JP2002174564A - ディスプレイ装置の画質定量評価方法並びにディスプレイ装置 - Google Patents

ディスプレイ装置の画質定量評価方法並びにディスプレイ装置

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JP2002174564A
JP2002174564A JP2000371863A JP2000371863A JP2002174564A JP 2002174564 A JP2002174564 A JP 2002174564A JP 2000371863 A JP2000371863 A JP 2000371863A JP 2000371863 A JP2000371863 A JP 2000371863A JP 2002174564 A JP2002174564 A JP 2002174564A
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JP2000371863A
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Atsushi Mochizuki
望月  淳
Kazushi Yoshimura
和士 吉村
Naoki Hosoya
直樹 細谷
Susumu Niwa
進 丹羽
Kazuo Kubota
和男 久保田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検査パネルの表示画面での表示むらを精度
良く、かつ迅速に評価できるようにする。 【解決手段】 被検査パネルの画像を評価画像として取
得し(処理S1)、この評価画像全体の明るさの平均値
Lmを検出する(処理S2)。そして、この評価画像の
うちの表示画面部分のエッジ部の影響を低減し(処理S
3)、この評価画像をウェーブレット変換して1/2解
像度の低周波画像と4個の異なる高周波画像とに分解し
(処理S5)、これら高周波画像を画素補間してもとの
画素数の画面に復元した後(処理S5)、これらを合成
して変動成分画像を得(処理S6)、この変動成分画像
について表示むらの評価指数値を算出する。次に、上記
の低周波画像について同様の処理S4〜S7を行なって
第2の評価指数値を算出し、以下、同様の処理を規定の
N回行なってN個の評価指数値を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置など
のディスプレイ装置に製造における画質検査方法に係
り、特に、検査対象としての液晶パネルなどの表示パネ
ルの欠陥や表示むらの検出精度の向上を図り、欠陥や表
示むらを定量的に評価し得るようにしたディスプレイ装
置の画質定量評価方法並びにディスプレイ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置などのディスプレイ装置の
表示パネルに対し、その欠陥や表示むらの検査方法とし
ては、従来、被検査対象の表示パネル(以下、被検査パ
ネルという)に対してテスト画像信号を印加して表示状
態とし、この点灯状態を目視またはTVカメラなどの電
気的な撮像手段でもって検出することにより、行なわれ
ている。
【0003】しかし、目視で観察/検査する場合には、
見逃しや個人差による判定のばらつきがある。さらに
は、最近の高精細な表示パネルにおいては、表示画素の
数が何百万画素のオーダーになっているため、目視によ
って見つけた欠陥位置や表示むらを正確に記録し、修正
やプロセス改善のためのフィードバック情報とすること
は難しい。
【0004】また、TVカメラなどの電気的な撮像手段
を用いて表示パネルを検査し、自動的にその欠陥を見つ
けようとするものとしては、例えば、特開平11−35
2011号公報に示すように、TVカメラを用いて表示
パネルの表示画像全体を一度に検出(撮像)し、これを
処理してその欠陥を検出するものが知られている。しか
しながら、液晶パネルを例に採ると、TVカメラなどの
検出画素数(例えば、1024×1024画素、あるい
は2048×2048画素)に比べ、液晶パネルの表示
画素数(例えば、横1280×3画素、縦1024画
素)の方が2倍程度以上と多く、このため、検出画素寸
法が表示画素寸法の半分程度の大きさで検出が行なわれ
ることになる。このとき、表示画素寸法と検出画素寸法
との関係を正確な整数倍にすることは困難である。
【0005】また、TVカメラなどの検出画素寸法と液
晶パネルの表示画素寸法とが近くな利、これらの空間周
波数が近い値となると、検出画像に周期的な明るさの変
動、いわゆる撮像モアレが発生するという問題がある。
【0006】即ち、液晶パネルの表示画像をTVカメラ
などで撮影すると、TVカメラなどの出力信号には、T
Vカメラなどの検出画素寸法の逆数の空間周波数成分と
液晶パネルの表示画素寸法の逆数の空間周波数成分とが
発生し、これらが干渉してこれら空間周波数の差分に応
じた周波数成分が生じて撮像モアレが発生することにな
る。この撮像モアレは、これら空間周波数が近い程目立
ち易くなり、TVカメラなどが高解像度化して検出画素
数が、上記のように、多くなって、TVカメラなどの検
出画素数が液晶パネルの表示画素数に近くなると、撮像
モアレが顕著に現われるようになる。そして、この撮像
モアレによってTVカメラなどから得られる画像信号の
振幅が変動し、正確な欠陥検出ができなくなる。
【0007】このため、上記の特開平11−35201
1号公報に記載の技術では、TVカメラから出力される
画像データから撮像モアレ成分を抽出してその周期を検
出して、この周期をもとに欠陥のない複数の平滑曲線を
求め、これら複数の平滑曲線とTVカメラから得られた
もとの画像データとから撮像モアレに影響されない検査
用画像データを得るようにしており、また、特開平8−
338787号公報に記載の技術では、検出画素寸法の
範囲内のずらし量で検出画素をずらして検出した複数の
画像を合成することにより、撮像モアレの影響を除去す
るようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
においても、撮像モアレを完全に除去するのは難しい。
即ち、上記特開平11−352011号公報に記載の技
術では、完全に欠陥のない平滑曲線を求めることはでき
ず、この結果、得られる検査用画像データにも撮像モア
レの影響が残ることになるし、また、上記特開平8−3
38787号公報に記載の技術においても、撮像モアレ
成分のうちの検出画素のずらし量に応じた分についての
低減は可能であるが、撮像モアレを全て除去するために
は、検出画素のずらし量を種々設定し、夫々毎の画像デ
ータを得て撮像モアレの補償に用いることが必要である
が、それにも限界があり、撮像モアレを充分に除くこと
はできない。
【0009】撮像モアレを除く他の方法としては、TV
カメラで液晶パネルの表示画面を部分的に撮像し、その
撮像範囲を順次移動させていく方法が考えられる。この
方法によると、等価的にTVカメラの検出画素寸法が液
晶バネルの表示画素寸法よりも充分小さくなり、検出画
素寸法による空間周波数と表示画素寸法による空間周波
数とを充分離すことができ、撮像モアレの原因となる成
分を充分小さくすることができる。
【0010】しかし、この方法によると、TVカメラも
しくは被検査体の液晶パネルを間欠的に移動させ、停止
時にTVカメラで液晶パネルの表示画面の一部を撮像す
ることになり、この場合、完全に停止した状態で撮像す
ることが必要であるが、移動状態から完全に停止した状
態になるまでにある程度の時間を要することになり、検
査時間が長くなるという問題がある。また、このように
液晶パネルの表示画面を部分的に撮像する場合には、得
られた部分画像をつなぎ合わせて1つのパネル画像と
し、このパネル画像で欠陥を検出してこの欠陥位置を検
出することになるが、その欠陥位置を精度良く検出する
ためには、この部分画像をつなぎ合わせに非常な精度を
要するものである。
【0011】以上のことからして、従来では、TVカメ
ラで液晶パネルの表示画面全体を同時(1回で)に撮像
する方法が採られている。
【0012】また、TVカメラで液晶パネルの表示画面
全体を撮像する場合には、TVカメラの検出画素数の制
限から液晶パネルの表示画素とTVカメラの検出画素と
の寸法が近いと、分解能が足りないことから、表示画素
1つ1つでの欠陥の座標位置や表示むらを正確に求める
ことは困難であり、さらには、1つの表示画素の中の輝
度分布まで検出して検査することはできなかった。
【0013】以上のことは、表示画面に生ずる表示むら
の検査についても同様である。液晶パネルの場合、その
表示画面での液晶の特性むらによる光透過率のむらによ
り、この表示画面に表示むらが生じ、これも液晶表示装
置の画質に影響を与えることになる。このため、かかる
表示むらも精度良く検出できるようにすることが、表示
装置の画質評価に必要なものである。
【0014】本発明の目的は、かかる問題点を解消し、
撮像モアレによる影響を除いて、表示画素での欠陥位置
や表示画面での表示むらを正確かつ定量的に、さらに
は、高速に検出できて、表示むらなどによる画質の定量
的な評価を正確に行なうことができるようにしたディス
プレイ装置の画質定量評価方法並びにディスプレイ装置
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるディスプレイ装置の画質定量評価方法
は、ディスプレイ装置に用いる該被検査パネルをその表
示画面で均一な明るさの検査画像を表示する点灯状態と
して、該被検査パネルの表示画面を検出し、該表示画面
での表示むらを検査するものであって、検出した該被検
査パネルの表示画面の画像を処理対象画像として、低周
波成分を含む低周波画像と高周波成分を含む変動成分画
像とに分解する第1の処理と、該変動成分画像の高周波
成分を処理して表示むらの評価指数値を算出する第2の
処理とを実行し、該第1,第2の処理からなる一連の処
理が予め決められたN回(但し、Nは2以上の整数)実
行されるまで、該第1の処理で得られた該低周波画像を
該処理対象画像として次の該第1,第2の処理からなる
該一連の処理を実行し、該一連の処理毎に該評価指数値
を得ることを特徴とするものである。
【0016】そして、第1の処理は、ウェーブレット変
換処理と、ウェーブレット変換処理によって得られた複
数の異なる高周波成分を含む画像を補間して解像度をも
とに戻す補間処理と、もとの解像度に戻された複数の異
なる高周波成分を含む画像を合成して上記の変動成分画
像を生成する合成手段とからなるものである。
【0017】また、上記N回の一連の処理で得られた評
価指数値を表もしくはグラフで表示するものであり、ま
た、上記N回の一連の処理で得られた評価指数値をもと
に決まるランクを表示するものである。
【0018】本発明によるディスプレイ装置は、上記デ
ィスプレイ装置の画質定量評価方法で得られた評価指数
値をもとにランク付けされるものである。
【0019】また、本発明によるディスプレイ装置は、
上記ディスプレイ装置の画質定量評価方法で得られた評
価指数値とこの評価指数値をもとに決められるランクと
の少なくとも1つを、出荷の際に、添付するものであ
る。
【0020】さらに、本発明によるディスプレイ装置
は、上記ディスプレイ装置の画質定量評価方法で得られ
た評価指数値とこの評価指数値をもとに決められるラン
クとの少なくとも1つを添付し、使用者がこれら評価指
数値やランクから画質情報を随時検索可能としたもので
ある。
【0021】このように、本発明は、被検査パネルの表
示画素毎の明るさを正確に求め、その空間分布から明る
さの変動(表示むら)を周波数別に定量化することによ
り、上記の欠陥画素情報と併せて、ディスプレイ装置の
製品個々の画質レベルの管理が容易にできるようにする
ものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。図1は本発明によるディスプレイ装置
の画質定量評価方法とディスプレイ装置の一実施形態を
示す構成図であって、1は被検査パネルとしての液晶パ
ネル、2はYステージ、3は信号発生器、4はXステー
ジ、5はプローブ、6は検出センサ、7は照明光源、8
はステージ制御部、9はセンサ同期信号発生部、10は
信号処理部、10aは信号補正部、10bはドット再構
成部、10cは欠陥抽出/表示むら評価部、11はA/
D変換器である。なお、この実施形態では、被検査パネ
ル1を液晶パネルとするが、ブラウン管やプラズマディ
スプレイパネル,有機EL,FEDなどの他のディスプ
レイ装置の表示パネルであってもよく、撮像した検査画
像に対する処理に関しては、同様に本発明を適用でき
る。
【0023】同図において、被検査パネルとしての液晶
パネル1はYステージ2上の図示されないワークホルダ
に載置され、信号発生器3から発生されるパネル駆動信
号としての点灯信号14がプローブ5を介して印加され
ている。検出センサ6は、Yステージ2の移動方向(矢
印Y方向)と直角な方向(矢印X方向)にセル(即ち、
検出画素)が配列されてなるラインセンサであり、ここ
では、Xステージ4に設けられている。照明光源7は、
液晶パネル1上の検出センサ6が検出するエリアを少な
くとも透過照明するものである。このように、信号発生
器3から液晶パネル1に点灯信号14を印加し、照明光
源7によって液晶パネル1をその裏面側から照明するこ
とにより、液晶パネル1の表示画面に所望とする検査画
像が表示され、この検査画像を検出センサ6が検出す
る。この検査画像は、この表示画面全体にわたって一定
の明るさとなるようにしたものであるが、照明光源7に
よって照明されるエリアの部分が一定の明るさで表示さ
れることになる。
【0024】なお、図示しないが、液晶パネル1には、
その原理上透過光量を制御するために必要な偏光板が照
明光源7側と検出センサ6側とに夫々最適な形で設けら
れている。
【0025】また、被検査パネルが液晶パネルである場
合、この液晶パネル1に点灯信号14を印加するととも
に、照明光源7によって液晶パネル1をその裏面側から
照明することにより、この液晶パネル1の表示画面の表
示画素では、照明光源7からの照明光のうち点灯信号1
4に応じた光量の光が透過するが、このような状態を液
晶パネル1が点灯状態にあるという。
【0026】ステージ制御部8は、Yステージ2をその
移動方向(矢印Y方向)に連続的に移動するように制御
するものであるが、それが単位移動量だけ移動する毎に
同期信号13a,13bを発生する。センサ同期信号発
生部9は、この同期信号13aをもとに、検出センサ6
を駆動するための同期信号15と、検出センサ6から出
力される画像信号17をA/D変換器11でデジタルデ
ータに変換するためのクロック16とを発生する。検出
センサ6は、この同期信号15をタイミング基準とし
て、ラインセンサを構成する検出画素の蓄積電荷を順に
読み出し、画像信号17として出力する。この画像信号
17は、A/D変換器11でデジタル信号に変換された
後、信号処理部10に供給される。
【0027】ところで、液晶パネル1は、点灯信号14
によって交流駆動されて検査画像を表示する。このため
に、液晶パネル1の表示画面での各表示画素からの光量
(表示画素の明るさ)が、図2に示すように、所定の周
期(後述のフレーム周期の整数倍)Tで変化している
(この変化は目視で検知できず、従って、この検査画像
は、目視では、一定の明るさで見えることになる)。従
って、検出センサ6の検出画素が任意のタイミングで液
晶パネル1の表示画素からの光量を検出すると、一定の
明るさの検査画像を表示させているにもかかわらず、そ
の検出光量が変化することになる。図2において、い
ま、検出センサ6のある検出画素が時刻t0で光量を検
出し、その後、一定の時間間隔で時刻t1,t2と光量を
検出したものとすると、時刻t1での検出光量は時刻t0
〜t1の積分光量であり、また、時刻t2での検出光量は
時刻t1〜t2での積分光量である。このように、検出時
刻を任意に採ると、それらでの検出光量は明らかに異な
るものであり、欠陥検査に支障をきたすことになる。
【0028】そこで、この実施形態では、表示画素のか
かる光量の周期的変化と同期させて、検出センサ6の検
出タイミングを設定するようにするものである。
【0029】即ち、検出センサ6の検出画素が液晶パネ
ル1の表示画面での対応する領域を検出するものである
が、1つの検出画素が検出する液晶パネル1の表示画面
での領域は、後述するように、液晶パネル1の表示画面
での表示画素よりも充分小さく設定されている。図3は
検出センサ6の検出画素6aの液晶パネル1の表示画面
上でみた列(検出画素列)を示している。Yステージ2
(図1)の矢印Y方向の移動とともに、この検出画素列
が液晶パネル1の表示画面に対して相対的に移動する
(便宜上、この移動方向を矢印Yで示す)のであるが、
この検出画素列が破線6’で示す状態で検出画素6aの
検出が行なわれたとすると、次に、検出画素列が矢印Y
方向に検出画素6aの1個分の距離dだけ移動した実線
6”に示す状態になったとき、検出画素6aの次の検出
が行なわれるようにする。つまり、検出画素列が検出画
素6aの1個分の距離dだけ移動する毎に検出センサ6
が検出を開始するものである。
【0030】そして、この検出画素列が検出画素6aの
1個分移動するに要する時間を、図2に示す液晶パネル
1の表示画素の明るさ変化の周期Tの整数倍とするもの
である。従って、いま、Yステージ2の移動速度をVと
すると、 d=V×nT (但し、n=1,2,……) を満足するように、Yステージ2を連続移動させる。こ
の制御がステージ制御部8(図1)で行なわれるのであ
るが、連続移動であることから、この移動速度Vも高い
精度で設定することができ、Yステージ2をこの速度V
で安定に移動させることができる。
【0031】なお、上記のように明るさが変動する表示
画素を、かかる変動に影響されることなく、検出するこ
とができるようにした検出センサ6については、後に説
明する。
【0032】図1において、ステージ制御部8は、ま
た、図3に示す上記の距離dだけ検出画素列が移動する
に要する時間nT毎に同期信号13aを発生し、また、
時間T毎にこの同期信号13aに位相同期した同期信号
13bを発生する。信号発生器3はこの同期信号13b
に同期させて点灯信号14を発生し、液晶パネル1を交
流駆動してその表示画面に上記の検査画像を表示させ
る。また、センサ同期信号発生器9はこの同期信号13
aに同期させて検出センサ6の同期信号15とA/D変
換器11のクロック16とを発生する。検出センサ6で
は、この同期信号15により、上記の時間nT内に全て
のセルから等時間間隔で順に電荷が画素信号として出力
され、この画素信号の列が画像信号17としてA/D変
換器11に供給される。A/D変換器11では、画像信
号17がクロック16のタイミングで画素信号毎にデジ
タルデータに変換され、デジタル画像信号として信号処
理部10に供給される。信号処理部10では、供給され
たデジタル画像信号が信号補正部10a,ドット再構成
部10b及び欠陥抽出及びむら評価部10cで処理さ
れ、欠陥情報18aと表示むらの評価指数値18bとが
出力される。
【0033】図4は液晶パネル1の表示画面での表示画
素と検出画素との関係を模式的に示す図であり、19R
はR(赤色)ドット、19GはG(緑色)ドット、19
BはB(青色)ドット、20は検出画素、21はブラッ
クマトリクス(以下、BMという)である。
【0034】同図において、液晶パネルの表示画面に
は、夫々縦長の矩形領域をなすRドット19R,Gドッ
ト19G,Bドット19B(これらをまとめて、ドット
19という)が横方向に順に繰り返し配列されており、
縦方向には、同じ色のドットが配列されている。一般に
は、R,G,Bのドット1組で本来の1つの表示画素と
なり、3つのドットの色夫々の明るさの比率を変えるこ
とにより、各表示画素毎にいろいろな色を表示すること
ができてカラー画像が表示される。但し、この実施形態
においては、これらドット19は、「ドット」として表
現しているが、その1つ1つが検査の対象となるもので
あるから、「表示画素」として取り扱うものである。
【0035】また、これらドット19の間には、遮光領
域をなすBM21が設定されており、一般には、BM2
1の幅はドット19の寸法より充分小さく設定されてい
る。
【0036】また、縦,横線で囲まれた領域20が検出
センサ6(図1)の1つの検出画素を示すものであっ
て、図1で説明したように液晶パネル1が矢印Y方向に
移動することにより、液晶パネル1の表示画面での各ド
ット19に対して検出画素20が図示するような関係で
もって、表示画面の検出が行なわれる。この実施形態で
は、この検出画素20のサイズをドット19の寸法の1
/10程度、またはBM21の幅の0.5〜1倍のいず
れか、好ましくは、BM21幅の0.5倍程度に設定す
る。
【0037】このようにすることにより、表示画素(ド
ット19)の空間周波数と検出画素の空間周波数を充分
に離すことができ、撮像モアレの発生を充分押さえるこ
とができるとともに、同じドット19が複数の検出画素
20で検出されるから、高分解能でドット19R,19
G,19B、従って、表示画素が検出されることにな
る。
【0038】図1に戻って、このようにして高分解能で
検出された表示画素の画像信号17は、A/D変換器1
1でデジタル化された後、信号処理部10に供給され、
信号補正部10aやドット再構成部10b,欠陥抽出/
表示むら評価部10cで処理される。
【0039】この信号補正部10aでは、供給されたデ
ジタル画像信号の検出センサ6での各検出画素の感度や
オフセットのばらつき、検出センサ6に含まれる検出光
学系や照明光源7などの被検査パネル1に起因しない検
出光量のむらによる不要成分を補正するシェーディング
補正や黒レベル補正が成されるものであって、これによ
り、均一な明るさの画像のディジタル画像信号が得られ
る。
【0040】ドット再構成部10bは、信号補正部10
aから供給されるデジタル画像信号を処理し、ドット1
9R,19G,19B毎の明るさを求めるものである。
各ドット19は、図4で説明したように、複数の検出画
素20から検出されるものであって、これら検出画素2
0の検出データからドット19の範囲,位置を判定す
る。これを図5によって説明する。
【0041】図5(a)において、検出画像22は、液
晶パネル1の矢印Y方向の移動により、この液晶パネル
1の表示画面の長手方向(横方向)全体にわたって検出
センサ6が検出を行なった結果得られたデジタル画像信
号が表わす画像を示すものであって、この表示画面の検
出センサ6によって検出がなされる長手方向の寸法を、
例えば、300mmとする。また、検出画素20のサイ
ズを、例えば、10μm×10μmとする。さらに、検
出センサ6の検出画素数を、例えば、2048画素とす
ると、検出画像22のサイズは、検出画素数でもって表
わすと、 2048×300mm/10μm=2048×3000
0 となる。
【0042】ここで、図4に示したように、ドット19
は規則的に配列されているので、この検出画像22に対
してX,Y方向に高速フーリエ変換(FFT:Fast Fou
rierTransform)などの周波数解析を行なってドット1
9のX,Y方向の配列の空間周波数の解析を行なうこと
により、ドット19のピッチや画像の原点からの位置ず
れ量,検出画像座標系に対するドット19の並びの傾き
などを求めることができ、このようにして求めた情報か
ら検出画像22上での各ドット19の位置を算出するこ
とができる。
【0043】但し、一般に、検出画像22全体について
FFT処理を行なうと、その処理時間が非常に長くなる
ために、例えば、図5(a)に示すように、検出画像2
2内で複数の小領域231〜23m(そのサイズとして
は、例えば、128×128画素や256×256画素
などとする)を適当な間隔で設定し、これら小領域23
毎にX,Y方向のFFT処理を行なってドット19のピ
ッチなどの情報を求め、その結果を用いて、該当する区
間毎に、図6(a)に示すように、ドット19の位置1
9a,19bや領域19’,19”を算出するようにし
てもよい(なお、図6(a)では、2つのドット19を
示しており、実線19は実際のドット領域を、破線1
9’,19”は上記のように算出したドット領域を夫々
示している。また、ドット位置19a,19bは算出し
たドット領域19’,19”の中心位置を示してい
る)。即ち、図5(a)において、小領域231,2
2,……,23mを境として上記区間を設定し、夫々の
区間毎にその境の小領域から求めた情報に基づいてドッ
ト19の位置や領域を算出する。例えば、区間24につ
いては、小領域231,232から求めた情報に基づい
て、図6(a)に示すように、各ドット19の位置19
a,19bや領域19’,19”を算出する。
【0044】なお、図5(a)においては、小領域23
のX方向の位置を検出画像22のX方向のほぼ中央部に
設定しているが、検出画像22のいずれかの辺側に片寄
った位置など、どのような位置に設定してもよいし、1
つの検出画像22内での小領域23の設定個数も任意で
あることは言うまでもない。図5(b)はその1つの具
体例を示すものであって、検出画像22のX方向に複数
の小領域23を順次Y方向にずらしながら設定し、かか
る小領域23の配置をY方向に繰り返すものである。こ
の場合の解析単位となる1つの区間24は、破線で示す
ように、5つの小領域23のX方向の繰り返し単位の境
界で区画される。
【0045】このようにして算出したドット位置19
a,19bから、図6(a)に示すように、夫々のドッ
ト19の領域19’,19”を算出し、これら領域1
9’,19”で表わされるドット19内での検出画素の
値を加算して平均化するなどし、ドット19毎に求めた
検出画素の値の平均値をそのドット19の値とすること
ができる。
【0046】なお、図6(a)はドット領域19’,1
9”を算出する概念を示したものであり、ここでのドッ
ト19と検出画素20との寸法との比率や、ドット領域
19’,19”を実際のドット19より小さく定めてい
る点などについては、その一例を示すにすぎず、本発明
がこれによって限定されるものではない。例えば、算出
したドット領域19’,19”としては、BM21(図
4)に相当する領域まで広げてもよい。従って、この場
合には、隣接するドット領域19’,19”が、図6
(b)に示すように、BM21で重複することになる。
しかし、このBM21では、光量が検出されないので、
このように重複しても問題ではない。
【0047】このようにして求めた各ドット19の値
(ドット値)をドット19の位置19a,19b,……
に対応して並べることにより、ドット19を画素とした
画像(ドット再構成画像)を得ることができる。
【0048】このドット再構成画像を欠陥抽出/表示む
ら評価部10cで処理することにより、欠陥のあるドッ
ト19を検出することができる。例えば、このドット再
構成画像の各画素(ドット)の値を予め所定に設定した
2つの閾値と比較することにより、通常よりも暗い(黒
点欠陥)、または、通常よりも明るい(輝点欠陥)など
の欠陥のあるドット19を検出することができる。ここ
で、このドット再構成画像での各画素の座標は各ドット
19の座標に正確に対応しているため、容易に欠陥のあ
るドット19の座標位置を得ることができる。また、欠
陥があることが判明したドット19については、ドット
再構成前の画像、即ち、検出画像22での検出画素20
での値とその検出画像22上のドット位置19a,19
b(図6)とから、そのドット19内の明るさ分布を調
べることも可能である。また、その欠陥部の形状からそ
の欠陥が液晶パネル1自身の欠陥であるか、検査時に液
晶パネル1の表面に付いた異物であるかなどによるもの
かを推定し、欠陥を分類することも可能である。
【0049】また、欠陥抽出/表示むら評価部10cで
は、ドット再構成部10bからのドット再構成画像を処
理することにより、液晶パネル1の表示画面での表示む
らを定量化して評価し、その結果としての評価指数値1
8bを生成出力する。以下、かかる表示むらの評価方法
の一具体例について説明する。
【0050】ドット再構成画像から液晶パネル1の表示
画面で表示される画像の高周波成分を抽出し、この高周
波成分が存在する状況に応じて表示むらを評価すること
ができる。この表示される画像は、上記のように、信号
発生器3(図1)からの点灯信号14によって均一の明
るさの画像となるべきものであるが、これに表示むらが
存在すると、この表示される画像から得られた画像信
号、従って、ドット再構成画像に高周波成分が含まれる
ことになる。図7はかかる具体例の手順を示すフローチ
ャートであるが、ここでは、かかる高周波成分の抽出方
法として、ウェーブレット変換を用いるものとする。但
し、ウェーブレット変換に限らず、他の方法を用いても
よいことは言うまでもない。
【0051】図7において、ドット再構成部10b(図
1)から順次送られてくるドット再構成画像をメモリに
取り込み、検出センサ6(図1)で撮像される液晶パネ
ル1(図1)の表示画面全体のドット再構成画像をこの
メモリに確保する(処理S1)。次いで、このメモリに
確保したドット再構成画像全体の明るさの平均値(ドッ
ト再構成画像の全ドット値の平均値)Lmを求める(処
理S2)。
【0052】次に、上記メモリに確保したドット再構成
画像のうちの液晶パネル1の表示画面に相当する領域の
エッジ部による影響を低減するための処理を行なう(処
理S3)。これは、図8に示すように、メモリに確保さ
れたドット再構成画像25の一部の領域26が液晶パネ
ル1の表示画面の領域であるが、この表示画面の領域2
6がこの表示画面の点灯によって明るい領域であるのに
対し、ドット再構成画像25でのこの表示画面の領域2
6以外の領域27は明るさ値(ドット値)が0の暗い領
域である(なお、この領域27においても、ドット再構
成部10bでの上記処理により、ドット値0のドットが
定義付けられる)。従って、この表示画面の領域26の
エッジ部では、明るさが急変することにより、大きな高
周波成分を含むことになる。表示むらを検出する場合、
後述するように、ドット再構成画像25からその高周波
成分を抽出するのであるが、この際、表示画面の領域2
6のエッジ部の高周波成分も同時に抽出されてしまい、
これが誤って表示むらと判定されてしまう。
【0053】処理S3はこれを防止するものであり、こ
のような誤った高周波成分が検出されないようにするも
のであって、例えば、暗い領域27のドット値を処理S
2で求めた明るさの平均値Lmとする。あるいはまた、
暗い領域27において、表示画面の領域26のエッジ部
から離れるにつれて、このエッジ部のドット値からわず
かずつ順次小さくなるドット値となるようにする。
【0054】以上の処理が行なわれた後、ドット再構成
画像25をウェーブレット変換法による周波数の分解を
行なう(処理S4)。この処理S4を図9により説明す
る。
【0055】図9(a)は上記メモリに格納されている
もとのドット再構成画像28であって、ここでは、横方
向X画素(ドット),縦方向Y画素の画像とする。ウェ
ーブレット変換法は、もとの画像からその解像度の1/
2の解像度(低周波成分)の画像とそれ以外の高周波成
分の画像とに分解し、さらに、この1/2の解像度の低
周波成分の画像をその1/2の解像度(即ち、もとの画
像の1/4の解像度)の画像と高周波成分の画像とに分
解し、以下、順次得られる低周波成分の画像をその1/
2の解像度の画像と高周波成分の画像とに分解し、これ
を予め設定した回数(=N回)行なうものである。
【0056】そこで、図7の処理S4では、図9(a)
に示す横方向X画素(ドット),縦方向Y画素のもとの
ドット再構成画像28を、図9(b)に示すように、そ
の1/2の解像度(従って、横方向X/2画素,縦方向
Y/2画素)の画像(低周波画像)LL1と、3つの高
周波成分の画像HL1,LH1,HH1とに分解する。
ここで、画像HL1は横方向のみの高周波成分を持つ画
像であり、画像LH1は縦方向のみの高周波成分を持つ
画像であり、画像HH1は縦,横以外の方向のみの高周
波成分を持つ画像であり、これら画像HL1,LH1,
HH1も、横方向X/2画素,縦方向Y/2画素の画像
である。
【0057】このようにして、ウェーブレット変換によ
る1回目(j=1)の分解処理が行なわれると、これら
画像HL1,LH1,HH1を画素の補間処理して夫々
横方向X画素,縦方向Y画素の画像に復元する(処理S
5)。この復元方法としては、例えば、榊原進著「ウェ
ーブレット ビギナー ガイド」東京電機大学出版局発行
pp.47−49に記載の計算アルゴリズムを用いる
方法がある。そして、横方向X画素,縦方向Y画素の画
像に復元されたこれら画像HL1,LH1,HH1は合
成され(処理S6)、もとのドット再構成画像28(図
9(a))からその1/2の解像度の画像LL1(図9
(b))を差し引いた残りの高周波成分の画像(変動成
分画像)が得られることになる。この変動成分画像は、
もとのトット再構成画像28に含まれる表示むらの一部
の成分を含むものであって、もとのトット再構成画像2
8の1/2〜1/1解像度の周波数成分を持つ画像に相
当する。
【0058】次に、このようにして得られた変動成分画
像に対して、表示むらの評価指数値18b1を算出する
(処理S7)。ここで求める評価指数値18b1は、ウ
ェーブレット変換での1回目(j=1)の分解処理に対
するものである。この表示むらの評価指数値は、この高
周波成分の量が多いほど大きな値となる。液晶パネル1
の表示画面での表示むらが大きい程この変動成分画像に
含まれる高周波成分の量は多いものであるから、一般
に、液晶パネル1の表示画面での表示むらが大きい程、
表示むらの評価指数値が大きな値となるが、1回毎のウ
ェーブレット変換での分解処理に対する評価指数値18
jは、表示むらを表わす信号成分のうちのこの分解処
理によって得られる一部の周波数成分であるから、かか
る周波数成分が少ないときには、当然そのときの評価指
数値18bj も小さな値となる。
【0059】評価指数値としては、 (1)変動成分画像での変動成分を表わす画素値(ドット
値)の絶対値の平均値 (2)変動成分画像での変動成分を表わす画素値(ドット
値)の分散値あるいは標準偏差値 (3)変動成分画像での変動成分を表わす画素値(ドット
値)の自乗平均値 (4)上記(3)の自乗平均値の平方根 (5)変動成分画像での変動成分を表わす画素値(ドット
値)の絶対値の最大値 (6)上記(5)の最大値−上記(1)の平均値 (7)上記(1)の平均値に上記(2)〜(5)のいずれかの値
を加えた値 (8)上記(1)〜(7)の値を上記処理S2で得られた明る
さの平均値Lmで除した値 などがあるが、これら以外の値であってもよい。
【0060】評価指数値18b1を求めて処理S7が終
了すると、ウェーブレット変換による分解処理を規定の
回数Nだけ行なったか否か判定する(処理8)。ここ
で、この規定の回数Nを3回とすると、以上の処理は1
回目(j=1)の処理であるから、次に、図9(b)に
示すもとの低周波画像LL1について、処理S4〜S7
を行なう(j=2)。
【0061】図9(c)はこの低周波画像LL1につい
てウェーブレット変換による分解処理を行なった結果
を、図9(b)での高周波画像HL1,LH1,HH1
と共に示すものであって、画像LL2は低周波画像LL
1の1/2解像度の画像(従って、もとのドット再構成
画像28の1/4解像度の画像)であり、横方向X/4
画素,縦方向Y/4画素の低周波画像である。画像HL
2は低周波画像LL1の横方向のみの高周波成分を持つ
画像であり、画像LH2は低周波画像LL1の縦方向の
みの高周波成分を持つ画像であり、画像HH2は低周波
画像LL1の縦,横以外の方向のみの高周波成分を持つ
画像であり、これら画像HL2,LH2,HH2も、横
方向X/4画素,縦方向Y/4画素の高周波画像であ
る。そして、これら高周波画像HL2,LH2,HH2
について上記の処理S5〜S7を行ない(なお、処理S
5では、高周波画像HL2,LH2,HH2が横方向X
画素,縦方向Y画素の画像とするように、補間処理を行
なう)、評価指数18b2を求める。
【0062】このようにして、ウェーブレット変換によ
る2回目(j=2)の分解処理がなされて評価指数18
2が求まるが、この場合、j<Nであるから(処理S
8)、図9(c)に示す低周波画像LL2について、処
理S4〜S7を行ない、このときの評価指数値18b3
を求める。
【0063】図9(d)はこの低周波画像LL2につい
てウェーブレット変換による分解処理を行なった結果
を、図9(b)での高周波画像HL1,LH1,HH1
と図9(c)での高周波画像HL2,LH2,HH2と
共に示すものであって、画像LL3は低周波画像LL3
の1/2解像度の画像(従って、もとのドット再構成画
像28の1/8の解像度の画像)であり、横方向X/8
画素,縦方向Y/8画素の低周波画像である。画像HL
3は低周波画像LL2の横方向のみの高周波成分を持つ
画像であり、画像LH3は低周波画像LL2の縦方向の
みの高周波成分を持つ画像であり、画像HH3は低周波
画像LL2の縦,横以外の方向のみの高周波成分を持つ
画像であり、これら画像HL3,LH3,HH3も、横
方向X/8画素,縦方向Y/8画素の高周波画像であ
る。そして、これら高周波画像HL3,LH3,HH3
について上記の処理S5〜S7を行ない(なお、処理S
5では、高周波画像HL3,LH3,HH3が横方向X
画素,縦方向Y画素の画像とするように、補間処理を行
なう)、評価指数18b3 を求める。
【0064】以上のようにして、ウェーブレット変換に
よる分解処理を規定の3回(j=N(=3))行なった
ことにより、欠陥抽出/むら評価部10c(図1)での
表示むらの評価処理が終了し(処理S8)、これによっ
て得られた評価値18b1〜18b3 が評価指数値18
bとして出力される。
【0065】ここでは、ウェーブレット変換による分解
の規定回数Nを3回としているが、この規定回数Nは適
宜設定することができるものである。この表示むらの評
価は、基本的には、全体が一様な明るさとなるように点
灯された表示画面に対するドット再構成画像から表示む
らを表わす周波数成分を抽出し、この抽出した周波数成
分に対して上記(1)〜(8)のような評価指数値を求
めるのであるが、単にかかるもとの画像から高域通過フ
ィルタでもって高周波成分を抽出するだけでは、表示む
らを精度良く抽出することができない。この実施形態で
は、上記のようにウェーブレット変換法を用いることに
より、抽出された低周波画像から再度表示むらを形成す
る周波数成分を抽出するものであり、ウェーブレット変
換法による分解の回数をより多くすることにより、表示
むらを形成する周波数成分をより精度良く抽出すること
ができるのである。
【0066】図10は以上の処理によって得られた表示
むらの評価指数値18bの一表示例を示すものであっ
て、図10(a)は表で、図10(b)は折線グラフで
夫々示すものである。
【0067】評価指数値18bとしては、図10(a)
に示すように、表で表わすようにしてもよいし、また、
図10(b)に示すように、グラフで表わすようにして
もよいし、これら以外の方法で表わすようにしてもよ
い。ここでは、上記のウェーブレット変換による分解の
解像度をむらピッチで表わしており、例えば、ウェーブ
レット変換による1回目の分解で解像度をもとの画像の
1/2としたときには、変動成分画像に含まれる表示む
らのピッチが0.5〜1mmであって、この表示むら成
分に対する評価指数値18b1が5.3%であったもの
である。そして、ウェーブレット変換によるj回目の分
解(1/2j〜1/2j-1の解像度)では、検出されるむ
らピッチが2j-2〜2j-1mmである。また、評価指数値
18bjは、上記(8)での 上記(2)の分散値/処理S2で求めた明るさの平均値 を%(パーセント)で表わしたものであり、図10はj
=7回のウェーブレット変換による分解が行なわれた場
合を示している。
【0068】なお、以上のように求めた表示むらの評価
指数値18bは、直接表示するのではなく、その大きさ
に応じてランクA,B,C,……などとランク付けし、
そのランクを表示するようにしてもよい。上記の欠陥情
報18aについても同様であって、欠陥の位置をグラフ
ィカルに表示してもよいし、ランク付けして表示するよ
うにしてもよい。これらいずれのランク付けも、所定の
規定に基づいて適宜決められることは言うまでもない。
また、欠陥情報18aと表示むらの評価指数値18bと
に基づいて、液晶パネル1やこれを用いた液晶表示装置
の製品としての総合的なランク付けをするようにするこ
ともできる。
【0069】ここで、図1において、検出画素20のサ
イズと検出センサ6での検出画素数とから決まる検出セ
ンサ6による検出幅が液晶パネル1の矢印X方向の幅よ
り小さい場合には、液晶パネル1の表示画面の矢印Y方
向の検出が終わる毎に、Xステージ4によって検出セン
サ6を矢印X方向にその検出幅分移動されて矢印Y方向
とは逆方向に検出を行ない、画像検出及び上記のドット
再構成の必要分繰り返すか、あるいは、図11に示すよ
うに、検出センサ6を液晶パネル1の幅をカバーする台
数分(ここでは、一例として、検出センサ61〜66の6
台としている)矢印X方向に配置し、これらで順にある
いはこれらで同時に検出を行なうようにすることによ
り、液晶パネル1の表示画面1a全面に対応したドット
再構成画像を得ることができる。但し、図1において、
図X7に示すように、複数の検出センサ61〜66を用い
て表示画面1a全体を同時に検出する場合には、夫々の
検出センサ61〜66毎にA/D変換器11が設けられ、
また、信号処理部10では、夫々のA/D変換器11の
出力毎に信号補正部10a及びドット再構成部10bが
設けられ、このドット再構成部10bの出力が1つの欠
陥抽出/表示むら評価部10cに供給されて、表示画面
1a全体についての欠陥部の抽出や表示むらの評価が行
なわれる。
【0070】なお、図1における信号処理部10の具体
的な実現方法としては、検出センサ6からの画像信号を
入力する画像入力基板を具備した高速の計算機、例え
ば、パソコンなどを用いることができる。勿論、全体ま
たは一部を適当な専用ハードウェアの処理系で構築する
ようにしてもよい。
【0071】次に、画像検出の際の点灯信号14と検出
センサ6及びYステージ2の動作との同期について説明
する。
【0072】一般に、液晶パネルに印加する信号は、鈴
木八十二著「液晶ディスプレイ工学入門」日刊工業新聞
社発行 pp.101−105にも記載のように、各ドッ
トにそれが表示すべき明るさ(透過率)に対応した信号
を書き込んだ後、各ドットでその信号強度を保持するこ
とにより、見かけ上スタティックな動作としている。こ
の書込み及び保持の周期を1フレームと呼び、一般に
は、約16.7msecである。また、各表示画素に印
加される信号は、1フレーム毎に極性が反転されるもの
であり、これにより、交流駆動がなされている。
【0073】また、液晶パネルでは、フリッカーと呼ば
れるちらつきも発生する可能性がある。フリッカーは、
個々の液晶パネル毎に補正することにより、無くす(低
減する)ことができるが、製造段階の検査工程におい
て、その補正作業を行なってから検査したのでは、効率
が悪い。
【0074】そこで、この実施形態では、画像検出に際
し、点灯信号14と検出センサ6及びYステージ2の動
作との同期を取ることにより、これらの問題の解決を図
っているものである。以下、この方法について説明す
る。
【0075】液晶パネルでは、データ線(ドレイン線)
と呼ばれる縦線路とアドレス線(ゲート線)と呼ばれる
横線路とのマトリクス構成をなしており、これらの2種
の線路の交差点が上記のドットの位置をなすものであ
る。そして、適宜この交差点を選択することにより、そ
の交差点に位置するドットに固有の値の信号を印加でき
るようになっている。
【0076】図12はかかる信号線路に印加する信号の
一具体例を示す図である。
【0077】ある表示画素では、そこで交差するゲート
線にアドレス信号(図12(a))が、ドレイン線にデ
ータ信号(図12(b))が夫々供給されると、この表
示画素でこのデータ信号に応じた信号量を1フレーム期
間保持するが、その保持期間に徐々に信号保持量が減少
していくことがある。この保持される信号量の変動は液
晶パネル1の明るさ(透過率)の変化として現れる。即
ち、1フレーム期間内に明るさが変動することになる。
勿論、この減少率(変動率)が液晶パネル1の表示画面
を目視した場合に人が感じない程であれば、欠陥ではな
いが、この実施形態のように、電子的な検出センサ6で
この明るさを検出する場合には、問題となる。また、先
にも述べ、また、図12(b)に示すように、交流駆動
により、奇数番目のフレームと偶数番目のフレームとの
データ信号の極性を反転させると、これにより、表示画
素の明るさが1フレーム毎に変動することになり、この
ような場合でも、同様に、問題となる。
【0078】そこで、この実施形態では、このフレーム
期間内での検出光量を積分することにより、かかる問題
を解決するものである。
【0079】即ち、検出センサ6では、各検出画素で、
図12(c)に実線で示すように、1フレーム期間また
はその整数倍に正確に等しい期間分の検出光量を積分す
るものであり、これにより、これら変動を平均化し、1
フレーム期間内に保持する信号量の変動や交流駆動によ
る偶/奇フレームでの明るさの違いによる影響を除くも
のである。
【0080】正常な表示画素では、上記のような保持信
号量の減少があっても、図12(c)に実線で示すよう
に、この保持信号量の減少はわずかである。これに対
し、電極の欠損や隣接表示画素とでの電極の短絡などの
欠陥のある表示画素では、保持信号量が小さかったり、
図12(c)に破線で示すように、保持信号量が急激に
減少するが、検出画素がかかる表示画素を検出する場合
には、検出光量を積分するとしても、その積分値は図1
2(c)に実線で示すような正常な表示画素を検出した
場合の積分値とは明確に異なることになり、これによ
り、欠陥のある表示画素であることを判別することがで
きる。
【0081】さらに、印加信号が周期性のものであれ
ば、上記の1フレーム期間内の変動や交流駆動による奇
数,偶数フレームでの明るさの違いは、その周期で繰り
返されるため、ゲート線の書込みタイミングと積分開始
時間が時間的にシフト、即ち、両信号の位相がずれても
問題はない。
【0082】なお、本発明では、1フレームの時間は上
記した一般的な液晶パネル1のフレーム時間に限定され
るものではなく、さらには、1フレーム毎にその時間を
変えてもよい。
【0083】以上の説明では、検出センサ1として蓄積
形のセンサを用いるものであったが、他の形式のセンサ
を用いることができる。
【0084】図13は図1における検出センサ1の他の
具体例としてのCCDリニアイメージセンサを示す構成
図であって、25はフォトダイオード、26は蓄積容
量、27はトランスファーゲート、28はシフトレジス
タである。
【0085】同図において、CCDリニアイメージセン
サは、検出画素としての複数のフォトダイオード25
と、フォトダイオード25毎に設けられた蓄積容量26
と、フォトダイオード25毎に設けられたスイッチとし
てのトランスファーゲート27と、信号読出し用のシフ
トレジスタ28とから構成されており、シフトレジスタ
28の各セル毎にトランスファーゲート27を介してフ
ォトダイオード25と蓄積容量26とが接続されてい
る。
【0086】図14は図13に示すトランスファーゲー
ト27に供給されるトランスファーゲート信号、同じく
シフトレジスタ28内で順次検出信号をシフトさせて読
み出すためのシフトクロック及びシフトレジスタ28か
らの検出信号出力を示す波形図である。以下、図14を
用いて図13に示すCCDリニアイメージセンサの動作
について説明する。
【0087】各フォトダイオード25は検出画素に相当
するものであって、液晶パネル1の表示画面からの光を
検出し、この検出光量に応じて検出信号を出力してい
る。そして、トランスファーゲート信号が供給されず、
トランスファーゲートがOFFしているときには、各フ
ォトダイオード25の検出信号がそれに接続されている
蓄積容量26に供給され、そこに積分されて蓄積され
る。
【0088】所定の周期(上記の1フレーム期間もしく
はその整数倍の期間)で“H”(ハイレベル)のトラン
スファーゲート信号(図14(a))が供給されると、
全てのトランスファーゲート27がONし、蓄積容量2
6に蓄積(積分)された積分信号がトランスファーゲー
ト27を介してシフトレジスタ28の対応するセルに転
送される。この転送後、トランスファーゲート信号の供
給が終了して全てのトランスファーゲート27がOFF
し、各蓄積容量26に再びフォトダイオード25からの
検出信号が蓄積し始める。
【0089】一方、シフトレジスタ28には、シフトク
ロック(図14(b))が供給されており、蓄積容量2
6から積分信号がシフトレジスタ28の対応するセルに
転送されると、このシフトクロックが供給される毎に、
各セルの積分信号が隣りのセルにシフトされ、この動作
が繰り返されることにより、シフトレジスタ28の出力
端子からかかる積分信号がシリアルに配列されてなる検
出信号(図14(c))が出力される。
【0090】このようにして、各蓄積容量26では、ト
ランスファーゲート信号の周期を積分時間Ti(図14
(a))として、フォトダイオード25の検出信号を積
分し、この積分された検出信号がシフトレジスタ28か
らCCDリニアイメージセンサの検出信号として出力さ
れる。なお、シフトクロックの周期は、シフトレジスタ
28でのセル数、従って、検出画素数をk(kは正整
数)とすると、Ti/kである。
【0091】かかるCCDリニアイメージセンサを図1
での連続移動する液晶パネル1を検出する検出センサ6
として用いる場合には、トランスファーゲート信号の1
周期、即ち、積分時間Ti(図14(a))毎にYステ
ージ2がフォトダイオード25による検出画素の寸法分
移動するように、Yステージ2の移動速度を設定すると
ともに、ステージ制御部8から出力される同期信号13
aの周期はこの積分時間Tiに等しく、また、センサ同
期信号発生部9から検出センサ6に供給される同期信号
15は、上記のトランスファーゲート信号とシフトクロ
ックである。
【0092】そして、このトランスファーゲート信号を
上記のフレームと同期させる(即ち、ステージ制御部8
から信号発生器3に供給される同期信号13bと同期さ
せる)ことにより、液晶パネル1の表示画素でのフレー
ム期間内での明るさの変動や偶/奇フレームでの明るさ
の違いによって影響されない画像信号17を得ることが
できる。
【0093】さらに、この実施形態では、検出センサ6
として、蓄積能力をさらに高めたTDI(Time Delay a
nd Integration)形のラインセンサを用いることができ
る。このTDI形のラインセンサは、例えば、ダルサ社
の「データブック」pp.20−21(1998/99 DALSA
Databook pp.20〜21)に記載のように、検出画素の配列
を、1ラインだけでなく、複数ラインとし、Yステージ
2が検出画素のサイズ分移動したという信号に同期し
て、検出画素の検出信号をYステージ2による液晶パネ
ル1の移動方向と同じ方向に隣接する検出画素にシフト
するとともに、これにこの隣接する検出画素の検出信号
を累算し、かかるシフトと累算を順次行なっていくもの
であって、これにより、積分効果を高めたものである。
【0094】例えば、2048×1個の検出画素からな
る通常のラインセンサに対し、2048×96個の検出
画素からなるのTDI形のラインセンサ(以下、204
8画素、96段のTDI形のラインセンサという)は、
積分時間が1/96で済むことになる。かかる2048
画素、96段のTDI形のラインセンサを図1での検出
センサ6として用いた場合には、ステージ制御部8が検
出センサ6に対して検出画素のサイズ分移動したことを
示す信号(同期信号13a)を発生し、また、検出画素
のサイズ分移動したことを示す信号をTDI形のライン
センサの積分段数(この場合、96段)で分周した信号
(同期信号13b)を信号発生器3に供給する。このよ
うにして、TDI形のラインセンサを用いて点灯信号1
4と同期を取って検出することにより、液晶パネル1の
表示画素での1フレーム期間内での明るさの変動や偶/
奇フレームでの明るさの違いによって影響されない画像
を高速に撮像(検出)できるようになって、液晶パネル
1の撮像時間を大幅に短縮されることになり、従って、
1枚の液晶パネルの検査時間が現実的なものとなって、
製造される液晶パネルの全数を検査することが可能とな
る。
【0095】図15は以上説明した点灯状態検査装置を
用いた液晶パネルなどのフラットパネルディスプレイ装
置の本発明による製造方法の一実施形態を示す図であ
り、100は以上説明した点灯状態検査装置、101は
上位情報系、102は修正装置、103は前工程、10
4は次工程である。
【0096】同図において、前工程103からの点灯状
態検査を行なうべき液晶パネル1は、点灯状態検査装置
100に送られ、上記のようにして点灯状態検査(欠陥
検査や表示むらの評価)が行なわれ、その検査結果であ
る欠陥情報18aや表示むらの評価指数値18b(図
1)が、上記のように表示されるとともに、上位情報系
101に送られる。この検査の結果、欠陥や表示むらが
検出されない場合には、良品パネル111として次工程
104に送られる。
【0097】点灯状態検査装置100での検査の結果、
欠陥が検出されると、その欠陥情報18aが、また、表
示むらが検出されると、評価指数値18bが夫々修正装
置102にも送られる。上位情報系101では、欠陥情
報18aや評価指数値18bを用いて生産管理や欠陥の
統計処理などが行なわれ、関係する製造プロセスにフィ
ードバックされる。また、一方、欠陥や表示むらが検出
された液晶パネル1のうち、修正可能な液晶パネル1は
修理可能な欠陥パネル112aとして修正装置102に
送られ、欠陥情報18aや評価指数値18bに基づいて
修正がなされる。そして、修理された液晶パネル1は、
修正済み良品パネル113として次工程104に送られ
る。
【0098】なお、修正済み良品パネル113は、再度
点灯状態検査装置100に送って欠陥の検出や表示むら
の評価を行ない、修正の確認を行なうようにしてもよ
い。さらに、修理不能な液晶パネル1は、修理不可欠陥
パネル112bとして破棄される。
【0099】また、上位情報系101では、検査された
各液晶パネル1の欠陥情報18aや評価指数値18b、
または、欠陥や表示むらとは判定されないながらも許容
範囲のばらつき情報を欠陥情報18aや評価指数値18
bに含めることにより、各液晶パネル1の特性を管理す
ることができ、これを出荷時の各液晶パネル1のランク
付けなどに使用することができる。即ち、図15での次
工程104以下に示すように、最終出荷工程において、
本検査方法及び装置によって検出した許容範囲のばらつ
き情報を基にランク付け情報を生成し、被検査パネルを
分別、即ち、明るさのばらつきの範囲を規定することに
より、付加価値を高めた製品として出荷することができ
る。
【0100】また、以上のようにして得られた欠陥情報
やむら情報(評価指数値など)を、画質情報として、製
品としてのディスプレイ装置毎に付随させるようにして
もよく、これにより、使用者が使用している製品(ディ
スプレイ装置)の画質情報を随時検索することができる
ようになる。また、ディスプレイ装置の製造過程におい
て、欠陥やむら情報を管理することにより、製造プロセ
スのレベル変動を監視することができるから、製品の品
質バラツキを抑制することが可能となる。
【0101】さらに、ここでは、点灯状態検査装置10
0とは別に修正装置102を設けたが、点灯状態検査装
置100に修正機能を含む形態であってもよい。
【0102】さらに、上記実施形態では、被検査パネル
1を連続的に移動させるものであったが、検出センサ6
を連続的に移動させるようにしてもよい。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による点灯
状態検査方法と装置によれば、液晶パネルなどのフラッ
トディスプレイパネルを被検査パネルとして、この被検
査パネルを点灯状態で検査するに当り、この被検査パネ
ルの表示画素よりも充分サイズが小さい検出画素を用い
て検査が可能であるから、撮像モアレの発生を防止して
検査が可能となる。
【0104】また、1つの表示ドットを複数の検出画素
で検出し、再構成しているため、検出センサが持つノイ
ズ成分を減少させ、また、A/D変換器の量子化誤差を
減らすことができる。即ち、検出センサのノイズ以下、
A/D変換器の変換ビット数の持つ分解能よりも小さい
分解能で画像を検出することができ、検出センサとA/
D変換器が持つ基本性能以上の微少な明るさ変化まで検
出することが可能になる。これにより、他の表示ドット
よりも明らかに明るいまたは暗い欠陥ドットのみを検出
するに止まらず、例えば、0.1%程度またはそれ以下
の明るさの変動、むら(他のドットとの明るさの違い)
を持つドットを抽出することも可能である。
【0105】また、該表示画素の周期的な明るさの変動
に影響されることなく、検査画像を検出することができ
て、該表示画面での欠陥位置を正確にかつ高速に検出す
ることができる。
【0106】また、本発明による点灯状態検査方法と装
置で被検査パネルの欠陥検査を正確かつ高速に行なうこ
とができるものであるから、かかる方法,装置を用いた
本発明によるパネルの製造方法によると、製造パネルを
1枚1枚検査することが可能となって、例えば、先に述
べたように、平均的な表示ドットの明るさよりも0.1
%以上明るさの違うドットの数,分布,面積,密集状態
を評価項目として被検査パネルのランク付けを行なうこ
とにより、パネルの正確な品質管理が容易となる。勿
論、変動,むらは上記の0.1%という値に限定される
ことはなく、製造サイド,ユーザサイドまたは規格など
によって任意に設定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるディスプレイ装置の画質定量評価
方法並びにディスプレイ装置の一実施形態を示す構成図
である。
【図2】被検査パネルとしての液晶パネルの表示画素で
の明るさの変動を摸式的に示す図である。
【図3】図1における被検査パネルの移動と検出センサ
の検出タイミングとの関係を示す図である。
【図4】図1における表示画素(ドット)と検出画素と
の関係を説明するための図である。
【図5】図1におけるドット再構成部の処理の一部を示
す図である。
【図6】図1におけるドット再構成部の処理の他の部分
を示す図である。
【図7】図1における欠陥抽出/表示むら評価部での表
示むらの評価処理の一具体例をを示すフローチャートで
ある。
【図8】図7で示す評価処理の対象となるドット再構成
画像の概念図である。
【図9】図7における処理S4の動作を示す図である。
【図10】図7に示した評価処理で得られた表示むらの
評価指数値の表示例を示す図である。
【図11】図1に示した実施形態での被検査パネルの表
示画面の検出方法の他の具体例を示す図である。
【図12】図1における被検査パネルに印加される信号
と検出センサの検出タイミングとの関係を示す図であ
る。
【図13】図1における検出センサの他の具体例を示す
構成図である。
【図14】図13における具体例の各部の信号のタイミ
ング関係を示す図である。
【図15】本発明による表示パネルの製造方法の一実施
形態を示す図である。
【符号の説明】
1 被検査パネル 2 Yステージ 3 信号発生器 4 Xステージ 5 プローブ 6 検出センサ 6a 検出画素 7 照明光源 8 ステージ制御部 9 センサ同期信号発生器 10 信号処理部 10a 信号補正部 10b ドット再構成部 10c 欠陥抽出/表示むら評価部 11 A/D変換器 19R,19G,19B ドット 20 検出画素 21 ブラックマトリクス 22 検出画像 23,231〜23m 小領域 24 区間 25 ドット再構成画像 26 表示画面の部分 27 表示画面以外の部分 28 フォトダイオード 29 蓄積容量 30 トランスファーゲート 31 シフトレジスタ 100 点灯状態検査装置 101 上位情報系 102 修理装置 103 前工程 104 次工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細谷 直樹 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 丹羽 進 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所ディスプレイグループ内 (72)発明者 久保田 和男 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所ディスプレイグループ内 Fターム(参考) 2G036 AA25 BA33 2G086 EE10 2H088 FA12 MA20 5C061 BB07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスプレイ装置に用いる該被検査パネ
    ルをその表示画面で均一な明るさの検査画像を表示する
    点灯状態として、該被検査パネルの表示画面を検出し、
    該表示画面での表示むらを検査するディスプレイ装置の
    画質定量評価方法であって、 検出した該被検査パネルの表示画面の画像を処理対象画
    像として、低周波成分を含む低周波画像と高周波成分を
    含む変動成分画像とに分解する第1の処理と、 該変動成分画像の高周波成分を処理して表示むらの評価
    指数値を算出する第2の処理とを実行し、該第1,第2
    の処理からなる一連の処理が予め決められたN回(但
    し、Nは2以上の整数)実行されるまで、該第1の処理
    で得られた該低周波画像を該処理対象画像として次の該
    第1,第2の処理からなる該一連の処理を実行し、該一
    連の処理毎に該評価指数値を得ることを特徴とするディ
    スプレイ装置の画質定量評価方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記第1の処理は、ウェーブレット変換処理と、該ウェ
    ーブ変換処理によって得られた複数の異なる高周波成分
    を含む画像を補間して解像度をもとに戻す補間処理と、
    もとの解像度に戻された該複数の異なる高周波成分を含
    む合成して前記変動成分画像を生成する合成手段とから
    なることを特徴とするディスプレイ装置の画質定量評価
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記N回の前記一連の処理で得られた前記評価指数値を
    表もしくはグラフで表示することを特徴とするディスプ
    レイ装置の画質定量評価方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、 前記N回の前記一連の処理で得られた前記評価指数値を
    もとに決まるランクを表示することを特徴とするディス
    プレイ装置の画質定量評価方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載のディスプレイ
    装置の画質定量評価方法で得られた前記評価指数値をも
    とにランク付けされたディスプレイ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または2に記載のディスプレイ
    装置の画質定量評価方法で得られた前記評価指数値とこ
    の評価指数値をもとに決められるランクとの少なくとも
    1つを、出荷の際に、添付したことを特徴とするディス
    プレイ装置。
  7. 【請求項7】 請求項1または2に記載のディスプレイ
    装置の画質定量評価方法で得られた前記評価指数値とこ
    の評価指数値をもとに決められるランクとの少なくとも
    1つを添付し、使用者がこれら評価指数値やランクから
    画質情報を随時検索可能としたことを特徴とするディス
    プレイ装置。
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