JP2002174409A - 環状バーナ - Google Patents
環状バーナInfo
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Abstract
よる失火や逆火の不都合を解消し、大きな強弱インプッ
ト比が得られる環状バーナを安価に製作する。 【解決手段】ガス混合管1に連なる環状の分布室6に、
分布室から外方へ放射状に延びるガス通路7を形成する
と共にガス通路の上面7aを外方へ向かって次第に上方
へ傾斜した傾斜面とし、ガス通路の外端を炎口9に構成
した環状バーナに於いて、炎口の外方に近接して上方側
を下方側より拡張された窪み状の未燃ガス溜まり11を
形成した。未燃ガス溜まりを、ガス通路の炎口の区画壁
の上縁を下縁よりも内方へ退去させて構成し、ガス通路
の炎口の区画壁の上縁を切削して形成する。
Description
使用される環状バーナに関する。
製のガス混合管aに鍛造物製のキャップbを嵌着し、該
ガス混合管aとキャップbの当接面に形成した凹部によ
り環状の分布室cを構成させ、該キャップbに該分布室
cから外方へ放射状に延びる区画壁dで区画されたガス
通路eを形成した環状バーナが知られている。該ガス通
路eの外端に上下方向に長い炎口fが形成され、これか
ら噴き出す燃焼空気と燃料ガスとの混合ガスが燃焼す
る。
には、ガステーブル等の前面に設けた火力調節レバーを
操作してガス混合管aに導入される燃料ガス量を増減調
整しているが、従来のものでは、該火力調節レバーを急
激に最大ガス量から最小ガス量に燃料ガス量を減少させ
るように操作すると、失火や逆火を生じる不都合があっ
た。こうした不都合は、燃料ガス量が最小になった後で
もガス混合管aのベンチュリー部には最大ガス量時のガ
スの噴出によるエゼクタ効果で燃焼一次空気を吸引する
慣性力が残るため、一時的に燃焼空気過剰な混合ガスが
炎口fから噴出することが原因で生じ、この場合、ガス
種が燃焼速度の遅いJIS 12A−3等の燃料ガスで
あるときは、混合ガス中の燃料ガス濃度が可燃限界を下
回って失火状態に陥り、ガス種が燃焼速度の速いL1−
2等の燃料ガスのときは、燃焼速度が噴出速度を上回っ
て逆火する現象をもたらす。
量が最小である最弱インプットを上げねばならず、その
結果、強弱インプット比すなわち燃焼の強弱比を大きく
することができなくなるという欠点が生じて好ましくな
い。
ス量減少操作による失火や逆火の不都合を簡単な構成で
解消すること、及び大きな強弱インプット比が得られる
環状バーナを安価に製作することを目的とするものであ
る。
を達成するため、ガス混合管に連なる環状の分布室に、
該分布室から外方へ放射状に延びるガス通路を形成する
と共に、該ガス通路の上面を外方へ向かって次第に上方
へ傾斜した傾斜面に形成し、該ガス通路の外端を炎口と
して構成した環状バーナに於いて、該炎口の外方に近接
して上方側が下方側より拡張された窪み状の未燃ガス溜
まりを形成し、燃料ガス量の急減操作をしても失火や逆
火が発生しないようにした。未燃ガス溜まりは、例えば
炎口を構成するガス通路の区画壁の外端上縁を外端下縁
よりも内方へ退去させた形態を、該区画壁の外端上縁を
切削することにより形成される。また、バーナヘッド
を、上方の蓋体と、該ガス混合管上に載置される下方の
環状の本体で構成し、該本体の上下面に放射状に延びる
区画壁を形成して該蓋体との間及び該ガス混合管との間
に該ガス通路を夫々設けても良い。
を説明すると、図3に於いて、符号1は都市ガス等の燃
料ガスの噴出によるエゼクタ効果で燃焼一次空気が吸引
されて燃料ガスとともに導入される導入口2及びベンチ
ュリ部3を備えた板金製のガス混合管を示し、符号4は
該ガス混合管1に取り付けた鍛造物製の円形のバーナヘ
ッドを示す。
端側の環状の開口5に連なる環状の分布室6を備えてお
り、該分布室6から外方に放射状に延びるガス通路7が
形成される。該バーナヘッド4の下面には、図4に示す
ように、放射状に延びる区画壁8を形成し、該ガス混合
管1上の載置面に該バーナヘッド4を載置したときに該
区画壁8と該載置面とで放射状のガス通路7が形成され
るようにした。該区画壁8は縦長矩形の断面を有し、こ
れをバーナヘッド4の下面の全周に比較的狭い間隔で放
射状に形成して縦長矩形断面の該ガス通路7を構成し
た。該ガス通路7の上面7aは、外周方向が次第に上方
へ傾斜した傾斜面に形成し、該通路7内を流れる混合ガ
スが炎口9から斜め上方へ噴出するように誘導した。
により点火して該炎口9から噴き出す燃料ガスと燃焼一
次空気との混合ガスが燃焼二次空気と反応して燃焼す
る。該ガス混合管1に供給する燃料ガスを火力調節レバ
ー10の操作により最大ガス量から最小ガス量に急激に
減少させると、前記した失火や逆火の不都合を生じるこ
とになるため、本発明では該炎口9の外方に近接して上
方側が下方側より拡張した窪み状の未燃ガス溜まり11
を形成してこの不都合を解消するようにした。
に燃料ガスの未燃ガスを溜めるためのもので、強火で燃
焼中は、燃焼二次空気が該未燃ガス溜まり11に入り込
まないので、図4に見られるように、混合ガスは、未燃
ガスAが該未燃ガス溜まり11に溜まった状態で未燃ガ
ス溜まり11の外方で燃焼二次空気と反応して燃焼す
る。そして火力調節レバー10を急激に弱火に操作した
とき、燃焼速度が遅い燃料ガスでは、火炎が図5に示す
ように該未燃ガス溜まり11に入って二次空気が遮断さ
れることにより、炎口9から噴出する混合ガスの燃焼一
次空気量が増えても混合ガス中の燃料ガス濃度が可燃限
界を下回ることなく燃焼継続できて失火が防止され、ま
た、燃焼速度の速い燃料ガスでは、該未燃ガス溜まり1
1の天井部により火炎が冷却されるために燃焼速度が低
下し、そのため逆火しなくなって図5の場合と同様の燃
焼状態になる。
バーナヘッド部材を切削などにより上方側が下方側より
拡張された窪みを設けることにより比較的簡単に形成で
きる。本実施例の場合は、該バーナヘッド部材を周回す
る窪みを設けて全周に亘る環状の未燃ガス溜まり11を
形成したが、各炎口9に対応する部分のみに窪みを設け
てもよい。また、該ガス通路7を形成する区画壁8の炎
口9側の外端上縁8aを、図3乃至図6に見られるよう
に外端下縁8b側よりも内方に退去した状態になるよう
に窪みを形成して奥行きの深い未燃ガス溜まり11を形
成すると、一層燃焼二次空気が流れ込み難い領域を確保
できる。更に、該バーナヘッド4を、図7のように、上
方の蓋体12と、ガス混合管1上に載置される環状の本
体13とで構成し、該本体13の環状の上面或いは図8
のように該本体13の上下面に放射状に延びる区画壁
8、8を形成して該本体13の上方或いは上下にガス通
路7、7を形成することも可能である。
4のように炎が斜め上方に噴き出すが、未燃ガス溜まり
11には燃焼二次空気が流れ込まないので未燃領域が形
成された状態で燃焼し、急激に弱火に操作された場合、
この未燃領域内では混合ガス中の燃焼一次空気が増加し
ても全体の燃焼空気が過剰とならず、図5のように火炎
が未燃ガス溜まり11に移って燃焼を続ける。したがっ
て、最弱インプットを下げて強弱インプット比を高めて
も、急激な強火から弱火への操作による失火の不都合が
解消される。尚、ガス通路7の上面7aを外周方向に向
かって上方へ傾斜する傾斜面としたため、環状バーナの
外径を大きくしなくても炎が斜め上方へ向くので熱効率
や熱分布性能が向上する。
ナの炎口の外方に近接して上方側が下方側より拡張され
た窪み状の未燃ガス溜まりを設けたので、強火力状態か
ら急激なガス量減少操作がなされても失火や逆火の不都
合を生じることがなく、未燃ガス溜まりを形成する簡単
な構成でその不都合を解消でき大きな強弱インプット比
が得られる環状バーナを安価に製作できる等の効果があ
り、請求項2以降の構成とすることで本発明を一層適切
に実施できる効果が得られる。
例の截断側面図
ガス通路、7a 上面、8 区画壁、8a 上縁、8b
下縁、9 炎口、10 火力調節レバー、11未燃ガ
ス溜まり、12 蓋体、13 本体、
Claims (4)
- 【請求項1】ガス混合管に連なる環状の分布室に、該分
布室から外方へ放射状に延びるガス通路を形成すると共
に、該ガス通路の上面を外方へ向かって次第に上方へ傾
斜した傾斜面に形成し、該ガス通路の外端を炎口として
構成した環状バーナに於いて、該炎口の外方に近接して
上方側が下方側より拡張された窪み状の未燃ガス溜まり
を形成したことを特徴とする環状バーナ。 - 【請求項2】上記未燃ガス溜まりを、上記炎口を形成す
るガス通路の区画壁の外端上縁を外端下縁よりも内方へ
退去させることで構成したことを特徴とする請求項1に
記載の環状バーナ。 - 【請求項3】上記未燃ガス溜まりを、上記ガス通路の区
画壁の外端上縁を切削して形成したことを特徴とする請
求項1または2に記載の環状バーナ。 - 【請求項4】バーナヘッドを、上方の蓋体と、上記ガス
混合管上に載置される下方の環状の本体で構成し、該本
体の上下面に放射状に延びる区画壁を形成して該蓋体と
の間及び該ガス混合管との間に上記ガス通路を夫々設け
たことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記
載の環状バーナ。
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JP2000374043A JP3732401B2 (ja) | 2000-12-08 | 2000-12-08 | 環状バーナ |
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