JP2002176983A - 刺激誘導性プロモーター - Google Patents

刺激誘導性プロモーター

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JP2002176983A
JP2002176983A JP2000378942A JP2000378942A JP2002176983A JP 2002176983 A JP2002176983 A JP 2002176983A JP 2000378942 A JP2000378942 A JP 2000378942A JP 2000378942 A JP2000378942 A JP 2000378942A JP 2002176983 A JP2002176983 A JP 2002176983A
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promoter
gene
expression
nucleotide sequence
plant
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JP2000378942A
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English (en)
Inventor
Yoshiharu Yamamoto
義治 山本
Mitsuhiro Kimura
光宏 木村
Minami Matsui
南 松井
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RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Original Assignee
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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Publication date
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 植物の刺激応答性発現を人為的に制御する新
規プロモーターの提供。 【解決手段】 強光ストレス及び/又は葉緑体破壊によ
り遺伝子発現を誘導する以下のプロモーター。Arab
idopsis thaliana由来のELIP2タ
ンパク質(Early Light Inducibl
e Protein)をコードする遺伝子の特定の塩基
配列の特定の部位の配列を含むプロモーター。上記プロ
モーターを利用した形質転換植物。図はELIP2::
LUCコンストラクト(白抜き)又は35S::LUC
コンストラクト(黒)を導入した形質転換体の強光処理
前後におけるルシフェリンの発光量を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強光ストレス及び
/又は葉緑体破壊により遺伝子発現を誘導するプロモー
ターに関する。
【0002】
【従来の技術】植物バイオテクノロジーの分野において
は、組み換え遺伝子を植物個体あるいは培養細胞に導入
し、物質生産やストレス耐性を高めるなどの植物機能改
変を行うのが常である。
【0003】組み換え遺伝子は通常特定の機能を担う遺
伝子のコード領域を何らかの遺伝子発現調節領域(プロ
モーター)の下流に配置することで作製する。植物プロ
モーターとして比較的よく用いられるのは、幅広い植物
種において機能し、どの組織においても高い遺伝子発現
を担うとされるカリフラワーモザイクウイルスの35Sプ
ロモーターである。
【0004】しかしながら、導入する遺伝子の発現に組
織特異性を持たせることや、特定の刺激に対して強い応
答を示すことが、物質生産やストレス耐性を高める上で
必要な場合がある。この場合は組織特異性を担うプロモ
ーターや特定の刺激に対して応答するプロモーターを用
いることで解決出来る。組織特異的プロモーターとして
は、例えば花粉特異的に発現を引き起こすトマトのLAT5
9プロモーター(R. Kulikauskas & S. McCormick, 199
7, Plant. Mol. Biol., 34:809-814)等が知られてお
り、一方刺激応答性プロモーターとしては、乾燥等の刺
激に応答して遺伝子発現を誘導するシロイヌナズナのRD
29プロモーター(K. Yamaguchi-Shinozaki& K. Shinoz
aki, 1993, Mol. Gen. Genet., 236:331-40)等が知ら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような特定の発
現様式を示すプロモーターは基礎研究を行う上でも大変
有用であるが、従来知られているものは種類が限られて
おり、誘導に利用できる刺激の種類も多様とはいえなか
った。また、局所的な刺激を人為的に誘導できるプロモ
ーターという発想での検討はなされていなかった。強光
ストレスや葉緑体が受けるストレスに応答して発現する
プロモーターについても、現在のところ選択肢が多いと
はいえないのが現状であった。
【0006】更に、これまで知られていた刺激誘導性プ
ロモーターは、局所的に刺激を与えた場合にも、刺激を
受けた細胞からのシグナルにより、刺激を受けていない
周辺の細胞まで応答してしまい、所望の部位だけに刺激
を与えることは困難であった。
【0007】一方、近年のゲノムプロジェクトの進行に
より、天然に存在する遺伝子等のヌクレオチド配列情報
は急速に蓄積され、配列自体は公開されつつあるが、こ
れと比較して個々の配列の有する機能の解明は遅れてお
り、ポストゲノムの時代においては、これらの配列の有
用性を見出し、用途を見出すことが非常に重要な課題と
なってきている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、刺激応答
性発現を人為的に制御することを目的として、従来知ら
れていないプロモーターを見出すことを目的として種々
検討した結果、植物個体・細胞が強光を照射されたとき
や葉緑体破壊時に遺伝子発現を活性化する遺伝子発現制
御領域(ELIP2プロモーター)を見出し、本発明を完成
させた。
【0009】すなわち、本発明は、以下の(1)〜
(8)を提供する。 (1) 強光ストレス及び/又は葉緑体破壊により遺伝
子発現を誘導するプロモーター。 (2) 以下(a)又は(b)のヌクレオチド配列、
(a)ELIP2タンパク質をコードする遺伝子から2〜190
7塩基上流に存在する1906個のヌクレオチド配列の少な
くとも一部、(b)ELIP2タンパク質をコードする遺伝
子から2〜1907塩基上流に存在する1906個のヌクレオチ
ド配列の少なくとも一部に対して、1または数個のヌク
レオチドが欠失、置換及び/又は付加された配列であっ
て、強光ストレス及び/又は葉緑体破壊により遺伝子発
現を誘導し得る配列、を含むことを特徴とする、上記
(1)に記載のプロモーター。
【0010】(3) 以下(c)又は(d)のヌクレオ
チド配列、(c)配列番号3で示すヌクレオチド配列に
おいて、下流側300個の連続したヌクレオチド配列を含
むヌクレオチド配列、(d)配列番号3で示すヌクレオ
チド配列において、下流側300個の連続したヌクレオチ
ド配列を含むヌクレオチド配列に対して、1または数個
のヌクレオチドが欠失、置換及び/又は付加された配列
であって、強光ストレス及び/又は葉緑体破壊により遺
伝子発現を誘導し得る配列、を含むことを特徴とする、
上記(1)に記載のプロモーター。
【0011】(4) 上記(1)〜(3)のいずれかに
記載のプロモーターを導入することにより、宿主におい
て強光ストレス及び/又は葉緑体破壊による遺伝子発現
能を誘導する方法。 (5) 発現を誘導させるべき遺伝子の上流に上記
(1)から(3)のいずれかに記載のプロモーターを導
入することを特徴とする、上記(4)に記載の方法。 (6) 上記(1)から(3)のいずれかに記載のプロ
モーターを導入することによって強光ストレス及び/又
は葉緑体破壊による誘導性を獲得した形質転換植物。 (7) 発現が誘導される遺伝子がプロモーターと共
に、または別個に導入された外来性遺伝子である、上記
(6)に記載の形質転換植物。 (8) 発現が誘導される遺伝子が内在性遺伝子であ
る、上記(6)に記載の形質転換植物。
【0012】
【発明の実施の形態】ELIP2(Early Light Inducible P
rotein)は初めエンドウのもやしの緑化時に素早くmRNA
が誘導される遺伝子として同定された(Scharnhorst C
ら, (1984) Plant Mol Biol 4, 241-245)。その後、オ
オムギ、シロイヌナズナ、ランソウ等においてもELIP2
遺伝子が存在することが明らかになり、強光、UV、乾燥
等のストレスで発現誘導されることが示された(Adamsk
a I (1997) Physiol. Plant. 100, 794-805)。
【0013】ELIP2は上記のようなストレス条件下で発
現し、何らかの形で光合成明反応を担う反応中心を保護
する役割を担っていると考えられていたが、発現誘導の
メカニズムについては未だ解明されていない。本発明者
等はこのELIP2の発現様式に着目し、ELIP2の発現を制御
すると想定される5'側領域に強光ストレス並びに葉緑体
破壊に対して応答する制御領域が存在することを明らか
にし、この領域を用いることで下流に配置した遺伝子の
発現に強光誘導性並びに葉緑体破壊による誘導性を持た
せることが可能であることを見出した。すなわち、本発
明は、強光ストレス及び/又は葉緑体破壊により遺伝子
発現を誘導するプロモーターを提供する。
【0014】本発明の方法が適用できる宿主は植物及び
動物のいずれでも良く、特に限定されないが、好ましく
は植物である。宿主となり得る植物としては特に限定さ
れず、単子葉植物及び双子葉植物のいずれであっても良
い。具体的には、例えば、シロイヌナズナ等のアブラナ
科植物、イネ、ムギ、トウモロコシ等のイネ科植物、タ
バコ等のナス科植物、ダイズ等のマメ科植物等が挙げら
れるが、特に限定されるものではない。
【0015】本発明において「強光」とは、通常の環境
条件下においては見られない、光合成能を超える程の光
であって、例えば200〜2000μE/m2/s以上の光の30分
程度以上の照射をいう。また、「葉緑体破壊」とは、葉
緑体の転写阻害及びカロチノイド合成の阻害を含む、葉
緑体の新規合成の阻害及び破壊をいう。
【0016】本発明において特に好適に使用されるプロ
モーターは、上記ELIP2タンパク質をコードする遺伝子
から2〜1907塩基上流に存在する1906個のヌクレオチド
配列の少なくとも一部を含むものである。「少なくとも
一部」とは、該配列のうち本発明のプロモーターとして
の機能領域を含めば良く、該配列のうち連続した300〜5
00個のヌクレオチドであり、好ましくは下流側である。
また、該「少なくとも一部」に対して、1または数個の
ヌクレオチドが欠失、置換及び/又は付加された配列で
あって、強光ストレス及び/又は葉緑体破壊により遺伝
子発現を誘導し得る本発明のプロモーターとしての機能
を有する配列であっても同様に好適に用いることができ
る。ここで、「数個」とは、部位特異的突然変異誘発法
等の周知の方法によって欠失、置換及び/又は付加が可
能な程度のヌクレオチド数を意味する。
【0017】該プロモーター配列は、シロイヌナズナ、
エンドウ、オオムギ、ランソウ等の植物由来のものを直
接利用しても良く、GenBank、EMBL、DDBJ等のDNAデータ
ベースに対して既知のELIP2遺伝子配列またはELIP2遺伝
子と80%以上、好ましくは90%以上の相同性を有す
る遺伝子配列の上流を検索したり、下記配列番号3に示
すELIP2プロモーター配列と90%以上、好ましくは9
5%以上の相同性を有する遺伝子配列を検索したりする
ことによって得られるものであっても良い。配列が得ら
れた後は、当分野において通常用いられる化学合成、あ
るいはPCR等の技術を使用して、目的とするプロモータ
ー配列を得ることができる。
【0018】本発明はまた、配列番号3で示すヌクレオ
チド配列において、下流側300個の連続したヌクレオチ
ド配列を含むプロモーターを提供する。また、該ヌクレ
オチド配列に対して、1または数個のヌクレオチドが欠
失、置換及び/又は付加された配列であって、強光スト
レス及び/又は葉緑体破壊により遺伝子発現を誘導し得
る本発明のプロモーターとしての機能を有する配列も提
供する。
【0019】本発明のプロモーターは、発現を誘導すべ
き外来性遺伝子と共に機能的に連結して発現ベクターに
組み込んで宿主となる細胞に導入するか、または外来性
遺伝子と別個に細胞に導入することができる。また、細
胞が本来有する内在性遺伝子を誘導的に発現させるため
に、該遺伝子の上流に組み込むこともできる。当業者で
あれば、プロモーターと遺伝子の機能的連結は通常行う
ことであるが、具体的には下流に配置する遺伝子の翻訳
開始コドンがプロモーターの下流にくる最初のATGにな
るように行う。発現ベクターにプロモーター及び遺伝子
を挿入するには、まず、プロモーター及び遺伝子に場合
によって適当な制限酵素部位を付加した後に制限酵素で
切断し、発現ベクターの制限酵素部位又はマルチクロー
ニングサイトに挿入して連結する方法等が採用される。
【0020】本発明のプロモーターの特徴は、 1)刺激の与え方に恣意性が高い、及び 2)シグナルに細胞自律性があり、刺激を受けた細胞の
みが刺激応答を行い、刺激を受けた細胞が刺激を受けな
い細胞にシグナル伝達を行うことがない、という点であ
る。
【0021】すなわち本発明のプロモーターは、強光刺
激によって下流の遺伝子の発現を誘導するものである
が、室内光下では刺激を受けず、積極的に強光を与えて
初めて応答するものであり、また刺激を与える場所や形
に関して技術的な制約が少ない、という利点を有するも
のである。ホルモン処理等と比較して、強光処理等は刺
激を与える上で自由度が高く、局所的に刺激を与えるこ
とを目的とする場合等に非常に有利である。細胞間シグ
ナルがないことからも、例えば植物体上に局所的に発現
を誘導させて視覚的に識別可能な模様を描く場合に、輪
郭がくっきりした模様を描くことができる。
【0022】本発明で使用する発現ベクターは、宿主中
で複製可能なものであれば特に限定されず、例えばプラ
スミドベクター、ウイルスベクター、ファージベクター
等が挙げられる。プラスミドベクターとしては、大腸菌
由来のプラスミド(例えばpBR322、pBR325、pUC118、pU
C119、pUC18、pUC19、pBluescript等)、枯草菌由来の
プラスミド(例えばpUB110、pTP5等)、酵母由来のプラ
スミド(例えばYEp13、YCp50等)等が挙げられ、ファー
ジベクターとしてはλファージ(Charon4A、Charon21
A、EMBL3、EMBL4、λgt10、λgt11、λZAP等)が挙げら
れる。更に、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ
随伴ウイルス又はワクシニアウイルス等の動物ウイル
ス、バキュロウイルス等の昆虫ウイルスベクターを用い
ることもできる。本発明においては、特にpUC119、pBIN
19等が好適に用いられる。該発現ベクターには、刺激誘
導性プロモーター及び上記遺伝子の他、当分野において
通常使用される翻訳エンハンサー等の調節配列、選択マ
ーカー等を適宜組み込むことができる。
【0023】上記発現ベクターを、次いで宿主となる細
胞に本発明のプロモーターが機能し得るように導入して
形質転換体を得る。宿主としては、植物及び動物のいず
れであっても良く、特に限定されるものではないが、植
物が好ましい。宿主が植物である場合は、形質転換植物
を以下のようにして得ることができる。
【0024】導入する植物細胞は、任意の細胞、例えば
植物体全体、植物器官(例えば葉、花弁、茎、根、種子
等)、植物組織(例えば表皮、師部、柔組織、木部、維
管束等)又は植物培養細胞のいずれでも良く、特に限定
されない。
【0025】植物の形質転換は当分野において通常用い
られる方法であれば良く、特に限定されるものではない
が、例えばアグロバクテリウム法、エレクトロポレーシ
ョン法、パーティクルガン法、PEG法等を用いることが
できる。
【0026】アグロバクテリウム法を用いる場合は、例
えば構築した植物用発現ベクターを適当なアグロバクテ
リウム、例えばアグロバクテリウム・ツメファシエンス
(Agrobacterium tumefaciens)に導入し、この株を減
圧浸潤法(Bechtoldら、(1993) C. R. Acad. Sci. Ser.
III Sci. Vie, 316, 1194-1199)等に従って宿主の無
菌培養葉片に感染させ、形質転換植物を得ることができ
る。アグロバクテリウム感染により、カルスや根、葉片
等を形質転換することが可能である。
【0027】減圧浸潤法は、例えば植物の花序をアグロ
バクテリウム懸濁液に浸して数分間減圧処理し、その後
普通に生育させて生じた種子の中に形質転換されたもの
が含まれる方法である。
【0028】エレクトロポレーション法を用いる場合
は、例えばパルスコントローラーを備えたエレクトロポ
レーション装置により、電圧500〜600V、1000μF、20ms
ecの条件で処理し、遺伝子を宿主に導入することができ
る。
【0029】また、パーティクルガン法を用いる場合
は、植物体、植物器官、植物組織自体をそのまま使用し
ても良く、切片を調製した後に使用しても良く、あるい
はプロトプラストを調製して使用しても良い。このよう
に調製した試料を遺伝子導入装置(例えばBIOLISTIC PO
S 1000/He; BioRad等)を用いて処理することができ
る。処理条件は植物又は試料により異なるが、通常は10
00〜1100psi程度の圧力、5〜10cm程度の距離で行う。
【0030】形質転換の結果得られる腫瘍組織やシュー
ト、毛状根等は、そのまま細胞培養、組織培養又は器官
培養に用いることが可能であり、また従来知られている
植物組織培養法を用い、適当な濃度の植物ホルモン(オ
ーキシン、サイトカイニン、ジベレリン、アブシジン
酸、エチレン、ブラシノライド等)の投与等により植物
体に再生させることができる。
【0031】培養は、通常の植物培養用培地、例えばMS
基本培地(Murashige, T. & Skoog,F. (1962) Physiol.
Plant. 15:473)、LS基本培地(Linsmaier, E. M. & S
koog, F. (1965) Physiol. Plant. 18:100)、プロトプ
ラスト培養培地(LS培地を改変したもの)等を用いるこ
とにより行うことができる。培養方法は、通常の固体培
養法、液体培養法のいずれをも採用することができる。
【0032】本発明のプロモーターはまた、大腸菌等の
エッシェリヒア属、バチルス・ズブチリス(Bacillus s
ubtilis)等のバチルス属、シュードモナス・プチダ(P
seudomonas putida)等のシュードモナス属、リゾビウ
ム・メリロティ(Rhizobium meliloti)等のリゾビウム
属に属する細菌、サッカロミセス・セレビシエ(Saccha
romyces cerevisiae)、シゾサッカロミセス・ポンベ
(Schizosaccharomyces pombe)等の酵母、COS細胞、CH
O細胞等の動物細胞、あるいはSf9等の昆虫細胞等に導入
して形質転換体を得ることもできる。大腸菌、酵母等を
宿主とする場合は、本発明のプロモーターが該細菌中で
自律複製可能であると同時に、本発明のプロモーター、
リボソーム結合配列、発現制御を目的とする遺伝子、転
写終結配列により構成されていることが好ましい。
【0033】大腸菌としては、例えばエッシェリヒア・
コリ(Escherichia coli)DH5α、HB101等が挙げられ、
枯草菌としては、例えばバチルス・ズブチリス等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。本発明の
プロモーターの細菌への導入方法は、特に限定されるも
のではなく、例えばカルシウムイオンを用いる方法(Co
henら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 69:2110(197
2))、エレクトロポレーション法等が挙げられる。
【0034】酵母を宿主とする場合は、例えばサッカロ
ミセス・セレビシエ、ピキア・パストリス(Pichea pas
tris)等が用いられる。本発明のプロモーターの酵母へ
の導入方法は、特に限定されるものではなく、例えばエ
レクトロポレーション法、スフェロプラスト法、酢酸リ
チウム法等が挙げられる。
【0035】動物細胞を宿主とする場合は、サル細胞CO
S-7、Vero、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細
胞)、マウスL細胞等が用いられる。本発明のプロモー
ターの動物細胞への導入方法は、特に限定されるもので
はないが、例えばエレクトロポレーション法、リン酸カ
ルシウム法、リポフェクション法等が挙げられる。動物
細胞を宿主として得られた形質転換体を培養する培地と
しては、一般に使用されているRPMI1640培地、DMEM培地
又はこれらの培地にウシ胎児血清等を添加した培地等が
挙げられる。培養は、通常、5%CO2存在下、37℃で1
〜30日間行う。培養中は必要に応じてカナマイシン、ペ
ニシリン等の抗生物質を培地に添加しても良い。
【0036】昆虫細胞を宿主とする場合は、Sf9細胞等
が用いられる。本発明のプロモーターの昆虫細胞への導
入方法は、特に限定されるものではないが、例えばリン
酸カルシウム法、リポフェクション法、エレクトロポレ
ーション法等が挙げられる。
【0037】本発明のプロモーター、又はプロモーター
を含有する発現ベクターが植物中に導入されたことの確
認は、PCR法、サザンハイブリダイゼーション法、ノー
ザンハイブリダイゼーション法等により行うことができ
る。例えば、ベクターを導入した植物体からDNAを調製
し、DNA特異的プライマーを設計して常法によりPCRを行
うことができる。PCRの後、増幅産物についてアガロー
スゲル電気泳動、ポリアクリルアミドゲル電気泳動又は
キャピラリー電気泳動等を行い、臭化エチジウム、SYBR
Green液等により染色し、増幅産物を1本のバンドとし
て検出することにより、形質転換されたことを確認する
ことができる。また、予め蛍光色素等により標識したプ
ライマーを用いてPCRを行って増幅産物を検出すること
もできる。更に、マイクロプレート等の固相に増幅産物
を結合させ、蛍光又は酵素反応等により増幅産物を確認
する方法を用いても良い。
【0038】本発明はまた、上記本発明のプロモーター
を導入することにより、宿主において強光ストレス及び
/又は葉緑体破壊による遺伝子発現能を誘導する方法を
提供する。発現を誘導させる遺伝子は、特に限定される
ものではないが、例えば宿主となる植物に乾燥耐性、光
ストレス耐性等を付与するための遺伝子、発現によって
野生型と異なる色を出すために使用できるルシフェラー
ゼ遺伝子、β−グルクロニダーゼ遺伝子、アントシアニ
ン合成遺伝子等の遺伝子等が挙げられる。遺伝子はま
た、FLAG、His、myc等のタグを付加したものであっても
良く、融合タンパク質をコードするものであっても良
い。
【0039】こうした遺伝子発現の誘導は、本発明のプ
ロモーター及び発現を誘導すべき外来性遺伝子を機能的
に連結した発現ベクターを宿主中に導入することによっ
て達成することができる。また、内在性遺伝子を発現誘
導させたい場合には、該遺伝子の上流に本発明のプロモ
ーターを導入することによって達成することができる。
ここで、上流とは、翻訳開始点より上流−1から−5000
bp程度の領域をいう。
【0040】本発明は更に、上記本発明のプロモーター
を導入することによって強光ストレス及び/又は葉緑体
破壊による誘導性を獲得した形質転換植物を提供する。
本発明の形質転換植物は、発現が誘導される遺伝子がプ
ロモーターと共に、または別個に導入された外来性遺伝
子であっても良く、また発現が誘導される遺伝子が内在
性遺伝子であっても良い。
【0041】本発明のプロモーターによって発現を誘導
する遺伝子及び宿主を種々変えることによって、例えば
植物が通常では生育しにくい砂漠等の環境下において、
乾燥によって植物が枯れてしまう前に予め強光処理を行
い、生育し得る植物を作出することも可能となり、ある
いはまた農作物の収量を上げることも期待される。
【0042】更にまた、本発明のプロモーターを用い、
例えば動物細胞及び植物細胞に対する顕微注入技術(Gr
aessmann M.及びGraesmann A., Methods Enzymol. 198
3; 101:482-92)を利用して、特定の細胞だけに導入し
た遺伝子を発現させ、周囲の細胞への影響を解析した
り、特定の遺伝子をGFP融合タンパク質等の可視化でき
る形態にして特定の細胞に導入し、該細胞で発現した融
合タンパク質が細胞間移行をするか否かを解析したりす
ることが可能である。従って本発明のプロモーターは、
基礎科学の分野においても非常に有用性の高いものであ
る。
【0043】
【実施例】[実施例1] PELIP2::LUCコンストラクト
の作成 GenBankを検索して、シロイヌナズナELIP2遺伝子(Hedd
ad M.及びAdamska I.(2000) Proc. Natl. Acad. Sci. U
SA 97, 3741-3746)がATFCA1コンティグに入っているこ
とがわかった。この遺伝子の翻訳開始コドンの上流-2か
ら-2072塩基の領域をプライマーELIP-FSAL(5'-CGC GTC
GAC ATA ATA TTT ATT TAT TTA GTG ATT C-3':配列番号
1)及びプライマーELIP-RSAL(5'-CGC GTC GAC TGA TTA
GGT TTT CTA AAA GCC GA-3':配列番号2)を用いてシロ
イヌナズナゲノムDNAを鋳型にして常法によりPCR反応を
行った。PCR反応の条件 ゲノムDNA 1μg プライマー 各0.2μM dNTP 各0.35mM 1xバッファー(ベーリンガーExpandHiFiderityキット) 酵素 0.5μl/50μl反応液
【0044】得られた産物をSalIで消化し、ルシフェラ
ーゼ遺伝子を含有するp6GLUC(Aoyama T.及びChua N.H.
(1997) Plant J. 11, 605-612)のSalI部位へ導入し
た。得られたプラスミドをScaI/PvuIIで消化し、ELIP
2::LUCを含む断片を回収し、Klenow酵素を用いて平滑末
端にした後、pUC119(J. Sambrookら, "Molecular Clon
ing", 1989, Cold Spring Harbor Laboratory Press, C
old Spring Harbor)のSmaI部位へ導入した。得られた
プラスミド(yy211)をHindIIIで消化し、ELIP2の翻訳
開始点より-2から-1907塩基までの領域(図1、配列番
号3)を含むELIP2プロモーターとLUCレポーターとの融
合遺伝子を含むHindIII断片を回収し、バイナリーベク
ター(SLJ755I5)のHindIIIへ導入した。得られたプラ
スミド(yy210)はBASTA耐性遺伝子並びにELIP2プロモ
ーター(PELIP2)/LUCレポーター融合遺伝子(図2)を
T-DNA内に持つ。
【0045】[実施例2] シロイヌナズナの形質転換 実施例1で得られたプラスミドyy210をアグロバクテリ
ウムGV3101pMP90へ導入し、このアグロバクテリウムを
シロイヌナズナへ減圧湿潤法により感染させた。シロイ
ヌナズナの独立した形質転換体#52、#58、#62、#69、#7
2、#75を育成し、T2世代の種子を得た。
【0046】[実施例3] ELIP2プロモーター::LUCレ
ポーターの形質転換シロイヌナズナでの発現 実施例2で得た#52、#58、#62、#69、#72、#75のT2種子
をショ糖1%、寒天0.8%を含むGMプレート(D. Valvekens
ら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 85:5536-5540, 198
8)2枚に各ラインを播種し、22℃、20μE/m2/sの連続
明条件下で4日間生育させた後、1mMルシフェリン(0.1
%TritonX100を含む)を芽生えにスプレーし、発芽後蓄
積しているルシフェラーゼ活性を消去(Millar AJら,
(1992) Plant Mol. Biol. Rep. 10, 324-337)した。
【0047】翌日、2枚のプレートのうち一枚のみに3
時間強光処理を行った。強光はハロゲンランプを光源と
し、10cm程度の水フィルターを通して熱線を除去したも
ので、3,000μE/m2/sの明るさを持つものを用いた。強
光処理した芽生え、並びにしなかった芽生えに5mMルシ
フェリン(0.1%TritonX100を含む)をスプレーし(Mill
ar AJら, (1992) Plant Mol. Biol. Rep. 10, 324-33
7)各15個体ずつをガラスバイアル瓶に入れ、ルシフェ
リンによるin vivoでの発光をシンチレーションカウン
ターを用いて計測した。
【0048】図3に示すように、どのトランスジェニッ
クラインにおいても強光処理によって生体内での発光が
約10倍から100倍に上昇した(図3)。この発光の上昇
は非転換植物(図3WT)においては見られないものであ
り、従って非転換植物には存在しないルシフェラーゼ遺
伝子由来の発光であることは明らかである。
【0049】[実施例4]LUCレポーターを恒常的な遺
伝子発現を担う35Sプロモーターの支配下に置いたコン
ストラクト(35S::LUC)を持つ形質転換シロイヌナズナ
(Dijkwel PPら, (1996) Plant Physiol. 110, 455-46
3)と実施例2で得られた#62の形質転換ライン(ELIP
2::LUC)との強光応答を比較した。
【0050】両者の種子をショ糖1%、寒天0.8%を含
むGMプレートに各ライン2枚ずつそれぞれ播種し、7日
間22℃、弱光(6W/m2)の連続明条件下で培養し
た。5mMルシフェリン(0.1%TrintonX100を含む)をス
プレー処理し、翌日2枚のプレートのうち片方に強光処
理した。強光処理にはクセノン光源にフィルター処理を
行い、紫外部及び熱線部を除く400-700nmの波長を含む1
50W/m2の強光を3時間照射して行った。
【0051】強光処理した芽生え、並びに処理しなかっ
た芽生えに5mMルシフェリン(0.1%TrintonX100を含む)
をスプレーし、Argusカメラシステム(浜松フォトニク
ス、浜松)を用いてin vivoのルシフェラーゼ発光を計
測した(Millar AJら, (1992)Plant Mol. Biol. Rep. 1
0, 324-337)。図4に示すように、35S::LUCを持つトラ
ンスジェニックラインは強光処理を行ってもルシフェラ
ーゼ活性に変化が無かったのに対し、ELIP2::LUCを持つ
ものは強光処理によりルシフェラーゼ活性が約20倍上
昇した。このことから、強光処理によるルシフェラーゼ
活性の上昇はELIP2プロモーター特異的に見られること
が明らかになった。
【0052】[実施例5]葉緑体破壊によるELIP2::LUC
の発現への効果を調べた。
【0053】ノルフルラゾンは葉緑体カロチノイド合成
を担うフィトエン不飽和化酵素(phytoene desaturas
e)の阻害剤であり、ノルフルラゾン処理を行った植物
は十分なカロチノイドを合成することが出来なくなり、
不安定化した葉緑素により葉緑体の傷害や破壊が生じる
(Oelmullar R (1989) Photochem. Photobiol. 49, 229
-239)。
【0054】ショ糖1%並びに寒天0.8%を含むGMプレート
にノルフルラゾンを加えたものと加えなかったものとで
ELIP2::LUCの発現量を同様に解析すると、ノルフルラゾ
ン投与によりELIP2::LUCラインのルシフェラーゼ活性は
大きく上昇したが、35S::LUCラインでは殆ど影響が無か
った(図5A)。
【0055】また葉緑体の転写を阻害するターゲチン
(Kapoor Sら, (1997) Plant J. 11,327-337)を培地に
加えると、同様にELIP2::LUCラインではルシフェラーゼ
活性が上昇したが35S::LUCラインでは影響が無かった
(図5B)。これらのことから、本発明のELIP2プロモ
ーターは葉緑体破壊によっても遺伝子の発現を誘導する
ことが出来ることが明らかになった。以上のことから、
ELIP2::LUCに用いられているプロモーター領域を用いる
ことで、下流に配置した任意の遺伝子の発現を強光スト
レス並びに葉緑体破壊に依存して発現させることが可能
であることが明らかになった。
【0056】[実施例6]実施例2で得られた植物の葉
に文字を描いた。ELIP2::LUCラインのシロイヌナズナの
葉(発芽後1週間程度の芽生え)を2枚切り取り、ショ
糖1%、0.8%寒天を含むGMプレートに置き、5mMルシフェ
リン(0.1%TrintonX100を含む)をスプレー処理し、翌
日2枚のプレートのうち片方に「Y」の文字の形に強光
処理した。具体的には、ステンレスシートを「Y」の形
にくり抜き、葉を上からシートで覆い、上から強光照射
した。強光処理にはクセノン光源にフィルター処理を行
い、紫外部及び熱線部を除く400-700nmの波長を含む150
W/m2の強光を3時間照射して行った。
【0057】強光処理した芽生え並びに処理しなかった
芽生えに5mMルシフェリン(0.1%TrintonX100を含む)を
スプレーし、Argusカメラシステム(浜松フォトニク
ス、浜松)を用いてin vivoのルシフェラーゼ発光を計
測した(Millar AJら, (1992) Plant Mol. Biol. Rep.
10, 324-337)。その結果、無処理の葉からは殆どルシ
フェラーゼ発光が認められなかったが、「Y」の文字の
形に強光処理を行った葉からは「Y」の文字の形に発光
が認められた。
【0058】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明のプロモータ
ー領域を用いることで、下流に配置した任意の遺伝子の
発現を強光ストレス並びに葉緑体破壊に依存して発現さ
せることが可能である。本発明のプロモーターを、例え
ば既知の乾燥耐性遺伝子や、また将来的に同定されるで
あろう光ストレス耐性遺伝子と組み合わせることによっ
て、砂漠や低温環境等の極端な環境条件下に適応して生
育し得る植物が得られる可能性がある。
【0059】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> RIKEN <120> Stimulus Inducible Promotor <130> RJH12-079T <160> 3 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 34 <212> DNA <213> Arabidopsis thaliana <400> 1 cgcgtcgaca taatatttat ttatttagtg attc 34 <210> 2 <211> 32 <212> DNA <213> Arabidopsis thaliana <400> 2 cgcgtcgact gattaggttt tctaaaagcc ga 32 <210> 3 <211> 1909 <212> DNA <213> Arabidopsis thaliana <400> 3 aagcttatgt tttgcttgct tggccttgtg gccggctaaa taacctaagt atataatcaa 60 taaattacat aaacgaccgg ataaatcaga acttaattat aatgttaaaa gtaattaaat 120 gaatgatgac cctcgtcgtc tctcctctta aaacacaata atctcataaa tacaattttt 180 atatgaagtc ttcacaaact actataaatt tcccaaagtt gttctctctc tttgtccact 240 cgaagactca tggggataag aaggcactcg tgttatgggc ttcggggctt tttattgttc 300 gccctttcga ggaccttctc acatgtttgg acttttgagt ctaaatgcct tatttcctca 360 cgaatgacgt gaacattttt tcgtcctgaa ctcaaaagta tcaattacac acttcacact 420 actaatggtc aagttttttc gtatttgaaa ctacaaatgt aagtaatata tgcgataaat 480 ttattatcct ctgctagtaa aatccattaa aaaaaactac caatgtgggt gtatgttttc 540 tttcagtata tataaagagt tttcgcagag agcacatatc gatggtggta catcaaatct 600 gatcattcat atctaaataa ttgttgttga gttttctata tgtgtggaac gttagattgc 660 ttaagctaga aattgacaca agagtttgat caccgagttc ctgcctcctg gcctctaacc 720 ggtacgtctc gggtgggaac tgtctcccac aacttttcac tatcaagcaa aaagtattac 780 aagcactaat agaggtttct cttctccttg ttacaaattt agaaattaac tcacacacaa 840 aagacaatag aaaaggagac tataccgaca cgaagactat gcccatatct tcacaattgt 900 gctattattt accgttctaa tctggaaaaa aaaacagcgc acgtaggaga attgggcacg 960 aagacatgaa tgggacacat aaaggatcaa aagagtcatc atgggtctgc catgatgaaa 1020 gttaagaaag ttccaatacg cgcgaaacaa gattgaatgc gacttctctc tataccaaaa 1080 acgaatctcc caagtcccaa gtgaatattg tgagccacta acttgttatt aacattttga 1140 gacaaaaaaa aaatttgtac gtgtttttgc caaacccact tggccatgac caatcagaaa 1200 aagacaagga agatgtgtat ctatgtgtaa tgaggaggcc acgccatcag tttacttgca 1260 cttttccaac tagacgtggc ctctcaccga tctcaacctc actttcctct catttctcaa 1320 attttattgg ctacgtgttt ttgtgtttag cgttcaaccc aaatatcgat atattcttct 1380 ttttttttca catttttaac gatttcgagc aaaataattc gatttatttg tataatttta 1440 atatggtagt tttacaaata atgaaacgaa tgaccaactg atttgttagg tgttacaata 1500 aatatggaaa aaatctcata agtttgaaaa catttattct gaggaaactt tttcttcccc 1560 aaaagaaaaa aaaagtttaa agtggaaaaa agaaaaaaaa ggaataaaaa gtttgaattc 1620 agtttttttc ttttctttga tagatttctt tctacttatt tattactcta ctacacacca 1680 cacaaaaaca aaaataaaat aagtaatcat agtatcccat aaatcagtaa agataaataa 1740 aatccagaaa atactgggcc tatcattttc cttcaccaac tctataaatg aagagataat 1800 cctacagtta cacctcaaac caactccatc tcacttctca agtcttataa tttattcatt 1860 tctctcttct tcatcgatct tcggctttta gaaaacctaa tcagaaatg 1909
【図面の簡単な説明】
【図1】ELIP2のプロモーター領域のヌクレオチド配列
を示す。翻訳開始点より上流-1907のHindIII部位からEL
IP2の開始コドンより-2塩基までを含む(括弧内は-1及
び翻訳開始コドン)。
【図2】ELIP2::LUCコンストラクトの模式図を示す。
【図3】ELIP2::LUCコンストラクトを導入した形質転換
ライン(#52、#58、#62、#69、#72、#75)及び野生型
(WT)の強光処理した芽生え、並びにしなかった芽生え
におけるルシフェリンの発光量を示す。
【図4】ELIP2::LUCコンストラクト(白抜き)または35
S::LUCコンストラクト(黒)を導入した形質転換体の強
光処理前後におけるルシフェリンの発光量を示す。
【図5】葉緑体破壊によるELIP2::LUCの発現への効果を
示す。 (A)ノルフルラゾン添加による葉緑体破壊の場合、
(B)ターゲチン添加による葉緑素転写阻害の場合。
【図6】弱光下で生育したELIP2::LUCラインの葉を
「Y」の文字の形に強光照射(150W/m2、180分)し
た前後の写真及びルシフェラーゼ活性による発光イメー
ジを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B030 AA02 AB03 AD20 CA06 CA17 CA19 CB02 CD03 CD07 CD10 4B024 AA08 BA80 DA01 EA04 FA02 GA11 4B065 AA88X AA88Y AA89X AB01 AC14 BA02 CA53

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強光ストレス及び/又は葉緑体破壊によ
    り遺伝子発現を誘導するプロモーター。
  2. 【請求項2】 以下(a)又は(b)のヌクレオチド配
    列、(a)ELIP2タンパク質をコードする遺伝子から2
    〜1907塩基上流に存在する1906個のヌクレオチド配列の
    少なくとも一部、(b)ELIP2タンパク質をコードする
    遺伝子から2〜1907塩基上流に存在する1906個のヌクレ
    オチド配列の少なくとも一部に対して、1または数個の
    ヌクレオチドが欠失、置換及び/又は付加された配列で
    あって、強光ストレス及び/又は葉緑体破壊により遺伝
    子発現を誘導し得る配列、を含むことを特徴とする、請
    求項1に記載のプロモーター。
  3. 【請求項3】 以下(c)又は(d)のヌクレオチド配
    列、(c)配列番号3で示すヌクレオチド配列におい
    て、下流側300個の連続したヌクレオチド配列を含むヌ
    クレオチド配列、(d)配列番号3で示すヌクレオチド
    配列において、下流側300個の連続したヌクレオチド配
    列を含むヌクレオチド配列に対して、1または数個のヌ
    クレオチドが欠失、置換及び/又は付加された配列であ
    って、強光ストレス及び/又は葉緑体破壊により遺伝子
    発現を誘導し得る配列、を含むことを特徴とする、請求
    項1に記載のプロモーター。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のプ
    ロモーターを導入することにより、宿主において強光ス
    トレス及び/又は葉緑体破壊による遺伝子発現能を誘導
    する方法。
  5. 【請求項5】 発現を誘導させるべき遺伝子の上流に請
    求項1から3のいずれか1項に記載のプロモーターを導
    入することを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から3のいずれか1項に記載の
    プロモーターを導入することによって強光及び/又は葉
    緑体破壊による誘導性を獲得した形質転換植物。
  7. 【請求項7】 発現が誘導される遺伝子がプロモーター
    と共に、または別個に導入された外来性遺伝子である、
    請求項6に記載の形質転換植物。
  8. 【請求項8】 発現が誘導される遺伝子が内在性遺伝子
    である、請求項6に記載の形質転換植物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117402880A (zh) * 2023-12-14 2024-01-16 山东农业大学 一种光诱导型启动子、调控植物光敏感性的方法及应用

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