JP2002168668A - 熱式流量計 - Google Patents

熱式流量計

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JP2002168668A JP2000362642A JP2000362642A JP2002168668A JP 2002168668 A JP2002168668 A JP 2002168668A JP 2000362642 A JP2000362642 A JP 2000362642A JP 2000362642 A JP2000362642 A JP 2000362642A JP 2002168668 A JP2002168668 A JP 2002168668A
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克己 石田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で、且つ、信頼性が高く、出力ドリフト
のない熱式流量計を提供する。 【解決手段】 熱伝導率の小さな管路に熱伝導率の大き
な複数の電極を設け前記管路に流れる測定流体の流量を
測定する熱式流量計において、前記管路をフッ素系樹脂
で、前記電極を高熱伝性セラミックで形成した。また、
電極を管路に溶着し、更に加熱測温センサおよび測温セ
ンサの表面に電気抵抗体からなる金属を回路パターンに
よって形成した。また、加熱測温センサと測温センサの
抵抗値変化を検出する2つのブリッジ回路を設け、これ
らブリッジ回路からの出力差に基づいて流量の測定を行
なうようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安価で、且つ、圧
力損失が少なく、信頼性の高い熱式流量計に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図10は従来例を示すもので特開平10
−82678号公報に記載された熱式流量計である。こ
の従来例について簡単に説明する。図10において、1
1は管路で、塩化ビニール樹脂が使用されている。1
2,14は柱状の第1,第2電極で金属(例えば銅)に
より構成され、それぞれの一端が測定流体2に接してい
る。13は第1電極12の他端に設けられた加熱測温セ
ンサであり、薄膜チップ抵抗温度センサが用いられてい
る。
【0003】15は、第2電極14の他端に設けられた
測温センサである。なお、測温センサ15は加熱測温セ
ンサ13による加熱の影響の及ばない管路11の上流側
に設けられている。加熱測温センサ13および測温セン
サ15と管路11,電極12,14,測定流体2間の熱
伝達特性は同様となるように構成されている。
【0004】ここで、乱流境界層中に伝達される熱量Q
は、次式で示される。 Q=αS(T−T0) S ;電極12の接測定流体の面積 T ;電極12の温度T0;測定流体2の流体温度 α;熱伝達率
【0005】α=0.023Re0.8Pr0.4λ/D Re;レイノルズ数 Pr;プラントル数 λ ;熱伝導率 D ;測定管路11の内径 よって、T−T0とλが一定であれば、熱量Qはαに比
例する。αはReの関数であることから、熱量Qは流速
に比例することになる。αを書き直すと、
【0006】α=0.023λ/D(VD/ν)0.8(ν
ρc/λ)0.4 ν;動粘度 ρ;密度 c;比熱
【0007】上記の式から、熱伝達率αは、熱的特性と
動粘度νによって変化するが、液温によって補正出来
る。以上の事から、加熱された第1電極12から、測定
流体2に伝達される熱量Qを測定することによって、流
速(流量)が計測できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この様な従
来装置においては、耐薬品性やコンタミネーションを嫌
う半導体プロセスで使用する超純水の測定に際しては問
題があり、また、電極の取付けに際しては接着を用いて
いるため信頼性に対しても問題があった。更に従来の構
成においては、流量ゼロのときは加熱測温センサによ
り、流体が徐々に加熱されるが、この加熱は、加熱測温
センサとその付近の流体との熱の収支が平衡に達するま
で、数十分から数時間の長時間に渡って続き、出力のド
リフトとなるという問題があった。
【0009】本発明は、上述の問題点を解決するもので
ある。本発明の目的は、安価で、且つ、信頼性が高く、
出力ドリフトのない熱式流量計を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、請求項1においては、熱伝導率の小さな
管路に熱伝導率の大きな複数の電極を設け前記管路に流
れる測定流体の流量を測定する熱式流量計において、前
記管路をフッ素系樹脂で、前記電極を高熱伝性セラミッ
クで形成したことを特徴とする。
【0011】請求項2においては、請求項1記載の熱式
流量計において、電極は断面がT字状に形成され管路に
接する側の鍔部にコーティングされたフッ素系樹脂が管
路を構成するフッ素系樹脂と溶着されていることを特徴
とする。
【0012】請求項3においては、請求項1記載の熱式
流量計において、前記電極の一つとして用いる加熱測温
センサおよび測温センサは表面に電気抵抗体からなる金
属が回路パターンによって形成されていることを特徴と
する。請求項4においては、請求項3記載の熱式流量計
において、前記回路パターンは端子部分を除いて絶縁部
材でコーティングされていることを特徴とする。
【0013】請求項5においては、熱伝導率の小さな管
路に熱伝導率の大きな複数の電極を設け前記管路に流れ
る測定流体の流量を測定する熱式流量計において、前記
流体の流れに沿って所定の距離を隔てて設けた2つの加
熱測温センサと、これら加熱測温センサによる熱の影響
が及ばない上流側に設けられた1つの測温センサと、前
記加熱測温センサと測温センサの抵抗値変化を検出する
2つのブリッジ回路を設け、これらブリッジ回路からの
出力差に基づいて流量の測定を行なうことを特徴とす
る。
【0014】請求項6においては、熱伝導率の小さな管
路に熱伝導率の大きな複数の電極を設け前記管路に流れ
る測定流体の流量を測定する熱式流量計において、前記
流体の流れに沿って所定の距離を隔てて設けた2つの加
熱測温センサと、これら加熱測温センサによる熱の影響
が及ばない上流側に設けられた2つの測温センサと、前
記加熱測温センサと測温センサの抵抗値変化を検出する
2つのブリッジ回路を設け、これらブリッジ回路からの
出力差に基づいて流量の測定を行なうことを特徴とす
る。
【0015】請求項7においては、請求項6記載の熱式
流量計において、前記測温センサは一つの電極に2つの
測温回路が形成されていることを特徴とする。
【0016】請求項8においては、熱伝導率の小さな管
路に熱伝導率の大きな複数の電極を設け前記管路に流れ
る測定流体の流量を測定する熱式流量計において、前記
流体の流れに沿って所定の距離を隔てて2つの加熱測温
センサを設け、これら2つの加熱測温センサのそれぞれ
を用いて加熱測温センサの抵抗値変化を検出する2つの
ブリッジ回路を設け、これらブリッジ回路を構成する一
つの抵抗を所定の流体温度によって定まる抵抗値とし、
これらブリッジ回路からの出力差に基づいて流量の測定
を行なうことを特徴とする。
【0017】請求項9においては、請求項6〜9いずれ
かに記載の熱式流量計において、2つの加熱測温センサ
のうち上流側に配置した加熱測温センサの流体温度に対
する感度を向上させたことを特徴とする請求項5〜8い
ずれかに記載の熱式流量計。請求項10においては、流
体温度に対する感度を向上させる手段として上流側に配
置した加熱測温センサの接液面積を下流側に配置した加
熱測温センサの接液面積より広くしたことを特徴とする
請求項9記載の熱式流量計。
【0018】請求項11においては、熱伝導率の小さな
管路に熱伝導率の大きな複数の電極を設け前記管路に流
れる測定流体の流量を測定する熱式流量計において、前
記流体の流れに沿って設けられた3つの測温センサおよ
び1つの加熱測温センサからなり、前記3つの測温セン
サのうち一つの測温センサは前記加熱測温センサによる
熱の影響が及ばない上流側に配置され、2つの測温セン
サは前記加熱測温センサを挟んで上流側と下流側の等距
離の位置に配置され、前記加熱測温センサと上流側に設
けた測温センサにより前記加熱測温センサの温度を流体
温度に対して所定の温度差を有するように制御し、前記
2つの測温センサと加熱測温センサの温度差に基づいて
流量の測定を行なうことを特徴とする
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態の一例
を示す要部構成説明図である。図において、図10に示
す従来例とは管路および電極の材質や固定方法が異なっ
ている。即ち、本実施例においては管路11aとしてフ
ッ素系樹脂(例えばテトラフルオロエチレン・パーフル
オロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)やポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)を使用し、電極1
2a,14aの材質として高熱伝導性セラミック(例え
ば窒化アルミニウム)を使用する。
【0020】また、電極12a,14aは例えば断面が
T字状に形成され、管路に接する側の鍔部にフッ素系樹
脂がコーティングされており、管路を構成するフッ素系
樹脂と超音波溶着により管路に気密に固定されている。
また、窒化アルミニウム電極の他端に形成された加熱測
温センサ13aの加熱素子としては電気抵抗体からなる
金属(例えばニッケルが)が真空蒸着などで成膜されて
おり、同様に膜状に形成された測温回路パターンの端子
部分を除く箇所は例えばポリイミド等で絶縁コーティン
グされている。
【0021】上述の構成によればコンタミネーションが
ないので薬品製造や半導体製造プロセスなどに適用可能
である。また、窒化アルミニウムは射出成形が可能なの
で、電気的、機械的特性の揃った電極を安価に製作する
ことが可能である。また、窒化アルミニウムの電極にセ
ンサ回路パターンを直接形成すれば余分な熱抵抗を低減
させることができ熱的・電気的に安定したものとなる
(従来例のように薄膜チップ抵抗を電極上に接着する
と、チップ抵抗の基材や接着剤の熱抵抗が存在すること
となる。この熱抵抗が応答速度を悪化させる)。
【0022】また、電極の小型化が可能となり、管形の
小さな微小流量にも対応できるようになる。更に電極の
熱抵抗が減少するので電極内の温度分布がなくなり、温
度測定の精度の向上が図れ分解能も向上する。
【0023】図2,図3は流体の流速がゼロか若しくは
極めて遅い場合のドリフトを除去した本発明の実施形態
の一例を示す断面構成図および流量検出回路のブロック
構成図である。この例においては流体の流れに沿って加
熱測温センサ31(Rs1),32(Rs2)と測温セ
ンサ33(Rt1),34(Rt2)を用い、加熱測温
センサ32を加熱測温センサ31の下流に設置する。
【0024】両者の間隔は上流側の加熱測温センサ31
の熱が下流側の加熱測温センサ32に流体の流れにより
伝搬する距離とする。加熱測温センサ31(Rs1)と
測温センサ33(Rt1)、および加熱測温センサ32
(Rs2)と測温センサ34(Rt2)の2組のセンサ
を用いて、2個のブリッジ回路(加熱測温センサ31(R
s1)の測定回路37と加熱測温センサ32(Rs2)
の測定回路38)を構成する。
【0025】各測定回路の帰還回路35,36により、
各加熱測温センサの温度Thは、流体温度T0に対して、例
えば5℃高い温度とするよう制御される。加熱測温セン
サ32の近傍の流体温度は、上流に設置した加熱測温セ
ンサ31から伝搬する熱により、流体温度T0から若干高
い温度Twとなる。
【0026】加熱測温センサ31の測定回路37と加熱
測温センサ32の測定回路38の出力Vout1およびVout
2は、自乗回路39,40に接続される。各自乗回路の
出力を差動回路41に入力して差演算を行い、流量出力
Vout3を得る。流量出力Vout3は流量に対しノンリニア
であるため、補正演算回路25にて、流量に換算する演
算を行う。
【0027】以下に流量演算方式を説明する。各加熱測
温センサから流体が奪う熱量は以下の式となる。 加熱測温センサ31の熱量 QU=α×S×(Th−T0)+周囲への熱伝導・・・ 加熱測温センサ32の熱量 QL=α×S×(Th1−Tw)+周囲への熱伝導・・・
【0028】α : 熱伝達率 ∝V0.5(流体の流速(層
流)の0.5乗に比例する) V: 流体の流速 S : 各センサの接液面積 T0 : 流体温度 , Th : 加熱測温センサの温度 Tw : 加熱測温センサ32近傍の流体温度 また、周囲への熱伝導は、流路壁にそって伝導する熱流
やゼロ流量時の流路内の液体への熱伝達に相当する。
【0029】各測定回路37,38の構成より、各測温
センサ33,34の電圧は次式となる。 Vs1=Rs1/(Rs1+R11)×Vout1 Vs2= Rs2/(Rs2+R12)×Vout2 上述の流体が奪う熱量と各センサへの供給電力がバラン
スするよう各測定回路37,38の帰還回路が動作す
る。したがって、 QU=(Vs1)2/Rs1 QL= (Vs2)2/Rs2 ∝ (Vout1)2 ∝ (Vout2)2
【0030】R11とR12、Rs1とRs2を同じ定数とす
れば、Vout1とVout2の自乗差Vout3から以下のように
流速Vすなわち流量と相関する出力が得られる。 Vout3= (Vout1)2−(Vout2)2 ∝ QU−QL=α×S×(Th−T0)−α×S×(Th−Tw)=α×S
×(Tw−T0) ∝ V0.5×S×(Tw−T0)
【0031】上述のように,式の差分出力を得るこ
とにより、流路内の流体への熱伝達を含む周囲への熱伝
導が出力に現れることを阻止することができる。すなわ
ち、ゼロ流量時、流路内の液体を徐々に加熱するドリフ
ト状の出力成分をキャンセルすることができる。
【0032】図4は図3に示す流量検出回路の他の実施
例を示すブロック構成図である。この例では補正演算回
路としてマイコンなどの演算回路を用いたもので、自乗
回路や差動回路をデジタル演算により行って流量を演算
する。
【0033】図5(a,b)は図2に示す管路の他の実
施例を示す要部構成説明図である。図(a,b)におい
て、図2に示すものとは測温センサ33,34を一つの
電極の上に2つ形成した点が異なっている。なお、図で
は測温センサを形成する電極を大きく示しているが、実
際には配線パターンは小面積に形成可能であり図2に示
す測温センサ一つの上に2つの配線パターンを形成す
る。従って図5に示す構成によれば電極材料を1つ削減
することができコスト低下を図ることができる。
【0034】図6,図7は本発明の実施形態の他の実施
例を示す断面構成図および流量検出回路のブロック構成
図である。この例においては流体の流れに沿って加熱測
温センサ31(Rs1),32(Rs2)を用い、加熱
測温センサ32を加熱測温センサ31の下流に設置す
る。
【0035】両者の間隔は上流側の加熱測温センサ31
の熱が下流側の加熱測温センサ32に流体の流れにより
伝搬する距離とする。そして、この実施例においては図
3に示す33および34の測温センサ(Rt1),32
(Rt2)に代えて、同等の抵抗値を有する固定抵抗
(R13),(R23)を用いる。
【0036】この場合は、測温センサによる流体温度の
測定に代え流体温度をユーザ入力により、補正演算回路
25に入力する。補正演算回路25は、加熱測温センサ
31,32の設定温度Thと流体温度T0の差を一定温度
(例えば5℃)に設定するよう、可変抵抗R14およびR
15を変化させる。流体温度が一定にコントロールされ
ているアプリケーションでは、このような構成とするこ
とで電極数を削減してコスダウンを図ることができる。
また、ユーザ側で使用する流体温度が固定されている場
合は、ユーザ入力ではなく、工場出荷時に調整・設定し
てもよい。この場合、ユーザインタフェースおよび可変
抵抗の制御回路を省略でき、更なるコストダウン効果を
得ることができる。
【0037】なお、図2,図5,図6に示すように加熱
測温素子を2個使用する場合、流速が速くなると流体3
が上下流側の加熱測温素子の部分を通過する時間が早く
なり下流側での流体の温度上昇が小さくなる。そのため
それぞれの電極近傍の流体温度が等しくなって差動出力
がゼロに近くなる。その様な場合は上流側の電極を管路
に僅かに突出するように形成する。
【0038】即ち上流側の温度検出感度を下流側に比較
してあげておくようにすれば、差動出力がゼロになるの
を防止することができる。その突出量は例えば管径6m
mの場合上流側を0.3mm程度とし、下流側は管壁と
略同一面になるようにしたり、接液面積に差を持たせて
例えば上流側の電極径を2mm、下流側の電極径を1m
mのようにしてもよい。
【0039】図8(a,b)は更に他の実施例を示す要
部構成図および流量検出回路のブロック構成図である。
この例においては加熱センサは1個とし、この加熱セン
サを中心として、等距離(L1=L2)の上流および下
流に、測温センサを2個設ける。図8(a)に示すよう
に、最も上流に設置した測温センサ51(Rt1)と、
加熱センサ50(Rs1)で、定温度差制御回路を構成
する。すなわち、加熱センサ50(Rs1)の温度Th
は、流体温度T0に対し、ある一定温度分、例えば5℃高
い温度に設定する。
【0040】これらの図において、管路11内を流体が
流れると、加熱センサ50から測温センサ52へ熱が伝
搬する。その結果、測温センサ52近傍の流体温度 Tw2
が上昇し、測温センサ52の抵抗値Rt2が増加する。こ
のRt2の抵抗値変化を、測温センサ52(Rt2),5
3(Rt3)の測定回路55にて検出する。
【0041】この測定回路55は、測温センサ52の抵
抗Rt2と測温センサ53の抵抗 Rt3のブリッジ出力で
ある。流量と測定回路55の出力の相関をあらかじめ測
定しておき、補正演算回路25に校正テーブルとして記
憶しておく。流量測定時補正演算回路25にて、前述の
校正テーブルを用いて、流量出力を演算・出力する。
【0042】測温センサ52および測温センサ53は、
加熱測温センサ50から等距離に設置されている。した
がって、流量ゼロ時、双方の測温センサ52,53への
熱伝達量は等しい。そのため、この熱伝達による流体温
度の上昇は、測温センサ測定回路55内のブリッジ回路
でキャンセルされる。その結果、従来例で見られた、流
路ゼロ時のドリフト状の出力変化が生じない。
【0043】本発明の以上の説明は、説明および例示を
目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎない。本
発明はその本質から逸脱せずに多くの変更、変形をなし
得ることは当業者に明らかである。例えば請求項6〜1
1の熱式流量計においては管路および電極の材質につい
ては限定していないが請求項1〜5の全て、若しくは何
れかを適用してもよい。
【0044】また、実施例では電極を断面T字状とした
が電極の形状は単なる棒状のものでもよい。その場合は
フッ素系樹脂のコーティングは側面のみに行なって電極
側面と管路とを超音波溶着により気密に接続する。ま
た、実施例では電極を管路の上側に設けた図を示した
が、流体に気泡を含む場合や管路に空隙ができるような
場合は電極を管路の下側に設けてもよい。特許請求の範
囲の欄の記載により定義される本発明の範囲は、その範
囲内の変更、変形を包含するものとする。
【0045】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の請
求項1によれば、管路をフッ素系樹脂で、前記電極を高
熱伝性セラミックで形成したので、耐薬品性やコンタミ
ネーションを嫌う半導体プロセスで使用する超純水の測
定にも適用可能である。請求項2の発明によれば、電極
を管路に溶着したので信頼性が向上する。
【0046】請求項3の発明によれば、電極の一つとし
て用いる加熱測温センサおよび測温センサは表面に電気
抵抗体からなる金属が回路パターンによって形成したの
で、余分な熱抵抗を低減させることができ熱的・電気的
に安定したものとなる。
【0047】請求項4の発明によれば、回路パターンは
端子部分を除いて絶縁部材でコーティングしたので信頼
性が向上する。請求項5〜11の発明によれば、流体の
流れに沿って設けた加熱測温センサおよび測温センサを
1つ若しくは複数個設け、これらの抵抗値変化を検出す
る2つのブリッジ回路と補正演算回路により流量の測定
を行なうようにしたので、流速がゼロか若しくは極めて
遅い場合のドリフトを除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す要部構成説明図
である。
【図2】本発明の実施形態の一例を示す断面構成図であ
る。
【図3】図2の流量検出回路のブロック構成図である。
【図4】図2の流量検出回路の他の実施例を示すブロッ
ク構成図である。
【図5】本発明の実施形態の他の実施例を示す断面構成
図および゛測温センサの一実施例を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施形態の他の実施例を示す断面構成
図である。
【図7】図6の流量検出回路のブロック構成図である。
【図8】本発明の実施形態の他の実施例を示す断面構成
図である。
【図9】図8の流量検出回路のブロック構成図である。
【図10】従来例を示す構成説明図である。
【符号の説明】
2 測定流体 11 管路 12 第1電極 13,31,32,50 加熱測温センサ 14 第2の電極 15,33,34,51,52,53 測温センサ 25 補正演算回路 36 帰還回路 37 加熱測温センサ31の測定回路 38 加熱測温センサ31の測定回路 39,40 自乗回路 41 差動回路 54 加熱測温センサ50の定温度差制御回路 55 加熱測温センサ52,53の測定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西 智美 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横河 電機株式会社内 (72)発明者 石田 克己 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横河 電機株式会社内 Fターム(参考) 2F035 EA04

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱伝導率の小さな管路に熱伝導率の大きな
    複数の電極を設け前記管路に流れる測定流体の流量を測
    定する熱式流量計において、前記管路をフッ素系樹脂
    で、前記電極を高熱伝導性セラミックで形成したことを
    特徴とする熱式流量計。
  2. 【請求項2】前記電極の管路との接続部分にはフッ素系
    樹脂がコーティングされ、そのコーティング部と管路を
    構成するフッ素系樹脂が溶着されていることを特徴とす
    る請求項1記載の熱式流量計。
  3. 【請求項3】前記電極の一つとして用いる加熱測温セン
    サおよび測温センサは表面に電気抵抗体からなる金属が
    回路パターンによって形成されていることを特徴とする
    請求項1記載の熱式流量計。
  4. 【請求項4】前記回路パターンは端子部分を除いて絶縁
    部材でコーティングされていることを特徴とする請求項
    3記載の熱式流量計。
  5. 【請求項5】熱伝導率の小さな管路に熱伝導率の大きな
    複数の電極を設け前記管路に流れる測定流体の流量を測
    定する熱式流量計において、前記流体の流れに沿って所
    定の距離を隔てて設けた2つの加熱測温センサと、これ
    ら加熱測温センサによる熱の影響が及ばない上流側に設
    けられた1つの測温センサと、前記加熱測温センサと測
    温センサの抵抗値変化を検出する2つのブリッジ回路を
    設け、これらブリッジ回路からの出力差に基づいて流量
    の測定を行なうことを特徴とする熱式流量計。
  6. 【請求項6】熱伝導率の小さな管路に熱伝導率の大きな
    複数の電極を設け前記管路に流れる測定流体の流量を測
    定する熱式流量計において、前記流体の流れに沿って所
    定の距離を隔てて設けた2つの加熱測温センサと、これ
    ら加熱測温センサによる熱の影響が及ばない上流側に設
    けられた2つの測温センサと、前記加熱測温センサと測
    温センサの抵抗値変化を検出する2つのブリッジ回路を
    設け、これらブリッジ回路からの出力差に基づいて流量
    の測定を行なうことを特徴とする熱式流量計。
  7. 【請求項7】前記測温センサは一つの電極に2つの測温
    回路が形成されていることを特徴とする請求項6記載の
    熱式流量計。
  8. 【請求項8】熱伝導率の小さな管路に熱伝導率の大きな
    複数の電極を設け前記管路に流れる測定流体の流量を測
    定する熱式流量計において、前記流体の流れに沿って所
    定の距離を隔てて2つの加熱測温センサを設け、これら
    2つの加熱測温センサのそれぞれを用いて加熱測温セン
    サの抵抗値変化を検出する2つのブリッジ回路を設け、
    これらブリッジ回路を構成する一つの抵抗を所定の流体
    温度によって定まる抵抗値とし、これらブリッジ回路か
    らの出力差に基づいて流量の測定を行なうことを特徴と
    する熱式流量計。
  9. 【請求項9】2つの加熱測温センサのうち上流側に配置
    した加熱測温センサの流体温度に対する感度を向上させ
    たことを特徴とする請求項5〜8いずれかに記載の熱式
    流量計。
  10. 【請求項10】流体温度に対する感度を向上させる手段
    として上流側に配置した加熱測温センサの接液面積を下
    流側に配置した加熱測温センサの接液面積より広くした
    ことを特徴とする請求項9記載の熱式流量計。
  11. 【請求項11】熱伝導率の小さな管路に熱伝導率の大き
    な複数の電極を設け前記管路に流れる測定流体の流量を
    測定する熱式流量計において、前記流体の流れに沿って
    設けられた3つの測温センサおよび1つの加熱測温セン
    サからなり、前記3つの測温センサのうち一つの測温セ
    ンサは前記加熱測温センサによる熱の影響が及ばない上
    流側に配置され、2つの測温センサは前記加熱測温セン
    サを挟んで上流側と下流側の等距離の位置に配置され、
    前記加熱測温センサと上流側に設けた測温センサにより
    前記加熱測温センサの温度を流体温度に対して所定の温
    度差を有するように制御し、前記2つの測温センサと加
    熱測温センサの温度差に基づいて流量の測定を行なうこ
    とを特徴とする熱式流量計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102435238A (zh) * 2011-11-02 2012-05-02 中国计量学院 导电液体流量测量的桥式流量测量方法及装置
CN104482971A (zh) * 2014-12-05 2015-04-01 北京控制工程研究所 一种基于mems技术的热式流量传感器

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