JP2002175339A - 商品デザイン方法 - Google Patents

商品デザイン方法

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JP2002175339A
JP2002175339A JP2000373361A JP2000373361A JP2002175339A JP 2002175339 A JP2002175339 A JP 2002175339A JP 2000373361 A JP2000373361 A JP 2000373361A JP 2000373361 A JP2000373361 A JP 2000373361A JP 2002175339 A JP2002175339 A JP 2002175339A
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Kenji Mimura
建治 三村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な売れ行きが得られる可能性の高い商品
をデザインすることのできる商品デザイン方法を提供す
る。 【解決手段】 デザインの良否に関する評価をすべき任
意のデザインを映像出力装置1によって出力可能に映像
化し、その映像を映像出力装置1によって任意の被験者
Aに見せながらその被験者Aの脳波を測定するととも
に、その脳波反応に基づいて評価対象のデザインを評価
し、良好な評価結果が得られるまでデザインの検討から
評価までの工程を繰り返すようにしたので、被験者Aの
知識や経験による主観的判断が加わることのない信頼性
の高い評価結果に基づいて商品の最終的なデザインを決
定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の各種製
品の製造に際し、製品のデザインの良否に関する評価を
得るための商品デザイン方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、工業製品等のデザインは、製品
の本質的な性能に加えて商品の売れ行きを左右する重要
な要素の一つとなっている。特に、自動車の外観に係る
デザインは、消費者の好みや流行等によって多様に変化
することから、設計・製造に至る前の開発段階において
は、デザインの決定に十分な検討が要求されている。そ
こで、従来では製品のデザインを絵図面で表し、デザイ
ン画を見た評価者が口頭または文書で報告した評価に基
づいて最終的なデザインを決定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記デ
ザインに対する評価は、視覚を通じて受けた印象に評価
者個人の知識や経験に基づく主観的判断が加わるため、
直感的な印象とは必ずしも一致せず、開発者側にとって
は信頼性の高いデータであるとはいえなかった。
【0004】また、実際に消費者が製品を購入する場合
は、広告やカタログ等に表示されている製品の実物の写
真を見たり、或いは店頭に展示されている製品の実物に
接することにより、その製品に対する購入意欲を生ずる
のが通常である。しかしながら、製品の実物が存在しな
い開発段階においては、デザイン画に対する評価のみし
か得られず、しかもデザイン画と製品の実物とでは視覚
を通じて受ける印象が異なる場合が多い。
【0005】従って、何れにしても開発段階においては
そのデザインによって良好な売れ行きが得られることを
確信することができず、実際の販売においてデザイン決
定時に期待したほどの売れ行きが得られないという結果
を生ずる場合がある。
【0006】本発明は前記問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、良好な売れ行きが得
られる可能性の高い商品をデザインすることのできる商
品デザイン方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、請求項1では、商品の設計製造段階に移行
する前に商品のデザインを決定するための商品デザイン
方法において、デザインの良否に関する評価をすべき任
意のデザインを所定の映像出力手段によって出力可能に
映像化する工程と、この映像を前記映像出力手段によっ
て出力するとともに、任意の被験者に見せながらその被
験者の脳波を測定する工程と、被験者の脳波反応と脳波
反応に対する所定の評価規準に基づいて前記デザインの
良否に関する評価を行う工程とを含み、前記デザインの
評価結果に基づいて前記各工程を少なくとも一回行うよ
うにしている。
【0008】これにより、任意のデザインがその映像を
見た被験者の脳波反応に基づいて評価されることから、
被験者の知識や経験に基づく主観的判断が加わることの
ない直感的な評価結果が得られるとともに、良好な評価
結果が得られるまで前記各工程が少なくとも一回行われ
る。
【0009】また、請求項2では、商品の設計製造段階
に移行する前に商品のデザインを決定するための商品デ
ザイン方法において、デザインの良否に関する評価をす
べき具体的なデザインを所定の映像出力手段によって出
力可能に映像化する工程と、この映像を前記映像出力手
段によって出力するとともに、任意の被験者に見せなが
らその被験者の脳波を測定する工程と、被験者の頭皮上
における脳波電位の場所的な分布状態のパターンを予め
設定した複数種類の基準パターンと比較する工程と、被
験者の脳波電位のパターンが何れの基準パターンに近似
するかを判定することにより前記デザインの良否に関す
る評価を行う工程とを含み、前記デザインの評価結果に
基づいて前記各工程を少なくとも一回行うようにしてい
る。
【0010】これにより、評価対象物のデザインがその
映像を見た被験者の脳波反応に基づいて評価されること
から、被験者の知識や経験に基づく主観的判断が加わる
ことのない直感的な評価結果が得られるとともに、良好
な評価結果が得られるまで前記各工程が少なくとも一回
行われる。その際、被験者の脳波電位の分布パターンが
予め設定した複数種類の基準パターンの何れに近似する
かを判定されることから、例えば怒り、喜び、悲しみ
等、各基準パターンの特徴に基づいて被験者の脳波反応
がより具体的に測定される。
【0011】また、請求項3では、請求項1または2記
載の商品デザイン方法において、前記映像の所定場面に
おける被験者の脳波反応に基づいて評価対象物のデザイ
ンを評価するようにしている。これにより、請求項1ま
たは2の作用に加え、例えば評価における重要な反応が
予測される任意の場面について測定することが可能とな
る。
【0012】また、請求項4では、請求項1、2または
3記載の商品デザイン方法において、評価対象物を異な
った角度から表した場面を含む映像を用いるようにして
いる。これにより、請求項1、2または3の作用に加
え、例えば評価対象物が自動車の場合、自動車をその正
面や側面等の異なった角度から映し出した場面等が映像
によって表現される。
【0013】また、請求項5では、請求項1、2、3ま
たは4記載の商品デザイン方法において、評価対象物の
動的な変化を表した場面を含む映像を用いるようにして
いる。これにより、請求項1、2、3または4の作用に
加え、例えば評価対象物が自動車の場合、自動車の走行
状態や可動部の動作状態等の動的変化を生ずる場面等が
映像によって表現される。
【0014】また、請求項6では、請求項1、2、3、
4または5記載の商品デザイン方法において、前記評価
対象物を所定の背景と共に表した場面を含む映像を用い
るようにしている。これにより、請求項1、2、3、4
または5の作用に加え、例えば評価対象物が自動車の場
合、市街地、山間地、昼間、夜間、各天候等の背景が異
なる場面等が映像によって表現される。
【0015】また、請求項7では、請求項1、2、3、
4、5または6記載の商品デザイン方法において、評価
対象物を他の物品または人物と共に表した場面を含む映
像を用いるようにしている。これにより、請求項1、
2、3、4、5または6の作用に加え、例えば評価対象
物が自動車の場合、自動車と共にその備品や積載物等の
他の物品や運転者や搭乗者等の人物が表されている場面
等が映像によって表現される。
【0016】また、請求項8では、請求項1、2、3、
4、5、6または7記載の商品デザイン方法において、
前記映像をコンピュータグラフィックを用いて作成する
ようにしている。これにより、請求項1、2、3、4、
5、6または7の作用に加え、評価対象物のデザインが
コンピュータグラフィックによって任意に表現すること
が可能となる。
【0017】また、請求項9では、請求項8記載の商品
デザイン方法において、前記映像に実物の存在しない評
価対象物を表現するようにしている。これにより、請求
項8の作用に加え、実物の存在しない評価対象物がコン
ピュータグラフィックによって仮想的に表現される。
【0018】また、請求項10では、請求項1、2、
3、4、5、6、7、8または9記載の商品デザイン方
法において、前記評価対象物は車両であることを特徴と
する。これにより、請求項1、2、3、4、5、6、
7、8または9の作用に加え、例えば自動車や自動二輪
車等、外観に係るデザインが重視される車両のデザイン
が評価される。
【0019】
【発明の実施の形態】図1乃至図6は本発明の一実施形
態を示すもので、図1は本発明の商品デザイン方法に用
いるデザイン評価装置の概略図、図2はその制御系を示
すブロック図、図3は頭皮上電位の分布を示す頭部の概
略平面図、図4は任意の電極位置における脳波の変化を
示す図、図5は演算制御部の動作を示すフローチャー
ト、図6は商品企画から設計製造段階までの工程を示す
フローチャートである。
【0020】同図に示すデザイン評価装置は、所定の映
像Bを出力する映像出力装置1と、映像出力装置1を目
視する被験者Aの脳波を検出する脳波検出器2と、脳波
検出器2の検出信号により脳波の電位信号を時系列的に
測定する脳波測定部3と、脳波測定部3の測定結果に基
づく脳波データの分析及び映像出力装置制御等を行う演
算制御部4と、測定データと比較する基準データを記憶
した記憶装置5と、評価結果を出力する出力装置6とか
ら構成されている。
【0021】映像出力装置1は、例えば磁気テープ等に
記録された映像を再生する機能を備え、例えば自動車の
デザインを表現した映像Bが記録されている。この場
合、映像Bのデータは、実物を直接撮影したものではな
く、コンピュータグラフィック等を用いて仮想的に作成
したものである。
【0022】脳波検出器2は、例えば医療用に用いられ
る周知の機器からなり、被験者Aの頭皮に固定される多
数の電極2aを有している。脳波検出器2の各電極2a
は頭皮上の多数箇所に点在するように取付けられ、それ
ぞれ増幅器2bを介して脳波測定部3に接続されてい
る。
【0023】脳波測定部3は脳波検出器2の検出信号を
数値化する周知の機器からなり、演算制御部4に接続さ
れている。この場合、脳波測定部3は脳波検出器2の各
電極2aの位置における頭皮上電位をそれぞれ同時に測
定するようになっている。
【0024】演算制御部4はマイクロコンピュータによ
って構成され、映像出力装置1、記憶装置5及び出力装
置6にそれぞれ接続されている。即ち、演算制御部4で
は、脳波測定部3によって測定された脳波−頭皮上電位
分布の相関パターンから、それぞれのパターンに対応す
る特徴量を数値化し、予め記憶装置5に記憶されている
基準データと比較するようになっている。
【0025】記憶装置5は、前記脳波−頭皮上電位分布
の相関パターンと比較する各種基準データを記憶してお
り、各基準データは任意に書き換え可能になっている。
【0026】出力装置6は、例えばパーソナルコンピュ
ータのディスプレイやプリンタ等からなり、評価結果の
一覧表等を出力するようになっている。
【0027】ここで、本実施形態のデザイン評価方法に
用いる脳波解析について説明する。一般に、人間の脳は
与えられた刺激によって反応し、これに応じて脳波が変
化する。しかし、脳には機能の局在があるとされてお
り、怒り、喜び、悲しみ等の感性の状態により、関与す
る部位と関与しない部位(例えば、図3に示す頭皮上の
異なった場所L1 ,L2 ,L3 )によって特徴的な電位
分布が形成されることが文献により明らかにされてい
る。そこで、本発明では、頭皮上で脳波がつくる場所的
な分布状態(パターン)を測定することにより、その分
布状態を予め実験や研究により求められた複数種類の感
性(怒り、喜び、悲しみ等)の基準パターンと比較し、
測定データが何れの基準パターンの特徴に近似するかを
判定することにより、評価対象物のデザインを見た被験
者が視覚を通じて受けた刺激により生ずる感性に基づい
てデザインを評価する。
【0028】次に、本実施形態のデザイン評価方法にお
ける演算制御部4の動作について、図5に示すフローチ
ャートを参照して説明する。
【0029】まず、映像出力装置1を目視する被験者A
の脳波の測定を開始するとともに(S1)、映像出力装
置1に所定の映像Bを出力し(S2)、時間の計測を開
始する(S3)。この場合、映像Bは評価対象物(例え
ば自動車のデザイン)を動画によって連続的に映し出す
ものでもよいし、静止画を順次切換えるものであっても
よい。また、映像Bには被験者Aの脳波の反応を測定す
べき複数の場面(E1,E2,…,En )が図4に示すよう
に時系列的に設定されており、各場面は前記計時開始か
らそれぞれ所定時間(T1,T2,…,Tn )が経過した際
に現れるようになっている。各場面としては、例えば評
価対象物が自動車の場合、自動車を正面や側面等の異な
った角度から映し出した場面、自動車の走行状態や可動
部の動作状態等の動的変化を生ずる場面、市街地、山間
地、昼間、夜間、各天候等の背景が異なる場面、自動車
と共にその備品や積載物等の他の物品や運転者や搭乗者
等の人物が表されている場面など、評価対象物のみを表
した場面、またはその一態様のみを表した場面だけでな
く、評価における重要な反応が予測される種々の場面が
設定されている。次に、前記場面の変数nを0とした後
(S4)、nに1を加え(S5)、時間Tn が経過した
ならば、そのときの脳波が頭皮上でつくる場所的な分布
状態(以下、脳波電位パターンという)を記憶装置の各
基準パターン(怒り、喜び、悲しみ等の複数種類の感
性)と比較し(S6)、最も近似する基準パターンを比
較結果Pn として記録する(S7)。例えば、脳波電位
パターンが自動車を正面から映し出した場面で”喜び”
の感性に対応する基準パターンに最も近似していた場合
は、その場面に対して”喜び”の基準パターンが記録さ
れる。次に、変数nが最後の場面の変数Nに達していな
ければ(S8)、前記ステップS5〜S8の動作を繰り
返して各場面(E1,E2,…,En )について評価を行っ
た後、ステップS8において変数nが最後の場面の変数
Nに達したならば、各場面(E1,E2,…,En )の評価
結果を出力装置6によって出力し(S9)、プログラム
を終了する。
【0030】以上のようにして得られた評価結果によ
り、例えば自動車を正面から映し出した場面で被験者A
が”喜び”の感性を生ずる反応を示した場合は、その自
動車の正面デザインは被験者Aにとって良好な印象を受
けたと判断することができる。また、例えば自動車が市
街地を走行する場面で”怒り”または”悲しみ”の感性
を生ずる反応を示した場合は、その自動車のデザインは
市街地に似合わないと判断することができる。
【0031】次に、前記デザイン評価方法を用いた商品
デザイン方法について説明する。即ち、図6に示すよう
に商品企画の段階を経て(S10)、商品の初期的なデ
ザインを具体的に検討した後(S11)、そのデザイン
を前記映像出力装置1によって出力可能に映像化する
(S12)。次に、前記デザイン評価方法によりデザイ
ンの良否についての評価を行い(S13)、その評価結
果が良好であれば(S14)、そのデザインによる商品
の設計・製造段階に移行し、生産された商品が販売され
る。また、前記ステップS14においてデザインの評価
結果が良好でない場合には、良好な評価結果が得られる
まで前記ステップS11からS14の工程を繰り返す。
【0032】このように、本実施形態によれば、デザイ
ンの良否に関する評価をすべき任意のデザインを映像出
力装置1によって出力可能に映像化し、その映像を映像
出力装置1によって任意の被験者Aに見せながらその被
験者Aの脳波を測定するとともに、その脳波反応に基づ
いて評価対象のデザインを評価し、良好な評価結果が得
られるまでデザインの検討から評価までの工程を繰り返
すようにしたので、被験者Aの知識や経験による主観的
判断が加わることのない信頼性の高い評価結果に基づい
て商品の最終的なデザインを決定することができ、良好
な売れ行きが得られる可能性の高い商品を製造すること
ができる。この場合、前記評価測定を複数の被験者に対
して行うようにすれば、デザイン評価の信頼性をより高
めることができる。
【0033】また、評価対象物のデザインは映像出力装
置1に映像Bとして出力されるので、映像Bをコンピュ
ータグラフィック等を用いて仮想的に作成することによ
り、製品の実物が存在しない開発段階においても、立体
的なモデル等を作成せずにデザインの決定を的確に行う
ことができる。
【0034】尚、前記実施形態によるデザイン評価方法
は自動車や自動二輪車等の車両に限られることはなく、
例えば航空機、船舶または各種家電製品等の他の工業製
品は勿論のこと、衣服、玩具または工芸品のデザインな
ど、あらゆる分野のデザイン評価に用いることができ
る。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の商品デ
ザイン方法によれば、被験者の知識や経験による主観的
判断が加わることのない信頼性の高い評価結果に基づい
て商品の最終的なデザインを決定することができるの
で、良好な売れ行きが得られる可能性の高い商品を製造
することができ、商品販売者の利益の向上に確実に貢献
することができる。
【0036】また、請求項2の商品デザイン方法によれ
ば、請求項1と同様の効果を得ることができるととも
に、例えば怒り、喜び、悲しみ等、被験者の脳波反応を
より具体的に測定することができるので、より信頼性の
高い評価結果を得ることができる。
【0037】また、請求項3の商品デザイン方法によれ
ば、請求項1または2の効果に加え、例えば評価におけ
る重要な反応が予測される任意の場面について測定する
ことができるので、より有効な評価結果を得ることがで
きる。
【0038】また、請求項4の商品デザイン方法によれ
ば、請求項1、2または3の効果に加え、例えば評価対
象物が自動車の場合、自動車をその正面や側面等の異な
った角度から映し出した場面等が映像によって表現され
るので、評価対象物の一態様のみを表した映像による評
価に比べ、被験者の多様な反応に基づく評価を行うこと
ができる。
【0039】また、請求項5の商品デザイン方法によれ
ば、請求項1、2、3または4の効果に加え、例えば評
価対象物が自動車の場合、自動車の走行状態や可動部の
動作状態等の動的変化を生ずる場面等が映像によって表
現されるので、評価対象物のみを表した映像による評価
に比べ、被験者の多様な反応に基づく評価を行うことが
できる。
【0040】また、請求項6の商品デザイン方法によれ
ば、請求項1、2、3、4または5の効果に加え、例え
ば評価対象物が自動車の場合、市街地、山間地、昼間、
夜間、各天候等の背景が異なる場面等が映像によって表
現されるので、評価対象物のみを表した映像による評価
に比べ、被験者の多様な反応に基づく評価を行うことが
できる。
【0041】また、請求項7の商品デザイン方法によれ
ば、請求項1、2、3、4、5または6の効果に加え、
例えば評価対象物が自動車の場合、自動車と共にその備
品や積載物等の他の物品や運転者や搭乗者等の人物が表
されている場面等が映像によって表現されるので、評価
対象物のみを表した映像による評価に比べ、被験者の多
様な反応に基づく評価を行うことができる。
【0042】また、請求項8の商品デザイン方法によれ
ば、請求項1、2、3、4、5、6または7の効果に加
え、評価対象物のデザインを任意に表現することができ
るので、デザイン評価に効果的な映像の作成が可能とな
る。
【0043】また、請求項9の商品デザイン方法によれ
ば、請求項8の効果に加え、実物の存在しない評価対象
物を仮想的に表現することができるので、製品の実物が
存在しない開発段階においてもデザインの決定を的確に
行うことができる。
【0044】また、請求項10の商品デザイン方法によ
れば、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9
の効果に加え、例えば自動車や自動二輪車等、外観に係
るデザインが重視される車両のデザインが評価されるの
で、このような製品の開発及び製造販売において極めて
有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すデザイン評価装置の
概略図
【図2】制御系を示すブロック図
【図3】頭皮上電位の分布を示す頭部の概略平面図
【図4】任意の電極位置における脳波の変化を示す図
【図5】演算制御部の動作を示すフローチャート
【図6】商品企画から設計製造段階までの工程を示すフ
ローチャート
【符号の説明】
1…映像出力装置、2…脳波検出器、3…脳波測定部、
4…演算制御部、A…被験者、B…映像。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年9月17日(2001.9.1
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】まず、映像出力装置1を目視する被験者A
の脳波の測定を開始するとともに(S1)、映像出力装
置1に所定の映像Bを出力し(S2)、時間の計測を開
始する(S3)。この場合、映像Bは評価対象物(例え
ば自動車のデザイン)を動画によって連続的に映し出す
ものでもよいし、静止画を順次切換えるものであっても
よい。また、映像Bには被験者Aの脳波の反応を測定す
べき複数の場面(E1,E2,…,En )が図4に示すよう
に時系列的に設定されており、各場面は前記計時開始か
らそれぞれ所定時間(T1,T2,…,Tn )が経過した際
に現れるようになっている。各場面としては、例えば評
価対象物が自動車の場合、自動車を正面や側面等の異な
った角度から映し出した場面、自動車の走行状態や可動
部の動作状態等の動的変化を生ずる場面、市街地、山間
地、昼間、夜間、各天候等の背景が異なる場面、自動車
と共にその備品や積載物等の他の物品や運転者や搭乗者
等の人物が表されている場面など、評価対象物のみを表
した場面、またはその一態様のみを表した場面だけでな
く、評価における重要な反応が予測される種々の場面が
設定されている。次に、前記場面の変数nを0とした後
(S4)、nに1を加え(S5)、時間Tn が経過した
ならば(S6)、そのときの脳波が頭皮上でつくる場所
的な分布状態(以下、脳波電位パターンという)を記憶
装置の各基準パターン(怒り、喜び、悲しみ等の複数種
類の感性)と比較し(S)、最も近似する基準パター
ンを比較結果Pn として記録する(S)。例えば、脳
波電位パターンが自動車を正面から映し出した場面で”
喜び”の感性に対応する基準パターンに最も近似してい
た場合は、その場面に対して”喜び”の基準パターンが
記録される。次に、変数nが最後の場面の変数Nに達し
ていなければ(S)、前記ステップS5〜S8の動作
を繰り返して各場面(E1,E2,…,En )について評価
を行った後、ステップSにおいて変数nが最後の場面
の変数Nに達したならば、各場面(E1,E2,…,En )
の評価結果を出力装置6によって出力し(S10)、プ
ログラムを終了する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】次に、前記デザイン評価方法を用いた商品
デザイン方法について説明する。即ち、図6に示すよう
に商品企画の段階を経て(S11)、商品の初期的なデ
ザインを具体的に検討した後(S12)、そのデザイン
を前記映像出力装置1によって出力可能に映像化する
(S13)。次に、前記デザイン評価方法によりデザイ
ンの良否についての評価を行い(S14)、その評価結
果が良好であれば(S15)、そのデザインによる商品
の設計・製造段階に移行し(S16)、生産された商品
が販売される(S17)。また、前記ステップS14に
おいてデザインの評価結果が良好でない場合には、良好
な評価結果が得られるまで前記ステップS12からS
の工程を繰り返す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商品の設計製造段階に移行する前に商品
    のデザインを決定するための商品デザイン方法におい
    て、 デザインの良否に関する評価をすべき任意のデザインを
    所定の映像出力手段によって出力可能に映像化する工程
    と、 この映像を前記映像出力手段によって出力するととも
    に、任意の被験者に見せながらその被験者の脳波を測定
    する工程と、 被験者の脳波反応と脳波反応に対する所定の評価規準に
    基づいて前記デザインの良否に関する評価を行う工程と
    を含み、 前記デザインの評価結果に基づいて前記各工程を少なく
    とも一回行うことを特徴とする商品デザイン方法。
  2. 【請求項2】 商品の設計製造段階に移行する前に商品
    のデザインを決定するための商品デザイン方法におい
    て、 デザインの良否に関する評価をすべき具体的なデザイン
    を所定の映像出力手段によって出力可能に映像化する工
    程と、 この映像を前記映像出力手段によって出力するととも
    に、任意の被験者に見せながらその被験者の脳波を測定
    する工程と、 被験者の頭皮上における脳波電位の場所的な分布状態の
    パターンを予め設定した複数種類の基準パターンと比較
    する工程と、 被験者の脳波電位のパターンが何れの基準パターンに近
    似するかを判定することにより前記デザインの良否に関
    する評価を行う工程とを含み、 前記デザインの評価結果に基づいて前記各工程を少なく
    とも一回行うことを特徴とする商品デザイン方法。
  3. 【請求項3】 前記映像の所定場面における被験者の脳
    波反応に基づいて評価対象物のデザインを評価すること
    を特徴とする請求項1または2記載の商品デザイン方
    法。
  4. 【請求項4】 評価対象物を異なった角度から表した場
    面を含む映像を用いることを特徴とする請求項1、2ま
    たは3記載の商品デザイン方法。
  5. 【請求項5】 評価対象物の動的な変化を表した場面を
    含む映像を用いることを特徴とする請求項1、2、3ま
    たは4記載の商品デザイン方法。
  6. 【請求項6】 評価対象物を所定の背景と共に表した場
    面を含む映像を用いることを特徴とする請求項1、2、
    3、4または5記載の商品デザイン方法。
  7. 【請求項7】 評価対象物を他の物品または人物と共に
    表した場面を含む映像を用いることを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5または6記載の商品デザイン方法。
  8. 【請求項8】 前記映像をコンピュータグラフィックを
    用いて作成することを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5、6または7記載の商品デザイン方法。
  9. 【請求項9】 前記映像に実物の存在しない評価対象物
    を表現することを特徴とする請求項8記載の商品デザイ
    ン方法。
  10. 【請求項10】 前記評価対象物は車両であることを特
    徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8または
    9記載の商品デザイン方法。
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