JP2002174590A - 光学検出装置 - Google Patents

光学検出装置

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JP2002174590A
JP2002174590A JP2000371739A JP2000371739A JP2002174590A JP 2002174590 A JP2002174590 A JP 2002174590A JP 2000371739 A JP2000371739 A JP 2000371739A JP 2000371739 A JP2000371739 A JP 2000371739A JP 2002174590 A JP2002174590 A JP 2002174590A
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Seiji Kondo
聖二 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、簡易な構成によって、臨界角を上
回る入射角で反応容器中の試料に光を照射することがで
きる光学的測定用の装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 前記課題を解決するために、本発明は、
屈折率n(n>1)の材質で構成された反応容器の中に
配置された試料に光ビームを照射するための光源部と;
前記試料によって反射された反射光を検出するための検
出器とを備えた、試料の特性を光学的に測定する装置に
おいて、前記光源部が、前記反応溶液の側壁を透過して
前記試料に光を照射するように配設されていることによ
り、前記光ビームの前記試料への入射角がarcsin
(1/n)を上回るように光ビームを照射し得ることを
特徴とする装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、簡易な構成で、臨
界角を上回る角度をもって前記試料に光を照射すること
ができる、光学的な測定を行うための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光を試料に照射し、その反射光の光学的
性質を分析することによって、試料の化学的特性や物理
的特性を測定する装置は、金属薄膜の材質や膜厚を測定
するために広く使用されており、表面プラズモン共鳴現
象を利用したプラズモン共鳴測定装置及び楕円偏光現象
を利用した楕円偏光解析装置が代表的である。
【0003】プラズモン共鳴が生じる角度は、試料の材
質、膜厚などの諸条件に依存するが、一般に、試料に対
して、30°以上に近い角度であるため、プラズモン共
鳴を生じさせるためには、試料となす角度が大きくなる
ように試料に光を照射しなければならない。
【0004】ところが、試料は、通常、ガラス等の屈折
率が1より大きい材質からなる反応容器に置かれている
ので、反応容器の上面から光を照射すると、反応容器に
よる屈折のために水平に近い角度で光を照射することが
難しい。
【0005】具体的には、光が屈折率n1の物質1から
屈折率n2(n2>n1)の物質2中に進入すると、図
1に示されているように、試料面の法線と光の進行方向
とがなす角度は、減少し、入射前の角度θ1と入射後の
θ2とは、式(1)の関係を満たす。
【0006】 n1×sinθ1=n2×sinθ2 ・・・・・・式(1) 式(1)より、 sinθ2=(n1/n2)×sinθ1=(1/n)
×sinθ1 (ここで、nは、物質1に対する物質2の相対屈折率を
表す)であるから、θ1=90°のときに、sinθ2
が最大値1/nをとり、このときに、θ2は最大値ar
csin(1/n)をとる。
【0007】従って、物質1が物質2の上に重層されて
いるときに、物質1から物質2に光を入射させれば、光
と物質2の底面の法線がなす角度αの最大値は、θ2に
等しくarcsin(1/n)をとる。
【0008】光学的な測定装置の反応容器において最も
多用されているガラスの空気に対する相対屈折率は約
1.458なので、αの最大値は、arcsin(1・
1.458)=約43.3°である。それ故、ガラスの
反応容器の上面部を透過させて、反応容器の内部に存在
する試料に照射するときには、試料と光がなす角度は、
43.3°を上回ることができず、臨界角が43.3°
より大きい場合、典型的には、水平に近い角度である場
合には、プラズモン共鳴は生じない。
【0009】このため、従来の測定装置では、図2に示
されているように、屈折率が高い透明な液体203を介
して反応容器の上面にプリズム202を置くことによっ
て、容器保持台207の上に置かれた反応容器204中
の反応領域205に所定の角度で光を照射するようにし
ていた。
【0010】このような装置を改善するために、特開2
000−121552や特開2000−19100など
は光ファイバーなどを用いて光を多重反射させる構成の
装置を提案しているが、多重反射させるために反応容器
の屈折率を高く設定しなければならないこと、高価であ
ること、光を入射させるために特別な光学系が必要であ
るために構成が複雑なことなどの欠点がある。
【0011】さらに、プラズモン共鳴法では、異なる角
度の入射光による測定結果が得られるように設計するこ
とで常に最適な共鳴状態を得ることが重要であるが、光
路を拘束するような特別な光学系を使用すると入射角度
の自由な設定が困難になるという不具合もあり、正確な
測定結果が得難くなるという問題も生じる。一方、楕円
偏光解析装置においては、上面を有する反応容器の上面
または反応容器に収容された反応液等の液体の液面から
入射光を照射してその入射光を直接的に容器内面に配置
した試料に入射させる構成を想定して種々検討したとこ
ろ、これらの入射方法では測定感度に制限があるという
問題を見出した。確かに、楕円偏光解析装置にも、種々
の改良が提案されていたが、高価な光学部品を組み合わ
せる傾向があり、装置が複雑になったり、操作ミスない
し誤動作の影響が出易いなどの不具合を生じ得る。
【0012】このように、従来の測定装置においては、
構成及び操作手順が煩雑であるのみならず、自動化が困
難であるという大きな問題点が存していた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡易な構成
によって、臨界角を上回る入射角で反応容器中の試料に
光を照射することができる光学的測定用の装置を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記の屈折光
によって試料を照射する光学検出装置において、鋭意検
討したところ、反応容器の一部として、適宜の光屈折率
を有する材質部分を通過して試料への直接的な入射光路
を形成するように設計したところ、上述した問題を克服
し得る装置を提供できるという画期的な光学装置を発見
することとなり、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、上記課題を解決するために、本発明は、屈折率n
(n>1)の材質で構成された反応容器の中に配置され
た試料に光ビームを照射するための光源部と;前記試料
によって反射された反射光を検出するための検出器とを
備えた、試料の特性を光学的に測定する装置において、
前記光源部が、前記反応溶液の側壁を透過して前記試料
に光を照射するように配設されていることにより、前記
光ビームの前記試料への入射角がarcsin(1/
n)を上回るように光ビームを照射し得ることを特徴と
する装置を提供する。
【0015】本明細書における「試料の特性を光学的に
測定する装置」には、例えば、表面プラズモン共鳴法、
楕円偏光解析法を利用した装置などが含まれるが、これ
らに限定されない。
【0016】本明細書の装置によって測定される「特
性」は、使用する測定方法の種類に応じて、組成などの
化学的特性、厚さなどの物理的特性、屈折率などの光学
的特性を含む任意の特性であり得る。
【0017】本明細書において、「光ビームの試料への
入射角」とは、前記試料が置かれた反応容器中の面、典
型的には反応容器の底面に立てた法線と前記試料に入射
する光ビームとがなす角度を意味する。従って、「入射
角」が90°に近づけば、光ビームは、反応容器の底面
に対して、より水平な角度で入射することになる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明は、屈折率n(n>1)の
材質で構成された反応容器の内部又は周囲に置かれた試
料に光ビームを照射し、該試料によって生じた前記光ビ
ームの光学的性質の変化を分析することにより前記試料
の特性を測定する装置において、前記反応容器の側壁を
通過するように前記試料に光ビームを照射することがで
きる光源部を備えたことを特徴とする装置を提供する。
【0019】本発明の装置は、試料を戴置すべき反応容
器の上面ではなく、側壁を透過するように前記試料に光
ビームを照射するので、光ビームの試料への入射角を大
きくすることが可能である。このため、本発明の装置を
用いれば、屈折率の大きなガラス製容器内部に置かれた
試料に対しても、反応容器透過時の光の屈折にもかかわ
らず、臨界角を上回る角度をもって、前記試料に光を照
射することができる。
【0020】以下の実施例では、表面プラズモン共鳴法
を用いて試料の特性を測定する装置について説明する。
しかしながら、以下の実施例は、本発明の理解を容易に
することを意図して記載されたものであって、いかなる
意味においても限定を意図したものではない。従って、
本発明の装置は、表面プラズモン共鳴法を用いた測定装
置に限定されるものではないことに留意しなければなら
ない。
【0021】[実施例1]本実施例では、図3を参照し
ながら、実施例1に係る装置について説明する。
【0022】該装置は、光源部301、光源部301か
ら射出された光を平行にするための光学素子302、該
素子によって平行になった光の偏光を、光の入射方向と
同一にするための偏光素子303と、偏光した光を集光
するための集光素子304と、一様に屈折率n(n>
1)の材質からなる肉厚の角板状の反応容器305と、
反応容器305の周辺に形成された、反応領域となるべ
き金属薄膜306と、金属薄膜306から反射した光を
再び平行光とする光学素子307と、平行になった光の
強度分布を測定するための検出器308とを備えた、表
面プラズモン共鳴測定を行うための装置である。
【0023】光源部301は、ハロゲンランプ、キセノ
ンランプ、固体レーザー、気体レーザー、半導体レーザ
ー等の任意の光源であり得る。表面プラズモン共鳴を用
いるときには、光源は、広帯域波長の光を射出するもの
であり、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ等が
用いられるが、これらに限定されない。
【0024】光源部301から射出された光ビームは、
光学素子302によって平行光にされる。光学素子30
2は、例えば、レンズであり得る。前記光ビームは、光
源部を動かすことにより、あるいは光ビームの進路にプ
リズムなど光の進路を屈曲させ得る装置を備えることに
より、試料への照射が変更される。
【0025】光学素子302によって平行光になった光
ビームは、偏光素子303によって、光の入射方向と一
致するように偏光される。
【0026】偏光素子303は、偏光版、グラントムソ
ンプリズム、グランレーザープリズム、ウォラストンプ
リズム、グランレーザープリズムなどを使用し得るが、
これらに限定されない。
【0027】偏光素子303によって偏光された光ビー
ムは、集光素子304によって集光される。
【0028】集光素子304からは約53°の角度で集
光する光が形成され、反応容器305の側壁に到達す
る。集光素子を備えることにより、少なくとも入射光に
ついて表面プラズモン共鳴による測定に必要な複数角度
の測定光路を得ることができる。
【0029】反応容器305は、光学的な測定を可能に
するために透明で硬質な材質、典型的には石英ガラスか
ら構成される。石英ガラスの場合には屈折率は1.45
8なので、集光された前記光が、反応容器305の側壁
に達すると、側壁と入射後の光がなす角θ1は、側壁と
入射前の光がなす角θ0に比べて大きくなり、下式
(2)を充たす。
【0030】 cosθ1=1/n×cosθ0 (n>1)・・・・・・式(2) 具体的には、集光素子304の中心を通る光が、反応容
器305に入射するときの角度θ0が60°のときに
は、角θ1は約70°となる。光ビームは、図のよう
に、一定の広がりをもって反応容器305の側壁に入射
するので、集光した光と金属薄膜6がなす角度θ1は、
55〜88°までの範囲であり得る。
【0031】側壁が容器の底面と90°の角度をなす平
面である最も一般的な場合においては、θ1は、arc
cos(1/n)≦θ1≦90°の範囲であり得、θ0
=0°のとき、θ1は、最小値arccos(1/n)
(deg)をとり、θ0=90°のとき、θ1は、最大
値90°近傍をとる。側壁が容器の底面と90°を超え
る角度をなしているときには、θ1の最小値はさらに大
きくなり、より水平な光を照射しやすくなる。このよう
に、θ0が直角に近づけば、反応容器305の側壁を透
過する光と金属薄膜306がなす角度も直角に近づくの
で、金属薄膜306の表面とほぼ水平に光を照射するこ
とができ、測定条件の自由度が最大になるので、常に最
適な表面プラズモン共鳴を得ることができることとな
る。
【0032】他方、反応容器の側壁を透過するように光
を試料に照射すると、θ1の角度は、arccos(1
/n)を下回れない。このため、広い範囲の臨界角が必
要なときには、反応容器の側壁を透過するように光を試
料に照射し得る光源部に加えて、反応容器の上面を透過
するように光を試料に照射し得る光源部を備える必要が
ある。あるいは、可動的な光源部を備えることにより、
側壁と上面の両者に光を照射できるようにしてもよい。
【0033】反応容器305を透過した光が、所定の臨
界角以上の角度をもって金属薄膜306に入射し、エバ
ネッサント場と表面プラズモン共鳴の波数が一致する
と、金属薄膜306の表面で表面プラズモン共鳴が起こ
り、光が吸収される。表面プラズモン共鳴が起こる臨界
角は、例えば、金属薄膜306の状態や温度に依存して
変わるので、例えば、金属薄膜306の上で抗原抗体複
合体や核酸のハイブリッドが形成されたか否かを知るこ
とができる。
【0034】金属薄膜306によって反射された反射光
は、光学素子307により再び平行光に変換された後、
検出器308によって検出される。検出器308で、金
属薄膜6上に置かれた試料によってもたらされた光学的
特性の変化の有無、又は程度を測定すれば、試料の特性
を知ることができる。
【0035】[実施例2]本実施例では、図4を参照し
ながら、実施例2に係る装置について説明する。該装置
では、例えば6面が光透過性の材質の壁で囲まれた閉鎖
型の反応容器の内部に反応液等の各種溶液が充填され
て、少なくとも側面が外気に晒される状態で適宜の設置
部に設置される。
【0036】このため、該装置においては、試料に光が
到達するまでに、反応容器の周囲の空気と反応容器側壁
との界面、及び反応容器側壁と液体との界面で、光は二
回屈折することになる。光が、前記両界面で屈折する
と、最終的には、空気と液体との界面において一回屈折
した場合と同じになる。
【0037】本実施例の装置は、単色光源401と、光
源からの光を入射方向に対して45°の角度を有する直
線偏光に変換するための偏光素子402と、反応容器4
03と、反応容器内の試料404と、反応容器内部にお
いて試料と接する部位に形成された反応領域405と、
反応領域から反射した光の射出方向に対して−45°の
角度を有し、前記試料によって反射された光から特定の
偏光成分を取り出すための検光子406と、検光子40
6を通過した光の強度を測定するための検出器407と
を備えている。
【0038】反応容器403は、典型的には、石英ガラ
スであり、屈折率が1.458である。試料は、微量な
物質が溶存している液体であり、屈折率1.333を有
する。楕円偏光測定を行う場合には、液面から光ビーム
が入射してしまうと高い入射角度が得られないので、反
応容器403に保持された液体の液面は試料に照射され
る光ビームよりも上になるようにして光ビームを覆う状
態に設定することで、少なくとも入射光路において収容
された液体と容器壁面との間に気体が介在しないように
する。
【0039】反応領域405には、例えば、1μm程度
の厚さを有するシリコンのスパッタ膜が形成されてい
る。該スパッタ膜には、試料中の微量物質のみと化学反
応で結合する試薬による膜が形成されている。この試薬
は、例えば、抗原、抗体、核酸、ホルモンレセプター等
の複合体形成反応を生じ得る物質が好ましい。膜の厚さ
は試薬の種類によって変更してもよい。また、膜の形成
方法は、スパッタリング以外の方法、例えば、インクジ
ェット法、浸漬法、スピンコート法等でもよい。また、
膜は、必ずしも、反応容器の壁面に直接固定されていな
くともよく、所定の厚さで膜状に存在していればよい。
【0040】液中の微量物質の濃度に対応して、反応領
域405に設けられた前記試薬の膜と反応する前記微量
物質の濃度が変化するので、試薬の膜の屈折率が変化す
る。この変化量に応じて、直線偏光で入射された光は、
試薬膜で反射するときに偏光成分が変化する。
【0041】偏光成分の変化量は検光子406によって
光強度となり、検出器407によって検出される。
【0042】上記変化を感度よく生じさせるためには、
反応領域405への入射角に一定の最適値がある。発明
者の検討によれば、好ましくい入射角は50°以上であ
り、さらに好ましくは65°以上であるが、反応容器の
上面から反応領域405に光を照射すると、反応容器と
液体との屈折作用によって、光ビームの試料への入射角
の最大値は約48.6°にしか満たない。
【0043】これに対して、本実施例の装置では、反応
容器の側壁から光を照射しているので、入射角の最小値
は約41.3°、最大値は90°近傍まで任意に取り得
るようになり、50°以上90°未満の範囲から設計に
有利で且つなるべく高い(好ましくは90°近傍の)入
射角度が容易に得られる。このようにすると、θ1の最
小値は50°以上となり、限りなく水平に近い光路を配
置できる。楕円偏光解析において、試料への入射角度を
50°以上にすることは測定感度のこれまでに無い向上
をもたらし、より水平に近いθ1値を採用することによ
って理論上、最大の感度を達成し得ることが分かった。
【0044】本実施例の装置によれば、反応容器中に、
反応容器の材質に比べて小さな屈折率を有する物質が収
容されている場合においても、反応容器の上面から光を
照射したときの最大角を上回る角度で、試料に光を照射
することが可能となる。
【0045】[実施例3]図5は、実施例3を示すもの
であり、被測定物と反応し得る物質を含む試料面を水平
方向以外の向き(図では鉛直面上)に配置するととも
に、入射光路および出射光路を縦方向以外の向き(図で
は水平面上)に配置した構成を有する点が実施例2と異
なる。
【0046】まず、この反応容器は、上下にそれぞれ水
平な長方形の上板507及び下板506と、前記上下板
の長手方向の両側面を構成する角棒状の第1スペーサー
502及び第2スペーサー505と、前記上下板の他の
側面の一端を規定する第3スペーサーよりなる。これに
よって、この反応容器は、1側面部分に開口を有する角
箱状の収容空間を有している。この開口部分は、試料導
入できる試料導入部位509である。
【0047】第1スペーサー502及び第2スペーサー
505は、光透過性であり、第3スペーサー503の少
なくとも内面は、光反射性であり、この内面に試料面5
04が形成されている。これら3つのスペーサーは、上
下板の間隔に毛管力を生じるように設定されており、必
要に応じて、第3スペーサー503又は第3スペーサー
503近傍の任意の部分であって、且つ光路を除く部分
に1個以上の空気穴を形成して試料導入を促進してもよ
い。
【0048】今、適宜の注入手段によって、被測定物を
含有する液体試料を試料導入部位509に供給すると、
容器内の空間に毛管現象によって液体が充填保持され
て、所望の反応を行わせる。
【0049】次に、試料面504における反応結果を得
るために、第1スペーサー502の適宜の入射点(図の
黒丸部分)から入射光501を約60°の角度で入射さ
せる。この入射光501は、容器内の液体を通って試料
面504を照射し、高角度(図では約60°)で入射及
び反射して出射光508を第2スペーサー505の出射
点(図の黒丸部分)から出射させる。
【0050】このようにして、この実施例では、反応容
器の試料面と入射用の側壁と出射用の側壁を全て横向き
にしても、実施例2と同様に検査できる。
【0051】また、この実施例3では、反応容器を毛管
力で収容できる構成としたので、縦向き等任意の向き反
応及び/又は測定を実施できる。また、反応容器を薄型
にしたので、複数の反応容器を重ねて並べること、すな
わち縦方向に重層し、又は横方向に列立することができ
るため、連続的に、又は同時に検査することが可能とな
り、装置全体の小型化及び検査効率の向上も図れる。
【0052】本発明は、上述した説明に限定されること
なく、種々の変更が可能である。また、実施例2につい
ては、入射光路よりも上に入射用の側面が存在するとと
もに、少なくとも試料へ直接向かう光路が気体を介在し
ないように液体のみを通る構成であれば、閉鎖型の反応
容器である必要はなく、ウエル型、溝型、カラム型等の
形態でもよい。また、図3及び図4の平面方向の形状
は、各図面では角型を採用しているが、照射領域に資料
を配置し得る面を有していれば他の形態、例えば円形、
多角形等の種々の形態を取り得る。また、反応容器の試
料を配置する面は必ずしも水平面上に配置する必要もな
く、あくまで入射光の入射角度と試料との関係が上述し
た発明の要旨に該当していればよい。また、本発明で
は、出射光路は、必ずしも入射光路と同様に側面を通る
必要も液体のみを通過する必要もなく、突起のように屈
折を乱す部分さえ無ければ、比較的任意の構成で試料か
らの射出光を検出すればよい。場合によっては、入射光
と出射光の方角を試料に対して同一又は近傍になるよう
に反射させて検出してもよい。なお、上述した例では、
試料面部分を光反射性にした以外は、全て光透過性であ
ったが、入射用側壁及び出射用側壁と試料面以外の壁面
は余分な外光を遮光できるように光不透過性にしてもよ
い。また、本発明において、入射用側壁及び/又は出射
用側壁は、必ずしも試料面に対して90°又はその付近
である必要はなく、試料面に対する入射光路が上述した
臨界角以上の入射角で入射され、且つ気体を介さずに試
料面に到達するような側面を有するものであれば、本発
明の要旨の範囲に該当するものとする。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、簡易な構成によって、
1より大きな屈折率を有する材質で構成された反応容器
中の試料に、臨界角を上回る入射角で光を照射すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】異なる屈折率を有する二つの物質の界面におけ
る屈折の様子を示した図。
【図2】従来の装置を示す図。
【図3】本発明の実施例1に係る装置を示した図。
【図4】本発明の実施例2に係る装置を示した図。
【図5】本発明の実施例3に係る装置を示した図。
フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA30 CC02 FF50 GG03 GG04 GG05 GG06 HH18 LL33 UU01 UU04 2G057 AA02 AB04 AC01 BA01 BB02 DA08 2G059 AA02 AA03 BB04 CC16 DD13 EE02 EE05 FF12 GG01 GG10 JJ11 JJ12 JJ19 KK01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折率n(n>1)の材質で構成された
    反応容器の中に配置された試料に光ビームを照射するた
    めの光源部と;前記試料によって反射された反射光を検
    出するための検出器とを備えた、試料の特性を光学的に
    測定する装置において、 前記光源部が、前記反応容器の側壁を透過して前記試料
    に光を照射するように配設されていることにより、前記
    光ビームの前記試料への入射角がarcsin(1/
    n)を上回るように光ビームを照射し得ることを特徴と
    する装置。
  2. 【請求項2】 前記測定が表面プラズモン共鳴分析であ
    り、且つ光ビームを照射する角度を変更するための装置
    が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の装
    置。
  3. 【請求項3】 前記測定が表面プラズモン共鳴分析であ
    り、且つ光ビームを照射する経路に光ビームを集光する
    ための素子が備えられていることを特徴とする請求項1
    に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記測定が楕円偏光解析であり、前記反
    応容器が液体を保持するための側壁を有し、且つ光ビー
    ムを側壁より照射することを特徴とする請求項1に記載
    の装置。
  5. 【請求項5】 前記測定が楕円偏光解析であり、且つ前
    記反応容器に保持された液体の液面が試料に照射される
    光ビームを覆う状態で存在することを特徴とする請求項
    1に記載の装置。
  6. 【請求項6】 入射角度が50°以上90°未満である
    ことを特徴とする請求項4に記載の装置。
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