレタン系接着剤、反応型(メタ)アクリ
ル系接着剤、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレ
ン−ブタジエンゴム等からなるゴム系接着剤、シリコ−
ン系接着剤、アルカリ金属シリケ−ト、低融点ガラス等
からなる無機系接着剤、その他等の接着剤を使用するこ
とがてきる。上記の接着剤の組成系は、水性型、溶液
型、エマルジョン型、分散型等のいずれの組成物形態で
もよく、また、その性状は、フィルム・シ−ト状、粉末
状、固形状等のいずれの形態でもよく、更に、接着機構
については、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧
型等のいずれの形態でもよいものである。而して、上記
の接着剤は、例えば、ロ−ルコ−ト法、グラビアロ−ル
コ−ト法、キスコ−ト法、その他等のコ−ト法、あるい
は、印刷法等によって施すことができ、そのコ−ティン
グ量としては、0.1〜10g/m2 (乾燥状態)位が
望ましい。なお、本発明において、ドライラミネ−ト積
層方式による積層を行う場合には、その積層表面に、予
め、コロナ放電処理、オゾン処理、あるいは、プラズマ
放電処理等の表面改質前処理を任意に施すことがてきる
ものである。
融押出樹脂層としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、
ポリプロピレン系樹脂、酸変性ポリエチレン系樹脂、酸
変性ポリプロピレン系樹脂、エチレン−アクリル酸また
はメタクリル酸共重合体、サ−リン系樹脂、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル系樹脂、エチレン
−アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル共重
合体、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、そ
の他等の熱可塑性樹脂の1種ないし2種以上を使用する
ことができる。なお、上記の溶融押出積層方式におい
て、より強固な接着強度を得るために、例えば、アンカ
−コ−ト剤等のアンカ−コ−ト剤層を介して、積層する
ことができる。上記のアンカ−コ−ト剤としては、例え
ば、アルキルチタネ−ト等の有機チタン系、イソシアネ
−ト系、ポリエチレンイミン系、ポリプタジエン系、そ
の他等の水性ないし油性の各種のアンカ−コ−ト剤を使
用することができる。上記のアンカ−コ−ト剤は、例え
ば、ロ−ルコ−ト、グラビアロ−ルコ−ト、キスコ−
ト、その他等のコ−ティング法を用いてコ−ティングす
ることができ、そのコ−ティング量としては、0.1〜
5g/m2 (乾燥状態)位が望ましい。
材フィルムの一方の面に無機酸化物の蒸着膜を設けたバ
リア性基材を2層以上重層する際には、例えば、その密
接着性を改善するために、積層する材料の一方の面また
は両面に、更に、例えば、予め、プライマ−剤層等を任
意に形成して、表面処理層とすることもできるものであ
る。上記のプライマ−剤層としては、まず、ポリウレタ
ン系樹脂またはポリエステル系樹脂をビヒクルの主成分
とし、該ポリウレタン系樹脂またはポリエステル系樹脂
1〜30重量%に対し、シランカップリング剤0.05
〜10重量%位、好ましくは、0.1重量%〜5重量%
位、充填剤0.1〜20重量%位、好ましくは、1〜1
0重量%位の割合で添加し、更に、必要ならば、安定
剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、紫外線吸収剤、その他等の
添加剤を任意に添加し、溶媒、希釈剤等を加えて充分に
混合して樹脂組成物を調製する。而して、上記で調製し
た樹脂組成物を使用し、これを、例えば、ロ−ルコ−
ト、グラビアコ−ト、ナイフコ−ト、デップコ−ト、ス
プレイコ−ト、その他のコ−ティング法等により、前述
の基材フィルムの一方の面に設けた無機酸化物の蒸着膜
の上にコ−ティングし、しかる後、コ−ティング膜を乾
燥させて溶媒、希釈剤等を除去し、更に、要すれば、エ
−ジング処理等を行って、本発明にかかるプライマ−剤
層を形成することができる。なお、本発明において、プ
ライマ−剤層の膜厚としては、例えば、0.1g/m2
〜5.0g/m2 (乾燥状態)位が望ましい。而して、
本発明においては、上記のようなプライマ−剤層によ
り、その密接着性等を向上させると共にプライマ−剤層
の伸長度を向上させ、例えば、ラミネ−ト加工、あるい
は、製袋加工等の後加工適性を向上させ、後加工時にお
ける無機酸化物の蒸着膜のクラック等の発生を防止する
ものである。
るポリウレタン系樹脂としては、例えば、多官能イソシ
アネ−トとヒドロキシル基含有化合物との反応により得
られるポリウレタン系樹脂を使用することができる。具
体的には、例えば、トリレンジイソシアナ−ト、ジフェ
ニルメタンジイソシアナ−ト、ポリメチレンポリフェニ
レンポリイソシアナ−ト等の芳香族ポリイソシアナ−
ト、あるいは、ヘキサメチレンジイソシアナ−ト、キシ
リレンジイソシアナ−ト等の脂肪族ポリイソシアナ−ト
等の多官能イソシアネ−トと、ポリエ−テルポリオ−
ル、ポリエステルポリオ−ル、ポリアクリレ−トポリオ
−ル、その他等のヒドロキシル基含有化合物との反応に
より得られる一液ないし二液硬化型のポリウレタン系樹
脂を使用することができる。而して、本発明において、
上記のようなポリウレタン系樹脂を使用することによ
り、その密接着性等を向上させると共にプライマ−剤層
の伸長度を向上させ、例えば、ラミネ−ト加工、あるい
は、製袋加工等の後加工適性を向上させ、後加工時にお
ける無機酸化物の蒸着膜のクラック等の発生を防止する
ものである。
構成するポリエステル系樹脂としては、例えば、例え
ば、テレフタル酸等のベンゼン核を基本骨格とする芳香
族飽和ジカルボン酸の一種またはそれ以上と、飽和二価
アルコ−ルの一種またはそれ以上との重縮合により生成
する熱可塑性のポリエステル系樹脂を使用することがで
きる。 上記において、ベンゼン核を基本骨格とする芳
香族飽和ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、ジフェニルエ−テル−
4、4−ジカルボン酸、その他等を使用することができ
る。また、上記において、飽和二価アルコ−ルとして
は、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、トリ
メチレングリコ−ル、テトラメチレングリコ−ル、ジエ
チレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロ
ピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、ヘ
キサメチレングリコ−ル、ドデカメチレングリコ−ル、
ネオペンチルグリコ−ル等の脂肪族グリコ−ル、シクロ
ヘキサンジメタノ−ル等の脂環族グリコ−ル、2.2−
ビス(4′−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパ
ン、ナフタレンジオ−ル、その他の芳香族ジオ−等を使
用することができる。
脂としては、具体的には、例えば、テレフタル酸とエチ
レングリコ−ルとの重縮合により生成する熱可塑性ポリ
エチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とテトラメ
チレングリコ−ルとの重縮合により生成する熱可塑性ポ
リブチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸と1、4
−シクロヘキサンジメタノ−ルとの重縮合により生成す
る熱可塑性ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレ−
ト樹脂、テレフタル酸とイソフタル酸とエチレングリコ
−ルとの共重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレン
テレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とエチレングリコ−
ルと1、4−シクロヘキサンジメタノ−ルとの共重縮合
により生成する熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹
脂、テレフタル酸とイソフタル酸とエチレングリコ−ル
とプロピレングリコ−ルとの共重縮合により生成する熱
可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、ポリエステル
ポリオ−ル樹脂、その他等を使用することができる。な
お、本発明においては、上記のようなベンゼン核を基本
骨格とする飽和芳香族ジカルボン酸に、更に、例えば、
マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリ
ン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカ
ン酸等の脂肪族飽和ジカルボン酸の一種ないしそれ以上
を添加して共重縮合することもでき、その使用量として
は、ベンゼン核を基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン
酸に対し、1〜10重量%位を添加して使用することが
好ましい。而して、本発明において、上記のようなポリ
エステル系樹脂を使用することにより、その密接着性等
を向上させると共にプライマ−剤層の伸長度を向上さ
せ、例えば、ラミネ−ト加工、あるいは、製袋加工等の
後加工適性を向上させ、後加工時における無機酸化物の
蒸着膜のクラック等の発生を防止するものである。
物を構成するシランカップリング剤としては、二元反応
性を有する有機官能性シランモノマ−類を使用すること
ができ、例えば、γ−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、
γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、β
−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビス
(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、γ−アミノプロピルシリコ−ンの水溶液
等の1種ないしそれ以上を使用することができる。
の分子の一端にある官能基、通常、クロロ、アルコキ
シ、または、アセトキシ基等が加水分解し、シラノ−ル
基(SiOH)を形成し、これが、無機酸化物の蒸着膜
を構成する金属、あるいは、無機酸化物の蒸着膜表面上
の活性な基、例えば、水酸基等の官能基と何らかの作用
により、例えば、脱水縮合反応等の反応を起こして、無
機酸化物の蒸着膜表面上にシランカップリング剤が共有
結合等で修飾され、更に、シラノ−ル基自体の無機酸化
物の蒸着膜表面に吸着や水素結合等により強固な結合を
形成する。他方、シランカップリング剤の他端にあるビ
ニル、メタクリロキシ、アミノ、エポキシ、あるいは、
メルカプト等の有機官能基が、そのシランカップリング
剤の薄膜の上に形成される、例えば、接着剤層、その他
の層等を構成する物質と反応して強固な結合を形成し、
強固に密接着して、そのラミネ−ト強度を高め、このよ
うにして、本発明においては、ラミネ−ト強度の高い強
固な積層構造を形成可能とするものである。本発明にお
いては、シランカップリング剤が有する無機性と有機性
とを利用し、無機酸化物の蒸着膜と、接着剤層、アンカ
−コ−ト剤層、その他等の層を介して、他の基材等との
密接着性を向上させ、これにより、そのラミネ−ト強度
等を高めるものである。
を構成する充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、
硫酸バリウム、アルミナホワイト、シリカ、タルク、ガ
ラスフリット、樹脂粉末、その他等のものを使用するこ
とができる。而して、上記の充填剤は、上記の樹脂組成
物液の粘度等を調製し、そのコ−ティング適性を向上さ
せると共にバインダ−樹脂としてのポリウレタン系樹脂
またはポリエステル系樹脂とシランカップリング剤を介
して結合し、コ−ティング膜の凝集力を向上させるもの
である。
−剤層としては、前述の樹脂組成物によるコ−ティング
膜からなるプライマ−剤層の他に、更に、例えば、ポリ
アミド系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ−ル系樹脂、
(メタ)アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ
エチレンアルイハポリプロピレン等のポリオレフィン系
樹脂あるいはその共重合体ないし変性樹脂、セルロ−ス
系樹脂、その他等をビヒクルの主成分とする樹脂組成物
を使用してプライマ−剤層を形成することができる。な
お、本発明においては、例えば、ロ−ルコ−ト、グラビ
アロ−ルコ−ト、キスコ−ト、その他等のコ−ティング
法を用いてコ−ティングしてプライマ−コ−ト剤層を形
成することができ、而して、そのコ−ティング量として
は、0.1〜5g/m2 (乾燥状態)位が望ましい。而
して、本発明において、プライマ−剤層としては、上記
のポリウレン系樹脂またはポリエステル系樹脂をビヒク
ルの主成分とする樹脂組成物によるプライマ−剤層を使
用することが最も有効なものである。
トルト用パウチを構成するヒ−トシ−ル性樹脂層として
は、熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよ
く、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共
重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メ
タクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、
メチルペンテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロ
ピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタク
リル酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、その他等の不飽
和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、
その他等の樹脂の1種ないしそれ以上からなる樹脂のフ
ィルムないしシ−トあるいはその塗布膜等を使用するこ
とができる。上記の樹脂のフィルムないしシ−トは、単
層ないし多層で使用することができ、また、上記の樹脂
のフィルムないしシ−トの厚さとしては、5μm〜30
0μm位、好ましくは、10μm〜110μm位が望ま
しい。更に、本発明において、上記の樹脂のフィルムな
いしシ−トの厚さとしては、レトルト用パウチの製袋時
において、バリア性基材を構成する無機酸化物の蒸着膜
に、擦り傷、あるいは、クラック等を発生するすること
を防止するために、比較的に、その膜厚を厚くすること
が好ましく、具体的には、40μm〜110μm位、望
ましくは、50μm〜100μm位であることが好まし
いものである。なお、本発明においては、上記のような
樹脂のフィルムないしシ−トの中でも、特に、厚さ50
μm〜100μm位の無延伸ポリプロピレンフィルムを
使用することが好ましいものである。
シ−ル性樹脂層を積層する積層方式としては、前述のよ
うに、ラミネ−ト用接着剤層等を介して積層するドライ
ラミネ−ト積層方式、あるいは、アンカ−コ−ト剤層、
溶融押出樹脂層等を介して積層する溶融押出積層方式等
により、ヒ−トシ−ル性樹脂層を積層することができ
る。上記において、ラミネ−ト用接着剤層、アンカ−コ
−ト剤層、溶融押出樹脂層、プライマ−剤層、その他等
は、前述と同様な材料、素材等を使用し、同様な方法等
を用いて設けることができるものである。
化学的にも過酷な条件におかれることから、包装用袋を
構成する積層材には、厳しい包装適性が要求され、変形
防止強度、落下衝撃強度、耐ピンホ−ル性、耐熱性、密
封性、品質保全性、作業性、衛生性、その他等の種々の
条件が要求され、このために、本発明においては、上記
のような材料の他に、上記のような諸条件を充足するそ
の他の材料を任意に使用することができ、具体的には、
例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アク
リル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメ
タクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブ
テン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系
樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビ
ニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ
アクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリ
ロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリ
ロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合体(ABS系
樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
カ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹
脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公知の樹脂の
フィルムないしシ−トを任意に選択して使用することが
できる。その他、例えば、合成紙等も使用することがで
きる。本発明において、上記のフィルムないしシ−ト
は、未延伸、一軸ないし二軸方向に延伸されたもの等の
いずれのものでも使用することができる。また、その厚
さは、任意であるが、数μmから300μm位の範囲か
ら選択して使用することができる。更に、本発明におい
ては、フィルムないしシ−トとしては、押し出し成膜、
インフレ−ション成膜、コ−ティング膜等のいずれの性
状の膜でもよい。
ては、例えば、水蒸気、水等の透過を阻止するバリア性
を有する低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等の樹脂のフ
ィルムないしシ−ト、樹脂に顔料等の着色剤を、その
他、所望の添加剤を加えて混練してフィルム化してなる
遮光性を有する各種の着色樹脂のフィルムないしシ−ト
等を使用することができる。これらの材料は、一種ない
しそれ以上を組み合わせて使用することができる。ま
た、上記のフィルムないしシ−トの厚さとしては、任意
であるが、通常、5μmないし300μm位、更には、
10μmないし100μm位が望ましい。
レトルト用パウチを構成する上記のような基材のいずれ
かの片面には、例えば、文字、図形、記号、模様、その
他等からなる所望の印刷模様を印刷して、印刷模様層を
形成することができるものである。上記の印刷模様層と
しては、通常のインキビヒクルの1種ないし2種以上を
主成分とし、これに、必要ならば、可塑剤、安定剤、酸
化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、
滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他等の添加剤の1種な
いし2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着
色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練してインキ
組成物を調整し、次いで、該インキ組成物を使用し、例
えば、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、スク
リ−ン印刷、転写印刷、フレキソ印刷、その他等の印刷
方式を使用し、上記の基材フィルムの片面に、文字、図
形、記号、模様、その他等からなる所望の印刷模様を印
刷して、本発明にかかる印刷模様層を形成することがで
きるものである。
公知のもの、例えば、あまに油、きり油、大豆油、炭化
水素油、ロジン、ロジンエステル、ロジン変性樹脂、シ
ェラック、アルキッド樹脂、フェノ−ル系樹脂、マレイ
ン酸樹脂、天然樹脂、炭化水素樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポ
リビニルブチラ−ル樹脂、アクリルまたはメタクリル系
樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウ
レタン系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹
脂、アミノアルキッド系樹脂、ニトロセルロ−ス、エチ
ルセルロ−ス、塩化ゴム、環化ゴム、その他等の1種な
いし2種以上を使用することができる。
な材料を使用して本発明にかかるレトルト用パウチを構
成する積層材を製造する方法について説明すると、かか
る方法としては、通常の包装材料を製造するときに使用
する積層法、例えば、ウエットラミネ−ション法、ドラ
イラミネ−ション法、無溶剤ラミネ−ション法、押し出
しラミネ−ション法、共押し出しラミネ−ション法、イ
ンフレ−ション法、その他の方法等で行うことができ
る。而して、本発明においては、上記の積層を行う際
に、必要ならば、例えば、その積層する基材の表面に、
コロナ処理、オゾン処理、フレ−ム処理等の前処理を任
意に施すことができる。また、上記において、押出ラミ
ネ−トするときには、例えば、低密度ポリエチレン、中
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線
状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−ア
クリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合
体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロ
ピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリエチレ
ンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をア
クリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマ−ル
酸、その他等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリ
オレフィン系樹脂等を溶融押出ラミネ−ト用樹脂として
使用することができる。その際に、接着助剤として、例
えば、イソシアネ−ト系、ポリエチレンイミン系、その
他等のアンカ−コ−ト剤等を任意に使用することができ
る。また、本発明においては、ドライラミネ−トすると
きには、例えば、ビニル系、アクリル系、ポリウレタン
系、ポリアミド系、ポリエステル系、エポキシ系、その
他等をビヒクルの主成分とする溶剤型、水性型、エマル
ジョン型、その他等のラミネ−ト用接着剤等を使用する
ことができる。
用して製造する袋状容器本体について説明すると、かか
る袋状容器本体は、上記のような積層材を使用し、その
ヒ−トシ−ル性樹脂層の面を対向して重ね合わせ、しか
る後、その周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成
して、上端部に開口部を有する袋状容器本体を製袋する
ことができる。而して、その製袋方法としては、上記の
ような積層材を、折り曲げるかあるいは重ね合わせて、
その内層の面を対向させ、更にその周辺端部を、例え
ば、側面シ−ル型、二方シ−ル型、三方シ−ル型、四方
シ−ル型、封筒貼りシ−ル型、合掌貼りシ−ル型(ピロ
−シ−ル型)、ひだ付シ−ル型、平底シ−ル型、角底シ
−ル型、ガゼット型、その他等のヒ−トシ−ル形態によ
りヒ−トシ−ルして、上端部に開口部を有する種々の形
態からなる袋状容器本体を製造することができる。その
他、袋状容器本体としては、例えば、自立性包装用袋
(スタンディングパウチ)等も可能である。上記におい
て、ヒ−トシ−ルの方法としては、例えば、バ−シ−
ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、インパルスシ−
ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の公知の方法で行う
ことができる。
端部に開口部を有する袋状容器本体の開口部から内容物
を充填し、次いで、その上端部に開口部をヒ−トシ−ル
等により密閉することによって、本発明にかかるレトル
ト用パウチを使用した包装半製品を製造し、しかる後、
該包装半製品を、レトルト処理あるいはボイル処理等の
加熱処理を施すことによって、本発明にかかるレトルト
用パウチを使用したレトルト食品を製造することができ
るものである。上記において、レトルト処理あるいはボ
イル処理する方法としては、例えば、通常のレトルト釜
を使用し、温度、110〜130℃位、好ましくは、1
20℃前後位、圧力、1〜3Kgf/cm2 ・G、好ま
しくは、2.1Kgf/cm2・G前後位、時間、20
〜60分間位、好ましくは、30分間前後で加熱加圧処
理する方法、あるいは、温度、90〜100℃、好まし
くは、90℃前後位、時間、5〜20分間位、好ましく
は、10分間前後位でボイル処理する方法等により行う
ことができる。而して、本発明においては、上記のよう
なレトルト処理あるいはボイル処理により、内容物を加
熱殺菌、あるいは、加熱殺菌調理等を行うことができる
ものである。
トルト用パウチに充填包装する内容物としては、例え
ば、調理食品、水産練り製品、冷凍食品、煮物、餅、液
体ス−プ、調味料、飲料水、その他等の各種の飲食品、
具体的には、例えば、カレ−、シチュ−、ス−プ、ミ−
トソ−ス、ハンバ−グ、ミ−トボ−ル、しゅうまい、お
でん、お粥等の流動食品、ゼリ−状食品、調味料、水、
その他等の各種の飲食品等を挙げることができる。而し
て、本発明において、本発明にかかるレトルト用パウチ
は、耐熱性、耐圧性、耐水性、ヒ−トシ−ル性、耐ピン
ホ−ル性、耐突き刺し性、その他等の諸物性に優れ、特
に、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性、透
明性等に優れ、かつ、レトルト処理等の加工に伴う熱処
理に耐え、更に、容器・包装ごみの軽量化、減量化等を
図ると共にその製造工程の短縮化によりその製造コスト
の低減化を図ることができ、内容物の充填包装適性、品
質保全性等に優れているものである。
ルムとして、例えば、ポリエステル系樹脂フィルムを使
用する場合には、特に、耐熱性、耐屈曲性等の物性に優
れた袋状容器本体を製造することができ、また、基材フ
ィルムとして、例えば、ポリアミド系樹脂(ナイロン)
フィルムを使用する場合には、特に、耐ピンホ−ル性等
に優れた袋状容器本体を製造することができるものであ
る。また、本発明においては、無機酸化物の蒸着膜は、
透明性を有し、かつ、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止
するバリア性を有するものであり、その2層により、酸
素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性等の作用効
果を発揮し、終極的には、その2者の相乗的な効果によ
り、バリア性等の作用効果を発揮し、また、官能性等に
も優れ、アルミニウム箔等の金属箔とほぼ同等、あるい
は、それ以上のバリア性等の作用効果を発揮すると共に
アルミニウム箔等の金属箔と異なり、透明性に優れ、内
容物等の視認性等に優れているものであり、更に、金属
探知機等による金属探知テストを可能とするものであ
る。更に、本発明においては、無機酸化物の蒸着膜等
は、その膜厚は、数十Å〜数千Åからなるものであり、
例えば、膜厚が5〜20μm前後からなるアルミニウム
箔等の金属箔等と比較して、その膜厚を著しく薄膜化
し、軽量化することができ、また、その重量を著しく低
減化し、容器・包装ごみの軽量化、減量化等を図ること
ができるものである。更にまた、本発明においては、有
機珪素化合物を蒸着用モノマ−ガスとして使用し、プラ
ズマ化学気相成長法を用いて製膜化してなる酸化珪素の
蒸着膜を、バリア性層を構成する無機酸化物の蒸着膜と
して使用すると、該酸化珪素の蒸着膜が、柔軟性に富
み、耐屈曲性等を有することから、酸化珪素の蒸着膜に
クラック等を生じてバリア性等を低下するということが
ないという利点を有するものである。
更に具体的に本発明を説明する。 実施例1 (1).基材フィルムとして、厚さ12μmの2軸延伸
ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを使用し、まず、
上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを
巻き取り式の真空蒸着装置の送り出しロ−ルにに装着
し、次いで、これを繰り出し、その2軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレ−トフィルムのコロナ処理面に、アルミニ
ウムを蒸着源に用いて、酸素ガスを供給しながら、エレ
クトロンビ−ム(EB)加熱方式による真空蒸着法によ
り、下記の蒸着条件により、膜厚200Åの酸化アルミ
ニウムの蒸着膜を形成した。 (蒸着条件) 蒸着チャンバ−内の真空度:2×10-4mbar 巻き取りチャンバ−内の真空度:2×10-2mbar 電子ビ−ム電力:25kW フィルムの搬送速度:420m/分 蒸着面:コロナ処理面 次に、上記で厚さ200Åの酸化アルミニウムの蒸着膜
を形成した直後に、その酸化アルミニウムの蒸着膜面
に、グロ−放電プラズマ発生装置を使用し、パワ−9k
w、酸素ガス(O2 ):アルゴンガス(Ar)=7.
0:2.5(単位:slm)からなる混合ガスを使用
し、混合ガス圧6×10-5Torrで酸素/アルゴン混
合ガスプラズマ処理を行って、プラズマ処理面を形成し
た。更に、上記で形成したプラズマ処理面に、ポリウレ
タン系樹脂の初期縮合物に、エポキシ系のシランカップ
リング剤(8.0重量%)とブロッキング防止剤(1.
0重量%)を添加し、十分に混練してなるポリウレタン
系樹脂組成物を使用し、これをグラビアロ−ルコ−ト法
により、膜厚0.5g/m2 (乾燥状態)になるように
コ−ティングし、次いで、乾燥してプライマ−剤層を形
成して、バリア性基材を製造した。 (2)基材として、厚さ15μmの2軸延伸ナイロン6
フィルムを使用し、これをプラズマ化学気相成長装置の
送り出しロールに装着し、下記の条件で厚さ150Åの
酸化ケイ素の蒸着膜を上記2軸延伸ナイロン6フィルム
の一方の面に形成した。 (蒸着条件) 反応ガス混合比:ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガ
ス:ヘリウム=1:11:10(単位:slm) 真空チャンバー内の真空度:5.2×10-6 mbar 蒸着チャンバー内の真空度:5.1×10-2 mbar 冷却・電極ドラム供給電力:18kW フィルムの搬送速度:70m/分 蒸着面:コロナ処理面 次に、上記で酸化珪素の蒸着膜を形成した2軸延伸ナイ
ロン6フィルムの酸化ケイ素の蒸着膜面に、上記の実施
例1と同様にしてプラズマ処理面を形成した。更に、上
記で形成した酸化珪素の蒸着膜のプラズマ処理の面に、
ポリウレタン系樹脂の初期縮合物に、エポキシ系のシラ
ンカップリング剤(8.0重量%)とブロッキング防止
剤(1.0重量%)を添加し、十分に混練してなるプラ
イマ−樹脂組成物を使用し、これをグラビアロ−ルコ−
ト法により、膜厚0.5g/m 2 (乾燥状態)になるよ
うにコ−ティングしてプライマ−層を形成して、バリア
性基材を製造した。 (3).次に、上記の(1)で製造したバリア性基材の
プライマ−層の面に、所望の印刷模様を形成した後、そ
の印刷模様を含む全面に、2液硬化型のポリウレタン系
ラミネ−ト用接着剤を使用し、これを、上記と同様に、
グラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚5.0g/m
2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングしてラミネ−
ト用接着剤層を形成した。次に、上記で形成したラミネ
−ト用接着剤層の面に、上記の(2)で製造したバリア
性基材を、その2軸延伸ナイロン6フィルムの面を対向
させ、次いで、バリア性基材の2層をドライラミネ−ト
積層した。更に、上記でドライラミネ−ト積層した上記
の(2)で製造し、積層した他方のバリア性基材を構成
するプライマ−剤層の面に、2液硬化型のポリウレタン
系ラミネ−ト用接着剤を使用し、これを、上記と同様
に、グラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚5.0g/m
2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングしてラミネ−
ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ−ト用
接着剤層の面に、厚さ60μmの無延伸ポリプロピレン
フィルムをドライラミネ−トして積層して、本発明にか
かる積層材を製造した。 (4).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意
し、その無延伸ポリプロピレンフィルムの面を対向して
重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−
トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を
有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。上記で製
造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から
水を充填包装し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ル
して上方シ−ル部を形成して包装半製品を製造し、次い
で、その包装半製品をレトルト釜に入れて、温度、12
0℃、圧力、2.1Kgf/cm2 ・G、時間、30分
間からなるレトルト処理条件でレトルト処理を行い、本
発明にかかるレトルト食品を製造した。上記で製造した
レトルト食品は、その包装用袋が、耐熱性、耐圧性、耐
水性、バリア性、ヒ−トシ−ル性、耐ピンホ−ル性、突
き刺し性、透明性等に優れ、更に、酸素ガス、水蒸気等
に対するバリア性に優れ、破袋ないし内容物の漏れ等も
認められず、食品容器としての機能、例えば、内容物の
充填包装適性、流通適正、保存適性等に優れていた。
レ−トフィルムを使用し、これをプラズマ化学気相成長
装置の送り出しロ−ルに装着し、次いで、下記に示す条
件で、上記の二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィ
ルムのコロナ処理面に、厚さ200Åの酸化珪素の蒸着
膜を形成した。 (蒸着条件) 蒸着面;コロナ処理面 導入ガス量;ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘ
リウム=1.0:3.0:3.0(単位:slm) 真空チャンバ−内の真空度;2〜6×10-6mBar 蒸着チャンバ−内の真空度;2〜5×10-3mBar 冷却・電極ドラム供給電力;10kW ライン速度;100m/min 次に、上記で膜厚200Åの酸化珪素の蒸着膜を形成し
た直後に、その酸化珪素の蒸着膜面に、グロ−放電プラ
ズマ発生装置を使用し、パワ−9kw、酸素ガス
(O2 ):アルゴンガス(Ar)=7.0:2.5(単
位:slm)からなる混合ガスを使用し、混合ガス圧6
×10-5Torrで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処
理を行って、酸化珪素の蒸着膜面の表面張力を54dy
ne/cm以上向上させたプラズマ処理面を形成した。
更に、上記で形成したプラズマ処理面に、ポリウレタン
系樹脂の初期縮合物に、エポキシ系のシランカップリン
グ剤(8.0重量%)とブロッキング防止剤(1.0重
量%)を添加し、十分に混練してなるポリウレタン系樹
脂組成物を使用し、これをグラビアロ−ルコ−ト法によ
り、膜厚0.5g/m2 (乾燥状態)になるようにコ−
ティングし、次いで、乾燥してプライマ−剤層を形成し
て、バリア性基材を製造した。 (2)基材として、厚さ15μmの2軸延伸ナイロン6
フィルムを使用し、これをプラズマ化学気相成長装置の
送り出しロールに装着し、下記の条件で厚さ150Åの
酸化ケイ素の蒸着膜を上記2軸延伸ナイロン6フィルム
の一方の面に形成した。 (蒸着条件) 反応ガス混合比:ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガ
ス:ヘリウム=1:11:10(単位:slm) 真空チャンバー内の真空度:5.2×10-6 mbar 蒸着チャンバー内の真空度:5.1×10-2 mbar 冷却・電極ドラム供給電力:18kW フィルムの搬送速度:70m/分 蒸着面:コロナ処理面 次に、上記で酸化珪素の蒸着膜を形成した2軸延伸ナイ
ロン6フィルムの酸化ケイ素の蒸着膜面に、上記の実施
例1と同様にしてプラズマ処理面を形成した。更に、上
記で形成したプラズマ処理面に、ポリエステル系樹脂
に、エポキシ系のシランカップリング剤(8.0重量
%)とブロッキング防止剤(1.0重量%)を添加し、
十分に混練してなるポリウレタン系樹脂組成物を使用
し、これをグラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚0.4
g/m2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングし、次
いで、乾燥してプライマ−剤層を形成して、バリア性基
材を製造した。 (3).次に、上記の(1)で製造したバリア性基材の
プライマ−層の面に、所望の印刷模様を形成した後、そ
の印刷模様を含む全面に、2液硬化型のポリウレタン系
ラミネ−ト用接着剤を使用し、これを、上記と同様に、
グラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚5.0g/m
2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングしてラミネ−
ト用接着剤層を形成した。次に、上記で形成したラミネ
−ト用接着剤層の面に、上記の(2)で製造したバリア
性基材を、その2軸延伸ナイロン6フィルムの面を対向
させ、次いで、バリア性基材の2層をドライラミネ−ト
積層した。更に、上記でドライラミネ−ト積層した上記
の(2)で製造し、積層した他方のバリア性基材を構成
するプライマ−剤層の面に、2液硬化型のポリウレタン
系ラミネ−ト用接着剤を使用し、これを、上記と同様
に、グラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚5.0g/m
2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングしてラミネ−
ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ−ト用
接着剤層の面に、厚さ60μmの無延伸ポリプロピレン
フィルムをドライラミネ−トして積層して、本発明にか
かる積層材を製造した。 (4).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意
し、その無延伸ポリプロピレンフィルムの面を対向して
重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−
トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を
有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。上記で製
造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から
水を充填包装し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ル
して上方シ−ル部を形成して包装半製品を製造し、次い
で、その包装半製品をレトルト釜に入れて、温度、12
0℃、圧力、2.1Kgf/cm2 ・G、時間、30分
間からなるレトルト処理条件でレトルト処理を行い、本
発明にかかるレトルト食品を製造した。上記で製造した
レトルト食品は、その包装用袋が、耐熱性、耐圧性、耐
水性、バリア性、ヒ−トシ−ル性、耐ピンホ−ル性、突
き刺し性、透明性等に優れ、更に、酸素ガス、水蒸気等
に対するバリア性に優れ、破袋ないし内容物の漏れ等も
認められず、食品容器としての機能、例えば、内容物の
充填包装適性、流通適正、保存適性等に優れていた。
ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを使用し、まず、
上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを
巻き取り式の真空蒸着装置の送り出しロ−ルにに装着
し、次いで、これを繰り出し、その2軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレ−トフィルムのコロナ処理面に、アルミニ
ウムを蒸着源に用いて、酸素ガスを供給しながら、エレ
クトロンビ−ム(EB)加熱方式による真空蒸着法によ
り、下記の蒸着条件により、膜厚200Åの酸化アルミ
ニウムの蒸着膜を形成した。 (蒸着条件) 蒸着チャンバ−内の真空度:2×10-4mbar 巻き取りチャンバ−内の真空度:2×10-2mbar 電子ビ−ム電力:25kW フィルムの搬送速度:420m/分 蒸着面:コロナ処理面 次に、上記で厚さ200Åの酸化アルミニウムの蒸着膜
を形成した直後に、その酸化アルミニウムの蒸着膜面
に、上記の実施例1と同様にして、プラズマ処理面を形
成した。更に、上記で形成したプラズマ処理面に、ポリ
ウレタン系樹脂の初期縮合物に、エポキシ系のシランカ
ップリング剤(8.0重量%)とブロッキング防止剤
(1.0重量%)を添加し、十分に混練してなるポリウ
レタン系樹脂組成物を使用し、これをグラビアロ−ルコ
−ト法により、膜厚0.5g/m2 (乾燥状態)になる
ようにコ−ティングし、次いで、乾燥してプライマ−剤
層を形成して、バリア性基材を製造した。 (2).基材として、厚さ15μmの2軸延伸ナイロン
6フィルムを使用し、これを巻き取り式真空蒸着装置の
送り出しロールに装着し、次いで、上記フィルムをコー
ティングドラムの上に繰り出して、アルミニウムを蒸着
源に用い、酸素ガスを供給しながら、エレクトロンビー
ム(EB)加熱方式による酸化反応真空蒸着法により、
上記2軸延伸ナイロン6フィルムの上に、膜厚200Å
の酸化アルミニウムの蒸着膜を形成した。 (蒸着条件) 蒸着源:アルミニウム 真空チャンバー内の真空度:7.2×10-6 mbar 蒸着チャンバー内の真空度:1.0×10-6 mbar EB出力:40kW フィルムの搬送速度:500m/分 蒸着面:コロナ処理面 次に、上記で酸化アルミニウムの蒸着膜を形成した2軸
延伸ナイロン6フィルムの酸化アルミニウムの蒸着膜面
に、上記の実施例1と同様にしてプラズマ処理面を形成
した。更に、上記で形成したプラズマ処理面に、ポリウ
レタン系樹脂の初期縮合物に、エポキシ系のシランカッ
プリング剤(8.0重量%)とブロッキング防止剤
(1.0重量%)を添加し、十分に混練してなるポリウ
レタン系樹脂組成物を使用し、これをグラビアロ−ルコ
−ト法により、膜厚0.4g/m2 (乾燥状態)になる
ようにコ−ティングし、次いで、乾燥しててプライマ−
剤層を形成して、バリア性基材を製造した。 (3).次に、上記の(1)で製造したバリア性基材の
プライマ−層の面に、所望の印刷模様を形成した後、そ
の印刷模様を含む全面に、2液硬化型のポリウレタン系
ラミネ−ト用接着剤を使用し、これを、上記と同様に、
グラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚5.0g/m
2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングしてラミネ−
ト用接着剤層を形成した。次に、上記で形成したラミネ
−ト用接着剤層の面に、上記の(2)で製造したバリア
性基材を、その2軸延伸ナイロン6フィルムの面を対向
させ、次いで、バリア性基材の2層をドライラミネ−ト
積層した。更に、上記でドライラミネ−ト積層した上記
の(2)で製造し、積層した他方のバリア性基材を構成
するプライマ−剤層の面に、2液硬化型のポリウレタン
系ラミネ−ト用接着剤を使用し、これを、上記と同様
に、グラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚5.0g/m
2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングしてラミネ−
ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ−ト用
接着剤層の面に、厚さ60μmの無延伸ポリプロピレン
フィルムをドライラミネ−トして積層して、本発明にか
かる積層材を製造した。 (4).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意
し、その無延伸ポリプロピレンフィルムの面を対向して
重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−
トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を
有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。上記で製
造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から
水を充填包装し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ル
して上方シ−ル部を形成して包装半製品を製造し、次い
で、その包装半製品をレトルト釜に入れて、温度、12
0℃、圧力、2.1Kgf/cm2 ・G、時間、30分
間からなるレトルト処理条件でレトルト処理を行った。
上記で製造したレトルト食品は、その包装用袋が、耐熱
性、耐圧性、耐水性、バリア性、ヒ−トシ−ル性、耐ピ
ンホ−ル性、突き刺し性、透明性等に優れ、更に、酸素
ガス、水蒸気等に対するバリア性に優れ、破袋ないし内
容物の漏れ等も認められず、食品容器としての機能、例
えば、内容物の充填包装適性、流通適正、保存適性等に
優れていた。
レ−トフィルムの片面に、2液硬化型のポリウレタン系
ラミネ−ト用接着剤をグラビアロ−ルコ−ト法を用いて
厚さ5.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングしてラ
ミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用
接着剤層面に、膜厚7μmのアルミニウム箔を対向させ
て重ね合わせ、しかる後、その両者をドライラミネ−ト
して積層した。次に、上記で積層したアルミニウム箔の
面に、上記と同様にして、ラミネ−ト用接着剤層を形成
し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ15μ
mの2軸延伸ナイロン6フィルムを対向させて重ね合わ
せ、しかる後、その両者をドライラミネ−トして積層し
た。次に、上記で積層した2軸延伸ナイロン6フィルム
の面に、コロナ放電処理を施した後、そのコロナ処理面
に、上記と同様にして、ラミネ−ト用接着剤層を形成
し、しかる後、上記のラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ
60μmの無延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミ
ネ−トして積層して、積層材を製造した。 (2).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意
し、その無延伸ポリプロピレンフィルムの面を対向して
重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−
トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を
有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。上記で製
造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から
水を充填包装し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ル
して上方シ−ル部を形成して包装半製品を製造し、次い
で、その包装半製品をレトルト釜に入れて、温度、12
0℃、圧力、2.1Kgf/cm2 ・G、時間、30分
間からなるレトルト処理条件でレトルト処理を行った。
レ−トフィルムの片面に、2液硬化型のポリウレタン系
ラミネ−ト用接着剤をグラビアロ−ルコ−ト法を用いて
厚さ4.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングしてラ
ミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用
接着剤層面に、膜厚7μmのアルミニウム箔を対向させ
て重ね合わせ、しかる後、その両者をドライラミネ−ト
して積層した。次に、上記で積層したアルミニウム箔の
面に、上記と同様にして、ラミネ−ト用接着剤層を形成
し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ60μ
mの無延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネ−ト
して積層して、積層材を製造した。 (2).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意
し、その無延伸ポリプロピレンフィルムの面を対向して
重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−
トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を
有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。上記で製
造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から
水を充填包装し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ル
して上方シ−ル部を形成して包装半製品を製造し、次い
で、その包装半製品をレトルト釜に入れて、温度、12
0℃、圧力、2.1Kgf/cm2 ・G、時間、30分
間からなるレトルト処理条件でレトルト処理を行った。
レ−トフィルムの片面に、2液硬化型のポリウレタン系
ラミネ−ト用接着剤をグラビアロ−ルコ−ト法を用いて
厚さ4.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングしてラ
ミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用
接着剤層面に、厚さ15μmの2軸延伸ナイロン6フィ
ルムを対向させて重ね合わせ、しかる後、その両者をド
ライラミネ−トして積層した。次に、上記で積層した2
軸延伸ナイロン6フィルムの面に、コロナ放電処理を施
した後、そのコロナ処理面に、上記と同様にして、ラミ
ネ−ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ−
ト用接着剤層面に、厚さ60μmの無延伸ポリプロピレ
ンフィルムをドライラミネ−トして積層して、積層材を
製造した。 (2).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意
し、その無延伸ポリプロピレンフィルムの面を対向して
重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−
トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を
有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。上記で製
造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から
水を充填包装し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ル
して上方シ−ル部を形成して包装半製品を製造し、次い
で、その包装半製品をレトルト釜に入れて、温度、12
0℃、圧力、2.1Kgf/cm2 ・G、時間、30分
間からなるレトルト処理条件でレトルト処理を行った。
片面に、2液硬化型のポリウレタン系ラミネ−ト用接着
剤をグラビアロ−ルコ−ト法を用いて厚さ4.0g/m
2 (乾燥状態)にコ−ティングしてラミネ−ト用接着剤
層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層面に、厚
さ60μmの無延伸ポリプロピレンフィルムをドライラ
ミネ−トして積層して、積層材を製造した。 (2).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意
し、その無延伸ポリプロピレンフィルムの面を対向して
重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−
トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を
有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。上記で製
造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から
水を充填包装し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ル
して上方シ−ル部を形成して包装半製品を製造し、次い
で、その包装半製品をレトルト釜に入れて、温度、12
0℃、圧力、2.1Kgf/cm2 ・G、時間、30分
間からなるレトルト処理条件でレトルト処理を行った。
ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを使用し、まず、
上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを
巻き取り式の真空蒸着装置の送り出しロ−ルにに装着
し、次いで、これを繰り出し、その2軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレ−トフィルムのコロナ処理面に、アルミニ
ウムを蒸着源に用いて、酸素ガスを供給しながら、エレ
クトロンビ−ム(EB)加熱方式による真空蒸着法によ
り、下記の蒸着条件により、膜厚200Åの酸化アルミ
ニウムの蒸着膜を形成した。 (蒸着条件) 蒸着チャンバ−内の真空度:2×10-4mbar 巻き取りチャンバ−内の真空度:2×10-2mbar 電子ビ−ム電力:25kW フィルムの搬送速度:420m/分 蒸着面:コロナ処理面 次に、上記で厚さ200Åの酸化アルミニウムの蒸着膜
を形成した直後に、その酸化アルミニウムの蒸着膜面
に、グロ−放電プラズマ発生装置を使用し、パワ−9k
w、酸素ガス(O2 ):アルゴンガス(Ar)=7.
0:2.5(単位:slm)からなる混合ガスを使用
し、混合ガス圧6×10-5Torrで酸素/アルゴン混
合ガスプラズマ処理を行って、プラズマ処理面を形成し
た。更に、上記で形成したプラズマ処理面に、ポリウレ
タン系樹脂の初期縮合物に、エポキシ系のシランカップ
リング剤(8.0重量%)とブロッキング防止剤(1.
0重量%)を添加し、十分に混練してなるポリウレタン
系樹脂組成物を使用し、これをグラビアロ−ルコ−ト法
により、膜厚0.5g/m2 (乾燥状態)になるように
コ−ティングし、次いで、乾燥してプライマ−剤層を形
成して、バリア性基材を製造した。 (2).次に、上記の(1)で製造したバリア性基材の
プライマ−層の面に、所望の印刷模様を形成した後、そ
の印刷模様を含む全面に、2液硬化型のポリウレタン系
ラミネ−ト用接着剤を使用し、これを、上記と同様に、
グラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚5.0g/m
2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングしてラミネ−
ト用接着剤層を形成した。次に、上記で形成したラミネ
−ト用接着剤層の面に、膜厚15μmの2軸延伸ナイロ
ン6フィルムを対向させて重ね合わせ、次いで、バリア
性基材と2軸延伸ナイロン6フィルムとをドライラミネ
−ト積層した。更に、上記でドライラミネ−ト積層した
2軸延伸ナイロン6フィルムの面に、2液硬化型のポリ
ウレタン系ラミネ−ト用接着剤を使用し、これを、上記
と同様に、グラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚5.0
g/m2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングしてラ
ミネ−ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ
−ト用接着剤層の面に、厚さ60μmの無延伸ポリプロ
ピレンフィルムをドライラミネ−トして積層して、積層
材を製造した。 (3).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意
し、その無延伸ポリプロピレンフィルムの面を対向して
重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−
トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を
有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。上記で製
造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から
水を充填包装し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ル
して上方シ−ル部を形成して包装半製品を製造し、次い
で、その包装半製品をレトルト釜に入れて、温度、12
0℃、圧力、2.1Kgf/cm2 ・G、時間、30分
間からなるレトルト処理条件でレトルト処理を行った。
レ−トフィルムを使用し、これをプラズマ化学気相成長
装置の送り出しロ−ルに装着し、次いで、下記に示す条
件で、上記の二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィ
ルムのコロナ処理面に、厚さ200Åの酸化珪素の蒸着
膜を形成した。 (蒸着条件) 蒸着面;コロナ処理面 導入ガス量;ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘ
リウム=1.0:3.0:3.0(単位:slm) 真空チャンバ−内の真空度;2〜6×10-6mBar 蒸着チャンバ−内の真空度;2〜5×10-3mBar 冷却・電極ドラム供給電力;10kW ライン速度;100m/min 次に、上記で膜厚200Åの酸化珪素の蒸着膜を形成し
た直後に、その酸化珪素の蒸着膜面に、グロ−放電プラ
ズマ発生装置を使用し、パワ−9kw、酸素ガス
(O2 ):アルゴンガス(Ar)=7.0:2.5(単
位:slm)からなる混合ガスを使用し、混合ガス圧6
×10-5Torrで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処
理を行って、酸化珪素の蒸着膜面の表面張力を54dy
ne/cm以上向上させてたプラズマ処理面を形成し
た。更に、上記で形成したプラズマ処理面に、ポリウレ
タン系樹脂の初期縮合物に、エポキシ系のシランカップ
リング剤(8.0重量%)とブロッキング防止剤(1.
0重量%)を添加し、十分に混練してなるポリウレタン
系樹脂組成物を使用し、これをグラビアロ−ルコ−ト法
により、膜厚0.5g/m2 (乾燥状態)になるように
コ−ティングし、次いで、乾燥してプライマ−剤層を形
成して、バリア性基材を製造した。 (2).次に、上記の(1)で製造したバリア性基材の
プライマ−層の面に、所望の印刷模様を形成した後、そ
の印刷模様を含む全面に、2液硬化型のポリウレタン系
ラミネ−ト用接着剤を使用し、これを、上記と同様に、
グラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚5.0g/m
2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングしてラミネ−
ト用接着剤層を形成した。次に、上記で形成したラミネ
−ト用接着剤層の面に、膜厚15μmの2軸延伸ナイロ
ン6フィルムを対向させて重ね合わせ、次いで、バリア
性基材と2軸延伸ナイロン6フィルムとをドライラミネ
−ト積層した。更に、上記でドライラミネ−ト積層した
2軸延伸ナイロン6フィルムの面に、2液硬化型のポリ
ウレタン系ラミネ−ト用接着剤を使用し、これを、上記
と同様に、グラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚5.0
g/m2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングしてラ
ミネ−ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ
−ト用接着剤層の面に、厚さ60μmの無延伸ポリプロ
ピレンフィルムをドライラミネ−トして積層して、積層
材を製造した。 (3).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意
し、その無延伸ポリプロピレンフィルムの面を対向して
重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−
トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を
有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。上記で製
造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から
水を充填包装し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ル
して上方シ−ル部を形成して包装半製品を製造し、次い
で、その包装半製品をレトルト釜に入れて、温度、12
0℃、圧力、2.1Kgf/cm2 ・G、時間、30分
間からなるレトルト処理条件でレトルト処理を行った。
造したレトルト食品を構成する軟包装用袋を形成する積
層材について、レトルト処理前後の酸素透過度と水蒸気
透過度とを測定した。また、上記の実施例1〜3、およ
び、比較例1〜6において製造したレトルト食品を構成
する軟包装用袋を形成する積層材について、耐屈曲性を
測定した。更に、上記の実施例1〜3、および、比較例
1〜6において製造したレトルト食品を構成する軟包装
用袋を形成する積層材について、その内容物に対する官
能性を測定した。更にまた、上記の実施例1〜3、およ
び、比較例1〜6において製造したレトルト食品につい
て、その内容物の視認性と、金属探知テストの測定を行
った。 (1).酸素透過度の測定 これは、温度23℃、湿度90%RHの条件で、米国、
モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、オクスト
ラン(OXTRAN)〕にて測定した。 (2).水蒸気透過度の測定 これは、温度40℃、湿度90%RHの条件で、米国、
モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、パ−マト
ラン(PERMATRAN)〕にて測定した。 (3).耐屈曲性の測定 これは、上記の実施例1〜3、および、比較例1〜6で
製造したレトルト食品をゲルボ試験機を用いて、温度、
3℃で100回屈曲させた後、該レトルト食品を構成す
る軟包装用袋を形成する積層材について、そのゲルボ前
後の酸素透過度と水蒸気透過度とを前述と同様にして測
定した。 (4).官能性の測定 これは、上記の実施例1〜3、および、比較例1〜6で
製造したレトルト食品について、それを40℃のオ−ブ
ンに1週間保存し、次いで、5人の試験者に水の官能検
査を実施して測定し、○は、官能性良好を表し、×は、
官能性不良を表す。 (5).視認性の測定 これは、上記の実施例1〜3、および、比較例1〜6で
製造したレトルト食品について、それを外観から目視に
て観察し、内容物を視認し得たものを○、内容物を視認
し得ないものを×で表した。 (6).金属探知テストの測定 これは、上記の実施例1〜3、および、比較例1〜6で
製造したレトルト食品を金属探知機(株式会社イシダ
製、機種名、ID3タイプ)にとおして、金属物の有無
の確認を行い、その際に、金属探知が可能な場合を○、
金属探知が不可能な場合を×で表した。 上記の測定結果について、下記の表1に示す。
2 /day 23℃・90%RH〕であり、水蒸気透過
度の単位は、〔g/m2 /day・40℃・90%R
H〕である。
うに、実施例1〜3にかかるものは、酸素透過度および
水蒸気透過度において十分に実用性を有するものである
ことが確認され、また、耐屈曲性、官能性等に優れ、更
に、透明性を有し内容物の視認性に優れ、更に、金属探
知機による金属探知が可能であった。これに対し、比較
例1〜2にかかるものは、酸素透過度および水蒸気透過
度において優れているが、耐屈曲性に欠け、かつ、内容
物の視認性に欠け、更に、金属探知機よる金属探知が不
可能であり、また、比較例3〜4にかかるものは、酸素
透過度および水蒸気透過度において著しく劣るものであ
り、更に、官能性に欠けるものであり、比較例5にかか
るものは、耐屈曲性に著しく欠けるものであり、また、
官能性についても十分に満足し得るものではなく、比較
例6にかかるものは、官能性について十分に満足し得る
ものではなかった。
は、基材フィルムの一方の面に無機酸化物の蒸着膜を設
けたバリア性基材に着目し、まず、少なくとも、基材フ
ィルムの一方の面に無機酸化物の蒸着膜を設けたバリア
性基材を2層以上重層し、更に、ヒ−トシ−ル性樹脂層
を積層して積層材を製造し、次いで、該積層材を使用
し、これを製袋して袋状容器本体を製造し、しかる後、
該袋状容器本体に所望の飲食品等を充填包装して包装半
製品を製造し、次いで、該包装半製品を、温度、110
℃〜130℃位、圧力、1〜3Kgf/cm2 ・G位で
20〜60分間程度加圧加熱殺菌処理等のレトルト処理
を施してレトルト食品を製造して、耐熱性、耐圧性、耐
水性、ヒ−トシ−ル性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し
性、その他等の諸物性に優れ、特に、酸素ガス、水蒸気
等の透過を阻止するバリア性、透明性等に優れ、かつ、
レトルト処理等の加工に伴う熱処理に耐え、更に、容器
・包装ごみの軽量化、減量化等を図ると共にその製造工
程の短縮化等によりその製造コストの低減化を図り、例
えば、調理食品、水産練り製品、冷凍食品、煮物、餅、
液体ス−プ、調味料、飲料水、その他等の各種の飲食品
を充填包装するに有用であり、かつ、その内容物の充填
包装適性、品質保全性等に優れているレトルト用パウチ
を製造し得ることができるというものである。
層材についてその一例の層構成を示す概略的断面図であ
る。
層材についてその一例の層構成を示す概略的断面図であ
る。
層材についてその一例の層構成を示す概略的断面図であ
る。
造した本発明にかかるレトルト用パウチの構成を示す概
略的斜視図である。
造した本発明にかかるレトルト用パウチの構成を示す概
略的斜視図である。
要を示す概略的構成図である。
概要を示す概略的構成図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 少なくとも、基材フィルムの一方の面に
無機酸化物の蒸着膜を設けたバリア性基材を2層以上重
層し、更に、ヒ−トシ−ル性樹脂層を積層した積層材を
製袋してなることを特徴とするレトルト用パウチ。 - 【請求項2】 バリア性基材が、その無機酸化物の蒸着
膜の面に、プライマ−剤層を設けることを特徴とする上
記の請求項1に記載するレトルト用パウチ。 - 【請求項3】 バリア性基材が、ラミネ−ト用接着剤層
を介して、2層以上を重層することを特徴とする上記の
請求項1〜2に記載するレトルト用パウチ。 - 【請求項4】 基材フィルムが、2軸延伸加工した樹脂
フィルムからなることを特徴とする上記の請求項1〜3
に記載するレトルト用パウチ。 - 【請求項5】 無機酸化物の蒸着膜が、物理気相成長法
または化学気相成長による無機酸化物の蒸着膜からなる
ことを特徴とする上記の請求項1〜4に記載するレトル
ト用パウチ。 - 【請求項6】 無機酸化物の蒸着膜が、物理気相成長法
による酸化アルミニウムの蒸着膜からなることを特徴と
する上記の請求項1〜5に記載するレトルト用パウチ。 - 【請求項7】 無機酸化物の蒸着膜が、化学気相成長に
よる酸化珪素の蒸着膜からなることを特徴とする上記の
請求項1〜5に記載するレトルト用パウチ。 - 【請求項8】 ヒ−トシ−ル性樹脂層が、ポリオレフィ
ン系樹脂層からなることを特徴とする上記の請求項1〜
7に記載するレトルト用パウチ。
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JP2000384202A JP2002178439A (ja) | 2000-12-18 | 2000-12-18 | レトルト用パウチ |
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