JP2002169406A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置

Info

Publication number
JP2002169406A
JP2002169406A JP2000363355A JP2000363355A JP2002169406A JP 2002169406 A JP2002169406 A JP 2002169406A JP 2000363355 A JP2000363355 A JP 2000363355A JP 2000363355 A JP2000363355 A JP 2000363355A JP 2002169406 A JP2002169406 A JP 2002169406A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing
temperature
fixing roller
roller
protection member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000363355A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuo Nakazawa
伸夫 中沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000363355A priority Critical patent/JP2002169406A/ja
Publication of JP2002169406A publication Critical patent/JP2002169406A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】トナーが強固にフィルム部材に付着する場合で
も、その保守を容易にできるようにすること。また、こ
れにより、感温素子ユニットを長期間交換することなく
長寿命化を図ること。 【解決手段】転写材上のトナーを加熱し定着する定着ロ
ーラ1と、前記定着ローラ1側に当接し表面温度を検知
する感温素子ユニット4と、前記定着ローラと前記感温
素子ユニット4との間に介在して前記感温素子ユニット
4を保護するポリイミドフィルム201と、を有する定着
装置において、 前記定着ローラ1と前記感温素子ユニ
ット4との間に介在するポリイミドフィルム201を移動
させ、前記定着ローラ1と前記感温素子ユニット4との
間に未使用のポリイミドフィルム201を移動させるフィ
ルム移動装置7を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は転写材上の現像剤像
を転写材上に定着させる、定着装置及びこの定着装置を
有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真式の画像形成装置におけ
る定着装置では、加熱ローラに温度センサとしての感温
素子ユニットを接触させ、この感温素子ユニットで加熱
ローラの温度を検知し、定着温度を制御することが行な
われている。前記感温素子ユニットは、感温素子と該感
温素子を被覆し保護する耐熱性のフィルム部材により構
成されている。しかし、定着装置の耐久が進むとこの感
温素子ユニットの表面のフィルム部材にはトナーや紙粉
が付着する。このため、定着ローラと感温素子ユニット
との密着性に悪化が生じ、この結果検知温度が不正確と
なり、転写材のカールの増大や、高温オフセットの発
生、または各種エラーの発生といった問題が生じてい
た。
【0003】そのため、感温素子ユニット表面のフィル
ム部材を清掃するため、定期的な保守作業が行なわれて
いる。また、前記感温素子ユニット表面のフィルム部材
の清掃間隔を延ばす目的で、感温素子ユニットを必要な
とき以外定着ローラから離す方法や、あるいは清掃をな
くす目的で、非接触温度センサーを用いたり、感温素子
ユニットの表面を自動的に清掃する装置を付加する等の
提案がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、非接触
温度センサーは、温度検知の信頼性がまだ十分でなく、
高価である。また、感温素子ユニットを必要なとき以外
定着ローラから離す方法や自動的に清掃する方法は、装
置が複雑になり、装置全体が高価になってしまう。ま
た、その清掃能力もトナーの種類によっては十分ではな
いという問題があった。
【0005】さらに、近年はトナーの定着性の向上がな
されてきているため、感温素子ユニットの保護部材とし
てのフィルム部材へのトナーの固着も、より強固になっ
てきており、フィルム部材への付着トナーを除去するこ
とは困難である。例えば、前述のように感温素子の保護
のため、感温素子は耐熱性のポリイミドフィルムで被覆
され、感温素子ユニットとして定着ローラに当接されて
いるが、トナーがフィルムに付着したまま、高温で長時
間経過すると、トナーが架橋反応をするため、溶剤に対
しても融けにくくなる。また、トナーがフィルム部材と
も化学結合してしまうこともある。更に、定着ローラと
フィルム部材の摺擦による傷などにトナーが埋め込まれ
ることなどによって、フィルム部材とトナーの付着は、
より強固になることもある。
【0006】このように、従来のトナー除去方法では、
理想的なトナー除去が困難であるという問題点があっ
た。さらに、トナー除去が困難であることから、トナー
が感温素子ユニットに固着するたびに感温素子ユニット
を頻繁に交換する必要があった。
【0007】そこで本発明の目的は、トナーが強固にフ
ィルム部材に付着する場合でも、その保守を容易にでき
るようにすることである。また、これにより、感温素子
ユニットを長期間交換することなく長寿命化を図ること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の、本発明の代表的な構成は、転写材上の現像剤を加熱
し定着する定着ローラと、前記定着ローラ側に当接し表
面温度を検知する検知手段と、前記定着ローラと前記検
知手段との間に介在して前記検知手段を保護する保護部
材と、を有する定着装置において、前記定着ローラと前
記検知手段との間に介在する保護部材を移動させ、前記
定着ローラと前記検知手段との間に未使用の保護部材を
移動させる保護部材移動機構を有することを特徴とす
る。
【0009】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、第1実施
形態に係る画像形成装置を、図面を用いて説明する。図
4に本発明の画像形成装置の構成図を示し、画像形成装
置全体の構成及び転写材Pに画像を形成する動作につい
て説明する。
【0010】像担持体としての感光体ドラム52は有機感
光体(OPC)を表面に有し、帯電ローラ53により表面
を負極性に帯電される。レーザービーム51は、レーザー
ユニットとポリゴンミラーを備えたレーザースキャナー
ユニットにより、画像に対応した部分へ露光するイメー
ジスキャン方法にて感光体ドラム52に露光される。レー
ザービーム51の露光により感光体ドラム52上に静電潜像
が形成され、この静電潜像は現像器54により現像され、
現像剤像としてのトナー画像となる。この現像は、現像
剤としての負極性の一成分磁性トナーを用い、レーザー
ビーム51で露光した部分にトナーが付着する方式を用い
ている。
【0011】感光体ドラム52上に現像されたトナー画像
は、感光体ドラム52と転写手段としての転写ローラ55と
により形成される画像形成ニップ部N1において挟持搬
送される転写材P上に電気的に転写される。一方、転写
されずに感光体ドラム52に残留するトナーTはクリーニ
ングユニット67で清掃される。上記感光体ドラム52、現
像器54、レーザスキャナユニット及びクリーニングユニ
ット67により、転写材上に未定着トナー画像を形成する
画像形成部を構成する。
【0012】転写材Pは転写搬送ガイド57、定着入口ガ
イド58に導かれて定着装置9に進入する。定着装置9に
おいて、転写材Pは加熱手段としての定着ローラ1と加
圧手段としての加圧ローラ2とによる定着ニップ部N2
において保持され、転写材P上のトナー画像はハロゲン
ヒータ等の加熱用ヒータ3で加熱されて転写材Pの表面
に定着する。
【0013】次に定着装置9の概略構成について説明を
する。図1は本発明の定着装置の断面図である。定着ロ
ーラ1は、加熱用ヒータ3を内部に有し、駆動モータ
(図示せず)からの駆動力を受けて矢印方向に回転す
る。この定着ローラ1は、アルミニウム等の金属製中空
ローラ芯金の外周部に離型層としてPTFE、PFA等
の耐熱性の樹脂層を15〜35μm厚に設けたものであ
る。加圧ローラ2は軸受(図示せず)に回転可能に支持
されている。この加圧ローラ2は、定着ローラ1に公知
の加圧手段によって少なくとも定着時に圧接し、金属製
ローラ芯金の外周面にシリコンゴム、フッ素ゴム、フロ
ロシリコンゴム等の弾性体層を比較的厚く(例えば5m
m〜10mm程度)設け、その上に50〜100μm厚
のPFAチューブを被せたものである。この構成は、ト
ナーが定着ローラ1に付着することを防止し、定着ロー
ラ1と圧接領域(定着ニップ部N2)を形成することを
一つの目的としている。定着ローラ1の外周面には、検
知手段としてのサーミスタあるいは熱電対等の感温素子
ユニット4が配設され、その検出信号を温度制御手段に
導き、定着ローラ1の外周面の温度をトナー像の溶解す
る温度に保持している。
【0014】感温素子ユニット4は、定着装置9の枠組
みを形成している1本の支柱であるコの字板金5に取り
付けられている。このコの字板金5は、定着ローラ1に
平行に配設されている。そして、定着ローラ1を長手方
向からみて中央付近に、この感温素子ユニット4が取り
付けられている。この感温素子ユニット4は、ビス6で
コの字板金5に固定されている(図1(b)参照)。ま
た、この感温素子ユニット4と定着ローラ1との間に薄
い保護部材としての耐熱性フィルムを挟み、該フィルム
を移動させるフィルム移動装置7が感温素子ユニット4
を囲うように配置されている。尚、以下の説明では耐熱
性フィルムとしてポリイミドフィルムを例示して説明す
るが、これに限るものではない。また、保護部材移動機
構としてのフィルム移動装置7については、後に詳しく
述べる。
【0015】さらに定着ローラ1のフィルム移動装置7
よりも定着ローラ1の回転方向上流側には、クリーニン
グ部12が配置されている。クリーニング部12は、定着ロ
ーラ1表面へ付着したオフセットトナーや紙粉等の異物
をローラ表面から除去するもので、ジメチルシリコンオ
イル等の離型剤を含浸してあるクリーニングウェブ13を
用いている。このクリーニングウェブ13はシリコンゴム
スポンジ等の弾性を有する押し当てローラ14により定着
ローラ1に当接している。またクリーニングウェブ13
は、駆動を与えられる回収ローラ15により供給ローラ16
から微量ずつ当接位置を変えるように移動し、常にクリ
ーニングウェブ13の新しい面が定着ローラ1に当接す
る。
【0016】案内板17は、未定着トナー像Tを担持する
転写材Pを定着ローラ1と加圧ローラ2との間へ導くよ
うに傾斜している。また、巻き付き防止片18は、転写材
Pが定着ローラ1に巻き付くことを防止するもので付勢
部材(ばね)19によって先端部が当接されるように付勢
されている。
【0017】次に図2を用いてフィルム移動装置7の説
明を行なう。図2は本発明におけるフィルム移動装置の
拡大図である。図2には定着ローラ1、感温素子ユニッ
ト4、フィルム移動装置7及びコの字板金5のみを示
し、図1で説明した部分は省略した。定着装置9の枠組
みを形成している1本の支柱であるコの字板金5に感温
素子ユニット4が取り付けられている。感温素子ユニッ
ト4は、コンパクト化するために、加圧ばねを90度に
折り曲げてコの字板金5に取り付くようになっており、
ビス6で固定されている。フィルム移動装置7は、ポリ
イミドフィルム201の移動方向において感温素子ユニッ
ト4の上流側及び下流側に配設されポリイミドフィルム
201をガイドする円筒状部材を有する。
【0018】ポリイミドフィルム201は、円筒状部材と
してのロール状円筒202に巻き付けられており、ロール
状円筒202を両端で回転自在に固定するアーム203がコの
字板金5から伸びている。感温素子ユニット4の上に
は、円筒状部材としての中継ローラ204が、コの字板金
5に固定されているアーム205によって固定されてい
る。ロール状円筒202と中継ローラ204は、耐熱性の樹
脂、或いは金属で作られている。
【0019】ロール状円筒202及び中継ローラ204を定着
ローラ1に近接させて配置することで、ポリイミドフィ
ルム201を、定着ローラ1と感温素子ユニットとにまっ
すぐに接するように構成されている。また、ロール状円
筒202には回り止めのブレーキ206が配設され、ポリイミ
ドフィルム201がほつれて飛び出すのを防止している。
このように、ロール状円筒202にポリイミドフィルム201
が巻きつけられていることで、長いポリイミドフィルム
201を用いることができ、感温素子ユニット4の長寿命
化を図ることができる。
【0020】ポリイミドフィルム201は、一端をロール
状円筒202に巻きつけて接着し、感温素子ユニット4と
定着ローラ1との間を通り、中継ローラ204を経由し
て、アーム205背面部のクリップ207の位置で固定され
る。ポリイミドフィルム201の保守の際には、アーム205
の上部においてポリイミドフィルム201を引き上げ、適
当な長さにポリイミドフィルム201を切り、該ポリイミ
ドフィルム201をクリップ207に止める。
【0021】次に、定着装置9にトナーのついた転写材
Pを、定着ニップ部N2を通過させ、トナーを定着させ
る耐久試験を行なった結果を示し、説明する。表1には
感温素子ユニット4にフィルム付き板金についた薄膜ポ
リイミドを挟み込まず、従来の形で感温素子ユニット4
を取り付け、定着ローラ1の温度がどのように推移した
かを調査するため、初期状態から、転写材通過耐久試験
をして、8万枚毎に温度測定を行なった結果を示した。
【0022】
【表1】
【0023】オーバーシュートとは、定着ローラ1のオ
ーバーシュート温度を示し、この定着装置9が室温にお
かれていた状態(23℃)から加熱用ヒータ3を点灯さ
せ、目標温度190℃で加熱用ヒータ3をoffさせた
ときのオーバーシュート温度で、制御中最も高くなる温
度であり、電源投入時の1回だけ生じる温度である。こ
のオーバーシュート温度が、感温素子ユニット4の応答
性の影響を最も大きく受けることになる。そして、この
オーバーシュート後1分以上経過し、温調温度が安定し
たスタンバイ状態での上限温度と下限温度を、リップル
上限温度、リップル下限温度と記した。
【0024】表1からわかるように、190℃を目標に
温度制御しても、実際の温度は応答性の遅れからより大
きなリップルを描いて温度制御される。実験によると、
感温素子ユニット4の表面が、汚れたり定着ローラ1か
ら離れたりすると、温度上昇することになるが、リップ
ル上限温度の方がリップル下限温度よりも大きな影響を
受けることになり、リップルが大きくなるように変化す
る。
【0025】また、この表によると、耐久試験が進むに
従って、感温素子ユニット4の表面がトナーで汚れ、オ
ーバーシュート温度、リップル上限温度、リップル下限
温度が徐々に高くなっていくことを示している。また、
耐久試験の初期の8万枚ではそれほど変化が見られない
のに対し、耐久試験が進むに従って、急激に温度が高く
なっていくことがわかる。これは、トナーのフィルムへ
の付き方に原因がある。つまり、始めはフィルム状に薄
くトナーが付くが、次第にトナーが粒上になって成長す
るため、感温素子ユニット4の温度検知部が定着ローラ
1と接触しないようになる。即ち空気層が入るようにな
るため、耐久試験の後半(16万枚、24万枚)では急
激に温度が高くなる。ここで、早い段階で感温素子ユニ
ット4のポリイミドフィルム201を清掃してしまえば、
温度的には問題ないが、清掃のしやすさという点で問題
がある。つまり、8万枚の転写材を通過させた段階で
は、既に表面のトナーを溶剤で吹拭き、取り除くことは
難しくなっている。
【0026】そこで、本実施形態では、このフィルムを
移動させ、未使用の部分を感温素子ユニット4と定着ロ
ーラ1との間に挟み込む構成とした。そこで、8万枚毎
に保守作業を行うこととし、保守作業においてフィルム
を移動させ、未使用の部分を定着ローラ1に接するよう
にした場合の結果を表2に示した。ここで、ロール状円
筒202に巻きつけるポリイミドフィルム201の厚みとし
て、7.5μm厚のものを使用した。また、感温素子ユ
ニット4とロール状円筒202との当接圧は、通常の10
0g/cm2のままとし、感温素子ユニット4と定着ロ
ーラ1との間にポリイミドフィルム201を挟み込んで測
定した。
【0027】
【表2】
【0028】表2からわかるように、耐久枚数が8万枚
のとき(8万枚耐久)に感温素子ユニット4が検知する
温度は初期状態に比べて上昇するが、8万枚耐久後に保
守作業を行う際、ポリイミドフィルム201を移動させる
と、再び初期状態と同じ検知温度となる。このようにし
て8万枚耐久毎にフィルム201を移動させると、この作
業の繰り返しとなる。
【0029】このことから、24万枚耐久において従来
に比べ温度を低く維持することが可能であり、ポリイミ
ドフィルム201の長さが長ければ、この状態を長期間維
持することができる。また、このような構成とすること
により、保守作業の際にはポリイミドフィルム201を引
っ張り上げ、フィルム201を切り、クリップに挟んで止
めるだけなので保守作業が容易である。
【0030】以上説明したように本発明では、定着ロー
ラ1と感温素子ユニット4との間に介在するポリイミド
フィルム201を移動させ、定着ローラ1と感温素子ユニ
ット4との間に未使用のポリイミドフィルム201を移動
させる構成としたため、保守作業が容易にできる。ま
た、ポリイミドフィルム201の長さが長ければ、この状
態を長期間維持することができ、感温素子ユニット4を
長期間交換することなく長寿命化を図ることができる。
【0031】また、感温素子ユニット4は、ポリイミド
フィルム201にトナーの汚れがついたまま定着ローラ1
の温度を検知することがないので、より正確な温度検知
が可能になる。
【0032】なお、ここでは耐熱性フィルムとして、
7.5μmのポリイミドフィルムを用いたが、本発明は
この厚さに限るものではなく、これより厚い25μm程
度にしても、オーバーシュート温度温度が210℃以下
であったので、使用可能である。また、本発明はポリイ
ミドフィルムの他、フッ素樹脂フィルムや各種耐熱性フ
ィルムを用いても、同様に目的を達成することができ
る。
【0033】(第2実施形態)以下、第2実施形態に係
る定着装置を、図3を用いて説明する。図3は本発明に
おけるフィルム移動装置に自動移動機構を備えた際の説
明図である。なお、前述した実施形態と同様の構成部材
については、同一の符号を付すことによって説明を省略
する。
【0034】前述の実施形態においては、保守作業の
際、耐熱性フィルムを人為的に引っ張り上げ、定期的に
移動させるとしたが、第2実施形態においては、フィル
ム移動装置に対し、保護部材としてのポリイミドフィル
ム201を自動的に引っ張り上げる自動移動機構350を配設
した。自動移動機構350は、中継ローラ204を介してポリ
イミドフィルム201の巻取りを行なう巻き取りローラ304
と、巻き取りローラ304を回転駆動させる駆動手段とし
てのモータを有し、ポリイミドフィルム201を自動的に
引っ張り上げる。なお、第2実施形態においては巻き取
りローラ304を回転駆動させる駆動手段としてモータ301
を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、ソレ
ノイド又は定着ローラの回転動力等を駆動手段として用
い、ポリイミドフィルム201を巻き取る構成にしてもよ
い。
【0035】前記実施形態のコの字板金5として説明し
た板金の下部を延長した板金300の中央付近に穴(不図
示)が開けられており、円筒形状のモータ301が前記穴
に嵌め込まれるように配置されている。またモータ301
は、固定具302によって板金300に固定されている。モー
タ301の回転軸にはウォームギア303が取り付けられてお
り、モータ301の回転を90度変化させ、転写材面に垂
直な軸の回転に変わる。巻き取りローラ304は固定アー
ム305によってブロックに固定され、回転軸306の周りに
回転する。またこの回転軸306の外側には、ウォームギ
ア307が嵌め込まれ、ウォームギア303とかみ合ってい
る。巻き取りローラ304はモータ301の回転によって時計
回りに回転し、耐熱性フィルムとしてのポリイミドフィ
ルム201を巻き取りながら移動する。
【0036】自動移動機構350は、ポリイミドフィルム2
01の汚れ具合を判断する判別手段と、該カウント手段35
1からの情報に応じてモータ301の制御を行なう制御手段
352と、を有する。ポリイミドフィルム201の巻き取りの
シーケンスは以下の通りである。まず、ポリイミドフィ
ルム201の汚れ具合を判断する判別手段として転写材の
枚数をカウントするカウント手段を用い、転写材が画像
形成動作により定着ニップ部N2を通過した枚数をカウ
ントする。このカウントされた枚数が所定枚数(例えば
1万枚)に達すると、この枚数が所定枚数に達したとい
う情報は制御手段352に伝達される。この情報を得た制
御手段352はポリイミドフィルム201の交換時期にきたと
判断し、定着ローラ1と感温素子ユニット4との間に介
在するポリイミドフィルム201を所定の長さ移動させる
べく、モータ301の駆動を行なう。
【0037】尚、上述したように、ポリイミドフィルム
201の巻き取りのシーケンスとして、判別手段としては
カウント手段を例示し、所定枚数の画像形成動作に応じ
て、ポリイミドフィルム201を所定の長さ移動させた
が、これに限るものではない。例えば、転写材の乗った
トナーの量、転写材の大きさ及び転写材の厚さによっ
て、所定枚数の転写材への画像形成動作を行った際、ポ
リイミドフィルム201の送り量を変更する方法等フィル
ムの汚れ具合を推定して、フィルム201の送り量を変更
する方法がある。
【0038】また、転写材上に乗ったトナーの量を推定
するためには、レーザービームの発光の積算時間により
行なう。あるいは、トナーが使用されトナーがなくなる
と、現像器54内に設けられたトナー量検知センサーから
トナー補給信号が出る。この補給信号が何回出たか、あ
るいは、自動補給の場合には補給時間がどの程度であっ
たかによってトナー使用量の推定を行なう。そして、一
定枚数(たとえば1万枚)プリント動作がおこなわれた
とき、使用トナー量が多ければ 定着ローラ1でのオフ
セットトナー量が多くなり、その結果フィルム201の汚
れは、多くなると推定する。
【0039】また、転写材の大きさは、転写材を定着ロ
ーラ1と加圧ローラ2とのニップに給送する不図示の給
送部に設けられたシートサイズ入力スイッチにより入力
される。例えば、A4サイズの場合と比較すると、A3
サイズの場合は転写材の長さが2倍となる。そのため、
A4サイズで1万枚プリント動作が行われるときと比
べ、A3サイズで1万枚1万枚プリント動作が行われた
時の方がポリイミドフィルム201は汚れていると推定で
きる。
【0040】また、転写材の厚みは、ユーザーが使用に
際し入力する紙種信号を用いる。つまり、使用者が厚紙
と入力した場合、厚紙と判断する。厚みが厚いと定着性
が悪くなり、オフセットトナーが増加し、ポリイミドフ
ィルム201の汚れが多くなると推定できる。これらか
ら、フィルム201の送り量Zは1つの例として次のよう
に制御される。
【0041】Z=(レーザー発光積算時間)×(Σ(紙
長さ×プリント枚数)+αΣ(紙長さ×厚紙プリント枚
数))ここでαとは、実験によって定める定数であり、
紙長さとは、A3は420、A4は210、B4は36
4等、転写材の長さに対応した値を入れる。
【0042】上のような式によりZを定め、この値が限
界値Zthを超えた場合に、この情報は制御手段352に
伝達される。この情報を得た制御手段352はポリイミド
フィルム201の交換時期にきたと判断し、定着ローラ1
と感温素子ユニット4との間に介在するポリイミドフィ
ルム201を所定の長さ移動させるべく、モータ301の駆動
を行なう。
【0043】このように、レーザー発光積算時間、転写
材のプリント枚数及び長さ、厚紙のプリント枚数及びそ
の長さを検知し、汚れ具合を判断して、フィルム201の
送り量を制御する。
【0044】以上説明したように、耐熱性フィルムを自
動的に移動させる構成にすることで、保守作業が必要で
なくなり、さらにフィルムの汚れ具合に応じてフィルム
を移動することが可能となるため、より正確な温度検出
が可能となる。
【0045】(他の実施形態)前記実施形態において
は、ロール状円筒202と中継ローラ204を耐熱性スポンジ
ローラ(シリコンゴムスポンジローラ)として定着ロー
ラ1にまっすぐに接する構成としたが、本発明はこれに
限るものではなく、ロール状円筒202及び中継ローラ204
を定着ローラ1に押し付けるように配置することも可能
である。このようにすることで、ロール状円筒202と中
継ローラ204とのねじれや位置精度の不良による、耐熱
性フィルムの巻き取り不良の防止が可能で、感温素子ユ
ニット4が定着ローラ1から離れるような力を受けない
ため、感温素子ユニット4を定着ローラ1から離れるこ
となく確実に定着ローラに押し付けることができる。
【0046】また、前記実施形態においては、巻取部材
を兼ねた円筒状部材として、ロール状円筒202にポリイ
ミドフィルム201を巻き付けた構成を例示したが、本発
明はこれに限るものではなく、例えばロール状円筒202
のポリイミドフィルム201搬送方向の更に上流側にポリ
イミドフィルム201をロール状に巻き付けた巻取部材を
設け、前記ロール状円筒202をポリイミドフィルム201を
ガイドする円筒状部材として用いた構成としてもよい。
【0047】また、前記実施形態においては、中継ロー
ラ204をポリイミドフィルム201をガイドする円筒状部材
としたが、本発明はこれに限るものではなく、例えば前
記中継ローラ204でポリイミドフィルム201を巻き取って
回収する構成としてもよい。
【0048】また、前記実施形態においては、本発明を
適用した画像形成装置としてプリンタを例示して説明し
たが、本発明はこれに限るものではなく、複写機やFA
X等の他の画像形成装置を用い、該画像形成装置におけ
る定着装置に本発明を適用しても同様の効果が得られ
る。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、定着ロ
ーラと検知手段との間に介在する保護部材を移動させ、
前記定着ローラと前記検知手段との間に未使用の保護部
材を移動させる構成としたため、保守作業が必要でなく
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定着装置の断面図である。
【図2】本発明におけるフィルム移動装置の拡大図であ
る。
【図3】本発明におけるフィルム移動装置に自動移動機
構を備えた際の説明図である。
【図4】本発明の画像形成装置の構成図である。
【符号の説明】
N1 …画像形成ニップ部 N2 …定着ニップ部 P …転写材 T …未定着トナー像 1 …定着ローラ 2 …加圧ローラ 3 …加熱用ヒータ 4 …感温素子ユニット 5 …コの字板金 6 …ビス 7 …フィルム移動装置 9 …定着装置 12 …クリーニング部 13 …クリーニングウェブ 14 …押し当てローラ 15 …回収ローラ 16 …供給ローラ 17 …案内板 18 …巻き付き防止片 19 …付勢部材 51 …レーザービーム 52 …感光体ドラム 53 …帯電ローラ 54 …現像器 55 …転写ローラ 56 …電源 57 …転写搬送ガイド 58 …定着入口ガイド 67 …クリーニングユニット 201 …ポリイミドフィルム 202 …ロール状円筒 203 …アーム 204 …中継ローラ 205 …アーム 206 …ブレーキ 207 …クリップ 300 …板金 301 …モータ 302 …固定具 303 …ウォームギア 304 …巻き取りローラ 305 …固定アーム 306 …回転軸 307 …ウォームギア 350 …自動移動機構 351 …カウント手段 352 …制御手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写材上の現像剤を加熱し定着する定着
    ローラと、前記定着ローラ側に当接し表面温度を検知す
    る検知手段と、前記定着ローラと前記検知手段との間に
    介在して前記検知手段を保護する保護部材と、を有する
    定着装置において、 前記定着ローラと前記検知手段との間に介在する保護部
    材を移動させ、前記定着ローラと前記検知手段との間に
    未使用の保護部材を移動させる保護部材移動機構を有す
    ることを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 前記保護部材移動機構は、前記保護部材
    の移動方向において前記検知手段の上流側及び下流側に
    配設され前記保護部材をガイドする円筒状部材を有する
    ことを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】 前記保護部材移動機構は、前記保護部材
    を自動的に移動させる自動移動機構を備えていることを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 前記自動移動機構は、前記保護部材の移
    動方向において前記検知手段よりも下流側の円筒状部材
    を介して巻取りを行なう巻取部材と、前記巻取部材を回
    転駆動させるための駆動手段と、を有することを特徴と
    する請求項3記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 前記保護部材の汚れ具合を判別する判別
    手段と、前記判別手段からの情報に応じて前記駆動手段
    の制御を行なう制御手段と、を有し、 前記定着ローラと前記検知手段との間に介在する前記保
    護部材の汚れ具合に応じて、該保護部材を移動させるこ
    とを特徴とする請求項4記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 像担持体上に現像剤像を形成し、該現像
    剤像を転写材上に転写する画像形成部と、前記現像剤像
    を前記転写材上に定着させる定着装置と、を有する画像
    形成装置において、 前記定着装置は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項
    記載の定着装置であることを特徴とする画像形成装置。
JP2000363355A 2000-11-29 2000-11-29 定着装置及び画像形成装置 Pending JP2002169406A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000363355A JP2002169406A (ja) 2000-11-29 2000-11-29 定着装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000363355A JP2002169406A (ja) 2000-11-29 2000-11-29 定着装置及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002169406A true JP2002169406A (ja) 2002-06-14

Family

ID=18834478

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000363355A Pending JP2002169406A (ja) 2000-11-29 2000-11-29 定着装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002169406A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006512760A (ja) * 2002-12-30 2006-04-13 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 照明系の性能測定方法
JP2006254944A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 炊飯器
US11740568B2 (en) 2018-09-18 2023-08-29 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Reducing reflectance variances of photoconductive surfaces

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006512760A (ja) * 2002-12-30 2006-04-13 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 照明系の性能測定方法
JP2006254944A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 炊飯器
US11740568B2 (en) 2018-09-18 2023-08-29 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Reducing reflectance variances of photoconductive surfaces

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010128300A (ja) 画像形成装置
JP5309508B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP4064393B2 (ja) 定着装置およびそれを備える画像形成装置
US7352986B2 (en) Fixing device and image forming apparatus having the same
JP4542388B2 (ja) 画像形成装置
JP2002169406A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6173075B2 (ja) 定着装置
JP2001215838A (ja) 定着装置
JP4187503B2 (ja) 画像形成装置
JP2000122463A (ja) 定着装置
JP3787433B2 (ja) 定着装置及びこれを備えた画像形成装置
JP3869936B2 (ja) 定着装置
JP2011133630A (ja) 定着装置
JP2006038920A (ja) 画像形成装置
JP2002202683A (ja) 定着装置
JP2006276701A (ja) 画像形成装置
JP3121133B2 (ja) 電子写真記録装置の定着装置
JP4235301B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
WO2001055792A2 (en) Belt fuser wiper
JP2004053398A (ja) 温度検出装置、像加熱装置および画像形成装置
JP4239455B2 (ja) 除電装置
JP2002340682A (ja) 温度検知装置及びこれを用いた定着装置、画像形成装置
JP4490315B2 (ja) 加熱装置および定着装置ならびに画像形成装置
JP3976881B2 (ja) 定着装置
JP2023034903A (ja) 画像形成装置及び定着装置