JP2002177803A - 植物粉砕機及び植物粉砕方法及び植物液状粉体 - Google Patents

植物粉砕機及び植物粉砕方法及び植物液状粉体

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JP2002177803A
JP2002177803A JP2000380336A JP2000380336A JP2002177803A JP 2002177803 A JP2002177803 A JP 2002177803A JP 2000380336 A JP2000380336 A JP 2000380336A JP 2000380336 A JP2000380336 A JP 2000380336A JP 2002177803 A JP2002177803 A JP 2002177803A
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Kazuhiko Katsuragawa
一彦 桂川
Toshihiko Katsuragawa
敏彦 桂川
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KEIKOSHA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不要な植物の酵素との反応速度及び土に対す
る還元速度を上げることができること。 【解決手段】 収容容器1に収容した破砕した状態の植
物を加熱するヒータ9で所定の温度範囲に維持した状態
で、収容容器1に収容した破砕した状態の植物を攪拌し
ながら、回転によって質量の大きい重量塊A,Bを上方
に搬送し、そこから破砕した状態の植物上に繰返し落下
させ、破砕した状態の植物を液状粉体としたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物粉砕機及び植
物粉砕方法及び植物液状粉体に関するもので、破砕した
木材、草等の植物を更に液状の粉体とした植物液状粉体
及びその製造装置の植物粉砕機及びその製造方法の植物
粉砕方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】木材、特に、間伐材は、チップにして道
路に敷設したり、コンクリート壁面に貼り付けるブロッ
クとして使用されている。しかし、その維持コストが高
く採算がよくない。また、間伐材チップを肥料目的で施
肥するしても、土に戻るのに3〜5年以上を要し効率的
でない。
【0003】また、ゴルフ場の芝は、刈り取りを終える
と所定の場所に山積みして腐らせることになり、その腐
敗臭が気になることがある。また、河川の雑草は処理が
困難であるから、自然の状態となっており、害虫、ねず
み等の生息地となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記木材、特
に、間伐材に関する従来技術は、現在では敬遠勝ちであ
る。ゴルフ場の芝、河川の雑草等は手が出せない状態と
なっている。
【0005】そこで、本発明は、不要な植物の酵素との
反応速度及び土に対する還元速度を上げることができる
植物粉砕機及び植物粉砕方法及び植物液状粉体の提供を
課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる植物粉
砕機は、質量の大きい重量塊と、破砕した状態の植物を
収容する収容容器と、前記収容容器内に配設され、回転
によって前記重量塊を上方に搬送すると共に落下させる
搬送手段と、前記収容容器に収容した破砕した状態の植
物を加熱する加熱手段とを具備し、前記加熱手段で所定
の温度範囲に維持した状態で、前記収容容器に収容した
破砕した状態の植物を攪拌しながら、前記搬送手段から
落下させる前記重量塊を前記収容容器に収容した破砕し
た状態の植物上に落下させ、前記破砕した状態の植物を
液状粉体とし、植物を液状粉体とするものである。
【0007】したがって、収容容器に収容した破砕した
状態の植物を所定の温度範囲を維持した状態で、前記収
容容器に収容した破砕した状態の植物を攪拌しながら、
質量の大きい重量塊の落下エネルギで前記収容容器に収
容した破砕した状態の植物を粉砕することができる。通
常、植物の繊維まで粉砕され、数十ミクロン以下、好ま
しくは数ミクロン以下の粉体となり、かつ、自己の水分
で水溶性の粉体となる。収容容器に収容した破砕した状
態の植物を粉砕するとき、その温度を60〜90℃とす
ることにより、有害微生物及び有害酵母を死滅させるこ
とができる。特に、前記温度を70〜80℃とすること
により、粉砕した植物の成分を生かしたまま、有害微生
物を死滅させることができる。また、前記温度を30〜
60℃とすることにより、粉砕した植物の成分に特定の
酵母を添加したとき、その酵母の増殖を活発にすること
ができる。例えば、ゴルフ場の芝を粉砕すると、屋外に
放置したときと同様に悪臭が発生する。このとき、ワイ
ン等の酵母を増殖させると芳香が付き、原材料の性状を
根底から変化させることができる。殊に、前記収容容器
に収容した破砕した状態の植物を攪拌しながら、粉砕
し、液状粉体化するものであるから、効率よく増殖させ
ることができる。
【0008】ここで、質量の大きい重量塊とは、鉄球、
鉄塊、岩石、セラミックス等とすることができる。特
に、角が丸味を持ったものよりも、丸味を持たないもの
の方が処理の効率を上げることができる。発明者等の実
験によれば、概略、鉄球1/3、鉄塊2/3の割合が効
率よく粉砕できた。
【0009】回転によって重量塊を上方に搬送すると共
に落下させる搬送手段とは、外部円筒を縦にした塔型粉
砕機または外部円筒を横にした横置型のボール・ミルと
することができる。本発明を実施する場合には、塔型粉
砕機の方が効率がよいが、横置型のボール・ミルであっ
ても実用可能である。ロッド・ミルにおいては、ボール
・ミルよりも効率が極端に低くなる。
【0010】前記破砕した状態の植物を収容する収容容
器とは、破砕した状態の植物のみではなく粉砕した植物
の収容も行うことになる。したがって、微粉体を収容で
きる形態が必要となる。
【0011】前記収容容器に収容した破砕した状態の植
物を加熱する加熱手段とは、公知のヒータまたはスチー
ム、湯温等を使用することができる。この温度は温度制
御することによって所定の温度範囲内に保たれる。ま
た、ヒータまたはスチーム、湯温等の配設は、収容容器
外の重量塊が衝突しない位置とすることができる。
【0012】請求項2にかかる植物粉砕機の前記加熱手
段で植物を加熱する温度は、30〜90℃の範囲とした
ものであるから、30〜60℃の範囲では酵素の作用を
活発化でき、また、60〜90℃の範囲では植物に寄生
している細菌を死滅させることができる。そして、木材
等においては、90℃付近で木材に含まれているタンニ
ンを分解することができ、土に戻す速度を早くすること
ができる。
【0013】請求項3にかかる植物粉砕機の前記重量塊
を上方に搬送すると共に落下させる搬送手段は、縦軸回
転としたものであるから、設置面積をとらず、かつ、落
下位置を高くすることができる。
【0014】請求項4にかかる植物粉砕機の前記重量塊
を上方に搬送すると共に落下させる搬送手段は、横軸回
転としたものであるから、全体の攪拌状態及び液状粉体
化状態が明確に判別できる。
【0015】請求項5にかかる植物粉砕方法は、収容容
器に収容した破砕した状態の植物を加熱する加熱手段で
所定の温度範囲に維持した状態で、前記収容容器に収容
した破砕した状態の植物を攪拌しながら、回転によって
質量の大きい重量塊を上方に搬送し、前記重量塊を前記
収容容器に収容した破砕した状態の植物上に落下させ、
前記破砕した状態の植物を液状粉体とするものである。
【0016】したがって、前記破砕した状態の植物の液
状粉体化は、前記重量塊を前記収容容器に収容した破砕
した状態の植物上に繰り返し落下させるものであるか
ら、クラッシャーのように挟まれる量によって、その加
圧力が変化しないから、常に安定した植物の液状粉体化
が可能となる。また、加熱手段で所定の温度範囲に維持
した状態で処理ができるから、酵素の活性化温度、細菌
または微生物の死滅温度の選択により、目的に合致した
液状粉体が得られる。殊に、前記収容容器に収容した破
砕した状態の植物を攪拌しながら、粉砕し、液状粉体化
するものであるから、効率よく粉砕ができる。
【0017】請求項6にかかる植物粉砕機の前記加熱手
段で植物を加熱する温度は、30〜90℃の範囲とした
ものである。例えば、30〜60℃の範囲では酵素の作
用を活発化でき、また、60〜90℃の範囲では植物に
寄生している細菌を死滅させることができる。そして、
木材等においては、90℃付近で木材に含まれているタ
ンニンを分解することができ、土に戻す速度を早くする
ことができる。
【0018】請求項7にかかる植物液状粉体、収容容器
に収容した破砕した状態の植物を加熱する加熱手段で所
定の温度範囲に維持した状態で、前記収容容器に収容し
た破砕した状態の植物を攪拌しながら、回転によって質
量の大きい重量塊を上方に搬送し、前記重量塊を前記収
容容器に収容した破砕した状態の植物上に落下させ、前
記破砕した状態の植物を液状粉体としたものである。
【0019】したがって、前記破砕した状態の植物の液
状粉体化は、前記重量塊を前記収容容器に収容した破砕
した状態の植物上に繰り返し落下させるものであるか
ら、クラッシャーのように挟まれる量によって、その加
圧力が変化しないから、常に安定した植物の液状粉体化
が可能となる。また、加熱手段で所定の温度範囲に維持
した状態で処理ができるから、酵素の活性化温度、細菌
または微生物の死滅温度の選択により、目的に合致した
液状粉体が得られる。殊に、前記収容容器に収容した破
砕した状態の植物を攪拌しながら、粉砕し、液状粉体化
するものであるから、効率よく粉砕ができる。
【0020】請求項8にかかる植物液状粉体の前記植物
を加熱する温度は、30〜90℃の範囲としたものであ
る。例えば、30〜60℃の範囲では酵素の作用を活発
化でき、また、60〜90℃の範囲では植物に寄生して
いる細菌を死滅させることができる。そして、木材等に
おいては、90℃付近で木材に含まれているタンニンを
分解することができ、土に戻す速度を早くすることがで
きる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の植物
液状粉体及び植物粉砕機及び植物粉砕方法を説明する。
【0022】実施の形態1 図1は本発明の実施の形態1における植物粉砕機の斜視
図、図2は本発明の実施の形態1における植物粉砕機の
中央縦断面図である。図3は本発明の実施の形態1にお
ける植物粉砕機の加熱手段の変更事例を示す中央縦断面
図である。また、図4は本発明の実施の形態1における
植物粉砕機の動作を説明する中央縦断面図である。
【0023】図において、植物粉砕機10は、少なくと
も、鉄球、鉄塊、岩石、セラミックス等からなる質量の
大きい重量塊AまたはBと、回転によって重量塊Aまた
はBを上方に搬送すると共に落下させるガイド板11等
からなる搬送手段と、破砕した状態の植物Dを収容する
収容容器1と、収容容器1に収容した破砕した状態の植
物Dを加熱するヒータ9等からなる加熱手段とを具備し
ている。ここで、ガイド板11等からなる搬送手段は、
収容容器1の回転中心軸を横方向として軸回転させる、
所謂、横軸回転させるものである。
【0024】本実施の形態の重量塊Aは鋼球または鋳物
球等の鉄球からなり、また、重量塊Bは角が丸く仕上げ
られていない、所謂、鋼体または鋳物体の鉄塊からな
る。重量塊Aは重量で破砕した状態の植物Dを細粒化す
るものであり、重量塊Bは重量及び切断により破砕した
状態の植物Dを細粒化するものである。通常、角が丸味
を持ったものよりも、丸味を持たないものの方が処理の
効率を上げることができる。発明者等の実験によれば、
概略、重量塊Aが1/4乃至1/2、重量塊Bが1/2
乃至3/4の割合が効率よく粉砕できた。重量塊Aが1
/3、重量塊Bが2/3の割合が効率よく粉砕できた。
【0025】破砕した状態の植物Dを収容する収容容器
1は、直径1〜4m程度の円筒状の胴体部2と、両端を
開放した胴体部分よりも小形の出入口3,4とした形態
の植物Dを収容する容器で、鉄材またはステンレス材か
ら構成されている。胴体部2よりも小形の出入口3,4
の外周には、各々ローラーベアリング軸受5,6が配設
されている。また、収容容器1の胴体部2の一端には大
歯車7が配設されている。そして、収容容器1の胴体部
2の他端には一対のスリップリング8が収容容器1に対
して絶縁状態にして配設されている。
【0026】各々ローラーベアリング軸受5,6は、堅
固に構成された基台20に載置される。基台20は、鉄
骨及び鉄板、必要に応じてコンクリートで形成され、容
易に変形されない構造となっている。基台20には減速
機付の電動機21が配設されている。電動機21には小
歯車22が配設されており、電動機21の出力により、
所定の減速された状態で小歯車22が回転する。
【0027】基台20の両端には軸保持部23,24が
配設されていて、収容容器1の出入口3,4の外周に配
設されている各ローラーベアリング軸受5,6を固着す
る。この収容容器1の各ローラーベアリング軸受5,6
を軸保持部23,24に取付けた状態では、電動機21
の小歯車22が収容容器1の胴体部2に配設されている
大歯車7と噛み合っている。また、収容容器1の胴体部
2に配設された一対のスリップリング8には、基台20
に配設された絶縁物からなるブラシ保持部25に配設さ
れた一対のブラシ26が弾設されている。収容容器1の
一対のスリップリング8と基台20に配設された一対の
ブラシ26との弾設は、収容容器1の各ローラーベアリ
ング軸受5,6を軸保持部23,24に取付けた状態に
おいて行われる。
【0028】一対のブラシ26には、ヒータ9に対して
電力を供給するように接続されている。ヒータ9は図2
に示すように収容容器1の胴体部2に配設され、胴体部
2の周面を介して内容物を加温または加熱できるよう
に、堅固に胴体部2の外周に取付けられている。胴体部
2の内面には図示しない温度センサが配設されていて、
ヒータ9からの熱エネルギーを制御可能となっている。
温度センサ及びヒータ9の配設位置は、収容容器1に収
容した破砕した状態の植物の温度を測定し、所定の温度
範囲にするのが目的である。したがって、温度センサ及
びヒータ9の配設位置を、図3に示すように収容容器1
の内部とすることができる。勿論、外部とすることもで
きる。特に、図3に示すように温度センサ及びヒータ9
の配設位置を収容容器1の内部とする場合には、質量の
大きい重量塊AまたはBが直接当たらない位置とする必
要がある。温度センサ及びヒータ9は、図3に示すよう
に、配設位置を収容容器1の内部としたものの方が、制
御の精度を高くし、かつ、熱エネルギーの損失を少なく
することができる。また、図2に示すように、ヒータ9
を収容容器1の外部に配設した場合には、外部に熱エネ
ルギーの放射を防止する耐熱性の断熱材でヒータ9の外
周を包むのが望ましい。
【0029】収容容器1の内部には、略長方形の複数枚
のガイド板11等からなる搬送手段が配設されており、
回転によって重量塊AまたはBを上方に搬送すると共
に、最上部位置に移動する直前に落下させるように作用
する。このため、複数枚のガイド板11は、胴体部2の
周の接線に対して30〜60度、特に、45度程度進行
方向側に傾かせてある。このガイド板11の傾きは質量
の大きい重量塊AまたはBの落下位置(落下地点)を決
定するのに使用される。図2に示された複数枚のガイド
板11は、平板状態であるが、本発明を実施する場合の
複数枚のガイド板11は、開放側を傾かせた側またはそ
の反対側に彎曲させ、重量塊Aと重量塊Bとの落下位置
を変更することができる。
【0030】このように構成された本実施の形態1にお
ける植物粉砕機は、次のように動作することができる。
【0031】まず、植物粉砕機10は、収容容器1の胴
体部2の両端の出入口3,4に配設したローラーベアリ
ング軸受5,6を、堅固に形成された基台20の軸保持
部23,24に取付け、収容容器1を円筒状の胴体部2
の軸心を中心として回転自在とする。このとき、基台2
0の両端の軸保持部23,24に、収容容器1の出入口
3,4の外周に配設されている各ローラーベアリング軸
受5,6を取付けることにより、電動機21に取付けた
小歯車22が収容容器1の胴体部2に配設されている大
歯車7と噛み合うことになる。同時に、収容容器1の胴
体部2に配設された一対のスリップリング8には、基台
20のブラシ保持部25に配設された一対のブラシ26
が弾設され、外部から電力が供給自在となる。
【0032】この収容容器1を基台20に設置した状態
で、収容容器1の胴体部2に重量塊Aが1/3、重量塊
Bが2/3の割合で重量塊A及び重量塊Bを投入し、か
つ、破砕した状態の植物Dを投入する。
【0033】そして、電動機21を駆動し、小歯車22
によって収容容器1の胴体部2に配設されている大歯車
7を回転させる。大歯車7の回転にともなって、収容容
器1の胴体部2も一体となって回転する。胴体部2の回
転は図2に示された複数枚のガイド板11の傾いた方向
への回動となる。
【0034】複数枚のガイド板11が、その傾いた方向
へ回動すると、図4に示すように、重量塊A及び重量塊
Bを複数枚のガイド板11が掬い上げて上昇し、ガイド
板11の上面が水平状態からガイド板11の開放端部が
下降したとき、重量塊A及び重量塊Bが転動し、特に、
鋼球または鋳物球等の鉄球からなる重量塊Aが最初に移
動を開始し、角が丸く仕上げられていない重量塊Bは、
後に回動する。しかし、ガイド板11の上面の傾き位置
によっては、重量塊Aが重量塊Bを押圧して同時に落下
する場合、ガイド板11が破砕した状態の植物Dを掬い
上げることにより、重量塊A及び重量塊Bの下に破砕し
た状態の植物Dが存在すると容易に転動できなくなるか
ら、この場合にも同時に転動落下することになる。
【0035】重量塊A及び重量塊Bの落下は、下に破砕
した状態の植物Dが存在すると、または重量塊Aまたは
重量塊Bが存在すると、重量塊A及び重量塊Bの落下エ
ネルギーにより、破砕した状態の植物Dが直接または重
量塊A或いは重量塊Bを挟んで、繰り返し衝撃を受ける
ことになり、破砕した状態の植物Dは繰り返し受ける落
下エネルギーにより粉体化され、特に、植物ではその含
有水分により液状化される。即ち、植物液状粉体とな
る。
【0036】この間、一対のブラシ26から一対のスリ
ップリング8を介してヒータ9に電力を供給する。ヒー
タ9に与えられた電力は、熱エネルギーとなって収容容
器1の胴体部2を加熱する。胴体部2の内部には重量塊
A及び重量塊B及び破砕した状態の植物Dが収容されて
いるから、それらを加温する。その温度は図示しないセ
ンサによって検出され、温度制御されている。
【0037】所定の粒度の植物液状粉体となったとき、
収容容器1の胴体部2の両端の出入口3,4に配設した
ローラーベアリング軸受5,6を取付けられていた基台
20の軸保持部23,24から取外し、収容容器1をフ
リーにし、クレーンで収容容器1を持ち上げて、植物液
状粉体及び重量塊A及び重量塊Bを取出す。
【0038】また、連続で同一植物液状粉体を形成する
場合には、収容容器1内の生成した植物液状粉体をポン
プで汲み出してもよい。
【0039】ここでは、所定の温度で植物液状粉体を形
成する場合について説明した。しかし、本発明を実施す
る場合には、更に、収容容器1内で生成する植物液状粉
体に酵素を投入し、酵素の活動を活発にする30〜60
℃の温度とすることにより、特定の酵素により、肥料と
したり、土壌の耐性菌を増殖させることができる。
【0040】本実施の形態では、ガイド板11等からな
る搬送手段は、収容容器1を横軸回転させるものである
が、縦軸回転とすることもできる。
【0041】実施の形態2 図5は本発明の実施の形態2における植物粉砕機の部分
断面を有する斜視図、図6は本発明の実施の形態2にお
ける植物粉砕機の下部断面の説明図である。
【0042】図において、植物粉砕機30は、少なくと
も、鉄球、鉄塊、岩石、セラミックス等からなる質量の
大きい重量塊AまたはBと、回転によって重量塊Aまた
はBを上方に搬送すると共に落下させるスクリュ60か
らなる搬送手段と、破砕した状態の植物Dを収容する収
容容器42と、収容容器42に収容した破砕した状態の
植物Dを加熱するヒータ43等からなる加熱手段とを具
備している。ここで、スクリュ60からなる搬送手段
は、そのシャフト62と螺旋板61からなり、収容容器
42の中心軸を縦方向としたシャフト62を中心に軸回
転させる、所謂、縦軸回転させるものである。
【0043】本実施の形態の重量塊Aは鋼球または鋳物
球等の鉄球からなり、また、重量塊Bは角が丸く仕上げ
られていない鋼体または鋳物体の鉄塊からなる。重量塊
Aは重量で破砕した状態の植物Dを細粒化するものであ
り、重量塊Bは重量及び切断により破砕した状態の植物
Dを細粒化するものである。実施の形態1と同様、角が
丸味を持ったものよりも、丸味を持たないものの方が処
理効率を上げることができる。
【0044】破砕した状態の植物Dを収容する収容容器
42は、普通で直径0.2〜2mまたは大型では直径2
〜5m程度の円筒状で、両端を閉じた破砕した状態の植
物Dを収容する容器となっており、鉄材またはステンレ
ス材から構成されている。その内壁面は仕切枠によって
多数の長方形状のシェルを構成するのが好ましい。
【0045】収容容器42の上部には、減速機構41を
介して電動機40が接続されている。即ち、シャフト6
2と螺旋板61からなるスクリュ60は、そのシャフト
62が減速機構41を介して電動機40に接続されてい
る。したがって、電動機40の回転は減速機構41を介
してスクリュ60のシャフト62を回転させることにな
り、搬送手段としての螺旋状のスクリュ60が回転す
る。スクリュ60の回転により、スクリュ60の螺旋板
61上面に乗った重量塊A及び重量塊Bが上昇され、所
定の位置で螺旋板61上面から落下させられる。
【0046】収容容器42の下部には、鉄板にステンレ
ス板を被せてなる基盤50が配設され、更に、収容容器
42の下部と基盤50との取付け安定性をよくするため
に、必要数の補助部材51が配設されている。そして、
収容容器42の下部には排出バルブ45が配設されてお
り、植物液状粉体が排出バルブ45から排出できるよう
になっている。
【0047】更に、図6に示すように、収容容器42の
上部には、投入及び点検扉43が配設され、また、収容
容器42の下部には、メンテナンス扉44が配設されて
いる。投入及び点検扉43の裏面には、図示しないパッ
キンにより、液漏れが生じないように機密性が確保され
ている。
【0048】ヒータ43は収容容器42の内部に配設さ
れ、収容容器42の周面を介して内容物を加温または加
熱できるように取付けられている。収容容器42の内面
には図示しない温度センサが配設されていて、ヒータ4
3からの熱エネルギーを制御可能となっている。温度セ
ンサ及びヒータ43の配設位置は、収容容器42に収容
した破砕した状態の植物の温度を測定し、所定の温度範
囲にするのが目的である。したがって、温度センサ及び
ヒータ43の配設位置を収容容器42の内部または外部
とすることができる。特に、温度センサ及びヒータ43
の配設位置を、実施の形態のように、収容容器42の内
部とする場合には、質量の大きい重量塊AまたはBが直
接当たらない高い位置とする必要がある。勿論、温度セ
ンサ及びヒータ43の配設位置を収容容器42の内部と
したものでは、制御の精度を高くし、かつ、熱エネルギ
ーの損失を少なくすることができる。また、ヒータ43
を収容容器42の外部に配設した場合には、外部に熱エ
ネルギーの放射を防止する耐熱性の断熱材でヒータ43
の外周を包むのが望ましい。
【0049】収容容器42の内部には、シャフト62と
螺旋板61からスクリュ60が構成され、それが搬送手
段を構成し、収容容器42の縦方向中心軸線を同心とし
てシャフト62を軸回転させる。この螺旋板61は、回
転によって重量塊AまたはBを上方に搬送すると共に、
最上部位置に移動し、慣性によって落下させるように作
用する。このため、螺旋板61はシャフト62に対して
25〜45度程度の角度に設定されている。このガイド
板11の傾きは質量の大きい重量塊AまたはBの落下位
置(落下地点)を決定するのに使用される。
【0050】図5及び図6に示されたシャフト62と螺
旋板61からスクリュ60は、更に、下部に攪拌を行う
棒材または板材を配設し、重量塊A及び重量塊B及び破
砕した状態の植物Dとを攪拌することにより、均一な処
理を行うことができる。
【0051】このように構成された本実施の形態2にお
ける植物粉砕機は、次のように動作することができる。
【0052】まず、植物粉砕機30は、メンテナンス扉
44及び/または投入及び点検扉43を開放し、収容容
器42に重量塊Aが1/3、重量塊Bが2/3の割合で
重量塊A及び重量塊Bを入れ、かつ、破砕した状態の植
物Dを入れる。
【0053】そして、電動機40を駆動し、減速機41
を介して、スクリュ60のシャフト62を回転させる。
【0054】スクリュ60が回転すると、重量塊A及び
重量塊B及び破砕した状態の植物Dを螺旋板61が掬い
上げて上昇させる。重量塊A及び重量塊B及び破砕した
状態の植物Dが螺旋板61の最上部まで搬送されると、
スクリュ60の遠心力を受けている重量塊A及び重量塊
B及び破砕した状態の植物Dは、螺旋板61の最上部か
ら慣性で飛び出し、特に、鋼球または鋳物球等の鉄球か
らなる重量塊A及び角が丸く仕上げられていない重量塊
Bが、螺旋板61の上端からの落下となる。勿論、螺旋
板61の上面から破砕した状態の植物Dも同時に落下す
る。
【0055】重量塊A及び重量塊Bの落下は、下に破砕
した状態の植物Dが存在すると、または重量塊Aまたは
重量塊Bが存在すると、重量塊A及び重量塊Bの落下エ
ネルギーにより、破砕した状態の植物Dが直接または重
量塊A或いは重量塊Bを挟んで、繰り返し衝撃を受ける
ことになり、破砕した状態の植物Dは繰り返し受ける落
下エネルギーにより粉体化され、特に、植物ではその含
有水分により液状化される。即ち、植物液状粉体とな
る。
【0056】この間、ヒータ43に電力を供給する。ヒ
ータ43に与えられた電力は、熱エネルギーとなって収
容容器42の内部を加熱する。収容容器42の内部には
重量塊Aび重量塊B及び破砕した状態の植物Dが収容さ
れているから、それらを加温する。その温度は図示しな
いセンサによって検出され、温度制御されている。
【0057】所定の粒度の植物液状粉体となったとき、
収容容器42の下端の収容容器42の下部には排出バル
ブ45が配設されているから、植物液状粉体がその排出
バルブ45から排出できる。また、収容容器42内で生
成した植物液状粉体をポンプで汲み出してもよい。
【0058】このように、上記実施の形態の植物粉砕機
は、質量の大きい重量塊A,Bと、破砕した状態の植物
Dを収容する収容容器1,42と、収容容器1,42内
に配設され、回転によって重量塊A,Bを上方に搬送す
ると共に落下させるスクリュ60、ガイド板11等から
なる搬送手段と、収容容器1,42内に収容した破砕し
た状態の植物を加熱するヒータ9,43からなる加熱手
段とを具備し、ヒータ9,43からなる加熱手段で所定
の温度範囲に維持した状態で、収容容器1,42内に収
容した破砕した状態の植物Dを攪拌しながら、スクリュ
60、ガイド板11等からなる搬送手段から落下させる
重量塊A,Bを収容容器1,42内に収容した破砕した
状態の植物D上に落下させ、破砕した状態の植物Dを液
状粉体とするものである。
【0059】したがって、収容容器1,42内に収容し
た破砕した状態の植物Dを所定の温度範囲を維持した状
態で、収容容器1,42内に収容した破砕した状態の植
物Dを攪拌しながら、質量の大きい重量塊A,Bの落下
エネルギで収容容器1,42内に収容した破砕した状態
の植物Dを粉砕することができる。通常、植物の繊維ま
で粉砕され、数十ミクロン以下(通常、数ミクロン以下
が望ましい)の粉体となり、かつ、自己の水分で水溶性
の粉体となる。収容容器1,42内に収容した破砕した
状態の植物Dを粉砕するとき、その温度を60〜90℃
とすることにより、有害微生物及び有害酵母を処理中に
死滅させることができる。特に、前記温度を70〜80
℃とすることにより、粉砕した植物Dの成分を生かした
まま、有害微生物を死滅させることができる。また、前
記温度を30〜60℃とすることにより、粉砕した植物
Dの成分に特定の酵母を添加したとき、その酵母の増殖
を活発にすることができる。例えば、ゴルフ場の芝を粉
砕すると、屋外に放置したときと同様に悪臭が発生す
る。このとき、ワイン等の酵母を増殖させると芳香が付
き、原材料の性状を根底から変化させることができる。
殊に、収容容器1,42内に収容した破砕した状態の植
物Dを攪拌しながら、粉砕し、液状粉体化するものであ
るから、効率よく増殖させることができる。
【0060】質量の大きい重量塊A,Bとしては、角が
丸味を持ったものよりも、丸味を持たないものの方が処
理の効率を上げることができる。したがって、重量塊B
のように角が丸く仕上げられていない、所謂、鋼体また
は鋳物体の鉄塊からなるものを中心に使用し、それが重
量塊Aのように球状になったとき、新規に重量塊Bのみ
を補充する方法が望ましい。
【0061】回転によって重量塊A,Bを上方に搬送す
ると共に落下させる搬送手段は、実施の形態1ではガイ
ド板11及び収容容器1等からなり、実施の形態2では
スクリュ60からなるものであるが、本発明を実施する
場合には、重量塊A,Bを上方に搬送すると共に、所定
の高さでそれらを落下させる機構であればよい。
【0062】即ち、外部円筒を縦にした塔型粉砕機また
は外部円筒を横にした横置型のボール・ミルとすること
ができる。本発明を実施する場合には、塔型粉砕機の方
が重量塊A,Bの落下位置が高くできるから、作業効率
がよいが、横置型のボール・ミルであっても実用可能で
ある。なお、ロッド・ミルにおいては、ボール・ミルよ
りも効率が極端に低くなる。
【0063】破砕した状態の植物を収容する収容容器
1,42とは、破砕した状態の植物Dのみではなく粉砕
した植物の収容も行うことになる。したがって、微粉体
を収容できる形態が必要となる。また、その効率をよく
するために、内壁をシェル構造とし、攪拌及び刺激が加
わるようにするのが好ましい。
【0064】収容容器1,42に収容した破砕した状態
の植物を加熱するヒータ9,43からなる加熱手段と
は、本発明を実施する場合には、公知のヒータ9,43
またはスチーム、湯温等を使用することができる。この
温度は温度制御することによって所定の温度範囲内に保
たれる。ヒータ9,43またはスチーム、湯温等の配設
は、収容容器1,42内の重量塊A,Bが衝突しない位
置とする必要がある。
【0065】本実施の形態の植物粉砕機における加熱手
段で植物を加熱する温度は、30〜90℃の範囲とした
ものでは、酵素の作用を活発化でき、また、60〜90
℃の範囲では植物に寄生している細菌を死滅させること
ができる。
【0066】本実施の形態2の植物粉砕機のように、重
量塊A,Bを上方に搬送すると共に落下させる搬送手段
を縦軸回転としたものでは、設置面積をとらず、かつ、
落下位置を高くすることができる。
【0067】また、本実施の形態1の植物粉砕機のよう
に、重量塊A,Bを上方に搬送すると共に落下させる搬
送手段を横軸回転としたものでは、全体の攪拌状態及び
液状粉体化状態が明確に判別できる。また、多量の重量
塊A,Bの落下を可能とすることができる。
【0068】上記実施の形態の植物粉砕方法は、収容容
器1,42に収容した破砕した状態の植物Dを加熱する
ヒータ9,43からなる加熱手段で所定の温度範囲に維
持した状態で、収容容器1,42に収容した破砕した状
態の植物Dを攪拌しながら、回転によって質量の大きい
重量塊A,Bを上方に搬送し、重量塊A,Bを収容容器
1,42に収容した破砕した状態の植物D上に落下さ
せ、破砕した状態の植物Dを液状粉体としたものであ
る。
【0069】したがって、破砕した状態の植物Dの液状
粉体化は、重量塊A,Bを収容容器1,42に収容した
破砕した状態の植物D上に繰り返し落下させるものであ
るから、クラッシャーのように挟まれる量によって、そ
の加圧力が変化しないから、常に安定した植物の液状粉
体化が可能となる。また、ヒータ9,43からなる加熱
手段で所定の温度範囲に維持した状態で処理ができるか
ら、酵素の活性化温度、細菌または微生物の死滅温度の
選択により、目的に合致した液状粉体が得られる。殊
に、収容容器1,42に収容した破砕した状態の植物D
を攪拌しながら、粉砕し、液状粉体化するものであるか
ら、効率よく粉砕ができる。
【0070】このとき、実施の形態1または実施の形態
2の植物粉砕機の前記加熱手段で植物を加熱する温度
は、30〜90℃の範囲としたものである。例えば、3
0〜60℃の範囲では酵素の作用を活発化でき、また、
60〜90℃の範囲では植物に規制している細菌を死滅
させることができる。
【0071】実施の形態1または実施の形態2の植物粉
砕機によって、収容容器1,42に収容した破砕した状
態の植物Dを加熱するヒータ9,43からなる加熱手段
で所定の温度範囲に維持した状態で、収容容器1,42
に収容した破砕した状態の植物Dを攪拌しながら、回転
によって質量の大きい重量塊A,Bを上方に搬送し、重
量塊A,Bを収容容器1,42に収容した破砕した状態
の植物D上に落下させ、破砕した状態の植物Dを液状粉
体とすることができる。
【0072】したがって、破砕した状態の植物Dの液状
粉体化は、重量塊A,Bを収容容器1,42に収容した
破砕した状態の植物D上に繰り返し落下させるものであ
るから、クラッシャーのように挟まれる量によって、そ
の加圧力が変化しないから、常に安定した植物の液状粉
体化が可能となる。また、ヒータ9,43からなる加熱
手段で所定の温度範囲に維持した状態で処理ができるか
ら、酵素の活性化温度、細菌または微生物の死滅温度の
選択により、目的に合致した液状粉体が得られる。殊
に、収容容器1,42に収容した破砕した状態の植物D
を攪拌しながら、粉砕し、液状粉体化するものであるか
ら、効率よく粉砕ができる。
【0073】次に、上記実施の形態1または実施の形態
2の植物粉砕機によって、チップ状の破砕した状態の植
物Dを液状粉体としたものについて説明する。
【0074】前述したように、ゴルフ場の芝を刈ってそ
れを液状粉体としたものでは、ゴルフ場の芝に施肥する
ことにより、市販の化学肥料よりも吸収がよく、短期間
に成長を促進させることができた。また、市販の化学肥
料と異なり、土地の酸度特性が変化しないので、施肥量
が左右され難い。
【0075】また、ゴルフ場の芝を液状粉体としたもの
は、発明者の実験では、バラ、サクラ、リンゴ、ナシ、
モモ等の作物の一部の組織を異常増殖させ、こぶを作る
根頭ガンシュ病に対して施肥することにより顕著な治療
効果が確認できた。
【0076】特に、一般に、放線菌を中心とする土壌中
の微生物は抗生物質を産出しても、その抗生物質が土壌
粒子に吸着されるか、土壌酸度によって変化したり、土
壌中の他の微生物によって分解されたりする等、不活性
化され、有効性が認められ難くなる。しかし、ゴルフ場
の芝を液状粉体としたものは、有効性が確認された。
【0077】この要因は、土壌酸度が略中性を維持し、
土壌中の他の微生物による分解が少なくなるものと推定
される。
【0078】そして、前述したように、酵素を混入した
ものでは、分解されて土に戻る速度を早くすることがで
き、かつ、肥料効果及び臭気を芳香に変換する効果があ
る。
【0079】一般の植物、単枝葉、双枝葉植物を液状粉
体としたものを対象とした発明者の実験では、土壌病害
の抑止効果が得られ、作物の抵抗力を強め、かつ、肥料
としての効果が確認されている。
【0080】更に、間伐材から得た液状粉体は、木材チ
ップに比較して、分解されて土に戻る速度を早くするこ
とができる。
【0081】特に、松等の間伐材では、チップ状の破砕
した状態から液状粉体とすることにより、松脂成分によ
りバインダーとしての性状が強く出てくる。したがっ
て、自然界に存在する材料によって強靭なバインダーが
得られる。この種のバインダーは、間伐材チップを固め
てブロックとするのに好適である。
【0082】上記のように、本発明の実施の形態の植物
粉砕機及び植物粉砕方法及び植物液状粉体は、破砕した
木材、草等の植物を更に液状の粉体とした植物液状粉体
及びその製造装置の植物粉砕機及びその製造方法の植物
粉砕方法に関するものである。木材、特に、間伐材は、
チップにして道路に敷設する場合、コンクリート壁面に
貼り付けるブロックとして使用する場合には、そのバイ
ンダーとして松木等を使用でき、その維持コストが安く
なり、環境汚染を引き起こすことがない。また、間伐材
チップを肥料目的で施肥するしても、土に戻るまでを速
やかにすることができ、通常、数週間以内となる。
【0083】また、ゴルフ場の芝、河川の雑草について
も、植物液状粉体とすることにより、田畑に施肥するに
しても、土に戻るまでを速やかにすることができ、環境
汚染を引き起こすことがない。
【0084】なお、本実施の形態では、植物液状粉体を
数十ミクロン以下、好ましくは、数ミクロン以下とする
事例で説明したが、本発明を実施する場合には、セルロ
ースの分解を速めるために細粉化しているが、数百ミク
ロン以下で実現できないものではない。植物液状粉体の
粒子の平均的値を意味するものであるから、効率的に数
十ミクロン以下が好ましいが、数百ミクロン以下でも実
現可能である。
【0085】なお、上記各実施の形態では、植物粉砕機
として説明したが、この発明は家庭用生ごみ処理機或い
は業務用の生ごみ処理機、産業用の生ごみ処理機として
使用することができる。特に、家庭用生ごみ処理機とし
てディスポーザとしての機能を持たせた場合には、木の
箸、ごみ等も粉砕することができ、従来のディスポーザ
よりもトラブルの発生が少なくなる。しかし、水道水は
処理時間を考慮して間欠的に流すのが望ましい。
【0086】
【発明の効果】以上のように、請求項1の植物粉砕機
は、質量の大きい重量塊と、破砕した状態の植物を収容
する収容容器と、前記収容容器内に配設され、回転によ
って前記重量塊を上方に搬送すると共に落下させる搬送
手段と、前記収容容器に収容した破砕した状態の植物を
加熱する加熱手段とを具備し、前記加熱手段で所定の温
度範囲に維持した状態で、前記収容容器に収容した破砕
した状態の植物を攪拌しながら、前記搬送手段から落下
させる前記重量塊を前記収容容器に収容した破砕した状
態の植物上に落下させ、前記破砕した状態の植物を液状
粉体とするものである。
【0087】したがって、収容容器に収容した破砕した
状態の植物を所定の温度範囲を維持した状態で、前記収
容容器に収容した破砕した状態の植物を攪拌しながら、
質量の大きい重量塊の落下エネルギで粉砕することがで
きる。通常、植物の繊維まで粉砕され、数十ミクロン程
度以下、好ましくは数ミクロン程度以下の粉体となり、
かつ、自己の水分で水溶性の粉体となる。特に、前記収
容容器に収容した破砕した状態の植物を粉砕するとき、
その温度を高くすることにより、有害微生物及び有害酵
母を死滅させることができる。また、前記温度を70〜
80℃とすることにより、粉砕した植物の成分を生かし
たまま、有害微生物を死滅させることができる。そし
て、前記温度を30〜60℃とすることにより、粉砕し
た植物の成分に特定の酵母を添加したとき、その酵母の
増殖を活発にし、収容した破砕した状態の植物を攪拌し
ながら、粉砕し、液状粉体化するものであるから、効率
よく増殖させることができる。
【0088】よって、不要な植物の酵素との反応速度及
び土に対する還元速度を上げることができる。
【0089】請求項2の植物粉砕機の前記加熱手段で植
物を加熱する温度は、30〜90℃の範囲としたもので
あるから、請求項1に記載の効果に加えて、30〜60
℃の範囲では酵素の作用を活発化でき、また、60〜9
0℃の範囲では植物に寄生している細菌を死滅させるこ
とができる。そして、木材等においては、90℃付近で
木材に含まれているタンニンを分解することができ、土
に戻す速度を早くすることができる。
【0090】請求項3の植物粉砕機の前記重量塊を上方
に搬送すると共に落下させる搬送手段は、縦軸回転とし
たものであるから、請求項1または請求項2に記載の効
果に加えて、設置面積をとらず、かつ、落下位置を高く
することができる。
【0091】請求項4の植物粉砕機の前記重量塊を上方
に搬送すると共に落下させる搬送手段は、横軸回転とし
たものであるから、請求項1または請求項2に記載の効
果に加えて、全体の攪拌状態及び液状粉体化状態が明確
に判別できる。
【0092】請求項5の植物粉砕方法は、収容容器に収
容した破砕した状態の植物を加熱する加熱手段で所定の
温度範囲に維持した状態で、前記収容容器に収容した破
砕した状態の植物を攪拌しながら、回転によって質量の
大きい重量塊を上方に搬送し、前記重量塊を前記収容容
器に収容した破砕した状態の植物上に落下させ、前記破
砕した状態の植物を液状粉体とするものである。
【0093】したがって、前記破砕した状態の植物の液
状粉体化は、前記重量塊を前記収容容器に収容した破砕
した状態の植物上に繰り返し落下させるものであるか
ら、クラッシャーのように挟まれる量によって、その加
圧力変化がないから、常に安定した植物の液状粉体化が
可能となる。また、加熱手段で所定の温度範囲に維持し
た状態で処理ができるから、酵素の活性化温度、細菌ま
たは微生物の死滅温度の選択により、目的に合致した液
状粉体が得られる。殊に、前記収容容器に収容した破砕
した状態の植物を攪拌しながら、粉砕し、液状粉体化す
るものであるから、効率よく粉砕ができる。
【0094】よって、不要な植物の酵素との反応速度及
び土に対する還元速度を上げることができる。
【0095】請求項6の植物粉砕方法は、前記加熱手段
で植物を加熱する温度を30〜90℃の範囲としたもの
であるから、請求項5に記載の効果に加えて、例えば、
30〜60℃の範囲では酵素の作用を活発化でき、ま
た、60〜90℃の範囲では植物に寄生している細菌を
死滅させることができる。そして、木材等においては、
90℃付近で木材に含まれているタンニンを分解するこ
とができ、土に戻す速度を早くすることができる。
【0096】請求項7にかかる植物液状粉体は、収容容
器に収容した破砕した状態の植物を加熱する加熱手段で
所定の温度範囲に維持した状態で、前記収容容器に収容
した破砕した状態の植物を攪拌しながら、回転によって
質量の大きい重量塊を上方に搬送し、前記重量塊を前記
収容容器に収容した破砕した状態の植物上に落下させ、
前記破砕した状態の植物を液状粉体としてなるものであ
る。
【0097】したがって、前記破砕した状態の植物の液
状粉体化は、前記重量塊を前記収容容器に収容した破砕
した状態の植物上に繰り返し落下させるものであるか
ら、クラッシャーのように挟まれる量によって、その加
圧力が変化しないから、常に安定した植物の液状粉体化
が可能となる。また、加熱手段で所定の温度範囲に維持
した状態で処理ができるから、酵素の活性化温度、細菌
または微生物の死滅温度の選択により、目的に合致した
液状粉体が得られる。殊に、前記収容容器に収容した破
砕した状態の植物を攪拌しながら、粉砕し、液状粉体化
するものであるから、効率よく粉砕ができる。
【0098】よって、不要な植物の酵素との反応速度及
び土に対する還元速度を上げることができる。
【0099】請求項8にかかる植物液状粉体の前記植物
を加熱する温度は、30〜90℃の範囲としたものであ
るから、請求項7に記載の効果に加えて、例えば、30
〜60℃の範囲では酵素の作用を活発化でき、また、6
0〜90℃の範囲では植物に寄生している細菌を死滅さ
せることができる。そして、木材等においては、90℃
付近で木材に含まれているタンニンを分解することがで
き、土に戻す速度を早くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態1における植物粉
砕機の斜視図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態1における植物粉
砕機の中央縦断面図である。
【図3】 図3は本発明の実施の形態1における植物粉
砕機の加熱手段の変更事例を示す中央縦断面図である。
【図4】 図4は本発明の実施の形態1における植物粉
砕機の動作を説明する中央縦断面図である。
【図5】 図5は本発明の実施の形態2における植物粉
砕機の部分断面を有する斜視図である。
【図6】 図6は本発明の実施の形態2における植物粉
砕機の下部断面の説明図である。
【符号の説明】
A,B 重量塊 D 破砕した状態の植物 1,42 収容容器 9,43 ヒータ 11 ガイド板 60 スクリュ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量の大きい重量塊と、 破砕した状態の植物を収容する収容容器と、 前記収容容器内に配設され、回転によって前記重量塊を
    上方に搬送すると共に落下させる搬送手段と、 前記収容容器に収容した破砕した状態の植物を加熱する
    加熱手段とを具備し、 前記加熱手段で所定の温度範囲に維持した状態で、前記
    収容容器に収容した破砕した状態の植物を攪拌しなが
    ら、前記搬送手段から落下させる前記重量塊を前記収容
    容器に収容した破砕した状態の植物上に落下させ、前記
    破砕した状態の植物を液状粉体としたことを特徴とする
    植物粉砕機。
  2. 【請求項2】 前記加熱手段で植物を加熱する温度は、
    30〜90℃の範囲としたことを特徴とする請求項1に
    記載の植物粉砕機。
  3. 【請求項3】 前記重量塊を上方に搬送すると共に落下
    させる搬送手段は、縦軸回転としたことを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載の植物粉砕機。
  4. 【請求項4】 前記重量塊を上方に搬送すると共に落下
    させる搬送手段は、横軸回転としたことを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載の植物粉砕機。
  5. 【請求項5】 収容容器に収容した破砕した状態の植物
    を加熱する加熱手段で所定の温度範囲に維持した状態
    で、 前記収容容器に収容した破砕した状態の植物を攪拌しな
    がら、 回転によって質量の大きい重量塊を上方に搬送し、前記
    重量塊を前記収容容器に収容した破砕した状態の植物上
    に落下させ、前記破砕した状態の植物を液状粉体とする
    ことを特徴とする植物粉砕方法。
  6. 【請求項6】 前記加熱手段で植物を加熱する温度は、
    30〜90℃の範囲としたことを特徴とする請求項5に
    記載の植物粉砕方法。
  7. 【請求項7】 収容容器に収容した破砕した状態の植物
    を加熱する加熱手段で所定の温度範囲に維持した状態
    で、 前記収容容器に収容した破砕した状態の植物を攪拌しな
    がら、 回転によって質量の大きい重量塊を上方に搬送し、前記
    重量塊を前記収容容器に収容した破砕した状態の植物上
    に落下させ、前記破砕した状態の植物を液状粉体として
    なることを特徴とする植物液状粉体。
  8. 【請求項8】 前記植物を加熱する温度は、30〜90
    ℃の範囲としたことを特徴とする請求項7に記載の植物
    液状粉体。
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