JP2002168954A - ポジトロンエミッションct装置 - Google Patents

ポジトロンエミッションct装置

Info

Publication number
JP2002168954A
JP2002168954A JP2000367370A JP2000367370A JP2002168954A JP 2002168954 A JP2002168954 A JP 2002168954A JP 2000367370 A JP2000367370 A JP 2000367370A JP 2000367370 A JP2000367370 A JP 2000367370A JP 2002168954 A JP2002168954 A JP 2002168954A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
coincidence
emission
projection
transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000367370A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002168954A5 (ja
Inventor
Shinichi Inoue
慎一 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
Priority to JP2000367370A priority Critical patent/JP2002168954A/ja
Publication of JP2002168954A publication Critical patent/JP2002168954A/ja
Publication of JP2002168954A5 publication Critical patent/JP2002168954A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 PET装置でのトランスミッション・スキャ
ンとエミッション・スキャンとを同時に行い、検査時間
を短縮し、被検体の位置ずれに起因する補正処理の不一
致を回避する。 【解決手段】 データ収集回路部はデータ変換回路と収
集メモリ回路を有し、データ変換回路が同時計数対デー
タ(i、j)を投影データ(t、θ)に座標変換する座標
変換テーブル1と、外部線源の投影位置tsを算出する線
源座標変換テーブル2と、投影位置tと外部線源の投影位
置tsとの一致条件を判定して、一致判定時にはトランス
ミッション・データ、不一致判定時にはエミッション・デ
ータとして分離し、メモリ収集回路の専用のメモリ領域
にデータの保存を指定する領域判定テーブル3と、領域
判定テーブル3が一致不明の判定をした時に投影データ
(t、θ)の出力を禁止するゲート4とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポジトロンエミッ
ションCT(以下、PETという)装置のデータ収集機構
に係り、特にトランスミッション・データ(Transmissi
on data)とエミッション・データ(Emission data)を
同時に計測するのに好適な機構を備えたPET装置のデ
ータ収集機構に関する。
【0002】
【従来の技術】PET装置を用いた検査(以下、PET
検査という)においては、通常被検体にポジトロン放出
薬剤を投与する前に、吸収補正データ(以下、トランス
ミッション・データという)が収集される。その後で、
ポジトロン放出薬剤を投与し、放射データ(以下、エミ
ッション・データという)が収集される。これらのデー
タ収集のために行われる計測は、それぞれトランスミッ
ション・スキャンTransmission scan)及びエミッショ
ン・スキャン(Emission scan)と呼ばれる。
【0003】特に、放射性フッ素18(18F)標識フルオ
ロデオキシグルコース(以下、FDGと略称する)を投与
して行うPET装置による検査(以下、FDG検査とい
う)においては、通常トランスミッション・データ収集
の後に、被検体にFDGが投与され、検査部位へのFDGの十
分な取り込みが期待できる約30〜60分の時間経過後に、
エミッション・データの収集が行われる。このFDG検査
において、トランスミッション・スキャンとエミッショ
ン・スキャンの時間をそれぞれ10分とすると、1回の検
査時間は延べ50分から80分となる。通常、トランスミッ
ション・スキャン終了後、被検体は寝台から降ろされ、
約1時間経過後に再度寝台に乗せられ、寝台上にて位置
決めされた後に、エミッション・スキャンが行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】PET検査において
は、被検体は各スキャンの開始前に、寝台上に固定、位
置決めされ、検査時間中は固定保持される。被検体を長
時間にわたり固定することは、被検体に苦痛を与えるこ
とになる。また、通常の場合、被検体を完全に固定する
ことは困難であるので、トランスミッション・スキャン
とエミッション・スキャンにおいて被検体の位置ずれが
生ずることがある。
【0005】また、トランスミッション・スキャンの後
に、被検体が一旦寝台から降ろされ、エミッション・ス
キャンの開始前に、再度寝台に乗せられ位置決めされる
ような臨床検査では、各スキャンにおける位置ずれは更
に顕著になる場合がある。
【0006】この結果、エミッション・データとトラン
スミッション・データとの位置が一致せず、吸収補正が
過剰となる領域と不足となる領域が現れ、画像の定量性
が損われることがあった。このため、検査時間の短縮と
被検体の動きによるエミッション・データとトランスミ
ッション・データの位置ずれによる画質の劣化を改善す
る方法が求められてきた。
【0007】これらの問題を解決するために、トランス
ミッション・データとエミッション・データを同時にと
り、その後に混ざり合ったデータに対する補正処理を適
宜に行う方法が提案されてきた。これらの方法は、論文
「Thompson CJ et al;Simultaneous transmission and
emission scans in positron emission tomography,IEE
E Trans. Nucl. Sci. 1989;36:1011〜1016」及び「Steve
n R.Meikel et al;Simultaneous Emission and Trans-m
ission Measurements for Attenuation CorreCTion i
n Whole-Body PET, J.Nucl.Med.1995;36:1680〜168
8」などにて報告されており、概知の技術となってい
る。また、国内においては、特公平4-23230号公報(ポ
ジトロンCT装置)、特開平4−168392号公報(ポジト
ロンCT装置)、特開平9−184885号公報(ポジトロンE
CT装置)、特開平10−160850号公報(ポジトロンCT
装置)などにおいて、関連技術が開示されている。
【0008】特開平4−168392号公報(以下、第1の公知
例という)においては、トランスミッション・データと
エミッション・データとを同時に収集するが、その際に
トランスミッション線源(外部線源ともいう)の位置に
対応したマスクを用いて、マスクをかけながらトランス
ミッション・データを含まないエミッション・データの
みの収集を行うエミッション・データの収集と、マスク
を用いずにトランスミッション・データとエミッション
・データの両方を収集する全データ収集を行い、その後
で全データからエミッション・データを差し引いてトラ
ンスミッション・データを得ている。しかしながら、こ
の第1の公知例では、外部に配置するトランスミッショ
ン線源近傍では、散乱線の影響が大きく、マスク無しに
収集したデータに散乱線による誤差が大きく含まれるこ
とになるため、再構成画像の画質が劣化し、しかもデー
タの定量性の確保も困難であるという問題がある。
【0009】特開平9−184885号公報(以下、第2の公知
例という)には、第1の公知例の問題点を除去し、再構
成画像の画質及びデータの定量性を向上させる技術が開
示されている。第2の公知例のPET装置では、トラン
スミッション・データを収集する第1のデータ収集手段
と、エミッション・データを収集する第2のデータ収集
手段を備え、第1、第2のデータ収集手段でそれぞれ収集
されるデータは、外部線源の位置に応じて変化する第
1、第2のマスクを通ったデータとなっている。第1のマ
スクを外部線源からのデータが占めるであろう部分のみ
を通す狭いものとすることにより、ほぼトランスミッシ
ョン・データのみを収集することができ、第2のマスク
についてはトランスミッション・データが占めるであろ
う部分だけでなく、その周辺も含むような幅広い部分を
除いた部分を通すものとして、エミッション・データを
収集できるようにして、外部線源の影響を除去してい
る。
【0010】また、特開平10−160850号公報(以下、第
3の公知例という)においては、マスクデータ収集法を
用いてエミッション・データとトランスミッション・デ
ータを同時に収集する方式でのデータの定量性を高める
ために、マスクデータ収集における感度不均一性を補正
する方法が開示されている。第3の公知例のPET装置
では、Tマスク生成器、Eマスク生成器、Tマスク処理
回路、Eマスク処理回路、複数のデータ収集メモリなど
を含むデータ収集手段や、TCDメモリ、ECDメモ
リ、Tマスク感度補正回路、Eマスク感度補正回路など
を含むマスク感度補正手段を備えることにより、マスク
データの収集を行うとともに、この収集法に起因するア
ドレスによって収集効率が異なるという感度不均一性の
補正を行っている。(注:Tはトランスミッションに対
応、Eはミッションに対応している)。
【0011】上記の第2、第3の公知例では、第1の公知
例での問題点である再構成画像の画質の向上及びデータ
の定量性の向上が図られているが、データの収集手段や
その他の回路構成が複雑であり、これらの回路構成の簡
単化が望まれていた。
【0012】本発明では、上記に鑑み、簡単な回路構成
にてトランスミッション・データとエミッション・デー
タの同時計測が可能となり、検査時間を短縮することが
できるPET装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のPET装置は、複数の検出器リングと外部
線源(トランスミッション線源)回転機構部を内部に装
備したガントリ部と、被検体を寝載する寝台部と、同時
計数回路部と、メモリ回路を含むデータ収集回路部と、
画像処理部を具備するPET装置において、前記データ
収集回路部はトランスミッション・データとエミッショ
ン・データとを同時に計測するとともに、少なくともデ
ータ変換回路と収集メモリ回路を有し、該データ変換回
路は少なくとも前記検出器リングの対向する検出器間で
同時計数事象が検出されるとき、その同時計数事象の検
出に関与した検出器番号iとjとからなる同時計数対デ
ータ(i、j)をその投影方向θと投影位置tとからなる
投影データ(t、θ)に座標変換するデータ座標変換機
構と、外部線源の回転位置に応じて投影方向に平行な同
時計数対データが外部線源の位置をその交点に持つと
き、すなわち、与えられた投影方向と外部線源の回転角
度から算出される外部線源の投影位置tsと投影位置tが
予め定められた第1の指定範囲において一致するとき、
その同時計数対データをトランスミッション線源から生
じた同時計数対データと見做し、一方投影方向に平行な
同時計数対データが外部線源の位置をその交点に持たな
いとき、すなわち、前記外部線源の投影位置tsと投影位
置tが前記第1の指定範囲より広い予め定められた第2の
指定範囲において一致しないとき、その同時計数対デー
タをエミッション線源から生じた同時計数対データと見
做し、また投影方向に平行な同時計数対データが外部線
源の位置をその交点に持つか否か不確かなとき、すなわ
ち、前記外部線源の投影位置tsと投影位置tが前記第1の
指定範囲において一致せず、前記第2の指定範囲におい
て一致するとき、その同時計数対データを同時計数処理
禁止データと見做す線源判定機構を具備し、前記収集メ
モリ回路は前記線源判定機構の判定に応じてトランスミ
ッション・データをトランスミッション・データ用メモ
リ領域に保存し、エミッション・データをエミッション
・データ用メモリ領域に保存するデータ保存機構を具備
する(請求項1)。
【0014】この構成では、PET装置を構成するデー
タ収集回路部がデータ変換回路と収集メモリ回路を備
え、データ変換回路が同時計数対データ(i、j)を投影
データ(t、θ)に座標変換するデータ座標変換機構
と、与えられた投影方向と外部線源の回転角度から算出
される外部線源の投影位置tsと同時計数対データの投影
位置tとの一致程度によってトランスミッション・デー
タとエミッション・データとの判別を行い、一致程度が
不確かな場合にはデータ処理を禁止する線源判定機構と
を備え、メモリ収集回路が線源判定機構の判定に応じて
トランスミッション・データとエミッション・データと
をそれぞれの専用のメモリ領域に保存するデータ保存機
構を備えているので、簡単な回路構成にてトランスミッ
ション・データとエミッション・データの同時計測を効
率的かつ精度良く実施することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本
発明に係るPET装置のデータ収集・処理に関係する部
分の基本構成を示すブロック図である。図1において、
PET装置はガントリ部6、同時計数回路部7、データ収
集回路部8、画像処理部9、寝台10などから構成される。
ガントリ部6には検出器部(又は検出器リング部)16
と、検出器部(又は検出器リング部)16の内側に沿った
回転軌道をとる外部線源15及びその駆動部18が含まれて
いる。図1にて、ガントリ部6にはその他の構成要素も含
まれているが、データ収集・処理に関係しない要素は省
略してある。ガントリ部6は通常その中央部に寝台10に
寝載された被検体(図示せず)が挿入される開口部があ
り、その開口部の周りに検出器部(又は検出器リング
部)6が配列されている。検出器部6は通常同軸上に配列
された複数の検出器リングなどから成る。外部線源15の
回転軌道は被検体と検出器部16との間に配置されてい
る。外部線源15の回転角度は、外部線源駆動部18に含ま
れる、例えば、回転角度エンコーダなどの回転角度検出
機構からの8ビット又は16ビットからなるデジタル信号
としてデータ収集回路部8に入力される。
【0016】図1において、ポジトロン放出薬剤を投与
された被検体及び外部線源15から放射されたポジトロン
はガントリ部6の検出器部16によって計測され、計測デ
ータは同時計数回路部7に送られる。同時計数回路部7に
て同時計数事象と判定された同時計数事象信号はデータ
収集回路部8に入力され、画像再構成に都合のよい座標
系に変換され、画像処理部9にて画像が作成される。こ
のデータ収集回路部8には計測制御用のCPUが備えられて
いる。
【0017】本発明では、図1に示したPET装置を用
いてエミッション・データとトランスミッション・デー
タの同時収集方式でのデータの定量性を高めるために、
マスクデータ収集法をとっている。しかし、その回路構
成を簡略化するために、トランスミッション・データか
らエミッション・データへの散乱線の漏れ込みを減らす
手段として、サイノグラム・ウィンドウ(sinogram win
dow)を2重に構成し、可能な限り広いウィンドウをエミ
ッション・データ用に、可能な限り狭いウィンドウをト
ランスミッション・データ用に設定している。次に、ウ
ィンドウの設定方法について説明する。
【0018】先ず、図5を用いて、通常のサイノグラム
・ウィンドウの設定方法について説明する。図5は、回
転する外部線源を通る同時計数データの投影データの座
標を示している。図5において、x、y軸は基準となる直
交座標、0は座標原点、15は外部線源、16は検査器リン
グ部(検出器部)、17は外部線源回転軌道、αは外部線
源の回転角度、θは投影方向又は投影角度、tは投影位
置である。α及びθはy軸を基準として時計方向(CW方
向)回転で見た角度である。14は検出器リング部16の2
個の検出器i、j(i、jは検出器の番号で、検出器リング
部16上の位置に対応する)によって同時に検出される同
時計数事象、Rsは外部線源回転軌道17の回転半径、Rは
検出器リング部16の半径である。
【0019】図5において、検出器リング部16の検出器
i、jにて同時計数が生じたとき、この同時計数対データ
(i、j)は変換テーブルにて、(i、j)座標から(t、
θ)座標に座標変換される。外部線源15が今、ある位
置、すなわち回転角度αにあり、同時計数データの投影
方向がθであるとき、この外部線源15を通る投影データ
の投影位置tsは式(1)によって計算できる。 ts=Rs cosψ・・・・・・・(1) ここで、ψは外部線源15の回転角度αと投影角度θとの
関数ψ=f(α、θ)となり、Rsは外部線源15の回転
軌道半径である。
【0020】このとき、もし計測された同時計数データ
(t、θ)の投影位置がt=tsであれば、計測された
同時計数データは外部線源15から生じた同時計数データ
(トランスミッション・データ)であり、トランスミッ
ション・ウィンドウ・データと判定して扱うことができ
る。一方、t≠tsであれば、この同時計数データは外
部線源15から生じた同時計数データではなく、外部線源
15以外のRI(エミッション線源)から生じた同時計数デ
ータ(エミッション・データ)であり、エミッション・
ウィンドウ・データと判定して扱うことができる。
【0021】本発明では、ここでフラグPITFを用いて、
トランスミッション・ウィンドウ・データとエミッショ
ン・ウィンドウ・データの分離処理を行うことにする。
PITFはPost InjeCTion Transmission Flag(ポスト・
インジェクション・トランスミッション・フラグ)の略
称である。フラグPITFを用いることにより、t=tsのと
きにはフラグPITF=1、t≠tsのときにはフラグPITF=0
として、計測された同時計数データをフラグPITFの値に
よって、トランスミッション・ウィンドウ・データとエ
ミッション・ウィンドウ・データに分離する。この分離
処理はサイノグラム・ウィンドウリングと呼ばれる。実
際には、このフラグPITFにより、それぞれの同時計数デ
ータは別々の収集メモリ領域に割り当てられる。
【0022】上記においては、便宜上使用する外部線源
15の数を1個と想定しているが、実際の装置においては
複数個の外部線源15が装備される場合がある。その場合
には、それぞれの外部線源15に対して、同様な判定を行
えばよい。
【0023】通常、サイノグラム・ウィンドウには適当
な幅ΔWが設定される。このため、(t−ts)の絶対値を
とり、この|t−ts|が幅ΔWより大きいか小さいかを調
べ、大きい場合にはウィンドウの外、小さい場合にはウ
ィンドウ内と判定する。
【0024】しかし、実際には、分離されたエミッショ
ン・ウィンドウ・データ(すなわち、サイノグラム・ウ
ィンドウ外データ)には、トランスミッション・ウィン
ドウ・データ(すなわち、サイノグラム・ウィンドウ内
データ)からの洩れ込みがあり、更にサイノグラム・ウ
ィンドウイングによる感度不均一性が生じるので、これ
らを適宜補正する。
【0025】本発明の如く、サイノグラム・ウィンドウ
を2重に構成する場合には、例えば、新たに禁止フラグ
(Veto flag)を導入し、判定条件を以下に述べるよう
に設定すればよい。ここでΔNWはナロー・ウィンドウの
幅、ΔWWはワイド・ウィンドウの幅にそれぞれ対応す
る。ナロー・ウィンドウはトランスミッション・データ
用、ワイド・ウィンドウはエミッション・データ用とす
る。ここでは、新規に禁止フラグ(Veto flag)を導入
する。
【0026】領域判定の条件を、(1)から(3)に示
す。 (1)ΔNW≧|t−ts|かつΔWW≧|t−ts|のとき、PIT
F=1、Veto flag=0 (2)ΔNW<|t−ts|かつΔWW≧|t−ts|のとき、PIT
F=0、Veto flag=1 (3)ΔNW<|t−ts|かつΔWW<|t−ts|のとき、PITF
=0、Veto flag=0 ここで、ΔWW>ΔNW
【0027】上記の諸条件とデータ種別の関係をまとめ
ると図6の如くなる。図6において、データ種別は、WT、
無効、WEに区分され、条件(1)にWTが、条件(2)に無
効が、条件(3)にWEがそれぞれ対応し、WTはトランス
ミッション・ウィンドウ・データ、WEはエミッション・
ウィンドウ・データとしてそれぞれ収集メモリ回路12の
別個の収集メモリ領域に保存される。無効の場合は、同
時計数事象の処理を禁止し、データを廃棄することとす
る。
【0028】次に、同時計数データの補正方法につい
て、その一例を示す。この補正処理は、専用の電子回路
によりリアルタイムで実行しても、あるいはパーソナル
・コンピュータや画像再構成を行うワークステーション
などを共用して、データ収集後に行ってもよい。以下の
説明でのデータは(t、θ)データとする。
【0029】先ず、エミッション・ウィンドウ・データ
WEは式(2)で表される。 WE=rw・CE+LWT・・・・・・・(2) ここで、LWTはエミッション・ウィンドウ・データのう
ち、被検体の外側の領域におけるバックグラウンド・デ
ータ、すなわち、トランスミッション線源(外部線源)
15からの散乱線、CEはエミッション線源(RI)から生じ
た同時計数データ、rwはサイノグラム・ウィンドウ計測
を行う場合の検出器対のワイド・ウィンドウに対する相
対的検出効率をそれぞれ示す。
【0030】同様に、トランスミッション・ウィンドウ・
データWTは式(3)で表される。 WT=CT+(1−rn)CE・・・・・・・(3) ここで、CTはトランスミッション線源(外部線源)15
から生じた同時計数データ、rnはサイノグラム・ウィン
ドウ計測を行う場合の検出器対のナローウィンドウに対
する相対的検出効率をそれぞれ示す。
【0031】rw、rnはウィンドウを変えて以下のように
算出するものとする。 rw又はrn={WE/E}test input 添え字test inputは、入力データが統計的な変動を伴わ
ないデータ、例えば、入力を模擬できるようなテスト信
号によることを示している。Eはサイノグラム・ウィンド
ウイングを行わない場合のエミッション・データであ
る。
【0032】式(2)、(3)から、CE、CTは式
(4)、(5)の如く算出される。 CE=(WE−LWT)/rw・・・・・・・・・・・(4) CT=WT−{(1−rn)(WE−LWT)/rw}・・・・・・・(5) このように分離処理されたトランスミッション・データ
及びエミッション・データを用いて、例えばフィルター
ドバックプロジェクション法などによる画像再構成法に
て断層画像を作成することができる。
【0033】次に、図1の同時計数回路7で判定された同
時計数事象信号が入力されるデータ収集回路部8につい
て説明する。図2は、データ収集回路部8の基本構成を示
す図である。図2において、データ収集回路部8はデータ
変換回路11、収集メモリ回路12、及び計測制御回路13か
ら構成される。検出器リング部16で検出された同時計数
データ(i、j、α)はデータ変換回路11に入力されて、画
像再構成に都合のよい平行データである(t、θ)座標系
の同時計数データ(t、θ、f)に変換される。この座標変
換は、通常PET装置でよく知られている一般的な処理
技術である。ここで、記号i、jは同時計数事象を検出し
た検出器対i、jの番号、αは線源の回転角度、tは投影
位置、θは投影方向を示す。また、記号fはサイノグラ
ム・ウィンドウ内外のどちらに属するかを指定するフラ
グPITFである。
【0034】図2では、データ変換回路11で座標変換さ
れたサイノグラム・データ(t、θ、f)は収集メモリ回路1
2に、ヒストグラム・モード又はリスト・モードにて収集
される。データ変換回路11と収集メモリ回路12は、計測
制御回路13からの制御信号によって制御される。
【0035】次に、本発明の要部となるデータ変換回路
11の機能について説明する。図3は、本発明に係るPE
T装置のトランスミッション・データとエミッション・デ
ータの同時計測のためのデータ変換回路の構成図であ
る。図3において、データ変換回路11は、3つのテーブル
と1つのゲートを備えている。3つのテーブルは、座標変
換テーブル1と、線源座標変換テーブル2と、領域判定テ
ーブル3であり、これらのテーブルはそれぞれフラッシ
ュメモリ、又はEROMなどで構成することができる。領域
判定テーブル3については、上記以外にFPGAやTTL素子な
どにより構成することもできる。
【0036】座標変換回路11に入力された同時計数デー
タは、座標変換テーブル1にて、同時計数対データ、す
なわち(i、j)データから投影データ、すなわち(t、θ)
データに変換される。線源座標変換テーブル2では、座
標変換テーブル1から出力された投影角度θと線源回転
角度αとから角度情報ψ(ψ=f(θ、α))を算出し、式
(1)を用いて、与えられた投影方向に対して、線源を
通る同時計数対データの投影位置tsを求め、出力する。
領域判定テーブル3では、座標変換テーブル1から出力さ
れた投影位置tと線源座標変換テーブル2から出力された
投影位置tsとの一致条件を判定する。
【0037】本実施例では、条件(1)のΔNW≧|t−
s|かつΔWW≧|t−ts|のときには、PITF=1、Vet
oフラグ=0とし、座標変換テーブル1から出力された同
時計数データをトランスミッション・データと判定し
て、データ(t、θ、f)を収集メモリ回路12のトランス
ミッション・データ用メモリ領域にヒストグラム方式で
書き込む。
【0038】次に、条件(2)のΔNW<|t−ts|かつ
ΔWW≧|t−ts|のときには、PITF=0、Vetoフラグ
=1とし、同時計数データを無効とする。この場合、Vet
oフラグ=1をゲート4に送り、座標変換テーブル1から出
力された同時計数データをゲート4にて無効とする。
【0039】次に、条件(3)のΔNW<|t−ts|かつ
ΔWW<|t−ts|のときには、PITF=0、Vetoフラグ=0と
し、座標変換テーブル1から出力された同時計数データ
をエミッション・データと判定して、データ(t、θ、
f)を収集メモリ回路12のエミッション・データ用メモリ
領域にヒストグラム方式にて書き込む。ここでは、ΔWW
>ΔNWとする。
【0040】図4に、フラグPITFによるトランスミッシ
ョン・データとエミッション・データとの分離を示す出力
データフォーマットの一例を示す。図4は、(t、θ)デ
ータの上位ビットにスライスデータ情報が付加されてい
る場合のデータフォーマットを示している。本実施例で
は、(t、θ)データのビットとスライスデータ情報の
ビットとの間にフラグPITFのビットを設けてあり、PITF
=1、又は0が領域判定テーブル3から出力されると、ゲー
ト4からの出力は、PITFの値に応じて、それぞれ収集メ
モリ回路12の別々のメモリ領域に割り当てられ、保存さ
れる。
【0041】例えば、(t、θ)データが64キロワード
(1ワード=16ビット)で構成されているとすれば、PITF
の値0、1に応じてデータの書き込まれる領域が変わり、
PITFが0の場合にはエミッション・データの書き込まれる
64キロワードの領域にエミッション・データが書き込ま
れ、PITFが1の場合にはエミッション・データの書き込ま
れる64キロワードの領域に隣接する64キロワードの領域
にトランスミッション・データが書き込まれる。本実施
例では、説明の簡便化のため、スライスデータ情報につ
いての説明は省略してある。
【0042】図7に、本実施例により分離収集されたエ
ミッション・サイノグラム・ウィンドウ・データの一例を
示す。図7において、黒く抜けている部分が線源からの
洩れ込みを禁止しているウィンドウである。明るい部分
は、エミッション・データを収集できる領域に対応して
いる。
【0043】図8に、本実施例により分離収集したトラ
ンスミッション・サイノグラム・ウィンドウ・データの一
例を示す。図8において、明るい部分がトランスミッシ
ョン・データを収集するためのウィンドウに対応してい
る。図7、図8の例では、外部線源15がある位置で静止し
ている状態を示していることに留意しておく必要があ
る。
【0044】上記の如く分離収集されたエミッション・
データ及びトランスミッション・データに対して、サイ
ノグラム・ウィンドウによる感度不均一補正と、トラン
スミッション・データからエミッション・データへの洩れ
込み補正が、画像処理部9にて行われる。更に、画像処
理部9では、補正されたそれぞれのデータに基づいて、
通常的に備え付けられたその他の補正処理ソフト及び画
像再構成処理ソフトを用いて、画像再構成が行われる。
【0045】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、P
ET装置に簡単な回路構成を付加することによって、ト
ランスミッション・データとエミッション・データの同時
計測を効率的かつ精度良く実行することができ、PET
装置での検査時間を両データを個別に計測する場合に比
べて約1/2に短縮することができる。
【0046】更に、被検体の動きに伴うエミッション・
データとトランスミッション・データの位置ずれを回避
できること、及び2重のサイノグラム・ウィンドウ方式に
より、トランスミッション・データとエミッション・デー
タにそれぞれ最適な幅のウィンドウを設定することがで
き、トランスミッション線源からエミッション・データ
への散乱線の洩れ込み量及びエミッション・データのト
ランスミッション・データへの洩れ込み量を低減し、画
質の劣化を低減できること、などの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】PET装置のデータ収集処理に関係する部分の
基本構成を示すブロック図。
【図2】データ収集回路部の基本構成を示すブロック
図。
【図3】本発明に係るPET装置のトランスミッション・
データとエミッション・データの同時計測のためのデー
タ変換回路のブロック構成図。
【図4】フラグPITFによるトランスミッション・データと
エミッション・データとの分離を示す出力データフォー
マットを示す図。
【図5】回転する外部線源を通る同時計数データの投影
データの座標を示す図。
【図6】領域判定の条件とデータ種別の関係を示す表。
【図7】本実施例により分離収集されたエミッション・サ
イノグラム・ウィンドウ・データの一例。
【図8】本実施例により分離収集されたトランスミッシ
ョン・サイノグラム・ウィンドウ・データの一例。
【符号の説明】
1…座標変換テーブル 2…線源座標変換テーブル 3…領域判定テーブル 4…ゲート 6…ガントリ部 7…同時計数回路 8…データ収集回路部 9…画像処理部 10…寝台 11…データ変換回路 12…収集メモリ回路 13…計測制御回路 14…同時計数事象 15…外部線源 16…検出器部(検出器リング部) 17…外部線源回転軌道

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の検出器リングと外部線源(トラン
    スミッション線源)回転機構部を内部に装備したガント
    リ部と、被検体を寝載する寝台部と、同時計数回路部
    と、メモリ回路を含むデータ収集回路部と、画像処理部
    を具備するポジトロンエミッションCT装置において、
    前記データ収集回路部はトランスミッション・データと
    エミッション・データとを同時に計測するとともに、少
    なくともデータ変換回路と収集メモリ回路を有し、該デ
    ータ変換回路は少なくとも前記検出器リングの対向する
    検出器間で同時計数事象が検出されるとき、その同時計
    数事象の検出に関与した検出器番号iとjとからなる同
    時計数対データ(i、j)をその投影方向θと投影位置t
    とからなる投影データ(t、θ)に座標変換するデータ
    座標変換機構と、外部線源の回転位置に応じて投影方向
    に平行な同時計数対データが外部線源の位置をその交点
    に持つとき、すなわち、与えられた投影方向と外部線源
    の回転角度から算出される外部線源の投影位置tsと投影
    位置tが予め定められた第1の指定範囲において一致する
    とき、その同時計数対データをトランスミッション線源
    から生じた同時計数対データと見做し、一方投影方向に
    平行な同時計数対データが外部線源の位置をその交点に
    持たないとき、すなわち、前記外部線源の投影位置ts
    投影位置tが前記第1の指定範囲より広い予め定められた
    第2の指定範囲において一致しないとき、その同時計数
    対データをエミッション線源から生じた同時計数対デー
    タと見做し、また投影方向に平行な同時計数対データが
    外部線源の位置をその交点に持つか否か不確かなとき、
    すなわち、前記外部線源の投影位置tsと投影位置tが前
    記第1の指定範囲において一致せず、前記第2の指定範囲
    において一致するとき、その同時計数対データを同時計
    数処理禁止データと見做す線源判定機構を具備し、前記
    収集メモリ回路は前記線源判定機構の判定に応じてトラ
    ンスミッション・データをトランスミッション・データ
    用メモリ領域に保存し、エミッション・データをエミッ
    ション・データ用メモリ領域に保存するデータ保存機構
    を具備することを特徴とするポジトロンエミッションC
    T装置。
JP2000367370A 2000-12-01 2000-12-01 ポジトロンエミッションct装置 Pending JP2002168954A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000367370A JP2002168954A (ja) 2000-12-01 2000-12-01 ポジトロンエミッションct装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000367370A JP2002168954A (ja) 2000-12-01 2000-12-01 ポジトロンエミッションct装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002168954A true JP2002168954A (ja) 2002-06-14
JP2002168954A5 JP2002168954A5 (ja) 2008-01-10

Family

ID=18837806

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000367370A Pending JP2002168954A (ja) 2000-12-01 2000-12-01 ポジトロンエミッションct装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002168954A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5946571A (ja) * 1982-09-09 1984-03-15 Agency Of Ind Science & Technol ポジトロンct装置
JPH04168392A (ja) * 1990-10-31 1992-06-16 Shimadzu Corp ポジトロンect装置
JPH07104070A (ja) * 1993-09-30 1995-04-21 Shimadzu Corp ポジトロンect装置
JPH09184885A (ja) * 1995-12-31 1997-07-15 Shimadzu Corp ポジトロンect装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5946571A (ja) * 1982-09-09 1984-03-15 Agency Of Ind Science & Technol ポジトロンct装置
JPH04168392A (ja) * 1990-10-31 1992-06-16 Shimadzu Corp ポジトロンect装置
JPH07104070A (ja) * 1993-09-30 1995-04-21 Shimadzu Corp ポジトロンect装置
JPH09184885A (ja) * 1995-12-31 1997-07-15 Shimadzu Corp ポジトロンect装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6385278B1 (en) Method and apparatus for region of interest multislice CT scan
Magnani et al. FDG/PET and spiral CT image fusion for medistinal lymph node assessment of non-small cell lung cancer patients
US7058155B2 (en) Methods and apparatus for detecting structural, perfusion, and functional abnormalities
US7936909B2 (en) Method and device for detecting chemical anomalies and/or salient features in soft tissue of an object area
Weber et al. Assessment of pulmonary lesions with 18F-fluorodeoxyglucose positron imaging using coincidence mode gamma cameras
US20070131858A1 (en) Multi modality imaging methods and apparatus
US20070249933A1 (en) Method and device for automatically differentiating types of kidney stones by means of computed tomography
US20040092814A1 (en) Methods and apparatus for detecting structural, perfusion, and functional abnormalities
US20090161814A1 (en) Method for calibrating a dual -spectral computed tomography (ct) system
WO2010135900A1 (zh) 双能欠采样物质识别方法和系统
WO2011090597A1 (en) Systems and methods for identifying bone marrow in medical images
US7412280B2 (en) Systems and methods for analyzing an abnormality of an object
US7853314B2 (en) Methods and apparatus for improving image quality
GB2405044A (en) Combining an anatomic structure and metabolic activity for an object and providing a viewing path through the object
Nichols et al. Effect of reconstruction algorithms on the accuracy of 99mTc sestamibi SPECT/CT parathyroid imaging
Almquist et al. Clinical implication of down-scatter in attenuation-corrected myocardial SPECT
US6418183B1 (en) Methods and apparatus for two-pass CT imaging
Hoffer et al. Comparison of Ga-67 citrate images obtained with rectilinear scanner and large-field Anger camera
JP2002168954A (ja) ポジトロンエミッションct装置
Msc et al. Clinical value of radionuclide small intestine transit time measurement combined with lactulose hydrogen breath test for the diagnosis of bacterial overgrowth in irritable bowel syndrome
US7155047B2 (en) Methods and apparatus for assessing image quality
JPS62284250A (ja) 産業用ctスキヤナ
Ren et al. Energy‐integrating‐detector multi‐energy CT: Implementation and a phantom study
Kolodziej et al. Evaluation of the usefulness of positron emission tomography with [18F] fluorodeoxylglucose performed to detect non-radioiodine avid recurrence and/or metastasis of differentiated thyroid cancer—a preliminary study
JPH09184885A (ja) ポジトロンect装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071120

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100208

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100915